JP6662004B2 - 送電ケーブルの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、送電ケーブルの製造方法に関する。
送電ケーブルは、例えば鉄道車両において、高電圧の電力を架線からパンタグラフを介して車両内に取り込んだり、車両間をつないで他の車両に電力を供給したりする特別高圧ケーブルとして用いられている。
送電ケーブルには、送電したときに導体から生じる電界や磁界を外部に漏らさないように、これらを遮蔽するシールド層が設けられている。シールド層には、導電性とともに、送電ケーブルの可とう性を損ねないような高い屈曲性が求められる。そのため、シールド層は、例えば、すずメッキ軟銅線などの軟らかい金属線を編組または横巻して形成される(例えば、特許文献1を参照)。
特開2005−39327号公報
しかしながら、従来のように、軟らかい金属線から構成されるシールド層は、屈曲性は高いものの、捩じれに対する耐久性が不十分であるため、送電ケーブルが繰り返し捩じれを受けたときに、シールド層の金属線が変形(キンク)し、最終的に断線してしまうことがある。特に、送電ケーブルは、車両間をつないで配線される場合、鉄道車両の走行にともなって大きな捩じれを繰り返し受けやすいため、金属線が断線しやすい。金属線がキンクしたり断線したりすると、シールド層のシールド特性が損なわれ、電界や磁界を十分に遮蔽できなくなる。
本発明は、上記課題に鑑みて成されたものであり、可とう性および耐久性に優れ、捩じれを繰り返し受けてもシールド特性を維持することができる送電ケーブルの製造方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、
導体の外周に、前記導体の側から内部半導電層、絶縁層、外部半導電層を押出により成形する工程と、
前記外部半導電層の外周に金属線を編組または横巻して形成されたシールド層を形成する工程と、
前記シールド層の外周側にシースを押出により成形する工程と、
前記シースの外周に鉛管を形成し、前記シースを架橋する工程と、
を備える送電ケーブルの製造方法であって、
前記金属線が、高強度補強線の周囲に複数本の銅線を配置して撚り合わせて構成されており、
前記金属線の外径が0.4mm以上1.0mm以下である
送電ケーブルの製造方法が提供される。
本発明によれば、可とう性および耐久性に優れ、捩じれを繰り返し受けてもシールド特性を維持することができる送電ケーブルの製造方法が得られる。
本発明の一実施形態に係る送電ケーブルの長さ方向に垂直な断面図である。 シールド層を構成する金属線の長さ方向に垂直な断面図である。 送電ケーブルの鉄道車両への配線について説明するための図である。 本発明の他の実施形態に係る送電ケーブルの長さ方向に垂直な断面図である。
本発明者は、シールド層の、送電ケーブルの捩じれに対する耐久性(以下、単に耐久性ともいう)を向上すべく検討を行ったところ、シールド層を形成する金属線として、高強度補強線を中心に、その周囲に銅線を配置して撚り合せて形成される撚り線を用いるとよいことを見出した。高強度補強線は、例えば、鋼線のような、銅線よりも強度の高い素線であり、銅線と比べて硬く、屈曲性に劣るものの、強度が高く、耐久性に優れている。このような高強度補強線および銅線を含む撚り線によれば、編組または横巻によりシールド層に形成したときに、キンクによる断線を抑制し、耐久性を向上させることができる。本発明は、上記知見に基づいてなされたものである。
<本発明の一実施形態>
以下、本発明の一実施形態に係る送電ケーブルについて、鉄道車両などに用いられる特別高圧ケーブルを例として説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る送電ケーブルの長さ方向に垂直な断面図である。図2は、シールド層を構成する金属線の長さ方向に垂直な断面図である。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
(送電ケーブルの構成)
図1に示すように、本実施形態の送電ケーブル1は、導体2の外周上に内部半導電層3、絶縁層4、外部半導電層5、シールド層6およびシース7をこの順に備えて構成されている。
導体2は、例えば、低酸素銅や無酸素銅等からなる銅線、銅合金線、銀等からなる他の金属線等、又はこれらを撚り合わせた撚り線を用いることができる。導体2の断面積は、送電する電圧によって適宜変更することができ、例えば、7000V以上の高電圧を送電する場合、50mm〜650mmであることが好ましい。
内部半導電層3は、導体2の外周を被覆するように設けられ、電界の集中を緩和する。内部半導電層3は、ゴム成分にカーボン等の導電性粉末を配合して導電性を持たせたゴム組成物から形成される。ゴム成分としては、例えば、エチレンプロピレンゴム、エチレン−酢酸ビニル共重合(EVA)樹脂、ブチルゴム等を用いることができる。
絶縁層4は、内部半導電層3の外周を被覆するように設けられている。絶縁層4は、例えばエチレンプロピレンゴム、塩化ビニル、架橋ポリエチレン、シリコーンゴム、フッ素系材料等の材料を押出成形することにより形成される。絶縁層4の厚さは、送電ケーブル1に求められる絶縁特性に応じて適宜変更することができる。
外部半導電層5は、絶縁層4の外周を被覆するように設けられ、内部半導電層3と同様に電界の集中を緩和する。外部半導電層5は、内部半導電層3と同様のゴム組成物を押出成形することにより形成される。
シールド層6は、外部半導電層5の外周に設けられ、金属線60を編組または横巻して形成されている。例えば、外部半導電層5の外周に金属線60をケーブル長手方向に沿って螺旋状に巻き付けることにより、シールド層6を横巻状に形成することができる。また例えば、複数本の金属線60を編み込むことにより、シールド層6を編組状に形成することができる。
上述したように、本実施形態では、シールド層6において、屈曲性とともに、捩じれを繰り返し受けた場合であっても損傷しないような高い耐久性を得る観点から、シールド層6を形成する金属線60を、高強度補強線61の周囲に複数本の銅線62を配置して撚り合わせて構成している。すなわち、シールド層6を、高強度補強線61と銅線62とを撚り合わせた撚り線で構成している。
具体的には、図2に示すように、シールド層6を形成する金属線60は、1本の高強度補強線61と、その周囲に6本の銅線62を配置して撚り合わせて構成されている。高強度補強線61は、金属線60において芯材となり、金属線60の耐久性を向上させる。一方、銅線62は、導電性を有し、シールド層6におけるシールド特性に寄与する。また、高強度補強線61と比べて軟らかいため、シールド層6の屈曲性に寄与する。このような金属線60によりシールド層6を形成することにより、キンクによる断線を抑制し、耐久性を高めることができる。
金属線60の外径としては、0.4mm〜1.0mmであることが好ましい。0.4mm以上とすることにより、金属線60の強度を高くしてシールド層6におけるキンクによる断線を抑制することができる。一方、1.0mm以下とすることにより、シールド層6において、耐久性とともに適度な屈曲性が得られ、送電ケーブル1において所望の高い可とう性を得ることができる。
金属線60を構成する高強度補強線61および銅線62としては、それぞれ公知のものを用いることができる。高強度補強線61としては、銅線62よりも強度の高いものであれば特に限定されず、例えば、高鋼線やステンレス鋼線、ピアノ線、鉄線などを用いることができる。その外径は、特に限定されないが、0.05mm〜0.4mmであることが好ましい。銅線62としては、外径が0.05mm〜0.6mmの軟銅線などを用いることができる。これら各線の外径は、撚り合わせた金属線60の外径が例えば0.4mm〜1.0mmとなるように、適宜変更するとよい。このような高強度補強線61および銅線62を用いることにより、シールド層6の屈曲性および耐久性を両立することができる。なお、高強度補強線61や銅線62はメッキが施されていてもよい。
また、図2では、金属線60として、1本の高強度補強線61と6本の銅線62を撚り合わせたものを示しているが、本発明はこれに限定されない。本実施形態では、シールド層6において、高強度補強線61による耐久性と銅線62による導電性および屈曲性とを両立する観点からは、高強度補強線61が金属線60の断面に占める面積比率が5%〜60%となるように、高強度補強線61および銅線62を撚り合わせて金属線60を構成することが好ましい。面積比率は、例えば、高強度補強線61および銅線62の撚り合わせる本数や、各線の外径を適宜変更することにより調整することができる。例えば、1本の高強度補強線61に対して、銅線62の本数を6本、12本、18本など、適宜変更するとよい。
シース7は、シールド層6の周囲を被覆するように設けられている。シース7は、例えばゴム組成物を押出成形し、架橋させることにより形成されている。ゴム組成物としては、例えば、天然ゴム、ブチルゴム、ハロゲン化ブチルゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ニトリルゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、エピクロロビドリンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ノンハロゲンポリオレフィンエラストマー等のゴム成分に架橋剤等の各種添加剤が配合されたものが挙げられる。なお、シース7は、シールド層6の周囲に押さえテープを巻きつけた後に形成してもよい。
(送電ケーブルの製造方法)
次に、送電ケーブル1の製造方法について説明する。
まず、導体2の周囲に、内部半導電層3、絶縁層4および外部半導電層5をこの順序で押出成形する。続いて、予め高強度補強線61と複数本の銅線62を撚り合わせて形成された金属線60を外部半導電層5の外周に配置し、シールド層6を形成する。具体的には、金属線60を外部半導電層5の外周にケーブル長手方向に沿って螺旋状に巻き付けることにより、横巻状のシールド層6を形成する。もしくは、複数本の金属線60を編み込むことにより、編組状のシールド層6を形成する。続いて、必要に応じて、シールド層6の外周に押さえテープを巻きつけた後、シース7を押出成形する。そして、シース7の外周を鉛管で覆って、高温度で加熱することにより、シース7を架橋させ、本実施形態の送電ケーブル1を得る。
(送電ケーブルの配線)
次に、上述した送電ケーブル1を鉄道車両に配線する場合について図3を用いて説明する。図3は、送電ケーブルの鉄道車両への配線について説明するための図である。
図3に示すように、鉄道車両100では、パンタグラフ101が屋根上に、真空遮断機などを収容する高電圧機器箱102が床下にそれぞれ設けられる。上述した送電ケーブル1は、特別高圧ケーブルとして、これらを電気的に接続するために用いられる。また、送電ケーブル1は、パンタグラフ101からの電力を他の車両100に供給するために用いられる。このように配線された送電ケーブル1は、鉄道車両100の走行時、鉄道車両100の動きに追従するために捩じれを繰り返し受けることになる。例えば、鉄道車両が減速するときやカーブを曲がるときなど、鉄道車両の動きに追従して送電ケーブル1は捩じれることになる。本実施形態の送電ケーブル1は、耐久性に優れ、捩じれを繰り返し受けてもシールド層6が損傷しにくいので、所望のシールド特性を長期にわたって維持することが可能である。
(本実施形態に係る効果)
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
本実施形態では、送電ケーブル1のシールド層6を形成する金属線60として、高強度補強線61を中心に、その周囲に複数本の銅線62を配置して撚り合わされた撚り線を用いている。高強度補強線61は、銅線62と比べて強度が高く、曲がりにくいものの、撚り線の芯線として用いることにより、シールド層6の屈曲性を損なわずに高く維持しつつ、耐久性を向上させることができる。また、撚り線の一部に銅線62を用いることにより、屈曲性を高く維持しつつ、シールド層6に求められる導電性を得ることができる。すなわち、高強度補強線61および銅線62を撚り合わせた金属線60によれば、導電性とともに、屈曲性および耐久性に優れるシールド層6を形成することができる。したがって、本実施形態の送電ケーブル1は、所望のシールド特性および可とう性を有するとともに、捩じれを繰り返し受けたときでもシールド層6が損傷しにくく、シールド特性を長期にわたって維持することができる。
例えば、高強度補強線61として、外径0.26mmのステンレス鋼線(TP)を1本と、銅線62として、外径0.26mmのすずメッキ軟銅線銅線(TA)を6本と、を撚り合わせた外径0.8mmの金属線60(鋼線の面積比率が15%)を横巻したシールド層6を備える送電ケーブル1は、JRIS J1000の5.4.3に準拠する、ねじれ耐久性試験に合格するような高い耐久性を有することになる。
具体的には、送電ケーブル1から切り出した長さ1mmのサンプルを、捩じれ角度±90°で捻ったときに、捩じれ回数が500回を超えても、シールド層6が損傷せず、シールド特性を維持できることが確認された。
これに対して、シールド層6を構成する金属線60を、外径0.6mmのすずメッキ軟銅線に変更し、ねじれ耐久性試験を行ったところ、捩じれ回数が500回を超えると、シールド層6に断線が生じ、シールド特性を維持できなくなることが確認された。
また、高強度補強線61を含む金属線60は、捩じれだけでなく、屈曲に対しても耐性を有する。そのため、送電ケーブル1が繰り返し屈曲を受けた場合であっても、シールド層6は、損傷しにくく、シールド特性を長期にわたって維持することができる。
シールド層6を形成する金属線60は外径が0.4mm〜1.0mmであることが好ましい。金属線60の外径を0.4mm以上とすることにより、金属線60の強度を向上させ、シールド層6におけるキンクによる断線などの損傷を抑制することができる。一方、金属線60の外径を1.0mm以下とすることにより、シールド層6において、所望の高い強度とともに、適度な屈曲性が得られる。しかも、外径を1.0mm以下とすることにより、金属線60の柔軟性を維持できるので、金属線60を高い密度で横巻したり編組したりしてシールド層6を形成しても、シールド層6の屈曲性を高く維持することができる。つまり、シールド層6の屈曲性を損なうことなく、シールド層6における金属線60の密度を高くすることができる。これにより、シース7を架橋させる際の加熱により絶縁層4などが変形してしまうことを抑制することができる。
具体的に説明すると、送電ケーブル1において、シース7の変形を抑制するために、シース7を高温度で架橋させる場合、架橋時の温度で絶縁層4や外部半導電層5などが膨張しようとするが、シールド層6の金属線60によって膨張が抑え込まれて金属線60が絶縁層4などに食い込むことがある。食い込みの結果、絶縁層4などには金属線60の跡として凹み(変形)が形成されてしまう。このような変形が生じると、電界の歪みにより電界が一部に集中しやすくなるため、絶縁層4などが劣化して絶縁破壊しやすくなる。この点、本実施形態では、金属線60の外径を1.0mm以下として、シールド層6における金属線60の密度を高めることで、シールド層6における隙間を小さくし、架橋の際の絶縁層4などの食い込みを抑制することができる。
シールド層6を形成する金属線60は、高強度補強線61が金属線60の断面に占める面積比率が5%〜60%以下となるように、高強度補強線61および銅線62を撚り合わせて構成されていることが好ましい。このような面積比率で高強度補強線61を含むことにより、シールド層6において、高強度補強線61による耐久性と銅線62による導電性および屈曲性とを高い水準で両立することが可能となる。
また、シールド層6は、金属線60が複数の銅線62を撚り合わせて表面積が大きくなるように構成されているため、表皮効果により電流が流れやすく、シールド特性に優れることになる。
<本発明の他の実施形態>
上述の実施形態では、外部半導電層5の周囲にシールド層6を直接設ける場合について説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明では、シース7を架橋させる際の加熱による絶縁層4の変形を抑制する観点からは、図4に示すように、外部半導電層5とシールド層6との間に半導電性テープ層10を設けるとよい。半導電性テープ層10は、外部半導電層5の周囲に半導電性テープをケーブル長手方向に沿って螺旋状に巻き付けることで形成される。好ましくは、半導電性テープの幅の1/4〜1/2が重なるように重ね巻きして形成されるとよい。
半導電性テープは、例えば、ナイロン若しくはレーヨン、PET等からなる経糸と緯糸とを編み込んだ基布若しくは不綿布に、エチレンプロピレンゴム、ブチルゴム等のゴムにカーボン等の導電性粉末を分散させたものを含浸させて形成される。導電性テープとしては、例えば、厚さが0.1mm〜0.4mm、幅が30mm〜70mmのものを用いることができる。
また、上述の実施形態では、鉄道車両などに用いられる特別高圧ケーブルを例として説明したが、本発明はこれに限定されない。本発明の送電ケーブル1は、例えば、産業用ロボットの稼動部など、頻繁に屈曲作用を受けるような箇所に適用することができる。この場合、例えば、内部半導電層3および外部半導電層5を設けずに、絶縁層4の外周上にシールド層6を直接設けるとよい。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様について付記する。
[付記1]
本発明の一態様によれば、
導体と、
前記導体の外周に配置される絶縁層と、
前記絶縁層の外周に配置される、金属線を編組または横巻して形成されたシールド層と、
前記シールド層の外周に配置されるシースと、を備え、
前記金属線が、高強度補強線の周囲に複数本の銅線を配置して撚り合わせて構成されている、送電ケーブルが提供される。
[付記2]
付記1の送電ケーブルにおいて、好ましくは、
前記金属線は、前記高強度補強線が前記金属線の断面に占める面積比率が5%以上60%以下となるように、前記高強度補強線と前記銅線を撚り合わされて構成されている。
[付記3]
付記1又は2の送電ケーブルにおいて、好ましくは、
前記金属線の外径が0.4mm以上1.0mm以下である。
[付記4]
付記1〜3のいずれかの送電ケーブルにおいて、好ましくは、
前記金属線を構成する前記高強度補強線の外径が0.05mm以上0.4mm以下である。
[付記5]
付記1〜4のいずれかの送電ケーブルにおいて、好ましくは、
前記金属線を構成する前記銅線の外径が0.05mm以上0.6mm以下である。
[付記6]
本発明の他の態様によれば、
鉄道車両間をつなぎ電力を供給する鉄道車両用高電圧送電ケーブルであって、
導体と、
前記導体の外周に配置される内部半導電層と、
前記内部半導電層の外周に配置される絶縁層と、
前記絶縁層の外周に配置される外部半導電層と、
前記外部半導電層の外周に配置される、金属線を編組または横巻して形成されたシールド層と、
前記シールド層の外周に配置されるシースと、を備え、
前記金属線が、高強度補強線の周囲に複数本の銅線を配置して撚り合わせて構成されている、鉄道車両用高電圧送電ケーブルが提供される。
[付記7]
付記6の鉄道車両用高電圧送電ケーブルにおいて、好ましくは、
前記絶縁層と前記シールド層との間に、半導電性テープを巻きつけて形成された半導電性テープ層を備える。
[付記8]
付記7の鉄道車両用高電圧送電ケーブルにおいて、好ましくは、
前記半導電性テープ層は、前記絶縁層の外周に前記半導電性テープをケーブル長手方向に沿って螺旋状に重ね巻きして構成される。
1 送電ケーブル
2 導体
3 内部半導電層
4 絶縁層
5 外部半導電層
6 シールド層
7 シース
10 半導電性テープ層
60 金属線
61 高強度補強線(鋼線)
62 銅線

Claims (6)

  1. 導体の外周に、前記導体の側から内部半導電層、絶縁層、外部半導電層を押出により成形する工程と、
    前記外部半導電層の外周に金属線を編組または横巻して形成されたシールド層を形成する工程と、
    前記シールド層の外周側にシースを押出により成形する工程と、
    前記シースの外周に鉛管を形成し、前記シースを架橋する工程と、
    を備える送電ケーブルの製造方法であって、
    前記金属線が、高強度補強線の周囲に複数本の銅線を配置して撚り合わせて構成されており、
    前記金属線の外径が0.4mm以上1.0mm以下である
    送電ケーブルの製造方法。
  2. 前記金属線は、前記高強度補強線が前記金属線の断面に占める面積比率が5%以上60%以下となるように、前記高強度補強線と前記銅線を撚り合わされて構成されている、請求項1に記載の送電ケーブルの製造方法
  3. 前記金属線を構成する前記高強度補強線の外径が0.05mm以上0.4mm以下である、請求項1又は2に記載の送電ケーブルの製造方法
  4. 前記金属線を構成する前記銅線の外径が0.05mm以上0.6mm以下である、請求項1〜のいずれかに記載の送電ケーブルの製造方法
  5. 前記シースを押出により成形する工程は、前記シールド層の外周に押さえテープを巻き付け、該押さえテープの外周にシースを押出により成形する工程である請求項1〜4のいずれかに記載の送電ケーブルの製造方法。
  6. 前記シールド層を形成する工程は、前記外部半導電層の外周に半導電テープを巻きつけて形成された半導電テープ層を形成し、該半導電テープ層の外周に前記金属線を編組または横巻して形成されたシールド層を形成する工程である請求項1〜5のいずれかに記載の送電ケーブルの製造方法。
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