JP6660393B2 - 4−シアノピペリジン塩酸塩を調製する方法 - Google Patents

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Description

本発明は、4−シアノピペリジン塩酸塩を調製するための新方法に関する。
4−シアノピペリジン(CAS No.4395−98−6)は、薬効を有する活性成分を調製するための重要な中間体であり(例えば、以下のものを参照されたい:US 8,642,634;DE 3031892;J. Med. Chem. 46 (2003) 5512−32;WO 2004/092124;WO 2009/016410;WO 2010/104899)、及び、農薬活性成分を調製するための重要な中間体である(WO 2013/098229)。多くの合成において、例えば、有機塩基又は無機塩基を添加して遊離4−シアノピペリジンをその場で遊離させることによって、4−シアノピペリジンの代わりに、原則として、その塩、例えば、塩酸塩(CAS No.240402−22−3)又はトリフルオロ酢酸塩(CAS No.904312−79−4)を使用することも可能である。
4−シアノピペリジンの調製に関して、さまざまな調製方法が既に知られている。例えば、US 5,780,466には、オキシ塩化リン(POCl)によるピペリジン−4−カルボキサミド(イソニペコトアミド)の脱水が記載されている。そのようにして得られた粗製4−シアノピペリジン塩酸塩を取って水の中に入れ、その水相を濃水酸化ナトリウム水溶液を用いてpH13に調節し、そして、最初に、塩化メチレンと一緒に振盪することによって抽出し、次いで、エーテルで繰り返し抽出する。その有機相を合して脱水し、溶媒を除去した後、残留した油状物をさらに蒸留する。その収量は、理論値の29.7%である。この方法の不利な点は、異なる有機溶媒を用いた複数回の抽出による困難な後処理とその結果としての極めて不充分な収率である。さらに別の既知方法(DE 3031892)では、イソニペコトアミドを、無水トリフルオロ酢酸の中で加熱することによって、脱水する。しかしながら、この場合、形成された1−トリフルオロアセチル−4−シアノピペリジンは、第2反応段階において、炭酸カリウムの存在下で加水分解することによって、4−シアノピペリジンに変換させなくてはならない。最後に、得られた4−シアノピペリジンを塩化メチレンを用いて水溶液から抽出し、その塩化メチレンを留去し、そして、その粗製4−シアノピペリジンを蒸留する。理論値の27.1%というその収率は、工業的な調製方法における要件に沿うものではない。塩化チオニルを用いてイソニペコトアミドを脱水することによる4−シアノピペリジンの調製は、WO 2010/104899の実施例24の段階Aに記載されている。この場合、当該反応混合物を過剰量の氷に添加し、得られた溶液を水酸化カリウムを用いてpH9に調節し、次いで、さらに濃縮する。そのようにして得られた残渣をクロロホルムで繰り返し抽出する。クロロホルムを除去した後、達成される収率は僅かに36%である。この方法の不利な点は、大量の塩化チオニル(6モル当量)、クエンチ後に大量の酸を中和することが必要であること、揮発性溶媒を使用する当該生成物の困難な抽出、及び、得られる収率が低いことである。極めて類似した方法が、「J. Med. Chem. 46 (2003) 5512−5532」に記載されており、唯一異なっていることは、クエンチングする前に過剰な塩化チオニルを蒸留によって除去することである。86%の収率は、この場合、非常に改善されているが、塩基(この場合、固形水酸化カリウム)を使用すること及び大量のクロロホルムを用いて複数回抽出することの不利な点は依然として残っている。
イソニペコトアミドを脱水するための別の方法は、US 2006/0084808A1に記載されている。ここでは、イソニペコトアミドは、同様に、過剰な塩化チオニル(4〜15mol当量)の中で加熱することによって脱水される。その後処理は、反応混合物全体を水の中に入れること、NaOHを用いてpHを12〜13に調節すること、得られた溶液をベンゼン、トルエン又はキシレンで繰り返し抽出すること、その抽出剤を留去すること、及び、生成物を蒸留することからなる;示されている収率は、32.7〜62.8%である。ここで、その不利な点は、所望のpHに調節するために大量の塩基を使用することが必要であること;その後蒸留によって除去しなくてはならない溶媒で複数回抽出すること;当該生成物を蒸留すること、及び、低レベルから中レベルの収率である。記載されている収率は、再現させることができなかった。何度も試みた後、生成物の単離は基本的に不可能であった。
今日までに記載されている全ての方法において、生成物である4−シアノピペリジンは遊離塩基として単離されているが、これは、その高い水溶性に起因して、困難である。これらの方法の不利な点は、従って、収率が低いこと又は抽出するために大量の溶媒を使用することのいずれかについて考慮しなければならないことである。
WO 2004/092124によって知られることとなった、4−シアノピペリジン塩酸塩を調製する方法は、イソニペコトアミドをオキシ塩化リンで脱水すること、その反応混合物に水を添加すること、水酸化ナトリウム水溶液を用いてpHを12に調節すること、二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させること、生じた4−シアノ−1−tert−ブトキシカルボニルピペリジンを酢酸エチルで抽出すること、溶媒を除去すること、得られた粗製生成物をシリカゲルクロマトグラフィーで精製すること、及び、最後に、ジオキサン中でHClを用いてBoc残基(Boc=tert−ブトキシカルボニル)を除去することからなる。上記で既に挙げた不利点(塩基及び溶媒の量;困難な後処理段階)に加えて、この方法は、イソニペコトアミドから出発して4−シアノピペリジン塩酸塩を調製するために3つの段階が必要であるという不利点を有している。4−シアノ−1−tert−ブトキシカルボニルピペリジンを介して4−シアノピペリジン塩酸塩を調製するための全ての既知方法は、この不利点を有している。
このことは、US 2006/0173050から知られている、4−シアノピペリジントリフルオロアセテートを調製する方法にも当てはまる。この場合、イソニペコトアミドを、最初に、二炭酸ジ−tert−ブチルと反応させ;次いで、それを、イミダゾールとオキシ塩化リンの混合物を用いて脱水し、及び、最後に、Boc残基をトリフルオロ酢酸との反応によって開裂させる。3つの全ての段階に関する全収率は、理論値の54.7%に過ぎない。
米国特許第8,642,634号 独国特許出願公開第3031892号 国際特許出願公開第2004/092124号 国際特許出願公開第2009/016410号 国際特許出願公開第2010/104899号 国際特許出願公開第2013/098229号 米国特許第5,780,466号 米国特許出願公開第2006/0084808A1号 米国特許出願公開第2006/0173050号
J. Med. Chem. 46 (2003) 5512−32
上記で記載した不利点によって、本目的は、4−シアノピペリジンを調製するための、実施するのが技術的に容易な、そして、経済的であり且つ環境に対して優しい、有利な方法を提供することであった。
この目的は、適切な方法を用いて4−シアノピペリジン塩酸塩を製造することによって達成されたが、ここで、該方法においては、4−シアノピペリジン塩酸塩はそこから容易に単離される反応混合物の中に存在していた。該方法は、以下のように記載することができる。
4−シアノピペリジン塩酸塩(I)
Figure 0006660393
を高い収率及び高い純度で調製することが可能であることが見いだされ、ここで、該方法は、イソニペコトアミド(II)
Figure 0006660393
を、希釈剤の中で、一般式(III)で表されるホルムアミドの存在下で、塩化チオニルを用いて脱水することを特徴とし、ここで、一般式(III)で表されるホルムアミドは、以下のように定義される:
Figure 0006660393
、Rは、互いに独立して、水素、C−C−アルキル、C−C10−アリールであるか、又は、一緒に、−CH−CH−X−CH−CH−残基を形成し;ここで、
Xは、CH、酸素又は硫黄であり;
及び、
nは、0又は1である。
好ましいのは、式(III)で表される前記残基が以下のように定義される、本発明による方法である:
、Rは、互いに独立して、水素、メチル、エチル、1−プロピル、2−プロピル、1−ブチル、2−ブチル、イソブチル、第3級ブチルであるか、又は、一緒に、−CH−CH−X−CH−CH残基を形成し;
Xは、CH又は酸素であり;
及び、
nは、0又は1である。
特に好ましいのは、式(III)で表される前記残基が以下のように定義される、本発明による方法である:
、Rは、1−ブチルである。
方法に関する記述
4−シアノピペリジン塩酸塩(I)を調製するための本発明による方法は、下記スキームによって例証することができる:
スキーム1:
Figure 0006660393
ここで、一般式(III)で表されるホルムアミドは、上記で定義されているとおりである。
一般式(III)で表されるホルムアミドとしては、限定するものではないが、以下のものを挙げることができる: ホルムアミド、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルムアミド、エチルメチルホルムアミド、ジ−n−プロピルホルムアミド、ジブチルホルムアミド(DBF)、ジヘキシルホルムアミド、N−ホルミルピロリジン、N−ホルミルピペリジン、N−ホルミルモルホリン、N−ホルミルチオモルホリン。
好ましくは、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジブチルホルムアミド(DBF)、N−ホルミルピペリジン及びN−ホルミルモルホリンを使用する。
特に好ましくは、ジブチルホルムアミド(DBF)を使用する。
一般式(III)で表されるホルムアミドの量は、広い範囲内で変えることができる。イソニペコトアミドに基づいて、好ましくは、0.1〜3mol当量を使用する。特に好ましくは、0.3〜2mol当量を使用し、特に好ましくは、0.5〜1.5mol当量を使用する。
本発明による方法における塩化チオニルの量は、イソニペコトアミドに基づいて、典型的には、1〜5mol当量である。好ましくは、1.5〜3.5mol当量の塩化チオニルを使用し、特に好ましくは、2〜3mol当量を使用する。
塩化チオニルを用いる本発明の方法においては脱水剤を使用するが、使用するイソニペコトアミドが高純度であること、特に、水分含有量に関して高純度であることが有利である。水分含有量が5%未満のイソニペコトアミドを使用するのが好ましく、水分含有量が2%未満のイソニペコトアミドを使用するのが特に好ましい。
水を含んでいるイソニペコトアミドは、一般的に知られている方法によって、例えば、減圧下で加熱することによって、又は、有機溶媒と一緒に共沸蒸留することによって、又は、五酸化リンなどの乾燥剤で脱水することによって、乾燥させることができる。共沸乾燥の場合、有用な溶媒としては、例えば、トルエン、オルト−キシレン、酢酸n−プロピル又は酢酸n−ブチルなどがある。
原則として、当該反応条件下において不活性である全ての有機希釈剤又は有機希釈剤混合物は、本発明による方法に関する希釈剤として適している。例としては、限定するものではないが、以下のものを挙げることができる: ケトン類、例えば、アセトン、ジエチルケトン、メチルエチルケトン、及び、メチルイソブチルケトン; ニトリル類、例えば、アセトニトリル、及び、ブチロニトリル; エーテル類、例えば、ジメトキシエタン(DME)、テトラヒドロフラン(THF)、2−メチル−THF、及び、1,4−ジオキサン; 炭化水素類及びハロゲン化炭化水素類、例えば、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、オルト−ジクロロベンゼン、又は、ニトロベンゼン; エステル類、例えば、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸(2−エチルヘキシル)。
該希釈剤は、好ましくは、芳香族炭化水素類、塩素化芳香族炭化水素類及びエステル類を含む群から選択されるか、又は、これら希釈剤の混合物から選択される。
特に好ましいのは、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、クロロベンゼン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、酢酸sec−ブチル、酢酸ヘキシル、酢酸シクロヘキシル、酢酸(2−エチルヘキシル)又はこれら稀釈剤の混合物である。
極めて特に好ましくは、当該希釈剤として、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル又はこれら稀釈剤の混合物を使用する。
本発明による方法の温度は、広い範囲内で変えることができる。該方法は、典型的には、−20〜+70℃の温度で実施し、好ましくは、0〜+50℃の温度で実施し、特に好ましくは、+10〜+30℃の温度で実施する。
本発明による方法の反応時間は、広い範囲内で変えることができる。それは、典型的には、6〜24時間である。
本発明による方法は、典型的には、大気圧下で実施する。しかしながら、減圧下又は高圧下で実施することも可能である。
当該4−シアノピペリジン塩酸塩は、本発明による方法においては、反応混合物を濾過することによって当該生成物が固体として単離されるような方法で単離され、この固体を、その反応において使用した希釈剤で洗浄することによって精製し、次いで、乾燥させるか、又は、次の反応に必要な溶媒の中に、直接、溶解させるか若しくは懸濁させる。
このようにして、4−シアノピペリジン塩酸塩は、本発明の方法によって、高収率且つ高純度で得られる。
本発明による方法について、以下の実施例によって例証するが、当該方法はそれら実施例に限定されるものではない。
実施例1
10g[75.7mmol]のイソニペコトアミド(97%)を50mLの酢酸n−プロピルに懸濁させた懸濁液に、20℃で5分間かけて、11.9g[75.7mmol]のジブチルホルムアミド(99%)を添加した。5分間経過した後、20℃で、18.91g[158.9mmol]の塩化チオニルの添加を開始した。この添加には45分間を要し、その間、温度は絶えず20℃に維持した。添加が終了した後、その混合物を20℃でさらに18時間撹拌した。その懸濁液を濾過し、その濾過残渣を酢酸n−プロピルで洗浄した。乾燥させた後、8.55gの無色の固体が残った。定量的なNMR分光法による分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は95%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の73%であると計算される。
イオンクロマトグラフィー(IC)による塩化物の含有量:26.4%(計算値:24.8%)。
H−NMR(600MHz,d−DMSO):δ=1.91−2.13(m,2H),2.08−2.13(m,2H),2.97−3.00(m,2H),3.12−3.2(m,3H),9.27(s,br,2H)ppm。
実施例2
1L容ジャケット付き容器の中で、92.8g[0.702mol]のイソニペコトアミド(97%)を450mLの酢酸n−プロピルに懸濁させた懸濁液に、20℃で10分間かけて、111.56g[0.702mol]のジブチルホルムアミド(99%)を添加した。5分間経過した後、20℃で、175.46g[1.475mol]の塩化チオニルの添加を開始した。この添加には60分間を要し、その間、温度は絶えず20℃に維持した。添加が終了した後、その混合物を20℃でさらに18時間撹拌した。その懸濁液を反応器から取り出し、濾過した。そのフィルターケーキを毎回150mLの酢酸n−プロピルで3回洗浄し、次いで、乾燥させた。83.07gの無色の固体が得られた。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は98.1%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の79.1%であると計算される。
実施例3
1L容ジャケット付き容器の中で、92.8g[0.702mol]のイソニペコトアミド(97%)を450mLの酢酸n−プロピルに懸濁させた懸濁液に、20℃で10分間かけて、111.56g[0.702mol]のジブチルホルムアミド(99%)を添加した。5分間経過した後、20℃で、175.46g[1.475mol]の塩化チオニルの添加を開始した。この添加には60分間を要し、その間、温度は絶えず20℃に維持した。添加が終了した後、その混合物を20℃でさらに18時間撹拌した。その懸濁液を反応器から取り出し、濾過した。そのフィルターケーキを毎回150mLの酢酸n−プロピルで3回洗浄し、次いで、532gのメタノールに溶解させた。得られた681.2gの溶液から、減圧下で10gを濃縮し、そこから、1.2gの無色の固体が残留物として得られた。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は98.5%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の78.1%であると計算される。
実施例4
10g[75.7mmol]のイソニペコトアミド(97%)を50mLの酢酸n−プロピルに懸濁させた懸濁液に、20℃で5分間かけて、56.8g[56.8mmol]のジブチルホルムアミド(99%)を添加した。5分間経過した後、20℃で、18.91g[158.9mmol]の塩化チオニルの添加を開始した。この添加には45分間を要し、その間、温度は絶えず20℃に維持した。添加が終了した後、その混合物を20℃でさらに18時間撹拌した。その懸濁液を濾過し、その濾過残渣を酢酸n−プロピルで洗浄した。乾燥させた後、9.92gの無色の固体が残った。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は95.9%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の85.7%であると計算される。
実施例5
10g[75.7mmol]のイソニペコトアミド(97%)を50mLのトルエンに懸濁させた懸濁液に、20℃で5分間かけて、11.9g[75.7mmol]のジブチルホルムアミド(99%)を添加した。5分間経過した後、20℃で、18.91g[158.9mmol]の塩化チオニルの添加を開始した。この添加には45分間を要し、その間、温度は絶えず20℃に維持した。添加が終了した後、その混合物を20℃でさらに18時間撹拌した。その懸濁液を濾過し、その濾過残渣をトルエンで洗浄した。乾燥させた後、9.63gの無色の固体が残った。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は99.7%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の86.5%であると計算される。
実施例6
1L容ジャケット付き容器の中で、92.8g[0.702mol]のイソニペコトアミド(97%;水分含有量:0.95%)を450mLのトルエンに懸濁させた懸濁液に、20℃で10分間かけて、111.56g[0.702mol]のジブチルホルムアミド(99%)を添加した。5分間経過した後、20℃で、175.46g[1.475mol]の塩化チオニルの添加を開始した。この添加には60分間を要し、その間、温度は絶えず20℃に維持した。添加が終了した後、その混合物を20℃でさらに18.5時間撹拌した。その懸濁液を反応器から取り出し、濾過した。そのフィルターケーキを毎回150mLのトルエンで3回洗浄し、次いで、乾燥させた。79.92gの無色の固体が得られた。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は98.4%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の76.4%であると計算される。
実施例7
5g[39mmol]のイソニペコトアミドと12.3g[78.0mmol]のジブチルホルムアミドを29mLのトルエンに懸濁させた懸濁液を撹拌しながら、それに、0℃で15分間かけて、13.9g[117mmol]の塩化チオニルを滴下して加えた。その結果、温度が10℃まで上昇した。次いで、その混合物を0℃で3日間撹拌した。その懸濁液を濾過し、その濾過残渣をトルエンで洗浄した。減圧下で乾燥させた後、4.43gの無色の固体が得られた。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は96.4%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の74.7%であると計算される。
実施例8
5g[39mmol]のイソニペコトアミドと0.29g[3.9mmol]のジメチルホルムアミドを40mLの酢酸n−プロピルに懸濁させた懸濁液を撹拌しながら、それに、10℃で、13.9g[117mmol]の塩化チオニルをゆっくりと滴下して加えた。その結果、温度が15℃まで上昇した。次いで、その混合物20℃で38時間撹拌した。次いで、追加の1.16g[15.6mmol]のジメチルホルムアミドを添加し、その混合物を20℃でさらに21時間撹拌した。その懸濁液を濾過し、その濾過残渣を酢酸n−プロピルで洗浄した。減圧下、50℃で乾燥させた後、4.55gのベージュ色の固体が得られた。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は92.2%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の73.3%であると計算される。
実施例9
10g[78mmol]のイソニペコトアミドと12.3g[78.0mmol]のジブチルホルムアミドを50mLの酢酸n−ブチルに懸濁させた懸濁液を撹拌しながら、それに、20℃で、19.5g[163mmol]の塩化チオニルをゆっくりと滴下して加えた。その結果、温度が30℃まで上昇した。次いで、その混合物20℃で20時間撹拌した。その懸濁液を濾過し、その濾過残渣を酢酸n−ブチルで洗浄した。減圧下で乾燥させた後、10.8gの無色の固体が得られた。シリル化後の参照標準に対するGCによる分析によれば、4−シアノピペリジン塩酸塩の含有量は81.7%(w/w)であった。そこから、収率は理論値の77.1%であると計算される。
比較実施例1(US 2006/0084808A1における方法に準ずる)
最初に、20℃で、23.2g[195mmol]の塩化チオニルに10g[75.7mmol]のイソニペコトアミド(97%)を少量ずつ添加した。その結果、温度が35℃まで上昇した。約2gのイソニペコトアミドを添加した後、粘性を有する粘着性の塊状物が形成されてフラスコの壁に付着し、比較的急速に撹拌しても引き離されず、粉砕されなかった。従って、実験を終了させなければならなかった。

Claims (8)

  1. 式(I)
    Figure 0006660393

    で表される4−シアノピペリジン塩酸塩を高い収率及び高い純度で調製する方法であって、イソニペコトアミド(II)
    Figure 0006660393

    を、希釈剤の中で、一般式(III)で表されるホルムアミド〔ここで、一般式(III)で表されるホルムアミドは、以下のように定義される:
    Figure 0006660393

    、Rは、1−ブチルである〕の存在下で、塩化チオニルを用いて脱水することを特徴とする、前記方法。
  2. イソニペコトアミドに基づいて、1〜5mol当量の塩化チオニルを使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. イソニペコトアミドに基づいて、1.5〜3.5mol当量の塩化チオニルを使用することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  4. イソニペコトアミドに基づいて、0.1〜3mol当量のホルムアミドを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  5. イソニペコトアミドに基づいて、0.3〜2mol当量のホルムアミドを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  6. イソニペコトアミドに基づいて、0.5〜1.5mol当量のホルムアミドを使用することを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。
  7. 反応体イソニペコトアミドの水分含有量が5%未満であることを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
  8. 前記希釈剤が、トルエン、オルト−キシレン、メタ−キシレン、パラ−キシレン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸n−ブチル又はこれら希釈剤の混合物であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の方法。
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