JP6659244B2 - 医科用結束バンド - Google Patents

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Description

本発明は、例えば医療分野で用いられる結束対象物を締め付けて結束するための医科用結束バンドに関する。
チューブ等の対象物を束ね、締め付けて結束するための結束バンドは、帯状のバンド本体部を有している。この帯状のバンド本体部は、結束対象物の外周面に沿わせて湾曲させて、このバンド本体部の一端部を、バンド本体部の他端部に設けられている係止部の貫通穴に通すことで、バンド本体部は結束対象物を締め付けて結束する。
この種の汎用的な結束バンドは、特許文献1に開示されている。この結束バンドは、帯状のバンド本体部と、係止部を有している。帯状のバンド本体部の内側面には複数の第1の爪部が、帯状のバンド本体部の長手方向に沿って形成されている。バンド本体部の一端部には引張部が設けられ、バンド本体部の他端部には係止部が設けられている。
この係止部は、バンド本体部を通すための挿通部を有しており、この挿通部の内面側の結束対象物に面する側の肉厚部分の内面には、複数の第2の爪部が形成されている。
そして、結束バンドによりチューブ等の対象物を結束する際には、バンド本体部は、バンド本体部の複数の第1の爪部が内側になるようにして、すなわち複数の第1の爪部が結束対象物に接触するようにして曲げながら、係止部の挿通部内に通す。これにより、バンド本体部の第1の爪部は、挿通部内にある第2の爪部に対してかみ合わせることで、結束対象物を締め付けて結束できる。
実開平6−32359号公報
今の医療現場、例えば、人工心肺装置や体外循環装置等を用いて、血液等を送液する血液回路システムにおいて、装置のコネクタと、回路チューブを接続するのに、従来からコネクタとチューブの接合部分を針金等で巻いて締め付けることで結束している。故に、締め付け作業が煩雑となるため、血液回路システムにおける装置のコネクタと、回路チューブを接続する作業は、医療現場の効率の低下を招く作業の1つとなっている。血液回路システムにおいて、コネクタとチューブが外れるような事態は、人命に関わることであることは、言うまでもない。
ところで、従来の汎用的な結束バンドを医療分野、特に血液回路システムで用いようとした場合、医療機器に用いられる結束対象物は、曲折もしくは湾曲させやすいように、例えば比較的柔らかい材質のチューブと、このチューブ内に差し込み易いように比較的硬い材質のコネクタからなる。コネクタの周囲には、チューブが抜けにくいように突起部が設けられている。プラスチック製の結束バンドが、チューブの周囲に巻かれて、この突起部の付近を締め付けている。
しかし、コネクタとチューブが結束バンドで結束された状態で、例えば医療機器が移動されると、コネクタとチューブの接合部分には曲方向の力が加わることがある。このため、従来の結束バンドを用いて、コネクタとチューブの接合部分を結束しても、コネクタからチューブが外れたり、コネクタとチューブの接合部分には隙間が生じやすく確実に密着させることができないおそれがある。一方、密着性を高めようとして強く締め付けると、従来の結束バンドは、締め付ける力に耐えることができず、破断してしまうおそれがある。すなわち、汎用的な結束バンドでは、医療現場で求められる用途に対応することは極めて困難であることは明らかである。
そこで、本発明は、医療現場における結束対象物同士が外れたり隙間が生じないように安定性を担保しつつも、簡便に、かつ求められる締付力に耐えうる強度を持ち合わせながら確実に結束することができる医科用結束バンドを提供することを目的とする。
本発明の医科用結束バンドは、弾性変形可能なチューブと、外周部分に段付き部分を有し前記チューブ内に挿入されるコネクタと、から構成される結束対象物を結束するための医科用結束バンドであり、長手方向に沿って複数の爪を多段に連続して設けた第1爪部を有する帯状のバンド本体部と、前記バンド本体部を前記結束対象物の周囲に巻き付けて前記バンド本体部の先端側を挿通して掛止するためのヘッド部と、を有し、前記ヘッド部には、挿通された前記バンド本体部の前記第1爪部と掛止するための第2爪部が設けられており、前記バンド本体部には、前記第1爪部を挟んでその両側部に、前記長手方向に沿って第1突起状部分と第2突起状部分が形成され、前記第1突起状部分と前記第2突起状部分の間には、前記第1爪部が配置され、前記バンド本体部には、前記第1突起状部分の外側に第1延長部分が設けられ前記第1延長部分の内面が前記結束対象物の前記周囲に接触しないように前記第1突起状部分から前記バンド本体部の一方の側面部にかけて前記バンド本体部の内面部から前記バンド本体部の外面部に向かって後退するように傾斜されている傾斜平面としての第1後退部分が前記長手方向に沿って前記第1延長部分の内面に形成され、前記第2突起状部分の外側に第2延長部分が設けられ前記第2延長部分の内面が前記結束対象物の前記周囲に接触しないように前記第2突起状部分から前記一方の側面部とは反対側の他方の側面部にかけて前記内面部から前記外面部に向かって後退するように傾斜されている傾斜平面としての第2後退部分が前記長手方向に沿って前記第2延長部分の内面に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、バンド本体部には、バンド本体部の長手方向に沿って第1突起状部分と第2突起状部分が形成され、第1突起状部分と第2突起状部分の間には、第1爪部が配置されているので、第1突起状部分と第2突起状部分が、弾性変形可能なチューブと、外周部分に段付き部分を有しチューブ内に挿入されるコネクタと、から構成される結束対象物の周囲に食い込んで、結束対象物を締め付けて結束することができる。第1突起状部分の外側には第1延長部分が設けられ、第2突起状部分の外側には第2延長部分が設けられている。これにより、第1延長部分および第2延長部分を有するバンド本体部の横断面積を、第1延長部分および第2延長部分が無い場合に比べて、より大きく確保することができ、バンド本体部自体の強度を強く保持することができる。また、第1後退部分が、バンド本体部の長手方向に沿って第1延長部分の内面に形成されている。第1後退部分は、第1延長部分の内面が結束対象物の周囲に接触しないように第1突起状部分からバンド本体部の一方の側面部にかけてバンド本体部の内面部からバンド本体部の外面部に向かって後退するように傾斜されている傾斜平面である。また、第2後退部分が、バンド本体部の長手方向に沿って第2延長部分の内面に形成されている。第2後退部分は、第2延長部分の内面が結束対象物の周囲に接触しないように第2突起状部分からバンド本体部の一方の側面部とは反対側の他方の側面部にかけてバンド本体部の内面部からバンド本体部の外面部に向かって後退するように傾斜されている傾斜平面である。そのため、バンド本体部の内面側が結束対象物の周囲に当たってしまう総面積を減らして、バンド本体部から結束対象物の周囲に対した加わる力が分散するのを防ぐことができる。このため、第1突起状部分と第2突起状部分が、結束対象物の周囲に対して密着して食い込もうとする力が低下するのを防ぐことができ、第1突起状部分と第2突起状部分が、結束対象物の周囲に集中して食い込んで強力に締め付けることができる。
従って、医科用結束バンドは、結束対象物が外れたり隙間が生じない。医療現場における結束対象物同士が外れたり隙間が生じないように安定性を担保しつつも、簡便に、かつ求められる締付力に耐えうる強度を持ち合わせながら確実に結束することができる。
また、バンド本体部の第1突起状部分と第2突起状部分の間にコネクタの段付き部分が位置されるように、バンド本体部を結束対象物の周囲に巻き付けることができる。この場合には、チューブをコネクタの段付き部分に対して押し付けて締め付け力を発生させることができる。これにより、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
好ましくは、前記第1突起状部分と前記第2突起状部分の幅方向の断面が、三角形状もしくは矩形状に形成されていることを特徴とする。
上記構成によれば、第1突起状部分と前記第2突起状部分の断面は、三角形状もしくは矩形状に形成されていることで、第1突起状部分と前記第2突起状部分は、結束対象物の周囲に対して食い込ませることができるので、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
本発明は、医療現場における結束対象物同士が外れたり隙間が生じないように安定性を担保しつつも、簡便に、かつ求められる締付力に耐えうる強度を持ち合わせながら確実に結束することができる医科用結束バンドを提供することができる。
本発明の医科用結束バンドの好ましい第1実施形態の表面側を示す斜視図である。 図1に示す医科用結束バンドの裏面側を示す斜視図である。 図3(A)は、図2に示すバンド本体部のラチェット部の複数の第1爪部の一部分と、第1突起状部分と第2突起状部分の一部分と、第1後退部分と第2後退部分の一部分を示す平面図であり、図3(B)は、図3(A)におけるE方向から見たバンド本体部の側面図である。 図3のA−A線における複数の第1爪部の形状例を示す断面図であり、図4(B)は、図3(A)のB−B線におけるバンド本体部の横断面図である。 図5(A)は、医科用結束バンドがコネクタとチューブの接合部分を締め付けて結束している状態を示す図であり、図5(B)は、医科用結束バンドのヘッド部とバンド本体部が連結されている状態を拡大して示す断面図である。 医科用結束バンドを用いて、結束対象物のコネクタとチューブを緩まないように結束している状態を示す側面図である。 医科用結束バンドを用いて、結束対象物のコネクタとチューブを緩まないように結束している状態を示す断面図である。 本発明の第2実施形態を示す断面図である。 本発明の第3実施形態を示す断面図である。 本発明の第4実施形態を示す断面図である。 本発明の第5実施形態を示す断面図である。 本発明の範囲外であるバンド本体部の比較例を示す断面図である。 医科用結束バンドの材質が異なることにより生じる、60℃以下での伸び率(60℃の伸び率―室温の伸び率)の違いを比較して示す図である。
以下に、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して詳しく説明する。
尚、以下に述べる実施の形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の医科用結束バンドの好ましい第1実施形態の表面側を示す斜視図である。図2は、図1に示す医科用結束バンドの裏面側を示す斜視図である。
図1と図2に示す医科用結束バンド1は、ヘッド部2と、バンド本体部3を有している。この医科用結束バンド1は、タイバンドともいい、耐熱性や可撓性を有するプラスチックにより形成されており、ヘッド部2とバンド本体部3は一体的に成形されている。
この医科用結束バンド1は、例えば、好ましくは医療機器の例である人工心肺装置側のコネクタに対して、チューブをはめ込んで接合する際に、このコネクタとチューブの接合部分を締め付けて結束するために用いられる。
医科用結束バンド1を形成するためのプラスチック材料は、伸び難い材質であり、例えば医療現場で滅菌処理する際に、滅菌による熱履歴においても、締め込み力(結束力)を維持する。
医科用結束バンド1を形成するプラスチック材料の具体的な例としては、好ましいのは66ナイロン(ガラス繊維入り)、9Tナイロンであり、最も好ましいのは9Tナイロンである。この9Tナイロン製の医科用結束バンド1は、医療現場において滅菌処理する際に熱に強く、有効である。
また、医科用結束バンド1を形成するプラスチック材料の例としては、耐候性の66ナイロンや耐熱性の66ナイロン等をもちいることもできるが、特に限定されない。医科用結束バンド1の色は、黒、白、赤等、特に限定されない。
図1に示すように、医科用結束バンド1のヘッド部2は、バンド本体部3の一端部4に一体的に設けられている。バンド本体部3の他端部は、ヘッド部2内に挿入するための挿入端部5である。この挿入端部5がヘッド部2の挿通路80内に挿入し易いように、好ましくは挿入端部5には丸み部分5Aが形成されている。
まず、バンド本体部3の好ましい構造例を、図1と図2を参照して説明する。
図1と図2に示すバンド本体部3は、ヘッド部2から一体的に伸びている帯状の部材であり、バンド本体部3の横断面は、ほぼ長方形状である。バンド本体部3は、外面部10と、内面部11と、側面部12と側面部13を有している。
図1に示すように、バンド本体部3の外面部10は平滑な面である。これに対して、図2に示すように、バンド本体部3の内面部11は、第1突起状部分21と第2突起状部分22と、ラチェット部30と、第1後退部分51と、第2後退部分52を有している。
図2に示すように、この第1突起状部分21と第2突起状部分22とラチェット部30と第1後退部分51と第2後退部分52は、バンド本体部3の一端部4と挿入端部5の間において、バンド本体部3の長手方向Tに沿って平行になるように設けられている。このラチェット部30の複数の第1爪部31は、第1突起状部分21と第2突起状部分22の間の位置に設けられている。第1後退部分51は、第1突起状部分21の外側の部分に形成され、第2後退部分52は、第2突起状部分22の外側の部分に形成されている。
図1に示すように、挿入端部5は、使用者が、この医科用結束バンド1を使用する際に、指で掴む部分であり、滑り止め部5Sが設けられている。
図2に示すように、ラチェット部30は、長手方向Tに沿って配列された複数の第1爪部31を有している。複数の第1爪部31は、長手方向Tに沿って、同じ間隔をおいて多段に連続して設けたものである。各第1爪部31は、S方向に沿って突出して形成されている。このS方向は、上記の長手方向Tとは直交する方向である。各第1爪部31の形状例は、図3と図4に示している。
図3(A)は、図2に示すバンド本体部3のラチェット部30の複数の第1爪部31の一部分と、第1突起状部分21と第2突起状部分22の一部分と、第1後退部分51と第2後退部分52の一部分を示す平面図であり、図3(B)は、図3(A)におけるE方向から見たバンド本体部3の側面図である。図4(A)は、図3のA−A線における複数の第1爪部31の形状例を示す断面図であり、図4(B)は、図3(A)のB−B線におけるバンド本体部3の横断面図である。
図3(A)と図4(A)に示すように、各第1爪部31は、好ましくは例えば直角三角形状の断面を有しており、垂直面部31Aと、傾斜面部31Bを有している。垂直面部31Aは、Z方向に向いており、このZ方向は、S方向と長手方向Tに対してそれぞれ垂直である。傾斜面部31Bは、図2に示すヘッド部2から、挿入端部5側に向けて下がるように傾斜されている。しかし、この第1爪部31の形状の断面は、直角三角形状以外の形状であっても良い。
図2と図3(A)(B)と、図4(B)に示すように、第1突起状部分21と第2突起状部分22が、バンド本体部3の内面部11において、長手方向Tに沿って間隔をおいて平行に、突出して設けられている。
図2と図3(A)に示すように、第1突起状部分21と第2突起状部分22は、バンド本体部3の内面部11において、ラチェット部30の複数の第1爪部31の両側の位置に、ラチェット部30を挟むようにして設けられている。
第1突起状部分21と第2突起状部分22の幅方向の断面形状は、図4(B)に示すように、例えば二等辺三角形状である。第1突起状部分21と第2突起状部分22は、バンド本体部3の内面11である基準面3Xよりも高くなるように、突出高さH1を有している。これに対して、第1爪部31は、高さH2を有しているが、基準面3X内に収まっている。このことから、第1突起状部分21と第2突起状部分22は、第1爪部31よりも突出するように設けられている。これにより、第1突起状部分21と第2突起状部分22が、結束対象物の外周囲部に対して先行して食い込むことができる。
図5(A)は、医科用結束バンド1が、結束対象物であるコネクタ100とチューブ200の接合部分を締め付けて結束している状態を示す断面図であり、図5(B)は、医科用結束バンド1のヘッド部2とバンド本体部3が係止することで外れないように連結されている状態を拡大して示す断面図である。
図4(B)と図5(A)に示すように、上述した構造を有する第1突起状部分21と第2突起状部分22は、コネクタ100とチューブ200の接合部分250を締め付けて結束する際に、弾性変形可能なチューブ200の周囲210に対して集中して食い込ませる部分である。
図4(B)に示すように、第1突起状部分21と第2突起状部分22は、チューブ200の周囲210に対して、集中して力を加えて密着して食い込ませることで、図5(A)に示すように、結束対象物であるコネクタ100とチューブ200を確実に締め付けて結束することができる。この点については、さらに後で説明する。
また、図3(A)と図4(B)に示すように、第1後退部分51と第2後退部分52が、バンド本体部3の内面部11において、第1突起状部分21と第2突起状部分22の外側部分にそれぞれ設けられている。第1後退部分51は、S方向に関して第1突起状部分21の外側の位置において、長手方向Tに沿って形成されている。第2後退部分52は、S方向に関して第2突起状部分22の外側の位置において、長手方向Tに沿って形成されている。
図4(B)に示すように、第1後退部分51は、第1突起状部分21から側面部12にかけて後退するように傾斜されている傾斜平面であり、所謂「面取り」形状である。第2後退部分52は、第2突起状部分22から側面部13にかけて後退するように傾斜されている傾斜平面である。
第1突起状部分21と第2突起状部分22が、チューブ200の周囲210に対して集中して密着して食い込む際に、これらの第1後退部分51と第2後退部分52は、チューブ200の周囲210に対して当たらないように逃げるための逃げ部分である。
このように、チューブ200の周囲210に当たらないようにする逃げ部分としての第1後退部分51と第2後退部分52を設けるのは、次の理由からである。
図4(B)に示す医科用結束バンド1のバンド本体部3が、強度的に丈夫であり、バンド本体部3が、結束対象物であるチューブ200の周囲210に対して所定の結束力を与えることができるようにするためには、図4(B)に示すバンド本体部3の断面積をできる限り大きく確保して、バンド本体部3自体の強度を強く保持する必要がある。
このため、バンド本体部3の厚みDの寸法だけでなく、全幅W(S方向)の寸法をも、できる限り大きく確保したいので、バンド本体部3では、第1突起状部分21と第2突起状部分22から、全幅W方向に関してそれぞれ外側に延長した延長部分61,62を確保している。これにより、延長部分61,62を有するバンド本体部3の横断面積は、延長部分61,62が無い場合に比べて、より大きく確保でき、バンド本体部3自体の強度を強く保持する。
一方、バンド本体部3は、チューブ200の丸い周囲210に密着できるように柔軟性を有している。このため、バンド本体部3に延長部分61,62を確保すると、結束力を発揮する際には、延長部分61,62の内面部分が、チューブ200の周囲210に当たってしまう。
このように、延長部分61,62の内面部分が、チューブ200の周囲210に当たってしまうと、延長部分61,62が無い場合に比べて、バンド本体部3の内面11側がチューブ200の周囲210に当たってしまう総面積が増加することから、バンド本体部3が周囲210に加える結束力が分散してしまう。従って、第1突起状部分21と第2突起状部分22が、チューブ200の周囲210に対して、集中して密着して食い込もうとする力(集中応力)が低下してしまう。
そこで、図7に示すように、第1突起状部分21と第2突起状部分22の食い込もうとする力Qの増加を図るために、延長部分61,62の内面には、第1後退部分51と第2後退部分52をそれぞれ設けることにより、第1後退部分51と第2後退部分52は、チューブ200の周囲210に当たらないように逃げるための逃げ部分として機能させる。
これにより、バンド本体部3の内面11側がチューブ200の周囲210に当たってしまう内面11の総面積を減らして、バンド本体部3が周囲210に加える結束力の分散を防ぐことができる。従って、第1突起状部分21と第2突起状部分22がチューブ200の周囲210に対して、集中してしかも密着して食い込もうとする力Qが、より大きく発揮できる。このため、バンド本体部3は、結束対象物であるコネクタ100とチューブ200を確実に締め付けて結束することができるようにしている。
ここで、バンド本体部3の各部が取りうる寸法と角度の具体的な範囲を説明する。
図4(B)に示すバンド本体部3の第1突起状部分21と第2突起状部分22の突出高さH1は、好ましくは0.1mm〜0.5mmの範囲である。もし、突出高さH1が0.1mmよりも小さいと、第1突起状部分21と第2突起状部分22がチューブ200の周囲210に対して集中して食い込ませる力が弱く、突出高さH1が0.5mmよりも大きいと、第1突起状部分21と第2突起状部分22がチューブ200の周囲210に対して集中して食い込ませる力が大きくなりすぎて、チューブ200の弾性変形が大きくなりチューブ200に損傷を与える。
また、第1後退部分51と第2後退部分52のそれぞれの延長部分61,62の長さは、好ましくは0.2mmから0.5mmの範囲である。延長部分61,62の長さが、0.2mmよりも小さいと、延長部分61,62を有するバンド本体部3の横断面積が小さく、バンド本体部3自体の強度を十分に確保できなくなる恐れがある。延長部分61,62の長さが、0.5mmより大きいと、バンド本体部3のサイズが大きくなりすぎてしまうので好ましくない。
さらに、第1後退部分51と第2後退部分52の傾斜角度θ1は、好ましくは10度〜40度の範囲である。傾斜角度θ1が、10度よりも小さいと、第1後退部分51と第2後退部分52がチューブ200の周囲210に対して密着し易くなり、傾斜角度θ1が、40度よりも大きいと、延長部分61,62を有するバンド本体部3の横断面積が小さくなり、バンド本体部3自体の強度を十分に確保できなくなる恐れがある。

次に、図1と図2と図5を参照して、図1に示す医科用結束バンド1のヘッド部2の好ましい構造例を説明する。
図1と図2に示すように、ヘッド部2は、第1側面部71と、第2側面部72と、前面部73と、背面部74を有するほぼ直方体形状の部材である。第1側面部71と第2側面部72は、長手方向Tに平行である。第1側面部71と第2側面部72には、それぞれ案内用の延長部分76,77が延長して形成されている。
ヘッド部2は、バンド本体部の挿通路80を有する。案内用の延長部分76,77は、バンド本体部3の挿入端部5をベッド部2の挿通路80内に挿入する際に、挿入動作を案内する。
図1と図2に示すように、バンド本体部の挿通路80は、第1側面部71と、第2側面部72と、前面部73と、背面部74により囲まれて形成されている。バンド本体部の挿通路80は、図1において、ほぼZ方向に形成されている。
バンド本体部の挿通路80は、図1に示すバンド本体部3の挿入端部5を、図5(B)に示すように、ヘッド部2の内部空間P内において、挿入方向Gに沿って挿入するための貫通孔部である。ヘッド部2の内部には、係合部分90が設けられている。この係合部分90は、複数の第2爪部91を有している。複数の第2爪部91は、バンド本体部3のラチェット部30の複数の第1爪部31とかみ合うようになっている。これにより、バンド本体部3は、ヘッド部2に対して、挿入方向Gとは反対の方向Cには移動しない。
これにより、作業者が、図1に示すバンド本体部3の挿入端部5を指で持って、ヘッド本体部2の挿通路80に挿入すると、図5(A)と図5(B)に示すように、この挿入端部5は、ヘッド部2の内部空間P内において、挿入方向Gに沿って斜め上方向にさらに挿入されて、ヘッド部2の外部へ引き出すことができる。
ヘッド部2の係合部分90の複数の第2爪部91は、バンド本体部3の通過により、バンド本体部3のラチェット部30の複数の第1爪部31とかみ合う。従って、バンド本体部3は、挿入方向Gとは反対の方向Cには戻らないので、図5(A)に示すように、医科用結束バンド1は結束対象物のコネクタ100とチューブ200を緩まないように締め付けて結束できる。
次に、上述した構造を有する医科用結束バンド1の使用例を説明する。
図6は、医科用結束バンド1を用いて、結束対象物のコネクタ100とチューブ200を緩まないように結束している状態を示す側面図であり、図7は、結束バンド1を用いて、結束対象物のコネクタ100とチューブ200の接合部分250を緩まないように結束している状態を示す断面図である。
図6と図7に示すように、医科用結束バンド1のバンド本体3は、チューブ200の周囲210に密着して押し付けられることで、コネクタ100とチューブ200の接合部分250が緩まないように結束されている。図7に例示するように、コネクタ100は、竹槍状の段付き部分101を有する中空部材である。チューブ102は、可撓性を有する通常の円形状のチューブである。
チューブ200は、このコネクタ100の外周部分に弾性変形することではめ込まれている。チューブ200は、コネクタ100の段付き部分101に被せられており、チューブ200の内周部分は、コネクタ100の外周部分に密着している。コネクタ100は例えば医療機器側に取り付けられており、コネクタ100とチューブ200は、好ましくは医療機器、例えば人工心肺装置や体外循環装置等において、血液等を輸送する血液回路システムに用いることができる。
作業者は、図1と図2に示すようにバンド本体部3の挿入端部5を指で持って、ヘッド部2の挿通路80に挿入する。図5(A)と図5(B)に示すように、この挿入端部5は、ヘッド部2の内部空間P内において、挿入方向Gに沿って斜め上方向にさらに挿入されて、ヘッド部2の外部へ引き出す。
ヘッド部2の係合部分90の第2爪部91は、バンド本体部3の通過により、バンド本体部3のラチェット部30の複数の第1爪部31とかみ合う。従って、バンド本体部3は、挿入方向Gとは反対の方向Cには戻らない。このため、図6と図7に示すように、医科用結束バンド1は結束対象物のコネクタ100とチューブ200の接合部分250を緩まないように締め付けて結束することができる。
図6と図7に示すように、第1突起状部分21と第2突起状部分22は、コネクタ100とチューブ200の接合部分250を締め付ける際には、図7に示すように、比較的柔らかくて弾性変形可能なチューブ200の周囲210に対して、集中してしかも密着して食い込もうとする力(集中応力)Qにより、食い込ませることができる。
図7に示すように、第1突起状部分21と第2突起状部分22は、チューブ200の周囲210に対して、コネクタ100の段付き部分101の両側の位置で、コネクタ100の段付き部分101を挟むようにして、集中してしかも密着して食い込ませる。第1突起状部分21と第2突起状部分22をチューブ200の周囲210に食い込ませることにより、チューブ200には応力集中部分200Fが発生する。
図7に示すように、医科用結束バンド1は、結束対象物であるコネクタ100とチューブ200を確実に締め付けて結束することができ、コネクタ100の段付き部分101に対応するチューブ200の部分212には、締め付け力Vを発生させることができる。
このようにすることで、医療現場において、コネクタ100とチューブ200に曲げる力や引き抜く力が加わっても、医科用結束バンド1は、コネクタ100とチューブ200のとの位置がずれるのを防止できる。コネクタ100からチューブ200が外れたり、コネクタ100とチューブ200との結束が緩んでコネクタ100とチューブ200に隙間が生じない。この医科用結束バンド1は、医療現場等の作業現場において、簡単にしかも確実に結束対象物を結束することができる。
従って、医療現場等の作業現場において、結束作業性の確実性と作業効率が向上する。コネクタ100とチューブ200の結束状態の維持は、医療現場においては、例えば人工心肺装置や体外循環装置のような医療機器では、液漏れ等のトラブルを防ぐ意味から特に重要である。
また、図7に例示すように、第1突起状部分21と第2突起状部分22の断面を、二等辺三角形状に形成することで、バンド本体部3を金型により成形する際に成形し易い。
次に、本発明の別の実施形態を、図面を参照して説明するが、図4に示す本発明の第1実施形態と同様の箇所には同じ符号を記して、その説明を用いる。
(第2実施形態)
図8は、本発明の第2実施形態を示す断面図である。
図4(B)に示す本発明の第1実施形態では、第1突起状部分21と第2突起状部分22の断面は、二等辺三角形状に形成されている。これに対して、図8に示す本発明の第2実施形態では、第1突起状部分21Aと第2突起状部分22Aの断面は、直角三角形状に形成されている。
このような断面を有する第1突起状部分21Aと第2突起状部分22Aは、図8に例示するように、コネクタ100とチューブ200の接合部分250を締め付ける際に、弾性変形可能なチューブ200の周囲210に対して食い込ませることができる。第1突起状部分21Aと第2突起状部分22Aは、結束対象物の周囲210に対して集中してしかも密着して食い込ませることができるので、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
ここで、図8に示すバンド本体部3の各部が取りうる寸法と角度の範囲は、傾斜角度θ1と突出高さH1については、図4(B)の場合と同様であるが、第1突起状部分21Aと第2突起状部分22Aが直角三角形であることから、第1突起状部分21Aと第2突起状部分22Aの傾斜面の傾斜角度θ2は、好ましくは30度〜50度の範囲である。傾斜角度θ2が、30度よりも小さいと、第1突起状部分21Aと第2突起状部分22Aが周囲210に食い込みにくくなり、傾斜角度θ2が、50度よりも大きいと、第1突起状部分21Aと第2突起状部分22Aが尖り過ぎて欠け易くなるので好ましくはない。
(第3実施形態)
図9は、本発明の第3実施形態を示す断面図である。
図9に示す本発明の第3実施形態では、第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bの断面は、矩形形状に形成されている。このような断面を有する第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bは、図9に例示するように、コネクタ100とチューブ200の接合部分250を締め付ける際に、弾性変形可能なチューブ200の周囲210に対して食い込ませることができる。第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bは、結束対象物の周囲210に対して集中してしかも密着して食い込ませることができるので、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
ここで、図9に示すバンド本体部3の各部が取りうる寸法と角度の範囲は、傾斜角度θ1については、図4(B)の場合と同様であるが、第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bが矩形形状であるので、第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bの突出高さH3は、好ましくは0.2mmから0.5mmの範囲である。もし、突出高さH3が 0.2mmよりも小さいと、第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bがチューブ200の周囲210に対して集中して食い込ませる力が弱く、突出高さH3が0.5mmよりも大きいと、第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bがチューブ200の周囲210に対して集中して食い込ませる力が大きくなりすぎて、チューブ200の弾性変形が大きくなりチューブ200にダメージを与える。
第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bの幅W2が、好ましくは0.2mm〜0.4mmの範囲である。もし、幅W2が、0.2mmよりも小さいと、第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bの強度が弱くなり、幅W2が、0.4mmよりも大きいと、第1突起状部分21Bと第2突起状部分22Bが太くなりすぎて、周囲210に食い込みにくくなる。
(第4実施形態)
図10は、本発明の第4実施形態を示す断面図である。
図10に示す本発明の第4実施形態では、第1突起状部分21と第2突起状部分22の断面は、図4(B)に示す第1実施形態の第1突起状部分21と第2突起状部分22の断面と同じである。
しかし、第4実施形態では、バンド本体部3は、図4(B)に示す傾斜平面である第1後退部分51と第2後退部分52に代えて、傾斜していない平坦な第1後退部分51Rと第2後退部分52Rを有している。第1後退部分51Rと第2後退部分52Rの各面は、S方向と長手方向Tから成る面に平行である。このような断面を有する第1突起状部分21と第2突起状部分22は、図10に例示するように、コネクタ100とチューブ200の接合部分250を締め付ける際に、弾性変形可能なチューブ200の周囲210に対して食い込ませることができる。第1突起状部分21と第2突起状部分22は、結束対象物の周囲210に対して集中してしかも密着して食い込ませることができるので、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
ここで、図10のバンド本体部3では、第1後退部分51Rと第2後退部分52Rの各面が、第1突起状部分21と第2突起状部分22の先端から後退している後退距離Nは、好ましくは0.5mm〜1.0mmの範囲である。後退距離Nが、0.5mmよりも小さいと、第1後退部分51Rと第2後退部分52Rが周囲210に当たってしまう。後退距離Nが、1.0mmよりも大きいと、延長部分61A,62Aを有するバンド本体部3の横断面積が小さく、バンド本体部3自体の強度を十分に確保できなくなる恐れがある。
(第5実施形態)
図11は、本発明の第5実施形態を示す断面図である。
図11に示す本発明の第5実施形態では、第1突起状部分21と第2突起状部分22の断面は、図4(B)に示す第1実施形態の第1突起状部分21と第2突起状部分22の断面と同じである。
しかし、図11の第5実施形態では、バンド本体部3は、図4(B)に示す傾斜平面である第1後退部分51と第2後退部分52に代えて、傾斜していない平坦な第1後退部分51Sと第2後退部分52Sを有している。第1後退部分51Sと第2後退部分52Sの各面は、S方向と長手方向Tから成る面に平行である。
また、第1後退部分51Sと第2後退部分52Sの各面が、第1突起状部分21と第2突起状部分22の先端から後退している後退距離Mは、図10に示す第1後退部分51Rと第2後退部分52Rの各面が、第1突起状部分21と第2突起状部分22の先端から後退している後退距離Nに比べて、より大きく設定されている。
このように後退距離Mがより大きく設定されている場合には、バンド本体部3の外面10には、凹部10Rを形成することで、バンド本体部3の断面積を確保しながら、バンド本体部3の小型化と軽量化を図ることができる。
図12は、本発明の範囲外であるバンド本体部の比較例を示す断面図である。
図12に示すように、バンド本体部3Mは外面10Mと、内面11Mを有しており、内面11Mは、平坦面であり、突起部分を全く有していない。この比較例のバンド本体部3Mを用いると、突起部分が無いことから、内面11Mがチューブの周囲に密着してしまうだけであり、チューブの周囲を集中してしかも密着して締め付けて固定することができず、結束対象物のチューブがコネクタから外れたり、隙間が生じることを防ぐことができない。
図13は、医科用結束バンドの材質が異なることにより生じる、60℃以下での伸び率(60℃の伸び率―室温の伸び率)の違いを比較して示している。図13のグラフでは、縦軸が伸び率(%)を示し、横軸が強度(MPa)を示す。
医科用結束バンド1を形成するプラスチック材料の例としては、医療現場において加熱による滅菌処理を行う観点から好ましいのは66ナイロン(ガラス繊維入り)、9Tナイロンであり、最も好ましいのが9Tナイロンである。そして66ナイロン(一般ナイロン)を使用することもできる。
本発明の実施形態の医科用結束バンド1は、結束対象物(例えばコネクタ100とチューブ200)を結束するための結束バンドであり、長手方向Tに沿って複数の爪を多段に連続して設けた第1爪部31を有する帯状のバンド本体部3と、バンド本体部3を結束対象物の周囲に巻き付けてバンド本体部3の先端側を挿通して掛止するためのヘッド部2と、を有する。ヘッド部2には、挿通されたバンド本体部3の第1爪部31と掛止するための第2爪部91が設けられており、バンド本体部3には、バンド本体部3の長手方向Tに沿って第1突起状部分21と第2突起状部分22が形成され、第1突起状部分21と第2突起状部分22の間には、第1爪部31が配置されている。バンド本体部3には、第1突起状部分21の外側に、結束対象物の周囲に接触しないように後退している第1後退部分51が長手方向Tに沿って形成され、第2突起状部分22の外側に、結束対象物に接触しないように後退している第2後退部分52が長手方向Tに沿って形成されている。
これにより、バンド本体部2には、バンド本体部2の長手方向Tに沿って第1突起状部分21と第2突起状部分22が形成され、第1突起状部分21と第2突起状部分22の間には、第1爪部31が配置されているので、第1突起状部分21と第2突起状部分22が結束対象物の周囲に食い込んで、結束対象物を締め付けて結束することができる。
第1後退部分51と第2後退部分52が、結束対象物の周囲に接触しないように後退して形成されているので、バンド本体部3の内面側が結束対象物の周囲に当たってしまう総面積を減らして、バンド本体部3から結束対象物の周囲に対した加わる力が分散するのを防ぐことができる。このため、第1突起状部分21と第2突起状部分22が、結束対象物の周囲に対して密着して食い込もうとする力が低下するのを防ぐことができ、第1突起状部分21と第2突起状部分22が、結束対象物の周囲に集中して食い込んで強力に締め付けることができる。従って、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
従って、医科用結束バンド1は、医療現場における結束対象物同士が外れたり隙間が生じないように安定性を担保しつつも、簡便に、かつ求められる締付力に耐えうる強度を持ち合わせながら確実に結束することができる。
また、第1突起状部分21と第2突起状部分22の断面は、三角形状もしくは矩形状に形成されている。これにより、第1突起状部分21と第2突起状部分22は、結束対象物の周囲に対して食い込ませることができるので、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
結束対象物は、チューブ200と、外周部分に段付き部分101を有しチューブ200内に挿入されるコネクタ100から構成され、バンド本体部3の第1突起状部分21と第2突起状部分22の間にコネクタ100の段付き部分101が位置されるように、バンド本体部3が結束対象物の周囲に巻き付けられる。これにより、バンド本体部3の第1突起状部分21と第2突起状部分22の間にコネクタ100の段付き部分101が位置されるように、バンド本体部3が結束対象物の周囲に巻き付けられるので、チューブ200をコネクタ100の段付き部分101に対して押し付けて締め付け力を発生させることができる。これにより、結束対象物が外れたり隙間が生じない。
本発明は、上記実施形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
上記実施形態の各構成は、その一部を省略したり、上記とは異なるように任意に組み合わせることができる。
図示例のヘッド部やバンド本体部の形状、爪部の形状は、用途に合わせて任意に設定することができる。
1・・・医科用結束バンド、2・・・ヘッド部、3・・・バンド本体部、10・・・外面部、11・・・内面部、21・・・第1突起状部分、22・・・第2突起状部分、30・・・ラチェット部、31・・・ラチェット部の複数の第1爪部、51・・・第1後退部分、52・・・第2後退部分、80・・・バンド本体部の挿通路、90・・・係合部分、91・・・係合部分の第2爪部、100・・・コネクタ、101・・・コネクタの段付き部分、200・・・チューブ、210・・・チューブの周囲、250・・・結束対象物の接合部分、T・・・長手方向

Claims (2)

  1. 弾性変形可能なチューブと、外周部分に段付き部分を有し前記チューブ内に挿入されるコネクタと、から構成される結束対象物を結束するための医科用結束バンドであり、
    長手方向に沿って複数の爪を多段に連続して設けた第1爪部を有する帯状のバンド本体部と、
    前記バンド本体部を前記結束対象物の周囲に巻き付けて前記バンド本体部の先端側を挿通して掛止するためのヘッド部と、を有し、
    前記ヘッド部には、挿通された前記バンド本体部の前記第1爪部と掛止するための第2爪部が設けられており、
    前記バンド本体部には、前記第1爪部を挟んでその両側部に、前記長手方向に沿って第1突起状部分と第2突起状部分が形成され、前記第1突起状部分と前記第2突起状部分の間には、前記第1爪部が配置され、
    前記バンド本体部には、前記第1突起状部分の外側に第1延長部分が設けられ前記第1延長部分の内面が前記結束対象物の前記周囲に接触しないように前記第1突起状部分から前記バンド本体部の一方の側面部にかけて前記バンド本体部の内面部から前記バンド本体部の外面部に向かって後退するように傾斜されている傾斜平面としての第1後退部分が前記長手方向に沿って前記第1延長部分の内面に形成され、前記第2突起状部分の外側に第2延長部分が設けられ前記第2延長部分の内面が前記結束対象物の前記周囲に接触しないように前記第2突起状部分から前記一方の側面部とは反対側の他方の側面部にかけて前記内面部から前記外面部に向かって後退するように傾斜されている傾斜平面としての第2後退部分が前記長手方向に沿って前記第2延長部分の内面に形成されていることを特徴とする医科用結束バンド。
  2. 前記第1突起状部分と前記第2突起状部分の幅方向の断面が、三角形状もしくは矩形状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の医科用結束バンド。
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