JP6659111B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、モニタリング機能と通信機能とを備える情報処理装置に関する。
ネットワークとのインターフェースを持つネットワークカメラは家庭や企業などでネットワークカメラシステムとして、広く利用されている。例えば、ネットワークカメラシステムは、所定エリアの監視や遠隔地の観測などに利用されている。ネットワークカメラシステムでは、ネットワークカメラで撮像する必要の無い場合にはネットワークカメラを停止し、撮像する必要が生じた場合にはネットワークカメラを起動して撮像を開始する。このような停止および起動を行うことができる監視カメラシステムがある(特許文献1)。
特許文献1の監視カメラシステムは、人感センサとネットワークカメラ(監視カメラ)とこれらを接続するゲートウエイ装置とを備える。そして、人感センサは、人を検知すると、当該検知をゲートウエイ装置に通知する。ゲートウエイ装置は、この通知を受けてネットワークカメラに撮像を開始するように指示する。人感センサが人を検知しなくなった場合には、当該無検知をゲートウエイ装置に通知する。ゲートウエイ装置はこの通知を受けてネットワークカメラに、撮像を終了するように指示する。
特開2014−64054号公報
特許文献1の監視カメラシステムでは、監視カメラの近くに人がいない場合は、監視対象が存在しないため監視カメラで撮像をすることはない。したがって、人感センサが人を検出するまでは監視カメラを停止させて、撮像のための消費電力を抑えることが可能となる。
しかしながら、特許文献1の監視カメラシステムでは、監視カメラの近くに人がいると必ずカメラ撮影(撮像)を開始する。つまり、監視カメラの近くにいる人が、監視する必要の無い人であっても監視カメラによる撮像を開始する。監視する必要の無い人とは、例えば、巡廻している警備員である。このように、監視対象としていない人であるにもかかわらず人感センサが人を検知すると監視カメラが起動して撮像を行うので必要以上に電力を消費することになる。
本発明は、監視カメラ装置等のモニタリングを実行する装置の電力消費を抑えることを課題とする。
本発明の1つの一態様による情報処理装置は、物体を検知する検知手段と、前記検知手段により検知された前記物体の数を検出する検出手段と、前記物体に対応する識別情報を受信する受信手段と、前記検知手段が前記物体を検知した場合、前記検出手段により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を前記受信手段により受信したかを判定する判定手段と、前記検出手段により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を受信したと判定されなかった場合、所定のモニタリング機能を実行するように制御し、前記検出手段により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を受信したと判定された場合、前記所定のモニタリング機能を実行しないように制御する制御手段と、を有する。
本発明によれば、モニタリングを実行する装置の電力消費を抑えることができる。
本発明の実施形態1のネットワークカメラシステムを示す図。 実施形態1のネットワークカメラの機能ブロック図。 実施形態1のネットワークカメラの動作フローを示す図。 実施形態2の管理装置のブロック図。 実施形態2のネットワークカメラの動作フローを示す図。 実施形態2の管理装置の動作フローを示す図。 実施形態3のネットワークカメラシステムを示す図。 実施形態3のネットワークカメラのブロック図。 実施形態3のネットワークカメラ(ローカルカメラ)の動作フロー図。 実施形態3のネットワークカメラ(メインカメラ)の動作フロー図。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための実施形態を詳細に説明する。以下に説明する実施形態は、本発明の実現手段としての一例であり、本発明が適用される装置の構成や各種条件によって適宜修正または変更されるべきものであり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
実施形態1
本発明の実施形態1を図1〜図3に基づいて説明する。図1は、本発明の実施形態1の情報処理装置を含む情報処理システムの構成を示している。実施形態1の情報処理装置は、監視カメラ装置として使用されるネットワークカメラ(以下、「NC」と称する)101である。図1に示された情報処理システム(通信システム)はネットワークカメラシステムである。このネットワークカメラシステムは、NC101と、アクセスポイント(以下、「AP」と称する)102と、管理装置103とを有する。本実施形態では、NC101は所定の位置に固定されているとする。AP102と管理装置103は、NC101から隔てられて設置されている。管理装置103は、ネットワークカメラシステムを管理する装置である。
NC101は、無線通信機能を有する撮像装置であり、AP102と無線接続を行い、AP102を経由して管理装置103と通信することができる。NC101は無線通信の際に使用するアンテナ101aを有する。NC101は、撮像装置であるので、撮像機能(撮像部)も備えている。NC101の撮像範囲104は、図1のNC101から左右斜め下方に広がる線によって示されている。NC101は、撮像(取得)した映像データを管理装置103へ送信することができる。NC101は、通常動作モードとスタンバイモードのいずれかで動作することができる。つまりNC101は、第1の動作モード(通常動作モード)と第2の動作モード(スタンバイモード)とを有する。NC101の消費電力は、スタンバイモードの方が通常動作モードよりも小さい。スタンバイモードでは、NC101の撮像機能(モニタリング機能)や通信機能がオフにされるからである。NC101の詳細は、図2を用いて説明する。なお、図1では、NC101と管理装置103との間の通信は、無線通信により行われるが、有線通信を使用してもよい。なお、NC101の撮像範囲104は、後述するセンサ部205(図2)の検知範囲でもある。図1では、人105がセンサ部205の検知範囲内に存在している。
AP102は管理装置103に基幹ネットワーク106により接続されている。AP102はNC101との無線通信の際に使用するアンテナ102aを有する。AP102は、NC101のアンテナ101aからの信号(電波)をアンテナ102aで受信し、当該信号を基幹ネットワーク106を経由して管理装置103に送る。なお、図1では、AP102と管理装置103は、基幹ネットワーク106により有線接続されているが、無線接続してもよい。AP102は、IEEE802.11関連規格に準拠した無線LANモジュールをを搭載している。
管理装置103は、上記したように、NC101が撮像・取得した映像データをAP102を介して受信する。また、管理装置103は、NC101をAP102を経由して管理・制御することもできる。例えば、管理装置103は、NC101の電源オンオフ制御やNC101の動作モードの切換制御を行う。NC101の動作モードの切換制御は、例えば、NC101の撮像部による撮像のオンオフ(撮像機能のオンオフ)制御である。また、管理装置103は、NC101の中で消費電力が比較的高い機能ブロックのオンオフ制御も行う。さらに、管理装置103は、蓄積機能や表示機能を備える。管理装置103は、NC101から取得した撮像データを蓄積することおよび表示することができる。
図2は、図1に示したNC101の内部構成を示したブロック図である。NC101は、制御部201と複数の機能ブロック202〜207とを有する。制御部201は、例えば、CPUを含む。制御部201は、機能ブロック202〜207をそれぞれ制御する。本実施形態では、上記複数の機能ブロックは、記憶部202、一時記憶部203、撮像部204、センサ部205、タイマ/時計部206、および無線通信IF207である。IFはインターフェースの略である。
記憶部202は、各種のプログラムや各種のデータを記憶する。記憶部202は、例えば、ROMを含む。制御部201は、記憶部202に記憶されているプログラムを実行して上記した制御を行う。記憶部202が記憶するデータは、ID情報のように人を識別するための情報などを含む。つまり、記憶部202には、予め登録された登録情報(ID情報)が記憶されている。本実施形態において、予め登録されたID情報は、当該ID情報を持つ人がNC(監視カメラ)101により監視される必要のない人であることを示すものである。例えば、警備員であればNC101により監視される必要はないので、警備員のID情報は、予め記憶部202に登録しておく。警備員は、ID情報が記憶されたIDカード等を携帯している。NC101の電源がシャットダウン(オフ)されても、記憶部202に記憶されている情報は消去されない。
一時記憶部203は、各種の情報を一時的に記憶しておくものであり、半導体メモリ等により構成される。NC101の電源がシャットダウンされてしまうと、一時記憶部203に記憶されている情報は消去される。一時記憶部203は、例えば、撮像部204によって取得した映像データの解析結果を一時的に記憶する場合に使用する。
撮像部204は、カメラを含み、カメラによる撮像(撮影)によって映像データを取得する。撮像部204は、通常動作モードにおいて、上記した所定の撮像範囲104を撮像する。また、撮像部204は、スタンバイモードにおいて、撮像機能がオフにされる。上記したように、撮像部(カメラ)204による撮像のオン/オフの制御は、制御部201によって行われる。本実施形態において、撮像部204は、撮像によってモニタリング機能を実行する。
センサ部205は、NC101の近隣に(検知範囲内104に)人が存在するかどうかを検知する人感センサと、人を識別するためのID情報を受信する受信機能とを備えている。センサ部205は、人を検知した場合、当該検知結果を制御部201に直接通知する。また、センサ部205は、何人の人を検知したか(検知した人数)を検知情報として一時記憶部203に送信して記憶させる。さらに、センサ部205は、ID情報を受信した場合、当該ID情報を一時記憶部203に送信して記憶させる。人感センサは、赤外線や電波を使用して個体数(人数)を検知する機能を持っている。したがって、センサ部205の検知情報は、センサ部205が検知した人の数を含む。人を識別するためのID情報の受信機能は、電磁界や電波などを用いた近距離の無線通信(例えば、NFC:Near Field Communication)によって情報を受信する機能である。
図1に示されているように、センサ部205は、撮像範囲(検知範囲)104内に存在する人105を検知することができる。センサ部205の検知範囲104内に存在する人105がID情報を持っていれば、センサ部205はID情報を受信する。そうでなければ、センサ部205はID情報を受信しない。
タイマ/時計部206は、日時や時刻を示す時計機能と、ある一定期間を計測できるタイマ機能を備える。タイマ/時計部206は、制御部201からの指示に応じて必要な日時、時刻、計測時間(タイマ情報)などの情報を提供する。タイマ/時計部206は、例えば、撮影部204(カメラ)によって撮像・取得した映像データに時刻情報などを付加する場合に使用される。
無線通信インターフェース(以下、「無線通信IF」と称する)207は、IEEE802.11関連規格に準拠した不図示の無線LANモジュールに接続するHost_IF(USB or SDIO or PCIe等)で構成される。ここで、SDIOは、Secure Digital Input/Outputの略である。PCIeは、PCI Expressの略である。そして、無線通信IF207は、制御部201がAP(アクセスポイント)102と通信を行うための通信インターフェースとして使用される。図1に示す通信システムの場合、無線通信IF207は、NC101とAP102とを無線LANにより接続するための通信インターフェースとなる。無線LANモジュールは不図示のコントロールLSIによって制御される。LSIは大規模集積回路(Large Scale Integrated circuit)の略である。なお、無線通信IF207は、IEEE802.3関連規格に準拠した有線系ネットワーク(LAN)と接続する通信用インターフェースであってもよい。
次に、NC101の動作モードの切替え手順について図3のフローチャートを用いて説明する。本実施形態では、NC101に人が近づいた場合にスタンバイモードを維持(選択)するか否かについて、その判断をNC101自身が行う。NC101は、制御部201が所定のプログラムを記憶部202から読み出して実行することにより、図2の各機能ブロックの処理および図3の各処理を実現する。なお、図2のいくつかの機能ブロックは、専用ハードウェアとして動作するようにしてもよい。この場合、専用ハードウェアは、制御部201の制御に基づいて動作する。
まずS301において、このフローチャートがスタートする。S301は、図1に示すNC101が電源オン状態であり、NC101が撮像部204によって撮像した映像データを管理装置103へ送信している状態である。つまり、撮像部204でカメラ撮影して取得した映像データを無線通信IF207から管理装置103へ無線送信している状態である。センサ部205も起動されている。
S302において、制御部201は、NC101をスタンバイモードへ移行させるための指示(信号)が管理装置103から送信されてきたかを判定する。管理装置103からの当該指示がNC101により受信されると(S302:YES)、S303へ移行する。そうでなければS302の判定を繰り返す。つまり、S302の判定がYESになるまで、NC101は現在の状態を維持する。
管理装置103からの指示(命令)は、例えば、カメラ撮影を停止するという指示であり、AP102を経由してNC101に送信される。カメラ撮影を停止するという指示は、NC101(またはNC101の撮像部204)をスタンバイモードにするという指示と同義である。S302は、管理装置103がNC101をスタンバイモードへ移行させるための制御を行っているかを判定していると言える。
S303において、NC101は、管理装置103からの指示に従って、スタンバイモードへ移行する。つまり、制御部201の制御によって、撮像部204は撮像動作を停止し、無線通信IF207は、撮像によって取得した映像データを管理装置103に送信することを停止する。この状態は、撮像処理と映像データの送信処理のための使用される消費電力を低減させた状態である。NC101の近隣に人が存在するかどうかを検知する人感センサであるセンサ部205は起動状態のままである。
S304において、制御部201は、NC101のセンサ部(人感センサ)205が人105を検知したかどうかを判定する。センサ部205は、検知範囲104内に存在する人105を検知することができる。センサ部205が人を検知すると、S305に進む。つまり、NC101の近隣に人が存在すれば、S305に移行する。そうでなければ(S304:NO)、S309に移行する。センサ部205が検知範囲104内に人の存在を検知したことは、例えば、制御部201がセンサ部205からの割込み等の通知を受けることで判断する。
S305において、制御部201は、センサ部205で検知した情報およびセンサ部205で受信したID情報を取得する。センサ部205が検知した情報や受信したID情報は、一次記憶部203に記憶されているので、制御部201は一次記憶部203から検知情報(人数情報を含む)およびID情報を取得する。
S306において、制御部201は、S305で取得した情報にID情報が有るかどうかを判定する。ID情報が有れば、センサ部205が検知した人105は監視対象外である可能性があると判断して、S307に移行する。そうでなければ(S306:NO)、センサ部205が検知した人は監視すべき人であると判断して、S310に移行する。S306は、S305の取得処理でセンサ部205がID情報を受信したかどうかを判断している。センサ部205がID情報(識別情報)受信しなければ、制御部201は、通常動作モードを選択する。
S307において、制御部201は、記憶部202に予め登録されているID情報(登録情報)と、センサ部205が受信したID情報(取得情報)との比較を行う。また、S307において、制御部201は、センサ部205が検知した人数と取得したID情報の数との比較も行う。センサ部205が検知した人数は、一次記憶部203に記憶されている。
S308において、制御部201は、S307の比較処理の結果、記憶部202に予め登録されているID情報と、センサ部205が受信したID情報とが一致するかを判定する。さらに、制御部201は、S307の比較処理の結果、センサ部205が検知した人数と取得したID情報の数とが一致するかを判定する。上記した2つの判定がYESの場合には、S309に移行する。つまり、センサ部205が検知した人105は監視対象外である(監視する必要がない)と判断し、S309に移行する。そうでなければ(S308:NO)、センサ部205が検知した人105は監視する必要があると判断して、S310に移行する。制御部201は、センサ部205が受信した識別情報と、予め登録した登録情報とに基づいて、第1の動作モード(通常動作モード)または第2の動作モード(スタンバイモード)を選択していると言える。
S309において、制御部201は、NC101を通常動作モードへ移行させるための制御が外部から行われたかどうかを判定する。つまり、管理装置103からの制御によって通常動作モードへ移行が指示されているかを判定する。制御部201は、管理装置103から通常動作モードへの移行指示を受信していれば、S310へ移行する。そうでなければ(S309:NO)、S304へ移行する。管理装置103からの制御(指示)は、AP102を経由してカメラ撮影を開始する等の命令をNC101へ通知することによって実行される。
S310において、制御部201は、管理装置103の制御に従って、NC101をスタンバイモードから通常動作モードに移行する。詳しくは、撮像部204が撮像動作を開始し、制御部201は、撮像によって取得した映像データを無線通信IF207から管理装置103に送信する。この状態は、NC101に装備された主要な機能が全て動作した状態である。
S311において、このフローチャートが終了する。この状態は、NC101が電源オン状態にあり、撮像部204によって撮像した映像データを管理装置103へ送信している状態である。
上記において説明したように、本実施形態によれば、S303でスタンバイモードに設定されたNC101は、センサ部205が人105を検知しても(S304:YES)、常に(直ちに)通常動作モードに移行するわけではない。つまり、NC101は、センサ部205が検知した人105が監視する必要のある人である場合に(S308:NO)、通常動作モードに移行するという決定(選択)をする。センサ部205が検知した人105が監視する必要のある人であるか否かは、NC101が判断している。NC101は、人105が監視対象外である場合には、スタンバイモードを維持する。したがって、本実施形態によれば、監視カメラ装置であるNC101の消費電力を抑えることができる。換言すると、不必要なタイミングで消費電力の低いスタンバイモードから消費電力の高い通常動作モードへ移行して無駄な電力を消費してしまうことを防ぐことができる。
また、NC101は、センサ部205が人105を検知しないときは(S304:NO)、管理装置103から通常動作モードへの移行命令を受信した場合に(S309:YES)、通常動作モードに移行する。つまり、NC101は、管理装置103から通常動作モードへの移行命令を受信しない場合には、スタンバイモードを維持し、NC101における消費電力を抑えることができる。
なお、上記の説明において、ID情報という表現を用いたが、人105を識別することができる情報であれば、任意の情報を上記のID情報の代わりに使用してよい。また、NC101は所定の位置に固定されているとしたが、NC101は移動可能であってもよい。
上記の説明において、NC101は、通常動作モードとスタンバイモードのいずれかで動作できるとしたが、NC101の動作モードは通常動作モードとスタンバイモードに限定されない。例えば、NC101の動作モードが複数あり、1つの動作モードが他の動作モードよりも消費電力が小さければ、当該1つの動作モードを上記したスタンバイモードであるとして、実施形態1を適用してもよい。
上記の説明において、NC101(撮像部204)の撮像範囲104は、センサ部205の検知範囲と同じであるとしたが、撮像部204の撮像範囲104は、センサ部205の検知範囲と異なってもよい。
上記の説明において、撮像部204がモニタリング機能を実行するとしたが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、無線通信IF207と制御部201の組み合わせによりモニタリング機能が実行されてもよい。この場合、S308の判定がNOの場合、監視すべき人が存在することをNC101が警備室に通報することによりモニタリング機能が実行されてもよい。
上記の説明において、センサ部205は人を検知するしたが、本発明は人以外の物体を検知する場合にも適用することができる。例えば、センサ部205は、人型ロボットや動物等の歩行可能(移動可能)な物体を検知してもよい。つまり、センサ部205は、人以外の物体を検知してもよい。NC101の役割は監視する必要のある物体を監視することであるので、NC101は、センサ部205が検知した物体が監視する必要のある物体なのかを判定するように構成することができる。センサ部205が検知した物体がID情報を持っていない場合や、物体のID情報が登録情報と異なる場合に、NC101が通常動作モードに移行して監視をする。
スタンバイモードは、省電力モードと称することもある。
実施形態2
本発明の実施形態2を図1、図2および図4〜図6に基づいて説明する。実施形態1では、NC101に人が近づいた場合にスタンバイモードを維持(選択)するか否かを、NC101が判断した。実施形態2では、NC101に人が近づいた場合にスタンバイモードを維持するかを、管理装置103が判断する。
以下の記載において、実施形態1と同じ構成要素については同じ名称と同じ参照符号を用い、それらの詳述な説明は省略する。
実施形態2においても、図1に示した情報処理システム(ネットワークカメラシステム)を使用する。このネットワークカメラシステムは、NC101と、アクセスポイントAP102と、管理装置103とを有する。NC101の構成は図2に示したものと同じである。
図4は、管理装置103の内部構成を示したブロック図である。管理装置103は、制御部401と、記憶部402と、通信IF403と、表示部404とを有する。記憶部402と通信IF403と表示部404は、管理装置103の機能ブロックである。
制御部401は、各機能ブロック(記憶部402、通信IF403、表示部404)を制御する。制御部401は、CPUなどを含む。
記憶部402は、各種のプログラムや各種のデータを記憶する。制御部402は、記憶部402に記憶されているプログラムを実行して様々な制御を行う。記憶部402に記憶されるデータは、例えば、NC101から送信されてくる映像データやID情報のように人を識別するための情報である。記憶部402には、予め登録されたID情報(登録情報)が記憶されている。予め登録されたID情報は、当該ID情報を持つ人がNC(監視カメラ)101により監視される必要のない人であることを示すものである。例えば、警備員であればNC101により監視される必要はないので、警備員のID情報は、予め記憶部402に登録しておく。
通信IF403は、IEEE802.3関連規格に準拠したネットワーク装置(AP102)と接続する通信用インターフェースである。通信IF403は、例えば、通信プロトコルとしてTCP/IPプロトコルを使用して通信を行うインターフェースである。TCP/IPは、Transmission Control Protocol/Internet Protocolの略である。
表示部404はモニターを有する。表示部404は、NC101から送信されてくる映像データを表示し、管理装置103のユーザに可視的にNC101の周辺の状況を提示する。
次に、NC101の動作モードの切替え手順について図5と図6に示すフローチャートを用いて説明する。図5はNC101の処理の流れを示し、図6は管理装置103の処理の流れを示している。
図5のS501〜S505は、図3のS301〜S305と同じであるので、説明は省略する。S505の後、S506へ移行する。
S506において、NC101は、センサ部205が検知および受信した情報を管理装置103へ送信する。より詳しくは、NC101は、センサ部205が検知した人数やID情報を無線通信IF207を使用して管理装置103へ送信する。この送信と同時に、NC101の制御部201は、タイマ/時計部206を起動して、所定時間の計時を開始する(タイマのスタート)。
S507において、NC101の制御部201は、NC101をスタンバイモードのまま維持する指示(命令)を管理装置103から受信したかどうかを判定する。管理装置103からの制御によってスタンバイモードを維持(選択)する指示を受信すれば、NC101の制御部201はスタンバイモードを維持(選択)し、S509へ移行する。管理装置103からの通知は、AP102を経由してNC101の無線通信IF207へ送られ、NC101の制御部201により受信される。管理装置103からスタンバイモードを維持する指示を受信しなければ(S507:NO)、S508へ移行する。
S508において、制御部201は、タイマ/時計部206の起動から所定時間が経過したかどうかを判定する。所定時間が経過していれば、S510へ移行する。所定時間が経過したかどうかは、S506で起動されたタイマがタイムアップしたかどうかを制御部201が判断(検出)することにより判定される。タイマ/時計部206の起動から所定時間が経過していなけば(S508:NO)、S507へ戻る。S506〜S508によって実行している制御は、NC101がセンサ部205の検知結果とID情報とを管理装置103に送信した後、所定時間内に管理装置103から指示を受信しなければ、制御手段201が通常動作モードを選択するという制御である。
S509は、実施形態1のS309と同じ処理であるので、説明は省略する。また、S509の判定がYESの場合にS510で実行される処理も、実施形態1のS310と同じであるので説明を省略する。S510は、NC101がスタンバイモードから通常動作モードへ移行する処理である。
S508の判定がYESの場合に実行されるS510の処理は、S509の判定がYESの場合にS510で実行される処理と次の点で相違する。すなわち、S508の判定がYESの場合に実行されるS510の処理では、NC101をスタンバイモードから通常動作モードへ移行した後、制御部201がS506で起動したタイマ/時計部206の計時を停止しリセットする。
S511は、実施形態1のS311と同じ処理であるので、説明は省略する。
次に図6を参照して、管理装置103の処理を説明する。
S601において、このフローチャートがスタートする。S601は、図1に示す通信システム全体が起動しており、NC101によって撮像した映像データを管理装置103が受信している状態である。つまり、NC101の撮像部204でカメラ撮影して取得した映像データを管理装置103が受信している状態である。NC101は、図5のS501の状態にある。
S602において、管理装置103の制御部401は、NC101に対してスタンバイモードへ移行させるための制御を行う。制御部401は、図4に示した通信IF403からAP102を経由して撮像部204の撮像(カメラ撮影)を停止する等の命令をNC101へ送信する。撮像部204の撮像を停止する命令により、NC101はスタンバイモードへ移行する。
S603において、制御部401は、NC101から人の検知情報およびID情報を受信したかどうかを判定する。管理装置103がNC101から人の検知情報およびID情報を受信すると、S604へ移行する。そうでなければ(S603:NO)、S607へ移行する。管理装置103がNC101から受信した人の検知情報およびID情報は、以下の記載において、「管理装置103の取得情報」と呼ぶ。管理装置103の取得情報には、NC101が検知した人数と、各人のID情報とが含まれている。
S604において、制御部401は、記憶部402に予め登録されている情報(登録情報)と管理装置103の取得情報とを比較する。より詳しくは、NC101から受け取った情報と記憶装置402に予め登録しているID情報が一致するか否かを比較する。また、S604では、NC101から受け取った情報の中で、検知した人数と取得したID情報の数が一致するか否かも比較する。
S605において、S604の比較結果に基づいて、記憶部402に予め登録されている情報と管理装置103の取得情報とが一致したかどうかを判定する。より詳しくは、S604の比較結果に基づいてNC101が検知した人数と検知したID情報の数が一致したかどうかを判定すると共に、記憶部402に予め登録しているID情報と、管理装置103の取得情報中のID情報とが一致したかどうかを判定する。これらが一致すれば、S606に移行し、そうでなければ(S605:NO)、S608に移行する。なお、管理装置103の取得情報の中にID情報が含まれていなかった場合は、S605の判定はNOとなる。これは、例えば、NC101のセンサ部205が人105からID情報を受信していない場合に生ずる。つまり、NC101のセンサ部205が人105を検知したが人105からID情報を受信しない場合、NC101の制御部201は通常動作モードを選択することになる。
S606において、管理装置103は、NC101をスタンバイモードのまま維持する旨の命令(信号)をNC101へ送信する。より詳しくは、管理装置103の制御部401は、通信IF403からAP102を経由してスタンバイモードを維持する命令を無線通信IF207へ送る。
S607において、制御部401は、NC101を通常動作モードへ移行させるための制御(操作)が行われたかどうかを判定する。図1の通信システム(または管理装置103)のユーザ等によって管理装置103に対してNC101を通常動作モードへ移行させるための操作(指示)が行われれば、S608へ移行する。そうでなければ(S607:NO)、S603へ戻る。
S608において、管理装置103は、NC101に対して通常動作モードへ移行させるための制御を行う。管理装置103の制御部401は、通信IF403からAP102を経由してカメラ撮影を開始する等の命令をNC101へ送信する。
S609において、このフローチャートは終了する。この状態は、図1に示す通信システム全体が起動しており、NC101の撮像部204によって撮像し取得した映像データを管理装置103が受信している状態である。このときのNC101は、図5のS510の状態にある。
上記において説明したように、本実施形態によれば、S503でスタンバイモードに設定されたNC101は、センサ部205が人105を検知しても(S504:YES)、常に(直ちに)通常動作モードに移行するわけではない。本実施形態では、センサ部205が人105を検知すると、NC101は、人105に関する検知情報とID情報を管理装置103に送信する(S506)。そしてNC101は、管理装置103からの指示(命令)を待つ。管理装置103は、NC101から受信した(取得した)情報が管理装置103の記憶部402に登録されている情報と一致しない場合に(S605:NO)、通常動作モードに移行するための制御を行う(S608)。
つまり、管理装置103は、センサ部205が検知した人105が監視する必要のある人である場合に、NC101を通常動作モードへ移行させる命令(通常動作モードを選択する指示)をNC101に送る。NC101のセンサ部205が検知した人105が監視する必要のある人であるか否かは、管理装置103が判断している。管理装置103は、人105が監視対象外である場合には、NC101にスタンバイモードを維持(選択)すべきという命令(信号)を送る(S606)。NC101はスタンバイモードを維持すべきという命令を管理装置103から受信すると(S507:YES)、その後、当該命令を否定する指示が管理装置103から届かない限り(S509:NO)、スタンバイモードを維持する。したがって、本実施形態によれば、監視カメラ装置であるNC101の消費電力を抑えることができる。
また、本実施形態では、NC101のセンサ部205が人105を検知しないときは(S504:NO)、NC101が管理装置103から通常動作モードへの移行命令を受信した場合に(S509:YES)、通常動作モードに移行する。つまり、NC101は、管理装置103から通常動作モードへの移行命令を受信しない場合には、スタンバイモードを維持し、NC101における消費電力を抑えることができる。
本実施形態では、予め登録するID情報(登録情報)を管理装置103が管理することができるので、登録するID情報をNC毎に管理する場合に比べてID情報の管理を効率的に行うことができる。例えば、NC101が展示室に設置され、管理装置103が警備室に設置される場合、登録するID情報を変更する際に展示室に行かなくてもよい。
本実施形態ではNC101が1つである例を説明したが、NC101が複数ある場合でも本実施形態を適用することができる。例えば、複数の展示室にそれぞれNC101を設置する。そして、ID情報を管理装置103の記憶部402に登録すれば、複数のNC101のID情報を管理装置103が一元的に管理することができるので、効率的なID情報の管理が可能となる。
実施形態3
本発明の実施形態3を図7〜図10に基づいて説明する。実施形態1の情報処理システムは、NCを1台しか含まなかったが、実施形態3の通信システムは、NCを複数台含む。以下の記載において、実施形態1と同じ構成要素には同じ符号を付け、その詳細な説明は省略する。
図7は、実施形態3の情報処理システム(ネットワークカメラシステム)のシステム構成を示している。図7に示されているように、ネットワークカメラシステムは、NC701〜705と、AP102と、管理装置103とを含む。NC701〜705は、それぞれ無線通信をする際に使用するアンテナ701a〜705aを有している。
NC701〜705は、無線通信機能を装備したネットワークカメラであり、AP102と無線接続を行い、AP102を経由して管理装置103と通信することができる。NC701〜705は、撮像装置であるので撮像機能も有する。NC701〜705は、全体としてエリア706を監視するためのカメラ撮影を実施し、各NC701〜705が取得した映像データは管理装置103へ送信される。NC701〜705は、スタンバイモードと通常動作モードのいずれかで動作することができる。NC701〜705の消費電力は、スタンバイモードの方が通常動作モードよりも小さい。
なお、図7では、NC701〜705と管理装置103との通信は無線通信を使用しているが、有線通信を使用してNC701〜705と管理装置103との通信が行われてもよい。
NC701は、メインカメラであり、エリア706の全体を撮影できるように広視野角でカメラ撮影が可能なネットワークカメラである。NC702〜705は、ローカルカメラであり、エリア706の一部について高精細なカメラ撮影が可能なネットワークカメラである。NC701は、通信機能を備えるので通信装置と称することができる。
メインカメラであるNC701は、NC702〜705の電源オンオフ制御やカメラによる撮像のオンオフ制御のような動作モードの切換制御を行う機能も備えている。NC702〜705は、情報処理装置の例示である。NC701は、NC701〜705の消費電力が比較的高い機能ブロックのオンオフ制御も行う。
管理装置103は、NC701〜705の撮像機能(撮像部)によって取得した映像データを、NC701〜705から受信する。管理装置103は、蓄積機能や表示機能を備えてNC701〜705から取得した映像データの蓄積や表示を行う機能も有している。
図8は、図7に示したNC701〜705の内部構成を示したブロック図である。NC701〜705は、同じ内部構造を有する。各NC701〜705は、制御部201と複数の機能ブロック202〜207および801とを有する。制御部201は、各機能ブロック202〜207および801をそれぞれ制御する。各NC701〜705の機能ブロック202〜207は実施形態1において図2を用いて説明したものと同じである。ただし、NC701はメインカメラであり、NC702〜705はローカルカメラであるので、NC101の機能ブロック202〜207がNC702〜705の機能ブロック202〜207と全く同じ役割を果たすのではない(詳細は後述する)。
本実施形態のNC701〜705の機能ブロックが実施形態1のNC101と異なる点は、内部通信IF801を有している点である。内部通信IF801は、NC701と各NC702〜705との間で必要な情報交換を行う際に使用される通信インターフェースである。つまり、内部通信IF801は、図7に示すネットワークカメラシステムのメインカメラであるNC701とローカルカメラであるNC702〜705との間で必要な情報通信を実施するための通信インターフェースである。NC701と各NC702〜705との間の通信は、例えば、Bluetooth(登録商標)のような無線通信規格に準拠した近距離無線通信技術を使用する。
NC701の記憶部202は、ID情報のように人を識別する情報を予め記憶する。NC702〜705の記憶部202は、ID情報を記憶する必要はない。
NC701の撮像部204は、カメラ撮影によって取得した映像データから人を検出する機能と検出した人の人数を検出する機能とを備えている。撮像部204が取得した映像データを公知の手法により解析することにより、映像データ中の人の数を算出(検出)することができる。撮像部204が検出した結果(検出結果)は、一次記憶部203に記録される。
本実施形態では、図7に示されるように、人708がNC704のセンサ部205の検知範囲704bの中に存在する。
次に、図7に示したNC701〜705の動作モードの切替え手順について、図9と図10に示すフローチャートを用いて説明する。図9は、ローカルカメラであるNC704の処理を示している。図10は、メインカメラであるNC701の処理を示している。
本実施形態では、NC704に人が近づいた場合にNC704をスタンバイモードを維持するか否かの判断を、メインカメラであるNC701が行う。
S901において、このフローチャートがスタートする。S901は、図7に示すNC704が電源オン状態であり、NC704の撮像部204によって撮像した映像データをNC704が管理装置103へ送信している状態である。つまり、NC704の撮像部204でカメラ撮影した映像データを無線通信IF207から管理装置103へ無線送信している状態である。
S902において、NC704の制御部201は、NC704をスタンバイモードへ移行させるための指示(信号)をNC701から受信したかを判定する。NC701からの制御によってスタンバイモードへ移行させるための指示がNC704により受信されると、S903へ移行する。そうでなければ(S902:NO)、現在の状態を維持する。
NC701からNC704への指示(命令)は、NC704の内部通信IF801によって受信される。NC701からNC704への指示は、例えば、カメラ撮影を停止するという指示である。
S903において、NC704は、NC701からの指示に従ってスタンバイモードへ移行する。つまり、NC704の制御部201の制御によって、NC704の撮像部204の撮像動作を停止し、無線通信IF207は、撮像によって取得した映像データを無線通信IF207から送信することを停止する。この状態は、撮像処理と映像データの送信処理のための使用される消費電力を低減させた状態である。NC704の近隣に(検知範囲704b内に)人が存在するかどうかを検知する人感センサであるセンサ部205は起動状態のままである。
S904において、NC704の制御部201は、NC704のセンサ部(人感センサ)205が人708を検知したかどうかを判定する。NC704のセンサ部205は、検知範囲704b内に存在する人708を検知することができる。センサ部205が人を検知すると、S905に進む。つまり、NC704の近隣に人が存在すれば、S905に移行する。そうでなければ(S904:NO)、S909に移行する。センサ部205が検知範囲704b内に人の存在を検知したことは、例えば、制御部201がセンサ部205からの割込み等の通知を受けることで判断する。
S905において、NC704の制御部201は、NC704のセンサ部205で検知した情報(検知情報)およびセンサ部205で受信したID情報を取得する。センサ部205の検知情報やID情報は、NC704の一次記憶部203に記憶されているので、制御部201は一次記憶部203から検知情報(人数を含む)およびID情報を取得する。
S906において、NC704は、センサ部205の検知情報およびID情報を、メインカメラであるNC701へ送信する。つまり、NC704は、NC704のセンサ部205が検知した人数や受信したID情報を内部通信IF801を使用してNC701へ送信する。この送信と同時にNC704の制御部201は、NC704のタイマ/時計部206を起動して、所定時間の計時を開始する(タイマのスタート)。
S907において、NC704の制御部201は、NC704をスタンバイモードのまま維持する指示(信号)をNC701から受信したかどうかを判定する。NC701からの制御によってスタンバイモードを維持する指示を受信すれば、S909へ移行する。そうでなければ(S907:NO)、S908へ移行する。メインカメラであるNC701からの通知は、ローカルカメラであるNC704の内部通信IF801によって受信したかどうかで判断する。
S908において、NC704の制御部201は、NC704のタイマ/時計部206の起動から所定時間が経過したかどうかを判定する。所定時間が経過していれば、S910へ移行する。所定時間が経過したかどうかは、S906で起動されたタイマがタイムアップしたかどうかを制御部201が判断(検出)することにより判定される。タイマ/時計部206の起動から所定時間が経過していなけば(S908:NO)、S907へ戻る。S906〜S508によって実行している制御は、NC704がセンサ部205の検知結果とID情報とをNC101に送信した後、所定時間内にNC101から指示を受信しなければ、NC704の制御手段201が通常動作モードを選択するという制御である。
S909において、NC704の制御部201は、NC704を通常動作モードへ移行させるための制御が外部から行われたかどうかを判定する。つまり、NC701からの制御によって通常動作モードへの移行が指示(選択)されているかを判定する。NC704の制御部201は、NC701から通常動作モードへの移行指示を受信していれば、S910へ移行する。そうでなければ(S909:NO)、S904へ移行する。NC701からの制御(指示)は、カメラ撮影を開始する等の命令をNC704の内部通信IF801が受信したかどうかで判断する。
S910において、NC704の制御部201は、NC701の制御に従って、NC704をスタンバイモードから通常動作モードに移行する。詳しくは、NC704の撮像部204が撮像動作を開始し、NC704の制御部201は、撮像によって取得した映像データを無線通信IF207から管理装置103に送信する。この状態は、NC704に装備された主要な機能が全て動作した状態である。S910は、S908でタイムアップが検出された場合、あるいはS909でNC701から通常動作モードへの移行指示を受信した場合に実行される。
S908の判定がYESの場合に実行されるS910の処理は、S909の判定がYESの場合にS910で実行される処理と次の点で相違する。すなわち、S908の判定がYESの場合に実行されるS910の処理では、NC704をスタンバイモードから通常動作モードへ移行した後、制御部201がS906で起動したタイマ/時計部206の計時を停止しリセットする。
S911において、このフローチャートが終了する。この状態は、NC704が電源オン状態にあり、撮像部204によって撮像した映像データを管理装置103へ送信している状態である。
次に図10を参照して、NC701の処理を説明する。
S1001において、このフローチャートがスタートする。S1001は、図7に示すNC701が電源オン状態であり、NC701が撮像した映像データを管理装置103へ送信している状態である。つまり、NC701の撮像部204でカメラ撮影して取得した映像データを無線通信IF207から管理装置103へ無線送信している状態となる。このとき、NC704は、図9のS901の状態にある。
S1002において、NC701の制御部201は、NC704をスタンバイモードへ移行させるための指示(命令)が管理装置103から送信されてきたかを判定する。管理装置103からの当該指示がNC701によって受信されると(S1002:YES)、S1003へ移行する。そうでなければS1002の判定を繰り返す。つまり、S1002の判定がYESになるまで、NC701は現在の状態を維持する。
管理装置103からの指示は、例えば、NC704のカメラ撮影を停止するという指示であり、AP102を経由してNC701に送信される。
S1003において、NC701は、NC704に対してスタンバイモードへ移行させるための制御を行う。より詳しくは、NC701の制御部201は、内部通信IF801からNC704に対してカメラ撮影を停止する等の命令を送信する。
S1004において、NC701の制御部201は、NC704が得た検知情報およびID情報をNC704から受信したかどうかを判定する。NC701がNC704から当該情報を受信していればS1005へ移行する。そうでなければ(S1004:NO)、S1008へ移行する。NC704から送信される情報には、NC704が検知した人の数の情報(人数情報)やID情報が含まれている。NC701がNC704から受信した人の検知情報およびID情報は、以下の記載において、「NC701の取得情報」と呼ぶ。NC701の取得情報には、NC704が検知した人数と、各人のID情報とが含まれている。
S1005において、NC701の制御部201は、NC701の記憶部202に予め登録されているID情報(登録情報)とNC704から受け取ったID情報(取得情報)とを比較する。また、S1005において、NC701の制御部201は、NC704から受け取った情報の中で、検知した人数と取得したID情報の数が一致するか否かを比較する。
S1006において、NC701の制御部201は、S1005の比較処理の結果、NC701の記憶部202に予め登録されているID情報(登録情報)とNC704から受け取ったID情報(取得情報)とが一致するかを判定する。さらに、NC701の制御部201は、NC704から受け取った情報の中で、検知した人数と取得したID情報の数が一致するかを判定する。上記した2つの判定がYESの場合には、S1007に移行する。つまり、NC704が検知した人708は監視対象外である(監視する必要がない)と判断し、S1007に移行する。そうでなければ(S1006:NO)、NC704が検知した人708は監視対象者である(監視する必要がある)と判断し、S1009に移行する。
なお、NC704から受け取った情報にID情報が含まれていなかった(ID情報を受信しなかった)場合は、S1006の判定はNOとなる。
S1007において、NC701の制御部201は、NC704をスタンバイモードのまま維持するという指示(信号)をNC704に送信する。より詳しくは、NC701は、内部通信IF801からスタンバイモードを維持(選択)する指示をNC704の内部通信IF801へ送る。
S1008において、NC701の制御部201は、NC704を通常動作モードへ移行させるための制御(操作)が管理装置103によって行われたかどうかを判定する。管理装置103のユーザ等によって、NC701に対してNC704を通常動作モードへ移行させるための操作が行われれば、S1008の判定はYESとなり、S1009へ移行する。そうでなければ(S1008:NO)、S1004に戻る。
S1009において、NC701の制御部201は、NC704に対して通常動作モードへ移行させるための制御を行う。NC701の制御部201は、NC701の内部通信IF801からNC704の内部通知IF801にカメラ撮影を開始する等の命令(信号)を送信する。
S1010において、このフローチャートは終了する。この状態は、図7に示す通信システム全体が起動しており、NC701によって撮像した映像データを管理装置103が受信している状態である。このとき、NC704は、図9のS910の状態にある。
上記において説明したように、本実施形態によれば、S903でスタンバイモードに設定されたNC704は、NC704のセンサ部205が人708を検知しても(S904:YES)、常に(直ちに)通常動作モードに移行するわけではない。本実施形態では、NC704のセンサ部205が人708を検知すると、NC704は、人708に関する検知情報とID情報をNC701に送信する(S906)。そしてNC704は、NC701からの指示(命令)を待つ。NC701は、NC704から受信した(取得した)情報がNC701の記憶部202に登録されている情報と一致しない場合に(S1006:NO)、NC704を通常動作モードに移行するための制御を行う(S1009)。
つまり、NC701は、NC704のセンサ部205が検知した人708が監視する必要のある人である場合に、NC704を通常動作モードへ移行させる命令をNC704に送る。NC704のセンサ部205が検知した人708が監視する必要のある人であるか否かは、NC701が判断している。NC701は、人708が監視対象外である場合には、NC704にスタンバイモードを維持すべきという命令(信号)を送る(S1007)。NC704はスタンバイモードを維持(選択)すべきという命令をNC701から受信すると(S907:YES)、その後、当該命令を否定する指示が管理装置103から届かない限り(S909:NO)、スタンバイモードを維持する。したがって、本実施形態によれば、監視カメラ装置であるNC704の消費電力を抑えることができる。
また、NC704のセンサ部205が人708を検知しないときは(S904:NO)、NC704が管理装置103から通常動作モードへの移行命令を受信した場合に(S909:YES)、通常動作モードに移行する。つまり、NC704は、管理装置103から通常動作モードへの移行命令を受信しない場合には、スタンバイモードを維持し、NC704における消費電力を抑えることができる。
本実施形態では、NC702、703および705のセンサ部205は人708を検知しない。NC702、703および705の動作は、図9のフローチャートのS904の判定がNOの場合の動作となる。つまり、NC702、703および705は、管理装置103から通常動作モードへの移行命令を受信しない限り、スタンバイモードを維持する。
なお、実施形態3では人708がNC704の検知範囲704b内に存在するとしたが、他のローカルカメラであるNC702、703、705の検知範囲に人が存在する場合にも図9および図10において説明したフローチャートと同様な処理が実行される。
また、図10のS1005の処理内容は、上記において説明したものに限定されない。例えば、S1005は、NC701の撮像部204が検出した人の数と、NC701の記憶部202に予め登録されているID情報と、NC704から受け取った情報(人数情報とID情報)との比較を行う処理でもよい。この場合、NC704から受け取ったID情報とNC701の記憶部202に予め登録しているID情報が一致するか否かを比較する。さらに、NC704から受け取ったID情報の数とNC701の撮像部204が検出した人の数とが一致するか否かを比較する。
実施形態1〜3において、予め登録する登録情報は1つに限定されない。これは、監視対象から外されるべき人が全て同じID情報を持っているとは限らないからである。例えば、監視対象からはずされるべき人は巡回する警備員に限られないので、警備員に付与されるID情報以外のID情報を持つ人も監視対象外とする場合がある。
また、実施形態1〜3では、監視する必要のない人(物体)のID情報と登録情報とが一致する場合には、スタンバイモードを維持(選択)するとしたが、本発明はこのような態様に限定されない。例えば、監視する必要のある人(物体)のID情報と登録情報とが一致する場合に、通常動作モードに移行するようにしてもよい。つまり、監視対象となるべき人に予めID情報カード等を所持させ、当該人が監視領域104、704bに入ったならば、スタンバイモードから通常動作モードに移行するようにしてもよい。
実施形態1〜3において、情報処理装置として監視カメラ装置を用いたが、本発明の情報処理装置は監視カメラ装置に限定されない。例えば、スタンバイモードと通常動作モードで動作することができる装置(通報装置、報知装置、アラーム装置、照明装置等)の動作モードをID情報と登録情報とに基づいて選択するものであれば、本発明を適用することができる。
(他の実施形態)
本発明は、上述した実施形態の機能(例えば、上記のフローチャートにより示されるステップ)を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記録媒体を、NCに接続されたシステム或いはNCに供給することによっても実現できる。この場合、そのシステム或いはNCのコンピュータ(CPUやMPUなど)が、コンピュータが読み取り可能に記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することにより、上述した実施形態の機能を実現する。また、プログラムは、1つのコンピュータで実行させてもよいし、複数のコンピュータを連動させて実行させてもよい。
101…ネットワークカメラ(NC)、102…アクセスポイント(AP)、103…管理装置、701…ネットワークカメラ(メインカメラ)、702〜705…ネットワークカメラ(ローカルカメラ)

Claims (14)

  1. 情報処理装置であって、
    物体を検知する検知手段と、
    前記検知手段により検知された前記物体の数を検出する検出手段と、
    前記物体に対応する識別情報を受信する受信手段と、
    前記検知手段が前記物体を検知した場合、前記検出手段により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を前記受信手段により受信したかを判定する判定手段と、
    前記検出手段により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を受信したと判定されなかった場合、所定のモニタリング機能を実行するように制御し、前記検出手段により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を受信したと判定された場合、前記所定のモニタリング機能を実行しないように制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記受信手段は前記識別情報を無線通信により受信することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 予め登録される登録情報を記憶する記憶手段を更に有し、
    前記識別情報が前記記憶手段により記憶された前記登録情報に含まれる場合、前記判定手段は前記識別情報を受信したと判定することを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理装置。
  4. 前記検知手段は、人感センサであることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記所定のモニタリング機能とは、撮像機能もしくは通報機能であることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記所定のモニタリング機能を実行する実行手段を更に有し、
    前記制御手段は、前記実行手段による前記所定のモニタリング機能の実行を制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記制御手段は、他の装置における前記所定のモニタリング機能の実行を制御することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載の情報処理装置。
  8. 前記情報処理装置は、ネットワークカメラであることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の情報処理装置。
  9. 請求項に記載の情報処理装置と、前記他の装置とからなるシステム。
  10. 前記他の装置は、前記物体の検知と前記識別情報の少なくとも一方を前記情報処理装置に通知する通知手段を更に有することを特徴とする請求項に記載のシステム。
  11. 前記他の装置は、前記通知手段による通知に応じた指示を前記情報処理装置から取得する取得手段を更に有し、
    前記他の装置は、前記指示に基づいて、前記所定のモニタリング機能の実行を制御することを特徴とする請求項10に記載のシステム。
  12. 前記取得手段が前記通知手段による通知を行ってから、所定時間が経過する前に前記指示を取得しなかった場合、前記他の装置は前記所定のモニタリング機能を実行することを特徴とする請求項11に記載のシステム。
  13. 情報処理装置の制御方法であって、
    物体を検知する検知工程と、
    前記検知工程により検知された前記物体の数を検出する検出工程と、
    前記物体に対応する識別情報を受信する受信工程と、
    前記検知工程で前記物体を検知した場合、前記検出工程により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を前記受信工程により受信したかを判定する判定工程と、
    前記検出工程により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を受信したと判定されなかった場合、所定のモニタリング機能を実行するように制御し、前記検出工程により検出された前記物体の数に対応する数の前記識別情報を受信したと判定された場合、前記所定のモニタリング機能を実行しないように制御する制御工程と、
    を有することを特徴とする制御方法。
  14. ンピュータを請求項1からのいずれか1項に記載された情報処理装置として機能させるためのプログラム。
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