以下の説明では、開示の主題の議論を容易にするために例として詳細事項が説明される。しかしながら、当業者には、開示の実施形態が例示であること及び全ての可能な実施形態を網羅するものではないことが明らかである。
ここで用いられるように、ハイフンで結んだ形式の参照符号は、1つの要素の特定のインスタンスを表し、ハイフンを有しない形式の参照符号は、集合的又は総称的要素を表す。したがって、例えば、ウィジェット「72−1」は、ウィジェットクラスのインスタンスを表し、ウィジェット「72」として集合的に言及されても良く、それらのうちの任意のものがウィジェット「72」として一般的に言及されても良い。
図を参照すると、図1は、光通信システムを表し得る光トランスポートネットワーク(OTN)101の例示的な実施形態を示す。光トランスポートネットワーク101は、光トランスポートネットワーク101のコンポーネントにより通信される1又は複数の光信号を運ぶために、1又は複数の光ファイバ106を有する。光トランスポートネットワーク101のネットワーク要素は、ファイバ106により互いに結合され、1又は複数の送信機(Tx)102、1又は複数のマルチプレクサ(MUX)104、1又は複数の光増幅器108、1又は複数の光アド/ドロップマルチプレクサ(optical add/drop multiplexer:OADM)110、及び1又は複数のデマルチプレクサ(DEMUX)105、及び1又は複数の受信機(Rx)112を有しても良い。
光トランスポートネットワーク101は、端末ノードを有するポイントツーポイント型光ネットワーク、リング型光ネットワーク、メッシュ型光ネットワーク、又は任意の他の適切な光ネットワーク若しくは光ネットワークの組合せを有しても良い。光トランスポートネットワーク101は、短距離都市域ネットワーク、長距離都市間ネットワーク、又は任意の他の適切なネットワーク若しくはネットワークの組合せの中で用いられても良い。光トランスポートネットワーク101の容量は、例えば、100Gbit/s、400Gbit/s、又は1Tbit/sを有しても良い。光ファイバ106は、非常に低損失で長距離に渡り信号を伝達可能なガラスの細い紐を有しても良い。光ファイバ106は、光伝送のために種々の異なるファイバから選択される適切な種類のファイバを有しても良い。光ファイバ106は、標準的なSMF(Single−Mode Fiber)、E−LEAF(Enhanced Large Effective Area Fiber)、又はTW−RS(TrueWave(登録商標)Reduced Slope)ファイバのような任意の適切な種類のファイバを有しても良い。
光トランスポートネットワーク101は、光ファイバ106を介して光信号を送信する装置を有しても良い。情報は、波長に関する情報を符号化するために1又は複数の光の波長の変調により、光トランスポートネットワーク101を通じて送信及び受信されても良い。光ネットワークでは、光の波長は、光信号に含まれる「チャネル」とも称されても良い。各チャネルは、光トランスポートネットワーク101を通じて特定量の情報を伝達しても良い。
光トランスポートネットワーク101の情報容量及び伝送能力を増大するために、複数のチャネルで送信される複数の信号は、単一の広帯域光信号に結合されても良い。複数のチャネルで情報を通信するプロセスは、光学的にWDM(wavelength division multiplexing)として言及される。CWDM(Coarse wavelength division multiplexing)は、通常20nmより大きく16個の波長より少ない、少ないチャネル数を有する広く間隔の開けられた波長の、1本のファイバへの多重化を表す。また、DWDM(dense wavelength division multiplexing)は、通常0.8nmより狭い間隔で40個より多い、多くのチャネル数を有する密な間隔の波長の、1本のファイバへの多重化を表す。WDM又は他の複数波長多重送信技術は、光ファイバ当たりの集約帯域幅を増大するために、光ネットワークで用いられる。WDM無しでは、光ネットワークにおける帯域幅は、たった1波長のビットレートに制限され得る。より大きな帯域幅により、光ネットワークは、より多くの情報を送信できる。光トランスポートネットワーク101は、WDM又は何らかの他の適切な多チャネル多重化技術を用いて異なるチャネルを送信し、多チャネル信号を増幅しても良い。
近年、DWDMにおける進歩は、複数の光キャリアを結合して所望の容量の合成光信号を生成することを可能にした。複数キャリア光信号のこのような一例は、100Gb/s以上の伝送レートを達成できる高スペクトル効率(spectral efficiency:SE)の一例であるスーパーチャネルである。したがって、スーパーチャネルでは、サブキャリアは、従来のDWDMより密にパックされ少ない光スペクトルしか消費しない。スーパーチャネルの別の目立った特徴は、スーパーチャネルの中のサブキャリアが、単一エンティティとして、同じ送信元から同じ宛先へ伝搬し、通常、伝送中に伝統的なOADMを用いて追加又は除去されないことである。幾つかの実施形態では、スーパーチャネルの中のサブキャリアは、WSS(wavelength selective switch)を用いてアッド及びドロップされても良い。光ネットワークにおいて高スペクトル効率(SE)を達成する技術は、100Gb/s以上のデータレートでのLong−haul伝送のためにDP−QPSK(dual−polarization quadrature phase−shift keying)を用いて変調されたスーパーチャネルを含み得る。特定の実施形態では、N−WDM(Nyquist wavelength−division multiplexing)がスーパーチャネルで用いられても良い。N−WDMでは、ほぼ長方形スペクトルを有する光パルスは、ボード(Baud)レートに近付く帯域幅を有する周波数ドメインで一緒にパッキングされる(図2も参照)。
光トランスポートネットワーク101は、特定の波長又はチャネルで、光トランスポートネットワーク101を通じて光信号を送信する1又は複数の光送信機(Tx)102を有しても良い。送信機102は、電気信号を光信号に変換し該光信号を送信するシステム、機器、又は装置を有しても良い。例えば、送信機102は、それぞれ、レーザと、電気信号を受信し該電気信号に含まれる情報を特定の波長でレーザにより生成される光のビームに変調し光トランスポートネットワークを通じて信号を伝達するビームを送信する変調器と、を有しても良い。
マルチプレクサ104は、送信機102に結合されても良く、送信機102により、例えばそれぞれ個々の波長で送信される信号を、WDM信号に結合するシステム、機器又は装置であっても良い。
光増幅器108は、光トランスポートネットワーク101の中の多チャネル信号を増幅しても良い。光増幅器108は、特定長のファイバ106の前及び/又は後に置かれても良い。これは、「インライン増幅」と呼ばれる。光増幅器108は、光信号を増幅するシステム、機器又は装置を有しても良い。例えば、光増幅器108は、光信号を増幅する光リピータを有しても良い。この増幅は、光−電気又は電気−光変換により実行されても良い。幾つかの実施形態では、光増幅器108は、希土類元素をドープされた光ファイバを有し、ドープ光ファイバ増幅素子を形成しても良い。信号がファイバを通過するとき、外部エネルギがポンプ信号の形式で印可され、光ファイバのドープされた部分の原子を励起し、光信号の強度を増大する。一例として、光増幅器108は、エルビウムドープファイバ増幅器(erbium−doped fiber amplifier:EDFA)を有しても良い。しかしながら、半導体光増幅器(semiconductor optical amplifier:SOA)のような他の適切な増幅器が用いられても良い。
OADM110は、ファイバ106を介して光トランスポートネットワーク101に結合されても良い。OADM110は、ファイバ106から光信号を(つまり、個々の波長で)アッド又はドロップするシステム、機器又は装置を有しても良いアッド/ドロップモジュールを有しても良い。OADM110を通過した後に、光信号は、ファイバ106に沿って宛先へと直接進んでも良く、或いは、信号は、宛先に達する前に、1又は複数の追加OADM110及び/又は光増幅器108を通過しても良い。このように、OADM110は、異なるリング及び異なる直線的スパンのような、異なる光トランスポートネットワークトポロジを一緒に接続することを可能にできる。
光トランスポートネットワーク101の特定の実施形態では、OADM110は、WDM信号の個々の又は複数の波長をアッド又はドロップできるROADM(reconfigurable OADM)を表しても良い。個々の又は複数の波長は、例えば、ROADMに含まれ得るWSS(wavelength selective switch)(図示しない)を用いて光ドメインの中でアッド又はドロップされても良い。
多くの既存の光ネットワークは、OADMの従来の実装及びデマルチプレクサ105の従来の実装と互換性のある、固定グリッド間隔としても知られるITU(International Telecommunications Union)標準波長グリッドに従い50ギガヘルツ(GHz)のチャネル間隔を有し、10ギガビット毎秒(Gbps)又は40Gbps信号レートで動作する。しかしながら、データレートが100Gbpsを超えて増大すると、このような高データレート信号のより広いスペクトル要件は、益々チャネル間隔を増大することを要求する場合が多い。異なるレートの信号をサポートする伝統的な固定グリッドネットワークシステムでは、ネットワークシステム全体は、標準的に、最高レート信号に対応できる最も粗いチャネル間隔(100GHz、200GHz、等)で運用されなければならない。これは、低いレート信号及び低い全体的スペクトル利用に対して過度に準備されたチャネルスペクトルをもたらす場合がある。
したがって、特定の実施形態では、光トランスポートネットワーク101は、チャネル毎に特定の周波数スロットを指定可能な柔軟なグリッド光ネットワーキングと互換性のあるコンポーネントを利用しても良い。例えば、WDM送信の各々の波長のチャネルは、少なくとも1つの周波数スロットを使用して割り当てられても良い。したがって、1つの周波数スロットは、シンボルレートの低い波長チャネルに割り当てられ、一方で、複数の周波数スロットは、シンボルレートの高い波長チャネルに割り当てられても良い。したがって、光トランスポートネットワーク101では、ROADM110は、光ドメインでアッド又はドロップされるべきデータチャネルを運ぶ、WDM、DWDM、又はスーパーチャネル信号の個々の又は複数の波長をアッド又はドロップすることが可能であっても良い。特定の実施形態では、ROADM110は、WSS(wavelength selective switch)を含み又はそれに結合されても良い。
図1に示すように、光トランスポートネットワーク101は、ネットワーク101の1又は複数の宛先に、1又は複数のデマルチプレクサ105を有しても良い。デマルチプレクサ105は、単一の合成WDM信号をそれぞれの波長において個々のチャネルに分離することによりデマルチプレクサとして動作するシステム、機器又は装置を有しても良い。例えば、光トランスポートネットワーク101は、40チャネルDWDM信号を伝送しても良い。デマルチプレクサ105は、40個の異なるチャネルに従って、信号、40チャネルDWDM信号を40個の別個の信号に分割しても良い。理解されるように、種々の実施形態において、光トランスポートネットワーク101の中で、異なる数のチャネル又はサブキャリアが送信され逆多重化されても良い。
図1で、光トランスポートネットワーク101は、デマルチプレクサ105に結合される受信機112も有しても良い。各受信機112は、特定の波長又はチャネルで送信される光信号を受信し、該光信号をそれらが含む情報(データ)を得る(復調する)ために処理しても良い。したがって、ネットワーク101は、ネットワークの各チャネル毎に少なくとも1つの受信機112を有しても良い。
図1の光トランスポートネットワーク101のような光ネットワークは、光ファイバを介して光信号の中で情報を伝達するために、変調技術を用いても良い。このような変調方式は、変調技術の他の例の中でも特に、PSK(phase−shift keying)、FSK(frequency−shift keying)、ASK(amplitude−shift keying)、及びQAM(quadrature amplitude modulation)を有しても良い。PSKでは、光信号により伝達される情報は、搬送波又は単にキャリアとしても知られる参照信号の位相を変調することにより変換されても良い。情報は、2レベル又はBPSK(binary phase−shift keying)、4レベル又はQPSK(quadrature phase−shift keying)、M−PSK(multi−level phase−shift keying)及びDPSK(differential phase−shift keying)を用いて信号自体の位相を変調することにより変換されても良い。QAMでは、光信号により運ばれる情報は、搬送波の振幅と位相の両方を変調することにより伝達されても良い。PSKは、QAMの一部であると考えられる。ここで、搬送波の振幅は、一定に維持される。
PSK及びQAM信号は、コンステレーション図上で実数軸及び虚数軸を有する複素平面を用いて表現できる。情報を運ぶシンボルを表すコンステレーション図上の点は、図の原点の周りに均一な角度で間隔を空けて位置付けられる。PSK及びQAMを用いて変調されるべきシンボルの数は増大し、したがって伝達できる情報が増加し得る。信号の数は、2の倍数で与えられ得る。追加シンボルが追加されると、それらは、元のシンボルの周りに均一に配置され得る。PSK信号は、コンステレーション図の上に円に配置される。これは、PSK信号が全てのシンボルに対して一定のパワーを有することを意味する。QAM信号は、PSK信号と同じ角度構成だが、異なる振幅構成を有しても良い。QAM信号は、複数の円の周りに配置されるシンボルを有しても良い。これは、QAM信号が異なるシンボルに対して異なるパワーを有することを意味する。この構成は、シンボルが可能な限り離されるとき、ノイズのリスクを低減し得る。したがって、シンボル数「m」が用いられ、「m−PSK」又は「m−QAM」と表す。
異なるシンボル数を有するPSK及びQAMの例は、コンステレーション図の上で0度及び180度(又は0及びπラジアン)の2つの位相を用いるBPSK(binary PSK又は2−PSK)、又は0度、90度、180度及び270度(又は0、π/2、π及び3π/2ラジアン)の4つの位相を用いるQPSK(quadrature PSK、4−PSK又は4−QAM)を含み得る。このような信号に含まれる位相は、オフセットされても良い。2−PSK及び4−PSK信号の各々は、コンステレーション図の上に配置され得る。特定のm−PSK信号は、DP−QPSK(dual−polarization QPSK)のような技術を用いて更に偏波されても良い。ここで、別個のm−PSK信号は、信号を直交偏波することにより多重化される。また、m−QAM信号は、DP−16−QAM(dual−polarization 16−QAM)のような技術を用いて偏波されても良い。ここで、別個のm−QAM信号は、信号を直交偏波することにより多重化される。
二重偏波技術は、PDM(polarization division multiplexing)とも呼ばれ、情報伝送のためにより大きなビットレートを達成可能にする。PDM伝送は、チャネルに関連付けられた光信号の種々の偏波成分への情報の同時変調を有し、それにより、偏波成分の数に応じて伝送レートを名目上増大する。光信号の偏波は、通常、光信号の振動方向を表し得る。用語「偏波」は、通常、光信号の伝搬方向に垂直な、空間内のある点における光信号の電場ベクトルの先端により追跡される経路を表し得る。
図1の光トランスポートネットワーク101のような光ネットワークでは、管理プレーン、制御プレーン、及びトランスポートプレーン(物理層と呼ばれることが多い)を言及することが通常である。中央管理ホスト(図示しない)は、管理プレーンに存在しても良く、制御プレーンのコンポーネントを構成し管理しても良い。管理プレーンは、トランスポートプレーン及び制御プレーンのエンティティ(例えば、ネットワーク要素)全てに渡る最終的な制御を有する。一例として、管理プレーンは、1又は複数の処理リソース、データ記憶コンポーネント、等を含む中央処理センタ(例えば、中央管理ホスト)を有しても良い。管理プレーンは、制御プレーンの要素と電気的に通信しても良く、トランスポートプレーンの1又は複数のネットワーク要素と電気的に通信しても良い。管理プレーンは、システム全体の管理機能を実行し、ネットワーク要素、制御プレーン及びトランスポートプレーンの間の調整を提供しても良い。例として、管理プレーンは、要素の観点から1又は複数のネットワーク要素を取り扱うEMS(element management system)、ネットワークの観点から多くの装置を取り扱うNMS(network management system)、又はネットワーク全体の動作を取り扱うOSS(operational support system)を有しても良い。
本開示の範囲から逸脱することなく、光トランスポートネットワーク101に対し変更、追加又は省略が行われても良い。例えば、光トランスポートネットワーク101は、図1に示すものより多くの又は少ない要素を有しても良い。また、上述のように、ポイントツーポイントネットワークとして図示されたが、光トランスポートネットワーク101は、リング、メッシュ、又は階層構造のネットワークトポロジのような光信号を送信する任意の適切なネットワークトポロジを有しても良い。
動作中、光トランスポートネットワーク101は、スーパーチャネルを送信するために使用されても良い。スーパーチャネルの中では、複数のサブキャリア信号が、固定帯域幅に密にパックされ、400Gb/s、1Tb/s、又はそれより高いような非常に高いデータレートで送信されても良い。さらに、スーパーチャネルは、例えば数百キロメートルのような非常に長い距離に及ぶ送信に良好に適し得る。標準的なスーパーチャネルは、ネットワーク全体を通じて1つのエンティティとして送信される単一チャネルを形成するために周波数多重化されたサブキャリアのセットを有しても良い。スーパーチャネルの中のサブキャリアは、高いスペクトル効率を達成するためにしっかりパックされる。スーパーチャネルの中の近隣のサブキャリア同士の線形クロストークを最小限に抑えるために、ナイキストフィルタリングが送信機において適用され、サブキャリア周波数帯を成形しても良い(図2も参照)。
上述のように、光スーパーチャネルは、チャネル毎に400Gb/s及び1Tb/sのデータレート、並びに更に高いデータレートで信号を送信する有望なソリューションを提示し得る。しかしながら、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアにより送信される光パワーは、変動することがある。これは望ましくない。スーパーチャネルによる種々の送信経験は、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアが近隣のサブキャリアとの異なる量の線形及び非線形相互作用を経験することがあり、その結果、異なる受信OSNR(optical signal−to−noise ratio)ペナルティを生じることを明らかにしている。例えば、中央サブキャリアは、端にあるサブキャリアと比べて、より大きな非線形相互作用に苦しみ得る。さらに、サブキャリアが1又は複数のROADMノードを通じて送信されるときに生じ得るPBN(passband narrowing)は、エッジサブキャリアにおいてパワー変動を導入し得る。さらに、送信機102において使用されるレーザ光源は、離調し、サブキャリア波長のパワー又はスペクトル変動に寄与し得る。また、スーパーチャネルに渡るパワーは、サブキャリアが送信中に例えばWSSを備えるROADMノードによりドロップされるとき、又はサブキャリアが送信中に障害になるとき、変化し得る。
標準的に、OCM(optical channel monitor)は、スーパーチャネルのOSNRを測定するために使用される。しかしながら、OCMにより各々の個別のサブキャリアを検出することは困難な場合がある。例えば、特にナイキストフィルタリングが適用されているとき、スーパーチャネルの中のサブキャリアの密な空間的パッキングのために、OCMを用いて各々のサブキャリアの中心周波数を決定することは困難であり得る。さらに、サブキャリアが送信中にドロップされているか又は障害になったか、又は波長のスペクトル変動が生じているか否かを識別すること、或いは、これら2つの場合を区別することは、確実に困難であり得る。
以下に詳述するように、スーパーチャネルの中の個々のサブキャリアのパワー及びスペクトル監視のための様々な技術が開示されている。本願明細書に開示するスーパーチャネルサブキャリア監視技術は、スペクトル領域において個々のサブキャリアの精細且つ正確な検出を可能にできる。本願明細書に開示するスーパーチャネルサブキャリア監視技術は、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアのエッジ周波数の直接的測定を可能にできる。本願明細書に開示するスーパーチャネルサブキャリア監視技術は、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアの中心周波数の決定を可能にできる。本願明細書に開示するスーパーチャネルサブキャリア監視技術は、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアの中心周波数における光パワーの監視を可能にできる。本願明細書に開示するスーパーチャネルサブキャリア監視技術は、PBNにより引き起こされるような、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアのスペクトル狭窄化の監視を可能にできる。
1つの技術では、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアは、無線周波数(RF)範囲におけるような、ユニークな周波数を有する周波数変調(FM)トーンを割り当てられても良い。ユニークなFMトーン周波数は、次に、光送信機を用いて各々のサブキャリアに変調されても良い。FMトーンは、各々のサブキャリアにより送信されるデータペイロードを表す光信号と共に重畳されても良い。次に、光サブキャリアモニタは、FMトーンを精細に且つ正確に検出するために使用されても良い。これにより、以下に詳述するように、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアの監視を可能にする。
別の技術では、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアは、キロヘルツ(kHz)周波数範囲の又はそれより大きいようなユニークな周波数を有する振幅変調(AM)トーンを割り当てられても良い。ユニークなAMトーン周波数は、次に、光送信機を用いて各々のサブキャリアに変調されても良い。AMトーンは、各々のサブキャリアにより送信されるデータペイロードを表す光信号と共に重畳されても良い。次に、光サブキャリアモニタは、AMトーンを精細に且つ正確に検出するために使用されても良い。これにより、以下に詳述するように、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアの監視を可能にする。
幾つかの実施形態では、スーパーチャネルサブキャリア監視のために、FMトーン及びAMトーンの様々な組合せが用いられても良い。
図2を参照すると、スーパーチャネルの一実施形態の選択された要素が、5個のサブキャリアを示すスーパーチャネルパワースペクトル200として示される。スーパーチャネルパワースペクトル200のために使用されるデータは実際に測定された値ではないが、図示のパワースペクトルは、実際のスーパーチャネルの特徴であり得る。スーパーチャネルパワースペクトル200では、サブキャリアは、それぞれ、200Gb/s DP−16−QAM信号で変調されても良い。さらに、各々のサブキャリア帯域は、0.15のロールオフ(roll−off)係数を用いるルートレイズドコサイン方法を用いて、送信機において電気的ナイキストパルス成形を施されている。図2に示すように、BSCは、固定スーパーチャネル伝送帯域を表し、Δfは、サブキャリア周波数間隔を表す。特定の実施形態では、サブキャリア周波数間隔Δfは、35GHzであり、それぞれサブキャリア帯域に対応する各々の中心周波数f1、f2、f3、f4、f5の間で均一であっても良い。サブキャリア周波数間隔Δfは、隣接サブキャリア間の有意な線形クロストークを防ぐために十分広くなるよう選択されても良い。各々のサブキャリアの光信号は、光カプラを用いて多重化され、例えば1Tb/sの集約データレートを有する固定伝送帯域BSCの中の単一のスーパーチャネルを形成しても良い。留意すべきことに、固定スーパーチャネル伝送帯域BSC、サブキャリア周波数間隔Δf、及び全体集約データレートの異なる値は、スーパーチャネルパワースペクトル200をもたらし得る。図2には、一定パワーレベルPSCも示される。PSCは、5個のサブキャリア帯域の各々と実質的に類似の又は等しいスーパーチャネルのパワーレベルである。したがって、PSCは、サブキャリア帯域の各々の平均パワーレベルに比例し得る。
標準的なDWDMネットワークでは、システム性能は、各々の波長チャネルの波長グリッドへの割り当てに依存し得ることが知られている。したがって、長い波長チャネルは、短い波長チャネルに比べて、少ない非線形機能障害にしか遭わない。スーパーチャネルに基づくWDMシステムの例では、伝送帯域BSCに渡るサブキャリアエラーレートの波長依存性に加えて、個々のサブキャリアエラーレート(又は受信機におけるOSNR)のスーパーチャネルの中のサブキャリアのスペクトル割り当てへの依存性が、(クロストークのような)非線形機能障害の形で観察されている。線形クロストークは、2つの隣接サブキャリア帯域の間(サブキャリア間)で観察され、隣接サブキャリア帯域の周波数ドメインにおける重なり合いの程度又は範囲に依存し得る。ナイキストパルス成形の使用は、図2に示すように、少なくとも部分的には、周波数ドメインにおいて互いに実質的に重なり合わないナイキスト成形サブキャリア帯域(スペクトルパルス)のほぼ垂直なエッジにより、隣接サブキャリア間の最小レベルの線形クロストークを維持する効果的な手段を提示し得る。非線形クロストークも、観察され、光ファイバ伝送中に非線形相互作用から生じ得る。非線形相互作用は、特に、XPM(cross−phase modulation)、SPM(self−phase modulation)、及び4波混合、のような現象を含み得る。XPMは、1つのチャネルからの位相情報、振幅情報、又はそれら両者がスーパーチャネルの中の隣接チャネルに変調されるとき、生じ得る。SPMは、屈折率(又は屈折率の強度に対する依存性)の変動が各々のサブキャリアの中の位相シフトを生じるとき、生じ得る。4波混合では、3つの波長が相互作用して、サブキャリアの波長と一致する第4の波長を生成し、影響を受けるサブキャリアにおいてピークパワーの望ましくない変動又は他の種類の信号歪みを生じ得る。さらに、非線形クロストークは、サブキャリア間成分を有し得る。非線形相互作用はファイバ伝送中に生じ、サブキャリア周波数帯域の重なり合いの程度に依存しないので、ナイキストパルス成形は、スーパーチャネルにおける非線形クロストークに伴う問題を解決するには非効果的であり得る。
本願明細書において更に詳述するように、シミュレートされた周波数スペクトル200の中に示されるサブキャリア帯域のうちの少なくとも幾つかは、スーパーチャネルサブキャリア監視のために、ユニークなFMトーンにより変調されても良い。また、本願明細書において更に詳述するように、シミュレートされた周波数スペクトル200の中に示されるサブキャリア帯域のうちの少なくとも幾つかは、スーパーチャネルサブキャリア監視のために、ユニークなAMトーンにより変調されても良い。幾つかの実施形態では、スーパーチャネルサブキャリア監視のために、FMトーン及びAMトーンを用いる変調技術の特定の組合せが適用されても良い。
図3Aを参照すると、FMトーン変調の一実施形態の選択された要素を示すサブキャリアパワースペクトル300が示される。スーパーチャネルパワースペクトル300では、単一光サブキャリアがサブキャリア帯域302として示される。図3Aに示すように、サブキャリア帯域302は、説明の明確化のために、簡略化した形式で示されるが、依然として、スーパーチャネルパワースペクトル200(図2を参照)に示されるサブキャリア帯域に対応し得る。説明を目的としてサブキャリア帯域302の単一のインスタンスが図3Aに示されるが、サブキャリア帯域302は、スーパーチャネルに含まれる複数のサブキャリア帯域のうちの各々を表し得ることが理解されるだろう(図5Aも参照)。したがって、サブキャリアパワースペクトル300は、一般化された表現であり、縮尺通りに描かれていない。
サブキャリアパワースペクトル300では、サブキャリア帯域302は、中心周波数fCを有し、先頭周波数f0から最終周波数fTまでに及ぶ。したがって、サブキャリア帯域302の通過帯域は、(fT−f0)により与えられる。図3Aには、中心周波数fCにおけるサブキャリア帯域302を示す光パワーレベルを表すパワーレベルPCも示される。図示のように、サブキャリア帯域302は、周波数範囲νΔFMを用いて周波数変調される。νΔFMは、スーパーチャネルの範囲内の又は複数のスーパーチャネルを伝送する光トランスポートネットワークの範囲内のサブキャリア帯域302のユニークな周波数νFMの周囲の変調範囲を表し得る。したがって、FM変調を用いる変調インデックスは、νΔFM/νFMにより与えられる。種々の実施形態において、νFM(又はνΔFMの範囲内の値)は、例えば図1に関して上述した様々な変調技術のうちの任意の技術を用いてサブキャリア帯域302に変調されるデータストリームのボーレートより小さくても良い。種々の実施形態において、νFM及びνΔFMは、スペクトルの無線周波数(RF)範囲の中にある。例えば、νFMは、約300MHzより小さくても良い。留意すべきことに、FM変調の大きさは、図3AにおいてνΔFMにより図解され、縮尺通りに示されないが、所与の用途又はFMトーン変調を用いるスーパーチャネルサブキャリア監視の実施形態のために必要に応じて及び適切に選択されても良い。したがって、データにより及び周波数範囲νΔFMを用いるFMトーンにより変調されると、サブキャリア帯域302は、スーパーチャネルとして、他のサブキャリア帯域と一緒に、光トランスポートネットワーク101(図1を参照)の少なくとも特定の部分を介して送信されても良い。
次に、光トランスポートネットワーク101の中の種々の所望の場所において、光サブキャリア監視が実行されて、図4Aに更に詳述されるように、送信中又は送信後のサブキャリア帯域302の種々の特性を決定しても良い。光サブキャリア監視の目的のために、TBPF帯域304により表される可調帯域通過フィルタ(tunable bandpass filter:TBPF)は、f0乃至fTの走査範囲に渡るような光周波数範囲に渡り調整され、サブキャリア帯域の中でも特にサブキャリア帯域302を走査するために使用されても良い。図示のように、走査は、方向320に実行されても良い。他の実施形態では、サブキャリア帯域を走査する他の方向320又は方法が実施されても良い。TBPF帯域304がFMトーン変調されたサブキャリア帯域302を走査するために使用されるとき、TBPF帯域304の立ち下がり又は立ち上がりエッジは、周波数弁別子として機能し得る。したがって、図4Aに関して後述するように、TBPF帯域304がサブキャリア帯域302の立ち上がり又は立ち下がりエッジを通過するとき、可調帯域通過フィルタの出力は、νFMにおけるFMトーンのパワー変動への変換を示す。
図4Aは、FMトーン変調によるサブキャリア監視400の一実施形態の選択された要素を示す。ここで、図3Aに関して上述したように、パワー変動402は、TBPF帯域304を用いるサブキャリア帯域302の走査に起因する。図4Aでは、水平軸は、TBPF帯域304の中心を表す、TBPFの走査周波数である。TBPFの走査から、変調周波数νFMにおける帯域通過フィルタされたRFパワーを示すパワースペクトルとして、パワー変動402が生成される。例えば、サブキャリア監視の幾つかの実施形態では、νFMを中心とするRF帯域通過フィルタは、パワー変動402を得るために使用されても良い。したがって、パワー変動402は、光TBPFの畳み込み及び図3Aの変調サブキャリア帯域302の差分の絶対値に比例する。光TBPFは、変調周波数νFMの復調のための周波数弁別子として機能する。図示のように、パワー変動402は、第1のスペクトルピークが先頭周波数f0’とほぼ揃い、第2のスペクトルピークが最終周波数fT’とほぼ揃う、2つのピークの形状のパワースペクトルとして現れる。(fT−f0)により与えられる光信号の通過帯域は、観測されたf0’及びfT’の値に較正され、後の通過帯域の決定のために使用されても良い。f0’にある第1のピークとfT’にある第2のピークとの間で、中心周波数fCとほぼ揃っているfC’において、パワー変動402にスペクトルの谷が現れる。この方法では、パワー変動402は、スペクトル周波数及びサブキャリア帯域302の通過帯域を精細且つ正確な方法で直接的に測定するために使用できる。さらに、パワーレベルPFMは、f0にある第1のピーク、fTにある第2のピーク、又はそれらの組合せのような、パワー変動402から直接的に測定され得る。パワーレベルPFMは、νFMにおける最大パワーレベルを表し、サブキャリア帯域302のPCに比例し又はそれを示し得る。この方法では、サブキャリア帯域302の光パワーPCは、パワー変動402を用いて決定されても良い。
図3Bを参照すると、AMトーン変調の一実施形態の選択された要素を示すサブキャリアパワースペクトル301が示される。スーパーチャネルパワースペクトル301では、単一光サブキャリアがサブキャリア帯域302として示される。図3Bに示すように、サブキャリア帯域302は、説明の明確化のために、簡略化した形式で示されるが、依然として、スーパーチャネルパワースペクトル200(図2を参照)に示されるサブキャリア帯域に対応し得る。説明を目的としてサブキャリア帯域302の単一のインスタンスが図3Bに示されるが、サブキャリア帯域302は、スーパーチャネルに含まれる複数のサブキャリア帯域のうちの各々を表し得ることが理解されるだろう(図5Bも参照)。したがって、サブキャリアパワースペクトル301は、一般化された表現であり、縮尺通りに描かれていない。
サブキャリアパワースペクトル301では、サブキャリア帯域302は、中心周波数fCを有し、先頭周波数f0から最終周波数fTまでに及ぶ。したがって、サブキャリア帯域302の通過帯域は、(fT−f0)により与えられる。図3Bには、中心周波数fCにおけるサブキャリア帯域302を示す光パワーレベルを表すパワーレベルPCも示される。図示のように、サブキャリア帯域302は、PΔAMにより与えられるピークツーピークパワー変調振幅により、周波数νAMを用いて振幅変調される。種々の実施形態において、νAMは、例えば図1に関して上述した様々な変調技術のうちの任意の技術を用いてサブキャリア帯域302に変調されるデータストリームのボーレートより実質的に小さくても良い。種々の実施形態において、νAMは、RF範囲のスペクトルである。例えば、νAMは、約300MHzより小さくても良い。留意すべきことに、PΔAMは、νΔAMについて図解され、図3Bにおいて縮尺通りに示されないが、所与の用途又はAMトーン変調を用いるスーパーチャネルサブキャリア監視の実施形態のために必要に応じて及び適切に選択されても良い。例えば、所与の実施形態において、PΔAMは、PCの10%、特にPCの約5%より小さくても良い。さらに、図6Bに関して更に詳述するように、周波数νAMにおけるAMトーンの位相は、サブキャリア帯域302のために選択されても良い。したがって、データにより及び周波数範囲νAMにおけるAMトーンにより変調されると、サブキャリア帯域302は、スーパーチャネルとして、他のサブキャリア帯域と一緒に、光トランスポートネットワーク101(図1を参照)の少なくとも特定の部分を介して送信されても良い。
次に、光トランスポートネットワーク101の中の種々の所望の場所において、光サブキャリア監視が実行されて、図4Bに更に詳述されるように、送信中又は送信後のサブキャリア帯域302の種々の特性を決定しても良い。光サブキャリア監視の目的のために、TBPF帯域304により表される可調帯域通過フィルタ(tunable bandpass filter:TBPF)は、f0乃至fTの走査範囲に渡るような光周波数範囲に渡り調整され、サブキャリア帯域の中でも特にサブキャリア帯域302を走査するために使用されても良い。図示のように、走査は、方向320に実行されても良い。他の実施形態では、サブキャリア帯域を走査する他の方向320又は方法が実施されても良い。TBPF帯域304は、AMトーン変調によりサブキャリア帯域302を走査するために使用されると、光TBPFの畳み込みに比例するパワー変動プロファイル及び図3Bのサブキャリア帯域302の光スペクトルプロファイルが生成される。TBPF帯域304がサブキャリア帯域302の立ち上がり又は立ち下がりエッジを通過するとき、結果として生じるAMトーンのパワー変動は、サブキャリア帯域302の全体的光スペクトルプロファイルに従う。これは、図4Bに関して以下に説明される。
図4Bは、AMトーン変調によるサブキャリア監視401の一実施形態の選択された要素を示す。ここで、図3Bに関して上述したように、パワー変動404は、TBPF帯域304を用いるサブキャリア帯域302の走査に起因する。図4Bでは、水平軸は、TBPF帯域304の中心を表す、TBPFの走査周波数である。TBPFの走査から、変調周波数νAMにおける帯域通過フィルタされたRFパワーを示すパワースペクトルとして、パワー変動404が生成される。図示のように、パワー変動404は、サブキャリア帯域302と同様に成形されるパワースペクトル帯域として現れる。具体的には、パワー変動404は、中心周波数fC’を中心として、通過帯域(fT−f0)に比例する又はそれを示す帯域幅406を示す。測定された中心周波数fC’は、中心周波数fCに揃えられ又は相関されても良い。さらに、パワーレベルPAMは、fC’における振幅のようなパワー変動404から直接測定されても良い。パワーレベルPAMは、νAMにおける最大パワーレベルを表し、サブキャリア帯域302のPCに比例し又はそれを示し得る。この方法では、サブキャリア帯域302の光パワーPCは、パワー変動404を用いて決定されても良い。
図5Aを参照すると、図2のスーパーチャネルパワースペクトル200に対応するスーパーチャネルについて、FMトーン変調によるサブキャリア監視500の一実施形態が示される。サブキャリア監視500では、パワー変動502は、それぞれ中心周波数f1、f2、f3、f4、及びf5における5個のサブキャリア帯域の走査により生じる。パワー変動502−1は、中心周波数f1を有し及び周波数νFM1を有するFMトーンにより変調される第1のサブキャリア帯域についてである。パワー変動502−2は、中心周波数f2を有し及び周波数νFM2を有するFMトーンにより変調される第2のサブキャリア帯域についてである。パワー変動502−3は、中心周波数f3を有し及び周波数νFM3を有するFMトーンにより変調される第3のサブキャリア帯域についてである。パワー変動502−4は、中心周波数f4を有し及び周波数νFM4を有するFMトーンにより変調される第4のサブキャリア帯域についてである。パワー変動502−5は、中心周波数f5を有し及び周波数νFM5を有するFMトーンにより変調される第5のサブキャリア帯域についてである。留意すべきことに、FMトーン周波数νFM1、νFM2、νFM3、νFM4、νFM5、は、スーパーチャネルの中で又は光トランスポートネットワークの中でユニークな周波数であっても良い。図4Aにおけるように、パワー変動502は、各々の個々のサブキャリア帯域について二重ピーク型のパワー信号として現れる。パワー変動502の各々のインスタンスはユニークな周波数νFMnに特有であるので、各々のパワー変動502は、本願明細書に記載のように、FMトーン変調を用いて固有のサブキャリア帯域を検出し、ユニークに識別し、及び監視するために個々に決定(resolve)されても良い。
図5Bを参照すると、図2のスーパーチャネルパワースペクトル200に対応するスーパーチャネルについて、AMトーン変調によるサブキャリア監視501の一実施形態が示される。サブキャリア監視501では、パワー変動504は、それぞれ中心周波数f1、f2、f3、f4、及びf5における5個のサブキャリア帯域の走査により生じる。パワー変動504−1は、中心周波数f1を有し及び周波数νAM1を有するAMトーンにより変調される第1のサブキャリア帯域についてである。パワー変動504−2は、中心周波数f2を有し及び周波数νAM2を有するAMトーンにより変調される第2のサブキャリア帯域についてである。パワー変動504−3は、中心周波数f3を有し及び周波数νAM3を有するAMトーンにより変調される第3のサブキャリア帯域についてである。パワー変動504−4は、中心周波数f4を有し及び周波数νAM4を有するAMトーンにより変調される第4のサブキャリア帯域についてである。パワー変動504−5は、中心周波数f5を有し及び周波数νAM5を有するAMトーンにより変調される第5のサブキャリア帯域についてである。留意すべきことに、AMトーン周波数νAM1、νAM2、νAM3、νAM4、νAM5は、位相シフトに個々に関連付けられても良く、AMトーン周波数の特定のペアは、共通周波数であっても良い(図6Bも参照)。図4Bにおけるように、パワー変動504は、各々の個々のサブキャリア帯域について帯状(band shaped)パワー信号として現れる。パワー変動504の各々のインスタンスはサブキャリア帯域に特有であるので、各々のパワー変動504は、本願明細書に記載のように、AMトーン変調を用いて固有のサブキャリア帯域を検出し、ユニークに識別し、及び監視するために個々に決定(resolve)されても良い。
図6Aを参照すると、スーパーチャネルサブキャリア監視のためのFMトーン変調及び検出600の一実施形態の選択された要素のブロック図が示される。FMトーン変調及び検出600は、単一のサブキャリアを示すが、所与のスーパーチャネルについて、複数のサブキャリアがFMトーンにより変調され検出されても良いことが理解される。留意すべきことに、図6A及び6Bに関して記載された、それぞれFMトーン変調及びAMトーン変調を表す機能は、種々の実施形態において、結合されても良く、又は共通のコンポーネントにより実装されても良い。光サブキャリアモニタ620の少なくとも特定の部分は、光チャネルモニタ(optical channel monitor:OCM)に含まれても良い。
FMトーン変調及び検出600では、FMトーン変調は、図1の送信機102の一実施形態であり得る光送信機606−1を用いて実行される。したがって、光送信機606−1は、本願明細書に記載の種々の変調及びキャリア技術に従って、光サブキャリア上のキャリアデータを受信し及び変調しても良いさらに、光送信機606−1は、FMトーン604を光サブキャリアに変調しても良い。この光サブキャリアは、他のサブキャリアと結合されてスーパーチャネルにされ、光トランスポートネットワーク602を介して送信される。上述のように、FMトーン604は、スーパーチャネルの中で又は図1の光トランスポートネットワーク101の少なくとも特定部分を表し得る光トランスポートネットワーク602の中で、所与の光サブキャリアに対してユニークであっても良い。
光トランスポートネットワーク602の中のどこかの場所において、光サブキャリアモニタ620−1は、スーパーチャネルを受信するために、並びに個々の光サブキャリアを検出及び監視するために用いられても良い。したがって、光サブキャリアモニタ620−1は、図3Aに関して上述したように、TBPF帯域304を用いるスペクトル走査のために、TBPF(tunable bandpass filter)608を含む。TBPF608の出力は、光パワーセンサ610により受信される。光パワーセンサ610は、フォトダイオード又は同様の光電素子を表しても良く、電気信号をADC(analog−to−digital converter)に出力する。ADC612は、電気信号をデジタル化し、デジタル信号又はデータをFMトーン復調器614へ送信しても良い。FMトーン復調器614は、FMトーン604を復調し及び光サブキャリアを示すパワー変動402(図4Aを参照)を生成する、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor:DSP)及び関連する実行可能命令のようなハードウェア及びソフトウェアの種々の組合せを有しても良い。留意すべきことに、光サブキャリアモニタ620−1は、図7の制御システム700のようなネットワーク制御システムを用いて光送信機606−1と通信し、例えば、FMトーン604の周波数のような変調情報を受信しても良い。FMトーン604の周波数はユニークなので、光サブキャリアモニタ620−1による周波数の検出は、光サブキャリアをユニークに識別できる。反対に、光サブキャリアに割り当てられたFMトーン604のユニークな周波数が光サブキャリアモニタ620−1により検出されないとき、光サブキャリアはスーパーチャネルから失われていることが決定されても良い。
図6Bを参照すると、スーパーチャネルサブキャリア監視のためのAMトーン変調及び検出601の一実施形態の選択された要素のブロック図が示される。AMトーン変調及び検出601は、単一のサブキャリアを示すが、所与のスーパーチャネルについて、複数のサブキャリアがAMトーンにより変調され検出されても良いことが理解される。留意すべきことに、図6A及び6Bに関して記載された、それぞれFMトーン変調及びAMトーン変調を表す機能は、種々の実施形態において、結合されても良く、又は共通のコンポーネントにより実装されても良い。光サブキャリアモニタ620の少なくとも特定の部分は、光チャネルモニタ(optical channel monitor:OCM)に含まれても良い。
AMトーン変調及び検出601では、AMトーン変調は、図1の送信機102の一実施形態であり得る光送信機606−2を用いて実行される。したがって、光送信機606−2は、本願明細書に記載の種々の変調及びキャリア技術に従って、光サブキャリア上のキャリアデータを受信し及び変調しても良いさらに、光送信機606−2は、AMトーン603を光サブキャリアに変調しても良い。この光サブキャリアは、他のサブキャリアと結合されてスーパーチャネルにされ、図1の光トランスポートネットワーク101の少なくとも特定の部分を表し得る光トランスポートネットワーク602を介して送信される。さらに、光送信機606−2における変調の前に、位相遅延605がAMトーン603に適用されても良い。留意すべきことに、幾つかの実施形態では、位相遅延605は、AMトーン603又は光送信機606−2の中に統合されても良い。
AMトーン変調が実行されるとき、光サブキャリアのパワー強度の変動が、生来導入される。この理由から、AMトーンの周波数νAMは、光送信機606−2により変調されるデータのボーレートより実質的に小さくなるよう選択されても良い。しかしながら、νAMのユニークな周波数値が、スーパーチャネルの中の各々のサブキャリアについて、AMトーン変調の間に選択されるとき、スーパーチャネルの最終的なパワー変調は、望ましくない結果を生じ得る。したがって、AMトーン変調の間に、本願明細書に記載のように、個々のAMトーン周波数は、スーパーチャネルの中の光サブキャリアのペアにより共有されても良く、サブキャリアのペアについてAMトーンの位相は、互いに相補的に設定されても良い。この方法では、各々の光サブキャリアは、ユニークなAMトーン及び位相の結合により変調され、一方で、スーパーチャネルの全体的な平均パワーは、不変のまま保たれ又は最小化される。以下の表1は、スーパーチャネルの中に偶数個のサブキャリアがある一般的な例を提示するために、4個のサブキャリアを有するスーパーチャネルの一例において用いられるAMトーンの周波数及び位相を示す。以下の表2は、スーパーチャネルの中に奇数個のサブキャリアがある一般的な例を提示するために、5個のサブキャリアを有するスーパーチャネルの一例において用いられるAMトーンの周波数及び位相を示す。
[表1]スーパーチャネルの中に偶数個のサブキャリアがあるAMトーン変調の例
表1において、νa及びνbは、AMトーンの所与の変調周波数である。交互に現れるサブキャリア1及び3は周波数νaを共有し、一方で、交互に現れるサブキャリア2及び4は周波数νbを共有する。サブキャリア対1、3、及び2、4のAMトーンは、位相において相補的であり、これらの対は同じ周波数を共有するので、AMトーン変調に起因する光パワー変動は、破壊的に干渉し、除去される。留意すべきことに、周波数及び位相の他の構成は、偶数個のサブキャリアの種々の実施形態において使用されても良い。
[表2]スーパーチャネルの中に奇数個のサブキャリアがあるAMトーン変調の例
表2において、サブキャリア1及び4は周波数νaを共有し、一方で、サブキャリア2及び5は周波数νbを共有する。サブキャリア対1、4、及び2、5のAMトーンは、位相において相補的であり、これらの対は同じ周波数を共有するので、AMトーン変調に起因する光パワー変動は、サブキャリア1、2、4、及び5について、破壊的に干渉し、除去される。したがって、スーパーチャネルの最終的なパワー変動は、中央サブキャリア3により使用される周波数νCから生じ得る。これは、AMトーン変調の最小光パワー変動を表し得る。留意すべきことに、周波数及び位相の他の構成は、奇数個のサブキャリアの種々の実施形態において使用されても良い。例えば、幾つかの実施形態では、表2のサブキャリア3のように、奇数個のサブキャリアが存在するとき、AMトーン変調は、中央サブキャリアと共に使用されなくても良い。例えば、スーパーチャネルの中に奇数個のサブキャリアが存在するとき、FM変調のような別の種類の変調が、中央サブキャリアと共に使用されても良い。幾つかの実施形態では、スーパーチャネルの中に奇数個のサブキャリアが存在するとき、変調は中央サブキャリアと共に使用されなくても良い。
光トランスポートネットワーク602の中のどこかの場所において、光サブキャリアモニタ620−2は、スーパーチャネルを受信するために、並びに個々の光サブキャリアを検出及び監視するために用いられても良い。したがって、光サブキャリアモニタ620−2は、図3Bに関して上述したように、TBPF帯域304を用いるスペクトル走査のために、TBPF(tunable bandpass filter)608を含む。TBPF608の出力は、光パワーセンサ610により受信される。光パワーセンサ610は、フォトダイオード又は同様の光電素子を表しても良く、電気信号をADC(analog−to−digital converter)に出力する。ADC612は、電気信号をデジタル化し、デジタル信号又はデータをAMトーン復調器616へ送信しても良い。AMトーン復調器616は、AMトーン603及び位相遅延605を復調し並びに光サブキャリアを示すパワー変動404(図4Bを参照)を生成する、DSP(digital signal processor)及び関連する実行可能命令のようなハードウェア及びソフトウェアの種々の組合せを有しても良い。留意すべきことに、光サブキャリアモニタ620−2は、図7の制御システム700のようなネットワーク制御システムを用いて光送信機606−2と通信し、例えば、AMトーン603の周波数及び位相遅延605のような変調情報を受信しても良い。AMトーン603の周波数及び位相の組み合わせはユニークなので、光サブキャリアモニタ620−2による周波数の検出は、光サブキャリアをユニークに識別できる。反対に、光サブキャリアに割り当てられたAMトーン603の周波数及び位相のユニークな組み合わせが光サブキャリアモニタ620−2により検出されないとき、光サブキャリアはスーパーチャネルから失われていることが決定されても良い。
図7を参照すると、例えば光トランスポートネットワーク101(図1を参照)におけるような光ネットワークにおける制御プレーン機能を実装する制御システム700の一実施形態の選択された要素のブロック図が示される。制御プレーンは、ネットワーク知能及び制御のための機能を有しても良く、更に詳細に記載するように発見、ルーティング、経路計算、及びシグナリングのためのアプリケーション又はモジュールを含むネットワークサービスを確立する能力をサポートするアプリケーションを有しても良い。制御システム700により実行される制御プレーンアプリケーションは、光ネットワークの中でサービスを自動的に確立するために一緒に動作しても良い。発見モジュール712は、近隣同士を接続するローカルリンクを発見しても良い。ルーティングモジュール710は、データベース704を移植する(populate)間に、光ネットワークノードへローカルリンク情報をブロードキャストしても良い。光ネットワークからのサービスに対する要求が受信されると、経路計算エンジン702は、データベース704を用いてネットワーク経路を計算するために呼び出されても良い。このネットワーク経路は、次に、要求されたサービスを確立するために、シグナリングモジュール706に提供されても良い。
図7に示すように、制御システム700は、プロセッサ708と、記憶媒体720とを有する。記憶媒体720は、記憶媒体720へのアクセスを有するプロセッサ708により実行可能な実行可能命令(つまり、実行可能コード)を格納しても良い。プロセッサ708は、制御システム700に本願明細書に記載の機能及び動作を実行させる命令を実行しても良い。本開示の目的のために、記憶媒体720は、少なくともある時間期間の間、データ及び命令を格納する非一時的コンピュータ可読媒体を含み得る。記憶媒体720は、永続的及び揮発性媒体、固定及び取り外し可能媒体、磁気及び半導体媒体を含み得る。記憶媒体720は、直接アクセス記憶装置(例えば、ハードディスクドライブ又はフロッピーディスク)、順次アクセス記憶装置(例えば、テープディスクドライブ)、CD(compact disk)、RAM(random access memory)、ROM(read−only memory)、CD−ROM、DVD(digital versatile disc)、EEPROM(electrically erasable programmable read−only memory)、及びフラッシュメモリのような記憶媒体、非一時的媒体、又はこれらの種々の組合せを有してもよいが、これらに限定されない。記憶媒体720は、命令、データ、又はそれらの両方を格納するよう動作する。図示のような記憶媒体720は、実行可能コンピュータプログラム、つまり経路計算エンジン702、シグナリングモジュール706、発見モジュール712、及びルーティングモジュール710を表し得る命令のセット又はシーケンスを有する。
図7の制御システム700には、ネットワークインタフェース714も含まれる。ネットワークインタフェース714は、プロセッサ708とネットワーク730との間のインタフェースとして機能するよう動作する適切なシステム、機器又は装置であっても良い。ネットワークインタフェース714は、制御システム700が適切な送信プロトコル又は規格を用いてネットワーク730を介して通信することを可能にしても良い。幾つかの実施形態では、ネットワークインタフェース714は、ネットワーク730を介してネットワーク記憶リソースに通信可能に結合されても良い。幾つかの実施形態では、ネットワーク730は、光トランスポートネットワーク101の少なくとも特定の部分を表す。ネットワーク730は、ガルバニック又は電子媒体を用いるネットワークの特定部分を有しても良い。特定の実施形態では、ネットワーク730は、インターネットのような公共ネットワークの少なくとも特定部分を有しても良い。ネットワーク730は、ハードウェア、ソフトウェア、又はそれらの種々の組合せを用いて実装されても良い。
特定の実施形態では、制御システム700は、人(ユーザ)と相互作用し、光信号送信経路に関するデータを受信するよう構成されても良い。例えば、制御システム700は、ユーザからの光信号送信経路に関するデータの受信を実現するために及びユーザに結果を出力するために、1又は複数の入力装置及び出力装置を有し又はそれらに結合されても良い。1又は複数の入力又は出力装置(図示しない)は、キーボード、マウス、タッチパッド、マイクロフォン、ディスプレイ、タッチスクリーンディスプレイ、オーディオスピーカ、等を有しても良いが、これらに限定されない。代替又は追加で、制御システム700は、例えばネットワーク730を介して、別のコンピューティング装置又はネットワーク要素のような装置から光信号送信経路に関するデータを受信するよう構成されても良い。
図7に示すように、幾つかの実施形態では、発見モジュール712は、光ネットワークにおける光信号送信経路に関するデータを受信するよう構成されても良く、近隣及び近隣同士の間のリンクの発見を担っても良い。言い換えると、発見モジュール712は、発見プロトコルに従って発見メッセージを送信しても良く、光信号送信経路に関するデータを受信しても良い。幾つかの実施形態では、発見モジュール712は、特に、ファイバ種類、ファイバ長、コンポーネントの数及び種類、データレート、データの変調フォーマット、光信号の入力パワー、信号搬送波長(つまり、チャネル)の数、チャネル間隔、トラフィック要求、及びネットワークトポロジ、のような特徴を決定しても良いが、これらに限定されない。
図7に示すように、ルーティングモジュール710は、光トランスポートネットワーク101のような光ネットワークの中の種々のノードにリンク接続性情報を伝搬することを担っても良い。特定の実施形態では、ルーティングモジュール710は、リンク帯域幅可用性を含み得る、トラフィックエンジニアリングをサポートするためのリソース情報をデータベース704に移植しても良い。したがって、データベース704は、ルーティングモジュール710により、光ネットワークのネットワークトポロジを決定するのに有用な情報を移植されても良い。
経路計算エンジン702は、光信号送信経路の送信特性を決定するために、ルーティングモジュール710によりデータベース704に提供される情報を用いるよう構成されても良い。光信号送信経路の送信特性は、特に、色分散(chromatic dispersion:CD)、非線形(nonlinear:NL)効果、偏光モード分散(polarization mode dispersion:PMD)及び偏光依存損失(polarization dependent loss:PDL)のような偏光効果、並びに自然放出雑音(amplified spontaneous emission:ASE)のような送信劣化因子が、光信号送信経路内で光信号にどれ位影響を与え得るかについての見識を提供しても良い。光信号送信経路の送信特性を決定するために、経路計算エンジン702は、送信劣化因子の間の相互作用を検討しても良い。種々の実施形態では、経路計算エンジン702は、特定の送信劣化因子の値を生成しても良い。経路計算エンジン702は、光信号送信経路を記述するデータをデータベース704に更に格納しても良い。
図7で、シグナリングモジュール706は、光トランスポートネットワーク101のような光ネットワークにかえるエンド−エンドサービスを設定、変更、及び取り壊しに関連する機能を提供しても良い。例えば、光ネットワーク内のイングレスノードがサービス要求を受信すると、制御システム100は、シグナリングモジュール706を用いて、帯域幅、コスト、等のような異なる基準に従って最適化され得る経路計算エンジン702からのネットワーク経路を要求しても良い。所望のネットワーク経路が識別されると、次に、シグナリングモジュール706は、要求されたネットワークサービスを確立するために、ネットワーク経路に沿って個々のノードと通信しても良い。異なる実施形態では、シグナリングモジュール706は、ネットワーク経路に沿ってノードへ及びノードから後続の通信を伝搬するために、シグナリングプロトコルを用いても良い。
制御システム700の動作では、図6A及び6Bに関して前述した光サブキャリアモニタ620は、スーパーチャネルの中の特定のサブキャリア又は全てのサブキャリアについて、FMトーン又はAMトーンの変調に関する情報を受信しても良い。例えば、本願明細書に記載のようにFMトーンを用いるスーパーチャネルサブキャリア監視が光送信機に実装されるとき、光サブキャリアモニタ620は、個々にユニークなFMトーンにより変調されている各々の個々のサブキャリアについて、制御システム700からユニークな周波数情報を受信しても良い。本願明細書に記載のようにAMトーンを用いるスーパーチャネルサブキャリア監視が光送信機に実装されるとき、光サブキャリアモニタ620は、AMトーンを用いて変調されている各々の個々のサブキャリアについて、制御システム700から周波数情報及び位相情報を受信しても良い。光サブキャリアモニタ620は、上述のように、TBPF608を調整するために、及び光サブキャリアを復調するために、受信した情報を用いても良い。
図8を参照すると、周波数変調(FM)トーンを用いるスーパーチャネルサブキャリア監視のための方法800が、フローチャートの形式で示される。図示のように、方法800は、光サブキャリアモニタ620(図6A及び6Bを参照)及び光制御プレーンシステム700(図7を参照)と連携して、光トランスポートネットワーク101(図1を参照)を用いて実行されても良い。留意すべきことに、方法800に関して記載される工程は、異なる実施形態では省略されても良く或いは再配置されても良い。
方法800は、光送信機において、第1の周波数を、光送信機において生成される第1の光サブキャリアに周波数変調するステップ(工程802)により開始しても良い。したがって、第1の周波数は第1の光サブキャリアにユニークに割り当てられる。第1の光サブキャリアは、光送信周波数におけるキャリアデータにより光学的に変調される。第1の光サブキャリアは、固定伝送帯域を有するスーパーチャネルを形成するために、追加光サブキャリアと結合されても良い(工程804)。スーパーチャネルは、光トランスポートネットワークの少なくとも一部に渡り送信されても良い(工程806)。スーパーチャネルは、光トランスポートネットワークを介して受信されても良い(工程808)。第1の周波数を用いて、固定伝送帯域に渡る第1の周波数のパワー強度を示すパワースペクトルを生成するために、受信されたスーパーチャネルは復調されても良い(工程810)。次に、方法800において、第1の周波数が検出されるか否かが決定されても良い(工程812)。工程812の結果が否定であるとき(NO)、方法800は、第1の光サブキャリアは受信したスーパーチャネルに含まれないことを決定しても良い(工程816)。工程812の結果が肯定であるとき(YES)、方法800は、パワースペクトルに基づき、固定伝送帯域の中の第1の光サブキャリアについて、中心周波数、先頭周波数、最終周波数、通過帯域、及び光信号パワーの指示、のうちの少なくとも1つを決定しても良い(工程814)。
図9を参照すると、振幅変調(AM)トーンを用いるスーパーチャネルサブキャリア監視のための方法900が、フローチャートの形式で示される。図示のように、方法900は、光サブキャリアモニタ620(図6A及び6Bを参照)及び光制御プレーンシステム700(図7を参照)と連携して、光トランスポートネットワーク101(図1を参照)を用いて実行されても良い。留意すべきことに、方法900に関して記載される工程は、異なる実施形態では省略されても良く或いは再配置されても良い。
方法900は、光送信機において、第1の周波数を、光送信機において生成される第1の光サブキャリアに振幅変調するステップ(工程902)により開始しても良い。第1の光サブキャリアは、光送信周波数におけるキャリアデータにより光学的に変調される。第1の光サブキャリアは、固定伝送帯域を有するスーパーチャネルを形成するために、追加光サブキャリアと結合されても良い(工程904)。スーパーチャネルは、光トランスポートネットワークの少なくとも一部に渡り送信されても良い(工程906)。スーパーチャネルは、光トランスポートネットワークを介して受信されても良い(工程908)。第1の周波数を用いて、固定伝送帯域に渡る第1の周波数のパワー強度を示すパワースペクトルを生成するために、受信されたスーパーチャネルは復調されても良い(工程910)。次に、方法900において、第1の周波数及び位相の組合せが検出されるか否かが決定されても良い(工程912)。工程912の結果が否定であるとき(NO)、方法900は、第1の光サブキャリアは受信したスーパーチャネルに含まれないことを決定しても良い(工程916)。工程912の結果が肯定であるとき(YES)、方法900は、パワースペクトルに基づき、固定伝送帯域の中の第1の光サブキャリアについて、中心周波数、通過帯域の指示、光信号パワーの指示、のうちの少なくとも1つを決定しても良い(工程914)。
本願明細書に開示のように、振幅変調(AM)トーンを用いるスーパーチャネルサブキャリア監視のための方法及びシステムは、光サブキャリアに変調されるキャリアデータの光送信周波数よりも実質的に小さくなるよう選択される第1の周波数により、スーパーチャネルの光サブキャリアを振幅変調するステップを含む。スーパーチャネルの中のサブキャリアの特定の対は、パワー等化のための相補的位相を有する共通周波数を持つAMトーンにより変調されても良い。次に、光サブキャリアのダウンストリーム検出及び監視は、第1の周波数の復調に基づき実行されても良い。スーパーチャネルの中の各々の光サブキャリアは、AMトーン及び位相の個々にユニークな組合せを用いて変調されても良い。
本願明細書の主題は1又は複数の例示的な実施形態に関連して記載されたが、これは、いずれの請求項も前述の特定の形式に限定されるものではない。反対に、本開示を対象とするいずれの請求項も、このような代替、変更、及び等価物を、本開示の精神及び範囲の中に含まれるものとして包含するものとする。
以上の実施形態に加えて、更に以下の付記を開示する。
(付記1) 振幅変調(AM)を用いてスーパーチャネルのサブキャリアを監視する方法であって、前記方法は、
光トランスポートネットワークの光送信機において、第1の周波数を、光送信周波数におけるキャリアデータにより変調される第1の光サブキャリアに振幅変調するステップであって、前記第1の周波数は、前記光送信周波数より小さい、ステップと、
固定伝送帯域を有するスーパーチャネルを形成するために、前記第1の光サブキャリアを追加光サブキャリアと結合するステップと、
前記光トランスポートネットワークの少なくとも一部に渡り、前記スーパーチャネルを送信するステップと、
前記光トランスポートネットワークを介して前記スーパーチャネルを受信するステップと、
前記第1の周波数を用いて、前記固定伝送帯域に渡る前記第1の周波数のパワー強度を示すパワースペクトルを生成するために、受信した前記スーパーチャネルを復調するステップと、
を有する方法。
(付記2) 前記パワースペクトルに基づき、前記固定伝送帯域の中の前記第1の光サブキャリアの中心周波数を決定するステップ、
を更に有する付記1に記載の方法。
(付記3) 前記パワースペクトルに基づき、前記第1の光サブキャリアの通過帯域の指示を決定するステップ、
を更に有する付記1に記載の方法。
(付記4) 前記パワースペクトルに基づき、前記固定伝送帯域の中の前記第1の光サブキャリアの光信号パワーの指示を決定するステップであって、前記第1の周波数におけるピークツーピークパワー変調振幅は、前記光信号パワーの10%より小さい、ステップ、
を更に有する付記1に記載の方法。
(付記5) 受信した前記スーパーチャネルを復調するステップは、
前記スーパーチャネルの前記固定伝送帯域の少なくとも一部に合わせられた可調帯域通過フィルタを走査するステップ、
を含む、付記1に記載の方法。
(付記6) 受信した前記スーパーチャネルを復調するステップは、
前記可調帯域通過フィルタの出力を示すパワー信号をデジタル化するステップと、
デジタル信号プロセッサを用いて前記パワースペクトルを決定するステップと、
を含む、付記5に記載の方法。
(付記7) 前記第1の周波数は300MHzより小さい、付記1に記載の方法。
(付記8) 前記追加光サブキャリアを振幅変調するステップ、
を更に有し、
隣接する光サブキャリアは、異なる周波数で振幅変調され、
隣接しない光サブキャリアの少なくとも幾つかの対は、共通周波数を用いて振幅変調され、
対の中の各々の光サブキャリアは、前記対の中の他方の光サブキャリアに対して相補的な位相を有する前記共通周波数を用いて振幅変調される、
付記1に記載の方法。
(付記9) 受信した前記スーパーチャネルを復調するステップは、前記相補的な位相に基づく前記共通周波数を用いて、前記隣接しない光サブキャリアの対を復調するステップ、を有する、付記8に記載の方法。
(付記10) 受信した前記スーパーチャネルを復調するステップは、
前記第1の光サブキャリアについて前記第1の周波数と位相との組合せが検出されないとき、前記第1の光サブキャリアは受信した前記スーパーチャネルに含まれないことを決定するステップ、
を有する、付記8に記載の方法。
(付記11) 振幅変調(AM)を用いてスーパーチャネルのサブキャリアを監視できる光トランスポートネットワークであって、前記光トランスポートネットワークは、
光サブキャリアモニタを有し、前記光サブキャリアモニタは、
前記光トランスポートネットワークの少なくとも一部に渡り送信される固定伝送帯域を有するスーパーチャネルを受信し、前記スーパーチャネルは、光送信周波数におけるキャリアデータにより変調され且つ第1の周波数で振幅変調された第1の光サブキャリアを含み、前記第1の周波数は、前記光送信周波数より小さく、前記スーパーチャネルは、前記第1の光サブキャリアに加えて追加光サブキャリアを含み、
前記第1の周波数を用いて、受信した前記スーパーチャネルを復調して、前記固定伝送帯域に渡る前記第1の周波数のパワー強度を示すパワースペクトルを生成する、
光トランスポートネットワーク。
(付記12) 前記光サブキャリアモニタは、前記パワースペクトルに基づき、前記固定伝送帯域の中の前記第1の光サブキャリアの中心周波数を決定する、
付記11に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記13) 前記光サブキャリアモニタは、前記パワースペクトルに基づき、前記第1の光サブキャリアの通過帯域の指示を決定する、
付記11に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記14) 前記光サブキャリアモニタは、前記パワースペクトルに基づき、前記固定伝送帯域の中の前記第1の光サブキャリアの光信号パワーの指示を決定し、前記第1の周波数におけるピークツーピークパワー変調振幅は、前記光信号パワーの10%より小さい、
付記11に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記15) 受信した前記スーパーチャネルの復調することは、
前記スーパーチャネルの前記固定伝送帯域の少なくとも一部に合わせられた可調帯域通過フィルタを走査すること、
を含む、付記11に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記16) 受信した前記スーパーチャネルを復調することは、
前記可調帯域通過フィルタの出力を示すパワー信号をデジタル化することと、
デジタル信号プロセッサを用いて前記パワースペクトルを決定することと、
を含む、付記15に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記17) 前記第1の周波数は300MHzより小さい、付記11に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記18) 前記第1の光サブキャリア及び前記追加光サブキャリアを振幅変調する複数の光送信機を更に有し、前記複数の光送信機は、
隣接する光サブキャリアを振幅変調し、隣接する光サブキャリアは、異なる周波数で振幅変調され、隣接しない光サブキャリアの少なくとも幾つかの対は、共通周波数を用いて振幅変調され、対の中の各々の光サブキャリアは、前記対の中の他方の光サブキャリアに対して相補的な位相を有する前記共通周波数を用いて振幅変調される、
付記11に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記19) 受信した前記スーパーチャネルを復調することは、
前記相補的な位相に基づく前記共通周波数を用いて、前記隣接しない光サブキャリアの対を復調すること、
を有する、付記18に記載の光トランスポートネットワーク。
(付記20) 受信した前記スーパーチャネルを復調することは、
前記第1の光サブキャリアについて前記第1の周波数と位相との組合せが検出されないとき、前記第1の光サブキャリアは受信した前記スーパーチャネルに含まれないことを決定すること、
を有する、付記18に記載の光トランスポートネットワーク。