(第一の実施形態)
以下に図面を参照して、実施形態について説明する。図1は、第一の実施形態の電子装置の一例を示す図である。
本実施形態の電子装置100は、コントローラ基板110、エンジン基板120、ログ保存基板130を有する。
本実施形態のログ保存基板130は、エンジン基板120からログ情報を取り込み、保存する。特に、本実施形態のログ保存基板130は、CPU131を有し、所定の信号の変化に応じて、コントローラ基板110からエンジン基板120に供給される信号及び電源ラインの電圧の変化をログ情報の一部として保存する。
したがって、本実施形態によれば、エンジン基板120以外の箇所で発生した不具合や、エンジン基板120が起動していないときに発生した不具合に関する情報も取得でき、不具合が発生したときの状況の解析に有用なログ情報を取得できる。
本実施形態の電子装置100は、例えば画像形成装置である。以下の説明では、電子装置100を画像形成装置100として説明する。
本実施形態のコントローラ基板110は、CPU(Central Processing Unit)111を有し、例えば画像形成装置100の有する操作パネル等の制御を行う。例えば、本実施形態のコントローラ基板110は、操作パネルに対する操作を受け付けて、操作に対応する処理の実行要求をエンジン基板120に対して行う。また、本実施形態のコントローラ基板110は、エンジン基板120に対して起動を要求する。
本実施形態のエンジン基板120は、CPU121と、リセット回路122とを有する。本実施形態のエンジン基板120は、操作パネルが操作されると、コントローラ基板110からエンジン起動要求を受け付けて起動する。
また、本実施形態のエンジン基板120は、CPU121による制御により、画像形成装置100の画像形成に係る主な機能を実現する。リセット回路122は、エンジンリセット信号に応じてCPU121の制御を初期化(リセット)する。本実施形態のエンジンリセット信号は、リセット回路122から出力され、ログ保存基板130のCPU131に入力される。
本実施形態のリセット回路122は、エンジンリセット信号がハイレベル(以下、Hレベル)のとき、CPU121の制御をリセットし、エンジンリセット信号がローレベル(以下、Lレベル)のとき、CPU121のリセットを解除する。
本実施形態のログ保存基板130は、CPU131、ROM(Read Only Memory)132、SDカード133を有する。CPU131は、RAM(Random Access Memory)134を有する。
ROM132は、画像形成装置100を動作させるためのプログラムやデータが格納されている書き換え可能な不揮発性メモリである。RAM134は、ログ情報を一時展開するためのメモリである。本実施形態のログ情報とは、例えばエンジン基板120と他の基板との通信履歴を示す情報や、エンジン基板120の動作履歴を示す第一のログ情報と、ログ保存基板130のCPU131に供給される信号及び電源ラインの電圧の変化を示す第二のログ情報とを含む。
本実施形態のログ保存基板130は、CPU131により、エンジン基板120のCPU121からログ情報を取得し、SDカード133に保存する。すなわち、本実施形態のエンジン基板120のCPU121は、ログ情報の取得対象となる処理部である。
尚、本実施形態では、ログ情報の保存先をSDカード133としたが、ログ情報の保存先は、画像形成装置100から取り外しが可能な不揮発性の記憶手段であれば良く、SDカード133に限定されない。
コントローラ基板110及びログ保存基板130は、電源101から電力が供給される。本実施形態のコントローラ基板110及びログ保存基板130は、画像形成装置100の電源コードが商用電源と接続された時点(電源コードがコンセントに挿入された時点)で、電力が供給される。
エンジン基板120は、電源102から電力が供給される。本実施形態のエンジン基板120は、コントローラ基板110からの起動要求を受けて、電源102から電源が供給され、起動する。具体的には、エンジン基板120は、アクティブローの基板であり、コントローラ基板110からLレベルのエンジン起動要求信号が入力されると、起動する。
本実施形態のログ保存基板130は、CPU131により、エンジン起動要求信号、エンジンリセット信号、電源101の電源ラインの電圧信号V1、電源102の電源ラインの電圧信号V2の4つの信号を監視する。それらの4つの信号は、CPU131に供給される。以下の説明では、4つの監視対象の信号を監視信号と呼ぶ。
本実施形態のエンジン起動要求信号及びエンジンリセット信号は、エンジン基板120のCPU121の起動に関連する信号である。つまり、エンジン起動要求信号及びエンジンリセット信号は、ログ情報の取得対象となる処理部の起動を制御する信号である。言い換えれば、エンジン起動要求信号及びエンジンリセット信号は、コントローラ基板110からエンジン基板120に供給される信号である。
また、電圧信号V1及び電圧信号V2は、エンジン基板120のCPU121に対する電力の供給の状態を示す信号である。つまり、電圧信号V1及び電圧信号V2は、ログ情報の取得対象となる処理部に対する電力の供給の状態を示す信号である。言い換えれば、電圧信号V1及び電圧信号V2は、コントローラ基板110からエンジン基板120に供給される電源ラインの電圧の変化を示す信号である。
画像形成装置100では、エンジン基板120において、他の基板との通信に不具合(エラー)が生じる要因は、画像形成装置100全体に電源が入っていない、エンジン基板120に電源が入っていない、等がある。また、それ以外にも、考えられる要因として、エンジン基板120に対して起動要求が送られてきていない、エンジン基板120のリセットが解除されていない、等がある。
本実施形態では、この点に着目し、エンジン基板120以外のコントローラ基板110及びログ保存基板130に電力を供給する電源101の電源ラインの電圧信号V1と、エンジン基板120に電力を供給する電源102の電源ラインの電圧信号V2とを監視する。また、本実施形態では、コントローラ基板110からエンジン基板120に供給されるエンジン起動要求信号と、ログ保存基板130からエンジン基板120に供給されるエンジンリセット信号と、を監視する。
そして、本実施形態のログ保存基板130のCPU131は、4つの監視信号のそれぞれについて、変化を検知した際に、所定の信号群の中から、変化が検知された監視信号に応じた信号群を取り込む。そして、CPU131は、取り込んだ信号群の各信号の値を、第二のログ情報として保存する。
また、本実施形態のCPU131は、監視信号の変化を検知した後は、ログ保存間隔を短くし、ログ情報を保存する。ログ保存間隔とは、ログ情報を取得して保存する間隔である。尚、本実施形態のログ保存間隔は、一定間隔であっても良いし、そうでなくても良い。CPU131の処理及び所定の信号群の詳細は後述する。
以上のように、本実施形態では、4つの監視信号を監視することで、エンジン基板120において、エンジン基板120以外の基板から供給される信号や電源等に起因する不具合と、エンジン基板120内で発生した不具合とを区別して解析することができ、不具合が発生した際のログ情報による解析の精度を向上させることができる。
尚、本実施形態では、監視信号を上述した4つとしたが、監視信号はこの4つに限定されない。本実施形態では、ログ情報の解析精度を向上させることが可能な信号であれば、監視信号として監視対象としても良い。
次に、図2を参照して本実施形態の電源101と電源102について説明する。図2は、画像形成装置に供給される電源について説明する図である。
本実施形態の画像形成装置100は、電源101、102を有する。電源101と電源102とは、それぞれが商用電源20から供給される電源により生成される。
本実施形態の電源101は、商用電源20と接続された状態を維持する。本実施形態の電源101は、例えば画像形成装置100の電源コードが商用電源20と接続されることで実現される。したがって、コントローラ基板110とログ保存基板130には、電源コードと商用電源20とが接続している限りは電源101から電力が供給される。
本実施形態の電源102は、スイッチ21により商用電源20と接続されている。スイッチ21は、例えば画像形成装置100のオン/オフを制御するハードスイッチ等である。したがって、エンジン基板120は、スイッチ21がオンである場合に電源102から電力が供給され、スイッチ21がオフの場合には電力の供給が遮断される。
次に、図3及び図4を参照し、本実施形態の画像形成装置100における各基板の起動について説明する。図3は、各基板の起動順を説明するフローチャートである。
本実施形態の画像形成装置100において、電源101は、画像形成装置100の電源コードが商用電源20と接続されると、コントローラ基板110及びログ保存基板130への電力の供給を開始する(ステップS301)。
コントローラ基板110及びログ保存基板130は、電源101からの電力の供給が開始されると、起動する(ステップS302)。
続いてコントローラ基板110は、エンジン基板120に対してエンジン起動要求信号を出力する(ステップS303)。尚、エンジン起動要求信号は、コントローラ基板110に印加される電圧が所定の値に達したときに出力される。
エンジン起動要求信号が出力されると、電源102は、エンジン基板120に対する電力の供給を開始する(ステップS304)。続いてログ保存基板130は、リセット回路122によるエンジン基板120のリセットを解除する(ステップS305)。エンジン基板120は、リセット回路122によるリセットが解除されると、起動する(ステップS306)。
図4は、各基板の起動順を説明するタイミングチャートである。図4では、タイミングT1において、電源101の出力がHレベルとなり、電源101からの電力の供給が開始される。
続いて、タイミングT2において、コントローラ基板110は、Hレベルのエンジン起動要求信号を出力する。尚、本実施形態では、エンジン起動要求信号は、Lレベルとなったときに、エンジン基板120に対する起動要求がなされる。また、タイミングT2において、ログ保存基板130は、Hレベルのエンジンリセット信号を出力する。したがって、タイミングT2において、エンジン基板120は起動しておらず、CPU121がリセットされた状態である。
続いて、タイミングT3において、コントローラ基板110に印加される電圧が所定の値に達すると、エンジン起動要求信号がLレベルに遷移する。
エンジン起動要求信号がLレベルとなると、タイミングT4において、電源102の出力がHレベルとなり、電源102からエンジン基板120に対する電力の供給が開始される。
エンジン基板120に電力の供給が開始されると、ログ保存基板130は、タイミングT5において、エンジンリセット信号をLレベルに遷移させる。
本実施形態のエンジン基板120は、エンジンリセット信号がLレベルに遷移したタイミングT5において起動する。
尚、図4では、リセット回路122は、エンジンリセット信号がHレベルのときCPU121をリセットし、Lレベルのときリセットを解除するものとし、エンジン基板120をアクティブローとした場合を示している。
例えばリセット回路122は、エンジンリセット信号がLレベルのときCPU121をリセットし、Hレベルのときリセットを解除するものとし、エンジン基板120をアクティブローでないものとした場合、図4におけるエンジンリセット信号とエンジン起動要求信号の論理は反転される。
次に、図5を参照して本実施形態のログ保存基板130の有するCPU131の機能について説明する。図5は、第一の実施形態のログ保存基板のCPUの機能を説明する図である。
図5に示す各部は、CPU131がROM132に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
本実施形態のCPU131は、データ取込部135、データ保存部136、信号監視部137、圧縮処理部138を有する。
本実施形態のデータ取込部135は、予め設定されたログ保存間隔毎に、ログ情報を取り込む。データ取込部135の処理の詳細は後述する。データ取込部135が取り込むログ情報は、後述する所定の信号群の値を含む。言い換えれば、データ取込部135が取り込むログ情報は、第一のログ情報と第二のログ情報とを含む。
データ保存部136は、データ取込部135が取り込んだログ情報を一時的に保存する。データ保存部136に一時的に保存されたログ情報は、SDカード133に書き込まれる。また、本実施形態のデータ保存部136は、監視信号と所定の信号群とが対応付けられた信号群テーブル61を保持している。本実施形態のデータ保存部136は、図1のRAM134に相当する。
信号監視部137は、エンジン起動要求信号、エンジンリセット信号、電源101の電圧信号V1、電源102の電圧信号V2の4つの監視信号を監視する。また、本実施形態の信号監視部137は、4つの監視信号の何れかの変化を検知したとき、データ取込部135に対して変化を検知したことを通知し、ログ保存間隔の変更要求を行う。
圧縮処理部138は、データ保存部136により一時的に保存されたログ情報を圧縮する。本実施形態では、データ保存部136に保存されたログ情報のデータサイズに応じてログ情報を圧縮するか否かが決定されても良い。
本実施形態のデータ取込部135は、監視信号の変化の検知を受けると、データ保存部136に保持された信号群テーブル61を参照する。そして、データ取込部135は、ログ保存間隔にしたがって、変化が検知された監視信号と対応する信号群を取り込み、取り込んだ信号群の各信号の値を第二のログ情報として、第一のログ情報と共にデータ保存部136に保存する。
次に、図6を参照して、所定の信号群について説明する。図6は、所定の信号群を説明する図である。
信号群テーブル61は、情報の項目として、信号群名、監視信号、保存する信号名を有する。項目「信号群名」の値は、信号群の名称を示す。項目「監視信号」の値は、対応する監視信号を示す。項目「保存する信号名」の値は、第二のログ情報として値を保存する信号の名称を示す。
本実施形態のデータ取込部135は、例えば監視信号のうち、エンジン起動要求信号の変化の検知が通知された場合、信号群Aと対応する信号名の信号を取り込む。信号群Aに含まれる信号は、エンジン起動要求信号の変化に応じて変化することが予測される信号である。
具体的には、データ取込部135は、エンジン起動要求信号が変化した場合、エンジン起動要求信号と、電源101の電圧信号V1(アナログ信号)とを取り込む。本実施形態では、エンジン起動要求信号に変化が検知されたとき、電源101の電圧信号V1(アナログ信号)を取り込んで、電圧信号V1の値を保存することで、電源101から出力される電圧が不安定な状態であるか否かを確認することができる。尚、電圧信号V1(アナログ信号)の値は、電源101から出力される電圧のアナログ値を示す。
また、本実施形態のデータ取込部135は、エンジンリセット信号の変化が検知されると、信号群Bと対応する信号名の信号を取り込む。信号群Bに含まれる信号は、エンジンリセット信号の変化に応じて変化することが予測される信号である。
具体的には、データ取込部135は、エンジンリセット信号が変化した場合、エンジンリセット信号と、電源102の電圧信号V2(アナログ信号)と、エンジン起動要求信号と、を取り込む。
本実施形態では、取り込んだ電源102の電圧信号V2(アナログ信号)の値を保存することで、エンジンリセット信号が変化したときも電源102から出力される電圧が不安定な状態であるか否かを確認することができる。尚、電圧信号V2(アナログ信号)は、電源101から出力される電圧のアナログ値を示す。また、本実施形態では、取り込んだエンジン起動要求信号の値を保存することで、エンジンリセット信号が変化したとき、エンジン基板120に対して起動要求が行われているか否かを確認できる。
また、本実施形態のデータ取込部135は、電源101の電圧信号V1の変化が検知されると、信号群Cと対応する信号名の信号を取り込む。信号群Cに含まれる信号は、電圧信号V1の変化に応じて変化することが予測される信号である。
具体的には、データ取込部135は、電源101の電圧信号V1が変化した場合、電源101の電圧信号V1(デジタル信号)と、電源101の電圧信号V1(アナログ信号)と、を取り込む。尚、電源101の電圧信号V1(デジタル信号)とは、電源101から出力される電圧を二値化した値である。
本実施形態では、取り込んだ電源101の電圧信号V1(デジタル信号)の値と、電源101の電圧信号V1(アナログ信号)の値と、を保存することで、電源101の電圧信号V1が変化した場合の電源101の状態を確認することができる。
また、本実施形態のデータ取込部135は、電源102の電圧信号V2の変化が検知されると、信号群Dと対応する信号名の信号を取り込む。信号群Dに含まれる信号は、電圧信号V2の変化に応じて変化することが予測される信号である。
具体的には、データ取込部135は、電源102の電圧信号V2が変化した場合、電源102の電圧信号V2(デジタル信号)と、電源102の電圧信号V2(アナログ信号)と、電源101の電圧信号V1(アナログ信号)と、を取り込む。本実施形態では、電源102の電圧信号V2が変化した場合にこれらの3つの信号を取り込むことで、電源102の状態を確認することができる。具体的には、例えば電源102自体に問題があるのか、又は電源101に問題があるために電源102からのエンジン基板120に対する電力の供給が遮断されたのか、等を確認できる。
以上のように、本実施形態では、監視信号において変化が検知された場合、変化が検知された監視信号と、4つの監視信号のうち、変化が検知された監視信号と連動して変化する可能性のある監視信号とが、対応する信号群として取り込まれる。つまり、本実施形態では、監視信号と、監視信号と対応する信号群の変化を示す情報とが第二のログ情報として取り込まれる。
次に、図7を参照して本実施形態のCPU131によるログ情報の保存について説明する。図7は、第一の実施形態のログ情報の保存の処理を説明するフローチャートである。
本実施形態のCPU131は、ログ保存基板130が起動すると(ステップS701)、データ取込部135は、ログ情報の取り込みを開始する。このとき、データ取込部135は、第一のログ情報のみを、ログ情報として取り込む。
続いて、CPU131は、信号監視部137により、4つの監視信号の何れかに変化が見られた否かを判定する(ステップS702)。監視信号の変化とは、例えば監視信号のレベルがHレベルからLレベルへ反転することや、監視信号の出力が停止したり、監視信号の出力が開始されたりすることや、監視信号の値の変化を含む。
ステップS702において、監視信号の何れかに変化が見られない場合、CPU131はステップS702を繰り返す。
ステップS702において、監視信号の何れかに変化が見られると、信号監視部137は、ログ保存間隔の変更要求をデータ取込部135に対して行う(ステップS703)。
続いて、データ取込部135は、変化が見られた監視信号がエンジン起動要求信号であった場合、信号群テーブル61を参照し、信号群Aに含まれる信号を取り込む。そして、データ取込部135は、取り込まれた各信号の値を第二のログ情報とし、エンジン基板120から取り込んだ第一のログ情報と共に、データ保存部136に保存する。データ保存部136に保存された第一及び第二のログ情報は、SDカード133に保存される(ステップS704)。続いて、データ取込部135は、後述するステップS708へ進む。
また、データ取込部135は、変化が見られた監視信号がエンジンリセット信号であった場合、信号群テーブル61を参照し、信号群Bに含まれる信号を取り込む。そして、データ取込部135は、取り込まれた各信号の値を第二のログ情報とし、エンジン基板120から取り込んだ第一のログ情報と共に、データ保存部136に保存する。データ保存部136に保存された第一及び第二のログ情報は、SDカード133に保存される(ステップS705)。続いて、データ取込部135は、後述するステップS708へ進む。
また、データ取込部135は、変化が見られた監視信号が電源101の電圧信号V1であった場合、信号群テーブル61を参照し、信号群Cに含まれる信号を取り込む。そして、データ取込部135は、取り込まれた各信号の値を第二のログ情報とし、エンジン基板120から取り込んだ第一のログ情報と共に、データ保存部136に保存する。データ保存部136に保存された第一及び第二のログ情報は、SDカード133に保存される(ステップS706)。続いて、データ取込部135は、後述するステップS708へ進む。尚、データ取込部135は、電圧信号V1のデジタル信号又はアナログ信号の何れか一方でも変化した場合に、信号群Cを取得する。
また、データ取込部135は、変化が見られた監視信号が電源102の電圧信号V2であった場合、信号群テーブル61を参照し、信号群Dに含まれる信号を取り込む。そして、データ取込部135は、取り込まれた各信号の値を第二のログ情報とし、エンジン基板120から取り込んだ第一のログ情報と共に、データ保存部136に保存する。データ保存部136に保存された第一及び第二のログ情報は、SDカード133に保存される(ステップ707)。続いて、データ取込部135は、後述するステップS708へ進む。尚、データ取込部135は、電圧信号V2のデジタル信号又はアナログ信号の何れか一方でも変化した場合に、信号群Dを取得する。
続いて、データ取込部135は、所定の期間が経過したか否かを判定する(ステップS708)。所定の期間とは、変更後のログ保存間隔毎に所定回数ログ情報の取り込みを行うまでの期間である。ステップS708の所定の期間の詳細は後述する。
ステップS708において、所定の期間が経過していない場合、データ取込部135は、ステップS704〜ステップS707において、ステップS702で変化が見られた監視信号と対応する処理を実行する。
ステップS708において、所定の期間が経過した場合、データ取込部135は、ログ保存間隔を変更前の間隔に戻す(ステップS709)。このとき、データ取込部135は、第一のログ情報のみを取得するようにしても良い。
続いて、CPU131は、ログ保存基板130への電源の供給が停止されたか否かを判定する(ステップS710)。ステップS710において電源が供給されている場合、CPU131は、ステップS702へ戻る。ステップS710において、電源の供給が停止されると、CPU131は処理を終了する。
以下に、図8を参照し、本実施形態のログ保存間隔について説明する。図8は、第一の実施形態のログ保存間隔を説明する図である。
図8では、タイミングt11において、4つの監視信号の何れかにおいて変化が見られた場合を示している。
本実施形態のデータ取込部135は、監視信号の変化を検知すると、ログ情報を取得するログ保存間隔を変更する。具体的には、データ取込部135は、監視信号の変化を検知すると、ログ保存間隔を通常時よりも短くする。尚、通常時とは、監視信号に変化が見られない場合である。
図8において、タイミングt1からタイミングt2までを通常時のログ保存間隔S1とした場合、監視信号の変化が検知された後のログ保存間隔S2は、タイミングt11からタイミングt12までとなる。
本実施形態のデータ取込部135は、監視信号の変化が検知された後に、ログ保存間隔S2にしたがって所定回数のログ情報の取り込みを行い、ログ保存間隔S2をログ保存間隔S1へ戻す。
本実施形態において、例えばログ保存間隔S1を500msとした場合、ログ保存間隔S2を1msとした。また、本実施形態では、例えばログ保存間隔S2にしたがって20回のログ情報の取り込みを行った後に、ログ保存間隔S2をログ保存間隔S1へ戻しても良い。
本実施形態では、以上のように、監視信号の変化が検知された時点から、所定の期間ログ保存間隔を短くする。また、本実施形態では、監視信号の変化が検知された時点から、所定の期間のみ、コントローラ基板110からエンジン基板120に供給される信号及び電源ラインの電圧の変化をログ情報に含める。したがって、本実施形態によれば、監視信号の変化点における状況の解析に有用なログ情報を取得できる。
また、本実施形態では、監視信号の変化点から所定の期間のみ、ログ保存間隔を短くするため、取得したログ情報の情報量が必要以上に大きくなることを抑制できる。
次に、図9を参照して、本実施形態のクローズ処理について説明する。図9は、クローズ処理を説明するタイミングチャートである。
本実施形態の画像形成装置100は、例えば電源コードが引き抜かれる等、予期せぬ電力供給の遮断が発生した場合に、クローズ処理を行う。尚、本実施形態では、電源101からの電力の供給が遮断された場合、電源102の電圧信号V2が先に立ち下がり、次に電源101の電圧信号V1が立ち下がるものとした。
図9では、タイミングTm1において、予期せぬ電源101からの電力の供給の遮断が発生した場合の監視信号のタイミングチャートを示している。
この場合、タイミングTm1において、電源102の電圧信号V2がHレベルからLレベルへ反転する。電圧信号V2がLレベルになると、エンジンリセット信号は、Hレベルに固定され、CPU121はリセットされる。
また、電源102による電力供給が遮断されると、エンジン起動要求信号は、LレベルからHレベルへ反転する。
そして、電源101の電圧信号V1が立ち下がり始め、HレベルからLレベルへ遷移すると、コントローラ基板110かエンジン起動要求信号を出力できなくなるため、エンジン起動要求信号はLレベルへ反転する。
また、電源101の電圧信号V1が立ち下がり始め、HレベルからLレベルへ遷移すると、ログ保存基板130はエンジンリセット信号を出力できなくなるため、エンジンリセット信号はLレベルへ反転する。
本実施形態では、信号監視部137により、監視信号を監視している。したがって、本実施形態では、タイミングTm1における電源102の電圧信号V2の変化を検知し、データ取込部135により、タイミングTm1からログ保存間隔S2にしたがって信号群Dの取得を開始する。そして、本実施形態のデータ取込部135は、ログ保存基板130に対する電源101の電力の供給が途絶えるまで、ログ情報の取り込みと保存を行う。具体的には、本実施形態のデータ取込部135は、電源101からの電圧信号V1の値が、3.3V程度に低下するまで、ログ情報の取り込み及び保存を行う。
したがって、本実施形態によれば、電源101からの電力の供給が予期せずに遮断された場合でも、RAM134に展開しているデータを破損することなく、電力の供給が途絶える直前までSDカード133にログ情報を保存することができる。
図10は、画像形成装置の一例を示す図である。本実施形態の画像形成装置100は、本実施形態のコントローラ基板110、エンジン基板120、ログ保存基板130を搭載する電子装置の一例である。
画像形成装置100は、本体1と、自動原稿送り装置2と、ステープラ及びシフトトレイ付きのフィニッシャ3と、両面反転ユニット4と、拡張給紙トレイ5と、大容量給紙トレイLCT6と、1ビン排紙トレイ7及びインサートフィーダ8の8つのユニットを有する。
画像形成装置100の本体1は、スキャナ部、プロッタ部、書き込み部、感光体、現像部、転写部等の画像形成を担う各部を備えている。
以上のように、本実施形態によれば、ログ保存基板130にCPU131を設け、コントローラ基板110とエンジン基板120における不具合の発生と関係の深い4つの監視信号を監視する。そして、監視信号の変化を検知したとき、各監視信号に対応した信号群を、通常時よりも短い間隔で所定の期間取り込み、ログ情報として保存する。
したがって、本実施形態によれば、エンジン基板120以外で発生した不具合に起因するエンジン基板120の不具合について、ログ情報に基づく解析を行うことができる。よって、本実施形態によれば、不具合が発生したときの状況の解析に有用なログ情報を取得できる。
尚、本実施形態では、監視信号の何れかに変化が検知されたとき、変化が検知された監視信号に対応する信号群(第二のログ情報)と、ログ情報(第一のログ情報)とを取り込み保存するものとしたが(図7参照)、これに限定されない。
本実施形態では、例えば監視信号の何れかに変化が検知された場合、エンジン基板120からのログ情報(第一のログ情報)の取り込みを中断し、変化が検知された監視信号と対応する信号群の値(第二のログ情報)のみをログ情報として取得しても良い。そして、ログ保存間隔S2により所定の期間該当する信号群を取得した後に、再度ログ保存間隔S1により、第一のログ情報のみを取り込むようにしても良い。
本実施形態では、以上のように取り込むログ情報を選択することで、SDカード133に蓄積される情報量が大きくなりすぎることを抑制できる。
また、本実施形態では、データ取込部135、データ保存部136、信号監視部137を実現するCPU131は、コントローラ基板110及びエンジン基板120とは別に設けられたログ保存基板130に設けられたものとしたが、これに限定されない。本実施形態のデータ取込部135、データ保存部136、信号監視部137を実現するCPU131は、例えばコントローラ基板110やエンジン基板120に実装されていても良い。
(第二の実施形態)
以下に図面を参照して第二の実施形態について説明する。本実施形態では、一定の情報量のログ情報をデータ保存部に格納しておき、監視信号の変化が検知されたとき、格納済みのログ情報と、変化の検知後にデータ保存部に格納された一定の情報量のログ情報とをSDカードに転送する点が、第一の実施形態と相違する。したがって、以下の第二の実施形態の説明では、第一の実施形態との相違点についてのみ説明し、第一の実施形態と同様の機能構成を有するものには、第一の実施形態の説明で用いた符号と同様の符号を付与し、その説明を省略する。
図11は、第二の実施形態のログ保存基板のCPUの機能を説明する図である。本実施形態のログ保存基板130は、CPU131Aを有する。図11に示す各部は、CPU131AがROM132に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
本実施形態のCPU131Aは、データ取込部135A、データ保存部136、信号監視部137A、圧縮処理部138、保存制御部140を有する。
本実施形態のデータ取込部135Aは、予め設定されたログ保存間隔毎に、ログ情報を取り込み、データ保存部136に一時的に保存する。本実施形態では、例えば1[msec]毎にログ情報を取り込んでも良い。本実施形態において、データ取込部135Aに取り込まれるログ情報は、第一のログ情報と第二のログ情報とを含む。
本実施形態の信号監視部137Aは、4つの監視信号の何れかの変化を検知したとき、保存制御部140に対して変化を検知したことを通知する。
本実施形態の保存制御部140は、データ保存部136に保存されるログ情報の情報量が一定となるように、ログ情報の保存を制御する。また、本実施形態の保存制御部140は、一定の期間毎に、データ保存部136に保存されたログ情報のうち、第一のログ情報のみをSDカード133へ転送させる。
また、本実施形態の保存制御部140は、信号監視部137Aから、監視信号の変化を検知したことを示す通知を受け付けて、既にデータ保存部136に保存されているログ情報(第一及び第二のログ情報)と、通知を受けた後に取り込まれたログ情報(第一及び第二のログ情報)とを、SDカード133に転送させる。保存制御部140の詳細は後述する。
本実施形態では、以上のように、監視信号に変化が検知されない期間は、一定期間毎に第一のログ情報のみをSDカード133へ保存し、且つ監視信号の変化が検知された場合には、変化が検知された時点の前後の第一及び第二のログ情報をSDカード133へ保存する。
したがって、本実施形態によれば、ログ情報を取り込む周期(ログ保存間隔)を短くした場合でも、取り込んだログ情報が全てSDカード133に格納されず、監視信号の変化が検知された時点の前後のみ、短い周期でログ情報を保存することができる。したがって、本実施形態によれば、ログ情報の保存のためにSDカード133の容量が圧迫されることを回避できる。
また、本実施形態によれば、監視信号の変化が検知される直前のログ情報を短い周期で取得することができるため、不具合が発生した際のログ情報による解析の精度を向上させることができる。
以下に、図12を参照して、本実施形態の保存制御部140の機能について説明する。図12は、第二の実施形態の保存制御部の機能を説明する図である。本実施形態の保存制御部140は、格納制御部141、転送制御部142、変化検知受付部143を有する。
格納制御部141は、データ保存部136に対するデータ取込部135Aが取り込んだログ情報の保存を制御する。以下に、格納制御部141について説明する。
本実施形態の格納制御部141は、データ保存部136に保存されたログ情報の情報量が一定量となった場合、データ保存部136において最も古いログ情報を削除し、新たに取り込まれたログ情報をデータ保存部136に保存する。言い換えれば、格納制御部141は、データ保存部136に保存されたログ情報の情報量が一定量となった場合、データ保存部136において最初にデータ保存部136に保存されたログ情報を破棄し、新たに取り込まれたログ情報をデータ保存部136に保存する。
具体的には、本実施形態の格納制御部141は、過去10点分(10msec分)のログ情報をデータ保存部136に保存し、新しいログ情報を取得するとともに一番古いログ情報を破棄していく。尚、データ保存部136に保存されるログ情報の数は、データ保存部136を実現するRAM134の容量に依存するため、10点分でなくても良い。
本実施形態の転送制御部142は、データ保存部136に対するログ情報の保存が開始されてから、一定の期間が経過すると、データ保存部136に保存された第一のログ情報をSDカード133へ転送させる。言い換えれば、転送制御部142は、データ保存部136に保存されたログ情報のうち、信号群A〜Dのログ情報以外のログ情報をSDカード133へ転送させる。
具体的には、本実施形態の転送制御部142は、例えば一定の期間を500msecとし、データ保存部136に最初のログ情報が保存されてから500msec経過する度に、第一のログ情報のみをSDカード133へ転送させる。言い換えれば、本実施形態の転送制御部142は、500msec毎に、データ保存部136に保存された第一のログ情報をSDカード133へ転送させる。尚、500mecは一定の期間の一例である。
また、本実施形態の転送制御部142は、変化検知受付部143から、ログ情報の転送要求を受け付けると、データ保存部136に保存されたログ情報と、転送要求を受け付けた後にデータ保存部136に格納されたログ情報とをSDカード133へ転送させる。ログ情報の転送要求は、変化検知受付部143が、監視信号の変化の検知を受け付けたときに、転送制御部142に通知される。
具体的には、転送制御部142は、監視信号の変化が検知されると、データ保存部136に格納された第二のログ情報のうち、変化が検知された監視信号と対応する信号群のログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133へ転送させる。
また、本実施形態の転送制御部142は、監視信号の変化が検知された後に取り込まれた第二のログ情報のうち、変化が検知された監視信号と対応する信号群のログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133へ転送させる。
本実施形態の転送制御部142は、例えば、監視信号の変化を検知すると、データ保存部136に保存されていた10点分のログ情報(第一のログ情報+変化した監視信号と対応する信号群のログ情報)をSDカード133へ転送させる。また、転送制御部142は、変化を検知した後の10点分のログ情報(第一のログ情報+変化した監視信号と対応する信号群のログ情報)をSDカード133に転送させる。
本実施形態の変化検知受付部143は、信号監視部137Aから、監視信号の変化が検知されたことを示す通知を受け付け、転送制御部142に対してログ情報の転送要求を行う。尚、変化検知受付部143が受け付ける通知には、変化が検知された監視信号が、どの信号であるかを示す情報も含まれる。
次に、図13と図14を参照し、本実施形態の保存制御部140の処理について説明する。図13は、第二の実施形態の保存制御部の処理を説明する第一のフローチャートである。
本実施形態の保存制御部140は、ログ保存基板130が起動すると(ステップS1301)、ログ保存基板130に電源が供給されているか否かを判定する(ステップS1302)。ステップS1302において、電源が供給されていない場合、保存制御部140は処理を終了する。
ステップS1402において、電源が供給されている場合、格納制御部141は、データ取込部135Aが取り込んだ第一のログ情報と、信号群A〜Dの第二のログ情報とを取得し、これらを対応付けた1つのログ情報をデータ保存部136に保存する(ステップS1303)。
続いて、格納制御部141は、保存されたログ情報が10点目のログ情報であるか否かを判定する(ステップS1304)。ステップS1304において、11点目のログ情報でない場合、格納制御部141は、ステップS1302に戻る。
ステップS1304において、11点目のログ情報であった場合、格納制御部141は、データ保存部136において一番古いログ情報を破棄し、11点目のログ情報をデータ保存部136に保存せさる(ステップS1305)。
続いて格納制御部141は、データ保存部136に対するログ情報の保存を開始してから、一定の期間(500msec)が経過したか否かを判定する(ステップS1306)。ステップS1306において、一定の期間が経過していない場合、保存制御部140は、ステップS1302に戻る。
ステップS1306において、一定の期間が経過した場合、保存制御部140は、転送制御部142により、データ保存部136に保存されたログ情報のうち、最新の第一のログ情報をSDカード133へ転送させ(ステップS1307)、ステップS1302に戻る。
本実施形態では、以上の処理により、データ取込部135Aがログ情報を取り込む間隔よりも長い間隔で、データ保存部136に格納された第一のログ情報がSDカード133に転送されることなる。
図14は、第二の実施形態の保存制御部の処理を説明する第二のフローチャートである。図14では、監視信号の変化が検知された場合の保存制御部140の処理を示している。尚、本実施形態の保存制御部140は、図13に示す処理と、図14に示す処理のそれぞれを独立した処理として実行する。また、図14に示す処理は、ログ保存基板130が起動した状態で実行される。
本実施形態の保存制御部140は、変化検知受付部143により、4つの監視信号の何れかに変化が検知されたことを示す通知を受け付けたか否かを判定する(ステップS1401)。ステップS1401において、通知を受け付けない場合、保存制御部140は、通知を受け付けるまで待機する。尚、4つの監視信号の何れかに変化が検知されたことを示す通知は、信号監視部137Aが変化を検知したとき、保存制御部140に通知される。
ステップS1401において、通知を受け付けると、保存制御部140は、変化が検知された監視信号に応じた処理を行う。
例えば、変化が検知された監視信号がエンジン起動要求信号であった場合について説明する。この場合、保存制御部140は、転送制御部142により、信号群テーブル61を参照し、データ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群のログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させる(ステップS1402)。
続いて、保存制御部140は、転送制御部142により、通知を受けた後にデータ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群Aのログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させ(ステップS1403)、処理を終了する。
次に、変化が検知された監視信号がエンジンリセット信号であった場合について説明する。この場合、保存制御部140は、転送制御部142により、信号群テーブル61を参照し、データ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群Bのログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させる(ステップS1404)。
続いて、保存制御部140は、転送制御部142により、通知を受けた後にデータ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群Bのログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させ(ステップS1405)、処理を終了する。
次に、変化が検知された監視信号が電圧信号V1であった場合について説明する。この場合、保存制御部140は、転送制御部142により、信号群テーブル61を参照し、データ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群Cのログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させる(ステップS1406)。
続いて、保存制御部140は、転送制御部142により、通知を受けた後にデータ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群Cのログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させ(ステップS1407)、処理を終了する。
次に、変化が検知された監視信号が電圧信号V2であった場合について説明する。この場合、保存制御部140は、転送制御部142により、信号群テーブル61を参照し、データ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群Dのログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させる(ステップS1408)。
続いて、保存制御部140は、転送制御部142により、通知を受けた後にデータ保存部136に保存された10点分のログ情報のうち、第二のログ情報における信号群Dのログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送させ(ステップS1409)、処理を終了する。
尚、本実施形態では、図14の処理において、第二のログ情報における信号群のログ情報と、第一のログ情報と、をSDカード133に転送している最中は、第二のログ情報における信号群のログ情報と第一のログ情報の転送が優先される。
つまり、本実施形態では、信号群のログ情報と第一のログ情報とをSDカード133に転送している最中に、図13の処理による第一のログ情報のSDカード133への転送のタイミングが重なった場合には、信号群のログ情報と第一のログ情報の転送が優先される。
次に、図15を参照し、本実施形態におけるログ保存間隔について説明する。図15は、第二の実施形態のログ保存間隔を説明する図である。
図15では、タイミングt11において、4つの監視信号の何れかにおいて変化が見られた場合を示している。
図15では、タイミングt1からタイミングt11までの間隔をデータ取込部135Aがログ情報を取り込むログ保存間隔(所定間隔)S11とする。また、図15では、タイミングt1からタイミングt2までの間隔を、転送制御部142がデータ保存部136からSDカード133へ第一のログ情報を転送する間隔(一定の期間)S21とする。
本実施形態では、データ保存部136には、所定間隔S11毎にログ情報が保存されていく。そして、タイミングt1から一定の期間S21が経過すると、データ保存部136から第一のログ情報がSDカード133に転送される。
したがって、本実施形態では、データ取込部135Aが取り込んだログ情報が全てSDカード133に保存されわけではなく、SDカード133に保存されるログ情報の情報量を抑制できる。
また、本実施形態では、タイミングt11において監視信号の何れかの変化が検知されると、転送制御部142は、前回の転送から一定の期間S21が経過した否かに関わらず、データ保存部136に保存されている10点分のログ情報をSDカード133に転送する。より具体的には、転送制御部142は、データ保存部136に保存されている10点分の第一のログ情報と、10点分の第二のログ情報のうち、変化が検知された監視信号と対応する信号群のログ情報と、をSDカード133に転送する。
また、転送制御部142は、タイミングt11の後にも、データ保存部136に保存された10点分の第一のログ情報と、10点分の第二のログ情報のうち、変化が検知された監視信号と対応する信号群のログ情報と、をSDカード133に転送する。
したがって、本実施形態では、監視信号の変化が検知されたタイミングの前後において、第一のログ情報を転送する間隔よりも短い間隔で第一のログ情報及び第二のログ情報をSDカード133へ転送する。このため、本実施形態によれば、監視信号の変化が検知された時点の前後におけるログ情報を、変化が検知されていないときよりも詳細に保存することができ、不具合が発生したときの状況の解析に有用なログ情報を取得できる。
尚、本実施形態では、データ保存部136を実現するRAM134は、CPU131の内部に存在するものとしたが、これに限定されない。本実施形態のデータ保存部136を実現するメモリ装置は、CPU131の外部に設けられていても良い。
以上、各実施形態に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施形態に示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することができ、その応用形態に応じて適切に定めることができる。