JP6658114B2 - 巻鉄心および巻鉄心の製造方法 - Google Patents
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Description
従来、巻鉄心として、例えば、特許文献1〜特許文献4に記載のものがある。
特許文献1には、コーナ部における鉄心材の占積率がコーナ部を除く辺部における鉄心材の占積率よりも低くなっている巻鉄心が記載されている。特許文献1に記載の巻鉄心では、各鉄心材が形成する接合部が開いてしまうことを防止できることから、鉄損の増大を抑制できる。
特許文献3には、鉄芯を構成する鋼板の表面に、鋼板の圧延方向に概垂直な線状、または点列状の歪みを、レーザ照射により、圧延方向に概一定の間隔で付与することにより、鉄損を低減する技術が記載されている。
特許文献4には、環状に折曲された長さの異なる複数の磁性鋼板を外周方向に重ね合わせて形成された巻鉄心が記載されている。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、鉄損特性の良好な巻鉄心および巻鉄心の製造方法を提供することを課題とする。
内面側に配置された内側鉄心と、前記内側鉄心の外面側に配置された外側鉄心とからなり、前記内側鉄心の巻厚が、下記式(1)で示される内側寸法であり、
前記方向性電磁鋼板のうち前記内側鉄心を形成している方向性電磁鋼板は、双晶を含む金属組織で形成された側面視曲線状の複数の折曲部を有し、
前記外側鉄心は、前記内側鉄心よりも前記方向性電磁鋼板の占積率が高いことを特徴とする巻鉄心。
19*Ln(t)−54−0.05*t≦v≦19*Ln(t)−54+0.05*t・・・(1)
(式(1)において、vは内側寸法を示し、tは巻鉄心の巻厚を示し、Ln()は自然対数を底とした対数を示す。)
[3]前記折曲部の曲率半径が0.1mm〜100mmであることを特徴とする[1]または[2]に記載の巻鉄心。
[4]前記内側鉄心を形成している方向性電磁鋼板が側面視で、直線部と外面方向に1つの頂点を有する曲線部とが交互に配置されてなる下記の式(2)を満たす曲げ形状を、4つ繋げた形状を有することを特徴とする[1]〜[3]のいずれかに記載の巻鉄心。
Φ×m(2≦m)=90°
(式(2)において、Φは曲線部を介して隣接する2つの直線部の延在方向の角度差を示し、mは曲線部の数を示す。)
帯状の複数の方向性電磁鋼板を、それぞれ折り曲げ加工して側面視環状の相似型に成型し、板厚方向に積層することにより、巻厚が下記式(1)で示される内側寸法である内側鉄心を形成する内側鉄心形成工程と、
帯状の方向性電磁鋼板を予め決定した長さにせん断して円形に巻き取り、プレス加工により側面視環状の形状に成型した後、歪取り焼鈍を行って外側鉄心を形成する外側鉄心形成工程と、
前記外側鉄心の中心に前記内側鉄心を填め込み、巻厚40mm以上の巻鉄心を形成する填め込み工程とを有する巻鉄心の製造方法。
19*Ln(t)−54−0.05*t≦v≦19*Ln(t)−54+0.05*t・・・(1)
(式(1)において、vは内側寸法を示し、tは巻鉄心の巻厚を示し、Ln()は自然対数を底とした対数を示す。)
[7]前記方向性電磁鋼板の板温度を3℃以下もしくは200℃以上として、前記折り曲げ加工を行う[5]または[6]に記載の巻鉄心の製造方法。
しかも、本発明の巻鉄心では、外側鉄心が、内側鉄心よりも方向性電磁鋼板の占積率が高い。このため、例えば、巻厚を40mm以上とした上記の内側鉄心からなる巻鉄心と比較して、優れた鉄損特性が得られる。
その結果、巻鉄心の内面側を、双晶を含む金属組織で形成された側面視曲線状の複数の折曲部を有する方向性電磁鋼板(以下「双晶含有鋼板」という場合がある。)を複数板厚方向に積層した鉄心で形成すればよいことを見出した。また、巻鉄心の内面側に用いる各双晶含有鋼板は、方向性電磁鋼板を折り曲げ加工して側面視環状に成型することにより得られることを見出した。
すなわち、方向性電磁鋼板の占積率の点からは、外面側の鉄心と内面側の鉄心との境界の位置を内面側にするほど好ましい。しかし、外面側の鉄心と内面側の鉄心との境界の位置を内面側にしすぎると、外面側の鉄心において、内面側に配置された方向性電磁鋼板の側面視形状が小さくなる。このため、外面側の鉄心における内面側に配置された方向性電磁鋼板の加工歪を十分に小さくできなくなり、方向性電磁鋼板の加工歪に起因する鉄損劣化を十分に抑制できなくなる。
「巻鉄心」
図1は、本実施形態の巻鉄心を方向性電磁鋼板の側面側から見た模式図である。
図1に示す本実施形態の巻鉄心10は、側面視環状の相似型を有する複数の方向性電磁鋼板が板厚方向に積層されたものである。
巻鉄心10は、図1に示すように、内面11側に配置された内側鉄心13と、内側鉄心13の外面側に配置された外側鉄心23とからなる。
巻鉄心10の巻厚tは、内側鉄心13および外側鉄心23を形成している方向性電磁鋼板の厚みと積層枚数とによって変化させることができる。巻厚tは、40mm以上であればよく、巻鉄心10に励磁させる際の電圧(容量)に応じて適宜決定できる。
19*Ln(t)−54−0.05*t≦v≦19*Ln(t)−54+0.05*t・・・(1)
(式(1)において、vは内側寸法を示し、tは巻鉄心の巻厚を示し、Ln()は自然対数を底とした対数を示す。)
すなわち、内側鉄心13に使用されている方向性電磁鋼板の積層枚数が、下記式(3)で示される値が最小となる枚数である。
|v0−k×n|・・・(3)
(式(3)において、v0は下記式(5)で示される目標内側寸法を示し、kは方向性電磁鋼板の厚みを示し、nは方向性電磁鋼板の積層枚数を示し、| |は絶対値を示す。)
v0=19*Ln(t)−54・・・(5)
(式(5)において、v0は目標内側寸法を示し、tは巻鉄心の巻厚を示し、Ln()は自然対数を底とした対数を示す。)
m=r*(1+π/4)・・・(4)
(式(4)において、mは距離を示し、rは曲率半径を示す。)
双晶含有鋼板17の折曲部の金属組織に双晶が含まれているか否かは、双晶含有鋼板17の断面を光学顕微鏡で観察することにより確認できる。光学顕微鏡としては、市販されている一般的な光学顕微鏡を用いることができる。双晶含有鋼板17の断面を光学顕微鏡で観察する際には、双晶含有鋼板17から断面を観察面とする試料を切り出し、観察面を鏡面研磨してから酸で腐食し、対象試料の粒界が観察できる程度に処理すればよい。
Φ×m(2≦m)=90°
(式(2)において、Φは曲線部を介して隣接する2つの直線部の延在方向の角度差を示し、mは曲線部の数を示す。)
本実施形態における占積率は、実質の断面積Seffを、鉄心の見かけの断面積Simで除したSeff/Simの値に100を掛けた数値(%)である。ここで実質の断面積Seffは、鉄心全重量m(kg)と電磁鋼板密度ρ(=7650kg/m3)との積を、鉄心長l(m)で除した数値(Seff=m*l*ρ)である。鉄心長l(m)は、鉄心の最外周と最内周との平均値である。また、鉄心の見かけの断面積Simは、公称板厚κと、板幅wと、積層枚数nとの積(Sim=κ*w*n)である。
次に、本実施形態の巻鉄心10の製造方法について説明する。
図1に示す本実施形態の巻鉄心10を製造するには、内側鉄心13を形成する内側鉄心形成工程と、外側鉄心23を形成する外側鉄心形成工程と、外側鉄心23の中心に、内側鉄心13を填め込む填め込み工程とを行う。
内側鉄心形成工程では、まず、帯状の複数の方向性電磁鋼板を、図4(a)に示すように、それぞれ折り曲げ加工して、図4(b)に示すように、側面視環状の相似型に成型する。このことにより、双晶を含む金属組織で形成された側面視曲線状の複数の折曲部を有する複数の双晶含有鋼板17を形成する。次いで、得られた双晶含有鋼板17を板厚方向に積層することにより、巻厚が式(1)で示される内側寸法vである内側鉄心13を形成する。
本実施形態において、折り曲げ加工することにより形成する双晶含有鋼板17の厚みおよび枚数は、内側鉄心13の巻厚が、式(1)で示される内側寸法vとなるように決定される。具体的には、内側鉄心13に使用される双晶含有鋼板17(方向性電磁鋼板)の積層枚数を、上記式(3)で示される値が最小になる枚数とすることが好ましい。
内側鉄心形成工程において、方向性電磁鋼板を折り曲げ加工する際に用いる加工機としては、ユニコア加工機など、従来公知のものを用いることができる。
外側鉄心形成工程では、帯状の方向性電磁鋼板24(フープ材)(図5(a)参照。)を予め決定した長さにせん断して円形に巻き取り(図5(b)参照。)、プレス加工により側面視環状の形状に成型した後、歪取り焼鈍を行って外側鉄心23(図5(c)参照。)を形成する。
外側鉄心形成工程で行うプレス加工および歪取り焼鈍の条件としては、従来公知の巻鉄心の製造条件と同様の条件を用いることができる。
外側鉄心形成工程では、歪取り焼鈍後に形状矯正を行うことが好ましい。
次に、外側鉄心23の中心に、内側鉄心13を填め込み、巻厚40mm以上の巻鉄心10を形成する。
以上の工程により、図1に示す巻鉄心10が得られる。
このような焼鈍工程を行うことで、双晶含有鋼板17から折り曲げ加工によって生じた機械歪を除去することができ、より一層優れた鉄損特性を有する巻鉄心10が得られる。
焼鈍工程における不活性ガス雰囲気としては、窒素雰囲気、アルゴン雰囲気などが挙げられる。また、不活性ガス雰囲気として、窒素および/またはアルゴンと、微量の水素とからなる混合雰囲気を用いてもよい。不活性ガス雰囲気として、水素を含有する雰囲気を用いた場合、焼鈍工程に伴う巻鉄心を形成している鋼板の酸化を抑制でき、好ましい。一方、設備費用および水素ガスの管理に伴う付加を考慮すると、不活性ガス雰囲気として、窒素雰囲気を用いることが好ましい。
しかも、本実施形態の巻鉄心10では、外側鉄心23が、内側鉄心13よりも方向性電磁鋼板の占積率が高い。このため、例えば、巻厚を40mm以上とした上記の内側鉄心13からなる巻鉄心と比較して、優れた鉄損特性が得られる。
「実施例1」
表1〜4に示す全巻厚である以下に示す(鉄心A)(鉄心A’)(鉄心B)(鉄心B−1)(鉄心B’−1)(鉄心B’−2)の巻鉄心を形成し、以下に示す方法により鉄損特性として「鉄心鉄損」「素材鉄損」を測定し、「BF」を算出した。その結果を表1〜4に示す。
幅152.4mm、厚み0.23mmの帯状の方向性電磁鋼板を予め決定した長さにせん断して円形に巻き取り、プレス加工により側面視環状の形状に成型した後、歪取り焼鈍を行い、その後、形状矯正行って鉄心Aを形成した。鉄心Aは、側面視略矩形であり、4つのコーナー部が一定の曲率半径を有するものとした。鉄心Aの占積率は、97%であった。
鉄心Aの内面側から表1〜4に示す内側巻厚分の厚みで方向性電磁鋼板を除去した。その後、方向性電磁鋼板を除去した後の鉄心Aの内面形状に沿う外形形状を有する別の鉄心を形成した。別の鉄心は、鉄心Aと同様にして形成した鉄心を焼鈍して加工歪を完全に除去する方法により形成した。そして、鉄心Aの方向性電磁鋼板を除去した部分に、別の鉄心を内側鉄心として填め込み、鉄心A’とした。
幅152.4mm、厚み0.25mmの帯状の複数の方向性電磁鋼板を、それぞれ常温(25℃)で折り曲げ加工して側面視曲線状の複数の折曲部を有する環状の相似型に成型し、板厚方向に積層することにより鉄心Bを形成した。鉄心Bの方向性電磁鋼板は、側面視で、曲線部を介して隣接する2つの直線部の延在方向の角度差Φが45°であり、曲線部の数が2である式(2)を満たす曲げ形状を4つ繋げた形状を有するものとした。また、鉄心Bは、隣接する折曲部間の距離のうち最も短い距離を6mmとし、折曲部の曲率半径を1mmとした。鉄心Bの占積率は、95.5%であった。
(鉄心B−1)
鉄心Bを窒素雰囲気中、800℃の温度で2時間焼鈍し、鉄心B−1とした。鉄心B−1の占積率は、95.5%であった。
鉄心Aの内面側から表1〜4に示す内側巻厚分の厚みで方向性電磁鋼板を除去した。その後、方向性電磁鋼板を除去した後の鉄心Aの内面形状に沿う外形形状を有する別の鉄心を形成した。別の鉄心は、鉄心Bと同様にして形成した。そして、鉄心Aの方向性電磁鋼板を除去した部分に、別の鉄心を内側鉄心として填め込み、鉄心B’−1とした。
別の鉄心として、鉄心B−1を形成したこと以外は鉄心B’−1と同様にして、鉄心B’−2を形成した。
JIS C 2550−1に記載の励磁電流法を用いて、W17/50(W/kg)(50Hzでの設定磁束密度が1.7Tの条件)での鉄心の鉄損値を測定した。
「素材鉄損」
鉄心の内面側から表1〜4に示す内側巻厚分の厚みの位置までに配置された方向性電磁鋼板の折曲部以外の部分から幅60mm長さ300mmの単板を採取し、窒素雰囲気中、800℃の温度で2時間焼鈍した。その後、JIS C 2556に記載のHコイル法によって、単板鉄損を測定した。
なお、(鉄心A)(鉄心B)(鉄心B−1)は、別の鉄心を内側鉄心として填め込んだものではなく、内面側から内側巻厚分の厚みの位置までと、その外側とは、同素材である。
「BF」
上記の方法により測定した鉄心鉄損を上記の方法により測定した素材鉄損で除し、BF(ビルディングファクタ)(鉄心鉄損/素材鉄損)を算出した。
v0=19*Ln(t)−54・・・(5)
(式(5)において、v0は目標内側寸法を示し、tは巻鉄心の巻厚を示し、Ln()は自然対数を底とした対数を示す。)
また、内側巻厚が、式(1)で示される内側寸法vよりも大きくても小さくても、鉄損特性が劣化する結果となった。
(ア)全巻厚を40mm以上とすること。
(イ)内側鉄心と、内側鉄心の外面側に配置された外側鉄心とからなる巻鉄心とすること。
(ウ)内側巻厚を式(1)で示される内側寸法vとすること。
(エ)内側鉄心として(鉄心B)または(鉄心B−1)を用いること。
(オ)外側鉄心(鉄心A)として、内側鉄心(鉄心B)または(鉄心B−1)よりも方向性電磁鋼板の占積率が高いものを用いること。
全巻厚80mm、内側巻厚30mmの(鉄心B’−2)であり、内側鉄心を形成している方向性電磁鋼板が側面視で、下記の式(2)を満たす表6に示す角度差Φ、曲線部の数mである曲げ形状を、4つ繋げた形状を有する巻鉄心をそれぞれ形成した。なお、各内側鉄心における複数の折曲部の曲率半径は、全て表6に示す折曲部の曲率半径とした。
Φ×m(2≦m)=90°
(式(2)において、Φは曲線部を介して隣接する2つの直線部の延在方向の角度差を示し、mは曲線部の数を示す。)
また、表6に示すように、折曲部の曲率半径が0.1mm〜100mmである場合、より一層優れた鉄損特性が得られることが分かった。
全巻厚80mm、内側巻厚30mmの(鉄心B’−2)であり、内側鉄心を形成している方向性電磁鋼板のうち、最も内面側に配置された方向性電磁鋼板の隣接する折曲部間の距離のうち最も短い距離を、表7に示すように異ならせた巻鉄心をそれぞれ形成した。なお、内側鉄心を形成している方向性電磁鋼板は側面視で、式(2)を満たす角度差Φが45°、曲線部の数mが2である曲げ形状を、4つ繋げた形状を有するものとした。また、各内側鉄心における複数の折曲部の曲率半径は、全て1mmとした。
方向性電磁鋼板の板温度を表8に示す温度として折り曲げ加工を行ったこと以外は、表7に示す実施例3の隣接する折曲部間の距離が6mmである巻鉄心を同様にして、巻鉄心を形成した。
得られた各巻鉄心について、実施例2と同様にして「鉄心鉄損」「素材鉄損」を測定し、「BF」を算出した。その結果を表8に示す。
Claims (7)
- 側面視環状の複数の方向性電磁鋼板が板厚方向に積層された巻厚40mm以上の巻鉄心であり、
内面側に配置された内側鉄心と、前記内側鉄心の外面側に配置された外側鉄心とからなり、前記内側鉄心の巻厚が、下記式(1)で示される内側寸法であり、
前記方向性電磁鋼板のうち前記内側鉄心を形成している方向性電磁鋼板は、双晶を含む金属組織で形成された側面視曲線状の複数の折曲部を有し、
前記外側鉄心は、前記内側鉄心よりも前記方向性電磁鋼板の占積率が高いことを特徴とする巻鉄心。
19*Ln(t)−54−0.05*t≦v≦19*Ln(t)−54+0.05*t・・・(1)
(式(1)において、vは内側寸法を示し、tは巻鉄心の巻厚を示し、Ln()は自然対数を底とした対数を示す。) - 前記内側鉄心における隣接する折曲部間の距離のうち最も短い距離が、6mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の巻鉄心。
- 前記折曲部の曲率半径が0.1mm〜100mmであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の巻鉄心。
- 前記内側鉄心を形成している方向性電磁鋼板が側面視で、直線部と外面方向に1つの頂点を有する曲線部とが交互に配置されてなる下記の式(2)を満たす曲げ形状を、4つ繋げた形状を有することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載の巻鉄心。
Φ×m(2≦m)=90°
(式(2)において、Φは曲線部を介して隣接する2つの直線部の延在方向の角度差を示し、mは曲線部の数を示す。) - 請求項1〜請求項4のいずれか一項に記載の巻鉄心の製造方法であって、
帯状の複数の方向性電磁鋼板を、それぞれ折り曲げ加工して側面視環状の相似型に成型し、板厚方向に積層することにより、巻厚が下記式(1)で示される内側寸法である内側鉄心を形成する内側鉄心形成工程と、
帯状の方向性電磁鋼板を予め決定した長さにせん断して円形に巻き取り、プレス加工により側面視環状の形状に成型した後、歪取り焼鈍を行って外側鉄心を形成する外側鉄心形成工程と、
前記外側鉄心の中心に前記内側鉄心を填め込み、巻厚40mm以上の巻鉄心を形成する填め込み工程とを有する巻鉄心の製造方法。
19*Ln(t)−54−0.05*t≦v≦19*Ln(t)−54+0.05*t・・・(1)
(式(1)において、vは内側寸法を示し、tは巻鉄心の巻厚を示し、Ln()は自然対数を底とした対数を示す。) - 不活性ガス雰囲気中、700℃〜1000℃の温度で0.01〜30時間、前記折り曲げ加工後積層前の前記方向性電磁鋼板、前記外側鉄心の中心に填め込む前の前記内側鉄心、前記填め込み工程後の前記巻鉄心のいずれかを焼鈍する焼鈍工程を含む請求項5に記載の巻鉄心の製造方法。
- 前記方向性電磁鋼板の板温度を3℃以下もしくは200℃以上として、前記折り曲げ加工を行う請求項5または請求項6に記載の巻鉄心の製造方法。
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