JP6657546B2 - 潤滑油組成物、内燃機関の摩擦低減方法及び潤滑油組成物の製造方法 - Google Patents

潤滑油組成物、内燃機関の摩擦低減方法及び潤滑油組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、潤滑油組成物、内燃機関の摩擦低減方法及び潤滑油組成物の製造方法に関する。
近年、エネルギー損失および二酸化炭素を低減させるために、自動車の省燃費性の向上が注目されるようになってきている。
自動車の省燃費性を向上させる対策としては、自動車車体の軽量化が進んでいるが、潤滑油についても省燃費性に寄与することが求められている。このため、潤滑油開発に携わる研究者によって、潤滑油の低粘度化や潤滑油による摩擦低減特性のさらなる向上が検討されている。
摩擦低減特性の検討の中で、潤滑油組成物中に、MoDTC等の有機モリブデン化合物を含有させることが行われている。有機モリブデン化合物を配合した潤滑油組成物としては、例えば特許文献1に提案されている。
特開2015−010177号公報
有機モリブデン化合物は、無灰系摩擦調整剤と比較して摩擦低減効果が高く、特に境界潤滑領域の摩擦低減効果に優れている。このため、有機モリブデン化合物を添加した多種のエンジン油が展開されている。
しかしながら、さらなる省燃費化(低摩擦化)に対応するためには、単に有機モリブデン化合物を添加するのみでは十分ではなくなっている。
本発明は、摩擦低減効果に優れ、省燃費性に優れた潤滑油組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためには、有機モリブデン化合物に対して、無灰系摩擦調整剤を添加することが考えられる。しかし、有機モリブデン化合物に対して無灰系摩擦調整剤を添加した場合、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果が損なわれ、摩擦係数が増加することが報告されている。
本発明者らは、摩擦係数が増加すると考えられていた有機モリブデン化合物と、無灰系摩擦調整剤との組み合わせに関する検討を行い、特定の有機モリブデン化合物と、特定の無灰系摩擦調整剤との組み合わせであれば、飛躍的に摩擦を低減できることを見出し、上記課題を解決するに至った。
すなわち、本発明では、以下[1]〜[3]の潤滑油組成物、内燃機関の摩擦低減方法及び潤滑油組成物の製造方法を提供する。
[1](X)潤滑油基油、(A)下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物、(B)下記一般式(II)に示す三核の有機モリブデン化合物、及び(C)分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤を含み、前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上であり、前記(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満である潤滑油組成物。
Figure 0006657546

[式(I)中、R〜Rは炭素数7〜22の炭化水素基を表し、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
Mo (II)
[式(II)中、Eはそれぞれ独立して酸素又はセレンである。kは少なくとも1の整数であり、mは0又は整数であり、k+mは4〜10である。Lはそれぞれ独立に、炭素原子を含有する有機基を有するアニオン性リガンドであり、各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計が14個以上であり、各リガンドは同一であってもよいし、異なっていてもよい。nは1から4の整数である。AはL以外のアニオンである。pは0又は整数である。Qはそれぞれ独立に中性電子を供与する化合物である。zは0から5の整数であり、且つ非化学量論の値を含む。]
[2]内燃機関に、上記[1]に記載の潤滑油組成物を添加する内燃機関の摩擦低減方法。
[3](X)潤滑油基油と、
(A)上記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物と、
(B)上記一般式(II)に示す三核の有機モリブデン化合物と、
(C)分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤とを混合する工程を有し、
前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上となるように、かつ、
前記(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満となるように前記混合工程を行う、潤滑油組成物の製造方法。
本発明の潤滑油組成物及び内燃機関の摩擦低減方法は、摩擦低減効果に優れ、省燃費性を良好にすることができる。また、本発明の潤滑油組成物の製造方法は、摩擦低減効果に優れ、省燃費性が良好な潤滑油組成物を製造することができる。
以下、本発明の実施形態を説明する。
[潤滑油組成物]
本実施形態の潤滑油組成物は、(X)潤滑油基油、(A)下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物、(B)下記一般式(II)に示す三核の有機モリブデン化合物、及び(C)分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤を含み、前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上であり、前記(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満であるものである。
Figure 0006657546

[式(I)中、R〜Rは炭素数7〜22の炭化水素基を表し、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
Mo (II)
[式(II)中、Eはそれぞれ独立して酸素又はセレンである。kは少なくとも1の整数であり、mは0又は整数であり、k+mは4〜10である。Lはそれぞれ独立に、炭素原子を含有する有機基を有するアニオン性リガンドであり、各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計が14個以上であり、各リガンドは同一であってもよいし、異なっていてもよい。nは1から4の整数である。AはL以外のアニオンである。pは0又は整数である。Qはそれぞれ独立に中性電子を供与する化合物である。zは0から5の整数であり、且つ非化学量論の値を含む。]
<(X)潤滑油基油>
本実施形態の潤滑油組成物は、(X)潤滑油基油を含む。(X)成分の潤滑油基油としては、鉱油及び/又は合成油が挙げられる。
鉱油としては、溶剤精製、水添精製等の通常の精製法により得られるパラフィン基系鉱油、中間基系鉱油及びナフテン基系鉱油等;フィッシャートロプシュプロセス等により製造されるワックス(ガストゥリキッドワックス)、鉱油系ワックス等のワックスを異性化することによって製造されるワックス異性化系油等が挙げられる。鉱油は、米国石油協会の基油分類において、グループ3に分類されるものが好ましい。
合成油としては、炭化水素系合成油、エーテル系合成油等が挙げられる。炭化水素系合成油としては、ポリブテン、ポリイソブチレン、1−オクテンオリゴマー、1−デセンオリゴマー、エチレン−プロピレン共重合体等のα−オレフィンオリゴマー又はその水素化物、アルキルベンゼン、アルキルナフタレン等を挙げることができる。エーテル系合成油としては、ポリオキシアルキレングリコール、ポリフェニルエーテル等が挙げられる。
(X)成分は、上述の鉱油及び合成油のうちの一種を用いた単一系でも良いが、鉱油の二種以上を混合してなるもの、合成油の二種以上を混合してなるもの、鉱油及び合成油のそれぞれの一種又は二種以上を混合してなるもののように、混合系であってもよい。
(X)成分は、100℃動粘度が2.5〜3.0mm/sであり、かつ、n−d−M環分析による%Cが80%以上であることが好ましい。
(X)成分の100℃動粘度を2.5mm/s以上とすることにより、潤滑油組成物の蒸発により摩擦係数が経時的に増加することを抑制できる。また、(X)成分の100℃動粘度を3.0mm/s以下とすることにより、高温高せん断粘度(HTHS粘度)を低くして摩擦係数の増加を抑制できる。また、(X)成分のn−d−M環分析による%Cを80%以上とすることにより、潤滑油組成物の蒸発により摩擦係数が経時的に増加することを抑制できるとともに、HTHS粘度を低くして摩擦係数の増加を抑制できる。
したがって、(X)成分が、100℃動粘度が2.5〜3.0mm/sであり、かつ、n−d−M環分析による%Cが80%以上であることにより、摩擦低減効果に優れ、省燃費性を良好にすることができる。
(X)成分の100℃動粘度は、2.6〜3.0mm/sであることがより好ましく、2.7〜3.0mm/sであることがさらに好ましい。
(X)成分のn−d−M環分析による%Cは、82%以上であることがより好ましく、82〜95%であることがさらに好ましい。
2.6〜3.0mm/sであることがより好ましく、2.7〜3.0mm/sであることがさらに好ましい。
(X)成分の含有量は、潤滑油組成物全量基準で60質量%以上であることが好ましく、70〜95質量%であることがより好ましく、75質量%以上90質量%以下であることがさらに好ましい。
<有機モリブデン化合物>
本実施形態の潤滑油組成物は、(A)下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物、及び(B)下記一般式(II)に示す三核の有機モリブデン化合物を含む。また、本実施形態の潤滑油組成物は、(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上である。
Figure 0006657546

[式(I)中、R〜Rは炭素数7〜22の炭化水素基を表し、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
Mo (II)
[式(II)中、Eはそれぞれ独立して酸素又はセレンである。kは少なくとも1の整数であり、mは0又は整数であり、k+mは4〜10である。Lはそれぞれ独立に、炭素原子を含有する有機基を有するアニオン性リガンドであり、各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計が14個以上であり、各リガンドは同一であってもよいし、異なっていてもよい。nは1から4の整数である。AはL以外のアニオンである。pは0又は整数である。Qはそれぞれ独立に中性電子を供与する化合物である。zは0から5の整数であり、且つ非化学量論の値を含む。]
通常、有機モリブデン化合物と無灰系摩擦低減剤とを併用した場合、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果が損なわれ、摩擦係数が増加してしまう。
しかし、本実施形態の潤滑油組成物は、有機モリブデン化合物として、(A)成分の二核の有機モリブデン化合物と、(B)成分の三核の有機モリブデン化合物とを併用し、かつ、(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計を潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上とすることにより、後述する(C)無灰系摩擦低減剤との相乗作用により、摩擦係数を飛躍的に低減することを可能としている。
一方、(A)成分及び(B)成分の何れか一方を含有しない場合、後述する(C)無灰系摩擦低減剤を用いても、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果が損なわれ、摩擦係数が増加してしまう。また、(A)成分及び(B)成分を併用しても、(A)成分及び(B)成分の含有量の合計が0.012質量%未満であると、摩擦低減効果のベースとなる有機モリブデン化合物の絶対量が不足して、摩擦係数が増加してしまう。
(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計は、潤滑油組成物全量基準で0.012〜0.125質量%とすることが好ましく、0.015〜0.120質量%とすることがより好ましく、0.020〜0.080質量%とすることがさらに好ましく、0.025〜0.055質量%とすることが特に好ましい。(A)成分及び(B)成分の含有量の合計を当該範囲とすることにより、後述する(C)成分との相乗作用による摩擦低減効果をより良好にすることができるとともに、低温環境で(A)成分及び(B)成分の影響による白濁や沈殿を抑制できる。
また、(A)成分のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.002〜0.100質量%であり、(B)成分のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.001〜0.030質量%であることが好ましい。
(A)成分及び(B)成分の含有量を当該範囲とすることにより、後述する(C)成分との相乗作用による摩擦低減効果をより良好にすることができるとともに、低温環境で(A)成分及び(B)成分の影響による白濁や沈殿を抑制できる。
(A)成分のモリブデン原子換算の含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.005〜0.080質量%であることがより好ましく、0.010〜0.050質量%であることがさらに好ましい。
(B)成分のモリブデン原子換算の含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.002〜0.025質量%であることがより好ましく、0.005〜0.020質量%であることがさらに好ましい。
また、[(A)成分のモリブデン原子換算の含有量/(B)成分のモリブデン原子換算の含有量]は、0.1〜25.0であることが好ましく、0.1〜7.5であることがより好ましく、1.0〜5.0であることがさらに好ましく、1.5〜3.0であることがよりさらに好ましい。
一般式(I)において、R〜Rは炭素数7〜22の炭化水素基を表し、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。R〜Rの各炭素数が6以下になると油溶性が悪く、23以上になると融点が高くなりハンドリングが悪くなるとともに摩擦低減能が低くなる。上記観点から、R〜Rの各炭素数は、好ましくは7〜18、さらに好ましくは7〜14、特に好ましくは8〜13である。また、R〜Rの炭素数の合計は34〜80であることが好ましく、36〜60であることがより好ましく、38〜54であることがさらに好ましい。
〜Rの炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基、シクロアルケニル基が挙げられ、分枝鎖または直鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、分枝鎖または直鎖のアルキル基がより好ましい。分枝鎖または直鎖のアルキル基としては、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、イソノニル基、n−デシル基、イソデシル基、ドデシル基、トリデシル基、イソトリデシル基等が挙げられる。
また、基油への溶解性、貯蔵安定性及び摩擦低減能の観点から、一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物は、R及びRが同一のアルキル基、R及びRが同一のアルキル基であって、R及びRのアルキル基とR及びRのアルキル基が異なることが好ましい。
また、一般式(I)において、X〜Xは硫黄原子又は酸素原子を表し、X〜Xは同一であってもよいし、異なっていてもよい。
〜Xとして硫黄原子及び酸素原子を含む場合、好ましくは硫黄原子と酸素原子の比が、硫黄原子/酸素原子=1/3〜3/1、より好ましくは1/2〜3/1、さらに好ましくは1.5/2.5〜3/1である。X〜Xの硫黄原子と酸素原子の比を前述の範囲とすることにより、耐腐食性や、潤滑油基油に対する溶解性の面で良好な性能が得られる。
また、X〜Xの全てが硫黄原子又は酸素原子であってもよい。
(B)成分の三核の有機モリブデン化合物は、上記一般式(II)に示すものである。
一般式(II)において、Lはそれぞれ独立に、炭素原子を含有する有機基を有するアニオン性リガンドであり、各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計が14個以上である。各リガンドは同一であってもよいし、異なっていてもよいが、同一であることが好ましい。各リガンドにおける有機基の炭素原子の合計が13個以下であると、基油への溶解性が低下してしまう。各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計は、14〜50個であることが好ましく、16〜30個であることがより好ましく、18〜24個であることがさらに好ましい。
アニオン性リガンドは、モノアニオン性リガンド(1価のアニオン性リガンド)であることが好ましい。
各リガンドは、例えば、下記一般式(III−A)〜(III−D)に示すリガンドから選択される何れかであることが好ましい。
Figure 0006657546

[式(III−A)、(III−B)、(III−C)及び(III−D)中、X31〜X37及びYは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。また、式(III−A)、(III−B)、(III−C)及び(III−D)中、R31〜R35はそれぞれ独立した有機基であり、R31〜R35は同一であっても異なっていてもよい。R31〜R33の有機基の炭素数は14個以上である。R34の有機基の炭素数と、R35の有機基の炭素数との合計は14個以上である。]
31〜R33の有機基の炭素数は14〜50個であることが好ましく、16〜30個であることがより好ましく、18〜24個であることがさらに好ましい。R34の有機基の炭素数と、R35の有機基の炭素数との合計は14〜50個であることが好ましく、16〜30個であることがより好ましく、18〜24個であることがさらに好ましい。また、R34の有機基の炭素数及びR35の有機基の炭素数は、それぞれ7〜30個であることが好ましく、7〜20個であることがより好ましく、8〜13個であることがさらに好ましい。
34の有機基と、R35の有機基とは、同一であっても異なっていてもよいが、異なることが好ましい。また、R34の有機基の炭素数と、R35の有機基の炭素数とは、同一であっても異なっていてもよいが、異なることが好ましい。
一般式(II)において、リガンドは、上記一般式(III−D)に示すリガンドを含むことが好ましい。
また、一般式(II)において、全てのリガンドは同一であることが好ましく、全てのリガンドが上記一般式(III−D)に示すリガンドであることがより好ましい。
好ましくは、上記有機基は、アルキル基、アリール基、置換アリール基及びエーテル基等のヒドロカルビル基である。より好ましくは、それぞれのリガンドは、同一のヒドロカルビル基を有する。
「ヒドロカルビル」なる用語は、リガンドの残部に直接結合する炭素原子を有する置換基を示し、本実施形態の範囲内において、その特性が主にヒドロカルビルである。かかる置換基は、以下のものが挙げられる。
1.炭化水素置換基
炭化水素置換基としては、アルキル、アルケニル等の脂肪族の置換基、シクロアルキル、シクロアルケニル等の脂環式の置換基、芳香族基、脂肪族基及び脂環式基に置換された芳香核、環がリガンド中のもう一つの箇所を介して完結している環式基(即ち、任意の2つの示された置換基がともに脂環式基を形成してもよい)が挙げられる。
2.置換された炭化水素置換基
置換された炭化水素置換基としては、上記炭化水素置換基をヒドロカルビルの特性を変化させない非炭化水素基で置換したものが挙げられる。非炭化水素基としては、例えば、特にクロロ、フルオロ等のハロゲン基、アミノ基、アルコキシ基、メルカプト基、アルキルメルカプト基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホキシ基等が挙げられる。
好ましいリガンドは、アルキルキサントゲン酸塩、カルボン酸塩、ジアルキルジチオカルバミン酸塩、及びこれらの混合物を含む。最も好ましいものは、ジアルキルジチオカルバミン酸塩である。
一般式(II)中、E(酸素又はセレン)は、例えば、後述するコアにおいて硫黄を置換し得るものである。k+mは4〜7であることが好ましい。
また、一般式(II)中のQとしては、水、アミン、アルコール、エーテル及びホスフィン等が挙げられる。Qはそれぞれ同一であっても異なっていてもよいが、それぞれ同一であることが好ましい。中性電子供与化合物Qは、三核モリブデン化合物上における空の配位を満たすために存在する。
また、一般式(II)中のAのアニオンは、1価のアニオンであっても、2価のアニオンであってもよい。Aの具体例としては、ジスルフィド、ヒドロキシド、アルコキシド、アミド及びチオシアネート又はそれらの誘導体が挙げられる。
一般式(II)の一実施形態は、kは4〜7であり、nは1又は2のいずれかであり、Lはモノアニオン性リガンドであり、pはAにおけるアニオン電荷をベースとする化合物に電気的中性を付与する整数であり、かつ、m及びzのそれぞれが0である。
また、一般式(II)のさらなる実施態様は、kが4〜7であり、Lがモノアニオン性リガンドであり、nが4であり、かつ、p、m及びzのそれぞれが0である。
また、一般式(II)の三核の有機モリブデン化合物は、例えば、下記式(IV−A)又は(IV−B)で表されるコアを有する。各コアは、+4の実効電荷(net electrical charge)を有する。これらのコアは、アニオン性リガンド、及び必要に応じて存在するアニオン性リガンド以外のアニオンによって囲まれている。
Figure 0006657546
当業者は、三核モリブデン−硫黄化合物の形成には、例えば、コア中に存在する硫黄及びE原子数に依存して、適切なアニオン性リガンド(L)及び他のアニオン(A)を選択することが必要であろうこと(「E」、「L」及び「A」は一般式(II)の「E」、「L」及び「A」を示す)、即ち、硫黄原子、存在するならE原子、L及び存在するならAにより構成される全アニオン電荷が−4でなければならないことを理解するであろう。三核モリブデン−硫黄化合物は、また、アニオン電荷が−4を超える場合、モリブデン以外のカチオン、例えば、(アルキル)アンモニウム、アミン又はナトリウムを含んでいてもよい。アニオン性リガンド(L)及び他のアニオン(A)の好ましい実施形態は、4個のモノアニオン性のリガンドを有する構成である。
モリブデン−硫黄コア、例えば、上記(IV−A)及び(IV−B)で表される構造体は、1又は2以上の多座リガンド、即ち、モリブデン原子に結合して、オリゴマーを形成することが可能な官能基を1つより多く有するリガンドにより相互接続(interconnect)させることができる。
三核の有機モリブデン化合物は、例えば、以下の(1)〜(3)の手法により調製することができる。(1)〜(3)で用いる溶媒は、例えば水性のものであっても有機物のものであってもよい。
(1)適切な溶媒中で、(NHMo13・n(HO)等のモリブデン源(ここで、nは0と2との間で変化し、非化学量論の値を含む)を、テトラアルキルチウラムジスルフィド等の適切なリガンド源と反応させる。
(2)適切な溶媒中で、(NHMo13・n(H2O)等のモリブデン源と、テトラアルキルチウラムジスルフィド、ジアルキルジチオカルバミン酸等のリガンド源と、シアン化物イオン、亜硫酸イオン等の硫黄引き抜き剤とを反応させる。
(3)[M’][Mo](ここで、M’は対イオンであり、AはCl、Br、又はI等のハロゲンである)等の三核のモリブデン−硫黄ハロゲン化物塩を、適切な溶媒中でジアルキルジチオカルバミン酸等のリガンド源と反応させる。
なお、本実施形態の潤滑油組成物は、摩擦低減効果を損なわない範囲であれば、有機モリブデン化合物として、さらに、一核の有機モリブデン化合物を含有していてもよい。
本実施形態においては、(B)三核の有機モリブデン化合物は、好ましくはジチオカルバミン酸塩化合物であり、例えば三核モリブデンジチオカルバミン酸塩である。特に有効な化合物は、式Mo((アルキル)2dtc)により表されるジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン化合物である。
<(C)無灰摩擦調整剤>
本実施形態の潤滑油組成物は、(C)成分として、分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤を含み、かつ該(C)成分を潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満含む。
上述したように、通常、有機モリブデン化合物と無灰系摩擦低減剤とを併用した場合、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果が損なわれ、摩擦係数が増加してしまう。しかし、本実施形態の潤滑油組成物は、特定の有機モリブデン化合物を特定量含有し、かつ、(C)成分を特定量含有することにより、摩擦係数を飛躍的に低減することを可能としている。
一方、いわゆる無灰摩擦低減剤であっても、(C)成分の条件を満たさないもの(例えば分子内の水酸基が1つのもの)を用いた場合、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果を損ない、摩擦係数を増加させてしまう。また、(C)成分を用いても、含有量が2.0質量%以上となると、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果を損ない、摩擦係数が増加に転じてしまう。
(C)成分の含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.1〜1.5質量%であることが好ましく、0.3〜1.0質量%であることがより好ましい。(C)成分の含有量を当該範囲とすることにより、有機モリブデン化合物との相乗作用による摩擦低減効果をより発揮することができ、省燃費性をより良好にすることができる。
(C)成分の分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤としては、エステル化合物、アミン化合物、アミド化合物等が挙げられる。これらの中でも、アミン化合物及びアミド化合物が好ましく、その中でもアミン化合物が好ましい。(C)成分の分子内の水酸基の数は、摩擦低減効果及び基油への溶解性の観点から、2〜6が好ましく、2がより好ましい。
(C)成分の一例であるエステル化合物としては、下記一般式(V)のものが挙げられる。
Figure 0006657546
一般式(V)において、R51は炭素数1〜32の炭化水素基である。
51の炭化水素基の炭素数は、8〜32が好ましく、12〜24がより好ましく、16〜20がさらに好ましい。
51の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基及びシクロアルケニル基が挙げられる。これらの中でも、アルキル基又はアルケニル基が好ましく、その中でもアルケニル基が好ましい。
51におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基及びテトラコシル基が挙げられ、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。
また、R51におけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基,トリデセニル基,テトラデセニル基,ペンタデセニル基,ヘキサデセニル基,ヘプタデセニル基,オクタデセニル基,ノナデセニル基,イコセニル基,ヘンイコセニル基,ドコセニル基,トリコセニル基,テトラコセニル基が挙げられるが、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、二重結合の位置も任意である。
52〜R56は、それぞれ水素原子又は炭素数1〜18の炭化水素基であり、互いに同一でも異なってもよい。R52〜R56は、全てが水素原子であることが好ましい。
52〜R56が炭化水素基の場合、該炭化水素基は、飽和でも不飽和でもよく、脂肪族でも芳香族でもよく、直鎖状でも分岐状でも環状でもよい。
(C)成分として、上記一般式(V)に示す化合物を用いる場合、R51〜R56が全て同一である単一種を用いてもよいし、R51〜R56の一部が異なる異種のもの(例えば、R51の炭素数や二重結合の有無が異なるもの)を二種以上混合して用いてもよい。
一般式(V)で示される化合物としては、グリセリンモノラウレート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノミステレート、グリセリンモノオレエート等のグリセリン脂肪酸モノエステルが挙げられる。この中でもグリセリンモノオレエートが好適である。
(C)成分の一例であるアミン化合物としては、下記一般式(VI)のものが挙げられる。
Figure 0006657546
上記一般式(VI)において、R61は炭素数1〜32の炭化水素基である。
61の炭化水素基の炭素数は、8〜32が好ましく、10〜24がより好ましく、12〜20がさらに好ましい。
61の炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、シクロアルキル基及びシクロアルケニル基が挙げられる。これらの中でも、アルキル基又はアルケニル基が好ましい。
61におけるアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、ノナデシル基、イコシル基、ヘンイコシル基、ドコシル基、トリコシル基及びテトラコシル基が挙げられ、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。
また、R61におけるアルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基、ヘプテニル基、オクテニル基、ノネニル基、デセニル基、ウンデセニル基、ドデセニル基,トリデセニル基、テトラデセニル基、ペンタデセニル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデセニル基、オクタデセニル基、ノナデセニル基、イコセニル基、ヘンイコセニル基、ドコセニル基、トリコセニル基、テトラコセニル基が挙げられるが、これらは直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、二重結合の位置も任意である。
62〜R69は、水素原子、炭素数1〜18の炭化水素基、又はエーテル結合若しくはエステル結合を含有する酸素含有炭化水素基であり、互いに同一でも異なってもよいが、水素原子又は炭化水素基が好ましく、その中でも水素原子が好ましい。また、R62〜R69は全てが水素原子であることが好ましい。
62〜R69の炭化水素基としては、飽和でも不飽和でもよく、脂肪族でも芳香族でもよく、直鎖状でも分岐状でも環状でもよく、例えば、アルキル基またはアルケニル基等の脂肪族炭化水素基、又は芳香族炭化水素基が挙げられる。より具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ブテニル基、ヘキシル基、ヘキセニル基、オクチル基、オクテニル基、2−エチルヘキシル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、デセニル基、ドデシル基、ドデセニル基、トリデシル基、テトラデシル基、テトラデセニル基、ペンタデシル基、ヘキサデシル基、ヘキサデセニル基、ヘプタデシル基、オクタデシル基、オクタデセニル基、ステアリル基、イソステアリル基、オレイル基、リノール基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、メチルシクロヘキシル基、エチルシクロヘキシル基、プロピルシクロヘキシル基、ジメチルシクロヘキシル基、トリメチルシクロヘキシル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基、メチルフェニル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル基、プロピルフェニル基、トリメチルフェニル基、ブチルフェニル基、ナフチル基などの芳香族炭化水素基等が挙げられる。
この炭化水素基としては、炭素数1〜18のものが好ましく、炭素数1〜12のものがより好ましくは、炭素数1〜4のものがよりさらに好ましく、炭素数2のものが最も好ましい。
エーテル結合又はエステル結合を含有する酸素含有炭化水素基としては、例えば炭素数1〜18のものであり、メトキシメチル基、エトキシメチル基、プロポキシメチル基、イソプロポキシメチル基、n−ブトキシメチル基、t−ブトキシメチル基、ヘキシルオキシメチル基、オクチルオキシメチル基、2−エチルヘキシルオキシメチル基、デシルオキシメチル基、ドデシルオキシメチル基、2−ブチルオクチルオキシメチル基、テトラデシルオキシメチル基、ヘキサデシルオキシメチル基、2−ヘキシルドデシルオキシメチル基、アリルオキシメチル基、フェノキシ基、ベンジルオキシ基、メトキシエチル基、メトキシプロピル基、1,1−ビスメトキシプロピル基、1,2−ビスメトキシプロピル基、エトキシプロピル基、(2−メトキシエトキシ)プロピル基、(1−メチル−2−メトキシ)プロピル基、アセチルオキシメチル基、プロパノイルオキシメチル基、ブタノイルオキシメチル基、ヘキサノイルオキシメチル基、オクタノイルオキシメチル基、2−エチルヘキサノイルオキシメチル基、デカノイルオキシメチル基、ドデカノイルオキシメチル基、2−ブチルオクタノイルオキシメチル基、テトラデカノイルオキシメチル基、ヘキサデカノイルオキシメチル基、2−ヘキシルドデカノイルオキシメチル基、ベンゾイルオキシメチル基等が挙げられる。
また、上記一般式(VI)において、a及びbは、それぞれ1〜20の整数を示す。
a+bは2〜20であることが好ましく、2〜10であることがより好ましく、2〜4であることがさらに好ましく、2であることが最も好ましい。
(C)成分として、上記一般式(VI)に示す化合物を用いる場合、R61〜R69、a〜bが全て同一である単一種を用いてもよいし、R61〜R69、a〜bの一部が異なる異種のもの(例えば、R61の炭素数や二重結合の有無が異なるもの)を二種以上混合して用いてもよい。
一般式(VI)の具体的な化合物としては、オクチルジエタノールアミン、デシルジエタノールアミン、ドデシルジエタノールアミン、テトラデシルジエタノールアミン、ヘキサデシルジエタノールアミン、ステアリルジエタノールアミン、オレイルジエタノールアミン、ヤシ油ジエタノールアミン、パーム油ジエタノールアミン、ナタネ油ジエタノールアミン、牛脂ジエタノールアミン、等で例示される2−ヒドロキシアルキル基を2つ有するアミン化合物;ポリオキシエチレンオクチルアミン、ポリオキシエチレンデシルアミン、ポリオキシエチレンドデシルアミン、ポリオキシエチレンテトラデシルアミン、ポリオキシエチレンヘキサデシルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレン牛脂アミン、ポリオキシエチレンヤシ油アミン、ポリオキシエチレンパーム油アミン、ポリオキシエチレンラウリルアミン、ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、エチレンオキシドプロピレンオキシドステアリルアミン等のポリアルキレンオキサイド構造を2つ有するアミン化合物;が挙げられる。これらの中でも、ステアリルジエタノールアミン及びオレイルジエタノールアミンが好ましい。
(C)成分の一例であるアミド化合物としては、下記一般式(VII)のものが挙げられる。
Figure 0006657546
一般式(VII)のR71の実施の形態は、上記一般式(VI)のR61の実施の形態と同様である。また、一般式(VII)のR72〜R79、a及びbの実施の形態は、上記一般式(VI)のR62〜R69、a及びbの実施の形態と同様である。
一般式(VII)の具体的な化合物としては、オクチルジエタノールアミド、デシルジエタノールアミド、ドデシルジエタノールアミド、テトラデシルジエタノールアミド、ヘキサデシルジエタノールアミド、ステアリルジエタノールアミド、オレイルジエタノールアミド、ヤシ油ジエタノールアミド、パーム油ジエタノールアミド、ナタネ油ジエタノールアミド、牛脂ジエタノールアミド、等で例示される2−ヒドロキシアルキル基を2つ有するアミド化合物;ポリオキシエチレンオクチルアミド、ポリオキシエチレンデシルアミド、ポリオキシエチレンドデシルアミド、ポリオキシエチレンテトラデシルアミド、ポリオキシエチレンヘキサデシルアミド、ポリオキシエチレンステアリルアミド、ポリオキシエチレンオレイルアミド、ポリオキシエチレン牛脂アミド、ポリオキシエチレンヤシ油アミド、ポリオキシエチレンパーム油アミド、ポリオキシエチレンラウリルアミド、ポリオキシエチレンステアリルアミド、ポリオキシエチレンオレイルアミド、エチレンオキシドプロピレンオキシドステアリルアミド等のポリアルキレンオキサイド構造を2つ有するアミド化合物;が挙げられる。これらの中でも、オレイルジエタノールアミドが好ましい。
また、本実施形態の潤滑油組成物は、[(C)成分の含有量/((A)成分のモリブデン原子換算の含有量+(B)成分のモリブデン原子換算の含有量)]が、3.0〜50.0であることが好ましく、5.0〜40.0であることがより好ましく、10.0〜35.0であることがさらに好ましい。かかる比率とすることにより、(A)成分及び(B)成分と、(C)成分との相乗作用による摩擦低減効果をより発揮することができ、省燃費性をより良好にすることができる。
本実施形態の潤滑油組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有量の合計が、潤滑油組成物全量基準で、80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、87質量%以上であることがさらに好ましい。
なお、本実施形態の潤滑油組成物は、摩擦低減効果を損なわない範囲であれば、その他の無灰摩擦調整剤を含有していてもよい。
<(D)粘度指数向上剤>
本実施形態の潤滑油組成物は、省燃費性をより向上させるために、(D)粘度指数向上剤を含有することが好ましい。
(D)成分の粘度指数向上剤としては、櫛形ポリマーが好適に用いられる。「櫛形ポリマー」とは、線状の側鎖が出ている三叉分岐点を主鎖に数多くもつ構造を有するポリマーを指す。
このような櫛形ポリマーとしては、例えば、(メタ)アクリロイル基、エテニル基、ビニルエーテル基、アリル基等の重合性官能基を有するマクロモノマーに由来する構成単位を少なくとも有する重合体が好ましく挙げられる。ここで、該構成単位が「線状の側鎖」に該当するものである。
より具体的には、アルキル(メタ)アクリレートや、窒素原子含有系、ハロゲン元素含有系、水酸基含有系、脂肪族炭化水素系、脂環式炭化水素系、芳香族炭化水素系等の各種ビニル単量体に由来する構成単位を含む主鎖に対して、上記重合性官能基を有するマクロモノマーに由来する構成単位を含む側鎖を有する共重合体が好ましく挙げられる。
マクロモノマーの数平均分子量(Mn)は、好ましくは200〜100,000、より好ましくは300〜10,000、さらに好ましくは400〜50,000以上である。
(D)成分の粘度指数向上剤としては、ポリ(メタ)アクリレート、オレフィンコポリマー、ポリイソブチレン等を用いてもよい。
(D)成分の粘度指数向上剤は、省燃費性をより向上するとともに、焼付きを防止するために、重量平均分子量が300,000以上であり、かつSSIが10.0以下のものが好ましい。
(D)成分の重量平均分子量(Mw)は、300,000〜500,000のものがより好ましく、350,000〜420,000のものがさらに好ましい。
なお、本実施形態において「重量平均分子量」は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定によって求めたポリスチレン換算の分子量をいうものとする。
また、エンジン始動時を想定した低温領域下での省燃費性能を良好とする観点から、(D)成分の分子量分布(Mw/Mn)は2.0未満であることが好ましい。なお、(D)成分の分子量分布が小さくなる程、エンジン始動時を想定した低温領域下での省燃費性能は、より向上する傾向にある。
また、(D)成分の分子量分布の下限値としては特に制限はないが、通常1.01以上、好ましくは1.05以上、より好ましくは1.10以上である。
(D)成分のSSIは8.0以下であることがより好ましく、5.0以下であることがさらに好ましく、2.0未満であることが特に好ましい。重量平均分子量を420,000以下とすることにより、SSIを10.0以下としやすくできる。
ここで、SSIとは、せん断安定性指数(Shear Stability Index)を意味し、ポリマーの分解に抵抗する能力を示す。SSIが大きいほど、ポリマーはせん断に対して不安定で、より分解されやすいことを示す。
Figure 0006657546

SSIは、ポリマーに由来するせん断による粘度低下を示すもので、上記計算式により算出される。式中、Kvは、基油に(D)成分を加えた混合物の100℃動粘度の値である。Kv1は、基油に(D)成分を加えた混合物を、ASTM D6278の手順にしたがって、30サイクル高剪断ボッシュ・ディーゼルインジェクターに通過させた後の100℃動粘度の値である。また、Kvoilは、基油の100℃動粘度の値である。なお、基油としては、100℃動粘度5.35mm/s、粘度指数105のGroup II基油を使用する。
(D)成分の含有量は、省燃費性の観点から、潤滑油組成物全量基準で0.2〜5.0質量%であることが好ましく、0.4〜3.0質量%であることがより好ましく、0.8〜2.5質量%であることがさらに好ましい。
ここで、(D)成分の含有量は、(D)成分の樹脂分のみの含有量を意味し、(D)成分とともに含有する希釈油等の質量は含まれない、固形分基準の含有量である。
(D)成分の一例であるポリ(メタ)アクリレートを構成するモノマーはアルキル(メタ)アクリレートであり、好ましくは炭素数1〜18の直鎖アルキル基または炭素数3〜34の分岐アルキル基のアルキル(メタ)アクリレートである。
(E)ポリ(メタ)アクリレートを構成する好ましいモノマーとして、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、テトラ(メタ)アクリレート、ヘキサ(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレートなどが挙げられ、これらモノマーを2種類以上使用してコポリマーとしてもよい。これらモノマーのアルキル基は直鎖状でもよいし、分岐鎖状のものでもよい。
また、炭素数3〜34の分岐アルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートとしては、イソプロピル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、3,5,5−トリメチルヘキシル(メタ)アクリレート、2−ブチルオクチル(メタ)アクリレート、2−ヘキシルデシル(メタ)アクリレート、2−オクチルドデシル(メタ)アクリレート、2−デシルテトラデシル(メタ)アクリレート、2−ドデシルヘキサデシル(メタ)アクリレート、2−テトラデシルオクタデシル(メタ)アクリレートが挙げられる。
本実施形態の潤滑油組成物は、(A)成分、(B)成分、(C)成分及び(D)成分の含有量の合計が、潤滑油組成物全量基準で、80質量%以上であることが好ましく、85質量%以上であることがより好ましく、90質量%以上であることがさらに好ましい。
<任意添加成分>
本実施形態の潤滑油組成物は、任意添加成分として、流動点降下剤、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、酸化防止剤、金属系清浄剤及びその他の無灰系清浄剤から選ばれる1種以上を含有してもよい。
これら任意添加成分の合計含有量は、潤滑油組成物全量基準で0.1〜15質量%程度である。
<潤滑油組成物の物性>
本実施形態の潤滑油組成物は、低温〜高温の広い温度範囲の摩擦低減の観点から、動粘度、粘度指数、HTHS粘度(高温高せん断粘度)、せん断試験後の動粘度の変化率及びNOACK値が以下の範囲であることが好ましい。
80℃動粘度は、省燃費性の観点から、5〜9mm/sであることが好ましく、6〜8mm/sであることがより好ましい。120℃動粘度は、高温領域において油圧を確保する観点から、3〜5mm/sであることが好ましく、3.5〜4.5mm/sであることがより好ましい。
粘度指数は、250〜340であることが好ましく、270〜320であることがより好ましい。
動粘度及び粘度指数は、JIS K2283:2000に準拠して測定した。
80℃HTHS粘度は、省燃費性の観点から、3.7〜4.6mPa・sであることが好ましく、4.0〜4.3mPa・sであることがより好ましい。100℃HTHS粘度は、2.7〜3.6mPa・sであることが好ましく、3.0〜3.3mPa・sであることがより好ましい。150℃HTHS粘度は、高温高せん断領域において油膜を確保する観点から、1.5〜2.3mPa・sであることが好ましく、1.7〜2.0mPa・sであることがより好ましい。
HTHS粘度は、ASTM D4683及びASTM D6616に準拠して、TBS粘度計(Tapered Bearing Simulator Viscometer)を用い、せん断速度10/s、回転数(モーター)3000rpm、間隔(ローターとステーターとの間隔)3μmの条件で測定した。
JPI−5S−29に準拠して測定した、せん断試験後の動粘度の変化率は2.00%以下であることが好ましく、1.00%以下であることがより好ましい。せん断試験後の動粘度の変化率は、より具体的には、実施例に記載の手法により測定できる。
ASTM D5800に準拠して測定した、250℃1時間のNOACK値は、20〜50であることが好ましく、30〜40であることがより好ましい。
<潤滑油組成物の用途>
本実施形態の潤滑油組成物の用途は特に限定されないが、四輪自動車、二輪自動車等の各種の内燃機関用に好適に使用できる。内燃機関としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ジメチルエーテルを燃料とするエンジン、ガスエンジン等が挙げられる。
[内燃機関の摩擦低減方法]
本実施形態の内燃機関の摩擦低減方法は、内燃機関に、上述した本実施形態の潤滑油組成物を添加するものである。
本実施形態の内燃機関の摩擦低減方法によれば、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の相乗作用により、飛躍的に摩擦低減効果を向上することができ、省燃費性を良好にすることができる。
[潤滑油組成物の製造方法]
本実施形態の潤滑油組成物の製造方法は、
(X)潤滑油基油と、
(A)下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物と、
(B)下記一般式(II)に示す三核の有機モリブデン化合物と、
(C)分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤とを混合する工程を有し、
前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上となるように、かつ、
前記(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満となるように前記混合工程を行うものである。
Figure 0006657546

[式(I)中、R〜Rは炭素数7〜22の炭化水素基を表し、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
Mo (II)
[式(II)中、Eはそれぞれ独立して酸素又はセレンである。kは少なくとも1の整数であり、mは0又は整数であり、k+mは4〜10である。Lはそれぞれ独立に、炭素原子を含有する有機基を有するアニオン性リガンドであり、各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計が14個以上であり、各リガンドは同一であってもよいし、異なっていてもよい。nは1から4の整数である。AはL以外のアニオンである。pは0又は整数である。Qはそれぞれ独立に中性電子を供与する化合物である。zは0から5の整数であり、且つ非化学量論の値を含む。]
本実施形態の潤滑油組成物の製造方法によれば、摩擦低減効果を飛躍的に向上することができ、省燃費性を良好にすることができる潤滑油組成物を簡易に製造することができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
1.実施例及び比較例の潤滑油組成物の調製
表1〜6の組成で実施例及び比較例の潤滑油組成物を調製した。潤滑油組成物の調製には以下の材料を用いた。
<(X)成分の潤滑油基油>
[潤滑油基油1]
GroupIII、70N水素化精製基油、100℃動粘度:2.9mm/S、粘度指数:121、n−d−M環分析による%C:84.0%
[潤滑油基油2]
GroupII、70N水素化精製基油、100℃動粘度:2.9mm/S、粘度指数:105、n−d−M環分析による%C:72.5%
[潤滑油基油3]
GroupIII、70N水素化精製基油、100℃動粘度:3.1mm/S、粘度指数:123、n−d−M環分析による%C:84.3%
[潤滑油基油4]
GroupII、60N水素化精製基油、100℃動粘度:2.4mm/S、粘度指数:115、n−d−M環分析による%C:80.8%
<(A)成分の二核の有機モリブデン化合物>
[有機モリブデン化合物1]
〜Rそれぞれの炭素数が8又は13、R〜Rの炭素数の合計が42であり、X〜Xが酸素原子である一般式(I)の二核の有機モリブデン化合物。モリブデン含有量10.0質量%、硫黄含有量11.5質量%。
<(B)成分の三核の有機モリブデン化合物>
[有機モリブデン化合物2]
一般式(III−D)のリガンドを有し、一般式(IV−B)のコアを有する一般式(II)の三核の有機モリブデン化合物。一般式(III−D)のR34及びR35の炭素数の合計が21。一般式(II)のkが7、Lがモノアニオン性リガンド、nが4、p、m及びzのそれぞれが0。モリブデン含有量5.27質量%。
<一核の有機モリブデン化合物>
[有機モリブデン化合物3]
[2,2’‐(ドデカノイルイミノ)ジエタノラト]ジオキソモリブデン(VI)と[3−(ドデカノイルオキシ)−1,2−プロパンジオラト]ジオキソモリブデン(VI)との混合物。モリブデン含有量7.9質量%、窒素含有量2.8質量%。
[有機モリブデン化合物4]
モリブデン酸ジイソトリデシルアミン。モリブデン含有量10.0質量%。
<(C)成分の無灰摩擦調整剤>
[無灰摩擦調整剤1]
オレイルジエタノールアミン
[無灰摩擦調整剤2]
ステアリルジエタノールアミン
[無灰摩擦調整剤3]
オレイルジエタノールアミド
[無灰摩擦調整剤4]
グリセリンモノオレエート
<その他の無灰摩擦調整剤>
[無灰摩擦調整剤5]
ステアリルアミン
[無灰摩擦調整剤6]
オレイルアルコール
<(D)成分の粘度指数向上剤>
[粘度指数向上剤1]
樹脂分として、Mnが500以上のマクロモノマーに由来する構成単位を少なくとも有する櫛形ポリマー(Mw:370,000、SSI:0.9、Mw/Mn=2.0未満)
[粘度指数向上剤2]
樹脂分として、Mnが500以上のマクロモノマーに由来する構成単位を少なくとも有する櫛形ポリマー(Mw:430,000、SSI:13.5、Mw/Mn=2.0以上)
<流動点降下剤>
ポリアルキルメタアクリレート(重量平均分子量:62,000)
<添加剤パッケージ>
ジアルキルジリオリン酸亜鉛、酸化防止剤、金属系清浄剤、無灰系清浄剤を含有するパッケージ。
2.測定及び評価
表1〜6の組成に調製した実施例及び比較例の潤滑油組成物について、以下の評価を行った。結果を表1〜6に示す。
2−1.動粘度、粘度指数、HTHS粘度及びNOACK値
明細書本文の記載に従い、潤滑油組成物の動粘度、粘度指数、HTHS粘度及びNOACK値(250℃、1時間)を測定した。
2−2.せん断試験後の動粘度変化率
JIS K2283:2000に準拠して、試験前とせん断試験後の100℃の動粘度を測定し、下記式により、せん断試験後の動粘度変化率を算出した。また、せん断試験は、JPI−5S−29に基づき、ディーゼルインジェクターを用いたボッシュ法で30サイクルのせん断試験を行った。
せん断試験後の動粘度変化率=(([試験前の動粘度]−[試験後の動粘度])/[試験前の動粘度])×100
2−3.摩擦係数(往復動摩擦試験)
Phoenix Tribology社製のTE77往復動摩擦試験機を用い、下記の条件で摩擦係数を測定した。
(試験プレート)
材質:FC250
形状:長さ58mm×幅20mm×厚さ4mm
(試験シリンダーピン)
材質:SUJ-2
形状:直径6mm×長さ14mm
(慣らし運転条件)
ストローク8mm、20Hz、油温80℃、荷重10-200Nで60分間
(本試験条件)
ストローク8mm、20Hz、油温80℃、荷重80N
2−4.低温安定性
実施例1〜5、及び比較例5の潤滑油組成物を−5℃の環境で5日間静置し、室温(20℃)に復帰した際の沈殿の状態を目視で確認し、低温安定性を評価した。曇り及び沈殿が確認されたものを「A」、沈殿は確認されなかったが曇りが確認されたものを「B」、沈殿が確認されたものを「C」とした。
Figure 0006657546
比較例1〜4の潤滑油組成物は、(C)成分の無灰系摩擦調整剤を含有するものの、(A)成分及び(B)成分の何れか一方を含有しないものである。実施例1の潤滑油組成物に対して、比較例1〜4の潤滑油組成物の摩擦係数が増加していることから、有機モリブデン化合物と、(C)成分との相乗作用による摩擦低減効果を発現するためには、有機モリブデン化合物として(A)成分及び(B)成分を併用する必要があることが確認できる。また、比較例3及び4の結果から、二核又は三核の有機モリブデン化合物と、一核の有機モリブデン化合物とを併用しても、(C)成分との相乗作用による摩擦低減効果を発現できないことが確認できる。
Figure 0006657546
比較例5の潤滑油組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有するものの、(A)成分及び(B)成分のモリブデン原子換算の含有量の合計が少ないものである。実施例1〜5の潤滑油組成物に対して、比較例5の潤滑油組成物の摩擦係数が増加していることから、摩擦低減効果を発現するためには、所定量の(A)成分及び(B)成分が必要であることが確認できる。
また、実施例1〜5の結果から、(A)成分及び(B)成分のモリブデン原子換算の含有量の合計が0.012質量%以上である潤滑油組成物は、(C)成分との相乗作用による摩擦低減効果を発現できることが確認できる。
また、実施例1〜4の潤滑油組成物は、低温環境下でも有機モリブデン化合物が沈殿せず、低温安定性に優れることが確認できる。特に、実施例1〜3の潤滑油組成物は、低温環境下でも曇りも発生せず、低温安定性に極めて優れるものであった。
Figure 0006657546
比較例6の潤滑油組成物は、(A)成分及び(B)成分を含有するものの、(C)成分の無灰系摩擦調整剤を含有しないものである。比較例6の潤滑油組成物に対して、実施例1の潤滑油組成物の摩擦係数が劇的に低下していることから、有機モリブデン化合物として(A)成分及び(B)成分を併用し、かつ(C)成分を用いることにより、有機モリブデン化合物と、(C)成分との相乗作用による摩擦低減効果が発現することが確認できる。
また、比較例7及び8の潤滑油組成物は、(A)成分及び(B)成分を含有し、かつ無灰系摩擦調整剤を含有するものの、該無灰系摩擦調整剤が水酸基を2つ以上有さないものである。比較例6の潤滑油組成物に対して、比較例7及び8の潤滑油組成物の摩擦係数が増加していることから、(A)成分及び(B)成分の有機モリブデン化合物に対して水酸基を2つ以上有さない無灰系摩擦調整剤を添加した場合、有機モリブデン化合物の摩擦低減効果が損なわれることが確認できる。
Figure 0006657546
比較例9の潤滑油組成物は、(A)成分、(B)成分及び(C)成分を含有するものの、(C)成分の無灰系摩擦調整剤の含有量が多いものである。実施例1、6〜8の潤滑油組成物に対して、比較例9の潤滑油組成物の摩擦係数が増加していることから、(C)成分の無灰系摩擦調整剤の含有量が多すぎる場合、摩擦が逆に増加してしまうことが確認できる。
また、実施例1、6〜8と、比較例6、9との対比から、(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満である潤滑油組成物は、摩擦低減効果が良好であることが確認できる。特に、(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で1.0質量%以下である実施例1、6及び7の潤滑油組成物は、摩擦低減効果が極めて良好であることが確認できる。
Figure 0006657546
実施例9〜11は、実施例1の(C)成分の種類を変更したものである。実施例1、9〜11の結果から、分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤は、種類を問わずに摩擦低減効果を発現することが確認できる。また、実施例1、9〜11の対比から、(C)成分の中でもアミン系(実施例1)、アミド系(実施例9及び10)の摩擦低減効果が優れること、特にアミン系(実施例1)の効果が極めて優れることが確認できる。
Figure 0006657546
実施例12は、実施例1の(D)成分の種類を変更したものである。実施例1と、実施例12との対比により、潤滑油組成物中に、重量平均分子量が300,000以上であり、SSIが2.0未満である粘度指数向上剤を含有することにより、HTHS粘度を低くするとともに、せん断試験後の動粘度変化率を小さくすることができ、省燃費性及び焼付き性を良好にできることが確認できる。
実施例13〜15は、実施例1の(X)成分の種類を変更したものである。実施例1と、実施例13〜15との対比により、(X)成分の潤滑油基油の100℃動粘度が2.5〜3.0mm/sであり、n−d−M環分析による%Cが80%以上であることにより、HTHS粘度を低くするとともに、NOACK値を小さくすることができ、省燃費性を良好にできることが確認できる。
表1〜6中、[質量%Mo]は、潤滑油組成物全量に対する有機モリブデン化合物のモリブデン原子換算の含有量を示す。
本実施形態の潤滑油組成物は、摩擦低減効果が良好であり、省燃費性を良好にできる。このため、本実施形態の潤滑油組成物は、四輪自動車、二輪自動車等の各種の内燃機関用に好適に使用できる。内燃機関としては、ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン、ジメチルエーテルを燃料とするエンジン、ガスエンジン等が挙げられる。

Claims (13)

  1. (X)潤滑油基油、
    (A)下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物、
    (B)下記一般式(II)に示す三核の有機モリブデン化合物、及び
    (C)分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤を含み、
    前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上であり、
    前記(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満である潤滑油組成物。
    Figure 0006657546

    [式(I)中、R〜Rは炭素数7〜22の炭化水素基を表し、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
    Mo (II)
    [式(II)中、Eはそれぞれ独立して酸素又はセレンである。kは少なくとも1の整数であり、mは0又は整数であり、k+mは4〜10である。Lはそれぞれ独立に、炭素原子を含有する有機基を有するアニオン性リガンドであり、各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計が14個以上であり、各リガンドは同一であってもよいし、異なっていてもよい。nは1から4の整数である。AはL以外のアニオンである。pは0又は整数である。Qはそれぞれ独立に中性電子を供与する化合物である。zは0から5の整数であり、且つ非化学量論の値を含む。]
  2. 前記式(II)の各リガンドが、下記一般式(III−A)、(III−B)、(III−C)及び(III−D)に示すリガンドの群から選択される何れかである請求項1に記載の潤滑油組成物。
    Figure 0006657546

    [式(III−A)、(III−B)、(III−C)及び(III−D)中、X31〜X37及びYは、それぞれ独立して、酸素原子又は硫黄原子である。また、式(III−A)、(III−B)、(III−C)及び(III−D)中、R31〜R35はそれぞれ独立した有機基であり、R31〜R35は同一であっても異なっていてもよい。R31〜R33の有機基の炭素数は14個以上である。R34の有機基の炭素数と、R35の有機基の炭素数との合計は14個以上である。]
  3. 前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が、潤滑油組成物全量基準で0.012〜0.125質量%である請求項1又は2に記載の潤滑油組成物。
  4. 前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.002〜0.100質量%であり、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.001〜0.030質量%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  5. 前記(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で0.1〜1.5質量%である請求項1〜4のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  6. [前記(C)成分の含有量/(前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量+前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量)]が、3.0〜50.0である請求項1〜5のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  7. 前記(X)成分は、100℃動粘度が2.5〜3.0mm/sであり、n−d−M環分析による%Cが80%以上である請求項1〜6のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  8. さらに、(D)粘度指数向上剤を含む請求項1〜7のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  9. 前記(D)成分は、重量平均分子量が300,000以上であり、SSIが10.0以下である請求項8に記載の潤滑油組成物。
  10. さらに、流動点降下剤、ジアルキルジリオリン酸亜鉛、酸化防止剤、金属系清浄剤及び無灰系清浄剤から選ばれる一種以上を含む請求項1〜9のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  11. 内燃機関に用いられる請求項1〜10のいずれか1項に記載の潤滑油組成物。
  12. 内燃機関に、請求項1〜10のいずれか1項に記載の潤滑油組成物を添加する内燃機関の摩擦低減方法。
  13. (X)潤滑油基油と、
    (A)下記一般式(I)に示す二核の有機モリブデン化合物と、
    (B)下記一般式(II)に示す三核の有機モリブデン化合物と、
    (C)分子内に水酸基を2つ以上有する無灰摩擦調整剤とを混合する工程を有し、
    前記(A)成分のモリブデン原子換算の含有量と、前記(B)成分のモリブデン原子換算の含有量との合計が潤滑油組成物全量基準で0.012質量%以上となるように、かつ、
    前記(C)成分の含有量が潤滑油組成物全量基準で2.0質量%未満となるように前記混合工程を行う、潤滑油組成物の製造方法。
    Figure 0006657546

    [式(I)中、R〜Rは炭素数7〜22の炭化水素基を表し、R〜Rは、同一であってもよいし、異なっていてもよい。X1〜X4は、硫黄原子又は酸素原子を表す。]
    Mo (II)
    [式(II)中、Eはそれぞれ独立して酸素又はセレンである。kは少なくとも1の整数であり、mは0又は整数であり、k+mは4〜10である。Lはそれぞれ独立に、炭素原子を含有する有機基を有するアニオン性リガンドであり、各リガンドにおける該有機基の炭素原子の合計が14個以上であり、各リガンドは同一であってもよいし、異なっていてもよい。nは1から4の整数である。AはL以外のアニオンである。pは0又は整数である。Qはそれぞれ独立に中性電子を供与する化合物である。zは0から5の整数であり、且つ非化学量論の値を含む。]
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