JP6657038B2 - 複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法、複合タングステン酸化物の製造方法 - Google Patents

複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法、複合タングステン酸化物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法、複合タングステン酸化物の製造方法に関する。
自動車用などの窓ガラスには、可視光を十分に透過し、かつ熱線と呼ばれる近赤外光を遮蔽することが求められている。そこで、可視領域の光を透過し、近赤外線領域の光を吸収する特性を備えた材料を用いて日射遮蔽体を形成し、該日射遮蔽体を窓ガラスの表面等に配置することが従来から検討されている。例えば特許文献1には、日射遮蔽体形成用の材料として、Cs0.33WO等のタングステン酸化物微粒子が提案されている。
そして、これまで検討されてきた日射遮蔽体形成用の材料の中でも、Cs0.33WOの粒子は、高い可視光透過性と、高い近赤外光の遮蔽特性とを併せもっていることから、有力な熱線遮蔽材料の一つであり、工業的にも広く利用されている。
特開2005−187323号公報
しかしながら、Cs0.33WO粒子には、大気中または樹脂中の水分と反応し、Csが脱離し、光の透過プロファイルが変化するという課題があった。すなわち、Cs0.33WO粒子には、耐水性の点で課題があった。そのため、Cs0.33WO粒子の可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることが求められている。
Cs0.33WO粒子の耐水性を向上させるため、本発明の発明者らは、Cs0.33WO粒子の酸素の一部を、置換元素Mにより置換することを検討した。
しかしながら、Cs0.33WO粒子の可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる置換元素Mを選択する方法は知られておらず、実験の効率化等の観点から係る置換元素Mの選択方法が求められていた。
そこで上記従来技術が有する問題に鑑み、本発明の一側面では、Cs0.33WOの可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため本発明の一態様によれば、
複合タングステン酸化物Cs0.33WOの、酸素の一部を置換元素Mで置換して、一般式Cs0.33WM3−xで表される置換した複合タングステン酸化物とする場合の、複合タングステン酸化物の置換元素Mの選択方法であって、
置換元素Mにより複合タングステン酸化物を置換した際の、複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における、各原子の位置の変位量の最大値である、最大変位量ΔLを算出する固溶可否パラメータ算出工程と、
置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaと、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEを算出する吸着エネルギー差算出工程と、
置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、前記結晶表面と垂直方向の前記Csの変位量Δzを算出する浮き上がり量算出工程と、
以下の式(1)、式(2)、式(3)の全てを満たす場合に、置換元素Mを合格とする判定工程と、
ΔL≦1.00Å ・・・(1)
ΔE≧0.30eV・・・(2)
Δz≦0.20Å ・・・(3)
を有する複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法を提供する。
本発明の一態様によれば、Cs0.33WOの可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照して説明するが、本発明は、下記の実施形態に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、下記の実施形態に種々の変形および置換を加えることができる。
(複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法)
本実施形態ではまず、複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法の一構成例について説明する。
本実施形態の複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法は、複合タングステン酸化物Cs0.33WOの、酸素の一部を置換元素Mで置換して、一般式Cs0.33WM3−xで表される置換した複合タングステン酸化物とする場合の、複合タングステン酸化物の置換元素Mの選択方法であって、以下の工程を有することができる。
置換元素Mにより複合タングステン酸化物を置換した際の、複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における、各原子の位置の変位量の最大値である、最大変位量ΔLを算出する固溶可否パラメータ算出工程。
置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaと、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEを算出する吸着エネルギー差算出工程。
置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、前記結晶表面と垂直方向の前記Csの変位量Δzを算出する浮き上がり量算出工程。
以下の式(1)、式(2)、式(3)の全てを満たす場合に、置換元素Mを合格とする判定工程。
ΔL≦1.00Å ・・・(1)
ΔE≧0.30eV・・・(2)
Δz≦0.20Å ・・・(3)
本発明の発明者らは第一原理計算を用い、水分子と、複合タングステン酸化物Cs0.33WOのCsとの反応過程、および耐水性を向上させる置換元素の選択方法について検討を行った。
検討に当たって、はじめに、置換する前のCs0.33WO(Cs:セシウム、W:タングステン、O:酸素)の結晶構造の表面構造を用いて構造緩和計算を行い、表面の安定構造を求めた。次いで、水分子を近くに置き、水分子とCsとの結合状態および表面Csの挙動と吸着エネルギーを求めた。その結果、水分子の吸着によりCsが浮き上がり、脱離する現象が計算で再現できた。
さらに、耐水性を向上させる方法について検討を行ったところ、複合タングステン酸化物の表面の原子構造によって水分子の吸着を抑制し、かつCsの浮き上がりを防ぐことが有効であるとの考えに至った。その考えをもとに本発明の発明者らは第一原理計算により有効な原子構造を探索する方法を見出し、本発明を完成させた。
具体的には、本実施形態の複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法は、既述のように、固溶可否パラメータ算出工程と、吸着エネルギー差算出工程と、浮き上がり量算出工程と、判定工程とを有することができる。以下に各工程について説明する。
(固溶可否パラメータ算出工程)
固溶可否パラメータ算出工程では、置換元素Mにより複合タングステン酸化物を置換した際の、複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における、各原子の位置の変位量の最大値である、最大変位量ΔLを算出することができる。
本発明の発明者らの検討によれば、酸素サイトに置換元素Mを固溶させた際に、置換元素Mが酸素サイトに留まるか否かにより、固溶の可否を判定することができる。固溶しない場合には、酸素サイトに置換元素Mがあるとエネルギー的に不安定であるため、エネルギーが安定となる他のサイトに置換元素Mは移動し、それに伴い、置換前後での周囲の原子の位置の変位量も大きくなる。このため、酸素サイトを置換元素Mにより置換した際の固溶の可否については、置換前後での結晶表面における各原子の位置の変位差から判定することができる。そこで、固溶可否パラメータとして、結晶表面における置換前後での各原子の変位量の最大値を本工程では算出する。
固溶可否パラメータ算出工程を実施するに当たっては、まず、置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における各原子の位置を算出しておくことができる。具体的には、置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物Cs0.33WOの結晶構造の表面構造を用いて構造緩和計算を行い、表面の安定構造を算出することができる。
さらに、酸素の一部を置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における各原子の位置を算出することができる。具体的には、複合タングステン酸化物の酸素サイトの一部を置換元素Mで置換し、固溶させた際の結晶構造の表面構造を用いて構造緩和計算を行い、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における各原子の位置を算出することができる。
そして、上記算出結果から、置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における各原子の位置と、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における各原子の位置との変位量(変位幅)の最大値である、最大変位量(最大変位幅)ΔLを算出できる。
本発明の発明者らの検討によれば、最大変位量ΔLが1.00Å以下であれば、固溶が可能であると判定することができる。すなわち、置換元素Mにより複合タングステン酸化物を置換した際に、酸素サイトに置換元素Mが留まっていることになる。一方、最大変位量ΔLが1.00Åを超える場合には、置換元素Mは酸素サイトではない他のサイトに移動し、固溶が不可能であると判定することができる。
(吸着エネルギー差算出工程)
吸着エネルギー差算出工程では、置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaと、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEを算出することができる。
吸着エネルギーEa、Ebはそれぞれ、E1(複合タングステン酸化物の結晶表面の表面構造のエネルギー)、E2(水分子単体のエネルギー)、E3(複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子が吸着した後のエネルギー)を第一原理計算により算出し、下記式(A)により算出できる。
吸着エネルギー(Ea、Eb)=E1+E2−E3 ・・・(A)
なお、置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaを算出する場合には、E1については置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面の表面構造のエネルギーを、E3については置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子が吸着した後のエネルギーをそれぞれ用いている。
また、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbを算出する場合には、E1については置換した複合タングステン酸化物の結晶表面の表面構造のエネルギーを、E3については置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子が吸着した後のエネルギーをそれぞれ用いている。
置換した複合タングステン酸化物において、置換前と比較して水分子の吸着エネルギーが小さくなっている程、置換による耐水性を高める効果が高くなっていることを示している。そして、本発明の発明者らの検討によれば、以下の式(B)で表される置換前後での吸着エネルギー差ΔEは、0.30eV以上が好ましい。これは、0.30eV以上の場合、置換前と比較して水分子の吸着を抑制することができ、水に対して特に安定であり、耐水性が十分に高められているためである。
ΔE=Ea−Eb ・・・(B)
(浮き上がり量算出工程)
浮き上がり量算出工程では、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、結晶表面と垂直方向のCsの変位量Δzを算出することができる。
浮き上がり量算出工程で算出する上記Δzが小さいほど、水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がり、特にCsの脱離を十分に抑制することができる。
本発明の発明者らの検討によれば、上記Δzが0.20Å以下の場合、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際のCsの浮き上がりを十分に抑制でき、Csの脱離の発生を抑制できる。このため、従来の置換していない複合タングステン酸化物で見られた、Csの脱離による、光の透過プロファイルの変化の発生を防止し、耐水性に優れた複合タングステン酸化物とすることができる。
固溶可否パラメータ算出工程や、吸着エネルギー差算出工程、浮き上がり量算出工程において、計算に用いる結晶表面(基準面)は特に限定されるものではなく、任意に選択して用いることができる。ただし、計算に用いる結晶表面としては、露出面であり、耐水性に劣り、劣化進行の早い面を用いることが好ましい。Cs0.33WOは、[001]方向にCsの拡散パスを有しており、Csは[001]方向に移動しやすい。このため、(001)面から劣化が進行すると考えられることから、例えば(001)面を結晶表面として用いることが好ましい。なお、固溶可否パラメータ算出工程、吸着エネルギー差算出工程、及び浮き上がり量算出工程で計算に用いる結晶表面は各工程で異なっていても良いが、計算量を少なくするため、同じ結晶表面を用いることが好ましい。
また、固溶可否パラメータ算出工程や、吸着エネルギー差算出工程、浮き上がり量算出工程において、一般式Cs0.33WM3−xで表される置換した複合タングステン酸化物の、各種パラメータを算出する際、置換量(置換割合)Xは特に限定されるものではなく、任意に選択することができるが、0<X≦0.5であることが好ましい。これは、置換量Xが0.5を超える場合、置換前のCs0.33WOよりも、可視光透過率、及び日射遮蔽特性が低下する恐れがあるからである。
(判定工程)
判定工程では、以下の式(1)、式(2)、式(3)の全てを満たす場合に、置換元素Mを合格と判定することができる。
ΔL≦1.00Å ・・・(1)
ΔE≧0.30eV・・・(2)
Δz≦0.20Å ・・・(3)
また、判定工程では、上記式(1)、式(2)、式(3)のいずれかを満たさない場合、置換元素Mを不合格と判定することができる。
なお、判定工程における合格とは、検討を行った置換元素Mが、複合タングステン酸化物の酸素サイトに固溶することができ、該置換元素Mで置換することにより、水分子の吸着エネルギーを抑制し、Csの浮き上がりを抑制することができる置換元素として認定し、選択することを意味する。
すなわち、合格の場合、該置換元素Mは、複合タングステン酸化物の酸素サイトの一部を置換することで、Cs0.33WOの可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる置換元素として好適に用いることができると認定し、選択することができる。
判定工程は、固溶可否パラメータ算出工程、吸着エネルギー差算出工程、浮き上がり量算出工程を実施した後に各工程で算出したパラメータに基いて実施することができる。
また、判定工程に替えて、または判定工程に加えて、各工程で個別に判定工程(判定ステップ)を実施することもできる。具体的には、例えば固溶可否パラメータ算出工程において、ΔL≦1.00Åを満たしているかを判定する判定ステップを実施することができる。また、吸着エネルギー差算出工程で、ΔE≧0.30eVを満たしているかを判定する判定ステップを実施することができる。また、浮き上がり量算出工程において、Δz≦0.20Åを満たしているかを判定する判定ステップを実施することができる。
このように各工程においても判定ステップを実施した場合、各工程での判定ステップにおいて全ての判定が完了しているため、判定工程を実施する場合は、再度各パラメータを充足しているかを判定する必要はなく、各工程での判定ステップの結果に基づいて、置換元素Mについての合、不合格の判定を実施できる。
また、上述のように各工程において判定ステップを実施する場合、いずれかの工程の判定ステップで条件を満たしていないと判定された場合には、他の工程を実施せずに置換元素Mは不合格であると判定して、すなわち、判定に供した置換元素Mは、Cs0.33WOの可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させるための置換元素として不適格であるとして、終了することもできる。
なお、上述の固溶可否パラメータ算出工程、吸着エネルギー差算出工程、浮き上がり量算出工程を実施する順番は特に限定されるものではなく、任意の順番で実施することができる。例えば、上述の順に従って、固溶可否パラメータ算出工程、吸着エネルギー差算出工程、浮き上がり量算出工程の順に実施することができる。
また、置換元素として複数の候補がある場合には、置換元素を変えて、上述の固溶可否パラメータ算出工程、吸着エネルギー差算出工程、浮き上がり量算出工程、判定工程を繰り返し実施することもできる。この場合、上記工程を繰り返し実施することにより、複合タングステン酸化物の酸素サイトの一部を置換することで、Cs0.33WOの可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる置換元素を検討、選択することができる。
[複合タングステン酸化物の製造方法]
次に、本実施形態の複合タングステン酸化物の製造方法の一構成例について説明する。
本実施形態の複合タングステン酸化物の製造方法は、以下の工程を有することができる。
既述の複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法により、複合タングステン酸化物Cs0.33WOの、酸素の一部を置換元素Mで置換して、一般式Cs0.33WMxO3−xで表される置換した複合タングステン酸化物とする場合の、置換元素Mを選択する選択工程。
上記置換元素Mにより置換した複合タングステン酸化物を合成する合成工程。
選択工程の具体的な工程については既述のため、説明を省略する。
なお、選択工程では、例えば複数の置換元素Mの候補について、既述の固溶可否パラメータ算出工程、吸着エネルギー差算出工程、浮き上がり量算出工程、判定工程を繰り返し実施し、Cs0.33WOの可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる複合タングステン酸化物の置換元素を選択することができる。
本発明の発明者らが検討を行ったところ、有効な置換元素としては、例えばCl、Br、Iが挙げられる。
そして、合成工程では、選択した置換元素、例えばCl、Br、Iから選択された1種類以上の元素により置換した複合タングステン酸化物を合成することができる。この際の具体的な合成方法は特に限定されるものではなく、選択した置換元素に応じて任意の方法を選択することができる。
なお、置換した複合タングステン酸化物を合成する際の、選択した置換元素Mによる置換量は特に限定されるものではないが、例えば置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の一般式Cs0.33WM3−xの置換量Xが0<X≦0.5であることが好ましい。特に、Cs0.33WOの結晶構造をより確実に維持するために、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の一般式Cs0.33WM3−xの置換量Xは、0<X≦0.1とすることがより好ましく、特に置換量Xは0.1程度とすることがさらに好ましい。
また、置換元素は一様に分布しているよりは、例えば複合タングステン酸化物粒子とした場合、その露出界面近傍に多くいることが好ましい。
合成した、選択した置換元素Mにより置換した複合タングステン酸化物は、例えば所望の粒径となるように粉砕し、各種用途に用いることができる。例えば熱線遮蔽膜等の用途に用いる場合であれば粒径がナノメートルオーダーのナノ粒子として、透明樹脂等に分散して、熱線遮蔽膜や、合わせガラスとすることができる。また、必要に応じて置換していないCs0.33WOや他の熱線遮蔽材料と混合し用いることもできる。
以上に説明した本実施形態の複合タングステン酸化物の製造方法によれば、従来の置換していない複合タングステン酸化物と比較して、可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させた複合タングステン酸化物を得ることができる。このため、該置換した複合タングステン酸化物を用いることで、従来よりも耐水性に優れた熱線遮蔽特性を有するガラス(合わせガラス)等を提供することが可能になる。
以下、実施例を参照しながら本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
[実施例1]
以下の手順により、置換元素Clについて評価を行った。なお、置換元素Clにより複合タングステン酸化物の酸素サイトを置換した場合、置換元素Clで置換した複合タングステン酸化物は、Cs0.33WCl3−xで表され、該式中の置換量Xは0.5として計算を行った。置換量Xを0.5にすることで、当初のCs0.33WOの可視光透過性及び日射遮蔽特性を維持しつつ、計算速度を速めることが可能となった。
(固溶可否パラメータ算出工程)
複合タングステン酸化物の(001)面を結晶表面(基準面)として露出された、Cs 4原子、W 12原子、O 36原子からなる表面構造を元に原子基底第一原理計算ソフトDMol3(アクセルリス株式会社製)を用いて表面構造のエネルギーを計算した。
置換元素Clにより複合タングステン酸化物の酸素サイトを置換した際の、複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における、各原子の位置の変位量の最大値である、最大変位量ΔLは0.37Åであることが確認できた。
従って、ΔL≦1.00Åになることが確認できた(判定ステップ)。
(吸着エネルギー差算出工程)
次にDMol3を用い水分子単体のエネルギーE2を計算した。さらに、置換前、置換後の複合タングステン酸化物それぞれについて、結晶表面((001)面)の表面構造のエネルギーE1、及び結晶表面((001)面)に水分子が吸着した後のエネルギーE3を、DMol3により計算し、置換前、置換後の複合タングステン酸化物それぞれについて、E1+E2−E3を計算し、吸着エネルギーEa、Ebを算出した。
上述のように計算を行った結果、置換元素Clで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaが0.81eVとなった。また、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbが0.46eVとなった。このため、EaとEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEは0.35eVになることが確認できた。
従って、ΔE≧0.30eVになることが確認できた(判定ステップ)。
(浮き上がり量算出工程)
置換元素Clで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面((001)面)に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、前記結晶表面と垂直方向の前記Csの変位量Δzを算出すると、0.06Åになることが確認できた。
従って、Δz≦0.20Åになることが確認できた(判定ステップ)。
(判定工程)
各工程の判定ステップにおいて、以下の式(1)、式(2)、式(3)の全てを満たすことが確認されたことから、置換元素Clを合格であると判定した。すなわち、複合タングステン酸化物の可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる置換元素として置換元素Clを認定、選択した。
ΔL≦1.00Å ・・・(1)
ΔE≧0.30eV・・・(2)
Δz≦0.20Å ・・・(3)
各工程で算出したパラメータを表1にまとめて示す。
[実施例2]
置換元素としてBrを検討した点以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、置換元素Brにより複合タングステン酸化物の酸素サイトを置換した場合、置換元素Brで置換した複合タングステン酸化物は、Cs0.33WBr3−xで表され、該式中の置換量Xは0.5して計算を行っている。
固溶可否パラメータ算出工程では、最大変位量ΔLは0.56Åであることが確認できた。
従って、ΔL≦1.00Åになることが確認できた(判定ステップ)。
吸着エネルギー差算出工程では、置換元素Brで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaが0.81eVとなった。また、置換元素Brで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbが0.41eVとなった。このため、EaとEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEは0.40eVになることが確認できた。
従って、ΔE≧0.30eVになることが確認できた(判定ステップ)。
浮き上がり量算出工程では、置換元素Brで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、前記結晶表面と垂直方向の前記Csの変位量Δzを算出すると、0.03Åになることが確認できた。
従って、Δz≦0.20Åになることが確認できた(判定ステップ)。
(判定工程)
各工程の判定ステップにおいて、実施例1で示した式(1)、式(2)、式(3)の全てを満たすことが確認されたことから、置換元素Brを合格であると判定した。すなわち、複合タングステン酸化物の可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる置換元素として置換元素Brを認定、選択した。
[実施例3]
置換元素としてIを検討した点以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、置換元素Iにより複合タングステン酸化物の酸素サイトを置換した場合、置換元素Iで置換した複合タングステン酸化物は、Cs0.33WI3−xで表され、該式中の置換量Xは0.5として計算を行っている。
固溶可否パラメータ算出工程では、最大変位量ΔLは0.80Åであることが確認できた。
従って、ΔL≦1.00Åになることが確認できた(判定ステップ)。
吸着エネルギー差算出工程では、置換元素Iで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaが0.81eVとなった。また、置換元素Iで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbが0.37eVとなった。このため、EaとEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEは0.44eVになることが確認できた。
従って、ΔE≧0.30eVになることが確認できた(判定ステップ)。
浮き上がり量算出工程では、置換元素Iで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、前記結晶表面と垂直方向の前記Csの変位量Δzを算出すると、0.05Åになることが確認できた。
従って、Δz≦0.20Åになることが確認できた(判定ステップ)。
(判定工程)
各工程の判定ステップにおいて、実施例1で示した式(1)、式(2)、式(3)の全てを満たすことが確認されたことから、置換元素Iを合格であると判定した。すなわち、複合タングステン酸化物の可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができる置換元素として置換元素Iを認定、選択した。
[比較例1]
置換元素としてFを検討した点以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、置換元素Fにより複合タングステン酸化物の酸素サイトを置換した場合、置換元素Fで置換した複合タングステン酸化物は、Cs0.33WF3−xで表され、該式中の置換量Xは0.5として計算を行っている。
固溶可否パラメータ算出工程では、最大変位量ΔLは0.07Åであることが確認できた。
従って、ΔL≦1.00Åになることが確認できた(判定ステップ)。
吸着エネルギー差算出工程では、置換元素Fで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaが0.81eVとなった。また、置換元素Fで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbが0.82eVとなった。このため、EaとEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEは−0.01eVになることが確認できた。
従って、ΔE≧0.30eVを満たさないことが確認できた(判定ステップ)。
浮き上がり量算出工程では、置換元素Fで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、前記結晶表面と垂直方向の前記Csの変位量Δzを算出すると、0.51Åになることが確認できた。
従って、Δz≦0.20Åを満たさないことが確認できた(判定ステップ)。
(判定工程)
各工程の判定ステップにおいて、実施例1で示した式(2)、式(3)を満たさないことが確認されたことから、Csの浮き上がりが抑制されないことが示され、置換元素Fを不合格であると判定した。すなわち、置換元素Fは、複合タングステン酸化物の可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができないと認定した。
[比較例2]
置換元素としてBを検討した点以外は、実施例1と同様にして評価を行った。なお、置換元素Bにより複合タングステン酸化物の酸素サイトを置換した場合、置換元素Bで置換した複合タングステン酸化物は、Cs0.33WB3−xで表され、該式中の置換量Xは0.5として計算を行っている。
固溶可否パラメータ算出工程では、最大変位量ΔLは1.93Åであることが確認できた。
従って、ΔL≦1.00Åを満たさず、Bは、酸素サイトから大きく変位した位置において安定であることがわかり、Bは酸素サイトを置換しないことが確認できた。このため、以降の工程を行わずに、置換元素Bを不合格であると判定した。すなわち、置換元素Bは、複合タングステン酸化物の可視光透過性と、熱線遮蔽特性は維持したまま、耐水性を向上させることができないと認定した。
Figure 0006657038

Claims (2)

  1. 複合タングステン酸化物Cs0.33WOの、酸素の一部を置換元素Mで置換して、一般式Cs0.33WM3−xで表される置換した複合タングステン酸化物とする場合の、複合タングステン酸化物の置換元素Mの選択方法であって、
    置換元素Mにより複合タングステン酸化物を置換した際の、複合タングステン酸化物の結晶の結晶表面における、各原子の位置の変位量の最大値である、最大変位量ΔLを算出する固溶可否パラメータ算出工程と、
    置換元素Mで置換する前の複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEaと、置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面における水分子の吸着エネルギーEbとの差である、吸着エネルギー差ΔEを算出する吸着エネルギー差算出工程と、
    置換元素Mで置換した複合タングステン酸化物の結晶表面に水分子を吸着させた際の、Csの浮き上がりによる、前記結晶表面と垂直方向の前記Csの変位量Δzを算出する浮き上がり量算出工程と、
    以下の式(1)、式(2)、式(3)の全てを満たす場合に、置換元素Mを合格とする判定工程と、
    ΔL≦1.00Å ・・・(1)
    ΔE≧0.30eV・・・(2)
    Δz≦0.20Å ・・・(3)
    を有する複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法。
  2. 請求項1に記載の複合タングステン酸化物の置換元素の選択方法により、複合タングステン酸化物Cs0.33WOの、酸素の一部を置換元素Mで置換して、一般式Cs0.33WMxO3−xで表される置換した複合タングステン酸化物とする場合の、置換元素Mを選択する選択工程と、
    前記置換元素Mにより置換した複合タングステン酸化物を合成する合成工程と、を有する複合タングステン酸化物の製造方法。
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