JP6655159B2 - 三相同期電動機の制御装置および制御方法、駆動装置並びに電動パワーステアリング装置 - Google Patents

三相同期電動機の制御装置および制御方法、駆動装置並びに電動パワーステアリング装置 Download PDF

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Description

本発明は、三相同期電動機の制御装置および制御方法、駆動装置並びに電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置では、小型・高効率の三相同期電動機が用いられている。しかし、三相同期電動機では一般に、磁石を備えた回転子の回転位置をホールICなどの磁気検出素子で検出し、その検出結果に基づき、固定子側の電機子コイルを順次励磁して回転子を回転させている。加えて、精密な回転位置検出器であるレゾルバやエンコーダ、GMRセンサなどを用いることで、正弦波電流での駆動を実現でき、トルクリプルなどの振動や騒音の低減を図っている。
三相同期電動機は、この回転位置検出器が故障すると、すぐに回転できなくなる。これは、回転位置検出器にホールIC以外のレゾルバやエンコーダ、GMRセンサを用いた場合も同様である。このように、回転位置検出器の故障は、電動パワーステアリング装置において作動不良や異常運転の原因となるため、改善が求められてきた。
特許文献1では、この回転位置検出器の故障のとき、回転位置検出器以外に、三相同期電動機の磁石により誘起された誘起電圧と電流から位置を推定する回転位置推定手段を、回転位置検出器の出力の代替として使用することで、回転位置検出器の故障時にも三相同期電動機を安定して駆動することができる。しかし、この回転位置推定手段は、三相同期電動機の回転速度が定格速度10%より低い速度のとき誘起電圧がノイズに埋もれてしまうため、低速で回転子の位置を検知することができなかった。特に、電動パワーステアリングでは、操舵をアシストするのに使用する三相同期電動機の回転速度が零速、もしくは零速近傍の低速で使用されるため、特許文献1の回転位置推定手段は、位置を推定できないという課題があった。
零速および低速で回転位置を推定できない誘起電圧に基づく回転位置推定手段の代わりに、通常1個の回転位置検出器を2個以上と増加させることで、回転位置検出器の零速および低速での回転位置精度を故障前と同等の精度で検出することができる。しかし、電動パワーステアリングでは、搭載スペースやコストの制約から、ハード系の回転位置検出器を増加させることは困難である。
これらの課題に対して、例えば特開2009−189176号公報(特許文献2)にあるように、仮想中性点電位による同期電動機の120度通電制御を基礎とした低速度域におけるソフト系の回転位置推定手段が提案されており、誘起電圧の小さい低速度領域においても三相同期電動機を制御することができるようになってきている。加えて、特開2013−55744号公報(特許文献3)のように、三相巻線の中性点電位から回転位置を推定する回転位置推定手段が提案されており、誘起電圧の小さい低速度領域においても同期電動機を正弦波で駆動できるようになっている。
特開2010−022196号公報 特開2009−189176号公報 特開2013−055744号公報
特許文献1に記載のものは、回転位置検出器の故障に際してハード系の回転位置検出器の代わりにソフト系の回転位置推定手段を使用することで、電動パワーステアリングに求められる継続駆動を実現できるが、電動パワーステアリングで頻繁に使用される三相同期電動機の動作領域で位置推定できないという課題があった。
特許文献2、特許文献3に記載のものは、仮想中性点電位もしくは中性点電位により回転子の位置を推定することで、電動パワーステアリングで頻繁に使用される三相同期電動機の動作領域で位置推定できるが、電動パワーステアリングで元々使用されていた位置検出器との併用や位置検出器の故障時の対応については示されていない。
本発明の目的は、駆動装置のコストを増大することなく、三相同期電動機の駆動装置の信頼性を向上させる、三相同期電動機の制御装置および制御方法、駆動装置並びに電動パワーステアリング装置を提供することにある。
本発明に係る三相同期電動機の制御装置、及びこれを用いた駆動装置、電動パワーステアリング装置は、前記三相同期電動機の中性点電位もしくは仮想中性点電位に基づいて回転子位置を推定する回転位置推定部と、回転位置検出器によって検出された回転子位置または前記回転位置推定部によって推定された回転子位置のいずれかに基づき、前記三相同期電動機の指令信号を演算する指令信号演算部と、を備え、前記指令信号演算部は、故障もしくは異常である前記回転位置検出器によって検出された回転子位置と、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置とが、乖離した後、略一致するときに、前記回転位置検出器によって検出された回転子位置に基づく前記指令信号の演算と、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置に基づく前記指令信号の演算と、を切り替えることを特徴とする。
本発明によれば、前記回転位置検出器によって検出された回転子位置に基づく前記指令信号の演算と、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置に基づく前記指令信号の演算と、を切り替える際の切り替えショックを少なくすることができ、信頼性を向上させることができる。
本発明のその他の目的と特徴は、以下に述べる実施例で明らかにする。
第1の実施形態における駆動装置の構成図である。 仮想中性点電位に基づく回転位置推定部16Aを示したブロック図である。 中性点電位に基づく回転位置推定部16Bを適用した駆動装置の構成図である。 第2の実施形態における駆動装置の構成図である。 検出位置判定部18における処理である。 第3の実施形態における駆動装置の構成図である。 図6の回転位置比較手段18の処理構成を示すフロー図である。 第4の実施形態における駆動装置の構成図である。 第4の実施形態におけるプリント回路板1の構成である。 第5の実施形態における駆動装置の構成図である。 第6の実施形態における駆動装置の構成図である。 回転位置推定比較部18の構成を示すブロック図である。 中性点電位の引き出し線のオープン故障での断線検知の概要である。 第7の実施形態における駆動装置の構成図である。 回転位置比較部19の構成を示すブロック図である。 図15の回転位置比較手段19Aの処理構成を示すフロー図である。 電動パワーステアリング装置の構成例を示す図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る電力変換装置の実施の形態について説明する。なお、各図において同一要素については同一の符号を記し、重複する説明は省略する。
図17は、電動パワーステアリング装置4の構成を示す図である。運転者がステアリングホイール41を操作すると、ステアリングホイール41の回転トルクをトルクセンサ42が検知する。トルクセンサ42が検知したトルクは駆動装置3に入力される。駆動装置3は、三相同期電動機2と、三相同期電動機2を駆動するプリント回路板1を有する。プリント回路板1は、トルクセンサ42が検知したトルクに応じて、三相同期電動機2を駆動する。三相同期電動機2は、当該トルクに応じた指令に基づいて、操舵を補助するためのトルクを出力する。三相同期電動機2の出力トルクは、ステアリングアシスト機構43を介して操舵力をアシストし、ステアリング機構44へ出力される。そして、ステアリング機構44により、タイヤ45を転舵する。
以下では、電動パワーステアリング装置を制御する制御装置の実施の形態として、トルクセンサ42が検知したトルクに基づいて操舵を補助するトルクを出力する駆動装置3および、駆動装置3を構成するプリント回路板1と三相同期電動機2の制御について説明する。以下の複数の実施形態で説明する本発明は、仮想中性点電位もしくは中性点電位に基づいた位置推定手段を、零速および定格速度10%以下の低速が頻繁に使用される電動パワーステアリング装置に適用した点に特徴を有する。これにより、零速もしくは低速の動作領域においても三相同期電動機を駆動することで操舵のアシストを継続することができる。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る駆動装置3の構成を示す図である。本実施形態に係る制御装置として特徴的な構成であるプリント回路板1の構成を、図1を用いて説明する。
本実施形態のプリント回路板1は、インバータ12、パルス幅変調信号出力手段13、仮想中性点回路14、電流および電圧検出部15、回転位置推定部16A、指令信号演算部17を有する。インバータ12は、直流電源11から入力された直流電流を三相交流電流に変換し、三相同期電動機2に出力する。インバータ12を構成するスイッチング素子Sup〜Swnは、パルス幅変調信号出力手段17で演算されるパルス幅変調信号に基づいて、制御される。
仮想中性点回路14から入力された仮想中性点電位Vn0に基づき、回転位置推定部16Aは、三相同期電動機2の回転位置情報を推定する。回転位置推定部16Aの動作は、図2において後述する。回転位置推定部16Aの出力信号は符号θ1で表される。回転位置情報推定値θ1に基づき、指令信号演算部17は、パルス幅変調信号を演算し、出力する。出力された前記パルス幅変調信号は、パルス幅変調信号出力手段13を介して、インバータ12へ出力される。
図2は、回転位置推定部16Aの構成を示すブロック図である。回転位置推定部16Aは、仮想中性点電位Vn0に基づいて、回転位置推定θ1を推定する。なお、本実施形態においては、仮想中性点電位に基づいて位置推定をしているが、中性点電位に基づく位置推定を使用しても良い。
回転位置推定部16Aは、非通電相電位選択器161、基準レベル切替器162、比較器163、通電モード決定器164により構成される。
非通電相電位選択器161は、通電モード決定器164の出力するモード指令を受けて、仮想中性点電位をサンプルホールドする。基準レベル切替器162は、モード指令に応じて正側基準電圧と負側基準電圧を設定し、非通電相電位選択器161と基準レベル切替器162を比較し、通電モード決定器164へ入力する。この構成によって、非通電相の必要な電位が得られることになる。以上のような構成とすることで、低速時の位置検出をセンサなしに行うことが実現できる。本実施形態の電動パワーステアリング装置の制御装置によれば、電動パワーステアリング装置で頻繁に使用される零速および定格速度10%以下の低速において、位置検出器がない状態での駆動をし、トルクを出力することができる。
回転位置推定部16Aでは、仮想中性点電位からモード指令を演算し、位置とする方法を紹介したが、この方法は120度通電に基づく方法であるので、電流波形は歪む。そのため、図3に示すように、三相巻線の中性点を引き出した中性点電位に基づく位置推定手段である回転位置推定部16Bとしてもよい。
(第2の実施形態)
図4は、第2の実施形態に係る駆動装置3の構成を表すブロック図である。本実施形態の駆動装置3は、ハード系の位置検出器21と位置検出判定器18とを有する点を特徴とする。
電動パワーステアリング装置では、位置検出の信頼性の観点から、三相同期電動機2の回転子の位置を検出する位置検出器が設けられている。本実施形態では、検出位置判定部18によって、位置検出器21によって検出された位置が正常信号のときは、位置検出器21の出力θ3を用い、位置検出器21によって検出された位置が異常信号のときは、回転位置推定部18の出力θ1を用いる。
位置検出器21によって検出された位置信号が正常信号から異常信号になったとき、位置検出器21の出力θ3から回転位置推定部18の出力θ1に急激に変化させると、モータの脱調や振動、騒音が発生してしまう。そこで、位置検出器21の出力θ3と回転位置推定部18の出力θ1に乖離が発生し、位置検出器が故障していると判定されたとき、検出位置判定部18は、図5に示すように位置検出器21の位置θ3と回転位置推定部16の位置θ1が略一致したところで位置信号を切り替える。
このような構成とすることで、位置検出器の位置情報に加えて位置推定部による位置情報を使用することができ、低コストに冗長な電動パワーステアリング装置を構成できる。また、位置検出器21が故障したときも切り替えショックが少なくドライバに違和感を与えない電動パワーステアリング装置を得ることができる。
位置検出器21の信号が正常信号のとき、検出位置判定部18において回転位置推定部16の出力θ1と位置検出器21の出力θ3を比較し、位置検出器21の信号に合わせることで、回転位置推定部16で使用する三相同期電動機ごとの磁気飽和特性の個体差を調整することができる。結果として、複数の三相同期電動機の個体差の調整を低コストに実現できる。
本実施形態である図4において、回転位置推定部16は、仮想中性点電位に基づく位置推定部16Aを用いて説明しているが、中性点電位に基づく位置推定部16Bを使用してもよい。
(第3の実施形態)
図6は、第3の実施形態に係る駆動装置3の構成を表すブロック図である。本実施形態の駆動装置3は、第2の実施形態と比較し、位置検出器21に加えて位置検出器22を備え、位置検出システムを冗長構成とする点が特徴である。
電動パワーステアリング装置では、位置検出信頼性の向上の観点から、三相同期電動機2の回転子の位置を検出する位置検出器が2個以上設けられていることが多い。本実施形態では、位置検出器が2個の場合を代表例として取り上げて述べる。
位置検出器2個の構成において、一方の位置検出器が故障した場合、どちらの位置検出器が故障したかを判別することは困難である。そこで、本実施形態では、位置検出器2個に加えて、回転位置推定部16を使用することで、位置検出器21と位置検出器22のうちのどちらが故障しているか判定することができる。したがって、正常な位置検出器を使用して電動パワーステアリング装置を駆動することができる。
図7に、回転位置比較手段18の処理構成を示すフロー図を示す。まず、位置検出器21と22の出力信号を比較し、一致している場合は位置検出器21の信号を用いる。位置検出器21の出力信号θ3と22の出力信号θ4が一致していない場合は、回転位置推定部16Aの出力信号θ1と比較する。位置検出器21の出力信号θ3が回転位置推定部16Aの出力信号θ1と一致した場合は、位置検出器21が正常と判断し、位置検出器21の出力信号θ3を用いる。位置検出器22の出力信号θ4が回転位置推定部16Aの出力信号θ1と一致した場合は、位置検出器22が正常と判断し、位置検出器21の出力信号θ3を用いる。位置検出器21の出力信号θ3および位置検出器22の出力信号θ4が共に回転位置推定部16Aの出力信号θ1と一致しない場合は、回転位置推定部16Aの出力信号θ1を用いる。
このような構成とすることで、2個ある位置検出器のうち1個が故障した場合であっても、回転位置推定部によっていずれの位置検出器が故障したかを特定することができる。そして、もう一方の位置検出器の位置情報を使用することで、位置検出器を使用した継続アシストを低コストで実現することができる。
(第4の実施形態)
図8は、第4の実施形態に係る駆動装置3の構成を表すブロック図である。本実施形態では回転位置推定部として特に、仮想中性点電位14に基づく方法について説明する。
回転位置推定部16Aは、仮想中性点電位14に基づいて駆動される。仮想中性点回路14は、図9に示すように、マイコンが搭載されるプリント回路板1の上に設置される。このような構成とすることで、三相巻線の中性点電位の引き出し線が不要となり、プリント回路板1と三相同期電動機2との結線が容易となる。また、プリント回路板1上に仮想中性点回路14を設置することで、配線のノイズによる誤動作や検出電圧のリプルの増大を防ぐことができる。また、配線の長さも短くなり、コストを低減することができる。
この仮想中性点回路14の抵抗は、三相同期電動機2の巻線抵抗の100倍以上の抵抗値で構成される。このように、巻線抵抗と仮想中性点回路の抵抗に差をつけることで、三相巻線のインピーダンスと分離することができるため、磁気飽和による仮想中性点電位の変動を精度よく検出し、検出位置推定部16における位置精度を向上することができる。
仮想中性点電位14に基づいて駆動される回転位置推定部16Aは、120度通電制御で駆動される。そのため、電気角の精度は±30度しかなく、高速回転では制御周期内での位置誤差が大きく、逆トルクの発生や脱調が発生する。そのため、三相同期電動機2の回転数が所定の回転数、例えば3000rpmより大きくなった場合、電流を0にしてアシストを停止させる。これにより、パワーステアリング装置の安定駆動を実現することができる。
(第5の実施形態)
図10は、第5の実施形態に係る駆動装置3の構成を表すブロック図である。本実施形態では、回転一推定部16として特に、三相同期電動機2の三相巻線の中性点電位を用いる構成となっている。
このような構成とすることで、仮想中性点電位に基づく位置推定と異なり、正弦波での駆動が実現でき、トルク脈動による振動や騒音を低減することができる。
(第6の実施形態)
図11は、第6の実施形態に係る駆動装置3の構成を表すブロック図である。本実施形態は、三相同期電動機2の三相巻線の中性点電位と仮想中性点電位の2つの信号を使用する点が特徴である。
図12に、回転位置推定比較部18の構成を示す。回転位置推定比較部18は、仮想中性点電位に基づく位置推定を行う回転位置推定部16A、中性点電位に基づく位置推定を行う回転位置推定部16B、仮想中性点電位回路の故障や中性点電位の引き出し線の断線を検出する回転位置推定比較部18Aにより構成される。
回転位置推定比較部18Aでは、仮想中性点電位と中性点電位を比較することで、仮想中性点電位回路に設置された抵抗のオープン故障や中性点電位の引き出し線のオープン故障での断線を検出する。
中性点電位の引き出し線のオープン故障での断線検知の概要を、図13を用いて説明する。図13には、インバータ2の各相の上側アームに印加される電圧と、中性点電位Vnおよび仮想中性点電位Vn0の波形を示している。図13において、中性点電位Vnは破線で、仮想中性点電位Vn0は実線で示される。
図13の上段に示すように、中性点電位引き出し線が断線していない場合には、インバータ2の上側アームが全てオンの期間において、仮想中性点電位Vn0と中性点電位Vnは一致する。しかし、中性点電位の引き出し線がオープン故障で断線したとき、図13の下段に示すように、仮想中性点電位と中性点電位が不一致となる。このように、中性点電位と仮想中性点電位とを比較することで、断線を検知する。
仮想中性点電位に基づく位置推定を行う回転位置推定部16Aと中性点電位に基づく位置推定を行う回転位置推定部16Bのうちの一方の位置推定部が故障した場合、故障していないもう一方の回転位置推定部に切り替えることで、操舵アシストを継続することができる。仮想中性点電位と中性点電位を備え、2つの電位を比較することで、中性点電位と仮想中性点電位の引き出し線の断線を別系統の回路を設けることなく、検知することができる。
(第7の実施形態)
図14は、第7の実施形態に係る駆動装置3の構成を表すブロック図である。本実施形態の駆動装置は、中性点電位と仮想中性点電位の2つの信号に加え、回転位置検出部21の信号を使用する点が特徴である。
図15は、回転位置比較部19の構成を示す。回転位置比較部19は、仮想中性点電位に基づく位置推定を行う回転位置推定部16A、中性点電位に基づく位置推定を行う回転位置推定部16B、回転位置推定部の出力16A、16Bと回転位置検出器の出力θ3とを比較する回転位置比較手段19Aにより構成される。
図16は、回転位置比較手段19Aの処理構成を示すフロー図を示す。回転位置比較手段19Aでは、位置検出器21の出力と回転位置推定部16Bの出力を比較し、これら2つの出力のうちどちらが故障しているかを回転位置推定部16Aの出力で判定する。位置検出器21と回転位置推定部16Bの出力信号θ2を比較し、一致している場合は位置検出器21の信号を用いる。位置検出器21の出力信号θ3と回転位置推定部16Bの出力信号θ2が一致していない場合は、回転位置推定部16Aの出力信号θ1と比較する。位置検出器21の出力信号θ3が回転位置推定部16Aの出力信号θ1と一致した場合は、位置検出器21が正常と判断し、位置検出器21の出力信号θ3を用いる。回転位置推定部16Bの出力信号θ2が回転位置推定部16Aの出力信号θ1と一致した場合は、位置検出器22が正常と判断し、位置検出器21の出力信号θ3を用いる。位置検出器21の出力信号θ3および回転位置推定部16Bの出力信号θ2が共に回転位置推定部16Aの出力信号θ1と一致しない場合は、回転位置推定部16Aの出力信号θ1を用いる。
このような構成とすることで、ハード系の位置検出器を1つとする構成でありながら、3重の冗長系を低コストで確保することができる。なお、本実施形態では、回転位置検出器が1個の例を紹介したが、2個以上とすることで更なる冗長化を図ることができる。
1:プリント回路板
11:直流電源
12:インバータ
13:パルス幅変調信号出力手段
14:仮想中性点回路
15:電流検出部、電圧検出部
16:回転位置推定部
161:非通電相電位選択器
162:基準レベル切替器
163:比較器
164:通電モード決定器
17:指令信号演算部
18:回転位置推定比較部
2:三相同期電動機
3:駆動装置
4:電動パワーステアリング装置
41:ステアリングホイール
42:トルクセンサ
43:ステアリングアシスト機構
44:ステアリング機構
45:タイヤ

Claims (8)

  1. 三相同期電動機の制御装置であって、
    前記三相同期電動機の回転子位置を中性点電位もしくは仮想中性点電位に基づいて推定する回転位置推定部と、
    回転位置検出器によって検出された回転子位置または前記回転位置推定部によって推定された回転子位置のいずれかに基づき、前記三相同期電動機の指令信号を演算する指令信号演算部と、を備え、
    前記指令信号演算部は、前記回転位置検出器が故障していると判定された場合、故障と判定された前記回転位置検出器によって検出された回転子位置と、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置とが、乖離した後、略一致するときに、前記回転位置検出器によって検出された回転子位置に基づく前記指令信号の演算から、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置に基づく前記指令信号の演算へと切り替えることを特徴とする、三相同期電動機の制御装置。
  2. 三相同期電動機の制御装置であって、
    前記三相同期電動機の回転子位置を中性点電位もしくは仮想中性点電位に基づいて推定する回転位置推定部と、
    回転位置検出器によって検出された回転子位置または前記回転位置推定部によって推定された回転子位置のいずれかに基づき、前記三相同期電動機の指令信号を演算する指令信号演算部と、を備え、
    前記指令信号演算部は、前記回転位置検出器から出力される信号が異常である場合、異常信号を出力する前記回転位置検出器によって検出された回転子位置と、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置とが、乖離した後、略一致するときに、前記回転位置検出器によって検出された回転子位置に基づく前記指令信号の演算から、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置に基づく前記指令信号の演算へと切り替えることを特徴とする、三相同期電動機の制御装置。
  3. 三相同期電動機の制御装置であって、
    前記三相同期電動機の回転子位置を中性点電位もしくは仮想中性点電位に基づいて推定する回転位置推定部と、
    回転位置検出器によって検出された回転子位置または前記回転位置推定部によって推定された回転子位置のいずれかに基づき、前記三相同期電動機の指令信号を演算する指令信号演算部と、を備え、
    前記指令信号演算部は、前記回転位置検出器から出力される信号に異常が発生した後、異常信号を出力する前記回転位置検出器によって検出された回転子位置と、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置とが、略一致するときに、前記回転位置検出器によって検出された回転子位置に基づく前記指令信号の演算から、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置に基づく前記指令信号の演算へと切り替えることを特徴とする、三相同期電動機の制御装置。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の三相同期電動機の制御装置であって、
    前記指令信号演算部は、前記回転位置検出器によって検出された回転子位置と、前記回転位置推定部によって推定された回転子位置とが、所定値以上乖離した場合に、前記回転位置検出器から入力される信号に異常が発生していると判定することを特徴とする三相同期電動機の制御装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の三相同期電動機の制御装置と、
    前記制御装置によって駆動が制御される三相同期電動機と、を備えた駆動装置。
  6. 請求項1乃至4のいずれかに記載の三相同期電動機の制御装置と、
    前記制御装置によって駆動が制御される三相同期電動機と、
    前記三相同期電動機の出力トルクによって転舵輪を転舵することができるステアリング機構と、を備えた電動パワーステアリング装置。
  7. 三相同期電動機の制御方法であって、
    前記三相同期電動機の回転子位置を検出するステップと、
    前記三相同期電動機の回転子位置を中性点電位もしくは仮想中性点電位に基づいて推定するステップと、
    検出された回転子位置または推定された回転子位置のいずれかに基づき、前記三相同期電動機の指令信号を演算するステップと、を備え、
    前記検出された回転子位置が異常である場合、異常である前記検出された回転子位置と前記推定された回転子位置とが、乖離した後、略一致するときに、前記検出された回転子位置に基づく前記指令信号の演算から、前記推定された回転子位置に基づく前記指令信号の演算へと切り替えることを特徴とする、三相同期電動機の制御方法。
  8. 三相同期電動機の制御方法であって、
    前記三相同期電動機の回転子位置を検出するステップと、
    前記三相同期電動機の回転子位置を中性点電位もしくは仮想中性点電位に基づいて推定するステップと、
    検出された回転子位置または推定された回転子位置のいずれかに基づき、前記三相同期電動機の指令信号を演算するステップと、を備え、
    前記検出された回転子位置に異常が発生した後異常である前記検出された回転子位置と前記推定された回転子位置とが、略一致するときに、前記検出された回転子位置に基づく前記指令信号の演算から、前記推定された回転子位置に基づく前記指令信号の演算へと切り替えることを特徴とする、三相同期電動機の制御方法。
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