JP6653192B2 - 埋設型ガス栓の取付構造 - Google Patents
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Description
このものは、ガス栓本体(5)と共に電気コンセント(4)を取り付ける形式のもので、表枠体(51)と裏枠体(50)とで壁板(3)に設けた開口(30)の周辺を表裏から挟圧して固定すると共に、表枠体(51)に電気コンセント(4)とガス栓本体(5)が収容されたケース体(53)を接続させる構成である。
裏枠体(50)は、壁板(3)の裏面に添設させる添設枠板(50a)と柱(31)に仮止め可能な調整板(50b)とからなる略L字状の金属板であり、壁板(3)の表面に添設され且つ添設枠板(50a)とで壁板(3)を挟圧する表枠体(51) の矩形開口部(52)の上下端辺からは、長さの異なる二組の張り出し片(51a)(51b)及び(52a)(52b)が奥方向に張り出している。
ガス栓本体(5)が収容されているケース体(53)の前方開放端には複数のフランジ片(57)が張り出しており、前記二組の張り出し片(51a)(51b)又は(52a)(52b)のどちらか一組に、ケース体(53)の複数のフランジ片(57)のうちの対応する2つを接続させる構成となっている。
なお、矩形窓部(50c)は、電気コンセント(4)とガス栓本体(5)とを左右に配置できる大きさに設定されており、配管接続部(55)を介してフレキ管(54)に接続されるガス栓本体(5)は、ソケット接続用のプラグ部(5a)が露出する姿勢にてケース体(53)内に収容された状態で壁板(3)の裏側に位置している。
後は、壁板(3)の表面に、電気コンセント(4)及びガス栓本体(5)のプラグ筒(5a)がそれぞれ露出する窓部(41a)(41b)が形成された化粧板(41)を取り付ければ、電気コンセント付きの埋設型ガス栓の取付工事が完了する。
また、張り出し片(51a)(51b)又は(52a)(52b)のどちらかに接続させるために、複数のフランジ片(57)を具備させたケース体(53)を別途用意しなければならないため、部品点数が多くなる上に、張り出し片(51a)(51b)又は(52a)(52b)のどちらの一組に接続させるか又はガス栓本体(5)の向きによって、使用されるフランジ片(57)が異なるので、注意深く作業しないと間違ったフランジ片(57)を、間違った張り出し片(51a)(51b)又は(52a)(52b)にネジ止めしてしまうミスが生じ易く、作業性が悪いといった問題もあった。
前記開口の周辺の表面に添設され且つ前記裏枠体とで前記開口の周辺を挟んで固定される表枠体と、
前記表枠体又は裏枠体のどちらか一方の矩形開口部の相互に対向する各辺から前記壁板の裏側へそれぞれ張り出す一対の張り出し片とを有し、
前記各張り出し片の、基端部からの長さが異なる各位置に、ガス栓本体に接続させるための第1、第2接続片部が同軸上に位置するように設けられ、
前記第1、第2接続片部は、それぞれ独立して切除可能としたこと』を特徴とする。
壁板に設けた開口の周辺を表裏から挟むように、表枠体と裏枠体が、取り付けられ、これら表枠体と裏枠体のどちらか一方の矩形開口部の対向する各辺から前記壁板の裏側へ張り出させた一対の張り出し片の第1接続片部又は第2接続片部のどちらか一方にガス栓本体を取り付ける。
第1、第2接続片部は、張り出し片の基端部からの長さが異なる位置にそれぞれ設けられており、例えば、基端部から第1接続片部までの距離よりも第2接続片部までの距離の方が長い場合では、ガス栓本体は、第1接続片部に接続させる場合より、第2接続片部に接続させる場合の方が、壁板の裏側へ奥まって位置させることができる。よって、壁板が厚い場合や、壁板から深く奥まった位置にガス栓本体が設置される場合は、張り出し片の基端部からの距離が長い第2接続片部にガス栓本体を取り付ければ良く、逆に、壁板が薄い場合や、壁板から比較的近い位置にガス栓本体が設置されている場合は、第1接続片部にガス栓本体を取り付ければ良い。
このように、壁板の厚みや、壁板からガス配管までの距離に応じて、ガス栓本体を第1接続片部に接続させるか、第2接続片部に接続させるかを選択することにより、壁板からガス栓本体までの距離を2段階に調整することができる。
なお、ガス栓本体の接続部を第1接続片部に接続させる場合には不要な第2接続片部を、第2接続片部に接続させる場合には不要な第1接続片部を、それぞれ独立して切り離すことができるので、第1(又は第2)接続片部にガス栓本体を接続させる際に、不要な第2(又は第1)接続片部が邪魔になることがない。
第1、第2接続片部は同軸上に位置するように設けられているから、ガス栓本体を第1、第2接続片部のどちらに接続させる場合にも、ガス栓本体は前後に移動させるだけで対応させることができ、上下左右に移動させることはない。
前記第1、第2接続片部は、各延長片部の先端近傍をそれぞれ直角に折り曲げて形成され、
前記第1、第2接続片部の一部又は全部が所定の距離をおいて相互に対向して位置するように設定されていると共に、これら対向面にネジ挿通孔が同軸上に設けられ、
前記第1、第2接続片部の前記ネジ挿通孔に対応する前記ガス栓本体の所定個所に、前記ネジ挿通孔に挿通された固定ネジが螺合可能なネジ孔が形成されている』ものである。
表枠体又は裏枠体と、張り出し片と、第1、第2接続片部は、一枚の金属板を打ち抜き加工及び折り曲げ加工により、一体に形成することができるから製造が容易である上に、第1接続片部も第2接続片部も同じ基端片部から突設されているから、ガス栓本体を第1接続片部又は第2接続片部のどちらに取り付けた場合でも、各部の強度は十分であり、確実にガス栓本体を支持することができる。
このものでは、打ち抜き部よりも先端側の所定個所をペンチ等の工具で支持して複数回繰り返して折り曲げることにより、前記打ち抜き部の両側を切断することができ、前記打ち抜き部よりも先端側の部分を切除することができる。
連結状態においては、打ち抜き部の両端は閉じた状態に保持されているから、その部分の強度は十分であり、ガス栓本体を接続させた状態において、不用意に折り曲がったり歪んだりする不都合はない。
又、張り出し片の基端部からの距離の異なる第1、第2接続片部が用意されており、どちらの接続部にガス栓本体を接続させるかによって、壁板の厚みや配管の設置位置等に応じて、ガス栓本体を所望の深さに設置することができる。よって、その分、埋設型ガス栓の壁板の裏側への取付作業も容易となる。
なお、第1、第2接続片部は、同軸上に設けられているから、ガス栓本体を前後に移動させるだけで、第1、第2接続片部のどちらにも、ガス栓本体の同じ箇所を接続させることができるから、ガス栓本体の接続作業はわかりやすく接続箇所を間違うことがない。
さらに、第1、第2接続片部のどちらか不要な方を切除することができるから、不要部分が接続作業の邪魔にならない。よって、取付け作業がやり易くなるから、ガス栓本体の接続作業の作業性が向上する。
図1は、本発明実施の形態の埋設型ガス栓のガス栓本体(33)と、それを壁板(3)の裏側に取り付けるための裏枠体(1)と表枠体(2)を示す斜視図である。
この実施の形態で採用した埋設型ガス栓のガス栓本体(33)は、一つの配管接続部(34)に対して2つのプラグ筒(32a)(32b)が設けられた、所謂、二口ガス栓であり、配管接続部(34)は側方に開放すると共に、プラグ筒(32a)(32b)が壁板(3)に設けられる開口(30)内にて上下に位置する姿勢にて、壁板(3)の裏側に設置させる構成とする。
なお、上記姿勢にて、上側のプラグ筒(32a)の基部(33a)には上突起部(35a)が上方に向かって突設され、下側のプラグ筒(32b)の基部(33b)には下突起部(35b)が下方に向かって突設されており、これら上下突起部(35a)(35b)には、それぞれ、ネジ孔(36)が開口(30)からの深さ方向に形成されている。
なお、裏枠体(1)を柱に固定することによって、表枠体(2)を壁板(3)に圧接するように取り付けることも可能であるが、この実施の形態では表枠体(2)と裏枠体(1)とにより、壁板(3)に設けられる開口(30)の周辺域を表裏から挟圧する構造とする。
裏枠体(1)の矩形開口部(10)の上下辺から、一対の上下張り出し片(11a)(11b)がそれぞれ裏枠体(1)に対して直角に張り出している。
他方、長い方の第2延長片部(13)は、基端片部(11)から奥へ所定長さ延長する縦片(131)と、その先端部から第2延長片部(12)よりも奥に位置する横片(132)とで略L字状に形成されており、縦片(131)と横片(132)との境界線に沿って、横片(132)を、上張り出し片(11a)では下方へ、下張り出し片(11b)では上方へそれぞれ直角に折り曲げることにより、横片(132)が第2接続片(13a)(13b)として機能することとなる。
また、矩形開口部(10)の前記一側辺の中央と、他側辺の上下のコーナ部に、固定用突部(19a)(19b)(19c)が、開口(30)よりも内方に突設している。これら固定用突部(19a)(19b)(19c)にはそれぞれネジ挿通孔(19)が貫通している。
さらに、固定用突部(29a)が突設されている一側辺に対向する他側辺の中央には、ガス栓 本体(33)の中央部分に形成されているネジ孔(39)に螺合可能な固定ネジ(43)を挿通させるネジ挿通孔(21)が形成された突片(21a)が突設されている。
まず、ガス栓本体(33)を先に裏枠体(1)に取り付ける先付けについて説明する。
壁板(3)の施工前において、壁板(3)の厚みや、壁板(3)の裏側におけるフレキ管の配設位置等に応じて、ガス栓本体(33)を、裏枠体(1)の上下張り出し片(11a)(11b)のうち、短い方の第1延長片部(12)の先端の第1接続片部(12a)(12b)に接続させるか、長い方の第2延長片部(13)の第2接続片部(13a)(13b)に接続させるかを決定する。
例えば、図3の(A)の場合では、上下に位置する第1接続片部(12a)(12b)の各々に、ガス栓本体(33)の突起部(35a)(35b)を重ね合わせ、固定ネジ(42)をネジ挿通孔(17)を介して、ガス栓本体(33)のネジ孔(36)に螺合させる。これにより、裏枠体(1)とガス栓本体(33)が一体となる。このとき、第2接続片部(13a)(13b)は切除されているから、ガス栓本体(33)の接続の際に邪魔になることがない。
この実施の形態の場合では、調整板(15)が、表から見て左側に位置するように、裏枠体(1)は固定されるが、柱(31)の位置やガス栓本体(33)の向きに応じて、裏枠体(1)の姿勢を180度反転させて使用される場合もある。
その状態にて、図4に示すように、壁板(3)の表面の開口(30)の周辺に表枠体(2)を添設させると共に、図1に示すように、固定用突部(19a)(19b)(19c)に、表枠体(2)固定用突部(29a)(29b)(29c)をそれぞれ対応させ、3本の固定ネジ(44)(45)(46)を、表枠体(2)の固定用突部(29a)(29b)(29c)の各々のネジ挿通孔(29)に挿通させると共に、裏枠体(1)の固定用突部(19a)(19b)(19c)各々のネジ孔(19)に螺合させて締め付けることにより、表枠体(2)と裏枠体(1)は、壁板(3)の開口(30)の周辺を表裏から挟圧する態様で強固に固定されることとなる。
このとき、裏枠体(1)を微調整できるように、調整板(15)を柱(31)に仮固定させていた木ネジは緩めて調整板(15)がスライドするようにしておくと、裏枠体(1)を壁板(3)の裏面に当接させやすい。
これにより、ガス栓本体(33)は、裏枠体(1)の上下の張り出し片(11a)(11b)の第1接続片部(12a)(12b)又は第2接続片部(13a)(13b)と、表枠体(2)の突片(21a)とにネジ止めされることとなり、壁板(3)の裏側の所定位置に取り付けられることとなる。
なお、図4の(A)に示すものは、上下張り出し片(11a)(11b)のうち、長い方の第2接続片部(13a)(13b)を打ち抜き孔(23)で切断した上で、短い方の第1接続片部(12a)(12b)にガス栓本体(33)の突起部(35a)(35b)を接続させる取り付け状態の平面図を示しており、図4の(B)は、短い方の第1接続片部(12a)(12b)を打ち抜き孔(22)で切断した上で、長い方の第2接続片部(13a)(13b)にガス栓本体(33)を接続させた取付構造を示す平面図である。
この取付構造の場合、壁板(3)の裏側にはフレキ管が配管されているのみであり、壁板(3)が先に施工されているため、全ての作業は室内で行われる。
これには、まず、壁板(3)に、裏枠体(1)の矩形開口部(10)とほぼ同大の開口(30)を形成し、フレキ管を室内へ引っ張り出し、その先端に、ガス栓本体(33)を接続させる。
第1接続片部(12a)(12b)又は第2接続片部(13a)(13b)に接続させたガス栓本体(33)を、フレキ管及び裏枠体(1)と共に、開口(30)を通過させて壁板(3)の裏側へ収め、開口(30)の表面に添設させる表枠体(2)と裏枠体(1)の添設枠体(14)とを固定ネジ(44)(45)(46)でネジ止めすると共に、表枠体(2)の突片(21a)にガス栓本体(33)を固定ネジ(43)でネジ止めすることにより、ガス栓の取り付けが完了する。
また、第1接続片部(12a)(12b)又は第2接続片部(13a)(13b)のどちらに接続させるかによって、ガス栓本体(33)の壁板(3)の開口(30)からの深さを変更することができるから、壁板(3)の厚みやフレキ管の設置位置等に応じて、ガス栓本体(33)を壁板(3)の裏側にて好ましい位置に設置することができる。
なお、第1接続片部(12a)(12b)を切除する場合に利用する打ち抜き孔(22)及び第2接続片部(13a)(13b)を切除する場合に利用する打ち抜き孔(23)は、どちらも全体に閉じた状態に打ち抜かれているため、切除させない、連結された状態においては、第1、第2延長片部(12)(13)の強度は十分であり、ガス栓本体(33)の接続に耐え得るものとなる。
切除させる際には、打ち抜き部(22)(23)の近傍をペンチ等の工具で支持しながら何度か折り曲げ作業を繰り返すことにより、打ち抜き部(22)(23)の両側を容易に切除することができる。よって、ガス栓取付作業時に現場にて容易に、第1接続片部(12a)(12b)又は第2接続片部(13a)(13b)の切除作業ができるから、使い勝手がよく、埋設型ガス栓の接続作業の作業性を向上させることができる。
また、上記実施例ではフレキ管による配管接続としたが、配管接続部(34)が固定された鋼管による配管であっても、第2接続片部(13a)(13b)にガス栓本体(33)を取り付けた場合には、壁板(3)の開口(30)からドライバー等の工具を差し入れて、ガス栓本体(33)の二つの基部(33a)(33b)を有する主体部と配管接続部(34)とを締結している小ねじを取り外すことができるので、ガス栓本体(33)の前記主体部を配管接続部(34)から取り外すことができる。このように、鋼管による配管の場合でもガス栓のメンテナンスや取替えを行うことが可能となるため、フレキ配管によるガス栓の配管施工だけでなく、鋼管による配管施工も可能となる。
(10)・・・・・・・矩形開口部
(11a)(11b)・・・・張り出し片
(12a)(12b)・・・・第1接続片部
(13a)(13b)・・・・第2接続片部
(2) ・・・・・・・表枠体
(3) ・・・・・・・壁板
(30)・・・・・・・開口
(33)・・・・・・・ガス栓本体
Claims (3)
- 壁板に設けた開口の周辺の裏面側に設られる裏枠体と、
前記開口の周辺の表面に添設され且つ前記裏枠体とで前記開口の周辺を挟んで固定される表枠体と、
前記表枠体又は裏枠体のどちらか一方の矩形開口部の相互に対向する各辺から前記壁板の裏側へそれぞれ張り出す一対の張り出し片とを有し、
前記各張り出し片の、基端部からの長さが異なる各位置に、ガス栓本体に接続させるための第1、第2接続片部が同軸上に位置するように設けられ、
前記第1、第2接続片部は、それぞれ独立して切除可能としたことを特徴とする埋設型ガス栓の取付構造。 - 請求項1に記載の埋設型ガス栓の取付構造において、前記張り出し片は、一つの基端片部から長さの異なる二つの延長片部が並列して延設される形状とし、
前記第1、第2接続片部は、各延長片部の先端近傍をそれぞれ直角に折り曲げて形成され、
前記第1、第2接続片部の一部又は全部が所定の距離をおいて相互に対向して位置するように設定されていると共に、これら対向面にネジ挿通孔が同軸上に設けられ、
前記第1、第2接続片部の前記ネジ挿通孔に対応する前記ガス栓本体の所定個所に、前記ネジ挿通孔に挿通された固定ネジが螺合可能なネジ孔が形成されていることを特徴とする埋設型ガス栓の取付構造。 - 請求項1又は2に記載の埋設型ガス栓の取付構造において、前記第1、第2接続片部の基端部近傍域、又は、それらを先端に有する延長片部の基端部近傍域に、両端が閉じられた打ち抜き部が形成されていることを特徴とする埋設型ガス栓の取付構造。
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