JP6653130B2 - 抗がん剤 - Google Patents

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Description

本発明は、抗がん剤に関する。より具体的には、PTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを有効成分として含む、抗がん剤に関する。
厚生労働省の「人口動態統計」における日本人の主要死因別年齢調整死亡率において、昭和56年から現在に至るまで悪性新生物(がん)が第一位となっており、がんによる死亡率は近年まで低下傾向を示さず、横ばいか、微増を示している。このため、がんの治療および症状の軽減に適した治療方法を開発するために多くの研究が行われている。化学治療の分野においては、抗生物質、代謝拮抗物質、アルキル化剤、ホルモン剤などががん細胞に有効な抗がん剤として見いだされている。しかしながら、これらの抗がん剤は、がん細胞を攻撃するだけでなく正常細胞にも作用することから、嘔吐、悪心、食欲不振、脱毛などの副作用を引き起こす問題が発生しており、これらの副作用が少ない新規な治療薬の開発が望まれている。
がん細胞は、いわゆるワーバーグ(Warburg)効果として知られるように、解糖系を利用した嫌気的代謝を活発に行っていることが知られている。がん細胞が解糖系を優先的に利用する機構には不明な点もあるが、ホスホエノールピルビン酸をピルビン酸に代謝する酵素であるピルビン酸キナーゼM2(PKM2)が、そのアイソフォームであるピルビン酸キナーゼM1(PKM1)よりも優位に機能している。これら2つのアイソフォームの比が、がん細胞において解糖系を優先的に利用する機構と関係しているのではないかと考えられている。PKM1およびPKM2はピルビン酸キナーゼのスプライシングアイソフォームであり、PKM1がエキソン8、9および11を含むのに対し、PKM2はエキソン8、10および11を含む。ピルビン酸キナーゼのスプライシングにはPTB1(Polypyrimidine tract−binding protein 1)を含む一群のタンパク質複合体(PTB1/hnRNAPA1/hnRNAPA2)が関与していることが知られており、特にPTB1の機能により、がん細胞においてPKM2がPKM1に対して優位に発現するよう発現量調節の切り替えが行われていると考えられている。
近年、miR−124などのある種のマイクロRNAが、in vitroにおいてがん細胞におけるPTB1の発現を抑制し、アポトーシスを誘導しうるという報告がなされている(非特許文献1、2)。PTB1の発現を効果的に抑制することができれば、がん細胞に特徴的な嫌気的代謝を抑え、副作用が少ない治療薬の開発につながる可能性がある。
Oncology Reports 28:1346−1352(2012) International Journal of Molecular Science 15:4318−4332(2014)
PTB1の発現を効果的に抑制する物質であれば、抗がん剤として活用することが期待できる。しかしながら、miR−124などのマイクロRNAなどの従来公知の物質では、PTB1の発現を十分に抑制することができず、その細胞増殖抑制活性は十分なものではなかった。特に、in vivoにおいては、従来技術ではPTB1の発現を十分に抑制することが困難であった。
したがって、本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであり、PTB1の発現を十分に抑制することができる抗がん剤、特に、in vivoにおいてPTB1の発現を十分に抑制し、高い細胞増殖抑制活性を示す抗がん剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、鋭意研究を行った結果、PTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを有効成分として含む、抗がん剤によって上記課題が解決されることを見出し、本発明の完成に至った。
本発明によれば、PTB1の発現を十分に抑制することができる抗がん剤、特に、in vivoにおいてPTB1の発現を十分に抑制し、高い細胞増殖抑制活性を示す抗がん剤を提供することができる。
miR−124およびPTB1が、PKM1およびPKM2の発現を調節する仕組みを図示する。 20nMまたは40nMのmiR−124でDLD−1細胞またはWiDr細胞を処理した場合における、対照群に対する生存細胞の割合を示す。 5nMまたは10nMのsiR−PTB1でDLD−1細胞またはWiDr細胞を処理した場合における、対照群に対する生存細胞の割合を示す。 2nMまたは5nMのsiR−PTB1でTHP1細胞またはMKN45細胞を処理した場合における、対照群に対する生存細胞の割合を示す。 20nMまたは40nMのmiR−124でDLD−1細胞またはWiDr細胞を処理した場合における、PTB1の発現をウェスタンブロットにて確認した図を示す。 5nMまたは10nMのsiR−PTB1でDLD−1細胞またはWiDr細胞を処理した場合における、PTB1、およびアポトーシス等に関わるタンパク質の発現をウェスタンブロットにて確認した図を示す。 5nMまたは10nMのsiR−PTB1でDLD−1細胞またはWiDr細胞を処理した場合における、PKM1およびPKM2の発現をウェスタンブロットにて確認した図を示す。 5nMのsiR−PTB1でDLD−1細胞を72時間処理した後、細胞をヘキスト核染色した顕微鏡像を示す(右)。siR−PTB1処理をした群(右)ではアポトーシスによる核の分断化(矢印)が認められるが、対照群(左)では核の分断化は認められない。 ヌードマウスにDLD−1細胞を移植し、siR−PTB1(図9A)またはmiR−124(図9B)を腫瘍部位に局所注射した場合における、腫瘍体積の変動を示す。 DLD−1細胞を移植して24日間飼育したヌードマウスの腫瘍部位から摘出した組織(腫瘍が消失した場合はその相当組織)を撮影した像を示す。 DLD−1細胞を移植して24日間飼育したヌードマウスの腫瘍部位から摘出した組織(腫瘍が消失した場合はその相当組織)におけるタンパク質発現を、ウェスタンブロットにて確認した図を示す(図11A:siR−PTB1、図11B:miR−124)。 5nMまたは10nMのsiR−PKM2でDLD−1細胞またはWiDr細胞を処理した場合における、対照群に対する生存細胞の割合を示す。 5nMまたは10nMのsiR−PKM2でDLD−1細胞またはWiDr細胞を処理した場合における、PKM2の発現をウェスタンブロットにて確認した図を示す。 5nMまたは10nMのsiR−PKM2でTHP1細胞またはMKN45細胞を処理した場合における、対照群に対する生存細胞の割合を示す。 5nMまたは10nMのsiR−PKM2でTHP1細胞またはMKN45細胞を処理した場合における、PKM2の発現をウェスタンブロットにて確認した図を示す。 siR−PTB1(5nM)とsiR−PKM2(5nM)とを併用してDLD−1細胞を処理した場合における、対照群に対する生存細胞の割合を示す。
以下、本発明の実施の形態を説明する。なお、本発明は、以下の実施の形態のみには限定されない。
また、本明細書において、範囲を示す「X〜Y」は「X以上Y以下」を意味し、「重量」と「質量」、「重量%」と「質量%」及び「重量部」と「質量部」は同義語として扱う。また、特記しない限り、操作および物性等の測定は室温(20〜25℃)/相対湿度40〜50%の条件で測定する。
図1に、miR−124およびPTB1が、PKM1およびPKM2の発現を調節する仕組みを図示する。miR−124はPTB1の上流に位置し、PTB1をコードするmRNAの転写因子であるc−Myc、E2F1およびSTAT3の発現を抑制的に調節し、また、PTB1をコードするmRNAの翻訳を直接に抑制していると考えられている。PTB1はスプライシングリプレッサーとして機能し、PTB1の発現上昇によりエキソン9がスキップされてPKM1の発現が抑制される一方、PKM2の発現が上昇すると考えられる。
本発明に係る抗がん剤は、PTB1を標的とする二本鎖siRNA(以下、特に断りの無い限り、「PTB1を標的とする二本鎖siRNA」を単に「二本鎖siRNA」とも称する。)または該二本鎖siRNAの発現ベクターを有効成分として含む。このような構成を有する本発明に係る抗がん剤によれば、PTB1の発現を、特に、in vivoにおいても十分に抑制することができ、高い細胞増殖抑制活性を示す。本発明の技術的範囲をなんら制限するものではないが、これは、以下のメカニズムによるものと推測される。PTB1によってPKM2の発現が優位となっているがん細胞では、解糖系を介した嫌気的代謝が活発に行われる。このため、がん細胞の増殖に必要な核酸の合成が盛んとなり、また、ミトコンドリアにおける活性酸素発生が抑制される一因となっていると考えられる。一方、PTB1を標的とする二本鎖RNAまたは該二本鎖RNAの発現ベクターによってPTB1の発現を抑制することにより、PKM2優位であったがん細胞がPKM1優位となる。これによって嫌気的代謝が抑制され、がん細胞の増殖に必要な核酸の合成原料の供給が抑えられるとともに、ミトコンドリアにおいて活発に活性酸素が発生し、アポトーシス誘導の一因となるため、上記のような効果が得られるものと考えられる。siRNAを用いた場合、相補性が100%と高いこと、RISC構成蛋白のプロフィールなどの理由により、成熟miR−124などのマイクロRNAよりも高い活性が、特にin vivoにおいて、発揮されるものと推測される。
なお、本明細書では、二本鎖siRNAにおいて、最終的に標的となる遺伝子のmRNAと対合する、当該mRNAに対するアンチセンス鎖(または当該アンチセンス鎖を含むポリヌクレオチド)を「ガイド鎖」と表現する。一方、前記アンチセンス鎖に対するセンス鎖(または当該センス鎖を含むポリヌクレオチド)を「パッセンジャー鎖」と表現する。
本発明に係る抗がん剤において使用される「二本鎖siRNA」は、RNA干渉(RNA interference;RNAi)に関与し、配列特異的に標的タンパク質をコードするmRNAを分解し、標的タンパク質の発現を特異的に抑制する活性を備える二本鎖のRNA分子である。生体内においてsiRNAはRISCと呼ばれるタンパク質複合体に組込まれ、パッセンジャー鎖が脱離する。その後、ガイド鎖が標的タンパク質をコードするmRNA配列を認識して結合し、ガイド鎖が結合したmRNAはRISCによって分解される。
二本鎖siRNAは、通常は21〜30塩基、好ましくは23〜27塩基のガイド鎖(アンチセンス鎖)と、ガイド鎖に相補的な21〜30塩基、好ましくは23〜27塩基のパッセンジャー鎖(センス鎖)とからなる。ガイド鎖は標的タンパク質をコードするmRNA配列の連続する16〜27塩基、好ましくは21〜25塩基に対して相補的な配列を含む(ガイド鎖と相補的な、標的タンパク質をコードするmRNA配列の領域を「標的配列」とも称する。)。また、パッセンジャー鎖は、標的配列と相同な配列を含む。
二本鎖siRNAの末端構造は、平滑末端でもよいが、オーバーハング(突出)を有していても良い。パッセンジャー鎖とガイド鎖との3’末端が塩基対を形成せず、2〜5塩基、好ましくは2塩基突出したオーバーハング(例えば、UU)を有することにより、標的タンパク質をコードするmRNAの発現を抑制する活性が向上することがある。ガイド鎖の塩基配列において標的配列に相補的な配列領域以外の領域は、オーバーハングであり得る。また、パッセンジャー鎖の塩基配列において標的配列に相同な配列領域以外の領域は、オーバーハングであり得る。
本発明における抗がん剤の有効成分として含まれる二本鎖siRNAとしては、標的配列(16〜27塩基、好ましくは21〜25塩基)に相補的な配列を含むガイド鎖(21〜30塩基、好ましくは23〜27塩基)と、ガイド鎖に相補的な配列を含むパッセンジャー鎖(21〜30塩基、好ましくは23〜27塩基)と、がアニールした二本鎖ポリヌクレオチドが用いられても良い。
本発明における抗がん剤の有効成分として含まれる二本鎖siRNAには、ショートヘアピンRNA(shRNA)から誘導されたものが含まれる。shRNAは、二本鎖siRNAにおけるパッセンジャー鎖相当領域とガイド鎖相当領域とが3〜11塩基程度のループ領域を介して連結された一本鎖のポリヌクレオチドである。生体内で発現されたshRNAは、パッセンジャー鎖相当領域とガイド鎖相当領域とがハイブリダイズしたヘアピン構造を取るが、RNaseの一種(Dicer)によってプロセシングを受け、二本鎖siRNAを形成する。shRNAの塩基長は、例えば45〜70塩基であり、好ましくは45〜60塩基である。
本発明における抗がん剤の有効成分として含まれる二本鎖siRNAは、分子構造の安定化、酵素耐性の向上、細胞への取り込みやすさの向上等を目的として、当業者に知られた手段によって化学的に修飾したものであっても良い。化学的修飾の例としては、LNA(登録商標)などの架橋化した核酸、ホスホロチオエート化した核酸、2’−O−メチル化した核酸を用いても良い。また、パッセンジャー鎖および/またはガイド鎖の5’末端および/または3’末端が蛍光色素、コレステロール、ビオチン等で修飾されたものであっても良い。
二本鎖siRNAは従来公知の核酸合成方法により合成することができる。本発明に係る抗がん剤には、PTB1を標的とする単離された二本鎖siRNAが使用される。
本発明における抗がん剤の有効成分としては、二本鎖siRNAの発現ベクターも好ましく用いられる。かような発現ベクターとしては、適切なプロモーターを有するプラスミドベクター、ウイルスベクター等を、ベクターが導入される宿主に合わせて適宜選択し、プロモーターの下流に二本鎖siRNAをコードするDNAを従来公知の手法により組込んだものを用いればよい。プロモーターとしては、特に制限されるものではないが、例えば、U6プロモーター、H1 RNAポリメラーゼIIIプロモーター、SV40プロモーター、LTRプロモーター、CMVプロモーター、HSV−TKプロモーター等が例示できる。
プラスミドベクターとしては、例えば、pSINsiシリーズ、pBAsiシリーズ、pSIRENシリーズ(以上、タカラバイオ株式会社製)等が例示できる。プラスミドには、通常、アンピシリン、カナマイシン等の抗生物質に対する耐性遺伝子が含まれる。
ウイルスベクターとしては、例えば、例えばレトロウイルスベクター、レンチウイルスベクター、アデノウイルスベクター、アデノ随伴ウイルスベクター、ワクシニアウイルスベクター等が例示できる。
二本鎖siRNAをコードするDNAは、パッセンジャー鎖をコードするDNAとガイド鎖をコードするDNAとが別々にプロモーターの下流にそれぞれ組込まれたもの(タンデム型)でもよく、パッセンジャー鎖相当領域をコードするDNAとガイド鎖相当領域をコードするDNAとがループ領域をコードするDNAを介して連結されてひとつのプロモーターの下流に組込まれた上述のshRNAのようなもの(ショートヘアピン型)でもよい。二本鎖siRNAをコードするDNAの下流には、ターミネーターが含まれることが好ましい。
二本鎖siRNAをコードするDNAのベクターへの組換え方法は、当業者に知られた手段によって行うことができ、例えばSambrook, J et al., Molecular Cloning 2nd ed., 9.47−9.58, Cold Spring Harbor Lab. press(1989)等が参酌される。
本発明で用いられる二本鎖siRNAは、PTB1を標的とするものである。PTB1が由来する生物種は特に制限されず、例えば、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ等に由来するPTB1であるが、好ましくはヒトである。
対象となる生物種のPTB1をコードするmRNA配列から任意の連続する15〜27塩基配列を選択し、標的配列とする。二本鎖siRNAのパッセンジャー鎖は、当該標的配列に対して相同な塩基配列と、任意に含まれるオーバーハング配列とからなる。二本鎖siRNAのガイド鎖は、当該標的配列に対して相補的な塩基配列と、任意に含まれるオーバーハング配列とからなる。
配列番号1は、ヒトPTB1をコードするmRNAの配列を示す。本発明の好ましい態様においては、二本鎖siRNAのガイド鎖が、配列番号1で示される塩基配列における連続する16〜27塩基、より好ましくは21〜25塩基に相補的な配列を含む。
上記配列番号1において、網掛け部分は、それぞれ実施例におけるsiR−PTB1−1およびsiR−PTB1−2の標的配列を示す。
標的配列の選定方法は、当業者に知られた手法により行うことができ、例えば、(i)ガイド鎖の5’末端のヌクレオチドがAまたはUである、(ii)パッセンジャー鎖の5’末端がGまたはCである、(iii)GC含量が35〜55%である、(iv)GおよびCが4塩基以上連続しない、ことを基準として選定することができる(例えば、K.Ui−Teiら,Nucleci Acids Research 2004, 936−948; M.AmarzguiouiとH.Prydz, Biochemical Biophysiscal Research Communications 2004, 1050−1058; D.M.Dykxhoornら,Nature Reviews Molecular Cell Biology 2003, 7174−7181; A.Khvorovaら,Cell 2003, 209−216も参照される。)。標的配列は5’非翻訳領域でもよいが、開始コドンから50〜100塩基下流(すなわち、3’方向)のORF領域または3’非翻訳領域であることが好ましい。
また、siDirect(http://design.RNAi.jp/)、AsiDesigner(http://sysbio.kribb.re.kr:8080/AsiDesigner/menuDesigner.jsf/)、またはGene specific siRNA selector(http://sirna.wi.mit.edu/)等のデータベースを利用し、標的配列を選定することもできる。
上記基準を満たす配列としては、例えば、配列番号1において、212位、221位、226位、425位、1857位、2406位または2407位を開始位置とする、以下の配列番号2〜8で示される配列を標的配列とする二本鎖siRNAが例示できる。
上記標的配列のなかでも、212位または1857位を開始位置とするものが好ましい。
二本鎖siRNAのパッセンジャー鎖は、配列番号9(配列番号6と相同な配列を含む)または配列番号10(配列番号2と相同な配列を含む)で示される塩基配列からなるものが、PTB1の発現を抑制する活性の観点からさらに好ましい。なお、下記配列中、3’末端のUUはオーバーハングを表す。
上記の配列番号9で示されるパッセンジャー鎖に相補的な配列とオーバーハングからなるガイド鎖を配列番号11として、および配列番号10で示されるパッセンジャー鎖に相補的な配列とオーバーハングからなるガイド鎖を配列番号12として以下に示す。本発明の好ましい一実施形態では、PTB1を標的とし、ガイド鎖が配列番号11または配列番号12で示される塩基配列からなる二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを有効成分として含む、抗がん剤が提供される。なお、下記配列中、3’末端のUUはオーバーハングを表す。
なかでも、配列番号9で示されるパッセンジャー鎖と配列番号11で示されるガイド鎖とからなる二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを有効成分として含む抗がん剤が、PTB1の発現抑制活性の観点から特に好ましい。
二本鎖siRNAは市販のものを用いても良く、ライフテクノロジーズ社、ダーマコン社、ジェンスクリプト社等から購入できる。
二本鎖siRNAはオフターゲット効果を有しないものが好ましい。「オフターゲット効果」とは、標的タンパク質をコードするmRNA以外のmRNAが、siRNAによって認識・分解されることを言う。オフターゲット効果は標的タンパク質をコードするmRNAとそれ以外の遺伝子との配列相同性が認められる場合に発生するため、上記の手段により選択した標的配列について、データベース(例えば、GenBank(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/genbank/))により相同性検索を行うか、マイクロアレイ実験等によりあらかじめ交差性を確認することで回避することができる。オフターゲット効果を有しない二本鎖siRNAを用いることにより、二本鎖siRNAのガイド鎖がPTB1をコードするmRNAに特異的に結合できるため、標的タンパク質であるPTB1の発現が特異的に抑制される。本発明の一実施形態では、配列番号1で示される塩基配列に相補的な配列を含み、PTB1の発現を特異的に抑制する二本鎖siRNAを含む抗がん剤が提供される。
PTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを有効成分として含む抗がん剤を用いることにより、がん細胞においてPTB1の発現量が抑制され、がん細胞の増殖が抑制される。PTB1の発現量や細胞増殖抑制活性については、実施例に記載の手法により評価することができる。
本発明に係る抗がん剤には、PTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターが有効成分として、すなわち、所望の効果を発揮するのに充分な量(有効量)で用いられる。「有効量」とは、いずれの医療にも適用可能な妥当な便益/リスク比で、何らかの所望の治療効果を生じるために有効な作用物質または組成物の量を意味する。例えば、本発明に係る抗がん剤の投与量は、対象疾患、投与対象、投与経路などにより差異はあるが、用量は対象となる者の体重等の条件によって容易に変動しうるため、当業者によって適宜選択されうる。
本発明に係る抗がん剤は、PTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターからなるものであっても良いが、PKM2を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターをさらに含んでも良い。抗がん剤がPKM2を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターをさらに含むことにより、より高い抗がん活性が期待しうる。
PKM2が由来する生物種も制限されず、例えば、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ等、PTB1が由来する生物種と同一の生物種である。
PKM2を標的とする二本鎖siRNAは、PKM1を標的とせず、PKM2の発現を特異的に抑制するものが好ましい。従って、PKM2を標的とする二本鎖siRNAは、PKM2をコードするmRNAのエキソン10に由来する配列を含む連続する16〜27塩基、好ましくは21〜25塩基を標的配列とするものが好ましい。
配列番号13は、ヒトPKM2遺伝子の配列を示す。また、ヒトPKM2遺伝子のうち、エキソン10に由来する配列を配列番号14として以下に示す。
特に、パッセンジャー鎖が配列番号15で示され、ガイド鎖が配列番号16で示される、PKM2を標的とする二本鎖siRNAが、PKM2の発現を抑制する活性の観点からさらに好ましい。なお、下記配列中、3’末端のUUはオーバーハングを表す。
配列番号14における下線部は、パッセンジャー鎖が配列番号15で示され、ガイド鎖が配列番号16で示される二本鎖siRNAの標的配列を示す。
PKM2を標的とする二本鎖siRNAや、該二本鎖siRNAの発現ベクターについてのその他の事項は、PTB1について上述した事項が適用され、PTB1と同様の手段により設計、入手することができる。本発明で使用されるPKM2を標的とする二本鎖siRNAは、単離されたものである。
PTB1またはPKM2をそれぞれ標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターは、それぞれ任意の割合で抗がん剤に含まれていればよいが、たとえば、コピー数の比として1:1000〜1000:1であり、好ましくはコピー数の比として1:100〜100:1である。
本発明に係る抗がん剤は、がんの治療、予防、低減、および/または処置のため、医薬として患者に投与される。ここで、本発明に係る抗がん剤が使用されるがんは、がん細胞の増殖が抑制される限り特に制限されるものではないが、例えば大腸がん、胃がん、食道がん、乳がん、白血病、肺がん、前立腺がん、肝臓がん、胆道がん、脾臓がん、腎がん、膀胱がん、子宮がん、卵巣がん、精巣がん、甲状腺がん、膵臓がん、脳腫瘍、造血器腫瘍、悪性黒色腫などが挙げられ、このうち大腸がん、胃がん、食道がん、乳がん、および白血病からなる群から選択されるがんに好適に適用され、特に、大腸がんに好適に用いられる。がんは、原発性がんまたは転移性がんでありうる。また、「患者」とは、例えばヒト、マウス、ラット、ハムスター、イヌ、ネコ等が含まれるが、特にヒトに対して好適に用いられる。PTB1またはPKM2をそれぞれ標的とする二本鎖siRNAの配列は、生物種に応じて適宜選択される。
本発明に係る抗がん剤による細胞増殖の抑制効果は、例えば、各種のがん細胞を、被験対象となる試料の存在下に培養し、生細胞の数の経時的な変化を観察することにより評価できる。ここで、生細胞の数が経時的に減少する場合、該試料が、がん細胞の増殖抑制効果を有することの指標にすることができる。
本発明に係る抗がん剤は、固体または液体での投与形態に応じて処方することができる。経口投与としては、例えば、水薬(水溶液もしくは非水溶液または懸濁液)、錠剤、巨丸剤、カプセル剤、粉末薬、顆粒剤、舌に塗布するためのペーストが例示される。非経口投与としては、例えば、滅菌溶液もしくは懸濁液として例えば皮下、腹腔内、筋内もしくは静脈内注射のための製剤、あるいは、局所用として、または、膣内または直腸内へ投与するための剤形へと製剤化されうる。本発明に係る抗がん剤の有効成分がRNA分子である点を考慮して、好ましくは注射剤の形態として製剤化され、なかでもリポソーム−RNAが複合体化した形態に処方されることがさらに好ましい。
リポソームを用いることでsiRNAの細胞への取り込みが促進され、siRNAの血中半減期を長期化することもできる。リポソームを調製する方法としては公知のものを採用することができ、例えばF.Szoka,Annual Review of Biophysics and Bioengineering(1980)9:467−508等が参酌される。
本発明に係る抗がん剤は、所望の製品形態に応じた製薬上許容されうる担体や、他の添加剤などとともに組成物を構成してもよい。また、本発明に係る抗がん剤は、賦形剤などの添加剤と混合して非経口投与、経口投与または外部投与に適した形態で使用することができる。
「製薬上許容されうる」とは、正しい医学的判断の範囲内で、妥当な便益/リスク比に見合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応等の問題や合併症なしに、ヒトおよび動物の組織に接触しての使用に好適な、化合物、材料、組成物、および/または投薬形態を指すために使用される。
「製薬上許容されうる担体」とは、体の一器官または一部から体の別の器官または一部へ本発明に係る抗がん剤を運搬または輸送することに関与する液体または固体の充填剤、希釈剤、補形薬、溶剤またはカプセル化材料のような、製薬上許容されうる材料、組成物または賦形剤を意味する。各担体は、剤形の他の成分と適合し、患者に有害でないという意味で「許容されうる」ものでなければならない。製薬上許容されうる担体として機能しうる材料のいくつかを以下に例示すると、ラクトース、グルコースおよびスクロースのような糖;トウモロコシデンプンおよびバレイショデンプンのようなデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースのようなセルロースおよびその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐薬ワックスのような補形薬;落花生油、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油のような油脂;プロピレングリコールのようなグリコール;グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールのようなポリオール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルのようなエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムのような緩衝剤;アルギン酸;パイロジェンフリー水;等張食塩液;リンガー溶液;エチルアルコール;リン酸緩衝溶液;ならびに薬物処方で使用される他の非毒性の適合物質を含む。
その他、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムのような湿潤剤、乳化剤および潤滑剤、ならびに着色剤、放出剤、被覆剤、甘味料、香味剤および香料、保存料および酸化防止剤もまた組成物中に存在してもよい。
製薬上許容されうる酸化防止剤の例には以下のものがある:アスコルビン酸、塩酸システイン、硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等のような水溶性酸化防止剤;パルミチン酸アスコルビル、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、α−トコフェロール等のような油溶性酸化防止剤;ならびにクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸等のような金属キレート剤も必要に応じて含有させることができる。
非経口投与に好適な形態に処方(製剤化)された本発明に係る抗がん剤は、二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターとともに、1つまたは複数の製薬上許容されうる溶媒、滅菌等張水溶液、非水溶液、分散剤、懸濁液、乳化剤、酸化防止剤、緩衝剤、静菌剤、調剤を目的レシピエントの血液と等張にする溶質、または懸濁剤もしくは濃縮剤を含みうる。非経口投与用とする場合には、二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを精製水、リン酸緩衝液等の適当な緩衝液、生理食塩水、リンガー溶液(リンゲル液)、ロック溶液等の生理的塩類溶液、エタノール、グリセリンおよび界面活性剤等と適当に組み合わせた滅菌された水溶液、非水溶液、懸濁液、リポソームまたはエマルジョンとして製剤化され得る。好ましくは注射用滅菌水溶液として、静脈内、腹腔内、皮下、筋肉内等に投与される。この際、液状製剤は、生理学的なpH、好ましくは6〜8の範囲内のpHであることが好ましい。また、ローション剤、懸濁剤、乳剤等の液状製剤、ゲル剤、クリーム剤、軟膏等の半固形製剤、散剤、粉剤(粉状)もしくは用時溶解(液状)して塗布するための顆粒剤等の固形製剤として、または貼付剤などの外用剤として、標的部位およびその周辺部位に経皮的に投与してもよい。さらに、ペレットによる埋め込み、または坐薬用基剤を用いた坐薬として投与されることも可能である。上述したうち、好ましい製剤や投与形態等は、担当の医師によって選択される。前記医薬品のローション剤、クリーム剤及び軟膏などの半固形製剤は、前記医薬品を、脂肪、脂肪油、ラノリン、ワセリン、パラフィン、蝋、硬膏剤、樹脂、プラスチック、グリコール類、高級アルコール、グリセリン、水、乳化剤及び懸濁化剤などよりなる群から選択される一種以上と適宜混和することにより得られる。
これらの組成物は、保存料、湿潤剤、乳化剤および分散剤のような補助薬や、微生物の活動の防止は、例えば、パラベン、クロロブタノール、ソルビン酸フェノール等の種々の抗菌剤および抗真菌剤を含んでもよい。糖、塩化ナトリウム等の等張剤を組成物に含めることもできる。さらに、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンのような吸収を遅延させる作用物質を用いることにより、吸収持続性のある製剤になり得る。
本発明に係る抗がん剤を投与する場合、本発明に係る有効成分の投与量は、患者の年齢および体重、症状、投与時間、剤形、投与方法、薬剤の組み合わせ等に依存して決定されうる。本発明においては、少なくとも細胞増殖抑制効果を得るために必要な1日あたりの有効成分の量を投与できるように、1日あたりの投与量を考慮し、抗がん剤または組成物中の含有量を適宜設定することが好ましい。なお、本発明による抗がん剤は、有効成分である二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを、当該有効成分換算で成人(60kg換算)一人に1日あたり好ましくは1ng/60kg〜1000mg/60kg、より好ましくは10ng/60kg〜100mg/60kg、さらに好ましくは100ng/60kg〜10mg/60kgの範囲で提供される量を含む。
本発明の別の実施形態においては、PTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを使用する、がんの治療方法に関する発明が提供される。本実施形態においては、抗がん剤に関する上述の説明が参酌される。有効成分であるPTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターは、注射剤の形態で患部へ投与されることが好ましい。本発明に係る治療方法は、外科的治療、化学療法、免疫療法および/または放射線治療と組み合わせて行われても良い。
本発明に係る抗がん剤は、必要に応じて、他の抗がん剤と組み合わせて用いられてもよい。他の抗がん剤としては、例えば、フルオロウラシル、テガフール、テガフール・ウラシル配合剤、テガフール・ギメラシル・オテラシルカリウム配合剤、ドキシフルリジン、カペシタビン、カルモフール、シタラビン、シタラビンオクホスファート、エノシタビン、ゲムシタビン、アザシチジン、デシタビン、フロクスウリジン、エチニルシチジン、6−メルカプトプリン、フルダラビン、ペントスタチン、ネララビン、6−チオグアニン、クラドリビン、クロファラビン、メトトレキサート、ペメトレキセド、ラルチトレキセド、ノラトレキセド、プララトレキサート、トリメトレキサート、イダトレキサート、ヒドロキシカルバミド、シスプラチン、カルボプラチン、ネダプラチン、オキサリプラチン、サトラプラチン、ミリプラチン、ロバプラチン、スピロプラチン、テトラプラチン、オルマプラチン、イプロプラチン、シクロホスファミド、イホスファミド、ブスルファン、メルファラン、ナイトロジェンマスタード、クロラムブシル、グルフォスファミド、マフォスファミド、エストラムスチン、ニムスチン、ラニムスチン、カルムスチン、ロムスチン、セムスチン、ストレプトゾシン、プロカルバジン、ダカルバジン、テモゾロミド、チオテパ、ヘキサメチルメラミン、トラベクテジン、アパジコン、アルトレタミン、ベンダムスチン、ミトラクトール、アントラサイクリン系抗生物質(例えば、ドキソルビシン、ダウノルビシン、ピラルビシン、エピルビシン、イダルビシン、アクラルビシン、アムルビシン、ゾルビシン、バルルビシン、リポソーマルドキソルビシン、ピクサントロン、およびミトキサントロン)、マイトマイシンC、ブレオマイシン、ペプロマイシン、アクチノマイシンD、ジノスタチンスチマラマー、トポテカン、イリノテカン、エキサテカン、ノギテカン、エトポシド、テニポシド、ゾブゾキサン、ビンクリスチン、ビンブラスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビンフルニン、モノメチルアウリスタチンE、エポチロンB、エリブリン、パクリタキセル、ドセタキセル、カバジタキセル、タモキシフェン、トレミフェン、ラロキシフェン、フルベストラント、アナストロゾール、エキセメスタン、レトロゾール、アミノグルテチミド、ホルメスタン、ボロゾール、メチルテストステロン、メドロキシプロゲステロン、メゲストロール、ゲストノロン、メピチオスタン、フルタミド、ニルタミド、ビカルタミド、フィナステリド、クロルマジノン、エストラムスチン、ジエチルスチルベストロール、エチニルエストラジオール、ホスフェストロール、リン酸ポリエストラジオール、プレドニゾロン、デキサメタゾン、ミトタン、ゴセレリン、リュープロレリン、ブセレリン、トリプトレリン、ベバシズマブ、アフリベルセプト、MV833、セツキシマブ、ペガプタニブ、パゾパニブ、CBO−P11、スニチニブ、ソラフェニブ、ラニビズマブ、バタラニブ、アキシチニブ、ザクティマ、NX1838、アンジオザイム、セマキサニブ、レスタウルチニブ、TSU−68、ZD4190、テムシロリムス、アンジオスタチン、エンドスタチン、TNP−470、CP−547632、CPE−7055、KRN633、AEE788、IMC−1211B、PTC−299、E7820、レンバチニブ、マリマスタット、ネオバスタット、プリノマスタット、メタスタット、BMS−275291、MMI270、S−3304、ビタキシン、オロチン酸カルボキシアミドトリアゾール、サリドマイド、ゲニステイン、インターフェロンα、およびインターロイキン12等が挙げられる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
<1.試験方法>
(細胞培養)
ヒト大腸がん細胞株(DLD−1細胞およびWiDr細胞)は、10%(v/v)の熱不活化FBS(シグマ−アルドリッチ株式会社)および2mM L−グルタミンを添加したRPMI−1640培地中で、37℃、95%空気/5%COの雰囲気のインキュベーター内で培養した。ヒト単球細胞株(THP1細胞)およびヒト胃がん細胞株(MKN45細胞)は、DLD−1細胞やWiDr細胞と同じ培地中で、同様の条件下で培養した。なお、細胞はすべてJCRB生物資源バンク(Japanese Collection of Research Bioresorces)より購入した。
(トランスフェクション)
各細胞は、トランスフェクションの前日に0.5×10細胞/ウェル(10〜30%コンフルエント)となるように6ウェルプレートに播種した。成熟miR−124(mirVana(登録商標)miRNA mimic、アンビオン社製)、またはPTB1を標的とする二本鎖siRNA(siR−PTB1、ライフテクノロジーズ社製)および/若しくはPKM2を標的とする二本鎖siRNA(siR−PKM2、ライフテクノロジーズ社製)を細胞へのトランスフェクションに用いた。成熟miR−124の配列を、配列番号17に示す。siR−PTB1としては、ヒトPTB1をコードするmRNAの3’非翻訳領域に含まれる領域を標的配列とするsiR−PTB1−1(上記配列番号9と配列番号11とがアニールした二本鎖ポリヌクレオチドからなる)、およびヒトPTB1をコードするmRNAのORF領域に含まれる領域を標的配列とするsiR−PTB1−2(上記配列番号10と配列番号12とがアニールした二本鎖ポリヌクレオチドからなる)を用いた。siR−PKM2としては、上記配列番号15と配列番号16とがアニールした二本鎖ポリヌクレオチドを用いた。また、対照群としては配列番号18に示す非特異対照miRNAを用いた。
マイクロRNAおよび二本鎖siRNAのトランスフェクションにはカチオン性リポソーム(Lipofectamine(登録商標) RNAiMAX、ライフテクノロジーズ社)を用い、製造業者のプロトコルに従って行った。マイクロRNAおよび二本鎖siRNAのトランスフェクションから48時間後または72時間後、トランスフェクションによる効果を確認した。
(細胞増殖抑制活性)
生存細胞の数は、トリパンブルー染色法により生細胞数を測定した。対照群における生存細胞数を100(%)とし、対照群の細胞数に対する試験群の生存細胞数の割合(細胞生存率)を求めた。細胞生存率が低い群ほど、細胞増殖抑制活性が高いことを示す。
(ヒトがん細胞異種移植モデル)
動物実験プロトコルは、岐阜大学の動物実験福祉委員会によって承認された。
BALB/cSLC−nu/nuヌードマウスは、日本SLC社から入手した。
ヒト結腸がんDLD−1細胞を、各マウスの背部に、2.0×10細胞/100μlで各部位に移植した。移植の日を0日目とした。移植後10日目に、腫瘍の生着が確認された。
50μlのOpti−MEM(ライフテクノロジーズ社)に溶解したsiR−PTB1−1、またはmiR−124(1投与あたり0.2ナノモル)を、1μlのLipofectamine(登録商標) RNAiMAXと共にインキュベートして混合物(リポソーム−RNAの複合体)を調製した。なお、対照群の対照siRNAおよび対照miRNAとしては、非特異ノンコーディングsiRNA(ダーマコン社から購入)および上記の非特異対照miRNAをそれぞれ用いた。移植後10日目から、調製した混合物を腫瘍内に週2回または3回注射した(5匹/各群)。混合物の調製は、投与直前に都度行った。
腫瘍が消失した場合は、注射を停止した。移植後24日目に腫瘍部位から組織(腫瘍が消失した場合はその相当組織)を摘出し、腫瘍体積を測定するとともに、上記の手法によりタンパク質発現を確認した。腫瘍体積は、以下の数式1によって算出した。
数式1において、Lは腫瘍の長軸の長さであり、Lは腫瘍の短軸の長さである。
(ウェスタンブロット)
細胞または移植部位の組織を、氷冷した溶解バッファー(10mMトリス−HCl(pH7.4)、1%(w/v)NP−40、0.1%(w/v)デオキシコール酸、0.1%(w/v)SDS、150mM NaCl、1mM EDTA、および1%(w/v)プロテアーゼインヒビターカクテル(シグマ−アルドリッチ社)中でホモジナイズし、氷上で20分間静置した。ホモジネートを13,000rpmで20分間(4℃)遠心分離した後、上清を全細胞タンパク質試料として採取した。試料中のタンパク質含有量は、DCプロテインアッセイキット(バイオラッド社)を用いて測定した。
試料(10μgのタンパク質量)を10.0または12.5%(w/v)のポリアクリルアミドゲルを用いたSDS−PAGEで分離し、PVDF膜(パーキンエルマーライフサイエンス社)に転写した。5%(w/v)脱脂乳液(0.1%(w/v)Tween(登録商標)20を含むPBS(PBS−T)で調製)中で1時間インキュベートして非特異的結合をブロックした。その後、2%(w/v)ウシ血清アルブミンおよび0.01%(w/v)アジ化ナトリウムを含有するPBS−Tで適度に希釈した抗PTB1抗体、抗PARP−1抗体、抗LC3B抗体、抗pAkt抗体、抗Akt抗体(以上、セルシグナリングテクノロジー社)、抗PKM1抗体、または抗PKM2抗体(以上、ノバスバイオロジカルズ社)と共に、4℃で膜を一晩インキュベートした。次いで、PBS−Tで膜を3回洗浄し、HRP−結合ヤギ抗ウサギ抗体またはウマ抗マウスIgG抗体(セルシグナリングテクノロジー社)と共に室温でさらにインキュベートした。次いで、PBS−Tで膜を3回洗浄した。免疫ブロットは、アマシャムECLプラスウエスタンブロッティング検出試薬(GEヘルスケア社)を用いて可視化した。タンパク質量は、抗β−アクチン抗体(シグマ−アルドリッチ社)を用いて同じ膜を再インキュベートすることによって確認した。β−アクチンを内部標準として用いた。
(ヘキスト核染色)
細胞のアポトーシスによる形態学的特徴を評価するため、DLD−1細胞を、トランスフェクション後72時間で回収した。ヘキスト(5μg/ml)を用いて細胞を37℃で1時間染色し、リン酸緩衝生理食塩水で洗浄後に再懸濁し、ガラススライド上にピペットで滴下し、顕微鏡(オリンパス社)を用いた蛍光顕微鏡法により検査した。顕微鏡観察の結果、凝縮および/または断片化した核を持つ細胞は、アポトーシスを起こしているものと評価した。
(統計解析)
統計分析はグラフパッドプリズムソフトウェアシステム(グラフパッドソフトウェア社)を用いて行った。in vitro実験については、両側スチューデントt検定により統計有意性を評価した。in vivo実験(ヌードマウス実験)については、マンホイットニーU検定によりデータを比較した。値は平均±標準偏差として示した。P値<0.05を統計的に有意であるとみなした。
<2.結果>
(細胞増殖抑制活性)
DLD−1細胞またはWiDr細胞をmiR−124で72時間処理した場合の、対照群(図中の「C」)に対する生存細胞の割合を図2に示す。また、DLD−1細胞またはWiDr細胞をsiR−PTB1−1で72時間処理した場合の、対照群(図中の「C」)に対する生存細胞の割合を図3に示す。図2および図3に示すように、DLD−1細胞およびWiDr細胞のいずれにおいても、siR−PTB1はmiR−124よりも細胞増殖抑制活性が高いことがわかる。なお、siR−PTB1−2で処理した場合も同様の傾向が認められた。特にDLD−1細胞においては、siR−PTB1の効果は顕著であり、40nMのmiR−124よりも5nMのsiR−PTB1の方が細胞増殖抑制活性が高いことがわかる。
THP1細胞またはMKN45細胞をsiR−PTB1−1で72時間処理した場合の、対照群(図中の「C」)に対する生存細胞の割合を図4に示す。図4より、大腸がん以外のがん細胞においてもsiR−PTB1が高い細胞増殖抑制活性を示すことが分かる。
(タンパク質発現解析)
DLD−1細胞またはWiDr細胞をmiR−124で72時間処理した場合の、PTB1の発現をウェスタンブロットにて確認した結果を図5に示す。また、DLD−1細胞またはWiDr細胞をsiR−PTB1−1で72時間処理した場合の、PTB1、アポトーシス関連タンパク質、またはオートファジー関連タンパク質をウェスタンブロットにて確認した結果を図6に示す。図5と図6との比較から、DLD−1細胞およびWiDr細胞のいずれにおいても、siR−PTB1では、miR−124よりも低濃度でPTB1の発現を強く抑制していることが分かる。なお、siR−PTB1−2で処理した場合も同様の傾向が認められた。
また、図6より、siR−PTB1で処理した細胞では、PARP−1の切断が進行し、Aktの発現が減少していることから、アポトーシスが進行していることを示している。さらに、LC3Bの発現が上昇していることから、オートファジーが進行していることを示している。
DLD−1細胞またはWiDr細胞をsiR−PTB1−1で72時間処理した場合の、PKM1およびPKM2の発現をウェスタンブロットにて確認した結果を図7に示す。図7より、siR−PTB1処理によってPKM1の発現が上昇し、PKM2の発現が減少していることが分かる。従って、PKM2優位であったがん細胞が、PKM1優位となっていることが分かる。これにより、がん細胞における嫌気的代謝が抑制され、核酸合成の原料物質の供給が抑えられるとともに、ミトコンドリアにおいて活発に活性酸素が発生し、アポトーシスが誘導される一因となっているものと推測される。
(ヘキスト核染色)
5nMのsiR−PTB1−1でDLD−1細胞を72時間処理し、ヘキスト核染色を行って撮影した顕微鏡像(100倍)を図8に示す。siR−PTB1処理をした群(右)ではアポトーシスによる核の分断化(矢印)が認められるが、対照群(左)では核の分断化は認められない。
(ヒトがん細胞異種移植モデル)
ヒトがん細胞を移植したヌードマウスを用い、siR−PTB1−1によるin vivoでの細胞増殖抑制活性およびPTB1の発現抑制を評価した結果を図9〜11に示す。
図9より、対照群のヌードマウスでは、移植後経時で腫瘍体積が増加した。一方、siR−PTB1を投与した群では腫瘍体積の増加がみられないばかりか、投与開始(10日目)から腫瘍体積が減少した。24日の飼育期間終了後、siR−PTB1を投与した群では5個体中3個体において腫瘍が消失し、残りの2個体においても腫瘍サイズは対照群よりも遥かに小さかった(図10)。従って、siR−PTB1は、in vivoにおいても高い細胞増殖抑制活性を示すことが確認された。miR−124を投与した群においても対照群と比較して腫瘍体積の減少が認められたが、腫瘍体積はsiR−PTB1投与群の2倍ほど大きかった。
飼育期間終了後、移植部位の各種タンパク質発現を確認した結果を図11に示す。siR−PTB1は、in vivoにおいてもPTB1の発現を十分に抑制することが確認された。また、PTB1抑制に伴い、PKM1の発現上昇およびPKM2の発現抑制も確認された。さらに、siR−PTB1を投与した群ではPARP−1の発現が減少していることから、アポトーシスが進行していることも示された。
(siR−PKM2単体の効果)
DLD−1細胞またはWiDr細胞をsiR−PKM2で72時間処理した場合の、対照群に対する生存細胞の割合を図12に、PKM2の発現をウェスタンブロットにて確認した結果を図13に示す。siR−PKM2処理によりPKM2の発現が抑制されることが確認された。図3と図12との比較により、DLD−1細胞およびWiDr細胞において、siR−PTB1の細胞増殖抑制活性は、siR−PKM2よりも高いことが分かる。
THP1細胞またはMKN45細胞をsiR−PKM2で処理した場合の、対照群に対する生存細胞の割合を図14に、PKM2の発現をウェスタンブロットにて確認した結果を図15に示す。siR−PKM2処理によって、MKN45細胞においてはPKM2の発現が大幅に抑制され、THP1細胞でもPKM2の発現が抑制されていた。THP1細胞およびMKN45細胞においても、siR−PKM2処理によって細胞増殖が一定程度抑制された。図4と図14との比較により、THP1細胞およびMKN4細胞において、siR−PTB1の細胞増殖抑制活性は、siR−PKM2よりも高いことが分かる。
(siR−PTB1とsiR−PKM2との併用効果)
DLD−1細胞をsiR−PTB1(5nM)、siR−PKM2(5nM)、または併用(siR−PTB1(5nM)およびsiR−PKM2(5nM))で48時間処理した場合における、対照群に対する生存細胞の割合を図16に示す。48時間処理でも、siR−PTB1−1、siR−PTB1−2またはsiR−PKM2処理群では対照群と比較して生存細胞の割合が低下していた。驚くべきことに、siR−PTB1とsiR−PKM2とを併用することにより、各々を単独で処理した場合よりもさらに生存細胞の割合が低下していた。siR−PTB1−1とsiR−PKM2とを併用した群の生存細胞の割合と、siR−PTB1−1単独で処理した群の生存細胞の割合には統計的に有意な差があり、併用効果が確認された。
〔配列番号:9〕
PTB1を標的とする二本鎖siRNAのパッセンジャー鎖である。
〔配列番号:10〕
PTB1を標的とする二本鎖siRNAのパッセンジャー鎖である。
〔配列番号:11〕
PTB1を標的とする二本鎖siRNAのガイド鎖である。
〔配列番号:12〕
PTB1を標的とする二本鎖siRNAのガイド鎖である。
〔配列番号:15〕
PKM2を標的とする二本鎖siRNAのパッセンジャー鎖である。
〔配列番号:16〕
PKM2を標的とする二本鎖siRNAのガイド鎖である。
〔配列番号:18〕
陰性対照miRNAである。

Claims (5)

  1. PTB1を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターを有効成分として含抗がん剤であって、
    前記二本鎖siRNAのガイド鎖が配列番号11または配列番号12で示される塩基配列からな
    前記がんが、大腸がん、胃がん、および白血病からなる群から選択される、抗がん剤。
  2. 前記がんが、大腸がんである、請求項1に記載の抗がん剤。
  3. 前記二本鎖siRNAのガイド鎖が配列番号11で示される塩基配列からなる、請求項1または2に記載の抗がん剤。
  4. 局所投与される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の抗がん剤。
  5. PKM2を標的とする二本鎖siRNAまたは該二本鎖siRNAの発現ベクターをさらに含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の抗がん剤。
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