JP2005320298A - 癌治療のための薬剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】 癌の抗体療法、特に耐性を有する癌(悪性腫瘍)の抗体療法において、補体制御因子の機能をコントロールし、抗体医薬の細胞障害活性における感受性を高める効果を有する、安全性が高い薬剤を提供すること。
【解決手段】 CD55、CD46、及びCD59等の補体制御因子をコードする遺伝子の一部の配列に相補的な配列を有する二本鎖RNA、例えばsiRNAを、癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性を増強するための薬剤の有効成分とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、癌の抗体療法において抗体医薬の細胞障害活性を増強する薬剤に関する。
抗体による悪性腫瘍の治療に関する医薬の開発は、分子標的治療の分野で、近年、目覚ましい発展を遂げてきた。日本では承認された抗体医薬は未だ2品目のみではあるが、現在知られているだけでも、悪性リンパ腫(CD20, HLA-DR, CD5)、急性骨髄性白血病(CD33, CD66)、慢性リンパ球性白血病(CD52, CD20)、急性リンパ球性白血病(CD19, CD20,
CD22)、多発性骨髄腫(Id-idiotype, HM1.24)、乳癌(HER2/neu)、上皮性癌(EGF-R,
VEGF)、大腸癌(17-1A, CEA)、卵巣癌(CA125)などに対する抗体医薬がある。(例えば、非特許文献1)。
抗体医薬の作用機序としては、1:アポトーシス誘導、2:ADCC(抗体依存性細胞性細胞障害)の誘導、3:CDC(補体依存性細胞障害)の誘導などが考えられている。これらのうち、CDCは、生体内の補体成分が、抗原抗体反応で腫瘍細胞に取りついた抗体を認識して、補体系の活性化経路のうちの、古典経路によって細胞傷害作用を引き起こし、腫瘍細胞を殺すというものである。
上記のように、抗体医薬は作用機序が化学療法剤とは異なることから、これまで難治性と分類された腫瘍に対する有力な治療法として期待されている。また、毒性も化学療法剤とは異なることから、化学療法剤との併用による相乗効果についても多数の検討が行なわれている(例えば、非特許文献2)。しかしながら、治療を行なう過程で、抗体医薬に抵抗性を持った悪性腫瘍が再発し、抗体医薬での治療が困難な患者も多数報告されるようになった。
腫瘍細胞は、様々なメカニズムで、抗体医薬に対する抵抗性を獲得することが報告されているが、中でも補体制御因子と呼ばれる分子(CD46、CD55、CD59)の腫瘍細胞表面での発現量が増加して、前記の3番目の作用機序における補体の古典経路を不活性化することで、抵抗性を獲得しているケースが多数報告されている(例えば、非特許文献3)。また、血液学的悪性腫瘍細胞または固形細胞の化学療法剤および抗CD20または抗CD22抗体に対する抵抗性を回避又は低下させるのに有用な方法が開示されている(例えば、特許文献1)。このように、抗体医薬に対する耐性機序を明らかにし、耐性を克服する方法を開発することが、抗体医薬の効果を高めるために重要であり、多くの研究者が注力するところとなっている(例えば、非特許文献4)。
CD55[DAF:decay-accerelating factor(崩壊促進因子)とも呼ばれる。]分子は、補体活性を調節する蛋白質群のひとつで、C3変換酵素であるC3bBb、C4b2aを解離、失活させることで、補体の作用を抑制することが知られている(特許文献2)。CDCの実験系に、このCD55分子の作用を中和する能力のある抗体を添加すると、腫瘍細胞のCDC感受性が向上することが、報告されている(例えば、非特許文献5)。また、抗CD55抗体について、CD55の作用の中和が目的ではないが、癌の治療及び診断のための抗体としての技術が開示されている(例えば、特許文献3)。しかしながら、実際に医療に用いることが可能な中和抗体を製造するためには、実用性を確認するまでに多くの時間と労力を要するのが現状であった。
哺乳動物細胞において、二本鎖RNA(長鎖)による遺伝子発現抑制は、インターフェロンのシグナル経路の活性化によって細胞毒性を示すため、手段としては否定的であったが、21塩基の短鎖二本鎖RNAによってRNAi(RNA interference)が生じることが
報告されて以来、合成のsiRNA(short interfering RNA)による特異的な遺伝子の発現抑制に関する技術が革新的に進歩した(例えば、非特許文献6、非特許文献7、特許文献4、又は特許文献5)。現在この技術は、遺伝子発現の抑制研究に止まらず、ウイルス感染症への応用など多方面への応用に期待が寄せられている(例えば、非特許文献8)。
しかしながら、siRNAによる遺伝子発現抑制技術を利用した、抗体医薬に抵抗性(耐性)を獲得した難治性の悪性腫瘍の治療剤については、従来より知られていなかった。
特表2004−500412号公報 特許第2686257号公報 特表2002−543044号公報 特表2003−526367号公報 特表2003−529374号公報 最新医学、新津洋司郎・加藤和則著、第58巻、第12号、200 3年、p.5−12 モレキュラー・メディシン、竹下明裕著、第40巻、第10号、2 003年、p.1140−1148、p.1166−1181 オンコジーン(Oncogene)、第22巻、2003年、p.7359 −7368 血液フロンティア、畠清彦著、第12巻、第11号、2002年、 p.65−71 ブラッド(Blood)、第95巻、第12号、2000年、p.390 0−3908 ネイチャー(Nature)、第411巻、2001年、p.494−4 98 モレキュラー・メディシン、第41巻、第1号、2004年、p. 10−29 ウイルス、第53巻、第1号、2003年、p.7−14
本発明は、癌の抗体療法、特に耐性を有する癌(悪性腫瘍)の抗体療法において、補体制御因子の機能をコントロールし、抗体医薬の細胞障害活性における感受性を高める効果を有する、安全性が高い薬剤を提供することを目的としている。
本発明者らは、悪性腫瘍の患者において抗体医薬に対する耐性が確認された状態であっても、標的腫瘍細胞への抗体医薬に対する感受性が高められれば、補体系の細胞障害活性を十分に発揮させることが可能ではないかと考え、鋭意研究開発を重ねた。その結果、抗体医薬に対して耐性を有する腫瘍細胞に、補体制御因子をコードする遺伝子に対する2本鎖RNA、特にsiRNA、を導入したところ、標的腫瘍細胞中での補体制御因子の発現が顕著に抑制され、抗体医薬と補体による細胞障害作用の感受性が高められることが判明し、本発明を完成するに至った。
前記課題を解決する本発明は、以下のとおりである。
(1)補体制御因子をコードする遺伝子の発現を抑制する2本鎖RNAを有効成分とする、癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性を増強するための薬剤。
(2)前記2本鎖RNAが、補体制御因子をコードする遺伝子の一部の配列に相補的な配列を有するsiRNAである前記薬剤。
(3)前記補体制御因子が、CD55、CD46、及びCD59から選ばれる前記薬剤。(4)前記補体制御因子がCD55である前記薬剤。
(5)前記siRNAが、CD55をコードする遺伝子のコード領域の5’末端側の一部配列に相補的な配列を有する前記薬剤。
(6)前記siRNAが、CD55をコードする遺伝子のコード領域の5’末端側の配列に相補的な配列を有する2本鎖RNAをDicer酵素で切断して得られる20〜25塩基の2本鎖RNA又はそれらの混合物である前記薬剤。
(7)前記癌が、乳癌、B細胞リンパ腫、白血病、大腸癌から選ばれる前記薬剤。
(8)前記癌が、抗体医薬に対する耐性を有する癌である前記薬剤。
(9)前記抗体医薬が、抗HER2抗体又は抗CD20抗体である前記薬剤。
本発明の抗体医薬の細胞障害活性増強剤は、癌(特に悪性腫瘍)の抗体療法において、補体と抗体医薬による細胞障害活性を増強することで、標的になる癌(悪性腫瘍)細胞を効率よく殺傷することが可能である。また、特に抗体医薬に耐性を有する癌(悪性腫瘍)細胞に対して、補体と抗体医薬による細胞障害活性をリカバリーする効果も兼ね備えている。
また、本発明の抗体医薬の細胞障害活性を増強する方法によって、抗体医薬に耐性を持った悪性腫瘍が再発し、抗体医薬での治療が困難であると判断された患者に対しても、継続して抗体医薬での治療を行っていくことが可能である。
次に、本発明の好ましい実施形態について詳細に説明する。ただし、本発明は以下の好ましい実施形態に限定されず、本発明の範囲内で自由に変更することができるものである。尚、本明細書において百分率は特に断りのない限り質量による表示である。
本発明の癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性を増強するための薬剤(以下、単に「本発明の薬剤」と記載することがある。)の有効成分は、補体制御因子をコードする遺伝子の発現を抑制する2本鎖RNAである。
本発明において、「抗体医薬」とは、癌(悪性腫瘍)細胞で発現する癌細胞表面分子又は増殖因子などの可溶性分子を標的抗原とし、この標的抗原に結合する抗体を有効成分とし、前記抗体が癌細胞に結合することによって癌細胞を殺傷する医薬をいう。抗体医薬の作用としては、癌細胞が増殖するシグナルを阻害すること、細胞死シグナルを活性化することにより癌細胞を殺傷すること、補体依存性細胞障害活性(CDC)により癌細胞を殺傷すること等を含む。
本発明において、「細胞障害活性を増強する」とは、癌の抗体療法において抗体医薬の細胞障害活性を高める効果、すなわち、抗体医薬の標的になる腫瘍細胞を補体及び/又は抗体医薬が殺傷する作用を増強することに加えて、抗体医薬に耐性を有する腫瘍細胞に対して、抗体医薬に対する感受性を高めること、すなわち補体及び/又は抗体医薬による細胞障害活性をリカバリーすることを含む。また、「抗体医薬に耐性を有する」とは、抗体医薬及び/又は補体が腫瘍細胞を殺傷する作用(細胞障害活性)に耐性であること、言い換えれば、前記作用が弱いか又は同作用を受けないことをいう。
次に、本発明の薬剤の有効成分である補体制御因子をコードする遺伝子の発現を抑制する2本鎖RNAについて説明する。
前記補体制御因子としては、その発現を抑制することによって、癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性が増強するものであれば特に制限されないが、例えば、CD55、CD46、及びCD59が挙げられる。
前記2本鎖RNAとしては、補体制御因子をコードする遺伝子の全体又はその一部に相補的な配列を有する2本鎖RNAが挙げられる。ここで、遺伝子の配列に対して「相補的な配列を有する2本鎖RNA」とは、前記遺伝子のセンス鎖又はその一部に相補的な配列を有するRNAと、センス鎖又はその一部と相同な配列を有するRNA又はDNAからなる2本鎖を意味する。尚、DNAの配列に「相同な」配列を有するRNAとは、DNAの塩基配列におけるチミンをウラシルに置換えた配列を有するRNAを意味する。尚、「相補的」又は「相同」は、必ずしも完全に相補的又は相同であることを意味するものではなく、後述するsiRNAが取込まれたRISC複合体によって、標的遺伝子のmRNAの切断が起こり得る限り、1又は数塩基のミスマッチがあってもよい。
2本鎖RNAのセンス鎖は、RNAであってもDNAであってもよいが、RNAであることが好ましい。本明細書においては、2本鎖RNAの配列は、センス鎖のRNA配列として示す。RNA−DNAハイブリッドによる遺伝子発現阻害については、特開2003−219893に記載されている。
前記2本鎖RNAとしては、例えば、siRNA(short interfering RNA)が挙げられる。siRNAは、20〜25塩基、通常は21〜23塩基からなる2本鎖RNAであり、細胞がsiRNAを取込むと、標的遺伝子のmRNAが特異的に分解され、同遺伝子の発現が抑制される。この技術は、RNA干渉(RNA interferenc:RNAi)と呼ばれる。siRNAは、細胞内で一本鎖に解離し、それぞれRNA分解酵素活性を有するタンパク質と結合してRISC(RNA-induced silencing complex) と呼ばれる複合体を形成する。標的mRNAと相補的な配列を有する鎖が取込まれたRISCが標的mRNAに結合すると、mRNAが切断され、その結果、標的遺伝子の発現が抑制されると考えられている(Molecular Medicine, 41(1), 10-29, 2004等参照)。
siRNAは、例えば、補体制御因子をコードする遺伝子又はその一部に相補的な配列を有する2本鎖RNAを調製し、これをDicer酵素で切断することによって得ることができる。Dicer酵素は、市販されているものを使用することができる。前記2本鎖RNAは、例えば、補体制御因子をコードする遺伝子のコード領域又はその一部の配列を有する2本鎖DNAを鋳型とするRNAポリメラーゼ反応によって調製することができる。また、2本鎖DNAは、前記遺伝子の配列に基づいて設計されたプライマーを用いてPCRにより増幅することによって、調製することができる。
前記2本鎖RNAは、補体制御因子としてCD55に対するsiRNAの製造に際しては、CD55遺伝子のコード領域の5’末端側部分を含むものであることが好ましい。また、前記2本鎖RNAは、CD55遺伝子のコード領域の5’末端側部分のみを含むことがより好ましい。5’末端側部分として具体的には、CD55遺伝子のコード領域の5’末端から全長の1/2〜1/1まで、好ましくは1/3〜1/2まで、特に好ましくは1/3程度までの領域が挙げられる。
上記のようにして得られる2本鎖RNAをDicer酵素で切断することによって、siRNAが得られる。こうして得られるsiRNAは複数種のRNA分子の混合物である。本発明においては、siRNAは、このような混合物であってもよいし、この混合物から精製された均一なRNA分子であってもよい。
また、siRNAは、化学合成によっても製造することができる。すなわち、標的配列に相当するセンス鎖とアンチセンス鎖を合成し、それらをアニールさせることによって、siRNAが得られる。さらに、標的遺伝子配列に応じて設計した合成DNAを、市販のsiRNA発現ベクターに挿入し、適当な宿主で発現させることによっても、siRNAを得ることができる。
本発明においては、本発明の薬剤の有効成分として、標的細胞中の内在性Dicer酵素によって目的のsiRNAが生成するような2本鎖RNAを用いることもできる。
本発明に用いる2本鎖RNAは、癌の抗体療法において抗体医薬の細胞障害活性を増強する作用を有する。該作用はPropidium iodide(PI:Dojindo社製:カタログ番号 P378)を用いた方法〔サイトメトリー(Cytometry)第8巻、第4号、1987年、第421〜426頁〕、又はCalcein-AM(Dojindo社製:カタログ番号 341-07901)を用いた方法〔アポトーシス(Apoptosis)、第3巻、第3号、1998年、第195〜202頁〕に準じて測定することができる。後述する実施例において、該測定方法について詳細に記載する。
上記2本鎖RNAは、抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性を増強するための薬剤の有効成分とすることができる。同薬剤は、抗体療法を施すヒト等の動物に投与することにより、癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性が増強される。すなわち、本発明の一態様は、癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性を増強するための薬剤の製造における、補体制御因子をコードする遺伝子の発現を抑制する2本鎖RNAの使用である。また、本発明の他の態様は、本発明の薬剤を、抗体療法を施すヒト等の動物に投与することを含む、癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性を増強する方法である。
本発明の薬剤は、通常は、製剤学的に許容される製剤担体と組合わせて、経口的、又は非経口的にヒトを含む哺乳動物に投与することができる。本発明の薬剤の製剤形態は特に限定されず、治療目的に応じて適宜選択でき、具体的には、錠剤、丸剤、散剤、液剤、懸濁剤、乳剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤、坐剤、注射剤、軟膏剤、貼付剤、点眼剤、点鼻剤等を例示できる。製剤化にあたっては製剤担体として通常の薬剤に汎用される賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、安定剤、矯味矯臭剤、希釈剤、界面活性剤、注射剤用溶剤等の添加剤を使用できる。
本発明の薬剤中に含まれる2本鎖RNAの量は、特に限定されず適宜選択すればよいが、例えば、siRNAの場合は、製剤中に100μg/ml〜10mg/ml、好ましくは500μg/ml〜5mg/mlとするのがよい。
本発明の薬剤の投与時期は特に限定されず、抗体医薬の投与前、投与後、又は抗体医薬と同時のいずれであっても可能であり、対象となる癌種の治療方法に従って、適宜投与時期を選択することが可能である。また、投与形態は製剤形態、患者の年齢、性別、その他の条件、患者の症状の程度等に応じて決定される。
本発明の製剤の有効成分の投与量は、用法、患者の年齢、性別、疾患の程度、その他の条件等により適宜選択される。通常有効成分としての2本鎖RNAの量は、0.1mg/kg/日〜10mg/kg/日、好ましくは1mg/kg/日〜5mg/kg/日の範囲となる量を目安とするのが良く、1日1回又は複数回に分けて投与することができる。
本発明の薬剤は、癌、例えば乳癌、B細胞リンパ腫(非ホジキンリンパ腫、バーキットリンパ腫等)、白血病又は大腸癌等において、抗体医薬を用いた治療における治療剤、治療効果増強剤、治療補助剤として有用である。本発明の薬剤は、特に、前記癌の中でも、抗体医薬に耐性を有する癌に極めて著効を示す。尚、本発明に使用することが可能な抗体医薬としては、抗CD20抗体(リツキシマブ:rituximab)、抗HER2モノクローナル抗体(トラスツズマブ:trastuzumab)、抗17−1A(ヒト腫瘍関連上皮細胞接着因子)抗体(edrecolomab)等を例示することができ、その他、癌治療における抗体療法で使用できる抗体医薬も使用することができる。また、現在知られている抗体医薬に限られ
ず、今後開発される抗体医薬も使用することができる。
本発明の薬剤は、抗体療法において抗体医薬とともに使用することが好ましく(但し、投与の時期が同時であるか否かは問わない)、公知の前記癌疾患の予防・治療剤(増強剤・補助剤も含まれる)と併用して使用することも可能である。併用することによって、前記癌疾患の予防・治療効果を高めることができ、また、併用する前記予防・治療剤の投与量を減らすことも可能である。さらに、併用する前記癌疾患の予防・治療剤を、本発明の薬剤の組成物中に有効成分として含有させても良いし、本発明の薬剤の組成物中には含有させずに別個の薬剤として組合わせて商品化し、使用時に組み合わせても良い。
次に実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〕
本発明の抗体医薬の細胞障害活性増強剤の有効成分であるsiRNA(21〜23塩基対2本鎖siRNA)を製造した。
すなわち、ヒトCD55をコードする配列番号1に記載の塩基配列を有するcDNA(ベクトン・ディッキンソン社製)を鋳型とし、配列番号2及び配列番号3に記載のヌクレオチド配列を有するプライマーを用いて、公知のPCR法によりPCRを行った。得られたPCR産物(CD55のN末端領域をコードする遺伝子配列を有するcDNA)の両端にT7プロモーター配列を含むリンカーを、T4リガーゼ(Block itTM、インビトロジェン社製)を用いて結合させた。次に、これを鋳型にしてRNAポリメラーゼ(Block itTM
T7 Enzyme Mix、インビトロジェン社製)を用いてそれぞれの2本鎖RNA(この2本鎖RNAを、CD55−Nと記載することがある。)を調製した。配列番号8に、CD55−Nのアンチセンス鎖の塩基配列を示す。次いで、該2本鎖RNAを、RNaseIII活性を有するDicer酵素(RNA切断酵素:BLOCK-iT Dicer RNAi kit、インビトロジェン社製)によって切断し、21〜23塩基対2本鎖siRNAを製造した。
〔実施例2〕
siRNAによる悪性腫瘍細胞での補体制御因子の発現への影響と、抗体医薬による細胞障害活性への効果を、リンパ腫患者から採取したBリンパ腫(臨床検体)細胞を用いて試験検討した。
(1)試料の調製
実施例1で製造したsiRNA(CD55のN末端領域をコードする遺伝子配列に相当する配列を有する2本鎖RNAをDicer酵素で切断したもの)を試験試料1とした。また、プライマーに配列番号4及び配列番号5のオリゴヌクレオチドを使用した以外は実施例1と同様にして、siRNA(CD55の中間領域をコードする遺伝子配列に相当する配列を有する2本鎖RNA(CD55−Mと記載することがある)をDicer酵素で切断したもの)を対照試料1とした。CD55−Mのアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号9に示す。さらに、同様に、配列番号6及び配列番号7のプライマーを使用して製造したsiRNA(CD55のC末端領域をコードする遺伝子配列に相当する配列を有する2本鎖RNA(CD55−Cと記載することがある)をDicer酵素で切断したもの)を対照試料2とした。CD55−Cのアンチセンス鎖の塩基配列を配列番号10に示す。
ついで、前記試験試料1、対照試料1又は2について、それぞれの細胞導入用試料をBLOCK-iT Dicer RNAi kit(インビトロジェン社製)を使用して調製した。すなわち、試験試料1、対照試料1又は2それぞれについて、a液(LipofectamineTM 2000(インビトロジェン社製):5μlとOpti-MEM I(登録商標、ギブコ社製)250μlの混合溶液)とb液(試験試料又は対照試料:0.75μlとOpti-MEM I(登録商標)250μlの混合
溶液)を調製した。a液、b液それぞれを室温で5分間保温した後、a液とb液を混合して室温で20分間保温して、試験試料1及び対照試料2、3それぞれについて、細胞導入用試験試料1、細胞導入用対照試料1及び2を調製した。また、試験試料の代わりに滅菌水(陰性試料)を用いて、細胞導入用陰性試料を調製した。
(2)試験方法
a)siRNAを導入した悪性腫瘍細胞におけるCD55発現の検討
Bリンパ腫患者から採取したBリンパ腫(臨床検体)細胞を、7.5%ウシ胎児血清並びにペニシリン及びストレプトマイシン(各1%)を含有するRPMI1640培地を用いて懸濁した。グラスボトムマイクロウェルディッシュ(Glass Bottom Microwell Dishes、品番:P35G-0-14-C、MatTec Co.製)4枚に、それぞれ2×105個/ディッシュとなるように細胞懸濁液を添加し、24〜48時間培養した後、前記細胞導入用試験試料1、細胞導入用対照試料1又は2、及び細胞導入用陰性試料の全量を培養液に添加し、トランスフェクションを行った。24時間、37℃で保温した後、新鮮な培地に置換して、さらに48時間、37℃で培養した。各細胞は、FITC(Fluorescein-4-isothiocyanate)標識の抗CD55抗体(PharMingen社製、品番:555693)を用いて染色した。さらに、観察の30分前にPI(ヨウ化プロピジウム)染色液(Cellstein-PI solution、同仁化学社製、品番:P378)500μg/mlを5μlずつ各々細胞培養液に添加して保温した後、各細胞を、共焦点レーザー顕微鏡(バイオラッド社製、Radiance 2100MP)を用いて観察した。
b)siRNAが導入された悪性腫瘍細胞の補体依存性細胞障害活性(CDC)の感受性の検討
前記a)で観察した細胞の培養液に、500μlのHuman Serum AB(コスモバイオ社製、品番:832000027)と、抗CD20抗体(リツキシマブ、中外製薬社製、製品名:Rituxan)を最終濃度で40μg/mlとなるように添加し、24時間培養した。次いで、観察の30分前に500μg/mlのCellstein-PI solutionを5μlずつ各々細胞に添加して保温した。CDCによる細胞の生死は、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、核がPIで染まっている(死細胞を示す)ことを指標に観察した。
(3)試験結果
本試験の結果を、図1及び図2に示す。図1は、各試料について、FITC標識抗CD55抗体を用いた免疫染色(Bリンパ腫臨床検体細胞中のCD55の発現を示す)、PIによる染色像、及び抗CD20抗体処理後のPI染色(抗体医薬と補体による細胞障害活性を示す)の結果について示した図である。図2に、CDCの実施前(−)、及び実施後(+)のPI染色細胞の割合を測定した結果を示す。
その結果、CD55のN末端領域をコードする遺伝子配列に相補的な配列を有する2本鎖RNAから調製したsiRNAを含む試験試料1をトランスフェクションしたBリンパ腫細胞では、他の試料でトランスフェクションしたBリンパ腫細胞に比して、CD55の発現が抑制されていることが確認された(図1)。また、図2より、CDCを実施した後(+)、PIによる染色を行った場合、試験試料1をトランスフェクションしたBリンパ腫細胞は、他の試料でトランスフェクションしたBリンパ腫細胞におけるPIで染色された細胞(死細胞の割合:約10%)に比して、顕著に多い(死細胞の割合:約70%)ことが確認され、抗体医薬のBリンパ腫細胞に対する感受性が増加したことが明らかとなった。すなわち、抗体医薬である抗CD20抗体による細胞障害活性が、試験試料1によって増強されることが明らかとなった。
〔実施例3〕
siRNAによるBリンパ腫細胞での補体制御因子の発現への影響と、抗体医薬による
細胞障害活性への効果を検討した。
(1)試料の調製
実施例2と同様の方法により、試験試料1及び陰性試料を用いて細胞導入用試験試料1及び細胞導入用陰性試料を調製した。
(2)試験方法
a)2本鎖RNAのBリンパ腫瘍細胞への導入によるCD55発現の検討
ヒトバーキットリンパ腫細胞であるRaji細胞(ATCC No.:CCL-86)を7.5%ウシ胎児血清並びにペニシリン及びストレプトマイシン(各1%)を含有するRPMI1640培地を用いて懸濁した。グラスボトムマイクロウェルディッシュ(Glass Bottom Microwell Dishes、品番:P35G-0-14-C、MatTec Co.製)4枚にそれぞれ2×105個/ディッシュとなるように細胞懸濁液を添加し、24〜48時間培養した後、前記細胞導入用試験試料1および細胞導入用試料の全量を培養液に添加し、トランスフェクションを行った。24時間、37℃で保温した後、新鮮な培地に置換して、さらに48時間、37℃で培養した。各細胞は、FITC標識の抗CD55抗体(PharMingen社製、品番:555693)を用いて染色した。さらに、観察の30分前にDAPI染色液(Cellstein-DAPI solution、同仁化学社製、品番:D523)500μg/mlを5μlずつ各々細胞に添加して保温した後、各細胞を、共焦点レーザー顕微鏡(バイオラッド社製、Radiance 2100MP)を用いて観察した。
b)siRNAが導入されたBリンパ腫細胞の補体依存性細胞障害活性(CDC)の感受性の検討
前記a)で観察した細胞培養液に、500μlのHuman Serum AB(コスモバイオ社製、品番:832000027)と、抗CD20抗体(リツキシマブ、中外製薬社製、製品名:Rituxan)を最終濃度で40μg/mlとなるように添加し、16時間培養した。次いで、観察の30分前に500μg/mlのDAPI染色液(Cellstein-DAPI solution、同仁化学社製、品番:D523)を5μlずつ各々細胞に添加して保温した。CDCによる細胞の生死は、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、核がDAPIで染まっている(死細胞を示す)ことを指標に観察した。
(3)試験結果
本試験の結果を、図3及び図4に示す。図3は、各試料について、バーキットリンパ腫細胞中のCD55の発現、及び抗体医薬と補体による細胞障害活性の結果(CDC実施後のDAPI染色細胞の割合を測定した結果)について示した図である。また図4に、CDC実施後のDAPI染色細胞の割合を測定した結果を示す。
その結果、CD55のN末端領域をコードする遺伝子配列に相補的な配列を有する2本鎖RNAから調製したsiRNAを含む試験試料1をトランスフェクションしたバーキットリンパ腫細胞では、CD55の発現が抑制されていることが確認された。また、CDCを実施した後、DAPIによる染色を行った場合、試験試料1をトランスフェクションしたバーキットリンパ腫細胞は、DAPIで染色される細胞(死細胞)が多い(68.8%、ただし陰性試料は11.1%)ことが確認され、抗体医薬のバーキットリンパ腫細胞に対する感受性が増加したことが明らかとなった。すなわち、抗体医薬である抗CD20抗体による細胞障害活性が、試験試料1によって増強されることが明らかとなった。
〔実施例4〕
siRNAによる乳癌細胞での補体制御因子の発現への影響と、抗体医薬による細胞障害活性への効果を検討した。
(1)試料の調製
実施例2と同様の方法により、試験試料1及び陰性試料を用いて細胞導入用試験試料1及び細胞導入用陰性試料を調製した。
(2)試験方法
a)2本鎖RNAの癌細胞への導入によるCD55発現の検討
ヒト乳癌細胞であるSK−Br3細胞(ATCC No.:HTB-30)を7.5%ウシ胎児血清並びにペニシリン及びストレプトマイシン(各1%)を含有するRPMI1640培地を用いて懸濁した。グラスボトムマイクロウェルディッシュ(Glass Bottom Microwell Dishes、品番:P35G-0-14-C、MatTec Co.製)に2×105個/ディッシュとなるように細胞懸濁液を添加し、24〜48時間培養した後、前記細胞導入用試験試料1および細胞導入用陰性試料の全量を培養液に添加し、トランスフェクションを行った。24時間、37℃で保温した後、新鮮な培地に置換して、さらに48時間、37℃で培養した。各細胞は、FITC標識の抗CD55抗体(PharMingen社製、品番:555693)を用いて染色した。さらに、観察の30分前にCellstein-DAPI solution(同仁化学社製、品番:D523)500μg/mlを5μlずつ各々細胞に添加して保温した。各細胞は、共焦点レーザー顕微鏡(バイオラッド社製、Radiance 2100MP)を用いて観察した。
前記で観察した細胞培養液に、500μlのHuman Serum AB(コスモバイオ社製、品番:832000027)と、抗HER2抗体(トラスツズマブ、日本ロシュ社製、製品名:Herceptin)を最終濃度で40μg/mlとなるように添加し、6時間培養した。次いで、観察の30分前に500μg/mlのCellstein-DAPI solutionを5μlずつ各々細胞に添加して保温した。CDCによる細胞の生死は、共焦点レーザー顕微鏡を用いて、核がDAPIで染まっている(死細胞を示す)ことを指標に観察した。
(3)試験結果
本試験の結果は、図5に示すとおりである。図5は、各試料について、乳癌細胞中のCD55の発現、及び抗体医薬と補体による細胞障害活性の結果(CDC実施後のDAPI染色細胞の割合を測定した結果)について示した図である。また図6に、CDC実施後のDAPI染色細胞の割合を測定した結果を示す。図中に示された時間は、各々、観察開始時を0時間としている。
その結果、CD55のN末端領域をコードする遺伝子配列に相補的な配列を有する2本鎖RNAから調製したsiRNAを含む試験試料1をトランスフェクションした乳癌細胞では、CD55の発現が抑制されていることが確認された。また、CDCを実施した後、DAPIによる染色を行った場合、試験試料1をトランスフェクションした乳癌細胞は、DAPIで染色される細胞(死細胞)が多い(約37%)ことが確認され、抗体医薬の乳癌細胞に対する感受性が増加したことが明らかとなった。すなわち、抗体医薬である抗HER2抗体による細胞障害活性が、試験試料1によって増強されることが明らかとなった。
本発明の抗体医薬の細胞障害活性増強剤は、癌(特に悪性腫瘍)の抗体療法において、補体と抗体医薬による細胞障害活性を増強することで、標的になる癌(悪性腫瘍)細胞を効率よく殺傷することが可能である。また、特に抗体医薬に耐性を有する癌(悪性腫瘍)細胞に対して、補体と抗体医薬による細胞障害活性をリカバリーする効果も兼ね備えているので、抗体療法の補助剤として利用することが可能である。
また、本発明の抗体医薬は、抗体医薬に耐性を持った悪性腫瘍が再発し、抗体医薬での治療が困難であると判断された患者に対しても継続して抗体医薬での治療を行いたいとい
う要望に応えるものである。このことは、取りも直さず癌治療における抗体医薬耐性の克服への新規な道標を提供するものである。
Bリンパ腫臨床検体細胞に対する抗体医薬の細胞障害活性増強効果を示す図(写真)である。 Bリンパ腫臨床検体細胞に対する抗体医薬によるCDCの実施前(−)、及び実施後(+)のPI染色細胞の割合を示す図である。 バーキットリンパ腫細胞に対する抗体医薬の細胞障害活性増強効果を示す図(写真)である。 バーキットリンパ腫細胞に対する抗体医薬によるCDCの実施後のDAPI染色細胞の割合を示す図である。 乳癌細胞に対する抗体医薬の細胞障害活性増強効果を示す図(写真)である。 乳癌細胞に対する抗体医薬によるCDCの実施後のDAPI染色細胞の割合を示す図である。

Claims (9)

  1. 補体制御因子をコードする遺伝子の発現を抑制する2本鎖RNAを有効成分とする、癌の抗体療法における抗体医薬の細胞障害活性を増強するための薬剤。
  2. 前記2本鎖RNAが、補体制御因子をコードする遺伝子の一部の配列に相補的な配列を有するsiRNAである請求項1に記載の薬剤。
  3. 前記補体制御因子が、CD55、CD46、及びCD59から選ばれる請求項1又は2に記載の薬剤。
  4. 前記補体制御因子がCD55である請求項3に記載の薬剤。
  5. 前記siRNAが、CD55をコードする遺伝子のコード領域の5’末端側の一部配列に相補的な配列を有する請求項4に記載の薬剤。
  6. 前記siRNAが、CD55をコードする遺伝子のコード領域の5’末端側の配列に相補的な配列を有する2本鎖RNAをDicer酵素で切断して得られる20〜25塩基の2本鎖RNA又はそれらの混合物である請求項5に記載の薬剤。
  7. 前記癌が、乳癌、B細胞リンパ腫、白血病、大腸癌から選ばれる請求項1〜6のいずれか一項に記載の薬剤。
  8. 前記癌が、抗体医薬に対する耐性を有する癌である請求項1〜7のいずれか一項に記載の薬剤。
  9. 前記抗体医薬が、抗HER2抗体又は抗CD20抗体である請求項1〜8のいずれか一項に記載の薬剤。
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JP2010281656A (ja) * 2009-06-04 2010-12-16 Kanazawa Univ 白血病治療剤及び該治療剤の新規なスクリーニング方法
JP2019525138A (ja) * 2016-06-16 2019-09-05 エフ.ホフマン−ラ ロシュ アーゲーF. Hoffmann−La Roche Aktiengesellschaft Cdcを誘発する抗体を決定するためのアッセイ法および方法

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