JP6651215B2 - 鋳型セット、及び凍結鋳型鋳造品の製造方法 - Google Patents

鋳型セット、及び凍結鋳型鋳造品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、砂と水とを含む混合物が凍結された鋳型を用いる凍結鋳型鋳造において使用する鋳型セット及びその鋳型セットを用いて凍結鋳型鋳造品を製造する凍結鋳型鋳造品の製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、鋳造時に凍結中子から発生する水蒸気に起因する鋳造欠陥を低減することができる鋳型セットに関する。また、鋳造時に凍結中子から発生する水蒸気に起因する鋳造欠陥のない健全な凍結鋳型鋳造品を製造する凍結鋳型鋳造品の製造方法に関する。
砂型鋳造は、一般に砂を主成分とし、水、樹脂、粘土などを添加した混合物が成形されたものである鋳型に溶融した金属を流し込み、金属が凝固した後に鋳型を壊して金属(鋳造品)を取り出すものである。砂型鋳造は、古くから様々な工業製品の生産に利用されており、非常に優れたものづくり技術である。しかし、砂型鋳造に用いる鋳型の製造時に発生する粉塵、鋳造時に鋳型中の有機物に起因して発生する悪臭、鋳造後の鋳造品取り出し時の粉塵・振動・騒音などが発生し、作業環境は必ずしも快適ではない。
また、砂型鋳造により中空構造や複雑形状である鋳造品を作製する場合には、砂と樹脂とを含む混合物が成形され、焼成される等して作製された中子が利用される。中子は、鋳造時に溶融金属の質量に耐え、その形状を維持しなければならず、高い強度が求められる。しかしながら、中子の強度を高めると、鋳造後に鋳造品から中子を除去することが非常に困難となり、作業時間の増大やコストアップを招いている。また、除去しきれなかった中子が鋳造品内部に残存してしまうと、製品性能に悪影響を及ぼすといったおそれがある。更に、これら鋳造品から除去された中子の大部分は、再利用が難しく、大量の産業廃棄物を生み出している。
これに対し、砂型鋳造の作業環境を大幅に改善し、且つ大量の産業廃棄物を出さない鋳型として、樹脂等が一切添加されず砂と水のみが混合されたものが成形され、凍結されて作製された凍結鋳型が提案されている(例えば、特許文献1及び2)。凍結鋳型では、凍結された水(氷)が砂粒子同士を結合して大きな強度を与え、鋳型の形状を維持する。この凍結鋳型に溶融金属(金属溶湯)を鋳造すると、金属溶湯からの熱により鋳型中の氷が溶解して凍結鋳型は強度を失い、自然崩壊する。そのため、凍結鋳型を用いることにより、従来の砂型を用いた鋳造プロセスでは、鋳造品を取り出す際に不可欠であった型ばらし作業が不要となり、それに伴う騒音等が大幅に低減される。また、凍結鋳型を構成するのは砂と水のみであり、鋳造時に発生するのは水蒸気だけである。更に、砂に水を添加することで鋳型製造工程における粉塵の発生を大幅に抑制できるなど、作業環境の著しい改善がなされる。
また、発明者らは凍結中子の作製において、中子を中空としこの空間を通して冷気を中子中心から中子表面に通過させ凍結させることにより、良好な表面を有する凍結中子の作製方法を提案している(特許文献3)。
特開平7−314087号公報 特開平11−138235号公報 特開2013−146783号公報
凍結鋳型に用いた砂は特殊な再生処理等を必要とせず、ほぼ100%再利用することができる。従って、凍結鋳型である中子を用いて、凍結鋳型鋳造品を作製することにより、鋳造後の中子除去が容易になるだけでなく、産業廃棄物量もほぼゼロにできるなど、従来の中子が抱える問題点を解決することが可能となる。しかし、凍結鋳型である中子を用いた場合、鋳造時において、凍結鋳型である中子から発生する水蒸気に起因する鋳造欠陥が、凍結鋳型鋳造品に生じることが大きな問題となる。
鋳造時において、周囲を溶融金属でくるまれる中子は、中子から発生するガスの逃げ場がなく、発生したガスが製品内部に入り、鋳造品に鋳造欠陥を生成してしまうことがある。砂と樹脂の混合物が成形され、焼成されて作製された従来の中子は、中子表面のみを焼成し、中子の中心の未焼成部分を排出することで中空構造とし、中子体積を減少させる(即ち、鋳造時に発生するガスを減少させる)ことにより、鋳造欠陥の発生を防いでいる。ここで、凍結中子では、鋳造時に中子内の氷が溶解し、更には蒸発するため、中子から発生するガス量が従来の中子より多い。したがって、鋳造欠陥の発生防止のためにはより多く凍結中子の体積を減少させる、即ち、凍結中子を薄肉中空構造にする必要があるが、凍結中子の強度を確保するためには大幅な薄肉化は困難である。即ち、凍結中子を用いた鋳造においては、鋳造時における凍結中子の強度を確保しつつ、凍結中子から発生する水蒸気に起因する凍結鋳型鋳造品の鋳造欠陥の発生を防止することが求められている。
本発明は、凍結鋳型鋳造の環境負荷の少ない点を最大限活用するため、上記従来技術の問題に鑑みてなされたものである。本発明によれば、下記の鋳型セットが提供される。即ち、鋳造時に有毒ガス及び悪臭が発生せず、型ばらし作業に伴う振動、粉塵、及び騒音が発生せず、鋳物砂の再利用が可能であり、且つ、鋳造時において、凍結中子から発生する水蒸気が凍結鋳型鋳造品の内部に取り込まれて鋳造欠陥となることを防ぐ鋳型セット(凍結主型及び凍結中子)が提供される。また、本発明によれば、鋳造時に有毒ガス及び悪臭が発生せず、型ばらし作業に伴う振動、粉塵、及び騒音が発生せず、且つ、鋳造時に凍結中子から発生する水蒸気が凍結鋳型鋳造品の内部に取り込まれて、凍結鋳型鋳造品に鋳造欠陥が生じることを防止する凍結鋳型鋳造品の製造方法が提供される。
本発明者らは、凍結鋳型鋳造における凍結中子から発生する水蒸気に起因する鋳造欠陥の無い凍結鋳型鋳造品を製造できる凍結鋳型セットについて鋭意検討した。この結果、鋳型セット内に水蒸気の流路を形成し、流路内の温度差で生じる圧力差を利用して凍結中子から発生する水蒸気を、凍結鋳型鋳造品を経由せずに凍結主型の外へ排出できる構造にすることによって、所期の目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。本発明は、以下に示す鋳型セット、及び凍結鋳型鋳造品の製造方法を提供する。
[1] 砂と水とを含む混合物が凍結された鋳型を用いる凍結鋳型鋳造において使用する、凍結主型と凍結中子とを含んでなる鋳型セットであって、前記凍結主型は、砂と水とを含む主型原料が凍結された主型凍結体からなり、前記凍結中子は、砂と水とを含む中子原料が凍結された中子凍結体からなり、前記凍結中子は、凍結中子本体と、前記凍結中子を前記凍結主型に組み付けるための幅木部とから構成され、前記凍結中子本体及び前記幅木部に、鋳造時において前記凍結中子内から発生する水蒸気を、前記凍結中子の外へ排出するための第1排出路が形成され、前記凍結主型に、前記凍結中子の外へ排出された水蒸気を前記凍結主型の外へ排出するための第2排出路が形成され、前記凍結主型に前記凍結中子が組み付けられることにより、前記第1排出路と前記第2排出路とが連通し、前記第1排出路の形状が直線形状であり、且つ前記第2排出路の形状が直線形状であり、前記第2排出路が、前記第1排出路の延長線上にあり、前記凍結中子本体の形状が、前記第1排出路が延びる方向を軸方向とする棒状であり、且つ、前記第1排出路が前記凍結中子本体を貫通するように形成され、前記凍結中子の前記第1排出路の直線状に延びる方向と直交する方向における断面であって、当該凍結中子内に当該第1排出路が直線状に形成されている部位における前記断面を第1断面とし、当該第1断面における前記凍結中子の実体部分の断面積をAとし且つ当該第1断面における前記第1排出路の断面積をBとし、前記凍結中子は、当該凍結中子内に前記第1排出路が直線状に形成されている範囲において、各前記第1断面の下記式(1)で示される前記第1排出路の断面積率Sが、2%より大きく25%未満となるように構成されている、鋳型セット。
式(1):第1排出路の断面積率S=(B×100)/(A+B)
] 前記中子原料が、無機材料粒子を含む、[1]に記載の鋳型セット。
] 前記無機材料粒子がシリカである、[]に記載の鋳型セット。
] [1]〜[]のいずれかに記載の鋳型セットを用いて凍結鋳型鋳造品を製造する、凍結鋳型鋳造品の製造方法。
[5] 砂と水とを含む混合物が凍結された鋳型を用いる凍結鋳型鋳造品の製造方法であって、凍結中子を凍結主型に組み付け、鋳型セットとする鋳型準備工程と、前記鋳型セットに溶融金属を注湯する注湯工程と、を含み、前記凍結中子は、凍結中子本体と、前記凍結中子を前記凍結主型に組み付けるための幅木部とから構成され、前記凍結中子本体及び前記幅木部に、鋳造時において前記凍結中子内から発生する水蒸気を、前記凍結中子の外へ排出するための第1排出路が形成され、前記凍結主型に、前記凍結中子の外へ排出された水蒸気を前記凍結主型の外へ排出するための第2排出路が形成され、前記鋳型準備工程において、前記凍結中子が、前記凍結主型に組み付けられることにより、前記第1排出路と前記第2排出路とが連通した前記鋳型セットを用いて凍結鋳型鋳造品を製造する、凍結鋳型鋳造品の製造方法であって、前記第1排出路の形状が直線形状であり、且つ前記第2排出路の形状が直線形状であり、前記第2排出路が、前記第1排出路の延長線上にあり、前記凍結中子本体の形状が、前記第1排出路が延びる方向を軸方向とする棒状であり、且つ、前記第1排出路が前記凍結中子本体を貫通するように形成され、前記凍結中子の前記第1排出路の直線状に延びる方向と直交する方向における断面であって、当該凍結中子内に当該第1排出路が直線状に形成されている部位における前記断面を第1断面とし、当該第1断面における前記凍結中子の実体部分の断面積をAとし且つ当該第1断面における前記第1排出路の断面積をBとし、前記凍結中子は、当該凍結中子内に前記第1排出路が直線状に形成されている範囲において、各前記第1断面の下記式(2)で示される前記第1排出路の断面積率Sが、2%より大きく25%未満となるように構成される、凍結鋳型鋳造品の製造方法。
式(2):第1排出路の断面積率S=(B×100)/(A+B)
本発明の鋳型セットは、鋳造時において凍結中子から発生する水蒸気を、凍結鋳型鋳造品を経由せず鋳型(凍結主型)外に排出することで、鋳造欠陥のない高品位凍結鋳型鋳造品を作製することができるという効果を奏する。また、本発明の凍結鋳型鋳造品の製造方法は、鋳造時に凍結中子から発生する水蒸気が凍結鋳型鋳造品の内部に取り込まれ、凍結鋳型鋳造品に鋳造欠陥が生じることを抑制するという効果を奏する。
本発明の鋳型セットにおける、凍結中子の作製方法を模式的に示す図である。 本発明の鋳型セットにおける、凍結主型の作製方法を模式的に示す図である。 本発明の鋳型セットにおける、凍結中子の第1排出路の延びる方向と直交する方向における断面を、模式的に示す図である。 本発明の鋳型セットにおける、凍結中子を模式的に示す斜視図である。 本発明の鋳型セットを示し、凍結中子を凍結主型にセットした様子を示す写真である。 本発明の鋳型セットを用いた鋳造において、凍結中子から発生した水蒸気が、凍結鋳型鋳造品内部を経由せず、凍結主型の外に排出されている様子を示す写真である。 実施例1及び2の鋳型セットを用いて作製されたAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の外観を示す写真である。 実施例1の鋳型セットにより作製されたAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の中空部を示す写真である。 実施例12の鋳型セットを用いて作製されたAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の中空部を示す写真である。 比較例3の鋳型セットを用いて作製されたAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の中空部を示す写真である。 L字形状凍結中子を造型するための中子造型用型枠を示す模式図である。 第1排出路が形成されたL字形状凍結中子を示す模式図である。 第1排出路が形成されたL字形状凍結中子を凍結主型にセットした様子を示す模式図である。 本発明の鋳型セットを用いた凍結鋳型鋳造において、凍結中子から発生した水蒸気が凍結鋳型鋳造品内部を経由せず凍結主型の外に排出されている様子を示す写真である。 参考例23の鋳型セットを用いて作製されたL字形状のAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の外観を示す写真である。 比較例5の鋳型セットを用いて作製されたL字形状のAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の外観を示す写真である。
次に、本発明の実施の形態について説明する。しかしながら、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、以下の実施形態に適宜変更、改良が加えられたものも本発明の範囲に含まれることが理解されるべきである。
(1.鋳型セット)
本発明の鋳型セットの第一実施形態について、以下に説明する。本実施形態の鋳型セットは、砂と水とを含む混合物が凍結された鋳型を用いる凍結鋳型鋳造品の製造において使用する鋳型セットであり、凍結主型と凍結中子とを含んでなる。凍結主型は、砂と水とを含む主型原料が凍結された主型凍結体からなる。凍結中子は、砂と水とを含む中子原料が凍結された中子凍結体からなる。凍結中子は、凍結中子本体と、当該凍結中子を凍結主型に組み付けるための幅木部とから構成される。そして、凍結中子本体及び幅木部に、凍結鋳型鋳造品を製造する鋳造時において、凍結中子内から発生する水蒸気を、凍結中子の外へ排出するための第1排出路が形成されている。また、凍結主型に、上述した凍結中子の外へ排出された水蒸気を凍結主型の外へ排出するための第2排出路が形成されている。また、本実施形態の鋳型セットは、鋳型セットに金属溶湯を注湯するための注湯口が形成されている。本実施形態の鋳型セットは、凍結主型に凍結中子が組み付けられることにより、上記第1排出路と上記第2排出路とが連通する。本実施形態の鋳型セットは、このように構成されていることにより、鋳造時において凍結中子から排出される水蒸気が、第1排出路及び第2排出路を通って、凍結主型の外へ排出される。即ち、鋳造時において、第1排出路の温度と、第2排出路の温度の差により、第1排出路と第2排出路に圧力差が生じ、凍結中子から排出される水蒸気が、第1排出路及び第2排出路を通って凍結主型の外へ排出される。鋳型セットに第1排出路及び第2排出路が形成されていない場合には、鋳造時において凍結中子から排出される水蒸気の一部は、砂粒の隙間を経由し鋳型セットの外に排出されることがある。しかしながら、鋳型セットの外に排出されなかった大部分の水蒸気は、凍結鋳型鋳造品の内部に取り込まれる等し、この結果、凍結鋳型鋳造品に鋳造欠陥が生じることとなる。
主型原料、及び中子原料に使用される砂は、特に限定されるものではない。主型原料、及び中子原料に使用される砂は同じであっても、異なっていてもよい。主型原料、及び中子原料に使用される砂は、例えば、従来の鋳物砂として使用されるけい砂、ジルコン砂等を使用することができる。砂の粒径は、特に限定されるものではない。例えば、70〜400μmであることが好ましく、150〜250μmであることが更に好ましい。なお、砂の粒径は、JISに記載される、ふるい分け試験方法(JIS Z 8815)にて得られる値であり、市販品等ではその粒度分布が記載されている。
主型原料が含む水の質量(主型原料の水分量)は、砂と水の合計質量に対して、3〜10質量%とすることが好ましく、4〜10質量%とすることが更に好ましい。主型原料の水分量が、3質量%未満であると、凍結主型の強度が十分でなく、所望の形状を維持できないことがある。一方、主型原料の水分量が、10質量%超であると、鋳造時に凍結主型から発生する水蒸気量が多くなり、発生した水蒸気の一部が、凍結鋳型鋳造品内部に取り込まれて鋳造欠陥が生じることがある。
中子原料が含む水の質量(中子原料の水分量)は、砂と水の合計質量に対して、2〜10質量%とすることが好ましく、2〜8質量%とすることが更に好ましく、3〜5質量%とすることが特に好ましい。中子原料の水分量が2質量%未満であると、凍結中子の強度が十分でなく所望の形状を維持できないことがある。一方、中子原料の水分量が10質量%超であると、鋳造時に凍結中子から発生する水蒸気量が多くなり、発生した水蒸気の一部が鋳造品内部に取り込まれて鋳造欠陥を生じることがある。
主型原料の水分量、及び中子原料の水分量は、以下のようにして測定することができる。まず、凍結主型、及び凍結中子のそれぞれの質量を測定する。次に、凍結主型、及び凍結中子を解凍し、更に乾燥させ、水を全て蒸発させる。凍結主型、及び凍結中子の乾燥は、例えば、マイクロ波乾燥等により行ってもよく、乾燥条件は、30分以上とすることができる。そして、解凍、乾燥後の凍結主型、及び凍結中子のそれぞれの質量を測定し、解凍、乾燥前の凍結主型、及び凍結中子のそれぞれの質量と比較することにより、主型原料の水分量、及び中子原料の水分量を測定することができる。
凍結中子本体及び幅木部に形成される第1排出路は、略直線上にびる形態をしている。上記のように構成されていると、鋳造時において凍結中子から発生する水蒸気を凍結中子の外に排出しやすくなる。また、第1排出路の延びる方向と直交する方向における第1排出路の断面形状は、水蒸気を排出することができる限りにおいて限定はない。以下、「第1排出路の延びる方向と直交する方向における断面」のことを、単に、「第1断面」ということがある。第1断面における第1排出路の断面形状は、例えば、略円形や略多角形とすることができる。ここで、図3は、本発明の鋳型セットにおける、凍結中子の第1断面を、模式的に示す図である。図3に示すように凍結中子の第1断面における実体部分の断面積をA、第1断面における第1排出路の断面積をBとした時、断面積Aと断面積Bの合計に対する、断面積Bの比率が以下のように構成されていることが好ましい。即ち、「(B×100)/(A+B)」で表わされる、第1排出路の断面積率Sは、2%より大きく25%未満である。第1排出路の断面積率Sが2%以下である場合、鋳造時において発生する水蒸気の排出が不十分となり、凍結鋳型鋳造品内部に鋳造欠陥が発生することがある。一方、第1排出路の断面積率Sが25%以上である場合、凍結中子の強度が低下し鋳造時に形状を維持できなくなることがある。
凍結中子が凍結主型に組み付けられた状態において、凍結主型に形成された第2排出路(即ち、第1排出路から排出された水蒸気を、凍結主型の外へ排出するための凍結主型の外へ通じる空間)は、凍結中子に形成された第1排出路の略延長線上にある。また、凍結主型に形成された第2排出路は、略直線上に延びるように形成されている。上記のように構成されていると、凍結中子から排出された水蒸気を凍結主型の外に排出しやすくなる。第2排出路の延びる方向と直交する方向における、凍結主型に形成された第2排出路の断面の形状に特に制限はない。以下、「第2排出路の延びる方向と直交する方向における断面」のことを、単に「第2断面」ということがある。また、第2断面における、第2排出路のサイズ(断面積)は、水蒸気を排出することができる限りにおいて特に限定は無い。水蒸気が、第1排出路及び第2排出路を通過して凍結主型の外に排出される際に、水蒸気に背圧がかからないようにするという観点からは、以下のように構成されていることが好ましい。第1断面における第1排出路の断面積と、第2断面における第2排出路の断面積とが同じであるか、第2断面における第2排出路の断面積が、第1断面における第1排出路の断面積よりも大きいことが好ましい。
凍結中子の幅木部に形成された第1排出路の開口部と、凍結主型の第2排出路の開口部のうちの一方とが互いに向かい合うように、凍結主型に凍結中子が組み付けられていてもよい。また、凍結中子の幅木部に形成された第1排出路の開口部と、凍結主型の第2排出路の開口部のうちの一方とが、当接するように凍結主型に凍結中子が組み付けられていてもよい。このように構成することによって、第1排出路及び第2排出路によって、鋳型セットの内部に、連続した空間(水蒸気を排出する排出路)が形成される。
幅木部は、凍結中子を凍結主型に組み付けることが出来る限り、幅木部の形状に特に制限はない。
水蒸気排出のための第1排出路及び第2排出路が形成された鋳型セットに鋳造される金属は、特に制限されるものではない。金属としては、一般的に用いられている金属材料を鋳造することができ、例えば、鉄、ステンレス、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金、錫合金などを鋳造することができる。
凍結中子の強度向上、及び、鋳造時において解凍された後の凍結中子の強度向上を目的に、中子原料は、無機材料粒子を含んでいてもよい。本明細書でいう「無機材料」とは、「水に分散しゾルとなる無機材料」のことを指し、中子原料中の砂は無機材料には含まない。
無機材料粒子は、特に限定されるものではなく、例えばシリカやジルコニアなどを使用することができる。また、無機材料粒子の中心粒径にも特に制限はない。無機材料粒子の中心粒径としては、例えば、10〜20nmとすることができる。無機材料粒子の粒径の値は、粒子形状が球であると仮定し、BET吸着法による比表面積測定値(JIS Z 8830準拠)から算出した値である。
中子原料が含む無機材料粒子の質量は、砂と水と無機材料粒子の合計質量に対し、2〜3質量%であることが好ましい。このように構成することにより凍結中子の強度、および、鋳造時において解凍された後の凍結中子の強度がより向上する。
(2.鋳型セットの製造方法)
本発明の鋳型セット(凍結中子及び凍結主型)の製造方法に特に制限はない。本発明の鋳型セットは、例えば、以下のようにして作製することができる。
(2−1.凍結中子の製造方法)
図1は、本発明の鋳型セットにおける、凍結中子の作製方法を模式的に示す図である。まず、砂と水とを含む中子原料を調製する。砂は、特に限定されるものではないが、例えば、従来の鋳物砂として使用されるけい砂、ジルコン砂等を用いることができる。次に、この砂に、所望の量の水を添加し、混合器を用いて混合し、中子原料とする。次に、中子原料を、図1のa)に示すような中子造型用型枠1に、手で押し固めながら充填し、中子原料が押し固められたものである未凍結中子3を造型する。次に、未凍結中子3に、凍結後に第1排出路となる未凍結第1排出路を形成するために、図1のb)に示すようなスペーサ2を挿入する。次に、スペーサ2が挿入された状態の未凍結中子3が、中子造型用型枠1に入ったままの状態で、未凍結中子3を、マイナス30℃以下に保持された冷凍庫内に入れて12時間以上保持し、未凍結中子3を凍結させる。次に、冷凍庫から中子造型用型枠1に入ったままの状態の凍結中子5を取出し、図1のc)に示すように凍結中子に挿入されているスペーサ2を引き抜き、続いて、凍結中子5を中子造型用型枠1から取り外す。なお、中子造型用型枠1に予めスペーサ2を配置した状態で、中子造型用型枠1に中子原料を充填してもよい。また、中子造型用型枠1に入ったままの未凍結中子3にスペーサ2を挿入し、その後、スペーサ2を引き抜いて未凍結第1排出路を形成した後、中子造型用型枠1に入ったままの状態の未凍結中子3を凍結させてもよい。なお、図1において、符号4は、第1排出路を示す。
(2−2.凍結主型の製造方法)
図2は、本発明の鋳型セットにおける凍結主型の作製方法を模式的に示す図である。まず、砂と水とを含む主型原料を調製する。砂は、特に限定されるものではないが、例えば、従来の鋳物砂として使用されるけい砂、ジルコン砂等を用いることができる。次に、この砂に、所望の量の水を添加し、混合器を用いて混合し、主型原料とする。次に、主型原料を、図2のa)に示すような主型造型用型枠6に、手で押し固めながら充填し、主型原料が押し固められたものである未凍結主型を造型する。なお、図2のa)に示す主型造型用型枠6には、凍結後に第2排出路となる未凍結第2排出路を形成するためのスペーサ2が設置されている。次に、未凍結主型が、主型造型用型枠6に入ったままの状態で、未凍結主型をマイナス30℃以下に保持された冷凍庫内に入れて12時間以上保持し、未凍結主型を凍結させる。次に、冷凍庫から凍結主型7が入ったままの状態の主型造型用型枠6を取出した後、凍結主型7を主型造型用型枠6から取り出し、また、スペーサ2も取り除く。なお、図2のc)に示すように、主型造型用型枠6にスペーサ2が設置されていない状態で、主型造型用型枠6に主型原料を充填し、未凍結主型を凍結させてもよい。そして、図2のd)に示すような第2排出路未形成凍結主型の表面の一部を削り取ることによって、図2のb)に示すように凍結主型7に第2排出路8を形成してもよい。
そして、凍結主型に凍結中子が組み付けられることにより、第1排出路と第2排出路とが連通する鋳型セットを製造することができる。
凍結中子及び凍結主型の製造時において用いられるスペーサは、凍結主型及び凍結中子に、それぞれ第2排出路及び第1排出路を形成することができるものであれば、特に限定されるものではない。スペーサの材質としては、例えば、金属やプラスチック、木材等を採用することができる。
凍結中子及び凍結主型の製造時において用いられる中子造型用型枠及び主型造型用型枠は、それぞれ、所望の形状の凍結中子及び凍結主型と相補的な形状である部分を有するものであれば、特に限定されるものではない。中子造型用型枠及び主型造型用型枠の材質としては、例えば、金属やプラスチック、木材等を採用することができる。中子造型用型枠及び主型造型用型枠の材質は、それぞれ同じであっても、異なっていてもよい。
主型原料、及び中子原料に使用される砂は、特に限定されるものではない。主型原料、及び中子原料に使用される砂は、鋳型セットの項にて説明した砂と同様の砂を採用することができる。また、主型原料の水分量、及び中子原料の水分量についても、鋳型セットの項にて説明した主型原料の水分量、及び中子原料の水分量と同様に構成することができる。更に、鋳型セットの項にて説明したように、中子原料は、無機材料粒子を含んでいてもよい。
(3.凍結鋳型鋳造品の製造方法)
本発明の凍結鋳型鋳造品の製造方法の第一実施形態について、以下に説明する。本実施形態の凍結鋳型鋳造品の製造方法は、凍結中子を凍結主型に組み付け、鋳型セットとする鋳型準備工程と、当該鋳型セットに溶融金属を注湯する注湯工程とを含む。そして、凍結中子は、凍結中子本体と、凍結中子を凍結主型に組み付けるための幅木部とから構成されている。また、凍結中子本体及び幅木部に、鋳造時において凍結中子内から発生する水蒸気を、凍結中子の外へ排出するための第1排出路が形成されている。また、凍結主型に、凍結中子の外へ排出された水蒸気を凍結主型の外へ排出するための第2排出路が形成されている。また、鋳型準備工程において、凍結中子が、凍結主型に組み付けられることにより、凍結中子に形成された第1排出路と、凍結主型に形成された第2排出路とが連通する。また、注湯工程において、凍結中子内から発生する水蒸気を第1排出路及び第2排出路を通じて凍結主型の外へ排出しつつ、凍結鋳型鋳造品を鋳造する。即ち、本実施形態の凍結鋳型鋳造品の製造方法においては、凍結中子内から発生する水蒸気を、鋳型セットに形成された第1排出路及び第2排出路を通じて排出する。したがって、本実施形態の凍結鋳型鋳造品の製造方法によれば、鋳造時に発生する水蒸気に起因する鋳造欠陥のない凍結鋳型鋳造品を製造することができる。
主型原料が含む水の質量(主型原料の水分量)は、砂と水の合計質量に対して、3〜10質量%とすることが好ましく、4〜10質量%とすることが更に好ましい。主型原料の水分量が、3質量%未満であると、凍結主型の強度が十分でなく、所望の形状を維持できないことがある。一方、主型原料の水分量が、10質量%超であると、鋳造時に凍結主型から発生する水蒸気量が多くなり、発生した水蒸気の一部が、凍結鋳型鋳造品内部に取り込まれて鋳造欠陥が生じることがある。
中子原料が含む水の質量(中子原料の水分量)は、砂と水の合計質量に対して、2〜10質量%とすることが好ましく、2〜8質量%とすることが更に好ましく、3〜5質量%とすることが特に好ましい。中子原料の水分量が2質量%未満であると、凍結中子の強度が十分でなく所望の形状を維持できないことがある。一方、中子原料の水分量が10質量%超であると、鋳造時に凍結中子から発生する水蒸気量が多くなり、発生した水蒸気の一部が鋳造品内部に取り込まれて鋳造欠陥を生じることがある。
凍結中子本体及び幅木部に形成される第1排出路は、略直線上にびる形状をしている。凍結中子本体及び幅木部に形成される第1排出路については、本発明の鋳型セットの第一実施形態において説明したものと同様の構成とすることができる。
凍結中子が凍結主型に組み付けられた状態において、凍結主型に形成された第2排出路は、凍結中子に形成された第1排出路の略延長線上にある。また、凍結主型に形成された第2排出路は、略直線上に延びるように形成されている。凍結主型に形成された第2排出路については、本発明の鋳型セットの第一実施形態において説明したものと同様の構成とすることができる。
幅木部は、凍結中子を凍結主型に組み付けることが出来る限り、形状に特に制限はない。
水蒸気排出のための第1排出路及び第2排出路が形成された鋳型セットに鋳造される金属は、特に制限されるものではない。金属としては、一般的に用いられている金属材料を鋳造することができ、例えば、鉄、ステンレス、銅合金、アルミニウム合金、マグネシウム合金、亜鉛合金、錫合金などを鋳造することができる。
凍結中子の強度向上、及び、鋳造時において解凍された後の凍結中子の強度向上を目的に、中子原料は、無機材料粒子を含んでいてもよい。また、無機材料粒子は、予め水に分散させ、無機材料ゾルとしたものを、砂に加えて混合し、中子原料としてもよい。
無機材料粒子は、特に限定されるものではなく、例えば、シリカやジルコニアなどを使用することができる。また、無機材料粒子の中心粒径にも特に制限はない。無機材料粒子の中心粒径としては、例えば、10〜20μmとすることができる。無機材料粒子の粒径の値は、粒子形状が球であると仮定し、BET吸着法による比表面積測定値(JIS Z 8830準拠)から算出した値である。
中子原料が含む無機材料粒子の質量は、砂と水と無機材料粒子の合計質量に対し、2〜3質量%であることが好ましい。このように構成することにより凍結中子の強度、および、鋳造時において解凍された後の凍結中子の強度がより向上する。
以下、本発明を実施例に基づいて具体的に説明する。但し、本発明はこれらの実施例によって何ら限定されるものではない。
(実施例1及び2)
実施例1及び2の鋳型セットは、以下のようにして作製した。まず、砂と水とを含む中子原料を調製した。砂としては、中心粒径が150〜250μmの愛知県岡崎産けい砂(6号けい砂)を用いた。水は、砂と水の質量に対する水の質量の比が5質量%となるように、砂に添加した。水を添加した砂を、混合器にて3分間混練し、中子原料を調製した。この中子原料を中子造型用型枠に手で押し固めながら充填し、底面が直径8mm及び10mmであり、長さが50mmである円柱状の未凍結中子を造型した。
中子造型用型枠に中子原料を充填した後、第1排出路を形成するためのスペーサとして、直径2mmの鉄棒を、上記未凍結中子の底面の中心に位置するように、未凍結中子の全長に渡って挿入した。未凍結中子に鉄棒を挿入した状態で、中子造型用型枠ごとマイナス30℃以下に保持した冷凍庫内に12時間以上保持して凍結させた。凍結後、中子造型用型枠を冷凍庫から取り出し、凍結中子に挿入してある鉄棒を引き抜いた。更に、凍結中子を中子造型用型枠から取り外した。このようにして、図4に示すような、第1排出路が形成された凍結中子を作製した。
次に、作製した凍結中子を用いて鋳造を行うため、長さ50mmの円柱状であり、底面の直径がそれぞれ8mm及び直径10mmの2本の凍結中子を組み込み可能な凍結主型を作製した。凍結中子を組み込むために、凍結主型は、第1凍結主型と第2凍結主型とに、2分割して作製した。凍結主型の作製には、主型原料として、凍結中子の作製で用いた、中子原料と同じものを用いた。第1凍結主型及び第2凍結主型を作製するための、第1主型造型用型枠及び第2主型造型用型枠に、それぞれ予め半円断面を有するスペーサを設置した。次に、第1凍結主型造型用型枠及び第2凍結主型造型用型枠に、主型原料をそれぞれ手で押し固めながら充填し、第1未凍結主型及び第2未凍結主型を造型した。次に、第1未凍結主型及び第2未凍結主型を、それぞれ、第1主型造型用型枠及び第2主型造型用型枠ごとマイナス30℃以下に保持した冷凍庫内に、12時間以上保持して凍結させた。凍結後、第1主型造型用型枠及び第2主型造型用型枠を冷凍庫から取り出した。次に、第1主型造型用型枠及び第2主型造型用型枠から、第1凍結主型及び第2凍結主型を取り出した。そして、第1凍結主型に、図5に示すように、上記凍結中子を組み付けた後、第1凍結主型と第2凍結主型とを合わせることで、凍結主型に第2排出路を形成し、鋳型セットを作製した。なお、半円断面を有するスペーサとは、「第1凍結主型と第2凍結主型とを合わせて、凍結主型とする際の面」に直交する方向における断面が半円形状のスペーサである。
次に、上記鋳型セットに、AC4CHアルミニウム合金(融点:約610℃、密度:約2.8g/cm)を710℃にて注湯して鋳造を行った。
図6は、本発明の鋳型セットを用いた鋳造において、凍結中子から発生した水蒸気が、凍結鋳型鋳造品内部を経由せず凍結主型の外に排出されている様子を示す写真である。図6に示すように、金属溶湯11の熱により凍結中子から発生した水蒸気10は、凍結鋳型鋳造品を経由することなく凍結中子に形成された第1排出路、及び凍結主型に形成された第2排出路を経由し、凍結主型の外に排出された。
図7は、本発明の鋳型セットを用いて作製されたAC4CHアルミニウム合金凍結鋳型鋳造品の外観を示す写真であり、図8は、本発明の鋳型セットにより作製されたAC4CHアルミニウム合金凍結鋳型鋳造品の中空部を示す写真である。凍結鋳型鋳造品の外観にも、凍結中子により形成された中空部にも、水蒸気に起因する鋳造欠陥は観察されなかった。この結果より、鋳型セットに第1排出路及び第2排出路を形成し、凍結中子から発生する水蒸気を、凍結鋳型鋳造品を経由せず主型外に排出することにより、鋳造欠陥のない良好な凍結鋳型鋳造品を作製可能であることが明らかである。
実施例で作製した凍結鋳型鋳造品について、下記の評価基準により評価を行った。結果を表1及び表2に示す。
(凍結鋳型鋳造品の評価)
凍結鋳型鋳造品を、下記の評価基準に従って、評価した。
評価「◎(優)」:「凍結鋳型鋳造品に鋳造欠陥が観察されなかった場合」を評価「◎(優)」とする。
評価「〇(良)」:「凍結鋳型鋳造品に鋳造欠陥が観察されたが、凍結鋳型鋳造品として使用可能な程度の鋳造欠陥であった場合」を評価「〇(良)」とする。
評価「×(不可)」:「凍結鋳型鋳造品に鋳造欠陥が観察され、且つ凍結鋳型鋳造品として使用不可能な程度の鋳造欠陥であった場合」を評価「×(不可)」とする。
(実施例3〜12)
「中子原料」の「水分量(質量%)」、並びに中子の「直径」「第1排出路の直径」をそれぞれ表1に示すようにしたこと以外は、実施例1及び2と同様にして、鋳型セットを作製した。また、鋳型セットを用いた鋳造も実施例1及び2と同様にして行った。
実施例3及び4のように、水分量が2質量%と少ない場合には、鋳物砂同士の結合が弱く凍結後に造型用型枠から外す段階で中子表面の砂粒子が脱落してしまい、表面がやや粗い状態となった。このため、凍結鋳型鋳造品の中空部もやや粗い表面となったが、中子から発生する水蒸気に起因する鋳造欠陥は観察されなかった。
実施例5及び6のように、水分量が3質量%の場合、実施例1及び2と同様試料外観、中空部共に鋳造欠陥は見られず良好な鋳造品の作製が行えた。
一方、実施例7〜10のように、水分量が6、7質量%と多い場合、中子作製は問題無かったが、鋳造後の凍結鋳型鋳造品の中空部には湯道に向かって若干の大きさの凹み(若干の大きさの鋳造欠陥)が発生した。これは、中子に含まれる水分量が多い場合、鋳造時に中子から発生する水蒸気量が多くなり、中子内の圧力が高くなったため、最も凝固が遅く強度の弱い湯道部近辺が影響を受けた結果と考えられる。しかしながら、凍結鋳型鋳造品としては使用可能な程度の大きさの鋳造欠陥であった。
実施例11及び12のように水分量を8、10質量%と更に増やした場合でも、鋳型セットに設ける排出路サイズを適切に調節することにより、実施例1及び2と同様に鋳造欠陥のない良好な鋳造品の作製が行えた。図9は実施例12の鋳型セットを用いて作製されたAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の中空部を示す写真である。
参考例13及び実施例14〜16)
凍結中子の「直径」をそれぞれ表2に示すようにしたこと以外は、実施例1及び2と同様にして凍結中子を作製した。更に、凍結主型のキャビティサイズを凍結中子の直径に合わせたサイズとした以外は、実施例1及び2と同様にして凍結主型を作製した。また、鋳型セットを用いた鋳造も実施例1及び2と同様にして行った。
参考例13のように、直径4mmの中子に直径2mmの第1排出路を設けた凍結中子を用いた場合(断面積率25%)、鋳造時に中子が形状を維持できず、凍結鋳型鋳造品に目的の空間を形成することができなかった。但し、中子から発生した水蒸気による鋳造欠陥の発生は認められなかった。このため、水蒸気による鋳造欠陥が防止されたと判断した。
実施例15及び16のように、直径12mmおよび14mmの中子に直径2mmの第1排出路を設けた凍結中子を用いた場合(断面積率約2.8%および2.0%)、実施例1及び2と同様、鋳造品の外観および中空部に鋳造欠陥は見られず、良好なアルミニウム合金鋳物を作製することができた。
(比較例1及び2)
凍結主型を作製する際に、主型造型用型枠にスペーサを設置しなかったこと(即ち、凍結主型に第2排出路を形成しなかったこと)以外は、それぞれ順に実施例1及び2と同様にして鋳型セットを作製した。また、鋳型セットを用いた鋳造も、実施例1及び2と同様にして行った。比較例1及び2の鋳型セットを用いた鋳造により、得られた凍結鋳型鋳造品の中空部には、金属溶湯が流れる湯道に向かって鋳造欠陥が発生した。これは、凍結主型に第2排出路が形成されていないため、凍結中子から排出された水蒸気の凍結主型の外への排出が、スムースに行われなかったためと考えられる。
(比較例3及び4)
凍結中子を作製する際に、中子造型用型枠にスペーサを設置しなかったこと(即ち、凍結中子に第1排出路を形成しなかったこと)以外は、それぞれ順に実施例1及び2と同様にして鋳型セットを作製した。また、鋳型セットを用いた鋳造も、実施例1及び2と同様にして行った。
比較例3及び4の鋳型セットを用いて、AC4CHアルミニウム合金を710℃で注湯した鋳造時には、凍結中子から発生した水蒸気が凍結鋳型鋳造品内部を経由し、湯口部分に噴出する様子が観察された。図10は、比較例3の鋳型セットを用いて作製されたAC4CHアルミニウム合金凍結鋳型鋳造品の中空部を示す写真である。得られた凍結鋳型鋳造品の中空部には湯道に向かって大きな穴(即ち、サイズの大きな鋳造欠陥)が観察された。
(実施例17及び18)
実施例1及び2とそれぞれ同様に作製した鋳型セットに、CAC902銅合金(融点:約1000℃、密度:約7.7g/cm)を1150℃にて注湯し、凍結鋳型鋳造品を作製したこと以外は、実施例1及び2と同様にして、鋳造を行った。実施例17及び18の鋳型セットを用いた鋳造では、実施例1及び2における、AC4CHアルミニウム合金を注湯した鋳造の時と同じく、凍結中子から発生した水蒸気は凍結鋳型鋳造品を経由することなく、凍結中子に形成された第1排出路、及び凍結主型に形成された第2排出路を経由し、凍結主型の外に排出された。その結果、外観・中空部ともに鋳造欠陥の無い良好なCAC902銅合金凍結鋳型鋳造品を作製することができた。
(実施例19及び20)
実施例1及び2とそれぞれ同様に作製した鋳型セットに、AZCa912マグネシウム合金(融点:約590℃、密度:約1.8g/cm)を690℃にて注湯し鋳造品を作製したこと以外は、実施例1及び2と同様にして鋳造を行った。実施例19及び20の鋳型セットを用いた鋳造では、実施例1及び2における、AC4CHアルミニウム合金を注湯した鋳造の時と同じく、凍結中子から発生した水蒸気は凍結鋳型鋳造品内部を経由することなく、凍結中子に形成された第1排出路、及び凍結主型に形成された第2排出路を経由して凍結主型の外に排出された。その結果、鋳造欠陥の無い良好なAZCa912マグネシウム合金凍結鋳型鋳造品を作製することができた。
(実施例21及び22)
実施例1及び2とそれぞれ同様に作製した鋳型セットに、ピューター(91%錫−7%アンチモン−2%銅;融点:約280℃、密度:約7.0g/cm)を300℃で注湯し鋳造品を作製したこと以外は、実施例1及び2と同様にして鋳造を行った。実施例21及び22の鋳型セットを用いた鋳造では、実施例1及び2における、AC4CHアルミニウム合金を注湯した鋳造の時と同じく、凍結中子から発生した水蒸気は、凍結鋳型鋳造品を経由することなく、凍結中子に形成された第1排出路、及び凍結主型に形成された第2排出路を経由して、凍結主型の外に排出された。その結果、鋳造欠陥の無い良好なピューター凍結鋳型鋳造品を作製することができた。実施例1、2、及び17〜22の結果より、本発明の鋳型セットは、凍結鋳型鋳造品(注湯する金属)の融点や密度によらず、どのような金属材料に対しても鋳造欠陥のない凍結鋳型鋳造品を作製することができることが明らかである。
参考例23)
以下のように調製された中子原料を用いた。まず、粒径10〜20nmのシリカ粒子と水の割合が質量比で3:7となるようにしてシリカゾルを作製した。このシリカゾルを、中心粒径が150〜250μmの愛知県岡崎産けい砂(6号けい砂)に、けい砂とシリカゾルの合計質量に対し、シリカゾルの質量の比が7質量%となるよう添加し、混合器で3分間混練することにより、中子原料を調製した。得られた中子原料を、図11に示す中子造型用型枠に手で押し固めながら充填し、直径15mm、一辺の長さが150mm、他辺の長さが300mmのL字形状の未凍結中子本体を備える未凍結中子を造型した。なお、未凍結中子は凍結主型に組み付けるためのL字形状の幅木部(幅30mm、厚さ15mm、一辺の長さが330mm、他辺の長さが180mm)を備える。
続いて、未凍結中子に水蒸気排出のための第1排出路を設けるため、L字形状の未凍結中子本体の両端部の底円の中心に、それぞれスペーサとして直径4mmの鉄棒を全長に渡って挿入した。その後、鉄棒を挿入したまま、中子造型用型枠ごと未凍結中子をマイナス30℃以下に保った冷凍庫に12時間以上保持することにより凍結させた。
凍結後、中子造型用型枠を冷凍庫から取り出し、凍結中子に挿入してある鉄棒を引き抜いた。さらに、凍結中子を型枠から取り外し、図12に示す直径4mmの第1排出路が形成された、L字形状の凍結中子を得た。
作製した凍結中子を用いて鋳造を行うため、上記の一辺の長さが150mm、他辺の長さが300mmのL字形状の凍結中子を組み込み可能な凍結主型を作製した。凍結主型の作製においては、中子原料に用いたのと同じ6号けい砂を用い、けい砂と水の合計質量に対する、水の質量の比は5質量%である主型原料を用いた。主型原料にはシリカゾルの添加は行わなかった。主型凍結後、凍結主型表面の一部を削り第2排出路を形成した。この凍結主型に凍結中子を図13に示すようにセットし、AC4CHアルミニウム合金を710℃にて注湯して鋳造を行った。図14に示すように、鋳造時の熱によって凍結中子から発生した水蒸気は、凍結鋳型鋳造品を経由することなく、凍結中子に形成された第1排出路、及び凍結主型に形成された第2排出路を経由し凍結主型の外に排出された。
図15は、参考例23の鋳型セットを用いて作製されたL字形状のAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の外観を示す写真である。実施例1及び2と同様、外観にも中子により形成された中空部にも欠陥は見られず、良好なAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の作製が行えた。この結果より、本発明は凍結鋳型鋳造品の形状・凍結中子の形状・凍結中子サイズや中子原料へのシリカ粒子添加の有無によらず、鋳造欠陥の無い凍結鋳型鋳造品作製に対し有効であることが明らかである。
(比較例5)
参考例23と同様の方法にて、「直径15mm、一辺の長さが150mm、他辺の長さが300mmのL字形状の中子本体」と「主型に組み付けるためのL字形状の幅木部(30mm、厚さ15mm、一辺の長さが330mm、他辺の長さが180mm)とから構成される未凍結中子を、中子造型用型枠を用いて造型した。その後、未凍結中子にスペーサを挿入せずに凍結し、第1排出路が形成されていないL字形状凍結中子を作製した。これを、参考例23と同じ凍結主型にセットしAC4CHアルミニウム合金を710℃にて注湯し鋳造を行った。参考例23とは異なり、中実(即ち、第1排出路が形成されていない)の凍結中子を用いた場合には、凍結中子から発生した水蒸気が凍結鋳型鋳造品を通り、湯口や押し湯部から噴出する様子が観察された。図16は、第1排出路が形成されていない鋳型セットを用いて作製されたL字形状のAC4CHアルミニウム合金の凍結鋳型鋳造品の外観を示す図である。凍結鋳型鋳造品外観にも大きな欠陥が観察され、また中空部表面も凹凸があり滑らかではない。
以上詳述したように、本発明は、水蒸気排出構造(第1排出路及び第2排出路)が形成された鋳型セット(凍結主型及び凍結中子)にかかるものであり、また、本発明は、水蒸気排出構造(第1排出路及び第2排出路)が形成された凍結主型及び凍結中子(鋳型セット)を用いる凍結鋳型鋳造品の製造方法にかかるものである。本発明により、鋳造時において凍結中子から発生する水蒸気に起因する鋳造欠陥の無い複雑形状を有する凍結鋳型鋳造品の作製が可能となる。特に、冷却水や潤滑油等の複雑な流路を数多く有するエンジン部品用の凍結鋳型鋳造品作製において、鋳造後の中子除去にかかる時間の短縮を行うことができ、またより複雑形状を形成することが可能となり、鋳造プロセスの低コスト化・鋳造品の高性能化が期待される。更に、従来の中子では中子除去時に避けられなかった振動・騒音・粉塵等の発生を大幅に抑制可能であり、鋳造プロセスの大幅な作業環境改善も期待される。
1:中子造型用型枠、2:スペーサ、3:未凍結中子、4:第1排出路、5:凍結中子、6:主型造型用型枠、7:凍結主型、8:第2排出路、9:幅木部、10:水蒸気(排出された水蒸気)、11:金属溶湯、12:凍結鋳型鋳造品、A:断面積(断面積A)、B:断面積(断面積B)。

Claims (5)

  1. 砂と水とを含む混合物が凍結された鋳型を用いる凍結鋳型鋳造において使用する、凍結主型と凍結中子とを含んでなる鋳型セットであって、
    前記凍結主型は、砂と水とを含む主型原料が凍結された主型凍結体からなり、
    前記凍結中子は、砂と水とを含む中子原料が凍結された中子凍結体からなり、
    前記凍結中子は、凍結中子本体と、前記凍結中子を前記凍結主型に組み付けるための幅木部とから構成され、
    前記凍結中子本体及び前記幅木部に、鋳造時において前記凍結中子内から発生する水蒸気を、前記凍結中子の外へ排出するための第1排出路が形成され、
    前記凍結主型に、前記凍結中子の外へ排出された水蒸気を前記凍結主型の外へ排出するための第2排出路が形成され、
    前記凍結主型に前記凍結中子が組み付けられることにより、前記第1排出路と前記第2排出路とが連通し、
    前記第1排出路の形状が直線形状であり、且つ前記第2排出路の形状が直線形状であり、
    前記第2排出路が、前記第1排出路の延長線上にあり、
    前記凍結中子本体の形状が、前記第1排出路が延びる方向を軸方向とする棒状であり、且つ、前記第1排出路が前記凍結中子本体を貫通するように形成され、
    前記凍結中子の前記第1排出路の直線状に延びる方向と直交する方向における断面であって、当該凍結中子内に当該第1排出路が直線状に形成されている部位における前記断面を第1断面とし、当該第1断面における前記凍結中子の実体部分の断面積をAとし且つ当該第1断面における前記第1排出路の断面積をBとし、前記凍結中子は、当該凍結中子内に前記第1排出路が直線状に形成されている範囲において、各前記第1断面の下記式(1)で示される前記第1排出路の断面積率Sが、2%より大きく25%未満となるように構成されている、鋳型セット。
    式(1):第1排出路の断面積率S=(B×100)/(A+B)
  2. 前記中子原料が、無機材料粒子を含む、請求項1に記載の鋳型セット。
  3. 前記無機材料粒子がシリカである、請求項2に記載の鋳型セット。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の鋳型セットを用いて凍結鋳型鋳造品を製造する、凍結鋳型鋳造品の製造方法。
  5. 砂と水とを含む混合物が凍結された鋳型を用いる凍結鋳型鋳造品の製造方法であって、
    凍結中子を凍結主型に組み付け、鋳型セットとする鋳型準備工程と、
    前記鋳型セットに溶融金属を注湯する注湯工程と、を含み、
    前記凍結中子は、凍結中子本体と、前記凍結中子を前記凍結主型に組み付けるための幅木部とから構成され、
    前記凍結中子本体及び前記幅木部に、鋳造時において前記凍結中子内から発生する水蒸気を、前記凍結中子の外へ排出するための第1排出路が形成され、
    前記凍結主型に、前記凍結中子の外へ排出された水蒸気を前記凍結主型の外へ排出するための第2排出路が形成され、
    前記鋳型準備工程において、前記凍結中子が、前記凍結主型に組み付けられることにより、前記第1排出路と前記第2排出路とが連通した前記鋳型セットを用いて凍結鋳型鋳造品を製造する、凍結鋳型鋳造品の製造方法であって、
    前記第1排出路の形状が直線形状であり、且つ前記第2排出路の形状が直線形状であり、
    前記第2排出路が、前記第1排出路の延長線上にあり、
    前記凍結中子本体の形状が、前記第1排出路が延びる方向を軸方向とする棒状であり、且つ、前記第1排出路が前記凍結中子本体を貫通するように形成され、
    前記凍結中子の前記第1排出路の直線状に延びる方向と直交する方向における断面であって、当該凍結中子内に当該第1排出路が直線状に形成されている部位における前記断面を第1断面とし、当該第1断面における前記凍結中子の実体部分の断面積をAとし且つ当該第1断面における前記第1排出路の断面積をBとし、前記凍結中子は、当該凍結中子内に前記第1排出路が直線状に形成されている範囲において、各前記第1断面の下記式(2)で示される前記第1排出路の断面積率Sが、2%より大きく25%未満となるように構成される、凍結鋳型鋳造品の製造方法。
    式(2):第1排出路の断面積率S=(B×100)/(A+B)
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