JP6650282B2 - ボイラシステム - Google Patents

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Description

本開示は、石油精製プロセスで副生される石油残渣と重油とを混合して混合油を生成するボイラシステムに関する。
石油精製プロセスにおいて、重質油を削減し、軽質化した石油製品の増量を図るため、溶剤脱れき(SDA:Solvent De−Asphalting)装置などの残油分解装置がプラントに設置される場合がある。SDA装置は、重質油から軽質留分を最大限抽出する。その結果、SDA装置では、高粘度の石油残渣(「SDAピッチ」とも呼ばれる。)が副生される。そこで、SDAピッチの有効利用を図るため、SDAピッチが、例えばボイラの燃料として適用される場合がある。
石油残渣をボイラの燃料として利用する技術として、特許文献1〜2には、石油残渣を重油と混合させることで石油残渣を溶融し、流体化された混合油(燃料油)を生成する技術が開示されている。流体化された混合油は搬送装置により火炉に搬送され、火炉の燃料として用いられている。また、石油残渣と混合される重油は、石油残渣を溶融するための粘度調整剤として利用されており、石油残渣と重油との混合割合は混合油の動粘度に基づいて設定されている。
特開2012−21750号公報 特開2014−214938号公報
ところで、石油残渣と重油との混合油の動粘度は、混合油の温度によっても調整可能である。また、石油残渣の燃料としての利用に際しては、混合油における石油残渣の割合が大きいほど、換言すれば、重油の割合が小さいほど、混合油の生成コスト(製造コスト)の観点で望ましい。しかし、石油残渣は、例えば、減圧残油(VR)やPDASなど火炉での使用実績(燃焼実績)のある燃料に比べて燃焼特性が劣ることが予想される。このため、混合油における石油残渣の割合を無作為に大きくすると、生成コストの点で有利である反面、火炉内における混合油の燃焼に悪影響を及ぼし、火炉の運転に支障をきたすおそれがある。
この点、石油残渣と重油との混合割合は、混合油の着火特性にも影響を与えることが、本発明者らの研究により明らかになった。石油残渣は、例えば、減圧残油(VR)やPDASなど火炉での使用実績(燃焼実績)のある燃料に比べて揮発成分の割合が小さく、VR、PDASなどに比べて着火特性が劣る。また、混合油の着火温度は、重油の混合割合の増加に伴って低温側に変化するなど、石油残渣と重油との混合割合によって変化する。
本発明者らは、この新しい知見を基に鋭意検討した結果、石油残差と重油との混合割合を、従来の混合油の動粘度に基づく設定ではなく、混合油の着火特性に基づいて設定する方法を見出し、本発明を完成するに至った。
上述の事情に鑑みて、本発明の少なくとも一実施形態は、燃料として要求される着火温度の特性を満たす混合油を低コストで生成可能な混合油生成方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る混合油生成方法は、
石油残渣と重油とを混合して混合油を生成する混合油生成方法であって、
前記石油残渣と前記重油との混合割合と、前記混合割合における前記混合油の着火温度との相関関係を示す着火特性を準備する着火特性準備ステップと、
前記混合油の着火温度の目標値となる目標着火温度を設定する目標着火温度設定ステップと、
前記着火特性に基づいて前記目標着火温度に対応する初期混合割合を目標混合割合に設定する目標混合割合設定ステップと、
前石油残渣と前記重油とを前記目標混合割合で混合する混合ステップと、を備える。
上記(1)の構成によれば、混合油(燃料油)における石油残渣と重油との混合割合は、混合油の着火特性に基づいて設定される。より詳細には、生成された混合油は、混合油を燃料として使用するボイラ装置などの装置に供給されるが、混合油の着火温度は、重油の混合割合の増加に伴って低温側に変化するなど、石油残渣と重油との混合割合によって変化する。この知見を利用して、混合油を燃料として使用する装置において混合油が目標着火温度で着火可能となる混合割合(初期混合割合)を着火特性から取得する。そして、この初期混合割合を目標混合割合として、目標混合割合を有するように混合油を生成する。これによって、重油の混合割合を着火特性に基づいて適切に設定することができ、ボイラ装置などの装置の燃料として要求される着火温度の特性(目標着火温度)を満たす混合油を低コストで生成することが可能となる。また、混合油を燃料として使用する装置の効率的な運転を図ることもできる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
目標着火温度設定ステップにおいて、前記目標着火温度は、過去に使用実績のある燃料の着火温度に基づいて設定される。
上記(2)の構成によれば、目標着火温度で着火可能な混合油を低コストで確実に生成することができる。つまり、石油残渣は、例えば、減圧残油(VR)やPDASなどとなる使用実績のある燃料に比べて揮発成分の割合が小さく、石油残渣の着火温度はVRやPDASなどより高温側となるが、混合油は、重油の混合割合の増加に伴ってより低温で着火するようになる。その一方で、石油残渣の燃料利用にあたっては、混合油における重油の混合割合を小さくすることが生成コストの観点で望ましい。上記の構成によれば、過去に使用実績のある燃料の着火温度はボイラ装置などの装置で確実に混合油を着火(燃焼)可能な温度であり、この着火温度を目標着火温度とすることで、過去に実績のある燃料と同等の着火温度の特性を有する混合油を生成することができる。これによって、燃料として使用する装置の燃料の着火温度の特性を満たす混合油を低コストで生成することができる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)〜(2)の構成において、
前記混合ステップで混合された前記混合油の粘度を取得する粘度取得ステップと、
前記粘度取得ステップで取得された前記混合油の前記粘度が予め定めた粘度閾値よりも大きい場合に、前記混合油の前記粘度が前記粘度閾値以下となるように、前記混合油を加熱する加熱ステップと、をさらに備える。
上記(3)の構成によれば、目標混合割合が着火温度に着目して決定されるため、混合油の使用環境に照らして混合油の粘度が高い場合があったとしても、混合油の使用環境に応じて混合油の粘度を調整することができる。例えば、後述するようなボイラシステムのように搬送装置を用いてボイラ装置に混合油を搬送する場合など、搬送に適した粘度を有する混合油を生成することができる。
(4)本発明の少なくとも一実施形態に係る混合油生成装置は、
石油残渣と重油とを混合して混合油を生成する混合油生成装置であって、
前記石油残渣と前記重油との混合割合と、前記混合割合における前記混合油の着火温度との相関関係を示す着火特性を記憶する着火特性記憶部と、
前記混合油の着火温度の目標値となる目標着火温度を設定する目標着火温度設定部と、
前記着火特性に基づいて前記目標着火温度に対応する初期混合割合を目標混合割合に設定する目標混合割合設定部と、
前記石油残渣と前記重油とを前記目標混合割合で混合する混合器と、を備える。
上記(4)の構成によれば、上記(1)と同様に、混合油を燃料として使用するボイラ装置などの装置において燃料として要求される着火温度の特性を満たす混合油を低コストで生成することができると共に、装置の効率的な運転を図ることもできる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(4)の構成において、
前記目標着火温度は、過去に使用実績のある燃料の着火温度に基づいて設定される。
上記(5)の構成によれば、上記(2)と同様に、目標着火温度で着火可能な混合油を低コストで確実に生成することができる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(4)〜(5)の構成において、
前記石油残渣または前記重油を加熱する加熱装置と、
前記混合器で混合された前記混合油の粘度を取得する粘度取得部と、
前記粘度取得部で取得された前記混合油の前記粘度が予め定めた粘度閾値よりも大きい場合に、前記混合油の前記粘度が前記粘度閾値以下となるように、前記混合油を加熱するよう前記加熱装置を制御する油温制御部と、をさらに備える。
上記(6)の構成によれば、上記の(3)と同様に、混合油の使用環境に応じて混合油の粘度を調整することができる。例えば、後述するようなボイラシステムのように搬送装置を用いてボイラ装置に混合油を搬送する場合など、搬送に適した粘度を有する混合油を生成することができる。
(7)本発明の少なくとも一実施形態に係るボイラシステムは、
請求項4〜6のいずれか1項に記載の混合油生成装置と、
前記混合油生成装置によって生成された前記混合油を燃焼させるボイラ装置と、
前記混合油生成装置によって生成された前記混合油を前記ボイラ装置に搬送するための搬送装置と、を備える。
上記(7)の構成によれば、混合油生成装置によって生成される混合油を搬送装置により燃料としてボイラ装置に搬送することができ、ボイラ装置の効率的な運転を図ることができる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、
前記ボイラシステムは、前記ボイラ装置における前記混合油の燃焼状況を監視する燃焼状況監視装置をさらに備え、
前記混合油生成装置は、前記燃焼状況監視装置で監視された前記混合油の燃焼状況に基づいて、前記目標混合割合を修正する目標混合割合修正部をさらに備える。
上記(8)の構成によれば、ボイラ装置での混合油の燃焼状況を目標混合割合の設定にフィードバックすることが可能となる。このように、混合油の燃焼状況に応じて目標混合割合を調整することで、ボイラ装置7の効率的な運転を図ることができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(8)の構成において、
前記混合油生成装置は、前記燃焼状況監視装置で監視された前記混合油の燃焼状況の良否を判定する燃焼状況判定部を、備え、
前記目標混合割合修正部は、前記燃焼状況判定部によって前記混合油の燃焼状況が不良と判定された場合に、前記目標混合割合における前記重油の混合割合が大きくなるように前記目標混合割合を修正する。
上記(9)の構成によれば、ボイラ装置における混合油の燃焼状況が不良と判定される場合には、現在設定されている目標混合割合における重油の混合割合が増加される。換言すれば、石油残渣の混合割合が減少される。これによって、混合油の着火温度をより低温側に変化させることで、より着火(燃焼)しやすい混合油を生成することができ、ボイラ装置における混合油の良好な燃焼を図ることができる。
(10)幾つかの実施形態では、上記(8)〜(9)の構成において、
前記混合油生成装置は、前記燃焼状況監視装置で監視された前記混合油の燃焼状況の良否を判定する燃焼状況判定部を、備え、
前記目標混合割合修正部は、前記燃焼状況判定部によって前記混合油の燃焼状況が良好と判定された場合に、前記目標混合割合における前記重油の混合割合が小さくなるように前記目標混合割合を修正する。
上記(10)の構成によれば、ボイラ装置において混合油の燃焼状況が良好と判定される場合には、現在設定されている目標混合割合における重油の混合割合が減少される。換言すれば、混合油における石油残渣の混合割合を増加させる。これによって、燃焼状況を良好に保ちながら、石油残渣の燃料としての利用率を高め、より低コストでの混合油の生成を図ることができる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(8)〜(10)の構成において、
前記目標混合割合修正部は、前記ボイラ装置の出力が予め定めた出力閾値よりも低下することが予想される場合に、前記目標混合割合における前記重油の混合割合が大きくなるように前記目標混合割合を修正する。
上記(11)の構成によれば、例えば発電所における電力需要の変動などによって、ボイラ装置の出力が混合油の燃焼状況に影響を与えるほど低下することが予想される場合があったとしても、混合油における重油の混合割合を大きくすることで、事前に、ボイラ装置における保炎を図ることができる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、燃料として要求される着火温度の特性を満たす混合油を低コストで生成可能な混合油生成方法が提供される。
本発明の一実施形態に係るボイラシステムの構成を概略的に示す図である。 本発明の一実施形態に係る混合油生成装置が備える混合割合設定装置の機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る着火特性を説明するための図である。 本発明の一実施形態に係る混合油生成方法を示すフロー図である。 本発明の一実施形態に係るボイラシステムの構成を概略的に示す図であり、運用状況に応じて目標混合割合が修正される。 本発明の一実施形態に係る混合油生成装置が備える混合割合設定装置の機能ブロック図であり、図5に対応したものである。 本発明の一実施形態に係る混合油生成方法を示すフロー図であり、ボイラ装置の運転中に実行される。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る混合油生成装置2を含むボイラシステム1の構成を概略的に示す図である。また、図2は、本発明の一実施形態に係る混合油生成装置2が備える混合割合設定装置5の機能ブロック図である。混合油生成装置2は、石油残渣と重油とを混合して混合油を生成する装置である。図1〜図2に示される実施形態では、混合油生成装置2は、搬送装置6とボイラ装置7と共にボイラシステム1を構成している。搬送装置6は、混合油生成装置2によって生成された混合油をボイラ装置7に搬送するための装置であり、ボイラ装置7は、混合油生成装置2によって生成された混合油を燃焼させる装置である。つまり、ボイラシステム1では、混合油生成装置2によって生成された溶融状態の混合油を、搬送装置6によりボイラ装置7へ搬送し、搬送された混合油を燃料としてボイラ装置7が運転するように構成されている。
ボイラシステム1について詳述すると、図1〜図2に示される実施形態では、搬送装置6は、混合タンク31で生成された混合油をボイラ装置7へ輸送する輸送ポンプ62と、混合タンク31とボイラ装置7とを結び、混合油が通過する輸送管61とを備えており、生成された混合油を輸送ポンプ62により輸送管61を輸送させることで、混合タンク31からボイラ装置7へ混合油を搬送する。また、本実施形態では搬送装置6は油加熱器63を備えており、油加熱器63は、ボイラ本体71の内部においてバーナ72によるバーナ噴霧に適した所定の動粘度範囲まで、輸送管61内を流れる混合油を加熱する。他方、ボイラ装置7は、ボイラ本体71と、1以上のバーナ72とを備えており、ボイラ装置7へ搬送された混合油は、バーナ72からボイラ本体71(火炉)へ導入され、ボイラ本体71内で燃焼される。ただし、この実施形態には限定されず、混合油生成装置2が生成した混合油は、ボイラ装置7以外の他の装置に燃料として搬送されるよう構成されても良い。
次に、混合油生成装置2について説明する。図1〜図2に示されるように、混合油生成装置2は、混合器3と、着火特性記憶部51と、目標着火温度設定部52と、目標混合割合設定部53と、を備え、石油残渣と重油との混合割合の目標となる目標混合割合Ptを有するように混合油を生成する。例えば、混合割合は、混合油における重油の割合(重油の混合割合)がa%(重量%)とすると、この混合油における石油残渣の割合(石油残渣の混合割合)は(100−a)%となる。石油残渣は、例えば、溶剤脱れき(SDA:Solvent De−Asphalting)装置などの残油分解装置で副生されるSDAピッチである。SDAピッチは、原油を常圧蒸留して得られる常圧残渣(重油やアスファルトなど)を減圧残留し、この減圧残留によって得られる減圧残油(VA:Vacuum Residue)を溶剤(例えばペンタン)を使って分解した残渣油である。SDAピッチは、粘度が高く、常温時に固形化している。重油は、固形化された石油残渣よりも軽質であって、石油残渣と親和性の高いものが適している。また、重油は、石油残渣を溶融するための粘度調整剤としての作用を有しており、石油残渣は、重油と混合されることで低粘度化され、流体化される。
混合器3は、石油残渣と重油とを目標混合割合Ptで混合するための装置である。図1〜図2に示される実施形態では、混合器3は、混合タンク31と、混合タンク31の内部に設置された攪拌翼32と、混合割合調整器33とを備えている。混合タンク31は石油残渣および重油が内部に投入されるタンクである。また、混合割合調整器33は、後述するように、目標混合割合設定部53から入力される目標混合割合Ptの設定に従って、生成される混合油における石油残渣と重油との混合割合が目標混合割合Ptとなるように、石油残渣や重油の混合タンク31への投入量を調整する装置である。具体的には、目標混合割合Ptに応じた量の石油残渣および重油を混合タンク31にそれぞれ投入しても良い。
そして、混合割合調整器33の動作を制御することになる目標混合割合Ptは、上述した着火特性記憶部51および目標着火温度設定部52、目標混合割合設定部53によって決定される。図1〜図2に示される実施形態では、これらの各機能部は、混合割合設定装置5において動作するプログラム(ソフトウェア)の機能部として実現されている(図2参照)。すなわち、混合割合設定装置5はコンピュータであり、このコンピュータは、図示しないCPU(プロセッサ)や主記憶装置、入出力装置(例えば、マウス、キーボード、ディスプレイなど)、補助記憶装置、ネットワークインタフェースなどの周知な構成を含んで構成されても良い。そして、主記憶装置にロードされたプログラムの命令に従ってCPUが動作(データの演算など)すること上記の各機能部が実現される。
以下に、混合油生成装置2が備える目標混合割合Ptを決定するための上記の機能部を説明する。
着火特性記憶部51は、石油残渣と重油との混合割合と、混合割合における混合油の着火温度との相関関係を示す着火特性Fを記憶する。図3は、本発明の一実施形態に係る着火特性Fを説明するための図である。図3には、着火特性Fとして、石油残渣が100%の燃料油(石油残渣の混合割合が100%となる混合油)の着火温度を基準とし、混合油における重油の混合割合を増加させた際の混合油の着火温度の推移が実線で示されている。ここで、図3の着火温度は、JIS K 2265−4「引火点の求め方 第4部:クリーブランド開放法」で評価した混合油の引火点であり、この引火点を着火温度として着火特性Fを準備し、着火特性記憶部51に記憶している。他の幾つかの実施形態では、他の評価方法で着火特性Fを準備しても良い。例えば、輻射着火温度を評価した結果で着火特性Fを準備しても良く、一定量の混合油(供試燃料)を空気とともに加熱した炉内に吹き込んだとき、供試燃料が緩慢着火燃焼をする最低温度を着火温度として着火特性Fを準備することができる。なお、着火特性記憶部51は上述した主記憶装置により実現されても良く、オペレータの入力などの操作を通して主記憶装置に展開されても良いし、プログラムの実行に伴って補助記憶装置から読み込まれることで主記憶装置に展開されても良い。あるいは、着火特性記憶部51は補助記憶装置により実現されても良い。
図3に示されるように、混合油の着火特性Fは、混合油における重油の混合割合の増加に伴って混合油の着火温度が低下することを示している。つまり、着火温度が低下することで、混合油はより着火(燃焼)しやすくなるという性質を有する。この性質を利用すれば、混合油における石油残渣と重油との混合割合を調整することで、所望の着火温度を有する混合油を生成することが可能となる。逆に、着火特性Fに基づいて、混合油を着火させたい所望の温度(目標着火温度Tt)から、混合油における石油残渣と重油との混合割合を導出することが可能となる。そして、所望の着火温度を有する混合油を生成可能な混合割合(初期混合割合Pi)を着火特性Fに基づいて決定し、目標混合割合Ptとして混合器3に設定(指示)するために、下記に説明する目標着火温度設定部52と目標混合割合設定部53とが動作する。
目標着火温度設定部52は、混合油の着火温度の目標値となる目標着火温度Ttを設定する。図1〜図2に示される実施形態では、目標着火温度Ttは、混合油を燃料として使用する装置(図1ではボイラ装置7)において混合油を着火させたい所望の温度なっている。この所望の温度である目標着火温度Ttは、過去に使用実績のある燃料の着火温度に基づいて設定されても良い。過去に使用実績のある燃料は、例えば、減圧残油(VR)やPDASなどであっても良い。例えば、VRを燃料とした場合と同様にボイラ装置7を運転させたい、あるいは、運転させる必要があるといった装置側などからの要求がある場合、この要求に応じて、VRの着火温度である温度Tvが目標着火温度Ttに設定される。同様に、PDASを燃料とした場合と同様にボイラ装置7を運転させたい等の装置側の要求に応じて、PDASの着火温度である温度Tpが目標着火温度Ttに設定される。なお、目標着火温度Ttは、例えばオペレータによる入出力装置の操作により設定されても良いし、補助記憶装置などに予め記憶されている情報が読み込まれて設定されても良い。
目標混合割合設定部53は、着火特性Fに基づいて目標着火温度Ttに対応する初期混合割合Piを目標混合割合Ptを設定する。例えば、目標着火温度TtにVRの着火温度(温度Tv)が設定されていた場合、図3の着火特性Fに基づいて、温度Tvと同等の着火温度を有する混合油の混合割合は、重油がPv%、石油残渣が(100−Pv)%であることが導出される。同様に、目標着火温度TtにPDASの着火温度(温度Tp)が設定されていた場合、図3の着火特性Fに基づいて、温度Tpと同等の着火温度を有する混合油の混合割合は、重油がPp%、石油残渣が(100−Pp)%であることが導出される。図1〜図2に示される実施形態では、図2に示されるように、目標混合割合設定部53は、着火特性記憶部51および目標着火温度設定部52にそれぞれ接続されており、目標着火温度設定部52から入力される目標着火温度Ttに対応する初期混合割合Piを着火特性記憶部51に記憶された着火特性Fに基づいて導出する。そして、この場合には、導出した混合割合を格納するための変数となる目標混合割合Ptに設定している。目標混合割合設定部53は、こうして決定された目標混合割合Ptを上述した混合割合調整器33に入力している。
次に、図4を用いて、石油残渣と重油とを混合して混合油を生成する混合油生成方法を説明する。図4は、本発明の一実施形態に係る混合油生成方法を示すフロー図である。図4に示されるように、混合油生成方法は、着火特性準備ステップ(S41)と、目標着火温度設定ステップ(S42)と、目標混合割合設定ステップ(S43)と、混合ステップ(S44)とを備え、これらのステップを順に実行することで混合油は生成される。この混合油生成方法は、例えば、上述した構成を備える混合油生成装置2よって実行される。なお、図4に記載された他のステップは任意のステップであり、後述する。
図4のステップS41において、着火特性準備ステップが実行される。着火特性準備ステップは、石油残渣と重油との混合割合と、この混合割合における混合油の着火温度との相関関係を示す着火特性Fを準備するステップである。着火特性Fは、実験などを通して予め作成するなど、混合油生成方法の実行時に利用可能なように準備される。
図4のステップS42において、目標着火温度設定ステップが実行される。目標着火温度設定ステップは、混合油の着火温度の目標値となる目標着火温度Ttを設定するステップである。本ステップでは、生成しようとする混合油に要求される任意の着火温度を、目標着火温度Ttとして設定可能である。例えば、目標着火温度Ttは、減圧残油(VR)の着火温度やPDASの着火温度など、過去に使用実績のある燃料の着火温度であっても良い。これによって、過去に使用実績のある燃料の着火温度はボイラ装置7などの装置で確実に混合油を着火(燃焼)可能な温度であり、燃焼不良の発生を防止するなど、目標着火温度で着火可能な混合油を低コストで確実に生成することができる。
図4のステップS43において、目標混合割合設定ステップが実行される。目標混合割合設定ステップは、図3に示されるような着火特性Fに基づいて目標着火温度Ttに対応する初期混合割合Piを目標混合割合Ptに設定するステップである。例えば、図3の着火特性Fによれば、目標着火温度Ttが例えば温度Tvの場合には、初期混合割合Piは、重油の混合割合がPv%であり、石油残渣の混合割合が(100−Pv)%となり、この混合割合が目標混合割合Ptに設定される。
図4のステップS44において、混合ステップが実行される。混合ステップは、石油残渣と重油とを目標混合割合Ptで混合するステップである。本ステップによって、目標混合割合Ptを有する混合油が生成される。
上記の構成によれば、混合油(燃料油)における石油残渣と重油との混合割合は、混合油の着火特性Fに基づいて設定される。より詳細には、混合油の着火温度は、重油の混合割合の増加に伴って低温側に変化するなど、石油残渣と重油との混合割合によって変化するとの知見に基づき、この知見を利用して、混合油を燃料として使用する装置において混合油が目標着火温度で着火可能となる混合割合(初期混合割合Pi)を着火特性Fから取得する。実際に生成される混合油の混合割合(目標混合割合Pt)として設定される。これによって、重油の混合割合を着火特性Fに基づいて適切に設定することができ、ボイラ装置などの装置の燃料として要求される着火温度の特性(目標着火温度)を満たす混合油を低コストで生成することが可能となる。また、混合油を燃料として使用する装置の効率的な運転を図ることもできる。
また、目標着火温度Ttを、過去に使用実績のある燃料の着火温度に基づいて設定することで、目標着火温度Ttで着火可能な混合油を低コストで確実に生成することができる。つまり、石油残渣は、例えば、減圧残油(VR)やPDASなどとなる使用実績のある燃料に比べて揮発成分の割合が小さく、石油残渣の着火温度はVRやPDASなどより高温側となるが、混合油は、重油の混合割合の増加に伴ってより低温で着火するようになる。その一方で、石油残渣の燃料利用にあたっては、混合油における重油の混合割合を小さくすることが生成コストの観点で望ましい。上記の構成によれば、過去に使用実績のある燃料の着火温度はボイラ装置7などの装置で確実に混合油を着火(燃焼)可能な温度であり、この着火温度を目標着火温度Ttとすることで、過去に実績のある燃料と同等の着火温度の特性を有する混合油が生成することができる。
また、幾つかの実施形態では、図1に示されるように、混合油生成装置2は、混合器3における石油残渣と重油を加熱する加熱装置4を備えると共に(図1参照)、図2に示されるように、混合器3で混合された混合油の粘度を取得する粘度取得部54と、粘度取得部54で取得された混合油の粘度が予め定めた粘度閾値よりも大きい場合に、混合油の粘度が粘度閾値以下となるように混合油を加熱するよう加熱装置4を制御する油温制御部55と、をさらに備える。加熱装置4で加熱されることによって、混合油の粘度が低下することになる。上記の粘度閾値は、例えば、輸送ポンプ62によって輸送管61を通して混合油を輸送するのに適した粘度であり、所定の移送粘度範囲(例えば300〜700mm/sec)のいずれか値を粘度閾値としても良い。あるいは、搬送装置6が油加熱器63(図1参照)を備えていない場合など、所定の燃焼粘度範囲(例えば15〜100mm/sec程度)のいずれかの値を粘度閾値としても良い。また、加熱後の混合油の粘度が粘度閾値の設定における根拠とした上記の移送粘度範囲内あるいは燃焼粘度範囲内となるように、加熱装置4によって加熱しても良い。
図1に示される実施形態では、加熱装置4は混合タンク31の下部に設けられた加熱ヒータであり、混合タンク31の内部の石油残渣および重油を加熱している。例えば、混合タンク31に投入された石油残渣および重油を攪拌翼32によって混合しながら、加熱装置4によって加熱しても良い。あるいは、石油残渣又は重油の加熱は、混合タンク31の内部で両者を混合した後に、加熱しても良い。なお、混合油は、石油残渣および重油により生成されるので、石油残渣および重油の両方を加熱することは混合油を加熱することにも該当する。ただし、この実施形態には限定されず、加熱装置4は、混合タンク31の周囲に設けられ、石油残渣または重油の少なくとも一方を加熱することによって混合油を加熱しても良い。例えば、混合タンク31の外部で石油残渣を事前に加熱してから、石油残渣を混合タンク31に投入することで、混合油を加熱してもよい。あるいは、混合タンク31内で重油だけを加熱した後に石油残渣を混合タンク31に投入することで、混合油を加熱してもよい。
また、上記の粘度取得部54および油温制御部55は加熱装置4を制御するための構成となる。粘度取得部54は、動粘度や粘度などの情報が入力されることにより混合油の粘度を取得する。また、図2に示されるように、粘度取得部54は油温制御部55に接続されており、取得した粘度を油温制御部55に出力する。油温制御部55は、入力された粘度に基づいて、加熱装置4の加熱のための出力を制御する。図1〜図2に示される実施形態では、粘度取得部54および油温制御部55は、混合割合設定装置5で動作するプログラムの機能部として実装されている。また、混合タンク31には、混合タンク31内の混合油の動粘度や粘度(以下、動粘度と粘度をまとめて粘度という。)を検出するための粘度計測器81が設けられており、粘度取得部54はこの粘度計測器81により混合器3で混合された混合油の粘度を取得する。例えば、粘度計測器81は、温度センサであっても良い。この場合には、粘度取得部54は、混合油の温度と粘度との相関関係を示したマップ等に基づいて、検出された混合油の温度から混合油の粘度を推定しても良い。あるいは、粘度計測器81は、混合油の粘度を直接計測可能な粘度計であっても良い。粘度計測器81は、混合油の密度と粘度との計測を通して動粘度を測定する動粘度測定器であっても良い。
本実施形態に対応した混合油生成方法を、図4を用いて説明する。図4に示されるように、混合油生成方法は、既に説明した着火特性準備ステップ(S41)と、目標着火温度設定ステップ(S42)と、目標混合割合設定ステップ(S43)と、混合ステップ(S44)とに加えて、粘度取得ステップ(S45)と、加熱ステップ(S46)とを備える。これらのステップ(S41〜S46)を経て、目標混合割合Ptを有すると共に、粘度閾値以下の所定の粘度を有する混合油が生成される。この混合油生成方法は、例えば、上述した構成を備える混合油生成装置2よって実行される。なお、図4のステップS41〜S44の説明は、既に説明しているため省略する。
図4のステップS45において、粘度取得ステップが実行される。粘度取得ステップは、混合ステップ(S44)で混合された混合油の粘度を取得するステップである。ここでいう粘度は、粘度の他、粘度を密度で除算した動粘度であっても良い。
図4のステップS46において、加熱ステップが実行される。加熱ステップは、粘度取得ステップ(S45)で取得された混合油の粘度が予め定めた粘度閾値よりも大きい場合に、混合油の粘度が粘度閾値以下となるように、石油残渣または重油の少なくとも一方を加熱するステップである。石油残渣のみ、重油のみ、石油残渣および重油の両方が加熱されることで、生成された混合油の粘度調整がなされる。
上記の構成によれば、目標混合割合Ptが着火温度に着目して決定されるため、混合油の使用環境に照らして混合油の粘度が高い場合があったとしても、混合油の使用環境に応じて混合油の粘度を調整することができる。例えば、ボイラシステム1において搬送装置6を用いてボイラ装置7に混合油を搬送する場合において、搬送に適した粘度を有する混合油を生成することができる。例えば、搬送装置6が油加熱器63を備えていない場合などには、バーナ噴霧に適した粘度を有する混合油を生成することができる。
なお、加熱装置4は、混合時間を調整するために使用されても良く、加熱により混合を促進する作用を有する。この用途のみに着目した場合には、ボイラ装置7などへの混合油(燃料油)の供給タイミングに間に合わせる必要があるといったシステム要件を満たすように混合油を生成可能な場合には、加熱装置4を省略しても良い。例えば、混合油の生成にあたっては、石油残渣の粒径により流動化した混合油を生成可能な時間は変わる。例えば、石油残渣の粒径が10mm程度の場合の重油との混合時間は30分程度であるが、石油残渣の粒径が200mm程度の場合には10時間程度の混合時間が必要となる。このため、石油残渣を所定粒径まで粉砕可能なミル(不図示)を使用するなどして、所望の粒径を有する石油残渣を準備することにより混合時間を短縮することによって、加熱装置4を省略しても良い。
次に、混合油生成装置2によって生成された混合油を使用してボイラ装置7が運転している際に、状況に応じて目標混合割合Ptを修正して混合油を生成する場合を、図5〜図7を用いて説明する。図5は、本発明の一実施形態に係るボイラシステム1の構成を概略的に示す図であり、運用状況に応じて目標混合割合Ptが修正される。図6は、本発明の一実施形態に係る混合油生成装置2が備える混合割合設定装置5の機能ブロック図であり、図5に対応したものである。また、図7は、本発明の一実施形態に係る混合油生成方法を示すフロー図であり、ボイラ装置7の運転中に実行される。なお、図5〜図6に示された符号の付された構成のうち、図1〜図2と同一の符号が付された構成は同じ構成であり、同じ構成についての説明は省略する。
幾つかの実施形態では、図5〜図6に示されるように、ボイラシステム1は、ボイラ装置7における混合油の燃焼状況を監視する燃焼状況監視装置82をさらに備える。そして、混合油生成装置2は、燃焼状況監視装置82で監視された混合油の燃焼状況に基づいて、目標混合割合Ptを修正する目標混合割合修正部56をさらに備える。混合油の燃焼状況は、例えばバーナ72の火炎により監視しても良い。この場合、燃焼状況監視装置82は、ボイラ本体71の内部を監視可能な炉内監視カメラや火炎検出器(フレームスキャナ)などであっても良い。炉内監視カメラを用いて取得される撮像画像を画像処理することで、バーナ72の火口の炎の長さ(火炎長)や火炎の色など燃焼状況を示す情報を取得できる。また、火炎検出器によって、熱風や熱放射、ガスの熱膨張、燃焼生成物、放射光などの燃焼状況を示す情報を取得できる。こうして得られた混合油の燃焼状況の監視結果は、目標混合割合修正部56に入力されて、現在設定されている目標混合割合Ptの修正に利用される。図5〜図6に示される実施形態では、目標混合割合修正部56は混合割合設定装置5で動作するプログラムの機能部として実装されており、燃焼状況監視装置82による監視結果は、混合割合設定装置5に入力されている。なお、図5には、混合割合設定装置5は粘度取得部54と油温制御部55とを備えているが、両者を備えていなくても良い。
また、目標混合割合修正部56によって目標混合割合Ptが修正されると、上述した混合器3の混合割合調整器33は、修正後の目標混合割合Ptに従って石油残渣や重油の混合タンク31への投入量を調整することになる。幾つかの実施形態では、混合割合調整器33は、目標混合割合設定部53から入力された修正後の目標混合割合Ptに応じた量の石油残渣と重油を混合タンク31に投入しても良く、混合タンク31内の混合油の混合割合は時間の経過に従って変化し、最終的に修正後の目標混合割合Ptとなる。ただし、この実施形態には限定されない。例えば、他の幾つかの実施形態では、混合タンク31に残存している混合油の量および修正前の目標混合割合Ptに基づいて、残存している混合油における石油残渣と重油との混合割合を修正後の目標混合割合Ptに変化させるのに要する石油残渣または重油の量を算出し、算出された石油残渣および重油が混合タンク31に投入されても良い。例えば、算出の結果、石油残渣または重油の一方の投入量が0となることで、石油残渣または重油の少なくとも一方が投入されても良い。そして、この投入の後に、修正後の目標混合割合Ptに応じた量の石油残渣と重油を混合タンク31に投入する。上記の算出には、さらに、混合タンク31からボイラ装置7に向けて搬送される混合油の排出量を考慮しても良い。なお、上記の算出は、例えば混合割合設定装置5に算出部(不図示)を設けるなど、混合油生成装置2が算出部を備えることにより混合割合調整器33とは別の機能部により行っても良いし、混合割合調整器33が修正後の目標混合割合Ptの設定を受けて自動的に行っても良い。
これによって、ボイラ装置7での混合油の燃焼状況を目標混合割合Ptの設定にフィードバックすることが可能となり、混合油の燃焼状況に応じた目標混合割合Ptの調整を可能とすることで、ボイラ装置7の効率的な運転を図ることができる。例えば、石油残渣の性状の変化により混合油の特性が変化するなど、何らかの理由によりバーナ72の燃焼状況の変化が検出された場合には、その変化を打ち消すように、目標混合割合Ptを修正しても良い。または、下記に説明する実施形態のように目標混合割合Ptを修正しても良い。
すなわち、幾つかの実施形態では、図5〜図6に示されるように、混合油生成装置2は、燃焼状況監視装置82で監視された混合油の燃焼状況の良否を判定する燃焼状況判定部57を備える。燃焼状況判定部57は、上述した燃焼状況監視装置82からの監視結果が入力されると共に、上述した目標混合割合修正部56にその判定結果を出力する。また、上記の燃焼状況の良否は、燃焼状況を示す指標と良否判定閾値との比較によって判定される。例えば、この指標が火炎長の場合には、燃焼状況判定部57は、検出された火炎長が良否判定閾値よりも短い場合には混合油の燃焼状況が不良と判定しても良い。また、燃焼状況判定部57は、検出された火炎長が良否判定閾値以上の長さを有する場合には混合油の燃焼状況が良好と判定しても良い。あるいは、燃焼状況を示す指標と良好判定閾値あるいは不良判定閾値との比較によって、良好判定閾値よりも例えば火炎長が長い場合には良好と判定し、不良判定閾値よりも例えば火炎長が短い場合には不良と判定しても良い。この場合には、燃焼状況が不良とも良好とも判定されない場合は、下記に説明するような目標混合割合Ptの修正は実行されないことになる。
そして、幾つかの実施形態では、上記の目標混合割合修正部56は、燃焼状況判定部57によって混合油の燃焼状況が不良と判定された場合に、目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が大きくなるように目標混合割合Ptを修正する。混合油における重油の混合割合を大きくすると、混合油はより低い温度で着火するようになる(図3参照)。このように混合油の着火温度を低下させることで、バーナ72における混合油の着火性(燃焼性)を改善し、バーナ72の保炎など、ボイラ装置7における混合油の良好な燃焼を図ることができる。
他の幾つかの実施形態では、目標混合割合修正部56は、燃焼状況判定部57によって混合油の燃焼状況が良好と判定された場合に、目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が小さくなるように目標混合割合Ptを修正する。混合油における重油の混合割合を小さくすると、混合油における石油残渣の混合割合を増加することができるので、石油残渣の燃料としての利用率を高め、混合油の生成コスト(製造コスト)を低減することができる。例えば、目標着火温度Ttを、例えば、過去に使用実績のある燃料である例えば減圧残油(VR)の着火温度よりも低い温度とし、この温度を着火温度とする混合油を生成するとする。この混合油は、目標着火温度TtをVRの着火温度としたものに比べて着火性に優れるものの、重油の混合割合がより大きいため生成コストの点では劣ることになる。しかしながら、ボイラ装置7の運転開始時の着火性を良くすることで運転を確実に開始し、その後、燃焼状況のフィードバックにより重油の混合割合を小さくするように目標混合割合Ptを修正するというような制御が可能となる。このように、重油の混合割合の最適化が可能となると共に、燃焼状況を良好に保ちながら、石油残渣の燃料としての利用率を高め、より低コストでの混合油の生成を図ることができる。
また、その他の幾つかの実施形態では、上述した2つの実施形態を組み合わせても良く、燃焼状況の良否に応じて、目標混合割合Ptを修正することで、重油の混合割合を最適化することができる。
また、混合油における重油の混合割合の下限値や石油残渣の混合割合の上限値を設け、重油の混合割合をその下限値よりも小さくしないように、あるいは、石油残渣の混合割合をその上限値よりも大きくしないようにしても良い。この下限値あるいは上限値は、例えば減圧残油(VR)やPDASなどの、過去に使用実績のある燃料の着火温度に対応する混合割合における重油の混合割合あるいは石油残渣の混合割合としても良い。過去に使用実績のある燃料はボイラ装置7などの装置における燃焼が確認されたものであり、過去に使用実績のある燃料の着火温度以下の着火温度を有する混合油であれば、装置での燃焼は可能と推測できる。このため、重油の混合割合が下限値以上あるいは石油残渣の混合割合が上限値以下の混合油を生成することで、ボイラ装置7などの装置の運転開始時に混合油がなかなか着火しないという状況や、運転中に失火するなどといった状況の発生を防止することができる。
また、幾つかの実施形態では、図6に示されるように、目標混合割合修正部56は、ボイラ装置7の出力が予め定めた出力閾値よりも低下することが予想される場合に、目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が大きくなるように目標混合割合Ptを修正する。例えば、ボイラ装置7が火力発電所で用いられており、電力需要予測などに基づいて、電力需要が低下する場合にはボイラ装置7の出力を小さくする場合がある。この際、ボイラ装置7の出力を低下させると、出力が大きい場合に比べて、バーナ72における保炎が難しくなる場合が想定される。このように、ボイラ装置7の出力低下が燃焼状況に影響を及ぼすような状況を検出可能な値に上記の出力閾値を設定することで、フィードフォワード制御によって混合油における重油の混合割合を大きくし、より優れた着火性を有する混合油を生成する。この目標混合割合Ptの修正は燃焼状況が良好と判定されている場合にかかわらず、実行されても良い。
ボイラ装置7の出力の予測時期は、混合油生成装置2による混合油の生成時間および搬送装置6による搬送時間に基づいて定めても良い。例えば、石油残渣や重油が混合タンク31に投入されてから搬送装置6によりボイラ装置7に搬送されるまでに要する時間だけ先のボイラ装置7の出力を予測しても良い。
上記の構成によれば、例えば発電所における電力需要の変動などによって、ボイラ装置7の出力が混合油の燃焼状況に影響を与えるほど低下することが予想される場合があったとしても、混合油における重油の混合割合を大きくすることで、事前に、ボイラ装置7における保炎を図ることができる。
上述したボイラ装置7の運転中における混合油生成方法を、図7を用いて説明する。なお、図7のフローは所定の周期で開始されるものとする。
図7のステップS71〜ステップS72は、ボイラ装置7の出力の予測値に基づいて目標混合割合Ptを修正する上述した実施形態に対応する。すなわち、ステップS71において、混合割合設定装置5などの燃焼状況判定部57は、ボイラ装置7の出力予想値が出力閾値より小さいか否かを判定する。本ステップは、ボイラ装置7の出力が予め定めた出力閾値よりも低下することが予想されるか否かを判定するためのステップである。出力予想値は、上述したように、例えば、石油残渣や重油が混合タンク31に投入されてから搬送装置6によりボイラ装置7に搬送されるまでに要する時間だけ先のボイラ装置7の出力値であっても良い。そして、ステップS71において、燃焼状況判定部57によって、ボイラ装置7の出力予想値が出力閾値より小さいと判定される場合には、ステップS72において、目標混合割合修正部56は、目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が大きくなるように目標混合割合Ptを修正する。逆に、ステップS71において、ボイラ装置7の出力予想値が出力閾値以上の場合には、ステップS73に移る。
図7のステップS73〜ステップS77は、上述したボイラ装置7における混合油の燃焼状況の良否に応じて、現在の目標混合割合Ptを修正する実施形態に対応する。すなわち、ステップS73において、燃焼状況判定部57は、ボイラ装置7における混合油の燃焼状況が不良か否かを判定する。そして、ステップS73において、混合油の燃焼状況が不良と判定された場合には、ステップS74において、目標混合割合修正部56は、現在の目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が大きくなるように、現在の目標混合割合Ptを修正する。逆に、ステップS73において、混合油の燃焼状況が不良と判定されない場合には、次のステップS75に移る。
ステップS75において、燃焼状況判定部57は、ボイラ装置7における混合油の燃焼状況が良好か否かを判定する。そして、ステップS75において、混合油の燃焼状況が良好と判定された場合には、ステップS76において、目標混合割合修正部56は、現在の目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が重油の混合割合の下限値よりも大きいか否かを判定し、大きいと判定される場合には、ステップS77において、目標混合割合修正部56は、現在の目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が小さくなるように、現在の目標混合割合Ptを修正する。逆に、ステップS75において混合油の燃焼状況が良好と判定されない場合や、ステップS76において現在の目標混合割合Ptにおける重油の混合割合が重油の混合割合の下限値以下と判定される場合には、フローを終了する。
なお、上記の重油の混合割合の下限値は、石油残渣の混合割合の上限値であっても良いことは当然であり、この場合には、ステップS76は、石油残渣の混合割合の上限値よりも小さい場合を判定し、小さい場合には、ステップS77を実行することになる。また、図7に示される実施形態の混合油生成方法はステップS71〜S77を備えているが、この実施形態には限定されない。他の幾つかの実施形態では、混合油生成方法は、ステップS71〜ステップS72のセット、ステップS73〜ステップS74のセット、ステップS75〜ステップS77のセットうちの、少なくとも一つのセットを備えていれば良い。また、ステップS76は備えていなくても良い。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
1 ボイラシステム
2 混合油生成装置
3 混合器
31 混合タンク
32 攪拌翼
33 混合割合調整器
4 加熱装置
5 混合割合設定装置
51 着火特性記憶部
52 目標着火温度設定部
53 目標混合割合設定部
54 粘度取得部
55 油温制御部
56 目標混合割合修正部
57 燃焼状況判定部
6 搬送装置
61 輸送管
62 輸送ポンプ
63 油加熱器
7 ボイラ装置
71 ボイラ本体
72 バーナ
81 粘度計測器
82 燃焼状況監視装置
F 着火特性
Tt 目標着火温度
Tv 温度(減圧残油の着火温度)
Tp 温度(PDASの着火温度)
Pt 目標混合割合
Pi 初期混合割合
Pv Tvに対応する混合割合
Pp Tpに対応する混合割合

Claims (6)

  1. 石油精製プロセスで副生される石油残渣と重油とを混合して混合油を生成する混合油生成装置であって、
    前記石油残渣と前記重油との混合割合と、前記混合割合における前記混合油の着火温度との相関関係を示す着火特性を記憶する着火特性記憶部と、
    前記混合油の着火温度の目標値となる目標着火温度を設定する目標着火温度設定部と、
    前記着火特性に基づいて前記目標着火温度に対応する初期混合割合を目標混合割合に設定する目標混合割合設定部と、
    前記石油残渣と前記重油とを前記目標混合割合で混合する混合器と、を有する混合油生成装置と、
    前記混合油生成装置によって生成された前記混合油を燃焼させるボイラ装置と、
    前記混合油生成装置によって生成された前記混合油を前記ボイラ装置に搬送するための搬送装置と、
    前記ボイラ装置における前記混合油の燃焼状況を監視する燃焼状況監視装置と、を備え
    前記混合油生成装置は、
    前記燃焼状況監視装置で監視された前記混合油の燃焼状況に基づいて、前記目標混合割合を修正する目標混合割合修正部をさらに有し、
    前記目標混合割合修正部は、前記ボイラ装置の出力が予め定めた出力閾値よりも低下することが予想される場合に、前記目標混合割合における前記重油の混合割合が大きくなるように前記目標混合割合を修正することを特徴とするボイラシステム
  2. 前記目標着火温度は、過去に使用実績のある燃料の着火温度に基づいて設定されることを特徴とする請求項に記載のボイラシステム
  3. 前記混合油生成装置は、
    前記石油残渣または前記重油を加熱する加熱装置と、
    前記混合器において前記目標混合割合で前記石油残渣と前記重油とが混合された前記混合油の粘度を取得する粘度取得部と、
    前記粘度取得部で取得された前記混合油の前記粘度が予め定めた粘度閾値よりも大きい場合に、前記混合油の前記粘度が前記粘度閾値以下となるように、前記混合油を加熱するよう前記加熱装置を制御する油温制御部と、をさらに有することを特徴とする請求項またはに記載のボイラシステム。
  4. 前記混合油生成装置は、前記燃焼状況監視装置で監視された前記混合油の燃焼状況の良否を判定する燃焼状況判定部をさらに有し
    前記目標混合割合修正部は、前記燃焼状況判定部によって前記混合油の燃焼状況が不良と判定された場合に、前記目標混合割合における前記重油の混合割合が大きくなるように前記目標混合割合を修正することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のボイラシステム。
  5. 前記混合油生成装置は、前記燃焼状況監視装置で監視された前記混合油の燃焼状況の良否を判定する燃焼状況判定部をさらに有し
    前記目標混合割合修正部は、前記燃焼状況判定部によって前記混合油の燃焼状況が良好と判定された場合に、前記目標混合割合における前記重油の混合割合が小さくなるように前記目標混合割合を修正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のボイラシステム。
  6. 石油残渣と重油とを混合して混合油を生成する混合油生成装置であって、
    前記石油残渣と前記重油との混合割合と、前記混合割合における前記混合油の着火温度との相関関係を示す着火特性を記憶する着火特性記憶部と、
    前記混合油の着火温度の目標値となる目標着火温度を設定する目標着火温度設定部と、
    前記着火特性に基づいて前記目標着火温度に対応する初期混合割合を目標混合割合に設定する目標混合割合設定部と、
    前記石油残渣と前記重油とを前記目標混合割合で混合する混合器と、を有する混合油生成装置と、
    前記混合油生成装置によって生成された前記混合油を燃焼させるボイラ装置と、
    前記混合油生成装置によって生成された前記混合油を前記ボイラ装置に搬送するための搬送装置と、
    前記ボイラ装置における前記混合油の燃焼状況を監視する燃焼状況監視装置と、を備え、
    前記混合油生成装置は、前記燃焼状況監視装置で監視された前記混合油の燃焼状況に基づいて、前記目標混合割合を修正する目標混合割合修正部を有し、
    前記目標混合割合修正部は、前記ボイラ装置の出力が予め定めた出力閾値よりも低下することが予想される場合に、前記目標混合割合における前記重油の混合割合が大きくなるように前記目標混合割合を修正することを特徴とするボイラシステム。
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