JP6649430B2 - 高純度タンタル粉末及びその調製方法 - Google Patents

高純度タンタル粉末及びその調製方法 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、高純度タンタル粉末及びその調製方法に関する。より詳しくは、当該タンタル粉末は、99.995%より高い純度、D50<25μmの平均粒径、1000ppm以下の酸素含量、50ppm以下の窒素含量、20ppm以下の水素含量、及び、5ppm以下のマグネシウム含量を有する。
背景
近年、半導体技術は急速に発展し、そして、スパッタ膜におけるタンタルの要求量は次第に増加している。集積回路では、拡散バリア層として、タンタルは、シリコン材料と銅伝導体との間に配置される。タンタルスパッタリングターゲットを製造する方法は、インゴット冶金(I/M)法及び粉末冶金(P/M)法を包含する。用途の要求がより少ないタンタルターゲットは、タンタルインゴットから一般に調製される。しかし、より高い要求を持つ場合によっては、当該I/M法は使用できず、そして、粉末冶金法のみが、これらのタンタルターゲットを製造するために使用できる。例えば、シリコン化合物の低い靭性及びシリコン及びタンタルの異なる融点の理由で、当該I/M法は、タンタル−シリコン合金ターゲットを製造できない。
ターゲットの性能は、スパッタ膜の性能に直接的に影響し得る。膜の形成の間に、半導体デバイスを汚染し得る物質は存在できない。スパッタ膜が形成される時、もしも不純物がタンタル(合金、化合物)ターゲット中に存在するならば、当該不純物はスパッタリングチャンバーの中に導入されるであろう。得られる膜ループ中に短絡が起こるかもしれないように、導入された不純物は、基板上への粗粒子の付着に導き得る。同時に、当該不純物は、膜中の投射粒子の増加の理由になるであろう。特に、ターゲット中に存在するガス状の酸素、炭素、水素、及び窒素を包含する不純物は、より有害であろう。なぜなら、それらは異常な排出を引き起こし得るからであり、そして、こうして、形成された膜の均一性に関する欠陥が存在する。更に、粉末冶金法に関し、沈着した膜の均一性は、ターゲット中の粒のサイズの関数である。すなわち、ターゲット中の粒が細かいほど、得られる膜の均一性が高い。したがって、既存の技術での高品質タンタル粉末及びタンタルターゲットの必要性が存在する。
したがって、高品質タンタル粉末及びタンタルターゲットを得るために、タンタル粉末中の不純物は、タンタル粉末の純度を増加するように、最初に低減されるべきである。しかし、金属タンタルの性能は比較的安定しているけれども小さい粒径を有する金属タンタル粉末がより活性であることは周知であり、そして、それは、常温で酸素及び窒素と反応し得るのであり、それによって、タンタル粉末中の酸素、窒素不純物の含量が増加し得る。例えばいくつかの市販のタンタルインゴットなどのいくつかの金属タンタル生成物は、99.995%まで又はそれ以上の純度を有し得るが、より細かいタンタル粉末は、より高い活性につながるであろうし、そして、酸素、窒素、水素、炭素を吸収するその能力は、それに応じて増加する。それ故に、通常考えられるように、タンタル粉末の純度を99.99%以上に増加させることは比較的困難で難しく、そして、更に考えられるように、有害な酸素、炭素、水素及び窒素不純物の1つを更に低減することは困難であり、当該4つの有害な不純物を同時に低減することはもちろん困難である。
第2に、タンタルターゲット及びタンタル粉末の品質を増加させるためにタンタル粉末の粒径を低減することが必要である。D50<25μmの平均粒径を有する高純度タンタル粉末が、業界で所望される。
多くの当業者は、小さい粒径及び高純度を有するタンタル粉末を得ることを試みるために広範囲の調査を実施するものの、得られる結果は理想的ではない。
例えば、中国特許CN101182602Aは、タンタル粉末の酸素含量が1500ppm以下で窒素含量が200ppmよりも低いことを特徴とする、医療用タンタル粉末を開示する。しかし、粉末中の水素及び金属不純物の含量は高いかもしれず、そして、約70μmの粒径D50を有する粒子は粗い。
中国特許CN102909365は、医療用タンタル粉末を開示する。当該タンタル粉末の酸素含量は1000ppm以下であり、当該タンタル粉末の95%の粒状度は1.0−50.0μmである。しかし、脱水素及び脱酸素化を同時に実施する時、同時の脱酸素化及び脱水素を経由すると、低温はタンタル粉末中の水素を効果的に除去することはできないので、プロセス温度は高いであろう。その上、脱酸素化及び脱水素の前のタンタル粉末は高温処理にかけられず、そして、こうしてその活性はより高く、マグネシウム又は酸化マグネシウム粒子はタンタル粒子の内部に容易に封入される。こうして、マグネシウム又は酸化マグネシウム粒子は、その後の酸洗いプロセスの間に容易には除去されず、それによって最終生成物中の高マグネシウム含量という結果となる。更に、当該発明では、酸洗い後、何の熱処理も実施されず、そして、こうして、脱酸素化後の残留金属マグネシウム及び最終のタンタル粉末中の酸洗いの間に同伴されるH、F不純物は、除去できない。したがって、この方法では、20ppm未満の水素含量及び5ppm未満のマグネシウム含量に到達するのは困難である。この方法によって得られる最も高い純度は99.9%かもしれないと報告されている。
中国特許CN103447544Aは、粒度分布を一点に集めて制御可能な高純度タンタル粉末の調製方法を開示し、当該方法は、高純度タンタルインゴットをタンタルスクラップに水素化すること、タンタルスクラップを順番に粉砕及び分級にかけること、及びその後、分級したタンタル粉末を順番に低温真空乾燥及び脱水素処理にかけることを包含することを特徴とし、しかも、少なくとも粉砕及び分級プロセスでは、タンタル粉末と接触している全ての機器は99.99%より高い純度を持つタンタルで作られている。当該方法の不利な点は以下に存する:1.使用されるデバイスは高純度タンタルで作られているので、デバイスに対する高い要求があり、こうして、対応するコストは高い;2.当該方法は脱酸素化工程に欠けているので、結果として得られる生成物の酸素含量は変化し、お互いに際立って異なり、そして、こうして全ての酸素含量が1000ppmよりも低いということは困難である;3.分級処理を使用するので、材料の使用率が大幅に低減し、そして、タンタル粉末の粒径の再微細化が困難である。
現在、冶金グレードのタンタル粉末の製造プロセスは、同時の脱水素及び脱酸素化経由で一般に実施され、そして、これは、設計プロセスパラメーターへの制限につながるであろう。特に、もしもあまりに低温がセットされると、当該低温は、不完全な脱水素及び最終生成物中のあまりに高い水素含量という結果になるであろうし、そして、同時に、水素吸収後のタンタルの特性(格子定数、抵抗、硬度など)の変化は完全には取り除かれない。もしもあまりに高温がセットされると、水素ガスは十分に解放されることができ、それに対してあまりに高温は、焼結タンタル粒子が成長し及びマグネシウム又は酸化マグネシウム粒子がタンタル粒子の内部に封入されるという結果になるであろうし、それによってその後の酸洗いプロセス中にマグネシウムが除去されるのが困難になり、それによって粒径の貧弱な制御性という結果になる。すなわち、酸素含量が1000ppmよりも低い一方で平均粒径D50<25μmの要求を確保し得ることを達成するには非常に困難である。一層不運にも、あまりに高温はあまりに高いマグネシウム含量につながるであろう。更に、現在のプロセスでは、脱酸素化及び脱水素後、タンタル粉末は、酸洗い、焼成して乾燥、及びふるい分けにかけて、その後のいかなる処理なしに最終生成物を与え、それは、脱酸素化後の残留金属マグネシウム及び酸洗いの間に同伴されるH、F不純物を除去することができないという結果になり得る。こうして、最終生成物中のマグネシウム、水素などの含量はあまりに高い。
明らかに、既存の技術は、半導体技術におけるスパッタ膜に関する要求をほとんど満たすことができない。
上記方法に存在する欠陥に向け、本発明が提案される。
概要
本発明は、GDMSで分析して、99.995%より高い純度、好ましくは99.999%より高い純度を有する高純度タンタル粉末を提供する。
本発明の好ましい形態では、当該タンタル粉末は、低い酸素、窒素、水素、及びマグネシウム含量、例えば、1000ppm以下の酸素含量、50ppm以下、好ましくは40ppm以下の窒素含量、20ppm以下、好ましくは15ppm以下、より好ましくは10ppm以下の水素含量、及び、5ppm以下のマグネシウム含量をも有する。
本発明の好ましい形態では、当該タンタル粉末は、D50<25μm、好ましくはD50<20μmの粒径を有する。
半導体技術におけるスパッタ膜に加え、当該タンタル粉末は、例えば、医療用用途、表面スプレーコーティングなどの他の用途に使用できる。
本発明は、更に、以下の工程を順番に含む、当該タンタル粉末を調製する方法を提供する:
1)高純度タンタルインゴットを水素化処理にかける工程;
2)タンタルインゴットの水素化後に調製されたままのタンタルスクラップを、タンタル粉末に粉砕及びふるい分けする工程、及び、その後、ボールミル粉砕の間に導入された不純物汚染物を除去するために酸洗いによって当該粉末を精製する工程;
3)工程2)で得られたタンタル粉末を、高温脱水素処理にかける工程;
4)工程3)で得られたタンタル粉末を、脱酸素化処理にかける工程;
5)工程4)で得られたタンタル粉末を、酸洗い、洗浄、焼成して乾燥、及びふるい分けにかける工程;及び
6)工程5)で得られたタンタル粉末を、低温熱処理にかける工程、及び、その後、処理されたタンタル粉末を、冷却、不動態化、排出、及びふるい分けして最終製品を与える工程。
ここで使用する時、当該高純度タンタルインゴットは、99.995%より多いタンタル含量を有するタンタルインゴットに関する。現在は、そのようなタンタルインゴットを得るために複数の方法を使用でき、例えば、タンタルインゴットは、原材料として種々のプロセスによって製造されたタンタル粉末を高温焼結して不純物を除去しそして電子衝撃して不純物を除去することによって、得られる。これらのインゴットも市販されている。
水素化されたタンタルスクラップを粉砕する手段についての制限はなく、例えば、粉砕は、ガス流粉砕デバイス又はボールミル粉砕デバイスによって、実施できる。しかし、すべての粉砕されたタンタル粉末は、400メッシュふるい又は例えば500、600、及び700メッシュなどのより高いメッシュを有するふるいを通過できることが好ましい。スクリーンメッシュが高いほど、タンタル粉末は細かい。しかし、例えば700メッシュ未満のようにもしもタンタル粉末があまりに細かいならば、タンタル粉末の酸素含量を制御するのは困難である。こうして、工程2)におけるふるい分けは、400〜700メッシュふるいを通過することを好ましくは意味する。制限せずに例示の目的で、本発明の形態では、ボールミル粉砕を用いる。
業界でエネルギー保存のために使用される低温脱水素と違って、本発明における高温脱水素は、好ましくは以下の通りに実施される:タンタル粉末を、不活性ガス中で、約800〜1000℃(約900℃、約950℃、約980℃、約850℃、約880℃など)に加熱し、そして、温度を約60〜300分間(約120分、約150分、約240分、約200分など)維持し;これに続いて、タンタル粉末を、冷却、排出、及びふるい分けにかけ、脱水素されたタンタル粉末を与える。驚いたことに、本発明者は、脱水素のために高温を使用すると、タンタル粉末の表面活性を低減しながら脱水素が達成され得ることを、発見した。
本発明の好ましい形態では、タンタル粉末への低温脱酸素化処理は、工程4)で実施され、すなわち、プロセスにおける最高温度は、好ましくは脱水素温度以下である。一般的な脱酸素化プロセスの間の最高温度が脱水素温度よりも、約50〜300℃(約100℃、約150℃、約180℃、約80℃、約200℃など)低い限り、タンタル粒子の焼結及び成長を何も確実にせずに脱水素目的を達成する技術的な効果は、タンタル粉末の内部にマグネシウム又は酸化マグネシウム粒子が封入するのを避けるように、達成できる。当該封入によって、仕上がったタンタル粉末中のマグネシウム含量があまりに高いように、マグネシウム又は酸化マグネシウム粒子がその後の酸洗いの間に除去されることは困難かもしれないという結果になり得る。
本発明の好ましい形態では、タンタル粉末に還元剤を添加することによって、脱酸素化が達成される。好ましくは、脱酸素化は、不活性ガス中で普通実施する。一般に、酸素に対する還元剤の親和力は、酸素に対するタンタルの親和力より高い。そのような還元剤の例は、アルカリ土類金属、希土類金属及びそれらの水素化物を包含し、そこでは、マグネシウム粉末が最も一般に使用される。特に好ましい形態として、当該タンタル粉末は、タンタル粉末の重量の0.2〜2.0%の金属マグネシウム粉末と混合でき、そして、当該混合物は、中国特許CN102120258Aに記載の方法に従って装填され;当該混合物は、不活性ガス中で加熱され、そして、それは約600〜750℃(例えば、約700℃)の温度で約2〜4時間維持される。これに続いて、排気が実施され、そして排気の条件で、混合物はその温度で約2〜4時間維持される。その後、冷却、不動態化、及び排出が実施され、脱酸素化タンタル粉末を与える。
当業者によって認識されるように、タンタル粉末の物理特性を改善し、タンタル粉末の粒径及びかさ密度を増加させ、そしてタンタル粉末の流動性及び粒度分布を改善することを主目的として、タンタル粉末に対する熱処理は、熱凝集とも呼ばれる。しかし、一般的な理論に拘束されることなしに、本発明の熱処理は、より重要な役割を更に果たしながら、すなわち、脱酸素化後の残留金属マグネシウム及び酸洗いによって同伴されたH、Fなどの不純物をできるだけ除去するために、タンタル粉末の粒径及びかさ密度の増加を避けることを確保できると考えられている。本発明は、真空処理炉中で実施され、そして、当該プロセスは、より高い真空レベルを要求する。特に、熱処理の温度が約600℃よりも高い後、当該プロセスは、約1.0×10−3Pa以上の真空レベルを要求し、熱処理の温度が、約800℃、約950℃、約1000℃、約850℃、及び約1100℃などの約600〜1200℃の低温の時、熱処理中の温度を維持するための最長時間は、例えば60分などの約15〜90分である。例えば、当該熱処理は、中国特許CN102120258Aに記載の方法に従って実施してもよい。
本発明の方法の有利な点は、高温脱水素、低温脱酸素化及び低温熱処理の組合せの使用に存在する。タンタル粉末供給原料は、水素ガスの吸収に起因して製造されるような水素化物を含有するので、タンタル粉末の特性(例えば、格子定数、抵抗、硬度)は変化することがある。しかし、従来の低温脱水素の使用は、これらの変化を完全に取り除くことはできない。一般的な理論に拘束されることなしに、ここで使用する高温脱水素は、タンタル粉末がその初期状態に戻ることができるように、タンタルの特性の変化を完全に排除しながら、水素ガスの十分な解放につながり得る。低温脱酸素化は、あまりにも高い脱酸素化温度によって引き起こされるような粒子の焼結及び成長を避けることを目的とする。
驚いたことに、本発明者らは、上記の高温脱水素、低温脱酸素化及び低温熱処理を使用すると、(脱水素及び脱酸素化を同時に実施する)従来のプロセスにおけるあまりの高温によってもたらされるようなタンタル粉末の焼結及び成長を避けることができ、こうして、最終生成物のあまりに高いマグネシウム含量及び粒径の貧弱な制御性につながり得るタンタル粒子の内部へのマグネシウム又は酸化マグネシウム粒子の封入を避けるかもしれず、そして、あまりの低温に起因する不完全な脱水素によって引き起こされるようなあまりに高い水素含量に関する欠陥を避けることができる、ということを発見するのである。低温熱処理は、粒子の何の成長も確実にせずに、酸洗いの間に同伴されるH、Fなどの不純物及び脱酸素化後の残留金属マグネシウムを除去することを主に目的とする。こうして、粒径は関連する要求を満たす一方で、不純物の含量は、十分に制御されることができる。最後に、本発明の方法は、GDMSに従って分析して、99.995%より高い純度を有する高純度タンタル粉末を製造できる。
発明を実施するための特定の様態
限定せずに例示の目的で、以下の例を提供する。
各形態では、ナトリウムでカリウムフルオタンタレートを還元するプロセスによって得られるタンタル粉末が、原材料として使用される(「ナトリウム還元タンタル粉末」と呼ぶ)。しかし、他のプロセスによって得られるタンタル粉末も、本発明の目的を達成することができることが、理解されるべきである。
当業者によって理解されるように、以下に記載の用語「バー圧縮」は、静圧の手段によってタンタル粉末をタンタルバーに圧縮する又は押すことを意味する。
例1:
ナトリウム還元タンタル粉末を原材料として選択し、バー圧縮、焼結、及び電子ビーム溶解にかけて、タンタルインゴットを与え、そして、当該タンタルインゴットを、水素化処理にかけた。タンタルインゴットの水素化後に得たタンタルスクラップを、ボールミル粉砕の手段によって粉砕し、そして、500メッシュふるいでふるい分けした。ボールミル粉砕及びふるい分け後に得たタンタル粉末を、HNO及びHFの混酸(HNO、HF及び水を4:1:20の体積比で混合した)で酸洗いして、金属不純物を除去し、そして、これに続いて、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けした。当該タンタル粉末を、密閉炉中に配置して、そして、アルゴンガスを投入しながら900℃に加熱し、そして、その温度を180分間維持した。これに続いて、当該タンタル粉末を冷却し、その後排出してふるい分けした。ふるい分け後、タンタル粉末の酸素含量を分析した。結果を表1に示した。その後、タンタル粉末を、タンタル粉末の1重量%の量のマグネシウム粉末と混合した。その後、混合物を、アルゴンガスを投入しながら密閉炉中で700℃に加熱し、そして、その温度を2時間維持した。その後、当該混合物を冷却し排出した。結果として得られるタンタル粉末を硝酸で洗浄し、余分のマグネシウム及び酸化マグネシウムを除去し、その後、脱イオン水で中性に洗浄し、そして、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けした。更に、上記のタンタル粉末を10−3Paの真空下に700℃に加熱し、その温度を60分間維持した。これに続いて、タンタル粉末を冷却し、不動態化し、排出し、そしてふるい分けして、試料Aを与えた。得られた生成物をグロー放電質量分析法(GDMS)で分析し、その粒径をMalvernレーザー粒径分析器で測定し、そして、結果を表1に示した。
例2:
ナトリウム還元タンタル粉末を原材料として選択し、バー圧縮、焼結、及び電子ビーム溶解にかけて、タンタルインゴットを与え、そして、当該タンタルインゴットを、水素化処理にかけた。タンタルインゴットの水素化後に得たタンタルスクラップを、ボールミル粉砕の手段によって粉砕し、そして、500メッシュふるいでふるい分けした。ボールミル粉砕及びふるい分け後に得たタンタル粉末を、HNO及びHFの混酸(HNO、HF及び水を4:1:20の体積比で混合した)で酸洗いして、金属不純物を除去し、そして、これに続いて、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けした。当該タンタル粉末を、密閉炉中に配置して、そして、アルゴンガスを投入しながら900℃に加熱し、そして、その温度を180分間維持した。これに続いて、当該タンタル粉末を冷却し、その後排出してふるい分けした。ふるい分け後、タンタル粉末の酸素含量を分析した。結果を表1に示した。その後、タンタル粉末を、タンタル粉末の1重量%の量のマグネシウム粉末と混合した。その後、混合物を、アルゴンガスを投入しながら密閉炉中で750℃に加熱し、そして、その温度を2時間維持した。その後、当該混合物を冷却し排出した。結果として得られるタンタル粉末を硝酸で洗浄し、余分のマグネシウム及び酸化マグネシウムを除去し、その後、脱イオン水で中性に洗浄し、そして、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けした。更に、上記のタンタル粉末を10−3Paの真空下に800℃に加熱し、その温度を60分間維持した。これに続いて、タンタル粉末を冷却し、不動態化し、排出し、そしてふるい分けして、試料Bを与えた。得られた生成物をグロー放電質量分析法(GDMS)で分析し、その粒径をMalvernレーザー粒径分析器で測定し、そして、結果を表1に示した。
例3:
ナトリウム還元タンタル粉末を原材料として選択し、バー圧縮、焼結、及び電子ビーム溶解にかけて、タンタルインゴットを与え、そして、当該タンタルインゴットを、水素化処理にかけた。タンタルインゴットの水素化後に得たタンタルスクラップを、ボールミル粉砕の手段によって粉砕し、そして、500メッシュふるいでふるい分けした。ボールミル粉砕及びふるい分け後に得たタンタル粉末を、HNO及びHFの混酸(HNO、HF及び水を4:1:20の体積比で混合した)で酸洗いして、金属不純物を除去し、そして、これに続いて、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けした。当該タンタル粉末を、密閉炉中に配置して、そして、アルゴンガスを投入しながら900℃に加熱し、そして、その温度を180分間維持した。これに続いて、当該タンタル粉末を冷却し、その後排出してふるい分けした。ふるい分け後、タンタル粉末の酸素含量を分析した。結果を表1に示した。その後、タンタル粉末を、タンタル粉末の1重量%の量のマグネシウム粉末と混合した。その後、混合物を、アルゴンガスを投入しながら密閉炉中で700℃に加熱し、そして、その温度を2時間維持した。その後、当該混合物を冷却し排出した。結果として得られるタンタル粉末を硝酸で洗浄し、余分のマグネシウム及び酸化マグネシウムを除去し、その後、脱イオン水で中性に洗浄し、そして、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けした。更に、上記のタンタル粉末を10−3Paの真空下に1100℃に加熱し、その温度を30分間維持した。これに続いて、タンタル粉末を冷却し、不動態化し、排出し、そしてふるい分けして、試料Cを与えた。得られた生成物をグロー放電質量分析法(GDMS)で分析し、その粒径をMalvernレーザー粒径分析器で測定し、そして、結果を表1に示した。
比較例:
ナトリウム還元タンタル粉末を原材料として選択し、バー圧縮、焼結、及び電子ビーム溶解にかけて、タンタルインゴットを与え、そして、当該タンタルインゴットを、水素化処理にかけた。タンタルインゴットの水素化後に得たタンタルスクラップを、ボールミル粉砕の手段によって粉砕し、そして、500メッシュふるいでふるい分けした。ボールミル粉砕及びふるい分け後に得たタンタル粉末を、HNO及びHFの混酸(HNO、HF及び水を4:1:20の体積比で混合した)で酸洗いして、金属不純物を除去し、そして、これに続いて、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けした。上記タンタル粉末を、タンタル粉末の1重量%の量のマグネシウム粉末と混合した。その後、混合物を、アルゴンガスを投入しながら密閉炉中で850℃に加熱し、そして、その温度を2時間維持した。続いて、当該混合物を冷却し排出した。結果として得られるタンタル粉末を硝酸で洗浄し、余分のマグネシウム及び酸化マグネシウムを除去し、その後、脱イオン水で中性に洗浄し、そして、タンタル粉末を焼成して乾燥及びふるい分けして、試料Dを与えた。得られた生成物をグロー放電質量分析法(GDMS)で分析し、その粒径をMalvernレーザー粒径分析器で測定し、そして、結果を表1に示した。
上記データからわかるように、本発明の方法によって処理されるタンタル粉末は、粒径D50<25μm、及び少なくとも99.999%の純度を有した。
本発明における各パラメーターの分析デバイス及び型を、以下の表に示す:

本発明に関連して、以下の内容を更に開示する。
[1]
GDMSで分析して、99.995%より高い純度を有する高純度タンタル粉末。
[2]
当該タンタル粉末が、1000ppm以下の酸素含量、50ppm以下、好ましくは40ppm以下の窒素含量、20ppm以下、好ましくは15ppm以下、より好ましくは10ppm以下の水素含量、及び、5ppm以下のマグネシウム含量を有する、[1]の高純度タンタル粉末。
[3]
当該タンタル粉末が、D50<25μm、好ましくはD50<20μmの粒径を有する、[1]の高純度タンタル粉末。
[4]
以下の工程を順番に含む、[1]、[2]又は[3]の高純度タンタル粉末を調製する方法:
1)高純度タンタルインゴットを水素化処理にかける工程;
2)タンタルインゴットの水素化後に調製されたままのタンタルスクラップを、タンタル粉末に粉砕する工程、及び、その後、ボールミル粉砕の間に導入された不純物汚染物を除去するために酸洗いによって当該粉末を精製する工程;
3)工程2)で得られたタンタル粉末を、高温脱水素処理にかける工程;
4)工程3)で得られたタンタル粉末を、脱酸素化処理にかける工程;
5)工程4)で得られたタンタル粉末を、酸洗い、洗浄、焼成して乾燥、及びふるい分けにかける工程;及び
6)工程5)で得られたタンタル粉末を、低温熱処理にかける工程、及び、その後、処理されたタンタル粉末を、冷却、不動態化、排出、及びふるい分けして最終製品を与える工程。
[5]
高純度タンタルインゴットが、99.995%より多いタンタル含量を有するタンタルインゴットである、[4]の方法。
[6]
高温脱水素が以下の通りに実施される、[4]又は[5]の方法:
タンタル粉末を、約800〜1000℃(約900℃、約950℃、約980℃、約850℃、約880℃など)に加熱し、そして、温度を約60〜300分間(約120分、約150分、約240分、約200分など)維持し;
これに続いて、タンタル粉末を、冷却、排出、及びふるい分けにかけ、脱水素されたタンタル粉末を与える。
[7]
脱酸素化温度が、脱水素温度よりも、約50〜300℃(約100℃、約150℃、約180℃、約80℃、約200℃など)低い、[4]又は[5]又は[6]の方法。
[8]
約600〜1200℃の温度を約15〜90分(60分など)の間、好ましくは10 −3 Pa以上の真空レベルで、維持することによって、前記の低温熱処理が実施される、[4]〜[7]のいずれかの方法。
[9]
得られる粉末が400〜700メッシュふるいを通過できるレベルまで、タンタルスクラップが工程2)で粉砕される、[4]〜[8]のいずれかの方法。
[10]
半導体、医療用及び/又は表面スプレーコーティングの用途における[1]又は[2]のタンタル粉末の使用。

Claims (11)

  1. 以下の工程を順番に含む、高純度タンタル粉末を調製する方法:
    1)高純度タンタルインゴットを水素化処理にかける工程;
    2)タンタルインゴットの水素化後に調製されたままのタンタルスクラップを、タンタル粉末に粉砕する工程、及び、その後、粉砕の間に導入された不純物汚染物を除去するために酸洗いによって当該粉末を精製する工程;
    3)工程2)で得られたタンタル粉末を、高温脱水素処理にかける工程であって、以下の通りに実施される工程:
    タンタル粉末を、800〜1000℃に加熱し、そして、温度を60〜300分間維持し;これに続いて、タンタル粉末を、冷却、排出、及びふるい分けにかけ、脱水素されたタンタル粉末を与える;
    4)工程3)で得られたタンタル粉末を、脱酸素化処理にかける工程であって、当該脱酸素化処理の間に、当該タンタル粉末は、タンタル粉末の重量の0.2〜2.0%の金属マグネシウム粉末を還元剤として混合し、しかも、脱酸素化温度が、脱水素温度よりも、50〜300℃低い工程;
    5)工程4)で得られたタンタル粉末を、酸洗い、洗浄、焼成して乾燥、及びふるい分けにかける工程;及び
    6)工程5)で得られたタンタル粉末を、低温熱処理にかける工程、及び、その後、処理されたタンタル粉末を、冷却、不動態化、排出、及びふるい分けして最終製品を与える工程であって、600〜1200℃の温度を15〜90分の間、維持することによって、前記の低温熱処理が実施される工程、
    しかも、高純度タンタル粉末が、GDMSで分析して、99.995%より高い純度を有し、
    当該タンタル粉末が、1000ppm以下の酸素含量、及び、5ppm以下のマグネシウム含量を有し、
    当該タンタル粉末が、Malvernレーザー粒径分析器で測定してD50<25μmの粒径を有する。
  2. 当該タンタル粉末が、50ppm以下の窒素含量、及び、20ppm以下の水素含量を有する、請求項1の方法。
  3. 当該タンタル粉末が、D50<20μmの粒径を有する、請求項1の方法。
  4. 当該タンタル粉末が、40ppm以下の窒素含量、及び、15ppm以下の水素含量を有する、請求項2の方法。
  5. 高純度タンタルインゴットが、99.995%より多いタンタル含量を有するタンタルインゴットである、請求項1〜4のいずれかの方法。
  6. 工程3)において、タンタル粉末を、800〜950℃に加熱し、そして、温度を60〜240分間維持する、請求項1〜4のいずれかの方法。
  7. 工程3)において、タンタル粉末を、850〜1000℃に加熱し、そして、温度を120〜300分間維持する、請求項1〜4のいずれかの方法。
  8. 脱酸素化温度が、脱水素温度よりも、100〜300℃低い、請求項1〜4のいずれかの方法。
  9. 脱酸素化温度が、脱水素温度よりも、50〜200℃低い、請求項1〜4のいずれかの方法。
  10. 600〜1200℃の温度を15〜60分の間、圧力が10 −3 Pa以下である真空で、維持することによって、前記の低温熱処理が実施される、請求項1〜4のいずれかの方法。
  11. 600〜1200℃の温度を60〜90分の間、圧力が10 −3 Pa以下である真空で、維持することによって、前記の低温熱処理が実施される、請求項1〜4のいずれかの方法。
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