JP6649229B2 - 待ち時間予測装置、待ち時間予測方法、及び待ち時間予測プログラム - Google Patents

待ち時間予測装置、待ち時間予測方法、及び待ち時間予測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、テーマパークにおける巡回ルートと待ち時間の関係式を推定する待ち時間予測装置、待ち時間予測方法、及び待ち時間予測プログラムに関する。
近年、スマートフォン、ソーシャルメディア等の普及により様々な構造のデータが入手できるようになった。このようなデータとしては、例えば、滞在地をノードとし、道路ネットワークをエッジとするグラフ構造で表現される滞在履歴データ、文字列で表現されるブログ等の文書データ等が例示される。これらのデータを分析することで、自分がいる付近の飲食店を推薦するサービス等、多くのサービスが提供されている。
文書、グラフ等の構造化されたデータ分析する手法として、カーネル法が注目されている。カーネル法は、複数のデータ間の“類似度”(カーネル関数)を定義することにより、データ分析を行う手法であり、多くの分野でその有用性が確かめられている。カーネル関数は、データの特徴を反映し、ベクトルで表現した特徴ベクトルを作成し、その内積を取ることで定義される。このカーネル関数は、問題、目的等に応じて変更することが可能であるが、カーネル関数の選択によっては分析結果の解釈が難しくなることもあり、その選択には注意が必要である。そのため、グラフデータを分析する際はグラフカーネルを用い、文書データを分析する際は文字列カーネルを用いる等、データ構造に応じたカーネルが用いられることが多い(非特許文献1及び2参照)。
一方、テーマパークにおけるユーザの巡回ルートのように、所定の複数人のユーザが施設を巡回する順序(以下、「巡回ルート」という)のデータが与えられた際に、待ち時間を分析したい場合がある。例えば、所定の巡回ルートに対するアトラクション待ち時間を予測したい場合がある。
なお、所定の巡回ルートに対する待ち時間のデータは、テーマパークを模したシミュレータ(以下、「テーマパークシミュレータ」という)から得られる。テーマパークシミュレータは、ユーザの巡回ルートを入力すると、アトラクション待ち時間を出力する。このようなシミュレータには、ユーザの移動速度、各アトラクションの実行時間、アトラクション間距離、混んでいたらユーザの移動速度が遅くなる、といったユーザ間相互作用が設定される。
ここで、図9に、2人のユーザが3つのアトラクションを利用する場合のテーマパークシミュレータの例を示した。また、図10に、シミュレータの入力である巡回ルートと、シミュレータの出力である平均待ち時間の関係を示した。図10では、縦軸がユーザ番号を表し、横軸が時間を表し、ユーザが各アトラクションに乗っている時間をそれぞれアトラクション毎に分けて図示している。また、図10のドット領域は、待ち時間を表している。なお、後述する図2、図3、図8、及び図12についても同様に、ドット領域は、待ち時間を表している。
Hisashi Kashima, Koji Tsuda, and Akihiro Inokuchi. Marginalized kernels between labeled graphs. In Proceedings of the International Conference on Machine Learning, pages 321-328, San Francisco, CA, 2003. Morgan Kaufmann. H.Lodhi, C.Saunders, J.Shawe-Taylor, N.Cristianini and C.Watkins "Text classification using string kernels" JMLR, vol.2, pp.419-444 (2002). Nello Cristianini,John Shawa-Taylor,大北剛(訳):カーネル法 によるパターン解析(2010).
所定の巡回ルートに対し、アトラクション待ち時間を予測することを考えた場合、そのルートをシミュレータに入力し、アトラクション待ち時間を得る方法を用いることが一般的である。しかしながら、シミュレータはユーザの歩行速度、アトラクション間距離、混んでいたら速度が遅くなる、といったユーザ間相互作用を考慮するため、1度の実行に非常に時間がかかってしまう。そのため、全ての巡回ルートに対して出力結果を得ることは現実的に不可能である。
そこで、巡回ルートに対し、アトラクション待ち時間を予測するような予測モデルを構築することを考える。先に述べたように、データ構造に応じて適切にカーネル関数を決めることは非常に重要である。言い換えると、待ち時間を予測するために必要な特徴量を持った特徴ベクトルを巡回ルートから構成することが重要である。また、カーネル法において予測モデルを構築する場合、類似した特徴ベクトルに対し、類似した出力となるように特徴ベクトルを設計することが予測精度を向上させる上では重要である。
巡回ルートのような系列データを扱う場合に用いられるカーネル関数として、下記(1)式で表される線形カーネルがある(非特許文献3参照)。

…(1)
ここで、上記(1)式のx,yは、図11に示すように、ユーザの巡回ルートをそのままユークリッド空間に射影した特徴ベクトルを意味する。これは、巡回ルートからベクトルに変換する際に、“アトラクションの巡回順序”を特徴として抽出していると考えることができる。
しかしながら、線形カーネルを用いることは、巡回ルートと平均待ち時間との関係性を推定するには不適切である。ここで、その不適切な理由を示すために、図12に示すような2つの巡回ルートR、R’を考える。この2つのルートは線形カーネルの意味で、特徴ベクトルの第4成分が違っているだけでその他の成分が全て一致しており、類似度は高くなっている。しかしながら、出力結果は,ドット領域の面積を比較すればわかるように、巡回ルートR’の待ち時間は巡回ルートRの待ち時間の約3倍になっている。
このことから、アトラクションの巡回順序を特徴とする従来の線形カーネルでは、類似する特徴ベクトルに対し、類似の出力結果が得られないため、待ち時間の分析に不適切だということがわかる。すなわち、従来の線形カーネルではユーザの“アトラクション巡回順序“のみに着目し、待ち時間を分析するために必要な特徴を特徴ベクトルに反映できていない、という課題があった。
本発明は、以上のような事情に鑑みてなされたものであり、テーマパークにおける待ち時間を精度良く推定することができる待ち時間予測装置、待ち時間予測方法、及び待ち時間予測プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の待ち時間予測装置は、テーマパークにおけるアトラクションの複数の巡回ルートを入力とし、前記テーマパークにおけるユーザの行動を再現するテーマパークシミュレータを実行し、前記テーマパークシミュレータの実行結果に基づいて、各アトラクションについて、時間帯毎の待ち人数を表すヒストグラムを生成し、各アトラクションのヒストグラムを表すベクトルを生成するヒストグラム作成実行部と、前記ヒストグラム作成実行部によって生成された前記ベクトルと、前記ベクトルに基づいてユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測するための予め学習された予測モデルとに基づいて、前記複数の巡回ルートのユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測する待ち時間予測部と、を備える。
なお、本発明の待ち時間予測装置において、前記ヒストグラム作成実行部は、前記テーマパークシミュレータを実行する際に、前記複数の巡回ルートに基づいて、ユーザの行動待機時刻が早い順に、ユーザを対象とし、前記ユーザが搭乗するアトラクションの待ち時間及び実行時間を加算して、前記ユーザの行動待機時間を更新すると共に、前記ユーザが前記アトラクションの搭乗待ちをしている場合、前記アトラクションの対応する時間帯における待ち人数をカウントアップすることを繰り返すことにより、各アトラクションについて、前記ヒストグラムを生成するようにしても良い。
また、本発明の待ち時間予測装置において、前記ヒストグラムの各時間帯の時間幅、又は各時間帯の分割数を設定する入力初期設定処理部を更に備えるようにしても良い。
上記目的を達成するために、本発明の待ち時間予測方法は、ヒストグラム作成実行部、及び待ち時間予測部を含む待ち時間予測装置における待ち時間予測方法であって、前記ヒストグラム作成実行部が、テーマパークにおけるアトラクションの複数の巡回ルートを入力とし、前記テーマパークにおけるユーザの行動を再現するテーマパークシミュレータを実行し、前記テーマパークシミュレータの実行結果に基づいて、各アトラクションについて、時間帯毎の待ち人数を表すヒストグラムを生成し、各アトラクションのヒストグラムを表すベクトルを生成するステップと、前記待ち時間予測部が、前記ヒストグラム作成実行部によって生成された前記ベクトルと、前記ベクトルに基づいてユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測するための予め学習された予測モデルとに基づいて、前記複数の巡回ルートのユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測するステップと、を行う。
上記目的を達成するために、本発明の文書分類プログラムは、コンピュータを、上記待ち時間予測装置の各部として機能させるためのプログラムである。
本発明によれば、テーマパークにおける待ち時間を精度良く推定することができる。
実施形態に係る待ち時間予測装置における疑似待ち人数ヒストグラムの概要を説明するための説明図である。 本実施形態に係る待ち時間予測装置における疑似待ち人数ヒストグラムの作成方法を説明するための説明図である。 本実施形態に係る待ち時間予測装置における疑似待ち人数ヒストグラムの作成方法を説明するための説明図である。 本実施形態に係る待ち時間予測装置において推定された待ち人数、及び、既存手法で推定された待ち人数について、シミュレーションで得られた待ち人数に対する誤差で評価した評価結果を示す説明図である。 実施形態に係る待ち時間予測装置の機能構成を示すブロック図である。 実施形態に係る待ち時間予測装置により実行される待ち時間予測処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る待ち時間予測装置により実行される疑似待ち人数ヒストグラム作成処理の流れを示すフローチャートである。 実施形態に係る待ち時間予測装置により実行される疑似待ち人数ヒストグラム作成処理について説明するための説明図である。 テーマパークシミュレータの概略について説明するための説明図である。 テーマパークにおける巡回ルートと待ち時間との対応関係を示す模式図である。 線形カーネルと特徴ベクトルとの関係を示す模式図である。 線形カーネルを用いることが、巡回ルートと平均待ち時間との関係性を推定するには不適切な理由を説明するための模式図である。
本実施形態に係る待ち時間予測装置は、テーマパークにおいて“アトラクションの待ち人数”を考慮したカーネル関数を用いることで、待ち時間の予測を高精度に行う。
具体的には、図1に示すように、ユーザの巡回ルートを“アトラクション毎の待ち人数のヒストグラム”に変換し、複数のタイムスケールで分割することで特徴ベクトルを得る。
このように、“アトラクション毎の待ち人数”をベクトル表現することで、ユーザが何人待っていたのかという情報を考慮することができる。また、待ち人数のヒストグラムが類似していれば待ち時間も類似すると考えられるため、カーネル関数の意味で類似した巡回ルートが、類似した待ち時間の出力値を与えることが可能となると考えられる。
以下、図1に示すように、ユーザの巡回ルートから待ち人数のヒストグラムを作成する手法について説明する。なお、ユーザが最初に乗るアトラクションに到着する時刻、希望搭乗アトラクション、各アトラクション体験時間は既知とする。また、巡回ルートのデータからユーザの歩行速度、及びユーザ間相互作用を考えることは難しいため、待ち人数のヒスグラムを作成する際にはユーザの歩行速度を無視し、アトラクション間の移動時間を0とする。
以下、巡回ルートをシミュレータに入力することで得られた正確な待ち人数のヒストグラムをベクトル変換したものを“待ち人数ヒストグラム”と呼び、下記手法により疑似的にベクトル変換した待ち人数のヒストグラムを“疑似待ち人数ヒストグラム”と呼ぶことにより、各々のヒストグラムを使い分ける。
本実施形態では、アトラクション数を3とし、ユーザ数を2とした場合について説明するが、これに限らず、アトラクション数及びユーザ数を任意に設定した場合にも同様の処理を行うことができる。
まず初めに、ユーザ1人ずつの行動について考えるため、各ユーザに対し、行動待機時刻TUiという時刻を定義する。行動待機時刻TUiは、ユーザiのアトラクション搭乗終了時刻を表しており、アトラクションへの搭乗が終了する毎に更新される。なお、疑似待ち人数ヒストグラムの作成開始時の各ユーザの行動待機時刻TUiは、テーマパークへの到着時刻とする。
行動待機時刻TUiが最も早いユーザについて考える。例えば、図2の(a)では、行動待機時刻TUiが最も早いユーザはユーザ1であるため、ユーザ1について考える。ユーザ1は、自分より前にユーザがいないため、図2の(b)に示すように、待ち時間なくアトラクション1に乗ることができる。そして、ユーザ1の行動待機時刻TU1がアトラクション1の搭乗終了時刻になるように、ユーザ1の行動待機時刻TU1を更新する。
次に、図2の(b)において行動待機時刻TUiが最も早いユーザ2について考える。ユーザ2は、アトラクション1に乗ろうとしているが、アトラクション1にはユーザ1が既に搭乗しているため、図2の(c)に示すように、ユーザ1の搭乗が終了するのを待ってからアトラクション1に乗ることにとなる。以後も同様に、行動待機時刻TUiが最も早いユーザ1を選択し、図2の(d)に示すように、待ち時間を考慮した上でアトラクション2の搭乗時間を加える。また、行動待機時刻TUiが最も早いユーザ2を選択し、図2の(e)に示すように、待ち時間を考慮した上でアトラクション2の搭乗時間を加える。さらに、行動待機時刻TUiが最も早いユーザ1を選択し、図2の(f)に示すように、待ち時間を考慮した上でアトラクション3の搭乗時間を加える。そして、行動待機時刻TUiが最も早いユーザ2を選択し、図2の(g)に示すように、待ち時間を考慮した上でアトラクション1の搭乗時間を加える。
このような処理を順次繰り返していくことによって、巡回ルートと待ち人数との関係図を描くことができる。そして、この関係図をもとに、図3に示すように、各アトラクションの待ち人数をヒストグラムにすることで、疑似待ち人数ヒストグラムを描くことができる。
最後に、疑似待ち人数ヒストグラムを予め定めた時間帯毎に、又は予め定めた分割数で分割することでベクトル表現することができる。図3では、分割数を3としてベクトル表現を行った場合について示している。
以上の方法によって巡回ルートをベクトルに変換し、内積を取ったものが、巡回ルートカーネルである。
ここで、実際にテーマパークシミュレータから得られたデータを用いて、本実施形態に係る待ち時間予測装置1で予測された待ち時間と、テーマパークシミュレータから得られた待ち時間とを比較する検証を行った。予測精度の確認をするために、既存手法と本実施形態の手法とで、それぞれのカーネル関数よって予測モデルを作成し、それぞれの手法でモデルに巡回ルートを入力することで得られた予測値と、テーマパークシミュレータに巡回ルートを入力することで実際に得られた実測値との誤差を評価した。
具体的には、下記(2)式に示すように、ランダムに選択した巡回ルートと、巡回ルートをシミュレーションに入力することで得られた100個の待ち時間の組Wをモデル構築用データとした。また、下記(3)式に示すように、10個のランダムな巡回ルートRtestをテストデータとした。

…(2)

…(3)
評価指標には、下記(4)式で表される誤差指標を用いた。ここで、R testは、待ち時間の予測を行いたい巡回ルートを表す。また、f(R test)は、シミュレータにR testを入力することで得られた待ち時間を表す。また、pred(R test)は、それぞれのモデルによる巡回ルートR testの予測値を表す。

…(4)
上記誤差を評価した結果を図4に示した。図4に示すように、テーマパークシミュレータで得られた実測値に対する誤差は、本実施形態の手法の巡回ルートカーネルによる予測値では4.848であり、既知手法の巡回ルートカーネルによる予測値では7.967であった。よって、本実施形態の手法の巡回ルートカーネルでは、既知手法の巡回ルートカーネルと比較し、予測値と実測値との誤差が小さく、待ち時間を高精度に推定できていることが確認できた。
このように、本実施形態では、待ち時間を分析するために必要な特徴量を考慮できていないという課題に対し、待ち人数情報を考慮することができる疑似待ち人数ヒストグラムを用いることで、ある巡回ルートにおけるアトラクション待ち時間の高精度な推定が可能となり、混雑状況の正確な予測が期待される。
以下、本実施形態に係る待ち時間予測装置1の構成について詳細に説明する。図5は、本実施形態に係る待ち時間予測装置1の機能構成を示すブロック図である。
図5に示すように、待ち時間予測装置1は,モデリングデータ処理部10、モデル構築部20、初期設定処理部30、データ記憶部40、ヒストグラム作成実行部50、及び、予測結果処理部60を含んで構成されている。また、モデリングデータ処理部10、初期設定処理部30、及びデータ記憶部40はそれぞれ、入力装置、表示装置等の外部装置2に接続されている。
モデリングデータ処理部10は、外部装置2により入力された、モデル構築のための待ち人数ヒストグラムと、アトラクション待ち時間のデータと、をモデル構築部20のモデリングデータテーブル21に設定する。
モデル構築部20は、モデリングデータテーブル21、及び待ち時間予測部22を有し、モデリングデータテーブル21に設定された待ち人数ヒストグラムと、アトラクション待ち時間のデータに対し、ガウス過程を適応することで、待ち人数ヒストグラムを表すベクトルに基づいてアトラクション待ち時間のデータを予測するための予測モデルの構築を行う。
待ち時間予測部22は、ヒストグラム作成実行部50によって生成されたベクトルと、予め学習された予測モデルとに基づいて、複数の巡回ルートの各々のユーザの待ち時間データを予測する。
以下、モデリングデータテーブル21について説明する。
<モデリングデータテーブル21>
モデリングデータテーブル21は、モデリングデータフィールドを有する。モデリングデータフィールドは、モデリングデータ処理部10により入力された、事前にシミュレータによって得られた待ち人数ヒストグラム、及び待ち時間のデータが設定される。
初期設定処理部30は、外部装置2により入力された、ヒストグラム幅(時間帯の幅)d、各アトラクションの実行時間、アトラクション総数A、及び、ユーザiの到着時刻(行動待機時刻TUi)をデータ記憶部40の初期設定テーブル41に設定する。
データ記憶部40は、初期設定テーブル41、疑似ヒストグラムテーブル42、及び、予測結果テーブル43を有する。以下、それぞれのテーブルについて説明する。
<初期設定テーブル41>
初期設定テーブル41は、ヒストグラム分割数フィールドを有する。ヒストグラム分割フィールドは、初期設定処理部30により入力されたヒストグラムを何次元のベクトルにするかといった分割数が設定される。
<疑似ヒストグラムテーブル42>
疑似ヒストグラムテーブル42は、ヒストグラム作成実行部50により入力された疑似待ち人数ヒストグラムが設定される。
<予測結果テーブル43>
予測結果テーブル43は、待ち時間予測部22により入力された疑似待ち人数ヒストグラムに対する予測結果が設定される。
ヒストグラム作成実行部50は、行動待機時刻テーブル51を有し、テーマパークにおけるアトラクションの複数の巡回ルートを入力とし、テーマパークにおけるユーザの行動を再現するテーマパークシミュレータを実行し、テーマパークシミュレータの実行結果に基づいて、各アトラクションについて、時間帯毎の待ち人数を表すヒストグラムを生成し、各アトラクションのヒストグラムを表すベクトルを生成する。具体的には、テーマパークシミュレータを実行する際に、複数の巡回ルートに基づいて、ユーザの行動待機時刻が早い順に、ユーザを対象とし、ユーザが搭乗するアトラクションの待ち時間及び実行時間を加算して、ユーザの行動待機時間を更新すると共に、ユーザがアトラクションの搭乗待ちをしている場合、当該アトラクションの対応する時間帯における待ち人数をカウントアップすることを繰り返すことにより、各アトラクションについて、ヒストグラムを生成する。
<行動待機時刻テーブル51>
行動待機時刻テーブル51は、データ記憶部40より入力された最初のアトラクション到着時刻がユーザ毎に設定される。
予測結果処理部60は、データ記憶部40により入力された、予測結果を外部装置2に出力する。
なお、本実施形態に係る待ち時間予測装置1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)を備えたコンピュータ装置で構成される。また、待ち時間予測装置1を構成するコンピュータは、ハードディスクドライブ、不揮発性メモリ等の記憶部を備えていても良い。本実施形態では、CPUがROM、ハードディスク等の記憶部に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、上記のハードウェア資源とプログラムとが協働し、上述した機能が実現される。
ここで、本実施形態に係る待ち時間予測装置1が実行する全体的な処理について説明する。本実施形態では,巡回ルートと待ち時間の関係式を正確に近似し、所定の巡回ルートにおける待ち時間を予測することを考える。
なお、本実施形態では、初めに、モデルを構築するためには巡回ルートから得られる疑似待ち人数ヒストグラムと、巡回ルートとを、テーマパークシミュレータに入力することで得られる、アトラクション待ち時間のデータが必要となるが、それらのモデル構築のために必要となるデータは、事前に得られているものとする。
(ステップ1)では、ヒストグラム作成実行部50が、事前に得られている疑似待ち人数ヒストグラム、及び待ち時間のデータに対しガウス過程を用いることで、疑似待ち人数ヒストグラムと待ち時間の関係をモデル化する。
(ステップ2)では、モデル構築部20が、待ち時間を予測したい巡回ルートを入力し、入力した巡回ルートに対して、疑似待ち人数ヒストグラムを作成する。
(ステップ3)では、(ステップ2)で作成した疑似待ち人数ヒストグラムを、(ステップ1)で作成したモデルに入力することで、モデルの予測値としての待ち時間を出力する。
次に、本実施形態に係る待ち時間予測装置1が実行する待ち時間予測処理について、図6のフローチャートを参照して詳細に説明する。
本実施形態では、待ち時間予測装置1が疑似待ち人数ヒストグラム作成処理を実行するタイミングは、例えば、使用者が外部装置2から疑似待ち人数ヒストグラム作成処理の実行を指示したタイミングとする。
ステップS201では、モデリングデータ処理部10が、外部装置2により入力された、モデル構築のための待ち人数ヒストグラムと、アトラクション待ち時間のデータと、をモデル構築部20のモデリングデータテーブル21に設定する。
ステップS203では、モデル構築部20が、モデリングデータテーブル21に設定された待ち人数ヒストグラムと、アトラクション待ち時間のデータに対し、ガウス過程を適応することで予測モデルの構築を行う。
ステップS205では、初期設定処理部30が、外部装置2により入力された、ヒストグラム幅(時間帯の幅)d、各アトラクションの実行時間、アトラクション総数A、及び、ユーザiの到着時刻(行動待機時刻TUi)をデータ記憶部40の初期設定テーブル41に設定する。
ステップS207では、ヒストグラム作成実行部50が、以下の方法で、データ記憶部40の疑似ヒストグラムテーブル42に入力する疑似ヒストグラムを決定する。図7に、本実施形態に係る待ち時間予測装置1が実行する疑似待ち人数ヒストグラム作成処理の流れを示すフローチャートを示した。
ステップS301では、ヒストグラム作成実行部50が、下記(3)式に示すように、行動待機時刻TUiが最も早いユーザUactを選出する。なお、下記(3)式では、全ユーザをUallとしている。

…(5)
ステップS303では、ヒストグラム作成実行部50が、図8に示すように、下記(4)式に従ってユーザUactの現在の行動待機時刻TUiをTUi tmpに設定し、次にUactが搭乗するアトラクションiと待ち時間とを考慮した上で搭乗終了時刻を算出し、下記(5)式に従って行動待機時刻TUiを更新する。なお、下記(5)式では、アトラクションiの待ち時間をT1iとし、アトラクションiの実行時間をT2iとする

…(6)

…(7)
次に、下記(6)式に従って、ユーザUactの時刻TUi tmpから時刻TUactまでのアトラクションの待ち状態をヒストグラムとして表現する。

…(8)
ステップS305では、ヒストグラム作成実行部50が、全てのユーザの全ての搭乗アトラクションに対し、上記ステップS301及びS303の処理を終えたか否かを判定する。ステップS305で上記処理を終えたと判定した場合(S305,Y)はステップS307に移行し、上記処理を終えていないと判定した場合(S305,N)はステップS301に移行する。
ステップS307では、ヒストグラム作成実行部50がステップS305までで得られた、各ユーザのアトラクションの待ち状態に関するヒストグラムを、下記(7)式に従ってアトラクション毎に和を取ることで、各アトラクションiの待ち人数ヒストグラムH(t)を作成する。

…(9)
ステップS309では、ヒストグラム作成実行部50が、下記(8)式に従って、アトラクションの待ち人数ヒストグラムH(t)をd次元ベクトル化する。ここで、Tは最初のユーザが到着してから全ユーザがアトラクションを乗り終わるまでにかかった時間とする。なお、dは、上述したように、初期設定処理部30により入力されたヒストグラム幅である。

…(10)
ステップS311では、上記ステップS215で算出した各アトラクションの待ち人数d次元ベクトルを、下記(9)式のように並べることで、全アトラクションの待ち人数ヒストグラムベクトルを構築する。なお、下記(9)式におけるAは、上述したように、初期設定処理部30により入力されたアトラクションの総数である。

…(11)
ステップS209では、モデル構築部20の待ち時間予測部22が、疑似ヒストグラムテーブルにより入力された疑似ヒストグラムに対し、待ち時間の値を決定し,データ記憶部40の予測結果テーブルに設定する。
ステップS211では、予測結果処理部60が、データ記憶部40により入力された、予測結果を外部装置2に出力する。出力処理は、例えば、外部装置2から出力のリクエストが入力された場合に実行すればよい。
このようにして、待ち時間予測装置1は、テーマパークにおけるアトラクションの複数の巡回ルートを入力とし、テーマパークにおけるユーザの行動を再現するテーマパークシミュレータを実行し、テーマパークシミュレータの実行結果に基づいて、各アトラクションについて、時間帯毎の待ち人数を表すヒストグラムを生成し、各アトラクションのヒストグラムを表すベクトルを生成する。また、生成されたベクトルと、ベクトルに基づいてユーザの待ち時間の平均値を予測するための予め学習された予測モデルとに基づいて、複数の巡回ルートのユーザの待ち時間の平均値を予測する。
なお、本実施形態では、疑似待ち時間ヒストグラムを作成する際のアトラクション実行時間を固定した場合について説明したが、これに限らず、乗り物系のアトラクションで安全器具の装着に手間取り、実行時間が長くなってしまう場合等、アトラクション実行時間が変動することを前提として考えることも可能である。
また、本実施形態では、入力をユーザの巡回ルートとし、出力を平均待ち時間とするテーマパークシミュレータ50を用いた場合について説明したが、これに限らない。例えば、出力を待ち時間の最大値してもよい。また、入力を信号の点灯時間とし、出力を単位時間当たりの車の流量とするシミュレータ等を用いることもでき、その形態にとらわれることなく全てのシミュレータに対して最適パラメータを探索することが可能である。
また、本実施形態では、図5に示す機能の構成要素の動作をプログラムとして構築し、待ち時間予測装置1として利用されるコンピュータにインストールして実行させるが、これに限らず、ネットワークを介して流通させても良い。
また、構築されたプログラムをハードディスクやフレキシブルディスク、CD−ROM等の可搬記憶媒体に格納し、コンピュータにインストールしたり、配布したりしても良い。
1 待ち時間予測装置
2 外部装置
10 モデリングデータ処理部
20 モデル構築部
21 モデリングデータテーブル
22 待ち時間予測部
30 初期設定処理部
40 データ記憶部
41 初期設定テーブル
42 疑似ヒストグラムテーブル
43 予測結果テーブル
50 ヒストグラム作成実行部
51 行動待機時刻テーブル
60 予測結果処理部

Claims (5)

  1. テーマパークにおけるアトラクションの複数の巡回ルートを入力とし、前記テーマパークにおけるユーザの行動を再現するテーマパークシミュレータを実行し、前記テーマパークシミュレータの実行結果に基づいて、各アトラクションについて、時間帯毎の待ち人数を表すヒストグラムを生成し、各アトラクションのヒストグラムを表すベクトルを生成するヒストグラム作成実行部と、
    前記ヒストグラム作成実行部によって生成された前記ベクトルと、前記ベクトルに基づいてユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測するための予め学習された予測モデルとに基づいて、前記複数の巡回ルートのユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測する待ち時間予測部と、
    を含む待ち時間予測装置。
  2. 前記ヒストグラム作成実行部は、前記テーマパークシミュレータを実行する際に、前記複数の巡回ルートに基づいて、ユーザの行動待機時刻が早い順に、ユーザを対象とし、前記ユーザが搭乗するアトラクションの待ち時間及び実行時間を加算して、前記ユーザの行動待機時間を更新すると共に、前記ユーザが前記アトラクションの搭乗待ちをしている場合、前記アトラクションの対応する時間帯における待ち人数をカウントアップすることを繰り返すことにより、各アトラクションについて、前記ヒストグラムを生成する
    請求項1記載の待ち時間予測装置。
  3. 前記ヒストグラムの各時間帯の時間幅、又は各時間帯の分割数を設定する入力初期設定処理部を更に備えた
    請求項1又は2記載の待ち時間予測装置。
  4. ヒストグラム作成実行部、及び待ち時間予測部を含む待ち時間予測装置における待ち時間予測方法であって、
    前記ヒストグラム作成実行部が、テーマパークにおけるアトラクションの複数の巡回ルートを入力とし、前記テーマパークにおけるユーザの行動を再現するテーマパークシミュレータを実行し、前記テーマパークシミュレータの実行結果に基づいて、各アトラクションについて、時間帯毎の待ち人数を表すヒストグラムを生成し、各アトラクションのヒストグラムを表すベクトルを生成するステップと、
    前記待ち時間予測部が、前記ヒストグラム作成実行部によって生成された前記ベクトルと、前記ベクトルに基づいてユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測するための予め学習された予測モデルとに基づいて、前記複数の巡回ルートのユーザの待ち時間の平均値又は最大値を予測するステップと、
    を行う待ち時間予測方法。
  5. コンピュータを、請求項1〜3の何れか1項記載の待ち時間予測装置の各部として機能させるための待ち時間予測プログラム。
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