以下、本発明の一実施形態を示す遊技機であるパチスロについて、図1〜図14を参照しながら説明する。
<機能フロー>
まず、図1を参照して、パチスロの機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロでは、遊技を行うための遊技媒体としてメダルを用いる。なお、遊技媒体としては、メダル以外にも、コイン、遊技球、遊技用のポイントデータ又はトークン等を適用することもできる。
遊技者によりメダルが投入され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。この内部抽籤手段は、後述する主制御回路が担う。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技の作動、ボーナスの作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者により所定のリールに対応するストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。このリール停止制御手段は、後述する主制御回路が担う。
パチスロでは、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec又は75msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施形態では、この規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼ぶ。規定期間が190msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定め、規定期間が75msecである場合には、滑り駒数の最大数を図柄1個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せ表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、通常、190msec(図柄4コマ分)の規定時間内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。また、リール停止制御手段は、例えば、第2種特別役物であるチャレンジボーナス(CB)及びCBを連続して作動させるミドルボーナス(MB)の動作時には、1つ以上のリールに対して、規定時間75msec(図柄1コマ分)内に、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止させる。さらに、リール停止制御手段は、遊技状態に対応する各種規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止させる。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。この入賞判定手段は、後述する主制御回路が担う。入賞判定手段により入賞に係るものであるとの判定が行われると、メダルの払い出し等の特典が遊技者に与えられる。パチスロでは、以上のような一連の流れが1回の遊技として行われる。
また、パチスロでは、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置などの表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、上述した内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。この演出内容決定手段は、後述する副制御回路が担う。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転開始時、各リールの回転停止時、入賞の有無の判定時等の各契機に連動させて対応する演出を実行する。このように、パチスロでは、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る機会又は予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上を図ることができる。
<パチスロの構造>
次に、図2〜図6を参照して、一実施形態におけるパチスロ1の構造について説明する。
[外観構造]
図2は、パチスロ1の外部構造を示す斜視図である。
図2に示すように、パチスロ1は、外装体2を備えている。外装体2は、後述するホッパー装置51やメダル補助収納庫52等(図5参照)を収容するキャビネット2aと、キャビネット2aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア2bとを有している。
キャビネット2aの両側面には、把手7が設けられている(図2では一側面の把手7のみを示す)。この把手7は、パチスロ1を運搬するときに手をかける凹部である。
外装体2の内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば20個)の図柄が周方向に沿って所定の間隔をあけて描かれている。
フロントドア2bは、ドア本体9と、フロントパネル10と、表示装置の一具体例を示す液晶表示装置11とを備えている。
ドア本体9は、ヒンジ(不図示)を用いてキャビネット2aに取り付けられており、キャビネット2aの開口部を開閉する。ヒンジは、パチスロ1の前方からドア本体9を見た場合に、ドア本体9における左側の端部に設けられている。液晶表示装置11は、ドア本体9の上部に取り付けられている。この液晶表示装置11は、表示部(表示画面)11aを備えており、液晶表示装置11を用いて映像の表示による演出が実行される。
フロントパネル10は、液晶表示装置11の表示部11a側に重畳して配置され、液晶表示装置11の表示部11aを露出させるパネル開口10aを有する枠状に形成されている。フロントパネル10には、ランプ群18と、装飾部材201L,201Rが設けられている(装飾部材201Rは図10参照)。ランプ群18は、LED(Light Emitting Diode)等で構成され、演出内容に対応するパターンで、光を点灯及び消灯する。装飾部材201L,201Rについては、後で図10〜図15を参照して説明する。
フロントドア2bの中央には、台座部12が形成されている。この台座部12には、図柄表示領域4と、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。
図柄表示領域4は、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に配置されており、3つのリール3L,3C,3Rに対応して設けられている。この図柄表示領域4は、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4を、リール表示窓4という。
リール表示窓4は、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。本実施の形態では、リール表示窓4の上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかを組み合わせて構成される擬似的なラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
リール表示窓4は、台座部12に設けられた枠部材13により形成されている。この枠部材13は、リール表示窓4と、情報表示窓14と、ストップボタン取付部15を有している。
情報表示窓14は、リール表示窓4の下部に連続して設けられており、上方に向かって開口している。すなわち、リール表示窓4と情報表示窓14は、連続する1つの開口部として形成されている。この情報表示窓14及びリール表示窓4は、透明の窓カバー16によって覆われている。
窓カバー16は、枠部材13の内面側に配置されており、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能になっている。また、枠部材13は、窓カバー16を挟んで情報表示窓14の開口に対向するシート載置部17を有している。そして、シート載置部17と窓カバー16との間には、遊技に関する情報が記載されたシート部材(情報シート)が配置されている。したがって、情報シートは、凹凸や隙間の無い滑らかな表面を有する窓カバー16により覆われている。
情報シートの取付部を構成する窓カバー16は、フロントドア2bの前面側から取り外し不可能であり、凹凸や隙間の無い滑らかな表面であるため、情報シートの取付部を利用して、パチスロ1の内部にアクセスする不正行為を防ぐことができる。
ストップボタン取付部15は、情報表示窓14の下方に設けられており、正面を向いた平面に形成されている。このストップボタン取付部15には、ストップボタン19L,19C,19Rが貫通する貫通孔が設けられている。ストップボタン19L,19C,19Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリールの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン19L,19C,19Rを、それぞれ左ストップボタン19L、中ストップボタン19C、右ストップボタン19Rという。
ストップボタン19L,19C,19Rは、遊技者による操作の対象となる各種装置の一例を示す。また、台座部12には、遊技者による操作の対象となる各種装置として、メダル投入口21、BETボタン22、スタートレバー23が設けられている。
メダル投入口21は、遊技者によって外部から投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口21に受け入れられたメダルは、予め定められた規定数を上限として1回の遊技に投入されることとなり、規定数を超えた分はパチスロ1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
BETボタン22は、パチスロ1の内部に預けられているメダルから1回の遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。スタートレバー23は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。
また、フロントドア2bを正面から見てリール表示窓4の左側方には、7セグメントLED(Light Emitting Diode)からなる7セグ表示器24が設けられている。この7セグ表示器24は、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
フロントドア2bを正面から見て台座部12の左側には、精算ボタン27が設けられている。この精算ボタン27は、パチスロ1の内部に預けられている外部に引き出す(排出する)ために設けられる。台座部12の下方には、腰部パネルユニット31が設けられている。腰部パネルユニット31は、任意の画像が描かれた装飾パネルと、この装飾パネルを背面側から照明するための光を出射する光源を有している。
腰部パネルユニット31の下方には、メダル払出口32と、スピーカ用孔33L,33Rと、メダルトレイユニット34が設けられている。メダル払出口32は、後述のホッパー装置51の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口32から排出されたメダルは、メダルトレイユニット34に貯められる。スピーカ用孔33L,33Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力するために設けられている。
[内部構造]
図3及び図4は、パチスロ1の内部構造を示す斜視図である。この図3では、フロントドア2bが開放され、フロントドア2bの裏面側に設けられたミドルドア41がフロントドア2bに対して閉じた状態を示している。また、図4では、フロントドア2bが開放され、ミドルドア41がフロントドア2bに対して開いた状態を示している。
また、図5は、キャビネット2aの内部を示す説明図である。図6は、フロントドア2bの裏面側を示す説明図である。
キャビネット2aは、上面板20aと、底面板20bと、左右の側面板20c,20dと、背面板20eを有している(図5参照)。キャビネット2a内部の上側には、キャビネット側スピーカ42が配設されている。このキャビネット側スピーカ42は、取付ブラケット43L,43Rを介してキャビネット2aの背面板20eに取り付けられている。キャビネット側スピーカ42は、例えば、効果音を出力するためのスピーカである。
キャビネット2a内部を正面から見て、キャビネット側スピーカ42の左側方には、キャビネット側中継基板44が配設されている。このキャビネット側中継基板44は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。キャビネット側中継基板44は、ミドルドア41(図3及び図4参照)に取り付けられた後述する主制御基板71(図7参照)と、ホッパー装置51、メダル補助収納庫スイッチ(不図示)、メダル払出カウントスイッチ(不図示)とを接続する配線の中継を行う。
キャビネット2a内部の中央部には、キャビネット側スピーカ42による音の出力を制御するアンプ基板45が配設されている。このアンプ基板45は、左右の側面板20c,20dに固定された取付棚46に取り付けられている。
また、キャビネット2a内部を正面から見て、アンプ基板45の右側には、外部集中端子板47が配設されている(図5参照)。この外部集中端子板47は、キャビネット2aの右側面板20dに取り付けられている。外部集中端子板47は、メダル投入信号、メダル払出信号及びセキュリティー信号などの信号をパチスロ1の外部へ出力するために設けられている。
キャビネット2a内部を正面から見て、アンプ基板45の左側には、サブ電源装置48が配設されている。このサブ電源装置48は、キャビネット2aの左側面板20cに取り付けられている。サブ電源装置48は、交流電圧100Vの電力を後述する電源装置53に供給する。また、交流電圧100Vの電力を直流電圧の電力に変換して、アンプ基板45に供給する。
キャビネット2aの内部の下側には、メダル払出装置(以下、ホッパー装置)51と、メダル補助収納庫52と、電源装置53が配設されている。
ホッパー装置51は、キャビネット2aにおける底面板20bの中央部に取り付けられている。このホッパー装置51は、多量のメダルを収容可能であり、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有する。ホッパー装置51は、貯留されたメダルが例えば50枚を超えたとき、又は精算ボタン27(図2参照)が押圧されてメダルの精算を行うときに、メダルを払い出す。ホッパー装置51によって払い出されたメダルは、メダル払出口32(図2参照)から排出される。
メダル補助収納庫52は、ホッパー装置51から溢れ出たメダルを収納する。このメダル補助収納庫52は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の右側に配置されている。メダル補助収納庫52は、キャビネット2aの底面板20bに係合されており、底面板20bに対して着脱可能に構成されている。
電源装置53は、キャビネット2a内部を正面から見て、ホッパー装置51の左側に配置されており、左側面板20cに取り付けられている。この電源装置53は、電源スイッチ53aと、電源基板53bを有している(図7参照)。電源装置53は、サブ電源装置48から供給された交流電圧100Vの電力を各部で必要な直流電圧の電力に変換して、変換した電力を各部へ供給する。
図3,図4及び図6に示すように、ミドルドア41は、フロントドア2bの裏面における中央部に配置され、リール表示窓4(図4参照)を裏側から開閉可能に構成されている。ミドルドア41の上部と下部には、ドアストッパ41a,41b,41cが設けられている。このドアストッパ41a,41b,41cは、リール表示窓4を裏側から閉じた状態のミドルドア41の開動作を固定(禁止)する。すなわち、ミドルドア41を開くには、ドアストッパ41a,41b,41cを回転させてミドルドア41の固定を解除する必要がある。
ミドルドア41には、主制御基板71(図7参照)を収納した主制御基板ケース55と、3つのリール3L,3C,3Rが取り付けられている。3つのリール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータが接続されている。
図6に示すように、主制御基板ケース55には、設定用鍵型スイッチ56が設けられている。この設定用鍵型スイッチ56は、パチスロ1の設定を変更もしくはパチスロ1の設定の確認を行うときに使用する。
本実施の形態では、主制御基板ケース55と、この主制御基板ケース55に収納された主制御基板71により、主制御基板ユニットが構成されている。
主制御基板ケース55に収納された主制御基板71は、後述する主制御回路91(図8参照)を構成する。主制御回路91は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路91の具体的な構成は後述する。
ミドルドア41の上方には、副制御基板72(図7参照)を収容する副制御基板ケース57が配設されおり、副制御基板ケース57の上方には、センタースピーカ58が配設されている。副制御基板ケース57に収納された副制御基板72は、副制御回路101(図9参照)を構成する。この副制御回路101は、映像の表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路101の具体的な構成は後述する。
フロントドア2bを裏面側から見て、副制御基板ケース57の右側方には、副中継基板61が配設されている。この副中継基板61は、副制御基板72と主制御基板71とを接続する配線を中継する。また、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された基板とを接続する配線を中継する基板である。なお、副制御基板72の周辺に配設される基板としては、後述するLED基板62A,62B,62Cが挙げられる。
LED基板62A,62B,62Cは、フロントドア2bの裏面側から見て、副制御基板ケース57の両側に配設されている。これらLED基板62A,62B,62Cは、副制御回路101(図8参照)の制御により実行される演出に応じて、光源の一具体例を示す複数のLED(Light Emitting Diode)85(図7参照)を発光させて、点滅パターンを表示する。なお、本実施の形態のパチスロ1には、LED基板62A,62B,62C以外に複数のLED基板を備えている。
副中継基板61の下方には、24hドア開閉監視ユニット63が配設されている。この24hドア開閉監視ユニット63は、ミドルドア41の開閉の履歴を保存する。また、ミドルドア41を開放したときに、液晶表示装置11にエラー表示を行うための信号を副制御基板72(副制御回路101)に出力する。
ミドルドア41の下方には、ボードスピーカ64と、下部スピーカ65L,65Rが配設されている。ボードスピーカ64は、腰部パネルユニット31(図2参照)に対向しており、下部スピーカ65L,65Rは、それぞれスピーカ用孔33L,33R(図2参照)に対向している。
下部スピーカ65Lの上方には、セレクタ66と、ドア開閉監視スイッチ67が配設されている。セレクタ66は、メダルの材質や形状等が適正であるか否かを選別する装置であり、メダル投入口21に投入された適正なメダルをホッパー装置51へ案内する。セレクタ66内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ(不図示)が設けられている。
ドア開閉監視スイッチ67は、フロントドア2bを裏面側から見て、セレクタ66の左側方に配置されている。このドア開閉監視スイッチ67は、パチスロ1の外部へ、フロントドア2bの開閉を報知するためのセキュリティー信号を出力する。
また、リール表示窓4の下方であってミドルドア41により開閉される領域には、ドア中継端子板68が配設されている(図4参照)。このドア中継端子板68は、主制御基板ケース55内の主制御基板71(図7参照)と、各種のボタンやスイッチ、副制御基板72(図7参照)、セレクタ66及び遊技動作表示基板81(図7参照)との配線を中継する基板である。なお、各種のボタン及びスイッチとしては、例えば、BETボタン22、精算ボタン27、ドア開閉監視スイッチ67、後述するBETスイッチ77、スタートスイッチ79等を挙げることができる。
<パチスロが備える回路の構成>
次に、パチスロ1が備える回路の構成について、図7〜図9を参照して説明する。
図7は、パチスロ1が備える回路全体のブロック構成図である。図8は、主制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。図9は、副制御回路の内部構成を示すブロック構成図である。
パチスロ1は、ミドルドア41に配設された主制御基板71と、フロントドア2bに配設された副制御基板72を有している。
主制御基板71には、リール中継端子板74と、設定用鍵型スイッチ56と、外部集中端子板47と、ホッパー装置51と、メダル補助収納庫スイッチ75と、電源装置53の電源基板53bが接続されている。設定用鍵型スイッチ56、外部集中端子板47、ホッパー装置51及びメダル補助収納庫スイッチ75は、キャビネット側中継基板44を介して主制御基板71に接続されている。外部集中端子板47及びホッパー装置51については、上述したため、説明を省略する。
リール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのリール本体の内側に配設されている。このリール中継端子板74は、各リール3L,3C,3Rのステッピングモータ(不図示)に電気的に接続されており、主制御基板71からステッピングモータに出力される信号を中継する。
メダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52のスイッチ貫通孔(非表示)を貫通している。このメダル補助収納庫スイッチ75は、メダル補助収納庫52がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
電源装置53の電源基板53bには、電源スイッチ53aが接続されている。この電源スイッチ53aは、パチスロ1に必要な電源を供給するときにONにする。
また、主制御基板71には、ドア中継端子板68を介して、セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67、BETスイッチ77、精算スイッチ78、スタートスイッチ79、ストップスイッチ基板80、遊技動作表示基板81及び副中継基板61が接続されている。セレクタ66、ドア開閉監視スイッチ67及び副中継基板61については、上述したため、説明を省略する。
BETスイッチ77は、BETボタン22が遊技者により押されたことを検出する。精算スイッチ78は、精算ボタン27が遊技者により押されたことを検出する。スタートスイッチ79は、スタートレバー23が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。
ストップスイッチ基板80は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLEDなどにより表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板80には、ストップスイッチが設けられている。ストップスイッチは、各ストップボタン19L,19C,19Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
遊技動作表示基板81は、メダルの投入を受け付けるとき、3つのリール3L,3C,3Rが回動可能なとき及び再遊技を行うときに、投入されたメダルの枚数を7セグ表示器24に表示させるための基板である。この遊技動作表示基板81には、7セグ表示器24とLED82が接続されている。LED82は、例えば、遊技の開始を表示するマークや再遊技を行うマークなどを点灯させる。
副制御基板72は、ドア中継端子板68と副中継基板61を介して主制御基板71に接続されている。この副制御基板72には、副中継基板61を介して、サウンドI/O基板84、LED基板62A,62B,62C、24hドア開閉監視ユニット63が接続されている。これらLED基板62A,62B,62C及び24hドア開閉監視ユニット63については、上述したため、説明を省略する。
サウンドI/O基板84は、センタースピーカ58、ボードスピーカ64、下部スピーカ65L,65R及びフロントドア2bに設けられた不図示のスピーカへの音声の出力を行う。
また、副制御基板72には、ロムカートリッジ基板86と、液晶中継基板87が接続されている。これらロムカートリッジ基板86及び液晶中継基板87は、副制御基板72と共に副制御基板ケース57に収納されている。 ロムカートリッジ基板86は、演出用の画像(映像)、音声、LED基板62A,62B及びその他のLED基板(不図示)、通信のデータを管理するための基板である。液晶中継基板87は、副制御基板72と液晶表示装置11とを接続する配線を中継する基板である。
<主制御回路>
次に、主制御基板71により構成される主制御回路91について、図8を参照して説明する。
図8は、パチスロ1の主制御回路91の構成例を示すブロック図である。
主制御回路91は、主制御基板71上に設置されたマイクロコンピュータ92を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ92は、メインCPU93、メインROM94及びメインRAM95により構成される。メインCPU93と前述のホッパー装置51は、本発明の遊技媒体払出装置を構成している。
メインROM94には、メインCPU93により実行される制御プログラム、データテーブル、副制御回路101に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM95には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU93には、クロックパルス発生回路96、分周器97、乱数発生器98及びサンプリング回路99が接続されている。クロックパルス発生回路96及び分周器97は、クロックパルスを発生する。メインCPU93は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器98は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路99は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
メインCPU93は、リールインデックスを検出してから各リール3L,3C,3Rのステッピングモータに対してパルスを出力した回数をカウントする。これにより、メインCPU93は、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
なお、リールインデックスとは、リールが一回転したことを示す情報である。このリールインデックスは、例えば、発光部及び受光部を有する光センサと、各リール3L,3C,3Rの所定の位置に設けられ、各リール3L,3C,3Rの回転により発光部と受光部との間に介在される検知片を備えたリール位置検出部(不図示)により検出する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータに対して出力されたパルスの数は、メインRAM95に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM95に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出部(不図示)によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めた場合は、左ストップボタン19Lが押されたときにリール表示窓4の中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、リール表示窓4の中段に停止可能な図柄となる。
<副制御回路>
次に、副制御基板72により構成される副制御回路101について、図9を参照して説明する。
図9は、パチスロ1の副制御回路101の構成例を示すブロック図である。
副制御回路101は、主制御回路91と電気的に接続されており、主制御回路91から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路101は、基本的に、サブCPU102、サブRAM103、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM105、ドライバ106を含んで構成されている。
サブCPU102は、主制御回路91から送信されたコマンドに応じて、ロムカートリッジ基板86に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。ロムカートリッジ基板86は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU102が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路91との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスクが含まれる。また、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置11(図6参照)による映像の表示を制御する描画制御タスク、LED85等の光源による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ58,64,65L,65R等のスピーカによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域が含まれている。また、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM103は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路91から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
サブCPU102、レンダリングプロセッサ104、描画用RAM(フレームバッファを含む)105及びドライバ106は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置11に表示させる。
また、サブCPU102は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGMなどの音をスピーカ58,64,65L,65R等のスピーカにより出力させる。また、サブCPU102は、演出内容により指定されたランプデータに従ってLED85等の光源の点灯及び消灯を制御する。
<フロントパネルの構成>
次に、フロントパネル10の構成について、図10及び図11を参照して説明する。
図10は、フロントパネル10を示す説明図である。図11は、フロントパネル10から装飾部材201L及び複数のLED(光源)85を外した状態を示す説明図である。
図10に示すように、フロントパネル10は、液晶表示装置11及び台座部12を露出させる枠状に形成されており、上枠辺10bと、下枠辺10cと、左枠辺10dと、右枠辺10eとを有している。
上枠辺10bの中央部には、ランプ群18が設けられている。また、左枠辺10dには、複数のLED85(図10では非表示)と、装飾部材201Lが設けられており、右枠辺10eには、複数のLED85(図10では非表示)と、装飾部材201Rが設けられている。
図11に示すように、左枠辺10dの右側面は、フロントパネル10の内周面の一部を形成している。この左枠辺10dの右側面には、上下方向に長い開口部120が形成されている。複数のLED85は、LED基板62A,62B,62Cに実装されており、LED基板62A,62B,62Cは、左枠辺10dの内部に配置されている。
また、左枠辺10dの内部には、導光パネル130が配置されている。導光パネル130は、上下方向に長い略長方形の板状に形成されており、平面の外形は、開口部120よりも大きい。この導光パネル130は、複数のLED85に対向する複数の光入射部131と、一方の平面に形成された光出射部132とを有している。導光パネル130の光出射部132は、左枠辺10dの開口部120に対向している。
なお、右枠辺10eの左側面は、フロントパネル10の内周面の一部を形成しており、上下方向に長い開口部を有している。そして、右枠辺10eの内部には、左枠辺10dの内部と同様に、LED基板及び導光パネルが配置されている。導光パネルは、上下方向に長い略長方形の板状に形成されており、LED基板に実装された複数のLEDに対向する複数の光入射部と、一方の平面に形成された光出射部とを有している。
<装飾部材の構成>
次に、装飾部材201Lの構成について、図12〜図14を参照して説明する。
図12は、装飾部材201Lを背面側から見た斜視図である。図13及び図14は、装飾部材201Lの分解斜視図である。
フロントパネル10には、装飾部材201L,201Rが設けられている(図10参照)。装飾部材201L,201Rは、同じ構成であり、左右対称に形成されている。そのため、ここでは、装飾部材201Lを例に挙げて、本実施形態に係る装飾部材の構成について説明する。
図12〜図14に示すように、装飾部材201Lは、集光部211と、透光部212と、外装部213とを備えている。
集光部211は、上下方向に長い略長方形のベース片221と、ベース片221から突出する突出片222とを有している。ベース片221の一方の平面は、透光部212及び外装部213に対向し、他方の平面は、導光パネル130(図11参照)に対向する。図14に示すように、ベース片221の他方の平面には、導光パネル130から出射された光が入射する光入射部224が設けられている。光入射部224は、光を一方の平面へ集めるための複数の溝によって形成されている。
図13に示すように、ベース片221の一方の平面は、係合面225A,225Bと、光出射面226と、遮光部227A,227Bを有している。係合面225A,225Bは、ベース片221の幅方向の一端部であって長手方向の両端部に設けられており、左枠辺10dの内面に係合する。これら係合面225A,225Bは、本発明の遊技機に係るフロントパネルに係合する係合部の一具体例を示す。
光出射面226は、ベース片221の幅方向の他側であって長手方向の中央部に設けられており、光入射部224の反対側に位置している。遮光部227A,227Bは、ベース片221の長手方向において光出射面226の両側に設けられている。光出射面226と遮光部227A,227Bとを合わせた平面形状は、左枠辺10dにおける開口部120(図11参照)の形状と略等しい。そして、光出射面226及び遮光部227A,227Bは、開口部120によって外部に露出される。
ベース片221における光出射面226及び光入射部224が設けられている端面には、複数の貫通溝228が形成されている。複数の貫通溝228は、ベース片221の長手方向に適当な間隔をあけて配置されている。これら複数の貫通溝228には、外装部213の後述する係止突起268が貫通する。
本実施形態では、ベース片221における光出射面226及び光入射部224が設けられている端面に複数の貫通溝228を形成した。しかし、本発明に係る貫通溝としては、光出射面226及び光入射部224が設けられている端面に形成することに限定されず、外装部に設けた係止突起の位置に応じた任意の位置に形成することができる。
突出片222は、ベース片221の一方の平面から突出しており、光出射面226に対して傾斜する板状に形成されている。この突出片222は、ベース片221の幅方向の略中央部に位置しており、光出射面226の複数の貫通溝228が設けられた辺と反対側の辺に沿って延びている。
突出片222の一方の平面は、光出射面226から出射された光を透光部212に向けて反射させる反射面222aである。この反射面222aと光出射面226によって形成される角部は鈍角になっている。また、突出片222の他方の平面には、複数のねじ止め部229が設けられている。すなわち、光出射面226は、複数のねじ止め部229よりも前方に配置される。
複数のねじ止め部229は、ベース片221の幅方向に延びる円柱状に形成されており、フロントドア2bの後方に向けて開口するねじ穴229a(図12参照)を有している。ねじ穴229aには、複数のねじ止め部229に透光部212及び外装部213を固定するためのねじが螺合される。
透光部212は、透光台231と、透光台231の前方に配置されるカラーシート232と、カラーシート232の前方に配置されるシートカバー233とを備えている。
透光台231は、一面が開口された略直方体状に形成されており、集光部211の光出射面226及び突出片222を覆う。この透光台231は、フロントドア2bの後方を向く後板241と、後板241に連続して互いに上下方向で対向する上板242及び下板243と、後板241、上板242及び下板243に連続する曲面板244とを有している。
透光台231の材料としては、透光性を有しているものであればよく、例えば、透明又は半透明の樹脂を挙げることができる。
後板241は、集光部211のねじ止め部229に対向する。この後板241には、ねじ止め部229のねじ穴229aに対向するねじ貫通孔241aが形成されている。曲面板244は、集光部211と反対側に凸となるように湾曲しており、集光部211の光出射面226及び反射面222aに対向する。曲面板244には、外装部213の後述する係止突起268が貫通する貫通溝248が形成されている。
カラーシート232は、例えば、赤色や青色などフィルムからなり、透過した光の色を変化させる。このカラーシート232は、透光台231の曲面板244に対向する。また、カラーシート232には、外装部213の後述する係止突起268が貫通する貫通溝238が形成されている。
本実施形態では、透光台231の前方にカラーシート232を配置する構成とした。しかし、本発明に係る透光台231の前方には、拡散シート、偏光シート、プリズムシートなどの種々の光学シート(フィルム)を配置してもよい。
シートカバー233は、光が透過する透過領域251と、光を遮蔽する遮蔽領域252とを有している。透過領域251の輪郭は、外装部213の後述する開口264aの輪郭と略等しい。透過領域251は、外装部213の後述する開口264aに対向する。また、シートカバー233には、外装部213の後述する係止突起268が貫通する貫通溝258が形成されている。
外装部213の材料としては、光を透過させない樹脂を挙げることができる。外装部213は、透光部212の透光台231と同様に、一面が開口された略直方体状に形成されており、透光部212を覆う。この外装部213は、フロントドア2bの後方を向く後板261と、後板261に連続して互いに上下方向で対向する上板262及び下板263と、後板261、上板262及び下板263に連続する装飾曲面板264とを有している。
後板261は、透光台231に対向する。この後板261には、ねじ止め部229のねじ穴229aに対向するねじ貫通孔261aが形成されている。装飾曲面板264は、透光部212と反対側に凸となるように湾曲しており、透光部212における透過領域251を露出させる開口264aを有している。この装飾曲面板264の表面には、凹凸によって表現される装飾が施されている。
装飾曲面板264は、複数の係止突起268を有している(図14参照)。複数の係止突起268は、装飾曲面板264の裏面から透光部212及び集光部211側に突出しており、貫通溝238,248,258を貫通して、左枠辺10dの内面に係止される。
<装飾部材の取り付け>
次に、装飾部材201Lの左枠辺10dへの取り付けについて、図15を参照して説明する。
図15は、装飾部材201Lの取り付け状態を示す断面図である。
装飾部材201Lの集光部211には、複数のねじ止め部229に螺合されたねじによって、透光部212の透光台231及び外装部213が固定されている。また、透光台231と外装部213との間には、カラーシート232及びシートカバー233が介在されている。
これにより、集光部211、透光部212及び外装部213は、一体に組み立てられて、装飾部材201Lを形成している。そして、集光部211の係合面225A,225Bが左枠辺10dの内面に係合され、外装部213の複数の係止突起268が左枠辺10dの内面に係止されることにより、装飾部材201Lは、左枠辺10dに取り付けられている。
装飾部材201Lを左枠辺10dから取り外すには、複数のねじ止め部229からねじを取り外して、集光部211から外装部213を外す必要がある。しかし、複数のねじ止め部229のねじ穴229a(図11参照)は、フロントドア2bの後方に向かって開口している。すなわち、複数のねじ止め部229のねじ穴229aは、液晶表示装置11の表示部11a(図10参照)に対向している。
したがって、遊技者が複数のねじ止め部229に螺合されたねじを取り外すことは、困難である。その結果、フロントパネル10(フロントドア2b)に取り付けられた装飾部材201Lの遊技者による取り外しを防ぐことができる。
また、集光部211の光出射面226が複数のねじ止め部229よりも前方に位置している。そのため、光出射面226から出射され光を複数のねじ止め部229によって遮ることは無い。したがって、透光部212(装飾部材201L)に対して照射される光量を確保することができる。また、複数のLED85(光源)から出射された光を集光部211によって集光するため、透光部212(装飾部材201L)に効率よく光を照射することができる。
また、本実施形態では、集光部211に突出片222を設けることにより、光出射面226から出射された光を透光部212に向けて反射させる反射面222aを形成した。これにより、透光部212に向かう光量を増加させると共に、透光部212に向かう光と干渉しない位置にねじ止め部229を配置するスペースを確保することができる。その結果、透光部212(装飾部材201L)に対して照射される光量を確保することができると共に、集光部211の小型化を図ることができる。
また、本実施形態では、透光台231、カラーシート232及びシートカバー233に、複数の係止突起268が貫通する複数の貫通溝248,238,258を設けた。これにより、透光台231は、複数のねじ止め部229に螺合されたねじと複数の係止突起268とによって集光部211に固定される。
その結果、パチスロ1を運搬する際などにパチスロ1が振動しても、透光台231に生じるガタツキを抑制することができる。その結果、透光台231の破損を防止或いは抑制することができる。また、カラーシート232及びシートカバー233の貫通溝238,258を複数の係止突起268が貫通することにより、透光台231と外装部213との間に介在されるカラーシート232及びシートカバー233の位置決めを行うことができる。
<変形例>
以上、本発明の一実施形態に係る遊技機について、その作用効果も含めて説明した。しかし、本発明の遊技機は、上述の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限り、種々の変形実施が可能である。
例えば、上述の実施の形態では、装飾部材201Lがカラーシート232及びシートカバー233を備える構成とした。しかし、本発明に係る装飾部材としては、カラーシート232及びシートカバー233を備えなくてもよい。
また、上述の実施の形態では、装飾部材201Lが外装部213を備える構成とした。しかし、本発明に係る装飾部材としては、外装部213を備えない構成にすることもできる。
この場合は、外装部213に設けた複数の係止突起268と同様の係止突起を透光台に設ける。これにより、集光部211の係合面225A,225Bが左枠辺10dの内面に係合され、透光台の複数の係止突起が左枠辺10dの内面に係止されることになり、集光部211及び透光台からなる装飾部材が、左枠辺10dに取り付けられる。
このような構成の装飾部材をフロントパネル10から取り外すには、複数のねじ止め部229からねじを取り外して、集光部211から透光部を外す必要がある。しかし、複数のねじ止め部229のねじ穴229aがフロントドア2bの後方に向かって開口しているため、遊技者が複数のねじ止め部229に螺合されたねじを取り外すことは、困難である。その結果、フロントパネル10(フロントドア2b)に取り付けられた装飾部材の遊技者による取り外しを防ぐことができる。
しかしながら、特開2010−75440号公報に記載された遊技機では、スペーサが装飾部材やフロントドアに固定されていないため、装飾部材の取り外しを防止する対策としては不十分であった。
なお、フロントドアに装飾部材をねじで締結することが考えられるが、フロントドアの裏側にねじ止め部を設ける場合は、装飾部材の輪郭よりも内側にねじ止め部を配置する必要がある。これにより、装飾部材に光を照射して発光させる場合に、装飾部材における光が照射される範囲が狭くなり、装飾部材の発光が弱くなってしまう。また、フロントドアの裏側にねじ止め部を配置するためのスペースを確保することが難しかった。
本発明の目的は、フロントドアに取り付けられた装飾部材の取り外しを防ぐと共に、装飾部材に対して照射される光量を確保することができる遊技機を提供することにある。
本発明によれば、フロントドアに取り付けられた装飾部材の取り外しを防ぐと共に、装飾部材に対して照射される光量を確保することができる。