JP6646003B2 - 押出成形装置 - Google Patents

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Description

本発明は、押出成形装置に関する。更に詳しくは、セラミックス製のハニカム成形体を押出成形する押出成形工程で使用され、成形材料(坏土)を口金に供給するためのギアポンプを有する押出成形装置に関する。
従来、セラミックス製ハニカム構造体は、自動車排ガス浄化用触媒担体、ディーゼル微粒子除去フィルタ、ガソリン微粒子除去フィルタ、或いは燃焼装置用蓄熱体等の種々の広範な用途に用いられている。ここで、セラミックス製ハニカム構造体(以下、単に「ハニカム構造体」と称す)は、押出成形装置を用いて、口金(または押出ダイ)からハニカム成形体を押出成形(押出成形工程)した後、焼成炉を用いてハニカム成形体を高温で焼成する(焼成工程)ことにより製造されている。これにより、流体の流路を形成する一方の端面から他方の端面まで延びる、複数のセルを区画形成する多孔質の隔壁を備えたハニカム構造体が得られる。
上記押出成形工程では、例えば、図6に模式的に示すような押出成形装置が一般に用いられている(特許文献1参照)。係る押出成形装置100は、互いに平行に並設された一対の押出スクリュー101と、当該押出スクリュー101を内部に収容可能な空間を備え、一端側に開口部102を有するバレル103と、バレル103の開口部102と接続した押出成形用の口金部104とを備える、所謂「二軸押出機」として構成される。このような、二軸押出機以外にも、一つの押出スクリューのみを有する「一軸押出機」が使用されることもある。
上記構成の押出成形装置100を用い、ハニカム成形体112が形成される。始めに、バレル103の上流側に接続された材料投入部105から、バレル103の内部の搬送空間106に成形材料107が投入される。そして、投入された成形材料107は、駆動装置108とそれぞれ接続された一対の押出スクリュー101の回転によってせん断力を付与されながら混練され、開口部102側まで、水平方向に一致する搬送方向Aに沿って搬送される。その後、開口部102から口金部104に向かって成形材料107が連続的に供給される。
ここで、口金部104は、略筐体状を呈し、内部に成形材料107の流通する口金空間113が設けられ、当該口金空間113を区画するように、成形材料107中の夾雑物を除去するための濾過網109(スクリーン)が設置されている。これにより、口金空間113は、成形材料107の搬送方向Aの上流側に位置する第一空間110aと下流側に位置する第二空間110bとに区画される。
そして、開口部102から供給された成形材料107によって第一空間110aが満たされると、濾過網109を通って第二空間110bに成形材料107が供給され、最終的に複数のスリット(図示しない)が設けられた口金111を成形材料107が通過する。これにより、スリット形状に一致する格子状の隔壁を有するハニカム成形体112が押出成形される。
ここで、口金部104から押出成形する成形材料107の押出速度や押出量、或いは押出圧力は、駆動装置108によって制御され、回転駆動する一対の押出スクリュー101の回転速度や回転量等によって主に調整される。すなわち、押出スクリュー101の回転速度等を安定化させることで、口金111(口金部104)に成形材料107を安定供給することができる。
一方、上記構成の押出成形装置100以外に、例えば、第一の二軸押出機を通過させた成形材料を、第二の二軸押出機(ポンピング押出機)を通して押出成形を行うものが提案されている(特許文献2参照)。
更に、二軸押出機及び口金部の間に、少なくとも一つ以上のギアポンプを配し、粉末状材料の押出成形を行う押出成形プロセスが開示されている(特許文献3参照)。これによると、二軸押出機によって成形材料の混練等の前処理を行った後、一軸押出機を介してギアポンプまで成形材料を送り込み、その後当該ギアポンプによって押出速度や押出圧力、押出量等を調整した状態で口金部まで成形材料を供給することが可能となる。
特開2008−114414号公報 特表2003−527981号公報 米国特許公報第5213737号明細書
しかしながら、上記に示したような押出成形装置は、下記に掲げる問題を生じることがあった。すなわち、二軸押出機または一軸押出機のような押出成形装置の場合、スクリュー軸に沿って螺旋状に形成されたスクリュー羽根の回転によって、押出スクリューの外側部分及び内側部分、或いは、押出スクリューの左右の間で成形材料の押出速度等に偏りが生じることがあった。この現象は、押出スクリューの特性上、完全に解消することは困難であった。
そのため、押出成形されたハニカム成形体が曲がる等の不具合や、ハニカム成形体の成形体断面が楕円形状となるなど、ハニカム成形体の真円度が損なわれることがあった。これにより、設計上の基準となる成形体形状から逸脱するハニカム成形体が多く形成されることがあった。
そこで、上記不具合を解消するための試みが実施されている。例えば、主に流体を搬送する際に一般的に使用されるギアポンプ(特に、外接ギアポンプ)を用い、セラミックス原料から構成された成形材料を搬送する技術が提案されている。
ここで、一般的なギアポンプは、平歯歯車形状のギア(平歯ギア、平歯車)が多く採用されている。一対の平歯ギアの噛合わせにより、成形材料を一方から他方に向けて搬送することができる。
しかしながら、平歯ギアを用いたギアポンプの場合、成形材料の押出速度や押出量が周期的に変化する、所謂「脈動」が発生することがあった。その結果、上記「脈動」等による成形材料の押出速度等の周期的な変化等により、ハニカム成形体の軸方向(搬送方向、または押出方向)の形状が変化し、成形体形状が波打つ等の不具合を生じることがあった。そのため、平歯ギアを用いたギアポンプの使用が難しかった。
そこで、上記不具合を解消するため、平歯ギアの代わりに、複数の斜歯(はす歯)を有する斜歯ギアを採用したギアポンプが使用される。これにより、上記のような周期的な押出速度等の変動を解消することができる。一方で、斜歯ギアは、斜歯部分が斜歯ギアのギア軸(回転軸)に対して斜め方向に傾いて形成されている。そのため、成形材料の押出方向(ギア軸に直交する方向)に対して、左右の押出速度に偏りが生じることがあった。更に、口金部を通過する成形材料の押出量や押出速度の違いにより、これらについて左右差が生じることがあった。
これにより、押出速度や押出量による摩擦力の発生により、ハニカム成形体の断面における温度分布が大きく異なることがあった。具体的に説明すると、押出速度が速く、かつ押出量が多い領域は、比較的高温の温度分布を示し、一方、押出速度がゆっくりで、押出量が少ない領域は、比較的低温の温度分布を示すことがあった。その結果、ハニカム成形体(押出方向)に対して、左又は右に偏って曲がる等の不具合を生じることがあった。係るメカニズムの詳細は、後述する。
そこで、本発明は、上記実情に鑑み、特に、斜歯ギアを備えるギアポンプを有し、成形材料の口金部への安定供給を可能とする押出成形装置の提供を課題とする。
本発明によれば、以下に掲げる押出成形装置が提供される。
[1] セラミックス製の成形材料を混練しながら水平方向に搬送する搬送空間、及び、一端に開口部が設けられたバレルと、前記バレルの前記搬送空間に収容され、前記成形材料の搬送方向とスクリュー軸を一致させ、前記搬送空間に回転可能に軸支された押出スクリューと、前記バレルの前記開口部と相対して設けられ、前記成形材料を押出成形し、平均の成形体温度が32℃以上に調整されたハニカム成形体を形成する口金部と、前記バレルの前記開口部及び前記口金部の間に介設され、前記開口部まで搬送された前記成形材料を前記口金部に向かって供給するギアポンプとを具備し、前記ギアポンプは、複数の斜歯を有する一対の斜歯ギアと、一対の前記斜歯ギアを内包し、収容可能なギア空間部、前記バレルの前記開口部から前記ギア空間部の導入口の間を連通し、前記成形材料を前記ギア空間部まで導く導入空間部、及び、前記ギア空間部の導出口から前記口金部の間を連通し、前記成形材料を前記口金部まで供給する供給空間部を有するギア筐体部とを備え、前記導入空間部は、前記バレルの前記開口部から前記導入口の開口径まで縮径する截頭円錐形状を呈し、前記供給空間部は、前記導出口から延設され、管径が24mm以下の円筒状の円筒管部、及び前記円筒管部の管末端部と接続し、前記円筒管部の管径から拡径した少なくとも一部が円筒状の接続空間部を有する押出成形装置。
[2] 前記導出口から前記円筒管部の管末端部に至るまでの前記円筒管部の管長さは、20〜80mmの範囲である前記[1]に記載の押出成形装置。
[3] 前記バレルの前記搬送空間に収容され、互いの前記スクリュー軸を平行にした状態で並設された、一対の前記押出スクリューを備える前記[1]または[2]に記載の押出成形装置。
本発明の押出成形装置によれば、バレルと口金部との間にギアポンプが介設され、口金部の上流側に配されたギアポンプによって成形材料の押出速度や押出速度の安定供給化を図ることができる。特に、一対の斜歯ギアに特有の押出速度等の偏りの解消が図られる。
特に、ギアポンプの内部の供給空間部に設けられた比較的簡易な構成または構造の円筒管部を設け、管径や管長さの調整を図ったり、ハニカム成形体の平均の成形体温度を設定したりすることで、上記不具合を解消し、ハニカム成形体の成形体形状の安定化が可能となる。これにより、最終製品として得られるハニカム構造体の製品形状が良好なものとなる。
本発明の一実施形態の押出成形装置の概略構成を模式的に示す説明図である。 一対の斜歯ギア、及びその配設状態を模式的に示す斜視図である。 ギアポンプ及び口金部の周辺の概略構成を示す模式断面図である。 円筒管部の管径及び管長さの変化による、ハニカム成形体の成形体断面の温度分布の影響をまとめた説明図である。 ハニカム成形体の成形体温度の変化による、成形体形状の影響をまとめた説明図である。 従来の押出成形装置の概略構成を模式的に示す説明図である。 円筒管部を有しない押出成形装置におけるギアポンプ及び口金部の周辺の概略構成を示す模式断面図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の押出成形装置の実施の形態について詳述する。なお、本発明の押出成形装置は、以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、種々の設計の変更、修正、及び改良等を加え得るものである。
本発明の一実施形態の押出成形装置1は、図1〜5に示すように、セラミックス製の成形材料2から、一方の端面から他方の端面まで延びる、流体の流路となる複数のセルを区画形成する隔壁を有するハニカム成形体3を押出成形するものであり、ハニカム構造体(図示しない)を製造するハニカム構造体の製造方法における、特に押出成形工程に使用される装置である。
押出成形装置1は、基本的構成として、バレル10と、押出スクリュー20と、口金部30と、ギアポンプ40とを主に具備している。更に、押出スクリュー20の回転駆動を制御するための駆動装置60と、成形材料2をバレル10に投入するための材料投入部70とを備えている(図1参照)。本実施形態の押出成形装置1は、バレル10の一端側(図1における紙面左側に相当)の近傍に上記材料投入部70が設置され、成形材料2をバレル10の上方から投入し(図1における二点鎖線矢印参照)、更にバレル10内の成形材料2の搬送方向A(図1における紙面左方向から右方向)を、水平方向に一致させて搬送及び混練を行うものである。
次に、本実施形態の押出成形装置1の各構成についてその詳細を説明する。バレル10は、一端に開口部11が設けられ、更に上記成形材料2を混練しながら搬送方向Aに沿って搬送するための搬送空間12を備える略ドラム状の構造を備えている。
一方、押出スクリュー20は、略棒状のスクリュー軸21と、当該スクリュー軸21の軸表面に沿って螺旋状(スクリュー状)に巻設された、スクリュー羽根22とを主に具備するものである。本実施形態の押出成形装置1において、一対の上記構成の押出スクリュー20を備え、互いのスクリュー軸21が平行となるように並設された状態で、バレル10の搬送空間12に収容されている。そして、搬送空間12に収容された状態でスクリュー軸21を軸心として回転可能に軸支されている。
すなわち、本実施形態の押出成形装置1は、バレル10及び一対の押出スクリュー20の構成により、所謂「二軸押出機」として構成されている。なお、図1は本実施形態の押出成形装置1を模式化して表したものであり、一対の押出スクリュー20のうちの一部(紙面手前側の押出スクリュー20)のみを図示している。また、バレル10及び押出スクリュー20の構成の総称として、以下において「成形部」と称することがある。
加えて、バレル10は、上記搬送空間12の内周形状が、搬送方向に直交する断面視において、同径の二つの円の一部同士が互いに結合した構造を示し、二つの各円の中心(円心)が一対の押出スクリュー20のそれぞれのスクリュー軸21の軸心と一致するように形成されている。バレル10の搬送空間12を構成するそれぞれの円の内径は、押出スクリュー20のスクリュー羽根22の直径よりも僅かに大きくなるように形成されている。これにより、押出スクリュー20の回転を阻害することがない。また、並設された一対の押出スクリュー20が回転する際に、互いのスクリュー羽根22が接触することがないように設置されている。
上記バレル10及び一対の押出スクリュー20の構成を備えることで、材料投入部70からバレル10内の搬送空間12に投入された成形材料2は、押出スクリュー20の回転に伴う螺旋状のスクリュー羽根22による螺旋推進力によって、水平方向(搬送方向A)に沿って搬送される。ここで、押出スクリュー20は、特に限定されないが、従来から周知のものを使用することができる。
例えば、スクリュー軸21に対するスクリュー羽根22の巻設状態を変化させた、所謂「一条スクリュー」や「二条スクリュー」を使用することができる。ここで、一条スクリューの場合、押出スクリュー20が一回転することにより、搬送方向に作用する、螺旋推進力に相当する成形材料2の距離(搬送距離(リード))は、スクリュー羽根22の間隔(ピッチ)と同一となる。一方、二条スクリューの場合、搬送距離は2ピッチ分に相当する。その他、各種形状の押出スクリューを使用するものであっても構わない。
更に、本実施形態の押出成形装置1は、前述したように、成形部(バレル10の開口部11)と相対する位置に設けられた口金部30と、成形部及び口金部30の間に介設され、成形材料2を口金部30に向かって供給するギアポンプ40とを備えている。
ここで、口金部30は、略筐体状を呈し、内部にギアポンプ40から供給された成形材料2の通過する口金空間31が設けられ、当該口金空間31を略中央付近で区画するように、成形材料2中の夾雑物を除去するための濾過網32(スクリーン)が設けられている。これにより、当該口金空間31は、成形材料2の搬送方向Aの上流側に位置する第一空間33aと下流側に位置する第二空間33bとに区画される。
そして、後述するギアポンプ40から供給された成形材料2によって第一空間33aが満たされると、濾過網32を通って第二空間33bに成形材料2が供給され、最終的に複数のスリット(図示しない)が設けられた口金34を成形材料2が通過する。これにより、スリット形状に一致する格子状の隔壁を有するハニカム成形体3が押出成形される。
ここで、第一空間33aは、上流側から濾過網32に向かって徐々に拡開する截頭円錐形状の空間として構成されている。一方、第二空間33bは、濾過網32を通過後、僅かに口金34と略同一のサイズに縮径した後、略円筒状の空間として構成されている。口金部30の内部の構成については、特に限定されるものではない。その他、口金部30を通過する成形材料2の流れを整えるための整流板等の各種構成を必要に応じて取付けたものであっても構わない。
更に、本実施形態の押出成形装置1では、口金部30から押出成形されるハニカム成形体の平均の成形体温度は、32℃以上となるように調整される。ここで、成形体温度の平均とは、周知の温度測定器(サーモグラフィ等)を用いて測定された、押出成形直後のハニカム成形体3の温度の平均値を表すものである。なお、ハニカム成形体3の平均の成形体温度を32℃以上とするために、成形部、ギアポンプ40、及び口金部30を通過する成形材料を冷却している冷却装置の出力を調整することが行われる。成形材料の温度を調整することにより、成形材料の流動性を良好にすることができる。
一方、口金部30と接続したギアポンプ40は、図1及び図2等に示すように、複数の斜歯41を有する一対の斜歯ギア42a,42bと、一対の斜歯ギア42a,42bを内包し、収容可能な空間であるギア空間部43、バレル10とギア空間部43の導入口43aとの間を接続する導入空間部44、及びギア空間部43の導出口43bと口金部30との間を接続する供給空間部45の各空間を内部に有するギア筐体部46とを主に備えている。
ここで、斜歯ギア42a,42bは、例えば、図2等に示すように、略円柱状の構造を呈するギア基部47と、ギア基部47から複数の斜歯41が外周方向に向かって突設されたものである。更に、斜歯41は、ギア基部47のギア軸B(図2における破線参照)に対し、斜めに傾いて設けられている。
そして、一対の斜歯ギア42a,42bにおけるそれぞれのギア軸Bを上下方向に一致させた状態で、かつ互いに斜歯41が噛合可能に組み合わせた状態でギア空間部43に収容されている。係る構成を採用することで、一方の斜歯ギア42a(または他方の斜歯ギア42b)の回転に協働し、斜歯41同士が噛合し、他方の斜歯ギア42b(または一方の斜歯ギア42a)を回転させることができる。
なお、本実施形態の押出成形装置1におけるギアポンプ40は、一方及び/または他方の斜歯ギア42a,42bのギア軸Bと接続し、ギアポンプ用のギア駆動装置(図示しない)によって発生した駆動力(回転力)を当該ギア軸Bを介して一対の斜歯ギア42a,42bを駆動させる駆動伝達機構を備えている。その結果、一対の斜歯ギア42a,42bは、それぞれギア筐体部46のギア空間部43に収容された状態で回転することができる。
このとき、図2に示すように、成形材料2の搬送方向を紙面斜め左上方向から斜め右下方向とし、紙面斜め左下側からギアポンプ40及び斜歯ギア42a,42bを視た場合、上側の斜歯ギア42aは、時計回りの回転方向C1に回転し、下側の斜歯ギア42bは、反時計回りの回転方向C2に回転する。これにより、斜歯ギア42a,42bの斜歯41の間の空隙及びギア空間部43の内周面に囲まれた複数の搬送空間48(図2におけるハッチング部分参照)に成形材料2が充填され、上記の回転方向C1,C2に沿って成形材料2が搬送される。
ここで、ギア空間部43は、ギア軸Bの位置を上下に揃えて配された一対の斜歯ギア42a,42bをギア筐体部46の内部に収容(格納)するための空間として構成され、斜歯ギア42a,42bよりもそれぞれ僅かに大きな円柱状の一対のギア空間49a,49bを組み合わせて構成されている。ここで、円柱状のギア空間49a,49bは、互いの一部が重なり合った状態で構成され、重なり合った箇所の上流側及び下流側に、前述した導入口43a及び導出口43bがそれぞれ形成されている。
ギア筐体部46は、更にバレル10の開口部11からギア空間部43の上記導入口43aまで連通し、成形材料2をギア空間部43まで導入するための空間としての導入空間部44と、当該導入空間部44とギア空間部43を挟んだ位置に形成され、導出口43bから口金部30を連通し、成形材料2を口金部30まで供給するための供給空間部45とを備えている。すなわち、成形材料2が搬送される上流側から、導入空間部44、ギア空間部43、及び供給空間部45の順序でギア筐体部46の内部に空間が形成されている。なお、導入空間部44は、バレル10の開口部11の開口径から導入口43aの開口径まで徐々に縮径する、截頭円錐形状を呈している。
一方、供給空間部45は、図1及び図3に示すように、ギア空間部43の導出口43bから所定の長さ(管長さL)まで一定の管径Dで延設された略円筒状の円筒管部50を有している。
これにより、一対の斜歯ギア42a,42b及びギア空間部43を通過した成形材料2は、ギア空間部43の下流側に設けられた供給空間部45を通過する。このとき、成形材料2は、ギア空間部43から導出された直後から、所定距離(管長さL)の間、一定の管径Dに保持された円筒管部50の中を進む。すなわち、円筒管部50を通過する間は、搬送方向Aに対して上下方向及び左右方向に拡がりながら進むことが規制された状態となる。
これにより、一対の斜歯ギア42a,42bの通過直後に押出速度や押出量の左右差に偏りがあったとしても、比較的小さな管径Dで構成された円筒管部50の中を進む間に左右差が解消される。これにより、押出成形の際にハニカム成形体3の成形体形状に生じる不具合が抑制される。
特に、本実施形態の押出成形装置1において、導出口43bの開口径と同一に形成された円筒管部50の管径Dは、24mm以下に制限される。管径Dを24mm以下とすることで、上記の左右差の解消効果を高めることができる。なお、管径Dが24mmより大きい場合、成形材料2が上下方向及び左右方向に拡がりながら進むため、十分な左右差の解消効果を得ることができない。
加えて、上記円筒管部50は、ギア空間部43の導出口43bから円筒管部50の管末端部(図示しない)に至るまでの長さ(管長さL)が20〜80mmの範囲に設定される。すなわち、上記した左右差を解消するためには、円筒管部50の長さがある程度必要であり、少なくとも管長さLが20mm以上に設定される。一方、管長さLが80mmを超えても、その後の左右差の解消にはほとんど影響を与えないため、それ以上の管長さLは必要とされない。そのため、上記管長さLが上記数値範囲に限定される。
なお、供給空間部45において、上記円筒管部50の管末端部からの形状は特に限定されない。そのため、図1及び図3等に示したように、円筒管部50の管径Dから僅かに拡径した後、その後徐々に開口径を大きくしながら口金部30と接続した空間(接続空間部51)とするもの、或いはその他形状の空間であっても構わない。
上記示した通り、本実施形態の押出成形装置1によれば、成形部及び口金部30の間に斜歯ギア42a,42bで構成されたギアポンプ40が介設され、ギアポンプ40のギア筐体部46の内部に設けられた円筒管部50によって、斜歯ギア42a,42bに特有の押出速度等の左右差を効果的に解消することができる。これにより、押出スクリュー20及びギアポンプ40の併用が可能となり、口金部30(口金34)に成形材料2を安定的に供給することができ、ハニカム成形体3の成形体形状を良好な状態に保持することができる。
更に、本実施形態の押出成形装置1における円筒管部50による効果を説明するため、本発明の比較対象となる押出成形装置200(図7参照)と対比して説明を行うものとする。ここで、押出成形装置200は、上記した本実施形態の押出成形装置1と略同一の構成を有し、成形部(バレル10及び押出スクリュー(図示しない))、及び、口金部30等の構成を備えている。係る構成については、同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
一方、押出成形装置200は、成形部及び口金部30の間に介設されたギアポンプ210を備えている。なお、ギアポンプ210についても、前述のギアポンプ40と略同一の構成、例えば、斜歯ギア42a,42b等については、同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7に示すように、押出成形装置200のギアポンプ210は、一対の斜歯ギア42a,42bが収容されたギア空間部43の導出口43bから口金部30の口金空間31(第一空間33a)に至るまでの供給空間部211が、導出口43bの開口径から徐々に拡径した截頭円錐形状の截頭円錐空間部212によって構成されている。すなわち、本実施形態の押出成形装置1におけるギアポンプ40の円筒管部50の構成を有しない、一般的な構成のものである。
これにより、導出口43bを通過した成形材料(図示しない)は、搬送方向(図7における紙面左方向から右方向に相当)に対して上下方向及び左右方向に拡がりながら截頭円錐空間部212を進むことになる。すなわち、上下方向等への拡がりを規制することがない。そのため、押出速度や押出量等の左右差をそのまま保った状態で口金部30まで成形材料が供給される。これにより、本実施形態の押出成形装置1のような効果を得ることができない。
以下、本発明の押出成形装置について、下記の実施例に基づいて説明するが、本発明の押出成形装置は、これらの実施例に限定されるものではない。
(1)ハニカム成形体の形成(実施例1〜3、比較例1〜7)
図に模式的に示した本発明の押出成形装置を用い、各種セラミックス原料を配合して調製された成形材料を押出成形し、円柱状のハニカム成形体を形成した。ここで、実施例1〜3、及び比較例1は、ギアポンプを使用し、口金部から押し出されるハニカム成形体の成形体温度の平均が32℃になるように調整して押出成形を行ったものである。ハニカム成形体の成形体温度を調整するため、成形部、ギアポンプ、及び口金部において成形材料の温度が調整される。ここで、本発明の押出成形装置によるハニカム成形体の押出成形に係る各種成形条件の最大値及び最小値をまとめたものを下記表1に示す。
ここで、実施例1〜3のハニカム成形体は、管径D及び管長さLをそれぞれ本発明において規定した範囲内に一致させた円筒管部を有するギアポンプを用いて、ハニカム成形体を形成したものである。一方、比較例1は管径Dの値を本発明において規定した範囲から逸脱させたものである。また、比較例2は、ギアポンプを有しない、押出スクリューのみで押出成形を行う従来の成形部を用いたものである。
比較例4〜7は、ハニカム成形体の平均の成形体温度による影響を検討するためのものであり、成形体温度を25℃(比較例3,6,7)、または28℃(比較例4,5)に調整したものである。このとき、ギアポンプの円筒管部の管径及び管長さは、本発明において規定した範囲内のものである。なお、ギアポンプを用いない比較例2以外は、成形材料供給量を400kg/hに設定した。一方、比較例2は成形材料供給量を200kg/hに設定した。
実施例1〜3、及び比較例1〜7における押出成形の条件、ハニカム成形体の成形体断面の温度、ハニカム成形体の成形体断面の温度分布(実施例1〜3、及び比較例1,2のみ)、ギアポンプの負荷(実施例1〜3、及び比較例1,2のみ)、左右の高さ差、並びに成形材料供給量についてまとめたものを図4及び図5に示す。
(2)成形体断面の温度分布
口金部から押出成形された直後のハニカム成形体の成形体断面の温度分布を周知の温度測定器(サーモグラフィ)を用いて測定した。これによると、図4に示されるように、実施例1〜3のハニカム成形体は、成形体断面の中心部が最も高く、外周に向かうにつれて徐々に成形体温度が低くなることが確認された。すなわち、押出速度や押出量等が偏ることなく、良好な押出成形がされていることが示された。
これに対し、比較例1の場合、成形体断面の温度分布に偏りが発生しているのが確認された。すなわち、円筒管部の管径Dが大きくなり過ぎると、円筒管部による押出速度等の左右差の解消効果がないことが示された。また、比較例2の場合、実施例1〜3に比べて、温度分布にバラツキが認められた。
(3)左右の高さ差、及びギアポンプの負荷
実施例1〜3、及び比較例1のハニカム成形体を押出方向に直交する方向に沿って切断し、所定の板面に切断面を向けて載置した状態で、ハニカム成形体の高さを測定した。このとき、ハニカム成形体の押出方向に対してそれぞれ左右の位置のハニカム成形体の高さを測定し、左右の高さ差を算出した。これによると、実施例1〜3の場合、左右の高さ差が約3mm以下であるのに対し、比較例1の場合、5.2mmであった。すなわち、円筒管部の管径Dを変化させることで、成形体形状に大きな違いが生じることが認められた。このとき、ギアポンプに係る負荷は、実施例1〜3において、比較例1よりも僅かに上昇が認められるものの、実用上の問題は発生しない。
(4)成形体温度の影響
図5に示すように、ハニカム成形体の平均の成形体温度を25℃または28℃にした場合(比較例3〜7)、いずれも左右の高さ差が4.0mm以上、最大で5.6mmになることが確認された。これにより、本発明の押出成形装置において、ハニカム成形体の平均の成形体温度を少なくとも32℃以上となるような調整を図る必要、換言すれば、成形部、ギアポンプ、及び口金部における成形材料の温度を調整する必要があることが確認された。
上記示した通り、本発明の押出成形装置において規定した範囲の管径D及び管長さLを有する円筒管部を備えるギアポンプを用いることにより、温度分布が良好で、かつ左右高さ差の小さいハニカム成形体を形成することができる。特に、平均の成形体温度を32℃以上にする調整を図ることで、より安定してハニカム成形体が形成可能となる。
本発明の押出成形装置は、ハニカム成形体を押出成形する押出成形工程において特に好適に利用することができ、成形体形状の安定したハニカム成形体の押出成形が可能となる。
1,100,200:押出成形装置、2,107:成形材料、3,112:ハニカム成形体、10,103:バレル、11,102:開口部、12,106:搬送空間、20,101:押出スクリュー、21:スクリュー軸、22:スクリュー羽根、30,104:口金部、31,113:口金空間、32,109:濾過網、33a,110a:第一空間、33b,110b:第二空間、34,111:口金、40,210:ギアポンプ、41:斜歯、42a,42b:斜歯ギア、43:ギア空間部、43a:導入口、43b:導出口、44:導入空間部、45,211:供給空間部、46:ギア筐体部、47:ギア基部、48:搬送空間、49a,49b:ギア空間、50:円筒管部、51:接続空間部、60,108:駆動装置、70,105:材料投入部、212:截頭円錐空間部、A:搬送方向、B:ギア軸、C1,C2:回転方向、D:管径、L:管長さ。

Claims (3)

  1. セラミックス製の成形材料を混練しながら水平方向に搬送する搬送空間、及び、一端に開口部が設けられたバレルと、
    前記バレルの前記搬送空間に収容され、前記成形材料の搬送方向とスクリュー軸を一致させ、前記搬送空間に回転可能に軸支された押出スクリューと、
    前記バレルの前記開口部と相対して設けられ、前記成形材料を押出成形し、平均の成形体温度が32℃以上に調整されたハニカム成形体を形成する口金部と、
    前記バレルの前記開口部及び前記口金部の間に介設され、前記開口部まで搬送された前記成形材料を前記口金部に向かって供給するギアポンプと
    を具備し、
    前記ギアポンプは、
    複数の斜歯を有する一対の斜歯ギアと、
    一対の前記斜歯ギアを内包し、収容可能なギア空間部、前記バレルの前記開口部から前記ギア空間部の導入口の間を連通し、前記成形材料を前記ギア空間部まで導く導入空間部、及び、前記ギア空間部の導出口から前記口金部の間を連通し、前記成形材料を前記口金部まで供給する供給空間部を有するギア筐体部と
    を備え、
    前記導入空間部は、
    前記バレルの前記開口部から前記導入口の開口径まで縮径する截頭円錐形状を呈し、
    前記供給空間部は、
    前記導出口から延設され、管径が24mm以下の円筒状の円筒管部、及び前記円筒管部の管末端部と接続し、前記円筒管部の管径から拡径した少なくとも一部が円筒状の接続空間部を有する押出成形装置。
  2. 前記導出口から前記円筒管部の管末端部に至るまでの前記円筒管部の管長さは、
    20〜80mmの範囲である請求項1に記載の押出成形装置。
  3. 前記バレルの前記搬送空間に収容され、互いの前記スクリュー軸を平行にした状態で並設された、一対の前記押出スクリューを具備する請求項1または2に記載の押出成形装置。
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