JP6641909B2 - 三次元造形物の製造方法及び三次元造形装置 - Google Patents

三次元造形物の製造方法及び三次元造形装置 Download PDF

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Description

本発明は、三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法及びその三次元造形装置に関する。
三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方及び装置が、下記の特許文献1に開示されている。
この特許文献1には、粉末材料を焼結して三次元造形物を製造する方法が開示されている。更に、焼結した三次元造形物の表面の粗さを改善するために、三次元造形物の表面を切削、又はレーザーによって滑らかにすることが記載されている。
また、金属粒子ペーストを使用して三次元造形物を製造する三次元造形物の製造方法が、下記の特許文献2に開示されている。
この特許文献2には、金属粒子ペーストを薄く敷くことによって材料層を形成し、レーザー照射により金属粒子ペースト中に含まれる金属粒子を焼結又は溶融すること、形成した材料層の上に複数回、材料層を積み重ねて行くことによって三次元造形物を製造することが記載されている。
特開2002−115004号公報 特開2008−184622号公報
上記特許文献1は、三次元造形物の表面粗さを改善するための処理が、粉末材料を焼結固化して三次元造形物を製造した最終の仕上げ処理として表面の切削等を行うものである。そのため、焼結固化後の硬い三次元造形物の表面に対して切削することになり、その切削は簡単ではなかった。また、仕上げ処理をレーザーで行う場合は必要なエネルギーが過大となり高コスト化するという問題があった。
特許文献2は、三次元造形物の表面粗さを改善することについては考慮されていない。
本発明の目的は、三次元造形物の表面の粗さを容易に改善できるようにすることにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る第1の態様の三次元造形物の製造方法は、粉末を含む流動性組成物を用いて層を形成する層形成工程と、前記粉末を含む層の造形物の輪郭に対応する部分に対して平滑処理をする平滑処理工程と、前記平滑処理工程後に前記粉末を溶融又は焼結の処理により固化する固化工程と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、三次元造形物の表面を滑らかにするための処理を行う平滑処理工程を、最終の固化工程を行う前に行うので、従来の固化工程後に行う方法に比して造形物表面を容易に滑らかにすることができる。即ち、従来における、粉末材料を焼結によって固化させた後の最終の仕上げ処理ではなく、固化工程の前に前処理的に平滑処理工程を行う点が特徴である。
本発明に係る第2の態様の三次元造形物の製造方法は、第1の態様において、前記層形成工程は、前記流動性組成物を吐出して形成することを特徴とする。
本態様によれば、従来(特許文献2)のように流動性組成物を原料に使用してステージ上の層形成領域に押し出した後、薄く引き伸ばすための押圧部材を押し当てて薄い層を形成する方法とは異なり、流動性組成物を吐出部から層形成領域に吐出する吐出物によって各層を形成する。従って、各層における前記吐出部からの吐出量を、造形物の対応する体積量に合わせて制御することによって調整することができ、以って無駄な吐出を低減できる。
また、層形成領域に吐出された吐出物の固化手段としてレーザー等のエネルギービームを使用する場合、ビーム径の調整を行うことによって前記吐出物の吐出状態に応じたエネルギービームの照射が可能になる。これにより、造形物の寸法精度が向上する。また、必要な個所のみの狭い範囲にエネルギービームを照射できるので、エネルギーの利用効率が向上する。
本発明に係る第3の態様の三次元造形物の製造方法は、第1の態様又は第2の態様において、前記流動性組成物は溶媒を含み、前記平滑処理工程は、前記層形成工程後の前記層から前記溶媒を乾燥処理する乾燥工程を行った後に実行することを特徴とする。
本態様によれば、前記平滑処理工程は、前記層形成工程後の乾燥工程で前記層から前記溶媒を乾燥処理した後に実行するので、その平滑化処理を安定させることができる。また、平滑処理工程の段階で直接、エネルギー付与により溶媒が急激に温度上昇すると突沸する場合があり、その突沸現象の影響が造形物の表面に痕跡として表れる虞があるが、本態様によれば、その虞を低減することができる。
本発明に係る第4の態様の三次元造形物の製造方法は、第1の態様又は第2の態様において、前記流動性組成物は溶媒及びバインダーを含み、前記平滑処理工程は、前記層形成工程後の前記層から前記溶媒を乾燥し前記バインダーは残る乾燥工程を行った後に実行することを特徴とする。
本態様によれば、溶媒が乾燥して消失し、バインダーが残る層に対して平滑処理を行うので、平滑処理工程において、バインダーを消失飛散させつつ平滑処理を行うことが可能になり、該バインダーが消失飛散する際にその周囲の粉末が追従して除去され、効果的に滑らかな表面を得ることができる。
本発明に係る第5の態様の三次元造形物の製造方法は、第1の態様から第4の態様のいずれか一つの態様において、前記層内にサポート層に対応する部分と造形物に対応する部分を有し、前記造形物の輪郭に対応する部分は、前記サポート層に対応する部分と造形物に対応する部分との接触部であることを特徴とする。
本態様によれば、前記造形物の輪郭に対応する部分は、前記サポート層に対応する部分と造形物に対応する部分との接触部であるので、該接触部を成す前記サポート層側の部分と、前記造形物側の部分のいずれかに対して当該平滑処理を行うことができ、これにより滑らかな表面を容易に得ることができる。
本発明に係る第6の態様の三次元造形物の製造方法は、第5の態様において、第1粉末を含む第1流動性組成物と、前記第1粉末と異なる第2粉末を含む第2流動性組成物とを用い、前記層形成工程は、前記第1流動性組成物と第2流動性組成物を異なる領域に吐出して前記サポート層に対応する部分と造形物に対応する部分の層を形成することを特徴とする。
本態様によれば、前記サポート層に対応する部分と造形物に対応する部分の層を、異なる種類の粉末(第1粉末と第2粉末)を含む異なる流動性組成物を用いて形成することができる。これにより、単一の粉末を含む単一の流動性組成物のみを使用して前記サポート層に対応する部分と造形物に対応する部分を形成する場合に無駄になるサポート層用の粉末の使用量を減らして造形物用に使用する粉末の有効利用を図ることが可能になる。
また、サポート層の形成に使用する粉末として、造形後のサポート層の分離除去が行い易い粉末を選ぶ粉末材料の組合せを採用してサポート層に対応する部分と造形物に対応する部分を形成することで、造形後のサポート層の分離除去を容易に行えるようにすることが可能になる。
本発明に係る第7の態様の三次元造形物の製造方法は、第6の態様において、前記平滑処理は、前記サポート層に対応する部分に対して行うことを特徴とする。
本態様によれば、前記平滑処理を造形後に除去するサポート層に対して行うので、平滑処置の具体的な方法として、造形物の輪郭に対応する部分の平滑化を向上させるのに、サポート層側の平滑処理を行うという別観点に基づく種々の選定が可能となる。これにより造形物に対応する部分の平滑化品質を高めることができる。
具体的には、サポート層の形成と造形物の形成を2段階に分け、先にサポート層を形成してサポート層側の平滑処理を行い、その後平滑処理されたサポート層を型枠として使用して造形物の形成を行って、サポート層を分離除去するといった態様での三次元造形物の製造が可能になる。
本発明に係る第8の態様の三次元造形物の製造方法は、第7の態様において、前記第2流動性組成物は前記サポート層の形成に用いる材料であり、前記第2流動性組成物はレーザー吸収剤を含むことを特徴とする。
サポート層は造形後に造形物から分離除去される物なので、サポート層を成す成分としては、造形物を成す成分のような純度や品質を必要とされない。
本態様によれば、前記平滑処理は、前記サポート層に対して行われる。従って、サポート層の成分を前記平滑処理をし易くする観点から設定することが可能となる。例えば、平滑処理をレーザーによって行う場合は、サポート層用の材料である第2流動性組成物の中にレーザー吸収剤を混ぜることによって、レーザー吸収効率が向上し、効率的な平滑処理を行うことが可能になる。レーザー吸収剤としては、カーボンやナイロン12、金属材料のバナジウム等が挙げられる。
本発明に係る第9の態様の三次元造形物の製造方法は、第1の態様から第7の態様のいずれか一つの態様において、前記平滑処理は、レーザー照射又は切削で行うことを特徴とする。
本態様によれば、前記平滑処理を行う材料や目的等の違いに応じて適切な平滑処理手段を採用して平滑処理を容易に効率良く行うことが可能になる。
本発明に係る第10の態様の三次元造形物の製造方法は、第3の態様又は第4の態様において、前記乾燥工程、平滑処理工程及び固化工程の少なくとも二工程は、共通のエネルギー付与部を用いることを特徴とする。
本態様によれば、乾燥工程、平滑処理工程及び固化工程で個別に使用されていたエネルギー付与部を集約して、より少ない数のエネルギー付与部を使用して前記各工程の処理を行うことができるから部品点数を削減することが可能になる。
本発明に係る第11の態様に係る三次元造形装置は、粉末を含む複数の流動性組成物を吐出する吐出部と、前記吐出部から前記流動性組成物を吐出して形成した層に対して乾燥処理する乾燥処理部と、前記乾燥処理後の前記粉末を含む層の造形物の輪郭に対応する部分に対して平滑処理をする平滑処理部と、前記平滑処理された前記層の前記造形物に対応する部分の粉末に対して溶融又は焼結の処理を行って固化する固化処理部とを備えることを特徴とする。
本態様によれば、第3の態様と同様の効果を得ることができる。
本発明に係る第12の態様に係る三次元造形装置は、第11の態様において、前記吐出部から吐出される流動性組成物は溶媒とバインダーを含み、前記乾燥処理部は前記層から前記溶媒を乾燥し前記バインダーは残し、前記平滑処理部は処理対象部の前記バインダーを消失させるエネルギーを付与することを特徴とする。
本態様によれば、第4の態様と同様の効果を得ることができる。
本発明の実施形態1に係る三次元造形装置の全体構成の概略を表す正面図。 本発明の実施形態1に係る三次元造形装置の要部を表す正面図。 本発明の実施形態2に係る三次元造形物の製造方法における製造過程を段階的に表す平面図。 本発明の実施形態2に係る三次元造形物の製造方法における製造過程を段階的に表す図3中のA−A〜D−D断面図 本発明の実施形態3に係る三次元造形物の製造方法における製造過程を段階的に表す平面図。 本発明の実施形態3に係る三次元造形物の製造方法における製造過程を段階的に表す図5中のA−A〜E−E断面図。 本発明の実施形態4に係る三次元造形物の製造方法における製造過程を段階的に表す平面図。 本発明の実施形態4に係る三次元造形物の製造方法における製造過程を段階的に表すA−A〜C−C断面図。 本発明の実施形態5に係る三次元造形装置の全体構成の概略を表す正面図。
以下に、本発明の実施形態に係る三次元造形物の製造方法及び三次元造形装置について、添付図面を参照して詳細に説明する。
尚、以下の説明では、最初に実施形態1に係る三次元造形装置を例にとって、本実施形態の三次元造形装置の全体構成の概略について説明する。次に、該実施形態1に係る三次元造形装置の要部の具体的構成について説明する。
続いて、前記実施形態1に係る三次元造形装置を使用することによって実行される本発明の実施形態2に係る三次元造形物の製造方法を三次元造形物の製造過程と併せて具体的に説明した後、前記実施形態2と一部の内容を異ならせた実施形態3に係る三次元造形物の製造方法と実施形態4に係る三次元造形物の製造方法の内容を前記実施形態2との差異に絞って具体的に説明する。
更に、前記実施形態1と一部の構成を異ならせた実施形態5に係る三次元造形装置の構成とその作動態様の概略を前記実施形態1との差異を中心に説明し、最後に部分的構成を異ならせた本発明の三次元造形物の製造方法及び三次元造形装置の他の実施形態について説明する。
◆◆◆実施形態1(図1及び図2参照)◆◆◆
(1)三次元造形装置の全体構成の概略(図1参照)
本実施形態に係る三次元造形装置1Aは、ステージ3上に吐出された流動性組成物Aに対してエネルギービームEを照射して固化させることによって少なくとも一つの層Dを形成することで三次元造形物M1を得る装置である。尚、一般には、前記操作を積層方向Zに所定回数、繰り返すことによって複数の層Dが積層された積層構造の三次元造形物M1が製造される。
具体的には、支持フレーム23によって一例として水平に支持されるステージ3であって原料となる粉末を含む流動性組成物Aが吐出されるステージ3と、流動性組成物Aを吐出する吐出部である吐出ヘッド5と、該吐出ヘッド5から吐出される流動性組成物Aによって形成された層Dに乾燥処理をする乾燥処理部7と、乾燥処理後の粉末を含む層Dの造形物の輪郭に対応する部分61(後述する図3)に対して平滑処理をする平滑処理部8と、平滑処理された層Dの造形物に対応する部分65(後述する図5、図6)の粉末に対して溶融又は焼結の処理を行って固化する固化処理部9と、を備えることによって基本的に構成されている。
また、乾燥処理部7には、ステージ3上に吐出された流動性組成物Aに対して一例として赤外線Cを照射するエネルギー付与部の一例である赤外線照射部45が設けられている。
平滑処理部8には、造形物の輪郭に対応する部分61に対してエネルギービームEを照射するエネルギー付与部の一例であるレーザービーム照射部47が設けられている。
また、固化処理部9には、形成された層Dにおける造形物に対応する部分65の粉末に対して一例としてエネルギービームEを照射するエネルギー付与部の一例であるレーザービーム照射部47が設けられている。
本実施形態では単一のレーザービーム照射部47を使用して、照射するエネルギービームEの出力やビーム径或いは照射時間を変えることによって、前述した平滑処理と固化処理の両方を行っている。図1及び図2において、一方のレーザービーム照射部47を二点鎖線で示したことは、そのことを意味しており、平滑処理と固化処理を互いに別のレーザービーム照射部47を使用して行ってもよい。
この他、本実施形態に係る三次元造形装置1Aには、固化処理前の造形物M0に対するゴミや塵等の異物の付着の虞を低減させるための集塵ヘッド49が設けられている。更に吐出ヘッド5、赤外線照射部45、レーザービーム照射部47及び集塵ヘッド49の造形物M0に対する相対位置を三次元方向X、Y、Zに移動させる駆動部10と、吐出ヘッド5と遠赤外線照射部45と、レーザービーム照射部47と集塵ヘッド49と駆動部10との各種動作を制御する制御部11と、を備えている。
ステージ3は、流動性組成物Aが吐出される層形成領域13を有する一例として平板状の部材で、駆動部10の構成部材の一つである昇降駆動装置15によって積層方向Zに三次元造形物M1の形成に必要な所定ストローク移動できるように構成されている。
吐出ヘッド5は、原料供給ユニット17から供給チューブ19を介して供給される流動性組成物Aを前述した層形成領域13に向けて吐出するノズルを備えた部材である。そして、本実施形態では駆動部10の他の構成部材として、前述した吐出ヘッド5と遠赤外線照射部45とレーザービーム照射部47と集塵ヘッド49とを図1中、左右方向となる幅方向Xと、図1中、紙面表裏方向となる奥行き方向Yと、図1中、上下方向となる積層方向Zと、によって構成される三次元方向X、Y、Zに移動できるロボット55が採用されている。
また、本実施形態ではロボット55として、2本のロボットアーム57、59を備える双腕多関節式のロボットが一例として採用されている。
赤外線照射部45は、赤外線発生部41によって発生させた遠赤外線Cを前述したようにステージ3上に吐出された流動性組成物Aに対して照射することで、該流動性組成物Aを加熱して乾燥させる役割を有している。これにより、後述の平滑処理部8で行う平滑処理が安定して実行できるようになる。
そして、図示の実施形態では、一例として向かって左側のロボットアーム57に対して設けられる反転可能な取付けベース53Lによって吐出ヘッド5と赤外線照射部45が保持されている。
レーザービーム照射部47は、前述したようにエネルギービームEを層形成領域13に吐出された流動性組成物Aに向けて照射する装置であり、制御部11から送信される制御信号に基づいてレーザー発振器43から発振される所定出力のレーザーの供給を受けてエネルギービームEを照射する。
尚、本実施形態で使用されるレーザーとしては特に限定はないが、ファイバーレーザー、或いは炭酸ガスレーザーが波長が長く金属の吸収効率が高い利点を有することから好適なレーザーとして使用できる。
そして、図示の実施形態では、前述したように単一のレーザービーム照射部47を使用して、造形物M0の平滑処理と固化処理の両方の処理を行っており、当該レーザービーム照射部47と前述した集塵ヘッド49は、一例として図1中、向かって右側のロボットアーム59に対して設けられる反転可能な取付けベース53Rによって保持されている。
(2)三次元造形装置の要部の具体的構成(図2参照)
本実施形態に係る三次元造形装置1Aは、前述した吐出ヘッド5から吐出される流動性組成物A中に溶媒とバインダーを含み、乾燥処理部7では形成した層D中に含まれる溶媒を乾燥させると共に、バインダーは残し、平滑処理部8において、当該層Dの処理対象部のバインダーを消失させるエネルギーを付与するように構成されている。
ここで、原料となる粉末を含む流動性組成物Aとしては、粉末とバインダーと溶媒との組成物又は粉末とバインダーと分散媒との組成物が一例として挙げられる。
粉末としては、各種金属粉末とセラミックス粉末等のいずれでもよく、またそれら2種以上の混合物でもよい。
金属粉末としては、例えばマグネシウム(Mg)、鉄(Fe)、コバルト(Co)やクロム(Cr)、アルミニウム(AI)、チタン(Ti)、ニッケル(Ni)や、これらのうち少なくとも1種の金属を含む合金(例えば、マルエージング鋼、ステンレス、コバルトクロムモリブデン、チタニウム合金、ニッケル基調合金、アルミニウム合金等)などの単体、もしくはこれらを混合した粒状ないし粉末状のものが使用できる。
更に、シリカ、アルミナ、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコン、酸化錫、酸化マグネシウム、チタン酸カリウム等の各種金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、水酸化カルシウム等の各種金属水酸化物、窒素珪素、窒素チタン、窒化アルミニウム等の各種金属窒化物、炭化珪素、炭化チタン、窒化アルミニウム等の各種金属窒化物、炭化珪素、炭化チタン等の各種金属炭化物、硫化亜鉛等の各種金属硫化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム等の各種金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム等の各種金属の硫酸塩、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等の各種金属のケイ酸塩、リン酸カルシウム等の各種金属のリン酸塩、ホウ酸アルミニウム、ホウ酸マグネシウム等の各種金属のホウ酸塩や、これらの複合化合物等、石膏(硫酸カルシウムの各水和物、硫酸カルシウムの無水物)等の粉末が使用できる。
溶媒又は分散媒としては、例えば、蒸留水、純水、RO水等の各種水の他、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、オクタノール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル(メチルセロソルブ)等のエーテル類(セロソルブ類)、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ギ酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メチルイソプロピルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類、ペンタン、ヘキサン、オクタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の環式炭化水素類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキシルベンゼン、ヘブチルベンゼン、オクチルベンゼン、ノニルベンゼン、デシルベンゼン、ウンデシルベンゼン、ドデシルベンゼン、トリデシルベンゼン、テトラデシルベンゼン等の長鎖アルキル基及びベンゼン環を有する芳香族炭火水素類、塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、ピリジン、ピラジン、フラン、ピロール、チオフェン、メチルピロリドンのいずれか一つを含む芳香族複素環類、アセトニトクル、プロピオニトリル、アクリロニトリル等のニトリル類、N,N−ジメチルアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド類、カルボン酸塩又はその他の各種油類等が挙げられる。
バインダーとしては、前述した溶媒又は分散媒に可溶であれば、限定されない。例えば、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、セルロース系樹脂、合成樹脂等を用いることができる。また、例えば、PLA(ポリ乳酸)、PA(ポリアミド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)等の熱可塑性樹脂を用いることもできる。
また、可溶状態でなく、上述したアクリル樹脂などの樹脂の微小な粒子の状態で、前述した溶媒又は分散媒中に分散させるようにしてもよい。
◆◆◆実施形態2(図2及び図3、図4参照)◆◆◆
実施形態2に係る三次元造形物の製造方法は、前述した実施形態1に係る三次元造形装置1Aを使用することによって実行される製造方法である。
具体的には、層形成工程P1と、平滑処理工程P3と、固化工程P4と、を有することによってこの三次元造形物の製造方法は基本的に構成されており、更に本実施形態では、層形成工程P1と平滑処理工程P3との間に乾燥工程P2を備えることによって構成されている。以下、三次元造形物M1の製造過程と併せてこれらの工程の内容を具体的に説明する。
(1)層形成工程(図2及び図3(A)、図4(A)参照)
層形成工程P1は、粉末を含む流動性組成物Aを用いて層Dを形成する工程である。
即ち、昇降駆動装置15を駆動してステージ3の高さが最初に形成する層Dの形成高さになるようにステージ3を積層方向Zに移動させる。次に、ロボットアーム57、59を駆動して吐出ヘッド5、遠赤外線照射部45、レーザービーム照射部47及び集塵ヘッド49を三次元造形物M1の製造を開始する原点位置に移動させる。
次に、取付けベース53L、53Rを必要に応じて反転させ、前記原点位置から取付けベース53L、53Rが移動する方向の前方に吐出ヘッド5、その後方に遠赤外線照射部45、その後方にレーザービーム照射部47、その後方に集塵ヘッド49が順番に位置するように配置して、吐出ヘッド5から流動性組成物Aを所定の吐出量と吐出タイミングで吐出して行き、例えば幅方向Xに沿って1本目の吐出物ラインL1を形成する。
また、当該吐出物ラインL1の形成に先立って層形成領域13を予め昇温しておくことが好ましい。因みに、層形成領域13を予め昇温しておいた場合には、吐出ヘッド5から吐出された流動性組成物Aが低い温度の層形成領域13に接触することによって生ずる流動性の低下や半固化状態になる等の性状の変化を低減させることができる。
このようにして1本目の吐出物ラインL1が形成された後、吐出ヘッド5と遠赤外線照射部45とレーザービーム照射部47と集塵ヘッド49を所定ピッチ、例えば奥行き方向Yに移動させる。次に、必要に応じて取付けベース53L、53Rを反転させた後、ロボットアーム57、59を駆動して該取付けベース53L、53Rを1本目の吐出物ラインL1を形成した時と同じ方向又は反対方向に移動させながら吐出ヘッド5から流動性組成物Aを吐出させて2本目の吐出物ラインL2を形成する。
以下、同様の操作を必要な回数、繰り返して層Dを形成する。尚、この状態では、造形物の輪郭に対応する部分61に凹凸が現れている。
(2)乾燥工程(図2及び図3(B)、図3(B)、図4(B)参照)
乾燥工程P2は、前記層形成工程P1によって形成された層Dから流動性組成物A中に含まれる溶媒を気化させて乾燥処理する工程である。
即ち、赤外線発生部41により発生された遠赤外線Cを赤外線照射部45から照射して層Dを赤外線Cで加熱して、次工程の平滑処理工程P3が安定した状態で行えるように乾燥させる。尚、本乾燥工程P2を行った後の状態では層D中にバインダーが残存している。
(3)平滑処理工程(図2及び図3(C)、図4(C)参照)
平滑処理工程P3は、前記粉末を含む層Dの造形物の輪郭に対応する部分61に対して平滑処理をする工程である。
即ち、レーザー発振器43により発振されたエネルギービームEをレーザービーム照射部47から照射して層Dの造形物の輪郭に対応する部分61の凹凸を有する所定領域G1を除去又は均して平滑化する、即ち造形物の輪郭に対応する部分61を平滑にする。
このように本実施形態では、次に行う固化工程P4の前に平滑処理を行うので造形物の輪郭に対応する部分61の平滑処理が無理なく円滑に実施される。
そして、本工程は前述したようにバインダーが層D中に残存している状態の造形物の輪郭に対応する部分61に対して実行されるため、バインダーを消失飛散させながら平滑処理が行われる。これにより、バインダーが消失飛散される際に層D中のそのバインダーの周囲の粉末が追従して除去されるため、効果的に滑らかな表面を得ることが可能になる。なお、消失飛散とは、バインダーの熱分解や酸化分解によるガス化が起こることや、ガス化に至らない固形状態であっても、層中から飛散することを含む。
(4)固化工程(図2及び図3(D)、図4(D)参照)
固化工程P4は、平滑処理工程P3が実行された後に層D中の粉末を溶融又は焼結の処理を行うことにより固化する工程である。
即ち、必要に応じて取付けベース53Rを反転させて、平滑処理工程P3で使用したレーザービーム照射部47を固化工程P4においても使用し得る状態にする。次に、前記平滑処理よりも大きな出力でレーザービーム照射部47からエネルギービームEを層D全体に照射する。
本実施形態では、上記の通り固化工程P4を行う前の段階で造形物の輪郭に対応する部分61の平滑処理が既に実行されているので、固化工程P4の終了の時点で当該造形物M0の輪郭の凹凸を有する所定領域G1は既に平滑になっている、即ち造形物M0の表面は滑らかな状態に仕上げられている。
そして、このようにして構成される実施形態1に係る三次元造形装置1Aと本実施形態に係る三次元造形物の製造方法によれば、固化工程後の硬質の造形物M0に対して行っていた従来の平滑処理に比べて平滑処理が容易になり、滑らかな表面の高品質の三次元造形物M1を効率良く製造することが可能になる。
◆◆◆実施形態3(図5及び図6参照)◆◆◆
実施形態3に係る三次元造形物の製造方法は、複数の流動性組成物A、Bを使用してサポート層に対応する部分63と造形物に対応する部分65を形成するようにした実施形態である。これに伴い、層形成工程P1と平滑処理工程P3の内容が実施形態2に係る三次元造形物の製造方法と幾分相違している。乾燥工程P2と固化工程P4の内容の基本的内容については、実施形態2と同様である。
従って、ここでは実施形態2と相違する層形成工程P1と平滑処理工程P3の内容について説明する。
(1)層形成工程(図5(A)(D)(E)及び図6(A)(D)(E)参照)
本実施形態に係る三次元造形物の製造方法によって製造される三次元造形物M1は、製造途中の造形物M0の段階で層D内にサポート層に対応する部分63と造形物に対応する部分65を有している。そして、造形物の輪郭に対応する部分61は、前記サポート層に対応する部分63と造形物に対応する部分65との接触部となる。
これに伴い、本実施形態では第1粉末を含む第1流動性組成物Aと、前記第1粉末と異なる第2粉末を含む第2流動性組成物Bとを用いて、当該層形成工程P1において、第1流動性組成物Aと第2流動性組成物Bを異なる領域に吐出して前記サポート層に対応する部分63と造形物に対応する部分65を含む層Dが形成されている。
具体的には、図5(A)及び図6(A)に表すように最初にレーザー吸収剤を含んだ第2流動性組成物Bをステージ3上の所定の個所に吐出ヘッド5Bから吐出してサポート層に対応する部分63を形成する。
(2)平滑処理化工程(図5(B)(C)及び図6(B)(C)参照)
本実施形態では、平滑処理は前記サポート層に対応する部分63に対して行われる。具体的には図示のように、造形物に対応する部分65との接触部となるサポート層に対応する部分63にエネルギービームEを照射して該サポート層に対応する部分63側の接触面よりも外方に存する凹凸を有する所定領域G2を除去等してサポート層に対応する部分63側の接触面を平滑にする。
そして、本実施形態では当該平滑処理は前述したレーザー吸収剤を含んだ第2流動性組成物Bを使用して形成される前述したサポート層に対応する部分63に対して実行される。尚、第2流動性組成物B中に含まれるレーザー吸収剤としては、レーザー吸収効率を向上させて効率的な平滑処理を行うことを可能にする種々の材料が適用でき、一例としてカーボンやナイロン12、金属材料であるバナジウム等が使用可能である。
次に、後述する、平滑処理を行ったサポート層に対応する部分63の間にできた空隙部71に対して、図5(D)及び図6(D)に表すように第1流動性組成物Aを吐出ヘッド5Bから吐出して造形物に対応する部分65を形成する。そして、形成された造形物に対応する部分65に対してエネルギービームE等を照射して固化した後、図5(E)及び図6(E)に表すようにサポート層に対応する部分63を取り除けば、造形物に対応する部分65のみによって構成される層Dが形成される。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る三次元造形物の製造方法によっても、前述した実施形態2に係る三次元造形物の製造方法と同様の作用、効果が発揮される。また、本実施形態にあっては、単一の粉末を含む単一の流動性組成物Aのみを使用してサポート層に対応する部分63と造形物に対応する部分65を形成する場合に無駄になるサポート層中に含まれる粉末の使用量を減らして造形物M0用に使用する粉末に当てることで当該粉末の有効利用を図ることが可能になる。
また、サポート層の形成に使用する粉末として、造形後のサポート層の分離除去が行い易い粉末を選ぶことで、造形後のサポート層の除去を容易に行えるようにすることが可能になる。
◆◆◆実施形態4(図7及び図8参照)◆◆◆
実施形態4に係る三次元造形物の製造方法は、前述した実施形態2に係る三次元造形物の製造方法における乾燥工程P2と平滑処理工程P3との間に積層工程P5を設けた実施形態である。従って、層形成工程P1と乾燥工程P2については、実施形態2と同様であるので、ここでの説明は省略する。平滑処理工程P3と固化工程P4については、実施形態2と基本的な部分は同様であるので、ここではその相違点のみを簡単に説明する。また、本実施形態において、新たに設けた積層工程P5については、具体的に説明する。
(1)積層工程(図7(A)及び図8(A)参照)
積層工程P5は、前述した層形成工程P1を積層方向Zに所定回数、繰り返して所定形状の三次元造形物M1を得る工程である。
例えば、層形成工程P1によりステージ3の層形成領域13上に一層目の層D1を形成後、乾燥工程P2を実行して一層目の層D1中に含まれる溶媒を飛ばして消失させる。
次に、形成した一層目の層D1の上に同様の操作で二層目の層D2を形成し、同じく乾燥工程P2を実行して二層目の層D2中に含まれる溶媒を飛ばして消失させる。以下、同様にして必要な数の層Dを形成し、図示のような積層状態の造形物M0を得る。
尚、ここまでの状態では、造形物M0の輪郭に対応する部分61には、多数の凹凸が存在し、その表面は粗い状態になっている。
(2)平滑処理工程(図7(B)及び図8(B)参照)
本実施形態では、積層された複数の層Dによって構成される造形物M0の造形物の輪郭に対応する部分61に対して平滑処理が行われる。
例えば、造形物M0の輪郭に対応する部分61が図示のような傾斜面67L、67R(図7(C)及び図8(C)参照)によって構成されている場合には、当該傾斜面67L、67Rの凹凸を有する所定領域G3にエネルギービームEを照射して積層された層Dの平滑処理を一挙に実行する。
(3)固化工程(図7(C)及び図8(C)参照)
次に、平滑処理が行われた積層された複数の層Dによって構成される造形物M0を焼結炉69(図8(C))等に入れてその全体を一挙に焼結して固化したり、実施形態2で採用したエネルギービームEを使用して各部位毎に溶融して固化処理を実行する。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る三次元造形物の製造方法によっても、前述した実施形態2に係る三次元造形物の製造方法と同様の作用、効果が発揮される。また、本実施形態にあっては、複数の層Dの平滑処理ないし固化処理を一挙に行うことができるから、三次元造形物M1の生産性が一層向上する。
◆◆◆実施形態5(図9参照)◆◆◆
実施形態5に係る三次元造形装置1Eは、前述した実施形態1に係る三次元造形装置1Aの駆動部10の構成部材であるロボット55に代えて幅方向Xの移動を担う第1駆動装置21と奥行き方向Yの移動を担う第2駆動装置35を設けた実施形態である。
従って、第1駆動装置21と第2駆動装置35以外の構成については、実施形態1と同様であるので、ここでの説明は省略し、実施形態1と相違する第1駆動装置21と第2駆動装置35の構成とその作動態様の概略について説明する。
即ち、本実施形態では、吐出ヘッド5と赤外線照射部45とレーザービーム照射部47と集塵ヘッド49とが回転角度変更可能なキャリッジ32に取り付けられている。該キャリッジ32は第1駆動装置21によって幅方向Xに三次元造形物M1の形成に必要な所定ストローク移動できるように構成されている。
尚、図示の実施形態では、第1駆動装置21として支持フレーム23上に配置した奥行き方向Yに延びる2本の第2ガイドレール25上を走行する走行フレーム27と、該走行フレーム27に対して幅方向Xに延びるように設けられる第1ガイドレール29と、該第1ガイドレール29に沿って幅方向Xに往復移動する第1スライドブロック31と、該第1スライドブロック31に駆動力を付与する第1アクチュエーター33と、を備えた構成のものを一例として採用している。
また、走行フレーム27は、駆動部10の構成部材である第2駆動装置35によって一例として前後方向となる奥行き方向Yに三次元造形物M1の形成に必要な所定ストローク移動できるように構成されている。
尚、図示の実施形態では、第2駆動装置35として、支持フレーム23上に配置された2本の第2ガイドレール25と、該第2ガイドレール25に沿って奥行き方向Yに往復移動する走行フレーム27に対して設けられる第2スライドブロック37と、該第2スライドブロック37に駆動力を付与する第2アクチュエーター39と、を備えた構成のものを一例として採用している。
そして、このようにして構成される本実施形態に係る三次元造形装置1Eによっても、実施形態1に係る三次元造形装置1Aと同様の作用、効果が発揮される。また、本実施形態にあっては、実施形態1のロボットアーム57、59を使用した構成よりも一般に広い範囲をキャリッジ32が移動できるから、形状の大きな三次元造形物M1の製造が可能になる。
[他の実施形態]
本発明に係る三次元造形物の製造方法及び三次元造形装置1は、以上述べたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
例えば、実施形態3に係る三次元造形物の製造方法に対して、実施形態4に係る三次元造形物の製造方法において採用した積層工程P5を設け、複数の流動性組成物A、Bを使用したサポート層を利用した平滑処理を、積層した複数の層Dに対して適用することが可能である。また、実施形態2において採用した乾燥工程P2を省略し、層形成工程P1と平滑処理工程P3と固化工程P4とによって三次元造形物の製造方法を構成することも可能である。
また、実施形態2から実施形態4における平滑処理工程P3で行う平滑処理の手段としては、これらの実施形態中で採用したレーザービーム照射部47から照射するエネルギービームEを利用したものの他、エンドミル等の切削工具を使用したものであってもよい。
また、実施形態2から実施形態4における乾燥工程P2、平滑処理工程P3及び固化工程P4の少なくとも二工程は、共通のエネルギー付与部47を用いることが可能である。従って、実施形態2から実施形態4に表すように平滑処理部P3と固化工程P4のエネルギー付与部47を単一のエネルギー付与部47で兼用した構成を採用することも可能であるし、乾燥工程P2と平滑処理工程P3のエネルギー付与部47を兼用したり、乾燥工程P2と平滑処理工程P3と固化工程P4の三つの工程を単一のエネルギー付与部47によって実行するように構成することも可能である。
更に、ステージ3上に流動性組成物Aを供給して層Dを形成する手段としては、前述した実施形態において採用した吐出部5を使用した手段に限られない。従って、例えば塗工ロールを使用してステージ3上に流動性組成物Aを塗り重ねて行く方式の手段等を採用することも可能である。
1 三次元造形装置、3 ステージ、5 吐出ヘッド(吐出部)、
7 乾燥処理部、8、平滑処理部、9 固化処理部、10 駆動部、11 制御部、
13 層形成領域、15 昇降駆動装置、17 原料供給ユニット、19 供給チューブ、
21 第1駆動装置、23 支持フレーム、25 第2ガイドレール、27 走行フレーム
29 第1ガイドレール、31 第1スライドブロック、32 キャリッジ、
33 第1アクチュエーター、35 第2駆動装置、37 第2スライドブロック、
39 第2アクチュエーター、41 遠赤外線発生部、43 レーザー発振器、
45 遠赤外線照射部(エネルギー付与部)、
47 レーザービーム照射部(エネルギー付与部)、49 集塵ヘッド、
51 吸引装置、53 取付けベース、55 産業用ロボット、57 ロボットアーム、
59 ロボットアーム、61 造形物の輪郭に対応する部分、
63 サポート層に対応する部分、65 造形物に対応する部分、67 傾斜面、
69 焼結炉、71 空隙部、
P1 層形成工程、P2 乾燥工程、P3 平滑処理工程、P4 固化工程、
P5 積層工程、A 流動性組成物、B 流動性組成物、D 層、C 遠赤外線、
E エネルギービーム、M0 造形物、M1 三次元造形物、X 幅方向、
Y 奥行き方向、Z 積層方向、L 吐出物ライン、G 所定領域

Claims (9)

  1. 粉末とバインダーとを含む流動性組成物を吐出して層を形成する層形成工程と、
    前記層の造形物の輪郭に対応する部分の凹凸に前記バインダーを消失飛散させるエネルギーを付与し、前記バインダーを消失飛散させながら前記粉末を除去する平滑処理工程と、
    前記平滑処理工程後に前記粉末を溶融又は焼結の処理により固化する固化工程と、を有する、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  2. 請求項1に記載の三次元造形物の製造方法において、
    前記流動性組成物は溶媒を含み、
    前記平滑処理工程は、前記層形成工程後の前記層から前記溶媒を乾燥処理する乾燥工程を行った後に実行する、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  3. 請求項1からのいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法において、
    前記層内にサポート層に対応する部分と前記造形物に対応する部分を有し、
    前記造形物の輪郭に対応する部分は、前記サポート層に対応する部分と造形物に対応する部分との接触部である、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  4. 請求項に記載の三次元造形物の製造方法において、
    第1粉末を含む第1流動性組成物と、前記第1粉末と異なる第2粉末を含む第2流動性組成物とを用い、
    前記層形成工程は、前記第1流動性組成物と第2流動性組成物を異なる領域に吐出して前記サポート層に対応する部分と造形物に対応する部分の層を形成する、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  5. 請求項に記載の三次元造形物の製造方法において、
    前記平滑処理は、前記サポート層に対応する部分に対して行う、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  6. 請求項に記載の三次元造形物の製造方法において、
    前記第2流動性組成物は前記サポート層の形成に用いる材料であり、
    前記第2流動性組成物はレーザー吸収剤を含む、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  7. 請求項1からのいずれか一項に記載の三次元造形物の製造方法において、
    前記平滑処理は、レーザー照射で行う、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  8. 請求項に記載の三次元造形物の製造方法において、
    前記乾燥工程、平滑処理工程及び固化工程の少なくとも二工程は、共通のエネルギー付与部を用いる、ことを特徴とする三次元造形物の製造方法。
  9. 粉末とバインダーとを含む流動性組成物を吐出する吐出部と、
    前記吐出部から前記流動性組成物を吐出して形成した層に対して乾燥処理する乾燥処理部と、
    前記乾燥処理後の前記層の造形物の輪郭に対応する部分の凹凸に前記バインダーを消失飛散させるエネルギーを付与し、バインダーが消失飛散させながら前記粉末を除去する平滑処理部と、
    前記平滑処理された前記層の前記造形物に対応する部分の粉末に対して溶融又は焼結の処理を行って固化する固化処理部と、を備える、ことを特徴とする三次元造形装置。
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