JP6641798B2 - ガス遮断器 - Google Patents

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Description

本発明は、絶縁性ガス中で電流の開閉を行うガス遮断器に関する。
ガス遮断器においては、固定側接点と可動側接点が開離する際、アーク接触子(固定アーク接触子及び可動アーク接触子)間にアーク放電が発生する。このように発生するアーク放電に対し、絶縁性ガスである消弧性ガスを吹き付けて消弧するパッファ型ガス遮断器が広く採用されている。このようなパッファ型ガス遮断器では、アーク放電の消弧の際に発生する熱ガス流を、金属製密閉容器であるタンク内に排出する。
従来、このようなパッファ型ガス遮断器として、円筒形状のタンク内に同軸に設けた排気筒を備え、熱ガス流の冷却効果を高めるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。このパッファ型ガス遮断器において、排気筒は、内側を内筒流路とする内筒と、この内筒との間に外筒流路を設けて同軸状に覆うカップ形状の外筒とを含んで構成される。アーク放電の消弧に伴って発生する熱ガス流は、内筒流路をアーク接触子から離れる方向に流れた後、折り返して外筒流路を流れて排気筒から排出される。これにより、熱ガス流の流路の長さが確保され、冷却に費やす時間を長くすることができる。
特開2012−69348号公報
しかしながら、特許文献1記載のパッファ型ガス遮断器においては、熱ガス流が排気筒内で折り返される構造を有している。このため、熱ガス流が排気筒内で滞留し、排気筒外に排出され難くなる事態が発生し得る。この場合、排気筒からの熱ガス流の排出が不十分となり、適切な遮断性能を確保することができないという問題がある。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができるガス遮断器を提供することを目的とする。
本発明におけるガス遮断器は、消弧性ガスを充填した容器内で、可動アーク接触子が固定アーク接触子から離間する際に発生するアークに前記消弧性ガスを吹き付けて消弧するガス遮断器であって、前記固定アーク接触子を支持すると共に遮断時に前記消弧性ガスの吹付により発生した熱ガス流を導入し、冷却して前記容器内へ排出する固定サポートを備え、前記固定サポートは、前記熱ガス流を導入し排出するまでの流路上に複数のガス整流部材を備え、前記複数のガス整流部材の内、少なくとも2つが、孔が形成された箇所が対向するように配置され、前記ガス整流部材には、それぞれ前記熱ガス流が通過可能な複数の孔が形成され、対向して配置された前記ガス整流部材は、それぞれ円錐形状を有し、前記固定サポートの前記熱ガス流の導入側に開口部を有し、前記固定サポートの奥側に頂点部を有し、対向して配置された前記ガス整流部材において、前記複数の孔は、少なくとも一部が対向しない位置に配置されることを特徴とする。
上記ガス遮断器において、前記ガス整流部材は、前記頂点部が同一直線上に配置されることが好ましい。
特に、前記ガス整流部材は、前記開口部が前記固定サポートの内壁面に固定されることが好ましい。
なお、上記ガス遮断器においては、前記固定サポートの前記熱ガス流の導入側に、さらに前記ガス整流部材を備えてもよい。
本発明におけるガス遮断器は、消弧性ガスを充填した容器内で、可動アーク接触子が固定アーク接触子から離間する際に発生するアークに前記消弧性ガスを吹き付けて消弧するガス遮断器であって、前記固定アーク接触子を支持すると共に遮断時に前記消弧性ガスの吹付により発生した熱ガス流を導入し、冷却して前記容器内へ排出する固定サポートを備え、前記固定サポートは、前記熱ガス流を導入し排出するまでの流路上に複数のガス整流部材を備え、前記ガス整流部材の内、少なくとも2つが前記固定サポート内にて、前記可動アーク接触子の移動方向及び当該可動アーク接触子の移動方向に交差する方向に配置され、前記ガス整流部材には、それぞれ前記熱ガス流が通過可能な複数の孔が形成されることを特徴とする。
特に、前記ガス整流部材は、前記固定サポート内にて、前記可動アーク接触子の移動方向及び当該可動アーク接触子の移動方向に交差する方向にそれぞれ複数枚ずつ配置されることが好ましい。
上記ガス遮断器において、前記ガス整流部材は、パンチングメタルによって形成されることが好ましい。
本発明のガス遮断器によれば、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができる。
本実施の形態に係るガス遮断器を示す部分断面図である。 本実施の形態に係るガス遮断器における消弧原理の説明図である。 本実施の形態に係るガス遮断器の固定サポートの説明図である。 本実施の形態に係るガス遮断器における熱ガス流の流路の説明図である。 本実施の形態に係るガス遮断器におけるガス整流面の拡大図である。 本実施の形態に係るガス遮断器に追加されるガス整流面の拡大図である。 本実施の形態の変形例に係るガス遮断器のガス整流面の説明図である。 本実施の形態の変形例に係るガス遮断器のガス整流面の説明図である。
以下、本発明の一実施の形態に係るガス遮断器について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本発明に係るガス遮断器については、以下の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨の範囲内で種々変形して実施することができる。
図1は、本実施の形態に係るガス遮断器を示す部分断面図である。図1に示すように、ガス遮断器1は、SFガス等の絶縁性ガス(消弧性ガス)を充填した金属容器(容器)2と、金属容器2内に配置された三相の消弧室3とを含んで構成される。金属容器2内には、密閉空間21が形成されている。この密閉空間21には、消弧性ガスが封入されており、数気圧(例えば、6気圧)に維持されている。三相の消弧室3は、密閉空間21内に設置されている。ガス遮断器1は、消弧室3内の電極間に発生するアーク放電(アーク)に対して消弧性ガスを吹き付けて大電流の短絡電流を瞬時に遮断するように構成されている。
なお、図1に示すガス遮断器1においては、説明の便宜上、消弧室3が鉛直方向に延在する場合について説明している。しかしながら、ガス遮断器1の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。本発明は、消弧室3が水平方向に延在するガス遮断器1にも適用することができる。
以下、消弧室3の内部構造について、図1及び図2を参照しながら説明する。図2は、本実施の形態に係るガス遮断器1における消弧原理の説明図である。図2においては、図1に示す電極(固定電極及び可動電極)周辺を拡大して示している。なお、図1においては、図2と異なり内部構造を簡略化して示した部分を有するが、詳細な内部構造については図2が参照される。
各消弧室3は、図1に示す上下に対向して配置された固定部4及び可動部5と、可動部5を支持する絶縁支持体6とを備える。固定部4は、固定サポート41と、固定主接触子42と、固定アーク接触子43とを有する。固定サポート41は、上底を有する有底円筒形状を有し、下方側に開口している。なお、この固定サポート41の詳細な構成については後述する。固定主接触子42は、固定サポート41の下端部に接続され、後述する可動主接触子54の外周面に摺接可能な寸法を有している。固定アーク接触子43は、固定サポート41の一部に支持されており、棒状導体で構成される。固定アーク接触子43は、固定サポート41の中心に設けられ、図1に示す上下方向に延在して配置されている。固定アーク接触子43は、固定主接触子42よりも僅かに可動部5側(下方側)に突出する長さを有している。これらの固定主接触子42及び固定アーク接触子43により固定接点(固定電極)が構成される。
一方、可動部5は、可動サポート51と、パッファシリンダ52と、ノズル53と、可動主接触子54(図2参照)とを有する。可動サポート51は、概して円筒形状を有し、上方側に開口している。パッファシリンダ52は、可動サポート51内に配置される。パッファシリンダ52の上端部には、概して可動サポート51の内周面と略同一の形状を有する摺動部521が設けられている。パッファシリンダ52の内側には、後述する可動アーク接触子55の外周面との間にパッファ室522が形成されている。
ノズル53及び可動主接触子54は、パッファシリンダ52の摺動部521の上面に設けられている。可動主接触子54は、概して円筒形状を有し、摺動部521の上面から上方側に延出している(図2参照)。可動主接触子54は、固定主接触子42の内周面に摺接可能な寸法を有している。ノズル53は、可動主接触子54の内側に配置されている。ノズル53は、概して円筒形状を有し、摺動部521の上面から上方側に延出している。ノズル53の中央より僅かに上方側の位置にて、他部よりも小径に構成されている。
また、可動部5は、可動アーク接触子55と、固定ピストン56(図2参照)と、操作ロッド57とを有する。可動アーク接触子55は、概して円筒形状を有する。可動アーク接触子55は、パッファシリンダ52の一部に支持されている。可動アーク接触子55は、パッファシリンダ52の中央部分で図1に示す上下方向に延在している。可動アーク接触子55の上端部には、固定アーク接触子43に摺接可能な孔551が形成されている。これらの可動主接触子54及び可動アーク接触子55により可動接点(可動電極)が構成される。
固定ピストン56は、可動サポート51内の一部に固定される固定部561と、固定部561に接続され、パッファシリンダ52内を上下に延在するピストン部562とを有する(図2参照)。固定部561及びピストン部562は、概して円筒形状を有している。ピストン部562は、パッファシリンダ52内のパッファ室522内に収容されている。ピストン部562の上端部は、可動アーク接触子55の外周面及びパッファシリンダ52の内周面に摺接可能な寸法を有している。
操作ロッド57は、一端(上端)がパッファシリンダ52の下端部に接続される一方、他端(下端)が不図示の昇降機構に接続される。操作ロッド57は、昇降機構の駆動力を受けてパッファシリンダ52を可動サポート51内にて上下移動させる。パッファシリンダ52の上下移動に伴い、パッファシリンダ52に支持される可動アーク接触子55や、パッファシリンダ52の一部に設けられるノズル53及び可動主接触子54が一体的に移動可能に構成されている。
絶縁支持体6は、例えば、エポキシ樹脂等の絶縁物で形成される。絶縁支持体6は、可動部5の下方側に配置されている。絶縁支持体6は、一端部(下端部)が固定ベース61上に固定される一方、他端部(上端部)が可動部5の可動サポート51の下端部に固定されている。すなわち、絶縁支持体6は、下方側から可動サポート51を支持する。固定ベース61は、金属容器2に電気的に接続された接地電位で構成される。
ここで、本実施の形態に係るガス遮断器1における消弧原理について、図2を参照して説明する。図2Aにおいては、ガス遮断器1における閉路状態を示し、図2Bにおいては、ガス遮断器1における消弧中状態を示している。なお、図2においては、説明の便宜上、可動サポート51の一部のみを示している。
図2Aに示す閉路状態においては、操作ロッド57によりパッファシリンダ52が押し上げられている。パッファシリンダ52の上方移動に伴い、ノズル53及び可動主接触子54、並びに、可動アーク接触子55も押し上げられている。この場合、固定主接触子42は、可動主接触子54の外周面に接触している。また、固定アーク接触子43は、孔551に挿入され、可動アーク接触子55に接触している。一方、固定ピストン56は、可動サポート51に固定されている。このため、パッファシリンダ52の上方移動に伴い、パッファ室522内に消弧性ガスが導入(吸引)された状態となっている。
図2Aに示す閉路状態から開路状態に移行する場合には、図2Bに示すように、操作ロッド57によりパッファシリンダ52が引き下げられる。パッファシリンダ52の下方移動に伴い、ノズル53及び可動主接触子54、並びに、可動アーク接触子55も引き下げられている。パッファシリンダ52の下方移動の過程において、可動主接触子54は、可動アーク接触子55に先立って固定主接触子42から離間する。すなわち、可動アーク接触子55は、固定主接触子42に対する可動主接触子54の離間よりも遅いタイミングで固定アーク接触子43から離間する。このため、固定アーク接触子43から可動アーク接触子55が離間する際、これらのアーク接触子43、55間でアーク放電Aが発生する(図2B参照)。
上述のように、固定ピストン56は、可動サポート51に固定されている。このため、パッファシリンダ52の下方移動に伴い、固定ピストン56のピストン部562によってパッファ室522内に配置された消弧性ガスが圧縮される。そして、圧縮された消弧性ガスが、パッファシリンダ52の内側を通過し、ノズル53を介してアーク放電Aに吹き付けられる。これにより、固定アーク接触子43と可動アーク接触子55との間に発生したアーク放電Aが消弧される。
ガス遮断器1においては、アーク放電Aの消弧に伴って熱ガス流が発生する。この熱ガス流は、高温且つ低密度のガス(以下、単に「高温ガス」という)で構成される。一般に、このような熱ガス流は、固定サポート41に導入されて冷却された後、固定サポート41に形成された開口部から金属容器2内に排出される。
ところで、熱ガス流の排出の際、固定サポート41内で熱ガス流の流路に折返し箇所を設けると、流路の長さを確保でき、冷却に費やす時間を長くすることができる。しかしながら、固定サポート41内で熱ガス流を折り返す場合には、熱ガス流が固定サポート41内で滞留し、固定サポート41外に排出され難くなる事態が発生し得る。この場合、固定サポート41からの高温ガスの排出が不十分となり、適切な遮断性能を確保することが困難な事態が発生し得る。
本発明者らは、固定サポート41内の流路の構成が、熱ガス流の冷却性能及びガス遮断器1の遮断性能に影響することに着目した。そして、固定サポート41内において、熱ガス流の流動性を確保しつつ、周囲の消弧性ガス(高温ガスとなっていない消弧性ガス)と撹拌することが、ガス遮断器1における冷却性能及び遮断性能の向上に寄与することを見出し、本発明に想到した。
すなわち、本発明に係るガス遮断器1の骨子は、遮断時に消弧性ガスの吹付により発生した熱ガス流を導入し、冷却して金属容器2内へ排出する固定サポート41内において、熱ガス流を導入し排出するまでの流路上に複数のガス整流部材を備え、これらのガス整流部材にそれぞれ熱ガス流が通過可能な複数の孔を形成することである。
この構成によれば、ガス整流部材の複数の孔を通過する過程で熱ガス流が拡散され、周囲のガスと撹拌される。そして、この撹拌作用により熱ガス流が冷却されて排出される。このため、熱ガス流の流路に折返し箇所を設ける場合と比較して熱ガス流の滞留を回避しつつ、熱ガス流を効果的に冷却しながら排出することができる。この結果、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができる。
ここで、本実施の形態に係るガス遮断器1が有する固定サポート41の構成について、図2及び図3を参照して説明する。図3は、本実施の形態に係るガス遮断器1の固定サポート41の説明図である。図3Aにおいては、固定アーク接触子43の中心を通過する固定サポート41の断面を模式的に示している。図3Bにおいては、図3Aに示す一点鎖線A−Aにおける平面図である。
図2に示すように、固定サポート41の内部には、ガス整流部44が設けられている。ガス整流部44は、固定サポート41および固定サポート41で囲まれる領域で構成され、概して下方側に開口した円筒形状を有している。ガス整流部44は、固定主接触子42が形成された固定サポート41の一部(以下、適宜「主接触子形成部42a」という)よりも小径に構成されている。ガス整流部44の周面の一部には、一対の開口部441a、441bが形成されている。これらの開口部441a、441bは、互いに対向する位置に配置されている。例えば、開口部441a、441bは、矩形状を有している。
固定サポート41において、固定アーク接触子43は、主接触子形成部42aとガス整流部44との境界部分に支持されている。より具体的にいうと、固定アーク接触子43は、主接触子形成部42aの内周面に形成された一対の連結部45a、45b(図2に不図示、図6参照)により支持されている。固定アーク接触子43は、その上端部が一対の連結部45a、45bに連結されている。なお、これらの連結部45a、45bは、図2における紙面に対して垂直方向に延在して配置されている。
固定サポート41(より具体的には、ガス整流部44)の内部には、複数(ここでは、2枚)のガス整流部材としてのガス整流面7(71、72)が設置されている。これらのガス整流面7(71、72)は、固定サポート41(より具体的には、ガス整流部44)において、熱ガス流を導入し排出するまでの流路上に配置されている。これらのガス整流面7(71、72)は、固定サポート41に導入された熱ガス流の流動性を確保しながら冷却する役割を果たす。
本実施の形態において、ガス整流面7(71、72)は、円筒形状を有し、同軸状に配置されている。すなわち、これらのガス整流面7(71、72)の中心軸は、平面視にて、固定サポート41(ガス整流部44)の中心軸と一致している。以下においては、説明の便宜上、内側に配置されるガス整流面7を内側整流面71と呼び、外側に配置されるガス整流面7を外側整流面72と呼ぶものとする。これらの内側整流面71と外側整流面72とは互いに対向して配置されている。より具体的には、内側整流面71と外側整流面72とは、後述する孔71a、72aが形成された箇所が対向するように配置されている。
内側整流面71及び外側整流面72は、下方側に開口した形状を有し、その上端部が円形の連結面73にて連結されている。外側整流面72は、その外周面がガス整流部44の内周面と同径に構成されている。したがって、ガス整流部44の開口部441a、441bが配置される部分において、外側整流面72は、これらの開口部441a、441bに対向している。内側整流面71の開口部は、固定アーク接触子43に対向して配置されている。また、内側整流面71の下端部側(固定アーク接触子43側)には、閉塞部材として機能するフランジ部74が設けられている。フランジ部74は、平面視にて円環形状を有している(図3B参照)。フランジ部74は、その内縁部が内側整流面71の外周面の下端部近傍に接続される一方、その外縁部がガス整流部44の内周面(内壁面)に接続されている。
図3Aに示すように、内側整流面71及び外側整流面72の円筒外周面には、それぞれ熱ガス流が通過可能な複数の孔71a、72aが形成されている。これらの孔71a、72aは、内側整流面71及び外側整流面72の全体に亘って配列されている。孔71aは、内側整流面71の内側の空間S1と、内側整流面71と外側整流面72との間の空間S2とを連通している。孔72aは、内側整流面71と外側整流面72との間の空間S2と、金属容器2内における消弧室3外の空間S3とを連悦している。すなわち、内側整流面71の内側の空間S1と、金属容器2内における消弧室3外の空間S3とは、孔71a、72aを介して連通している。
また、孔71aと孔72aとは、少なくとも一部が対向しない位置に配置されている。なお、図3Aにおいては、孔71a及び孔72aの全てが対向しない位置に配置された場合について示している。孔71aは、孔72aの位置から図3Aに示す上下方向及び左右方向にずれた位置に配置されている。より具体的にいうと、孔71aは、図3Aに示す上下方向に隣り合う孔72aの中間位置に配置されると共に、同図に示す左右方向に隣り合う孔72aの中間位置に配置されている。
本実施の形態において、内側整流面71及び外側整流面72は、鉄やステンレス等の金属板にパンチングプレス加工を施したパンチングメタルで形成される。なお、内側整流面71及び外側整流面72を構成する材料については、パンチングメタルに限定されるものではなく適宜変更が可能である。高温ガスで構成される熱ガス流に対する耐久性が確保されることを前提として、任意の材料を内側整流面71及び外側整流面72に適用することができる。
以下、このような構成を有するガス遮断器1における熱ガス流の流路について、図4を参照して説明する。図4は、本実施の形態に係るガス遮断器1における熱ガス流の流路の説明図である。図4Aにおいては、ガス遮断器1における閉路状態を示し、図4Bにおいては、ガス遮断器1における開路状態を示している。ガス遮断器1の構成要素の動作については、図2と共通するため、詳細な説明を省略する。なお、図4Bにおいては、固定アーク接触子43と可動アーク接触子55との間に発生したアーク放電Aが消弧された場合について示している。
図4Aに示す閉路状態においては、パッファシリンダ52の上方移動に伴い、パッファ室522内に消弧性ガスが導入された状態となっている。具体的には、金属容器2内の消弧性ガスが開口部441a、441bを介して固定サポート41内に導入される。このとき、消弧性ガスは、ガス整流部44内のガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)に形成された複数の孔71a、72aを介して固定サポート41内に導入される。固定サポート41内に導入された消弧性ガスは、ノズル53の内周面と可動アーク接触子55の外周面との間に形成された間隙を介してパッファ室522内に送り込まれる。
図4Aに示す閉路状態から開路状態に移行する場合には、パッファシリンダ52の下方移動に伴い、パッファ室522内に配置された消弧性ガスが圧縮される。そして、圧縮された消弧性ガスが、パッファシリンダ52の内側を押し上げられる。このとき、消弧性ガスは、ノズル53の内周面と可動アーク接触子55の外周面との間に形成された間隙を介してノズル53内に送り込まれる。そして、ノズル53を介してアーク放電Aに吹き付けられる(図2B参照)。アーク放電Aの消弧に伴い、消弧性ガスは熱ガス流となる。
熱ガス流は、図4Bに示すように、固定サポート41の主接触子形成部42aを介してガス整流部44に送り込まれる。ガス整流部44において、熱ガス流は、内側整流面71の内側の空間S1に送り込まれる。そして、熱ガス流は、内側整流面71に形成された複数の孔71aを介して、内側整流面71と外側整流面72との間の空間S2に送り込まれる。さらに、熱ガス流は、外側整流面72に形成された複数の孔72aを介して、金属容器2内における消弧室3外の空間S3に送り出される。すなわち、熱ガス流は、ガス整流部44に設置された複数のガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)によって整流された後、消弧室3外に排出される。
ここで、ガス整流部44内における熱ガス流の流れについて、図5を参照して説明する。図5は、本実施の形態に係るガス遮断器1におけるガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)の拡大図である。上述したように、内側整流面71と外側整流面72とは、対向して配置されている。また、内側整流面71に形成される孔71aと、外側整流面72に形成される孔72aとは、対向しない位置に配置されている。このため、孔71aから空間S2に送り込まれた熱ガス流は、孔72aに直接流れ込むのではなく、外側整流面72の表面(内周面)に突き当たる。そして、熱ガス流は、空間S2内で上下方向(又は左右方向)に流れた後、孔72aから空間S3に送り出される。
このようにガス整流部44の空間S2内で上下方向(又は左右方向)に流れた後、孔72aに流れ込む過程において、熱ガス流は拡散される。これにより、熱ガス流は、空間S2内に存在する周囲の常温ガス(高温となっていない消弧性ガス)と撹拌される。そして、熱ガス流は、この撹拌作用により冷却された状態で空間S3に排出される。この場合において、固定サポート41内では、熱ガス流が折り返される場合のように熱ガス流が滞留する事態が発生し難い。このため、固定サポート41内における熱ガス流の滞留に起因する遮断性能の劣化を抑制することができる。この結果、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができる。
また、ガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)は、固定サポート41(ガス整流部44)内に設置されている。このため、ガス遮断器1においては、熱ガス流を冷却するための特別なスペースが要求されることはない。この結果、装置全体の小型化を実現しつつ、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができる。
ガス整流部44内においては、内側整流面71と外側整流面72とが対向して配置されている。このため、ガス整流部44内には、2層構造を有するガス整流面7が形成される。これにより、ガス整流面7が離間して配置される場合と比べて、複数の孔71a、72aを通過する過程で熱ガス流を拡散させ、撹拌効果を向上することができる。
内側整流面71及び外側整流面72は、それぞれ円筒形状を有し、同軸状に配置されている。このため、ガス整流面7が三角形状などの角部を有する場合と比べて一定箇所に熱ガス流が集中することなく、固定サポート41に導入された熱ガス流を均一にガス整流面7の下流側に進めることができる。これにより、熱ガス流に対する冷却効果を更に向上することができる。また、ガス整流面7が同軸状に配置された円筒形状を有することから、固定サポート41内の空間を有効に活用することができる。
特に、内側整流面71に形成される孔71aと、外側整流面72に形成される孔72aとは、対向しない位置に配置されている。このため、対向して配置されるガス整流面7の間で屈曲する熱ガス流の流路を構成することができる。これにより、これらの孔71a、72aを通過する過程で熱ガス流を更に周囲の消弧性ガスと撹拌することでき、熱ガス流に対する冷却効果を向上することができる。上記実施の形態では、孔71aと孔72aの全部が対向しない位置に配置される場合について説明しているが、これらの孔71a、72aの一部が対応しない位置に配置される場合においても、同様の効果が期待できる。
また、ガス整流部44内で最も内側に配置された内側整流面71の外周面と、ガス整流部44の内壁面(内周面)との間には、フランジ部74が設けられている。これにより、内側整流面71の外周面とガス整流部44の内壁面との間が閉塞されることから、ガス整流面7の孔71a、72aを通過することなく熱ガス流がガス整流部44から排出されるのを防止することができる。これにより、消弧によって発生した熱ガス流の全体を冷却することができる。
さらに、ガス整流面7は、パンチングメタルで形成されている。このようにパンチングメタルでガス整流面7を形成することにより、簡単な構成でガス整流面7を構成することができる。また、パンチングメタルに接触する過程において、固定サポート41(ガス整流部44)内を流れる熱ガス流から熱を奪うことができるので、熱ガス流の冷却効果を更に高めることができる。
なお、上述したガス遮断器1においては、ガス整流部44に2枚のガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)を備える場合について説明している。しかしながら、ガス整流面7の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。熱ガス流の冷却性能を確保することを前提として、ガス整流部44に3枚以上のガス整流面7を備えるようにしてもよい。
また、ガス整流面の設置場所については、ガス整流部44内に限定されるものではない。固定サポート41における熱ガス流の流路上であれば、任意の位置にガス整流面を設置することができる。固定サポート41における熱ガス流の導入側に、さらにガス整流部材(ガス整流面)を備えるようにしてもよい。例えば、図6に示すように、固定アーク接触子43を支持する連結部45a、45bの周囲に形成される開口部42bにガス整流面10を設置するようにしてもよい。この場合には、ガス整流部44に導入される前に熱ガス流を撹拌することができ、熱ガス流の冷却効果を高めることができる。
さらに、上述したガス遮断器1においては、ガス整流部44に円筒形状のガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)を備える場合について説明している。しかしながら、ガス整流面7の構成については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。以下、本実施の形態の変形例に係るガス遮断器1のガス整流面8、9の構成について、図7及び図8を参照して説明する。なお、以下に示すガス整流面8、9の構成は一例を示すものであり、熱ガス流の冷却性能を確保することを前提として、任意の形状や数のガス整流面7を適用することができる。
図7及び図8は、本実施の形態の変形例に係るガス遮断器1のガス整流面8、9の説明図である。図7においては、円錐形状を有するガス整流面8について示し、図8においては、ガス整流部44内で交差するガス整流面9について示している。図7A及び図8Aにおいては、固定アーク接触子43の中心を通過する固定サポート41の断面を模式的に示している。図7Bにおいては、図7Aに示すガス整流面8を下方側から示している。図8Bにおいては、図8Aに示すガス整流面9を下方側から示している。図7及び図8に示すガス整流面8、9は、上述したガス整流面7と同様に、パンチングメタルで構成することができる。なお、図8においては、説明の便宜上、ガス整流部44の内壁面に沿って円筒形状を有する外側整流面72と、平面視にて円形状を有する連結面73とを有する場合について示している。
図7に示すように、ガス整流面8は、熱ガス流の流路の下流側(図7に示す上方側)に頂点部8aが配置され、上流側(図7に示す下方側)に開口部8bが配置される円錐形状を有している。言い換えると、ガス整流面8は、固定サポート41の熱ガス流の導入側に開口部8bを有し、固定サポート41の奥側(ガス整流部44の上底部側)に頂点部8aを有している。ガス整流面8の斜面部8cには、複数の孔8dが形成されている。これらの孔8dは、斜面部8cの全体に亘って配列されている。また、これらの孔8dは、ガス整流面8(斜面部8c)に対して垂直に形成されている。なお、これらの孔8dは、上述したガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)の孔71a、72aと同様に、熱ガス流を通過可能に構成されている。ガス整流面8は、斜面部8cの下端に配置される周縁部8eにて固定サポート41(より具体的には、ガス整流部44)の内壁面に固定されている。
ガス整流部44内においては、複数(ここでは、3枚)のガス整流面8(81、82、83)が配置されている。これらのガス整流面8(81、82、83)は、固定サポート41(より具体的には、ガス整流部44)において、熱ガス流を導入し排出するまでの流路上に配置されている。これらのガス整流面8(81、82、83)は、図7に示す上下方向に重なるように配置されている。以下においては、説明の便宜上、下方側に配置されるガス整流面8を下側整流面81と呼び、上方側に配置されるガス整流面8を上側整流面82と呼び、これらの間に配置されるガス整流面8を中央整流面83と呼ぶものとする。
これらの下側整流面81、中央整流面83及び上側整流面82は、互いに対向して配置されている。また、これらの下側整流面81、中央整流面83及び上側整流面82は、それぞれの頂点部8aが同一直線上に配置されている。より具体的にいうと、これらの下側整流面81、中央整流面83及び上側整流面82の頂点部8aは、平面視にて、固定サポート41(ガス整流部44)の中心軸を通過する直線上に配置されている。このように頂点部8aを同一直線状に配置した状態において、これらの下側整流面81、中央整流面83及び上側整流面82は、斜面部8cが同一の傾斜角度となるように設置されている。
なお、下側整流面81、中央整流面83及び上側整流面82は、斜面部8cに形成される複数の孔8dの位置を除き、同一の構成を有している。下側整流面81、中央整流面83及び上側整流面82の孔8dは、上述したガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)の孔71a、72aと同様に、少なくとも一部が対向しない位置に配置されている。これにより、熱ガス流が拡散しながら通過し、熱ガス流の撹拌効果を向上することができるものとなっている。
このようなガス整流面8において、パッファシリンダ52の下方移動に伴って発生した熱ガス流は、下側整流面81に形成された孔8d、中央整流面83に形成された孔8d及び上側整流面82に形成された孔8dを介して固定サポート41(ガス整流部44)外に排出される。この場合、それぞれのガス整流面8の孔8dを通過する過程において、熱ガス流は拡散される。これにより、熱ガス流は、ガス整流部44内に存在する周囲の常温ガス(高温となっていない消弧性ガス)と撹拌されて固定サポート41外に排出される。また、固定サポート41内では、熱ガス流が折り返される場合のように熱ガス流が滞留する事態が発生し難い。このため、固定サポート41内における熱ガス流の滞留に起因する遮断性能の劣化を抑制することができる。この結果、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができる。
特に、ガス整流面8においては、熱ガス流の導入側に開口した円錐形状を有している。このため、三角形状などの角部を有する場合と比べて一定箇所に熱ガス流が集中することなく、固定サポート41に導入された熱ガス流を均一にガス整流面の下流側に進めることができる。これにより、熱ガス流に対する冷却効果を更に向上することができる。しかも、孔8dは、ガス整流面8(斜面部8c)に対して垂直に形成されている。このため、これらの孔8dを通過する際、熱ガス流は拡散されるように均一に通過し、周囲の常温ガスと撹拌される。これにより、冷却効果を更に向上することができる。
また、整流面8においては、円錐形状の頂点部8aが同一直線上に配置されている。このため、複数のガス整流面8(下側整流面81、中央整流面83及び上側整流面82)を同一形状とすることができる。これにより、ガス整流面8の形成に要するコストを低減すると共に、固定サポート41に対してガス整流面8を固定する際の作業を効率化することができる。
さらに、ガス整流面8においては、その開口部8bが固定サポート41(ガス整流部44)の内壁面に固定されている。このため、ガス整流面8の孔8dを通過することなく熱ガス流が固定サポート41から排出されるのを防止することができる。これにより、消弧によって発生した熱ガス流の全体を冷却することができる。
図8に示すように、ガス整流面9は、平面形状を有しており、ガス整流部44内で交差している。例えば、ガス整流面9は、可動アーク接触子55の移動方向(図8Aに示す上下方向)と、この可動アーク接触子55の移動方向に交差する方向(図8Aに示す左右方向及び図8の紙面に対する垂直方向)に並べて配置されている。以下においては、説明の便宜上、図8Aに示す左右方向に延在するガス整流面9を水平整流面91と呼び、図8Aにおける紙面と平行に延在するガス整流面9を第1垂直整流面92と呼び、図8Aに示す上下方向であって、同図における紙面と垂直に延在するガス整流面9を第2垂直整流面93と呼ぶものとする。
これらの水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93は、互いに直交するように交差して配置されている。水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93の周縁部は、外側整流面72に固定されている。また、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93の上端部は、連結面73に固定されている。なお、ガス整流部44の内壁面に対する水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93の固定態様については、これに限定されるものではなく適宜変更が可能である。
水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93には、それぞれ複数の孔91a、92a、93aが形成されている(孔93aについては不図示)。これらの孔91a、92a、93aは、それぞれ水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93の全体に亘って配列されている。なお、これらの孔91a、92a、93aは、上述したガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)の孔71a、72aと同様に、熱ガス流を通過可能に構成されている。
隣り合う水平整流面91は、互いに対向して配置されている。隣り合う水平整流面91に形成された孔91aは、上述したガス整流面7(内側整流面71及び外側整流面72)の孔71a、72aと同様に、少なくとも一部が対向しない位置に配置されている。これにより、熱ガス流が拡散しながら通過し、熱ガス流の撹拌効果を向上することができるものとなっている。第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93の配置、並びに、これらに形成される孔92a及び孔93aの配置についても同様である。
このようなガス整流面9において、パッファシリンダ52の下方移動に伴って発生した熱ガス流は、水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93に形成された複数の孔91a、92a、93aを介して固定サポート41(ガス整流部44)外に排出される。この場合、それぞれのガス整流面9の孔91a、92a、93aを通過する過程において、熱ガス流は拡散される。これにより、熱ガス流は、ガス整流部44内に存在する周囲の常温ガス(高温となっていない消弧性ガス)と撹拌されて固定サポート41外に排出される。また、固定サポート41内では、熱ガス流が折り返される場合のように熱ガス流が滞留する事態が発生し難い。このため、固定サポート41内における熱ガス流の滞留に起因する遮断性能の劣化を抑制することができる。この結果、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができる。
特に、ガス整流面9においては、水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93が、ガス整流部44内にて交差するように配置されている。このため、ガス整流部44内の熱ガス流の進行方向を変更することができる。これにより、ガス整流部44内で熱ガス流を効果的に撹拌することができる。
しかも、水平整流面91、第1垂直整流面92及び第2垂直整流面93は、固定サポート41内にて、可動アーク接触子55の移動方向及び当該可動アーク接触子55の移動方向に交差する方向にそれぞれ複数枚ずつ配置されている。このため、いずれの方向にも少なくとも2つのガス整流面9が対向して配置されることから、少なくとも2層構造を有するガス整流面9を構成できる。これにより、ガス整流面9の複数の孔91a、92a、93aにより形成される流路の構成を複雑化することができ、固定サポート41に導入された熱ガス流の撹拌効果を向上することができる。
なお、本発明は上記実施の形態に限定されず、さまざまに変更して実施可能である。上記実施の形態において、添付図面に図示されている部材や孔などの大きさや形状などについては、これに限定されず、本発明の効果を発揮する範囲内で適宜変更が可能である。その他、本発明の目的の範囲を逸脱しない限りにおいて適宜変更して実施可能である。
例えば、上記実施の形態においては、固定サポート41(例えば、ガス整流面44)内に板状部材で構成されるガス整流面7(8、9)を設置する場合について説明している。しかしながら、固定サポート41内に導入された熱ガス流を撹拌する構成については、このような板状部材で構成されるガス整流面7(8、9)に限定されるものではなく適宜変更が可能である。例えば、ワイヤー等の線材やスチールウール等の金属繊維などをガス整流部材として固定サポート41内に配置し、熱ガス流を整流(撹拌)するようにしてもよい。
本発明のガス遮断器によれば、熱ガス流を効果的に冷却して適切な遮断性能を確保することができるという効果を奏し、特に、金属容器内に複数相の消弧室が組み込まれたパッファ型ガス遮断器に好適に用いることができる。
1 ガス遮断器
2 金属容器
21 密閉空間
3 消弧室
4 固定部
41 固定サポート
42 固定主接触子
43 固定アーク接触子
44 ガス整流部
441a、441b 開口部
45a、45b 連結部
5 可動部
51 可動サポート
52 パッファシリンダ
521 摺動部
522 パッファ室
53 ノズル
54 可動主接触子
55 可動アーク接触子
56 固定ピストン
57 操作ロッド
6 絶縁支持体
7、8、9、10 ガス整流面
71 内側整流面
72 外側整流面
73 連結面
71a、72a 孔
8a 頂点部
8b 開口部
8c 斜面部
8d 孔
8e 周縁部
81 下側整流面
82 上側整流面
83 中央整流面
91 水平整流面
92 第1垂直整流面
93 第2垂直整流面
91a、92a、93a 孔
A アーク放電
S1、S2、S3 空間

Claims (7)

  1. 消弧性ガスを充填した容器内で、可動アーク接触子が固定アーク接触子から離間する際に発生するアークに前記消弧性ガスを吹き付けて消弧するガス遮断器であって、
    前記固定アーク接触子を支持すると共に遮断時に前記消弧性ガスの吹付により発生した熱ガス流を導入し、冷却して前記容器内へ排出する固定サポートを備え、
    前記固定サポートは、前記熱ガス流を導入し排出するまでの流路上に複数のガス整流部材を備え、
    前記複数のガス整流部材の内、少なくとも2つが、孔が形成された箇所が対向するように配置され、
    前記ガス整流部材には、それぞれ前記熱ガス流が通過可能な複数の孔が形成され
    対向して配置された前記ガス整流部材は、それぞれ円錐形状を有し、前記固定サポートの前記熱ガス流の導入側に開口部を有し、前記固定サポートの奥側に頂点部を有し、
    対向して配置された前記ガス整流部材において、前記複数の孔は、少なくとも一部が対向しない位置に配置されることを特徴とするガス遮断器。
  2. 前記ガス整流部材は、前記頂点部が同一直線上に配置されることを特徴とする請求項1記載のガス遮断器。
  3. 前記ガス整流部材は、前記開口部が前記固定サポートの内壁面に固定されることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のガス遮断器。
  4. 前記固定サポートは、前記熱ガス流の導入側に、さらに前記ガス整流部材を備えたことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のガス遮断器。
  5. 消弧性ガスを充填した容器内で、可動アーク接触子が固定アーク接触子から離間する際に発生するアークに前記消弧性ガスを吹き付けて消弧するガス遮断器であって、
    前記固定アーク接触子を支持すると共に遮断時に前記消弧性ガスの吹付により発生した熱ガス流を導入し、冷却して前記容器内へ排出する固定サポートを備え、
    前記固定サポートは、前記熱ガス流を導入し排出するまでの流路上に複数のガス整流部材を備え、
    前記ガス整流部材の内、少なくとも2つが前記固定サポート内にて、前記可動アーク接触子の移動方向及び当該可動アーク接触子の移動方向に交差する方向に配置され、
    前記ガス整流部材には、それぞれ前記熱ガス流が通過可能な複数の孔が形成されることを特徴とするガス遮断器。
  6. 前記ガス整流部材は、前記固定サポート内にて、前記可動アーク接触子の移動方向及び当該可動アーク接触子の移動方向に交差する方向にそれぞれ複数枚ずつ配置されることを特徴とする請求項5記載のガス遮断器。
  7. 前記ガス整流部材は、パンチングメタルによって形成されることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のガス遮断器。
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