JP6641199B2 - 建具 - Google Patents
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Description
特許文献1に記載の建具(吊下移動間仕切)は、建物の開口部に設けられた上枠と、開口部内に配置される障子(矩形パネル)と、上枠のレールに沿って移動可能とし、障子に連結して当該障子をレールに沿って移動可能に吊下げ支持する2つの吊車(主ランナー、副ランナー)とを備える。また、レールには、障子がレールに沿って移動され当該障子を収納するための収納位置に位置した際に、一方の吊車(副ランナー)に対応する位置に、当該一方の吊車を上枠(レール)の内外に挿通可能とする切欠部(切欠開口部)が形成されている。
そして、特許文献1に記載の建具では、ユーザは、障子を収納する際、レールに沿って当該障子を収納位置に位置付けた後、切欠部を介して一方の吊車がレール外部に移動するように、他方の吊車を回転軸として当該障子を回転させる。
また、本発明に係る建具では、障子が収納位置に位置した状態で操作部材に第1ユーザ操作が行われた場合には、下軸部材は、障子に対する可動吊車の移動に連動する。そして、下軸部材は、下軸受け部に係合して基準吊車とともに鉛直軸を中心とする障子の回転軸となる。このため、可動吊車が切欠部を介して上枠外に移動した際に基準吊車のみに障子の荷重が加わることがなく、障子を円滑に回転させることができる。
また、本発明に係る建具では、障子が収納位置に位置した状態で操作部材に第1ユーザ操作が行われた場合には、下軸部材は、障子に対する可動吊車の移動に連動する。そして、下軸部材は、下軸受け部に係合して基準吊車とともに鉛直軸を中心とする障子の回転軸となる。このため、可動吊車が切欠部を介して上枠外に移動した際に基準吊車のみに障子の荷重が加わることがなく、障子を円滑に回転させることができる。
〔建具の概略構成〕
図1は、本発明の実施の形態1に係る建具1を第1空間Sp1側から見た正面図である。図2は、建具1の縦断面図である。図3は、建具1の横断面図である。
なお、以下で記載する「上下」及び「左右」は、図1中の「上下」及び「左右」に相当するものである。また、以下で記載する「見込み方向」は、図2の矢印Arで示すように、建具1の奥行きに沿った方向である。見込み方向に沿った平面については、見込み面と称し、見込み方向に直交する平面については見付け面と称する場合がある。
ここで例示する建具1は、建物内部の空間を2つの第1,第2空間Sp1,Sp2に仕切った閉塞状態(図1ないし図3に示した状態)と、第1,第2空間Sp1,Sp2を繋げて仕切りのない1つの空間にした解放状態(図10(e)参照)とを切り替えることができる移動間仕切りである。この建具1は、図1ないし図3に示すように、枠体2と、複数(本実施の形態1では3つ)の障子3(3a〜3c)と、3つの障子3a〜3c毎にそれぞれ設けられた基準吊車4、可動吊車5、可動装置6(図6,図7参照)、及び回動機構7(図6,図7参照)とを備える。
枠体2は、図1ないし図3に示すように、上枠21と、左右の縦枠22とを備え、建物の開口部(躯体B(図2,図3))に固定される。それぞれの上枠21及び縦枠22は、アルミニウム合金によって成形した押し出し形材であり、全長にわたって略一様な断面形状を有する。
上枠21は、建物の開口部における上縁部に固定される部分であり、図2に示すように、第1,第2空間Sp1,Sp2側の各見付け面をそれぞれ構成する第1,第2見付け壁部211,212と、第1,第2見付け壁部211,212の間に設けられたレール213とを備える。
本実施の形態1では、第1見付け壁部211は、上下方向の幅寸法が第2見付け壁部212における上下方向の幅寸法よりも短くなるように形成されている。すなわち、上枠21が建物の開口部における上縁部に固定された状態では、第1見付け壁部211の下縁部は、第2見付け壁部212の下縁部よりも上方に位置する。
基部2131は、建物の開口部における上縁部に対向し、当該上縁部に沿って左右方向に沿って延びる部分である。そして、基部2131における幅方向の略中心位置には、上方に向けて窪み、左右方向に延びる凹条部2131aが形成されている。そして、凹条部2131aには、左右方向に沿って一定の間隔を空けて、3つの上軸受け部8(図2,図4参照)が取り付けられている。なお、上軸受け部8の構成については、回動機構7を説明する際に説明する。
第1レール部2132aは、基部2131における第1空間Sp1側の縁部から下方に向けて略直角に屈曲し、さらに、第2空間Sp2側に略直角に屈曲して延在した部分であり、基準吊車4を左右方向に移動可能に支持する。
第2レール部2132bは、第1レール部2132aにおける第2空間Sp2側に延在した縁部から下方に向けて略直角に屈曲し、さらに、第2空間Sp2側に略直角に屈曲して延在した部分であり、可動吊車5を左右方向に移動可能に支持する。本実施の形態1では、上枠21が建物の開口部における上縁部に固定された状態では、第2レール部2132bにおける下方側の一部は、第1見付け壁部211の下縁部よりも下方に位置する。また、第2レール部2132bには、可動吊車5を見込み方向(図1の紙面に直交する方向)に沿ってレール213内外に挿通可能とする切欠部2132c(図1)が形成されている。
以上説明したように、本実施の形態1では、レール213は、上下2本のレールを利用し、上方側の第1レール部2132a,2133aにて基準吊車4を左右方向に移動可能に支持し、下方側の第2レール部2132bにて可動吊車5を左右方向に移動可能に支持する。
3つの障子3a〜3cは、略同一の構成を有する。このため、以下では、1つの障子3のみを説明する。なお、3つの障子3a〜3cにおいて、同一の構成については同一の符号を付している。
障子3は、建物の開口部内に配置される。この障子3は、図2または図3に示すように、骨組体31と、第1表面材32と、第2表面材33とを備える。
骨組体31は、本発明に係る框としての機能を有する。この骨組体31は、アルミニウムやスチール等の金属材料の成形材であり、障子3の上下両縁部をそれぞれ構成する上框311(図2)及び下框312(図2)と、障子3の左右両縁部をそれぞれ構成する戸尻側縦框313(図3)及び戸先側縦框314(図3)とを四周枠組みすることで矩形枠状に構成されている。
本実施の形態1では、上框311及び下框312の両端部を戸尻側縦框313及び戸先側縦框314の側面にそれぞれ当接させるようにして骨組体31を構成している。そして、上框311及び下框312と戸尻側縦框313及び戸先側縦框314とは、戸尻側縦框313及び戸先側縦框314を介して上框311及び下框312のビスホール3111,3121(図2)にそれぞれ固定ネジ(図示略)が螺合されることにより、互いに連結される。
第1保持部3112aは、天面壁部3112における第1空間Sp1側の縁部から上方に向けて立設され、第1表面材32を保持する部分である。
第2保持部3112bは、天面壁部3112における第2空間Sp2側の縁部から上方に向けて立設され、第2表面材33を保持する部分である。
移動案内部3112cは、後述する吊車移動部材61を左右方向に移動可能に支持する部分である。この移動案内部3112cは、溝部3112dと、一対の係止片3112eとを備える。
溝部3112dは、天面壁部3112において、下方に向けて窪み、左右方向に沿って延びるように形成されている。
一対の係止片3112eは、溝部3112dを構成する一対の側壁の上端部から互いに近接する方向に突出するように形成されている。
第2表面材33は、第2空間Sp2側の面を構成する面材であり、第2保持部3112b等により、骨組体31の他方の面に取り付けられる。
図4は、基準吊車4の構成を示す縦断面図である。
基準吊車4は、第1レール部2132a,2133aに対して左右方向に移動可能に支持され、障子3の戸先側(図1中、右側)に連結して障子3を左右方向に移動可能に吊下げ支持する。この基準吊車4は、図4に示すように、第1支持部材41と、第1吊車本体42とを備える。
第1支持部材41は、円柱形状を有し、当該円柱の中心軸が上下方向に向く姿勢で、固定金具3140(図6,図7,図9参照)を介して戸先側縦框314に固定される。そして、第1支持部材41は、当該円柱の中心軸を中心として回転可能に第1吊車本体42を支持する。
この第1支持部材41には、外周面から外側に張り出し、第1吊車本体42を上下方向から回転可能に挟持する一対の挟持部411,412が設けられている。また、この第1支持部材41には、当該円柱の中心軸に沿って、上端部から下端部に向けて貫通した貫通孔413が形成されている。
第1転動部421は、第1支持部材41が挿通される円環形状を有し、第1レール部2132a,2133aに摺接しながら、第1支持部材41に対して回転する部分である。この第1転動部421の上面には、下方に向けて窪み、平面視で当該円環の中心軸と同心となる円環状の凹部4211が形成されている。
第1軸受け部422は、円環状のボールベアリング(ボール4221を挟持する一対の軌道輪4222が上下方向に対向したボールベアリング)で構成され、凹部4211に収納される。そして、第1軸受け部422は、第1支持部材41における上方側の挟持部411から荷重を受けながら、第1支持部材41を中心として第1転動部421を回転可能にする。
図5は、可動吊車5の構成を示す縦断面図である。
可動吊車5は、第2レール部2132bに対して左右方向に移動可能に支持され、後述する吊車移動部材61を介して障子3の戸尻側(図1中、左側)に連結し、障子3を左右方向に移動可能に吊下げ支持する。この可動吊車5は、図5に示すように、第2支持部材51と、第2吊車本体52とを備える。
第2支持部材51は、円柱形状を有し、当該円柱の中心軸が上下方向に向くように固定金具510を介して後述する吊車移動部材61に固定される。そして、第2支持部材51は、当該円柱の中心軸を中心として回転可能に第2吊車本体52を支持する。
この第2支持部材51には、外周面から外側に張り出し、第2吊車本体52を上下方向から回転可能に挟持する一対の挟持部511,512が設けられている。
第2転動部521は、第2支持部材51が挿通される円環形状を有し、第2レール部2132bに摺接しながら、第2支持部材51に対して回転する部分である。この第2転動部521の上面には、下方に向けて窪み、平面視で当該円環の中心軸と同心となる円環状の凹部5211が形成されている。
第2軸受け部522は、円環状のボールベアリング(径の異なる一対の軌道輪5222が当該径方向にボール5221を挟持するボールベアリング)で構成され、凹部5211に収納される。そして、第2軸受け部522は、内周側の軌道輪5222が第2支持部材51における上方側の挟持部511から荷重を受けながら、第2支持部材51を中心として第2転動部521を回転可能にする。
図6は、可動装置6及び回動機構7を示す図であって、操作部材62に非収納操作が行われた状態を示す図である。図7は、可動装置6及び回動機構7を示す図であって、操作部材62に収納操作が行われた状態を示す図である。
可動装置6は、ユーザ操作(収納操作(第1ユーザ操作)や非収納操作(第2ユーザ操作))に応じて障子3に対して可動吊車5を左右方向(レール213の長手方向)に移動させ、可動吊車5が切欠部2132cに挿通可能とする挿通位置(図7)または挿通不能とする非挿通位置(図6)に可動吊車5を位置付ける。
ここで、挿通位置(図7)に可動吊車5を位置付けた場合での基準吊車4と可動吊車5との間隔(第1の間隔)は、非挿通位置(図6)に可動吊車5を位置付けた場合での基準吊車4と可動吊車5との間隔(第2の間隔)よりも小さいものである。
この可動装置6は、図6または図7に示すように、吊車移動部材61と、操作部材62と、操作力伝達機構63とを備える。
また、吊車移動部材61の上面には、固定金具510を介して可動吊車5が固定される。すなわち、吊車移動部材61は、障子3に対して左右方向に移動することで可動吊車5を挿通位置(図7)または非挿通位置(図6)に位置付ける。
操作部材62は、ユーザ操作(収納操作や非収納操作)を受け付ける部材である。具体的に、操作部材62は、図8に示すように、所定方向に延びる操作ハンドル(レバー)で構成され、基端側が見込み方向に沿う回転軸RA1を介して回転可能に戸先側縦框314内部に軸支される。また、操作部材62は、基端側が回転軸RA1に軸支された状態で、戸先側縦框314における外周側の見込み面を構成する見込み壁部3141に形成された開口部(図示略)を介して、外部に突出するように配置される。
そして、非収納操作は、ユーザにより操作部材62の先端側が障子3に対して下方に移動(操作部材62が図6ないし図8中、時計回りに回転)されるユーザ操作である。また、収納操作は、ユーザにより操作部材62の先端側が障子3に対して上方に移動(操作部材62が図6ないし図8中、反時計回りに回転)されるユーザ操作である。
また、操作部材62の基端には、見込み方向に沿って延び、操作力伝達機構62に連結する摺動軸621が設けられている。
上下移動部材631は、操作部材62へのユーザ操作に応じて、障子3に対して上下方向に移動する部材である。この上下移動部材631は、第1上下移動部材6311と、第2上下移動部材6312とを備える。
また、第1上下移動部材6311において、一対のトラック孔6311a,6311bの間には、図8に示すように、右端縁から左端縁に向けて切り欠かれ、摺動軸621が挿通される係合溝6311cが形成されている。そして、第1上下移動部材6311は、操作部材62へのユーザ操作に応じて、摺動軸621が係合溝6311cの縁部分を押圧することにより、障子3に対して上下方向に移動(非収納操作に応じて上方向に移動(図8(a))、収納操作に応じて下方向に移動(図8(b)))する。
第2連結部材634は、第2上下移動部材6312と同様に戸先側縦框314内部に上下方向に移動可能に支持されるとともに、コーナードライブ632における中継部材6322の他端と第2上下移動部材6312の上端部とを連結する部材である。
回動機構7は、操作部材62へのユーザ操作(収納操作や非収納操作)に連動し、レール213に対して障子3を左右方向に移動可能とする移動可能状態(図6の状態)、または、レール213に対して障子3が左右方向に移動不能とする移動不能状態(図7の状態)に設定する。
この回動機構7は、図6または図7に示すように、下軸部材71と、上軸部材72と、上軸移動部材73とを備える。
下軸部材71は、上下方向に延びる円柱形状を有し、建物の開口部の下縁部に設けられた下軸受け部9(図2)に係合し、鉛直軸を中心とした障子3の回転軸となる。
ここで、下軸受け部9は、図2に示すように、上面の略中心位置に下軸部材71が挿入される係合孔91を有する。そして、下軸受け部9(9a〜9c)は、障子3の数と同一の数(本実施の形態1では3つ)だけ設けられ、建物の開口部の下縁部において、左右方向に所定間隔、離間して配置される(図10参照)。
ここで、上軸受け部8は、図4に示すように、下面の略中心位置に上軸部材72が挿入される係合孔81を有する。そして、上軸受け部8(8a〜8c)は、障子3の数と同一の数(本実施の形態1では3つ)だけ設けられ、レール213において、3つの下軸受け部9a〜9cに対向する位置にそれぞれ配置される(図10参照)。
上軸移動部材73は、上軸部材72を支持するとともに障子3に対して移動可能に支持され、障子3に対して移動することで上軸部材72が上軸受け部8に係合する係合位置(図7)、または係合しない非係合位置(図6)に上軸部材72を位置付ける。この上軸移動部材73は、図9に示すように、第1固定金具731と、回転カム732と、第2固定金具733とを備える。
第1連結部7311は、ネジSc3により、第2上下移動部材6312における右側の板面に固定される。すなわち、第1固定金具731は、操作部材62へのユーザ操作に応じて、第2上下移動部材6312とともに障子3に対して上下方向に移動する。
第2連結部7312には、表裏を貫通し、円弧状に延びるトラック孔7312aが形成されている。
回転板7321は、平面視円形状の板体で構成され、板面が左右方向に向く姿勢で、固定金具7320を介して戸先側縦框314における見込み壁部3141に対して左右方向に沿う回転軸を中心として回転可能に支持される。
第2軸部7323は、円柱形状を有し、当該円柱の中心軸が左右方向に向く姿勢で回転板7321における右側の板面(回転板7321の回転軸及び第1軸部7322の中心軸からずれた位置)に固定される。そして、第2軸部7323は、回転板7321の回転に伴って第1軸部7322が下方に移動した場合に上方に移動し、第1軸部7322が上方に移動した場合に下方に移動する。
上軸固定部7331は、断面視U字形状を有する板体で構成され、U字の開口部分が左側を向く姿勢で、戸先側縦框314内部に配置される。そして、上軸固定部7331には、上軸部材72の下端部が固定される。
カム連結部7332は、板体で構成され、板面が左右方向に向く姿勢で、上軸固定部7331の下端部に固定される。このカム連結部7332には、表裏を貫通し、円弧状に延びるトラック孔7332aが形成されている。そして、トラック孔7332aには、第2軸部7323が挿通される。すなわち、第2軸部7323は、回転板7321の回転に伴って回転した場合には、トラック孔7332aの縁部を押圧しながら、トラック孔7332aに沿って移動する。すなわち、第2固定金具733は、第2軸部7323にてトラック孔7332aの縁部が押圧されることにより、障子3に対して上下方向に移動する。
図10は、3つの障子3a〜3cの収納方法を示す図である。具体的に、図10(a)〜(e)は、図3に対応した図であり、図3に示した閉塞状態(建物内部の空間を2つの第1,第2空間Sp1,Sp2に仕切る状態)から解放状態(第1,第2空間Sp1,Sp2を繋げて仕切りのない1つの空間にした状態)へと切り替える手順をそれぞれ示している。
先ず、ユーザは、障子3aが当該障子3aを収納するための収納位置(図3)に位置した状態で、障子3aに設けられた操作部材62に収納操作を行う。この収納操作により、障子3aに設けられた下軸部材71及び上軸部材72が係合位置(図7,図9(b))に位置付けられて最も右側に設けられた下軸受け部9a及び上軸受け部8aにそれぞれ係合するとともに、障子3aに連結された可動吊車5が挿通位置(図7)に位置付けられる。そして、ユーザは、図10(a)に示すように、障子3aに連結された可動吊車5が切欠部2132cを介してレール213外に移動するように、下軸部材71及び上軸部材72を回転軸として、障子3aを第1空間Sp1側に略90°回転させる。
上述した操作により、建具1は、解放状態(図10(e))に設定される。
なお、解放状態(図10(e))から閉塞状態(図3)に切り替える場合には、上述した操作と逆の操作を行えばよい。
また、本実施の形態1に係る建具1では、障子3が収納位置に位置した状態で操作部材62に収納操作が行われた場合には、下軸部材71は、障子3に対する可動吊車5の移動に連動する。そして、下軸部材71は、下軸受け部9に係合して鉛直軸を中心とする障子3の回転軸となる。このため、可動吊車5が切欠部2132cを介して上枠21外に移動した際に基準吊車4のみに障子3の荷重が加わることがなく、障子3を円滑に回転させることができる。
次に、本発明の実施の形態2について説明する。
以下の説明では、実施の形態1と同様の構成には同一符号を付し、その詳細な説明は省略または簡略化する。
上述した実施の形態1に係る建具1では、鉛直軸を中心とした障子3の回転軸として、下軸部材71の他、上軸部材72を採用していた。
これに対して本実施の形態2に係る建具では、上軸部材72、上軸受け部8、及び上軸移動部材73が省略され、その代わりに、係合部材10を採用している。
なお、図11では、上述した実施の形態1に対応させ、障子3が3つ設けられている場合に対応させた係合部材10を示している。また、図11では、説明の便宜上、障子3aに連結された基準吊車4における第1支持部材41及び第1吊車本体42をそれぞれ第1支持部材41a及び第1吊車本体42aとし、障子3bに連結された基準吊車4における第1支持部材41及び第1吊車本体42をそれぞれ第1支持部材41b及び第1吊車本体42bとし、障子3cに連結された基準吊車4における第1支持部材41及び第1吊車本体42をそれぞれ第1支持部材41c及び第1吊車本体42cとしている。
具体的に、係合部材10は、図11に示すように、断面U字状の基部11と、一対の第1係合片12と、一対の第2係合片13と、一対の第3係合片14とを備える。
一対の第1係合片12は、基部11における断面U字の互いに対向する内面から突出するとともに、互いに近接する側に凸となる円弧を描くように左側にそれぞれ延びる形状を有する。
一対の第2係合片13は、一対の第1係合片12と同様の形状を有し、一対の第1係合片12の左側に設けられている。
一対の第3係合片14は、一対の第1,第2係合片12,13と同様の形状を有し、一対の第2係合片13の左側に設けられている。
以上説明した一対の第1〜第3係合片12〜14は、基部11に接続した部位がそれぞれ弾性変形可能となっている。
また、レール213に対して障子3bを右側に移動させ、当該障子3bを収納位置(図10(b))に位置付ける際には、第1吊車本体42bは、一対の第3係合片14を弾性変形させながら、当該一対の第3係合片14の間を通過する。また、この後、第1吊車本体42bは、一対の第2係合片13を弾性変形させながら、当該一対の第2係合片13の間を通過する。そして、第1吊車本体42bは、一対の第1係合片12の先端部分にて挟持されるとともに一対の第2係合片13により左側への移動が規制された状態(係合部材10に係合した状態)となる。この状態で、第1支持部材41bは、障子3bに設けられた下軸部材71とともに鉛直軸を中心とした障子3bの回転軸となる。
さらに、レール213に対して障子3cを右側に移動させ、当該障子3cを収納位置(図10(d))に位置付ける際には、第1吊車本体42cは、一対の第3係合片14を弾性変形させながら、当該一対の第3係合片14の間を通過する。そして、第1吊車本体42cは、一対の第2係合片13の先端部分にて挟持されるとともに一対の第3係合片14により左側への移動が規制された状態(係合部材10に係合した状態)となる。この状態で、第1支持部材41cは、障子3cに設けられた下軸部材71とともに鉛直軸を中心とした障子3cの回転軸となる。
ここまで、本発明を実施するための形態を説明してきたが、本発明は上述した実施の形態1,2によってのみ限定されるべきものではない。
上述した実施の形態1,2では、可動吊車5、下軸部材71、及び上軸部材72の移動を操作力伝達機構63等により機械的に行っていたが、これに限られず、モータ等により電動で行っても構わない。この際、操作部材62は、当該モータ等を駆動するためのスイッチ等で構成する。
Claims (5)
- 建物の開口部に設けられたレールを有する上枠と、前記開口部内に配置される障子と、前記障子に連結して当該障子を前記レールに沿って移動可能に吊下げ支持する吊車とを備えた建具であって、
前記吊車は、
前記障子に連結される基準吊車と、
前記障子に対して移動可能に連結し、前記基準吊車との間隔が第1の間隔または当該第1の間隔よりも大きい第2の間隔に変更される可動吊車とを備え、
前記障子には、
当該障子に対して移動可能に支持され、前記開口部の下縁部に設けられた下軸受け部に係合して前記基準吊車とともに鉛直軸を中心とした当該障子の回転軸となる下軸部材と、
第1ユーザ操作と第2ユーザ操作とを受け付ける操作部材と、が設けられ、
前記操作部材が前記第1ユーザ操作を受け付けた場合には、前記下軸部材が前記障子に対して移動して前記下軸受け部に係合する係合位置に位置付けられるとともに、前記可動吊車が前記障子に対して移動して前記第1の間隔に変更され、
前記操作部材が前記第2ユーザ操作を受け付けた場合には、前記下軸部材が前記障子に対して移動して前記下軸受け部に係合しない非係合位置に位置付けられるとともに、前記可動吊車が前記障子に対して移動して前記第2の間隔に変更され、
前記上枠には、前記障子が前記レールに沿って移動され当該障子を収納するための収納位置に位置した状態で、前記操作部材が前記第1ユーザ操作を受け付けた場合に、前記可動吊車を当該上枠の見込み方向に沿って当該上枠の内外に挿通可能とする切欠部が形成されている
ことを特徴とする建具。 - 前記上枠における前記下軸受け部に対向した位置には、上軸受け部が設けられ、
前記障子には、
当該障子に対して移動可能に支持され、前記上軸受け部に係合して前記下軸部材とともに鉛直軸を中心とした当該障子の回転軸となる上軸部材がさらに設けられ、
前記上軸部材は、前記操作部材が前記第1ユーザ操作を受け付けた場合に前記障子に対して移動して前記上軸受け部に係合する係合位置に位置付けられ、前記操作部材が前記第2ユーザ操作を受け付けた場合に前記障子に対して移動して前記上軸受け部に係合しない非係合位置に位置付けられる
ことを特徴とする請求項1に記載の建具。 - 前記基準吊車は、
前記レールに沿って転動する吊車本体と、
前記障子に固定され、鉛直軸を中心軸として回転可能に前記吊車本体を支持する支持部材とを備え、
前記上枠には、前記障子が前記収納位置に位置付けられた場合に、前記吊車本体に係合する係合部材が設けられ、
前記支持部材は、前記吊車本体及び前記係合部材が互いに係合した状態で、前記下軸部材とともに鉛直軸を中心とした前記障子の回転軸となる
ことを特徴とする請求項1に記載の建具。 - 前記障子は、複数設けられ、
前記基準吊車、前記可動吊車、及び前記操作部材は、複数の前記障子に対してそれぞれ設けられ、
前記下軸受け部は、複数の前記障子の数と同一の数だけ設けられとともに前記障子の移動方向に離間して配置され、
前記収納位置は、複数の前記障子毎に異なる位置に設定され、
複数の前記可動吊車は、当該可動吊車に対応する前記障子が当該障子に対応する前記収納位置に位置した状態で、当該障子に対応する前記操作部材が前記第1ユーザ操作を受け付けた場合に、同一の前記切欠部を介して前記上枠の内外に挿通可能とする
ことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の建具。 - 前記操作部材は、前記障子に設けられた操作ハンドルを有し、
前記障子には、
前記第1ユーザ操作または前記第2ユーザ操作による前記操作部材の操作力を前記可動吊車及び前記下軸部材に伝達し、前記可動吊車及び前記下軸部材を前記障子に対して移動させる操作力伝達機構をさらに備え、
前記操作力伝達機構は、前記障子の框に設けられている
ことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の建具。
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