JP6639976B2 - 二次電池の劣化判定装置 - Google Patents

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Description

この発明は、データセンタ、携帯電話基地局、またはその他各種の電力安定供給が求められる電源装置における非常用電源等に用いられる二次電池の劣化を判定する劣化判定装置に関する。
データセンタおよび携帯電話基地局等では、電力の安定供給が重要であり、定常時には交流商用電源が用いられるが、交流商用電源が停止した場合の無停電装置として、二次電池を用いた非常用電源が装備される。非常用電源の充電方式としては、充電回路を用いて定常時に微小電流で充電するトリクル充電の形式と、整流器に対して負荷と二次電池を並列に接続し、一定電流を印加して負荷を運転させつつ充電するフロート充電の形式とがある。一般的に非常用電源にはトリクル充電の形式が多く採用されている。
前記非常用電源は、商用電源で駆動される負荷の駆動が可能な電圧と電流が要求され、一つの二次電池であるバッテリの電圧は低く、また容量も小さいため、複数のバッテリが直列接続されたバッテリ群を複数並列に接続した構成とされる。個々のバッテリは、鉛蓄電池やリチウムイオン電池である。
このような非常用電源において、バッテリは劣化によって電圧が低下するため、信頼性確保のために、バッテリの劣化判定を行い、劣化したバッテリを交換しておくことが望まれる。しかし、データセンタ、携帯電話基地局等の大規模な非常用電源における多数のバッテリを精度良く劣化判定できる装置は、提案されるに至っていない。
従来のバッテリの劣化判定の提案例としては、車載バッテリチェッカーとして、バッテリ全体を纏めて計測する提案(例えば、特許文献1)、バッテリにパルス状電圧を印加し、入力電圧と応答電圧とからバッテリの内部インピーダンスを算出する提案(例えば、特許文献2)、バッテリにおける直列接続された個々のセルの内部抵抗を計測し、劣化判定する方法(例えば、特許文献3)等が提案されている。個々のセルの内部抵抗を計測には交流4端子法が用いられている。また、バッテリの内部抵抗等の非常に小さな抵抗値を計測するハンディチェッカーとして、交流4端子法バッテリテスタが商品化されている(例えば、非特許文献1)。
前記特許文献1,2では、無線によるデータ送信も提案され、ケーブルの取り回しや手作業の削減、コンピュータによるデータ管理も提案されている。
特開平10−170615号公報 特開2005−100969号公報 特開2010−164441号公報
交流4端子法バッテリテスタ(東京デバイセズIW7807)(https://tokyodevices.jp/categories/battery-testers)
特許文献3の技術は、直列接続された個々のセルの内部抵抗を計測することでは、劣化判定の精度向上、および劣化した個々のバッテリを特定する技術に繋がる。しかし、個々のセルの内部抵抗の計測に交流4端子法が用いられているため、構成が複雑であって、数十ないし数百のセルを持つ大規模な非常用電源では実用化が難しい。
バッテリの劣化を精度良く判定できる比較的に簡易な装置としては、バッテリにリップル電流またはパルス電流などの交流成分を有する電流を印加し、バッテリの端子間電圧の交流成分からバッテリの内部抵抗を計測し、劣化を判定する方法がある。
この場合に、電圧センサでは、その検出値の処理や制御のために電力を必要とする。この電圧センサへの給電を、電源装置から配線を介して行うのでは、数十ないし数百の電圧センサへ配線を行うことが必要であり、配線が複雑となる。多数ある個々の電圧センサに電源を備えることは実現性がない。
各電圧センサの駆動電力を、計測対象のバッテリから得るようにすれば、電源装置を別途に準備する必要がなく、配線の煩雑さの問題もなくなる。
しかし、電圧センサの回路の駆動電流は、1〜数mA程度であり、常時駆動されていると、劣化検出のための電圧センサの接続によって、却ってバッテリの劣化を促進させる。非常用電源のバッテリは、交流の商用電源に充電回路を介して接続されていて、定常時に微小電流で充電されるが、充電の繰り返し回数の増加はバッテリの寿命低下に繋がる。なお、電圧センサが動作しない間は、携帯電話やパーソナルコンピュー等のCPUにおける、いわゆるスリープモードを適用することは考えられが、スリープモードであっても、バッテリの電力消費が実用上で問題となる程度の電力消費がある。
この発明の目的は、複数のバッテリが直列接続されたバッテリ群が複数並列に接続された非常用の電源における前記各バッテリの劣化を精度良く判定することができ、かつ簡素で安価に製造可能であり、特に、多数ある電圧センサへの電源配線が不要で、かつ判定対象のバッテリの電力消費の問題も生じない、二次電池の劣化判定装置を提供することである。
この発明の二次電池の劣化判定装置は、
それぞれ二次電池である複数のバッテリ2が直列接続されたバッテリ3群を複数有し、これらバッテリ群3が並列に接続され負荷4に接続される非常用の電源1における前記各バッテリ2の劣化を判定する二次電池の劣化判定装置であって、
交流成分を含む計測用電流を前記各バッテリ群3に印加する計測用電流印加手段9と、 前記各バッテリ2に個別に接続された複数の電圧センサ7と、
前記各電圧センサ7の計測値を用いてバッテリ2の内部抵抗を演算する内部抵抗演算部13aと、
この演算された内部抵抗からバッテリ2の劣化を判定する判定部13bとを備え、
前記電圧センサ7は、前記バッテリ2の電圧を計測する計測部21と、前記バッテリ2から得られる電力で動作し前記計測部21の出力を扱う計測対応処理部22を有し、かつ前記バッテリ2から前記計測対応処理部22への電力供給を、設定された時間だけ遮断する時間管理電源制御部31を有する。
前記時間管理電源制御部31は、前記設定された時間だけ遮断する遮断信号を出力する時間管理部32と、この時間管理部32の前記遮断信号によって前記バッテリ2と前記電圧センサ7の前記計測対応処理部22との通電を遮断する電源制御部33とでなる。
なお、この明細書で言う交流成分は、電圧の大きさが繰り返し変化する成分であり、電圧の向きが常に一定であっても良く、例えばリップル電流やパルス電流であっても良い。前記「バッテリ」は、複数のセルが直列接続されたものであっても、セル単独であっても良い。
また、前記時間管理電源制御部31において、「設定された時間だけ遮断する」という機能は、設定された時刻にオンとし、オン時間のカウントによるタイムアップで遮断する機能を含む意味である。
この構成によると、バッテリ2に交流成分を与えてその交流成分の電圧を電圧センサ7で計測する。この計測値を用いて各バッテリ2の内部抵抗を算出し、内部抵抗から前記バッテリ2の劣化を判定する。このため、精度良く劣化を判定することができる。バッテリ2の内部抵抗は、バッテリ2の容量、つまり劣化の程度と密接な関係があり、内部抵抗が分かれば、バッテリ2の劣化を精度良く判定できる。また、劣化判定対象の電源1の全体ではなく、個々のバッテリ2の劣化を判定するが、交流成分を含む計測用電流を生じさせ、バッテリ2の内部抵抗を計測して劣化判定する構成であるため、比較的に簡易な構成で計測できる。
また、時間管理電源制御部31は、前記のように時間管理部32と電源制御部33とで構成することで、それぞれに市販のICや電子回路素子を用いて簡単に構成することができる。
前記電圧センサ7では、例えば、前記計測部21で計測した計測値の劣化判定のためのデータ形式の変換や、送信の処理、あるいは計測のための制御等を行い、これらの処理のために電力を消費する。この電力は、判定対象のバッテリ2から得るため、煩雑な電源配線が不要となるが、常に電源をオンにしておくと、判定対象のバッテリ2の電力消費が大きく、バッテリ2の充電回数の増加によってバッテリ2の低寿命に繋がる。そのため、劣化判定のために設けた電圧センサ7が却ってバッテリ2の劣化の促進を招く。
しかし、この発明では、時間管理電源制御部31を設けることで、バッテリ2から計測対応処理部22への電力供給を、設定された時間だけ遮断するようにしている。そのため、電圧センサ7の電力を判定対象のバッテリ2から得ながら、前記バッテリ2の電力消費が、実用上で問題とならない。特に、回路の遮断を行うため、スリープモードに比べて電力消費の節減効果が大きい。
劣化検出のための電圧の計測は、例えば1日に1回程度で十分であり、計測時間は、例えは(数分/日)である。センサ回路等である前記計測対応処理部22の駆動電流は、例えは、定常時1〜5mアンペア程度であるが、計測時間は(数分/日)であるため、非駆動時に回路電源を停止させる効果は大きい。時間管理電源制御部31のみの消費電力は、例えは10μA程度と小さい。そのため、IC(CPU等)のスリープモードよりも低消費電力が可能である。
この発明において、前記電圧センサ7は、前記計測対応処理部22として、前記計測部21の計測値を無線で送信する無線通信部24を有するようにしても良い。
無線通信によりデータの受け取り受け渡しをする構成であると、数十から数百個のバッテリ2を備える非常用の電源1であっても、各バッテリ2につき、電気的に基準電位(グランドレベル)を気にする必要がない。そのため、差動演算や絶縁トランスの必要がない。また、複数ある個々の電圧センサ7の計測値を無線で送信するため、複雑な配線の必要がない。その反面、無線通信のために電圧センサ7における電力消費が多くなり、判定対象のバッテリ2の電力を電圧センサ7の駆動に用いる構成では、電力消費の問題がより一層大きくなる。そのため、この発明における電力供給を設定時間だけ遮断する時間管理電源制御部31を設けたことによる電力消費の節減効果がより一層効果的となる。
この発明において、前記電圧センサ7は、前記計測対応処理部22として、前記計測部21の計測値を実効値または平均値に変換する変換部29を有し、前記内部抵抗演算部13aは、前記実効値または平均値から前記バッテリ2の内部抵抗を計測するようにしても良い。
このように、各電圧センサ7の計測した前記計測値を、実効値または平均値に変換し、送信する場合、電圧波形の信号を送る場合に比べて飛躍的に送信データ量が少なくて済む。バッテリ2の内部抵抗の算出は実効値または平均値で精度良く行える。このような変換部29を有する場合も、この変換部29を構成するIC等の電力消費が問題となり、この発明における電力供給を設定時間だけ遮断する時間管理電源制御部31を設けたことによる電力消費の節減効果が効果的となる。
この発明において、前記電圧センサ7は、前記計測対応処理部22として、無線による前記計測部21の計測値の送信と、無線による計測開始コマンドおよび計測完了コマンドの受信とを行う無線通信部24を有し、前記計測開始コマンドおよび前記計測完了コマンドの生成および前記送信を行うコマンド送信部11、前記無線による前記計測値の受信を行う受信部11a、前記内部抵抗演算部13a、並びに前記判定部13bを有するコントローラ11を備えるようにしても良い。このコントローラ11は、例えば電圧センサ7の制御を主な機能とする主コントローラ11Aと、演算を主な機能とするデータサーバ11等の複数の機器からなるものであっても、また単独の機器であっても良い。
上記のように計測開始コマンドおよび前記計測完了コマンドを用いて電圧センサ7を制御することで、多数ある各電圧センサ7による電圧計測を適切なタイミング行うことができる。電圧センサ7は、これらのコマンドの受信を無線で行うため、電力消費が多くなるが、そのため、この発明における電力供給を設定時間だけ遮断する時間管理電源制御部31を設けたことによる電力消費の節減効果がより一層効果的となる。
この発明において、前記各バッテリ群毎に電流センサ8が接続され、前記内部抵抗演算部13aは、前記電圧センサ7の計測値と共に前記電流センサ8の計測値を用いて前記内部抵抗を演算し、前記電流センサ8は前記内部抵抗演算部13aを有するコントローラ11に有線で接続されていても良い。
電圧の計測だけであっても、電流を一定値に仮定することなどで、内部抵抗の算出が可能ではあるが、バッテリ2に実際に流れる電流を計測し、電圧と電流との両方を求めることで、内部抵抗をより一層精度良く算出することができる。直列に並んだ各バッテリに流れる電流は同じであるため、電流センサ8はバッテリ群3毎に1つ設けられていれば足りる。なお、電流センサ8は1つとし、例えばバッテリ郡3の並列回路と充電回路6との間に介在させても良い。
電流センサ8はバッテリ2毎ではなくバッテリ群3毎に設けられるため、個数が少なく、有線であっても配線上の支障はない。有線とすることで、無線通信部が不要となり、電力消費の問題が生じ難くなる。
参考提案例に係る電圧センサ7は、前記バッテリ2の電圧を計測する計測部21および前記バッテリ2から得られる電力で動作し前記計測部21の出力を扱う計測対応処理部22を有するセンサ本体20と、前記バッテリ2から前記センサ本体20への電力供給を、設定された時間だけ遮断する時間管理電源制御部31とを備え、
前記計測対応処理部22は、前記計測部21の計測値を実効値または平均値に変換する変換部29と、その変換された実効値または平均値からなる計測値を無線で送信し、かつ無線で計測開始コマンドおよび計測完了コマンドを受信する無線通信部24と、この無線通信部24で受信した前記計測開始コマンドおよび計測完了コマンドに応答して前記センサ本体の処理の開始および完了を制御する制御部27とを有する。
この構成の電圧センサ7によると、この発明の二次電池の劣化判定装置に説明したと同様に、前記非常用の電源1等の電圧計測に用いられてバッテリ2の劣化を精度良く判定することができ、かつ簡素で安価に製造可能であり、特に、前記電源1の多数ある各判定対象のバッテリ2に用いられても電源配線が不要で、かつ前記バッテリ2の電力消費の問題も生じないという効果が得られる。
また、計測開始コマンドおよび前記計測完了コマンドを用いて制御される構成のため、非常用の電源の多数並ぶ各バッテリ2にそれぞれ設置されても、適切なタイミングで計測を行うことができる。
この発明の二次電池の劣化判定装置は、それぞれ二次電池である複数のバッテリが直列接続されたバッテリ群を複数有し、これらバッテリ群が並列に接続され負荷に接続される非常用の電源における前記各バッテリの劣化を判定する二次電池の劣化判定装置であって、交流成分を含む計測用電流を前記各バッテリ群に印加する計測用電流印加手段と、前記各バッテリに個別に接続された複数の電圧センサと、前記各電圧センサの計測値を用いてバッテリの内部抵抗を演算する内部抵抗演算部と、この演算された内部抵抗からバッテリの劣化を判定する判定部とを備え、前記電圧センサは、前記バッテリの電圧を計測する計測部と、前記バッテリから得られる電力で動作し前記計測部の出力を扱う計測対応処理部を有し、かつ前記バッテリから前記計測対応処理部への電力供給を、設定された時間だけ遮断する時間管理電源制御部を有し、前記時間管理電源制御部は、前記設定された時間だけ遮断する遮断信号を出力する時間管理部と、この時間管理部の前記遮断信号によって前記バッテリと前記電圧センサの前記計測対応処理部との通電を遮断する電源制御部とでなるため、複数のバッテリが直列接続されたバッテリ群が複数並列に接続された非常用の電源における前記各バッテリの劣化を精度良く判定することができ、かつ簡素で安価に製造可能であり、特に、多数ある電圧センサへの電源配線が不要で、かつ判定対象のバッテリの電力消費の問題も生じないと言う効果が得られる。
この発明の一実施形態に係る二次電池の劣化判定装置の回路図である。 同二次電池の劣化判定装置の電圧センサの構成を示す説明図である。 電圧センサの構成の概念構成を示すブロック図である。 同二次電池の劣化判定装置の概念構成を示すブロック図である。 同二次電池の劣化判定装置のコマンド送受と電源オンオフとを主に示す流れ図である。 同二次電池の劣化判定装置の計測過程の具体的な流れを示す流れ図である。
この発明の二次電池の劣化判定装置の第1の実施形態を、図1ないし図6と共に説明する。図1において、劣化判定対象の電源1は、データセンタ、携帯電話基地局、またはその他各種の電力安定供給が求められる電源装置における非常用電源である。この電源1は、それぞれ二次電池である複数のバッテリ2が直列接続されたバッテリ群3を複数有し、これらバッテリ群3が並列に接続され負荷4に接続される。各バッテリ2は、一つのセルであっても、また複数のセルが直列接続されたものであっても良い。
この非常用の電源1は、負荷4の正負の端子に接続された主電源5の正負の端子5A,5Bのうち、正の端子5Aには充電回路6とダイオード15とを介して接続され、負の端子5Bには直接に接続されている。ダイオード15は非常用の電源1から負荷4に電流を流す向きで、充電回路6と並列に接続されている。主電源5は、例えば交流商用電源に整流回路および平滑回路(いずれも図示せず)介して接続されて直流電力に変換する直流電源等からなる。
非常用の電源1の正電位は、主電源5の正電位よりも低く、通常は負荷4には流れないが、主電源5が停止または機能低下すると、主電源5側の電位が低下することから、非常用の電源1に蓄電した電荷により、ダイオード15を介して負荷4に給電される。なお、上記のように充電回路6を接続した充電形式は、トリクル充電形式と呼ばれる。
この二次電池の劣化判定装置は、このような電源1における各バッテリ2の劣化を判定する装置である。この二次電池の劣化判定装置は、前記各バッテリ2に個別に接続された複数の電圧センサ7と、各バッテリ群3毎に接続された複数の電流センサ8と、交流成分を含む計測用電流を前記バッテリ群3に印加する計測用電流印加手段9と、各電圧センサ7毎に設けられ計測した交流成分の電圧の計測値を無線で送信する無線通信部24と、前記各無線通信部24の送信した前記計測値を受信し、この受信した計測値を用いて各バッテリ2の内部抵抗を算出し、内部抵抗から前記バッテリ2の劣化を判定するコントローラ11とを備える。
前記計測用電流印加手段9は、電源1のバッテリ群3に電流を印加する放電装置または充電装置からなる。計測用電流印加手段9は、バッテリ群3の正負の端子端に接続され、パルス状ないし正弦波状に変化する交流成分を有する電流、例えばリップル電流を電源1に与える。
電圧センサ7は、センサ本体20と、前記バッテリ2から前記センサ本体20への電力供給を、設定された時間だけ遮断する時間管理電源制御部31とを備える。センサ本体20は、前記バッテリ2の電圧を計測する計測部21および前記バッテリ2から得られる電力で動作し前記計測部21の出力を扱う計測対応処理部22を有する。計測部21は、バッテリ2の正負の端子間の電圧の交流成分を検出する交流電圧計測部25と、直流成分を検出する直流電圧計測部26とからなる。
計測対応処理部22は、マイクロコンピュータあるいはCPU等のICからなる演算制御部23と、無線通信部24とでなる。演算制御部23は、制御部27、遅延部28、および変換部29を有する。制御部27は、与えられた計測開始コマンドおよび計測完了コマンドに従って、計測部21および計測対応処理部22の各部の制御を行う。制御内容は、後に図5の流れ図と共に説明する。遅延部28は、制御部27の一部であって、前記計測開始コマンドに対して計測部21の計測の開始を、定められた時間だけ遅延させる。たとえば、各電圧センサ7は、前記遅延部28により、または他の手段により、予め送信順が送信遅延時間で設定されており、計測値を、設定された順に送信遅延時間後に順次送信する。変換部29は、前記計測部21における交流電圧計測部25のアナログ値による計測値を、ディジタル値による実効値または平均値に変換する。
無線通信部24は、計測部21による交流電圧および直流電圧の計測値の無線による送信と、無線による前記計測開始コマンドおよび計測完了コマンドの受信とを行う手段である。交流電圧の計測値としては、前記変換部29による実効値または平均値を送信する。直流電圧の計測値についても、変換手段の図示は省略するが、実効値または平均値を送信する。無線通信部24において、受信した計測開始コマンドおよび計測完了コマンドは、制御部27に与える。
時間管理電源制御部31は、設定された時間だけ遮断する遮断信号を出力する時間管理部32と、この時間管理部32の前記遮断信号によって前記バッテリ2と前記電圧センサ7の前記計測対応処理部22との通電を遮断する電源制御部33とでなる。時間管理電源制御部31は、これら時間管理部32と電源制御部33との組合せにより、計測時以外は、センサ本体20であるセンサ回路の主電源スイッチ33aをオフして消費電力を低減する。
なお、計測部12は、バッテリ2と常時接続であっても良い。
時間管理部32は、例えばリアルタイムクロック(RTC)などのタイマーであり、設定時間を外部から任意に変更、設定できる。電源制御部33は、例えば自動電圧調整器(AVR)であり、スイッチ機能を有している。これらリアルタイムクロック(RTC)および自動電圧調整器(AVR)は、ICとして製品化されたものを使用可能である。
なお、この実施形態において、バッテリ2の周囲の温度やバッテリの温度を計測する温度センサ(図示せず)が設けられ、電圧センサ7と、温度センサとでセンサユニット(図示せず)を構成していても良い。温度センサの検出温度は、電圧センサ7の前記実効値または平均値による電圧計測値と共に、センサ毎無線通信部24でコントローラ11へ送信される。
前記コントローラ11は、図1または図4に示すように、この実施形態では主コントローラ11Aに、通信網12を介してデータサーバ13およびモニタ14を接続してなる。通信網12は、この実施形態では無線LANなどのLANからなり、ハブ12aを有している。通信網12は広域通信網であっても良い。データサーバ13は、前記通信網12や他の通信網により、遠隔地のパーソナルコンピュータ(図示せず)等と通信可能であり、どこからでもデータ監視することができる。通信網12を介する主コントローラ11Aとデータサーバ13との間の通信は、ハンドシェイクによって確実な通信を行うようにすることが好ましい。
図4において、主コントローラ11Aは、各無線通信部24から送信された電圧センサ7の検出値を受信する受信部11aと、受信部11aで受信した計測値を通信網12へ転送する転送部11bと、各電圧センサ7の無線通信部24に無線で送信開始等のコマンドを送信するコマンド送信部11cと、待機部11dと、電流印加制御部11eとを有している。電流印加制御部11eは、計測用電流印加手段9(図1)を制御する。コマンド送信部11cおよび受信部11aの無線送受は、アンテナ19を介して行われる。
図1に示すように、各電流センサ8は、主コントローラ11Aに配線で接続され、その電流の計測値は図4の前記転送部11bから電圧計測値と共に転送される。
前記主コントローラ11Aの前記コマンド送信部11cは、自己でコマンドを生成しても良いが、この実施形態では、データサーバ13から送信された計測開始コマンドに応答して各電圧センサ7の無線通信部24へ前記計測開始コマンドを転送する。
なお、主コントローラ11Aまたは電流センサ8に、この電流センサ8の計測値を実効値または平均値に換算する換算部(図示せず)が設けられている。
データサーバ13は、内部抵抗計算部13aと判定部13bとを有する。内部抵抗計算部13aは、主コントローラ11Aから送信されて受信した交流電圧値(実行値または平均値)と、直流電圧値(セル電圧)と、検出温度と、電流値(実行値または平均値)とを用い、定められた計算式に従ってバッテリ2の内部抵抗を算出する。検出温度は、温度補正に用いられる。
判定部13bは、閾値が設定され、算出された内部抵抗が閾値以上であると劣化と判定する。前記閾値は、複数、例えば2〜3段階に設けられ、複数段階の劣化判定を行う。
判定部13bは、判定結果を、前記通信網12を介して、または専用の配線を介してモニタ14に表示させる機能を有する。
データサーバ13は、この他に、主コントローラ11Aへ計測開始コマンドおよび計測終了コマンドを送信するコマンド送信部13cと、主コントローラ11Aから送信された電圧計測値などのデータを格納するデータ格納部13dとを有している。
なお、上記構成において、主コントローラ11Aと計測用電流印加手段9とは、同一ケースに入れた一体のコントローラとして構成しても良い。また、コントローラ11は、この実施形態では主コントローラ11Aとデータサーバ13とで構成したが、これら主コントローラ11Aとデータサーバ13とは、同一ケースに入った一つのコントローラ11として構成しても良く、また一つの基板等で構成される一つの情報処理装置に、主コントローラ11Aとデータサーバ13との区別なく構成されていても良い。
また、この実施形態ではバッテリ郡3毎に電流センサ8を設けているが、電流センサ8はこの劣化判定装置の全体で1つとし、例えばバッテリ郡3の並列回路と充電回路6との間に介在させても良い。以下の各実施形態においても電流センサ8を一つとしても良い。
次にこの二次電池の劣化判定装置の動作を説明する。まず、図5と共に、判定の終了から次の判定開始までに行う処理を主に説明する。各電圧センサ7(図3)等による計測、データサーバ13(図4)におけるデータ格納、および判定の処理(ステップR1)は、後に図6の流れ図と共に説明する。図5において、ステップR1の処理の終了の後、データサーバ13(図4)は、コマンド送信部13cによって、計測終了コマンドを送信する(ステップR2)。この計測終了コマンドには、次回の計測開始時間の情報を含む。この計測終了コマンドを主コントローラ11Aが受信し(ステップR3)、主コントローラ11Aは、計測終了コマンドを転送部11によって無線で転送する(ステップR4)。この転送する信号は、データサーバ13から送信する信号との区別のため、ここでは「計測完了コマンド」と称する。
各電圧センサ7は、前記計測完了コマンドを同時に無線通信部22(図2,図3)で受信する(ステップR5)。各電圧センサ7は、前記計測完了コマンドから次回の計測開始時間を取得し、計測完了コマンドに応答して、時間管理部32の設定時間を次回の計測開始時間に設定し、この時間管理部32の持つカウンタ(図示せず)のゼロリセット、同カウンタによる時間カウントの開始を行う(ステップR6)。この後、電圧センサ7は、バッテリ2(図2)から電力供給する主電源33aを、電源制御部33によってOFFにする。前記時間管理部32のカウンタは、計測時毎回ゼロにリセットすることで時間誤差を最小限に抑制する。
この後、時間管理部32は、設定された次回の計測のための電源ONまでの待機時間の終了を待ち(ステップR8)、電圧センサ7の主電源33aをONにする(ステップR9)。より詳しくは、時間管理部32は、主コントローラ11が計測を開始するコマンドを送信するタイミングよりわずか前に電源制御部33に起動指令を送る。具体的には前記計測終了コマンドに含まれる設定時間を、このようなタイミングとなる時間とする。電源制御部33は、時間管理部32からの信号でセンサ回路(すなわちセンサ本体20)に電源を供給する。
これにより、次回の計測の開始が可能となり、計測開始のコマンドを待つ。すなわち、電圧センサ7のセンサ回路が動作を開始し、主コントローラ11Aから計測コマンド受信するまで待機する。
図6と共に、図5の計測、データ格納、判定の処理(ステップR1)を説明する。データサーバ13は、コマンド送信部11cから計測開始コマンドを送信する(ステップS1)。主コントローラ11Aは、データサーバ13から計測開始コマンド受信し(ステップS2)、各電圧センサ7の無線通信部24、および各電流センサ8へ計測開始コマンドを送信する(ステップS3)。
この送信以降の処理と並行して、待機部11dにより待機時間の終了判定(ステップS20)および待機時間のカウント(ステップS22)を行う。設定された待機時間が終了すると、計測用電流印加装置9により電流の印加を行う(ステップS21)。この電流の印加は、計測用電流印加装置9が放電装置であれば放電の開始、充電装置であれば充電の開始を行う。
ステップS3で送信された計測開始コマンドは、全数の電圧センサ7が受信し(ステップS4)、各電圧センサ7は、自己の計測遅延時間の終了を待って(ステップS5)、バッテリ2のDC電圧(端子間電圧)を計測する(ステップS6)。この後、電圧センサ7は、待機時間の終了を待って(ステップS7)、バッテリ2のAC電圧を計測する(ステップS8)。AC電圧の計測については、直接の計測値を実効電圧または平均電圧に換算し、その換算値を計測値として出力する。
計測したDC電圧およびAC電圧は、無線通信部24により無線で送信し(ステップS9)、コントローラ11の主コントローラ11Aが無線で受信する(ステップS10)。主コントローラ11Aは、受信したDC電圧およびAC電圧を、電流センサ8の検出値と共に、データサーバ13へLAN等の通信網12で送信する(ステップS11)。データサーバ13は、順に送信される各電圧センサ7等のセンサのデータを受信してデータ格納部13dに格納する(ステップS)。前記無線送信のステップS9からデータサーバ13によるデータ格納までは、全電圧センサ7のデータの受信および格納が終了するまで行う。
この受信および格納の終了(ステップS12)の後、その終了信号のデータサーバ13から主コントローラ11Aへの送信、および主コントローラ11Aの電流印加制御信号の出力によって、前記計測用電流印加装置9の電流印加をオフにし(ステップS16)、データサーバ13では内部抵抗演算部13aで各バッテリ2の内部抵抗を演算する(ステップS13)。
データサーバ13の判定部13bは、演算された内部抵抗を、適宜定められた第1しきい値と比較し(ステップS14)、第1しきい値よりも小さい場合は、バッテリ2が正常であると判定する(ステップS15)。第1しきい値よりも小さくない場合は、さらに第2しきい値と比較し(ステップS7)、第2しきい値より小さい場合、注意を喚起する警報である警告を出力する(ステップS18)。第2しきい値よりも小さくない場合は、警告よりも強い知らせである警報を出力する(ステップS19)。前記警報および警告は、モニタ14(図1)で表示する。正常な場合は、モニタ14に正常である旨を表示しても、また特に表示しなくても良い。前記モニタ14による警報および警告の表示は、例えば定められたアイコン等のマークにより行っても、所定部位の点灯等で行っても良い。このようにして、非常用の伝言1の全てのバッテリ2の劣化判定を行う。
この構成の劣化判定装置によると、上記のように、バッテリ2に交流成分を与えてその交流成分の電圧を電圧センサ7で計測する。この計測値を用いて各バッテリ2の内部抵抗を算出し、内部抵抗から前記バッテリ2の劣化を判定する。このため、精度良く劣化を判定することができる。バッテリ2の内部抵抗は、バッテリ2の容量、つまり劣化の程度と密接な関係があり、内部抵抗が分かれば、バッテリ2の劣化を精度良く判定できる。また、劣化判定対象の電源1の全体ではなく、個々のバッテリ2の劣化を判定するが、交流成分を含む計測用電流を生じさせ、バッテリ2の内部抵抗を計測して劣化判定する構成であるため、比較的に簡易な構成で計測できる。
前記電圧センサ7では、例えば、前記計測部21で計測した計測値の劣化判定のためのデータ形式の変換や、送信の処理、あるいは計測のための制御等を行い、これらの処理のために電力を消費する。この電力は、判定対象のバッテリ2から得るため、煩雑な電源配線が不要となるが、常に電源をオンにしておくと、判定対象のバッテリ2の電力消費が大きく、バッテリ2の充電回数の増加によってバッテリ2の低寿命に繋がる。そのため、劣化判定のために設けた電圧センサ7が却ってバッテリ2の劣化の促進を招く。
しかし、この実施形態では、時間管理電源制御部31を設けることで、バッテリ2から計測対応処理部22への電力供給を、設定された時間だけ遮断するようにしている。そのため、電圧センサ7の電力を判定対象のバッテリ2から得ながら、前記バッテリ2の電力消費が、実用上で問題とならない。
劣化検出のための電圧の計測は、例えば1日に1回程度で十分であり、計測時間は、例えは(数分/日)である。センサ回路等である前記計測対応処理部22の駆動電流は、例えは、定常時1〜5mアンペア程度であるが、計測時間は(数分/日)であるため、非駆動時に回路電源を停止させる効果は大きい。時間管理電源制御部31のみの消費電力は、例えは10μA程度と小さい。そのため、IC(CPU等)のスリープモードよりも低消費電力が可能である。
この実施形態では、前記電圧センサ7は、無線通信によりデータの受け取り受け渡しをする構成であるため、数十から数百個のバッテリ2を備える非常用の電源1であっても、各バッテリ2につき、電気的に基準電位(グランドレベル)を気にする必要がない。そのため、差動演算や絶縁トランスの必要がない。また、複数ある個々の電圧センサ7の計測値を無線で送信するため、複雑な配線の必要がない。その反面、無線通信のために電圧センサ7における電力消費が多くなり、判定対象のバッテリ2の電力を電圧センサ7の駆動に用いる構成では、電力消費の問題がより一層大きくなる。そのため、この実施形態における電力供給を設定時間だけ遮断する時間管理電源制御部31を設けたことによる電力消費の節減効果がより一層効果的となる。
また、この実施形態では、各電圧センサ7の計測した前記計測値を、実効値または平均値に変換して送信する場合、電圧波形の信号を送る場合に比べて飛躍的に送信データ量が少なくて済む。バッテリ2の内部抵抗の算出は実効値または平均値で精度良く行える。このような変換部29を有する場合も、この変換部29を構成するIC(例えばCPU)の電力消費が問題となり、この実施形態における電力供給を設定時間だけ遮断する時間管理電源制御部31を設けたことによる電力消費の節減効果が効果的となる。
前記時間管理電源制御部31は、前記のように時間管理部32と電源制御部33とで構成することで、それぞれに市販のICや電子回路素子を用いて簡単に構成することができる。
前記電圧センサ7の制御は、上記のように計測開始コマンドおよび前記計測完了コマンドを用いて行うようにしたため、多数ある各電圧センサ7による電圧計測を適切なタイミング行うことができる。電圧センサ7は、これらのコマンドの受信を無線で行うため、電力消費が多くなるが、そのため、この実施形態における電力供給を設定時間だけ遮断する時間管理電源制御部31を設けたことによる電力消費の節減効果がより一層効果的となる。
また、バッテリ2の内部抵抗を求めるにつき、電圧の計測だけであっても、電流を一定値に仮定することなどで、算出が可能ではあるが、バッテリ2に実際に流れる電流を計測し、電圧と電流との両方を求めることで、内部抵抗をより一層精度良く算出することができる。直列に並んだ各バッテリに流れる電流は同じであるため、電流センサ8はバッテリ群3毎に1つ設けられていれば足りる。電流センサ8はバッテリ2毎ではなくバッテリ群3毎に設けられるため、個数が少なく、有線であっても配線上の支障はない。有線とすることで、無線通信部が不要となり、電力消費の問題が生じ難くなる。
この二次電池の劣化判定装置によると、さらに次の作用効果が得られる。
前記コントローラ11は、前記各電圧センサ7の各無線通信部24に計測開始コマンドを送信し、このコマンドによって電圧センサ2の計測を開始させるため、多数存在する各電圧センサ2の計測開始タイミングを整えることができる。
この場合に、前記コントローラ11は、前記各電圧センサ7に計測開始コマンドを同時にシリアル伝送またはパラレル伝送で送信し、各電圧センサ7は、計測開始遅延時間経過後に同時に計測を行う。計測終了後、前記コントローラ11は、順に前記各電圧センサ7にデータ送信の要求コマンドを送信し、コマンドを受けた電圧センサ7がデータを送信し、以上を繰り返すことで、データ通信を行ってもよい。この発明において、前記コントローラ11は、データ送信要求コマンドの送信から一定時間後に、データ受信できなかった前記電圧センサ7に対し再送信要求を行うようにして良い。
別の例として、各電圧センサ7毎に定められた計測開始遅延時間だけ経過後に計測を行うようにする場合、各無線通信部24へ同時に計測開始コマンドを送信しても、多数ある各電圧センサ7の計測を、無線送受に支障がないように順に行い、送信することができる。例えば、送信開始コマンドはグローバルコマンドであり、電圧センサ7は同時に取得する。
前記コントローラ11は、前記計測開始コマンドの送信から一定時間後に、データ受信できなかった前記電圧センサ7に対し再送信要求を行う。何らかの一時的な送信の障害等により、一部の電圧センサ7の無線通信部24で計測開始コマンドを受信できない場合がある。そのような場合でも、前記再送信要求を行うことで、電圧を計測して送信でき、電源の全てのバッテリ2の電圧計測値を得ることができる。計測開始コマンドを受信できたか否かは、コントローラ11側で、電圧の計測値が受信されたか否かを判断することで行えば良い。
コントローラ11は、前記のように計測開始コマンドを同時に送信するのではなく前記各電圧センサ7の無線通信部24に個別にデータ要求コマンドを送信し、順にデータを受信するようにしても良い。この構成の場合、電圧センサ7側に遅延部28が不要となり、電圧センサ7側の構成が簡素化される。
前記コントローラ11は、算出した前記内部抵抗の大きさに応じて複数段階の警報を出力するため、バッテリ交換の必要性の緊急度がわかり、無駄なバッテリ交換を行うことなく、保守の計画や準備が円滑かつ迅速に行える。
以上、実施例に基づいて本発明を実施するための形態を説明したが、ここで開示した実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1…電源
2…バッテリ
3…バッテリ群
4…負荷
5…主電源
5A,5B…端子
6…充電回路
7…電圧センサ
8…電流センサ
9…計測用電流印加装置
11…コントローラ
11A…主コントローラ
11a…受信部
11b…転送部
11c…コマンド送信部
11d…待機部
11e…電流印加制御部
12…通信網
13…データサーバ
13a…内部抵抗計算部
13b…判定部
14…モニタ
15…ダイオード
20…センサ本体(センサ回路)
21…計測部
22…計測対応処理部
23…演算制御部
24…無線通信部
25…交流電圧計測部
26…直流電圧計測部
27…制御部
28…遅延部
29…変換部
31…時間管理電源制御部
32…時間管理部
33…電源制御部
33a…主電源スイッチ

Claims (5)

  1. それぞれ二次電池である複数のバッテリが直列接続されたバッテリ群を複数有し、これらバッテリ群が並列に接続され負荷に接続される非常用の電源における前記各バッテリの劣化を判定する二次電池の劣化判定装置であって、
    交流成分を含む計測用電流を前記各バッテリ群に印加する計測用電流印加手段と、
    前記各バッテリに個別に接続された複数の電圧センサと、
    前記各電圧センサの計測値を用いてバッテリの内部抵抗を演算する内部抵抗演算部と、 この演算された内部抵抗からバッテリの劣化を判定する判定部とを備え、
    前記電圧センサは、前記バッテリの電圧を計測する計測部と、前記バッテリから得られる電力で動作し前記計測部の出力を扱う計測対応処理部を有し、かつ前記バッテリから前記計測対応処理部への電力供給を、設定された時間だけ遮断する時間管理電源制御部を有し、
    前記時間管理電源制御部は、前記設定された時間だけ遮断する遮断信号を出力する時間管理部と、この時間管理部の前記遮断信号によって前記バッテリと前記電圧センサの前記計測対応処理部との通電を遮断する電源制御部とでなる二次電池の劣化判定装置。
  2. 請求項1に記載の二次電池の劣化判定装置において、前記電圧センサは、前記計測対応処理部として、前記計測部の計測値を無線で送信する無線通信部を有する二次電池の劣化判定装置。
  3. 請求項1に記載の二次電池の劣化判定装置において、前記電圧センサは、前記計測対応処理部として、前記計測部の計測値を実効値または平均値に変換する変換部を有し、前記内部抵抗演算部は、前記実効値または平均値から前記バッテリの内部抵抗を計測する二次電池の劣化判定装置。
  4. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定装置において、前記電圧センサは、前記計測対応処理部として、無線による前記計測部の計測値の送信と、無線による計測開始コマンドおよび計測完了コマンドの受信とを行う無線通信部を有し、前記計測開始コマンドおよび前記計測完了コマンドの生成および前記送信を行うコマンド送信部、前記無線による前記計測値の受信を行う受信部、前記内部抵抗演算部、並びに前記判定部を有する複数の機器または単独の機器からなるコントローラを備える二次電池の劣化判定装置。
  5. 請求項1ないし請求項のいずれか1項に記載の二次電池の劣化判定装置において、前記各バッテリ群毎に電流センサが接続され、前記内部抵抗演算部は、前記電圧センサの計測値と共に前記電流センサの計測値を用いて前記内部抵抗を演算し、前記電流センサは前記内部抵抗演算部を有するコントローラに有線で接続された二次電池の劣化判定装置。
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