JP6639943B2 - テン輪及び機械式時計 - Google Patents

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Description

本発明は、機械式時計に用いられるテン輪及び機械式時計に関する。更に詳しくは、大きな衝撃が加わった場合における変形を防止する機構を備えたテン輪及び機械式時計の構造に関する。
機械式時計の調速装置として、ヒゲゼンマイと組み合わせて往復回転振動を行うテン輪が用いられる。このテン輪の通常の構造を以下に述べる。リムと呼ばれるリング状の部材がその主体であり、リムはその中心軸に一致しその回転往復運動の支軸となるテン真と、リムと一体形成されリムの直径に沿って配置されたアームと呼ばれる平板状で細長い部材によって固着結合されている。アームはテン輪の質量をリムに極力集中させ軽くするため、リムの厚さよりも薄く成型される。
このような通常構造においては、強い衝撃が特にテン真の軸方向(リムの円環の面と垂直な方向でもある)に加わった場合にテン輪が変形し易い。すなわち、衝撃を受けた結果、平板であったアームが山形に塑性変形することがあるという欠点がある。このような変形が起こるとテン輪は変位して時計ムーブメント内で近接する他の部品と干渉(接触)して自由な振動運動ができなくなり、時計が停止してしまう事態も生じ得る。
このようなテン真の軸方向の衝撃を緩和できる構造として特許文献1が知られている。特許文献1には、テン輪は2枚のバネ部材に挟まれるように配置されており、バネ部材はテン輪の径を上回る大きさの円形平板状を有し、半径方向に放射状に配置された多数のブレードと称する細い部材で連結された構成となっている。このブレードの可撓性によって緩衝作用を発揮する。
特開2004−294438号公報(第4頁、図6)
しかしながら、特許文献1に記載のような緩衝構造では、緩衝部材が大きく、バネ部材がテン輪の上下に重ねて配置されると時計の厚さが増してしまう。また、ヒゲゼンマイが2枚の緩衝部材の間に位置することになるので、緩急針の操作もしづらい構造となる。
また、特許文献1に記載したものに限らず、従来の構成においては、テン輪の慣性能率は最初の設計で決まってしまう。時計の輪列減速比やビート数などの条件を変更すると異なる振動数のテンプが求められるが、このような場合、従来はサイズの異なるヒゲゼンマイを用いるか、テン輪に異なる慣性能率を与えるためにその寸法を再設計するなどの面倒な手続きが必要であった。
本発明の主要な目的は、小型化された少数の部材で、時計を大きくすることなく、テン真の軸方向に作用する力に対して、剛性が高く衝撃によって変形し難いテン輪を構成することである
本発明のテン輪は、上記目的を達成するため、以下の構成を採用する。
テン真に挿入される接続部と、接続部と接続されるアームと、アームと接続されるリムと、を有するテン輪であって、アームは、一端が、接続部と接続され、他端が、リムと接続された第1のアームと、一端が、接続部と接続され、他端が、第1のアームが接続されたリムの位置と同じリムの位置に接続された第2のアームと、を有し、第1のアームが接続される接続部の位置と、第2のアームが接続される接続部の位置とは、テン真の軸方向に関して異なっており、第1のアームと第2のアームとでトラス構造を形成することを特徴とする。
このように構成することによって、アームの剛性がトラス構造によって向上し、衝撃を受けた際のテン輪の変形が抑止される。
第1のアームは、リム及び接続部の少なくともいずれか対して、軸方向と平行な平面上で回動可能となるように接続され、第2のアームは、リム及び接続部の少なくともいずれかに対して、軸方向と平行な平面上で回動可能となるように接続されてもよい。
このように構成することによって、アームの剛性を高めた具体的なトラス構造を提供することができる。
アーム部を複数有してもよい。
また、リムは、複数の分割リムを有し、分割リムのそれぞれは、少なくとも1つのアームと接続されてもよい。
このように構成することによって、テン輪の慣性能率を変更させるための基本的な構成を得ることができる。
また、接続部は、テン真に沿って摺動可能な第1の接続部と第2の接続部とを有し、第1の接続部は、第1のアームと接続され、第2の接続部は、第2のアームと接続されてもよい。
このように構成することによって、テン輪の慣性能率を変更させるための更に詳細な構成を得ることができる。
小型化された少数の部材を用いて、時計を大きくすることがなく、テン真の軸方向に作用する力に対して、剛性が高く衝撃によって変形し難いテン輪を構成することができる
本発明の第1実施形態の要部の斜視図である。 第1実施形態の一部を分解した斜視図である。 本発明の第2実施形態を示し、図3(a)は平面図、図3(b)は図3(a)のA−A断面図である。 本発明の第3実施形態を示し、それが第1の状態にある場合の斜視図である。 本発明の第3実施形態を示し、それが第2の状態にある場合の斜視図である。
本発明は、別部材を備えることなく、剛性が高く衝撃によって変形し難いテン輪を提供することであり、テン輪は、テン真に挿入される接続部と、接続部と接続されるアームと、アームと接続されるリムと、を備え、アームは、トラス構造を形成する第1のアームと第2のアームと、を有することを特徴とする。
以下、本発明の実施形態例について、図面を用いて詳細に説明する。
<第1実施形態の要部構造 図1、図2>
本発明のテン輪の第1実施形態について、図1と図2を用いて説明する。図1は完成したテン輪の斜視図である。リム1はテン輪に主要な慣性能率を与えるリング状部材である
。テン真2はテン輪の回転軸となる。その上端部と下端部は、通常回転摩擦を少なくするため細く加工されてホゾ部となり、ホゾ部はラジアル軸受である穴石に挿入され、先端部はスラスト軸受である受石で受けられる。本明細書の図においては、テン真2はその胴の円筒形の部分のみを図示している。
テン真2の円筒部には、2体で接続部3となる接続部31と接続部32が、適宜な距離を保って嵌合している。リム1はその内周の中心軸(テン真2の軸でもある)に関して対称な2箇所の位置にリム側突起11を有する。また接続部31、32はそれぞれその外周側面の対称位置に接続部側突起30を一対ずつ有する。
2箇所のリム側突起11にはそれぞれリム側ジョイント12が設けられ、接続部31の2箇所の接続部側突起30には接続部側ジョイント33が設けられ、同様に接続部32の2箇所の接続部側突起30には接続部側ジョイント34が設けられている。それら6個のジョイントには、アーム4の端部がそれぞれ結合している。
アーム4は、接続部側ジョイント33及びリム側ジョイント12と結合される第1のアーム41と、接続部側ジョイント34及びリム側ジョイント12と結合される第2のアームとを有しており、接続部側ジョイント33、34及びリム側ジョイント12を頂点とする三角形のトラス(Truss)構造となっている。
リム1やアーム4の材料としては真鍮やステンレス鋼などの一般的な構造材を用いることができる。
図2は、ジョイント部の構造の詳細を示すため、第1のアーム41及び第2のアーム42の一部を分解して示したテン輪の斜視図である。リム側突起11と接続部側ジョイント33、34にはそれぞれピン5が植設され、第1のアーム41及び第2のアーム42の端部に設けられたジョイント穴411、412、421、422は、それぞれピン5と嵌合している。第1のアーム41はリム1の平面の上側に向かって接続部31まで延び、第2のアーム42はリム1平面の下側に向かって接続部32まで延びている。
このような構造により、第1のアーム41、第2のアーム42、及び接続部3を連結するテン真の3つの要素は、横向きにした1つの3角形の2つの斜辺と底辺に相当する位置をほぼ占めることになる。これによって、トラス(truss)構造が実現される。トラス構造においては、3角形のいずれかの頂点に作用する力は、その3角形の任意の辺を形成する部材を曲げる作用は少なく、主に引張り又は圧縮力を及ぼすので、任意の辺を形成する部材がたとえ細くて軽量であっても変形し難く、高い剛性と強度が得られる長所がある。トラス構造の3角形の2辺を形成する部材は、接合点で回動するとされるが、剛体的な接合をしている場合もトラス構造に含まれる。
このように、第1実施形態の構造によって、比較的少数の軽量で小型の部品を用い、テン真2の両側に対称的に2つのトラス構造を形成したので、特にテン真2の軸方向に作用する力に対して、過度に複雑な構造を取ることなく剛性が改善されるのみならず、テン真軸回りの重量のバランスが保たれたテン輪を実現することができた。
ジョイント12、33、34にて第1のアーム41及び第2のアーム42をそれぞれ固定すれば、最も高い剛性が得られる。なお、固定構造とするには、接着剤を用いたり、溶接を適用したり、組立後にピンを潰してカシメ加工を施すなどすればよい。他方、各ジョイントで各アームを回動可能とすれば、例えば回転を伴う衝撃力が作用した場合など、その力の一部をジョイントの回転作用で逃がし得るので、破壊に対する耐性を増すことができる場合があると考えられる。回動可能とするには、ピン5とジョイント穴411、412、421,422との嵌合の程度を調節する。
テン真2の軸上における接続部31、32の位置は、一旦その位置が決まった後は不動であることが時計機構上望ましい。互いの部材を固定するには、接着剤の適用、溶接の実施、接続部31、32の外側側面からテン真2に力を加えるカシメ、あるいは図示しない横ネジ(接続部31、32の円筒面に設ける)による固定などのいずれかを行うとよい。なお、後述の第3実施形態のように接続部31と32との距離を変化させる必要がない場合には、接続部を2部材に分けずに接続部3として一体化してもよい。
<第2実施形態の要部構造 図3(a)、(b)>
本発明のテン輪の第実施形態について、図3(a)、(b)を用いて説明する。図3(a)はテン輪の平面図、図3(b)はアームのA−A断面図である。本実施形態においては、リム1及びテン真2は第1実施形態のものと実質的には同じであるが、接続部及びアームの形態が異なる。テン真2に嵌合している接続部3には、軸方向に異なる高さで突出する棚部301、302、303を設ける。
アーム43、44、45はテン真2の片側に3本ずつ設ける。3本のアームは、たとえばリム1を両面から旋削加工して形成した薄板状の残肉部材を打ち抜くことで成型され、リム1側にあるアーム結合部13において近接してまとめられた形状を有する。各アームは、図3(b)に示すように適宜上下に曲げられた上で、テン真2側に少し膨らんだ端末部431、441、451を有し、それぞれ棚部301、302、303の上面にスポット溶接、接着剤、嵌合、ネジ部材による螺合などによって固定される。
テン真2側の端末部431と451は、図3(b)に図示するように、接続部3の同じ高さに形成された棚部301、303上に図3(a)に見るように間隔を広げて溶接され、端末部441は図3(b)に図示するように、逆に接続部3の上側に形成された棚部302上に溶接されている。一方で3本のアーム43、44、45のリム1側端部はアーム結合部13にて近接している。故に、アーム43、44、45は、近似的な三角錐の3つの陵に沿って配置されて、テン真2と共に4面体に近い形の立体トラスを形成しているとみなすことができる。このとき、アーム44を第1のアームに、アーム43、45を第2のアームとみなすことができる。
立体トラス構造においては、外力がいずれかの3角形の面に平行でない方向に加わっても変形に対する抵抗力が大きいという特性がある。故に、第2実施形態の構成は、立体トラス構造の特徴を有することにより、任意の方向からの衝撃力に対して高い剛性が得られるという特性を有する。
本実施形態においては、3本のアームは、リム1を両面から旋削加工して形成した薄板状の残肉部材を打ち抜くことで成型され、接続部とスポット溶接などをして固定されるとして説明を行ったが、第1実施形態のように、リム1と接続部3とにそれぞれリム側ジョイント及び接続部側ジョイントを設けて、アーム43、44、45とを結合してもよい。
<第3実施形態の説明 図4、図5>
第1実施形態に用いられた構造を応用して、耐衝撃性以外の作用効果を発揮させることができる構成を第3実施形態とし、図4と図5を用いてこれを説明する。新しいその主な作用効果は、テン輪の慣性能率の値を変更あるいは調節可能とすることである。本実施形態において、第1実施形態の構造との相違点は、接続部を第1の接続部31及び第2の接続部32に分け、それぞれをテン真2上で軸方向にスライド可能とし、両者の間隔hを変更することができること、及びリム1を、その直径に沿って所定の幅であらかじめ切断し、分割リム1aと1bとに分離しておくことである。
図4は第3実施形態が第1の状態、即ちテン輪の慣性能率を最小にした状態を示している。接続部31と接続部32はテン真2の円筒部上で極力位置を離し、両者間の距離hを最大とする。こうするとアーム41、42のなす角度は開き、分割リム1a、1b間の距離sは最小となる。分割リム1a、1bのそれぞれの質量は中心軸側に寄るので、テン輪の慣性能率は最小となる。なおテン輪の重心は中心軸上に保たれる。
図5は第3実施形態が第2の状態、即ちテン輪の慣性能率を最大にした状態を示している。接続部31と接続部32はテン真2の円筒部上で極力接近させ、両者間の距離hは最小となる。このときアーム41、42のなす角度は小さくなり、分割リム1a、1b間の距離sは最大となる。分割リム1a、1bのそれぞれの質量は同じ距離だけ中心軸から遠ざかり、テン輪の慣性能率は最大となる。
図4、図5はテン輪の慣性能率の値が最小、最大の両極端である場合を示しているが、もちろん両者の中間の任意の値に調節することができる。慣性能率を調節した後でその値がずれないように維持するためには、テン真2と接続部31、32とのスライドの摩擦を十分大きくしておくこと、スライド後の固定機構を用意しておくこと(横ネジなど)、あるいは調節後の接着等の手段によればよい。
一定のバネ定数を持つヒゲゼンマイに対して、テン輪の慣性能率を増加させると往復回転振動の周期は長くなり、低下させると周期は短くなる。第3実施形態によって得られるテン輪の慣性能率を変更できることのメリットは、ヒゲゼンマイを始めとする機械式時計の各部品の加工精度のばらつきにより生じる振動周期の誤差を、テン輪とヒゲゼンマイを組み立てた後に補正することができることである。
また,慣性能率を変更できることで、時計の輪列の減速比やヒゲゼンマイ、ビート数などの変更時に、テン輪を設計変更せず同じテン輪で対応することができる。さらに、時計の修理の際、他のテン輪を流用可能にすることもできる。
<第4実施形態の説明 図3(b)>
図3で説明した第2実施形態の構造を基礎にして、テン輪の慣性能率を変更することが可能である。第2実施形態においては、接続部3を一体型としたが、図3(b)に示すように、リム1のリング面に平行な1点差線P−Pを境に接続部3を第1の接続部と第2の接続部の上下に分割し、リム1を第3実施形態で説明したような分割リムとしておくことによって、テン輪の慣性能率を調節可能な構造に変形することができる。なお慣性能率を変更する際、アーム43、44、45の曲げ角度を変更すればよい。
<第5実施形態の説明>
第1実施形態においては、リム側突起11や接続部側突起30を、テン輪の回転軸の反対側に対称的に設けたので、テン輪の回転軸を含む1つの平面に平行な三角形の平面トラス構造が一対得られている。これに対し、リム側突起や接続部側突起をテン輪の回転軸に対して120°おきに3方向、又は90°おきに4方向というように配置し、その配置に対応する数のアームを追加すれば、テン輪の回転軸回りに3個又は4個というように、3個以上のトラス構造を設けることができる。こうすることにより、あらゆる方向の衝撃力に対して剛性及び強度を高めることができる。
なお、上述の実施形態においては、リム1のリング平面に対してアームが上向き方向と下向き方向に配置された2等辺三角形に近いトラス構造であるとして説明をしたが、例えば第1のアームをリムのリング平面と平行とした不等辺三角形のトラス構造とすることもできる。これによりテン輪の設計の自由度を増すことが可能となる。
その他、既述の実施形態の特徴を抽出して組み合わせたり、他の要件を加えた構成とすることによって、更に異なる実施の形態を得ることが可能である。
本発明は、剛性が改善されて耐衝撃性が増し、また慣性能率を調節可能なテン輪の構成を提供できるので、産業上の利用可能性は大きい。
1 リム
11 リム側突起
12 リム側ジョイント
1a、1b 分割リム
2 テン真
3、31、32 接続部
30 接続部側突起
33、34 接続部側ジョイント
301、302、303 棚部
4、43、44、45 アーム
41 第1のアーム
42 第2のアーム
411、412、421、422 ジョイント穴
4a アーム結合部
431、441、451 アーム端末部
5 ピン
h 分割接続部の間隔
s 分割リムの間隔

Claims (7)

  1. テン真に挿入される接続部と、前記接続部と接続されるアームと、前記アームと接続されるリムと、を有するテン輪であって、
    前記アームは、
    一端が、前記接続部と接続され、他端が、前記リムと接続された第1のアームと、
    一端が、前記接続部と接続され、他端が、前記第1のアームが接続された前記リムの位置と同じ前記リムの位置に接続された第2のアームと、を有し、
    前記第1のアームが接続される前記接続部の位置と、前記第2のアームが接続される前記接続部の位置とは、前記テン真の軸方向に関して異なっており、
    前記第1のアームと前記第2のアームとでトラス構造を形成する
    ことを特徴とするテン輪。
  2. 前記第1のアームは、前記リム及び前記接続部の少なくともいずれかに対して、前記軸方向と平行な平面上で回動可能となるように接続され
    前記第2のアームは、前記リム及び前記接続部の少なくともいずれかに対して、前記軸方向と平行な平面上で回動可能となるように接続される
    ことを特徴とする請求項1に記載のテン輪。
  3. 前記アーム部を複数有することを特徴とする請求項1又は2に記載のテン輪。
  4. 前記リムは、複数の分割リムを有し、
    前記分割リムのそれぞれは、少なくとも1つの前記アームと接続される
    ことを特徴とする請求項に記載のテン輪。
  5. 前記接続部は、前記テン真に沿って摺動可能な第1の接続部と第2の接続部とを有し、
    前記第1の接続部は、前記第1のアームと接続され、
    前記第2の接続部は、前記第2のアームと接続される
    ことを特徴とする請求項に記載のテン輪。
  6. 前記アーム部は、さらに、一端が、前記接続部と接続され、他端が、前記第1のアームが接続された前記リムの位置と同じ前記リムの位置に接続された第3のアーム、を有し、
    前記第1のアームが接続される前記接続部の位置と、前記第3のアームが接続される前記接続部の位置とは、前記軸方向に関して異なっており、
    前記第1のアームと前記第2のアームと前記第3のアームとで立体トラス構造を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載のテン輪。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載のテン輪を有する機械式時計。
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