JP6639000B1 - 洗髪補助用具 - Google Patents

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Abstract

【課題】片手で被洗髪者の頭部にあてがうことができ、被洗髪者の頭部に適度な圧が加えられるように即座に片手で調整でき、被洗髪者の額と、当接面における一定の部分との間を接触させておくことにより、被洗髪者の頭部サイズや頭部形状に係わらず、少なくとも被洗髪者の目鼻に湯水が流れ落ちない状態に保つことのできる洗髪補助用具を提供することを目的とする。【解決手段】本発明の洗髪補助用具は、略馬蹄形状に形成された弾性変形可能なガード部材と、該ガード部材の周方向中央部に該ガード部材と一体化されて設けられたゴム弾性を有するシート部材とを備え、前記シート部材は前記ガード部材の周方向中央からそれぞれ離間した指固定部を少なくとも一対有しており、前記シート部材において前記ガード部材の周方向中央部に位置する部位の少なくとも一部は前記ガード部材と重ならずに設けられている。【選択図】図1

Description

本発明は、洗髪補助用具に関する。
洗髪の際、頭上からの湯水が、顔に流れ落ちないようにするための洗髪補助用具として、全体の形状が中空円盤状で頭からかぶるタイプのシャンプーハットが知られている。また、全体の形状がU字状で頭に巻き付けるタイプのシャンプーハットも知られている。
その他に、全体の形状が略三日月状で、かつ、取っ手が備わっており、作業者が、被洗髪者の額にあてがって使用するタイプのシャンプーガードも知られている(特許文献1参照)。
このタイプのシャンプーガードを、図15に基づいて説明する。シャンプーガード51の部材52は、被洗髪者の頭部の一部に一致する形状および寸法で、かつ、頭部の周りを包囲できる大きさに形成される。具体的には、部材52は、略三日月状に形成され、2つの対向する側部が、被洗髪者に装着された際に耳の後方まで延びるように形成されている。
部材52の素材には、比較的硬質で、かつ、幾分しなやかさのある樹脂などが用いられ、部材52の対向する側部は、しなうだけでなく、弾力的に跳ね返ろうとする性質を持つように構成される。この弾力的に跳ね返ろうとする性質を利用して、部材52の対向する側部の間に被洗髪者の額および左右の側頭部を挟み込ませることで、シャンプーガード51を被洗髪者の頭部にある程度固定できる。
その他、部材52の内周面下縁近傍には、全周にわたって、発泡体などの圧縮可能な素材でできた厚みのあるシール材53が設けられ、厚みのあるシール材53自体の内周面下縁からは、シール材53が薄いシート状に形を変えて、全周にわたって、溝を形成しながら、略上方向に向かって延びるよう形成される。
尚、シール材53の厚みのある部分は、クッションの役割として設けられ、シール材53の薄いシート状の部分は、個々の頭部の形状に合わせて水密状態を作る役割として設けられる。また、部材52の外周中央部分には、取っ手54が設けられる。
被洗髪者の頭部が上記シャンプーガード51に挟み込まれている状態において、作業者が、取っ手54を握りながら、取っ手54と一体型であるシャンプーガード51を被洗髪者の額に押し当てることにより、シール部材53と、被洗髪者の額および側頭部との間の隙間を、より減らせるよう構成される。
米国特許第7,310,827号
上述したように、特許文献1のシャンプーガードは、略三日月状の部材に備わっている弾力的に跳ね返ろうとする性質を利用して、略三日月状部材の側部の間に、被洗髪者の頭部を挟み込ませた上で、略三日月状部材を被洗髪者の額に押し当てることで、被洗髪者の頭部と略三日月状部材の内周面に設けられているシール部との間の隙間を減らせるよう構成されている。
しかしながら、略三日月状部材の側部の間に、被洗髪者の頭部を挟み込ませる際には、作業者が両手で略三日月状部材の側部の間を広げながら、被洗髪者の頭部を挟み込む必要があった。そのため、被洗髪者の頭部を略三日月状部材で挟み込めたとしても、それを被洗髪者が嫌がった場合には、作業者がシャンプーガードの取っ手を握ろうとする間やシャワーを手に持とうとする間に、被洗髪者によって、シャンプーガードが外されてしまうという問題があった。
また、被洗髪者が協力的であっても、略三日月状部材の側部の弾力的に跳ね返る力によって、被洗髪者が頭部を圧迫され、痛みを感じる場合があった。
その他、シャンプーガードの大きさに対して被洗髪者の頭部サイズが小さい場合には、略三日月状部材の側部同士では被洗髪者の頭部を挟み込めなかったり、挟めたとしても被洗髪者の頭部と略三日月状部材の内周面に設けられているシール部との間の隙間が埋まらなかったりする場合があった。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、片手で被洗髪者の頭部にあてがうことができ、かつ、被洗髪者の頭部に適度な圧が加えられるように即座に片手で調整でき、かつ、被洗髪者の額と、当接面における一定の部分との間を接触させておくことにより、被洗髪者の頭部サイズや頭部形状にかかわらず、少なくとも被洗髪者の目鼻に湯水が流れ落ちない状態に保つことのできる洗髪補助用具を提供することを目的とする。
本発明の洗髪補助用具は、洗髪の際に、被洗髪者の顔を湯水から保護するための洗髪補助用具であって、略馬蹄形状に形成された弾性変形可能なガード部材と、該ガード部材の周方向中央部に、該ガード部材と一体化されて設けられたゴム弾性(ゴム類似物質の弾性つまりゴム状弾性も含む。以下同じ)を有するシート部材とを備え、前記シート部材は、前記ガード部材の周方向中央からそれぞれ離間した指固定部を少なくとも一対有しており、前記シート部材において、前記ガード部材の周方向中央部に位置する部位の少なくとも一部は、前記ガード部材と重ならずに設けられており、作業者が前記一対の指固定部の片側に親指を、もう片側の前記指固定部に親指以外の指を少なくとも1本、てのひらと前記シート部材のシート面とが対向するような指の向きで挿入し、当該親指の先端部分と当該親指以外のグループの指の先端部分とが互いに、より近づくように、それぞれの指の関節を折り曲げる動作によって、ゴム弾性を有する前記シート部材が内側に弾性変形し、その変形に伴って、前記ガード部材における少なくとも前記シート部材の周方向両横端と接している部分が、内側に弾性変形するよう構成している。
また、逆に、当該指固定部に挿入している親指の先端部分と、もう片側の当該指固定部に挿入している指の先端部分とが、互いに更に遠ざかるように、それぞれの指の関節を伸ばすことにより、ゴム弾性を有する当該シート部材が弾性変形して伸張し、それに伴い、当該ガード部材における、少なくとも当該シート部材の周方向両横端と接している部分が、外側に動くよう構成している。
ちなみに、前記「シート部材の周方向両横端」における「横」並びに以下に本稿で記す、それぞれの部位における「横」方向とは、本発明の洗髪補助用具が被洗髪者の頭部にセットされた状態における左右方向を指すものとする。
本発明の洗髪補助用具には、特に、前述のようなゴム弾性を有するシート部材が備わっているため、具体的には、以下のことが可能となる。
(1)本発明の洗髪補助用具は、シート部材を装着した手の親指と親指以外の指との間の距離を広げたり縮めたりすることにより、シート部材の両端を閉じたり開いたりできる構造である。また、前述のような構造であるシート部材に連動して、ガード部材における少なくともシート部材の周方向両横端と接している部分も、内側または外側に動く構造である。そのため、被洗髪者の頭部サイズや頭部形状にかかわらず、シート部材の当接面ひいては洗髪補助用具を、片手で、被洗髪者の頭部にあてがう(セットする)ことができる。
(2)本発明の洗髪補助用具は、シート部材を装着した手を被洗髪者の額に押し当てながら、当該シート部材を介した当該手で、被洗髪者の額ないし左右の側頭部あたりまでの範囲内を、当該手の大きさに即して、つかむことができる構造である。よって、被洗髪者の額に押し当てる力や被洗髪者の頭部をつかむ際の手指の力を加減するだけで、当該被洗髪者の頭部への圧を、即座に片手で、適度になるよう調整できる。
(3)本発明の洗髪補助用具は、シート部材を装着した手の親指と親指以外の指とが、互いに更に遠ざかるよう、それぞれの指の関節を伸ばし続けることにより、その間、シート部材の当接面における一定部分(指を挿入している、対を成す指固定部どうしに挟まれた部分、以下同じ)を意図的に伸張状態に保つことができる。
また、前述どおりにシート部材を伸張状態に保ち、当該シート部材を伸張状態に保っている手の親指と親指以外の指とを使って、被洗髪者の、額ないし左右の側頭部までの範囲内の、作業者の手の大きさに即した部分をつかむことができる角度と位置から、当該シート部材の当接面を被洗髪者の額に押し当てた状態のまま、当該被洗髪者の頭部をつかみ、その状態を維持することにより、当該被洗髪者の額と、当該当接面における一定の部分とを、少なくとも被洗髪者の目鼻に湯水が流れ落ちるのを防ぐに足る水密さで接触させておくことができる。
ここで、当該当接面における一定部分と、当該被洗髪者の額との間の接触面を、水密状態にできる仕組みについて述べておく。シート部材の当接面の素材であるゴム弾性体は、微視的には、ランダムコイル状に丸まった高分子の集合体である。これらの高分子は、互いに絡まり合いながら、立体の網の目を形成している。この立体網の目は、液体と固体の性質を併せ持つため、張力や圧を受けた場合に、ゴム弾性体以外の固体と比べて、比較的大きく変形するという特徴を有する。
この立体網の目に、ある一方向から張力を加えると、この立体網の目が、張力の方向に向かって細長く変形し、すなわち伸張する。伸張時の立体網の目は、張力に対して垂直方向からの視点においては、より圧縮された形状つまり凹凸がより、なだらかな形状に変形している。張力に対して同じく垂直方向からの視点とも言える立体網の目表面においても伸張時には、通常と比べて凹凸が、よりなだらかな状態に変形している。
そのため、シート部材を装着した手で、シート部材の当接面における一定部分を伸張状態に保ち続ける限り、ゴム弾性体である当該当接面表面の微視的な凹凸を、通常よりもなだらかな状態に保っておくことができる。また、その間は、当該当接面と対象物の接触面との間の真実接触面積つまり肉眼で直接見ることのできない微視的な接触面積を、通常よりも増加させることができる。
よって、伸張状態にある当該当接面と被洗髪者の額とを接触させた場合、当該当接面と当該被洗髪者の額との間の真実接触面積は、通常よりも増加している状態にある。
その状態から更に、当該当接面を、当該被洗髪者の額に向けて押し当てることにより、当該立体網の目表面の凹凸と当該被洗髪者の額の微視的な凹凸とが、圧力によって互いに圧縮され、その結果、当該当接面と当該被洗髪者の額との真実接触面積を、更に増加させることができる。
また、伸張状態にある当接面を被洗髪者の額に押し当てる方法は、当該当接面のたるみをより無くしたうえで、当該被洗髪者の額に対して垂直方向に圧を加えることになるため、効率的に圧着できる。
それらの結果、当該当接面と当該被洗髪者の額との接触面どうしの間を、少なくとも被洗髪者の目鼻に湯水が流れ落ちるのを防げる程度に水密な状態にできる。
本発明の最良の形態である洗髪補助用具を、被洗髪者の頭部にセットした状態の一例を示す図である。 本発明に係わる袋状のシート部材の一例を示す斜視図である。 図2の背面図である。 本発明に係わる箱状のシート部材の一例を示す斜視図である。 本発明に係わる箱状のシート部材の他の例を示す斜視図である。 本発明に係わる箱状のシート部材の他の例を示す斜視図である。 本発明の洗髪補助用具の最良の形態を示す斜視図である。 本発明の洗髪補助用具の他の例を示す斜視図である。 本発明の洗髪補助用具の他の例を示す斜視図である。 本発明の洗髪補助用具の他の例を示す正面図である。 図9の洗髪補助用具の背面図である。 図9の洗髪補助用具の平面図である。 図9の洗髪補助用具の環状部材の正面図などである。 本発明の洗髪補助用具の他の例を示す斜視図である。 従来のシャンプーガード(洗髪補助用具)を示す概略構成図である。
本発明の最良の形態である洗髪補助用具101を、被洗髪者の頭部にセットした状態の一例を、図1に示した。
ところで、技術分野の項で、「本発明は、洗髪補助用具に関する」と述べたが、ここで、本発明における洗髪補助用具の定義を、「洗髪の際、頭上からの湯水が、少なくとも目に流れ落ちないようにするための洗髪補助用具であって、当該洗髪補助用具に取っ手あるいは手に装着するための部位が備わったもの」と定める。
また、先に、本発明の洗髪補助用具のいずれの形態にも共通して備わっている部位であるシート部材11について説明する。まず、図2〜図6にシート部材11の構成例をそれぞれ示した。
図2〜図6に示すように、シート部材11は、所定の厚みを有するシート様の部材であり、図2のような平面状のものだけでなく、図4〜図6でも示すように、壁部11eが備わった立体的な形状も含んでいる。尚、図4の形態では、シート部材11は、略直方体の一面が部分的に開口された箱状に形成されている。また、図5、図6の形態においても、シート部材11は、シート面11bの表面に対して略垂直方向に延びる壁部11eによって壁面を全て囲まれた箱状形状となっている。このような箱状のシート部材11は、平面状のシート部材11と比べて、指を挿入するための空間が比較的広いため、作業者がより容易に指を挿入できるというメリットがある。
しかしながら、シート部材11の立体形状は、壁部11eによって壁面を全て囲まれていなくとも、部分的に壁部11eが備わった形状であってもよい。また、壁部11eが延びている方向は、必ずしも略垂直方向である必要は無く、少しでも上向きの方向すなわち略上方向であればよい。そのため、壁部11eと指固定部11aとの間の境目がはっきりしない場合もあるが、少しでも略上方向に延びている部分がある場合には、壁部11eが備わっているものとする。いずれの形態であっても、シート面11bの表面には、少なくとも一対の指固定部11aが備わっている。
また、指固定部11aの形状は、開口部である11cの真下かつ、シート面11b上の部分を入り口とする、奥が行き詰まりになった形状をしている。言い換えるならば、各指固定部11aの形状は、それぞれ、先端が閉塞され、他端である開口部11cが開口された平面的な形状あるいは壁部11eが少なくとも一部分に備わった立体的な形状である。尚、対を成す1組の指固定部11aは、それぞれの開口部11cが互いに対向するように配置されることにより、対をなす。更に、洗髪補助用具を被洗髪者の頭部にセットした際、対を成し得る指固定部11aどうしのうち、少なくとも1組の指固定部11aどうしが、横方向の同一ライン上に並ぶよう、指固定部11aは配置される。
ちなみに、シート面11bの表面上のどの位置に指固定部11aが設けられるかに関しては、好ましくは、シート面11bの横方向(対をなし得る開口部11cどうしが互いに対向している方向、以下同じ)の両端であるが、この限りではない。つまり、シート面11bの中程に、指固定部11aの行き詰まり部分が位置していてもよい。その場合、シート面11bの形状は、図2〜図6に示すような横に長い形状とは限らず、縦に長い形状もあり得るし、縦横の差がさほど無い形状もあり得る。
その他、シート部材11において、対を成す指固定部11aどうしの形状や大きさや数が、それぞれ互いに異なるように形成してもよい。例えば、片側の指固定部11aだけを平面状とし、もう片側の指固定部11aは、壁部11eが少なくとも一部分に備わった立体的な形状に形成してもよいし、片側の指固定部11aだけを、より大きくしてもよい。また、片側に設ける指固定部11aの数は、1個だけ設けることが好ましいが、片側に2個以上設けてもよい。その場合、横並びで2個以上設けてもよいし、縦並びで2個以上設けてもよいし、その両方でもよい。その際も、壁部11eが部分的あるいは全面的に備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
次に、ふち部11fについて、図6を用いて説明する。図6に示すように、ふち部11fは、対をなし得る指固定部11aどうしを少なくとも1対、掛け渡せる位置にある平板状の部材であり、壁部11eが備わっている箇所においては壁部11eのふちから、壁部11eが備わっていない箇所においてはシート面11bのふちから、シート面11bに対して略水平方向に延びている。
ふち部11fを設けた場合、本体部12a(詳細は後述)とシート部材11とを結合させる箇所として、ふち部11fを選択することが可能となる。
尚、図6のシート部材11には、ふち部11fが2箇所に備わっているが、1箇所だけに設けてもよい。また、図6に示すシート部材11は、全壁面を壁部11eによって囲まれた形状をしているが、その他の形態として、平面状の、あるいは部分的に壁部11eが備わったシート部材11に、ふち部11fが設けられてもよい。
ここで、シート部材の構成についてまとめると、次のようになる。図2の形態では、シート部材11は、シート面11bと指固定部11aとが一体化された構成であり、図4〜図6の形態では、シート面11bと壁部11eと指固定部11aとが一体化された構成である。
尚、図3に示すようにシート面11bの背面は当接面11dであり、シート面11bと当接面11dとは、表裏一体となっている。また、シート面11bと当接面11dとは、必ずしも単一の素材からなる単一層で構成されている必要は無い。よって、水密となった複数層で構成されていてもよい。
その他、洗髪補助用具を被洗髪者の頭部にセットした際には、当接面11dにおける一定部分と、被洗髪者の額とが、少なくとも被洗髪者の目鼻に湯水が流れ落ちない程度に、接触し合うことになる。
続いて、図1を用いて、シート部材11を手に装着する方法について説明する。図1では、最も好ましい装着方法を示している。しかしながら、より広い選択肢があり、対を成す指固定部11aの片側に親指を、もう片側の指固定部11aに親指以外の指を少なくとも1本、手の向きを、てのひらとシート面11bとを対向させる向きで挿入することにより、シート部材11を手に装着することができる。
ただし、先にも述べたが、好ましくは、図1のように、片側の指固定部11aに親指を、もう片側の指固定部11aに中指と薬指とを挿入する。そうすることにより、親指と親指以外の指との間の寸法を比較的長くすることができる。また、そうすることにより、図1で既に示している通り、シート部材11を装着した状態の手で被洗髪者の左右の側頭部をつかんだ際には、人差し指を被洗髪者の頭部に直接、接触させておくことができる。それにより、被洗髪者が頭部を動かした場合でも、当接面11dと被洗髪者の額とを、より、ずれにくい状態に保つことができる。
また、図1では、作業者が被洗髪者と向かい合った状態で使用している様子を示しているが、作業者が、被洗髪者の背後に位置して使用することで、より安全性を高めて使用することができる。その理由としては、被洗髪者の後ろに作業者がいることで、作業者の体自体が被洗髪者の体の支えとなり得るため、被洗髪者が後ろに転倒する危険性をより減らすことができる、というものである。
次に、片側の指固定部11aの行き詰まり部分から、もう片側の指固定部11aの行き詰まり部分までの長さに関して述べる。対を成し得る指固定部11aどうしの間の長さを、作業者の様々な手の大きさに適合させるためには、対を成し得る指固定部11aの行き詰まり部分どうしの長さを、あらかじめ短く設定しておく必要がある。一方、当接面11dに関しては、洗髪補助用具が被洗髪者の頭部にセットされた際、被洗髪者の額の、片側の側端からもう片側の側端までが、当接面11dによって覆われている状態になっていることが好ましい。それらの事柄を考慮すると、作業者をあらかじめ大人限定に絞り込み、対を成し得る指固定部11aの行き詰まり部分どうしの長さを、大人の手の大きさを基準にして設定することが好ましいという結論になる。
しかしながら、例えば、図10図11(詳細は後述する)に示すような形態の洗髪補助用具であれば、比較的、より多くの部分に水密機能が備わっているため、洗髪補助用具を被洗髪者の頭部にセットした際、当該被洗髪者の額の、片側の側端からもう片側の側端までが、必ずしも当接面11dによって覆われる必要性が無い。
よって、図10図11のような形態の洗髪補助用具に限っては、シート部材11の素材として、ゴム弾性を有する素材のなかでも、できるだけ伸縮性の高い素材を用いるようにしたうえで、対を成し得る指固定部11aの行き詰まり部分どうしの長さを、極端に短く設定することも可能である。
その場合、例えば、シート部材11の素材として、少なくとも270%伸びる素材(伸び率270%以上の素材)を用いるとすると、対を成し得る指固定部11aの行き詰まり部分どうしの間の長さを、5.5cmに設定することさえできる。その結果、シート部材11を、子供の手にも大人の手にも適合させることも可能となる。
次に、シート部材11の横方向における、指固定部11aのポケット長さについて説明する。前記ポケット長さは、平面的な形状か立体的な形状かに係わらず、指が安定して引っ掛けられる長さであればよく、少なくとも1cm程度あることが好ましい。
次に、シート部材11の材質に関して、より詳しく説明する。シート部材11におけるシート面11bの材質、及び、壁部を設ける場合の壁部11eの材質としては、ゴム弾性を有する弾性変形可能で、かつ、水や空気を極めて通しにくい性質の素材が用いられる。具体例としては、TPE(熱可塑性エラストマー、以下同じ)、熱硬化性樹脂系エラストマー、加硫ゴムである。中でも、好ましい素材は、TPEであり、その中でも、できるだけ伸縮性の高い性質を持つ素材を用いることが好ましい。
尚、指固定部11aの材質は、シート面11bや壁部11eの材質と同一であることが好ましいが、この限りではない。
次に、本発明の洗髪補助用具の一例であり、水密機能性と製造コストの面から見て最良の形態である洗髪補助用具101について、図7に基づいて説明する。図7に示すように、洗髪補助用具101のシート部材11には、一例ながら箱状のシート部材11が備わっており、シート部材11の構成は、図4の構成と同様である。
また、図7に示すような形態である洗髪補助用具101において、本体部12aがシート部材11のどの箇所に固定すなわち一体化されるかについてであるが、好ましくは本体部12aは、シート部材11の、図7では底面側に位置している壁部11eに一体化される。その際、より好ましくは、前述の、底面側にある壁部11eと本体部12aとが、最大限に互いが重なり合うよう一体化される。
尚、図7に示すように側面ガード部12bは、本体部12aの周方向両側に設けられている。また、当該側面ガード部12bの形状は、図7においては、一例として略長方形状となっている。
また、図7において側面ガード部12bは、シート部材11の上端から、本体部12aにおける、シート部材11寄りではないほうの縁にかけて設けられており、かつ、シート部材11における横側の壁部11eを覆うように設けられている。
ここで、洗髪補助用具101に関する補足説明をいくつか加える。洗髪補助用具101におけるガード部材12は、本体部12aと側面ガード部12bとから成り、図7に示すようにガード部材12は、略馬蹄形状である。
また、洗髪補助用具101は、略馬蹄形状であるガード部材12と、当該ガード部材12の周方向中央部に、当該ガード部材12と一体化されて設けられたシート部材11とを備える。
その他、シート部材11の厚さ方向において、ガード部材12と当接面11dとが、できるだけ互いに直接重なることのないように一体化される。その結果、当接面11dの表面を、すべて、あるいはほとんどすべて、露出させられる。
尚、本発明のいずれの形態にも共通する事柄であるが、ガード部材12とシート部材11とは、互いが接触し合っている部位が、少なくとも使用の最中に水密状態となる程度に一体化されていればよく、例えば、互いの部材を縫い合わせてもよく、熱融着させてもよく、周知の接着剤などで接着させてもよい。つまり、物理的結合でも化学的結合でもよい。
ちなみに、図7の洗髪補助用具101におけるガード部材12とシート部材11との好ましい結合方法について、両者は射出成形の一種である異材成形によって結合させられることが好ましい。
次に屋根部15について述べる。洗髪補助用具101において、一対の屋根部15が設けられる。屋根部15は、洗髪補助用具を被洗髪者の頭部にセットした際に、シート部材11の周方向上側(以下、単に「シート部材11の周方向○○側」と記述)に位置する辺または壁部11eの少なくとも一部分から略水平方向に張り出す平板状の部材である。洗髪補助用具101における屋根部15は、図7に示すように、シート部材11の周方向上側に位置する壁部11eの両側端あるいは両側端あたりから、それぞれ略水平方向に張り出し、それぞれが、側面ガード部12bにおける上側の辺の先端方向に向かって延びており、当該辺の全てあるいはほぼ全てを覆って固定されている。
屋根部15を設けることにより、被洗髪者の頭部をより立体的に広範囲に包囲できる。尚、屋根部15の材質は、シート部材11の材質と同様であることが好ましい。
また、屋根部15を設けることのできる洗髪補助用具の形態としては、図7〜図10に示すような形態であれば設けることができる他、図7〜図10と類似の洗髪補助用具において、シート部材11に壁部11eが備わっていないか、部分的にしか備わっていない場合でも屋根部15を設けることが可能である。シート部材11に壁部11eが備わっていない場合には、屋根部15は、シート部材11の周方向上側に位置する辺の少なくとも一部から、略水平方向に張り出す。
次に、本体部12aの材質について述べる。洗髪補助用具101におけるガード部材12aの材質としては、折り曲げても容易に割れない柔軟性と弾力性とを有し、かつ、水や空気を極めて通しにくく、かつ適度な張りを有する材質が用いられる。適度な張りとは、例えば硬度(JIS K 6253に準拠するタイプAの硬度、以下同じ)が50前後で得られるような張りである。素材例としては、EVA(エチレンビニルアセテート)、TPE、各種ゴム材などであり、好ましくは、EVAが用いられる。また、適度な張りさえあれば、不透明の材質でも透明の材質でもよい。
次に、側面ガード部12bの材質に関して述べる。側面ガード部12bの材質は、本体部12aの材質と同様であるが、両者が必ずしも同一の素材である必要は無い。ただし、好ましくは、両者は同一素材で一体に成形される。
尚、これは、どの形態の洗髪補助用具に関しても言える事柄であるが、本体部12aとシート部材11の素材とは、互いに同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、素材の名称が互いに同じで、硬度だけが互いに異なる素材を用いてもよい。ただし、図7の洗髪補助用具101においては、好ましくは、本体部12aの素材に適度な張りのあるEVAを、シート部材11にTPEを用いて射出成形される。
その他の各部位の素材に関しても同様で、それぞれの部位どうしは、それぞれの部位の用途を果たすことさえできれば、互いに同一素材で形成されてもよく、反対に、互いに異なる素材で形成されてもよい。また、素材の名称が互いに同じで、硬度だけが互いに異なる素材をそれぞれに用いてもよい。
その他、これも、どの形態の洗髪補助用具にも言える事柄であるが、本体部12aの径方向長さについては、湯水が被洗髪者の目や鼻から離れて流れ落ちるに足る長さに設定される。
次に、本発明の他の例である洗髪補助用具102について、図8に基づいて説明する。図8に示すように、洗髪補助用具102におけるガード部材12は、本体部12aと側面ガード部12bとから成り、ガード部材12は略馬蹄形状である。また、当該ガード部材12の周方向中央部に、当該ガード部材12と一体化されて設けられたシート部材11を備える。シート部材11は、一例ながら箱状であり、シート部材11の構成は、図4のシート部材11と同様の構成である。ただし、図6のシート部材11のように、ふち部11fが設けられているほうが好ましい。また、厚さ方向において、ガード部材12と当接面11dとが、互いにできるだけ重ならないように一体化されている。このように、洗髪補助用具102は、洗髪補助用具101とほぼ同じような構成であるが、図8に示すような位置に芯材12dを導入することで、本体部12aの素材自体には十分な張りが無くとも、本体部12aに張りが出るよう構成している点が特に、洗髪補助用具101とは異なっている。
芯材12dの材質としては、例えばガード部材12に適度な張りをもたせることができ、かつ、しなやかさのある材質であればよい。よって、芯材12dの素材としては、例えば、硬質性樹脂や、柔軟性のある樹脂、針金などの金属材等が挙げられる。
また、洗髪補助用具102の形態において本体部12aは、好ましくは、透明になるよう構成される。その場合、本体部12aの素材には、例えば透明の、TPEや軟質ポリ塩化ビニルやEVACなどが用いられる。しかしながら、必ずしも本体部12aの素材に、透明の素材を用いなくともよい。
その他、洗髪補助用具102における側面ガード部12bは、本体部12aよりも硬度が大きい材質で構成されており、それにより、洗髪補助用具102全体の形状(特に、つばとなるガード部材12の形状)が維持できる。側面ガード部12bの素材の具体例としては、適度な張りのあるEVAが用いられる。一方、本体部12aにはそれよりも硬度が小さい素材が用いられる。ちなみに、洗髪補助用具102において、側面ガード部12bは、一例ながら略長方形状であり、シート部材11の周方向上側の両側端から、ガード部材12における芯材12dがある側のふちにかけて設けられている。
尚、洗髪補助用具102において、本体部12aは、シート部材11の周方向下側に位置する壁部11eに固定されるか、より好ましくは、ふち部11fを設けたうえで、ふち部11fに固定される。
また、洗髪補助用具102の形態において、図8では、屋根部15の図を省略しているが、図7と同様の位置に屋根部15が設けられているほうが好ましい。
次に、本発明の他の例である洗髪補助用具103について、図9に基づいて説明する。 図9において、洗髪補助用具103は、本体部12aからなる略馬蹄形状のガード部材12と、当該ガード部材12の周方向中央部に、当該ガード部材12と一体となって設けられたシート部材11とを備える。
シート部材11は一例ながら箱状に形成される。シート部材11の構成は、洗髪補助用具102のシート部材11についての説明内容と同様である。シート部材11とガード部材12とを固定させる位置についても、洗髪補助用具102と同様である。また、これも洗髪補助用具102と同様であるが、ガード部材12とシート部材11の当接面11dとが、シート部材11の厚さ方向において、できるだけ直接重ならないように一体化される。その結果、当接面11dの表面は、すべてあるいはほとんどすべて露出している。
その他、図8の形態と同様に、図9の形態でも、本体部12aに芯材12dを導入しており、本体部12a及び芯材12dの材質は、図7の説明の際に述べた材質とそれぞれ同様である。
また、図9の洗髪補助用具103において、ガード部材12の周方向両端には、湯水の側頭部からの流れ込みを防ぐために、一対の側面補助部13及び一対の屋根部15がそれぞれ設けられている。
側面補助部13は、ガード部材12の周方向両側の側縁からそれぞれ鉛直方向下向きに取り付けられた平板状の部材である。側面補助部13の材質は、柔軟性だけでなく適度な張りがあることが望ましく、例えば硬度45〜50度のEVAや、それと同等の硬度のTPEや熱硬化性樹脂系エラストマーなどが用いられる。
図9に示す洗髪補助用具103における屋根部15は、図7における屋根部15と同様に、シート部材11の周方向上側に位置する壁部11eの両側端あるいは両側端付近から、それぞれ略水平方向に張り出している。尚かつ、洗髪補助用具103における屋根部15は、ガード部材12の周方向両側の側縁を全てあるいはほとんど全て覆うようにして設けられる。ちなみに、屋根部15の材質は、洗髪補助用具101における屋根部15の材質と同様である。
続いて、本発明の洗髪補助用具の他の形態について、図10、図11に基づき説明する。図10、図11に示すように、洗髪補助用具104には、本体部12aと窓部12eとからなる略馬蹄形状のガード部材12と、当該ガード部材12の周方向中央部に、当該ガード部材12と一体化されて設けられたシート部材11とが備わっており、全体的に正面側に向かって凸構造となっている。
ちなみに当該シート部材11が固定される位置は、ガード部材12の周方向中央部かつ、略U字状とも言える本体部12aの周方向両端を掛け渡せる位置である。
その他、洗髪補助用具104のガード部材12において、窓部12eは、本体部12aとシート部材11とで囲まれた領域に形成される。窓部12eは、例えばポリ塩化ビニルなどの透明材質で構成される。窓部12eを設けることで、洗髪補助用具104を被洗髪者の頭部に装着した際、被洗髪者は窓部12eを介して前方を視認可能となる。
また、図10の形態では、本体部12aは窓部12eの透明材質よりも硬度が大きい材質で構成される。このように、窓部12eを洗髪補助用具104の中央部に配置するとともに、本体部12aおよびシート部材11を窓部12eの外周を覆うように配置することで、視認性を確保しつつ、洗髪補助用具104全体の形状(特に、つばとなるガード部材12の形状)が維持できる。
尚、本体部12aの素材は、洗髪補助用具101における本体部12aに用いられる素材と同様である。
その他、図10及び図11で示している形態では、一例ながら箱状のシート部材11が備わっており、シート部材11の構成は洗髪補助用具102におけるシート部材11についての説明と同様である。また、これも洗髪補助用具102と同様であるが、厚さ方向において、ガード部材12と当接面11dとが、互いにできるだけ直接重ならないように一体化されている。
また、図11に示すように、洗髪補助用具104においては、当接面11dの両端に弾性変形可能な環状部材16がそれぞれ設けられている。環状部材16の素材は、好ましくはTPEである。環状部材16の素材の硬度としては、例えるならば、シリコン製の折りたたみ式蛇腹コップ本体の素材の硬度程度あることが好ましい。尚、環状部材16は、部分的に屋根部15に覆われている。環状部材16と屋根部15との位置関係については、詳細を図12に示している。
図12に示すように、洗髪補助用具104における屋根部15は、シート部材11の周方向上側に位置する壁部11eの両端あるいは両端付近から略水平方向に張り出すことにより、各環状部材16の上面を覆うだけでなく、各環状部材16の横面をも覆うとともに、本体部12aの周方向両側の側縁を部分的に覆うようにして設けられる。
このようにして屋根部15を設けることにより、湯水が目や鼻に、より流れ落ちない形態になるよう構成できる。
また、図13(a)〜(c)に示すように、環状部材16は、軸方向一方に向けて開口寸法が大きくなるように形成されている。環状部材16の軸方向一端側は大径リング部であり、大径リング部側の先端付近は軸方向と略平行に延びており、軸方向他端側は小径リング部となっている。
更に、図11に示すように、一対の環状部材16は、それぞれの大径リング部が洗髪補助用具104の背面側を向くように、かつ、互いに略対向するように、当接面11d、本体部12a、屋根部15に固定される。それにより、被洗髪者の頭部に洗髪補助用具104をセットした際には、各環状部材16の大径リング部の拡径等の弾性変形が可能となると共に、大径リング部の先端部分を被洗髪者の頭部に対して略垂直の角度で押し当てることができるため、大径リング部の先端部分における、被洗髪者の頭部への圧着性を向上させることができる。その結果、水密機能が得られる。
また、図11に示すように、洗髪補助用具104の背面側には、本体部12aの一対の側部に、弾性部材14がそれぞれ設けられている。弾性部材14の素材例としては、例えば硬度45〜50のEVAが挙げられる。弾性部材14は、折り目部14aで折り曲げられた構造で固定されている。
より具体的には、弾性部材14の上端は、折り曲げられた弾性部材14の両面が本体部12aに固定されている。これに対して、弾性部材14の下端は、折り曲げられた弾性部材14の両面のうち、一方の面だけが本体部12aに固定されており、他方の面は本体部12aに固定されていない。
そのため、弾性部材14の下端側の一部は自由状態となり、その部分は、折れ曲がりの反発力によって洗髪補助用具104の背面側に向かって張り出す。
ちなみに弾性部材14は、被洗髪者の頭部に洗髪補助用具104をセットした場合に被洗髪者の頬付近に位置する。また、その状態で被洗髪者の頭部に適度な圧が加えられると、被洗髪者の頬付近と弾性部材14とが密着する。
尚、弾性部材14の下端側の一部が自由状態となっているため、被洗髪者の頭部サイズなどにかかわらず弾性部材14と被洗髪者の頬付近の密着性を向上できる。
ちなみに、弾性部材14の役割は、被洗髪者が少々下を向いていたとしても、湯水が顔中心部側へ、頬をつたって流れることを防止するというものである。
その他、この形態における本体部12aは、好ましくはシート部材11の周方向両横側にある壁部11eに固定され、窓部12eは、好ましくは、図6のふち部11fのような位置に固定される(ただし、図10では、ふち部11fを省略している)。
以上に述べたように、洗髪補助用具104の水密機能は、シート部材11の当接面11dだけでなく、環状部材16や弾性部材14等にも備わっている。そのため、シート部材11の長さを、先述のような5.5cmという極端な短さに設定することさえ可能である。ただし、その場合、環状部材16の大きさは、比較的、小さめに設定される。
次に、本発明の他の例である洗髪補助用具105について、図14に基づいて説明する。まず、洗髪補助用具105における、シート部材11と、本体部12aからなるガード部材12との位置関係について説明する。
図14に示すように、シート部材11は、略馬蹄形状のガード部材12の周方向中央部に位置し、かつ当該シート部材11の部位の少なくとも一部が、その厚み方向において、ガード部材12と重なることが無いよう配置され、ガード部材12とシート部材11とが一体化される。このような構成とすることで、使用する際に、シート部材11の当接面11dの中央部を、被洗髪者の額に直接、接触させられるため、密着させやすくなる。
以下に、より詳しい位置関係を述べる。ガード部材12の形状がおよそ中心角180°の馬蹄形状である場合に、まず、中心角を形成する2辺(ガード部材12の周方向両側の側縁12cに相当する辺)を、周方向内側にそれぞれ45°移動させた場合の、それぞれの辺とガード部材12の内径側の縁(切れ込み部分に面しているほうの縁。以下同じ)とが交わる2点がある。この2点を直線で結び、さらに、当該直線とガード部材の内径側の縁とで囲まれた図形部分、及びその周辺のガード部材12上の部分、少なくともこれらの部分を覆うように、シート部材11とガード部材12とが一体化されることが好ましい。
また、シート部材11とガード部材12とが、前述のような望ましい位置関係にあるとしたうえで、指固定部11aに関しては、ガード部材12の内径側の縁とシート部材11の側縁とがそれぞれ交わる左右の点から、それぞれ横方向内側に3cm以内の範囲、かつ、それぞれガード部材12上である位置に、指固定部11aが設けられていることが好ましい。
図14においても、シート部材11の両端にある一対の指固定部11aは、シート部材11の厚さ方向において、ガード部材12に対してすべて重なるように配置されている。これにより、シート部材11を装着しているほうの手を使って、被洗髪者の頭部をつかんだ際には、シート部材11だけでなくガード部材12をも介してつかむことができるため、ガード部材12を、被洗髪者の頭部の輪郭に、より沿わせることができる。
また、シート部材11をガード部材12上に設ける際、対を成す指固定部11aの位置がそれぞれ、ガード部材12の周方向中央から見て等間隔となるよう、シート部材11を配置することが好ましい。
その他、図14のような形態である洗髪補助用具105における、ガード部材12の略馬蹄形状については、中心角(中心)が例えば120°〜240°の扇形および該扇形に類似する形状(扇形の円弧部分の形状に変更を加えた形状も含む、以下同じ)の第1図形(大きいサイズ側の図形)と、該第1図形と比べて半径が84%以下であり、かつ、中心角(中心)が第1図形と同じである、扇形および該扇形に類似する形状の第2図形(小さいサイズ側の図形)を、互いの中心角(中心)が揃うようにして重ね合わせ、第1図形から第2図形の部分を取り除いた際の残りの部分の形状であることが好ましい。尚、第1図形および第2図形の中心は、円中心でなくてもよく、円中心に類似した中心位置であればよい。
ガード部材12の内径側の縁の形状は、好ましくは、図14に示すように、被洗髪者の額および側頭部の形状に沿うよう円弧状に形成される。
また、図14に示すように、湯水の排水性を向上させるため、ガード部材12の表面に溝12fを設けてもよい。ちなみに、溝12fは、図14の洗髪補助用具105だけでなく、図7に示す洗髪補助用具101のように、本体部12aの素材に適度な張りがある素材が用いられている場合には、設けることができる。その場合、図14に示すように、本体部12aの内径側の縁から外径側の縁に向けて、放射状に溝12fが形成されることが好ましい。
その他、図14の洗髪補助用具105は、ガード部材12の周方向両側に、それぞれ傾斜部17を備えている。傾斜部17は、洗髪の際に被洗髪者がやや下を向いていても、側頭部側から顔中心部側に湯水が流れ落ちないように防ぐ役割を担わされている部分であり、傾斜部17は、ガード部材12の平面に沿った方向から見て、鉛直方向下向きに傾斜した傾斜面となっている。つまり、シート部材11が設けられた位置よりも低い位置になるよう、ガード部材12の周方向両側をそれぞれ山折りに折ったような状態となっている。
尚、図14では、傾斜部17は、ガード部材12の周方向両側の山折り線12cで山折りして形成される。
その他、図14の洗髪補助用具105におけるガード部材12および傾斜部17の材質は、図6に示す洗髪補助用具101の本体部12aの材質と同様である。ちなみに、ガード部材12と傾斜部17との素材は、互いに同じでもよいし、異なっていてもよい。
その他、図14に示すように、洗髪補助用具105において、ガード部材12上には、ガード部材12を左右対称に二分割するような山折り線12cが形成されている。当該山折り線12cによって、ガード部材12全体が山折りできる構造となる。このような位置に山折り線12cを設けることで、洗髪補助用具105の使用時において、作業者が指を閉じる動作が行いやすくなり、指の動作に連動してガード部材を弾性変形させやすくできる。
尚、ガード部材12を左右対称に二分割するような山折り線12cは、前述した溝12fが設けられる条件と同様に、本体部12aの素材に適度な張りがある素材が用いられている場合には、どのような形態であっても設けることができる。
その他、図14の洗髪補助用具105には、平面状のシート部材11が備わっているが、平面状ではなく、少なくとも1箇所以上に壁部11eが備わっている立体的な形状のシート部材11を用いることもできる。
シート部材11の構成については、平面状の場合には、図2のシート部材11と同様の構成、箱状の場合には、図4〜図6に示すシート部材11と同様の構成である。しかしながら、図示した形態以外にも、前述したような形態である、部分的に壁部11eが備わった形態のシート部材11が、備わっていてもよい。
尚、洗髪補助用具101〜105に備わっているシート部材11は、あくまでも一例であり、図2〜図6で示したシート部材11の他、例えば部分的に立体的な形状のシート部材11や、シート面11bが例えばハート型であるシート部材11等、多様なアレンジが可能である。また、その際、シート部材11とガード部材12との固定位置に関しても、シート部材11の壁部11eやシート部材11のふち部11fやシート部材11の周方向下ないし横側に位置する辺等、多様な選択が可能である。ただし、いずれの形態の洗髪補助用具においても、それぞれの部位の用途に支障が生じないよう構成される。
本発明の洗髪補助用具は、洗髪補助用具を製造する分野で利用される。
101、102、103、104、105 洗髪補助用具
11 シート部材
11a 指固定部
11b シート面
11c 開口部
11d 当接面
11e 壁部
11f ふち部
12 ガード部材
12a 本体部
12b 側面ガード部
12c 山折り線
12d 芯材
12e 窓部
12f 溝
13 側面補助部
14 弾性部材
14a 折り目部
15 屋根部
16 環状部材
17 傾斜部

Claims (3)

  1. 洗髪の際に、被洗髪者の顔を湯水から保護するための洗髪補助用具であって、
    略馬蹄形状に形成された弾性変形可能なガード部材と、該ガード部材の周方向中央部に該ガード部材と一体化されて設けられたゴム弾性を有するシート部材とを備え、
    前記シート部材は、前記ガード部材の周方向中央からそれぞれ離間した指固定部を少なくとも一対有しており、前記指固定部は、被洗髪者の額ないし左右の側頭部あたりまでの範囲内を、作業者が片手で、当該作業者の片手の大きさに即して、つかむことができるように離間し、
    前記シート部材において、前記ガード部材の周方向中央部に位置する部位の少なくとも一部は、前記ガード部材と重ならずに設けられていることを特徴とする洗髪補助用具。
  2. 前記一対の指固定部に作業者の片手の指をそれぞれ挿入した状態で該指を閉じる動作によって、前記シート部材が内側に弾性変形し、その変形に伴って、前記ガード部材における少なくとも前記シート部材の両端と接している部分が、内側に弾性変形することを特徴とする請求項1に記載の洗髪補助用具。
  3. 前記シート部材には、シート面に対して略上方向あるいは略垂直方向に延びる壁部が、少なくとも一部分に備わっていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の洗髪補助用具。
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