JP6635476B2 - 線量分布予測システム、線量分布予測方法及び線量分布予測プログラム - Google Patents

線量分布予測システム、線量分布予測方法及び線量分布予測プログラム Download PDF

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Description

本発明は、照射した粒子線の線量分布を予測するための線量分布予測システム、線量分布予測方法及び線量分布予測プログラムに関する。
X線放射線治療に用いるX線のエネルギーは、体の表面では大きく、体内の深いところでは小さくなってしまう。一方、粒子線の一つである陽子線は、入射陽子が体内で停止する寸前の場所で大きなエネルギーを損失し、その場所に「ブラッグピーク」と呼ばれる高線量領域を形成する。このため、正常な領域のダメージを減らし、体内の患部に強い放射線を集中的に照射することができる。このような粒子線を用いた治療においては、患者の体内での線量分布の把握が大切である。
陽子線を用いた治療において、実臨床で利用可能なポジトロン放出核種分布のシミュレーションも検討されている(例えば、特許文献1参照)。この文献に記載された技術では、特定の人体組織の構成元素を含む標準物質に陽子線を照射することにより生成されたポジトロン放出核種のアクティビティ分布の実測値を用いて人体組織の各構成元素のポジトロン放出核種のアクティビティ分布を計算する。そして、このアクティビティ分布の計算値を用い、人体組織の元素組成比に基づいて人体組織に陽子線を照射した場合のポジトロン放出核種のアクティビティ分布を計算する。
図18を用いて、線量分布を予測する方法を説明する。
治療において、陽子線照射を行なう(ステップS001)。この陽子線照射により、体内に線量分布が生じる。陽子線を物体に照射すると、陽子と物体の原子核との相互作用により、原子核破砕反応が起こり、陽電子放出核(放射化された原子核)が生成される(ステップS002)。この陽電子放出核の分布を3次元アクティビティ分布と呼ぶ。
そして、陽電子放出核は、核種毎の半減期でβ+崩壊する(ステップS003)。この場合、新たな原子核や陽電子やニュートリノが放出される(ステップS004)。そして、陽電子は電子と対消滅して、その際に電子と陽電子のエネルギーに等価なγ線(放射線)を放出する(ステップS005)。
このγ線を計測することにより(ステップS006)、2次元アクティビティ計測画像を取得する(ステップS007)。そして、この取得した2次元アクティビティ計測画像を用いて、3次元アクティビティ分布、線量分布を予測することができる。
また、第1の情報に基づいて、第2の情報を予測するために、いわゆる「カップリング学習」技術も検討されている(例えば、特許文献2参照)。この文献に記載された技術では、画像処理システムは、学習対象を記録する画像記憶部と、学習結果を記録する学習結果記憶部と、入力部に接続された制御部とを備える。そして、制御部は、学習対象毎に、算出した第1の特徴ベクトル及び第2の特徴ベクトルの主成分係数ベクトルを、主成分係数ベクトルのばらつきを表わす指標で除算した行ベクトルを生成し、主成分分析を行なうことにより、結合主成分基底ベクトル、平均ベクトルを生成し、学習結果記憶部に記録する。そして、処理対象の第1の特徴ベクトルの主成分係数ベクトル、学習結果記憶部に記録された結合主成分基底ベクトルを用いて、第2の特徴ベクトルの主成分係数ベクトルを算出し、処理対象の第2の特徴ベクトルを算出する。
特開2010−172427号公報 特開2016−95651号公報
従来、陽子線照射された体内の3次元線量分布は、2次元のγ線測定結果(2次元アクティビティ計測画像)を用いて確認されていた。このγ線計測においては、照射領域を囲むようにして計測面を並べ、トモグラフィを利用し、体内の3次元アクティビティ分布を求める陽電子断層法(PET:Positron Emission Tomography)を用いる場合がある。しかしながら、計測した2次元アクティビティ計測画像から、的確な線量分布の予測は困難であった。例えば、陽子線照射装置内では、多くの計測面を設置することができないため、全方位に放出されるγ線について限られた計測面から3次元アクティビティ分布を推定する必要がある。
上記課題を解決する線量分布予測システムは、粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に関する情報を記憶する記憶部に接続された制御部を備える。そして、制御部が、粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に基づいて、前記照射対象に対する粒子線の照射時の放
射能分布と、外部に放出される放射線の計測画像とをシミュレーションにより算出し、前記照射条件、前記放射能分布、前記計測画像を用いて機械学習を行なうことにより、放射能分布学習モデルを生成する学習処理と、実際の照射条件において、照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得し、前記照射条件、前記実測画像を前記放射能分布学習モデルに適用し、放射能分布を予測し、前記予測した放射能分布により、線量分布を予測する予測処理とを実行する。
また、線量分布予測システムは、放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備える。そして、制御部が、患部配置の患部画像、放射能分布を含む教師データを用いて、前記放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを作成する学習処理と、新たな放射能分布を取得した場合に、前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を予測し、前記患部配置に応じた線量分布を算出する予測処理を実行する。
また、線量分布予測システムは、治療計画の線量分布及び放射能分布から、患部配置を考慮した線量分布を予測するための推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備える。そして、制御部が、患部画像、放射能分布、治療計画の線量分布を含む教師データを用いて、前記患部配置に応じた実際の線量分布を予測する推定モデルを作成し、記憶部に記録する学習処理と、新たな放射能分布を取得した場合に、治療計画の線量分布及び前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を考慮した線量分布を予測する予測処理を実行する。
本発明によれば、粒子線の照射において、外部に放出された放射線の計測画像から的確な線量分布を予測することができる。
第1の実施形態の線量分布予測システムの説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図であって、(a)は学習処理、(b)は予測処理の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 第1の実施形態の処理手順の説明図。 他の実施形態の処理手順の説明図。 第2の実施形態の処理手順の説明図。 第2の実施形態の処理手順の説明図。 第3の実施形態の処理手順の説明図。 従来技術における陽子線照射時のγ線計測の説明図。
(第1の実施形態)
以下、図1〜図13に従って、線量分布予測システム、線量分布予測方法及び線量分布予測プログラムを具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、粒子線としての陽子を患者の患部に照射した場合に計測したアクティビティ計測画像から線量分布を算出する場合を説明する。
アクティビティ計測画像は可能な限り高画質であることが望ましい。しかし、アクティビティ計測画像の画質には、以下の影響があると想定される。
(a)血流による陽電子放出核の拡散:陽電子放出核が、特有の半減期でβ+崩壊するまでに、血流により拡散する場合がある。
(b)ノイズ:原子核の崩壊はポアソン分布に従うため、計測には熱雑音とポアソンノイズが加算される。また、γ線は人体内における散乱により画像が不明瞭になる。
(c)低い解像度:計測面の解像度が低いため、情報量が少ない。
(d)先行照射の影響:複数の角度から順番に照射した場合、先行照射の影響が後続の計測に影響を与える場合がある。
そこで、本実施形態では、これらの要因を機械学習により解決する。
図1に示すように、本実施形態における線量分布予測方法においては、ネットワークを介して接続されたユーザ端末10、画像取得部15及び支援サーバ20を用いる。
ユーザ端末10は、ユーザが利用するコンピュータ端末である。このユーザ端末10は、入力された情報を取得する入力部(キーボードやポインティングデバイス等)や、各種情報の出力を行なう出力部(ディスプレイ等)を備える。
画像取得部15は、患者に対する陽子線照射において、γ線を2次元で計測したアクティビティ計測画像を取得する。
支援サーバ20は、線量分布予測処理を行なうコンピュータシステム(線量分布予測システム)である。この支援サーバ20は、制御部21、学習結果記憶部22、CT画像情報記憶部23、照射条件情報記憶部24を備えている。
制御部21は、制御手段(CPU、RAM、ROM等)を備え、後述する処理(シミュレーション段階、学習段階、予測段階、血管情報取得段階、残存影響処理段階等の各処理)を行なう。そのための線量分布予測プログラムを実行することにより、制御部21は、シミュレータ210、学習部211、予測部212、血管情報取得部213、残存影響処理部214として機能する。
シミュレータ210は、機械学習に用いる学習データを生成する。
学習部211は、学習データを用いた機械学習により、予測を行なうための各種モデル(学習結果)を生成する。
予測部212は、学習部211によって生成された各種モデル(学習結果)を用いて、各種予測を行なう。ここでは、本来の高画質なアクティビティ計測画像、3次元アクティビティ分布、線量分布の予測を行なう。
本実施形態では、機械学習の手法として、特許文献2に開示された「カップリング学習」を用いる。
ここで、図2を用いて、この「カップリング学習」について説明する。
図2(a)に示すように、学習部211は、説明変数ベクトル501(予測時に入力する情報)と目的変数ベクトル502(予測する情報)を結合した行ベクトルを作成し、データ数分、縦に並べて行列503を作成する。そして、この行列を主成分分析することで、説明変数と目的変数を同時に表現する基底504を求める。
次に、学習部211は、前半部分(説明変数部分)について直交化して基底Di,jとする。後半部分(目的変数部分)についても、直交化時と同じ線形結合係数で線形変換して基底Ei,kとする。前半部分を直交化しておくことで、予測時に線形結合係数を内積で求めることができる。
図2(b)に示すように、予測部212は、入力された説明変数ベクトルXjと、直交基底i,jとの内積を求めて線形結合係数biを求める。そして、予測部212は、この線形結合係数biと基底Ei,kの線形結合により、目的変数ベクトルYkを再構成する。
図1に示す血管情報取得部213は、患者の血管(照射対象内の液管)の配置情報を取得する。
残存影響処理部214は、先行照射の影響を排除する処理を実行する。
学習結果記憶部22には、カップリング学習によって生成された学習結果(主成分基底ベクトルと平均ベクトル)が記録される。この学習結果は、機械学習を行なった場合に記録される。本実施形態では、計測高速化モデル、血流拡散モデル、血管配置モデル、ノイズ加算モデル、超解像モデル、アクティビティ分布推定モデル(放射能分布学習モデル)、線量分布推定モデルが記録される。
計測高速化モデルは、第1時刻におけるアクティビティ計測画像に基づいて、第2時刻におけるアクティビティ計測画像を予測するためのモデルである。なお、以下では、第2時刻は第1時刻より遅い時刻という意味で用いている。
血流拡散モデルは、実測したアクティビティ計測画像において、陽電子放出核の血流拡散の影響を排除したアクティビティ計測画像を予測するための流体拡散学習モデルである。
血管配置モデルは、実測した3次元CT画像から3次元血管造影画像を予測するための学習モデルである。
ノイズ加算モデルは、ノイズが重畳した実測したアクティビティ計測画像から、ノイズを除去したアクティビティ計測画像を予測するためのノイズ学習モデルである。
超解像モデルは、解像度が低い実測したアクティビティ計測画像から、高解像度のアクティビティ計測画像を予測するための超解像学習モデルである。
アクティビティ分布推定モデルは、治療計画情報(CT画像、照射条件)、アクティビティ計測画像、3次元アクティビティ分布(最適化)から3次元アクティビティ分布(正解)を推定するための放射能分布学習モデルである。
線量分布推定モデルは、治療計画情報(CT画像、照射条件)、3次元線量分布(ペンシルビーム近似)から3次元線量分布(正解)を推定するための学習モデルである。
CT画像情報記憶部23には、患者の治療計画についてのCT画像を管理するためのCT画像管理レコード230が記録される。このCT画像管理レコード230は、各患者の治療前に3次元コンピュータ断層(CT)検査を行なった場合に記録される。CT画像管理レコード230には、患者コードに関連付けてCT画像が記録される。
患者コードデータ領域には、各患者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
CT画像データ領域には、この患者の3次元コンピュータ断層画像(3次元CT画像)データが記録される。この3次元CT画像により、組織組成を特定したり、血管の配置を予測したりすることができる。
照射条件情報記憶部24には、患者の治療計画を管理するための照射条件管理レコード240が記録される。この照射条件管理レコード240は、各患者の治療時の陽子線の照射条件を決定した場合に記録される。照射条件管理レコード240には、患者コード、治療予定日に関連付けて照射条件が記録される。
患者コードデータ領域には、各患者を特定するための識別子に関するデータが記録される。
治療予定日データ領域には、この患者に対して、治療計画における陽子線照射による治療の予定日(年月日)に関するデータが記録される。
照射条件データ領域には、この患者に対して、治療予定日に照射する陽子線の照射条件に関するデータが記録される。照射条件としては、陽子線の照射位置、照射方向、照射エネルギー、ビーム照射法等がある。ここで、ビーム照射法には、「拡大ビーム照射法」と「スキャニング照射法」の2手法がある。
(ペンシルビーム近似処理)
次に、図3を用いて、ペンシルビーム近似処理を説明する。陽子線照射のシミュレーションにおいては、同一照射位置・同一照射方向・同一エネルギーの複数の陽子線を束ねて計算するペンシルビーム近似を用いる。
まず、支援サーバ20の制御部21は、ペンシルビーム生成処理を実行する(ステップS011)。具体的には、シミュレータ210は、ユーザ端末10に照射条件入力画面を出力する。この照射条件入力画面においては、患者コード、治療予定日を入力する。この場合、シミュレータ210は、照射条件情報記憶部24から、患者コード、治療予定日に関連付けられた照射条件(陽子線の位置、方向、エネルギー、ビーム照射法等)を取得する。そして、照射条件に応じたペンシルビームを生成する。なお、陽子線と人体組織の核反応は、元素毎に異なるため、ペンシルビームも元素(酸素、水素、炭素、カルシウム等)毎に用意する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、組成密度分布の取得処理を実行する(ステップS012)。具体的には、シミュレータ210は、CT画像情報記憶部23から、患者コードに関連付けられたCT画像を取得する。そして、シミュレータ210は、CT画像から各元素の3次元組成密度分布に変換する。
そして、支援サーバ20の制御部21は、元素に応じたペンシルビーム毎に以下の処理を繰り返す。
ここでは、支援サーバ20の制御部21は、線量分布の算出処理を実行する(ステップS013)。具体的には、シミュレータ210は、処理対象のペンシルビームによる線量分布を算出し、メモリに記憶する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、3次元アクティビティ分布の算出処理を実行する(ステップS014)。具体的には、シミュレータ210は、処理対象のペンシルビームによる3次元アクティビティ分布を算出し、メモリに記憶する。
すべてのペンシルビームについて処理を終了するまで繰り返す。
次に、支援サーバ20の制御部21は、すべての元素毎、ペンシルビーム毎の算出結果の合成処理を実行する(ステップS015)。具体的には、シミュレータ210は、メモリに記憶したすべての線量分布、3次元アクティビティ分布を、それぞれ積算する。
(高速化処理)
図4を用いて、高速化処理を説明する。アクティビティ計測では、陽電子放出核が放出した陽電子が電子と対消滅した際に生じるγ線を計測する。各陽電子放出核は、半減期に従ってβ+崩壊するため、通常、その計測には2分程度の時間がかかる。この高速化処理では、計測時間を短縮した初期段階の画像(例えば、計測時間を1分にした画像)に基づいて、将来の画像を機械学習により予測する。
支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS021)。具体的には、制御部21の学習部211は、時系列に計測されたアクティビティ計測画像の実測データから、学習用のアクティビティ計測画像(第1時刻)、アクティビティ計測画像(第2時刻)を取得する。このアクティビティ計測画像(第1時刻)は、実測データにおいて、観測開始から60秒以内の計測のみを集計して作成する。また、アクティビティ計測画像(第2時刻)は、実測データにおいて、観測開始から120秒以内の計測のみを集計して作成する。
そして、学習部211は、教師データとして、アクティビティ計測画像(第1時刻)から生成した説明変数ベクトル、アクティビティ計測画像(第2時刻)から生成した目的変数ベクトルを用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出した計測高速化モデルを生成し、学習結果記憶部22に記録する。
アクティビティ計測時には、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS022)。具体的には、制御部21の予測部212は、計測したアクティビティ計測画像(第1時刻)を取得し、このアクティビティ計測画像(第1時刻)を説明変数ベクトルとして、学習結果記憶部22に記録された計測高速化モデルに適用する。そして、予測部212は、目的変数ベクトルとして、アクティビティ計測画像(第2時刻)を算出する。
(血管配置の学習処理)
次に、図5を用いて、血管配置の学習処理を説明する。血流拡散の影響を予測するためには、患者における血管の配置情報が必要である。本実施形態では、機械学習を利用してCT画像から血管配置の推測を行なう。
ここで、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS031)。具体的には、制御部21の学習部211は、複数の患者の血管情報(血管造影画像)と、3次元CT画像とを教師データとして取得する。そして、学習部211は、3次元CT画像から生成した説明変数ベクトル、血管造影画像から生成した目的変数ベクトルを用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出した血管配置モデルを学習結果記憶部22に記録する。
(血流拡散対応処理)
次に、図6、図7を用いて、血流拡散対応処理を説明する。ここでは、血流による陽電子放出核の拡散によるアクティビティ分布の復元を行なう。血管の配置情報を利用し、事前に血流によるアクティビティの拡散についてシミュレーションを行ない、拡散前後のアクティビティ計測画像を仮想的に作成する。作成した拡散前後のアクティビティ計測画像を教師データとして機械学習を用いた学習処理を実行し、拡散後のアクティビティ計測画像から、拡散前のアクティビティ計測画像を推定する予測処理を実行する。
(血流拡散対応の学習処理)
図6を用いて、血流拡散対応の学習処理を説明する。
まず、支援サーバ20の制御部21は、3次元拡散シミュレーション処理を実行する(ステップS041)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、上述したペンシルビーム近似処理により、各照射条件に応じて、3次元アクティビティ分布を算出する。次に、この患者の血管情報(血管造影画像)に基づいて、血流拡散をシミュレーションする。そして、シミュレータ210は、血流拡散前、第1時刻(例えば、30秒)後、第2時刻(例えば、40秒)後の各アクティビティ計測画像を生成する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS042)。具体的には、制御部21の学習部211は、第1時刻及び第2時刻のアクティビティ計測画像から生成した説明変数ベクトル、血流拡散前のアクティビティ計測画像から生成した目的変数ベクトルを用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出した血流拡散モデルを学習結果記憶部22に記録する。
(血流拡散対応の予測処理)
次に、図7を用いて、血流拡散対応の予測処理を説明する。ここでは、血流による拡散の復元を行なう。2つ以上の時間差情報を利用して、拡散前の画像予測を行なう。
まず、支援サーバ20の制御部21は、血管情報の取得処理を実行する(ステップS051)。具体的には、予め患者の血管情報(血管の配置情報)が準備されている場合には、制御部21の血管情報取得部213は、ユーザ端末10から血管情報を取得する。一方、ユーザ端末10から患者の血管情報を取得できない場合には、血管情報取得部213は、CT画像情報記憶部23から患者のCT画像を取得し、上述した血管配置モデルにより、血管情報を取得する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS052)。具体的には、制御部21の予測部212は、画像取得部15から、計測した第1時刻(例えば、30秒)のアクティビティ計測画像を取得する。そして、予測部212は、前述した高速化処理により、第1時刻(例えば、30秒)のアクティビティ計測画像から第2時刻(例えば、40秒)のアクティビティ計測画像を予測する。次に、予測部212は、第1時刻、第2時刻のアクティビティ計測画像、血管情報を説明変数ベクトルとして、学習結果記憶部22の血流拡散モデルに適用する。そして、予測部212は、目的変数ベクトルとして、血流拡散前のアクティビティ計測画像を算出する。
(ノイズ対応処理)
次に、図8を用いて、ノイズ対応処理を説明する。ここでは、アクティビティ計測画像をシミュレーションにより作成し、人工的にノイズを加算し、ノイズ加算前後のアクティビティ計測画像を教師データとして機械学習を行なう。そして、ノイズが加算されたアクティビティ計測画像から、ノイズを除去したアクティビティ計測画像を推定する。
まず、支援サーバ20の制御部21は、ノイズシミュレーション処理を実行する(ステップS061)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、シミュレーションによりアクティビティ計測画像を作成し、熱雑音やポアソンノイズ、散乱等、ノイズの統計的・物理的な性質に基づいて、アクティビティ計測画像にノイズを与える。これにより、アクティビティ計測画像(ノイズ加算前)及びアクティビティ計測画像(ノイズ加算後)を取得する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS062)。具体的には、制御部21の学習部211は、説明変数ベクトルとしてアクティビティ計測画像(ノイズ加算後)、目的変数ベクトルとしてアクティビティ計測画像(ノイズ加算前)を用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出したノイズ加算モデルを学習結果記憶部22に記録する。
アクティビティ計測時には、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS063)。具体的には、予測部212は、画像取得部15から、実測したアクティビティ計測画像を取得する。このアクティビティ計測画像には、ノイズが含まれている。次に、予測部212は、アクティビティ計測画像(ノイズを含む)を説明変数ベクトルとして、学習結果記憶部22のノイズ加算モデルに適用する。そして、予測部212は、目的変数ベクトルとして、アクティビティ計測画像(ノイズを含まない)を算出する。
(超解像処理)
次に、図9を用いて、超解像処理を説明する。ここでは、アクティビティ計測画像をシミュレーションにより作成し、縮小することにより、縮小前後のアクティビティ計測画像を教師データとして機械学習を行なう。そして、解像度の低いアクティビティ計測画像から、高精細なアクティビティ計測画像を推定する。
まず、支援サーバ20の制御部21は、画像の縮小処理を実行する(ステップS071)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、シミュレーションによりアクティビティ計測画像を作成し、画像を縮小する。これにより、アクティビティ計測画像(縮小前)及びアクティビティ計測画像(縮小後)を取得する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS072)。具体的には、制御部21の学習部211は、説明変数ベクトルとしてアクティビティ計測画像(縮小後)、目的変数ベクトルとしてアクティビティ計測画像(縮小前)を用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出した超解像モデルを学習結果記憶部22に記録する。
アクティビティ計測時には、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS073)。具体的には、制御部21の予測部212は、処理対象のアクティビティ計測画像を取得する。このアクティビティ計測画像は、解像度が低い画像になっている。次に、予測部212は、このアクティビティ計測画像(低解像度)を説明変数ベクトルとして、学習結果記憶部22の超解像モデルに適用する。そして、予測部212は、目的変数ベクトルとして、アクティビティ計測画像(高解像度)を算出する。
(先行照射の影響排除処理)
図10を用いて、先行照射の影響排除処理を説明する。陽子線を複数の角度から照射する場合、同時に複数の角度から照射はできないため、角度を変えて照射を繰り返す。この場合、アクティビティ計測画像には、先行照射における前の角度でのアクティビティ(影響)が残存する場合がある。このような場合には、計測画像から、前の角度での影響を差し引く必要がある。
まず、支援サーバ20の制御部21は、先行照射の3次元アクティビティ分布の推定処理を実行する(ステップS081)。具体的には、制御部21の残存影響処理部214は、後述する3次元アクティビティ分布の推定処理により、先行照射の3次元アクティビティ分布を算出する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、先行照射によるアクティビティ計測画像の予測処理を実行する(ステップS082)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、算出した3次元アクティビティ分布に基づいて、先行影響画像であるアクティビティ計測画像(先行照射)を算出する。この場合、3次元アクティビティ分布における血流拡散の影響の追加、アクティビティ計測画像におけるノイズ加算、縮小化を行なう。
次に、支援サーバ20の制御部21は、差分算出処理を実行する(ステップS083)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、処理対象のアクティビティ計測画像の計測点から、アクティビティ計測画像(先行照射)の計測点を差し引くことにより、先行照射の影響を排除したアクティビティ計測画像を算出する。
(学習データ生成処理)
次に、図11を用いて、学習データ生成処理を説明する。ここでは、高画質化したアクティビティ計測画像と、治療計画情報(CT画像、照射条件)から、3次元アクティビティ分布を推定する。治療計画時にシミュレーションした3次元アクティビティ分布と、実際の3次元アクティビティ分布は、以下の変動要因で異なる場合がある。
(a)陽子線照射条件の変動(照射装置の位置ずれ等)
(b)患者の位置決め条件のずれ変動
(c)患者の体型変動
(d)患者の体内の対象臓器の状態変化(患部の形状変化等)
上記原因で生じた3次元アクティビティ分布のずれは、アクティビティ計測画像に反映される。このため、アクティビティ計測画像から最適化計算により、3次元アクティビティ分布を推定する。そして、推定した3次元アクティビティ分布は、機械学習による本来の3次元アクティビティ分布(正解)を求める際の入力値(初期値)として利用する。
このため、治療計画のビーム配置に対して、上述した4種類の変動要因をランダムに一部のビームに与えることにより、進行方向前後に位置オフセット(位置ずれ)を与えた3次元アクティビティ分布(正解)と、アクティビティ計測画像のセットを大量にシミュレーションにより作成する。
ここでは、ペンシルビームの変動バリエーション毎に以下の処理を繰り返す。ここで、変動バリエーションとして、上述した4種類の変動要因(a)〜(d)を想定する。
まず、支援サーバ20の制御部21は、3次元線量分布シミュレーション処理を実行する(ステップS091)。具体的には、シミュレータ210は、治療計画情報(CT画像、照射条件)において、変動バリエーションに基づいて、上述したペンシルビーム近似を行なう。そして、シミュレータ210は、変動バリエーションに応じた3次元線量分布(正解)を算出する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、3次元アクティビティ分布シミュレーション処理を実行する(ステップS092)。具体的には、シミュレータ210は、治療計画情報(CT画像、照射条件)において、変動バリエーションに基づいて、上述したペンシルビーム近似を行なう。そして、変動バリエーションに応じた3次元アクティビティ分布(正解)を算出する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、アクティビティ計測画像の作成処理を実行する(ステップS093)。具体的には、シミュレータ210は、算出した3次元アクティビティ分布を2次元計測面に投影することにより、アクティビティ計測画像を作成する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、最適化処理を実行する(ステップS094)。具体的には、シミュレータ210は、ペンシルビーム配置を、アクティビティ計測画像との差異が最も少なくなるように再配置を行なう。ここでは、ビーム進行方向をZ軸とすると、各ペンシルビームは進行方向(Z軸)には独立に移動させることができるが、XY方向の移動は全体の平行移動のみを許容する。すなわち、各ペンシルビームの照射開始位置を初期値とし、最急降下法により、組成毎の各ペンシルビームの照射開始位置を、進行方向に前後させて、アクティビティ計測画像との差異が最も少ないビーム位置を求める。なお、ビーム照射開始位置を前後させる際には、改めて、その照射開始位置におけるペンシルビームの照射シミュレーションを行ない、3次元アクティビティ分布を求める。
以上の処理を、予め準備したペンシルビームの変動バリエーションについて繰り返す。
(3次元アクティビティ分布の推定処理)
次に、図12を用いて、3次元アクティビティ分布の推定処理を説明する。ここでは、前述した学習データ生成処理において作成したデータを教師データとして用いる。第1の放射能分布としてのアクティビティ計測画像、第2の放射能分布としての3次元アクティビティ分布(最適化)、治療計画情報(照射条件、CT画像)に基づいて、機械学習を行なうことにより、高精度な3次元アクティビティ分布を求める。ここでは、治療計画情報とシミュレーションとにより作成したアクティビティ計測画像から、3次元アクティビティ分布(最適化)を作成する。そして、アクティビティ計測画像、3次元アクティビティ分布(最適化)、治療計画情報から、3次元アクティビティ分布(正解)を推定する予測モデルを機械学習により求める。
(3次元アクティビティ分布の学習処理)
まず、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS101)。具体的には、制御部21の学習部211は、治療計画情報として、CT画像情報記憶部23から患者のCT画像、照射条件情報記憶部24から照射条件を取得する。次に、学習部211は、学習データ生成処理において作成した3次元アクティビティ分布(最適化)、アクティビティ計測画像、3次元アクティビティ分布(正解)を取得する。そして、学習部211は、治療計画情報(CT画像、照射条件)、アクティビティ計測画像、3次元アクティビティ分布(最適化)から生成した説明変数ベクトル、3次元アクティビティ分布(正解)から生成した目的変数ベクトルを用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出したアクティビティ分布推定モデルを学習結果記憶部22に記録する。
(3次元アクティビティ分布の予測処理)
次に、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS102)。具体的には、制御部21の予測部212は、治療計画情報として、CT画像情報記憶部23から患者のCT画像、照射条件情報記憶部24から照射条件を取得する。次に、予測部212は、照射条件に応じたペンシルビーム近似に対して、アクティビティ計測画像(実測、高画質化後)を用いて、ステップS094と同様に最適化した3次元アクティビティ分布(最適化)を算出する。そして、予測部212は、アクティビティ計測画像(実測、高画質化後)、3次元アクティビティ分布(最適化)、治療計画情報(照射条件、CT画像)を説明変数ベクトルとして、学習結果記憶部22に記録されたアクティビティ分布推定モデルに適用する。そして、予測部212は、目的変数ベクトルとして、3次元アクティビティ分布(予測結果)を算出する。
(3次元線量分布の推定処理)
次に、図13を用いて、3次元線量分布の推定処理を説明する。ここでも、前述した学習データ生成処理において作成したデータを教師データとして用いる。ここでは、3次元アクティビティ分布から3次元線量分布を求める。3次元アクティビティ分布から3次元線量分布に直接変換することはできないため、ペンシルビーム近似を通して変換を行なう。
(3次元線量分布の学習処理)
まず、支援サーバ20の制御部21は、3次元アクティビティ分布の取得処理を実行する(ステップS111)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、3次元アクティビティ分布の推定処理で算出した3次元アクティビティ分布を取得する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、ペンシルビームへの変換処理を実行する(ステップS112)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、取得した3次元アクティビティ分布を、各ペンシルビームの配置情報(照射開始位置)に変換する。ここでは、アクティビティ計測画像との差異が最も少なくなるように再配置した各ペンシルビームの配置情報(照射開始位置)を初期値とし、最急降下法により、組成毎に各ペンシルビームの照射開始位置を、進行方向に前後させて、算出した3次元アクティビティ分布との差異が最も少ないビーム位置を求める。なお、ビーム照射開始位置を前後させる際には、改めて、その照射開始位置におけるペンシルビームの照射シミュレーションを行ない、3次元アクティビティ分布を求める。
次に、支援サーバ20の制御部21は、ペンシルビーム近似の3次元線量分布の算出処理を実行する(ステップS113)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、求めたビーム照射開始位置におけるペンシルビーム近似の照射シミュレーションを行ない、3次元線量分布を求める。
次に、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS114)。具体的には、制御部21の学習部211は、治療計画情報として、CT画像情報記憶部23から患者のCT画像、照射条件情報記憶部24から照射条件を取得する。そして、学習部211は、ペンシルビーム近似の3次元線量分布から生成した説明変数ベクトル、学習データ生成処理により生成した3次元線量分布(正解)から生成した目的変数ベクトルを用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出した線量分布推定モデルを学習結果記憶部22に記録する。
(3次元線量分布の予測処理)
まず、支援サーバ20の制御部21は、3次元アクティビティ分布の取得処理を実行する(ステップS121)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、画像取得部15から取得したアクティビティ計測画像に基づいて、3次元アクティビティ分布の推定処理において算出した3次元アクティビティ分布(予測結果)を取得する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、ステップS112と同様に、ペンシルビームへの変換処理を実行する(ステップS122)。
次に、支援サーバ20の制御部21は、ステップS113と同様に、ペンシルビーム近似の3次元線量分布の算出処理を実行する(ステップS123)。
次に、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS124)。具体的には、制御部21の予測部212は、ペンシルビーム近似の3次元線量分布、治療計画情報を説明変数ベクトルとして、学習結果記憶部22に記録された線量分布推定モデルに適用する。そして、予測部212は、目的変数ベクトルとして、3次元線量分布(予測結果)を算出する。
以上、本実施形態によれば、以下に示す効果を得ることができる。
(1−1)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、ペンシルビーム近似処理を実行する。これにより、計算量を削減し、計算の高速化を図ることができる。また、人体内の各元素の密度(組成密度分布)は一定ではないが、元素毎のペンシルビームシミュレーションを行ない、その結果を合計して、3次元線量分布や3次元アクティビティ分布を求めることができる。
(1−2)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、高速化処理を実行する。これにより、短時間の計測により、将来のアクティビティ計測画像を予測し、計測の高速化を図ることができる。
(1−3)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、血流対応処理を実行する。人体に陽子線を照射した場合、生成された陽電子放出核が血流によって、時間とともに拡散する可能性があるが、拡散前の線量分布を予測することができる。
(1−4)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、ノイズ対応処理を実行する。これにより、γ線の計測時に重畳したノイズを考慮して、高画質なアクティビティ計測画像を予測することができる。
(1−5)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、超解像処理を実行する。これにより、低解像度のアクティビティ計測画像に対して、高解像度のアクティビティ計測画像を予測することができる。
(1−6)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、先行照射の影響排除処理を実行する。治療等において、連続して陽電子照射を行なう場合、先行照射が後続の計測に影響を与える可能性がある。このような場合にも、先行照射の影響を排除して、今回の陽電子照射における線量分布を的確に予測することができる。
(1−7)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、学習データ生成処理を実行する。状況によって、照射するペンシルビームの配置がずれる可能性がある。このような状況においても、アクティビティ計測画像に応じたペンシルビームの配置を考慮し、3次元アクティビティ分布や線量分布を予測するための教師データを生成することができる。すなわち、全体の位置ずれ等のバリエーションは考慮する必要がなくなり、個別のペンシルビームの位置ずれのバリエーションに限定することが可能となるため、学習時間の削減と高精度化が期待できる。
(1−8)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、3次元アクティビティ分布の推定処理を実行する。これにより、治療計画情報に基づいて、3次元アクティビティ分布を予測することができる。
(1−9)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、3次元線量分布の推定処理を実行する。これにより、治療計画情報に基づいて、3次元線量分布を予測することができる。
また、上記実施形態は、以下の態様に変更してもよい。
・上記実施形態では、高速化〜3次元線量分布において機械学習を行ない、この学習結果に基づいて予測を行なう。すべてにおいて機械学習を用いる必要はない。
・上記実施形態では、粒子線として陽子線を用いる。ここで、粒子線は陽子線に限定されるものではなく、例えば、炭素線等を用いることも可能である。
・上記実施形態では、血管配置に基づく血流拡散について拡散前を予測する。拡散の要因は血流に限定されるものではなく、液体等の流体の所在情報(液管情報)を用いて、この流体によるアクティビティ分布の拡散に対応するようにしてもよい。
・上記実施形態では、血管配置学習処理において、機械学習を利用してCT画像から推測を行なう。血管配置の予測方法は、機械学習に限定されるものではない。アトラス(解剖学)情報から推測するようにしてもよい。
・上記実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、3次元アクティビティ分布の推定処理を実行する。ここでは、3次元アクティビティ分布を予測するが、予測対象は3次元アクティビティ分布そのものに限定されるものではない。例えば、推定した分布との差分「3次元アクティビティ分布(正解)−3次元アクティビティ分布(最適化)」を予測するようにしてもよい。
・上記実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、3次元線量分布の推定処理を実行する。ここでは、3次元線量分布を予測するが、予測対象は3次元線量分布そのものに限定されるものではない。例えば、推定した分布との差分「3次元線量分布(正解)−3次元線量分布(ペンシルビーム近似)」を予測するようにしてもよい。
・上記実施形態では、ノイズ対応処理、超解像処理、先行照射の影響排除処理において、画質劣化要因について個別に高画質化するための機械学習を個別に行ない、それぞれの推定モデルを生成する。これらをまとめて、機械学習するようにしてもよい。ここでは、統合処理により機械学習を行なう。
図14を用いて、統合処理を説明する。
まず、支援サーバ20の制御部21は、3次元アクティビティ分布シミュレーション処理を実行する(ステップS131)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、血管情報(血管造影画像)を用いて、ペンシルビーム近似シミュレーションにより、アクティビティ計測画像(血流拡散前)、アクティビティ計測画像(血流拡散後)を生成する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、低画質化シミュレーション処理を実行する(ステップS132)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、ノイズシミュレーション、画像の縮小、先行照射の影響を加算して、ノイズ・縮小・先行照射の影響を受けた低画質化アクティビティ計測画像を生成する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS133)。具体的には、制御部21の学習部211は、低画質化アクティビティ計測画像から生成した説明変数ベクトル、アクティビティ計測画像(血流拡散前)から生成した目的変数ベクトルを用いて、機械学習を行なう。そして、学習部211は、算出した統合推定モデルを学習結果記憶部22に記録する。推定処理においては、予測部212は、アクティビティ計測画像を説明変数ベクトルとして、この統合推定モデルに適用する。そして、予測部212は、目的変数ベクトルとして、アクティビティ計測画像(血流拡散前)を算出する。これにより、低画質化の要因をまとめて学習し、効率的に高画質化を行なうことができる。
(第2の実施形態)
次に、図15、16に従って、線量分布予測システム、線量分布予測方法及び線量分布予測プログラムを具体化した第2の実施形態を説明する。なお、第2の実施形態は、第1の実施形態の機械学習処理、予測処理の手順を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。第1の実施形態では、粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に基づいて、照射対象に対する粒子線の照射時の線量分布と、外部に放出される放射線の計測画像とをシミュレーションにより算出する。照射対象の患部配置、線量分布、外部に放出される放射線の計測画像(放射能分布に応じたアクティビティ計測画像)は相互に影響する。そこで、第2の実施形態では、アクティビティ計測画像から予測した患部配置を用いて、線量分布を算出する。
この場合には、支援サーバ20に、カルテ情報記憶部を設ける。このカルテ情報記憶部には、患者コードに関連付けてカルテ情報が記録される。このカルテ情報には、患者の属性情報(年齢、性別等)、疾患情報(患部部位等)等の診療に関する情報が記録される。そして、支援サーバ20の制御部21は、治療支援処理を実行する。このために、制御部21に、患部のシュリンク(患部の縮小)を含む患部状態を確認する治療支援部を設ける。
図15を用いて、治療支援処理を説明する。
まず、支援サーバ20の制御部21は、学習データの取得処理を実行する(ステップS141)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、カルテ情報、陽子線照射条件、アクティビティ計測画像、線量分布、患部配置のデータセットを取得する。この場合、データセットのアクティビティ計測画像には、陽子線照射条件で陽子線の照射を行なった場合に実測したアクティビティ計測画像を用いる。なお、データセットのアクティビティ計測画像には、第1の実施形態と同様に、「解像度が低い実測したアクティビティ計測画像」から、「超解像モデルを用いて予測した高解像度のアクティビティ計測画像」を用いてもよい。また、データセットの線量分布には、第1の実施形態と同様に、陽子線照射条件に基づいて、CT画像から算出した組成密度分布に応じたペンシルビームを用いたシミュレーションにより算出した線量分布を用いる。データセットの患部配置には、CT画像において特定した患部領域を用いる。なお、学習データのデータセットについては、複数の患者のデータを用いることができる。
更に、学習データのデータセット数を増やす場合には、シミュレーションを用いてもよい。
例えば、図16に示すように、同一患者における異なる時期(t1,t2)のデータセット(601,602)が存在する場合には、これらを用いて新たなデータセット603を生成して、データセット数を増やしてもよい。
この場合、支援サーバ20の制御部21は、補間処理を実行する(ステップS151)。具体的には、データセット603のカルテ情報、陽子線照射条件については、制御部21のシミュレータ210は、データセット(601,602)と同じデータを用いる。
また、患部配置については、制御部21のシミュレータ210は、時期(t1、t2)のCT画像の画像変換(例えば、モーフィング技術)を用いて、時期(t1、t2)の中間状態の画像(中間画像)を作成して用いる。ここで、時期t2のCT画像として、患部が完治している場合を想定して、CT画像において患部が消滅している画像を用いてもよい。
また、線量分布については、シミュレータ210は、陽子線照射条件に基づいて、中間画像から算出した組成密度分布に応じたペンシルビームを用いたシミュレーションにより算出した線量分布を用いる。
また、アクティビティ計測画像については、学習データ生成処理(図11)を用いて、線量分布及び患部配置に基づいたシミュレーションにより作成する。なお、ここで、3次元アクティビティ分布の推定処理(図12)を用いて生成した3次元アクティビティ分布(放射能分布)を用いてもよい。
上述した処理により、データセット603を作成し、学習データのデータセット数を増やすことができる。
次に、図15に示すように、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS142)。具体的には、制御部21の学習部211は、取得した学習データを用いて、患部配置を予測するための患部配置推定モデルを作成する。この場合には、学習データのデータセットの中で、アクティビティ分布(アクティビティ計測画像)、カルテ情報を入力層(説明変数ベクトル)として用い、患部配置(CT画像)を出力層(目的変数ベクトル)として機械学習を行なうことにより、患部配置推定モデルを生成し、学習結果記憶部22に記録する。
そして、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS143)。具体的には、制御部21の予測部212は、新たに予測用データを取得する。ここでは、予測用データとして、アクティビティ分布(アクティビティ計測画像)及びカルテ情報を取得する。アクティビティ計測画像には、患者の治療時に実測した画像を用いる。カルテ情報は、治療時の患者の患者コードを用いて、カルテ情報記憶部から取得した情報である。そして、予測部212は、アクティビティ計測画像、カルテ情報からなる予測用データを、患部配置推定モデルに適用して、患部配置を予測する。なお、学習処理において、アクティビティ計測画像の加工(例えば、3次元アクティビティ分布の推定処理(図12))を行なった場合には、予測処理においても同様の加工を行なったアクティビティ分布を用いる。
次に、支援サーバ20の制御部21は、線量分布の計算処理を実行する(ステップS144)。具体的には、制御部21のシミュレータ210は、予測した患部配置を用いて、学習結果記憶部22に記録された線量分布推定モデルにより線量分布を算出する。
また、支援サーバ20の制御部21は、シュリンク確認処理を実行する(ステップS145)。具体的には、制御部21の治療支援部は、患者コードを用いて、CT画像情報記憶部23からCT画像を取得する。そして、治療支援部は、CT画像の患部配置と、予測した患部配置とを比較し、比較結果をユーザ端末10に出力する。この場合、異なる時期の患部配置と、現在の患部配置とにより、患部のシュリンク状態を確認することができる。
以上、本実施形態によれば、上記(1−1)、(1−4)、(1−5)、(1−9)等に記載の効果と同様な効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(2−1)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、学習データの取得処理を実行する(ステップS141)。この場合、支援サーバ20の制御部21は、補間処理を実行する(ステップS151)。これにより、学習データの不足を補うことができる。
(2−2)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理(ステップS142)、予測処理(ステップS143)、線量分布の計算処理(ステップS144)を実行する。これにより、アクティビティ分布(放射能分布)、カルテ情報に基づいて、患部配置を予測し、予測した患部配置を用いて線量分布を算出することができる。
(2−3)本実施形態では、支援サーバ20の制御部21は、シュリンク確認処理を実行する(ステップS145)。これにより、患部の形状変化を把握し、治療の効果を確認することができる。また、患部の形状変化に応じて、粒子線の照射条件を変更することができる。
(第3の実施形態)
次に、図17に従って、線量分布予測システム、線量分布予測方法及び線量分布予測プログラムを具体化した第3の実施形態を説明する。なお、第3の実施形態は、第2の実施形態の機械学習処理、予測処理の手順を変更したのみの構成であるため、同様の部分についてはその詳細な説明を省略する。第2の実施形態では、アクティビティ画像から予測した患部領域を用いて、線量分布を算出する。第3の実施形態では、アクティビティ画像から患部領域や線量分布を予測する。この場合にも、上記第2実施形態と同様に、支援サーバ20に、カルテ情報記憶部を設ける。
図17を用いて、予測処理を説明する。
支援サーバ20の制御部21は、ステップS141と同様に、学習データの取得処理を実行する(ステップS161)。
次に、支援サーバ20の制御部21は、機械学習処理を実行する(ステップS162)。具体的には、制御部21の学習部211は、学習データを用いて、患部配置及び患部配置を予測するための推定モデルを作成する。この場合には、データセットの中で、アクティビティ分布(放射能分布に応じたアクティビティ計測画像)、カルテ情報、治療計画線量分布(第1の線量分布)を入力層(説明変数ベクトル)として用いる。この第1の線量分布は、治療計画の陽子線照射条件に基づいて算出される線量分布である。そして、患部配置(CT画像)、第2の線量分布を出力層(目的変数ベクトル)として用いる。この第2の線量分布は、患部配置を考慮して線量分布を想定した分布である。学習部211は、この入力層及び出力層を用いた機械学習を行なうことにより、患部配置及び線量分布の推定モデルを生成し、学習結果記憶部22に記録する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、予測処理を実行する(ステップS163)。具体的には、制御部21の予測部212は、新たに予測用データを取得する。ここでは、予測用データとして、アクティビティ計測画像、カルテ情報、治療計画線量分布(第1の線量分布)を取得する。アクティビティ計測画像は、患者の治療時に計測した画像である。カルテ情報は、治療時の患者の患者コードを用いて、カルテ情報記憶部から取得した情報である。第1の線量分布は、治療計画の陽子線照射条件に基づいて算出する。そして、予測部212は、アクティビティ計測画像、カルテ情報、第1の線量分布からなる予測用データを、患部配置及び線量分布の推定モデルに適用して、患部配置及び、この患部配置を考慮した第2の線量分布を予測する。
次に、支援サーバ20の制御部21は、ステップS145と同様に、シュリンク確認処理を実行する(ステップS164)。
以上、本実施形態によれば、上記(2−1)、(2−3)に記載の効果と同様な効果に加えて、以下に示す効果を得ることができる。
(3−1)本実施形態では、アクティビティ分布(放射能分布)、カルテ情報、治療計画に基づいて、線量分布や患部配置を予測することができる。
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・第2、第3の実施形態では、粒子線として陽子線を用いる。ここで、粒子線は陽子線に限定されるものではなく、例えば、炭素線等を用いることも可能である。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、それらの効果とともに以下に追記する。
(a)放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムであって、
前記制御部が、
患部配置の患部画像、放射能分布を含む教師データを用いて、前記放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを作成する学習処理と、
新たな放射能分布を取得した場合に、前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を予測し、前記患部配置に応じた線量分布を算出する予測処理を実行することを特徴とする線量分布予測システム。
これにより、放射能分布から患部配置を予測し、この患部配置から線量分布を算出することができる。
(b)治療計画の線量分布及び放射能分布から、患部配置を考慮した線量分布を予測するための推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムであって、
前記制御部が、
患部画像、放射能分布、治療計画の線量分布を含む教師データを用いて、前記患部配置に応じた実際の線量分布を予測する推定モデルを作成し、記憶部に記録する学習処理と、
新たな放射能分布を取得した場合に、治療計画の線量分布及び前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を考慮した線量分布を予測する予測処理を実行することを特徴とする線量分布予測システム。
これにより、放射能分布、治療計画の線量分布から、患部配置における線量分布を予測することができる。
(c)前記線量分布の予測時に患部配置を出力する処理を実行することを特徴とする(b)に記載の線量分布予測システム
これにより、患部配置を予測することができる。
(d)学習処理において、患者のカルテ情報を更に用いることを特徴とする(a)〜(c)に記載の線量分布予測システム。
これにより、患者のカルテ情報を用いて、より的確な予測を行なうことができる。
(e)治療前の患部配置に基づいて、治療後の患部配置を想定し、
前記推定モデルを用いて予測した患部配置と、前記想定した患部配置等が異なる場合には、注意喚起を出力することを特徴とする(a)〜(d)に記載の線量分布予測システム。
これにより、患部配置における変化を確認することができる。
10…ユーザ端末、15…画像取得部、20…支援サーバ、21…制御部、210…シミュレータ、211…学習部、212…予測部、213…血管情報取得部、214…残存影響処理部、22…学習結果記憶部、23…CT画像情報記憶部、24…照射条件情報記憶部。

Claims (25)

  1. 粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に関する情報を記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムであって、
    前記制御部が、
    粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に基づいて、前記照射対象に対する粒子線の照射時の放射能分布と、外部に放出される放射線の計測画像とをシミュレーションにより算出し、
    前記照射条件、前記放射能分布、前記計測画像を用いて機械学習を行なうことにより、放射能分布学習モデルを生成する学習処理と、
    実際の照射条件において、照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得し、
    前記照射条件、前記実測画像を前記放射能分布学習モデルに適用し、放射能分布を予測し、
    前記予測した放射能分布により、線量分布を予測する予測処理とを実行することを特徴とする線量分布予測システム。
  2. 前記制御部が、
    前記予測した放射能分布をペンシルビームの配置に変換し、前記ペンシルビームによる近似線量分布を予測することを特徴とする請求項1に記載の線量分布予測システム。
  3. 前記制御部が、
    照射条件により生成した本来のペンシルビームに対して、位置をずらしたペンシルビームによりバリエーションを生成し、
    前記バリエーションにより、第1の放射能分布を予測し、
    前記予測した第1の放射能分布に基づいて計測画像を予測し、
    前記予測した計測画像を得られるように、最適化した第2の放射能分布を予測し、
    前記照射条件、前記予測した計測画像、前記第1、第2の放射能分布を用いて機械学習を行なうことにより、前記放射能分布学習モデルを生成することを特徴とする請求項1又は2に記載の線量分布予測システム。
  4. 前記制御部が、
    前記予測した放射能分布をペンシルビームの配置に変換し、前記ペンシルビームによる近似線量分布と、照射条件に基づいて生成した3次元線量分布と、照射条件とを用いて、線量分布推定モデルを生成し、
    前記線量分布推定モデルを用いて、前記放射能分布から3次元線量分布を予測することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  5. 前記制御部が、
    液管が配置された照射対象において、液流がある照射対象及び前記液流がない照射対象に粒子線を照射して取得した放射線の計測画像と、前記液管の配置情報とを用いて、機械学習を行なうことにより、流体拡散学習モデルを生成し、
    前記流体拡散学習モデルを用いて、前記放射線の実測画像の高画質化処理を行なうことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  6. 前記制御部が、
    放射線の計測画像と、前記放射線の計測画像にノイズを付加したノイズ加算計測画像とを用いて、機械学習を行なうことにより、ノイズ学習モデルを生成し、
    前記ノイズ学習モデルを用いて、前記放射線の実測画像の高画質化処理を行なうことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  7. 前記制御部が、
    先行照射において予測した放射能分布に基づいて、後続の計測画像に影響する先行影響画像を生成し、
    放射線の実測画像の計測点から前記先行影響画像の計測点を差し引くことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  8. 前記制御部が、
    放射線の計測画像と、前記放射線の計測画像を圧縮した圧縮計測画像とを用いて、機械学習を行なうことにより、超解像学習モデルを生成し、
    前記超解像学習モデルを用いて、前記放射線の実測画像の高画質化処理を行なうことを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  9. 前記制御部が、
    粒子線の照射後の第1時刻の第1実測画像と、前記第1時刻よりも後の第2時刻の第2実測画像とを用いて、画像予測モデルを生成し、
    前記画像予測モデルを用いて、粒子線の照射後の第1時刻の実測画像から、第2時刻の第2画像を予測することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  10. 放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムであって、
    前記制御部が、
    患部配置の患部画像、放射能分布を含む教師データを用いて、前記放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを作成する学習処理と、
    新たな放射能分布を取得した場合に、前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を予測し、前記患部配置に応じた線量分布を算出
    する予測処理を実行することを特徴とする線量分布予測システム。
  11. 治療計画の線量分布及び放射能分布から、患部配置を考慮した線量分布を予測するための推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムであって、
    前記制御部が、
    患部画像、放射能分布、治療計画の線量分布を含む教師データを用いて、前記患部配置に応じた実際の線量分布を予測する推定モデルを作成し、記憶部に記録する学習処理と、
    新たな放射能分布を取得した場合に、治療計画の線量分布及び前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を考慮した線量分布を予測する予測処理を実行することを特徴とする線量分布予測システム。
  12. 前記制御部が、前記線量分布の予測時に患部配置を出力する処理を実行することを特徴とする請求項11に記載の線量分布予測システム。
  13. 前記制御部が、前記学習処理において、患者のカルテ情報を更に用いることを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  14. 前記制御部が、治療前の患部配置に基づいて、治療後の患部配置を想定し、
    前記推定モデルを用いて予測した患部配置と、前記想定した患部配置とが異なる場合には、注意喚起を出力することを特徴とする請求項10〜13のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  15. 前記制御部が、
    液管が配置された照射対象において、液流がある照射対象及び前記液流がない照射対象に粒子線を照射して取得した放射線の計測画像と、前記液管の配置情報とを用いて、機械学習を行なうことにより、流体拡散学習モデルを生成し、
    照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得した場合、前記流体拡散学習モデルを用いて、前記放射線の実測画像の高画質化処理を行なった画像を生成して前記放射能分布を取得することを特徴とする請求項10〜14のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  16. 前記制御部が、
    放射線の計測画像と、前記放射線の計測画像にノイズを付加したノイズ加算計測画像とを用いて、機械学習を行なうことにより、ノイズ学習モデルを生成し、
    照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得した場合、前記ノイズ学習モデルを用いて、前記放射線の実測画像の高画質化処理を行なった画像を生成して前記放射能分布を取得することを特徴とする請求項10〜15のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  17. 前記制御部が、
    先行照射において予測した放射能分布に基づいて、後続の計測画像に影響する先行影響画像を生成し、
    照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得した場合、放射線の実測画像の計測点から前記先行影響画像の計測点を差し引いた画像を生成して前記放射能分布を取得することを特徴とする請求項10〜16のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  18. 前記制御部が、
    放射線の計測画像と、前記放射線の計測画像を圧縮した圧縮計測画像とを用いて、機械
    学習を行なうことにより、超解像学習モデルを生成し、
    照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得した場合、前記超解像学習モデルを用いて、前記放射線の実測画像の高画質化処理を行なって、前記放射能分布を取得することを特徴とする請求項10〜17のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  19. 前記制御部が、
    粒子線の照射後の第1時刻の第1実測画像と、前記第1時刻よりも後の第2時刻の第2実測画像とを用いて、画像予測モデルを生成し、
    照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得した場合、前記画像予測モデルを用いて、粒子線の照射後の第1時刻の実測画像から、第2時刻の第2画像を予測した画像を生成して前記放射能分布を取得することを特徴とする請求項10〜18のいずれか一項に記載の線量分布予測システム。
  20. 粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に関する情報を記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムを用いて、線量分布予測を行なう方法であって、
    前記制御部が、
    粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に基づいて、前記照射対象に対する粒子線の照射時の放射能分布と、外部に放出される放射線の計測画像とをシミュレーションにより算出し、
    前記照射条件、前記放射能分布、前記計測画像を用いて機械学習を行なうことにより、放射能分布学習モデルを生成する学習処理と、
    実際の照射条件において、照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得し、
    前記照射条件、前記実測画像を前記放射能分布学習モデルに適用し、放射能分布を予測し、
    前記予測した放射能分布により、線量分布を予測する予測処理とを実行することを特徴とする線量分布予測方法。
  21. 放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムを用いて、線量分布予測を行なう方法であって、
    前記制御部が、
    患部配置の患部画像、放射能分布を含む教師データを用いて、前記放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを作成する学習処理と、
    新たな放射能分布を取得した場合に、前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を予測し、前記患部配置に応じた線量分布を算出する予測処理を実行することを特徴とする線量分布予測方法。
  22. 治療計画の線量分布及び放射能分布から、患部配置を考慮した線量分布を予測するための推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムを用いて、線量分布予測を行なう方法であって、
    前記制御部が、
    患部画像、放射能分布、治療計画の線量分布を含む教師データを用いて、前記患部配置に応じた実際の線量分布を予測する推定モデルを作成し、記憶部に記録する学習処理と、
    新たな放射能分布を取得した場合に、治療計画の線量分布及び前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を考慮した線量分布を予測する予測処理を実行することを特徴とする線量分布予測方法。
  23. 粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に関する情報を記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムを用いて、線量分布予測を行なうプログラムであって

    前記制御部を、
    粒子線の照射条件、照射対象の元素組成に基づいて、前記照射対象に対する粒子線の照射時の放射能分布と、外部に放出される放射線の計測画像とをシミュレーションにより算出し、
    前記照射条件、前記放射能分布、前記計測画像を用いて機械学習を行なうことにより、放射能分布学習モデルを生成する学習処理と、
    実際の照射条件において、照射対象に対する粒子線の照射時に外部に放出された放射線の実測画像を取得し、
    前記照射条件、前記実測画像を前記放射能分布学習モデルに適用し、放射能分布を予測し、
    前記予測した放射能分布により、線量分布を予測する予測処理とを実行する手段として機能させることを特徴とする線量分布予測プログラム。
  24. 放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムを用いて、線量分布予測を行なうプログラムであって、
    前記制御部を、
    患部配置の患部画像、放射能分布を含む教師データを用いて、前記放射能分布から患部配置を予測する推定モデルを作成する学習処理と、
    新たな放射能分布を取得した場合に、前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を予測し、前記患部配置に応じた線量分布を算出する予測処理を実行する手段として機能させることを特徴とする線量分布予測プログラム。
  25. 治療計画の線量分布及び放射能分布から、患部配置を考慮した線量分布を予測するための推定モデルを記憶する記憶部に接続された制御部を備えた線量分布予測システムを用いて、線量分布予測を行なうプログラムであって、
    前記制御部を、
    患部画像、放射能分布、治療計画の線量分布を含む教師データを用いて、前記患部配置に応じた実際の線量分布を予測する推定モデルを作成し、記憶部に記録する学習処理と、
    新たな放射能分布を取得した場合に、治療計画の線量分布及び前記新たな放射能分布を、前記記憶部に記憶された前記推定モデルに適用して、患部配置を考慮した線量分布を予測する予測処理を実行する手段として機能させることを特徴とする線量分布予測プログラム。
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