JP2020044286A - データ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置 - Google Patents

データ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】簡便にかつ低コストで高分解能かつ高精度な物理線量および生物線量の線量応答分布を得る。【解決手段】治療用粒子線ビームの深部線量分布を測定する線量分布測定装置1は、ファントム装置11と、照射された治療用粒子線ビームに対する応答信号を記録または出力する線量計11Aと、その取得して数値データ化するデータ取得装置12と、数値データ化された信号データに基づいて、ファントム装置に照射された治療用粒子線ビームの線量応答とファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する線量応答分布算出部13Aと、線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成とビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理部13Bと、推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の深部線量分布と生物線量の深部線量分布とを再構成する線量分布再構成部13Cとを備える。【選択図】図1

Description

本発明は、データ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置に関する。
特には、本発明は、陽子線や重粒子線を含む粒子線治療において照射と計画の整合性を検証して治療の品質を保証するために、事前に患者位置に設置したファントム中の線量分布を測定するデータ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置に関する。
陽子線や炭素イオン線等による粒子線治療は、直進性の高い荷電粒子がエネルギーを落としながら減速しその終端で大きく落とすエネルギーにより形成されるブラッグピーク(Bragg peak)をがん治療に利用するものである。患者内で粒子が終端まで走る水等価距離を飛程とよぶ。この照射には、広く平坦な照射野を形成してコリメータで限定しさらに飛程を照射野内で調整してブラッグピークをがん標的に限定させるブロードビーム方式と、細いペンシルビームを電磁石によって走査してがん標的をブラッグピークで塗りつぶすスキャニング方式とがある。また飛程の制御は加速器によるエネルギー変更方式と、エネルギー吸収体挿入方式と、両方式併用方式とがある。ブラッグピークを拡大する飛程変調にも、静的なフィルター方式と、動的な飛程移動方式とがある。非特許文献1には、動的飛程変調ブロードビーム方式の実施例が示されている。
治療検証のための線量分布測定には、電離箱や半導体検出器を水中で移動させる多点測定法、検出素子を多列に配置する多列検出器、検出素子を二次元的に配置した二次元検出器、或いはフィルム型線量計やシンチレータ等が利用される。電離箱は、放射線を選ばず正確な線量測定が可能であるが、空間分解能に劣り、多点測定に時間がかかるという欠点がある。他の検出器は、陽子線や重粒子線に対して系統的に応答効率が低下するという欠点があるが、特にフィルム型線量計やシンチレータは、空間分解能やファントム構造の一様性において優れる。フィルム型線量計は、シンチレータに対して即時性では劣るが、簡便性で優れる。従って、絶対的な線量測定には電離箱を基準点のみに用い、応答効率低下の影響が小さいビーム横断面の線量分布測定にフィルム型線量計を利用するのが最も一般的である。また、粒子線治療の特徴であり、最も検証が望まれる深さ方向の深部線量分布測定には、一般に多層電離箱が用いられる。
例えば非特許文献2では、深部線量分布測定を正確かつ高速に実施するための多層電離箱の試作機が紹介されている。この実施例では、水等価260mmの深さ範囲が、64層の電離箱型検出器で同時に線量測定されるが、複雑な構造をもつ治療ビームをより高分解能に測定するには、層と層との間を補う意図的な飛程移動を含む繰り返し測定が必要となる。
特許文献1には、スキャニング照射法によって粒子線線量分布を測定する粒子線の線量分布測定装置が記載されている。
特許文献1に記載された技術では、水ファントムの周囲であって、水ファントムの粒子線の照射の中心軸に垂直な面上に、蛍光物質を含む液体の発光を撮像するように配置された1台のカメラと、この1台のカメラの画像を処理するカメラ画像処理部と、静止したペンシルビームである粒子線による照射での蛍光物質を含む液体の発光を1台のカメラにより撮像したカメラ画像をカメラ画像処理部で処理した画像から一次元の光強度分布を抽出する一次元光強度分布算出部と、この一次元光強度分布算出部で抽出した一次元光強度分布からペンシルビームである粒子線のPDDおよびOCRのデータを得る線量分布評価部とを備えた線量分布算出評価装置が備えられている。
つまり、特許文献1では、スキャニング方式のペンシルビームに対してシンチレータ中の発光を光学カメラで動画撮影することにより、ブラッグピークの位置と照射量を測定し、これに治療計画装置の線量分布計算機能を適用して各走査位置での線量分布を求め、さらにこれを治療計画装置の線量分布計算機能と同様に照射時間にわたって積算することにより照射全体の線量分布を再構成する線量分布測定装置が提案されている。この方式はスキャニング方式のみを対象とし、さらにそれに追随する高時間分解能の検出システムが必要であるため、簡便さが要求される日常的な品質保証には必ずしも適していない。
例えば非特許文献3では、フィルム型線量計をファントム中にビームと平行に設置することで、深さ方向の一次元線量分布すなわち深部線量分布を直接測定する線量分布測定装置が提案されている。ここで用いるフィルム型線量計は現像処理が不要で、照射後に光学スキャナーで、黒化度を読み取ることで線量測定が可能であり、現在では主に簡便な横断面の分布測定に広く用いられているものである。しかし、陽子線や重粒子線に対しては測定した応答から直接線量を求めることはできないため、測定点ごとに補正が必要となるが、この補正に必要な情報の一部は、比較対象である治療計画から入手する他ないため、検証の独立性が失われる。また検出器に時間分解能がないため、特許文献1で提案されるような治療計画の応用による線量分布再構成は不可能である。
例えば非特許文献4では、陽子線治療中に患者体内で原子核反応により発生する陽電子放出核を一般の陽電子放出断層撮影装置で三次元画像化し、数学的な逆畳み込み処理によって撮影された画像から陽子のエネルギーと位置の分布を逆算し、さらに特許文献1と同様に治療計画装置の線量分布計算機能を適用して陽子分布から線量分布を再構成するという方法が提案されている。しかし、陽電子放出核生成には、線量分布におけるブラッグピークのような特徴がなく、一般に断層撮影の分解能も不十分なため、逆畳み込み処理で粒子分布を高精度に推定することは困難である。また、これは治療時の患者への投与線量の事後確認なので本発明の線量分布測定装置による事前検証とは用途が異なる。
一方、重粒子線治療計画装置は、一般に測定による物理線量の深部線量分布を基に数学的な生物効果モデルにより患者体内の生物線量分布を計算して個々の治療に最適なビームを計画する。非特許文献5では、現在までに利用されている主な生物効果モデルを説明しているが、大別して主にヨーロッパで使われる光子線治療を基礎とするモデルと主に日本で使われるヒト唾液腺腫瘍細胞実験を基礎とするモデルがある。また、生物効果モデルは常に進歩する研究対象であるため名目上は同じモデルでも定量的には必ずしも同一とは限らない。従って、例えば多施設臨床研究において共通治療プロトコルを利用するにあたっては、施設間の生物線量の等価性を定量的に評価して共通に利用可能であることを確認する必要がある。
特開2016−176948号公報
Kanematsu他、「Treatment planning for the layer-stacking irradiation system for three-dimensional conformal heavy-ion radiotherapy」、2002年12月、 Medical Physics、Vol.29、No.12、2823−2829頁 新保他、「重粒子線治療における深部線量分布測定用多層電離箱の開発」、2000年、日本医学放射線学会雑誌、60巻、5号、274−279頁 ZhaoおよびDas、「Gafchromic EBT film dosimetry in proton beams」、2010年、Physics in Medicine & Biology、55、N291-N301 Fourkal 他、「Absolute dose reconstruction in proton therapy using PET imaging modality: feasibility study」、2009年、Physics in Medicine & Biology、54、N217-N228 KargerおよびPeschke、「RBE and related modeling in carbon-ion therapy」、2018年、Physics in Medicine & Biology、63、01TR02(35pp)
粒子線治療のように複雑な治療においては、ビームが計画した通りに照射されることを患者に用いる前に保証する必要がある。このため一般に計画と測定の間で線量分布の比較検証を行うが、重粒子線治療の臨床的評価には物理的な線量ではなく生物学的効果を補正した生物線量が必要である。これまで治療用粒子線ビームの生物線量を臨床現場で測定する方法は無く、物理線量も高分解能分布測定に向かない電離箱型線量計しか測定法が確立していない。
本発明は、治療用粒子線ビームの物理線量分布及び生物線量分布を高分解能、高精度、日常運用に適する簡便さ、低費用で測定できるデータ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置を提供することを目的とする。つまり、本発明は、簡便にかつ低コストで高分解能かつ高精度な物理線量および生物線量の線量応答分布を得ることができるデータ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法およびプログラムおよび線量分布測定装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係るデータ分析装置は、治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置に備えられている線量計によって、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号が記録または出力され、前記線量計によって記録または出力された応答信号が、データ取得装置によって取得されて数値データ化され、前記データ取得装置によって数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布が、線量応答分布算出部によって算出され、前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する処理を実行するデータ分析装置であって、前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理部と、前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成部とを備える。
本発明の一態様に係る比較表示装置は、前記データ分析装置の前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の各々の重みを用い、前記ファントム装置を利用する模擬治療計画の元となった実治療計画に用いた患者CT画像を使用して線量分布を計算することにより、患者中の物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成し、再構成された患者中の物理線量の線量分布および生物線量の線量分布と、元の患者治療計画の線量分布とを比較表示する。
本発明の一態様に係る治療計画データ編集装置は、前記データ分析装置の前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の各々の重みを用い、元の患者治療計画のビーム情報を変更して保存する。
本発明の一態様に係る線量分布測定方法は、治療用粒子線ビームの線量分布を測定する線量分布測定方法であって、前記治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置に備えられている線量計が、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号を記録または出力する応答信号出力ステップと、前記応答信号出力ステップにおいて記録または出力された応答信号を取得して数値データ化するデータ取得ステップと、前記データ取得ステップにおいて数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する線量応答分布算出ステップと、前記線量応答分布算出ステップにおいて算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理ステップと、前記逆畳み込み処理ステップにおいて推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成ステップとを備える。
本発明の一態様に係るプログラムは、治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置に備えられている線量計によって、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号が記録または出力され、前記線量計によって記録または出力された応答信号が、データ取得装置によって取得されて数値データ化され、前記データ取得装置によって数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布が、線量応答分布算出部によって算出され、前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理ステップと、前記逆畳み込み処理ステップにおいて推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成ステップとを前記コンピュータに実行させるためのプログラムである。
本発明の一態様に係る線量分布測定装置は、治療用粒子線ビームの線量分布を測定する線量分布測定装置であって、前記治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置と、前記ファントム装置に備えられており、かつ、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号を記録または出力する線量計と、前記線量計によって記録または出力された応答信号を取得して数値データ化するデータ取得装置と、前記データ取得装置によって数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する線量応答分布算出部と、前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理部と、前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成部とを備える。
本発明の一態様に係る線量分布測定装置では、前記線量計は、前記ファントム装置の深さ方向である第1方向に延びている一次元線量計であり、前記線量分布再構成部は、前記第1方向における物理線量の深部線量分布と、前記第1方向における生物線量の深部線量分布とを再構成してもよい。
本発明の一態様に係る線量分布測定装置では、前記線量計は、前記ファントム装置の深さ方向である第1方向に延びており、かつ、前記第1方向に直交する第2方向に延びている第1平面上に広がっている二次元線量計であり、前記線量分布再構成部は、前記第1平面上における物理線量の二次元線量分布と、前記第1平面上における生物線量の二次元線量分布とを再構成してもよい。
本発明の一態様に係る線量分布測定装置では、前記線量計は、少なくとも前記ファントム装置の深さ方向である第1方向に延びており、かつ、前記第1方向に直交する第2方向に延びている第1平面上に広がっている二次元線量計と、前記第1平面に平行な任意の平面上に広がっている任意数の二次元線量計とを含み、前記線量分布再構成部は、少なくとも、前記第1平面上における物理線量の二次元線量分布と、前記第1平面上における生物線量の二次元線量分布と、前記任意の平面上における物理線量の二次元線量分布と、前記任意の平面上における生物線量の二次元線量分布とを再構成してもよい。さらにこれら取得した複数平面の線量分布から、三次元分布を再構成してもよい。
本発明によれば、治療用粒子線ビームの物理線量分布及び生物線量分布を高分解能、高精度、日常運用に適する簡便さ、低費用で測定できる線量分布測定装置、線量分布測定方法およびプログラムを提供することができる。つまり、本発明によれば、簡便にかつ低コストで高分解能かつ高精度な物理線量および生物線量の線量応答分布を得ることができるデータ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置を提供することができる。
第1実施形態の線量分布測定装置の一例を示す図である。 図1に示す第1実施形態の線量分布測定装置の第1具体例を示す図である。 データ分析装置に予め登録されている情報(データ)の一例を示す図である。 データ分析装置の線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布、データ分析装置の逆畳み込み処理部によって推定された飛程変調、データ分析装置の線量分布再構成部によって再構成された物理線量の深部線量分布などの一例を示す図である。 データ分析装置の線量分布再構成部によって再構成された物理線量の深部線量分布、生物線量の深部線量分布などの一例を示す図である。 第1実施形態の線量分布測定装置によって実行される処理の一例を示すフローチャートである。 第2実施形態の線量分布測定装置の一例を示す図である。 第2実施形態の線量分布測定装置のファントム装置および線量計の一例を示す図である。 第3実施形態の線量分布測定装置の一例を示す図である。 第3実施形態の線量分布測定装置のファントム装置および線量計の一例を示す図である。 第1から第3実施形態の線量分布測定装置を適用可能なシステムの一例を示す図である。
以下、添付図面を参照し、本発明のデータ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置の実施形態について説明する。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の線量分布測定装置1の一例を示す図である。
図1に示す例では、線量分布測定装置1が、ファントム装置11と、データ取得装置12と、データ分析装置13とを備えている。ファントム装置11には、治療用粒子線ビーム(詳細には、拡大ブラッグピークを形成する治療用粒子線ビーム)が照射される。ファントム装置11は、水などの液体を主材料とする。
他の例では、ファントム装置11が、プラスチックなどの固体を主材料としてもよい。
図1に示す例では、ファントム装置11が、線量計11Aを備えている。線量計11Aは、ファントム装置11に照射された治療用粒子線ビームに対する応答信号を記録または出力する。データ取得装置12は、線量計11Aによって記録または出力された応答信号を取得して数値データ化する。データ分析装置13は、線量応答分布算出部13Aと、逆畳み込み処理部13Bと、線量分布再構成部13Cとを備えている。
線量応答分布算出部13Aは、データ取得装置12によって数値データ化された信号データに基づいて、ファントム装置11に照射された治療用粒子線ビームの線量応答とファントム装置11の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する。
図1に示す例では、線量応答分布算出部13Aがデータ分析装置13に備えられている。他の例では、線量応答分布算出部13Aがデータ取得装置12に備えらえていてもよい。つまり、この例では、線量応答分布算出部13Aが、データ分析装置13外に備えられる。
図1に示す例では、逆畳み込み処理部13Bが、線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。
線量分布再構成部13Cは、逆畳み込み処理部13Bによって推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する。
図2は図1に示す第1実施形態の線量分布測定装置1の第1具体例を示す図である。詳細には、図2(A)は、図1に示すファントム装置11および線量計11Aの第1具体例を示している。図2(B)は、図1に示すデータ取得装置12の第1具体例を示している。図2(C)は、図1に示すデータ分析装置13の第1具体例を示している。
図2に示す例では、線量計11Aが、ファントム装置11の深さ方向(図2(A)の左右方向)である第1方向D1に延びている一次元線量計である。詳細には、線量計11Aがフィルム型線量計である。また、線量計11Aは、ファントム装置11の内部に固定されている。
ファントム装置11は、線量計11Aおよびその周辺の横断面内において、粒子線ビームに対して近似的に一様な構造を有する。線量計11Aの測定軸11AX上の位置とファントム装置11中の水等価深の関係は、理論的あるいは実験的に校正されている。
図2に示す例では、1つの一次元線量計11Aがファントム装置11中に配置されているが、他の例では、複数の一次元線量計がファントム装置11中に配置され、多軸化されていてもよい。
図2に示す例では、データ取得装置12が光学スキャナーである。データ分析装置13はコンピュータである。データ取得装置12とデータ分析装置13とは、例えばフラッシュメモリなどの記録メディアあるいはネットワークを介して接続されている。
図2に示す例では、まず、図2(A)に右向き矢印で示すように、粒子線ビームが、粒子線ビーム照射装置(図示せず)から、ファントム装置11に対して右向きに(線量計11Aの測定軸11AXに平行に)照射される。その結果、線量計11Aは、照射された粒子線ビームに対し、図2(A)の左右方向(ファントム装置11の深さ方向)の異なる位置で異なる反応を示す。
粒子線ビームは、患者治療を模した模擬治療計画に従って、粒子線ビーム照射装置からファントム装置11に照射される。粒子線ビーム照射装置に対するファントム装置11の相対位置は、実際の治療時における粒子線ビーム照射装置に対する患者(図示せず)の相対位置と同様である。
次いで、図2に示す例では、図2(A)の左右方向の異なる位置で異なる反応を示した線量計11Aが、データ取得装置12(光学スキャナー)によってスキャンされる。
次いで、図2に示す例では、データ取得装置12(光学スキャナー)によって数値データ化された信号データ(光学スキャナーの出力信号データ)に基づいて、データ分析装置13(コンピュータ)の線量応答分布算出部13Aが、ファントム装置11に照射された粒子線ビームの線量応答とファントム装置11の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する。
つまり、図2に示す例では、データ取得装置12が、一次元線量計11Aのアナログ信号をファントム装置11の深さごとに読み取り数値化した信号データ(デジタルデータ)をデータ分析装置13に送る。データ分析装置13の線量応答分布算出部13Aは、一次元線量計11Aの信号を線量応答に変換して定量化する。一次元線量計11Aの信号から線量応答への変換関係は、予め標準的な方法により光子線等の基準放射線によって校正されているものとする。
図3はデータ分析装置13に予め登録されている情報(データ)の一例を示す図である。詳細には、図3(A)はデータ分析装置13に予め登録されており、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって構成が推定されるビーム要素の基となる準ブラッグピークビームの深部線量分布(「物理線量」)と、その準ブラッグピークビームが照射されたフィルム型線量計11Aの線量応答(「線量応答」)とを示す図である。図3(B)はデータ分析装置13に予め登録されており、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって構成が推定されるビーム要素の基となる、上述した準ブラッグピークビームの感受性パラメータ(「α」および「(β)1/2」)の水中軸上分布を示す図である。
図3(A)および図3(B)の横軸は、ファントム装置11(図2(A)参照)の深さに相当する水等価深(mm)を示している。図3(A)の縦軸は相対線量を示している。図3(B)の縦軸は感受性(Gy−1)を示している。
図3(A)中の実線(「物理線量」)は、上述した準ブラッグピークビームの深部線量分布(物理線量分布)を示している。
図3(A)中の破線(「線量応答」)は、上述した準ブラッグピークビームが照射されたフィルム型線量計11Aの線量応答(線量応答分布)を示している。
図3(B)中の実線(「α」)は、上述した準ブラッグピークビームの感受性パラメータ「α」を示している。
図3(B)中の破線(「(β)1/2」)は、上述した準ブラッグピークビームの感受性パラメータ「(β)1/2」を示している。
図3に示す情報(データ)は、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによる処理において利用される。また、図3に示す情報(データ)は、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cによる処理(例えば生物線量再構成)に利用される。
図4はデータ分析装置13の線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答分布、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって推定された飛程変調、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された物理線量の深部線量分布などの一例を示す図である。詳細には、図4(A)はデータ分析装置13の線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答分布と、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された物理線量の深部線量分布とを示す図である。図4(B)はデータ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって推定された飛程変調(飛程移動の重み分布)を示す図である。
図4(A)の横軸は、ファントム装置11(図2(A)参照)の深さに相当する水等価深(mm)を示している。図4(A)の縦軸は線量応答を示している。図4(B)の横軸は飛程移動(mm)を示している。図4(B)の縦軸は重み(Gy)を示している。
図4(A)中の実線(「測定」)は、データ分析装置13の線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答とファントム装置11の深さとの関係(線量応答分布)を示している。
図4(A)中の破線(「再構成」)は、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された物理線量の深部線量分布を示している。
図4(B)中の曲線は、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって推定された飛程変調を示している。この飛程変調は、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって推定された、粒子線ビームを構成するビーム要素の構成に相当する。図4(B)の縦軸に示す重み(Gy)は、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって推定された、ビーム要素の各々の重みに相当する。
図4に示す例では、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bが、線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答分布(図4(A)中の実線)に対する逆畳み込み処理を実行するために、例えば非特許文献1に記載されているような一般的な再帰的最適化法を用いる。
図2および図4に示す例では、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bが、図4(A)中の実線で示す線量応答分布から、その線量応答分布を形成した粒子線ビーム(図2(A)参照)を構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。ビーム要素とは、粒子線ビームを構成する粒子集合の基本単位である。それらの線形和によって、任意の複雑な治療用粒子線ビームの粒子構成を記述することができる。
例えばエネルギー変調・スキャニング方式では、各エネルギーのペンシルビームがビーム要素に相当し、飛程変調・ブロードビーム方式では、飛程変調前のブラッグピークビームがビーム要素に相当する。逆畳み込み処理に必要な情報として、予め全てのビーム要素に対してその線量応答分布がデータ分析装置13に登録されているものとする。
図5はデータ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された物理線量の深部線量分布、生物線量の深部線量分布などの一例を示す図である。詳細には、図5(A)はデータ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された物理線量の深部線量分布と、治療計画装置(図示せず)において計画された物理線量の深部線量分布とを示す図である。図5(B)はデータ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された生物線量の深部線量分布と、治療計画装置において計画された生物線量の深部線量分布とを示す図である。
図5(A)および図5(B)の横軸は、ファントム装置11(図2(A)参照)の深さに相当する水等価深(mm)を示している。図5(A)の縦軸は物理線量(Gy)を示している。図5(B)の縦軸は生物線量(Gy eq.)を示している。
図5(A)中の実線(「計画」)は、治療計画装置において計画された物理線量の深部線量分布を示している。図5(A)中の破線(「再構成」)は、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された物理線量の深部線量分布を示している。
図5(B)中の実線(「計画」)は、治療計画装置において計画された生物線量の深部線量分布を示している。図5(B)中の破線(「再構成」)は、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cによって再構成された生物線量の深部線量分布を示している。
図5に示す例では、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cが、逆畳み込み処理部13Bによって推定されたビーム要素の構成(図4(B)に示す関係)に従って(つまり、ビーム要素の重みつき重ね合わせによって)、図5(A)に破線で示す物理線量の深部線量分布を再構成する。また、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cは、図5(A)に破線で示す物理線量の深部線量分布から、例えば公知の生物効果モデルに従って、図5(B)に破線で示す生物線量の深部線量分布を再構成する。
図5に示す例では、線量分布再構成部13Cによって再構成された物理線量分布および生物線量分布が、計画された物理線量分布および生物線量分布と比較して、測定誤差の範囲内であり、計画に矛盾していないと言える。また、治療計画した通りに、拡大ブラッグピーク内で一様な生物線量分布が実現できていると言える。
図2および図5に示す例では、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cが、逆畳み込み処理部13Bによって推定された飛程変調(すなわち、ビーム要素の構成)に従って、一次元線量計11Aの測定軸11AX上の物理線量分布(図5(A)中の破線)及び生物線量分布(図5(B)中の破線)を再構成する。
データ分析装置13の線量分布再構成部13Cによる再構成に必要な水中の深部線量分布と生物効果モデル及び感受性パラメータ等のデータ(例えば図3に示す情報)や計算コードは、治療計画装置(図示せず)の線量分布計算機能で利用されているものと同等であり、データ分析装置13に予め実装されているものとする。
つまり、図2および図5に示す例では、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cが、第1方向D1(図2(A)参照)における物理線量の深部線量分布(図5(A)中の破線)を再構成する。また、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cは、第1方向D1における生物線量の深部線量分布(図5(B)中の破線)を再構成する。すなわち、線量分布測定装置1は、治療用粒子線ビームの深部線量分布(物理線量の深部線量分布および生物線量の深部線量分布)を測定する。
図2に示す第1実施形態の線量分布測定装置1の第1具体例では、線量計11Aが、連続的な単一の素子によって構成される短冊状のフィルム型線量計であり、データ取得装置12が光学スキャナーである。つまり、第1実施形態の線量分布測定装置1の第1具体例では、線量計11Aが、ファントム装置11に照射された粒子線ビームに対する応答信号として、線量計11Aの測定軸11AX上の線量分布を示す化学的なアナログ信号を記録する。データ取得装置12としての光学スキャナーは、線量計11Aに記録されたアナログ信号を読み取って、デジタル信号に変換する。
第1実施形態の線量分布測定装置1の第2具体例では、線量計11Aが、多数の素子によって構成され、吸収線量を計測する多層電離箱(図示せず)であり、データ取得装置12は、多層電離箱から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器(図示せず)、電位計(図示せず)などである。つまり、第1実施形態の線量分布測定装置1の第2具体例では、線量計11Aとしての多層電離箱が、ファントム装置11に照射された粒子線ビームに対する応答信号として、線量計11Aの測定軸11AX上の線量分布を示す電気的なアナログ信号を出力する。データ取得装置12としてのアナログデジタル変換器、電位計などは、線量計11Aとしての多層電離箱によって出力されたアナログ信号を取得して、デジタル信号に変換する。
第1実施形態の線量分布測定装置1の第3具体例では、線量計11Aが、連続的な単一の素子によって構成される蛍光膜(棒状のシンチレータ)(図示せず)であり、データ取得装置12が、蛍光膜を撮像するカメラ(図示せず)である。つまり、第1実施形態の線量分布測定装置1の第3具体例では、線量計11Aとしての蛍光膜が、ファントム装置11に照射された粒子線ビームに対する応答信号として、線量計11Aの測定軸11AX上の線量分布を示す化学的なアナログ信号を記録する。データ取得装置12としてのカメラ(デジタルカメラ)は、線量計11Aとしての蛍光膜に記録されたアナログ信号を読み取って、デジタル信号に変換する。
第1実施形態の線量分布測定装置1の第4具体例では、線量計11Aが多数の素子によって構成される多列半導体検出器(図示せず)であり、データ取得装置12は、半導体検出器から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換するアナログデジタル変換器(図示せず)、電位計(図示せず)などである。つまり、第1実施形態の線量分布測定装置1の第4具体例では、線量計11Aとしての半導体検出器が、ファントム装置11に照射された粒子線ビームに対する応答信号として、線量計11Aの測定軸11AX上の線量分布を示す電気的なアナログ信号を出力する。データ取得装置12としてのアナログデジタル変換器、電位計などは、線量計11Aとしての半導体検出器によって出力されたアナログ信号を取得して、デジタル信号に変換する。
第1実施形態の線量分布測定装置1の第1から第4具体例では、標準的(一般的)な装置が、線量計11Aの種類に応じて応用されて、データ取得装置12として用いられる。
図6は第1実施形態の線量分布測定装置1によって実行される処理の一例を示すフローチャートである。
図6に示す例では、ステップS1において、ファントム装置11の線量計11Aが、ファントム装置11に照射された治療用粒子線ビームに対する応答信号を記録または出力する。
次いで、ステップS2において、データ取得装置12が、線量計11Aによって記録または出力された応答信号を取得して数値データ化する。
次いで、ステップS3において、データ分析装置13の線量応答分布算出部13Aが、データ取得装置12によって数値データ化された信号データに基づいて、ファントム装置11に照射された治療用粒子線ビームの線量応答とファントム装置11の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する。
次いで、ステップS4において、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bが、線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。
次いで、ステップS5において、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cが、逆畳み込み処理部13Bによって推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の深部線量分布と生物線量の深部線量分布とを再構成する。
つまり、線量分布測定装置1は、ステップS1からステップS5を実行することによって、治療用粒子線ビームの深部線量分布を測定する。
上述したように、粒子線治療のように複雑な治療においては、ビームが計画した通りに照射されることを患者に用いる前に検証する必要がある。これまで治療用粒子線ビームの生物線量を臨床現場で測定する方法は無く、物理線量も高分解能分布測定に向かない電離箱線量計しか測定法が確立していない。
そこで、第1実施形態の線量分布測定装置1の各例では、上述したように、電離箱、半導体、フィルム型線量計、シンチレータ等の一般的な線量計素子により測定された粒子線ビームの線量応答分布から、逆畳み込み処理により粒子構成が逆算され、物理線量分布及び生物線量分布が再構成される。
そのため、第1実施形態の線量分布測定装置1では、治療用粒子線ビームの物理線量分布及び生物線量分布を高分解能、高精度、日常運用に適する簡便さ、低費用で測定することができる。
第1実施形態の線量分布測定装置1によって再構成された線量分布データ(物理線量分布、生物線量分布)を、対応する治療計画データと比較することによって、治療用粒子線ビームの検証を行うことができる。
換言すれば、第1実施形態の線量分布測定装置1では、線量計11Aとして一般的な線量計素子を用いることによって、データ分析装置13の線量応答分布算出部13Aが治療用粒子線ビームの線量応答分布を算出することができる。
また、第1実施形態の線量分布測定装置1では、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bが、線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答分布に対して数学的処理(逆畳み込み処理)を行うことにより、治療用粒子線ビームの粒子構成(ビーム要素の構成)を推定することができる。
また、第1実施形態の線量分布測定装置1では、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cが、逆畳み込み処理部13Bによって推定された治療用粒子線ビームの粒子構成(ビーム要素の構成)に従って、物理線量分布及び生物線量分布を算出することができる。
また、第1実施形態の線量分布測定装置1では、治療計画とは独立に任意の生物効果モデルを利用することができる。
<第2実施形態>
以下、本発明のデータ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置の第2実施形態について説明する。
第2実施形態の線量分布測定装置1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の線量分布測定装置1と同様に構成されている。従って、第2実施形態の線量分布測定装置1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の線量分布測定装置1と同様の効果を奏することができる。
図7は第2実施形態の線量分布測定装置1の一例を示す図である。
図1に示す例では、ファントム装置11が、図2(A)に示すようなファントム装置11の深さ方向(第1方向D1)に延びている一次元線量計11Aを備えているが、図7に示す例では、ファントム装置11が、線量計11Aとは異なる構成を有する二次元線量計11Bを備えている。
図8は第2実施形態の線量分布測定装置1のファントム装置11および線量計11Bの一例を示す図である。詳細には、図8(A)は図2(A)の左側からファントム装置11および線量計11Aを見た図(左側面図)に相当する、第2実施形態の線量分布測定装置1のファントム装置11および線量計11Bの左側面図である。図8(B)は図8(A)のA−A線に沿った断面図である。
図8に示す例では、線量計11Bが、ファントム装置11の深さ方向(図8(B)の左右方向)である第1方向D1に延びており、かつ、第1方向D1に直交する第2方向D2に延びている第1平面PL1上に広がっている二次元線量計である。線量計11Bは、例えばフィルム型線量計である。また、線量計11Bは、ファントム装置11の内部に固定されている。
図8に示す例では、まず、図8(B)に右向き矢印で示すように、多軸の粒子線ビームが、粒子線ビーム照射装置(図示せず)から、ファントム装置11に対して第1方向D1に、かつ、第1平面PL1に平行に照射される。その結果、線量計11Bは、照射された多軸の粒子線ビームに対し、第1平面PL1上の各位置で異なる反応を示す。
次いで、図8に示す例では、第1平面PL1上の各位置で異なる反応を示した線量計11Bが、データ取得装置12(光学スキャナー)によってスキャンされる。
次いで、図8に示す例では、データ取得装置12(光学スキャナー)によって数値データ化された信号データ(光学スキャナーの出力信号データ)に基づいて、データ分析装置13(コンピュータ)の線量応答分布算出部13Aが、ファントム装置11に照射された多軸の粒子線ビームの線量応答と第1平面PL1上の各位置との関係を示す線量応答分布を算出する。
つまり、図8に示す例では、データ取得装置12が、二次元線量計11Bのアナログ信号を第1平面PL1上の位置ごとに読み取り数値化した信号データ(デジタルデータ)をデータ分析装置13に送る。
データ分析装置13の線量応答分布算出部13Aは、二次元線量計11Bの信号を線量応答に変換して定量化する。二次元線量計11Bの信号から線量応答への変換関係は、予め標準的な方法により光子線等の基準放射線によって校正されているものとする。
図7および図8に示す例では、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bが、線量応答分布算出部13Aによって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、多軸の粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。
線量分布再構成部13Cは、逆畳み込み処理部13Bによって推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の二次元線量分布と生物線量の二次元線量分布とを再構成する。
詳細には、線量分布再構成部13Cは、第1平面PL1上における物理線量の二次元線量分布(第1平面PL1上の各位置の物理線量分布)と、第1平面PL1上における生物線量の二次元線量分布(第1平面PL1上の各位置の生物線量分布)とを再構成する。
上述したように、第2実施形態の線量分布測定装置1では、一般的な二次元線量計11Bにより測定された多軸の粒子線ビームの線量応答分布から、逆畳み込み処理により粒子構成が逆算され、第1平面PL1上の各位置の物理線量分布及び生物線量分布が再構成される。
そのため、第2実施形態の線量分布測定装置1では、多軸の治療用粒子線ビームの物理線量分布及び生物線量分布を高分解能、高精度、日常運用に適する簡便さ、低費用で測定することができる。
つまり、第2実施形態の線量分布測定装置1では、二次元線量計11Bを、粒子線ビームに平行に配列された一次元線量計の集合として扱うことにより、同時に多軸の線量分布を測定することができる。
<第3実施形態>
以下、本発明のデータ分析装置、比較表示装置、治療計画データ編集装置、線量分布測定方法、プログラムおよび線量分布測定装置の第3実施形態について説明する。
第3実施形態の線量分布測定装置1は、後述する点を除き、上述した第1実施形態の線量分布測定装置1と同様に構成されている。従って、第3実施形態の線量分布測定装置1によれば、後述する点を除き、上述した第1実施形態の線量分布測定装置1と同様の効果を奏することができる。
図9は第3実施形態の線量分布測定装置1の一例を示す図である。
図1に示す例では、ファントム装置11が、図2(A)に示すようなファントム装置11の深さ方向(第1方向D1)に延びている一次元線量計11Aを備えているが、図9に示す例では、ファントム装置11が、線量計11Aとは異なる構成を有する複数の二次元線量計11B−1、11B−2、11B−3を備えている。
図10は第3実施形態の線量分布測定装置1のファントム装置11および線量計11B−1、11B−2、11B−3の一例を示す図である。詳細には、図10(A)は図2(A)の左側からファントム装置11および線量計11Aを見た図(左側面図)に相当する、第3実施形態の線量分布測定装置1のファントム装置11および線量計11B−1、11B−2、11B−3の左側面図である。図10(B)は図10(A)のB−B線に沿った断面図である。図10(C)は図10(A)のC−C線に沿った断面図である。図10(D)は図10(A)のD−D線に沿った断面図である。
図10に示す例では、ファントム装置11が、複数の板状部材11−1〜11−8を備えている。板状部材11−1〜11−8は積層されている。また、板状部材11−1〜11−8は、プラスチックなどの固体を主材料とする。詳細には、板状部材11−1〜11−8は、粒子線ビームとの相互作用において近似的にフィルム型線量計と同等な材料によって構成されている。
複数の二次元線量計11B−1、11B−2、11B−3のそれぞれは、短冊状或いはシート状のフィルム型線量計であり、例えば図8に示す線量計11Bと同様に構成されている。
線量計11B−1は、板状部材11−2と板状部材11−3との間に挟み込まれている。線量計11B−1は、ファントム装置11の深さ方向(図10(B)の左右方向)である第1方向D1に延びており、かつ、第1方向D1に直交する第2方向D2に延びている第1平面PL11(図10(B)参照)上に広がっている。
線量計11B−2は、板状部材11−4と板状部材11−5との間に挟み込まれている。線量計11B−2は、第1平面PL11に平行な第2平面PL12(図10(C)参照)上に広がっている。
線量計11B−3は、板状部材11−6と板状部材11−7との間に挟み込まれている。線量計11B−3は、第2平面PL12に平行な第3平面PL13(図10(D)参照)上に広がっている。
複数の板状部材11−1〜11−8および複数の線量計11B−1、11B−2、11B−3は、例えばバンド、クランプ、外枠構造等の分解組立が容易な手段によって固定され、粒子線ビームの照射中に積層状態が維持される。つまり、線量計11B−1、11B−2、11B−3は、粒子線ビームの照射の前後に板状部材11−1〜11−8に対して脱着容易に構成されている。
図10に示す例では、まず、図10(B)に右向き矢印で示すように、多軸の粒子線ビームが、粒子線ビーム照射装置(図示せず)から、ファントム装置11に対して第1方向D1に、かつ、第1平面PL11に平行に照射される。その結果、二次元線量計11B−1は、照射された多軸の粒子線ビームに対し、第1平面PL11上の各位置で異なる反応を示す。
それと同時に、図10(C)に右向き矢印で示すように、多軸の粒子線ビームが、粒子線ビーム照射装置から、ファントム装置11に対して第1方向D1に、かつ、第2平面PL12に平行に照射される。その結果、二次元線量計11B−2は、照射された多軸の粒子線ビームに対し、第2平面PL12上の各位置で異なる反応を示す。
同様に、図10(D)に右向き矢印で示すように、多軸の粒子線ビームが、粒子線ビーム照射装置から、ファントム装置11に対して第1方向D1に、かつ、第3平面PL13に平行に照射される。その結果、二次元線量計11B−3は、照射された多軸の粒子線ビームに対し、第3平面PL13上の各位置で異なる反応を示す。
次いで、図10に示す例では、第1平面PL11上の各位置で異なる反応を示した二次元線量計11B−1が、データ取得装置12(光学スキャナー)によってスキャンされる。また、第2平面PL12上の各位置で異なる反応を示した二次元線量計11B−2が、データ取得装置12によってスキャンされる。同様に、第3平面PL13上の各位置で異なる反応を示した二次元線量計11B−3が、データ取得装置12によってスキャンされる。
次いで、図10に示す例では、データ取得装置12(光学スキャナー)によって数値データ化された信号データ(光学スキャナーの出力信号データ)に基づいて、データ分析装置13(コンピュータ)の線量応答分布算出部13Aが、ファントム装置11に照射された多軸の粒子線ビームの線量応答と第1平面PL11上の各位置との関係を示す線量応答分布、ファントム装置11に照射された多軸の粒子線ビームの線量応答と第2平面PL12上の各位置との関係を示す線量応答分布、および、ファントム装置11に照射された多軸の粒子線ビームの線量応答と第3平面PL13上の各位置との関係を示す線量応答分布を算出する。
つまり、図10に示す例では、データ取得装置12が、二次元線量計11B−1のアナログ信号を第1平面PL11上の位置ごとに読み取り数値化した信号データ(デジタルデータ)、二次元線量計11B−2のアナログ信号を第2平面PL12上の位置ごとに読み取り数値化した信号データ、および、二次元線量計11B−3のアナログ信号を第3平面PL13上の位置ごとに読み取り数値化した信号データをデータ分析装置13に送る。
データ分析装置13の線量応答分布算出部13Aは、二次元線量計11B−1、11B−2、11B−3の信号を線量応答に変換して定量化する。二次元線量計11B−1、11B−2、11B−3の信号から線量応答への変換関係は、予め標準的な方法により光子線等の基準放射線によって校正されているものとする。
図9および図10に示す例では、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bが、線量応答分布算出部13Aによって算出された第1平面PL11上の線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、図10(B)に示す多軸の粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。また、逆畳み込み処理部13Bは、線量応答分布算出部13Aによって算出された第2平面PL12上の線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、図10(C)に示す多軸の粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。同様に、逆畳み込み処理部13Bは、線量応答分布算出部13Aによって算出された第3平面PL13上の線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、図10(D)に示す多軸の粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。
線量分布再構成部13Cは、逆畳み込み処理部13Bによって推定された、図10(B)に示す多軸の粒子線ビームのビーム要素の構成に従って、第1平面PL11上における物理線量の二次元線量分布と生物線量の二次元線量分布とを再構成する。つまり、線量分布再構成部13Cは、第1平面PL11上における物理線量の二次元線量分布(第1平面PL11上の各位置の物理線量分布)と、第1平面PL11上における生物線量の二次元線量分布(第1平面PL1上の各位置の生物線量分布)とを再構成する。
また、線量分布再構成部13Cは、逆畳み込み処理部13Bによって推定された、図10(C)に示す多軸の粒子線ビームのビーム要素の構成に従って、第2平面PL12上における物理線量の二次元線量分布と生物線量の二次元線量分布とを再構成する。つまり、線量分布再構成部13Cは、第2平面PL12上における物理線量の二次元線量分布(第2平面PL12上の各位置の物理線量分布)と、第2平面PL12上における生物線量の二次元線量分布(第2平面PL12上の各位置の生物線量分布)とを再構成する。
同様に、線量分布再構成部13Cは、逆畳み込み処理部13Bによって推定された、図10(D)に示す多軸の粒子線ビームのビーム要素の構成に従って、第3平面PL13上における物理線量の二次元線量分布と生物線量の二次元線量分布とを再構成する。つまり、線量分布再構成部13Cは、第3平面PL13上における物理線量の二次元線量分布(第3平面PL13上の各位置の物理線量分布)と、第3平面PL13上における生物線量の二次元線量分布(第3平面PL13上の各位置の生物線量分布)とを再構成する。
上述したように、第3実施形態の線量分布測定装置1では、複数(任意数)面(例えば第1平面PL11、第2平面PL12、および、第3平面PL13)の線量分布を測定することができる。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で適宜変更して実施することができる。
[第1実施例]
第1実施例では、重粒子線治療施設での重粒子線治療において本発明の線量分布測定装置1による検証の過程を模擬した。この模擬治療例では非特許文献1に従って動的飛程変調で80mm幅の生物線量一定の拡大ブラッグピークを形成するように治療計画した。
第1実施例では、図3に示す物理線量分布とフィルム型線量計の線量応答分布及び感受性パラメータ分布を有する、やや丸められた準ブラッグピークビームを動的飛程変調に用いた。
第1実施例では、治療用粒子線ビームをファントム装置11に照射し、データ取得装置12で信号を読み取り、データ分析装置13でまずフィルム型線量計11Aの線量応答分布を測定(算出)した。逆畳み込み処理による飛程変調推定においては、非特許文献1に示されるような一般的な再帰的最適化法によって、測定した線量応答分布を再現するように0.5mm間隔の飛程移動で設定したビーム要素の各々の重みを推定した。
第1実施例における推定などによって、図4に示す推定結果が得られた。
第1実施例では、ビーム要素の重みつき重ね合わせによって線量応答分布、物理線量分布、感受性パラメータの線量平均分布を再構成し、さらに生物効果モデルに従って生物線量分布を導出した。その結果、図5(A)に示す物理線量の深部線量分布と、図5(B)に示す生物線量の深部線量分布とが得られた(再構成された)。
第1実施例では、線量分布が急峻に変化する拡大ブラッグピーク端部を除外してほぼ計画通りに照射されたことを確認し、測定結果及び比較結果を治療ビーム検証の記録として保存した。
[第2実施例]
第2実施例では、上述したビーム要素として、ガウスリップルフィルタ(σ=1.8mm)によってなまされた核子当たり290MeVの炭素イオンビーム(図3に示す特性を有する粒子線ビーム)を用いた。
水等価深dにおける粒子線ビームの線量D(d)は、下記式(1)によって表され、粒子線ビームを構成するビーム要素iの深さdのおける線量D(d)は、下記式(2)によって表される。式(1)および式(2)において、wはビーム要素iの重みであり、Dは図3(A)中の「物理線量」であり、sはビーム要素iのレンジシフトである。
Figure 2020044286
炭素イオンビームに対する線量応答の相対効率は、線量平均LET(linear energy transfer)Lの関数である。図3(A)中の「線量応答」は、図3(A)中の「物理線量」と、上述した相対効率との積によって表される。
水等価深dにおける線量応答F(d)は、下記式(4)によって表され、ビーム要素iの深さdのおける線量応答F(d)は、下記式(5)によって表される。式(5)において、Fは図3(A)中の「線量応答」である。
Figure 2020044286
粒子線ビームの感受性パラメータ「α」は、下記式(6)によって表され、粒子線ビームの感受性パラメータ「(β1/2」は、下記式(7)によって表される。式(6)および式(7)において、αは図3(B)中の感受性パラメータ「α」であり、(β1/2は図3(B)中の感受性パラメータ「(β)1/2」である。
Figure 2020044286
図5(B)に破線で示す生物線量Bは、下記式(8)によって表される。式(8)において、αはX線感受性パラメータα(=0.331Gy−1)であり、βはX線感受性パラメータβ(=0.0593Gy−2)である。
Figure 2020044286
生物学的効果E(B)、E(つまり、生物学的効果は生物線量Bの関数)は、下記式(9)あるいは下記式(10)によって表される。ビーム要素iごとの生物学的効果Eは、下記式(11)によって表される。式(9)において、S(B)は参照細胞の生存割合であり、参照細胞の生存割合S(B)は、生物線量Bの関数の関数である。
Figure 2020044286
Figure 2020044286
ビーム要素iの重みwは、下記式(12)によっても表される。式(12)において、dは拡大ブラッグピークのサンプリング深さ(各ビーム要素のピーク線量深さ)である。
Figure 2020044286
各サンプリング深さdにおける線量応答は、下記式(13)によって表される。式(13)において、rNjは標準正規分布の乱数であり、σは応答測定の相対標準不確かさである。
Figure 2020044286
ビーム要素iの重みwは、下記式(14)によっても表される。再構成された線量応答Fは、下記式(15)によって表される。
Figure 2020044286
本発明者等は、上述した結果を用いることによって、図5(A)に示す物理線量分布を再構成し、図5(B)に示す生物線量分布を再構成した。また、本発明者等は、再構成した物理線量分布と、図5(A)に実線で示す計画物理線量分布とを比較すると共に、再構成した生物線量分布と、図5(B)に実線で示す計画生物線量分布とを比較した。
(適用例)
図11は第1から第3実施形態の線量分布測定装置1を適用可能なシステムAの一例を示す図である。
図11に示す例では、システムAが、第1から第3実施形態の線量分布測定装置1と、粒子線ビーム照射装置A1と、記憶部A2と、治療計画参照部A3と、記憶部A4と、比較表示装置A5と、治療計画データ編集装置A6とを備えている。
粒子線ビーム照射装置A1は、線量分布測定装置1のファントム装置11に対して、拡大ブラッグピークを形成する治療用粒子線ビームを照射する。記憶部A2は、治療計画などを記憶する。治療計画参照部A3は、記憶部A2に記憶されている治療計画を読み出して、治療計画に含まれる物理線量分布と生物線量分布とを参照する。
記憶部A4は、図3(A)および図3(B)に示すようなビーム要素に関する情報(データ)を記憶する。詳細には、記憶部A4は、図3(A)に実線で示すような単位線量分布と、図3(A)に破線で示すような線量応答分布と、図3(B)に実線および破線で示すような生物効果感受性パラメータ分布とを記憶する。
比較表示装置A5は、線量分布測定装置1のデータ分析装置13の線量分布再構成部13Cが再構成した物理線量分布、生物線量分布などを表示する。詳細には、比較表示装置A5は、治療計画との比較ができるように、物理線量分布、生物線量分布などを表示する。
比較表示装置A5による表示が行われる場合、データ分析装置13の線量分布再構成部13Cは、逆畳み込み処理部13Bによって推定されたビーム要素の各々の重みを用い、ファントム装置11を利用する模擬治療計画の元となった実治療計画に用いた患者CT画像(図示せず)を使用して線量分布を計算することにより、患者中の物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する。次いで、比較表示装置A5は、線量分布再構成部13Cによって再構成された患者中の物理線量の線量分布および生物線量の線量分布と、元の患者治療計画の線量分布とを比較表示する。
また、比較表示装置A5は深さ毎の治療計画の線量分布と測定線量分布との差を求め最大値が所定マージン以下であるかどうかの判定情報を併せて表示する。測定精度が高い本明細書の方式では、この補助情報により利用者は簡易な確認で合否判定をすることができる。
治療計画データ編集装置A6は、元の患者治療計画のビーム情報を変更し、次いで、変更されたビーム情報を記憶部A2に保存する。詳細には、治療計画データ編集装置A6は、元の患者治療計画のビーム情報を変更する場合に、データ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bによって推定されたビーム要素の各々の重みを用いる。
この測定を基に編集した治療計画は、それを外部の治療計画装置に送り、そこで再計算して得られた線量分布を治療計画装置上で再評価して治療の事前検証とするために用いられる。
図11に示す例では、線量分布測定装置1のデータ分析装置13が、治療計画の部分コードを保有している。粒子線ビーム照射装置A1は、記憶部A2に記憶されている治療計画およびビーム情報に基づいて、治療用粒子線ビームを照射する。
線量分布測定装置1のデータ分析装置13の逆畳み込み処理部13Bは、記憶部A4に記憶されている情報に基づいて逆畳み込み処理を実行し、治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する。
図11に示す例では、計画された物理線量分布(図5(A)中の実線)と、再構成された物理線量分布(図5(A)中の破線)とを比較するために、治療計画参照部A3が、記憶部A2に記憶されている治療計画を読み出す。
また、治療計画参照部A3は、計画された生物線量分布(図5(B)中の実線)と、再構成された生物線量分布(図5(B)中の破線)とを比較するために、記憶部A2に記憶されている治療計画を読み出す。
上述した例では、線量分布再構成部13Cが、患者のCT画像に基づいて、物理線量分布(図5(A)中の破線)および生物線量分布(図5(B)中の破線)を再構成するが、他の例では、線量分布再構成部13Cが、患者のCT画像に基づくことなく、物理線量分布および生物線量分布を再構成してもよい。
また、比較表示装置A5はディスプレイ等により電子的に表示するものであることが望ましいが、プリンタ等で印刷させて紙媒体上で表示するものであってもよい。
他の例では、第1から第3実施形態の線量分布測定装置1が、粒子線治療システムにおいて治療用粒子線ビームの品質を独立して検証するための付属装置として用いられてもよい。この例では、第1から第3実施形態の線量分布測定装置1が、粒子線治療システムにおいて、治療装置(図示せず)および他の測定装置(図示せず)と併用して用いられる。
以上、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
なお、上述した実施形態における線量分布測定装置1が備える各部の機能全体あるいはその一部は、これらの機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによって実現しても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶部のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含んでも良い。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
線量計素子の線質応答性によらず線量測定できるため、光子線治療で広く普及しているフィルム型線量計等を粒子線治療に使用するために本発明の線量分布測定装置を利用できる。
重粒子線治療において平坦化される生物線量分布を測定できるため、直感的及び臨床的に検証するために本発明の線量分布測定装置を利用できる。
治療計画とは独立に粒子線線量分布測定装置に生物効果モデルを備えるので、多施設臨床研究等において重粒子線治療施設問の生物線量の違いを評価する基準生物線量計を実現するために本発明の線量分布測定装置を利用できる。
1…線量分布測定装置、11…ファントム装置、11A…線量計、11AX…測定軸、11B…線量計、11B−1、11B−2、11B−3…線量計、12…データ取得装置、13…データ分析装置、13A…線量応答分布算出部、13B…逆畳み込み処理部、13C…線量分布再構成部

Claims (9)

  1. 治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置に備えられている線量計によって、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号が記録または出力され、
    前記線量計によって記録または出力された応答信号が、データ取得装置によって取得されて数値データ化され、
    前記データ取得装置によって数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布が、線量応答分布算出部によって算出され、
    前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する処理を実行するデータ分析装置であって、
    前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理部と、
    前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成部とを備える、
    データ分析装置。
  2. 請求項1に記載のデータ分析装置の前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の各々の重みを用い、
    前記ファントム装置を利用する模擬治療計画の元となった実治療計画に用いた患者CT画像を使用して線量分布を計算することにより、患者中の物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成し、
    再構成された患者中の物理線量の線量分布および生物線量の線量分布と、元の患者治療計画の線量分布とを比較表示する比較表示装置。
  3. 請求項1に記載のデータ分析装置の前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の各々の重みを用い、
    元の患者治療計画のビーム情報を変更して保存する治療計画データ編集装置。
  4. 治療用粒子線ビームの線量分布を測定する線量分布測定方法であって、
    前記治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置に備えられている線量計が、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号を記録または出力する応答信号出力ステップと、
    前記応答信号出力ステップにおいて記録または出力された応答信号を取得して数値データ化するデータ取得ステップと、
    前記データ取得ステップにおいて数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する線量応答分布算出ステップと、
    前記線量応答分布算出ステップにおいて算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理ステップと、
    前記逆畳み込み処理ステップにおいて推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成ステップとを備える、
    線量分布測定方法。
  5. 治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置に備えられている線量計によって、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号が記録または出力され、
    前記線量計によって記録または出力された応答信号が、データ取得装置によって取得されて数値データ化され、
    前記データ取得装置によって数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布が、線量応答分布算出部によって算出され、
    前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する処理をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理ステップと、
    前記逆畳み込み処理ステップにおいて推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成ステップと
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
  6. 治療用粒子線ビームの線量分布を測定する線量分布測定装置であって、
    前記治療用粒子線ビームが照射されるファントム装置と、
    前記ファントム装置に備えられており、かつ、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームに対する応答信号を記録または出力する線量計と、
    前記線量計によって記録または出力された応答信号を取得して数値データ化するデータ取得装置と、
    前記データ取得装置によって数値データ化された信号データに基づいて、前記ファントム装置に照射された前記治療用粒子線ビームの線量応答と前記ファントム装置の深さとの関係を示す線量応答分布を算出する線量応答分布算出部と、
    前記線量応答分布算出部によって算出された線量応答分布に対する逆畳み込み処理を実行することによって、前記治療用粒子線ビームを構成するビーム要素の構成と、ビーム要素の各々の重みとを推定する逆畳み込み処理部と、
    前記逆畳み込み処理部によって推定されたビーム要素の構成に従って、物理線量の線量分布と生物線量の線量分布とを再構成する線量分布再構成部とを備える、
    線量分布測定装置。
  7. 前記線量計は、前記ファントム装置の深さ方向である第1方向に延びている一次元線量計であり、
    前記線量分布再構成部は、前記第1方向における物理線量の深部線量分布と、前記第1方向における生物線量の深部線量分布とを再構成する、
    請求項6に記載の線量分布測定装置。
  8. 前記線量計は、前記ファントム装置の深さ方向である第1方向に延びており、かつ、前記第1方向に直交する第2方向に延びている第1平面上に広がっている二次元線量計であり、
    前記線量分布再構成部は、前記第1平面上における物理線量の二次元線量分布と、前記第1平面上における生物線量の二次元線量分布とを再構成する、
    請求項6に記載の線量分布測定装置。
  9. 前記線量計は、少なくとも
    前記ファントム装置の深さ方向である第1方向に延びており、かつ、前記第1方向に直交する第2方向に延びている第1平面上に広がっている二次元線量計と、
    前記第1平面に平行な任意の平面上に広がっている任意数の二次元線量計とを含み、
    前記線量分布再構成部は、少なくとも、前記第1平面上における物理線量の二次元線量分布と、前記第1平面上における生物線量の二次元線量分布と、前記任意の平面上における物理線量の二次元線量分布と、前記任意の平面上における生物線量の二次元線量分布とを再構成する、
    請求項6に記載の線量分布測定装置。
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