JP6633826B2 - 放電ランプ - Google Patents

放電ランプ Download PDF

Info

Publication number
JP6633826B2
JP6633826B2 JP2014194315A JP2014194315A JP6633826B2 JP 6633826 B2 JP6633826 B2 JP 6633826B2 JP 2014194315 A JP2014194315 A JP 2014194315A JP 2014194315 A JP2014194315 A JP 2014194315A JP 6633826 B2 JP6633826 B2 JP 6633826B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electrode
joining
side member
rear end
diameter portion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014194315A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016066486A (ja
Inventor
満博 内山
満博 内山
武弘 林
武弘 林
壮則 早川
壮則 早川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Orc Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Orc Manufacturing Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Orc Manufacturing Co Ltd filed Critical Orc Manufacturing Co Ltd
Priority to JP2014194315A priority Critical patent/JP6633826B2/ja
Priority to KR1020150120080A priority patent/KR102346350B1/ko
Priority to CN201510603851.XA priority patent/CN105448641B/zh
Publication of JP2016066486A publication Critical patent/JP2016066486A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6633826B2 publication Critical patent/JP6633826B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Discharge Lamp (AREA)

Description

本発明は、露光装置等に利用される放電ランプに関し、特に、ショートアーク型放電ランプなどの高出力放電ランプの電極構造に関する。
ショートアーク型放電ランプでは、放電管内に陰極、陽極を対向配置させており、陰極から陽極への電子放出によってアーク放電が生じ、放電発光する。ランプ点灯中電極は高温状態となるため(例えば2000℃以上)、電極材料として高融点のタングステン(W)が一般的に用いられる。
電極先端部は、使用経過に伴って消耗し、エッジのある形状から丸みを帯びた形状に変形する。そのため、アーク放電の輝点移動が生じ、アーク放電が不安定となって照度低下、照度変動を招く。このような照度低下、照度変動を防ぐため、電極先端側のテーパー部分に突起部を形成し、突起部の結晶粒界の個数を限定することによって、電極先端部の変形を抑える(特許文献1参照)。
特開2003−132837号公報
結晶粒界の個数を調整することは、電極製造工程において煩雑な作業を伴う。また、テーパー部分に突起部を形成すると電極先端部の形状が複雑となり、製造コストアップにつながる。
したがって、煩雑な電極先端部の製造工程を取り入れることなく、電極先端部の形状変化を抑える電極構造を得ることが求められる。
本発明の放電ランプは、放電管と、放電管内に配置される一対の電極とを備える。そして、少なくとも一方の電極が、縮径部(例えば、テーパー部分)を有しており、その電極が、接合側端面が平坦な先端側部材と、先端側部材よりも熱膨張係数が大きく、接合側端面が平坦な後端側部材とを接合させることによって形成されている。例えば、後端側部材が、タングステンまたはタングステンを主成分とする合金で構成し、後端側部材が、モリブデンまたはモリブデンを主成分とする合金で構成することが可能である。
本発明では、後端側部材の熱膨張係数が大きいため、熱応力が接合面の周縁付近に集まり、応力が電極テーパー面などの縮径面に沿って電極先端面周縁付近へ掛かることにより、長時間ランプ点灯に関わらず、電極先端部の形状が維持される。ここで、「接合側端面が平坦である」とは、意図的に溝や凹凸が接合側端面に設けられておらず、粗面でないことを表し、平滑面までを要求するものではない。熱応力が接合面において周縁付近に集中するのを妨げない範囲で平坦であればよい。
接合面付近における熱伝導性などの特性が安定するようにするため、先端側部材と後端側部材を、ともに固体部材として用意し、先端側部材と後端側部材とを固相接合することによって電極を形成することが可能である。
後端側部材と先端側部材との接合面の位置については、縮径部に、電極軸垂直方向に沿って形成することが可能である。テーパー形状により、電極先端面周縁付近を持ち上げようとする力が大きく作用する。
先端側部材において、縮径部分の表面から離れる方向に延びる延出部を、接合面周縁付近に形成してもよい。例えば、延出部を、先端側部材の接合面周縁付近に反り部分として形成することができる。あるいは、後端側部材の接合面周縁付近の部分が、先端側部材の接合面周縁を覆うように構成してもよい。
後端側部材の熱膨張によって電極先端面がもう一方の電極側に伸びることを考慮し、ランプ点灯時の一対の電極に対する電極間距離を、1つの素材で一体的に形成された電極、あるいは複数の素材で後端側部材の熱膨張係数が先端側部材の熱膨張係数よりも大きくない電極に対して定められる所定の電極間距離よりも、長く設定するのがよい。
放電ランプが、ショートアーク型放電ランプの場合、長時間点灯による先端側部材の消耗を考慮し、先端側部材の軸方向長さを2mm以上に定めるのがよい。
本発明の他の態様における放電ランプの製造方法は、接合側端面が平坦な先端側部材と、先端側部材よりも熱膨張係数が大きく、接合側端面が平坦な後端側部材とを成形し、先端側部材と後端側部材を接合側端面で接触させ、所定の加圧力で先端側部材と後端側部材とを両側から加圧しながら通電し、鍛造あるいは切削加工により縮径部分を形成することによって、少なくとも一方の電極を製造する。
本発明によれば、異なる金属部材を接合して電極を形成する放電ランプにおいて、アーク放電を安定化させて照度変動を抑えることができる。
本実施形態であるショートアーク型放電ランプを模式的に示した平面図である。 陰極の概略的断面図である。 ランプ点灯中の陰極先端部の変形を示した図である。 第2の実施形態における陰極の接合面付近(図2の符号Q参照)の断面図である。 第3の実施形態における陰極の接合面付近の断面図である。 実施例における電極先端部の変位量をグラフ化した図である。
以下では、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
図1は、第1の実施形態であるショートアーク型放電ランプを模式的に示した平面図である。
ショートアーク型放電ランプ10は、パターン形成する露光装置(図示せず)の光源などに使用可能な放電ランプであり、透明な石英ガラス製の放電管(発光管)12を備える。放電管12には、陰極20、陽極30が所定間隔をもって対向配置されている。
放電管12の両側には、石英ガラス製の封止管13A、13Bが対向するように放電管12と一体的に設けられており、封止管13A、13Bの両端は、口金14A、14Bによって塞がれている。放電ランプ10は、ここでは、陽極30が上側、陰極20が下側となるように鉛直方向に沿って配置されている。
封止管13A、13Bの内部には、金属性の陰極20、陽極30を支持する導電性の電極支持棒17A、17Bが配設され、金属リング(図示せず)と、モリブデンなどの金属箔16A、16Bを介して導電性のリード棒15A、15Bにそれぞれ接続される。封止管13A、13Bは、封止管13A、13B内に設けられるガラス管(図示せず)と溶着しており、これによって、水銀、および希ガスを封入した放電空間DSが封止される。
リード棒15A、15Bは外部の電源部(図示せず)に接続されており、リード棒15A、15B、金属箔16A、16B、そして電極支持棒17A、17Bを介して陰極20、陽極30の間に電圧が印加される。放電ランプ10に電力が供給されると、電極間でアーク放電が発生し、水銀による輝線(紫外光)が放射される。
図2は、陰極の概略的断面図である。
陰極20は、陰極先端面20Sを有する金属部材(先端側部材)22と、電極支持棒17Aと連結する金属部材(後端側部材)24から構成されている。円錐台形状の金属部材22は、テーパー部分(縮径部)20Aを有する。金属部材24は、電極支持棒17Aと接合する円柱状部分24Bと、金属部材22と接合するテーパー部分(縮径部)24Aとを有する。先端側部材22のテーパー部分22Aと後端側部材24のテーパー部分24Aによって陰極20のテーパー部分(縮径部)20Aが構成される。
金属部材22は、ここではタングステン(W)にトリウムを含ませたトリエーテッドタングステンを素材とした電極として構成されている。一方、金属部材24は、金属部材22よりも熱膨張係数の大きい金属から構成されており、ここではモリブデン(Mo)によって成形されている。モリブデンにすることで、1つのタングステン材で一体的に形成された電極に比べて重量が軽くなり、耐振性に優れる。なお、金属部材22は、タングステンを主成分とする合金で成形することも可能であり、純タングステンで成形することも可能である。また、金属部材24は、モリブデンを主成分とする合金で成形してもよい。
トリエーテッドタングステンから成る金属部材22の熱膨張係数は、トリウムの含有量が微小であることから(例えば、2wt%以下、)、実質的にタングステンの熱膨張係数(約4.4×10−6m/℃)と等しい。一方、モリブデンから成る金属部材24の熱膨張係数は、約5.2×10−6m/℃となり、金属部材24の熱膨張係数は、金属部材22の熱膨張係数よりも大きい。
陰極20は、金属部材22、24を接合することによって成形されており、ここでは放電プラズマ焼結(SPS)に基づいて製造されている。具体的には、金属紛体を焼結して固形化した円柱状金属素材1122、1124(図2参照)を用意し、SPS装置に設置する。
SPS装置では、金属素材1122の平坦な端面(接合側端面)1122Sと金属素材1124の端面1124Sとを密接させ、金属素材1122と金属素材1124の両端を加圧しながら電圧をかけ、プラズマ放電によって金属素材1122、1124を固相接合させる。このときの電圧値、加圧力、加圧時間は、電極サイズ等に基づいて定められる。この金属素材1122と金属素材1124が、それぞれ先端側の金属部材22、後端側の金属部材24となる。
そして、固相接合後に切削加工などの加工処理を施すことにより、テーパー部分20Aをもつ陰極20が形成される。陰極20と、タングステンから成る陽極30の陽極先端面30Sとの間の電極間距離Dは、陰極20を純タングステンもしくはタングステンを主成分とする合金だけで成形し、異なる金属部材を接合しないで陰極20を成形した場合に定められる電極間距離よりも長く、その電極間距離Dに従って陰極20、陽極30が対向配置される。
陰極20の接合面Sは、テーパー部分20Aの電極軸Cに垂直な方向(ここでは90°)に沿って形成されており、接合面S全体に渡って隙間が実質的に生じてない。すなわち、金属素材1122、1124の端面1122S、1124Sがともに平坦であることから、あらかじめ意図的に形成された粗面や凹凸などに起因する隙間が接合面Sには生じていない。また、接合面Sの周縁QTにも隙間がないように固相接合されている。
このような陰極20の構造により、アーク放電の輝点移動が抑制され、アーク放電の安定化が実現される。これについて、以下説明する。
図3は、ランプ点灯中の陰極先端部の変形を示した図である。
ランプ点灯中、金属部材22、24にはともに膨張しようとする力が働くが、金属部材24よりも金属部材22の熱膨張係数が小さいため、金属部材24の電極軸Cに沿った膨張力は、接合面S付近で抵抗を受ける。
一方、上述したように互いに平坦な金属素材端面同士を突き合わせて接合しているために接合面Sには応力が働くような比較的広大な隙間、空隙が生じていない。そのため、接合面S付近で生じる熱膨張の応力は、接合面Sの周縁QTに集中する(矢印参照)。
接合面Sの周縁QTに集中する応力は、後端側の金属部材24のテーパー表面24Aに働く熱膨張力の方が相対的に大きいことなどから、先端側の金属部材22の先端面周縁20Wに向けてテーパー表面22Aに沿って作用する(矢印参照)。その結果、先端面周縁20Wが盛り上がるように変化する。特に、接合面Sが陰極20のテーパー部分20Aに形成されていることで、テーパー表面22Aに沿って作用する熱膨張力がより大きくなる。
ランプ点灯中の陰極先端面20Sは非常に高温になるため、点灯時間が累積するのに伴って先端面周縁20Wは溶融などによって消耗し、エッジ部分を形成した先端面周縁20Wが変形し、丸みを帯びる。しかしながら、接合面S付近から先端面周縁20W付近に向けた力がランプ点灯中作用することから、先端面周縁20Wでは、ランプ点灯初期に近いエッジ形状が長期間維持される。
図3には、ランプ点灯時間が所定時間経過したときの先端面周縁20Wの形状を破線CR2で示している。また、1つの金属素材(タングステンなど)で陰極を形成したときの先端面周縁20Wの形状を破線CR1で示している。先端面20Sの電極軸Cから丸みを帯び始める位置までの距離を“ST”で表すと、距離STは1つの金属材料からなる陰極での距離と比べて長くなり、また、角の落ち方が緩やかになる。そのため、アークの輝点移動が低減し、照度が安定化する。
一方、ランプを長時間点灯させると、金属部材22と金属部材24の熱膨張係数の違いから、電極先端面20Sは陽極30の方へ上昇し、電極間距離が短くなる。
しかしながら、あらかじめ設定した電極間距離Dが、実質的同サイズ、同形状であって1つの金属素材で陰極20を成形した場合の電極間距離よりも長く設定しているため、ランプ点灯時間が長時間に至るのに伴ってアーク放電が不安定になることはない。
なお、複数の金属部材を接合させて陰極を形成した場合であっても、後端側の金属部材の熱膨張係数が先端側の金属部材の熱膨張係数より大きくない場合には、従来と同じ電極間距離あるいはそれよりも短い電極間距離を定める。
なお、金属部材22の軸方向高さHは、通常のショートアーク型放電ランプ10の陰極サイズ(例えば、縦42mm、横20mm)を基準とした場合、2mm以上とするのが良い。これは、ランプ点灯中金属部材22が1mm以上消耗することが多く、軸方向高さHが2mmより短い場合、接合面の周縁部分などが露出してしまう恐れがあるためである。接合面が露出すると、先端面周縁20Wを押し上げようとする力が十分働かなくなる。より好ましくは、軸方向高さHを3mm以上にするのが良い。
このように本実施形態によれば、陰極20、陽極30を備えたショートアーク型放電ランプ10において、トリエーテッドタングステンから成る金属部材22と、金属部材22よりも熱膨張係数の大きいモリブデンから成る金属部材24とを固相接合することによって、接合面Sがテーパー部分20Aの電極軸垂直方向に沿って形成された陰極20を形成する。
次に、図4を用いて、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態では、接合面周縁付近で反り部が形成されている。それ以外の構成については、実質的に第1の実施形態と同じである。
図4は、第2の実施形態における陰極の接合面付近(図2の符号Q参照)の断面図である。
陰極20’は、先端側の金属部材22’と、後端側の金属部材24’とから構成されており、接合面Sが電極軸Cの垂直方向に沿って形成されている。さらに、金属部材22’には、接合面周縁QT付近において、テーパー表面22A’から離れるように反り部25が形成されている。
反り部25は、接合面Sの周縁QT全体に渡って形成されており、固相接合後に切削加工することによって形成可能である。また、固相接合時に反り部が形成されるように加熱温度、加圧力、加圧時間等を調整してもよい。なお、部分的に接合面Sの周縁QTに反り部25を形成してもよい。さらに、切削加工の代わりに、鍛造によって反り部25を形成することも可能であり、また、ショートアーク型放電ランプ10の点灯時における金属部材24’の熱膨張力で形成してもよい。
このように反り部25を形成することにより、ランプ点灯中にテーパー表面22A’に沿って金属部材22’を押し上げようとする応力が反り部25にかかり、反り部25の変形しようとする力が、先端面端部のエッジ形状を維持することにつながる(矢印参照)。その結果、アーク放電の輝点移動が抑制され、アーク放電が安定する。
なお、ここでは、金属部材22’の接合面側端部が、先端側の金属部材22’から後端側の金属部材24’に向けて反っている構成であるが、反っていなくても構わず、テーパー表面22A’から離れる方向(電極外方向)に延びるような延出部を設ける構成であればよい。また、図4では、周縁QTにおいて、接合面が露出するように楔状の隙間が形成されているが、押し上げることを考慮すればこれはなくてもよい。
次に、図5を用いて、第3の実施形態である放電ランプについて説明する。第3の実施形態では、先端側の金属部材の接合面付近が、後端側の金属部材によって覆われている。
図5は、第3の実施形態における陰極の接合面付近の断面図である。
陰極120は、先端側の金属部材122と、後端側の金属部材124から構成されており、接合面Sが電極軸Cの垂直方向に沿って形成されている。さらに、金属部材124の接合面周縁QT付近の部分125は、接合面周縁QTを覆っている。
このような形状は、固相接合時の加熱温度、加圧力、加圧時間等を調整することによって形成することができる。あるいは、金属部材124を構成する金属素材の周縁部に凹部を設け、金属部材122を構成する金属素材を嵌めこんだ後に固相接合することでも可能である。また、切削加工によって形成してもよい。
このように接合面周縁QTが金属部材124に覆われることにより、ランプ点灯中にテーパー表面122Aに沿って金属部材122を押し上げようとする力が伝わり(矢印参照)、先端面端部のエッジ形状が維持され、アーク輝点移動が抑えられる。なお、接合面周縁QTの一部を覆うようにしてもよい。
第1〜第3の実施形態では、異なる金属を固相接合することによって陰極を形成しているが、陽極についても同様に構成してもよい。また、陽極だけを固相接合によって形成してもよい。先端側の金属部材と後端側の金属部材は、トリエーテッドタングステン、モリブデンに限定されず、後端側の金属部材の熱膨張係数が大きくなるように、例えばタンタルなどの金属素材あるいは金属以外の素材を用いて電極を形成することが可能である。
電極先端部を押し上げる膨張力が働くことを考慮し、先端側金属部材と後端側金属部材との間にインサート材を挟み、接合面間の密着化をしてもよい。インサート材は、例えば、レニウム、タンタル、モリブデン、またはこれらの合金を用いることが可能である。また、接合面については、電極軸に対して厳密に垂直でなくてもよく、およそ垂直方向に沿っていればよい。
接合方法としては、固相接合以外の拡散接合を適用してもよく、また、レーザ溶接など拡散接合以外の接合方法を適用することも可能である。さらに、ショートアーク型放電ランプ以外の放電ランプにも適用可能である。
第1〜第3実施形態では、接合面が電極軸垂直方向に沿って電極テーパー部分に形成されているが、テーパー部分以外の部分に形成することも可能である。この場合においても、電極先端面周縁付近の形状が維持され、照度が安定化する。また、第1〜第3実施形態では、電極をテーパー形状としたが、いわゆる砲弾型の円弧形状であってもよい。さらに、接合面をテーパー部分に形成されるものを示したが、円柱状部分に形成してもよい。
以下、図6を用いて、本発明の実施例を説明する。ここでは、第1の実施形態に対応する放電ランプに関し、電極先端形状の変化をシミュレーションによって検証した。
本実施例の放電ランプは、先端側金属部材をトリエーテッドタングステン、後端側金属部材をモリブデンで構成した陰極によって構成され、2つの金属部材はSPS接合によって接合されている。SPS接合装置には、SPSシンテックス株式会社製のSPS装置を使用し、真空雰囲気の条件下で、圧力45MPaを金属部材両側から加え、接合面付近の焼結温度1500℃を10分間保持して、固相接合を行った。
先端側金属部材の軸方向長さは3mm、陰極の直径を20mm、全長を42mmとなる陰極をモデル化し、電力12.5kWで想定した熱量に基づいて、計算機による放電ランプ点灯時に接合面付近にかかる応力のシミュレーションを行った。シミュレーションの結果、放電ランプの点灯中、接合面の縁に応力が集中し、接合面付近で盛り上がるような形状になっていることが確認された。
実施例2では、先端側金属部材の軸方向長さを3mm、5mm、7mmとした3種類の陰極をモデル化し、放電ランプの点灯時の温度分布を再現し、点灯中の電極先端の変位量(膨張量)を計算した。ここでの変位量は、電極先端の中心の変位量を基準(100%)としたときの電極軸からの距離(図3の符号ST参照)に対する形状変化量(図3の符号G参照)を表す。なお、先端側金属部材の軸方向長さ以外は、上記実施例1と同様の仕様である。比較例としては、金属部材同士を接合せずにタングステンのみで一体的に形成された陰極(軸方向長さ42mm)を採用した。
図6は、電極先端部の変位量をグラフ化した図である。
図6に示すとおり、本発明である先端側金属部材の軸方向長さを3mm、5mm、7mmとした3種類の陰極の先端変位量(割合)が、従来品と比べて大きいことが分かる。言わば、電極先端の形状を維持しながら消耗するようになる。したがって、アーク放電が安定し、アークの輝点移動が低減される。
10 ショートアーク型放電ランプ
12 放電管
20 陰極
20A テーパー部分(縮径部)
22 金属部材(先端側部材)
24 金属部材(後端側部材)
30 陽極
C 電極軸
S 接合面
QT 接合面周縁

Claims (10)

  1. 放電管と、
    前記放電管内に配置される一対の電極とを備え、
    少なくとも一方の電極が、縮径部を有する先端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ先端側部材の接合側端面と、縮径部を有し、前記先端側部材よりも熱膨張係数が大きい後端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ後端側部材の接合側端面とを接合させることによって形成され、
    前記先端側部材の縮径部と前記後端側部材の縮径部とによって、前記電極の縮径部が構成され、
    前記後端側部材と前記先端側部材との接合面が、前記電極の縮径部の表面に至るまで電極軸垂直方向に沿って形成されていることを特徴とする放電ランプ。
  2. 前記先端側部材が、円錐台形状であることを特徴とする請求項1に記載の放電ランプ。
  3. 放電管と、
    前記放電管内に配置される一対の電極とを備え、
    少なくとも一方の電極が、縮径部を有する先端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ先端側部材の接合側端面と、前記先端側部材よりも熱膨張係数が大きい後端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ後端側部材の接合側端面とを接合させることによって形成され、
    前記先端側部材において、前記縮径部の表面から離れる方向に延びる延出部が、接合面周縁付近に形成されていることを特徴とする放電ランプ。
  4. 前記延出部が、前記先端側部材の接合面周縁付近に形成された反り部分であることを特徴とする請求項3に記載の放電ランプ。
  5. ランプ点灯時に所定電力を供給するときに定められる電極間距離が、前記電極と実質的に同サイズおよび同形状である電極であって、1つの素材で一体的に形成され、あるいは複数の素材で後端側部材の熱膨張係数が先端側部材の熱膨張係数よりも大きくない電極に対し、同じ所定電力を供給するときに定められる電極間距離よりも、長いことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の放電ランプ。
  6. 前記先端側部材と前記後端側部材が、ともに固体部材であり、
    前記先端側部材と前記後端側部材とを固相接合することによって電極が形成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の放電ランプ。
  7. 前記先端側部材が、タングステンまたはタングステンを主成分とする合金であり、
    前記後端側部材が、モリブデンまたはモリブデンを主成分とする合金であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の放電ランプ。
  8. 前記放電ランプが、ショートアーク型放電ランプであり、
    前記先端側部材と前記後端側部材とが、その間にインサート材を挟んで接合していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の放電ランプ。
  9. 先端側部材と、前記先端側部材よりも熱膨張係数が大きい後端側部材とを成形し、
    前記先端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ先端側部材の接合側端面と、前記後端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ後端側部材の接合側端面とを接触させ、周縁まで含めて接合面に隙間が生じないように、所定の加圧力で前記先端側部材と前記後端側部材とを両側から加圧しながら通電する固相接合を行い、
    鍛造あるいは切削加工により、前記電極の縮径部の表面に至るまで電極軸垂直方向に沿った接合面を含む縮径部分を形成することによって、少なくとも一方の電極を製造する
    ことを特徴とする放電ランプの製造方法。
  10. 放電管と、
    前記放電管内に配置される一対の電極とを備え、
    少なくとも一方の電極が、縮径部を有する先端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ先端側部材の接合側端面と、縮径部を有し、前記先端側部材よりも熱膨張係数が大きい後端側部材の接合側端面であって、意図的な粗面や凹凸が形成されていない平坦さをもつ後端側部材の接合側端面とを接合させることによって形成され、
    前記先端側部材の縮径部と前記後端側部材の縮径部とによって、前記電極の縮径部が構成され、
    前記後端側部材と前記先端側部材との接合面が、前記電極の縮径部の表面に至るまで電極軸垂直方向に沿って形成され、
    ランプ点灯時に所定電力を供給するときに定められる電極間距離が、前記電極と実質的に同サイズおよび同形状である電極であって、1つの素材で一体的に形成され、あるいは複数の素材で後端側部材の熱膨張係数が先端側部材の熱膨張係数よりも大きくない電極に対し、同じ所定電力を供給するときに定められる電極間距離よりも、長いことを特徴とする放電ランプ。

JP2014194315A 2014-09-24 2014-09-24 放電ランプ Active JP6633826B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014194315A JP6633826B2 (ja) 2014-09-24 2014-09-24 放電ランプ
KR1020150120080A KR102346350B1 (ko) 2014-09-24 2015-08-26 방전 램프
CN201510603851.XA CN105448641B (zh) 2014-09-24 2015-09-21 放电灯

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014194315A JP6633826B2 (ja) 2014-09-24 2014-09-24 放電ランプ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016066486A JP2016066486A (ja) 2016-04-28
JP6633826B2 true JP6633826B2 (ja) 2020-01-22

Family

ID=55558713

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014194315A Active JP6633826B2 (ja) 2014-09-24 2014-09-24 放電ランプ

Country Status (3)

Country Link
JP (1) JP6633826B2 (ja)
KR (1) KR102346350B1 (ja)
CN (1) CN105448641B (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6564598B2 (ja) * 2015-03-31 2019-08-21 株式会社オーク製作所 放電ランプ
JP6818394B2 (ja) * 2016-09-27 2021-01-20 株式会社オーク製作所 放電ランプ、放電ランプ用電極および放電ランプ用電極の製造方法
JP7027096B2 (ja) * 2017-09-28 2022-03-01 株式会社オーク製作所 放電ランプ、放電ランプ用電極、放電ランプの製造方法および放電ランプ用電極の製造方法
JP7229629B2 (ja) * 2018-08-23 2023-02-28 株式会社オーク製作所 放電ランプ

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6079659A (ja) * 1983-10-07 1985-05-07 Ushio Inc シヨ−トア−ク放電灯
JP3175592B2 (ja) * 1996-05-17 2001-06-11 ウシオ電機株式会社 放電ランプ用電極
JP3899898B2 (ja) 2001-10-30 2007-03-28 ウシオ電機株式会社 ショートアーク型水銀ランプ
JP4714418B2 (ja) * 2004-03-02 2011-06-29 ウシオ電機株式会社 放電ランプ
JP2007095665A (ja) * 2005-09-02 2007-04-12 Sony Corp ショートアーク型高圧放電電極、ショートアーク型高圧放電管、ショートアーク型高圧放電光源装置、及びそれらの各製造方法
JP5009062B2 (ja) * 2007-06-22 2012-08-22 株式会社オーク製作所 放電ランプ用の電極構造
JP2009230904A (ja) * 2008-03-19 2009-10-08 Ushio Inc ショートアーク型放電ランプ
JP5437586B2 (ja) * 2008-03-28 2014-03-12 株式会社オーク製作所 放電ランプ
JP5325615B2 (ja) * 2009-03-12 2013-10-23 株式会社オーク製作所 放電ランプ
JP5472915B2 (ja) * 2010-05-24 2014-04-16 株式会社オーク製作所 放電ランプ
JP4498468B1 (ja) * 2010-03-10 2010-07-07 株式会社オーク製作所 放電ランプ用電極の製造方法
TWI470666B (zh) * 2009-09-24 2015-01-21 Orc Mfg Co Ltd A discharge lamp, a discharge lamp electrode, and a discharge lamp electrode
JP5316436B2 (ja) * 2010-01-28 2013-10-16 ウシオ電機株式会社 放電ランプ
JP5556315B2 (ja) * 2010-04-02 2014-07-23 ウシオ電機株式会社 ショートアーク型放電ランプ
JP5035709B2 (ja) * 2010-07-02 2012-09-26 ウシオ電機株式会社 ショートアーク型放電ランプ
JP5093304B2 (ja) * 2010-07-02 2012-12-12 ウシオ電機株式会社 ショートアーク型放電ランプ
JP6135034B2 (ja) * 2011-06-20 2017-05-31 ウシオ電機株式会社 ショートアーク型放電ランプ
JP5826109B2 (ja) * 2012-05-15 2015-12-02 株式会社ユメックス 電子放射性物質を添加した放電ランプ用の陰極および電子放射性物質添加陰極における電子放射性物質の供給方法
JP6092557B2 (ja) * 2012-09-26 2017-03-08 株式会社オーク製作所 放電ランプ用電極の製造方法
WO2014045918A1 (ja) * 2012-09-21 2014-03-27 株式会社オーク製作所 放電ランプ用電極の製造方法
JP2014063655A (ja) * 2012-09-21 2014-04-10 Orc Manufacturing Co Ltd 放電ランプ用電極の製造方法
JP5668796B2 (ja) * 2013-06-25 2015-02-12 ウシオ電機株式会社 放電ランプ用陰極および放電ランプ

Also Published As

Publication number Publication date
CN105448641B (zh) 2019-09-10
JP2016066486A (ja) 2016-04-28
CN105448641A (zh) 2016-03-30
KR20160035973A (ko) 2016-04-01
KR102346350B1 (ko) 2021-12-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5472915B2 (ja) 放電ランプ
JP6633826B2 (ja) 放電ランプ
JP4484958B1 (ja) 放電ランプ
JP5316436B2 (ja) 放電ランプ
TWI602216B (zh) Manufacturing method of discharge lamp electrode and discharge lamp
JP4498468B1 (ja) 放電ランプ用電極の製造方法
JP2014063655A (ja) 放電ランプ用電極の製造方法
KR102469050B1 (ko) 방전 램프
JP6483020B2 (ja) 放電ランプ、放電ランプの製造方法、及び、放電ランプ用電極
JP7313791B2 (ja) 放電ランプ及び放電ランプの電極の製造方法
JP7145429B2 (ja) 放電ランプ
KR102460981B1 (ko) 방전 램프, 방전 램프용 전극, 방전 램프의 제조 방법 및 방전 램프용 전극의 제조 방법
JP7229629B2 (ja) 放電ランプ
JP6092557B2 (ja) 放電ランプ用電極の製造方法
JP5949747B2 (ja) 放電ランプ用陰極の製造方法および放電ランプ
JP6116200B2 (ja) 放電ランプ用電極の製造方法
JP6328285B2 (ja) 放電ランプ用電極の製造方法
JP3136588U (ja) 高圧放電ランプ用の電極アセンブリ

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170913

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180717

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180914

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20181106

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190514

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20190709

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20191203

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20191213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6633826

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250