JP6632943B2 - ニッケル水素蓄電池の再生装置及びニッケル水素蓄電池の再生方法 - Google Patents

ニッケル水素蓄電池の再生装置及びニッケル水素蓄電池の再生方法 Download PDF

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Description

本発明は、ニッケル水素蓄電池の再生装置及びニッケル水素蓄電池の再生方法に関する。
ニッケル水素蓄電池は、経年に伴って負極に蓄えられた水素が減少し、電池容量が低下することが知られている。そこでこのような電池に対して負極の放電容量を回復させて、電池を再生する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1のニッケル水素蓄電池の再生方法では、予め安全弁を開弁させておき、電池を過充電状態にすることで、正極から発生した酸素を、安全弁を介して電池の系外へ排出し、水素を負極に吸収させて負極の水素量を増やし電池容量を回復させる。
特開2008−235036号公報
ところで、上記のようにニッケル水素蓄電池を再生する際に、電池を1つずつ再生すると、時間当たりに再生できる電池の数が少ないために効率が悪く、コストがかかることとなる。このため、ニッケル水素蓄電池を再生する際には、複数の電池を一度に再生することが望ましい。また、電池の再生時には、発熱により電池内部の温度が高くなり、電池内部においては通常よりも大きな温度傾斜が発生している。さらに、複数の電池を並べて再生したときには、隣り合う電池の熱がこうした温度傾斜を助長することになる。
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電池内部の温度傾斜の発生を抑制しつつ、一度に複数の電池を再生することのできるニッケル水素蓄電池の再生装置及びニッケル水素蓄電池の再生方法を提供することにある。
上記課題を解決するニッケル水素蓄電池の再生装置は、電池ケースの内部圧力が所定の圧力以上となることにより開弁する安全弁を前記電池ケースの上部に備えたニッケル水素蓄電池を過充電することで再生を図るニッケル水素蓄電池の再生装置であって、前記電池ケースの広い面同士が対向するように並べられた複数のニッケル水素蓄電池の間にそれぞれ挟まれている放熱板と、前記並べられた複数のニッケル水素蓄電池に同時に再生用の過充電を行う充電装置と、を備え、前記放熱板は、前記電池ケースの上部側の位置に偏位して設けられるとともに、前記放熱板の上端部は、前記電池ケースの上端部よりも上方に位置している。
上記課題を解決するニッケル水素蓄電池の再生方法は、電池ケースの内部圧力が所定の圧力以上であるときに開く安全弁を前記電池ケースの上部に備えたニッケル水素蓄電池の再生方法であって、前記電池ケースの広い面同士が対向するように並べられた複数のニッケル水素蓄電池の間に放熱板がそれぞれ挟まれた状態で、充電装置により前記並べられた複数のニッケル水素蓄電池に同時に再生用の過充電を行い、前記放熱板を前記電池ケースの上部側の位置に偏移した位置、且つ前記放熱板の上端部を前記電池ケースの上端部よりも上方に位置させる。
ニッケル水素蓄電池の通常使用時には、電池ケースの中央部の温度が高くなるが、ニッケル水素蓄電池に対して過充電を行うと、電池ケース内でのガスの移動に伴って、電池ケースの上側ほど温度が高くなる温度傾斜が発生していることを発明者が発見した。そこで、上記構成又は方法によれば、放熱板の上端部が電池ケースの上端部よりも突出した状態となり、電池ケースの上部側の位置に偏移して放熱板が電池ケースに挟まれている。このため再生用の過充電中の電池内で比較的温度の高い上側から電池ケースの上端部よりも突出している放熱板の上端部によって熱を逃がすことができる。また、電池の上部側の過度な温度上昇を抑制して、電池内における温度差の拡大を抑制することができる。よって、電池の温度を好適な状態としつつ、一度に複数の電池を再生することができる。
上記ニッケル水素蓄電池の再生装置について、前記放熱板の下部に前記放熱板よりも熱伝導率の低い部材からなるスペーサを備えることが好ましい。
上記構成によれば、放熱板の下方且つ電池ケース同士の間の空間にスペーサを設けることで、電池ケースが過度に膨張することをスペーサによって抑制することができる。また、スペーサの材料によって空気と相違する放熱性を与えることができる。
上記ニッケル水素蓄電池の再生装置について、前記電池ケースが並ぶ方向において前記放熱板の間隔を変更可能な支持部材を備えることが好ましい。
上記構成によれば、支持部材に支持された放熱板の間隔を変更することができるので、放熱板の間にニッケル水素蓄電池を設置した後に放熱板とニッケル水素蓄電池との間隔を容易に詰めることができるようになる。
上記ニッケル水素蓄電池の再生装置について、前記支持部材に支持された前記放熱板を前記放熱板の配列方向に押圧することで前記放熱板同士の間隔を変更する押圧部材を備えることが好ましい。
上記構成によれば、支持部材に支持された放熱板同士の間隔を押圧部材によって変更することができるので、放熱板の間にニッケル水素蓄電池を設置した後に放熱板とニッケル水素蓄電池との間隔を容易に詰めることができるようになる。
上記ニッケル水素蓄電池の再生装置について、前記支持部材は前記放熱板の上下方向への偏移量を変更することが好ましい。
ニッケル水素蓄電池の再生のために流す電流値や時間等によってニッケル水素蓄電池の発熱の仕方が異なる。そこで、上記構成によれば、支持部材の上下方向の位置を変更することで電池ケースに対する放熱板の上下方向への偏移量を容易に変更して、電池の温度を好適な状態とすることができるようになる。
本発明によれば、電池内部の温度傾斜の発生を抑制しつつ、一度に複数の電池を再生することができる。
ニッケル水素蓄電池の概略構成を示す部分断面図。 (a)はニッケル水素蓄電池の再生方法の一実施形態における概略構成を示す図、(b)はニッケル水素蓄電池の温度傾斜を示すグラフ。 同実施形態のニッケル水素蓄電池の再生装置の構成を示す斜視図。 同実施形態のニッケル水素蓄電池の再生装置にニッケル水素蓄電池を装着した状態を示す正面図。
以下、図1〜図4を参照して、ニッケル水素蓄電池の再生装置及びニッケル水素蓄電池の再生方法の一実施形態を説明する。本実施形態では、再生方法及び再生装置が適用される電池を、複数の単電池を電池ケース内に一体化してなる電池モジュールに例示して説明する。この電池モジュールは、複数組み合わされて組電池を構成する。組電池は、電気自動車やハイブリッド自動車の動力源として使用される。
図1に示すように、ニッケル水素蓄電池である電池モジュール11は、一体電槽16と、一体電槽16の上部開口を封止する蓋体17とからなる電池ケース10を備えている。一体電槽16の内側は、隔壁18によって複数の空間に仕切られている。一体電槽16及び蓋体17により複数の電槽15が形成されている。
電槽15の内側には、複数の正極板21と、複数の負極板22とがセパレータ23を介して積層された極板群20が、電解液(図示略)とともに収容されている。正極板21、負極板22、セパレータ23及び電解液は発電要素を構成する。また電槽15内には、正極板21、負極板22がそれぞれ接合される集電板24,25が収容されている。発電要素、集電板24,25は単電池30を構成する。単電池30は、隔壁18に沿って配置された集電板24,25が、隔壁18の貫通孔を介して接続されることにより、電気的に直列に接続されている。電池モジュール11の電力は、一体電槽16に設けられた正極側の接続端子29及び負極側の接続端子(図示略)によって取り出される。また、電槽15の各々は、隔壁18に設けられた連通孔32によって連通されており、電槽15内のガスが流動可能となっている。
また蓋体17には、電池ケース10の内部圧力が所定の圧力である開弁圧以上で開く安全弁33が設けられている。つまり安全弁33は電池ケース10の上部に設けられている。安全弁33は、電池モジュール11に対し1つ設けられている。この安全弁33は、電池ケース10の内部圧力が通常の圧力、すなわち開弁圧未満であるときには閉じている。例えば電槽15内での気体の発生等によって電池ケース10の内部圧力が開弁圧以上となると、安全弁33が開いて、気体を外部に排出する。
正極板21に設けられる正極合剤は、正極活物質として水酸化ニッケルを含む。また、負極板22に設けられる負極合剤は、負極活物質として水素吸蔵合金(M)を含む。水素吸蔵合金は、水素を吸蔵することにより金属水素化物(MH)となる。電解液は、例えば水酸化カリウム水溶液等のアルカリ水溶液である。
次に、ニッケル水素蓄電池の電池容量について説明する。単電池30は、負極の容量が正極の容量よりも大きい正極規制とされている。また、単電池30が使用されていない初期状態では、負極の容量には、正極が満充電であるときの残りの充電容量である充電リザーブと、正極の充電状態(SOC:State Of Charge)が0%に到達したときの残りの放電容量である放電リザーブが確保されている。なお、ここでいう正極の「満充電」とは、各単電池30において正極の活物質の未充電部分がなくなった状態、即ちSOCが100%の状態をいう。また、正極のSOCが0%に到達した状態とは、正極の活物質の充電部分がなくなった状態をいう。また、正極規制において、正極のSOCが100%の状態を、ニッケル水素蓄電池の満充電状態という。
ところで、一般にニッケル水素蓄電池には、微量の水素が電池ケース10の一体電槽16や蓋体17等を透過して、外部に漏れ続けるものがあることがわかっている。この現象は、樹脂製の電池ケース10の場合に特に起こりやすい。このように、水素が外部に漏出すると、電池ケース10内の水素分圧の平衡を保つべく、水素漏出量に応じて負極の金属水素化物(MH)から水素が放出される。このように水素が電池モジュール11の外部に排出されると、負極の放電リザーブが減少する。
さらに放電リザーブが消滅した後も使用が継続され、負極のSOCが0%になったとき、すなわち負極の充電部分がなくなったときに、正極のSOCが0%ではない場合には、負極の容量が電池容量を規制する負極規制となる。その結果、電池容量は、負極規制により小さくなる。
放電リザーブを増加させるためには、電池モジュール11の過充電を行う。過充電では、正極の未充電部分がなくなった後も充電が継続されるために、下記の半反応式(1)に示すように、電解液の水酸基が分解されて酸素が生じる。負極では、下記の半反応式(2)に示すように、負極活物質のうち未充電部分、すなわち水素吸蔵合金に水素が吸蔵される反応が進行する。また、下記の半反応式(3)に示すように、水素吸蔵合金に水素を吸蔵する反応と同時に、充電部分、すなわち水素を吸蔵した水素吸蔵合金(金属水素化物)と酸素とが反応して、水が生成される反応が生じる。この際、金属水素化物(MH)は、水素吸蔵合金(M)に戻る。つまり、過充電時であって安全弁33が開いていない場合には、負極において、未充電部分が充電される反応と、充電部分が未充電部分に戻る反応とが同時に生じることとなる。
(正極)OH → 1/4O+1/2HO+e …(1)
(負極)M+HO+e → MH+OH …(2)
MH+1/4O → M+1/2HO …(3)
一方、正極から酸素が発生して内部圧力が上昇し、内部圧力が開弁圧以上となると、安全弁33が開いて、外部に酸素ガスが排出される。酸素ガスが排出されると、半反応式(3)で示す反応、すなわち充電部分が未充電部分に戻る反応が抑制される。そのため、水素を吸蔵した水素吸蔵合金は、水素を吸蔵した状態が維持され、負極の未充電部分がある場合には、半反応式(2)で示す反応が進行して放電リザーブが確保される。
次に図2を参照して、ニッケル水素蓄電池の負極の放電容量を回復させるニッケル水素蓄電池の再生装置について説明する。ニッケル水素蓄電池の再生は、ニッケル水素蓄電池を過充電することで行う。
図2(a)に示すように、ニッケル水素蓄電池の再生装置40は、ニッケル水素蓄電池を冷却する複数の放熱板41と、複数のニッケル水素蓄電池に同時に再生用の過充電を行う充電装置42とを備えている。充電装置42は、一定の電流を供給して定電流(Constant Current)充電を行う。
放熱板41は、金属材料からなり、上下方向の上部に位置する上端部41aと、他の面よりも広い面積を有する広い面41bとを備える。なお、金属材料は、アルミニウムや銅等を採用してもよい。
ここで、ニッケル水素蓄電池は、通常、複数の電池モジュール11を積層して使用した場合、中央部がそれ以外の部分に比して冷却され難くなる(熱がこもる)。そのため、電池ケース10の中央部の温度が高くなる。図2(b)に示すように、ニッケル水素蓄電池に対して過充電を行うと、電池ケース10内でガスが発生する。過充電により発生したガスは高温であり、そのガスが上部に移動するため、電池ケース10の高さH方向の上側ほど温度Tが高くなる温度傾斜が発生している。なお、ニッケル水素蓄電池は、通常の使用(充放電)でもガスは発生するが、その量は少なく、化学反応で吸収されてしまうため、上部の温度が高くなるということはない。
そこで、再生装置40は、複数のニッケル水素蓄電池を並べた状態で、電池ケース10の下部よりも上部側を冷却しながら過充電を行うことで再生する。すなわち、放熱板41は、電池ケース10の広い面41b同士が対向するように並べられた複数のニッケル水素蓄電池の間にそれぞれ挟まれている。放熱板41は、電池ケース10の上部側の位置に偏位して設けられる。例えば、放熱板41は、電池ケース10の上部側の3分の2の位置と接触するように偏位し、熱がこもりやすい中央部付近にも設けられている。放熱板41の上端部41aは、電池ケース10の上端部10aよりも上方に位置している。つまり、放熱板41の上端部41aは、電池ケース10の上端部10aよりも突出している。
次に図3及び図4を参照して、図2に示した再生装置40の具体的な構成について説明する。ここでは、充電装置42の図示を省略している。図3は、再生装置40にニッケル水素蓄電池を設置していない状態を示している。また、図4は、再生装置40にニッケル水素蓄電池を設置した状態を示している。
図3及び図4に示すように、再生装置40は、電池ケース10が並ぶ方向において放熱板41の間隔を変更可能な支持部材43を備えている。支持部材43は、放熱板41の並ぶ方向に延出し、放熱板41を挟むように一対設けられている。支持部材43には、放熱板41の並ぶ方向に延出し、放熱板41を放熱板41の配列方向に移動可能に支持する支持孔43aが設けられている。
放熱板41には、各支持部材43の支持孔43aに嵌装される支持棒41cが放熱板41の長手方向に突出してそれぞれ設けられている。放熱板41は、支持棒41cが一対の支持部材43の支持孔43aに嵌装されることで支持される。
放熱板41の下部には、放熱板41よりも熱伝導率の低い部材からなるスペーサ45が設けられている。スペーサ45は樹脂材料からなる。樹脂材料は、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等を採用してもよい。よって、電池ケース10の下部側はスペーサ45によって埋められ、スペーサ45による冷却が放熱板41による冷却よりも抑えられる。
再生装置40は、放熱板41の配列方向の端部に支持部材43を保持する一対の保持部材44を備えている、保持部材44は、支持部材43に対して放熱板41の配列方向に移動可能である。このため、保持部材44を両側から押圧することで、一対の保持部材44に挟まれた電池ケース10と支持部材43に支持された放熱板41とを押圧して放熱板41同士の間隔を変更する。なお、保持部材44が押圧部材として機能する。
保持部材44は、図示しない駆動部材によって上下方向に移動可能である。このため、保持部材44とともに支持部材43も上下方向に移動し、支持部材43の上下方向の位置を変更することができる。よって、保持部材44は、上下方向に移動することで、放熱板41と電池ケース10との接触範囲を上下方向に変更する。例えば、再生装置40に装着されるニッケル水素蓄電池は、底板46に載せられることで下部の位置が規定される。よって、ニッケル水素蓄電池が底板46に載せられた状態において、ニッケル水素蓄電池に対する放熱板41の位置を保持部材44によって設定する。
次に、図3及び図4を参照して、上記のように構成されたニッケル水素蓄電池の再生装置の作用について説明する。
図3に示すように、再生するニッケル水素蓄電池を再生装置40に装着する前には、放熱板41同士のそれぞれの間隔は電池ケース10の厚みよりも広くなっている。
まず、再生装置40の各放熱板41同士の間に、再生したいニッケル水素蓄電池をそれぞれ挿入する。ニッケル水素蓄電池は、底板46の上面に載置される。
そして、図4に示すように、保持部材44を両側から押圧することで、支持部材43に支持された放熱板41同士の間隔を狭く変更する。すると、各ニッケル水素蓄電池の両側に放熱板41が位置し、電池ケース10と放熱板41とが当接した状態、つまり挟まれた状態となる。このとき、放熱板41は、電池ケース10の上部側の位置に偏位して設けられ、例えば電池ケース10の上部側の3分の2の位置と接触するように位置し、熱がこもりやすい中央部付近にも設けられている。なお、ニッケル水素蓄電池は、通常の充放電においてもガスが発生するが、その量は少なく、化学反応で吸収されてしまうため、上部の温度が高くなるということはない。しかしながら、ニッケル水素蓄電池に対して過充電を行うと、電池ケース10内でガスが発生する。過充電により発生したガスは高温であり、そのガスが上部に移動するため、電池ケース10の高さH方向の上側ほど温度Tが高くなる温度傾斜が発生している。
そこで、上記のように、比較的温度の高い上側を放熱板41によって冷却することで、再生しているニッケル水素蓄電池の電池ケース10内の温度を均等化することができ、再生の効率の低下を抑制することができる。
また、放熱板41の上端部41aは、電池ケース10の上端部10aよりも上方に位置している。つまり、放熱板41の上端部41aは、電池ケース10の上端部10aよりも突出している。このため、放熱板41の突出した部位によって放熱を促進することができる。
このように、放熱板41が設けられた再生装置40において、充電装置42によって過充電を伴う再生処理が行われることで、ニッケル水素蓄電池の負極の放電リザーブが回復されてニッケル水素蓄電池が再生される。
以上説明したように、本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
(1)ニッケル水素蓄電池の通常使用時には、電池ケース10の中央部の温度が高くなるが、ニッケル水素蓄電池に対して過充電を行うと、電池ケース10内でのガスの移動に伴って、電池ケース10の上側ほど温度が高くなる。そこで、充電装置42は、放熱板41の上端部41aが電池ケース10の上端部10aよりも突出した状態となり、電池ケース10の上部側の位置に偏移して放熱板41が電池ケース10に挟まれている。このため、再生用の過充電中のニッケル水素蓄電池内で比較的温度の高い上側から電池ケース10の上端部10aよりも突出している放熱板41の上端部によって熱を逃がすことができる。また、ニッケル水素蓄電池の上部側の過度な温度上昇を抑制して、ニッケル水素蓄電池内における温度差の拡大を抑制することができる。よって、ニッケル水素蓄電池の温度を好適な状態としつつ、一度に複数のニッケル水素蓄電池を再生することができる。
(2)放熱板41の下方且つ電池ケース10同士の間の空間にスペーサ45を設けることで、電池ケース10が過度に膨張することをスペーサ45によって抑制することができる。また、スペーサ45の材料によって空気と相違する放熱性を与えることができる。
(3)支持部材43に支持された放熱板41の間隔を変更することができるので、放熱板41の間にニッケル水素蓄電池を設置した後に放熱板41とニッケル水素蓄電池との間隔を容易に詰めることができるようになる。
(4)支持部材43に支持された放熱板41同士の間隔を保持部材44によって変更することができるので、放熱板41の間にニッケル水素蓄電池を設置した後に放熱板41とニッケル水素蓄電池との間隔を容易に詰めることができるようになる。
(5)支持部材43の上下方向の位置を変更することで電池ケース10に対する放熱板41の上下方向への偏位量を容易に変更して、電池の温度を好適な状態とすることができるようになる。
なお、上記実施形態は、これを適宜変更した以下の形態にて実施することもできる。
・上記実施形態において、放熱板41の上部を放熱板41の配列方向及び放熱板41の長手方向の少なくとも一方に広げた形状としてもよい。
・上記実施形態において、放熱板41の広い面41bの形状は、電池ケース10同士の間に挟み込める形状であれば、他の形状を採用してもよい。例えば、放熱板41の広い面41bに凹凸を設けたり、穴を設けたりしてもよい。
・上記実施形態では、保持部材44を上下方向に移動可能な構成とした。しかしながら、電池ケース10に対する上下方向の接触範囲(偏位)の変更が不要であれば、保持部材44を上下方向に移動可能な構成を省略してもよい。
・上記実施形態では、保持部材44によって支持部材43に支持された放熱板41を押圧する構成とした。しかしながら、保持部材44が押圧力を生じさせて支持部材43に支持された放熱板41を押圧する構成を省略してもよい。この場合、保持部材44と放熱板41とを手や別の部材等で押圧して、放熱板41をニッケル水素蓄電池の電池ケース10に当接させる。
・上記実施形態では、電池ケース10が並ぶ方向において放熱板41の間隔を変更する支持部材43を設けた。しかしながら、放熱板41の間隔が電池ケース10の厚みとほぼ同一であって当接することが可能であれば、支持部材43の支持孔43aを省略して、放熱板41を支持部材43に固定してもよい。
・上記実施形態では、放熱板41の下部に樹脂材料からなるスペーサ45を備えた。しかしながら、放熱板41よりも熱伝導率が低ければ、金属材料からなるスペーサ45を採用してもよい。
・上記実施形態では、放熱板41の下部にスペーサ45を備えた。しかしながら、電池ケース10の下部に空間があってもよい。電池ケース10の下部におけるニッケル水素蓄電池の膨張が少なければ、スペーサ45の構成を省略してもよい。
・上記実施形態では、ニッケル水素蓄電池の電池ケース10の上部側の3分の2に放熱板41を接触させた。しかしながら、再生時における電池ケース10の温度傾斜に応じて電池ケース10の上側の2分の1や3分の1等に変更可能である。要するに、放熱板41が電池ケース10の上部側の位置に偏位して設けられていれば、電池ケース10内の温度差を抑制して電池の温度を好適な状態とすることができる。
・上記実施形態では、隔壁18に連通孔32を設けた構成により、同一の電池モジュール11の電槽15間において、ガスを流動可能として、電池モジュール11に対し安全弁33を1つ設けた。この態様以外に、電池モジュール11に収容された単電池のそれぞれが、独立した電槽15として、各電槽15に安全弁33を備え、それらの単電池が直列接続された構成であってもよい。
・上記実施形態では、並列に接続した電池モジュール11に対し定電流充電を行うようにしたが、定電流充電以外の充電を行う態様であってもよい。例えば、定電圧充電であってもよく、電流値等を変更する充電であってもよい。また、定電流充電で所定電圧に到達した後に定電圧充電する等、定電流充電及び定電圧充電を組み合わせた定電流定電圧充電や、周期的に充電装置を電池端子から電気的に切り離し、電池モジュール11の開放電圧を監視しながら、直流のパルス電流で充電を行うパルス充電を行ってもよい。
・上記実施形態では、電池モジュール11に対し安全弁33を1つ設けたが、電池モジュール11に対し安全弁33を複数設けてもよい。
・上記各実施形態では、ニッケル水素蓄電池の再生方法及び再生装置を、電気自動車やハイブリッド自動車の動力源として用いられる電池モジュール11に適用したが、他の装置の電源として用いられる電池モジュール11に適用してもよい。
10…電池ケース、10a…上端部、11…電池モジュール、15…電槽、16…一体電槽、17…蓋体、18…隔壁、20…極板群、21…正極板、22…負極板、23…セパレータ、24…集電板、25…集電板、29…接続端子、30…単電池、32…連通孔、33…安全弁、40…再生装置、41…放熱板、41a…上端部、41b…面、41c…支持棒、42…充電装置、43…支持部材、43a…支持孔、44…保持部材、45…スペーサ、46…底板。

Claims (6)

  1. 電池ケースの内部圧力が所定の圧力以上となることにより開弁する安全弁を前記電池ケースの上部に備えたニッケル水素蓄電池を過充電することで再生を図るニッケル水素蓄電池の再生装置であって、
    前記電池ケースの広い面同士が対向するように並べられた複数のニッケル水素蓄電池の間にそれぞれ挟まれている放熱板と、
    前記並べられた複数のニッケル水素蓄電池に同時に再生用の過充電を行う充電装置と、を備え、
    前記放熱板は、前記電池ケースの上部側の位置に偏位して設けられるとともに、
    前記放熱板の上端部は、前記電池ケースの上端部よりも上方に位置している
    ニッケル水素蓄電池の再生装置。
  2. 前記放熱板の下部に前記放熱板よりも熱伝導率の低い部材からなるスペーサを備える
    請求項1に記載のニッケル水素蓄電池の再生装置。
  3. 前記電池ケースが並ぶ方向において前記放熱板の間隔を変更可能な支持部材を備える
    請求項1又は2に記載のニッケル水素蓄電池の再生装置。
  4. 前記支持部材に支持された前記放熱板を前記放熱板の配列方向に押圧することで前記放熱板同士の間隔を変更する押圧部材を備える
    請求項3に記載のニッケル水素蓄電池の再生装置。
  5. 前記支持部材は前記放熱板の上下方向への偏移量を変更する
    請求項3又は4に記載のニッケル水素蓄電池の再生装置。
  6. 電池ケースの内部圧力が所定の圧力以上であるときに開く安全弁を前記電池ケースの上部に備えたニッケル水素蓄電池の再生方法であって、
    前記電池ケースの広い面同士が対向するように並べられた複数のニッケル水素蓄電池の間に放熱板がそれぞれ挟まれた状態で、充電装置により前記並べられた複数のニッケル水素蓄電池に同時に再生用の過充電を行い、
    前記放熱板を前記電池ケースの上部側の位置に偏移した位置、且つ前記放熱板の上端部を前記電池ケースの上端部よりも上方に位置させる
    ニッケル水素蓄電池の再生方法。
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