JP6632238B2 - 自動的に変位可能なゲージ(automaticallydisplaceablegauge)の位置を決定するためのデバイス - Google Patents

自動的に変位可能なゲージ(automaticallydisplaceablegauge)の位置を決定するためのデバイス Download PDF

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Description

本発明は、分析機器に適したゲージの位置を決定するためのデバイス、および位置を決定するための方法に関する。
今日、体液試料または他の生物学的試料中の生理学的パラメータを決定するための多くの検出および分析方法が、自動分析機器で、またいわゆる生体外(in vitro)診断システムで、大量に、自動で行われている。
現在の分析機器は、1つの試料を使用して複数の検出反応および分析を行うことが可能である。複数の検査を自動で行うことができるように、測定セル、反応容器、および試薬容器を空間的に移送するための様々なデバイス、例えばグリッパ(gripper)機能を有する移送アーム、輸送ベルト、または回転可能な輸送ホイールなど、および液体を移送するためのデバイス、例えばピペットデバイスなどが必要である。これらの機器は、制御ユニットを含み、制御ユニットは、適切なソフトウェアによって、ほぼ独立して、所望の分析のための作業工程を計画して実施することが可能である。
自動で動作するそのような分析機器で使用される分析方法の多くは、光学プロセスに基づく。これらの方法は、検体、すなわち検出または決定すべき試料中の物質の定性および定量検出を可能にする。しばしば、反応槽(測定セルでもよい)内で試料の一部が1つまたはそれ以上の検査試薬と混合され、その結果、例えば生化学反応または特定の結合反応が開始され、これが検査実行(test run)の光学的または物理的特性の測定可能な変化をもたらすことによって、例えば検体の濃度または活性など臨床的に重要なパラメータが決定される。
試料は、試料収集管(sample collection tube)内で分析機器に供給することができ、管は、針によって穿孔することができるシールによって封止される。代替として、試料収集管はまた、分析機器に供給される前に開いていてもよく、または開くことができる。分析機器では、試料の一部または試料全体を、針によって試料収集管から取り出して、他の容器に移送することができる。ここで、針の正確な位置合わせが必要である。なぜなら、針が、しばしば試料収集管の比較的小さい開口部または比較的小さいシールに当たらなければならず、それと同時に、例えば針の座屈を避けるために試料収集管の縁部に触れるべきでないからである。さらに、ピペット針(pipetting needle)が、キュベット、洗浄ステーション、または保定デバイスの比較的小さな開口部に正確に当たる必要がある。試料管および反応槽は、直線移動可能または回転可能なアセンブリ上でレセプタクル位置(receptacle position)に位置させることができる。
特に、現代の分析機器は、ピペット針に関する位置を決定するためのデバイスを装備することができる。これを使用して、ピペット針を調節し、また、一部では、使用または衝突により生じ得る座屈に関してこれらを監視することも可能である。さらに、ピペット針を交換した後の適正な組立ては、例えばピペット針先端の位置を決定することによって検証することができる。必要であれば、ピペット針の適切な変位によって、所期の位置からのピペット針先端の位置のずれを達成することもできる。ピペット針は通常、移送アーム上に組み立てられる。
例えば試料管用のレセプタクル位置を有する直線移動可能なアセンブリまたは回転可能なアセンブリなどの相互作用アセンブリ(interacting assembly)と、例えばピペット針、グリッパ、またはゲージを有する直線移動可能な移送アームとを、互いに対して正確に調節しなければならない。ここで、直線移動可能なアセンブリと直線移動可能な移送アーム、または回転可能なアセンブリと直線移動可能な移送アームは、互いに異なる角度で配置することができる。例として、自動分析システムにおいて、回転可能なアセンブリは、回転可能なアセンブリに対して異なる角度で位置された複数の直線移動可能な移送アームと相互作用することもできる。調節の目的で、通常は、既知の位置座標を有する複数の参照当接点が使用される。通常は、相互作用アセンブリは、熟練した整備士(service technician)によって手動で調節され、これはしばしば、かなりの出費を意味し、高いコストにつながる。
したがって、本発明の目的は、分析機器内での相互作用アセンブリの正確な自動調節のための位置を決定するためのデバイスであって、相互作用アセンブリが互いに対して配置される角度とは独立して調節を実施することができるデバイスを提供することである。
本発明によれば、この目的は、以下に述べる方法および主題によって達成される。
相互作用アセンブリの正確な自動調節は、特別な形状のレセプタクル位置によって可能であることが判明した。レセプタクル位置は、例えば、金属または導電性プラスチックからなり、可動アセンブリ上に配置され、例えば導電性ゲージを使用して容量プロセスによって検出することができる。
本発明の主題は、自動的に変位可能なゲージの位置を決定するためのデバイスであって、少なくとも1つのゲージと、ゲージの長手方向軸に垂直なX空間方向(spatial X−direction)でゲージを変位させるためのデバイスと、ゲージの長手方向軸に平行にkZ空間方向でゲージを変位させるためのデバイスと、物品へのゲージの当接または接近を識別するためのセンサと、ゲージのための少なくとも部分的に境界を画された(bordered)レセプタクル位置であって、Xおよび/またはZ空間方向でゲージを変位させることによってゲージを少なくとも部分的に挿入可能であるレセプタクル位置と、可動アセンブリとを含むデバイスに関する。ゲージ用のレセプタクル位置は、可動アセンブリ上に配置される。
この利点は、特にゲージの交換後に、従来必要であった複雑な手動での位置決定をなくすことができることである。これもまた、かなりのコスト面での利点をもたらす。
さらに、ゲージに沿った様々な位置でXおよび/またはY空間方向でのゲージの位置を確立する(establish)ことによって、ゲージの垂直位置からのずれを確立することができる。ここで、ゲージは、Zおよび/または−Z空間方向でも適切に変位すべきである。
少なくとも1つの可動アセンブリは、直線移動可能または回転移動可能でもよい。有利には、アセンブリは、正および/または負方向に移動させることができる。
好ましい実施形態では、少なくとも1つの可動アセンブリは、回転可能な構成を有し、極角(方位角)に関して少なくとも0〜360度の角度範囲で回転させることができる。さらなる有利な構成では、可動アセンブリは、回転可能な構成を有し、極角(方位角)に関して少なくとも360度にわたって回転させることができる。特に好ましい実施形態では、回転可能なアセンブリは、回動可能(revolvable)である。有利には、回転は正および/または負方向で実施することができる。
位置を決定するための本発明によるデバイスの好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、第1の縁部区域と第2の縁部区域とを有し、縁部区域は、ゲージ用のレセプタクル位置をX空間方向で画定(delimit)し、それにより、ゲージ用のレセプタクル位置は、位置を決定するためのデバイスの領域内で回転可能なアセンブリに対して接線方向に延びるX空間方向で、X空間方向に平行に延びる第1の想像線とX空間方向に平行に延びる第2の想像線との間で真に単調減少する。これは、比較的少ない方法工程によってより迅速に位置を決定することができ、かつ特にゲージの交換後に、以前には必要であった、2つの空間方向XおよびYでの位置を決定するための2つの空間方向XおよびYでのゲージの変位をなくすことができるので有利である。
位置を決定するための本発明によるデバイスのさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、三角形の形状、好ましくは二等辺三角形の形状、もしくは辺の間に丸みのある区域を有する二等辺三角形と形状が同様または同一である二角形の形状、または半円板の形状もしくは四半円板の形状を有する。
レセプタクル位置の三角形の形状は、これらを例えば射出成形技術によって特に単純で高い費用対効果で製造することができるので有利である。
丸みのある区域または丸い区域を有するレセプタクル位置は、フライス加工法によって特に簡単に製造することができる。
三角形の二等辺実施形態、または例えば半円板もしくは四半円板としてのレセプタクル位置の構成は、レセプタクル位置が比較的大きい領域を占め、したがって、比較的不正確にしか事前調節されていないゲージも、レセプタクル位置に自動的に変位させることができ、自動的に調節することができるので有利である。
有利には、二等辺三角形の角度は、ゲージの直径に応じて選択され、それにより、ゲージが辺にそれぞれ当接するまでの三角形の辺の間でのX空間方向へのゲージの行程(travel)は、Y空間方向でのゲージの位置に応じて決まり、したがって、第1の値(例えば1mm)だけY空間方向にゲージの位置が変化するとき、三角形の辺の間でのX空間方向へのゲージの行程も同様に第1の値だけ変化する。座標系の向きの選択に応じて、Y空間方向でのゲージの位置の変化と、三角形の辺の間でのX空間方向でのゲージの行程の変化とが、同じ符号またはそれぞれ別の符号のいずれかを有することがある。
そのようにして提供される、Y空間方向でのゲージの位置の変化と、三角形の辺の間でのX空間方向でのゲージの行程の変化との間の非常に単純な関係により、例えば、X空間方向でのゲージの所与の行程の場合においてY空間方向でのゲージの位置を決定するために、複雑で時間のかかる計算は必要ない。
位置を決定するための本発明によるデバイスのさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、第1の縁部区域と第2の縁部区域とを有し、ゲージ用のレセプタクル位置の第1の縁部区域および第2の縁部区域は、直線状に延び、V字形に収束し、第1の縁部区域と第2の縁部区域とは、回転可能なアセンブリの回転中心(point of rotation)と、第1の縁部区域および第2の縁部区域が収束する点との間の直線延長接続線(straight extended connection line)に関して対称である。ここで、レセプタクル位置は、レセプタクル位置が半径方向外側に開くように、回転可能なアセンブリ上で配向される。例として、これは、回転可能なアセンブリの回転軸および/またはゲージの長手方向軸に平行なZ空間方向での移動なく、レセプタクル位置内にゲージを変位させることができるので有利である。第1の縁部区域と第2の縁部区域の間のアパーチャ角度は、好ましくは20〜140度の間であり、特に好ましくは60〜100度の間であり、特に好ましくは80度である。
位置を決定するための本発明によるデバイスのさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、円筒体、好ましくは直円筒体の形態での窪み(depression)として構成される。これは、レセプタクル位置を特に単純で高い費用対効果で製造することができるので有利である。さらなる好ましい実施形態では、窪みは、少なくとも1つのさらなる窪みを有し、この窪みは、好ましくは、上記の窪みの中心および/または縁部に位置される。
位置を決定するための本発明によるデバイスのさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、少なくとも1つの段差、好ましくはZ空間方向で境界面をそれぞれ有する少なくとも2つの段差を有し、境界面の垂線は、Z空間方向に平行に延びる。これは、ゲージの位置をX空間方向で決定することもできるので有利である。境界面の位置またはZ空間方向での境界面の位置に加えて、例えば調節方法において段差の高さを評価することも可能である。これは、誤差を比較的受け難い、Z空間方向での位置の特に正確でロバストな決定を可能にする。
位置を決定するための本発明によるデバイスのさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、少なくとも1つの境界面を有し、境界面の垂線は、Z空間方向に垂直に、例えばY空間方向と平行に延び、Y空間方向は、可動アセンブリの移動方向に垂直に、または回転可能なアセンブリの場合には半径方向に延びる。好ましい実施形態では、境界面は、段差を形成するZ空間方向での境界面の2つの間に位置される。
好ましい実施形態では、ゲージは、円筒体、好ましくは直円筒体として具現化される、またはゲージはグリッパである、またはゲージはピペット針である。例として、位置を決定するためのデバイスはまた、2つ以上のゲージを含むこともできる。例として、2つ以上のゲージは、少なくとも1つのグリッパおよび/またはピペット針を含むことができる。
本発明の別の主題は、本発明による自動的に変位可能なゲージの位置を決定するためのデバイスを含む、可動アセンブリを有する分析機器に関する。
本発明による分析機器は、有利には、測定セル、反応容器、および試薬容器を空間的に移送するためのデバイス、例えばグリッパ機能を有する移送アーム、輸送ベルト、もしくは回転可能な輸送ホイールなど、または液体を移送するためのデバイス、例えばピペット針を有するピペットデバイスなどを含む。有利には、本発明による分析機器は、さらに制御ユニットを含み、制御ユニットは、適切なソフトウェアによって、ほぼ独立して、所望の分析のための作業工程を計画して実施することが可能である。
本発明のさらなる主題は、自動的に変位可能なゲージの位置を決定するための方法であって、以下の方法工程を含む方法に関する:
a)ゲージの長手方向軸に平行に延びるZ空間方向、および/または可動アセンブリの移動方向に平行に延びるX空間方向、および/または可動アセンブリの移動方向に垂直に延びるY空間方向にゲージを変位させることによって、可動アセンブリに配置されたレセプタクル位置にゲージを導入する方法工程と;
b)ゲージがレセプタクル位置の第1の縁部区域に接近または当接するまで、可動アセンブリを正方向に移動させる方法工程と;
c)ゲージがレセプタクル位置の第2の縁部区域に接近または当接するまで、可動アセンブリを負方向に移動させる方法工程と;
d)レセプタクル位置の第1の縁部区域と第2の縁部区域との間の距離を確立する方法工程。
さらなる好ましい実施形態では、自動的に変位可能なゲージの位置を決定するための本発明による方法は、さらに、以下の工程を含む:
e)レセプタクル位置の第1の縁部区域および/または第2の縁部区域での当接点を評価することによって、X空間方向でのゲージの位置を確立する工程と;
f)レセプタクル位置の第1の縁部区域での当接点と第2の縁部区域での当接点との間の確立された距離をY空間方向での位置に割り当てることによって、Y空間方向でのゲージの位置を確立する工程。
X空間方向でのゲージの第1の位置X1は、ゲージがレセプタクル位置の第1の縁部区域に接近または当接するまで可動アセンブリを正方向に移動させることによって確立される。X空間方向でのゲージの第1の位置X2は、ゲージがレセプタクル位置の第2の縁部区域に接近または当接するまで可動アセンブリをマイナスX(−X)空間方向に移動させることによって確立される。したがって、X空間方向でのレセプタクル位置の範囲は、X1とX2の間の距離から分かる。Y空間方向でのゲージの正確な位置は、可動アセンブリでのレセプタクル位置の既知の形状および向きにより、上記のようにして確立されたX空間方向でのレセプタクル位置の範囲によって導き出すことができる。X空間方向でのゲージの正確な位置は、位置X1および/または位置X2を評価することによって分かる。位置の決定が完了した後、例えばゲージをX、Y、および/またはZ空間方向に変位させることによって、レセプタクル位置からゲージを取り外すことができる。
X1位置とX2位置との間の距離を確立および評価するとき、有利には、XおよびY空間方向でのゲージの断面の範囲、および適用可能であればゲージの断面の形状にも留意すべきである。ゲージの範囲は、場合によっては、例えば非常に細い針の場合、または位置を決定するときの許容可能な公差がゲージの断面の範囲に比べて大きい場合には無視することができる。
さらなる好ましい実施形態では、自動的に変位可能なゲージの位置を決定するための本発明による方法は、さらに、以下の工程を含む:
g)レセプタクル位置内部でY空間方向にゲージを変位させる工程と;
h)工程b)、c)、およびd)を繰り返す工程と;
i)レセプタクル位置の第1の縁部区域での当接点と第2の縁部区域での当接点との間の確立された距離をY空間方向での位置に割り当てることによって、Y空間方向でのゲージの位置を確立する工程。
これは、例えば直円筒体の形状を有するゲージ用のレセプタクル位置によって位置を決定することもできるので有利である。特に、位置を決定するための本発明による方法の好ましい実施形態のゲージ用のレセプタクル位置は、第1の縁部区域と第2の縁部区域とを必ずしも有する必要はなく、縁部区域は、ゲージ用のレセプタクル位置をX空間方向で画定し、それにより、ゲージ用のレセプタクル位置は、位置を決定するためのデバイスの領域内で回転可能なアセンブリに対して接線方向に延びるX空間方向で、X空間方向に平行に延びる第1の想像線とX空間方向に平行に延びる第2の想像線との間で真に単調減少する。
さらなる好ましい実施形態では、本発明による方法は、さらに、以下の工程を含む:
j)ゲージがレセプタクル位置の境界面に接近または当接するまで、レセプタクル位置内部でY空間方向にゲージを変位させる工程であって、境界面の垂線は、Y空間方向に平行に延びる工程と、
k)レセプタクル位置の境界面でのゲージの当接点を評価することによって、Y空間方向でゲージの位置を確立する工程であって、境界面の垂線は、Y空間方向に平行に延びる工程。
これは、可動アセンブリの移動方向に垂直に延びる、または回転可能なアセンブリの場合には半径方向に延びるY空間方向でのゲージの位置の決定または位置のおおよその決定を、比較的迅速に、複雑でない様式で、さらには例えば他の方法工程から独立して実施することができるので有利である。その結果、異なる方法によって、互いに独立して決定されたY空間方向でのゲージの位置を比較することが可能である。例として、これもまた、位置を決定するための本発明による方法の信頼性およびロバスト性を高める。
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、可動アセンブリは回転可能であり、X空間方向は、回転可能なアセンブリに対して接線方向で延び、Y空間方向は、回転可能なアセンブリに対して半径方向に延びる。
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、三角形の形状、好ましくは二等辺三角形の形状、もしくは辺の間に丸みのある区域を有する二等辺三角形と形状が同様または同一である二角形の形状、または半円板の形状もしくは四半円板の形状を有する。
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置の第1の縁部区域および第2の縁部区域は、直線状に延び、V字形に収束し、第1の縁部区域と第2の縁部区域とは、回転可能なアセンブリの回転中心と、第1の縁部区域および第2の縁部区域が収束する点との間の直線延長接続線に関して対称である。
位置を決めるための本発明による方法による調節の目標位置は、例えばV字形構造の二等分線によって、および予想される縁部長さによって区別される。例えば、目標位置は、ゲージの直線移動と回転可能なアセンブリの回転移動との併用によって確立される。
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、円筒体、好ましくは直円筒体の形態での窪みとして構成される。
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、少なくとも1つの段差、好ましくはZ空間方向で境界面をそれぞれ有する少なくとも2つの段差を有する。
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、ゲージ用のレセプタクル位置は、Z空間方向で2つの境界面の間に位置された少なくとも1つの境界面を有し、境界面の垂線は、Z空間方向に垂直に、例えばY空間方向と平行に延び、Y空間方向は、可動アセンブリの移動方向に垂直に、または回転可能なアセンブリの場合には半径方向に延びる。
本発明による方法のさらなる好ましい実施形態では、ゲージは円筒体、好ましくは直円筒体として具現化される、またはゲージはグリッパもしくはピペット針である。
レセプタクル位置の縁部へのゲージの接近または当接は、適切なセンサによって検出される。
好ましい実施形態では、レセプタクル位置の縁部へのゲージの接近またはの当接は、容量測定プロセスによって確立される。これは、特にゲージとレセプタクル位置の縁部とが導電性材料からなる場合に可能である。有利には、これに関して、導電性ピペット針による液体の容量レベル検出のための既に利用可能な機能を使用することもできる。
ここで、代替実施形態では、各場合に、レセプタクル位置の少なくとも1つの縁部区域のみ、および/またはゲージの少なくとも一部のみが導電性材料からなる。
この方法は、可動アセンブリの位置に対するピペット針のおおよその位置が、ゲージをレセプタクル位置内に変位させることができる程度に予め十分によく分かっている場合に適用可能である。この条件は、レセプタクル位置の範囲および/またはアパーチャ角度の適切な選択によって満たすることができる。
有利には、本発明による主題および方法は、試料管用のレセプタクル位置を有する回転可能なアセンブリに対して、ピペット針、好ましくはピペット針の先端を調節するために使用される。有利には、試料管用のレセプタクル位置は、円形、楕円形、および/または多角形断面を有するそれぞれ1つの試料管を受け取るのに適している。有利には、回転可能なアセンブリは、試料管用の1つ、または少なくとも2つのレセプタクル位置を含む。
可動アセンブリの好ましい実施形態では、試料管用の少なくとも2つのレセプタクル位置は、円形経路に沿って、好ましくは少なくとも2つの同心状の円形経路内に配置される。例として、これは、より多数のレセプタクル位置を単位面積当たりに配置することができるので有利である。さらに、これは、試料スループットを増加することができる。
試料管は、例えば測定セルまたはキュベットでよく、これはしばしば、ガラス、プラスチック、または水晶ガラスからなる。本発明による可動アセンブリの一構成では、試料管としてフローキュベット(flow cuvette)を使用することも可能である。
本発明の意味において、ピペット針は、例えば分析機器内の液体試料および/または液体試薬をピペットするための金属または導電性プラスチックなどから作られるニードルを意味するものと理解すべきである。好ましい構成では、ピペット針の断面は、円形もしくは略円形、または楕円形もしくは略楕円形である。
用語「ニードル」と「ピペット針」は同義で使用される。
本発明の意味において、「試料」は、検出すべき物質(検体)をおそらく含む材料を意味するものと理解すべきである。特に、用語「試料」は、ヒトまたは動物の生物学的液体、例えば、血液、血漿、血清、滲出液、気管支肺胞洗浄液、リンパ液、滑液、精液、膣粘液、糞、尿、髄液、または他の例えば破砕(homogenization)もしくは細胞溶解によって準備される組織もしくは細胞培養試料を含む。さらに、植物液体または組織、法医学試料、水および下水試料、食品、医薬も試料となり得る。これらは、場合によっては、決定前に適切な試料前処理を施されるべきである。
X、Y、Z空間方向に関する指定は、正確な空間方向に加えて、最大20度、好ましくは最大10度、非常に好ましくは最大5度、正確な空間方向に対してずれた空間方向も意味する。
本特許出願の本発明による対象物および方法は、特許請求の範囲にさらに記載されている。
例として図面に示される実施形態は、本発明を説明することを意図されており、限定と解釈すべきではない。
ゲージ(26)に関する位置を決定するためのデバイス(10)を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 ゲージ(26)用のレセプタクル位置を示す図である。 分析機器内で回転可能なアセンブリ(27)に対してピペット針(11)を調節するためのゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)を含む、位置を決定するためのデバイス(10)を示す図である。 分析機器内で回転可能なアセンブリ(27)に対してピペット針(11)を調節するためのゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)を含む、位置を決定するためのデバイス(10)を示す図である。 分析機器内で回転可能なアセンブリ(27)に対してピペット針(11)を調節するためのゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)を含む、位置を決定するためのデバイス(10)を示す図である。 レセプタクル位置(14)を含む、位置を決定するためのデバイス(10)の代替実施形態を示す図である。 レセプタクル位置(14)を含む、位置を決定するためのデバイス(10)の代替実施形態を示す図である。 位置を決定するための方法の流れ図を示す図である。 位置を決定するための方法の流れ図を示す図である。 位置を決定するための方法の流れ図を示す図である。 位置を決定するための方法の流れ図を示す図である。 位置を決定するための方法の流れ図を示す図である。
すべての図において、同等の部分には同じ参照符号が付されている。
図1は、例として、ゲージ(26)に関する位置を決定するための本発明によるデバイス(10)を示し、ここで、ゲージ(26)は、サスペンション(suspension)(13)に固定された、ピペット針先端(12)を有するピペット針(11)である。位置を決定するためのデバイス(10)は、試料の複数回の分析を実施するように構成された分析機器(より詳細には図示せず)に埋め込まれる。このために、自動分析機器は、複数の輸送装置(ここでは図示せず)と、さらに分析の自動評価のための制御ユニットとを含む。
ゲージ(26)に関する位置を決定するためのデバイス(10)は、ピペット針(11)用のレセプタクル位置(14)を構成する凹部を含む。レセプタクル位置(14)は、縁部(16)と、特別に構成された形状とを有する。縁部(16)は、想像線(19、20)と一部平行に延び、第1の縁部区域(17)と第2の縁部区域(18)とを有する。ここで、ピペット針(11)は、ピペット針のサスペンション(13)によって、少なくともXおよびZ空間方向で変位可能である。レセプタクル位置(14)は、可動アセンブ
リ(27)(ここでは図示せず)に配置される。
図2〜図9は、例として、ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)の縁部(16)の形状の様々な実施形態、およびレセプタクル位置(14)の好ましい向きを示す。視線方向(direction of view)は、Z空間方向に沿っている。
図2は、三角形の形状を有するレセプタクル位置(14)を示す。
図3は、二等辺三角形の形状を有するレセプタクル位置(14)を示す。
図4は、二等辺三角形と形状が同様であるが、辺の間に丸みのある区域を有する二角形の形状を有するレセプタクル位置(14)を示す。
図5は、半円板の形状を有するレセプタクル位置(14)を示す。さらに、想像線(19、20)が示されている。
図6は、四半円板の形状を有するレセプタクル位置(14)を示す。
図7は、第1の縁部区域(17)が凸円弧状に延び、第2の縁部区域(18)が直線状に延びるレセプタクル位置(14)を示す。
図8および図9は、互いに対して特徴的な様式で傾けられた直線状に延びる第1の縁部区域(17)と直線状に延びる第2の縁部区域(18)とによって画定され、また想像線(19、20)によっても画定されるレセプタクル位置(14)を示す。
図10は、例として、ゲージ(26)および回転可能なアセンブリ(27)に関する位置を決定するための本発明によるデバイス(10)の好ましい一実施形態を示し、ここで、ゲージ(26)は、サスペンション(13)に固定された、ピペット針先端(12)を有するピペット針(11)である。位置を決定するためのデバイス(10)は、試料の複数回の分析を実施するように構成された分析機器(より詳細には図示せず)に埋め込まれる。
ゲージ(26)に関する位置を決定するためのデバイス(10)は、レセプタクル位置(14)を構成する凹部を含む。レセプタクル位置(14)は、第1の縁部区域(17)および第2の縁部区域(18)を有する縁部(16)と、Z空間方向で規定の位置を有する2つの境界面(21)を有する特別に構成された形状とを有する。境界面(21)は、Z空間方向でのこれらの面どうしの離隔によって段差を画成し、この段差は、Y空間方向に垂線を有する境界面(21)を囲む。
レセプタクル位置(14)は、レセプタクル位置(14)の三角形状の形状が半径方向外側に開くように、回転可能なアセンブリ上で配向される。試料管を受け取るためのレセプタクル位置(28)がアセンブリ上に位置される。
図11は、例として、レセプタクル位置(14)の第1の縁部区域(17)および第2の縁部区域(18)を有する縁部(16)の形状の好ましい実施形態を示す。視線方向は、Z空間方向に沿っている。レセプタクル位置(14)は、レセプタクル位置(14)の三角形状の形状が半径方向外側に開くように、回転可能なアセンブリとして具現化された可動アセンブリ(27)上で配向される。
図12は、例として、第1の縁部区域(17)および第2の縁部区域(18)を有するレセプタクル位置(14)の好ましい実施形態を示す。視線方向は、Z空間方向に沿っている。レセプタクル位置(14)は、レセプタクル位置(14)と可動アセンブリ(27)との着脱可能な接続のための接続手段(22)を有する。
図13および図14は、例として、位置を決定するためのデバイス(10)の好ましい代替実施形態を示し、このデバイス(10)は、ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)を含み、レセプタクル位置(14)は、円筒体の形状を有する。図13では、視線方向は、ほぼZ空間方向に沿っている。図14では、Z空間方向に対して傾けられている。レセプタクル位置(14)は、回転可能なアセンブリ(27)に異なる半径で取り付けられる。回転可能なアセンブリ(27)は、試薬容器用のレセプタクル位置(30)を有し、レセプタクル位置(30)は、複数の環の形で可動アセンブリ(27)に同心状に配置される。
図15は、例として、ゲージ(26)の位置を決定するための本発明によるデバイス(10)の好ましい実施形態を示す。ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)は、回転可能なアセンブリ(27)に配置される。視線方向は、Z空間方向に沿っている。ゲージ(26)の目標位置(24)は、レセプタクル位置(14)の縁部間の角度の二等分線(25)上で、レセプタクル位置(14)の第1の縁部区域(17)と第2の縁部区域(18)との間の規定の距離(23)によって設定される規定の半径方向位置にある。2つの同心環の形で配置された試料管用のレセプタクル位置(28)が、可動アセンブリ(27)上に位置される。
図16〜図19は、例として、ゲージ(26)の位置を決定するための本発明による方法の好ましい実施形態の様々な工程を示す。工程は、一部が代替の順序で行われてもよい。
ここで、図16は、位置を決定するためのデバイス(10)を示し、このデバイス(10)は、ピペット針先端(12)およびサスペンション(13)を有するピペット針(11)と、第1の縁部区域(17)および第2の縁部区域(18)を有するレセプタクル位置(14)とを含む。レセプタクル位置(14)は、可動アセンブリ(27)に組み込まれる。ピペット針(11)は、レセプタクル位置(14)の外に位置されている。
図17は、図16に示されるデバイス(10)を示し、ここでは、ピペット針(11)は、レセプタクル位置(14)内に位置されている。これは、Xおよび/またはY空間方向、およびZ空間方向でピペット針(11)を変位させることによって、および/または可動アセンブリを移動させることによって達成することができる。
図18は、図16に示されるデバイス(10)を示す。マイナスX(−X)空間方向への可動アセンブリ(27)の移動によって、ピペット針(11)が第1の縁部区域(17)に接近および/または当接することによって、第1の点X1が決定される。
図19は、図16に示されるデバイス(10)を示す。X空間方向への可動アセンブリ(27)の移動によって、ピペット針(11)が第2の縁部区域(18)に接近および/または当接することによって、第2の点X2が決定される。ピペット針(11)の位置は、X1およびX2を評価することによって、X空間方向で正確に決定することができる。点X2とX1の間の距離が確立され、これにより、レセプタクル位置(14)の形状およびサイズに応じて、X1とX2の間の距離をY空間方向での位置に割り当てることによって、Y空間方向でのピペット針(11)の位置の決定を可能にする。
可動アセンブリ(27)の上記の移動は、例えば、回転可能に具現化された可動アセンブリ(27)を回転させることによって実施することができる。
10 位置を決定するためのデバイス
11 ピペット針
12 ピペット針先端
13 サスペンション
14 レセプタクル位置
16 縁部
17 第1の縁部区域
18 第2の縁部区域
19 第1の想像線
20 第2の想像線
21 境界面
22 接続手段
23 距離
24 目標位置
25 二等分線
26 ゲージ
27 可動アセンブリ
28 試料管用のレセプタクル位置
29 点
30 試薬容器用のレセプタクル位置
X X空間方向
Y Y空間方向
Z Z空間方向

Claims (5)

  1. 自動的に変位可能なゲージ(26)の位置を決定するためのデバイス(10)であって、
    a)ゲージ(26)と、
    b)ゲージ(26)の長手方向軸に垂直なX空間方向でゲージを変位させるためのデバイスと、
    c)ゲージ(26)の長手方向軸に平行に延びるZ空間方向でゲージ(26)を変位させるためのデバイスと、
    d)物品へのゲージ(26)の当接または接近を識別するためのセンサと、
    e)ゲージ(26)用の少なくとも部分的に境界を画されたレセプタクル位置(14)であって、Xおよび/またはZ空間方向でゲージ(26)を変位させることによってゲージ(26)を少なくとも部分的に挿入可能である該レセプタクル位置(14)と、
    f)可動アセンブリ(27)と
    を含み、ここで、
    ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)は、可動アセンブリ(27)に配置され
    ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)は、三角形の形状を有し、
    ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)は、第1の縁部区域(17)と第2の縁部区域(18)とを有し、
    ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)の第1の縁部区域(17)および第2の縁部区域(18)は、直線状に延び、V字形に収束し、第1の縁部区域(17)と第2の縁部区域(18)とは、回転可能なアセンブリの回転中心と、第1の縁部区域(17)および第2の縁部区域(18)が収束する点(29)との間の直線延長接続線に関して対称であり、
    該縁部区域(17、18)は、ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)をX空間方向で画定し、それにより、ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)は、ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)の領域内で回転可能なアセンブリに対して接線方向に延びるX空間方向で、X空間方向に平行に延びる第1の想像線(19)とX空間方向に平行に延びる第2の想像線(20)との間で真に単調減少し、
    Y空間方向でのゲージ(26)の正確な位置は、X空間方向でのレセプタクル位置の範囲によってのみ導き出す
    前記デバイス。
  2. 可動アセンブリ(27)は回転可能である請求項1に記載のデバイス(10)。
  3. ゲージ(26)用のレセプタクル位置(14)は、少なくとも1つの段差、好ましくは、Z空間方向で境界面(21)をそれぞれ有する少なくとも2つの段差を有する請求項1または2に記載のデバイス(10)。
  4. ゲージ(26)は円筒体、好ましくは直円筒体として具現化される、またはゲージ(26)はグリッパである、またはゲージ(26)はピペット針(11)である請求項1〜のいずれか1項に記載のデバイス(10)。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の自動的に変位可能なゲージ(26)の位置を決定するための少なくとも1つのデバイス(10)を含む分析機器。
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