以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
<実施形態1>
図1は、本実施形態1にかかる情報処理装置1の全体構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、通信衛星2を介して災害等を通知するための緊急情報を受信し、出力装置3を介して緊急情報に関する情報を出力し、無線通信端末4に対して緊急情報を通知するものである。情報処理装置1は、第1の無線通信部11と、出力制御部12と、第2の無線通信部13とを備える。
第1の無線通信部11は、緊急情報を含む第1の無線信号を通信衛星2から受信する。ここで、緊急情報とは、地震、津波、台風等の自然災害に関する災害情報や、テロ、ミサイル発射等の危機管理情報等を含むものとする。そして、緊急情報は、例えば、政府等の公的機関から所定の管制局により通信衛星2に向けに無線信号として発信され、通信衛星2を経由して第1の無線通信部11が受信可能となるものとする。
出力制御部12は、第1の無線信号に含まれる緊急情報に基づいて出力装置3を介して出力する。ここで、出力装置3には、例えば、画面を備えた表示装置や、音を出力するスピーカ等が含まれる。よって、出力制御部12は、出力装置3を介して緊急情報に基づく警報情報等を出力する。
第2の無線通信部13は、緊急情報を第2の無線信号に含めて所定範囲内の無線通信端末4へ送信する。尚、第2の無線通信部13は、少なくとも1以上の無線通信端末4へ第2の無線信号を送信するものであればよい。ここで、第2の無線信号は第1の無線信号とは異なる無線通信規格に基づく信号であるものとする。つまり、第1の無線通信部11は、通信衛星2との間で第1の無線通信規格に基づき無線通信を行い、第2の無線通信部13は、無線通信端末4との間で第2の無線通信規格に基づき無線通信を行うものといえる。
図2は、本実施形態1にかかる緊急情報通知方法の流れを示すフローチャートである。まず、第1の無線通信部11は、緊急情報を含む第1の無線信号を通信衛星2から受信する(S11)。次に、出力制御部12は、第1の無線信号に含まれる緊急情報に基づいて出力装置3を介して出力する(S12)。また、第2の無線通信部13は、緊急情報を第2の無線信号に含めて所定範囲内の無線通信端末4へ送信する(S13)。尚、ステップS12及びS13は、並列処理である必要はなく、一方が他方より先に処理されてもよい。
このように、本実施形態1にかかる情報処理装置1は、通信衛星2から受信した緊急情報に関する情報を出力装置3を介して周囲の人間に通知すると共に、所定範囲に存在する無線通信端末4に対しても第2の無線信号により緊急情報を送信するものである。そのため、無線通信端末4を所持する人間は、無線通信端末4が通信衛星2からの信号を直接受信できない(直接受信できる機能を有さない)場合であっても、適切に緊急情報を認識することができる。よって、本実施形態1により、災害現場の人間への緊急警報の伝達をより適切に行うことができる。
尚、情報処理装置1は、図示しない構成としてプロセッサ、メモリ及び記憶装置を備えるものである。また、当該記憶装置には、本実施形態1にかかる緊急情報通知方法の処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。そして、当該プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムを前記メモリへ読み込み、当該コンピュータプログラムを実行する。これにより、前記プロセッサは、第1の無線通信部11、出力制御部12及び第2の無線通信部13として動作する。
または、第1の無線通信部11、出力制御部12及び第2の無線通信部13は、それぞれが専用のハードウェアで実現されていてもよい。また、各装置の各構成要素の一部又は全部は、汎用または専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各装置の各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。
尚、本実施形態1にかかる情報処理装置1は、通信衛星2との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、出力装置3と、を備える移動体、電子表示装置、交通制御装置、建物、携帯通信端末等に搭載されていてもよい。
<実施形態2>
本実施形態2は、上述した実施形態1の具体的な実施例である。ここで、上述した緊急情報の一例として、日本国では自然災害に関する情報(地震、津波、台風等)と国民保護に関する情報(弾道ミサイル攻撃等)とを合わせた災危情報がある。現状の防災情報ネットワークとしては、全国瞬時警報システム(Jアラート)を中心とした国等の機関から災危情報を通知する仕組みがある。当該防災情報ネットワークは、省庁からの災危情報を消防庁、携帯電話会社、地方公共団体等を経由した複数のルートにより多段のシステムが構成されている。そのため、災危情報を認識すべき人間へ災危情報が伝わるまでに遅延が生じ得る。また、災危情報の発信元の省庁により伝達ルートが異なるため、受信先も消防署、屋外スピーカ、テレビ、ラジオ、携帯電話、スマートフォン等様々である。よって、発信元の省庁や情報の種別によっては、災危情報が人間に伝わらないおそれがある。
そこで、近年、準天頂衛星である「みちびき」により中継することができるサブメータ級測位補強信号(L1S信号)を活用することが検討されている。例えば、各省庁からの災危情報を、特定の管制局が集約し、L1S信号に災危情報を含めて準天頂衛星に向けて電波を発信することで、災危情報を一元化することが考えられる。そして、L1S信号を受信可能な専用のGNSS(Global Navigation Satellite System)アンテナアンテナも普及しつつある。ここで、GNSSは、全球測位衛星システムとも言われ、例えば、GPS(Global Positioning System)、GLONASS(GLObal NAvigation Satellite System)、Galileo、準天頂衛星(QZSS(Quasi-Zenith Satellite System))等の衛星測位システムを含むものである。但し、当該専用のGNSSアンテナは現時点では高価であり、一般の携帯電話端末、スマートフォン等の無線通信端末に搭載するのはコストの観点で実現が困難といわれる。また、L1S信号は4秒間隔で発信されるため、受信側は4秒間隔で受信確認を行うことが望ましく、バッテリ消費の制約等の観点からも、現状では一般の無線通信端末に搭載することが、やはり困難と考えられる。
そこで、当該GNSSアンテナ及び上述した実施形態1にかかる情報処理装置1を搭載した緊急自動車(消防車、救急車、パトカー等)が、災害等の現場へ急行すれば、速やかに周囲の人間及び周辺の無線通信端末に災危情報を通知することが可能になるといえる。よって、以下ではこれらを実現した一例として本実施形態2にかかる緊急情報通知システムを説明する。
図3は、本実施形態2にかかる緊急情報通知システム1000の構成を示すブロック図である。緊急情報通知システム1000は、管制局21から発信される第1の無線信号を通信衛星22が中継し、緊急自動車10に搭載される情報処理装置110が第1の無線信号を受信する。そして、情報処理装置110は、出力装置120を介して緊急情報に基づく情報を出力し、かつ、所定範囲内の無線通信端末31及び32へ、緊急情報を含めた第2の無線信号を配信する。さらに、無線通信端末31は、自己から所定範囲の無線通信端末33及び34へ第2の無線信号を配信し、無線通信端末33は、自己から所定範囲の無線通信端末35へ第2の無線信号を配信する。尚、本実施形態2にかかる緊急情報通知システム1000は、少なくとも1以上の上記情報処理装置を指すものとする。そして、緊急情報通知システム1000が2以上の情報処理装置を含む場合、各情報処理装置は同等の構成を備え、それぞれが第1の無線信号を受信し、出力装置及び所定範囲内の無線通信端末に対して緊急情報を出力すればよい。
管制局21は、省庁等の情報システム(不図示)から緊急情報を受け付け、当該緊急情報を含めた第1の無線信号を通信衛星22に向けて発信する。ここで、緊急情報は、上述した災危情報であってもよく、例えば、各省庁や気象庁からの防災や気象に関する情報、内閣官房からの武力攻撃情報等を含む。そのため、緊急情報には、地震の場合、発生日時、震源地を示す地域名(テキスト情報)や位置情報(緯度、経度等)、地震の深さやマグニチュード大きさ等が含まれる。また、緊急情報には、台風、洪水等の気象情報、火災等の情報も含まれる。
また、第1の無線信号は、測位を補強するための補強信号の一部であってもよい。例えば、通信衛星22が準天頂衛星である場合、緊急情報が補強信号に含まれていてもよい。その場合、補強信号には、上述したL1S信号を用いてもよい。
無線通信端末31から35のそれぞれは、携帯電話端末、スマートフォン、タブレット端末、その他の無線通信が可能な情報処理端末である。そのため、無線通信端末31等は、公知のものを用いることができる。但し、無線通信端末31から35のそれぞれは、データ同期アプリ310から350がインストールされているものとする。データ同期アプリ310等は、特定の通信プロトコルに基づいて無線通信を行う複数の情報処理装置及び端末の間で、データ同期処理として後述するコンテンツ同期処理を行うためのアプリケーションソフトウェアである。ここで、特定の通信プロトコルとしては、例えば、DTN(Delay, Disruption, Disconnection Tolerant Networking)等を用いることができるが、これに限定されない。尚、図3では、緊急自動車10と無線通信端末31、及び、緊急自動車10と無線通信端末32は、それぞれ、特定の通信プロトコルに基づいて無線通信が可能な距離に存在するものとする。但し、無線通信端末31と32が特定の通信プロトコルによる無線通信が可能な距離に存在するか否かは問わない。また、無線通信端末31と無線通信端末33、及び、無線通信端末31と無線通信端末34は、それぞれ、特定の通信プロトコルに基づいて無線通信が可能な距離に存在するものとする。また、無線通信端末33と無線通信端末35は、特定の通信プロトコルに基づいて無線通信が可能な距離に存在するものとする。つまり、緊急自動車10は、無線通信端末33、34及び35とは、直接通信することができないものとする。
緊急自動車10は、情報処理装置110と、出力装置120と、GNSSアンテナ130等を備える。図4は、本実施形態2にかかる緊急自動車10のうち一部の内部構成を示すブロック図である。尚、緊急自動車10の構成のうち一般的なものについては図示及び説明を省略する。情報処理装置110は、上述した情報処理装置1の一例であり、GNSSアンテナ130、出力装置120(表示装置121及びスピーカ122)並びにバッテリ140と接続される。GNSSアンテナ130は、通信衛星22との間で電波の送受信が可能な無線アンテナの一例である。そして、GNSSアンテナ130は、通信衛星22からのL1S信号を含む無線信号をアナログ信号として受信し、デジタル信号に変換するモジュール(ファームウェア)を含むものであってもよい。バッテリ140は、一般的な車載用の電源バッテリであり、情報処理装置110、表示装置121及びスピーカ122等に電源を供給する。表示装置121及びスピーカ122は、上述した出力装置3の一例である。表示装置121は、情報処理装置110からの出力制御に基づき、出力情報としての画像データ等を画面に表示する。スピーカ122は、情報処理装置110からの出力制御に基づき、出力情報としての音声及び音響データを出力する。尚、緊急自動車10は、上述した特定の通信プロトコルに基づく無線通信を行うための無線アンテナ(不図示)を有するものとし、例えば、当該無線アンテナが情報処理装置110に内蔵されていてもよい。また、当該無線アンテナは、アナログ信号とデジタル信号の変換を行うファームウェアによる処理を含むものであってもよい。
図5は、本実施形態2にかかる情報処理装置110の内部構成を示すブロック図である。情報処理装置110は、IC(Integrated Circuit)チップ等の半導体装置であってもよい。情報処理装置110は、記憶部41と、無線通信IF(InterFace)42と、無線通信IF43と、通信IF44と、制御部45とを備える。記憶部41は、揮発性又は不揮発性の記憶装置である。記憶部41は、緊急情報411と、コンテンツリスト412と、プログラム413とを記憶する。緊急情報411は、上述した第1の無線信号に含まれていた情報に相当し、例えば、テキストデータである。そして、本実施形態では緊急情報411をコンテンツとみなすものとする。コンテンツリスト412は、緊急情報411のインデックスを列挙した情報である。コンテンツリスト412は、例えば、各コンテンツ(緊急情報411)の識別情報や更新日時等のリストである。プログラム413は、本実施形態2にかかる緊急情報通知方法の処理が実装されたコンピュータプログラムである。
無線通信IF42は、GNSSアンテナ130とのデータのやり取りを行うインタフェース回路であり、例えば、内蔵されたデコードソフトにより、GNSSアンテナ130から出力されるデジタル信号をテキストデータへ変換し、制御部45へ出力する。無線通信IF43は、上述した特定の通信プロトコルに基づく無線通信を行うための無線アンテナとのデータのやり取りを行うインタフェース回路である。無線通信IF43は、例えば、情報処理装置110から出力されるテキストデータを、特定の通信プロトコルに基づく第2の無線信号に変換して当該無線アンテナへ出力する。そして、当該無線アンテナがデジタル信号をアナログ信号へ変換して発信する。通信IF44は、表示装置121及びスピーカ122とのデータのやり取りを行うインタフェース回路である。通信IF44は、情報処理装置110から出力される画像データや音声データ等に所定の変換を行い、表示装置121及びスピーカ122へそれぞれ出力する。
制御部45は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサ及びメモリを含む制御回路である。制御部45は、記憶部41からプログラム413をメモリに読み込み、プロセッサによりプログラム413を実行する。これにより、制御部45は、第1の無線通信部451、出力制御部452及び第2の無線通信部453として動作する。
第1の無線通信部451は、上述した第1の無線通信部11の一例であるソフトウェアモジュールであり、無線通信IF42から第1の無線信号に関する信号を受け付け、第1の無線信号から緊急情報を抽出する。そして、第1の無線通信部451は、抽出した緊急情報を記憶部41へ緊急情報411として格納し、併せて、緊急情報411のインデックス情報をコンテンツリスト412に追加する。または、第1の無線通信部451は、緊急情報411及びコンテンツリスト412をメモリに保持してもよい。また、第1の無線通信部451は、緊急情報を受信する度に、コンテンツリスト412を更新するものとする。
出力制御部452は、上述した出力制御部12の一例であるソフトウェアモジュールであり、緊急情報411に基づき出力装置120から出力させるための画像データや音声データである出力情報を生成する。ここで、第1の無線信号は緊急情報に関する位置情報を含むものとする。例えば、第1の無線信号は、緊急情報が示す災害が発生する地域の位置情報の緯度及び経度の情報を含む。また、記憶部41は、予め当該地域を含む地図情報を記憶していてもよい。この場合、出力制御部452は、記憶部41の地図情報を参照し、緊急情報に関する位置情報に対応する領域を含む画像データを生成し、当該画像データを表示装置121に表示させるように出力する。
第2の無線通信部453は、上述した第2の無線通信部13の一例であるソフトウェアモジュールである。第2の無線通信部453は、コンテンツリスト412を含めて第2の無線信号を生成する。また、第2の無線通信部453は、緊急情報411をデータ同期の対象のコンテンツとして第2の無線信号を生成する。そして、第2の無線通信部453は、無線通信端末31等とのデータ同期(コンテンツ同期処理)に応じて、第2の無線信号を送信する。第2の無線通信部453は、例えば、車両動態管理システム(AVM(Automatic Vehicle Monitoring System))に基づく情報発信として、WiFi(登録商標)マルチキャスト、DTN、ブロードキャスト等を用いてもよい。そのため、第2の無線通信部453は、自己と同一の通信プロトコルで無線通信可能な無線通信端末が所定範囲内に複数存在する場合、それらの全ての無線通信端末に対してまとめて第2の無線信号を配信することができる。
尚、無線通信IF42及び第1の無線通信部451は、上述した第1の無線通信規格に対応した処理を行い、無線通信IF43及び第2の無線通信部453は、上述した第2の無線通信規格に対応した処理を行うようにしてもよい。
図6は、本実施形態2にかかる情報処理装置110の処理の流れを示すフローチャートである。まず、情報処理装置110の第1の無線通信部451は、緊急情報を含む第1の無線信号を通信衛星22から受信する(S21)。このとき、第1の無線通信部451は、第1の無線信号から緊急情報を抽出する。
次に、情報処理装置110の出力制御部452は、緊急情報に基づいて出力情報を生成する(S22)。例えば、出力制御部452は、上述したように緊急情報に含まれる位置情報に対応する地図情報の画像データを出力情報として生成する。また、出力制御部452は、緊急情報のレベル等が警報音を出力情報として生成する。または、出力制御部452は、緊急情報が示すテキスト情報から警告メッセージを生成し、警告メッセージから音声データに変換して出力情報として生成する。
そして、出力制御部452は、出力情報を出力されるように出力装置120を制御する(S23)。例えば、出力制御部452は、生成した画像データを表示装置121へ出力して表示させる。また、出力制御部452は、生成した警報音及び音声データをスピーカ122へ出力して音として出力させる。
また、ステップS22及びS23とは独立して、情報処理装置110の第2の無線通信部453は、所定範囲内の無線通信端末31及び32との間でコンテンツ同期処理を行う(S24)。
図7は、本実施形態2にかかるコンテンツ同期処理の流れを示すフローチャートである。まず、第2の無線通信部453は、所定範囲で無線接続を確立する(S31)。すなわち、第2の無線通信部453は、所定範囲内に存在する無線通信端末31及び32のそれぞれとの間で特定の無線通信プロトコルにより無線接続を確立する。次に、第2の無線通信部453は、無線接続された各無線通信端末31等とコンテンツリスト412を交換する(S32)。例えば、第2の無線通信部453は、記憶部41からコンテンツリスト412を読み出し、コンテンツリスト412を含めた第2の無線信号を生成し、無線通信IF43へ出力する。そして、無線通信IF43は、当該第2の無線信号を特定の無線通信プロトコルに基づき無線アンテナを介して発信する。また、第2の無線通信部453は、所定範囲内の無線通信端末31及び32のそれぞれから緊急情報に関するコンテンツリストを受信し、受信したコンテンツリストを記憶部41又はメモリに保持する。
そして、第2の無線通信部453は、無線通信端末31等から受信したコンテンツリストと、記憶部41に保存されたコンテンツリスト412とを比較する(S33)。。例えば、第2の無線通信部453は、比較対象のコンテンツリスト内の各コンテンツのインデックスに対応付けられた更新日時及び緊急情報の識別情報等を比較する。
そして、第2の無線通信部453は、自己のコンテンツリスト412内に不足のコンテンツがあるか否かを判定する(S34)。つまり、第2の無線通信部453は、受信したコンテンツリストに含まれるが、コンテンツリスト412には含まれないコンテンツが存在するか否かを判定する
ステップS34において不足のコンテンツがあると判定した場合、第2の無線通信部453は、該当するコンテンツリストを提供した接続先の無線通信端末に対して不足コンテンツの提供を要求し(S35)、当該接続先から不足コンテンツを取得する(S36)。そして、第2の無線通信部453は、取得したコンテンツを緊急情報411として記憶部41に格納し、当該取得したコンテンツの識別情報等をコンテンツリスト412に追加する。
また、第2の無線通信部453は、接続先の無線通信端末からコンテンツ要求を受信したか否かを判定する(S37)。コンテンツ要求を受信した場合、第2の無線通信部453は、コンテンツ要求に対応する緊急情報411を記憶部41から読み出し、要求元である接続先の無線通信端末に対して緊急情報411をコンテンツとして含めた第2の無線信号を送信する(S38)。尚、ステップS34からS36と、ステップS37及びS38との処理順序はこれに限定されない。
また、無線通信端末31から35にインストールされているデータ同期アプリ310から350のそれぞれも、図7に示したコンテンツ同期処理を行うものとする。
続いて、管制局21から発信された緊急情報が無線通信端末35等まで伝搬するケースについて図8のシーケンス図を用いて説明する。まず、管制局21は、通知すべき緊急情報を含めた第1の無線信号を生成し、通信衛星22に向けて発信する(S201)。これに応じて、通信衛星22は、管制局21から第1の無線信号を受信し、緊急自動車10等の地上に向けて第1の無線信号を発信、つまり、中継する。そして、情報処理装置110の第1の無線通信部451は、GNSSアンテナ130を介して通信衛星22から第1の無線信号を受信し、第1の無線信号から緊急情報を抽出する。
続いて、情報処理装置110の出力制御部452は、抽出された緊急情報から上述した出力情報を生成する(S202)。そして、出力制御部452は、出力情報を出力装置120に出力させるように制御する(S203)。これに応じて、出力装置120は、出力情報を出力する(S204)。
また、情報処理装置110の第2の無線通信部453は、所定範囲内の無線通信端末31及び32と無線接続を確立する(S205)。そして、第2の無線通信部453は、上述したように、無線接続された無線通信端末31及び32のそれぞれとの間で、コンテンツリストの交換を行う(S206)。ここでは、情報処理装置110が保持するコンテンツリスト412に新たな緊急情報が登録されている。そのため、無線通信端末31及び32のそれぞれは、情報処理装置110に対して特定の通信プロトコルに基づきコンテンツ要求を行う。そして、第2の無線通信部453は、コンテンツ要求に応じて無線通信端末31及び32のそれぞれに対して、緊急情報を含めた第2の無線信号を送信する(S207)。これに応じて、無線通信端末31のデータ同期アプリ310は、受信した第2の無線信号に含まれる緊急情報に応じた出力を行う(S208−1)。同様に、無線通信端末32のデータ同期アプリ320も、受信した第2の無線信号に含まれる緊急情報に応じた出力を行う(S208−2)。
続いて、データ同期アプリ310は、所定範囲内の無線通信端末33等と無線接続を確立し(S209−1)、無線接続された無線通信端末33等との間でコンテンツリストの交換を行う(S209−2)。尚、図8では、代表して無線通信端末33のみを図示するが、無線通信端末34についても同様である。ここでは、無線通信端末31が保持するコンテンツリストに新たな緊急情報が登録されているため、無線通信端末33等のデータ同期アプリ330等は、データ同期アプリ310に対して特定の通信プロトコルに基づきコンテンツ要求を行う。そして、データ同期アプリ310は、コンテンツ要求に応じて無線通信端末33等に対して、緊急情報を含めた第2の無線信号を送信する(S209−3)。これに応じて、無線通信端末33等のデータ同期アプリ330等は、受信した第2の無線信号に含まれる緊急情報に応じた出力を行う(S210)。以後、無線通信端末33と無線通信端末35の間もステップS209−1からS209−3及びS210と同等の処理が行われる。
このように、本実施形態2にかかる緊急情報通知システム1000により、例えば、災害現場に急行した緊急自動車10は、通信衛星22を介してL1S信号を受信することで、直ちに周辺の人間に緊急情報を通知できる。その上で、緊急自動車10に搭載された情報処理装置110は、近くに存在する無線通信端末31等に対して特定の通信プロトコルに基づいて緊急情報を伝搬させることができる。そのため、L1S信号を受信する機能を有さない無線通信端末31及び32を所持する人間が、出力装置120からの出力から十分に緊急情報を認識できないとしても、自己の無線通信端末31等から速やかに緊急情報を認識することができる。さらに、緊急自動車10と特定の通信プロトコルによる通信の範囲外に存在する無線通信端末33から35も、無線通信端末31から伝搬される緊急情報を受信できるため、これらを所持する人間にも迅速に緊急情報を伝達することができる。そのため、災害現場におり、すぐには緊急自動車10等が到達できない人間も、最新の緊急情報を逐次得ることができ、適切な対応を取ることができる。
また、緊急情報に災害等の現場を示す位置情報が含まれている場合、情報処理装置110やデータ同期アプリ310等は、当該位置情報から対応する地図情報を画面等に表示できる。そのため、災害現場付近にてより危険な場所を把握でき、二次被害等を避け易くなる。
また、例えば、上述したデータ同期処理にDTNに基づく通信が利用される場合には、データ同期アプリ310から350や第2の無線通信部453は、DTNアプリケーションの機能を有するものとする。その場合、各DTNアプリケーションに対して専用のIDが発行されているものとする。そして、情報処理装置110は、データ同期アプリ310等のIDを予め保持しているものとする。これにより、情報処理装置110は、自己が保持するIDリストに含まれるIDが設定済みのDTNアプリケーションとのみ、コンテンツ同期処理を行うことができる。よって、効率的な通信が可能となる。
例えば、各地域の消防団は、コスト等の観点で情報処理装置110相当を保有できない可能性がある。その場合であっても、各消防団がデータ同期アプリ310相当を一般的なん無線通信端末にインストールすることで、消防署からの消防車と密に、かつ、低コストで緊急情報の共有をすることができる。
また、データ同期処理を用いることで、緊急情報を迅速に伝搬させることができる。例えば、情報処理装置110は特定の通信プロトコルに基づく無線接続の確立を試み続けることで、データ同期アプリを搭載した無線通信端末を保持したまま、緊急自動車10に近づくと自動的に緊急情報を受信することができる。また、DTN等を用いることで、セキュリティ等についても標準的な機構を採用できるため、信頼性や安全性を低コストに担保することができる。
また、災害時には、キャリア回線の無線基地局が停電や倒壊等により不通となることがあり得る。そのような場合であっても、データ同期処理にDTN等を用いることで、無線通信端末が最低限、緊急情報を受信することが可能となる。
また、通信衛星22として「みちびき」を採用することで、他のGNSSの通信衛星と比べて低コストで本実施形態を実現可能となる。
また、情報処理装置110は、半導体集積回路により実現が可能であるため、小型化により低コストで多種類の装置に搭載することができ、普及を促進できる。
<実施形態3>
本実施形態3は、上述した実施形態2の改良例である。本実施形態3にかかる情報処理装置は、前記緊急情報に対応する地域の状況を示す第1のメディアデータを取得する第1の取得部をさらに備える。そして、前記出力制御部は、前記第1のメディアデータを前記出力装置を介してさらに出力し、前記第2の無線通信部は、前記第1のメディアデータ又は当該第1のメディアデータへの第1のアクセス情報を前記第2の無線信号にさらに含めて送信するものである。これにより、例えば、災害現場の画像、映像又は音声等のメディアデータを緊急情報と共にいち早く出力して、現場の人間が状況をより正確に把握できる。同様に、災害現場が直接見えない位置にいる無線通信端末を所持する人間に対しても、災害現場の状況をよりリアルに伝達することができ、危険を回避したり、救助等をより迅速に行うことができる。
さらに、情報処理装置は、前記第1のアクセス情報に対応するサーバへ所定の通信ネットワークを介して前記第1のメディアデータを登録する登録部をさらに備えるとよい。その場合、前記第2の無線通信部は、前記登録後に、前記第1のアクセス情報を前記第2の無線信号にさらに含めて送信する。これにより、無線通信端末が第1のアクセス情報を用いてサーバから取得されたメディアデータをダウンロードすることで、通信コストを抑えつつ、迅速に、無線通信端末を所持する人間が災害現場の状況を把握することができる。
また、情報処理装置は、前記緊急情報に応じて、当該緊急情報に対応する地域に存在するメディア情報収集装置に対して前記第1のメディアデータの収集を指示する指示部をさらに備えるとよい。その場合、前記第1の取得部は、前記メディア情報収集装置において収集された前記第1のメディアデータを取得する。これにより、情報処理装置が存在する場所からは災害現場の詳細な状況を把握できない場合に、現場付近に存在する、又は、遠隔操作により現場付近に向かうことができるメディア情報収集装置を用いて、より正確なメディアデータを取得することができる。さらに、より正確なメディアデータを周囲の無線通信端末と共有することができる。
また、情報処理装置は、前記緊急情報に対応する地域の状況を示す第2のメディアデータへの第2のアクセス情報を受信した場合に、当該第2のアクセス情報に基づくアクセスにより前記第2のメディアデータを取得する第2の取得部をさらに備えることが望ましい。この場合、前記出力制御部は、前記第2のメディアデータを前記出力装置を介してさらに出力する。尚、第2のアクセス情報及び第2のメディアデータは、上述した第1のアクセス情報及び第1のメディアデータであってもよい。これにより、他の情報処理装置により取得されたメディアデータを迅速に取得でき、認識することができる。例えば、1台目の緊急自動車が現場に到着し、メディアデータを取得し、サーバに登録した後、現場に急行中の2台目以降の緊急自動車がアクセス情報を取得することができる。その場合、2台目以降の緊急自動車においてもより正確な現場の状況を把握できるため、救急隊員等が到着を待たずに救助作戦を立案できる。よって、到着後にスムーズに救助活動を開始できる。例えば、全国の緊急消防援助隊は、災害地域以外から救助の応援に駆け付ける際に相応の時間を要する。そこで、各緊急消防援助隊の緊急自動車に本実施形態にかかる情報処理装置を搭載することで、移動中に緊急情報及び現場のメディアデータを更新し続けることができ、より効果を奏する。
さらに、前記第2の無線通信部は、前記取得された前記第2のメディアデータ又は前記第2のアクセス情報を前記第2の無線信号にさらに含めて送信するとよい。これにより、現場に到着した2台目以降の緊急自動車の近くに存在する無線通信端末も速やかに現場の状況を把握できる。
また、本実施形態にかかる緊急情報通知方法及び緊急情報通知システムは、次のように捉えることができる。すなわち、第1の情報処理装置が、前記緊急情報に対応する地域の状況を示すメディアデータを取得し、アクセス情報に対応するサーバへ所定の通信ネットワークを介して前記メディアデータを登録する。そして、第2の情報処理装置が、前記第1の無線信号を前記通信衛星から受信し、前記アクセス情報を受信した場合に、当該アクセス情報に基づくアクセスにより前記メディアデータを取得する。その後、第2の情報処理装置が、前記第1の無線信号に含まれる前記緊急情報に基づいて前記メディアデータを第2の出力装置を介して出力し、前記メディアデータ又は前記アクセス情報のいずれか一方と、前記緊急情報とを第3の無線信号に含めて所定範囲内の第2の無線通信端末へ送信する。これにより、上記同様の効果を奏する。
図9は、本実施形態3にかかる緊急情報通知システム2000の構成を示すブロック図である。緊急情報通知システム2000は、緊急情報通知システム1000を改良したものである。緊急情報通知システム2000では、管制局21aが通信ネットワークNと接続されている。また、緊急自動車10a及び10bの2台のそれぞれは、通信衛星22から緊急情報を受信でき、無線通信により通信ネットワークNと接続されている。また、緊急自動車10aと無線通信端末31とは特定の通信プロトコルに基づいて無線通信が可能な距離に存在し、緊急自動車10bと無線通信端末36とは特定の通信プロトコルに基づいて無線通信が可能な距離に存在するものとする。尚、無線通信端末36及びデータ同期アプリ360は、無線通信端末31及びデータ同期アプリ310と同等の機能を有する。また、緊急自動車10aと無線通信可能な距離に移動撮影装置23が存在するものとする。また、サーバ24は、通信ネットワークNに接続されている。よって、管制局21a、サーバ24、並びに、緊急自動車10a及び10bは、通信可能に接続されている。
通信ネットワークNは、インターネット等の通信ネットワークであり、キャリア回線による携帯電話網等を含むものとする。
サーバ24は、一般的なネットワークストレージサービスを提供するコンピュータシステムである。そのため、サーバ24は、記憶装置240を有する。記憶装置240は、緊急自動車10aからの登録要求されたメディアデータ241を記憶する。また、サーバ24は、記憶装置240上のメディアデータ241への通信ネットワークN上のアクセス情報(例えば、URL(Uniform Resource Locator)等)を管制局21aへ通知する。または、管制局21aは、通信ネットワークNを介してサーバ24へ定期的にアクセスし、メディアデータ241のアクセス情報を取得してもよい。
管制局21aは、図3の管制局21の機能に加え、通信ネットワークNを介してサーバ24からメディアデータ241へのアクセス情報を取得し、通信ネットワークNを介して緊急自動車10a又は10bへ当該アクセス情報を通知する。
移動撮影装置23は、メディア情報収集装置の一例であり、例えば、ドローン等の無線制御可能な空中撮影装置である。移動撮影装置23は、少なくとも緊急自動車10aの情報処理装置110aからの指示に応じて、緊急情報に対応する地域の状況を示す画像を撮影し、情報処理装置110aに対して撮影した画像を送信する。尚、移動撮影装置23は、マイクを搭載している場合には、マイクにより収音された音データも情報処理装置110aに対して送信するものとする。また、メディア情報収集装置としては、移動撮影装置23の代わりに、固定の撮影装置や収音装置を用いても良い。または、メディア情報収集装置としては、移動撮影装置23の代わりに、緊急自動車10aに搭載された撮影装置や収音装置を用いても良い。
緊急自動車10aは、情報処理装置110a、出力装置120a及びGNSSアンテナ130aを備える。同様に、緊急自動車10bは、情報処理装置110b、出力装置120b及びGNSSアンテナ130bを備える。尚、緊急自動車10a及び10bは、同等の機能であるものとする。情報処理装置110aは第1の情報処理装置の一例であり、情報処理装置110bは第2の情報処理装置の一例である。ここでは、緊急自動車10aが先に緊急情報に対応する地域の近くに到着し、緊急自動車10bは、当該地域とは離れた地域に存在する、又は、当該地域に向かっているものとする。尚、出力装置120a及び120bは上述した出力装置120と同様であり、GNSSアンテナ130a及び130bも上述したGNSSアンテナ130と同様である。
図10は、本実施形態3にかかる情報処理装置110aの内部構成を示すブロック図である。情報処理装置110aは、上述した情報処理装置110を改良したものである。以下では、図5との違いを中心に説明する。記憶部41は、緊急情報411及びコンテンツリスト412に加え、プログラム413がプログラム413aに置き換わり、メディアデータ414及びアクセス情報415が追加されたものである。プログラム413aは、上述したプログラム413に本実施形態3にかかる緊急情報通知方法の処理が追加されて実装されたコンピュータプログラムである。メディアデータ414は、移動撮影装置23により撮影された画像データ又は収音された音データのいずれか又は両方である。アクセス情報415は、通信ネットワークNを介してメディアデータ241へアクセスするための情報であり、例えば、URL等である。尚、コンテンツリスト412には、メディアデータ414の識別情報かアクセス情報415を含めてもよい。
制御部45は、記憶部41からプログラム413aをメモリに読み込み、プロセッサによりプログラム413aを実行する。これにより、制御部45は、第1の無線通信部451、出力制御部452及び第2の無線通信部453に加えて、指示部454、取得部455及び登録部456として動作する。
指示部454は、緊急情報411の取得に応じて、緊急情報411に対応する地域に存在する移動撮影装置23に対してメディアデータの収集を指示する。取得部455は、上述した第1の取得部の一例であり、移動撮影装置23により収集されたメディアデータを取得し、記憶部41にメディアデータ414として保存する。登録部456は、通信ネットワークNを介してサーバ24へメディアデータ414を登録する。このとき、登録部456は、サーバ24からメディアデータ414へのアクセス先を示すアクセス情報415を取得する。または、情報処理装置110aは、メディアデータ414の登録先となる記憶装置240の格納先として、通信ネットワークNを介したアクセス先を示すアクセス情報415を予め保持していてもよい。この場合、登録部456は、アクセス情報415に対してメディアデータ414を登録してもよい。
また、取得部455は、上述した第2の取得部の一例でもあり、外部から第2のアクセス情報を受信した場合に、当該第2のアクセス情報に基づくアクセスにより第2のメディアデータを取得する。例えば、情報処理装置110bは、情報処理装置110aにより登録されたメディアデータ414のアクセス情報415を、管制局21aから受信することができる。その場合、取得部455は、受信したアクセス情報415に基づき通信ネットワークNを介してサーバ24からメディアデータ414を取得する。
図11は、本実施形態3にかかる情報処理装置110aの処理の流れを示すフローチャートである。まず、ステップS21からS23は、上述した図6と同様である。そしてここでは、ステップS22とは独立して、情報処理装置110aの指示部454は、緊急情報の受信に応じて、移動撮影装置23に対してメディアデータの収集を指示する(S41)。次に、緊急自動車10aの取得部455は、移動撮影装置23から収集されたメディアデータを取得する(S42)。そして、情報処理装置110aの出力制御部452は、取得したメディアデータを出力させるように出力装置を制御する(S43)。例えば、メディアデータが撮影画像の場合、出力制御部452は、表示装置121へ撮影画像を出力し、表示させる。
また、ステップS43とは独立して、情報処理装置110aの登録部456は、通信ネットワークNを介してサーバ24へメディアデータを登録する(S44)。例えば、登録部456は、無線通信IF43を用いて通信ネットワークNに接続し、サーバ24を宛先としてメディアデータの登録要求を送信する。そして、登録部456は、サーバ24から通信ネットワークNを介してメディアデータ241へのアクセス情報を取得する(S45)。
その後、第2の無線通信部453は、緊急情報411及びアクセス情報415を同期対象のコンテンツとしてコンテンツ同期処理を行う(S46)。尚、コンテンツ同期処理は、コンテンツが緊急情報411及びアクセス情報415の組であることの他は、上述した図7と同様であるため、詳細な説明を省略する。第2の無線通信部453は、同期対象コンテンツをアクセス情報415の代わりに又は共に、メディアデータ414としてもよい。また、同期対象コンテンツをメディアデータ414とする場合には、必ずしもステップS44及びS45を行う必要はない。
その後、ステップS42へ戻り、移動撮影装置23からメディアデータを取得する度に、ステップS42からS46を繰り返す。または、メディアデータがある程度の単位となったタイミングでステップS43からS46を実行してもよい。
図12は、本実施形態3にかかる情報処理装置110bの処理の流れを示すフローチャートである。まず、情報処理装置110bは、ステップS21からS23について図11と同様の処理を行うものとし、説明を省略する。そして、ステップS22とは独立して、情報処理装置110bの取得部455は、通信ネットワークNを介してアクセス情報を受信する(S40)。例えば、取得部455は、管制局21aから通信ネットワークNを経由で無線通信IF43等によりアクセス情報を受信してもよい。
次に、取得部455は、受信したアクセス情報により通信ネットワークNを介してサーバ24からメディアデータ241を取得し(S42a)、記憶部41又はメモリに保持する。そして、情報処理装置110bの出力制御部452は、取得したメディアデータを出力させるように出力装置を制御する(S43)。また、ステップS42aとは独立して、情報処理装置110bの第2の無線通信部453は、緊急情報411及びアクセス情報415を同期対象のコンテンツとしてコンテンツ同期処理を行う(S46)。
図13は、本実施形態3にかかる無線通信端末31の処理の流れを示すフローチャートである。尚、無線通信端末36の処理も同様である。
まず、無線通信端末31のデータ同期アプリ310は、上述したステップS46と同様に、コンテンツ同期処理を行う(S51)。そして、データ同期アプリ310は、取得したコンテンツがアクセス情報であるか否かを判定する(S52)。取得したコンテンツがアクセス情報である場合、データ同期アプリ310は、受信したアクセス情報により通信ネットワークNを介してサーバ24からメディアデータ241を取得する(S53)。そして、データ同期アプリ310は、取得したメディアデータを出力させるように出力装置を制御する(S55)。また、ステップS52において、取得したコンテンツがアクセス情報でないと判定された場合、データ同期アプリ310は、取得したコンテンツがメディアデータであるか否かを判定する(S54)。取得したコンテンツがメディアデータである場合、ステップS55へ進む。一方、取得したコンテンツがメディアデータでない場合、データ同期アプリ310は、取得したコンテンツに応じた通常の処理を行う(S56)。その後、ステップS51へ戻り、ステップS51からS56を繰り返す。
続いて、管制局21aから発信された緊急情報が無線通信端末31及び36まで伝搬するケースについて図14及び図15のシーケンス図を用いて説明する。まず、管制局21aは、通知すべき緊急情報を含めた第1の無線信号を生成し、通信衛星22に向けて発信する(S201)。これに応じて、通信衛星22は、管制局21aから第1の無線信号を受信し、緊急自動車10a及び10b等の地上に向けて第1の無線信号を発信、つまり、中継する。そして、情報処理装置110a及び110bの第1の無線通信部451は、GNSSアンテナ130a及び130bを介して通信衛星22から第1の無線信号を受信し、第1の無線信号から緊急情報を抽出する。尚、情報処理装置110bにおける処理は、図8と同様であるため、ここでは、情報処理装置110aの処理について説明する。
情報処理装置110aの指示部454は、緊急情報の受信に応じて移動撮影装置23に対して収集指示を行う(S211)。これに応じて、移動撮影装置23は、災害現場の近くに移動し、撮影等を行うことによりメディアデータの収集を行う(S212)。そして、移動撮影装置23は、収集したメディアデータを情報処理装置110aへ送信する。そして、情報処理装置110aの取得部455は、移動撮影装置23からメディアデータを取得する(S213)。
続いて、情報処理装置110aの出力制御部452は、取得したメディアデータを出力装置120に出力させるように制御する(S214)。これに応じて、出力装置120は、出力情報を出力する(S215)。
また、情報処理装置110aの登録部456は、通信ネットワークNを介してサーバ24へメディアデータを登録する(S216)。そして、サーバ24は、情報処理装置110aから通信ネットワークNを介して受信したメディアデータをメディアデータ241に登録する(S217)。そして、登録部456は、サーバ24から通信ネットワークNを介してメディアデータ241へのアクセス情報を取得する(S218)。
その後、情報処理装置110aの第2の無線通信部453は、緊急情報411及びアクセス情報415を同期対象のコンテンツとして設定する(S219)。以後、第2の無線通信部453は、無線通信端末31と無線接続を確立し(S220)、無線通信端末31とコンテンツリストを交換する(S221)。そして、無線通信端末31からのコンテンツ要求に応じて、第2の無線通信部453は、無線通信端末31に対して、緊急情報及びアクセス情報を含めた第2の無線信号を送信する(S222)。これに応じて、無線通信端末31のデータ同期アプリ310は、受信した第2の無線信号に含まれるアクセス情報に対応するメディアデータを取得し、緊急情報及び取得したメディアデータを出力する。
続いて、図15では、上述した通り、情報処理装置110bは、ステップS201に応じて、通信衛星22から第1の無線信号を受信し、第1の無線信号から緊急情報を抽出する。また、管制局21aは、通信ネットワークNを介してサーバ24の記憶装置240を定期的に監視し、メディアデータ241が登録されたことを検出した場合、通信ネットワークNを介してサーバ24からメディアデータ241へのアクセス情報を取得する(S231)。そして、管制局21aは、通信ネットワークNを介して情報処理装置110bへ取得したアクセス情報を通知する(S232)。尚、管制局21aは、情報処理装置110a及び情報処理装置110bの通信ネットワークN上のアクセス情報を予め保持しているものとする。
そして、情報処理装置110bの取得部455は、受信したアクセス情報に基づき通信ネットワークNを介してサーバ24へメディアデータの取得要求を送信する(S233)。そして、取得部455は、通信ネットワークNを介してサーバ24からアクセス情報に対応するメディアデータを取得する(S234)。これにより、情報処理装置110bは、移動撮影装置23で収集されたメディアデータを取得できる。そして、情報処理装置110bの出力制御部452は、取得したメディアデータを出力装置120に出力させるように制御する(S235)。これに応じて、出力装置120は、出力情報を出力する(S236)。
その後、情報処理装置110bの第2の無線通信部453は、緊急情報411及びアクセス情報415を同期対象のコンテンツとして設定する(S237)。以後、第2の無線通信部453は、無線通信端末36と無線接続を確立し(S238)、無線通信端末36とコンテンツリストを交換する(S239)。そして、無線通信端末36からのコンテンツ要求に応じて、情報処理装置110bの第2の無線通信部453は、無線通信端末36に対して、緊急情報及びアクセス情報を含めた第2の無線信号を送信する(S240)。これに応じて、無線通信端末36のデータ同期アプリ360は、受信した第2の無線信号に含まれるアクセス情報に対応するメディアデータを取得し、緊急情報及び取得したメディアデータを出力する。
ここで、現在の消防の仕組みでは、119番通報から地点決定、出動編成、出動指令を経て出動となるため、119番通報から手動までの時間がかかる。また、ある消防車が別件で活動終了後、必ず、センターに連絡し、センターからの指令を待ってから再出動しなければならないため時間がかかる。
これに対し、本実施形態3では、例えば、別の場所で事案(消防等)活動中の緊急自動車にも新たな緊急情報をリアルタイムに通知することができるため、当該活動の終了後、新たな緊急情報の現場へ直行することができる。よって、迅速かつ効率的に救助活動を行える。特に、現場が近かった場合には効果的である。
また、本実施形態3によりサーバ24に登録されたメディアデータ241を他の情報システムでも共有することができる。そのため、災害現場の正確な状況をリアルタイムに把握し、関係各機関により様々に活用してより迅速かつ的確な対応をすることができる。
尚、図9のサーバ24及び記憶装置240は、通信ネットワークNに接続されたクラウドシステムにおけるサーバ群及びストレージ群であってもよい。そして、ストレージ群は、メディアデータ241に加えて、各種センサにより取得されたセンサ値やこれらにより事前に生成された地図情報等を格納してもよい。その場合、取得部455は、緊急情報411に含まれる位置情報に対応するセンサ値や地図情報等を通信ネットワークNを介してストレージ群から取得してもよい。そして、出力制御部452は、緊急情報411、メディアデータ414、センサ値や地図情報に基づいて出力情報を生成し、表示装置121から出力してもよい。同様に、第2の無線通信部453は、緊急情報411、メディアデータ414、センサ値や地図情報を第2の無線信号に含めて送信してもよい。
また、本実施形態では、メディア情報収集装置の他に、各地に設置されたカメラ、センサ等を用いてもよい。例えば、河川に設置されたカメラや水位センサは、有線又は無線通信により通信ネットワークNと接続されているものとする。その場合、当該カメラは、撮影した河川周辺の映像を通信ネットワークNを介して上記クラウドシステムのストレージ群に登録することができる。また、水位センサは、河川から測定された水位データを通信ネットワークNを介して上記クラウドシステムのストレージ群に登録することができる。さらに、ストレージ群には、当該河川周辺のハザードマップ等の地図情報が予め登録されていてもよい。
また、この場合、指示部454は、河川に設置されたカメラや水位センサに対して無線通信により映像データやセンサ値の収集と共にクラウドシステムのストレージ群への登録を指示してもよい。その場合、登録部456によるメディアデータの登録を省略することもできる。
または、各地に設置されたカメラ、センサ等は、常時、通信ネットワークNを介して上記クラウドシステムのストレージ群に映像や水位データ等のセンサ値を登録してもよい。この場合、管制局21aは、緊急情報411の発信と共に、緊急情報411に対応する地域に設置されたカメラや水位センサを特定するものとする。そして、管制局21aは、当該特定されたカメラ等から上記クラウドシステムのストレージ群に登録された映像等のアクセス先を示す第2のアクセス情報を取得するものとする。そして、管制局21aは、例えば、図15のステップS232のように、通信ネットワークNを介して情報処理装置110a及び110bへ第2のアクセス情報を通知する。その場合、情報処理装置110a及び110bの取得部455は、第2のアクセス情報を受信し、第2のアクセス情報に基づき、通信ネットワークNを介してストレージ群から緊急情報411に対応する地域における映像や水位データ等を取得することができる。そのため、情報処理装置110a及び110bの取得部455は、少なくとも上述した第2の取得部に相当する機能を有していればよい。
これらによって、緊急自動車10a及び10bは、受信した緊急情報411に基づいて通信ネットワークNを介して映像、水位データ、ハザードマップ等をストレージ群から取得できる。これらにより、災害現場のより詳細な情報をリアルタイムに取得及び伝搬させて、利活用することができる。
<実施形態4>
本実施形態4は、上述した実施形態1から3の応用例である。図16は、本実施形態4にかかる緊急情報通知システム3000の構成を示すブロック図である。緊急情報通知システム3000は、例えば、乗用車10cを備えるものとする。乗用車10cは、移動体の一例であり、一般の乗用車、バス、タクシー当であってもよい。乗用車10cは、情報処理装置110c、出力装置120c、GNSSアンテナ130cを備える。つまり、情報処理装置110cは、緊急自動車に限らず、一般の乗用車に例えばカーナビゲーションシステム等として搭載されたものであってもよい。これにより、乗用車10cのドライバー等に迅速に緊急情報を通知できる。また、緊急自動車が災害現場に到着する前に、近隣の無線通信端末に対して迅速に緊急情報を通知できる。
また、緊急情報通知システム3000は、例えば、救助ロボット10dを備えてもよい。救助ロボット10dは、移動体の一例であり、情報処理装置110d、出力装置120d、GNSSアンテナ130dを備える。つまり、情報処理装置110dは、緊急自動車に限らず、災害救助のために自律して又は無線操作により動作するロボットに搭載されてものであってもよい。これにより、道路等の倒壊により緊急自動車が到達できない、又は、時間を要するような場所や、危険なため救助隊が到達できない場所にいる人間にも、迅速に緊急情報を通知できる。
また、緊急情報通知システム3000は、例えば、電子表示装置10eを備えてもよい。電子表示装置10eは、デジタルサイネージや自動販売機等であり、情報処理装置110e、出力装置120e、GNSSアンテナ130eを備える。ここで、出力装置120eは、デジタルサイネージや自動販売機等のディスプレイであってもよい。これにより、電子表示装置10eが災害現場の近くに設置されていた場合、電子表示装置10eを閲覧している人間が所持している無線通信端末を通じて、迅速に緊急情報を通知できる。
また、緊急情報通知システム3000は、例えば、交通制御装置10fを備えてもよい。交通制御装置10fは、信号機、光ビーコン機器、ETC(Electronic Toll Collection)システムに用いられるDSRC(Dedicated Short Range Communications)インフラ等である。交通制御装置10fは、情報処理装置110f、出力装置120f、GNSSアンテナ130fを備える。この場合、交通制御装置10fは、近くに存在する乗用車381に搭載される無線通信端末38と無線通信が可能であるものとする。無線通信端末38は、上述した無線通信端末31等と同等の機能を有し、データ同期アプリ310と同等のデータ同期アプリ380がインストールされているものとする。これにより、交通制御装置10fが災害現場の近くに設置されていた場合、近くを走行中又は停車中の乗用車381のドライバー等に迅速に緊急情報を通知できる。
また、緊急情報通知システム3000は、例えば、建物10gを備えてもよい。建物10gは、例えば、コンビニエンスストアその他の建造物であるものとし、情報処理装置110g、出力装置120g、GNSSアンテナ130gを備える。この場合、情報処理装置110gは、建物10g内に存在する無線通信端末37のデータ同期アプリ370に対して緊急情報等を通知できる。尚、無線通信端末37は、上述した無線通信端末31等と同等の機能を有し、データ同期アプリ310と同等のデータ同期アプリ370がインストールされているものとする。これにより、例えば、店内又は店外にいる人間に対しても出力装置120g又はデータ同期アプリ370を通じて迅速に緊急情報を通知できる。
尚、情報処理装置110c、出力装置120c及びGNSSアンテナ130cは、スマートフォン又はタブレット端末等の携帯通信端末に搭載されたものであってもよい。
尚、情報処理装置110cから110gは、上述した情報処理装置110等と同等の機能を有するものとする。また、出力装置120cから120gは、上述した出力装置120等と同等の機能を有するものとする。また、GNSSアンテナ130cから130gは、上述したGNSSアンテナ130等と同等の機能を有するものとする。
<その他の実施形態>
尚、上述の実施形態では、ハードウェアの構成として説明したが、これに限定されるものではない。本開示は、任意の処理を、CPU(Central Processing Unit)にコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
上述の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えばフレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば光磁気ディスク)、CD−ROM(Read Only Memory)、CD−R、CD−R/W、DVD(Digital Versatile Disc)、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。また、本開示は、それぞれの実施形態を適宜組み合わせて実施されてもよい。
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
(付記A1)
緊急情報を含む第1の無線信号を通信衛星から受信する第1の無線通信部と、
前記第1の無線信号に含まれる前記緊急情報に基づいて出力装置を介して出力する出力制御部と、
前記緊急情報を第2の無線信号に含めて所定範囲内の無線通信端末へ送信する第2の無線通信部と、
を備える情報処理装置。
(付記A2)
前記第2の無線通信部は、前記第2の無線信号を1以上の前記無線通信端末に向けて配信する
付記A1に記載の情報処理装置。
(付記A3)
前記第1の無線信号は、測位を補強するための補強信号の一部である
付記A1又はA2に記載の情報処理装置。
(付記A4)
前記通信衛星は、準天頂衛星であり、
前記緊急情報が前記補強信号に含まれている
付記A3に記載の情報処理装置。
(付記A5)
前記第1の無線信号は、前記緊急情報に関する位置情報を含み、
前記出力装置は、表示装置を含み、
前記出力制御部は、前記位置情報に対応する地図情報を前記表示装置へ出力する
付記A1乃至A4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A6)
前記第2の無線通信部は、前記無線通信端末とのデータ同期に応じて、前記第2の無線信号を送信する
付記A1乃至A5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A7)
前記緊急情報に対応する地域の状況を示す第1のメディアデータを取得する第1の取得部をさらに備え、
前記出力制御部は、前記第1のメディアデータを前記出力装置を介してさらに出力し、
前記第2の無線通信部は、前記第1のメディアデータ又は当該第1のメディアデータへの第1のアクセス情報を前記第2の無線信号にさらに含めて送信する
付記A1乃至A6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A8)
前記第1のアクセス情報に対応するサーバへ所定の通信ネットワークを介して前記第1のメディアデータを登録する登録部をさらに備え、
前記第2の無線通信部は、前記登録後に、前記第1のアクセス情報を前記第2の無線信号にさらに含めて送信する
付記A7に記載の情報処理装置。
(付記A9)
前記緊急情報に応じて、当該緊急情報に対応する地域に存在するメディア情報収集装置に対して前記第1のメディアデータの収集を指示する指示部をさらに備え、
前記第1の取得部は、前記メディア情報収集装置において収集された前記第1のメディアデータを取得する
付記A7又はA8に記載の情報処理装置。
(付記A10)
前記緊急情報に対応する地域の状況を示す第2のメディアデータへの第2のアクセス情報を受信した場合に、当該第2のアクセス情報に基づくアクセスにより前記第2のメディアデータを取得する第2の取得部をさらに備え、
前記出力制御部は、前記第2のメディアデータを前記出力装置を介してさらに出力する、
付記A1乃至A9のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A11)
前記第2の無線通信部は、前記取得された前記第2のメディアデータ又は前記第2のアクセス情報を前記第2の無線信号にさらに含めて送信する
付記A10に記載の情報処理装置。
(付記A12)
前記第1の無線通信部は、前記通信衛星との間で第1の無線通信規格に基づき無線通信を行い、
前記第2の無線通信部は、前記無線通信端末との間で第2の無線通信規格に基づき無線通信を行う
付記A1乃至A11のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A13)
前記情報処理装置は、
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、前記出力装置と、を備える移動体に搭載されている、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A14)
前記情報処理装置は、
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、前記出力装置と、を備える電子表示装置に搭載されている、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A15)
前記情報処理装置は、
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、前記出力装置と、を備える交通制御装置に搭載されている、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A16)
前記情報処理装置は、
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、前記出力装置とが設置された建物に設置されている、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記A17)
前記情報処理装置は、
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、前記出力装置と、を備える携帯通信端末に搭載されている、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記B1)
緊急情報を含む第1の無線信号を通信衛星から受信する第1の無線通信部と、
前記第1の無線信号に含まれる前記緊急情報に基づいて出力装置を介して出力する出力制御部と、
前記緊急情報を第2の無線信号に含めて所定範囲内の無線通信端末へ送信する第2の無線通信部と、
をそれぞれ有する複数の情報処理装置
を備える緊急情報通知システム。
(付記B2)
前記複数の情報処理装置のうち第1の情報処理装置は、
前記緊急情報に対応する地域の状況を示すメディアデータを取得し、
アクセス情報に対応するサーバへ所定の通信ネットワークを介して前記メディアデータを登録し、
前記複数の情報処理装置のうち第2の情報処理装置は、
前記アクセス情報を受信した場合に、当該アクセス情報に基づくアクセスにより前記メディアデータを取得し、
前記緊急情報に基づいて前記メディアデータを出力し、
前記メディアデータ又は前記アクセス情報のいずれか一方を前記第2の無線信号にさらに含めて送信する
付記B1に記載の緊急情報通知システム。
(付記C1)
情報処理装置が、
緊急情報を含む第1の無線信号を通信衛星から受信し、
前記第1の無線信号に含まれる前記緊急情報に基づいて出力装置を介して出力し、
前記緊急情報を第2の無線信号に含めて所定範囲内の無線通信端末へ送信する、
緊急情報通知方法。
(付記C2)
前記情報処理装置が、
前記緊急情報に対応する地域の状況を示すメディアデータを取得し、
アクセス情報に対応するサーバへ所定の通信ネットワークを介して前記メディアデータを登録し、
第2の情報処理装置が、
前記第1の無線信号を前記通信衛星から受信し、
前記アクセス情報を受信した場合に、当該アクセス情報に基づくアクセスにより前記メディアデータを取得し、
、
前記第1の無線信号に含まれる前記緊急情報に基づいて前記メディアデータを第2の出力装置を介して出力し、
前記メディアデータ又は前記アクセス情報のいずれか一方と、前記緊急情報とを第3の無線信号に含めて所定範囲内の第2の無線通信端末へ送信する、
付記C1に記載の緊急情報通知方法。
(付記D1)
緊急情報を含む第1の無線信号を通信衛星から受信する処理と、
前記第1の無線信号に含まれる前記緊急情報に基づいて出力装置を介して出力する処理と、
前記緊急情報を第2の無線信号に含めて所定範囲内の無線通信端末へ送信する処理と、
をコンピュータに実行させるプログラム。
(付記E11)
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、
前記出力装置と、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
を搭載した移動体。
(付記E12)
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、
前記出力装置と、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
を搭載した電子表示装置。
(付記E13)
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、
前記出力装置と、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
を搭載した交通制御装置。
(付記E14)
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、
前記出力装置と、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
を設置した建物。
(付記E15)
前記通信衛星との間で電波の送受信が可能な無線アンテナと、
前記出力装置と、
付記A1乃至A12のいずれか1項に記載の情報処理装置と、
を搭載した携帯通信端末。