JP6629776B2 - X線検査装置及びx線検査方法 - Google Patents

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Description

本発明は、搬送される被検査物にX線を照射し、このX線を照射したときのX線の透過画像を用いて被検査物のシール不良の検査を行うX線検査装置及びX線検査方法に関する。
X線検査装置は、例えば、生肉、魚、加工食品、医薬などを被検査物とし、被検査物にX線を照射したときのX線の透過画像を用いて被検査物の検査を行う装置として従来から知られている
そして、この種のX線検査装置として、例えば下記特許文献1に開示されるX線検査装置では、被検査物にX線を曝射したときの透過画像から外形を抽出し、この抽出した外形を基準として、予め設定されたシール部情報に基づいて被検査物のシール部領域を算出し、この算出したシール部領域の画像の濃度レベルを用いてシール不良の検査を行っている。
特開2005−024549号公報
しかしながら、被検査物はシール機により包装材を溶着等の熱接着でシールされるが、そのシールされた被検査物のシール部分(接着部分)に、大きさのばらつきが生じることがある。このため、外形を基準としてシール部領域を算出し、この算出したシール部領域の画像の濃度レベルを用いてシール不良の検査を行う特許文献1のX線検査装置では、接着のばらつきにより、シール不良の誤判別やシール不良の見逃しの恐れがあるという問題があった。
例えば、被検査物の外形から内側に薄くシールされる場合には、正常にシールされているにも関わらず、内容物がシール領域に入るため不良と判断してしまう。また、被検査物外形から内側に厚くシールされる場合には、実際のシールされた領域が、検査するシール領域より大きくなるため、シール不良の検査が行われない個所が発生し、噛み込み等のシール不良を見逃してしまう。
一方で、矩形状にシールされる包装材に、例えば液体やゲル状の内容物を充填した被検査物や、液体が浸みこんだシート状の内容物を収容した被検査物の場合には、内容物が隙間なく収容されるため、実際のシールされた領域とその周辺の内容物を切り分けることが比較的容易であることがサンプル実験からわかってきた。
そこで、本発明は、上述のような状況を鑑みてなされたもので、包装材に矩形状に内容物が収容される被検査物のシール不良の検査において、包装材の外形から内側方向へシールの大きさにばらつきがあっても、シール不良を検出できるX線検査装置及びX線検査方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明に係るX線検査装置は、包装材に内容物が矩形状に収容される少なくとも一辺がシールされた矩形状の被検査物を搬送しながらX線を照射し、前記被検査物を透過したX線の透過画像を用いて前記被検査物のシール不良の有無を検査するX線検査装置において、前記透過画像における前記内容物の輪郭の、前記包装材のシールされた辺と対向する第1の部分から得られる基準直線と、該シールされた辺または前記内容物の輪郭の第2の部分から得られる参照直線との傾きに基づいて、シール不良の有無を判別する信号処理部を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るX線検査装置において、前記透過画像における前記シールされた辺の長さ方向を分割するための分割領域を設定する分割領域設定手段を備え、前記信号処理部が、前記分割領域設定手段により設定された分割領域毎にシール不良の有無を判別することを特徴とする。
また、本発明に係るX線検査装置において、前記信号処理部が、前記基準直線を含む近似直線を算出する外郭直線算出手段と、前記基準直線と前記参照直線との傾きを算出する傾き算出手段と、前記傾き算出手段にて算出した傾きが許容範囲内にあるか否かによりシール不良の有無を判別するシール不良判別手段と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るX線検査装置において、前記傾き算出手段が、前記基準直線とシール部分を挟んで対向する前記包装材の辺を前記参照直線として傾きを算出することを特徴とする。
また、本発明に係るX線検査装置において、前記傾き算出手段が、前記基準直線と接する前記外郭直線算出手段が算出する近似直線を前記参照直線とし、前記基準直線と前記参照直線がなす内角を算出することを特徴とする。
また、本発明に係るX線検査装置において、前記シール不良の検査を対象外とするシール検査外領域を設定するシール検査外領域設定手段を備え、前記外郭直線算出手段が、前記内容物の輪郭から前記シール検査外領域を除いて直線近似し、近似直線を算出することを特徴とする。
また、本発明に係るX線検査方法は、包装材に内容物が矩形状に収容される少なくとも一辺がシールされた被検査物を搬送しながらX線を照射し、前記被検査物を透過したX線の透過画像を用いて前記被検査物のシール不良の有無を検査するX線検査装置において、
前記透過画像における前記内容物の輪郭の、前記包装材のシールされた辺と対向する第1の部分について直線近似して基準直線を算出するステップと、前記基準直線と該シールされた辺または前記内容物の輪郭の第2の部分から得られる参照直線との傾きを算出するステップと、算出された傾きが許容範囲内にあるか否かによりシール不良の有無を判別するステップとを含むことを特徴とする。
本発明によれば、包装材に内容物が収容されてシールするときに、包装材の外形から内側方向へシールの大きさにばらつきがあっても、シール不良を検出することができる。
本発明に係るX線検査装置の概略構成を示すブロック図である 本発明に係るX線検査装置を用いて被検査物のシール不良の有無を判別する場合の概略フローチャートである。 (a)〜(c)被検査物における基準直線と参照直線との傾きの一例を示す図である。 (a)〜(d)被検査物における基準直線と参照直線との傾きの他の例を示す図である。 (a)〜(c)分割領域を設定した基準直線と参照直線との傾きの一例を示す図である。 (a)、(b)シール検査外領域を設定した基準直線と参照直線との傾きの一例を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について、添付した図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明に係るX線検査装置は、例えば搬送ラインの一部に組み込まれ、一定間隔おきに順次搬送されてくる被検査物(物品)に対し、包装材に包装された内容物のシール部分への噛み込み等によるシール不良の有無を検査するものである。
被検査物Wは、図3(a)に示すように、袋状の包装材Wpの1辺をなす開口から内容物Waが隙間なく充填され、上部開口が封止されてシールされたものや、図4(a)に示すように、矩形状の包装材Wpの複数の辺がシール(図では4方向)されたもので、内容物Waが隙間なく矩形状に収容される製品を検査対象としている。
図1に示すように、本実施の形態のX線検査装置1は、搬送装置2、X線発生器3、X線検出器4、設定入力部5、信号処理部6、表示部7を含んで概略構成され、被検査物Wの包装材Wpのシールされる辺(以下、シール辺という)側のシール不良の検査、すなわち、包装材Wpのシールされた領域が斜めであったり、内容物Waを噛み込んでいるなどのシール不良の有無を検査する。
搬送装置2は、検査対象の被検査物Wを搬送路上で所定間隔おきに順次搬送するもので、例えば装置本体に対して水平に配置されたベルトコンベアで構成される。
搬送装置としてのベルトコンベア2は、X線を透過しやすい材料(原子量の大きい元素以外の元素)からなる搬送ベルト2aを備え、被検査物Wの検査を行うときに、不図示の搬送制御手段の制御に基づく駆動モータMの回転により予め設定入力部5にて設定される搬送速度で搬送ベルト2aを駆動する。これにより、搬入口から搬入された被検査物Wは、搬出口側に向けて図1の搬送方向Xに搬送される。
X線発生器3は、搬入口から搬出口に向かって搬送方向Xに搬送路上を搬送される被検査物WにX線を照射するもので、電圧を印可して加速させた電子をターゲットに射突させてX線を発生させる円筒状のX線管と、X線管が発生させたX線をX線検出器4に向けて照射するための照射スリットとを有する。
X線管は、例えば金属製の箱体内部に設けられる円筒状のX線管を絶縁油により浸漬した構成であり、X線管の陰極からの電子ビームを陽極ターゲットに照射させてX線を生成する。X線管は、その長手方向が被検査物Wの搬送方向(図1のX方向)の平面上で直交する方向に設けられ、生成したX線を、下方のX線検出器4に向けて、長手方向に沿った照射スリットによりスクリーン状にして照射する。
X線検出器4は、搬送される被検査物Wの搬送方向Xの平面上で搬送方向Xと直交する方向に複数の素子が一直線上に配置されたものである。さらに説明すると、X線検出器4は、ライン状に整列して配設された複数のフォトダイオードと、ライン状のフォトダイオード上に設けられたシンチレータとを備えてアレイ状に構成される。
X線検出器4は、複数の素子(フォトダイオードとシンチレータのアレイ)によって被検査物Wおよび搬送ベルト2aを透過するX線を検出し、この検出した検出データを素子毎に複数の素子数を1ラインとして信号処理部6に順次出力し、被検査物Wの搬送に伴い順次出力を繰り返す。
設定入力部5は、装置本体に設けられる例えばキー、押しボタン、スイッチ、表示部7の表示画面上のソフトキーなどで構成される。設定入力部5は、被検査物Wのシール不良の検査を行うにあたって、図3(b)や図4(b)に示す被検査物Wの外形領域S1を抽出するための閾値、内容物領域S2を抽出するための閾値、シール不良の判別基準となる許容範囲のリミット値を被検査物Wの品種や異物の種類などに応じて適宜設定して信号処理部6の後述する記憶手段11に記憶する際に操作される。
また、設定入力部5は、搬送装置2の搬送ベルト2aの搬送速度の設定、被検査物Wのシール辺の数と位置、シール検査領域の分割数、シール検査外領域の寸法などのシール不良の検査に関する各種情報を設定して信号処理部6の記憶手段11に記憶する際に操作される。
信号処理部6は、図1に示すように、記憶手段11、外形領域抽出手段12、内容物領域抽出手段13、直線算出手段14、傾き算出手段15、シール不良判別手段16、領域設定手段20を含んで構成される。
記憶手段11は、X線検出器4からの各被検査物W毎のX線透過データを記憶する。X線透過データは、X線検出器4からの電気信号を不図示のA/D変換器によりA/D変換して得られる。さらに説明すると、記憶手段11は、1つの被検査物Wの検査を行う毎に、X線検出器4の1ライン(Y方向)あたり例えば数百個のX線透過データを、少なくとも搬送される被検査物Wの搬送方向の長さ(前端から後端までの検出期間に相当)に対応した所定ライン数(例えば数百ライン)だけ格納する。
外形領域抽出手段12は、記憶手段6aに格納されたX線透過データから透過量が大きいほど淡いとした濃淡値に対応する濃度レベルをもつ全体の透過画像(被検査物Wとベルト面を含む画像)を作成し、この作成した全体の透過画像から設定入力部5に設定される閾値以上の濃度レベルの透過画像を包装材Wpの外形領域(例えば、図4(b)に示す被検査物Wの輪郭から内側の面積を示す領域)S1として抽出する。
なお、外形領域抽出手段12は、記憶手段6aに格納されたX線透過データから作成した全体の透過画像の全体の濃度ヒストグラムを求め、求めた濃度ヒストグラムから被検査物Wのデータと被検査物W以外(ベルト面)のデータとに切り分けて2値化し、例えば全体の濃度ヒストグラムにおいて、被検査物のデータを255、被検査物以外のデータを0としてデータを2値化し、2値化したデータのうち被検査物Wのデータを包装材Wpの外形領域S1として抽出することもできる。
内容物領域抽出手段13は、設定入力部5にて設定された閾値を用い、外形領域S1内の透過画像から閾値を超える濃度レベルの透過画像を被検査物Wの内容物Waと対応する内容物領域(例えば、図4(b)に示す内容物の輪郭から内側の面積を示す領域)S2として抽出する。また、内容物領域抽出手段13は、外形領域S1の抽出処理と並行して、設定入力部5にて設定された閾値を超える濃度レベルの透過画像を被検査物Wの内容物Waと対応する内容物領域S2として抽出してもよい。
直線算出手段14は、傾きを求めるための基準直線L1と参照直線L2を算出するものであり、内容物領域抽出手段13にて抽出した内容物領域S2に基づいて透過画像の内容物Waの外側の輪郭である外郭の直線を算出する外郭直線算出手段14aを有し、設定入力部5にて設定された被検査物Wのシール辺の数と位置、直線の情報を用いて、外形領域抽出手段12にて抽出した外形領域S1の外形から参照直線L2を算出し、外郭直線算出手段14aから基準直線L1と参照直線L2を算出する。
直線算出手段14は、参照直線L2をシール辺とする場合は、外形領域抽出手段12にて抽出した外形領域S1の外形から対象となるシール辺を参照直線L2として算出する。また、参照直線L2を基準直線L1に接する直線とする場合は、外郭直線算出手段14aにて参照直線L2を算出する。なお、後述する領域設定手段によって領域設定が有る場合には、その設定により制限された領域内で各直線を算出する。
外郭直線算出手段14aは、内容物領域抽出手段13にて抽出した内容物領域S2の外側の輪郭を直線近似して、近似直線を必要な数だけ算出する。例えば、シール不良の検査をシール辺を用いて1辺だけ行う場合は、シール側の内容物Waの外郭について近似直線を算出し、シール不良の検査を4辺行う場合は、包装材Wpの4辺に対応する内容物Waの外郭の近似直線を算出する。
外郭直線算出手段14aは、内容物Waが隙間なく収容される被検査物Wから内容物領域抽出手段13にて抽出した内容物領域S2は矩形状となるので、この矩形の4つの頂点に接する各辺に対応する外郭に対して直線近似を行う。そして、外郭を構成する点群(画素の集まり)について直線との距離の総和が最少となる直線を求める最小二乗近似を用いて近似直線を算出する。
なお、近似直線の算出は、内容物領域S2の4隅付近の外郭を構成する点がどちらの辺になるかはっきりと表れない場合があるので、包装材Wpのシール辺の頂点から所定量(または、所定割合)内側に入った位置に対応する内容物の外郭の位置を直線探索の始点と終点として近似直線を算出するが好ましい。
また、近似直線の取得にあたっては、内容物領域S2を矩形としたときの各辺を基にして、検査対象のシール辺側の辺に対応する外郭が第1の部分となり、第1の部分を持つ辺に接する他の辺に対応する外郭が第2の部分となる。
傾き算出手段15は、 直線算出手段14にて算出した基準直線L1と参照直線L2から、基準直線L1と参照直線L2との傾きを算出する。なお、傾きの算出は、基準直線L1と参照直線L2の直線の方程式から、通常の数学的な算出方式で、例えば、一方をX軸とした直線の係数や2本の直線の交点の角度を求めて算出することができる。
また、傾きを角度とした場合は、直線から三角関数を用いて角度を求めるが、三角関数(例えば、正接)を用いた角度の算出は、変換テーブルを用いるのが好ましい。
シール不良判別手段16は、傾き算出手段15にて算出した傾きに対し、設定入力部5にて設定されたシール不良を判定するための情報として例えば角度の許容範囲のリミット値を用い、傾きがこのリミット値を超える角度であるか否かによりシール不良の有無を判別する。
領域設定手段20は、シール検査外領域設定手段20aと、分割領域設定手段20bを有し、設定入力部5にて設定された領域に関する情報に基づいて、透過画像上の処理領域を制限するための領域を設定する。
シール検査外領域設定手段20aは、設定入力部5にて設定されたシール検査外領域の寸法(例えば、下方からの長さや、割合い)から外形領域抽出手段12にて抽出した外形領域S1対してシール検査外領域を設定し、設定されたシール検査外領域を除いた領域において、直線算出手段14による基準直線L1と参照直線L2の算出と、算出した直線同士の傾きによる判別がシール不良判別手段16にて行われる。
シール検査外領域設定手段20aは、例えば、包装材Wpの下側と両サイドの下方7割がシール済みの状態であり、このような状態で内容物Waが充填されるような被検査物Wに対して設定するのが好ましい。このような被検査物Wでは、包装材Wpの下方7割のシール済み箇所でシール噛み込みが起きることが無く、シール不良の検査は不要となる。したがって、シール検査外領域を設定することにより、処理時間短縮や、不要な個所における誤検出を無くして検査精度を向上させることができる。
分割領域設定手段20bは、外形領域抽出手段12にて抽出した外形領域S1の外形を設定入力部5にて設定された分割数で分割した分割領域を設定し、設定された分割領域毎に、直線算出手段14による基準直線L1と参照直線L2の算出と、算出した直線同士の傾きによる判別がシール不良判別手段16にて行われる。
分割領域設定手段20bは、例えば、シール辺の中間付近に噛み込みがあるが、基準直線とシール辺と傾きが僅かであるような場合に設定するのが好ましい。これは、中間付近の噛み込みによる小さな凸部が、直線近似によって吸収された近似直線となり、シール辺とほぼ平行となってしまうことがあるからである。このような場合には、凸部付近で領域を仕切ることで、傾きを際立たせることができ、検査精度を向上させることができる。
表示部7は、例えば液晶表示器などの表示装置で構成され、外形領域S1、内容物領域S2含む被検査物Wの全体画像、判別結果に基づく被検査物Wを平面視したX線透過画像、「OK」や「NG」の良否判定結果、総検査数、良品数、NG総数などの検査結果を設定入力部5の操作に基づいて表示画面に表示する。
次に、上記のように構成されるX線検査装置1を用いて被検査物Wのシール不良の有無を判別する動作について図2のフローチャートを用いて説明する。なお、ここでは、1つのシール辺に対して傾きを求めてシール不良の有無の判別を行う場合を示し、領域設定手段20による領域設定は無いものとする。
まず、記憶手段11に記憶されたX線透過データによる透過画像から被検査物Wの包装材の外形領域S1を外形領域抽出手段12にて抽出する(ST1)。また、記憶手段11に記憶されたX線透過データによる透過画像から内容物領域S2を内容物領域抽出手段13にて抽出する(ST2)。
次いで、設定入力部5にて設定された被検査物Wのシール辺の位置の情報と外形領域S1からシール辺を特定する(ST3)。次いで、特定したシール辺から参照直線L2と、シール辺に対応する内容物の外郭から基準直線L1とを直線算出手段14にて算出する(ST4)。さらに、算出した基準直線L1と参照直線L2との傾きを傾き算出手段15にて算出する(ST5)。そして、算出した傾きをシール不良判別手段16にて判別し(ST6)、判別処理を終了する。
なお、検査するシール辺が複数ある場合は、ST3〜ST6をシール辺の数だけ繰り返すことにより、被検査物全体のシール不良の有無を判別することができる。また、分割領域設定手段による領域設定が有る場合は、設定された分割領域毎に、ST3〜ST6を実施する。
次に、上述した傾き算出手段15にて傾きを算出する具体例(例1)として、図3(a)に示すような、シール辺が1辺のみの長方形状の包装材Wpに内容物が隙間なく充填された透過画像が抽出された場合を例に、図3(b)、(c)を参照して説明する。なお、図3(a)の透過画像は、シールすべき箇所の一部に内容物がはみ出した凸部P1があるシール不良を示している。
[例1]… 図3(b)に示すように、シール辺を参照直線L2として直線の方程式を算出する。また、外郭直線算出手段14aにて算出した基準直線L1の方程式を求める。そして、基準直線L1と参照直線L2の直線の方程式から基準直線L1と参照直線L2の交点とその交点の角度を求める。
なお、図3(c)に示すように、参照直線L2のシール辺をシール辺と垂直な方向に基準直線L1の端点が接するまで平行移動する。そして、平行移動してできるL1を斜辺とした直角三角形から角度θを算出するようにしてもよい。
次に、傾き算出手段15にて傾きを算出する具体例(例2、例3)として、図4(a)に示すような、例えば4方がシールされた複数のシール辺を持つ長方形状の包装材Wpに内容物Waが隙間なく収容された被検査部Wの透過画像が抽出された場合を例に、図4(b)、(c)、(d)を参照して説明する。なお、図4(a)の透過画像は、斜めにシールされて内容物Waが収容されたシール不良を示しており、例えば、シール機に対して斜めに包装材Wpがセッティングされたときに起こる不良である。
外形領域抽出手段12にて抽出した外形領域S1において、4つの頂点のうち、左上頂点をAとし、右周りに各頂点をB,C,Dとする。また、各シール辺は、辺AB、辺BC、辺CD、辺DAとし、そのうちの辺ABについて説明し、辺BC、辺CD、辺DAは、同様となる。
[例2]…図4(b)に示すように、検査対象のシール辺を参照直線L2として直線の方程式を算出する。また、外郭直線算出手段14aにて算出した基準直線L1の方程式を求める。そして、基準直線L1と参照直線L2の直線の方程式から基準直線L1と参照直線L2の交点とその交点の角度を求める。
なお、図4(c)に示すように、参照直線L2のシール辺をシール辺と垂直な方向に基準直線L1の端点が接するまで平行移動する。そして、平行移動してできるL1を斜辺とした直角三角形から角度θを算出するようにしてもよい。
[例3]…傾きを内容物Waの内角から求める例であり、図4(d)に示すように、外郭直線算出手段14aにて算出した検査対象のシール辺に対応する直線を基準直線L1とし、外郭直線算出手段14aにて算出する基準直線L1の両端に接する内容物Waの外郭の直線を参照直線L2として方程式を求める。そして、基準直線L1と参照直線L2の直線の方程式から基準直線L1と参照直線L2の交点である内角θ1と内角θ2を求める。
このように、傾きを内容物Waの内角から求めるようにすると、外形形状よらず、矩形形状となるべき内容物の輪郭のみから得られる傾きでシール不良の有無を判別することができる。これにより、斜めにシールされてもシールされる幅が同じで基準直線L1とシール辺とが平行となってしまう場合や、包装材Wpの形状が矩形状でない場合でもシール不良を検出することができる。
次に、分割領域内で傾き算出手段15にて傾きを算出する具体例(例4)として、図5(a)に示すような、例えば4方がシールされた複数のシール辺を持つ長方形状の包装材Wpに内容物が隙間なく収容され透過画像が抽出された場合を例に、図5(b)、(c)を参照して説明する。なお、図5(a)の透過画像は、シール部分中央に内容物がはみ出した凸部P1があるシール不良を示している。
[例4]…外郭直線算出手段14aが使用する直線近似の特性により、直線近似を行う外郭の中央付近の凸部は、近似直線の傾きへの影響が小さくなることがある。そのため、図5(b)に示すように、外郭直線算出手段14aにて算出する基準直線L1は、シール部分中央の凸部P1の影響が小さく、シール辺を参照直線とした参照直線L2とほぼ平行になってしまう。
このような場合は、図5(c)に示すように、設定入力部5による分割数の設定を2とし、これを基に、シール辺を2つにそれぞれ分けた分割領域を分割領域設定手段20aにて設定し、各分割領域ごとに傾きを算出する。
図5(c)では、外形領域抽出手段12にて抽出した外形領域S1において、4つの頂点のうち、左上頂点をAとし、右周りに各頂点をB,C,Dとする。また、各シール辺は、辺AB、辺BC、辺CD、辺DAとしており、各辺を横切る1点鎖線で分割した領域を外形分割領域S11〜外形分割領域S14としている。なお、傾きの算出は辺ABについて説明し、辺BC、辺CD、辺DAは、同様となる。
辺ABにおいては、外形分割領域S11と外形分割領域S12について、分割領域内で傾きを算出する。図5(c)に示すように、参照直線L2を分割されたシール辺とし、外郭直線算出手段14aにて算出した基準直線L1との傾きを求めると、外形分割領域S11では、凸部P1が外形分割領域S11の端になるため、傾きが強調されて算出されることがわかる。
このように、分割領域設定するようにすると、基準直線の長さが長くなるような被検査物や直線近似の特性によりシール辺と傾きが僅かしか現れないような場合であっても、傾きを際立たせることができ、シール不良の検査精度の向上を図ることができる。
なお、設定入力部5からの分割数の指定が、高さと幅方向で共通にして分割領域設定手段0bが外形分割領域S11〜外形分割領域S14を設定するように説明したが、これに限らず、高さと幅方向を別々に指定したり、より細分化して指定したりするなど、包装形態に合った指定とするようにしてもよい
次に、シール検査外領域を設定して傾き算出手段15にて傾きを算出する具体例(例5)として、図6(a)に示すような、例えば4方がシールされた複数のシール辺を持つ長方形状の包装材Wpに内容物が隙間なく収容され透過画像が抽出された場合を例に、図6(b)を参照して説明する。なお、図6(a)の透過画像は、シール不良としない凸部P2を含んだ、シール部分中央に内容物がはみ出した凸部P1があるシール不良を示している。
また、抽出された透過画像において、4つの頂点のうち、左上頂点をAとし、右周りに各頂点をB,C,Dとする。また、各シール辺は、辺AB、辺BC、辺CD、辺DAとしている
[例5]…図6(b)に示すように、設定入力部5による設定を下方(シール辺CD)からの高さh1とし、これを基に、シール検査外領域設定手段20aにてシール検査外領域S3が設定されている。このため、図3(b)と同様にシール辺を参照直線とした参照直線L2と外郭直線算出手段14aにて算出した基準直線L1の方程式から傾きを求めると、シール辺ABのシール部分では凸部P1を検出して傾きがあり、シール不良となる。しかし、シール辺DAのシール部分では、下方の凸部P2がシール検査外領域S3内に含まれるため検査対象外となり、シール不良とはならない。なお、シール辺DA及びシール辺BCのシール検査外領域S3内に含まれない部分は検査対象となるので、シール辺DA及びシール辺BCは、シール検査外領域S3を除いた領域を対象に傾きを求めて検査を行う。
このように、シール検査外領域を設定するようにすると、任意の領域をシール不良の検査から除外すことできるので、シール不良の検査が不要な箇所を持つ被検査物のシール検査など、包装形態に合ったシール不良の検査が可能となり、シール不良の検査の効率化や誤検出低減によるシール不良の検査精度の向上を図ることができる。
なお、設定入力部5から下方からの高さh1を指定することにより、シール検査外領域設定手段20aがシール検査外領域S3を設定するように説明したが、これに限らず、例えば、下方から割合い、中央部分の割合や寸法など、包装形態に合った指定とするようにしてもよい
以上のように、本実施の形態のX線検査装置1は、シール領域の大きさを指定せずに内容物の噛み込みなどのシール不良を検出するので、包装材に内容物が収容されてシールするときに、包装材の外形から内側方向へシール(接着部分)の大きさにばらつきがあっても、シール不良を検出することができる。
以上、本発明に係るX線検査装置及びX線検査方法の最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術などはすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
1 X線検査装置
2 搬送装置
2a 搬送ベルト
3 X線発生器
4 X線検出器
5 設定入力部
6 信号処理部
7 表示部
11 記憶手段
12 外形領域抽出手段
13 内容物領域抽出手段
14 直線算出手段
14a 外郭直線算出手段
15 傾き算出手段
16 シール不良判別手段
20 領域設定手段
20a シール検査外領域設定手段
20b 分割領域設定手段
L1 基準直線
L2 参照直線
M 駆動モータ
S1 外形領域
S2 内容物領域
S3 シール検査外領域
W 被検査物
Wa 内容物
Wp 包装材
X 搬送方向

Claims (7)

  1. 包装材(Wp)に内容物(Wa)が矩形状に収容される少なくとも一辺がシールされた被検査物(W)を搬送しながらX線を照射し、前記被検査物を透過したX線の透過画像を用いて前記被検査物のシール不良の有無を検査するX線検査装置(1)において、 前記透過画像における前記内容物の輪郭の、前記包装材のシールされた辺と対向する第1の部分について直線近似して得られる基準直線(L1)と、該シールされた辺または前記内容物の輪郭の第2の部分から得られる参照直線(L2)との傾きに基づいて、シール不良の有無を判別する信号処理部(6)を備えたことを特徴とするX線検査装置。
  2. 前記透過画像における前記シールされた辺の長さ方向を分割するための分割領域を設定する分割領域設定手段(20b)を備え、
    前記信号処理部が、前記分割領域設定手段により設定された分割領域毎にシール不良の有無を判別することを特徴とする請求項1に記載のX線検査装置。
  3. 前記信号処理部が、前記基準直線を含む近似直線を算出する外郭直線算出手段(14a)と、前記基準直線と前記参照直線との傾きを算出する傾き算出手段(16)と、前記傾き算出手段にて出した傾きが許容範囲内にあるか否かによりシール不良の有無を判別するシール不良判別手段(16)と、を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のX線検査装置。
  4. 前記傾き算出手段が、前記基準直線とシール部分を挟んで対向する前記包装材の辺を前記参照直線として傾きを算出することを特徴とする請求項3に記載のX線検査装置。
  5. 前記傾き算出手段が、前記基準直線と接する前記外郭直線算出手段が算出する近似直線を前記参照直線とし、前記基準直線と前記参照直線がなす内角を算出することを特徴とする請求項3に記載のX線検査装置。
  6. 前記シール不良の検査を対象外とするシール検査外領域を設定するシール検査外領域設定手段(20a)を備え、
    前記外郭直線算出手段が、前記内容物の輪郭から前記シール検査外領域を除いて直線近似し、近似直線を算出することを特徴とする請求項3から請求項5のいずれか1項に記載のX線検査装置。
  7. 包装材(Wp)に内容物(Wa)が矩形状に収容される少なくとも一辺がシールされた被検査物(W)を搬送しながらX線を照射し、前記被検査物を透過したX線の透過画像を用いて前記被検査物のシール不良の有無を検査するX線検査装置(1)において、前記透過画像における前記内容物の輪郭の、前記包装材のシールされた辺と対向する第1の部分について直線近似して基準直線(L1)を算出するステップと、前記基準直線と該シールされた辺または前記内容物の輪郭の第2の部分から得られる参照直線(L2)との傾きを算出するステップと、算出された傾きが許容範囲内にあるか否かによりシール不良の有無を判別するステップとを含むことを特徴とするX線検査方法。
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