JP6629633B2 - 電圧制御発振器 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波帯の発振信号を出力する電圧制御発振器に関する。
従来、可変容量素子に印加する電圧を変化させることにより共振器の共振周波数を変化させて、出力される発振信号の周波数を変化させる高周波電圧制御発振器が知られている(例えば、特許文献1を参照)。
特開平08−250931号公報
従来の高周波電圧制御発振器においては、出力段のトランジスタの出力信号を、発振用帰還回路を介して共振器にフィードバックすることにより発振させていた。従来のように帰還回路を用いて発振をさせる場合、異常発振が発生する可能性が高く、安定した動作をさせるための設計が困難であった。また、構造が複雑であるにもかかわらず高い精度が要求されるため、生産性の点でも問題があった。
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、高周波帯の電圧制御発振器の構成を簡易化することを目的とする。
本発明においては、印加する電圧によりリアクタンスが変化する可変リアクタンス部と、負性抵抗回路を有し、電界結合又は磁界結合した前記可変リアクタンス部のリアクタンスに応じた発振周波数の発振信号を発生する発振部と、前記発振部が発生する前記発振信号の周波数の整数倍の周波数の発振信号を出力する出力部と、を有する電圧制御発振器を提供する。
前記発振部は、例えば、第1スロットリングと、前記第1スロットリングに設けられた前記負性抵抗回路と、を有し、前記可変リアクタンス部は、前記第1スロットリングと離間して設けられた第2スロットリングと、前記第2スロットリングに設けられた可変容量素子と、を有し、前記第1スロットリングの内側と前記第2スロットリングの内側とが、所定の周波数より高い高周波信号を伝送する線路により結合されている。前記第1スロットリングの周長は、例えば、前記発振周波数の波長λと等しい長さである。
また、前記発振部は、前記発振周波数の波長λよりも長いスロットリングと、前記スロットリングに設けられた前記負性抵抗回路と、前記スロットリングの内側の領域を直流的に分離するスリットと、前記スリットにより分離された複数の領域のうち前記負性抵抗回路が設けられていない領域に設けられた可変容量素子と、を有してもよい。この場合、前記スリットは、前記複数の領域を直流的に分離し、かつ高周波的に結合してもよい。
また、前記発振部は、スロットラインと、前記スロットラインに設けられた前記負性抵抗回路と、を有し、前記可変リアクタンス部は、前記スロットラインと離間して設けられたスロットリングと、前記スロットリングに設けられた可変容量素子と、を有し、前記負性抵抗回路に電圧を印加する面と前記スロットリングの内側とが、所定の周波数より高い高周波信号を伝送する線路により結合されていてもよい。
また、前記発振部は、マイクロストリップリングと、前記マイクロストリップリングに設けられた前記負性抵抗回路と、を有し、前記可変リアクタンス部は、前記発振部と電界結合する可変容量素子を有してもよい。
また、前記発振部は、一部の領域が接続されていないマイクロストリップリングと、前記マイクロストリップリングに設けられた前記負性抵抗回路と、を有し、前記可変リアクタンス部は、前記マイクロストリップリングの前記一部の領域を含む領域に並列に形成されたマイクロストリップラインと、前記マイクロストリップラインに設けられた可変容量素子と、を有してもよい。
本発明によれば、高周波帯の電圧制御発振器の構成を簡易化することができるという効果を奏する。
本発明の概要を説明するための電圧制御発振器1を示す図である。 第1の実施形態に係る電圧制御発振器20の構成を示す図である。 第1の実施形態の変形例1に係る電圧制御発振器30の構成を示す図である。 第1の実施形態の変形例2に係る電圧制御発振器40の構成を示す図である。 第1の実施形態の変形例3に係る電圧制御発振器50の構成を示す図である。 第2の実施形態に係る電圧制御発振器60の構成を示す図である。 第3の実施形態に係る電圧制御発振器70の構成を示す図である。 第4の実施形態に係る電圧制御発振器80の構成を示す図である。 第5の実施形態に係る電圧制御発振器90の構成を示す図である。
[本実施形態の概要]
図1は、本発明の概要を説明するための電圧制御発振器1を示す図である。電圧制御発振器1は、高周波線路2と、負性抵抗回路3(3a,3b)と、可変リアクタンス回路4と、出力回路5とを有する。高周波線路2及び負性抵抗回路3は発振器として機能する。高周波線路2の周長は、発振信号の基本周波数f0の波長λ以上である。
高周波線路2は、例えばスロットライン又はマイクロストリップラインにより形成されている。高周波線路2には、負性抵抗回路3a及び負性抵抗回路3bが交差するように装荷されている。負性抵抗回路3a及び負性抵抗回路3bは、例えば、ガンダイオードのような負性抵抗素子、HEMT(High Electron Mobility Transistor)等を用いた負性抵抗回路、あるいは負性抵抗集積回路である。
電圧制御発振器1は、高周波線路2がスロットラインである場合、その内側導体にバイアス電圧を印加することにより高周波線路2に発振波動場が生じて、出力回路5を介して発振信号を出力する。高周波線路2の近傍には、高周波線路2と離間して可変リアクタンス回路4が設けられている。高周波線路2と可変リアクタンス回路4とは、直流的には分離され、電界結合又は磁界結合をすることにより高周波的に結合している。本明細書において、高周波的に結合しているとは、所定の周波数より高い高周波信号(例えば、ミリ波帯、テラヘルツ帯の信号)を伝達可能であることをいう。
可変リアクタンス回路4は、例えば、可変容量素子であるバラクタダイオードを有している。バラクタダイオードに印加する電圧を変化させることにより、可変リアクタンス回路4のリアクタンスが変化すると、高周波線路2において発生する発振信号の発振周波数が変化する。その結果、出力回路5からは、発振波動場の基本周波数f0の整数倍の発振信号が出力される。
このように、電圧制御発振器1は、負性抵抗回路3が設けられた高周波線路2と、高周波線路2と電界結合又は磁界結合する可変リアクタンス回路4と、を有する簡易な構造を有するので、低コストで良好な雑音特性を実現できる。また、設計が容易であり、安定して動作する電圧制御発振器を実現することができる。
以下、電圧制御発振器の具体的な実施形態について説明する。
<第1の実施形態>
図2は、第1の実施形態に係る電圧制御発振器20の構成を示す図である。電圧制御発振器20は、誘電体基板に設けられた、スロットリング21と、ガンダイオード22と、ガンダイオード23と、スロットリング24と、バラクタダイオード25と、マイクロストリップライン26と、スロットライン27と、を有する。スロットリング21、ガンダイオード22及びガンダイオード23は発振器として機能し、スロットリング24及びバラクタダイオード25は可変リアクタンス部として機能する。スロットライン27は、出力部として機能する。
スロットリング21は、円形など閉ループのスロットラインにより形成されており、発振信号の基本周波数f0における波長λとほぼ等しい周長を有している。スロットリング21には、ガンダイオード22及びガンダイオード23が、スロットリング21と交差するように装荷されている。図2においては、ガンダイオード22及びガンダイオード23が装荷されているが、発振動作は単一素子でも実現することができる。スロットリング21の外側を基準電位として、スロットリング21の内側にガンダイオード22及びガンダイオード23のバイアス電圧を印加することにより、スロットリング21には発振信号の定在波が生じる。図2における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示している。
ガンダイオード22及びガンダイオード23は、スロットリング21において互いに最も離れた位置に設けられている。すなわち、ガンダイオード22とガンダイオード23との直線距離は、スロットリング21の直径に等しい。
スロットリング24は、円形のスロットラインにより、スロットリング21と離間して形成されている。スロットリング24は、スロットリング21における発振信号の基本周波数f0での電界が最大になる位置の近傍に形成されている。スロットリング21における基本周波数f0での電界が最大になる位置は、ガンダイオード22とガンダイオード23との中間の位置である。
スロットリング24には、スロットリング24と交差するようにバラクタダイオード25が装荷されている。スロットリング24の内側に印加される制御電圧が変化することにより、バラクタダイオード25のリアクタンスが変化する。その結果、スロットリング21に発生する発振信号の周波数が変化する。
マイクロストリップライン26は、誘電体基板におけるスロットリング21及びスロットリング24が形成された面と反対側の面(以下、裏面という)において、スロットリング21の内側の領域とスロットリング24の内側の領域との間に形成されている。マイクロストリップライン26は、スロットリング21とスロットリング24とを高周波的に結合する。スロットリング24は、スロットリング21における発振信号の基本周波数f0における電界が最大になる位置の近傍に形成されていることから、スロットリング21とスロットリング24とが電界結合する。その結果、スロットリング24の内側に印加される制御電圧の大きさを変化させることにより、スロットリング21に発生する発振信号の周波数を変化させることができる。
スロットライン27は、スロットリング21と離間して形成されている。スロットライン27は、スロットリング21に生じた発振信号の定在波における電界が最大であり、電流が最小となる位置の近傍に設けられており、発振信号の基本周波数f0の2倍の周波数で電流が最大となる。したがって、スロットライン27からは、スロットリング21における発振信号の基本周波数f0の2倍の周波数の発振信号が出力される。
以上の通り、電圧制御発振器20においては、スロットリング24の内側に印加する制御電圧を変化させることにより、スロットライン27から出力される発振信号の周波数を変化させることができる。
[変形例1]
図3は、第1の実施形態の変形例1に係る電圧制御発振器30の構成を示す図である。図2に示す電圧制御発振器30は、図1に示した電圧制御発振器20におけるマイクロストリップライン26の代わりに、コプレーナ線路31及びエアブリッジ32を有する点で、電圧制御発振器20と異なり、他の点で同じである。図3における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示している。
コプレーナ線路31は、誘電体基板におけるスロットリング21及びスロットリング24と同一の面に形成されている。コプレーナ線路31は、先端が開放されており、スロットリング21とスロットリング24とを高周波的に結合する。コプレーナ線路31は、スロットリング21における発振信号の基本周波数f0における波長の約半分の長さλ/2を有しており、中心位置において、スロットリング21の電界が最大になるように形成されている。エアブリッジ32は、コプレーナ線路31の両側を高周波的に結合する。
[変形例2]
図4は、第1の実施形態の変形例2に係る電圧制御発振器40の構成を示す図である。電圧制御発振器40は、スロットリング21の周長が、発振信号の基本周波数f0における波長λの約1.5倍の長さである。ガンダイオード22及びガンダイオード23は、スロットリング21に沿って波長λだけ離れた位置に設けられている。図4における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示しており、スロットリング21を流れる電流は、スロットリング24と最も近い位置において最大になる。したがって、電圧制御発振器40においては、スロットリング21とスロットリング24とが磁界結合する。
電圧制御発振器40は、スロットリング21とスロットライン27との間にマイクロストリップライン41が設けられている点でも図2に示した電圧制御発振器20と異なる。マイクロストリップライン41は、誘電体基板の裏面に形成されており、スロットリング21の内側の領域とスロットライン27とを高周波的に結合する。このように、スロットリング21の内側の領域とスロットライン27とを高周波的に結合することにより、出力段がスロットリング24側に与える影響を抑制することができる。なお、マイクロストリップライン41は、コプレーナ線路であってもよい。
また、図4においては、スロットリング24が複数のバラクタダイオード25(25a,25b)を有する例を示している。このように、スロットリング24が有するバラクタダイオード25の数は任意である。
[変形例3]
図5は、第1の実施形態の変形例3に係る電圧制御発振器50の構成を示す図である。電圧制御発振器50においても、図4に示した電圧制御発振器40と同様に、スロットリング21の周長は、発振信号の基本周波数f0における波長λの約1.5倍の長さである。また、ガンダイオード22及びガンダイオード23は、電圧制御発振器40と同様の位置に設けられている。また、電圧制御発振器40と同様に、マイクロストリップライン41が形成されている。
電圧制御発振器50においては、スロットリング21を直流的に複数の領域に分離するスリット51が形成されている。図5における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示しており、スリット51は、スロットリング21において電流がゼロになる2点を通る位置に形成されている。
スリット51によって分離されたスロットリング21の第1の側(スロットリング21a)にガンダイオード22及びガンダイオード23が設けられており、第2の側(スロットリング21b)にバラクタダイオード25a及びバラクタダイオード25bが設けられている。スリット51によって分離されたスロットリング21の内側の複数の領域のうち、ガンダイオード22及びガンダイオード23が設けられている側の第1領域には、ガンダイオード22及びガンダイオード23のバイアス電圧が印加される。バラクタダイオード25a及びバラクタダイオード25bが設けられている第2領域には、制御電圧が印加される。
また、電圧制御発振器50においては、誘電体基板の裏面において、第2領域とスロットリング21の外側とを高周波的に結合するマイクロストリップライン52が形成されている。マイクロストリップライン52は、発振信号の基本周波数f0の波長の半分の長さλ/2を有しており、中心位置においてスロットリング21と交差する。マイクロストリップライン52により、その交差部は高周波的に短絡となるので、スロットリング21における発振の安定性を確保することができる。
<第2の実施形態>
図6は、第2の実施形態に係る電圧制御発振器60の構成を示す図である。図6における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示している。電圧制御発振器60は、スロットライン61と、ガンダイオード62と、ガンダイオード63と、スロットリング64と、バラクタダイオード65と、マイクロストリップライン66と、スロットライン67と、スロットライン68と、を有する。スロットライン61、ガンダイオード62及びガンダイオード63は発振部として機能し、スロットリング64及びバラクタダイオード65は可変リアクタンス部として機能する。スロットライン67及びスロットライン68は出力部として機能する。
スロットライン61は、発振信号の基本周波数f0における波長λの1.5倍の長さである。ガンダイオード62は、スロットライン61の一端から半波長の位置に設けられており、ガンダイオード63は、スロットライン61の他端から半波長の位置に設けられている。
スロットリング64及びバラクタダイオード65は、第1の実施形態におけるスロットリング24及びバラクタダイオード25に対応している。スロットリング64は、スロットライン61における電界が最大になる位置の近傍に形成されており、スロットライン61とスロットリング64とは電界結合する。スロットリング64の内側に印加する制御電圧を変化させることで、スロットリング64及びバラクタダイオード65のリアクタンスが変化し、スロットライン61で発生する発振信号の周波数が変化する。
スロットライン67及びスロットライン68は、スロットライン61の端部からλ/4の位置の電流が最小になる位置の近傍に形成されている。これらの位置においては、基本周波数f0の2倍の周波数において電流が最大になるので、スロットライン67及びスロットライン68からは、基本周波数f0の2倍の周波数の発振信号を出力することができる。
以上の通り、電圧制御発振器60においては、スロットリング64の内側に印加する制御電圧を変化させることにより、スロットライン67及びスロットライン68から出力される発振信号の周波数を変化させることができる。
<第3の実施形態>
図7は、第3の実施形態に係る電圧制御発振器70の構成を示す図である。図7における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示している。電圧制御発振器70は、マイクロストリップリング71と、ガンダイオード72と、ガンダイオード73と、マイクロストリップライン74と、バラクタダイオード75と、スロットライン76と、を有する。
マイクロストリップリング71は、周長が発振信号の基本周波数f0における波長λと等しい。ガンダイオード72及びガンダイオード73は、マイクロストリップリング71に沿って互いにλ/2だけ離れた位置に設けられている。
マイクロストリップライン74は、ガンダイオード72及びガンダイオード73からλ/4だけ離れた、マイクロストリップリング71における電界が最大となる位置の近傍に形成されており、マイクロストリップリング71と電界結合する。バラクタダイオード75は、カソードがマイクロストリップライン74に接続されている。高周波成分を阻止するチョーク回路(不図示)を介して、バラクタダイオード75のカソードに印加される制御電圧を変化させることにより、マイクロストリップライン74及びバラクタダイオード75から構成されるリアクタンス回路のリアクタンスが変化する。その結果、マイクロストリップリング71に発生する発振信号の周波数を変化させることができる。
スロットライン76は、ガンダイオード72及びガンダイオード73からλ/4だけ離れた、マイクロストリップリング71における電界が最大になる位置において、マイクロストリップリング71と直交する方向に形成されている。スロットライン76は、マイクロストリップリング71と反対側の面に形成されており、マイクロストリップリング71との間で磁界結合することにより、基本周波数f0の2倍の周波数の発振信号を出力する。
以上の通り、電圧制御発振器70においては、マイクロストリップライン74の内側に印加する制御電圧を変化させることにより、スロットライン76から出力される発振信号の周波数を変化させることができる。
<第4の実施形態>
図8は、第4の実施形態に係る電圧制御発振器80の構成を示す図である。図8における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示している。電圧制御発振器80は、マイクロストリップリング81と、ガンダイオード82と、ガンダイオード83と、マイクロストリップライン84と、バラクタダイオード85と、マイクロストリップライン86と、を有する。マイクロストリップリング81は、周長が発振信号の基本周波数f0における波長λの約1.5倍の長さである。
ガンダイオード82及びガンダイオード83は、マイクロストリップリング81に沿って互いにλ及びλ/2だけ離れた位置に設けられている。マイクロストリップリング81におけるガンダイオード82及びガンダイオード83がλ/2だけ離れた側において、ガンダイオード82及びガンダイオード83からλ/4の位置でマイクロストリップリング81が分断されており、この位置にマイクロストリップライン86が形成されている。マイクロストリップリング81、ガンダイオード82、ガンダイオード83及びマイクロストリップライン86は、Push−Push発振器として機能し、マイクロストリップライン86からは、基本周波数f0の2倍の周波数の発振信号を取り出すことができる。
マイクロストリップリング81におけるガンダイオード82及びガンダイオード83がλだけ離れた側において、ガンダイオード82及びガンダイオード83からλ/2の位置でもマイクロストリップリング81が分断されており、この近傍のマイクロストリップリング81に沿ってマイクロストリップライン84が形成されている。
マイクロストリップライン84の中央位置にはバラクタダイオード85が設けられており、マイクロストリップライン84に印加される制御電圧を変化させることにより、マイクロストリップライン84及びバラクタダイオード85から構成されるリアクタンス回路のリアクタンスが変化する。その結果、マイクロストリップライン86に発生する発振信号の周波数を変化させることができる。
<第5の実施形態>
図9は、第5の実施形態に係る電圧制御発振器90の構成を示す図である。図9における矢印は、発振信号の定在波における電界が最大になる位置を示している。電圧制御発振器90は、マイクロストリップリング91と、ガンダイオード92と、ガンダイオード93と、ガンダイオード94と、マイクロストリップライン95と、バラクタダイオード96と、スロットライン97と、スロットライン98と、を有する。
マイクロストリップリング91は、周長が発振信号の基本周波数f0における波長λの約1.5倍である。ガンダイオード92、ガンダイオード93及びガンダイオード94は、マイクロストリップリング91に沿って互いにλ/2だけ離れた位置に設けられている。スロットライン97は、ガンダイオード92とガンダイオード94との中間位置に形成されている。また、スロットライン98は、ガンダイオード93とガンダイオード94との中間位置に形成されている。スロットライン97及びスロットライン98からは、基本周波数f0の2倍の周波数を取り出すことができる。
マイクロストリップライン95は、ガンダイオード92及びガンダイオード93の中間位置、すなわちマイクロストリップリング91における電界が最大となる位置の近傍において、マイクロストリップリング91と並列に形成されており、マイクロストリップリング91と電界結合する。マイクロストリップライン95は、バラクタダイオード94のアノードと接続されている。高周波成分を阻止するチョーク回路(不図示)を介して、マイクロストリップライン95のアノードに印加される制御電圧を変化させることにより、ガンダイオード94及びマイクロストリップライン95から構成されるリアクタンス回路のリアクタンスが変化する。その結果、スロットライン97及びスロットライン98から出力される発振信号の周波数を変化させることができる。このように、電圧制御発振器90においては、制御電圧によって周波数が可変の複数の発振信号を取り出すことができるマルチポート電圧制御発振器を実現することができる。
<本実施形態の効果>
以上説明したように、各実施形態の電圧制御発振器は、印加する電圧によりリアクタンスが変化する可変リアクタンス部、及び可変リアクタンス部と電界結合又は磁界結合した発振部を有する。発振部は、スロットライン又はマイクロストリップラインと、負性抵抗素子又は負性抵抗回路、あるいは負性抵抗集積回路による簡易な構成で実現されており、可変リアクタンス部に印加する制御電圧を変化させることにより、周波数が可変の発振信号を出力することができる。
このように、発振部が簡易な構成を有するとともに、発振部が可変リアクタンス部と電界結合又は磁界結合により高周波的に結合されているので、高周波帯の電圧制御発振器の構成を簡易化することができる。その結果、高周波特性の安定性、設計の容易性、量産性の点で従来の高周波帯の電圧制御発振器よりも優れており、低コストで高周波帯の電圧制御発振器を提供することが可能になる。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
1 電圧制御発振器
2 高周波線路
3、33 負性抵抗回路
4 可変リアクタンス回路
5 出力回路
20、30、40、50、60、70、80 電圧制御発振器
21、24、64 スロットリング
22、23、62、63、72、73、82、83、92、93、94 ガンダイオード
25、65、75、85、96 バラクタダイオード
26、41、52 マイクロストリップライン
27、61、67、68、76、97、98 スロットライン
31 コプレーナ線路
32 エアブリッジ
51 スリット
66、74、84、86、95 マイクロストリップライン
71、81、91 マイクロストリップリング

Claims (7)

  1. 印加する電圧によりリアクタンスが変化する可変リアクタンス部と、
    負性抵抗回路を有し、電界結合又は磁界結合した前記可変リアクタンス部のリアクタンスに応じた発振周波数の発振信号を発生する発振部と、
    前記発振部が発生する前記発振信号の周波数の整数倍の周波数の発振信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記発振部は、
    第1スロットリングと、
    前記第1スロットリングに設けられた前記負性抵抗回路と、
    を有し、
    前記可変リアクタンス部は、
    前記第1スロットリングと離間して設けられた第2スロットリングと、
    前記第2スロットリングに設けられた可変容量素子と、
    を有し、
    前記第1スロットリングの内側と前記第2スロットリングの内側とが、所定の周波数より高い高周波信号を伝達する線路により結合されている、
    電圧制御発振器。
  2. 前記第1スロットリングの周長は、前記発振周波数の波長λと等しい長さである、
    請求項に記載の電圧制御発振器。
  3. 印加する電圧によりリアクタンスが変化する可変リアクタンス部と、
    負性抵抗回路を有し、電界結合又は磁界結合した前記可変リアクタンス部のリアクタンスに応じた発振周波数の発振信号を発生する発振部と、
    前記発振部が発生する前記発振信号の周波数の整数倍の周波数の発振信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記発振部は、
    前記発振周波数の波長λよりも長いスロットリングと、
    前記スロットリングに設けられた前記負性抵抗回路と、
    前記スロットリングの内側の領域を直流的に分離するスリットと、
    を有し、
    前記可変リアクタンス部は、
    前記スリットにより分離された複数の領域のうち前記負性抵抗回路が設けられていない領域に設けられた可変容量素子を有する、
    電圧制御発振器。
  4. 前記スリットは、前記複数の領域を直流的に分離し、かつ高周波的に結合する、
    請求項に記載の電圧制御発振器。
  5. 印加する電圧によりリアクタンスが変化する可変リアクタンス部と、
    負性抵抗回路を有し、電界結合又は磁界結合した前記可変リアクタンス部のリアクタンスに応じた発振周波数の発振信号を発生する発振部と、
    前記発振部が発生する前記発振信号の周波数の整数倍の周波数の発振信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記発振部は、
    スロットラインと、
    前記スロットラインに設けられた前記負性抵抗回路と、
    を有し、
    前記可変リアクタンス部は、
    前記スロットラインと離間して設けられたスロットリングと、
    前記スロットリングに設けられた可変容量素子と、
    を有し、
    前記負性抵抗回路に電圧を印加する面と前記スロットリングの内側とが、所定の周波数より高い高周波信号を伝達する線路により結合されている、
    電圧制御発振器。
  6. 印加する電圧によりリアクタンスが変化する可変リアクタンス部と、
    負性抵抗回路を有し、電界結合又は磁界結合した前記可変リアクタンス部のリアクタンスに応じた発振周波数の発振信号を発生する発振部と、
    前記発振部が発生する前記発振信号の周波数の整数倍の周波数の発振信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記発振部は、
    マイクロストリップリングと、
    前記マイクロストリップリングに設けられた前記負性抵抗回路と、
    を有し、
    前記可変リアクタンス部は、前記発振部と電界結合する可変容量素子を有する、
    電圧制御発振器。
  7. 印加する電圧によりリアクタンスが変化する可変リアクタンス部と、
    負性抵抗回路を有し、電界結合又は磁界結合した前記可変リアクタンス部のリアクタンスに応じた発振周波数の発振信号を発生する発振部と、
    前記発振部が発生する前記発振信号の周波数の整数倍の周波数の発振信号を出力する出力部と、
    を有し、
    前記発振部は、
    一部の領域が接続されていないマイクロストリップリングと、
    前記マイクロストリップリングに設けられた前記負性抵抗回路と、
    を有し、
    前記可変リアクタンス部は、
    前記マイクロストリップリングの前記一部の領域を含む領域に並列に形成されたマイクロストリップラインと、
    前記マイクロストリップラインに設けられた可変容量素子と、
    を有する、
    電圧制御発振器。



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