JP6629216B2 - 上気道感染症の治療のためのポリイノシン酸−ポリシチジル酸(ポリ(i:c))製剤 - Google Patents

上気道感染症の治療のためのポリイノシン酸−ポリシチジル酸(ポリ(i:c))製剤 Download PDF

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Description

本発明は、感染症または普通感冒を治療および/または予防するために用いる、ポリイノシン酸−ポリシチジル酸(polyinosinic-polycytidylic acid)(ポリ(I:C))、およびエンドウデンプン、アルファ化ジャガイモデンプン(pregelatinized potato starch)、ラクトース、微結晶性セルロース、ヒアルロン酸塩(hyaluronate)、またはグルコサミンの群から選択される担体ポリマーの微小粒子を含む組成物、ならびに感染症または普通感冒を予防および/または治療する必要がある患者が用いる前記組成物を含むデバイス、好ましくは経鼻送達系に関する。
普通感冒(上咽頭炎、急性ウイルス性鼻咽喉炎、急性コリーザ、または感冒としても知られる)は、主にウイルスによって引き起こされる上部呼吸器系のウイルス感染性疾患である。
ウイルス
普通感冒は、上気道のウイルス性感染症である。最も一般的に関係するウイルスは、99の公知の血清型を有するピコルナウイルス(picornavirus)の一種の、ライノウイルス(rhinovirus)(30〜50%)である。他には、コロナウイルス(coronavirus)(10〜15%)、インフルエンザウイルス(influenza)(5〜15%)、ヒトパラインフルエンザウイルス(human parainfluenza virus)、ヒトRSウイルス(human respiratory syncytial virus)、アデノウイルス(adenovirus)、エンテロウイルス(enterovirus)、およびメタニューモウイルス(metapneumovirus)が挙げられる。
合計で200を超える血清学的に異なるウイルス型が、感冒の原因となる。コロナウイルス(coronavirus)は、特に成人の感冒に関係する。30を超えるコロナウイルス(coronavirus)のうち、3または4種がヒトの感染症の原因となるが、それらのウイルスは研究室で成長させることが困難であり、したがって、それらの重要性はあまり十分に理解されていない。多くの異なるウイルス型と、それらの連続変異(continuous mutation)をする傾向のために、普通感冒に対する完全な免疫性を獲得することは不可能である。
臨床徴候および症状
上気道ウイルスの最初の兆しは、咽頭の痛みまたはチクチクする感じであることが多い。他の一般的な症状は、鼻汁、鼻詰まり、およびくしゃみである。これらに、結膜炎(伝染性結膜炎(pink eye))、筋肉痛、疲労、倦怠感、頭痛、脱力感、または食欲不振が伴うことがある。咳、および発熱は、およそ80%の陽性的中率で、上気道ウイルスではなく一般にインフルエンザの兆しである。症状は、乳児および幼児においてより重度である可能性があり、これらの場合は、発熱およびじんま疹を含むことがある。上気道ウイルスはまた、喫煙者においてもより重度であり得る。
ウイルス複製は、最初の接触後2〜6時間で始まる。症状は、通例、最初の感染後2〜5日で始まるが、場合によっては10時間ほどで起こることもある。症状は、発症後2〜3日でピークに達するが、それに対して、インフルエンザの発症は一定で即時性である。現在のところ、持続期間を縮める既知の治療はない。しかしながら、症状は通例7〜10日で自然に消失し、いくつかの症状は場合により3週間まで持続する。小児において、症例の35〜40%で10日間を超えて咳が続き、症例の10%で25日を超えて咳が続く。普通感冒は、ヒトにおける最も頻発する感染性疾患であり、平均的成人は1年当たり2〜4回感染症にかかり、平均的小児は6〜12歳の間、1年当たり数回感染症にかかる。米国において、感冒の発生率は秋(秋期)および冬に高く、ほとんどの感染症は9月から4月の間に発生する。季節性であるのは、学年度の始まりに起因するか、または人々がより多くの時間を屋内で過ごし(互いにより接近して)、ウイルス伝染の機会が増加することに起因し得る。
感染期間
普通感冒は、症状の最初の2〜3日の間に最も感染性であるが、しかしながら、発症前の数日間も感染性であり、症状が完全に消失するまでは依然としてある程度感染性であり得る。
ヒトライノウイルス(Human rhinovirus)
ヒトライノウイルス(Human rhinovirus)は、ピコルナウイルス科(Picornaviridae)エンテロウイルス属(Enterovirus)に属する。HRV粒子は、4種のポリペプチド(VP1、VP2、VP3、およびVP4)からなる、27〜30nmの、エンベロープを有さないカプシドから構成されている。このウイルスのカプシドは、およそ7200塩基の一本鎖RNAゲノムを含有する。ウイルス性にコードされたタンパク質(VPg)は、RNAゲノムの5’末端に共有結合している。ヒトライノウイルス(human rhinovirus)(HRV)による感染の臨床経過は、十分にキャラクタライズされている。HRVは、上気道および下気道、鼻粘膜、副鼻腔および中耳に感染し得て、感染により「普通感冒」の症状(上記参照のこと)を生じる。感染は自己制御性であり、典型的には上気道に限局されている。末梢白血球数は、感染の最初の2〜3日間で増加し得る。
HRV感染はまた、下気道の感染、中耳炎(特に幼児において)、および副鼻腔炎につながることもある。ライノウイルス(rhinovirus)感染からの重篤な合併症(肺炎など)はまれであり、乳児および幼児、特に気管支肺異形成症、先天性心疾患、未熟、および神経性疾患などの基礎疾患を有する乳児および幼児、ならびに免疫抑制された(骨髄移植レシピエント)成人に発生することが報告されている。ピコルナウイルス(Picornaviridae)科に属する他のウイルスは中枢神経系に感染し得るが(すなわち、ポリオウイルス(poliovirus)、エンテロウイルス(enterovirus))、HRVによるヒトの中枢神経系への感染は報告されていない。
治療
ライノウイルス(rhinovirus)感染症の治療、または普通感冒の予防のための、市販の抗ウイルス薬はない。ライノウイルス(rhinovirus)により引き起こされる上気道感染症の治療は、典型的には市販の(counter)抗ヒスタミン剤、アスピリン、咳止め薬、および抗鼻閉薬を用いた症状(くしゃみ、鼻閉、鼻漏、眼刺激、咽頭痛、咳、頭痛、発熱、悪寒)の管理に基づく。HRV感染の、より重篤な合併症(例えば肺炎)は、医学的に適切な標準治療を用いて処置される。
費用および医療ニーズ
世界保健機関のデータによると、昨年、USAにおいて、10億例を超える普通感冒が報告された。米国では、普通感冒により年間で7500万〜1億回の通院、控えめな見積もりで1年当たり77億ドルの費用につながる。米国人は、症状軽減のために、市販医薬品に29億ドル、処方薬にさらに4億ドルを費やしている。感冒のために、推定2200万〜18900万日の授業日が年間で失われている。結果として、親たちは在宅して自分の子どもたちを看護するために、12600万日の就業日を失った。感冒にかかった被雇用者が失った15000万日の就業日に加えると、感冒に関連した労働損失の総合的経済効果は、1年当たり200億ドルを超える。これは、労働から失われた時間の40%を占める。
気道上皮細胞は、ライノウイルス(rhinovirus)およびコロナウイルス(coronavirus)のような上気道(URT)感染体(infective agent)の初期標的である。これらのウイルスによる感染は、免疫系の感染細胞排除を反映する発症の前に起こるので、直接的抗ウイルス性治療介入は、極めて効果的であるとは示されそうにない。加えて、鼻粘膜中の直接的抗ウイルス性化合物の活性レベルを実現し維持することは、その化合物の代謝回転が高いため、非常に困難である。一方、身体の自己防衛を利用し、鼻上皮細胞中の抗ウイルス性状態を誘起することによる予防法は、引き続くウイルス曝露に対する有意な保護という結果を生み、同様に疾患関連の症状を軽減することが既に示されている。
感冒は1週間または2週間しか続き得ないが、重度の感冒は1か月間まで続くことがある。年齢と暴露に応じて、成人は1年当たり平均2〜3回の感冒、小児は6〜10回である。感冒ウイルスには何百もの異なる血清型があり、そのことが、全ての血清型に効果的となる標準のワクチン予防法の開発を不可能にしている。
対症療法は、一般に、刺激性の副作用を有する、睡眠誘発性の経口抗ヒスタミン薬および/または血管収縮性のうっ血除去薬の使用を伴う。対症療法の効果はほんのわずかであり、これらの副作用は、感染自体と同じほど衰弱させることが多い。予防が理想的な解決策であるが、前述の理由から、全ての異なる血清型に対する広く効果的なワクチンの可能性は、近い将来にとてもありそうにない。そのため、隔離されなければ、人々はこれらの感染病原体に定期的に、特に「寒い季節」中に暴露されることになり、そのため、広く効果的で簡便な副作用のない予防薬が、人々の健康と職場における生産性に大きな影響を有するであろう。
身体への「初期警告系」である自然免疫応答を標的とすれば、上述の問題点が解決されるであろう。鼻上皮細胞中に存在するこの警告系は、一度適切に刺激を受けると、ウイルスにより攻撃されていることを細胞が思考することへとつながり、抗ウイルス防御応答を誘発する。一度この防御応答が起きると、細胞は引き続くウイルス攻撃に対して抵抗性となる。1980年代後期に、いくつかの早期研究がなされて、自然免疫応答を誘発するインターフェロンなどの免疫刺激分子の使用が検討されたが、製造は高価であり、それらの分子の効果を制御することは困難であった。
本研究の目的は、測定可能で制御可能な様式で、例えば、数日毎にまたはさらには1週間に1回、自然免疫系を初回抗原刺激して(prime)、ウイルス性感染に対する保護を提供する方法で用いることができる、誘発性分子(triggering molecule)(ポリ(I:C))の製剤を開発することであった。以下に述べる手法は、有効性が実証されているが、非実用的である既存の作用薬(agent)のポリ(I:C)を使用し、製剤科学(formulation sciences)を用いてそれを簡便で効果的にする。
Toll様受容体3(TLR3)は、ヒトにおいてTLR3遺伝子によりコードされているタンパク質である。TLR3は、病原体認識および自然免疫の活性化において基礎的役割を果たす自然免疫系の、パターン認識受容体であるToll様受容体群に属する。TLRは、ショウジョウバエ属(Drosophila)からヒトまで高度に保存されており、構造的および機能的な類似性を共有している。TLRは、感染性因子(infectious agent)に発現している病原体関連分子パターン(PAMP)を認識し、効果的な免疫性の発達に必要なサイトカインの産生を媒介する。さまざまなTLRは、異なるパターンの発現を示す。このTLR3受容体はまた、気道上皮細胞によっても発現され、白血球の樹状亜集団に限局される。
TLR3は、二本鎖RNA(dsRNA)を認識する。二本鎖RNAは、ウイルス複製サイクル中に形成され得る、2本の相補鎖を有するRNAである。認識時に、TLR3は、NF−・Bのような転写因子、および他の細胞に抗ウイルス防御を増加するようにシグナルを送るI型インターフェロンの産生を増加させるためのインターフェロン制御因子3(IRF3)の活性化を誘起する。
TLR3の構造は、隣接する馬蹄形と接触する大きな馬蹄鉄形状を成しており、2つの馬蹄形の「ダイマー」を形成する。TLR3タンパク質表面の多くは、糖分子で覆われており、糖タンパク質を成すが、1つの表面上(2つの馬蹄形間で提示された結合部分を含む)に糖を含まない大きな表面がある。この表面はまた、正電気を帯びたアミノ酸が豊富な2つの異なるパッチも含有し、それは負電気を帯びた二本鎖RNAのための結合部位であり得る。
ポリイノシン−ポリシチジル酸(ポリ(I:C))は、MW分布が、例えば、3.600.000ダルトンまでの二本鎖RNA分子である。ポリ(I:C)は、ウイルスRNAを模倣し、自然免疫応答の既知の刺激物質である、Toll様受容体3(TLR3)のリガンドである。経鼻的に投与された場合、ポリ(I:C)は、鼻粘膜上皮中のインターフェロン・および・のような抗ウイルス性タンパク質の発現を誘起する。ポリ(I:C)は、ライノウイルス(rhinovirus)感染症の数および重症度を低減することが実証されている。
ポリ(I:C)は、通例、通常の水溶液中で不安定な分子である。現在のところ、効果的な治療上または予防上の効果を達成するために、ポリ(I:C)は、使用直前に再溶解され、2時間毎に投与される必要がある。患者のコンプライアンスを改善し、投薬頻度を減少させるために、安定であって、向上した有効性を示す新規製剤が開発されている。
ポリ(I:C)は、鼻上皮上の滞留時間を延長し、自然免疫系のより効果的で制御可能な刺激を提供することができる、数種の生体接着ポリマーと共に製剤化されている。
本発明は、ほぼ無期限に室温で保存でき、その自然免疫系−刺激活性を保持する独特の製剤を特定する。
本発明の製剤は、水溶性担体を含有し、低粘度特性という利点を有する。
ポリ(I:C)を含む組成物の製剤化にエンドウデンプンが用いられる場合、そのような組成物は、バイアル、管、またはデバイス(例えば噴霧器)に本発明の組成物を充填しなければならない場合に、同じ目的で用いられる任意のその他のデンプンと比較して、驚くべきことに、そのようなバイアル、管、またはデバイスの内側に対して粘着性の少ない挙動を示す。したがって、技術的な利点は、鼻内噴霧デバイスの内面に粘着する組成物が少ないため、前記ポリ(I:C)の用量(dosage)をより正確に、必要とする患者に投与することができることである。加えて、その製剤は、ポリ(I:C)の有効性を向上させ、さらにより大きなTLR3刺激活性を伴い、投薬頻度を極めてより少なくすることができる。
したがって、本発明は、ポリイノシン酸−ポリシチジル酸(ポリ(I:C))、およびエンドウデンプン、アルファ化ジャガイモデンプン、ラクトース、微結晶性セルロース、ヒアルロン酸塩、またはグルコサミンの群から選択される担体ポリマーの微小粒子を含む組成物に関する。本発明の目的のためには、ヒアルロン酸塩ではそのナトリウム塩が好ましく、グルコサミンでは、N−アセチル−D−グルコサミン形態が好ましい。微小粒子は、0.1・m〜100・mの間の平均粒度を有する粒子である。担体ポリマーは、植物のレンリソウ属(Lathyrus)から、より特定するとエンドウから得られるデンプンであることが好ましい。組成物に含まれるポリ(I:C)−担体ポリマーの小球体、または同様にいわゆる微小粒子は、噴霧乾燥プロセスなどの粒子形成プロセスにより生成される。
本発明によるポリ(I:C)/エンドウデンプンの比は、1/200(w/w)〜1/0.1(w/w)、好ましくは1/100(w/w)〜1/1(w/w)、さらにより好ましくは1/100(w/w)〜1/5(w/w)の範囲であるが、ポリ(I:C)/エンドウデンプンの比は1/12〜1/9(w/w)の間が最も好ましい。同一の範囲および比は、本発明に従って述べる他の担体に適用する。
本発明による組成物中の微小粒子のD50(=体積基準とした、粒子の累積篩下50%)は、0.1マイクロメータ〜200マイクロメータ、好ましくは1マイクロメータ〜50マイクロメータ、より好ましくは2マイクロメータ〜40マイクロメータ、さらにより好ましくは2マイクロメータ〜20マイクロメータ、最も好ましくは10マイクロメータ〜20マイクロメータの範囲である。
本発明の組成物はまた、有機溶媒を含む液体組成物であることができ、有機溶媒は、グリセロールもしくはエタノールまたはそれらの組合せをベースとする。
本発明の組成物は、ヒトおよび/または動物の薬剤(medicine)に用いることができ、「普通感冒」と呼ばれるものなどの、ヒト上気道のウイルス性感染症を予防および/または治療するために用いることが好ましい。動物使用として、本発明による組成物は、例えば、畜舎、納屋、鶏群などに、エアロゾル製剤として用いることができる。本組成物は、喘息および/またはCOPD(慢性閉塞性肺疾患)を患う患者に、来たる普通感冒症状を潜在的に予防および/または治療するために用いることができる。
上気道感染症を予防および/または治療する好ましい方法は、経鼻投与により実施される。
ポリイノシン酸−ポリシチジル酸(ポリ(I:C))、およびエンドウデンプン、アルファ化ジャガイモデンプン、ラクトース、微結晶性セルロース、ヒアルロン酸塩、またはグルコサミンの群から選択される担体ポリマーの微小粒子を含む本発明の組成物は、(ウイルス性)感染症または普通感冒の治療および/または予防のために用いることができ、この組成物は、1日〜1か月の範囲内の、より好ましくは数日毎またはさらには1週間に1回の時間間隔で、経鼻適用により投与される。
上述の組成物は、ポリ(I:C)/エンドウデンプンの比が、1/200(w/w)〜1/0.1(w/w)、好ましくは1/100(w/w)〜1/1(w/w)、さらにより好ましくは1/100(w/w)〜1/5(w/w)の範囲であるが、ポリ(I:C)/エンドウデンプンの比は1/12〜1/9(w/w)の間が最も好ましく、0.1マイクロメータ〜200マイクロメータ、好ましくは1マイクロメータ〜50マイクロメータ、より好ましくは2マイクロメータ〜40マイクロメータ、さらにより好ましくは2マイクロメータ〜20マイクロメータ、最も好ましくは10マイクロメータ〜20マイクロメータの範囲である、組成物中の微小粒子の粒度と組み合わせて、(ウイルス性)感染症または普通感冒の治療および/または予防のために用いることができ、前記組成物は、1日〜1か月の範囲内の、より好ましくは数日毎またはさらに1週間に1回の時間間隔で、経鼻適用により投与される。
本発明の一部はまた、本発明による組成物を含むデバイス、特に経鼻送達系である。
本発明によれば、ポリ(I:C)は、経鼻投与用に乾燥粉末として製剤化される。安定性を改善するために、ポリ(I:C)は、エンドウデンプンおよびポリ(I:C)を含有する水性混合物から噴霧乾燥される。
デンプンは、(1)鼻内で生体接着剤として作用する、および(2)ポリ(I:C)を安定化するための保護マトリックスとして役だつという、二重の機能を有すると考えられている。デンプン、特にエンドウデンプンは、アミラーゼを介する分解により蓄積が妨げられるため、経鼻適用に好ましい賦形剤である。
アミロペクチンを高含量で有するデンプン、または化学改変されたデンプンは、良好な粘膜付着を示す。特にアルファ化された蝋様のトウモロコシデンプン(高アミロペクチン)およびヒドロキシプロピル化アルファ化エンドウデンプン(化学改変された)は、冷水膨潤し、冷水可溶部分を含有し、その結果、ポリ(I:C)と低剪断で混合される場合、均質の分散体をもたらすため、本発明で用いられた。得られるデンプン分散体は、噴霧乾燥して均質の粉末にすることを可能にする、低度から中度の粘度を有する。
経鼻投与は、単一用量経鼻粉末デバイス(Aptar Pharma Germanyから提供される単位用量デバイス)を用いて実施されることが好ましい。単位用量デバイスは、能動送達系であり、患者が吸入する必要がなく、実行は患者に依存しないことを意味する。投薬は、超過気圧により制御される作動により実行される。ひと吹き当たりの投薬量(dose)は、噴霧乾燥された粉末中のポリ(I:C)の濃度および粉末の放出質量により決定される。粉末は、各ひと吹きに新しいデバイスを用いて、各鼻孔に投与される。
上述のように、ポリ(I:C)は、イノシン酸ナトリウム塩とシチジル酸ナトリウム塩の逆平行ポリヌクレオチド鎖で構成される合成の二本鎖RNAである。その鎖は、イノシン塩基とシトシン塩基との間に形成された水素結合により非共有結合で結び付いている。
ポリ(I:C)の平均鎖長は、300〜6,000塩基対の間の範囲であり、ほぼ180,000〜約3,600,000ダルトンに相当する。分子式は、(C1010NaOP)・(C11NaNP)である。
上述のポリ(I:C)は購入することができるが、例えば、以下の手順を用いて任意選択で研究室内で作製することもできる。
二本鎖生成物のポリ(I:C)は、ポリイノシン(I)およびポリシチジン(C)の個々のホモポリマーから製造される。ポリIおよびポリCは、ポリヌクレオチドホスホリラーゼ(PNPase)の存在下で、ヌクレオシド二リン酸イノシンおよびヌクレオシド二リン酸シチジンを個々に重合することにより合成される。各ヌクレオシド二リン酸塩を、PNPaseにより20〜24時間、個々に重合し、得られるリボ核酸ポリマーの長さを制御する。次に、酵素プロテインキナーゼを添加し、重合反応を終結させる。得られるホモポリマー(すなわち、一本鎖RNA分子)を加水分解し、各ポリマー生成物の分子量範囲を規定された範囲内に制御する。加水分解された生成物をエタノールで処理し、一本鎖RNA分子(ssRNA)を、溶液から沈殿させる。沈殿物を上澄み液から分離し、水に溶解させる。次に、ssRNAの溶液を濾過して微粒子を除去し、限外濾過して低分子量の混入物を除去し、次に凍結乾燥する。凍結乾燥したssRNA生成物を、生成物が規定内であることを確認するために、純度、分子量、および他の品質特性に関して個々に試験する。
個々の一本鎖ホモポリマー(ポリIおよびポリC)を、0.015M塩化ナトリウムに個々に溶解し、次に合わせて鎖をアニーリングさせて、二本の鎖からなる二本鎖生成物(double stranded duplex product)(ポリI:ポリC)を形成する。混合後、得られる溶液を濾過する。濾液を限外濾過して、低分子量の混入物を除去する。限外濾過した生成物を、次に凍結乾燥する。得られる二本鎖生成物を−20℃で保存する。凍結乾燥したdsRNA生成物を、生成物が規定内であることを確認するために、純度、分子量、および他の品質特性に関して試験する。
材料および方法
担体ポリマーを用いるポリ(I:C)の噴霧乾燥
エンドウデンプン、アルファ化ジャガイモデンプン、ラクトース、微結晶性セルロース、ヒアルロン酸塩、またはグルコサミンの群から選択される本発明による担体を用いる噴霧乾燥プロセスは、Buchi B290 Mini噴霧乾燥器(Buchi、Flawil、Switzerland)で実施された。脱塩水を0.2ミクロンの酢酸セルロースフィルター(Whatman FP30/0.2 CA−S)を用いて濾過し、ガラスビーカーに入れた。マグネチックスターラを用いて撹拌しながら、賦形剤を添加した。完全に溶解した時に、ポリ(I:C)を溶液に添加した。0.5%(w/w)の総固体濃度、および1/9(w/w)のポリ(I:C)/賦形剤の比を適用した。
追加のポリ(I:C)−エンドウデンプンの噴霧乾燥
噴霧乾燥プロセスは、Buchi B290 Mini噴霧乾燥器(Buchi、Flawil、Switzerland)で実施された。ヌクレアーゼ非含有水をガラスビーカーに添加し、エンドウデンプンを、デンプンが完全に分散するまでUltra Turax T25(Janke&Kunkel)を用いて混合しながら、添加する。ポリ(I:C)をヌクレアーゼ非含有水に溶解し、ポリ(I:C)が完全に溶解するまでマグネチックスターラで撹拌した。溶解したポリ(I:C)を、分散したエンドウデンプンに添加し、室温で撹拌し、ポリ(I:C)溶液を噴霧乾燥直前に調製する。4.5%(w/w)、10%(w/w)、または20%(w/w)の総固体濃度、および1/12(w/w)のポリ(I:C)/エンドウデンプンの比を適用した。
溶液を、噴霧乾燥器の最上部にある二流体ノズル(直径:0.7mm)へ、蠕動ポンプによって供給した。噴霧乾燥器を窒素フロー並流モードで操作した。噴霧乾燥した粒子を、サイクロンに取り付けられたリザーバー内に収集した。粒子を収集した後、ガラスシリンダーとサイクロンを室温まで冷却した。収集した粉末を褐色ガラス瓶に移し、この瓶をアルミニウムのベーパロックバッグ(vapor lock bag)内に置く。バイアルを室温で保存した。
本発明による他の担体の噴霧乾燥に関して、上記と同一のプロセスを用いて、1/9のポリ(I:C)/担体の比を適用した。
走査電子顕微鏡
直径+/−30〜50nmを有する金粒子を用いて試料をスパッタリングした。Everhart Thornley検出器を備えたFEI走査電子顕微鏡−Quanta 200F型を用いて、画像を作成した。
水分含量−カール・フィッシャー滴定
コンセプト(concept)の水分含量を直接容量カール・フィッシャー滴定により決定した。KF TITRATOR V30(Mettler Toledo、US)を用いる。粉末(50〜100mg)を、Hydranal(登録商標)Methanol Dry(Sigma Aldrich)が入っている滴定容器に移し、300秒間撹拌した。5mlビュレットを使用して、2mg/mlの濃度で、Hydranal(登録商標)Composite 2(Sigma Aldrich)を用いて滴定を実施した。終了のために、15・g/分の停止ドリフトを適用した。試料を3回分析した。
粒度の決定
粒度分布データを単に、着目している生成物の体積分布を基に評価する傾向がある。そのため、D10、D50およびD90の累積篩下の比較に対する評価が制限されることが多い。
しかしながら、異なる技術と計器により容易に異なる結果につながるという事実のために、dx累積篩下の比較は、常に単純であるとは限らないことがある。
加えて、データを異なる展望から見る(すなわち、他のパラメーターを用いる)ことにより、粒度(または粒形)分布データからより多くの情報を得ることができる。
粒度分布を決定するために、レーザー回折試験法を用いた。
Hydro2000S湿式分散モジュール(または同等のシステム)を備えたMalvern Mastersizer 2000レーザー回折計で分析を実施した。計器は、20nm〜2mmのサイズ範囲で、ブルーライトON検出モードで用いる。
インフルエンザマウスモデルにおける製剤のインビボ試験
全ての動物試験は、倫理委員会により承認され、国内および国際ガイドラインに従って実施された。8〜12週齢の雌のスイスマウス(Janvier)を用いた。全ての鼻腔内処置を、イソフルラン麻酔のもとで実施した。ある量の液体を投与するために、液滴を鼻孔の最上部に直接適用し、口を閉じることにより、液滴が鼻孔を介して鼻腔内に入ることを可能にした。噴霧乾燥したポリ(I:C)−担体粉末を、各実験の直前に新たに調製し、15・lの液体で投与した。製剤化されていないポリ(I:C)を、リン酸緩衝食塩水(PBS)中の1mg/mlの濃度で投与した。前処置は典型的には、曝露(チャレンジ(challenge))の2日または3日前に実施した。0日目に、マウス適合H1N1 PR(FLU PR1600517)を、LD90の10倍で25μlで(高容量曝露)またはLD90の1倍で15・lで(低容量曝露)、マウスに曝露した。曝露に続いて、マウスを、体重と行動を測定することにより、14日間毎日モニタリングし、マウスは、曝露の日と比較して体重減少が20%を超えた場合、またはマウスの行動が疾病の重篤な徴候を示した場合に安楽死させた。

本発明は、以下の態様を包含し得る。
[1]
ポリイノシン酸−ポリシチジル酸(ポリ(I:C))、およびエンドウデンプン、アルファ化ジャガイモデンプン、ラクトース、微結晶性セルロース、ヒアルロン酸塩、またはグルコサミンの群から選択される担体ポリマーの微小粒子を含む組成物。
[2]
前記担体ポリマーが、エンドウデンプンである、上記[1]に記載の組成物。
[3]
ポリ(I:C)−担体ポリマーの微小粒子が、噴霧乾燥プロセスなどの粒子形成プロセスにより生成される、上記[1]または[2]に記載の組成物。
[4]
ポリ(I:C)/エンドウデンプンの比が、1/200(w/w)〜1/0.1(w/w)の範囲である、上記[1]から[3]のいずれかに記載の組成物。
[5]
ポリ(I:C)/エンドウデンプンの比が、1/12(w/w)〜1/9(w/w)の間である、上記[4]に記載の組成物。
[6]
微小粒子のD 50が、0.1マイクロメータ〜200マイクロメータの範囲である、上記[3]から[5]のいずれかに記載の組成物。
[7]
前記組成物が、有機溶媒を含む液体組成物である、上記[1]から[6]のいずれかに記載の組成物。
[8]
前記有機溶媒が、グリセロールもしくはエタノールまたはそれらの組合せをベースとする、上記[7]に記載の組成物。
[9]
薬剤に使用するための、上記[1]から[8]のいずれかに記載の組成物。
[10]
感染症または普通感冒の治療および/または予防において使用するための、上記[1]から[8]のいずれかに記載の組成物。
[11]
経鼻投与により、上気道感染症を予防および/または治療するための医薬の製造のための、上記[1]から[8]のいずれかに記載の組成物の使用。
[12]
上記[1]から[8]のいずれかに記載の組成物を含む、デバイス、特に経鼻送達系。

Claims (38)

  1. ポリイノシン酸、ポリシチジル酸、水、およびエンドウデンプンからなる微粒子。
  2. ポリイノシン酸、ポリシチジル酸、水、およびエンドウデンプンから本質的になる微粒
    子。
  3. 前記微粒子が、噴霧乾燥粒子である、請求項1または2に記載の微粒子。
  4. 前記ポリイノシン酸およびポリシチジル酸の各々の平均鎖長は、ほぼ300塩基〜6,
    000塩基であるか、または、前記ポリイノシン酸およびポリシチジル酸の組合せの平均
    分子量が、ほぼ180kDa〜3,600kDaである、請求項1から3のいずれか一項
    に記載の微粒子。
  5. エンドウデンプンに対するポリイノシン酸およびポリシチジル酸の組合せの比が、1/
    200(w/w)〜1/0.1(w/w)の範囲である、請求項1から4のいずれか一項
    に記載の微粒子。
  6. 前記微粒子中のエンドウデンプンに対するポリイノシン酸およびポリシチジル酸の組合
    せの比が、1/100(w/w)〜1/1(w/w)である、請求項5に記載の微粒子。
  7. 前記微粒子中のエンドウデンプンに対するポリイノシン酸およびポリシチジル酸の組合
    せの比が、1/100(w/w)〜1/5(w/w)である、請求項6に記載の微粒子。
  8. エンドウデンプンに対するポリイノシン酸およびポリシチジル酸の組合せの比が、1/
    12(w/w)〜1/9(w/w)である、請求項7に記載の微粒子。
  9. 前記ポリイノシン酸およびポリシチジル酸が、それぞれナトリウム塩として存在する、
    請求項1から8のいずれか一項に記載の微粒子。
  10. 前記エンドウデンプンが、アルファ化エンドウデンプンである、請求項1から9のいず
    れか一項に記載の微粒子。
  11. 前記エンドウデンプンが、ヒドロキシプロピル化アルファ化エンドウデンプンである、
    請求項10に記載の微粒子。
  12. 前記ポリイノシン酸、ポリシチジル酸、水およびエンドウデンプンが、前記微粒子中で
    混合されている、請求項1から11のいずれか一項に記載の微粒子。
  13. 請求項1から12のいずれ一項に記載の複数の微粒子を含む、組成物。
  14. 前記複数の微粒子が、0.1μm〜200μmのDv50を有する、請求項13に記載
    の組成物。
  15. 前記複数の微粒子が、1μm〜50μmのDv50を有する、請求項14に記載の組成
    物。
  16. 前記複数の微粒子が、2μm〜20μmのDv50を有する、請求項15に記載の組成
    物。
  17. 前記複数の微粒子が、10μm〜20μmのDv50を有する、請求項16に記載の組
    成物。
  18. 前記組成物が液体である、請求項13から17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 前記組成物が、有機溶媒を含む、請求項18に記載の組成物。
  20. 前記有機溶媒が、グリセロール、エタノールまたはそれらの組合せである、請求項19
    に記載の組成物。
  21. 前記組成物が、複数の微粒子から本質的になる、請求項13から17のいずれか一項に
    記載の組成物。
  22. 請求項13から17または21のいずれか一項に記載の組成物であって、
    前記ポリイノシン酸、ポリシチジル酸、水およびエンドウデンプンが、前記微粒子中で
    混合されており、
    前記微粒子中のエンドウデンプンに対するポリイノシン酸およびポリシチジル酸の組合
    せの比が、1/100(w/w)〜1/1(w/w)であり、かつ、
    前記組成物が乾燥粉末である、組成物。
  23. 前記組成物が乾燥粉末である、請求項13から17のいずれか一項に記載の組成物。
  24. 前記組成物が、噴霧乾燥組成物である、請求項23に記載の組成物。
  25. 前記微粒子は、1か月間の室温における保存の間、安定である、請求項24に記載の組
    成物。
  26. 薬剤に使用するための、請求項13から25のいずれか一項に記載の組成物。
  27. 自然免疫応答の活性化に使用するための、請求項13から26のいずれか一項に記載の
    組成物。
  28. 対象における呼吸器系ウイルス上気道感染症の治療もしくは防止において使用するための、請求項13から27のいずれか一項に記載の組成物。
  29. 対象における呼吸器系ウイルス上気道感染症の治療もしくは防止において使用するための組成物であって、
    前記組成物は、複数の微粒子を含み、ここで、前記微粒子は、ポリイノシン酸、ポリシチジル酸、水、およびエンドウデンプンから本質的になる、組成物。
  30. 前記ウイルス感染症が、ヒトライノウイルス感染症またはインフルエンザウイルス感染症である、請求項28または29に記載の組成物。
  31. 対象が、慢性閉塞性肺疾患または喘息を有する、請求項28から30のいずれか一項に記載の組成物。
  32. 前記組成物が、経鼻投与に適している、請求項13から31のいずれか一項に記載の組成物。
  33. 自然免疫応答の活性化のための医薬の製造のための、請求項32に記載の組成物の使用。
  34. 呼吸器系ウイルス上気道感染症の治療もしくは防止に使用するための医薬の製造のための、請求項32に記載の組成物の使用。
  35. 呼吸器系ウイルス上気道感染症の治療もしくは防止に使用するための医薬の製造のための、組成物の使用であって、
    前記組成物は、複数の微粒子を含み、
    前記微粒子は、ポリイノシン酸、ポリシチジル酸、水、およびエンドウデンプンから本質的になる、使用。
  36. 前記ウイルス感染症が、ヒトライノウイルス感染症またはインフルエンザウイルス感染
    症である、請求項34または35に記載の組成物の使用。
  37. 請求項13から32のいずれか一項に記載の組成物を含む、経鼻送達デバイス。
  38. 組成物を含む経鼻送達デバイスであって、
    前記組成物は、複数の微粒子を含み、
    前記微粒子は、ポリイノシン酸、ポリシチジル酸、水、およびエンドウデンプンから本質的になる、経鼻送達デバイス。
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