JP6628683B2 - 液体触媒製造方法および製造装置 - Google Patents

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本発明は、液体触媒製造方法および製造装置に関し、コークス炉ガス脱硫設備に用いる液体触媒の製造に関する。
従来、製鉄所等では、コークス炉から水素やメタンを含むコークス炉ガスが生成される。コークス炉ガスは、他の設備の燃料として利用される。利用する際には、コークス炉ガスを脱硫設備に通し、硫化水素を除去している。コークス炉ガス脱硫設備には、コークス炉ガス中に液体触媒を含む脱硫吸収液を噴霧する湿式脱硫が用いられる。液体触媒としては、例えばピクリン酸水溶液が用いられる。
液体触媒は、例えば溶解槽に軟水(溶媒水)を貯留し、そこに触媒成分であるピクリン酸粉体を投入し、溶媒水中に溶解させることで製造される。この際、ピクリン酸粉体の溶解を促進するために、攪拌装置で溶媒水を攪拌することが行われている。
攪拌装置としては、軸流発生用のスクリューあるいはファンを用いるもの(特許文献1参照)、回転軸に沿って羽根を有し回転流れを発生させるもの(特許文献2参照)などが利用される。
特開平9−41279号公報 特開2014−188384号公報
前述のように、液体触媒としてピクリン酸水溶液が用いられる。しかし、ピクリン酸は、比重が1.8程度と水より重く、かつ難溶性である。このため、製造にあたって次のような問題があった。
ピクリン酸は、粉体状態で溶解槽内に投入されても、槽内の溶媒水に容易に溶解せず、溶解槽の底部に山状の堆積層を形成する。そこで、前述した攪拌装置を用いて溶媒水を攪拌し、ピクリン酸堆積層の表面に溶媒水を十分に接触させ、溶解を促進している。
しかし、従来の撹拌装置では、水流がピクリン酸堆積層の表面に接触しても、堆積層の表面のピクリン酸粉体を巻き上げるばかりで、溶解の促進に十分ではなかった。そして、溶解が不十分でありながら、巻き上げられたピクリン酸粉体で、溶解槽内のフィルタを閉塞させる等の不都合を生じる原因となっていた。
一方、ピクリン酸粉体の溶解を強化するために、攪拌装置の羽根やスクリューをピクリン酸堆積層の内部に埋没させた状態で回転させ、撹拌することも行われる。しかし、堆積層内で攪拌を行うと、ピクリン酸堆積層が崩壊し、堆積層を形成していた未溶解のピクリン酸粉体が大量に巻き上げられ、前述したフィルタの閉塞を招く。さらに、溶媒水へのピクリン酸の溶解が過剰となり、液体触媒としての触媒成分の濃度が高くなりすぎ、外部に供給された際にピクリン酸の再結晶や閉塞などのトラブルを生じる原因になっていた。
本発明は、過剰な攪拌を防止しつつ十分な溶解が得られる液体触媒製造方法および製造装置を提供することにある。
本発明の液体触媒製造方法は、コークス炉ガス脱硫設備に供給する液体触媒を製造する液体触媒製造方法であって、
溶解槽に溶媒水を貯留し、前記溶媒水中にピクリン酸粉体を投入し、前記溶解槽の底面に前記ピクリン酸粉体の堆積層を形成し、前記堆積層の内部で空気をバブリングさせることを特徴とする。
本発明では、ピクリン酸粉体の堆積層内で空気をバブリングすることで、バブルが通過する際にピクリン酸粉体と溶媒水とを広い面積で接触させることができる。さらに、バブルの通過時にピクリン酸粉体を振動させ、攪拌効果を得ることができる。これにより、溶媒水に対するピクリン酸粉体の溶解を促進でき、触媒成分として十分な溶解が得られる。
一方、堆積層内に吹き出されたバブルは、ピクリン酸粉体の隙間を通過するだけである。このため、堆積層を崩さないようにできるとともに、ピクリン酸粉体の巻き上げによる不都合や、触媒成分が過剰な濃度になる等の不都合を解消することができる。
本発明の液体触媒製造方法において、前記バブリングは、前記堆積層内を延びる送気管から下向きに空気を吹き出すことが好ましい。
このような本発明では、空気を吹き出す開口等が下向きとなるため、この開口から送気管内に溶解槽内の溶媒水やピクリン酸粉体が侵入することを防止できる。送気管内に溶媒水やピクリン酸粉体が侵入すると、これを排出するために強いブローなどを行う必要がある。しかし、空気を吹き出す向きを下向きとしておくことで、これらの侵入を未然に防止できる。
本発明において、堆積層内を延びる送気管から下向きに空気を吹き出す構造としては、孔やスリットなどの開口を用いることができる。孔やスリットは所定の細かさのネットで覆ってもよい。
本発明の液体触媒製造方法において、前記バブリングは、空気を吹き出す方向が、下向きかつ前記送気管の側方に向けて傾けられ、かつ側方へ吹き出す向きが前記送気管の連続方向に交互に逆向きとなるようにしてもよい。
このような本発明では、送気管の各々の両側の広い領域にわたってバブリングを行うことができる。
本発明の液体触媒製造方法において、前記バブリングは、所定の時間間隔で間欠的に行うことが好ましい。
このような本発明では、攪拌期間中はバブリングによる攪拌効果を得られるとともに、休止期間中は空気の供給を停止することができ、全体として少ない空気流量で攪拌力を確保することができる。
間欠的なバブリングとしては、所定の休止時間ののち、所定の攪拌時間でバブリングする等の運転パターンが採用できる。バブリング時の送気は、攪拌期間中一定量を送気するパターンや、漸増したのち一定量を送気し、漸減して休止する台形状のパターン、漸増してピークに達したのち漸減する三角形のパターンなど、種々のパターンを採用することができる。
このような送気パターンは、送気管に空気を供給する装置において、送気制御弁の開閉により行うことができ、弁制御は制御装置により自動運転することができる。
本発明の液体触媒製造装置は、コークス炉ガス脱硫設備に供給する液体触媒を製造する液体触媒製造装置であって、
溶媒水を貯留しかつ底面にピクリン酸粉体の堆積層が形成される溶解槽を有し、
前記溶解槽に前記堆積層内を延びる送気管が設置されていることを特徴とする。
このような本発明では、前述した本発明の液体触媒製造方法に基づく運転を行うことで、同方法で説明した通りの作用効果を得ることができる。
本発明によれば、堆積層内での空気バブリングによる攪拌を行うことで、過剰な攪拌を防止しつつ十分な溶解が得られる液体触媒製造方法および製造装置を提供することができる。
本発明の一実施形態の液体触媒製造装置を示す模式図。 前記実施形態の溶解槽を示す正面図。 前記実施形態の溶解槽を示す平面図。 前記実施形態の溶解槽を示す側面図。 前記実施形態の溶解槽内のフィルタを示す断面図。 前記実施形態の溶解槽に設置された送気管を示す側面図。 前記実施形態の送気管の断面を示す拡大断面図。 前記実施形態の送気管の異なる位置の断面を示す拡大断面図。 前記実施形態の空気流量と触媒濃度との関係を示すグラフ。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、液体触媒製造装置1は、コークス炉ガス脱硫設備の一部を構成し、湿式脱硫処理に用いられる液体触媒としてのピクリン酸水溶液を製造するものである。
液体触媒製造装置1は、ピクリン酸水溶液Wpを貯蔵する貯蔵タンク10と、溶媒水Wにピクリン酸粉体Pを溶解させてピクリン酸水溶液Wpを製造する溶解槽20とを有する。
貯蔵タンク10は、所定量のピクリン酸水溶液Wpを貯蔵可能なタンク本体11を有する。
タンク本体11には、ピクリン酸水溶液Wpをコークス炉ガス脱硫設備の再生塔2に供給する配管12が接続されている。配管12の途中には、ポンプ121および調整弁122が設置されている。
タンク本体11には、溶解槽20からのピクリン酸水溶液Wpが通る配管13が接続されている。配管13の途中には、ポンプ131および調整弁132が設置されている。配管13の途中には、ピクリン酸水溶液の戻り配管133が接続されている。
タンク本体11の内部には、貯留するピクリン酸水溶液Wpの温度を調節するために、蒸気配管111が設置されている。
蒸気配管111には、低圧蒸気供給源4から蒸気が通る配管14が接続されている。配管14の途中には、調整弁141が設置されている。
配管14の途中には、分岐配管142が接続され、その途中には調整弁143が設置されている。分岐配管142は、溶解槽20から貯蔵タンク10に至る配管13に接続され、この配管13を通るピクリン酸水溶液Wpの温度調整が可能である。
溶解槽20は、所定量のピクリン酸水溶液Wp(ピクリン酸粉体Pが既に溶解されている溶媒水W)を貯蔵可能な溶解槽本体21を有する。ピクリン酸粉体Pは、ピクリン酸粉体供給源5から供給され、溶解槽本体21に手作業で投入される。
溶解槽本体21には、溶媒水供給源6から溶媒水Wが通る配管16が接続されている。配管16の途中には、調整弁161が設置されている。
溶解槽本体21の内部には、空気バブリングによる攪拌を行うための送気管22が設置されている。
送気管22には、空気供給源7からの空気Aが通る配管17が接続されている。配管17の途中には、調整弁171が設置されている。
図2、図3および図4には、溶解槽20の詳細が示されている。
溶解槽20は、直方体状に形成された溶解槽本体21を有する。溶解槽本体21の内部は、仕切板211で仕切られている。この仕切板211により、溶解槽本体21の内部は溶解室201と送出室202とに仕切られている。
溶解室201には、図1で説明した溶媒水供給源6からの配管16が接続されている。
溶解槽本体21の上面には、溶解室201に連通する触媒粉体投入口215が形成されている。触媒粉体投入口215には、前述したピクリン酸粉体供給源5から供給されるピクリン酸粉体Pが手作業で投入され、溶解室201に供給される。
溶解槽本体21の上面には、溶解室201に連通する溶媒水供給口216が形成されている。前述した溶媒水供給源6からの配管16は、溶媒水供給口216に接続され、ここから溶媒水Wが溶解室201に供給される。
従って、溶解室201においては、貯留されているピクリン酸水溶液Wpに、溶媒水供給口216からの溶媒水Wが補充されるとともに、そこに触媒粉体投入口215からのピクリン酸粉体Pが投下される。その結果、投下されたピクリン酸粉体Pと補充された溶媒水Wとにより、新たなピクリン酸水溶液Wpが生成される。
図5に示すように、仕切板211には、上端から所定高さまで切り欠いて流出部212が形成されている。従って、溶解室201内のピクリン酸水溶液Wpは、水位が流出部212の下縁より高くなった時点で送出室202内へ流出する。
流出部212にはフィルタ214が設置されており、送出室202内へ流出するピクリン酸水溶液Wpから未溶解のピクリン酸粉体Pが濾過される。フィルタ214は、溶解槽本体21の上面のカバー217を開いて保守点検等することができる。
送出室202には、図1で説明した貯蔵タンク10への配管13が接続されている。
溶解槽本体21の下面には、送出室202に連通する液体触媒送出口213が形成されている。前述した貯蔵タンク10への配管13は、液体触媒送出口213に接続され、ここから送出室202内のピクリン酸水溶液Wpが貯蔵タンク10へと送出される。
前述した通り、溶解室201においては、触媒粉体投入口215から投入されたピクリン酸粉体Pが、溶解室201に貯留されたピクリン酸水溶液Wp(溶媒水Wが補充された分希釈されている)に溶解される。
ただし、ピクリン酸粉体Pは、ピクリン酸水溶液Wp(溶媒水W)に容易に溶解するものではなく、触媒粉体投入口215の直下の溶解室201の底面に、略円錐状の堆積層Psを形成する(図2参照)。
ここで、堆積層Psが形成される部位には、図1で説明した送気管22が設置されている。送気管22には、配管17を介して空気供給源7からの空気Aが供給され、送気管22からバブルBとして堆積層Psの内部に放出される。これにより堆積層Psの内部でバブリングが行われ、堆積層Psに対する緩やかな攪拌が行われる。
図2、図4および図5に示すように、送気管22は、溶解室201の下部に、底面に沿って水平に配置されている。
図2および図3に示すように、送気管22は、2本が平行に、かつ触媒粉体投入口215の中心位置を挟んで両側に配置されている。
このような配置により、触媒粉体投入口215から投入されたピクリン酸粉体Pが溶解室201の底面に堆積層Psを形成した際に、2本の送気管22が堆積層Psに埋設されることになる。その結果、堆積層Ps内にバブリングを行うことができる。
図6に示すように、送気管22は、溶解室201を横断する長さのパイプであり、その下面には所定間隔で、複数の通気孔221,222が交互に形成されている。
そして、送気管22の一端に配管13からの空気Aを供給することで、通気孔221,222の各々からバブルBとして放出され、堆積層Ps内でバブリングが行われる。
図7に示すように、通気孔221は、送気管22の下面側に形成されている。一対の送気管22の通気孔221は、下向きかつ互いに反対向きとなるように角度を付けられており、一対の通気孔221からのバブルBは、互いに反対側向きに、それぞれ触媒粉体投入口215から離れる側に向けて生成される。
図8に示すように、通気孔222は、送気管22の下面側に形成されている。一対の送気管22の通気孔222は、下向きかつ互いに向かい合うように角度を付けられており、一対の通気孔222からのバブルBは、互いに近づく向きに、つまり触媒粉体投入口215に向けて生成される。
このように、バブルBを吹き出す向きが逆になった通気孔221,222が交互に設置されることで、送気管22の各々の両側の広い領域にわたってバブリングを行うことができる。
本実施形態では、堆積層Ps内でのバブリングは、各々の送気管22の調整弁171の開閉により間欠的に行われる。
調整弁171を開いて送気管22からバブリングを開始し、堆積層Psの攪拌を行う。
攪拌状態で所定時間が経過したら、調整弁171を閉じ、バブリングを休止する。
休止状態で所定時間が経過したら、再び調整弁171を開き、バブリングを行う。
これらにより、所定時間にわたる攪拌期間と、所定時間にわたる休止期間とが繰り返される。
このように、攪拌動作を間欠的に繰り返すことで、攪拌期間に十分な空気量のバブリングを行って攪拌効果を高めるとともに、休止期間には空気Aの消費を抑制することができる。
本実施形態において、攪拌動作時に、各々の送気管22の調整弁171は、それぞれ空気Aの流量が140(Nm/h)/m以下となるように調整される。
このような設定により、ピクリン酸水溶液Wpにおけるピクリン酸の濃度、つまり触媒成分濃度を3wt%以下に制御することができ、過剰な濃度による再結晶などの不都合を回避することができる。
図9には、空気Aの流量(横軸)と、ピクリン酸水溶液Wpにおける触媒濃度(縦軸)との関係が示されている。
同図において、上の斜線範囲(触媒濃度が3.0Wt%以上)は、触媒濃度が高すぎて再結晶化し、閉塞などのトラブルを生じる可能性が高まる範囲である。
また、下の斜線範囲(触媒濃度が1.0Wt%以下)は、触媒濃度が低すぎて処理効率が低く、設備大規模化が必要になる範囲である。
図9において、空気Aの流量が20(Nm/h)/mのとき、触媒濃度は2.0Wt%であり、上下の斜線範囲には入っていない。ここで、空気Aの流量を増してゆくと、
空気Aの流量が140(Nm/h)/mのとき、触媒濃度は3.0Wt%に達し、それ以上の空気流量は上の斜線範囲に入ってしまう。
このようなことから、空気Aの流量が140(Nm/h)/m以下となるように、送気管22の調整弁171を調整することが望ましい。
なお、調整弁171の操作およびバブリングの間欠動作は、作業員が行ってもよいし、シーケンサなどで自動実行してもよい。
以上に説明した本実施形態においては、次のような効果が得られる。
本実施形態では、ピクリン酸粉体Pの堆積層Ps内で、空気AによるバブルBを吹き出してバブリングすることで、バブルBが通過する際に、ピクリン酸粉体Pとピクリン酸水溶液Wp(溶媒水W)とを、広い面積で接触させることができる。
さらに、バブルBの通過時にピクリン酸粉体Pを振動させ、攪拌効果を得ることができる。これにより、溶媒水Wに対するピクリン酸粉体Pの溶解を促進でき、触媒成分として十分な溶解が得られる。
一方、堆積層Ps内に吹き出されたバブルBは、ピクリン酸粉体Pの隙間を通過するだけである。このため、堆積層Psを崩さないようにできるとともに、ピクリン酸粉体Pの巻き上げによる不都合や、ピクリン酸水溶液Wpにおける触媒成分が過剰な濃度になる等の不都合を解消することができる。
本実施形態では、バブリング時の空気Aの流量が140(Nm/h)/m以下としたので、ピクリン酸水溶液Wpにおけるピクリン酸の濃度、つまり触媒成分濃度が3wt%以下に制御することができ、過剰な濃度による再結晶などの不都合を回避することができる。
本実施形態では、堆積層Ps内を延びる送気管22を設置し、送気管22の通気孔221,222から空気AのバブルBを下向きに空気を吹き出すようにした。
このため、例えば休止期間などに、通気孔221,222から送気管22内に、溶解室201内のピクリン酸水溶液Wp(溶媒水W)やピクリン酸粉体Pが侵入することを防止できる。
送気管22内にピクリン酸水溶液Wpやピクリン酸粉体Pが侵入すると、これを排出するために強いブローなどを行う必要がある。しかし、通気孔221,222の向き、つまり空気Aを吹き出す向きを下向きとしておくことで、これらの侵入を未然に防止できる。
本実施形態では、交互に配置された通気孔221,222の向きを下向きかつ互いに逆向きとすることにより、空気AのバブルBを吹き出す方向が、下向きかつ交互に逆向きとなるようにした。このため、送気管22の各々の両側の広い領域にわたってバブリングを行うことができる。
本実施形態では、バブリングを行う攪拌期間と、バブリングを休止する休止期間とを繰り返すことにより、所定の時間間隔で間欠的にバブリングを行うようにした。
これにより、攪拌期間中はバブリングによる攪拌効果を得られるとともに、休止期間中は空気の供給を停止することができ、全体として少ない空気流量で攪拌力を確保することができる。
なお、本発明は、前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは、本発明に含まれる。
前記実施形態において、送気管22に交互に通気孔221,222を設け、通気孔221は2本の送気管22の各々が互いに離れる向きに傾け、通気孔222は2本の送気管22の各々が互いに近づく向きに傾けた。ただし、2本の送気管22の通気孔221が互いに同じ向きであり、2本の送気管22の通気孔222が互いに同じ向きであってもよく。
前記実施形態において、通気孔221,222を交互に傾けて設置したが、全て傾けずに直下に向けてもよい。
前記実施形態では、堆積層Ps内を延びる送気管22から下向きに空気を吹き出す構造として、通気孔221,222を設けたが、これはスリットなど他の形状の開口であってもよい。さらに、孔やスリットは所定の細かさのネットで覆ってもよい。
前記実施形態では、間欠的なバブリングとして、所定の休止時間にわたる休止期間ののち、所定の攪拌時間にわたる攪拌期間でバブリングする運転パターンを採用した。この際、攪拌期間つまりバブリング時の送気は、攪拌期間中一定量を送気するパターンや、漸増したのち一定量を送気し、漸減して休止する台形状のパターン、漸増してピークに達したのち漸減する三角形のパターンなど、種々のパターンを採用することができる。
このような送気パターンは、送気管22の調整弁171など、送気管22に空気を供給する機構を用いて行うことができ、これらの弁制御は手動のほか制御装置により自動運転としてもよい。
本発明は、液体触媒製造方法および製造装置に関し、コークス炉ガス脱硫設備に用いる液体触媒の製造に利用できる。
1…液体触媒製造装置、2…再生塔、4…低圧蒸気供給源、5…ピクリン酸粉体供給源、6…溶媒水供給源、7…空気供給源、10…貯蔵タンク、11…タンク本体、111…蒸気配管、12〜17…配管、121…ポンプ、122…調整弁、131…ポンプ、132…調整弁、133…戻り配管、141…調整弁、142…分岐配管、143…調整弁、161…調整弁、171…調整弁、20…溶解槽、201…溶解室、202…送出室、21…溶解槽本体、211…仕切板、212…流出部、213…液体触媒送出口、214…フィルタ、215…触媒粉体投入口、216…溶媒水供給口、217…カバー、22…送気管、221,222…通気孔、A…空気、B…バブル、P…ピクリン酸粉体、Ps…堆積層、W…溶媒水、Wp…ピクリン酸水溶液。

Claims (5)

  1. コークス炉ガス脱硫設備に供給する液体触媒を製造する液体触媒製造方法であって、
    溶解槽に溶媒水を貯留し、前記溶媒水中にピクリン酸粉体を投入し、前記溶解槽の底面に前記ピクリン酸粉体の堆積層を形成し、前記堆積層の内部で空気をバブリングさせることを特徴とする液体触媒製造方法。
  2. 請求項1に記載した液体触媒製造方法において、
    前記バブリングは、前記堆積層内を延びる送気管から下向きに空気を吹き出すことを特徴とする液体触媒製造方法。
  3. 請求項に記載した液体触媒製造方法において、
    前記バブリングは、空気を吹き出す方向が、下向きかつ前記送気管の側方に向けて傾けられ、かつ側方へ吹き出す向きが前記送気管の連続方向に交互に逆向きとされていることを特徴とする液体触媒製造方法。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載した液体触媒製造方法において、
    前記バブリングは、所定の時間間隔で間欠的に行うことを特徴とする液体触媒製造方法。
  5. コークス炉ガス脱硫設備に供給する液体触媒を製造する液体触媒製造装置であって、
    溶媒水を貯留しかつ底面にピクリン酸粉体の堆積層が形成される溶解槽を有し、
    前記溶解槽に前記堆積層内を延びる送気管が設置されていることを特徴とする液体触媒製造装置。
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