JP6628128B2 - 現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、現像装置、プロセスカートリッジ及び画像形成装置に関するものである。
従来、磁性キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤を担持する現像剤担持体としての現像スリーブ上に担持された現像剤の量を規制する現像剤規制部材を備え、その現像剤規制部材が非磁性部材と磁性部材とからなる現像装置が知られている。
例えば、特許文献1には、磁性部材としての磁性板が非磁性部材としての非磁性板の現像スリーブによる現像剤搬送方向上流側の側面に固定され、現像スリーブの外周面に対面する磁性板の端面が非磁性板の先端よりも突出している現像装置が開示されている。
この現像装置によれば、中空体の現像スリーブに内蔵されている磁界発生手段としての磁石の汲み上げ磁極の磁力によって現像スリーブ上に汲み上げられる。その汲み上げられた現像剤は、搬送磁極と、これよりも現像スリーブによる現像剤搬送方向下流側(以下、下流側という。)にあって搬送磁極とは逆の極性の規制磁極との間の磁界の作用で現像スリーブ上に拘束する。そして、現像スリーブの回転に伴って現像剤規制部材の磁性板と現像スリーブとの隙間(ドクタギャップ)に搬送される。その現像剤は非磁性板のみの現像剤規制部材に比べて磁性板と規制磁極との間の強い磁界によってより略直線状に穂立ちすることで穂と穂の隙間が広がる。これにより、ドクタギャップを通過する現像剤の密度を、非磁性板のみの現像剤規制部材に比べて下げられ、ドクタギャップを狭くせずに現像領域に搬送される現像剤の量を減らせるとされている。
現像装置において、規制磁極による法線方向磁束密度が現像スリーブ上で最大となる地点(以下、ピーク点という。)では、規制磁極による法線方向の磁力が最も強く、例えばN極の規制磁極から出る磁力線が現像スリーブの外周面の法線方向にむかっている。そのため、当該ピーク点に搬送されてきた現像剤は穂立ちする。そのため、通常、当該ピーク点に対向する位置に、現像剤規制部材を配置する。
上記特許文献1に開示の現像装置では、ピーク点に対向する位置に配置された非磁性板の現像スリーブによる現像剤搬送方向上流側の側面に磁性体が固定されている。このため、磁性板の端面はピーク点よりも現像スリーブによる現像剤搬送方向上流側に寄った位置に配置されることになる。磁性板が配置されていないときは、通常、搬送磁極と規制磁極との間の現像スリーブ表面近傍には、現像剤をドクタギャップに搬送するための磁力線が存在している。ところが、磁性板を配置されると、その磁力線のうちの一部は、現像スリーブ表面に対し高さを有する磁性板を通り、現像スリーブ表面から遠くなる。その結果、搬送磁極と規制磁極との間の現像スリーブ表面近傍に存在する磁力線が非磁性板のみの現像剤規制部材に比べて減り、現像剤の搬送力が低下する。この状態で、例えば現像剤の劣化が現像スリーブによる現像剤搬送方向に対し直交する方向(軸方向)で部分的に進んで現像剤に含まれる添加剤が磁性キャリアに付着して現像剤の流動性が落ちると、低い現像剤の搬送力では現像スリーブ表面に対し遠い現像剤上層部と現像スリーブ表面に対し近い現像剤下層部とが共に現像スリーブの回転移動に対して追従し難くなる部分があらわれてしまう。その追従し難い部分が軸方向で部分的に生じ、その現像剤がドクタギャップを通過して規制されると、ドクタギャップを通過する現像剤の量に軸方向のムラが生じる。このため、それが画像濃度ムラの原因となっていたことが判明した。
上述した課題を解決するために、請求項1の発明は、磁界発生手段を中空体内に配置して移動し、該磁界発生手段の磁力により該中空体の外周面上に磁性キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、非磁性部材と磁性部材とからなり、かつ該現像剤担持体上の現像剤の量を規制する現像剤規制部材とを備え、前記磁界発生手段は、前記現像剤規制部材により規制される前記現像剤担持体上の現像剤を穂立ちさせるための磁力を発生させる磁極を備え、前記磁性部材は前記非磁性部材に対し現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側に設置させる現像装置において、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分が、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記非磁性部材の部分よりも前記現像剤担持体側に突出し、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分における前記現像剤搬送方向の上流端と前記現像剤担持体の中心とを結んだ仮想線が前記現像剤担持体の外周面に交差した箇所について、前記磁極による磁界によって前記現像剤担持体上の現像剤に対し働く磁気力の接線方向成分の向きが前記現像剤搬送方向下流側に向いているよう、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分を位置させることを特徴とするものである。
本発明によれば、現像剤の汲み上げ量のバラツキによる画像濃度ムラを抑制することができるという特有の効果が得られる。
本実施形態に係るプリンタの概略構成図。 画像形成ユニットが備える現像装置及び感光体を示す拡大構成図。 現像ローラの断面概略図。 静止摩擦係数測定装置の概略構成図。 現像ローラに法線方向磁束密度の絶対値をプロットした模式図。 実施例1の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図。 従来例の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図。 実施例1におけるP4極の部分を拡大した模式図。 実施例1における磁性部材の厚みと汲み上げ量低下率との関係を示したグラフ。 実施例2の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図。 磁性部材の厚みを変えたときの接線方向磁気力と汲み上げ量低下率の関係を示すグラフ。 実施例1における現像ローラ上の現像剤に対し作用する接線方向磁気力を説明する拡大説明図。 現像スリーブの軸線方向から見たときの現像スリーブ及び磁極と現像剤規制部材との部分断面を示す説明図。 スリーブ搬送係数と汲み上げ量低下率との関係を説明するグラフ。 現像スリーブ上の溝を説明する部分断面図。 現像スリーブの軸線方向から見たときの現像スリーブと磁極との部分断面を示す説明図。 剤搬送係数と嵩密度で補正した汲み上げ量との関係を説明するグラフ。 実施例3の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図。 比較例1の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図。 液冷装置を備えた画像形成部の概略構成図。 4つの画像形成ユニットY、M、C、Kのうちの1つが備える現像装置及び感光体を示す拡大模式図。 変形例2の現像剤規制部材の構成を説明する上面からみた模式図。 磁性キャリアの体積固有抵抗値測定装置の概略斜視図。
〔実施形態1〕
以下、本発明を、画像形成装置である電子写真方式のプリンタ(以下、単に「プリンタ」という。)100に適用した一実施形態(以下、本実施形態を「実施形態1」という。)について説明する。
図1は、本実施形態に係るプリンタの概略構成図である。なお、Y、M、C、Kは、それぞれ、イエロー、マゼンタ、シアン、黒の色用の部材であることを示すものである。
このプリンタ100は、プロセスカートリッジとしての4色分の画像形成ユニット10Y、M、C、Kが並列に配置された画像形成部1を有している。各画像形成ユニット10Y、M、C、Kは、潜像担持体としてのドラム状の感光体11Y、M、C、Kと、ドラムクリーニングユニット12Y、M、C、Kと、帯電ユニット13Y、M、C、Kと、2成分現像方式の現像装置14Y、M、C、K等とを枠体に収めている。これら画像形成ユニット10Y、M、C、Kは、プリンタ本体に脱着可能であり、一度に消耗部品を交換できるようになっている。
画像形成部1の上方には、潜像形成手段としての露光ユニット15が設けられている。また、プリンタ100の上部には、コンタクトガラス上に載置された原稿を走査して読み取る読取装置20が設けられている。画像形成部1の下方には、中間転写体としての中間転写ベルト31を備えた転写ユニット30が設けられている。中間転写ベルト31は、複数の支持ローラに掛け渡されており、図1中の矢印A方向に移動する。
転写ユニット30の下方には2次転写装置40が設けられている。2次転写装置40は、2次転写ローラ41を備えている。2次転写ローラ41は、中間転写ベルト31における転写対向ローラ42に対する掛け回し箇所にベルトおもて面から当接して2次転写ニップを形成している。2次転写ローラ41には電源によって2次転写バイアスが印加されている。また、転写対向ローラ42は、電気的に接地されている。これにより、2次転写ニップ内に2次転写電界が形成されている。
2次転写装置40の図1中の左方には、用紙上に転写されたトナー像を定着するために、内部に発熱体を備えた加熱ローラを有する定着ユニット50が設けられている。また、2次転写装置40と定着ユニット50との間には、トナー像転写後の用紙を定着ユニット50へと搬送する搬送ベルト60が設けられている。
また、プリンタ100の下方には、給紙収容部から1枚ずつ分離して給送された用紙を2次転写装置40へ給紙する給紙ユニット70が設けられている。更に、定着ユニット50を通過した用紙を機外または両面ユニット80へ搬送する排紙ユニット90が設けられている。
このプリンタ100でコピーをとるときは、読取装置20によりコンタクトガラス上に載置された原稿を読み取る。この原稿読み取りに並行して、中間転写ベルト31が図1中の矢印A方向に移動する。これと同時に、画像形成部1では、各帯電ユニット13Y、M、C、Kによって表面が帯電せしめられた各感光体11Y、M、C、K上に、読み取った原稿内容に基づきイエロー、マゼンタ、シアン、黒の色別情報を用いて露光ユニット15によりそれぞれ露光して潜像を形成する。
次いで、各感光体11Y、M、C、K上の潜像を現像装置14Y、M、C、Kにより現像し、単色のトナー像を形成する。そして、各感光体11Y、M、C、K上のトナー像を中間転写ベルト31上に互いに重なり合うように順次転写して、中間転写ベルト31上に合成トナー像を形成する。トナー像転写後の各感光体11Y、M、C、Kは、ドラムクリーニングユニット12Y、M、C、Kで、感光体11Y、M、C、K上に残留する残留トナーを除去し、再度の画像形成に備える。
このようなトナー像形成動作に並行して、給紙収容部から1枚ずつ用紙を繰り出し、給紙ユニット70のレジストローラ71に突き当てて止める。そして、中間転写ベルト31上の合成トナー像の形成にタイミングを合わせてレジストローラ71を回転させ、中間転写ベルト31と2次転写装置40との間に用紙を送り込み、2次転写装置40で用紙上にトナー像を2次転写する。トナー像転写後の用紙は、搬送ベルト60で搬送して定着ユニット50へと送り込み、定着ユニット50で熱と圧力とを加えてトナー像を定着した後、排紙ユニット90へ送り込む。排紙ユニット90では切換爪で切換えて、機外(プリンタ100の図1中左側)の排紙トレイまたは下方の両面ユニット80へ案内する。両面ユニット80では、用紙を反転して再び2次転写位置(2次転写装置40と中間転写ベルト31との2次転写ニップ位置)へと導き、裏面にも画像を記録して後、排紙ユニット90で排紙トレイ上に排出する。なお、画像転写後の中間転写ベルト31は、中間転写ベルトクリーニングユニット110で、中間転写ベルト31上に残留する残留トナーを除去し、再度の画像形成に備える。
ここで、プリンタ100では機械サイズを小型化する観点から機械内部の高密度化と共に定着ユニット50を転写ユニット30の下側にもぐりこませるような配置としている。図1のプリンタ100では、中間転写ベルト31は、定着ユニット50の上面および右側面を覆うよう屈曲している。この構成により装置の高さ方向と幅方向をコンパクトにしている。
しかし、中間転写ベルト31に対して定着ユニット50を近接させると、発熱体である定着ユニット50によって中間転写ベルト31が熱的影響を受け変形し、色ずれ等の画像不具合が発生する恐れがある。これは、装置が高速化するにつれて装置内部の発熱量が増大することにより、顕著になってきている。また、両面印刷時は、定着ユニット50で加熱された用紙が両面ユニット80を通過し、再び2次転写位置にて中間転写ベルト31に接触するため、用紙からの熱伝達により、さらに中間転写ベルト31の温度が上昇して、より厳しい条件となる。また、中間転写ベルト31に接触している感光体11Y、M、C、K、さらには現像装置14Y、M、C、Kにも熱が伝わり、ベルト変形による画像不具合、及びトナーの固化等の不具合がより一層発生しやすくなる。そこで、発熱源である定着ユニット50と、定着ユニット50と近接して配置される中間転写ベルト31との間に断熱装置120を設けている。断熱装置120は、ダクトによる気流から成る場合も多いが、ここではヒートパイプを使った断熱装置について説明する。
断熱装置120は、主として、受熱板121と、ヒートパイプ122と、放熱板123と、ダクト124及び排気ファンとで構成される。受熱部材としての受熱板121は、熱を吸収しやすい材料で形成され、発熱源である定着ユニット50と、その熱の影響から保護したい保護対象部である転写ユニット30との間に配置されている。伝熱手段としてのヒートパイプ122は、受熱板121の図1中下面に装着され、その一端部(下端部)側は受熱部となっている。ヒートパイプ122の他端側は放熱部であり、受熱部よりも高い位置で放熱板123に装着されている。放熱部材である放熱板123は、熱を放出しやすい材料で形成され、必要に応じてヒートシンクを設けても良い。ダクト124は、本例ではプリンタ100本体の前面から背面に延設され、そのダクト内部に放熱板203が位置するように設けられる。ダクト124の装置前面側端部には空気流入口が設けられ、背面側端部には排気口が設けられ、その排気口部には排気ファンが設けられている。このように構成された断熱装置120は、発熱源である定着ユニット50からの熱を受熱板121で受け、その熱がヒートパイプ122によって放熱板123まで輸送される。そして、ダクト124内にある放熱板123から熱が放出され、放出された熱は排気ファンにより機外に排出される。なお、排気ファンを設けず、自然冷却とすることも可能である。
このように、定着熱の影響を遮断し、保護対象である画像形成ユニット10Y、M、C、K及び転写ユニット30を効果的に保護することにより、中間転写ベルト31の変形による色ズレ等の不具合や、トナー固化等による不具合の発生を未然に防止する。
また、現像装置14Y、M、C、Kにおいては、現像装置14内の現像剤収容容器に収容された現像剤を攪拌搬送する現像剤攪拌搬送部材を駆動したときに、現像剤攪拌搬送部材と現像剤との摺擦による摩擦熱や、現像剤同士の摺擦による摩擦熱により現像装置14内を温度上昇させる。また、現像剤を現像領域に搬送する前に現像剤担持体上に担持されている現像剤の量を規制する現像剤規制部材と現像剤との摺擦による摩擦熱や、現像剤規制部材による規制の際の現像剤同士の摺擦による摩擦熱により現像装置14内を温度上昇させる。現像装置14内の温度が上昇すると、トナーの帯電量が低下してトナー付着量が増加し、所定の画像濃度が得られなくなる。また、温度上昇によりトナーが溶融して現像剤規制部材や現像剤担持体、感光体などに固着し、画像にスジ状の異常画像などが生じるおそれがある。近年、定着エネルギーを小さくするために溶融温度の低いトナーを用いた場合は、トナーの固着による異常画像などが生じやすい。また、印刷スピードの高速化により、現像装置14が高温になりやすくなっている。そのため、現像装置14Y、M、C、Kは、高画像品質、高信頼達成のため非常に重要な冷却部位である。このため、本実施形態のプリンタ100においては、現像装置14Y、M、C、Kの現像剤収容部の冷却部材として図1中の左側面に多数の放熱リブを形成し気流によって冷却を行っている。
次に、画像形成ユニット及び現像装置の具体的な構成について説明する。
図2は、画像形成ユニットが備える現像装置及び感光体を示す拡大構成図である。図2に示すように、感光体11は、図2中の矢印A方向に回転しながら、その表面を帯電装置により帯電される。帯電された感光体11の表面には、露光装置より照射されたレーザ光により静電潜像を形成された潜像に現像装置14からトナーが供給され、トナー像が形成される。現像装置14は、図2中の矢印B方向に表面移動しながら感光体11の表面の潜像に現像剤収容容器に収容された現像剤を供給して現像する現像剤担持体としての現像ローラ14aを有している。
また、現像ローラ14aに現像剤を供給しながら現像ローラ14aの軸線方向に沿って、図2の手前方向に現像剤を搬送する供給搬送部材としての供給スクリュ14bを有している。現像ローラ14aの供給スクリュ14bとの対向部から現像剤搬送方向下流側には、現像ローラ14aに供給された現像剤を現像に適した厚さ(量)に規制する現像剤規制部材としてのドクタブレード14cが設けられている。現像ローラ14aの感光体11との対向部である現像領域よりも現像剤搬送方向下流側では、現像領域を通過し、現像ローラ14aの表面から離脱した現像済みの現像剤を回収する回収搬送路14dが現像ローラ14aと対向するように設けられている。
回収搬送路14dは、回収した回収現像剤を現像ローラ14aの軸線方向に沿って供給スクリュ14bと同方向に搬送する回収搬送部材として軸線方向に平行に配置されたらせん状の回収スクリュ14eを備えている。供給スクリュ14bを備えた供給搬送路14fは現像ローラ14aの横方向に併設され、回収スクリュ14eを備えた回収搬送路14dは現像ローラ14aの下方に並設されている。
現像装置14は、供給搬送路14fの下方で回収搬送路14dに並列して撹拌搬送路14gを設けている。撹拌搬送路14gは、現像ローラ14aの軸線方向に沿って現像剤を撹拌しながら供給スクリュ14bとは逆方向である図2中の奥側に搬送する撹拌搬送部材として、軸線方向に平行に配置された撹拌軸部14hに螺旋状の撹拌羽部14iを固定したスクリュ形状の撹拌スクリュ14jを備えている。供給搬送路14fと撹拌搬送路14gとは仕切り壁としての第一仕切り壁14kによって仕切られている。第一仕切り壁14kの供給搬送路14fと撹拌搬送路14gとを仕切る箇所は、図2中の手前側と奥側との両端は開口部となっており、供給搬送路14fと撹拌搬送路14gとが連通している。
なお、供給搬送路14fと回収搬送路14dとも、第一仕切り壁14kによって仕切られているが、第一仕切り壁14kの供給搬送路14fと回収搬送路14dとを仕切る箇所には開口部を設けていない。また、撹拌搬送路14gと回収搬送路14dとの2つの現像剤搬送路は、仕切り部材としての第二仕切り壁14lによって仕切られている。第二仕切り壁14lは、図2中の手前側が開口部となっており、撹拌搬送路14gと回収搬送路14dとが連通している。現像剤搬送部材である供給スクリュ14g、回収スクリュ14e及び撹拌スクリュ14jは樹脂もしくは金属のスクリュからなっており、各スクリュ径は全てφ22[mm]でスクリュピッチは供給スクリュが50[mm]の2条巻き、回収スクリュ46及び撹拌スクリュ14jが25[mm]の1条巻き、回転数は全て約600[rpm]に設定している。また、本実施形態の現像装置14では、撹拌搬送路14gの全長は410[mm]であり、供給搬送路14fの全長は320[mm]である。現像ローラ14a上にステンレスからなるドクタブレード14cによって薄層化された現像剤を感光体11との対向部である現像領域まで搬送し現像を行う。
なお、本例では、ドクタブレード14cは、ヒートシンク14mにネジ止めされており、現像ローラ軸方向に対して中央部と両端部の3ヵ所で固定している。現像ローラ14aの表面は後述の表面加工がされておりφ25[mm]のAlもしくはステンレス鋼(SUS)素管からなり、ドクタブレード14c及び感光体111とのギャップは0.4[mm]程度となっている。現像後の現像剤は回収搬送路14dにて回収を行い、図2中の断面手前側に搬送され、非画像領域部に設けられた第二仕切り壁14lの開口部で、撹拌搬送路14gへ現像剤が移送される。なお、撹拌搬送路14gにおける現像剤搬送方向上流側の第二仕切り壁14lの開口部の付近で撹拌搬送路14gの上側に設けられたトナー補給口から撹拌搬送路14gにトナーが補給される。また、現像装置14の現像剤収容容器14nは、撹拌搬送路14g、回収搬送路14d、供給搬送路14fなどを形成する壁部材および冷却部材としての放熱リブ14oで形成される。放熱効果を高めるため、現像剤収容容器14nの一部を本例では熱伝導性の高いアルミで形成し、電荷の蓄積による本体等への放電を抑えるため、現像剤収容器を電気的に接地した。なお、現像剤収容容器の材質はアルミに限らず、熱伝導性の高い銅など他の材質とすることも可能である。
なお、現像ローラ14aからの現像剤の離脱は、先に述べた現像スリーブ内部にある磁性体を、離脱させたい箇所のみ磁極がない状態に設定することにより、現像剤の分離・離脱を可能としている。また、離脱させたい箇所に反発磁界が形成されるような磁極配置の磁性体を用いてもよい。
図3は、現像ローラの断面概略図である。図3に示すように、現像ローラ14aは、回転可能な現像スリーブ14a−1を備え、その内部に複数の磁極からなる磁石14a−2(便宜上、図3では単一形状で図示している)が配置されている。磁石14a−2の磁力によって現像ローラ14aの表面上に現像剤が保持される。現像スリーブ14a−1の表面には、平面視で円形又は楕円形状とした凹み(サンドブラストやビーズブラストなど)が、互いに重ならないように間隔をあけて、規則的に又は不規則的に多数設けられている。現像スリーブ表面の溝加工やブラスト加工などの荒らし加工方法は、特開2009−080447号公報に記載の方法で加工を行った。
一般に、高速で回転する現像剤担持体の表面で現像剤がスリップして停滞して現像剤の追従性が悪化することにより画像濃度が低下する。本実施形態では、中空体の外周面には、平面視で円形又は楕円形状の凹みを規則的に又は不規則的に多数設けられていることで、現像剤が凹みに入り込んだり、現像スリーブによる現像剤搬送方向上流側の凹みの端面や凹みと現像スリーブ表面との境界部で現像剤を係止したりして、移動する現像スリーブに対する現像剤の追従性を向上させることができる。これにより、現像スリーブの移動に伴う現像剤を現像スリーブ上に担持する経時変化による現像剤搬送量の低下の発生を長期にわたって防止することができる。現像スリーブの表面加工は上記方法に限らず、本発明の目的に反しない限り既知のサンドブラスト加工やV溝形状などを用いることも可能である。現像ローラ14aでは、低摩擦膜14a−3を現像スリーブ14a−1の表面にコートしている。このような溝加工やブラスト加工等の荒らし加工は、高速で回転する現像スリーブの表面で現像剤がスリップして停滞することにより生じる画像濃度の低下の発生を防止するために行われる。
現像スリーブ14a−1の外表面の低摩擦化は以下の方法で行った。低摩擦膜14a−3は、例えば、テトラヘデラルアモルファスカーボン(ta−C)や窒化チタン(TiN)など、現像スリーブの基材より摩擦係数の低い材料で構成された薄膜である。これら現像スリーブ14a−1の基材より摩擦係数の低い材料であれば、本発明の目的に反しない限り、例えば、炭化チタン(TiC)、炭窒化チタン(TiCN)、モリブデン酸など、ta−CやTiN以外の材料を用いても良い。なお、各材料における摩擦係数は、アルミニウム合金:0.5(以上)、TiN:0.3〜0.4、ta−C:0.1(以下)程度である。非画像部の現像スリーブ14a−1にトナーが付着し、現像スリーブ14a−1に付着したトナーが電荷を持っている。このため、印刷時には現像スリーブ14a−1上のトナーの持つ電荷分だけ現像電位が嵩上げされ、トナー現像量が増加することで発生する濃度ムラ、いわゆるゴースト画像が形成される。本実施形態では、現像スリーブ14a−1の表面に基材よりも摩擦係数の低い低摩擦膜14a−3を形成することにより、現像スリーブ14a−1に付着するトナーを減らし、ゴースト画像が形成されることを抑制することができる。
ここで、現像ローラの表面摩擦係数測定方法について説明する。
図4は、静止摩擦係数測定装置130の概略構成図である。現像ローラの表面摩擦係数はオイラーベルト法により最大静止摩擦係数μを求める。図4に示すように、ベルトとして中厚の上質紙を紙すみが長手方向になるようにし、さらにその紙の両端に糸をつけて測定紙片131を作成する。この測定紙片131を現像ローラ132の円周1/4に張架し、ベルトの一方に例えば0.98N(100g重)の重り133をつけ、ベルトの他方からデジタルプッシュプルゲージ134で測定紙片131を引っ張り、測定紙片131が動き出した時のゲージの値(荷重)を読む。この時の値をF(N)とすると、最大静止摩擦係数μは、μ=[1n(F/0.98)]/(π/2)で求められる。
上記表面摩擦係数測定方法により、上記フッ素系樹脂で被覆したローラの最大静止摩擦係数μを測定したところ、最大静止摩擦係数μは0.4以下であった。本実施形態において、低摩擦膜は、フィルター処理陰極真空アーク方式(FCVA:Filtered Cathodic Vacuum Arc)方式により現像スリーブの外表面に成膜されたta−C膜で構成されている。このFVCA方式によるta−C膜の成膜の概略を説明すると、ほぼ真空状態のチャンバ内にターゲットとして純度の高い炭素(黒鉛)を配置し、当該ターゲットに対しアーク放電を行う。そして、このアーク放電により発生したプラズマを電磁誘導により蒸着対象である現像スリーブの基材に導く。その誘導過程において、電磁気的空間フィルターにより蒸着に不要なマクロ粒子や中性原子・分子などを除去して、イオン化した炭素のみを抽出する。そして、基材に到達したイオン化した炭素は基材表面に凝集してta−C膜を形成する。これにより、ta−C膜からなる低摩擦膜が現像スリーブの外表面に形成される。このような、ta−C膜からなる低摩擦膜は、メッキや塗布などで形成された膜に比べて均一な厚みに形成できるとともに比較的低温での成膜処理が可能であるので、現像スリーブの温度による歪みなどが発生しにくい。そのため、現像スリーブの形状精度を高めることができる。
なお、FVCA方式による蒸着技術については、例えば、米国特許第6,031,239号、インターネット<URL:http://www.nanofilm.co.jp/technology.html:平成27年1月5日時点>等に開示されており、既に広く実用化されているため、詳細説明は省略する。または、低摩擦膜は、中空陰極方式(HCD方式:Hollow Cathode Discharge)により現像スリーブの外表面に成膜されたTiN膜で構成しても良い。物理蒸着法(PVD)の一つであるイオンプレーティング方式によれば、密着性に優れた膜が比較的容易に得られ、このイオンプレーティング方式の中でも、特にHCD方式を用いることで、均質で且つ膜厚が均一で母材の表面粗さに沿った被膜が得られる。また、HCD方式による蒸着技術については、例えば、特開平10−012431号公報、特開平08−286516号公報等に開示されており、既に広く実用化されているため、詳細説明は省略する。
図5は、現像ローラに法線方向磁束密度の絶対値をプロットした模式図である。図5中の実線は各極の現像スリーブ表面(距離0[mm])で、図5中の破線は各極の現像スリーブ表面から1[mm]離れた位置での、法線方向磁束密度の絶対値が最大となる地点をそれぞれプロットしたものを示す。図5に示すように、供給搬送路14fの現像剤は汲み上げ極P3(N極)(以下、P3極という。)の磁力により現像ローラ上に汲み上げられ、現像ローラ14aの回転に伴って、図5中の矢印A方向に搬送される。搬送された現像剤は規制極P4(S極)(以下、P4極という。)により穂立ちし、現像剤規制部材としてのドクタブレード14cによって現像剤の量が規制される。次に、搬送極P5(N極)(以下、P5極という。)により搬送され、主極P1(S極)(以下、P1極という。)で感光体と対向してトナーを現像する。現像後は搬送極P2(N極)(以下、P2極という。)により搬送され、P2極とP3極との間の反発磁界により現像ローラから現像剤が分離、離脱し、回収搬送路14dへと回収される。
また、各極において、図5の法線方向磁束密度のうち現像スリーブ表面と、現像スリーブ表面から1[mm]離れた位置での法線方向磁束密度の絶対値が最大となる値を以下の表1に示す。このうち、P1極について詳細に説明する。
Figure 0006628128
P1極では、その磁力により現像剤は穂立ち(磁気ブラシ)し、磁気ブラシは感光体と所定の間隔(現像ギャップ)をもって接触する。感光体と現像ローラの線速差および現像バイアスによって磁気ブラシ中の帯電トナーは感光体の潜像に現像されるのだが、P1極の磁力の強さ、磁気ブラシが感光体と摺擦する部分で発生する接触部(現像ニップ幅)や線速差は、各種画像に大きく影響する。ベタ周辺白抜けの異常画像にも大きく影響しており、特にベタ画像の先端側の白抜けに関しては、磁気ブラシがベタ部の現像に使用さるトナーが磁性キャリアから離れる際に生ずるカウンタチャージを持ったままベタ部からハーフトーン部に移動し、ベタとハーフトーンの境界、つまりベタ画像の先端に位置するハーフトーン画像のトナーを感光体から静電吸着してしまうことでも発生している。このカウンタチャージによる影響を回避するために、現像ローラの対感光体線速比を小さくする(通常、現像回転数が早いが、ここでは感光体線速に近づけることを意味する)ことや、現像ローラの小径化で現像ニップ幅を小さくすることが考えられる。
しかし、現像ローラの対感光体線速比を小さくすると、現像能力が低下し十分な画像濃度が得られなくなる不具合が生じ、現像ローラの小径化は内包する磁石の小型化で十分な磁力が得られないことから磁気ブラシ先端(感光体側)の磁力が弱まり、感光体からの電気的な力で磁性キャリアが感光体に付着する、いわゆるキャリア付着が発生してしまう。そこで、本実施形態では、現像ローラの対感光体線速比を必要以上に小さくせず、かつ現像ローラ径も必要以上に小さくせずに現像ニップを狭める方策として、P1極の法線方向磁束密度の減衰率を40[%]以上とした。法線方向磁束密度の減衰率とはスリーブ表面上の法線方向磁束密度のピーク値とスリーブ表面から1[mm]離れたところでの法線方向磁束密度のピーク値の差をスリーブ表面上の法線方向磁束密度のピーク値で割った比率をいう。これにより、現像ローラの対感光体線速比、現像ローラ径を変えずに現像ニップ幅を狭め、ベタ画像周辺の白抜け、特にベタ画像先端部の白抜けを改善している。本例の場合、P1極のスリーブ表面上の法線方向磁束密度のピーク値は−120[mT]で、スリーブ表面から1[mm]離れたところの法線方向磁束密度のピーク値は−68[mT]であった。法線方向の磁束密度の低下量(差分)は52[mT]であることから減衰率は43[%]である。
次に、本発明の特徴部分である現像剤規制部材について説明する。
(実施例1)
上記実施形態の一実施例(以下、本実施例を「実施例1」という。)について説明する。図6は、実施例1の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図である。図7は、従来例の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図である。図6及び図7中の実線はP4極の現像スリーブ表面(距離0[mm])での法線方向磁束密度の絶対値が最大となる地点をプロットしたものを示す。
図6に示すように、実施例1の現像剤規制部材140は、非磁性部材141と磁性部材142とから構成される。実施例1において、ドクタギャップGdを決めている磁性部材142の端面142aの現像ローラ14aによる現像剤搬送方向(厚み方向)の中心が、図6に示すように、規制極のP4極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点の法線方向の直上(当該地点の法線を示す仮想線(図6中の一点鎖線)上)に位置するように、磁性部材142を配置している。なお、板状の非磁性部材141の厚さは2[mm]、板状の磁性部材142の厚さは0.3[mm]である。磁性部材142は非磁性部材141の現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側の側面に設けられ、かつ、磁性部材142の現像ローラ14a表面に対面する端面142aが非磁性部材141の先端部141aよりも現像ローラ側に突出している。これにより、規制部のトナー固着を抑制し、白スジ画像を防止することができる。なお、ドクタギャップGdは、現像ローラ14aに最も近い磁性部材の端面142aと現像ローラ14aの外周面との間隔になる。さらに、磁性部材142の端面142aが規制極のP4極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点の法線方向の直上に位置するよう磁性部材を構成すればよいので、磁性部材142の姿勢が現像ローラ14aによる現像剤搬送方向下流側にある程度傾いてもよい。
図7に示すように、従来の現像剤規制部材150において、磁性部材152の現像ローラ14a表面に対面する端面152aの現像ローラ14aによる現像剤搬送方向(厚み方向)の中心(当該中心を通る仮想線(図7中の二点鎖線))は、規制極のP4極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点よりも現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側に位置している。汲み上げ極と規制極(P4極)と間で生じている現像剤を現像ローラ上に汲み上げるための磁界は、磁性部材152による磁力の影響を受けてしまう。この結果、汲み上げ極と規制極との間に存在する磁力線が減る。これにより、例えば現像剤の劣化が進むと、移動する現像ローラに対する現像剤の追従性が局所的に悪化して、ドクタギャップGdに搬送される現像剤が現像スリーブによる現像剤搬送方向に対し直交する方向で不均一になる。この結果、その現像剤がドクタギャップGdを通過する現像剤の量にムラが生じ、それが画像濃度ムラの原因となっていた。また、穂立ちの途中で現像剤を規制することから、規制部材の位置のバラつき(長手方向の偏差)や現像剤の劣化による流動性の違い、現像剤中のトナー濃度の違いによる現像剤嵩の違いなど、汲み上げ量の偏差に対する各種要因の影響を大きく受けてしまう。つまり、汲み上げ量が不安定になり、画像濃度ムラとなって現れてしまう。
これに対し、図6に示すように、規制極のP4極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点の法線方向の直上に位置するように、磁性部材142を配置することで、磁性部材142は汲み上げ極と規制極(P4極)との間の領域から現像ローラ14aによる現像剤搬送方向下流側へ遠ざけることができる。そのため、図7に示す従来の構成に比べて、規制極のP4磁極と汲み上げ極との間に存在する磁力線の減る量は少なくなる。これにより、例えば現像剤の劣化が進んでも、移動する現像スリーブに対する現像剤の追従性は当該従来の構成に比べて良好になる。よって、ドクタギャップGdに搬送される現像剤は、現像スリーブによる現像剤搬送方向に対し直交する方向で略均一になり、その現像剤がドクタギャップGdを通過することで規制される現像剤の量が安定し、画像濃度ムラを抑制できる。そして、規制極のP4極での穂立ちが安定した状態で現像剤を規制することから、現像スリーブによる現像剤搬送方向に対し直交する方向の汲み上げ量偏差、現像剤劣化による汲み上げ量偏差、現像剤中のトナー濃度違いによる汲み上げ量偏差のいずれも抑制することができ、画像濃度ムラを防止することができる。
また、図6に示す磁性部材142の厚みWは厚い方がP4極から磁性部材142の端面142aに向かう磁力線を増やすことができるとともに、磁性部材142の端面142aを非磁性部材141の先端部141aよりも現像ローラ14a側へ突出させることで、磁性部材142の端面142aに対向する現像ローラ14a上の現像剤に作用する磁気力のうち接線方向成分の磁気力(以下、接線方向磁気力という。)を強くすることができる。このときの接線方向磁気力は現像ローラ14aによる現像剤搬送方向下流側に向いていることから、現像ローラ14aによる現像剤の搬送を促進させ搬送力が安定しており、この部分で現像剤を規制することができる。このため、現像剤劣化による汲み上げ量偏差や現像剤中のトナー濃度違いによる汲み上げ量偏差を抑制することができ、画像濃度ムラを防止することができる。
次に、実施例1における規制極のP4極について詳細に説明する。
図8は、実施例1におけるP4極の部分を拡大した模式図である。図8中の実線はP4極の現像スリーブ表面(距離0[mm])での法線方向磁束密度の絶対値が最大となる地点をプロットしたものを示す。本例では、P4極の法線方向磁束密度が最大値(−60[mT])となるピーク部は、現像ローラ14a上の地点の法線(図8中の一点鎖線)161上に位置し、P4極のピーク部近傍の磁束密度変化率を小さくする構成とした。ここで、磁束密度変化率は、ピーク部より±15[deg]の法線162、163の間の範囲(図8中の二点鎖線)で、1[deg]あたりに変化する法線方向磁束密度を示すもので、磁束密度変化率が小さいとは、ピーク部より±15[deg]の範囲での磁束密度の変化が1.5[mT/deg]以下であることを意味している。
本例において、ピーク部の地点の法線161に対して+15[deg]の地点の法線162と−15[deg]の地点の法線163では、それぞれ、法線方向磁束密度が−45[mT]であった。つまり、法線162もしくは法線163から法線161に対しそれぞれ角度15[deg]での磁束密度の変化ΔB=15[mT]であることから、磁束密度変化率は1.0[mT/deg]であって、磁束密度変化率が小さいこととなる。これによって、現像剤規制部材の位置が公差範囲内で変化した場合においても現像剤を規制する位置での磁束密度の変化が小さくなり、その結果汲み上げ量を安定させることができる。
図9は、実施例1における磁性部材の厚みと汲み上げ量低下率との関係を示したグラフである。このグラフは磁性部材の厚みを、0.1[mm](条件1)、0.3[mm](条件2)、0.5[mm](条件3)、0.8[mm](条件4)、1.0[mm](条件5)とし、各条件の磁性部材の厚みに対し汲み上げ量低下率をプロットしたものである。汲み上げ量低下率とは、下記の式で表すように、初期の現像剤汲み上げ量と経時劣化した現像剤の汲み上げ量の差を初期の汲み上げ量で割ったときの割合で、プラスが経時劣化により汲み上げ量が低下していることを示す。また、汲み上げ量低下率が10[%]以下であれば画像濃度ムラが発生しない。なお、実施例1で使用した経時劣化した現像剤は、RICOH PRO C751EXにおいて、画像面積率が5[%]で600K枚印刷した後の現像剤である。
汲み上げ量低下率[%]=(初期の汲み上げ量−経時劣化の汲み上げ量)/初期の汲み上げ量×100
これより、磁性部材の厚みは0.3[mm]以上であることが望ましいが、ドクタブレード周辺のレイアウトから厚くしすぎることは困難であることため、0.3[mm]以上0.6[mm]以下が汲み上げ量偏差を抑制と装置構成のバランスから好適である。
なお、磁性部材の現像ローラによる現像剤搬送方向の断面形状は、磁性部材の現像ローラとの対向面における現像ローラの現像剤搬送方向の辺を下底とし、かつ磁性部材の対向面に対し反対側の面における現像ローラの現像剤搬送方向の辺を上底とし、下底の長さが上底よりも長い台形をなす。あるいは、磁性部材の現像ローラによる現像剤搬送方向の断面形状は、磁性部材の現像ローラとの対向面を有する端部が現像ローラの現像剤搬送方向上流側に曲がっている形状(L字形)をなす。これらの形状を採用することで、磁性部材の現像ローラとの対向面における現像ローラの現像剤搬送方向の厚みを磁性部材の対向面に対し反対側の面よりも厚くすることができる。これにより、磁性部材近傍の接線方向磁気力を強くすることができる。
(実施例2)
次に、上記実施形態の他の実施例(以下、本実施例を「実施例2」という。)について説明する。
図10は、実施例2の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図である。図10中の実線はP4極の現像スリーブ表面(距離0[mm])での法線方向磁束密度の絶対値が最大となる地点をプロットしたものを示す。
図10に示すように、実施例2の現像剤規制部材170は、非磁性部材171と磁性部材172とから構成される。実施例2において、ドクタギャップGdを決めている磁性部材172の端面172aの現像ローラ14aによる現像剤搬送方向(厚み方向)の中心が、図10に示すように、規制極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点(当該地点の法線を示す仮想線(図10中の一点鎖線))よりも現像ローラ14aによる現像剤搬送方向下流側の地点(当該地点の法線を示す仮想線(図10中の二点鎖線))の法線方向の直上に位置するように、磁性部材172を配置している。なお、実施例2においても、磁性部材172は非磁性部材171の現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側の側面に設けられ、かつ、磁性部材172の現像ローラ14a表面に対面する端面172aが非磁性部材171の先端部171aよりも現像ローラ側に突出している。また、磁性部材172の端面172aが規制極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点の法線よりも現像ローラ14aによる現像剤搬送方向下流側に位置していればよいので、汲み上げ極と規制極との間に生じる汲み上げ用の磁界に影響しない範囲で磁性部材142の姿勢が現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側あるいは下流側にある程度傾いてもよい。
かかる構成を有する実施例2によれば、実施例1の構成よりも、磁性部材172は汲み上げ極と規制極との間の領域から現像ローラ14aによる現像剤搬送方向下流側へさらに遠ざけることができる。そのため、ドクタギャップGdに搬送される現像剤は、現像スリーブによる現像剤搬送方向に対し直交する方向で略均一になり、その現像剤がドクタギャップGdを通過することで規制される現像剤の量が安定し、画像濃度ムラを抑制できる。
なお、P4極の磁力で現像剤は穂立ちするが、実施例1に比べ、実施例2では現像剤の穂が搬送極のP5極に向く。現像剤が搬送方向へ向かいながらも現像剤は穂立ちしているので、現像剤の密度は疎の状態である。現像ローラ14aの表面近傍に担持されている現像剤の密度が密であると、現像剤規制部材170と現像ローラ14aとの間のドクタギャップGdが公差により変化すると、公差に応じて現像剤規制部材170により規制される現像剤の量の変化幅は大きい。一方、現像ローラ14aの表面近傍に担持されている現像剤の密度が疎であると、ドクタギャップGdが公差により変化しても、現像剤規制部材170により規制される現像剤の量の変化幅は小さい。このため、現像ローラ14aの外周面に最も近い磁性部材172の部分(端面172a)がピーク点よりも下流側に配置されたときの現像ローラ14aの表面近傍に担持されている現像剤の密度は疎であるので、規制される現像剤の量の変化幅は小さくて安定しているので問題ない。
以上により、実施例2によれば、現像剤を狙いの量に規制することができ、長手方向の汲み上げ量偏差、現像剤劣化による汲み上げ量偏差、現像剤中のトナー濃度違いによる偏差のいずれも抑制することができ、画像濃度ムラを防止することができる。
ここで、現像剤の汲み上げ量が現像ローラ長手方向での中央部が多くなるような偏差を有していた場合、現像剤規制部材の非磁性部材のうち、軸方向中央部を現像ローラ側に近づける構成をとって軸方向偏差を解消する場合もある。しかし、現像剤規制部材のうち磁性部材が非磁性部材より現像ローラに近い実施例2の構成では、中央部のみ現像ローラに近づけることが部品加工上困難である。そこで、現像剤の汲み上げ量が、実施例1に比べて、実施例2のほうが少なくなることから(後述の表2、実施例1および実施例2の結果を参照)、実施例2の構成を、現像ローラ長手方向のうち中央部分のみ実施することも可能である。この構成は、特に長手方向の汲み上げ量で中央部が多くなっている場合に効果的である。さらに、実施例1及び実施例2において、磁性部材の端面は平面でなくてもよい。
次に、磁性部材における現像ローラによる現像剤搬送方向の厚み(以下、単に厚みという。)を変えたときの接線方向磁気力の変化について説明する。
図11は、磁性部材の厚みを変えたときの接線方向磁気力と汲み上げ量低下率の関係を示すグラフである。
現像装置では、現像ローラに内設している磁極による磁界の作用によって、現像ローラ上の現像剤に対して働く現像ローラの外周面での接線方向磁気力が生じる。その接線方向磁気力の現像スリーブ上の現像剤に作用する向きが現像ローラによる現像剤搬送方向下流側へ向いていると、その作用の向きは現像スリーブの回転による現像剤搬送方向と同じであるので、現像剤の搬送は促進される。そのとき、接線方向磁気力の強さが大きいと、現像剤の搬送はより一層促進される。その接線方向磁気力の測定位置は、図12に示すように、現像ローラ14aの中心Oと磁性部材142の現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側の端部142bとを結んだ仮想線(図12中二点鎖線)が現像ローラ14aの外周面に交差した位置14bである。その位置14bにおける接線方向磁気力は図12中の矢印Fsで示す。なお、接線方向磁気力は、実際の現像ローラの磁束密度から算出したり、シミュレーションツール(例えば(株)JSOL社製、電磁界解析ソフト「JMAG」)を用いて算出したりする。実施例1では、シミュレーションツールを用いて、図9の条件1〜5の磁性部材の厚みに対し接線方向磁気力を算出した。その算出結果を図11に示している。図11中、現像ローラによる現像剤搬送方向下流側をプラス、上流側をマイナスとしたとき、磁性部材が薄い条件1(0.1[mm])では、現像ローラによる現像剤搬送方向上流側に向く接線方向磁気力になる。これに対し、磁性部材を厚くした条件2〜5(0.3[mm]〜1.0[mm])では、現像ローラによる現像剤搬送方向下流側に向く接線方向磁気力になり、磁性部材の厚みが厚くなるほどその接線方向磁気力の強さが大きくなることがわかる。
次に、現像剤の汲み上げ量と、現像スリーブの現像剤の運び易さや、現像剤自体のスリップのし難さ等の現像剤の特性との関係について説明する。
現像剤の汲み上げ量は、上述した接線方向磁気力に加えて、現像スリーブの現像剤の運び易さや、現像剤自体のスリップのし難さ等の現像剤の特性も起因してくる。よって、接線方向磁気力と、現像スリーブの現像剤の運び易さや、現像剤自体のスリップのし難さ等の現像剤の特性を把握して、それらを最適化することで、現像剤の汲み上げ量の偏差を抑制することが可能となる。
はじめに、現像スリーブの現像剤の運び易さについて説明する。
現像スリーブの現像剤の運び易さ、つまり現像スリーブの摩擦力に相当する特性(以下、スリーブ搬送係数という。)を把握する。このスリーブ搬送係数の測定方法として、図4に示すオイラー法を用いることも可能であるが、以下の図13に示す模式図のような方法を取ることもできる。
図13は、現像スリーブの軸線方向から見たときの現像スリーブ及び磁極と現像剤規制部材との部分断面を示す説明図である。
現像スリーブ201と、その上に隙間(ドクタギャップ(Gd))を置いて現像剤規制部材202とを配置する。現像スリーブ201と現像剤規制部材202の間隔は、現像剤Tが介在できる間隔とする。例えば、実際のドクタギャップ(Gd)に相当する広さとすることも可能であるし、測定精度により、ドクタギャップより広い、または狭い間隔とすることも可能である。また、現像スリーブ201には実際の現像スリーブと同じ材質や同じ溝形状が施されており、現像剤規制部材202は実際の現像剤規制部材と同じ材質が使われている。そして、現像スリーブ201の下には磁極203(極性は問わず)を配置して現像剤Tを現像スリーブ201に保持できる構成としている。そして、現像スリーブ201及び磁極203を図13中の矢印方向へ動かすことでスリーブ搬送係数を取得することとなる。スリーブ搬送係数は、現像スリーブ201を引く力を用いて算出することができ、または現像スリーブ201を動かしたときの移動距離と搬送された現像剤Tの量から算出することも可能である。
図14は、スリーブ搬送係数と汲み上げ量低下率との関係を説明するグラフである。
図14に示すように、スリーブ搬送係数は大きいほど、汲み上げ量低下率は小さくなり、その結果画像濃度ムラを防止することが可能となる。ここで、接線方向磁気力が弱い場合では、スリーブ搬送係数の大きさによる汲み上げ量低下率の変化が大きい。一方、接線方向磁気力が強い場合では、スリーブ搬送係数の大きさによる汲み上げ量低下率の変化が小さい。また、接線方向磁気力を強くすることで、スリーブ搬送係数、つまり現像スリーブ形状の対する設計余裕度を向上させることが可能である。逆にスリーブ搬送係数を大きくすることで、接線方向磁気力に対する設計余裕度向上させることが可能となる。これら設計余裕度の向上は各部品の歩留まりを向上させるなどでコスト低減に繋がることにもなる。なお、スリーブ搬送係数を大きくする方法としては、現像スリーブの溝(凹み)の数を増やして溝の密度(現像スリーブの外周面の単位面積あたりの溝の数)を高くする方法を取ることで可能である。その他の方法としては、図15に示すように、現像スリーブ201の外周面201aに溝(凹み)201bを設け、その外周面201aと、外周面201aと溝201bとの境界点における接線(図15中点線)とがなす角度(α)を小さくするなどの方法がある。
次に、現像剤自体のスリップのし難さについて説明する。
汲み上げ量偏差に起因する現像剤の特性は、現像剤規制部材近傍の現像剤量に相当する嵩密度と、現像剤自体のスリップのし難さ(以下、剤搬送係数という。)とである。
先ず、嵩密度は現像剤をJIS Z 2504記載の方法で測定する。一方、剤搬送係数は、現像スリーブの軸線方向から見たときの現像スリーブと磁極との部分断面を示す説明図である図16に示す方式で測定を行う。図16に示すように、現像スリーブ201の直下にN極とS極の磁極203を配置し、現像剤Tを磁極203の磁力によってN極とS極との間に保持する構成となっている。なお、現像スリーブ201には実際の現像スリーブと同じ材質や同じ溝形状が施されていることが好ましい。そして、現像スリーブ201を移動させることで現像剤自体のスリップのし難さをあらわす剤搬送係数を算出する。算出方法としては、現像スリーブ201を移動させたときの力から算出することも可能であり、あるいは所定量の現像剤が現像スリーブ601を動かしたとき動いた量や、所定量の現像剤の全てが移動したときの現像スリーブ601の移動距離などから算出することも可能である。
図17は、剤搬送係数と嵩密度で補正した汲み上げ量との関係を説明するグラフである。実験では、所定量の現像剤として5[g]を使用している。そして、その現像剤が全て移動するまでの現像スリーブの移動距離から剤搬送係数を算出している。その剤搬送係数が小さいほど移動距離が長く、現像剤自体がスリップしていることを意味する。縦軸を嵩密度で補正しているのは、異なる嵩密度を有する現像剤を同一の指標で比較するためである。図23に示すように、剤搬送係数が小さいほど、つまり現像剤自体がスリップし易く、嵩密度で補正した汲み上げ量は少なくなる傾向にある。例えば現像剤は経時劣化すると、初期状態に比べて嵩密度が大きくなり、剤搬送係数が小さくなることから、剤搬送係数が大きいときと、剤搬送係数が小さいときでの補正汲み上げ量の差が小さい。すなわち、図17において縦軸の値の変化幅が少ない方が汲み上げ量偏差は小さいことになる。
そして、図17中破線で示すように、接線方向磁気力が弱いと、剤搬送係数が小さいときの補正汲み上げ量はある剤搬送係数を境に急激に少なくなる。この部分が通常、経時劣化剤の剤搬送系に相当する。一方、図17中実線で示すように、接線方向磁気力が強いと、剤搬送係数が小さいときでも補正汲み上げ量が減少しない。この場合、現像剤の汲み上げ量偏差が少なく、結果画像濃度ムラを抑制することができる。以上のように、接線方向磁気力を強くすることで、剤搬送係数の大きさによらず現像剤の汲み上げ量は安定し、現像剤自体の特性の設計余裕度が向上することになる。さらに、剤搬送係数を大きくすることで、接線方向磁気力によらず汲み上げ量は安定し、接線方向磁気力の設計余裕度が向上することにもなる。これら設計余裕度の向上は、各部品の歩留まりを向上させるなどでコストの低下に繋がる。
(実施例3)
次に、上記実施形態のさらに他の実施例(以下、本実施例を「実施例3」という。)について説明する。
図18は、実施例3の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図である。
図18に示すように、実施例3の現像剤規制部材180は、非磁性部材181と磁性部材182とから構成される。そして、現像ローラ14aによる現像剤搬送方向に対し直交する方向から見たとき、現像ローラ14aによる現像剤搬送方向の磁性部材182の断面形状は台形となっている。実施例3では、その台形の下底に対応する磁性部材142の端面142aの厚みを台形の上底に対応する磁性部材142の端面142aに対し反対側の面の厚みよりも厚くしている。なお、他の構成としては、磁性部材142の端面142aを有する先端部が現像ローラよる現像剤搬送方向上流側に折れ曲がっている構成がある。磁性部材142の端面142aの厚みを端面142aの反対側の面よりも厚くすることで、磁性部材142の端面142aと現像ローラ14aの外周面との間の規制ギャップの入口における接線方向磁気力の強さが高められる。その結果、現像剤が規制ギャップの入口に入り易くなる。
また、実施例3の現像剤規制部材180によれば、磁性部材182の現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側の側面(以下、規制面という。)182bは、現像ローラ14aの外周面から遠くなるほど現像ローラ14aによる現像剤搬送方向下流側に位置する傾斜面となっている。現像剤規制部材180の規制面側に搬送された現像剤は、一定量が現像ローラ14aとの対向部を通過し、余分な量が現像剤規制部材180によって掻き取られる。その掻き取られた現像剤は、図11中の矢印B方向に示すように、磁性部材182の規制面182bに沿って移動する。その掻き取られた現像剤は、規制面182b側で還流状態になる。これにより、現像剤が規制面182b側に留まることが抑制され、現像剤規制部材180の規制面182bへの固着を抑制することができる。さらには、トナーの分散性が悪い場合、供給スクリュのスクリュピッチに応じて汲み上げ量にムラが生じ、その結果画像の度ムラが発生してしまう。実施例3によれば、トナー補給直後の現像剤を汲み上げたとき、そのトナーの分散性が悪い場合でも、規制面182b側での還流によってトナーが現像剤に効果的に分散されるため、汲み上げ量のムラを抑制でき、画像濃度ムラを抑制することができる。
(比較例1)
図19は、比較例1の現像剤規制部材と現像ローラとを、現像ローラの軸方向から見たときの拡大説明図である。
図19に示すように、比較例1の現像剤規制部材190は、非磁性部材191と磁性部材192とから構成される。比較例1において、ドクタギャップGdを決めている非磁性部材191の先端部191aの現像ローラ14aによる現像剤搬送方向(厚み方向)の中心が、図19に示すように、規制極のP4極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点の法線方向の直上(当該地点の法線を示す仮想線(図19中の一点鎖線)上)に位置するように、非磁性部材191を配置している。磁性部材192は非磁性部材191の現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側の側面に設けられ、かつ、非磁性部材191の現像ローラ14a表面に対面する先端部191aが磁性部材192の端面192aよりも現像ローラ側に突出している。
(比較例2)
比較例2の現像剤規制部材は、図7に示すものである。比較例2において、磁性部材152の現像ローラ14a表面に対面する端面152aの現像ローラ14aによる現像剤搬送方向(厚み方向)の中心(当該中心を通る仮想線(図7中の二点鎖線))は、規制極のP4極による法線方向磁束密度が現像ローラ14a上で最大となる地点よりも現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側に位置している。さらには、磁性部材152は非磁性部材151の現像ローラ14aによる現像剤搬送方向上流側の側面に設けられ、かつ、磁性部材152の現像ローラ14a表面に対面する端面152aが非磁性部材151の先端部151aよりも現像ローラ側に突出している。
実施例1、実施例2、実施例3、比較例1及び比較例2の構成で効果の確認実験を行った。断りが無い限り、以下の条件で実施した。
ドクタギャップ(Gd):0.4[mm]、現像剤:初期状態(以下、初期剤という。)、現像剤中のトナー濃度:7[wt%]、汲み上げ量の測定:主極のP1極の現像スリーブ上の現像剤を平面視で1[mm]×2[mm]の範囲で吸引し重量を測定する。測定は、次の長手方向3ヵ所で実施した。確認実験結果を示す表2及び表3において、Fはドクタブレードの装置手前側端部、Cはドクタブレード長手方向の中央部、Rはドクタブレードの装置奥側端部の測定箇所を、それぞれ示している。
[確認実験1]
確認実験1として、初期剤と、RICOH PRO C751EXにおいて、画像面積率が5[%]で600K枚印刷したときの現像剤(以下、600K剤という。)を用いて汲み上げ量の測定を行い比較した。なお、汲み上げ量の判定基準は、初期剤が40±5[mg/cm]、汲み上げ量の変化率が±20[%]以内とし、長手方向偏差が±2.0[mg/cm]とした。
評価結果を以下の表2に示す。判定結果で、○は合格、×は不合格、をそれぞれ示す。実施例1、2、3、比較例1は、いずれの判定基準について合格となっている。
Figure 0006628128
[確認実験2]
確認実験2として、現像剤中のトナー濃度が7[wt%]と5[wt%]で汲み上げ量の測定を行い比較した。なお、汲み上げ量の判定基準は、初期剤が40±5[mg/cm]、汲み上げ量の変化率が±20[%]以内とし、長手方向偏差が±2.0[mg/cm]とした。
評価結果を以下の表3に示す。判定結果で、○は合格、×は不合格、をそれぞれ示す。実施例1、2、3は、いずれの項目も合格であるが、比較例1、2は汲み上げ量変化率、長手方向偏差で不合格となっている。
Figure 0006628128
[確認実験3]
確認実験3として、通紙実験を行い、白スジ、濃度ムラの異常画像確認を行った。評価機はRICOH PRO C751EX (現像器のみ実施例1、2、3、比較例1、2の形態改造)、紙種はNBSリコー製 タイプ6000<70[W]>(坪量70[gsm])A4を用いる。評価方法1として、画像面積率5[%]画像で100K枚印刷して白スジ評価する。評価方法2として、評価方法1実施後に全面ベタ画像(片面)を5枚印刷して白スジ評価、濃度ムラ評価する。
なお、判断基準は、出力画像を目視にて判断した。評価結果を示す以下の表4において、○は異常なし、×は異常あり、をそれぞれ示す。
比較例1では、評価方法1の通紙時にドクタブレードにトナーが固着したことによる白スジが発生した。比較例2では、濃度ムラの発生があった。
一方、以下の表4に示すように、実施例1、2、3のいずれも異常画像の発生はなかった。確認実験1〜3より本発明の効果を確認することができた。
Figure 0006628128
(変形例1)
次に、上記実施形態の一変形例(以下、本変形例を「変形例1」という。)について説明する。変形例1は実施例1、実施例2及び実施例3の構成に対して、冷却部材を放熱リブから液冷装置に変更した例である。冷却部材以外の構成については、実施例1、実施例2及び実施例3と同構成であるため説明は省略する。
図20は、液冷装置300を備えた画像形成部の変形例1の概略構成図である。図21は、4つの画像形成ユニットY、M、C、Kのうちの1つが備える現像装置14及び感光体11を示す拡大模式図である。図21において、図2と同じ参照符号は同じ構成を示す。
図20に示すように、液冷装置300は、温度上昇箇所である現像装置14Y、M、C、Kの壁面に圧接し、冷却液が現像装置14Y、M、C、Kからの熱を受ける4つの受熱部301Y、M、C、Kと、冷却液を冷却する3つの冷却部302と、冷却液を内包する循環パイプ303と、冷却液を循環パイプ内で循環させるための搬送手段たる冷却ポンプ304と、余剰の冷却液を貯留するリザーブタンク305等とを備えている。各冷却部302は、放熱手段としてのラジエータ302a、冷却ファン302bなどを備えている。
受熱部301は、熱伝導性の高い部材で形成されたケース301aの内部に流路301bが設けられている。通常、熱伝導率が400[W/mK]程の銅、もしくは200[W/mK]程のアルミニウムをベースにして受熱部301のケース301aが構成されている。なお、伝導率の高い材質(例えば、銀や金)を用いても良い。
また、現像装置14の側面などもアルミや銅などの熱伝導性の高い部材で構成しているため、現像装置14の側面に受熱部301を密着させようとすると、少なからず空気層ができてしまう。この結果、空気層ができてしまうと、熱交換の効率が落ちてしまう。そのため、変形例1においては、図21に示すように、受熱部301の現像装置14と対向する面(以下、圧接面という)に熱伝導シート306を貼り付けている。また、図21に示すように、受熱部301を現像装置14側に押し付けて保持するホルダー307は、ツメ308とツメ309とによって現像装置14の左側面に取り付けられており、このホルダー307によって受熱部301は、現像装置14の現像剤収容容器の外壁面に設けられた、受熱部301を接触させる接触面310に接した状態で保持されている。
この熱伝導シート306は、高熱伝導性であると同時に、現像装置14と受熱部301との面精度を潰してくれるような硬さ(変形しやすさ)が要求される。しかし、熱伝導シート306は、高熱伝導であると硬く、低熱伝導であると軟らかいという性質を持っている。このため、高熱伝導性を得るためには、熱伝導シート306は、ある程度硬くなってしまう。そのため、変形例1では、受熱部301を現像装置14の側面に圧接するように、受熱部301を大きな押圧力で押圧している。これにより、ある程度硬い熱伝導シートを用いても熱伝導シート306が変形して、現像装置14と受熱部301との面精度を潰してくれる。よって、現像装置14と受熱部301との間に空気層ができるのを抑制し、現像装置14の熱を受熱部に良好に伝導させることができる。また、熱伝導シート306は、現像装置14の側面に貼り付けてもよい。
図20に示すように、各冷却部302では、循環パイプ303からの冷却媒体を内包する収容部(熱伝導率が高いアルミ等で構成)を介して冷却液を伝熱、放熱する放熱手段であるラジエータ302aを備え、放熱量に応じて冷却ファン302bによる強制空冷、または自然空冷がとられる。また、冷却部302は、一つでもよいし、4つ以上であっても構わない。さらに、冷却部毎に冷却ファンを設けているが、1つの冷却ファンで各冷却部のラジエータに外気を供給するよう構成してもよい。冷却部302を複数備えることで各冷却部の冷却効率が低くても、全ての現像装置14Y、M、C、Kの温度上昇を良好に抑制することができる。その結果、1つの冷却部で全ての現像装置14Y、M、C、Kの温度上昇を抑制するものに比べて、放熱面積が小さく冷却効率のあまり高くない小型のラジエータを用いることができ、冷却部を小型化することが可能となる。
冷却ポンプ304は冷却液を受熱部301Y、M、C、Kと冷却部302とで循環させる駆動源であり、冷却液は図20中の矢印のように循環させる。また、リザーブタンク305は冷却液保管用のタンクである。冷却液は、受熱部301Y、M、C、Kで受けた熱をラジエータ302aまで輸送する熱輸送媒体であり、水を主成分とし、凍結温度を下げるためにプロピレングリコールやエチレングリコールなどを添加したり、金属の構成部品の錆を防ぐために防錆剤(例えば、リン酸塩系物質:リン酸カリ塩、無機カリ塩等)を添加したりして使用する。冷却液が水の場合、定積熱容量が空気の3000倍以上であり、少ない流量で大きな熱量を移送できるので、強制空冷に比べ効率のよい冷却が可能である。
(変形例2)
次に、上記実施形態の他の変形例(以下、本変形例を「変形例2」という。)について説明する。
図22は、変形例2の現像剤規制部材の構成を説明する上面からみた模式図である。図22に示すように、変形例2において、ヒートシンク401に長手方向の中央部と両端部の3箇所でネジ止めされている現像剤規制部材402は、現像剤規制部材402の長手方向中央部の磁性部材が、図22に示すように、規制極による法線方向磁束密度が回転軸403aで軸回転する現像ローラ403上で最大となる地点よりも現像ローラ403の現像剤搬送方向(図22中の矢印A方向)下流側に位置するよう構成している。かかる構成によれば、現像ローラ403の長手方向の汲み上げ量偏差を抑制することができる。変形例2では、中央部の磁性部材の位置を0.3[mm]、規制極による法線方向磁束密度が現像ローラ403上で最大となる地点に対し現像剤搬送方向下流側に配置している。中央部の磁性部材を下流側に配置する方法は特に限定しないが、例えば本変形例のように現像剤規制部材402を固定する部分に樹脂からなるスペーサ404等を挟ませることでも可能である。
次に、本実施形態に好適に用いられる二成分の現像剤について説明する。
現像剤の磁性キャリアは、例えば酸化鉄を主成分としたフェライト、マグネタイト、または鉄粉を芯材とし、樹脂でコーティングした磁性体樹脂キャリアを用いることができる。このような磁性キャリアの被覆材料(コーティング材料)としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂等が挙げられる。
また、ポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリフッ化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等も挙げられる。
磁性キャリアの体積固有抵抗は、磁性キャリアの体積固有抵抗値測定装置の概略斜視図である図23に示すように、電極間距離2[mm]、表面積2×4[cm]の電極502a、電極502bを収容したフッ素樹脂製容器からなるセル501において、電極502aと電極502bとの間に磁性キャリア503を充填し、三協パイオテク社製:タッピングマシンPTM−1型を用いて、タッピングスピード30[回/min]にて1分間タッピング操作を行う。両極間に1000[V]の直流電圧を印加し、ハイレジスタンスメーター4329A(4329A+LJK5HVLVWDQFH 0HWHU;横川ヒューレットパッカード株式会社製)により直流抵抗を測定して電気抵抗率R[Ω・cm]を求め、LogRを算出する。本例では15[LogΩ・cm]の磁性キャリアを使用した。
本例の磁性キャリアはアミノ系樹脂のコーティングを施した。現像剤のトナーについては二成分現像剤として使用されるトナーであれば制限されなく、さらに、バインダー樹脂、着色剤、離型剤、帯電調整剤、外添剤などを含むトナーも使用することができる。バインダー樹脂としては、ポリスチレン、ポリ−p−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレンおよびその置換体の重合体:スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体:ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、これらは単独で、あるいは2種以上併用して使用できる。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が全て使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフト−ルイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、オイルイエロー、ハンザイエロー、(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラゲンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイヤーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレットB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、クロームバーミリオン、ベンジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサジンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアンエメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトポン等が挙げられ、これらは1種単独で、または2種以上併用することができる。
外添剤としては無機微粒子や疎水化処理無機微粒子の公知のものすべてが使用可能であり、例えば、シリカ微粒子、疎水性シリカ、脂肪酸金属塩(ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸アルミニウムなど)、金属酸化物(チタニア、アルミナ、酸化錫、酸化アンチモンなど)、フルオロポリマー等を含有してもよく、特に、疎水化されたシリカ、チタニア、アルミナ微粒子を好ましく用いることができる。
外添剤の無機微粒子として、例えば、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化鉄、酸化銅、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。その中でも特にシリカ、二酸化チタンを好ましく用いることができる。
離型剤としては、例えば固形のパラフィンワックス、マイクロワックス、ライスワックス、脂肪酸アミド系ワックス、脂肪酸系ワックス、脂肪族モノケトン類、脂肪酸金属塩系ワックス、脂肪酸エステル系ワックス、部分ケン化脂肪酸エステル系ワックス、シリコーンワニス、高級アルコール、カルナウバワックスなどを挙げることができる。
なお、以上の条件は一例を示したものであり、本発明はこれらの条件に限定されない。
各感光体上の潜像をトナー像(顕像)とするために、現像ローラに現像バイアスを印加して感光体にトナーを現像する。本実施例1では現像バイアスとして、直流電圧(DC)に交流電圧(AC)を重畳した重畳電圧を印加している。本実施例の重畳電圧は周波数が0.99[kHz]、ピークトゥピーク電圧(Vpp)が800[V]、+側Dutyが10[%]の矩形波を使用している。重畳電圧や波形形状はこれに限定されるものではなく、例えば周波数が8[kHz]などの高周波数を用いたり、sin波や三角波など他の波形形状としたりすることも可能である。
以上、プロセスカートリッジを用いた複写機を例にとって説明を行ったが、本発明はこれに限定されるものではなく、プロセスカートリッジは感光体ドラム、現像装置等を別体とする構成をとることも可能である。また、画像形成装置の構成も任意であり、タンデム式における各色作像ユニットの並び順などは任意である。また、4色機に限らず、3色あるいは5色以上のトナーを用いるフルカラー機や、2色のトナーによる多色機、あるいはモノクロ装置にも本発明を適用することができる。もちろん、画像形成装置としては複写機に限らず、プリンタやファクシミリ、あるいは複数の機能を備える複合機であっても良い。
以上に説明したものは一例であり、次の態様毎に特有の効果を奏する。
(態様A)
磁石14a−2等の磁界発生手段を中空体内に配置して移動し、該磁界発生手段の磁力により該中空体の外周面上に磁性キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤を担持して搬送する現像ローラ14a等の現像剤担持体と、非磁性部材151と磁性部材152とからなり、かつ該現像剤担持体上の現像剤の量を規制する現像剤規制部材150とを備え、磁界発生手段は、現像剤規制部材により規制される現像剤担持体上の現像剤を穂立ちさせるための磁力を発生させる磁極を備え、磁性部材は非磁性部材に対し現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側に設置される現像装置14において、現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分を、磁極による法線方向磁束密度が磁性部材を配置していないときに現像剤担持体上で最大となる地点の法線方向の直上に、あるいは当該地点よりも現像剤担持体による現像剤搬送方向下流側の地点の法線方向の直上に位置させる。
磁極と該磁極よりも現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側に配置された他の磁極(例えば汲み上げ極)との間の領域から磁性部材を遠ざければ遠ざけるほど、その領域の磁界に対し磁性部材による影響を軽減できる。本態様によれば、磁性部材における現像剤担持体の外周面に最も近い部分を、磁極による法線方向磁束密度が磁性部材を配置していないときに現像剤担持体上で最大となる地点(以下、ピーク点という。)の法線方向の直上に、あるいはその地点よりも現像剤担持体による現像剤搬送方向下流側の地点の法線方向の直上に位置させる。これにより、磁性部材をピーク点よりも現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側に配置した従来の構成に比べて、磁極と他の磁極との間の領域から磁性部材を遠ざけることができる。その結果、当該従来の構成に比べて、磁極と他の磁極との間に存在する磁力線の減る量は少なくなり、現像剤を現像剤担持体上に拘束する磁力の減り幅を小さくでき、現像剤の搬送力の低下を抑えられる。そして、例えば現像剤の劣化が進んで現像剤の流動性が落ちても、現像剤の搬送力の低下は抑制されているので、現像剤担持体表面に近い現像剤下部と一緒に現像剤担持体表面に対し遠い現像剤上部も、現像剤担持体の回転移動に対して追従させることができる。これにより、現像剤担持体の回転移動に対して追従し難くなる部分が現像担持体による現像剤搬送方向に対し直交する方向(軸方向)で部分的に発生していた従来の構成に比べて、その追従し難くなる部分の発生が減る。よって、磁性部材と現像剤担持体との隙間を通過することで規制される現像剤量の軸方向のムラが抑制でき、画像濃度ムラを抑制できる。
(態様B)
(態様A)において、磁性部材の現像剤担持体による現像剤搬送方向に対し直交する方向の中央部が、磁極による法線方向磁束密度が磁性部材を配置していないときに現像剤担持体上で最大となる地点の法線方向の直上に、あるいは当該地点よりも現像剤担持体による現像剤搬送方向下流側の地点の法線方向の直上に位置させる。
本態様によれば、現像剤の汲み上げ量が現像剤担持体の長手方向の中央部で多くなり、長手方向での汲み上げ量の偏差を有する場合がある。この場合、現像剤規制部材の非磁性部材のうち長手方向の中央部を現像剤担持体側に近づける構成をとって長手方向偏差を解消できる。しかし、この構成を採用した場合、非磁性部分の軸方向中央部のみを現像剤担持体に近づけるよう部品を加工することは困難である。本態様では、磁性部材の長手方向のうち中央部を両端部よりも現像担持体による現像剤搬送方向の下流側に配置させることで現像剤担持体の長手方向の汲み上げ量偏差を抑制して、異常画像の発生を効果的に抑制できる。
(態様C)
(態様A)又は(態様B)において、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分が、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記非磁性部材の部分よりも前記現像剤担持体側に突出し、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分における前記現像剤搬送方向上流端と前記現像剤担持体の中心とを結んだ仮想線が前記現像剤担持体の外周面に交差した箇所について、前記磁極による磁界によって前記現像剤担持体上の現像剤に対し働く磁気力の接線方向成分の向きが前記現像剤搬送方向下流側に向いているよう、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分を位置させる。
一般に、現像装置では、例えば経時により現像剤の劣化が進むと、現像剤に含まれる添加剤が磁性キャリアに付着して現像剤の流動性が落ちて搬送抵抗が高まる。現像剤担持体の外周面に最も近い現像剤規制部材の部分と現像剤担持体の外周面との隙間(以下、ドクタギャップという。)の入口において、現像剤の一部が現像剤担持体の回転に追従し難くなり、ドクタギャップ通過後の現像領域への現像剤搬送量が減少する。
本態様によれば、現像剤担持体の外周面に最も近い非磁性部材の部分(以下、非磁性部材の先端部という。)よりも現像剤担持体側に突出する現像剤担持体の外周面に最も近い磁性部材の部分(以下、磁性部材の先端部という。)は、現像剤担持体の外周面とで上記ドクタギャップを形成している。本態様では、そのドクタギャップについて、現像剤担持体内部の磁極による磁界によって現像剤担持体上の現像剤に対して働く磁気力の接線方向成分の向きが、現像剤搬送方向下流側に向いている。この結果、現像剤が上記ドクタギャップを進む方向に接線方向磁気力が働くことになり、上記ドクタギャップ内での現像剤の搬送が促進される。例えば経時により現像剤の劣化が進んで現像剤の流動性が落ちて現像剤に対し多少の搬送抵抗が発生しても、その劣化した現像剤を現像剤担持体の回転に追従させて上記ドクタギャップ内を効率よく搬送させることができる。よって、現像領域への現像剤搬送量の経時による低下を抑制することができる。
(態様D)
(態様A)〜(態様C)において、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分における前記現像剤搬送方向の厚みが、0.3[mm]以上である。
本態様によれば、磁性部材は厚くなるほど、磁性部材と磁極との間に存在する磁力線は増える。その結果、磁性部材の現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側端部に対向する現像担持体外周面における接線方向成分の磁気力の強さを高められる。これにより、磁極と該磁極よりも上流側の他の磁極との間の磁界について、磁性部材による磁力の作用が働き難くなり、現像剤の汲み上げ量を安定させることができ、異常画像を防止できる。本発明の発明者らは鋭意研究した結果、現像剤の汲み上げ量変動率が10[%]以下であれば画像濃度ムラの発生を抑制できることを見出した。さらに、発明者らは、磁性部材の厚みを0.3[mm]以上にすると、現像剤の汲み上げ量変動率が10[%]以下に抑えることができることも見出した。よって、本態様では、磁性部材の厚みが0.3[mm]以上としたことで、現像剤の汲み上げ量を安定させ、画像濃度ムラの発生を抑制することができる。
(態様E)
(態様A)〜(態様D)において、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分における前記現像剤搬送方向の厚みは、前記磁性部材の部分に対し反対側の端部における前記現像剤搬送方向の厚みよりも厚い。
本態様によれば、本発明者らが鋭意研究した結果、磁性部材の先端部における現像剤搬送方向の厚みが、磁性部材の先端部に対し反対側の端部における現像剤搬送方向の厚みよりも厚くなるほど、現像剤担持体上の現像剤に対し働く接線方向磁気力の向きが現像剤搬送方向下流側に向き、かつその接線方向磁気力の強さが大きくなることがわかった。本態様では、磁性部材の先端部における現像剤搬送方向の厚みを磁性部材の先端部に対し反対側の端部における現像剤搬送方向の厚みよりも厚くする。これにより、接線方向磁気力の向きが現像剤搬送方向下流側に向かわせ、かつ磁性部材の先端部と当該先端部に対し反対側の端部との厚さが互いに同じであるものに比べて接線方向磁気力の強さを大きくすることができる。よって、現像剤を現像剤担持体の回転に追従させて上記ドクタギャップ内を搬送させることができる。
(態様F)
(態様A)〜(態様E)において、磁極による法線方向磁束密度が磁性部材を配置していないときに現像剤担持体上で最大となる地点又はその地点近傍の地点に対し現像剤担持体の外周曲面角度が1[deg]あたりに変化する法線方向磁束密度を示す磁束密度変化率が比較的小さい。
本態様によれば、磁束密度変化率が比較的に小さい領域は、法線方向磁束密度が磁性部材を配置していないときに現像剤担持体上で最大となる地点又はその地点近傍の地点の磁束密度変化が穏やかな領域である。本態様では、その領域に現像剤規制部材の磁性部材を配置することで、現像剤規制部材の磁性部材の位置が現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側に多少ずれても磁性部材による磁力の作用は現像剤の汲み上げ量のバラツキに影響し難い。よって、現像剤の汲み上げ量を安定させることができる。
(態様G)
(態様F)において、磁極による法線方向磁束密度が磁性部材を配置していないときに現像剤担持体上で最大となる地点に対し現像剤担持体の外周面角度が±15[deg]の範囲に対応する現像剤担持体上の領域における磁束密度変化率が1.5[mT/deg]以下である領域に、磁性部材を配置する。
本態様によれば、磁束密度変化率が1.5[mT/deg]以下であると、磁束密度変化が穏やかである。そのような磁束変化率の領域に現像剤規制部材の磁性部材を配置することで、現像剤規制部材の磁性部材の位置が現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側に多少ずれても磁性部材による磁力の作用が現像剤の汲み上げ量に影響する度合いが小さい。よって、現像剤の汲み上げ量を安定させることができる。
(態様H)
(態様A)〜(態様G)において、現像剤担持体の表面に、現像剤担持体の基材よりも摩擦係数が小さい低摩擦層14a−3とを有する。
本態様によれば、非画像部の現像剤担持体にトナーが付着し、現像剤担持体に付着したトナーが電荷を持っているために、印刷時には現像剤担持体上のトナーの持つ電荷分だけ現像電位が嵩上げされ、トナー現像量が増加することで発生する濃度ムラ、いわゆるゴースト画像が形成される。本態様では、現像剤担持体の表面に基材よりも摩擦係数の低い低摩擦膜を形成することにより、現像剤担持体に付着するトナーを減らし、ゴースト画像が形成されることを抑制することができる。
(態様I)
(態様A)〜(態様H)において、磁界発生手段は、現像剤規制部材により規制された現像剤担持体上の現像剤を像担持体上に形成された静電潜像に供給させるための主極P1等の現像用磁極を備え、該現像用磁極は、前記磁極よりも現像剤担持体による現像剤搬送方向下流側であって像担持体に対向する現像領域の対応するよう配置されており、現像用磁極による法線方向磁束密度の減衰率を、現像剤担持体上で最大となる現像用磁極による法線方向磁束密度と現像剤担持体の外周面から法線方向に向かって1[mm]離れた箇所で最大となる現像用磁極による法線方向磁束密度との差を現像剤担持体上で最大となる現像用磁極による法線方向磁束密度で割った値と規定し、現像用磁極による法線方向磁束密度の減衰率が40[%]以上である。
本態様によれば、現像剤担持体の対潜像担持体線速比を小さくすると、現像能力が低下し十分な画像濃度が得られなくなる不具合が生じ、現像剤担持体の小径化は内包する磁石の小型化で十分な磁力が得られないことから、穂の状態の現像剤の上層部の磁力が弱まり、感光体等の潜像担持体からの電気的な力で磁性キャリアが潜像担持体に付着する。本態様では、現像剤担持体の対潜像担持体線速比を必要以上に小さくせず、かつ現像剤担持体の径も必要以上に小さくせずに現像ニップを狭める方策として、現像用磁極の法線方向磁束密度の減衰率を40[%]以上とした。これにより、現像剤担持体の対潜像担持体線速比、及び現像剤担持体の径を変えずに、現像ニップ幅を狭められ、ベタ画像周辺の白抜け、特にベタ画像先端部の白抜けを改善できる。
(態様J)
(態様A)〜(態様I)において、中空体の外周面には、多数の平面視で円形又は楕円形状の凹みが規則的に又は不規則的に設けられている。
本態様によれば、高速で回転する現像剤担持体の表面で現像剤がスリップして停滞して現像剤の追従性が悪化することにより画像濃度が低下する。本態様では、中空体の外周面には、多数の平面視で円形又は楕円形状の凹みが規則的に又は不規則的に設けられていることで、現像剤が凹みに入り込んだり、現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側の凹みの端面や凹みと現像剤担持体表面との境界部で現像剤を係止したりして、移動する現像剤担持体に対する現像剤の追従性を向上させることができる。これにより、現像剤担持体の移動に伴う現像剤を現像剤担持体上に担持する経時変化による現像剤搬送量の低下の発生を長期にわたって防止することができる。
(態様K)
(態様J)において、現像剤担持体の外周面の単位面積あたりの凹みの数である凹み密度を高くする。
本態様によれば、現像剤の凹みに入り込む頻度が増える。これにより、現像剤担持体の回転移動に対して追従し易くさせることができる。
(態様L)
(態様J)又は(態様K)において、現像剤担持体の外周面と、当該外周面と凹みとの境界部の接線とがなす角度を小さくする。
本態様によれば、現像剤担持体の回転移動によって、現像剤が凹みの現像剤搬送方向上流側の壁面に押え付ける力が増す。これにより、現像剤は凹み内に保持し易くなり、現像剤担持体の回転移動に対する現像剤の追従性を向上させることができる。
(態様M)
感光体11等の像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電ユニット13等の帯電手段と、該像担持体の帯電された表面を露光して潜像を形成する露光ユニット15等の露光手段と、該像担持体上の潜像を現像する現像装置14等の現像手段と、該像担持体の表面をクリーニングするドラムクリーニングユニット12等のクリーニング手段とを有するプリンタ100等の画像形成装置の本体に対して着脱可能であり、少なくとも該像担持体と該現像手段とが一体的に支持された画像形成ユニット10等のプロセスカートリッジにおいて、該現像手段が、(態様A)〜(態様L)の現像装置である。
本態様では、磁極と該磁極よりも上流側の他の磁極との間の領域から磁性部材を遠ざけられ、当該領域の磁界に対し磁性部材による磁力の影響を軽減できるので、磁性部材と現像剤担持体との隙間に搬送される現像剤の量を現像担持体による現像剤搬送方向に対し直交する方向で略均一にさせることができる。この結果、その現像剤が当該隙間を通過することで規制される現像剤の量が安定する。これにより、画像濃度ムラを抑制できる現像装置の画像形成装置本体に対する交換性を高めることができる。
(態様N)
像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、該像担持体の帯電された表面を露光して潜像を形成する露光手段と、該像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装置において、該現像手段が、(態様A)〜(態様L)の現像装置である。本態様によれば、現像剤の汲み上げ量のバラツキによって生じる画像濃度ムラの発生を抑制できる。
1 画像形成部
10 画像形成ユニット
11 感光体
12 ドラムクリーニングユニット
13 帯電ユニット
14 現像装置
14a 現像ローラ
14a−1 現像スリーブ
14a−2 磁石
14a−3 低摩擦膜
14b 供給スクリュ
14c ドクタブレード
14d 回収搬送路
14e 回収スクリュ
14f 供給搬送路
14g 撹拌搬送路
14h 撹拌軸部
14i 撹拌羽部
14j 撹拌スクリュ
14k 第一仕切り壁
14l 第二仕切り壁
14m ヒートシンク
14n 現像剤収容容器
14o 放熱リブ
15 露光ユニット
20 読取装置
30 転写ユニット
31 中間転写ベルト
40 2次転写装置
41 2次転写ローラ
42 転写対向ローラ
50 定着ユニット
60 搬送ベルト
70 給紙ユニット
80 両面ユニット
90 排紙ユニット
100 プリンタ
110 中間転写ベルトクリーニングユニット
120 断熱装置
130 静止摩擦係数測定装置
131 測定紙片
132 現像ローラ
133 重り
134 デジタルプッシュプルゲージ
140 現像剤規制部材
141 非磁性部材
141a 先端部
142 磁性部材
142a 端面
150 現像剤規制部材
151 非磁性部材
151a 先端部
152 磁性部材
152a 端面
161 法線
162 法線
163 法線
170 現像剤規制部材
171 非磁性部材
171a 先端部
172 磁性部材
172a 端面
180 現像剤規制部材
181 非磁性部材
181a 先端部
182 磁性部材
182a 規制面
190 現像剤規制部材
191 非磁性部材
191a 先端部
192 磁性部材
192a 端面
201 現像スリーブ
201a 外周面
201b 溝
202 現像剤規制部材
203 磁極
300 液冷装置
301 受熱部
302 冷却部
302a ラジエータ
302b 冷却ファン
303 循環パイプ
304 冷却ポンプ
305 リザーブタンク
306 熱伝導シート
307 ホルダー
308 ツメ
309 ツメ
310 接触面
401 ヒートシンク
402 現像剤規制部材
403 現像ローラ
403a 回転軸
404 スペーサ
特許第4393826号公報

Claims (14)

  1. 磁界発生手段を中空体内に配置して移動し、該磁界発生手段の磁力により該中空体の外周面上に磁性キャリアとトナーとからなる二成分の現像剤を担持して搬送する現像剤担持体と、非磁性部材と磁性部材とからなり、かつ該現像剤担持体上の現像剤の量を規制する現像剤規制部材とを備え、前記磁界発生手段は、前記現像剤規制部材により規制される前記現像剤担持体上の現像剤を穂立ちさせるための磁力を発生させる磁極を備え、前記磁性部材は前記非磁性部材に対し現像剤担持体による現像剤搬送方向上流側に設置させる現像装置において、
    前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分が、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記非磁性部材の部分よりも前記現像剤担持体側に突出し、
    前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分における前記現像剤搬送方向の上流端と前記現像剤担持体の中心とを結んだ仮想線が前記現像剤担持体の外周面に交差した箇所について、前記磁極による磁界によって前記現像剤担持体上の現像剤に対し働く磁気力の接線方向成分の向きが前記現像剤搬送方向下流側に向いているよう、前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分を位置させることを特徴とする現像装置。
  2. 請求項1に記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分を、前記磁極による法線方向磁束密度が前記磁性部材を配置していないときに前記現像剤担持体上で最大となる地点の法線方向の直上に、あるいは当該地点よりも前記現像剤担持体による現像剤搬送方向下流側の地点の法線方向の直上に位置させることを特徴とする現像装置。
  3. 請求項1又は2に記載の現像装置において、
    前記磁性部材の現像剤担持体による現像剤搬送方向に対し直交する方向の中央部が、前記磁極による法線方向磁束密度が前記磁性部材を配置していないときに前記現像剤担持体上で最大となる地点の法線方向の直上に、あるいは当該地点よりも前記現像剤搬送方向下流側の地点の法線方向の直上に位置させることを特徴とする現像装置
  4. 求項1〜3のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分における前記現像剤搬送方向の厚みが、0.3[mm]以上であることを特徴とする現像装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の外周面に最も近い前記磁性部材の部分における前記現像剤搬送方向の厚みは、前記磁性部材の部分に対し反対側の端部における前記現像剤搬送方向の厚みよりも厚いことを特徴とする現像装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記磁極による法線方向磁束密度が前記磁性部材を配置していないときに前記現像剤担持体上で最大となる地点又はその地点近傍の地点に対し前記現像剤担持体の外周曲面角度が1[deg]あたりに変化する法線方向磁束密度を示す磁束密度変化率が比較的小さい領域に、前記磁性部材を配置することを特徴とする現像装置。
  7. 請求項6記載の現像装置において、
    前記磁極による法線方向磁束密度が前記磁性部材を配置していないときに前記現像剤担持体上で最大となる地点に対し前記現像剤担持体の外周面角度が±15[deg]の範囲に対応する前記現像剤担持体上の領域における前記磁束密度変化率が1.5[mT/deg]以下である領域に、前記磁性部材を配置することを特徴とする現像装置。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の表面に、前記現像剤担持体の基材よりも摩擦係数が小さい低摩擦層を有することを特徴とする現像装置。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記磁界発生手段は、前記現像剤規制部材により規制された前記現像剤担持体上の現像剤を像担持体上に形成された静電潜像に供給させるための現像用磁極を備え、該現像用磁極は、前記磁極よりも前記現像剤担持体による現像剤搬送方向下流側であって前記像担持体に対向する現像領域の対応するよう配置されており、
    前記現像用磁極による法線方向磁束密度の減衰率を、前記現像剤担持体上で最大となる前記現像用磁極による法線方向磁束密度と前記現像剤担持体の外周面から法線方向に向かって1[mm]離れた箇所で最大となる前記現像用磁極による法線方向磁束密度との差を前記現像剤担持体上で最大となる前記現像用磁極による法線方向磁束密度で割った値と規定し、前記現像用磁極による法線方向磁束密度の減衰率が40[%]以上であることを特徴とする現像装置。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項に記載の現像装置において、
    前記中空体の外周面には、多数の平面視で円形又は楕円形状の凹みが規則的に又は不規則的に設けられていることを特徴とする現像装置。
  11. 請求項10記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の外周面の単位面積あたりの前記凹みの数である凹み密度を高くすることを特徴とする現像装置。
  12. 請求項10又は11に記載の現像装置において、
    前記現像剤担持体の外周面と、当該外周面と前記凹みとの境界部の接線とがなす角度を小さくすることを特徴とする現像装置。
  13. 像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、該像担持体の帯電された表面を露光して潜像を形成する露光手段と、該像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装置の本体に対して着脱可能であり、少なくとも該像担持体と該現像手段とが一体的に支持されたプロセスカートリッジにおいて、
    該現像手段が、請求項1〜12のいずれかの現像装置であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  14. 像担持体と、該像担持体の表面を帯電する帯電手段と、該像担持体の帯電された表面を露光して潜像を形成する露光手段と、該像担持体上の潜像を現像する現像手段と、該像担持体の表面をクリーニングするクリーニング手段とを有する画像形成装置において、
    該現像手段が、請求項1〜12のいずれかの現像装置であることを特徴とする画像形成装置。
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