したがって、多種多様のバッグで利用することができ、組立が相対的に容易かつ比較的安価であり、比較的薄くかさばらない形態を有し、軽量かつ柔軟性がある、比較的耐切断性の高いアセンブリ及び構造が必要とされている。バッグに取り付けられたいかなるストラップの切込みも防止し、バッグの典型的な「ひったくり」を防止し、さらに、ストラップ及びジッパーに対してすぐにかつ容易に使用可能なロック機能を提供し、バッグの中身に対する気づかれないアクセスの可能性をなくすか又は減らし、それにも関わらず消費者に対してバッグの比較的可撓性がありかつ魅力のあるスタイルを維持する、バッグのキャリーストラップ及びジッパー開口部に対する更なる盗難防止機能もまた依然として必要とされている。
簡単に、一形態では、本発明は、一形態では、布、皮革又はプラスチック等の概して可撓性の材料から製作されるタイプの外部キャリングバッグ内に配置されるパネルアセンブリを有する、セキュリティ構造を備える。セキュリティパネルアセンブリは、通常、内部セキュリティパネルアセンブリとして、バッグを形成する材料の外層と内部裏張りとの間に配置される。内部セキュリティパネルアセンブリに関連する概念は、単一の内部パネルアセンブリとして、又は外部バッグの複数のポケットに関連する複数のアセンブリとして利用することができる。さらに、高セキュリティバッグは、可撓性があり、かつバッグの面に接続する細長いストラップに組み込まれるか又は一体化されるケーブル又はワイヤーを含むことができる。ワイヤー又はケーブルを有するストラップは、解除することができるロックカラビナ又はロック矩形リングに更に結合可能とすることができ、それにより、容易に「ひったくる」ことができないように、キャリーストラップを柱又は他の何らかの物体の周囲に配置して再度ロックすることができる。追加のセキュリティ機能として、外部バッグ用のジッパー閉鎖具に、セキュリティクラスプ、追加のロックカラビナ及び他の二次閉鎖具も設けられる。
代表的な実施形態は多数の利点を提供する。1つのこうした利点は、代表的なセキュリティパネルアセンブリのワイヤーマトリックスの構造が、安定性のために追加のクリンプ留めを必要とせず、したがってより経済的に製造することができる、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成するということである。更なる結果として、ワイヤーマトリックスは、所望のレベルのセキュリティを提供するだけでなく、クリンプ留めの潜在的に脆弱な連結具がない。さらに、ワイヤーマトリックスは、平滑かつ連続的であり、触知できる(したがって、消費者には望ましくない)、かつキャリングバッグの不要で望ましくない摩耗をもたらす、従来技術の隆起した出っ張りがない。
ワイヤーマトリックスを備えた代表的なセキュリティパネルアセンブリの構造により、従来技術において可能ではない比較的高度の可撓性も可能である。ワイヤーマトリックスの閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の結合されていないワイヤー十字交差部は、様々な閉鎖ワイヤー形状内でのワイヤーに対するワイヤーの適度な回転及び/又は摺動を可能にし、付随して所望のレベルの切断抵抗性を提供しながら、全体的なセキュリティパネルアセンブリに適度な可撓性と変形可能性を与える役割を果たす。これは更に、代表的なセキュリティパネルアセンブリが多種多様のキャリングバッグで利用されるのを可能にし、同時に、高度なファッション、及び財布及びショルダーバッグ等、女性用に設計されたキャリングバッグにおける所望のレベルの女性らしさを可能にする。
一実施形態における内部セキュリティパネルアセンブリは、少なくとも1つの切断抵抗ケーブル又はワイヤーが間に配置され、かつ折畳み可能な第1の材料層と第2の材料層との間に適所に縫い合わされた、折畳み可能な少なくとも第1の材料層及び第2の材料層を含む。一形態では、折畳み可能な材料の第1の層及び第2の層の少なくとも一部の周囲に結合材が設けられて、それらの層の間で材料層及び1つ又は複数のワイヤーのマトリックスを更に封入する。別の好ましい形態では、1つ又は複数のワイヤーを固定位置で更に保持するために、層の間に糊又は接着剤を組み込むことができる。さらに、第1の材料層及び第2の材料層は縫い合わされて、1つ又は複数のワイヤーのマトリックスを第1の材料層と第2の材料層との間で所望のアレイで維持するのを容易にする。第1の材料層及び第2の材料層は、通常、折畳み可能な布材料、不織材料又はプラスチック材料である。布及びワイヤーメッシュマトリックスの層から構成されるセキュリティパネルアセンブリは、外部バッグにはめ込み、バッグを形成する外部材料及びライナー材料の中間に配置し、その位置で仮縫いし、その後、バッグの様々な継目又は縁に縫い合わせるか又は他の方法で取り付けることができる。
別の態様では、より剛性のあるバッグ又は容器の外部に沿って、セキュリティパネルアセンブリを提供することができる。この形態では、パネルアセンブリは弾性的に可撓性があるものとすることができ、したがって、剛性容器基部とそのための枢支カバーとの間の蝶番としての役割も果たす。セキュリティパネルアセンブリは、布材料等の仕上げカバーを上に有することができる。
別の特徴として、バッグに又はセキュリティパネルに、キャリーストラップに関連するワイヤーケーブルを締結し、それにより、ストラップ内のワイヤーケーブルをハンドバッグ自体から容易に外すことができないことを確実にすることができる。さらに、バッグへの開口部のためのジッパープル又はファスナープルにおけるクラスプが、バッグをロックするか又はバッグに取り付けられ、それにより、アクセス開口部を容易に開放することができない。
別の態様では、セキュリティパネルアセンブリを形成する方法が提供される。本方法は、第1の材料層を、取付部材を介して実質的に固定された位置に保持することを、好ましい形態では、材料層の開口部を通して固定具の取付釘を、そこを通って取付釘が突出するように挿入することにより、第1の材料層を固定具に保持することを含むことができる。その後、釘の周囲にワイヤーが所定パターンで配索される。そして、第2の材料層が、その開口部を取付釘に位置合わせすることができるように向けられ、かつ第2の材料層は、釘が材料層の開口部を通って延在するように釘の上に配置される。層は、それらの間の接着剤が材料層とそれらの間のワイヤーとを互いに対して固定して保持するのに有効であるように、互いに付勢される。本明細書ではセキュリティパネルアセンブリを形成するために単一ワイヤーを有利に採用することができるが、本方法は、単一ワイヤーに限定されず、代わりに、材料層の間で複数のワイヤーを固定することができることが明白である。さらに、ワイヤーは金属材料とすることができるが、Vectran(商標)等の切断抵抗性のヤーン材料とすることもできる。さらに、材料層は、布材料、不織材料又は薄いプラスチック材料等、可撓性の折畳み可能な材料のパネルとすることができ、パネルは、第1の材料層又はパネルに対する不織材料の使用及び第2の材料層又はパネルに対する織布材料の使用等、互いに異なる材料とすることができる。
そして、材料層とそれらの間の1つ又は複数のワイヤーのラミネートが、1つ又は複数のワイヤーを材料層の間の適所に永久的に更に固定するように縫い付けられる。これに関して、縫付は、ランダムな位置で、かつ材料層の外周部で行うことができる。さらに、キャリングバッグ内にセキュリティパネルアセンブリを取り付けるのに使用するために、パネルアセンブリの一端又は両端及び/又は一面又は両面に、翼又はより小型のタブの形式等の1つ又は複数の接続パネルを縫い付けることができる。
代替形態として、第2の材料層は、取付釘と位置合せされる開口部を含む必要がない。むしろ、材料層は、取付釘と位置合わせされるために外周縁においてそれに対して開放するように形成されたV字型開口部等の切欠きを含むことができる。このように、取付釘は、第2の材料層の開口部にはまり込む必要はなく、それにより、本明細書におけるセキュリティパネルアセンブリに対する組立時間が短縮される。
したがって、本発明の目的は、バッグを形成する外部材料が、魅力のある、可撓性がある布材料とすることができる、セキュリティキャリーストラップを有する、セキュリティ型バッグ又はハンドバッグを提供することである。
本発明の更に別の目的は、バッグの中身を保護するため、かつ内部へのアクセスを安全にするようにバッグの切断又は切込みを防止するために、特にハンドバッグの1つ若しくは複数の内部仕切り部又はポケット内に、ワイヤー及びケーブルが組み込まれている非常に安全なハンドバッグを提供することである。
本発明の更に別の目的は、バッグが「ひったくられる」のを防止するように、柱若しくは椅子又は他の何らかの物体の周囲に安全な方法で、容易に取外し、再度取り付け、締結することができるキャリーストラップを有する非常に安全なハンドバッグを提供することである。本発明の別の目的は、妥当な値段であり、非常に安全であり、目立ちすぎる特徴がなく、組立又は製造が適度に容易である、安全なハンドバッグ構造を提供することである。
キャリングバッグの内部に配置されるセキュリティパネルアセンブリの代表的な実施形態は、第1の可撓性材料層と、第1の可撓性材料層に結合された第2の可撓性材料層と、第1の可撓性材料層と第2の可撓性材料層との間に配置されたワイヤーマトリックスとを備え、ワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数のワイヤー十字交差部を備え、各ワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていないワイヤーの少なくとも2つの部分を備える。
代表的な実施形態では、ワイヤーマトリックスは、複数のワイヤー十字交差部を形成する所定パターンで配索された単一ワイヤーから構成される。複数の閉鎖ワイヤー形状は、例えば、正方形、矩形、菱形、偏菱形、平行四辺形、三角形及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1つの形状を含むことができる。代表的な実施形態では、第2の可撓性材料層は、鋸歯又は別のパターン等のパターンを有する複数のステッチにより、第1の可撓性材料層に結合される。別の代表的な実施形態では、第2の可撓性材料層は、矩形ステッチパターン、円形ステッチパターン、菱形ステッチパターン、バータックステッチパターン及びそれらの組合せを用いる等、複数の閉鎖ワイヤー形状の閉鎖ワイヤー形状のうちの1つ又は複数内でかつワイヤーマトリックスと交差することなく、複数のステッチにより第1の可撓性材料層に結合される。
別の代表的な実施形態では、第1の可撓性材料層の周縁部に隣接して、ワイヤーマトリックスは、第1の可撓性材料層の周縁部から間隔を空けて配置された複数の曲げ又は湾曲部分として配置される。例えば、ワイヤーマトリックスは、ワイヤーマトリックスの曲げ又は湾曲部分より更に周縁部から離れかつ第1の可撓性材料層の中心により近く間隔を空けて配置された第1の端部及び第2の端部を有する単一ワイヤーから構成することができる。さらに、単一ワイヤーの第1の端部若しくは第2の端部に、又は単一ワイヤーの第1の端部及び第2の端部の両方に、少なくとも1つのポリマーキャップを結合することができる。
別の代表的な実施形態では、セキュリティパネルアセンブリは複数のサブパネルから構成することができ、各サブパネルは、ワイヤーマトリックスの複数の部分のうちの1つの部分を有する。例えば、複数のサブパネルのうちの隣接するサブパネルの間で、ワイヤーマトリックスはいかなる閉鎖ワイヤー形状もない単一ワイヤーから構成することができる。こうしたセキュリティパネルアセンブリは、ガセット状形態を形成するため等、閉鎖又は圧縮形態にかつ開放又は拡張形態に、隣接するサブパネルの間で折畳み可能である。
代表的なセキュリティパネルは、第2の可撓性材料層をワイヤーマトリックスにかつ第1の可撓性材料層に結合する接着剤、又はセキュリティパネルアセンブリをキャリングバッグの内部に固定する少なくとも1つのタブ、フランジ又はパネル部材を更に備えることができる。代替的に、第1の可撓性材料層及び/又は第2の可撓性材料層は、セキュリティパネルアセンブリをキャリングバッグの内部に固定する複数のタブ、フランジ又はパネル部材を形成する複数の縁を更に備えることができる。
代表的な実施形態では、セキュリティパネルは、ボックス形状に折畳み可能とすることができる。例えば、セキュリティパネルアセンブリは、キャリングバッグの拡張パネルを形成するようにガセットに折畳み可能とすることができる。別の例として、第1の可撓性材料層、ワイヤーマトリックス及び第2の可撓性材料層は、大文字「I」の形態で構成し、ボックス形状に折畳み可能とすることができ、それはまた、第2の可撓性材料層に結合された複数の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材を含むことができ、各予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材は、セキュリティパネルアセンブリがボックス形状に折り畳まれたときに対応する隅に配置される。別の例として、第1の可撓性材料層及び第2の可撓性材料層は、各々、セキュリティパネルアセンブリをボックス形状に折り畳むための複数の切欠きを有する星形パターンで構成される。
別の代表的な実施形態では、セキュリティパネルアセンブリは、第1の可撓性材料層と、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数のワイヤー十字交差部を備え、各ワイヤー十字交差部は、少なくとも2つの当接し結合されていないワイヤーの部分を含む、ワイヤーマトリックスと、ワイヤーマトリックスに隣接し、かつ複数のステッチにより第1の可撓性材料層に結合された第2の可撓性材料層と、セキュリティパネルアセンブリをキャリングバッグの内部で固定するために第1の可撓性材料層又は第2の可撓性材料層のうちの少なくとも一方に結合された少なくとも1つの可撓性材料フランジとを備えることができる。
セキュリティ拡張パネルも開示される。代表的な実施形態では、セキュリティ拡張パネルは、第1の側面及び第1のワイヤーマトリックスを有する第1のセキュリティパネルアセンブリと、第1の側面及び第2のワイヤーマトリックスを有する第2のセキュリティパネルアセンブリであって、第2のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面は、第1のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面に枢動可能に又は回転可能に結合されて、セキュリティ拡張パネルの拡張状態及び非拡張状態を提供する、第2のセキュリティパネルアセンブリとを備える。
例えば、第1のセキュリティパネルアセンブリは、第1の面を有する第1の可撓性材料層を更に備えることができ、第1のワイヤーマトリックスは、第1の可撓性材料層の第1の面に配置され、第1のワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の第1のワイヤー十字交差部を備え、各第1のワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていない第1のワイヤーの少なくとも2つの部分を含む。同様に例えば、第2のセキュリティパネルアセンブリは、第1の面を有する第2の可撓性材料層を更に備えることができ、第2のワイヤーマトリックスは、第2の可撓性材料層の第1の面に配置され、第2のワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の第2のワイヤー十字交差部を備え、各第2のワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていない第2のワイヤーの少なくとも2つの部分を含む。代表的な実施形態では、第1のワイヤーマトリックスは第1の幅を有し、第2のワイヤーマトリックスは、第1の幅より小さい第2の幅を有する。
代表的な実施形態では、第2のセキュリティパネルアセンブリは、第1のセキュリティパネルアセンブリに対して枢動可能又は回転可能である。例えば、セキュリティ拡張パネルが開放した拡張状態にあるとき、第2のワイヤーマトリックスは第1のワイヤーマトリックスにオーバーラップするか又はその上に重なる。通常、第2のセキュリティパネルアセンブリは、第1のワイヤーマトリックスの第1の側方領域を横切るか又はそれに沿って第1のセキュリティパネルアセンブリに結合される。例えば、第2のセキュリティパネルアセンブリの第2の側面が、第1のセキュリティパネルアセンブリの第2の側面に隣接しない位置まで枢動又は回転し、第2のセキュリティパネルアセンブリが第1のセキュリティパネルアセンブリに実質的に平行であるとき、第2のワイヤーマトリックスの第1の側方領域は、第1のワイヤーマトリックスの第1の側方領域に隣接して配置される。
代表的な実施形態では、第1のセキュリティパネルアセンブリは、第1のワイヤーマトリックスに隣接しかつ第1の可撓性材料層に複数のステッチによって結合された第3の可撓性材料層を更に備え、第2のセキュリティパネルアセンブリは、第2のワイヤーマトリックスに隣接しかつ第2の可撓性材料層に複数のステッチによって結合された第4の可撓性材料層を更に備える。別の代表的な実施形態では、第1のセキュリティパネルアセンブリ及び第2のセキュリティパネルアセンブリの各々は、セキュリティ拡張パネルをキャリングバッグに結合する複数のタブ又はフランジを更に備え、又はセキュリティ拡張パネルをキャリングバッグに結合する1つ又は複数の解除可能な締結具又は蝶番を更に備えることができる。
代表的な実施形態では、セキュリティ拡張パネルは、第1の側面及び第3のワイヤーマトリックスを有する第3のセキュリティパネルアセンブリであって、第3のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面は、第1のセキュリティパネルアセンブリの第2の側面に枢動可能に又は回転可能に結合されている、第3のセキュリティパネルアセンブリを更に備えることができる。例えば、第3のセキュリティパネルアセンブリは、第1の面を有する第3の可撓性材料層を更に備えることができ、第3のワイヤーマトリックスは、第3の可撓性材料層の第1の面に配置され、第3のワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の第3のワイヤー十字交差部を備え、各第3のワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていない第3のワイヤーの少なくとも2つの部分を含む。
代表的な実施形態では、セキュリティ拡張パネルは、第1の側面及び第3のワイヤーマトリックスを有する第3のセキュリティパネルアセンブリと、第1の側面及び第4のワイヤーマトリックスを有する第4のセキュリティパネルアセンブリであって、第4のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面は、第3のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面に枢動可能に又は回転可能に結合されている、第4のセキュリティパネルアセンブリとを更に備えることができ、第3のセキュリティパネルアセンブリ及び第4のセキュリティパネルアセンブリは、それぞれ第1のセキュリティパネルアセンブリ及び第2のセキュリティパネルアセンブリにそれぞれ長手方向に隣接し、かつ第1のセキュリティパネルアセンブリ及び第2のセキュリティパネルアセンブリにオーバーラップしている。
別の代表的な実施形態では、セキュリティ拡張パネルは、第1の側面を有する第1のセキュリティパネルアセンブリであって、第1のワイヤーマトリックスと第1の面を有する第1の可撓性材料層とを備え、第1のワイヤーマトリックスは第1の可撓性材料層の第1の面に配置され、第1のワイヤーマトリックスは第1の幅を有する、第1のセキュリティパネルアセンブリと、第1の側面を有する第2のセキュリティパネルアセンブリであって、第2のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面は、第1のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面に枢動可能又は回転可能に結合され、第2のセキュリティパネルアセンブリは、第2のワイヤーマトリックスと第1の面を有する第2の可撓性材料層とを備え、第2のワイヤーマトリックスは、第2の可撓性材料層の第1の面に配置され、第2のワイヤーマトリックスは、第1のワイヤーマトリックスの第1の幅より小さい第2の幅を有する、第2のセキュリティパネルアセンブリとを備える。
別の代表的な実施形態では、セキュリティ拡張パネルは、第1の側面を有する第1のセキュリティパネルアセンブリであって、第1の面を有する第1の可撓性材料層と、第1の可撓性材料層の第1の面に配置された第1のワイヤーマトリックスであって、第1のワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の第1のワイヤー十字交差部を備え、各第1のワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていない第1のワイヤーの少なくとも2つの部分を含み、第1のワイヤーマトリックスは第1の幅を有する、第1のワイヤーマトリックスとを備える第1のセキュリティパネルアセンブリと、第1の側面を有する第2のセキュリティパネルアセンブリであって、第2のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面は、第1のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面に枢動可能又は回転可能に結合され、第1の面を有する第2の可撓性材料層と、第2の可撓性材料層の第1の面に配置された第2のワイヤーマトリックスであって、第2のワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の第2のワイヤー十字交差部を備え、各第2のワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていない第2のワイヤーの少なくとも2つの部分を含み、第2のワイヤーマトリックスは第1の幅より小さい第2の幅を有する、第2のワイヤーマトリックスとを備える第2のセキュリティパネルアセンブリとを備える。
キャリングバッグ用の実質的に切断抵抗性のキャリーストラップもまた開示され、キャリーストラップの代表的な実施形態は、第1の実質的切断抵抗ケーブルと、第2の実質的切断抵抗ケーブルと、実質的に幅より大きい長さを有し、長手方向に延在する中心領域を有し、中心領域の第1の面に沿って長手方向に延在しかつ第1の実質的切断抵抗ケーブルの周囲に横方向に巻き付くことにより、第1の実質的切断抵抗ケーブルを横方向に囲む第1の側方領域を有し、中心領域の第2の面に沿って長手方向に延在しかつ第2の実質的切断抵抗ケーブルの周囲に横方向に巻き付くことにより、第2の実質的切断抵抗ケーブルを横方向に囲む第2の側方領域を有する第1の可撓性材料とを備える。
代表的な実施形態では、第1の側方領域は、第1の側方縁領域と中心領域に隣接する第1の中間領域とを有し、第1の側方縁領域は第1の中間領域に結合され、第2の側方領域は、第2の側方縁領域と中心領域に隣接する第2の中間領域とを有し、第2の側方縁領域は第2の中間領域に結合される。代表的な実施形態では、中心領域は第1の厚さを有し、第1の側方領域及び第2の側方領域は第2の厚さを有し、第1の厚さは第2の厚さより大きい。
別の代表的な実施形態では、中心領域は第1の側縁及び第2の側縁を有し、第1の側方縁領域は、中心領域の第1の側縁に当接し、第2の側方縁領域は、中心領域の第2の側縁に当接する。例えば、中心領域は第1の厚さを有することができ、第1の側方領域及び第2の側方領域は第2の厚さを有することができ、第1の厚さは第2の厚さに等しいか又はそれより2倍超大きく、代替的に、中心領域と第1の側方領域及び第2の側方領域とは、実質的に同じ厚さを有することができる。代表的な実施形態では、第1の可撓性材料は、織布、バリスティックナイロン織布、皮革、不織材料、側縁が仕上げられた織ウェビング材料及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1つの材料を含む。
別の代表的な実施形態では、キャリーストラップは、幅より実質的に大きい長さを有する第2の可撓性材料であって、第1の側縁及び第2の側縁に沿って折り畳まれ、第1の可撓性材料の第1の面に結合されている、第2の可撓性材料を更に含むことができる。別の代表的な実施形態では、キャリーストラップは、嵌合窪みを有し、かつ第1の可撓性材料の端部に結合されて、第1の実質的切断抵抗ケーブル及び第2の実質的切断抵抗ケーブルのそれぞれの端部を封入するエンドキャップを更に備えることができる。
別の代表的な実施形態では、実質的に切断抵抗性のキャリーストラップは、実質的に幅より大きい長さを有する第1の可撓性材料であって、その長さに沿って第1の側方縁及び第2の側方縁を有し、その長さに沿って第1の側方領域及び第2の側方領域を有する第1の可撓性材料と、実質的に幅より大きい長さを有する第2の可撓性材料であって、その長さに沿って第1の側方縁及び第2の側方縁を有し、その長さに沿って第1の側方領域及び第2の側方領域を有し、第1の可撓性材料に結合された第2の可撓性材料と、第1の可撓性材料の第1の側方縁又は第1の側方領域に長手方向に結合された第1の実質的切断抵抗ケーブルとを備えることができる。代表的な実施形態では、第1の実質的切断抵抗ケーブルは、第2の可撓性材料の第1の側方縁又は第1の側方領域に長手方向に更に結合することもできる。
代表的な実施形態では、キャリーストラップは、第1の可撓性材料の第1の側方領域に長手方向に結合されかつ第2の可撓性材料の第1の側方領域に長手方向に結合され、第1の実質的切断抵抗ケーブルを封入する第1の縁パイピングを更に備えることができる。別の代表的なキャリーストラップ実施形態では、第1の可撓性材料及び第2の可撓性材料は、互いから横方向にずれて、第1の可撓性材料の第1の側方領域又は第2の側方領域のうちの少なくとも一方と、第2の可撓性材料の第1の側方領域又は第2の側方領域のうちの少なくとも一方とを形成する。例えば、キャリーストラップは、第2の可撓性材料の第2の側方縁又は第2の側方領域に長手方向に結合された第2の実質的切断抵抗ケーブルを更に備えることができる。同様に例えば、第1の可撓性材料の第1の側方領域は、第1の実質的切断抵抗ケーブルの周囲に巻き付けることができ、第1の可撓性材料の第1の側方縁は、第2の可撓性材料の第1の側方縁に隣接して固定され、第2の可撓性材料の第2の側方領域は、第2の実質的切断抵抗ケーブルの周囲に巻き付けることができ、第2の可撓性材料の第2の側方縁は、第1の可撓性材料の第2の側方縁に隣接して固定される。
別の代表的な実施形態では、キャリーストラップは、第1の可撓性材料の第2の側方縁又は第2の側方領域に長手方向に結合されかつ第2の可撓性材料の第2の側方縁又は第2の側方領域に長手方向に結合された第2の実質的切断抵抗ケーブルを更に備えることができ、第1の可撓性材料の第2の側方領域に長手方向に結合されかつ第2の可撓性材料の第2の側方領域に長手方向に結合され、第2の実質的切断抵抗ケーブルを封入する第2の縁パイピングもまた含むことができる。
別の代表的な実施形態では、実質的に切断抵抗性のキャリーストラップは、実質的に第1の幅より大きい第1の長さを有する第1の可撓性材料であって、その長さに沿って第1の側方縁及び第2の側方縁を有し、その長さに沿って第1の側方領域及び第2の側方領域を有し、その長さに沿って第1の側方領域と第2の側方領域との間に中心領域を有する第1の可撓性材料と、第1の可撓性材料の中心領域に長手方向に配置された実質的切断抵抗ケーブルと、実質的に第2の幅より大きい第2の長さを有する第2の可撓性材料であって、第2の幅は第1の幅より小さく、第2の可撓性材料は、実質的切断抵抗ケーブルの上に結合されかつ第1の可撓性材料の第1の中心領域に結合されて、第2の可撓性材料と第1の可撓性材料の中心領域との間で実質的切断抵抗ケーブルを固定する、第2の可撓性材料とを備えることができる。
様々なキャリングバッグも開示されている。代表的な実施形態では、キャリングバッグは、第1の面を有する第1の可撓性材料層と、第1の可撓性材料層の第1の面に配置されたワイヤーマトリックスと、ワイヤーマトリックスに隣接しかつ第1の可撓性材料層に結合された第2の可撓性材料層とを備えた実質的に切断抵抗性のセキュリティパネルアセンブリと、セキュリティパネルアセンブリを囲む、内側仕切り部を有する外部バッグであって、外部バッグの内側仕切り部にアクセスするための少なくとも1つの開口部を含む外部バッグと、少なくとも1つの開口部に結合された第1の締結具と、第1の締結具と外部バッグとの間に取外し可能に結合された第2の締結具であって、閉鎖又は係止形態への第1のばね付勢を有する第2の締結具とを備える。例えば、第2の締結具は、第1の締結具に結合し、かつ外部バッグに結合されたリングに取外し可能に結合することができ、又は第2の締結具は、外部バッグに結合し、かつ第1の締結具に取外し可能に結合することができる。例えば、一次締結具はジッパーとすることができ、二次締結具はクラスプ又はロックカラビナとすることができる。
代表的な実施形態では、ワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数のワイヤー十字交差部を備え、各ワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていないワイヤーの少なくとも2つの部分を備える。例えば、ワイヤーマトリックスは、複数のワイヤー十字交差部を形成するようなパターンで配置された単一ワイヤーから構成することができる。代表的な実施形態では、第2の可撓性層は、複数のステッチにより、又は接着剤により、又は複数のステッチ及び接着剤の両方により、第1の可撓性材料層に結合することができる。
代表的な実施形態では、ワイヤーマトリックスは、金属ワイヤー若しくはケーブル、又は実質的に切断抵抗性のポリマー糸、繊維若しくはヤーン、又は複数の実質的に切断抵抗性のポリマー糸、繊維若しくはヤーンを有する織布若しくは編布から構成することができる。
代表的なキャリングバッグは、拡張パネルを更に備えることができる。代表的な実施形態では、拡張パネルは、第1の側面及び第2のワイヤーマトリックスを有する第2のセキュリティパネルアセンブリと、第1の側面及び第3のワイヤーマトリックスを有する第3のセキュリティパネルアセンブリであって、第3のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面は、第2のセキュリティパネルアセンブリの第1の側面に枢動可能に又は回転可能に結合されて、セキュリティ拡張パネルの拡張状態及び非拡張状態を提供する、第3のセキュリティパネルアセンブリとを備える。
例えば、第2のセキュリティパネルアセンブリは、第1の面を有する第2の可撓性材料層を更に備えることができ、第2のワイヤーマトリックスは、第2の可撓性材料層の第1の面に配置され、第2のワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の第2のワイヤー十字交差部を備え、各第2のワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていない第1のワイヤーの少なくとも2つの部分を含み、第3のセキュリティパネルアセンブリは、第1の面を有する第3の可撓性材料層を更に備えることができ、第3のワイヤーマトリックスは、第3の可撓性材料層の第1の面に配置され、第3のワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数の第3のワイヤー十字交差部を備え、各第3のワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されていない第2のワイヤーの少なくとも2つの部分を含む。同様に例えば、第2のワイヤーマトリックスは第1の幅を有することができ、第3のワイヤーマトリックスは、第1の幅より小さい第2の幅を有する。通常、セキュリティ拡張パネルが開放した拡張状態にあるとき、第2のワイヤーマトリックスは第1のワイヤーマトリックスにオーバーラップするか又はその上に重なる。
代表的なキャリングバッグは、第3の締結具に結合されたキャリーストラップであって、第3の締結具は外部バッグに取外し可能に結合され、キャリーストラップは、第1の可撓性材料及び第1の実質的切断抵抗ケーブルを備える、キャリーストラップを更に備えることができる。通常、第3の締結具は、閉鎖又は係止形態への第2のばね付勢を有することができる。例えば、第3の締結具は、ロックカラビナ又はマルチグライドロックスナップフックファスナーとすることができる。代表的な実施形態では、キャリーストラップの第1の可撓性材料は、長さが幅より実質的に大きくかつ長さに沿って第1の縁及び第2の縁を有する、第1のウェビング材料を備え、キャリーストラップは、長さが幅より実質的に大きくかつ長さに沿って第1の縁及び第2の縁を有する第2のウェビング材料であって、第1のウェビング材料に結合された第2のウェビング材料を更に備え、第1の実質的切断抵抗ケーブルは、第1のウェビング材料の第1の縁かつ第2のウェビング材料の第1の縁に長手方向に結合される。
別の代表的な実施形態では、キャリーストラップは、第2の実質的切断抵抗ケーブルを更に備え、第1の可撓性材料は、長さがその幅より実質的に大きく、長手方向に延在する中心領域を有し、中心領域の第1の側に沿って長手方向に延在し、かつ第1の実質的切断抵抗ケーブルを横方向に封止するように第1の実質的切断抵抗ケーブルに横方向に巻き付く第1の側方領域を有し、中心領域の第2の側に沿って長手方向に延在し、かつ第2の実質的切断抵抗ケーブルを横方向に封止するように第2の実質的切断抵抗ケーブルに横方向に巻き付く第2の側方領域を有する。
別の代表的な実施形態では、キャリーストラップの第1の可撓性材料は、第1の幅より実質的に大きい第1の長さを有し、第1の可撓性材料は、その長さに沿って第1の側方縁及び第2の側方縁を有し、その長さに沿って第1の側方領域及び第2の側方領域を有し、かつ第1の側方領域と第2の側方領域との間にその長さに沿って中心領域を有し、第1の実質的切断抵抗ケーブルは、第1の可撓性材料の中心領域において長手方向に配置され、キャリーストラップは、第2の幅より実質的に大きい第2の長さを有する第2の可撓性材料であって、第2の幅は第1の幅より小さく、第2の可撓性材料は、第1の実質的切断抵抗ケーブルの上に結合されかつ第1の可撓性材料の第1の中心領域に結合されて、実質的切断抵抗ケーブルを第2の可撓性材料と第1の可撓性材料の中心領域との間で固定する、第2の可撓性材料を更に備える。
代表的な実施形態では、キャリーストラップの第1の可撓性材料は、織布、バリスティックナイロン織布、皮革、不織材料、側縁が仕上げられた織ウェビング材料、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル樹脂及びそれらの組合せからなる群から選択された少なくとも1つの材料を含む。
別の代表的な実施形態では、キャリングバッグは、第1の面を有する第1の可撓性材料層と、第1の可撓性材料層の第1の面に配置された第1のワイヤーマトリックスと、第1のワイヤーマトリックスに隣接しかつ第1の可撓性材料層に結合された第2の可撓性材料層とを備えた第1の実質的に切断抵抗性のセキュリティパネルアセンブリと、セキュリティパネルアセンブリを封止する内側仕切り部を有する外部バッグであって、外部バッグの内側仕切り部にアクセスするための少なくとも1つの開口部を含む外部バッグと、外部バッグに結合された可撓性セキュリティ拡張パネルであって、外部可撓性材料カバーと第2の実質的に切断抵抗性のセキュリティパネルアセンブリとを備える、可撓性セキュリティ拡張パネルとを備えることができる。代表的なキャリングバッグは、少なくとも1つの開口部に結合された第1の締結具と、第1の締結具と外部バッグとの間に取外し可能に結合された第2の締結具であって、閉鎖又は係止形態への第1のばね付勢を有する第2の締結具と、第3の締結具に結合されたキャリーストラップであって、第3の締結具は外部バッグに取外し可能に結合され、第3の締結具は閉鎖又は係止形態への第2のばね付勢を有し、キャリーストラップは、第1の可撓性材料及び第1の実質的切断抵抗ケーブルを備える、キャリーストラップとを更に備えることができる。
別の代表的な実施形態では、キャリングバッグは、第1の実質的に切断抵抗性のセキュリティパネルアセンブリと、セキュリティパネルアセンブリを封止する内側仕切り部を有する外部バッグであって、外部バッグの内側仕切り部にアクセスするための少なくとも1つの開口部を含む外部バッグと、外部バッグに結合された可撓性セキュリティ拡張パネルであって、外部可撓性材料カバーと第2の実質的に切断抵抗性のセキュリティパネルアセンブリとを備える、可撓性セキュリティ拡張パネルと、少なくとも1つの開口部に結合された第1の締結具と、第1の締結具と外部バッグとの間に取外し可能に結合された第2の締結具であって、閉鎖又は係止形態への第1のばね付勢を有する第2の締結具と、第3の締結具に結合されたキャリーストラップであって、第3の締結具は外部バッグに取外し可能に結合され、キャリーストラップは、第1の可撓性材料及び第1の実質的切断抵抗ケーブルを備える、キャリーストラップとを備えることができる。
別の代表的な実施形態では、拡張可能なキャリングバッグは、複数の中身を保持する内部区画を形成するように構成された本体構成要素と、第1の面において本体構成要素に少なくとも部分的に結合され、かつ内部区画にアクセスしかつそれを囲むように本体構成要素に取外し可能に結合可能な1つ又は複数の第2の面を有する、副体構成要素と、本体構成要素に又は副体構成要素に結合可能な可撓性セキュリティ拡張パネルであって、外部可撓性材料カバー及びセキュリティパネルアセンブリを備えるセキュリティ拡張パネルとを備えることができる。例えば、本体構成要素及び副体構成要素は、硬質ポリマー材料又は可撓性材料から構成することができる。同様に例えば、セキュリティパネルアセンブリは、外部可撓性材料カバーと一体化することができる。
別の代表的な実施形態では、拡張可能なキャリングバッグは、複数の中身を保持する内部区画を形成するように構成された本体構成要素と、第1の面において本体構成要素に少なくとも部分的に結合され、かつ内部区画にアクセスしかつそれを囲むように本体構成要素に取外し可能に結合可能な1つ又は複数の第2の面を有する、副体構成要素と、本体構成要素に又は副体構成要素に結合可能な可撓性セキュリティ拡張パネルであって、外部可撓性材料カバー及びセキュリティパネルアセンブリを備え、セキュリティパネルアセンブリは、第1の側面及び第1のワイヤーマトリックスを有する第1のセキュリティパネルサブアセンブリと、第1の側面及び第2のワイヤーマトリックスを有する第2のセキュリティパネルサブアセンブリであって、第2のセキュリティパネルサブアセンブリの第1の側面は、第1のセキュリティパネルサブアセンブリの第1の側面に枢動可能に又は回転可能に結合されて、セキュリティ拡張パネルの拡張状態及び非拡張状態を提供する、第2のセキュリティサブアセンブリとを備えるセキュリティ拡張パネルとを備えることができる。
更に別の代表的な実施形態では、拡張可能なキャリングバッグは、複数の中身を保持する内部区画を形成するように構成された本体構成要素と、第1の面において本体構成要素に少なくとも部分的に結合され、かつ内部区画にアクセスしかつそれを囲むように本体構成要素に取外し可能に結合可能な1つ又は複数の第2の面を有する、副体構成要素と、本体構成要素に又は副体構成要素に結合可能な可撓性セキュリティ拡張パネルであって、外部可撓性材料カバー及びセキュリティパネルアセンブリを備える可撓性セキュリティ拡張パネルと、本体構成要素及び副体構成要素に結合された第1の締結具と、第1の締結具と本体構成要素及び副体構成要素の一方又は両方との間に取外し可能に結合された第2の締結具であって、閉鎖又は係止形態への第1のばね付勢を有する第2の締結具と、第3の締結具に結合されたキャリーストラップであって、第3の締結具は本体構成要素及び副体構成要素の一方又は両方に取外し可能に結合され、キャリーストラップは、第1の可撓性材料及び第1の実質的切断抵抗ケーブルを備える、キャリーストラップとを備えることができる。
こうしたセキュリティパネルアセンブリを製造する方法もまた開示されており、本方法は、第1のワイヤーを第1の可撓性材料層に第1の所定パターンで配索することと、第2のワイヤーを第2の可撓性材料層に第2の所定パターンで配索することと、第2のワイヤーを有する第2の材料層を第1の所定パターンに対して実質的に直交するように第2の所定パターンで位置決めすることと、第2のワイヤーを有する位置決めされた第2の可撓性材料層を、第1のワイヤーを有する第1の可撓性材料層に結合してセキュリティパネルアセンブリを形成することとを含む。
セキュリティパネルアセンブリを製造する方法もまた開示され、代表的な方法は、単一ワイヤーを、第1の材料層の上方に面する第1の表面の上方に所定パターンで配索することによりワイヤーマトリックスを形成することであって、ワイヤーは第1の端部及び第2の端部を有し、ワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数のワイヤー十字交差部を備え、各ワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されないワイヤーの少なくとも2つの部分を含むことと、第2の材料層の第1の面をワイヤーマトリックス及び第1の材料層に結合してセキュリティパネルアセンブリを形成することとを含む。
代表的な実施形態では、結合するステップは、第1の材料層又は第2の材料層の予め塗布された接着剤を露出させることからなることができる、接着剤を塗布することを更に含む。結合するステップは、第2の材料層に下向きの圧力をかけることを更に含むことができる。
代表的な実施形態では、本方法は、ワイヤーを配索する前に、複数の取付部材を有する固定具に第1の材料層を取り付けることを更に含むことができる。取付部材は、複数の取付釘又は針を備えることができる。取り付けるステップは、第1の材料層の対応する開口部に複数の取付部材をはめ込むことを更に含むことができる。配索ステップは、取付部材の周囲に所定パターンでワイヤーを配索して、複数のワイヤー十字交差部を形成することを更に含むことができる。
代表的な実施形態では、本方法は、鋸歯パターン等の所定パターンを有する複数のステッチで、第2の可撓性材料層を第1の可撓性材料層に縫い合わせることを更に含むことができる。別の代表的な実施形態では、本方法は、矩形ステッチパターン、円形ステッチパターン、菱形ステッチパターン、バータックステッチパターン及びそれらの組合せを用いる等、複数の閉鎖ワイヤー形状の閉鎖ワイヤー形状のうちの1つ又は複数内で少なくとも1つのステッチパターンを用いて、ワイヤーマトリックスと交差せずに、第1の可撓性材料層に第2の可撓性材料層を縫い合わせることを更に含むことができる。
代表的な実施形態では、配索ステップは、第1の可撓性材料層の周縁部に隣接しかつそこから間隔を空けて配置されたワイヤーマトリックスの複数の曲げ又は湾曲部分を形成するようにワイヤーを配索すること、複数の安定化アンカーを結合することであって、各安定化アンカーはワイヤーマトリックスの曲げ又は湾曲部分に結合されること、及び/又は第1の端部及び第2の端部を、ワイヤーマトリックスの曲げ又は湾曲部分より更に周縁部から離れかつ第1の可撓性材料層の中心により近くに間隔を空けて配置されるようにワイヤーを配索することとを更に含むことができる。代表的な実施形態では、本方法は、単一ワイヤーの第1の端部に若しくは第2の端部に、又は単一ワイヤーの第1の端部及び第2の端部の両方に、少なくとも1つのポリマーキャップを結合することを更に含むことができる。
別の代表的な実施形態では、配索ステップは、ワイヤーを所定パターンで配索して複数のサブパネルを形成することであって、各サブパネルはワイヤーマトリックスの複数の部分のうちの1つの部分を有することと、いかなる閉鎖ワイヤー形状もなしに複数のサブパネルのうちの隣接するサブパネルの間に単一の十字交差部を形成することとを更に含むことができる。代表的な実施形態では、本方法は、隣接するサブパネルを閉鎖若しくは圧縮形態に又は開放若しくは拡張形態に折り畳むこと、又は隣接するサブパネルを折り畳んでガセット状形態を形成することを更に含むことができる。
別の代表的な実施形態では、本方法は、ワイヤーを配索する前に、第1の材料層の第2の面にタブ、フランジ又はパネル部材を取り付けること、及び/又は第2の材料層の第2の面にタブ、フランジ又はパネル部材を取り付けることを更に含むことができる。代表的な実施形態では、本方法は、第2の材料層を結合する前に、複数の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材を、第2の可撓性材料層の第2の面上の、セキュリティパネルアセンブリがボックス形状に折り畳まれるとき、各予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材が対応する隅に配置される位置に取り付けることを更に含むことができる。
別の代表的な実施形態では、第1の可撓性材料層は、第1の複数の縁を更に備え、本方法は、第1の複数の縁を用いて、セキュリティパネルアセンブリをキャリングバッグの内部(キャリングバッグの中心継目及び底縁継目内を含む)に固定する、複数のフランジ又はパネル部材を形成することを更に含むことができる。別の代表的な実施形態では、第2の可撓性材料層は、第2の複数の縁を更に備え、本方法は、第2の複数の縁を用いて、セキュリティパネルアセンブリをキャリングバッグの内部(同様にキャリングバッグの中心継目及び底縁継目内を含む)に固定する、複数のフランジ又はパネル部材を形成することを更に含むことができる。
代表的な実施形態では、本方法は、セキュリティパネルアセンブリをボックス形状に折り畳むことを更に含むことができ、折り畳まれたセキュリティパネルアセンブリの複数の面をリベット留めしてボックス形状を維持することも含むことができる。
代表的な実施形態では、本方法は、ワイヤーマトリックスをクリンプ留めすることを含まない。
別の代表的な実施形態では、本方法は、タブ、フランジ又はパネル部材を第1の材料層に又は第2の材料層に形成するか又は取り付けることと、複数の取付部材を有する固定具に第1の材料層を取り付けることと、第1の材料層の上方に面する第1の表面に接着剤を塗布するか又は予め塗布された接着剤を露出させることと、単一ワイヤーを所定パターンで取付部材の周囲にかつ第1の材料層の上方に面する第1の表面の上方に配索してワイヤーマトリックスを形成することであって、ワイヤーは、第1の端部及び第2の端部を有し、ワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数のワイヤー十字交差部を備え、各ワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されないワイヤーの少なくとも2つの部分を含むことと、下向きの圧力をかけることにより、第2の材料層の第1の面とワイヤーマトリックス及び第1の材料層を結合してセキュリティパネルアセンブリを形成することと、所定パターンを有する複数のステッチにより第2の可撓性材料層を第1の可撓性材料層に縫い合わせることとを含むことができる。
別の代表的な実施形態では、本方法は、タブ、フランジ又はパネル部材を第1の材料層に又は第2の材料層に形成するか又は取り付けることと、複数の取付部材を有する固定具に第1の材料層を取り付けることと、第1の材料層の上方に面する第1の表面に接着剤を塗布するか又は予め塗布された接着剤を露出させることと、単一ワイヤーを所定パターンで取付部材の周囲にかつ第1の材料層の上方に面する第1の表面の上方に配索して、第1の可撓性材料層の周縁部に隣接してかつそこから間隔を空けて配置された複数の曲げ又は湾曲部分を有し、かつ曲げ又は湾曲部分より更に周縁部から離れかつ第1の可撓性材料層の中心により近く単一ワイヤーの第1の端部及び第2の端部を更に有するワイヤーマトリックスを形成することであって、ワイヤーマトリックスは、複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する複数のワイヤー十字交差部を更に備え、各ワイヤー十字交差部は、互いに当接するが結合されないワイヤーの少なくとも2つの部分を含むことと、少なくとも1つのポリマーキャップを単一ワイヤーの第1の端部若しくは第2の端部に、又は単一ワイヤーの第1の端部及び第2の端部の両方に結合することと、下向きの圧力をかけることにより、第2の材料層の第1の面とワイヤーマトリックス及び第1の材料層を結合してセキュリティパネルアセンブリを形成することと、所定パターンを有する複数のステッチにより第2の可撓性材料層を第1の可撓性材料層に縫い合わせることとを含むことができる。
本発明の多数の他の利点及び特徴は、本発明及びその実施形態の以下の詳細な説明から、特許請求の範囲から、並びに添付の図面から容易に明らかとなろう。
本発明の目的、特徴及び利点は、添付の図面とともに考慮するとき、以下の開示を参照してより容易に理解されよう。図面では、それぞれの図において同様の参照符号を用いて同一の構成要素が識別されており、アルファベット文字を伴う参照符号は、それぞれの図において選択された構成要素実施形態の更なるタイプ、実例又は変形を識別するために利用される。
本発明は、多くの異なる形態での実施形態が可能であるが、本開示は、本発明の原理の例示としてみなされるべきであり、かつ本発明を例示する具体的な実施形態に限定するようには意図されていないということを理解して、本発明の具体的な例示的な実施形態が図面に示されかつ本明細書において詳細に記載される。これに関して、本発明に一貫する少なくとも1つの実施形態について詳細に説明する前に、本発明は、上述しかつ後述し、図面に示し、又は例に記載する構造の詳細及び構成要素の構成にその適用が限定されないことが理解されるべきである。本発明と一貫する方法及び装置は、他の実施形態が可能であり、様々な方法で実施され実現されることができる。また、添付の要約書とともに本明細書で採用する専門語及び術語は、説明を目的とするものであり、限定するものとみなされるべきではないことが理解されるべきである。
図1は、様々な代表的な実施形態に関連する様々なセキュリティ及び盗難防止機能を組み込んだ代表的なキャリングバッグ20としての典型的なハンドバッグの正面立面図である。図37、図39並びに図139及び図140は、同様に様々な代表的な実施形態に関連する様々なセキュリティ及び盗難防止機能を組み込んだ、代表的なキャリングバッグ20C及び20Dとしての他の典型的な財布又はショルダーバッグの等角図である。図71〜図74、図76及び図77は、より詳細に後述するような1つ又は複数の拡張パネルを含む、同様に様々な代表的な実施形態に関連する様々なセキュリティ及び盗難防止機能を組み込んだ、代表的なキャリングバッグ20A及び20Bとしての他のスーツケース型バッグの等角図である。「キャリー」及び「キャリング」は、本明細書では同義で用いられ、携行するという任意の行為若しくは活動、又は、例えば限定しないがバッグ20を携行するのに使用されるキャリーストラップ又はキャリングストラップ(例えば、22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22H)等、支持し、持ち上げること等が可能である任意の物体に対する、ありとあらゆる動詞又は名詞形態を意味しかつ含む。キャリングバッグ20、20C、20D及び20Eは、キャリー(又はキャリング)ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hを含む(それらはまた、20A及び20B等の他のキャリーバッグとともに含めることもできる)ように示され、例では、例えば限定しないが、帆布、皮革、スエード、ナイロン、バリスティックナイロン、可撓性プラスチック若しくは他のポリマー材料及び同様の材料、又はより一般的には、例えば限定しないが織材料若しくは不織材料等、任意のタイプの可撓性材料等、略可撓性材料の構造を有する、台形、立方体、偏菱形、平行六面体、卵形若しくは楕円形、又はありとあらゆる他の形状として構成される、外部バッグ23、23Aによって画定される。同様に例えば限定しないが、バッグ20、20A〜20Eは、任意の種類又は形式の任意の形状若しくは形態を有することができる。外部バッグ23、23Aは、内部に組み込まれたリブ若しくはスラット、又は外部バッグ23、23Aを形成する材料の内面に組み込まれるか又はその内側に縫い付けられる(sewn)PVCシート等の補強機構を更に含むことができる。同様に例えば限定しないが、外部バッグ23、23Aは、ハードケース又はハードシェルの外部等、非可撓性構成要素を含むことができ、さらに、図71〜図74、図76及び図77を参照してより詳細に例示し考察する、可撓性及び非可撓性の外部バッグ23、23Aのいずれか又は両方に対して、内部サイズを拡張するように開けることができる更なる可撓性材料等、拡張構成要素を含むことができる。通常、代表的な実施形態では、外部バッグ23、23Aは頂部開口部21、21Aを含み、頂部開口部21、21Aは、1つ又は複数のジッパー又は他の閉鎖機構24、24A、24Bを通してアクセス可能であり、図37に2つのこうしたジッパー24A及び24Bを示す(より詳細には、ジッパー24A及び24Bは、プルタブ13、又はロッククラスプ及びプルタブの両方としての二重機能を有するクラスプ11、11A、12等、様々なジッパープル又はプルタブのうちの任意のものを有する、ジッパースライダーとして示されている)。外部バッグ23、23Aは、図1に示すように、ジッパー機構26を備えた開口部27を通してアクセス可能なフロント又はサイドポケット25も含むことができる。図37に示すように、キャリングバッグ20Cはフロントフラップ19を更に含み、フロントフラップ19は、1つ又は複数のジッパー機構26A、26Bを備えた開口部27Aを通してアクセス可能な、図38に示すフロントポケット25Aを覆い、かつそれを露出するように持ち上げることができる。
図71〜図74、図76及び図77を参照して、背面が堅く且つ柔らかい面をもつトラベルバッグ20A及びハードケース(又はハードシェル)トラベルバッグ20B等、他のタイプのキャリングバッグの更なる実施形態及び例について、例示し考察する。したがって、バッグ20、バッグ20A、20B及び/又はバッグ20Cに対するありとあらゆる言及は、他のもの、及び任意のタイプ又は形態の本明細書に記載するキャリングバッグのありとあらゆるものを意味し含むように理解されるべきである。例えば限定しないが、セキュリティパネルアセンブリ若しくはサブアセンブリ、キャリーストラップ、又は本明細書に開示する様々な他のセキュリティ機構のうちの任意のもの等、本明細書に開示する様々な構成要素を、現時点で既知であるか又は将来既知となる可能性がある、任意の種類、タイプ、形状又は形式のありとあらゆる他のキャリングバッグ内に含めることができ、こうした実施形態の全てが本開示の範囲内にある、ということが理解されるべきである。
第1の又は一次的なクラスプ又は締結具の例としてのジッパー24、26は、別のタイプのセキュリティ機構、すなわち、追加の二次的な締結具又は閉鎖機構として機能する、図1及び図19に示すような、第2の又は二次的なクラスプ又は締結具11、12をそれぞれ含むか又はそれに結合可能である。したがって、例えば限定しないが、ジッパー24、26が、第1の又は一次的な締結具又は閉鎖機構として閉鎖される(又は閉められる)場合、留め金又はタブ28を含む追加の二次クラスプ又は締結具11、12にジッパー24、26を取り付けることができ、さらに、外部バッグ23を形成する外層34に付着した基部32に取り付けられるループ又はリング30内に、留め金又はタブ28を挿入することができ、それにより、ジッパー24、26の摺動機構が外部バッグ23に有効に固定される。留め金28は、ピン33によってプレート35に搭載される。プレート35は、ジッパー26に取り付けられたリング31を有する。留め金28は、ループ又はリング30からの移動及び解除を可能にするために、ピン33を中心に枢動させることにより、手動で解除されなければならない。したがって、ジッパー機構24、26は、バッグ20に有効にロックされ、ジッパー24、26の操作により、ジッパー付きの開口部を通してバッグ20の内部へのアクセスを可能にするために、追加の手動の解除操作を必要とする。より詳細には、バッグ20の中身に届くために、2つの別個のかつ異なる操作又は活動、すなわち、第1の段階として、クラスプ又は締結具11、11A、12等の第2の又は二次締結具を手動で解除し、それに続き、第2の段階として、ジッパー24、26を開ける等、第1の又は一次締結具を手動で解除することが、その後に必要とされる。
図1及び図19に単独では示さないが、当業者は、クラスプ又は締結具11、12の向きを反転させることもでき、すなわち、クラスプ又は締結具11、12は、外部バッグ23に結合することができ、ジッパー24、26にそれぞれ解除可能に結合可能である、ということを理解するであろう。例えば、ループ30にループ31を結合するか又は取り付けることができ、ループ30は、外部バッグ23を形成している外層34に取り付けられている。そして、図示するループ31の代わりに、ジッパープルの対応する開口部又は孔を介する等、ジッパー24、26に留め金28を手動でかつ解除可能に結合することができ、この場合もまた、ジッパー24、26の操作により、ジッパー付き開口部を介してバッグ20の中身にアクセスすることを可能にするために、クラスプ又は締結具11、12の手動の解除操作が必要である。こうした第2の又は二次締結具11Aの第2の実施形態については、図38、図38A及び図38Bを参照して以下で例示し考察する。
様々なジッパー24、26、又は、例えば限定しないが、様々なロックカラビナ44、マルチグライドロックスナップフックファスナー501、又は本明細書に例示する他のロックリング500、500A、500Bのうちの任意のもの等、他の形式の締結具若しくは閉鎖機構のうちの任意のものに対して、クラスプ又は締結具11、11A、12と同等に、ジッパー又は他の一次閉鎖機構をはずすために手動の解除が必要な、クラスプ以外の他のタイプの二次締結具もまた利用することができる。より詳細には、例えば限定しないが、クラスプ又は締結具11、11A、12を手動で解除する第1の段階と、それに続く、ジッパー24、26を用いて区画又はポケットを開くか又は他の方法で開放する第2の段階等、区画又はポケットを開放するために少なくとも2つの異なる段階が必要な任意のタイプ又は組合せの締結具、クラスプ又は他の閉鎖機構が、本開示の範囲内にある。区画又はポケット内の中身にアクセスするためのこの2段階操作、多くの場合両手操作により、例えば限定しないが、混雑した地下鉄の駅又は車両において、消費者が、注意を散らしているか又は別の活動に関与している可能性がある場合等、バッグ20、20A〜20Eを保持又は着用している消費者に見つからない無許可のアクセスに対する可能性が著しく減少する。
こうした追加の二次締結具11A、44Aは、図37、図37A、図38、図38A、図38B、図38C及び図39に、キャリングバッグ20Cとして示す任意のタイプのキャリングバッグ20で使用されるように示されている。図38に示すように、バッグ20Cのフロントフラップ19によって覆うことができる、フロント又はサイドポケット25A(フロントフラップ19は、フロントポケット25Aを露出するように持ち上げられているものとして示されている)はまた、ジッパースライド(又は閉鎖具)26A及び26Bも有し、それらの各々は、プルタブ13を含む。プルタブ13は、開口部又は孔14を含み、図38及び図38Aにおいて開放位置で示されている可動ゲート15(ピン8を中心に回転可能)を有する第2の又は二次締結具11Aに、開口部又は孔14を固定することができ、それにより、二次締結具11Aへのプルタブ13の挿入及び係止が可能になる。可動ゲート15は、通常、可動ゲート15を図38Bに示す閉鎖位置で維持するようにばね(単独では示さず)付勢を有する。フロント又はサイドポケット25Aに対して示すように、当業者は、頂部又は内部ポケット又は区画を含む、任意のジッパー付きポケット又は区画に対して、二次締結具11Aを利用することができることを理解するであろう。図38Cに示すように、第2の又は二次締結具11Aは、反転した向き又は形態を有し、そこでは、第2の又は二次締結具11Aは、ジッパースライド(又は閉鎖具)24、26に結合され、リング30Aに取外し可能に結合可能であり、リング30Aは、さらにバッグ20、20C、20Dのループ41Aに結合されている。この構成では、第2の又は二次締結具11Aは、二重機能、すなわち、ジッパープル機構(ジッパータブ13の代わり)として、かつジッパー24、26に対して解除可能に係止された形態を提供する機構としてセキュリティを追加する更なる締結具としての両方の機能を有している。
図37、図39、図140及び図141を参照すると、ジッパー閉鎖機構24A、24Bは、ループ41を介してバッグ20Cに結合されるロックカラビナ44Aに、プルタブ13を介して結合されるように示されている。ロックカラビナ44Aは、例えば限定しないが、卵形、(図37に示すような)楕円形、矩形(例えば、ロックカラビナ44B)等、任意の形状又は形態を有することができる。ロックカラビナ44Aは、可動ゲート15Aも有し、図37Aでは、ロックカラビナ44Aへのプルタブ13の挿入を可能にし(ロックカラビナ44Aへのジッパー24A、24Bの係止を提供するため)、ジッパー24A、24Bの移動及びバッグ20Cの内部へのアクセスを可能にするようにロックカラビナ44Aからのプルタブ13の除去を可能にするように、開放位置で示されている。同様に単独では示さないが、可動ゲート15Aは、通常、可動ゲート15Aを閉鎖位置で維持するばね付勢を有している。図示するように、めねじが切られた回転可能ソケット65が、ねじ切り端部64に回転可能にかつ取外し可能に結合可能である。代替的に、例えば限定しないが、めねじが切られた回転可能ソケット65は、図140においてねじ山64Aとして示す、可動ゲート15Aのみのねじ山により、非ねじ切り端部64に回転可能にかつ取外し可能に結合可能とすることができる。他の多くのカラビナ44形態が、利用可能であり、等価であるとみなされ、本開示の範囲内にある。一般に、回転可能ソケット65は、ねじ切り端部64にねじ込まれるか又は他の方法で結合された状態で維持され、ロックカラビナ44Aのゲート15Aは閉鎖され、回転可能ソケット65は、ねじ切り端部64の上で回転して締め付けられる。回転可能ソケット65が(ねじ切り端部64の上で)回転して締め付けられると、ロックカラビナ44Aは、図37及び図39に示す閉鎖位置で有効に固定されるか又は係止され、ジッパー24A、24Bはプルタブ13を介してロックカラビナ44Aに結合されている。その結果、上述したように、ジッパー26A、26B又はジッパー24A、24Bが、二次締結具11A又はロックカラビナ44Aのいずれかにそれぞれ結合されると、任意のポケット又は内部区画へのアクセスにはまた2段階操作が必要である。
当業者はまた、ロックカラビナ44Aと同等に、マルチグライドロックスナップフックファスナー501(図18B及び図44に示す)、又はロックリング500、500A、500B又は他の第2の若しくは二次締結具(例えば、11A)を利用することができることも理解するであろう。例えば、ロックカラビナ44、44Aと同一に動作し同じ構造を有する(わずかに異なる形状を含む)ロックカラビナ44Bを利用して、より詳細に後述するセキュリティ用途のため等、ストラップ22、22A〜22Hがバッグ20、20Cに結合される。その結果、様々なロックカラビナ44、44A、44B及び矩形ロックリング500、500A、500Bは、個々に又はまとめて、本明細書において概して又は分類的に「ロックリング」と呼ばれ、「ロックリング」と言及する場合、それは、例えば限定しないが、ロックカラビナ44、44A、44B及び/又は矩形ロックリング500、500A、500Bを意味し含むように理解されるものとする。図138及び図139は、固定支持体の周囲にキャリングバッグ20Dを係止するためにロックリング500、500Aを使用する更なる図を示す。
単独では示さないが、ジッパー付き開口部21、21A及び27、27Aは、更なるセキュリティ機能を含むことができる。例えば、ジッパー付き開口部27、27A又はジッパー付き開口部21、21Aの各側に沿って単一列のジッパー歯がある代わりに、ジッパー付き開口部21、21A及び27、27Aは、台湾のGenmore Zipper Corp.から入手可能でありかつ引用することによりその開示内容が本明細書の一部をなす米国特許第8,438,705号に開示されているダブルトラックジッパー等、ジッパー付き開口部27、27A又はジッパー付き開口部21、21Aの各側に沿って、2つ以上の列又はトラックのジッパー歯を含むことができる。
さらに、スナップ、タブ及びボタン等、図示するジッパー24A、24B、26A、26Bに加えて、ポケット及び他のバッグ20開口部に対する他のタイプの締結具又は他の閉鎖機構もまた、本開示の範囲内にある。さらに、ジッパー24、26等のポケット締結具又は閉鎖機構は、通常の使用中、クラスプ又は締結具11、12等の二次締結具から独立させるか又は他の方法で分離することができる。例えば限定しないが、バッグ20の外部23にクラスプ又は締結具11、12を結合し、それを、ポケット25又は頂部開口部21用の第2の予備閉鎖具として消費者が選択的に利用することができ、それにより、中身にアクセスするために、この場合もまた2段階操作が必要である。
別の盗難防止セキュリティ機構は、バッグ20のキャリーストラップ22、22A〜22Hであり、それは、キャリーストラップ22、22A〜22Hに縫い込まれるか、又は他の方法でその中に若しくはその一部として含まれる、細長い切断抵抗ケーブル38を含み、それは、ストラップ22、22A〜22Hの全長に沿って延在する。切断抵抗ケーブル38を組み込んだ結果、キャリーストラップ22、22A〜22Hは、例えば、本来、キャリングストラップを直ちに切断して財布を持って逃げる可能性がある潜在的な盗人又は強盗が容易に切断することができない。例えば、図4、図4A及び図19に示すように、キャリーストラップ22の中心又は中間に沿って長手方向に、切断抵抗ケーブル38が縫い付けられている。図45〜図61を参照して、キャリーストラップ22A〜22Hの更なる代表的な実施形態について以下で例示し考察する。
ジッパー閉鎖具を固定することに加えて、代表的な実施形態の更に別の盗難防止セキュリティ機構は、バッグ20、20Cを椅子又は柱等の固定物にキャリーストラップ22、22A〜22Hを介して固定するのを可能にする、ロックカラビナ44、44B、又はマルチグライドロックスナップフックファスナー501、又は蝶番式ロック(矩形)リング500、500A、500Bを使用して、例えば、消費者がレストラン又はカフェに着席する(通常、こうしたキャリングバッグを例えば椅子の背に掛ける可能性がある)場合に、潜在的な盗人が直ちに財布をひったくって持って逃げる可能性を減らすことである。より詳細には、図1、図17、図18、図18A、図18B、図37及び図39を参照すると、ストラップ22、22A〜22Hが、通常、一端においてバッグ20、20Cに取り付けられ(又は、別のバックル45を通して輪にされ)、他端においてバックル42に取り付けられている。ストラップ22、22A〜22Hはまた、バックル42を通り抜け、例えば、図18、図37、図39に示すようにロックカラビナ44、44Bを通して、又は図18Aに示すように蝶番式ロック矩形リング500、500Aを通して、又は図18Bに示すようにマルチグライドロックスナップフックファスナー501を通してループ40を形成する。ストラップ22、22A〜22Hは、このように、バックル42と組み合わせてストラップ22、22A〜22Hの長さの調整を可能にするループ40を形成する。ストラップ22、22A〜22Hは、バッグ20の内部又は外部に、又は図4に示すように、バッグ20に付着したループ47、47A、47Bに取り付けられたバックル45に(又は代替的に、カラビナ44、44B、若しくは蝶番式ロック(矩形)リング500、500A、500B、若しくはマルチグライドロックスナップフックファスナー501に)締結された一端を有することができる。これらの組合せのありとあらゆるものが本開示の範囲内にある。ストラップ22、22A〜22Hの反対側の端部は、バックル42に取り付けられ(例えば、バックル42を通してループを形成し)、その後、ストラップ22、22A〜22Hの別の部分に再度取り付けられる。カラビナ44、44Bもまた、バッグ20、20Cに取り付けられ、例示的な実施形態では、外部バッグ20の側部のポケット46内に摺動可能にはまることができ、他の例示的な実施形態では、他の様々な図に示すように(バックル45と同様に)露出させることができる。例えば、図4におけるバックル45の代わりに、図17、図18、図18A及び図18Bに示す更なるセキュリティ機構を提供するために、ロックカラビナ44、マルチグライドロックスナップフックファスナー501又は蝶番式ロック矩形リング500、500A、500Bを利用することができる。
ループ40からロックカラビナ44、44Bを解除しロックカラビナ44、44Bを開放するために、回転可能ソケット48を回転させ(緩め)、カラビナ44、44Bの枢支アーム(又はゲート)50が開放位置に移動可能であるのを可能とすることにより、回転可能ソケット48を手動で操作しなければならない。ロックは、カラビナ44、44Bの枢支アーム(又はゲート)50が閉鎖位置にあるときに回転可能ソケット48を締め付けることによって有効に提供される。この構造を、図17及び図18により詳細に示し、そこでは、ポケット46内に摺動可能にはまることができ、したがって、使用中に概して隠れたままであるロックカラビナ44が、ソケット48が回転する(緩められるか又ははずされる)と解除され、それにより、カラビナ44の枢支アーム(又はゲート)50が解除され、カラビナ44を開放するように操作することができ、それによって、ストラップ22、22A〜22Hのループ40を、ロックカラビナ44から取り外し、図17に示すように椅子又は柱52の支持体等、安定した物体の周囲にはめ、ロックカラビナ44に再度取り付け、それにより、バッグを図示する椅子に確実に取り付けたままにすることができる。そして、ロックカラビナ44のC字型部分の嵌合ねじ山の周囲で回転可能ソケット48を回転させ、固定又は係止位置において適所に保持することができる。そして、この手続きが逆に行われて、安定した物体からバッグ20が解除される。この操作は、ロックカラビナ44Bの場合と同じである。言い換えれば、ロックカラビナ44、44B又は蝶番式ロック矩形リング500、500A、500Bに結合されたストラップ22、22A〜22Hは、バッグ20、20Cが容易にひったくられないように柱又は他の何らかの物体の周囲におけるキャリーストラップ22、22A〜22Hの確実な配置を可能にすることによる、例示的なバッグ20、20C構造の別のセキュリティ機構である。
図18Aに、蝶番式ロック矩形リング500、500Aを用いる別の変形を示す。図示するように、キャリーストラップ22、22A〜22Hは、蝶番式ロック矩形リング500、500A(又は500B)に(ループ40を介して)結合され、蝶番式ロック矩形リング500、500A(又は500B)は、ループ47Aを通してバッグ20に結合されている。代表的な実施形態では、ループ47Aは、ケーブル38を組み込むことにより、又はワイヤーマトリックス(後述する)若しくは切断抵抗性の半剛性であるが可撓性があるポリマー若しくはプラスチックシート等、他の切断抵抗補強材を有することによる等、キャリーストラップ22、22A〜22Hと同様に構成される。図40〜図44に、代表的な蝶番式ロック矩形リング500、500A及び500Bを示す。
図18Bに、マルチグライドロックスナップフックファスナー501を用いる別の変形を示す。図示するように、キャリーストラップ22、22A〜22Hは、(ループ40を介して)マルチグライドロックスナップフックファスナー501に結合され、マルチグライドロックスナップフックファスナー501は、ループ47Aを通してバッグ20に結合されたリング77又は他の取付具(又は任意の形状若しくは種類)に結合されている。代表的な実施形態では、ループ47Aは、ケーブル38を組み込むことにより、又はワイヤーマトリックス(後述する)若しくは切断抵抗性の半剛性であるが可撓性があるポリマー若しくはプラスチックシート等、他の切断抵抗補強材を有することによる等、キャリーストラップ22、22A〜22Hと同様に構成される。図44に、代表的なマルチグライドロックスナップフックファスナー501を示す。さらに、マルチグライドロックスナップフックファスナー501は、本出願と同一の譲受人に譲渡された「Multi-Glide Locking Snap Hook Fastener」と題する、2015年1月17日に出願された米国仮特許出願第62/104,717号において詳細に記載されかつ請求されており、その内容全体が、本明細書に全体として示されているかのように同じ効力を持って、かつ全て共通して開示された主題に対して優先権を主張して、引用することにより本明細書の一部をなす。
図4Aは、図1及び図4に示すように、キャリーストラップ22の代表的な第1の実施形態の(図4に示すA−A’平面を通る)断面図である。図1、図4及び図4Aに示すように、キャリーストラップ22は、概して、第1の可撓性材料(又はウェビング)片51を備え、第1側方領域563と第2側方領域564との間に位置する中心領域562として示す、可撓性材料(又はウェビング)51の中間又は中心に沿って、ワイヤー又はケーブル38が長手方向に配置されている。ワイヤー又はケーブル38及び第1の可撓性材料の中心領域562は、第2の可撓性材料(又はウェビング)片49によって覆われ、第2の可撓性材料(又はウェビング)片49は、同様に可撓性材料(又はウェビング)51の中間又は中心に沿って長手方向に配置され、縫目53通して等、第1の可撓性材料(又はウェビング)片51に固定され、ワイヤー又はケーブル38を、第2の可撓性材料49と第1の可撓性材料51の中心領域562との間で固定する。図示するように、第1の可撓性材料(又はウェビング)片51は、第2の可撓性材料(又はウェビング)片49より(横方向に)著しく広いが、これは必須ではなく、他の多くの変形については以下で例示し考察する。より詳細には、図4及び図4A(図4のA−A’平面を通る断面を示す)に示すように、(図4に示すように、第1の幅より実質的に大きい第1の長さを有する)第1の可撓性材料51はまた、その長さに沿って第1の側方縁及び第2の側方縁を有し、その長さに沿って第1の側方領域563及び第2の側方領域564を有し、第1の側方領域563と第2の側方領域564との間に、その長さに沿って中心領域562を有している。キャリーストラップ22は、第1の可撓性材料51の中心領域562及び第2の可撓性材料49(同様に、第2の幅より実質的に大きい第2の長さを有し、第2の幅は、図示するような第1の可撓性材料51の第1の幅より小さい)において長手方向に配置された実質的切断抵抗ケーブル38を有しており、第2の可撓性材料49は、実質的切断抵抗ケーブル38の上にわたってかつ第1の可撓性材料51の第1の中心領域562に結合されて、実質的切断抵抗ケーブル38を第2の可撓性材料49と第1の可撓性材料51の中心領域562との間に固定する。単独では示さないが、第1の可撓性材料片51及び第2の可撓性材料片49に対して選択される材料に応じて、第1の可撓性材料(又はウェビング)片51及び第2の可撓性材料(又はウェビング)片49の各々の側方縁(仕上げがなされていない場合)は、完成されたキャリーストラップ22において(消費者によって)見えないように、折り重ねて固定することができる。しかしながら、図4Aに示すように、可撓性材料51、49としてウェビング材料が使用されており、布の技術分野において既知であるように、「ウェビング」材料は、一般に、ストラップを形成するために適しているように、概して長手方向に延在し、著しく狭い幅(横方向寸法)を有し、通常、仕上げられた側方縁(例えば、ほぐれを回避するため)を有する、布又は他の可撓性材料の織ストリップである。
図40〜図43を参照すると、蝶番式ロック矩形リング500、500Aは2つのC字型アーム502、504を備え、それらは、リベット又は他のアタッチメント等、ピン506を通して第1の端部で互いに結合され、蝶番を形成するか、又は他の方法で一方のアーム502、504の他方のアーム504、502に対する枢動又は他の回転を可能にする。それらのそれぞれの第2の端部では、アーム502、504はねじ切られ、それぞれねじ山510及び512として示す。めねじが切られた回転可能ソケット508は、図示するように、それらのねじ切られた第2の端部510、512においてアーム502、504に回転可能にかつ取外し可能に結合可能である。概して、回転可能ソケット508は、ねじ切られた第2の端部510、512のうちの一方にねじ込まれるか又は他の方法で結合されて維持され、蝶番式ロック矩形リング500、500Aは閉鎖され、回転可能ソケット508は、他方のねじ切られた第2の端部512、510の上で回転して締め付けられる。回転可能ソケット508が(両アーム502、504のねじ山の上で)回転し締め付けられると、蝶番式ロック矩形リング500、500Aは、閉鎖位置で有効に固定されるか又は係止され、それを図40に蝶番式ロック矩形リング500に対して示す。回転可能ソケット508は、他方の方向にかつアーム502、504の一方(又は両方)のねじ山から外れるようにゆるめられて回転すると、開口部又は隙間520を提供するように、アーム502、504を互いに対して枢動させることができ、それにより、蝶番式ロック矩形リング500に対して図41に示し、蝶番式ロック矩形リング500Aに対して図42に示すように、蝶番式ロック矩形リング500、500Aは開放位置になる。
開口部又は隙間520のサイズは、ピン506を中心とする回転又は枢動の程度を制限するC字型アーム502A上にある又はC字型アーム502Aの1つ若しくは複数の拡張部、止め具(複数の場合もある)若しくは戻り止め(複数の場合もある)514による等、図42に示すように、2つのC字型アーム502、504の形態又は形状によって制限され、開示の範囲内の別の変形として、かつ他の点では蝶番式ロック矩形リング500と同じように有効に動作する、蝶番式ロック矩形リング500Aを形成することができる。様々な代表的な実施形態では、開口部又は隙間520のサイズは、狭くなるように、かつ別のセキュリティ機構として、比較的に平坦であり、折り畳まれないか又は丸められない場合、キャリーストラップ22、22A〜22Hの摺動除去のみを可能にするように、制限される。同様に、2つのC字型アーム502、504のねじ切り端部は、ループ47Aに対してサイズを決めることができ、その逆も可能であり、例えば限定しないが、ループ47Aは、回転可能ソケット508が取り付けられていないときにのみ、アーム502、504の挿入又は除去を可能にするようなサイズとすることができ、それにより、回転可能ソケット508が対応するねじ山510又は512に結合されたとき、アーム502、504もまたループ47A内に固定される。代表的な実施形態では、蝶番式ロック矩形リング500、500A、500Bには、1より大きいアスペクト比が与えられ、比較的細長い形態を提供するように等、(矩形の他方の2つの対向する辺としての)第1の端部及び第2の端部と比較して(矩形の2つの対向する辺としての)相対的に長い方のアーム502、504を有し、それにより、財布及びハンドバッグ等のバッグ20、20Cに対するより女性らしいスタイルが可能になる。同様に代表的な実施形態において、ピン506は、著しい歪み、せん断、及び他のタイプの応力が高い力に耐えるように構成され、それにより、2つのC字型アーム502、504は、典型的な環境の下で潜在的な盗人がかける可能性がある典型的な力によって互いから分離されない。
図43において、蝶番式ロック矩形リング500Bとして、蝶番式ロック矩形リングの別の変形を示す。この実施形態では、蝶番式ロック矩形リング500Bは、アーム504Aの開口部又は隙間522を通してループ47A(又は、ストラップ22、22A〜22Hのループ40)に永久的に取り付けられ、他の点では、蝶番式ロック矩形リング500、500Aと同じように有効に動作する。三角形、正方形、五角形、六角形、八角形、ねじれた、らせん状等のロックリング等、ロックリング500、500A、500Bの形状の他の変形が、等価であるとみなされ、同様に本開示の範囲内にある。単独では示さないが、蝶番式ロック(矩形)リング500、500A、500Bは、例えば限定しないが、回転可能ソケット508がアーム502、504のうちの一方から外れないように、又は蝶番式ロック(矩形)リング500、500A、500Bを閉鎖位置で維持するように、1つ又は複数の更なるロック機構、ばね、又はストップナット等、他の構成部品も含むことができる。
ロックカラビナ44、44A、44Bとは対照的に、ロックリング500、500A、500Bでは、通常、ばね付勢機構が閉鎖位置で維持される必要はない。同様にロックカラビナ44、44A、44Bと構造的に対照的に、開口部又は隙間520は、ロックカラビナ44、44A、44Bの場合のように、ピン506を有する(第2の)側と同じ側にある(通常、カラビナゲートに結合されている)のではなく、ちょうどその反対側のロックリング500、500A、500Bの(第1の)側にある。
図44は、マルチグライドロックスナップフックファスナー501を示し、それは、上述したように、2015年1月17日に出願された米国仮特許出願第62/104,717号の主題であり、本明細書に全体として示されているかのように同じ効力を持って、かつ全て共通して開示された主題に対して優先権を主張して、引用することにより本明細書の一部をなす。米国仮特許出願第62/104,717号に詳細に考察されているように、マルチグライドロックスナップフックファスナー501のゲート516は、図44に示すように、(単独では示さないばねを介して)閉鎖位置になるように付勢され、マルチグライドロックスナップフックファスナー501を開放するために、(グリップ514及び関連する構成要素の多部品チャネル515を通る移動を介する)ゲート516の幾つかの異なる移動が必要である。例えば限定しないが、ロックカラビナ44、44A、44B又はロックリング500、500A、500Bのうちの任意のものに置き換わるように等、本明細書に開示した実施形態のうちの任意のものにおいて、マルチグライドロックスナップフックファスナー501を利用することができる。
図45〜図61を参照すると、本開示の範囲内にあるキャリーストラップ22の変形として、キャリーストラップ22A〜22Hを形成する構造又はアセンブリが示されている。図45に示すように、切断抵抗ケーブル38は、縁パイピング525内に封入されるか又は他の方法で設けられ、縁パイピング525は、可撓性(ウェビング)材料面527及び528として示す、布ウェビング、皮革、バリスティックナイロン、布等、(例えば、図示する縫目線531、533に沿って)ストラップ22A、22Bを形成する可撓性材料の間に、(パイピング525のフランジ、タブ、アンカー又はフラッグ545を介して)縫い付けられるか又は他の方法で結合されるか若しくは取り付けられる。切断抵抗ケーブル38が埋め込まれた縁パイピング525は、その後、図示するように、可撓性材料面527及び528のそれぞれの(第2の)側方縁526A及び526Bのうちの一方と当接する。図46に示すように、各々がそれぞれの縁パイピング525A及び525Bにある2つの切断抵抗ケーブル38A及び38Bがある場合、切断抵抗ケーブル38A及び38Bはまた、それぞれの縁パイピング525A及び525B内に封入され、縁パイピング525A及び525Bは、可撓性(ウェビング)材料面527及び528として示す、布ウェビング、皮革、バリスティックナイロン、布等、(例えば、図示する縫目線531、533に沿って)ストラップ22A、22Bを形成する可撓性材料の間に、(パイピング525A、525Bのフランジ、タブ、アンカー又はフラッグ545を介して)縫い付けられるか又は他の方法で結合されるか若しくは取り付けられる。それぞれ切断抵抗ケーブル38A及び38Bが埋め込まれた縁パイピング525A及び525Bは、その後、図示するように、可撓性材料面527及び528のそれぞれの第1の側方縁524A及び524B並びに第2の側方縁526A及び526Bに当接する。
任意のストラップ(例えば、ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22H)に対して典型的であるように、(可撓性ウェビング材料面527及びお528等)ストラップを形成する可撓性材料は、長さ(長手方向寸法)が、その幅(横方向寸法)より実質的に大きい。ストラップを形成する可撓性材料は、より詳細に後述するように、様々な厚さのうちの任意のものを有することができ、それは、横方向寸法においてかつ長手方向寸法においても均一な厚さ又は不均一な厚さとすることができる(例えば、肩パッド等に対して、ストラップの領域において、ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hのその領域に対して長手方向寸法及び横方向寸法両方において、相対的に厚い領域を提供することができる)。ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hのありとあらゆる実施形態に対して、ストラップを構成する可撓性材料は、例えば限定しないが、皮革、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル樹脂、バリスティックナイロン等、本明細書に開示した可撓性材料及びそれらの等価物のうちの任意のものから構成することができ、同様に例えば限定しないが、かつ同様に様々なストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hの任意のものに対して、任意のウェビングの代わりに任意の可撓性材料を利用することもできることが留意されるべきである。可撓性材料は、2つの面527及び528を提供するようにその中間を中心に折り畳まれる1片とすることができ、又は、例えば限定しないが、仕上げられた縁を有する2つの可撓性ウェビング材料片等、2つ(又はそれより多く)の別個の可撓性材料片から構成することができる。切断抵抗ケーブル38を組み込むことにより追加のセキュリティを提供することに加えて、縁パイピング525はまた、バッグ20、20C、20D、20Eのキャリーストラップ22A、22Bに対して装飾及び/又はスタイルを提供することもでき、キャリーストラップ22A、22Bはまた、例えば限定しないが、切断抵抗ケーブル38なしに装飾的なパイピングを含むこともできる。図46に示す別の変形として、切断抵抗ケーブル38は、両縁524、526に沿ってパイピング525内に組み込まれ、対称的なパイピングと、2つの組み込まれた切断抵抗ケーブル38からの2倍の補強材とを有する、キャリーストラップ22Bを形成する。他の代表的な実施形態では、上述したように、切断抵抗ケーブル38を含むことなく、第2の対称的なパイピング525を設けることもできる。当業者は、セキュリティケーブル38、パイピング525並びに可撓性材料面527及び528を、1つ又は複数のステップでミシン又は他の機械を通して一直線に組み立ててまとめて供給することができ、ありとあらゆるこうした変形は、等価であり本開示の範囲内にあるとみなされる、ということを理解するであろう。
単独では示さないが、縫い合わせることに加えて又はその代わりに、例えば限定しないが、可撓性材料面527及び528、パイピング525等を合わせて結合するため等、様々なキャリーストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hのうちの任意のものの様々な構造及び構成要素のうちの任意のものを結合するために、接着剤又はラミネートも利用することができる。したがって、例えば限定しないが、縫い合せ、接着剤、リベット、スナップ等、ありとあらゆる取付手段及び機構は、等価であり本開示の範囲内にあるとみなされる。
キャリーストラップ22A、22Bの縁(複数の場合もある)に沿って切断抵抗ケーブル(複数の場合もある)38を組み込むことにより、追加の構造的かつ製造上の利点、すなわち、切断抵抗ケーブル(複数の場合もある)38の端部を横方向寸法においてキャリーストラップ22A、22Bの中間又は中心に折り曲げることができるということが可能になり、それを図47に示す。これにより、切断抵抗ケーブル38の端部が、キャリーストラップ22A、22Bの可撓性材料527、528を貫通するか若しくは突き刺すか、又はキャリーストラップ22A、22Bから外側に突出するような位置になることが防止される。製造上の観点から、切断抵抗ケーブル38の折曲げにより、ケーブル38の端部に別個に蓋をかぶせるいかなる必要もなくなり、製造時間及び費用の両方における節約が可能になる。
キャリーストラップ22A、22Bの端部は、図47及び図48に示すように更に仕上げられる。図47において第1の折目529として示すように、キャリーストラップ22A、22Bの端部の第1の部分が折り返され、図示する縫目線537及び/又は539を通る縫い合せ(stitching)又は他の縫付(sewing)による等、任意選択的に適所に固定することができる。さらに、図48において第2の折目534として示すように、キャリーストラップ22A、22Bの折曲げ端部が再度折り曲げられて、締結具(マルチグライドロックスナップフックファスナー501、蝶番式ロック矩形リング500、500A、500B、カラビナ44、44B及び/又はバックル42、45に等)に固定するためのループ40(及び/又はループ47、47A)を形成し、固定される(図示する(縫目)線541及び/又は543を通る縫い合せ又は他の縫付、締付、リベット留め、接着剤等を介して等。線541及び/又は543は、線537及び/又は539を通る縫い合せ又は他の固定の代わりとすることができ又はそれに加えることができる。)。その結果、切断抵抗ケーブル38(又は38A、38B)の端部は、キャリーストラップ22A、22Bを貫通するか又は消費者を切り付けるか若しくは傷つけるような位置になることが防止され、更に審美的な目的で隠されたままである。キャリーストラップの端部のこの方法及び結果として得られる形態又は構成は、代表的なキャリーストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hのありとあらゆるものに適用可能であり、キャリーストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hの自由端を仕上げる更なる代替的な構成及び形態については、図50及び図52を参照して以下で例示し考察する。
単独では示さない別の代表的な実施形態では、例えば中間又は縁に沿ってケーブル38を固定(anchoring)せずに、切断抵抗ケーブル38を単独で固定することなく、切断抵抗ケーブル38は単に、可撓性材料面527及び528の間において維持される。この形態の場合、切断抵抗ケーブル38の端部を、図示するようにキャリーストラップ22の中間に向かって折り曲げ、キャリーストラップ22A、22Bに対して上述したように仕上げることもできる。代替的に、端部を折り曲げるのではなく、キャリーストラップ22Cに対して後述するように、実質的フラットエンドキャップ544を用いて、キャリーストラップ22A、22Bを仕上げることもできる。
図49は、キャリーストラップ22Cの代表的な第4の実施形態の製造におけるステップを示す等角図であり、図50は、キャリーストラップ22Cの代表的な第4の実施形態を示す等角図であり、図51は、キャリーストラップ22Cの代表的な第4の実施形態のB−B’平面を通る断面図であり、図52は、フラットエンドキャップ544を備えたキャリーストラップ22Cの代表的な第4の実施形態の等角図である。
図49に示すように、可撓性材料面527及び528は、それぞれの仕上げられた第1の縁524A及び524B並びに仕上げられた第2の縁526A及び526Bを有する2つの可撓性ウェビング材料片を用いて実施される。可撓性材料面527及び528は、所定量だけ互いに横方向に、すなわち左右にずれて、それぞれの側方(又は横方向ずれ)領域576及び577を提供し、縫目532A及び532Bとして示す縫付又は他の縫い合せ等により、互いに結合される。そして、第1の材料面527の側方(又は横方向ずれ)領域576の上方に第1のケーブル38Aが配置され、第2の材料面528の側方(又は横方向ずれ)領域577の下方に、別の第2のケーブル38Bが配置され、その後、図50及び図51に示すように、各側方(又は横方向ずれ)領域576、577は、対応するケーブル38A、38Bの周囲に巻き付けられる。所定のずれの量は、ケーブル38A及び38Bの周囲に巻き付けるために十分な可撓性(ウェビング)材料を提供するように選択される。そして、図50及び図51において縫目542A及び542Bとして示す、縫付又は他の縫い合せ等により、第1の材料面527及び第2の材料面528の巻き付けられたずれ領域576、577が適所に結合される。縫い合せに加えて又はその代わりに、接着剤(単独では示さず)もまた利用することができる。図50に示す代表的な実施形態では、例えば限定しないが、クリンプ507を介する等、ケーブル38A及び38Bの端部を互いに結合することができる。ケーブル38A及び38Bの端部を覆うために十分な量で形成されているストラップの端部の上で、嵌合凹部又は内腔547(嵌合凹部は、いかなる追加の構造も必要なしに単純な開口部又はトンネルであるため、単独では示さず)を有する実質的フラットエンドキャップ544を摺動させることができ、且つ図52において縫目546として示す縫付又は他の縫い合せ等(それはまた、ケーブル38及びクリンプ507の端部も固定する)により適所に固定することができ、キャリーストラップ22Cを形成する。フラットエンドキャップ544は、任意の適切な材料、同様に例えば限定しないが通常ゴム又はプラスチック若しくは他のポリマーから構成することができる。
フラットエンドキャップ544は、通常、ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hと、そのストラップが、ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hの露出した自由端を有するバックパック又は別のバッグ20の実施形態で利用される場合に、利用される。図1及び図4に示すような他の実施形態では、ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hの端部は、キャリングバッグ20に直接結合するか、又は上述したような様々なバックル及び/又は締結具のうちの任意のものに結合することができる。ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hの端部を、図47及び図48を参照して上述したように仕上げることもできる。
破線を用いて図52に示すように、縫目546がケーブル38A及び38Bのクリンプ留めされた端部によって形成されたループ内にあるように、クリンプ507を有するケーブル38A及び38Bの端部が、スロット509を越えてフラットエンドキャップ544内に十分に挿入されており、フラットエンドキャップ544をストラップ22Cに固定さする。同様に図52に示すように、結果として得られるキャリーストラップ22Cは、(使用者による長さ調整のために)ラダーロック型バックル548内を容易に摺動しかつラダーロック型バックル548によって係止位置で保持されるのに、十分に可撓性があり、かつ十分薄いフォームファクターを有する。ラダーロック型バックル548は、後にキャリングバッグ20に固定される、ループ549に形成されたキャリーストラップ22Cの別の切片又は部分を用いて、キャリングバッグ20、20C(バックパック等)に固定することができる。
図53〜図61は、キャリーストラップの代表的な第5の実施形態、第6の実施形態、第7の実施形態、第8の実施形態及び第9の実施形態、すなわちそれぞれキャリーストラップ22D、22E,22F,22G及び22Hの等角図及び断面図である。図53に示すように、ウェビング材料(又は、ストラップ22、22A、22B、22C、22D、22E、22F、22G及び/又は22Hを形成するために利用される様々な他の可撓性材料(例えば、可撓性材料561)のうちの任意のもの)等、単一の可撓性材料片527について、可撓性材料527の全幅より小さい任意の所定の横方向寸法(幅)を有し、可撓性材料527の長さ(長手方向寸法)に沿って延在する、中間(又は中心)領域562を有するものとして述べることができ、可撓性材料527のバランスについて、同様に可撓性材料527の長さ(長手方向寸法)に沿って延在する第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564として述べることができる。図54〜図61を参照して以下で例示し考察する様々な実施形態では、中間(又は中心)領域562並びに第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564は、均一又は不均一とすることができる広範囲の厚さを有することができ、例えば、中間(又は中心)領域562は、図54〜図57及び図59に示すようにかつ図53において任意選択的な相対的に厚い領域499として破線を用いて示すように、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564より厚くすることができる。他の実施形態では、中間(又は中心)領域562は、図58及び図61に示すように、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564とおよそ同じ厚さを有することができる。これらの様々な実施形態に対して、(第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564に沿って長手方向に配置された)それぞれのケーブル38A及び38Bの周囲に横方向に、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の各々を巻き付け、図54において縫目565として示す縫付又は他の縫い合せ等により、適所に固定することができる。
それぞれの第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の各々について述べ、又は、長手方向に延在する3つの領域、すなわち、中心領域562に隣接するそれぞれ第1の中間領域584A及び第2の中間領域584B、それぞれの縁524及び524に隣接するそれぞれ第1の側方領域579A及び第2の側方領域579B、並びにそれぞれの中間領域589A及び589Bに概念的に分割することができる。図53に示すように、それぞれのワイヤー又はケーブル38A、38Bが、それぞれの中間領域589A及び589Bの上に配置され、それぞれの第1の側方領域579A及び第2の側方領域579Bは、それぞれのワイヤー又はケーブル38A、38Bの上で折り畳まれ、第1の中間領域584A及び第2の中間領域584Bにそれぞれ結合されて、それぞれの縫目565A及び565Bとして示す縫い合せ等により、それぞれのワイヤー又はケーブル38A、38Bを横方向に封入する。
図54は、キャリーストラップ22Dの代表的な第5の実施形態の等角図である。図54に示すように、単一のウェビング片561は、中間(又は中心)領域562の方が厚く、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564が、上述したようにそれぞれのケーブル38A、38Bの周囲に巻き付けられかつ適所に固定されるのを可能にし、実質的に一様な全厚さと概して実質的に薄いフォームファクターとを有するキャリーストラップ22Dを形成する。第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564と比較した中間(又は中心)領域562の比較的な厚さに応じて、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の幅に応じて、かつ第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564に沿った又はその中のワイヤー又はケーブル38の配置の位置に応じて、図55〜図57及び図61に示すように、キャリーストラップ22Dの様々な異なる形態又は構成をもたらすことができる。
図55は、第1の形態及び第1の厚さ構成を有する(図54の)キャリーストラップ22Dの代表的な第5の実施形態のF−F’平面を通る断面図であり、図56は、第2の形態及び第2の厚さ構成を有する(図54の)キャリーストラップ22Dの代表的な第5の実施形態のC−C’平面を通る断面図であり、図57は、第2の形態及び第1の厚さ構成を有する(図54の)キャリーストラップ22Dの代表的な第5の実施形態のC−C’平面を通る断面図である。図示するように、ウェビング561の中間(又は中心)領域562は、厚さが「B」であり、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の各々は、厚さが「C」であり(概して横方向に対称的であるが、これは必須ではない)、ワイヤー又はケーブル38A、38Bの各々は、厚さが「D」である(この場合もまた、概して対称的であるが、それもまた必須ではない)。図55に示す実施形態では、ワイヤー又はケーブル38A、38Bの各々の配置は、中間(又は中心)領域562のそれぞれの側方縁519から第1の所定距離であり、例えば、比較的縁519に近いが、概して、縫目565A、565Bに対して十分な空間を可能にするために完全には当接していない。この実施形態では、横方向におよそ又は実質的に均一な厚さを有するキャリーストラップ22Dを提供するために、中間(又は中心)領域562の厚さ「B」は、概して、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の厚さ「C」の2倍より、およそワイヤー又はケーブル38の厚さ「D」だけ大きく、すなわち、B≒2C+Dである。この実施形態に対して、かなりの範囲の相対的な厚さが利用可能であり、本開示の範囲内にあり、例えば限定しないが、任意の所与の実施態様及び公差レベルに対して必要であるか又は望ましい可能性があるように、B≒(1.8〜2.2)C+D、B≒(1.5〜2.5)C+D、B≒(1.0〜3.0)C+Dである。
図56に示す実施形態では、ワイヤー又はケーブル38の各々の配置は、中間(又は中心)領域562のそれぞれの側方縁519から第2の所定距離であり、それは、図55の第1の所定距離より大きく、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の各々がワイヤー又はケーブル38A、38Bの周囲に巻き付き、図示するようにかつ上述したようにそれぞれの第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564のより中央の部分に接触することを可能にし、かつ縁524、526が中間(又は中心)領域562の縁519に接触する(又は接触するように接近する)か又は当接するのに十分な距離である。この実施形態では、キャリーストラップ22Dは、中心においてのみおよそ又は実質的に均一な厚さを有し(すなわち、側方縁又は領域の方が厚い)、中間(又は中心)領域562の厚さ「B」は、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の厚さ「C」の概して約2倍であり、すなわち、B≒2Cである。この実施形態に対して、かなりの範囲の相対的な厚さが利用可能であり、本開示の範囲内にあり、例えば限定しないが、任意の所与の実施態様及び公差レベルに対して必要であるか又は望ましい可能性があるように、B≒(1.8〜2.2)C、B≒(1.5〜2.5)C、B≒(1.0〜3.0)Cである。
図57に示す実施形態では、ワイヤー又はケーブル38の各々の配置は、中間(又は中心)領域562のそれぞれの側方縁519から第2の所定距離であり、それもまた、図55の第1の所定距離より大きく、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の各々がワイヤー又はケーブル38A、38Bの周囲に巻き付き、図示するようにかつ上述したようにそれぞれの第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564のより中央の部分に接触し又は触れることを可能にし、かつ縁524、526が中間(又は中心)領域562の縁519に接触する(又は接触するように接近する)か又は当接するのに十分な距離である。この実施形態では、キャリーストラップ22Dは、より可変かつ不均一な厚さを有し(すなわち、縁524、526が中間(又は中心)領域562の縁519に接する場所の方が薄い)、中間(又は中心)領域562の厚さ「B」は、概して、第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564の厚さ「C」の2倍よりおよそワイヤー又はケーブル38の厚さ「D」だけ大きく、すなわち、B≒2C+Dであり、上述したように、相対的な厚さの同様の範囲を有している。
図58に示すように、単一のウェビング材料片566を、第1の側部若しくは側方領域563又は第2の側部若しくは側方領域564のうちの一方に沿って配置された単一ケーブル38の上で折り畳むことができ、縫目567及び568として示す縫付又は他の縫い合せ等により固定することができ、十分に一様な全厚さ(例外としてワイヤー又はケーブル38が位置する側に沿ってわずかに厚い)と、概して実質的に薄いフォームファクターとを有するキャリーストラップ22Eを形成する。図59に示すように、単一の可撓性材料(ウェビング)片561もまた、中間(又は中心)領域562の方が厚く、第2の可撓性材料(ウェビング)片569は、(第1の側部又は側方領域563及び第2の側部又は側方領域564に沿って配置された)それぞれのケーブル38A、38Bの上に配置され、縫目570A及び570Bとして示す縫付又は他の縫い合せ等により適所に固定されて、実質的に一様な全厚さと概して実質的に薄いフォームファクターとを有するキャリーストラップ22Fを形成している。図60に示すように、単一の可撓性材料(ウェビング)片572は、中央の方が薄く、ケーブル38を保持又は収容するためのチャネル573を形成し、第2のウェビング片574が、ケーブル38及びウェビング572の上に配置され、縫目575A及び575Bとして示す縫付又は他の縫い合せ等により適所に固定されて、実質的に一様な全厚さと概して実質的に薄いフォームファクターとを有するキャリーストラップ22Gを形成している。図53〜図61において単独では示さないが、これらのキャリーストラップ22D、22E、22F、22G及び/又は22Hのうちの任意のもの又は本明細書に開示する他のキャリーストラップのうちの任意のものもまた、実質的フラットエンドキャップ544で仕上げ、ラダーロック型バックル548と利用するか、又は図47及び図48に示すような、他の方法で本明細書に記載するように仕上げることができる。
図61に示すように、概して均一な厚さを有する第1の可撓性材料片527を2本のワイヤー又はケーブル38A、38Bの上で折り畳むことができ、ワイヤー又はケーブル38A、38Bは各々、第1の側部若しくは側方領域563又は第2の側部若しくは側方領域564のそれぞれ1つに沿って配置され、それぞれの側方縁524、526は、図示するように、中心で互いに当接するか又は近接して間隔を空けて配置される。より均一な厚さを提供するために、同様に概して均一な厚さを有する別個の第2の可撓性材料片581もまた、図示するように折り畳まれ、そのそれぞれの側方縁582、583は中心で互いに当接するか又は近接して間隔を空けて配置され、折り畳まれた第1の可撓性材料527の第1面の上で、縫目578A及び578Bとして示す縫付又は他の縫い合せ等により固定されて、実質的に一様な全厚さと概して実質的に薄いフォームファクターとを有するキャリーストラップ22Hを形成している。この代表的なキャリーストラップ22Hの実施形態では、ウェビング材料から構成することができるが、第1の可撓性材料527及び第2の可撓性材料581は、仕上げられた第1の縁524A、526A及び第2の縁524B、526Bは不要であり、本明細書に記載する可撓性材料のうちの任意のものから構成することができる。ウェビング材料が利用される実施形態では、第2の可撓性材料581は折り畳む必要がなく、単に、第1の可撓性材料527より小さい幅を有することができる。
ここでまた図2〜図4を参照すると、バッグ20内に保持されるセキュリティパネルアセンブリ62(等価に内部セキュリティパネルアセンブリとも呼ぶ)の形態及び組立について示す。セキュリティパネルアセンブリの更なる実施形態もまた、様々な図に示しかつ後述し、その結果、本明細書におけるセキュリティパネルアセンブリのいかなる言及も、限定しないがセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400Bを含む、本明細書に開示する他の様々なセキュリティパネルアセンブリ及びサブアセンブリ実施形態のうちのありとあらゆるものを意味しかつ含むように理解されるものとする。さらに、上述したように、バッグ20に対するいかなる言及も、例えば限定しないがバッグ20A、20B、20C、20D及び20Eを含む他のバッグ実施形態のうちの任意のものを意味しかつ含むように理解されるべきである。
セキュリティパネルアセンブリ62は、バッグ20、20A、20C、20D、20Eに可撓性があり続けることを可能にし、しかもなお、バッグ20、20A、20C、20D、20Eの中身にアクセスするためにバッグ20、20A、20C、20D、20Eからバッグ20、20A、20C、20D、20Eの内部60に切り込むことを防止することによって、多大なセキュリティを提供するように、製作される。具体的に、セキュリティパネルアセンブリ62は、例えば限定しないが合成(ポリマー等)又は金属製とすることができる切断抵抗材料のワイヤー又はケーブルのマトリックスの上に縫い合わされるか又は他の方法で合わせて取り付けられる、可撓性又は折畳み可能な材料層から構成される。そして、セキュリティパネルアセンブリは、バッグ20、20A、20C、20D、20E内に配置され、バッグ20、20A、20C、20D、20Eの内部60内に維持される。このように、バッグ20内に仕切り部60が形成され、通常、セキュリティパネルアセンブリは、その仕切り60部内の裏張り29と外部布材料23又はバッグ20を画定する他の材料との間に配置されるか又は位置決めされる。他の代表的な実施形態では、例えば限定しないが、内部若しくは外部ポケット又は拡張パネル(815、1400〜1400B)を画定するバッグ20の裏張りと外部部分との間等、他の又は更なる位置又は場所に、セキュリティパネルアセンブリを設けることができる。
本開示を通して、1本のワイヤー、複数のワイヤー、又はワイヤーマトリックス若しくは繊維マトリックス(複数の場合もある)について言及し、ワイヤー、繊維マトリックス又はワイヤーマトリックスに言及する場合、それは、任意のタイプの金属又は非金属のワイヤー、ケーブル、繊維、糸又はヤーンを意味し含むものと理解されるべきである。様々な代表的な実施形態において、こうしたワイヤーは、およそ0.1mmからおよそ3.5mm、又はより詳細には約0.7mmから約1.5mm、又はより詳細には約およそ0.6mm、ゲージ若しくは径のケーブル型ワイヤーであり、金属材料の多くのストランドから構成されて、セキュリティパネルアセンブリの容易に及び/又は直ちに切り込まれることに対する抵抗を提供することができる。他の代表的な実施形態では、ケーブル又はワイヤーはまた、米国デラウェア州ウィルミントンのDuPontから入手可能な、Kevlar(商標)アラミド繊維、糸若しくはヤーン、又は米国テキサス州ヒューストンのKuraray America Inc.から入手可能なVectran(商標)液晶ポリマーマルチフィラメント繊維、糸若しくはヤーン等、非金属の実質的に切断抵抗性のポリマー系繊維、糸若しくはヤーン等のポリマー及び/又は炭素繊維(個々にかつまとめて「繊維」と呼ぶ)等、任意の他の切断抵抗材料製とすることもできる。様々なワイヤー又は繊維を形成するために、異なるタイプの材料の組合せを利用することもできる。例えば限定しないが、切断抵抗繊維を金属又は炭素繊維若しくは糸、金属合金、又は弾性若しくはゴム繊維若しくは糸と、鋼及びポリマーの組合せ等、様々な組合せのうちの任意のもので組み合わせることができる。
さらに、多種多様な金属、非金属、及びハイブリッド金属−非金属マトリックスについて、以下に詳細に例示し記載する。これらの様々なワイヤー及び繊維マトリックス実施形態のすべてのうちの共通の特徴のうちの1つは、(通常、単一長さ(single length)のワイヤー(又は繊維)を用いて形成されている)各マトリックスは、詳細に後述するように複数の閉鎖ワイヤー形状を形成する、複数のワイヤー十字交差部(crossing)又は他の方法で重なった交差部(intersection)を備えている、ということである。マトリックスを形成する複数のワイヤー十字交差部のうちの(全てではなくても)多くにおいて、ワイヤーの幾つかの部分は、互いに直接接触し当接しているが、他の場所では特に互いに分離されており、例えば、これらの交差部において、クリンプ留めされず、はんだ付けされず、ろう付けされず、又は他の方法で接続されない。代わりに、マトリックスの構造的完全性は、同様により詳細に後述するように、第1の材料層及び/又は第2の材料層に又はその間に結合されることによって維持される。結果として、これらのワイヤー十字交差部におけるワイヤーの部分の移動は、従来技術におけるよりはるかに制約されず、著しい可撓性及び変形能力を可能にしながら、同時に所望のレベルの切断抵抗セキュリティを維持する。
代表的な内部セキュリティパネルアセンブリ62と、図に示しかつ後述する様々な更なる代表的な又は例示的なセキュリティパネルアセンブリは、バッグ20〜20Eの任意の形状又は形態に対応するため、又はバッグの切断抵抗拡張パネルを補強しかつ提供する等の他の目的に対応するために、実質的に任意の形状又は形態を有することができる。例えば限定しないが、例示する代表的なセキュリティパネルアセンブリの多くは、任意のスタイル、形状又は形態を有することができる、バッグ20〜20Eの内部に挿入されるために、ボックス形状に等、後に折り畳まれるように構成される。セキュリティパネルアセンブリの他の例示する形態は、出荷のためにバッグ20、20A、20C、20D、20Eを圧縮するため等、更なる折畳みを可能にする。他の形状、スタイル及び形態もまた本開示の範囲内にある。例えば、ハードケーススーツケース(例えば、バッグ20B)は、バッグの2つのハードケース側部の間を拡張することができるように広げかつ開放することができる1つ又は複数の可撓性材料拡張パネルを有することができ、ワイヤーマトリックス又はメッシュ(後述する)を有する内部セキュリティパネルアセンブリは、ハードケースバッグの更なるセキュリティ機能として、こうした可撓性材料拡張パネル内に組み込まれるような形状としそのように構成することができる。
同様に例えば限定しないが、キャリングバッグ20、20A、20C、20D、20Eの背面は、消費者の身体に接して装着されて侵入者又は盗人によってアクセス可能ではなくすることができ、又は実質的に切断抵抗性である形作られた成形材料から構成することができる。こうした実施形態では、ワイヤーマトリックス又はメッシュを有する内部セキュリティパネルアセンブリはまた、例えば対応する背面は不要とすることもでき、代わりに、4つの面、すなわち正面、側面(又は端面)及び底面によって画定することができる。
代替的に、図20〜図24を参照すると、単一ワイヤー200を採用することができ、それは、ワイヤー200の3つ以上の端部202及び204がパネルアセンブリ206の縁において対処するか又は対応する必要があることを回避するために、単一ワイヤー200をループにする等により、間の材料層に沿ってかつそれを横切って配索される。
図3及び図4に、例示的なセキュリティパネルアセンブリ62についてより詳細に示す。図2を参照すると、図示する実施形態における内部セキュリティパネルアセンブリ62は、ローマ数字又は大文字「I」の輪郭として述べることができる輪郭を有する単一の(可撓性又は折畳み可能)パネルから構成される。上述したように、バッグ20の形態に応じて、かつセキュリティパネルアセンブリがセキュリティ又は保護のために必要である場合、T字又はU字型等、他の形態も採用することができる。セキュリティパネルアセンブリ62は、この場合、折線70、72、74及び76に沿って折畳み可能である単一パネルから構成される。そのように折り畳まれると、パネルアセンブリ62は、概して図3に示すようなボックスの形状を画定する。したがって、折線72、74及び76とともに折線70に沿って折り畳むか又は形作ることにより、底面80、対向する側面82及び84並びに端部パネル86及び88を有するボックス状構造が形成される。このボックス状アセンブリ又はボックス状セキュリティパネルアセンブリは、外部バッグ23を形成する材料の内側面(内面)にセキュリティパネルアセンブリ62を取り付けることによって、バッグ20、20C、20Dの製造作業中に形成される。そして、折り畳まれたセキュリティパネルアセンブリ62及び外部バッグ23を形成する他の材料の上にかつその内部に、裏張り29を配置することができる。そして、裏張り29、セキュリティパネルアセンブリ62及び外部バッグ23の層を縫い合わせて、他の任意の所望の構成要素とともにバッグ20を形成することができる。セキュリティパネルアセンブリ及び/又はバッグ20の組立を容易にするために、接着剤又はラミネートを使用することもできる。代表的な実施形態では、縫い合せを用いて、バッグ20、20A、20C、20D、20Eが形成され生成される。裏張り29は、セキュリティパネルアセンブリ62の内面に接してはまり、それにより、裏張り29、セキュリティパネルアセンブリ62、及びキャリングバッグ20、20A、20C、20D、20Eを形成する外部バッグ23の「サンドイッチ」により、バッグ20、20C、20D内でセキュリティパネルアセンブリ62を封入する。当然ながら、本発明の実施において、複数の別個のセキュリティパネル、サブパネル又はセキュリティパネルアセンブリ62を結合して、複合内部セキュリティパネルアセンブリを提供することができる。図示する実施形態は、セキュリティパネルアセンブリ62を外部バッグ23に接続する容易かつ代表的な方法を提供する。折線、例えば折線70及び72は、(後述するような)ワイヤーマトリックスが、折線を通して連続しており、バッグを有効に形成するステップにより、セキュリティパネルアセンブリ62が、バッグ20、20A、20C、20D、20Eの内壁の実質的に全て又は大部分の上にはまりかつ仕切り部60に裏当てすることが確実になるため、バッグ20の仕切り部又は内部60のセキュリティが維持されることが確実になる。他の代表的な実施形態では、セキュリティパネルアセンブリは、バッグ20〜20Eの全て又は大部分ではなく、主区画等、バッグ20〜20Eの選択された部分を保護するように配置することもできる。例示する代表的な実施形態のうちの多くが、5面ボックス形状又は頂部が開放した形態を有するセキュリティパネルアセンブリを示すが、当業者は、例えば限定しないが、五角形、六角形、八角形、十二角形等、頂部が閉鎖した形態及び/又はより多いか若しくは少ない面及び面形状が、等価であり本開示の範囲内にあるとみなされることを認めるであろう。
本明細書に記載するセキュリティパネルアセンブリは、より剛性のあるバッグ又は容器の用途でも使用することができる。図25〜図27に示すように、セキュリティパネルアセンブリ300は、下部容器基部302をカバー304に枢支接続するために使用される。これに関して、セキュリティパネルアセンブリ300は、基部302とカバー304との間にリビングヒンジ型の接続を形成することができる。図示するように、パネルアセンブリ300は切断抵抗ケーブル又はワイヤー306を有し、それは、ワイヤー306の2つの端部308及び310のみがパネルアセンブリ300の縁に存在するように、ループに形成されかつその長さに沿ってそれ自体が交差する。
基部302は、頂部が開放したボックス又は他の形態を有する金属フレーム312とすることができ、カバー304は、一対のカバー部材314及び316を含むことができ、それらは協働して、閉鎖するように枢動したときにボックスフレーム312の開放した頂部を閉鎖し、ボックスフレーム312のいずれかの側部に沿ってかつ間にリビングヒンジを形成するようにカバー部材314及び316に沿って延在するセキュリティパネルアセンブリ300を介して開放するように枢動したとき、バッグ内部へのアクセスを可能にする。
より詳細には、ワイヤー網306(ワイヤーマトリックスとも呼ぶ)は、一対の内部金属プレート318と外部金属プレート320との間に延在しかつその間に捕捉されて、各カバー部材314及び316を形成する。これらのプレートはまた、各々が、それらの外周部に延在してそれに剛性を提供する補強ワイヤー321を有することができる。各ワイヤー網306は、フレーム312の対応する側部322及び324に沿って下方に、かつボックスフレーム312の下隅の周囲に延在し、それはフレーム312の底部326に固定される。この目的で、図25及び図26に示すように、各々底部326と実質的に同一の広がりをもつ金属プレート328及びプラスチックプレート330を、リベット留めによって底部326に固定して、それらの間でワイヤー網306の底部ループを締め付けて固定することができる。
図5〜図16は、セキュリティパネルアセンブリ62の代表的な実施形態の形成に対する複数のステップ及びそれらの順序を示す。
図5は、可撓性又は折畳み可能な材料の第1の層90の切断及び形成である第1のステップを示す。第1の材料層90の形状及び形態は、上述したようにローマ数字Iの形状又は構築中のバッグの設計に関連する任意の所望の形状とすることができる。材料層90(及び、後述する他の第1の材料層及び/又は第2の材料層のうちの任意のもの並びにその逆)は、布、プラスチックシート、材料の任意の織若しくは不織シート、又は他の折畳み可能若しくは可撓性材料とすることができる。材料の選択は、本発明の限定する特徴ではない。そして、ワイヤー92が、第1の材料層90の表面に配置される。糊又は接着材94によって、ワイヤー92を適所に保持することができる。このように、1本又は複数本のワイヤー92は、材料層の間に緩く捕捉されないように材料層90に対して移動しないように固定され、それにより、隣接する一連のワイヤー(複数の場合もある)を互いに固定するためにクリンプ等の追加の保持デバイスが不要である。図示する実施形態におけるワイヤー92のパターンは、層90の表面を横切って対角線状に延びる、一連の間隔が空けられた平行なワイヤーである。図6及び図7は、層90の上の糊又は接着剤94の配置と、接着材又は糊材94によって保持された層90の上のワイヤー92の位置決めを更に詳細に示す。
そして、第1の層90と実質的に同一の第2の層96が、接着されて間隔を空けて配置された平行なワイヤー98とともに準備される。代替的に、層90及び96のうちの一方を布材料とすることができ、他方は不織材料である。図8及び図9に示すように、第2の層96は、第1の層90に対して180度回転し(すなわち、裏返されるか又はひっくり返され)、第1の層90の上に配置される。したがって、ワイヤー98を含む第2の層96は、ワイヤー92を含む第1の層90の上にはめられる。この場合もまた、ワイヤーマトリックスのパターンは限定する特徴ではない。この場合の選択されたマトリックスは、例としてパネル層90及び96の境界102に沿って終端する端部100を有する一連の交差したワイヤーである。
図10に示す次のステップとして、ワイヤー98及び92は、例えばナイロン又は糸106による縫い合せにより、所望の位置に保持されるように適所に縫い合わされる。ワイヤー92、98は、縫目106と同様に接着剤又は糊94によって層90と層96との間の適所に実質的に保持される。
その後、図11に示すように、少なくともセキュリティパネルアセンブリ62の境界又は縁102のうちの幾つかに沿って、結合材110が施される。したがって、PVC結合材又は他の任意のタイプの幾分か可撓性のある結合材110等の結合材110が、パネルアセンブリ62の縁境界102の上にはめ込まれ、その後、はめ込まれると、図12に示すように、境界縁102の上で折り曲げられる。そして、折り曲げられた結合材110は、ステッチ線112に沿って縫い合わされ、セキュリティパネルアセンブリ62の縁が形成される。ポリ塩化ビニル結合材110又は同様の材料を使用することにより、ワイヤー92及び98の端部100が、セキュリティパネルアセンブリ62を貫通しない又はそこから外側に突出しないことが確実になる。当然ながら、ワイヤー92及び98は、曲げ可能であるか又は可撓性があり、したがって、軽量なケーブル材料若しくはスクリーンワイヤー又は容易に切断されない何らかの他の材料とすることができる。通常、ワイヤー92及び98は、約0.7mm〜1.5mmスチールワイヤー等の金属ワイヤーでもあるが、この構造において、切断に抵抗する任意の材料を利用することができる。通常、ワイヤー92、98は、0.50インチから2インチの間隔の平行な間隔を空けて配置された列になっている。
その後、図14及び図15に示すように、ワイヤー92、98が内部セキュリティパネルアセンブリ62を貫通しない又はそこから望ましくないように突出しないように、パネル縁102のすべてが結合される。したがって、結合材110は、好ましくは、内部セキュリティパネルアセンブリ62の周囲全体に施される。例示では、セキュリティパネルアセンブリ62は、ローマ数字Iの形態ではなく正方形形態を有する。しかしながら、内部セキュリティパネルアセンブリ62の形態は、本発明の限定する特徴ではない。
同様に、図20〜図24を参照すると、図示するセキュリティパネルアセンブリ206は、上述したような他の形態を有することができる。セキュリティパネルアセンブリ206の代表的な実施形態は、単一のワイヤー、すなわち、接着剤等によって固定される、(第1の材料層としての)パネル208に結合されたワイヤーマトリックス215を形成するワイヤー200を有する。図示するように、ワイヤーマトリックス215を形成するために、ワイヤー200は、パネル208の縁に隣接してループにされることにより、パネル208の縁に複数のワイヤーの多数の自由端がなくなり、代わりにパネル208の側縁のうちの1つに隣接するワイヤー200に対する単一対の端部202、204のみがある。さらに、これらのワイヤーは、それ自体で交差するが、関連するパネルに接着されるため、パネルに沿って所望のパターンで延在するワイヤーを維持するように隣接するワイヤー部分を合わせて保持するためのクリンプ等が不要である。
より詳細に後述する他の代表的な実施形態におけるように、ワイヤーマトリックス215のワイヤー200(248)に対する単一対の端部202、204(又は後述する他のワイヤー端部)もまた、パネル208の中心に向かって折り返すことができ、それにより、端部202、204は、パネル208の縁を越えて延在しない。そして、接着剤、縫付等により、ワイヤーマトリックス215を有するパネル208に(第2の材料層としての)カバーパネル210を取り付けることができ、ワイヤーマトリックス215が埋め込まれたセキュリティパネルアセンブリ206を形成する。単独では示さないが、ただし、全ての実施形態のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400Bに適用可能であるように、(本明細書に記載する実施形態のうちの任意のものにおける)第2の材料層もまた、(同様に本明細書に記載する実施形態のうちの任意のもの(例えば、ワイヤーマトリックス415)における)ワイヤーマトリックス215と(同様に本明細書に記載する実施形態のうちの任意のものにおける)第1の材料層との上に、第2の材料層としてのラミネートシートを施しかつ当業者には既知であり得るように積層プロセスを用いることによって、通常はインラインアセンブリプロセスで積層することができる。
セキュリティパネルアセンブリ206が製作された後、それは、セキュリティパネルアセンブリ62に対して上述したようにバッグ20〜20Eに組み込まれる。したがって、セキュリティパネルアセンブリ206は、バッグ20内に、ワイヤーマトリックス215を有するセキュリティ層として組み込まれる。
キャリーストラップ22、22A〜22Hに関連するケーブル部材38もまた、内部セキュリティパネルアセンブリ62、206(若しくは本明細書に開示する他のセキュリティパネルアセンブリ)に、又は上述したように取り付けることができる。外部バッグ23及び内部セキュリティパネルアセンブリ62、206の形状及び形態は、設計考慮事項に従って変更することができる。外部バッグ23内の1つ又は複数の内部セキュリティパネルアセンブリ62、206を含めることを採用することができる。
次に、図29〜図36を参照して、代表的なセキュリティパネルアセンブリ400の代替的な第4の実施形態(図36)を製造するステップについて説明する。セキュリティパネルアセンブリ400の代表的な実施形態を形成する作業ベース又はプラットフォームとして、小さい手織り機等の固定具402が準備される。例えば、固定具402は、セキュリティパネルアセンブリ400を形成するために受け入れられる材料層406及び408より大きい取付基部又は板404を含む。取付板404は、そこから上方に突出する釘410の形態の幾つかの取付部材を含む。取付釘410は、実質的に平行な列で配置することができ、平行な列の第1の対は、材料層406の対向する平行な縁412及び414に対応し、平行な列の他方の又は第2の対は、列の第1の対に対して直交して延在するように向けられ、材料層406の平行な縁416及び418の他方の対に対応する。取付板404上の取付釘410の更なる形態又は配置については、図に示しかつ後述し、例えば限定しないが、セキュリティパネルアセンブリの所望の形状とワイヤー200、428の所望の経路とに応じて変更することができる。縁412〜418に沿いかつ隣接して貫通開口部、孔又は隙間420が形成され、それらを、取付釘410をそこにはめるために取付釘410と整列させることができる。これに関して、材料層406及び408は、通常、不織又は布材料等の可撓性材料から構成されるため、釘410をその貫通開口部420内にかつ通してはめ込むために、材料層406(同様に、以下でより完全に記載する材料層408)を伸張させることができる。図30は、材料層406が開口部420を通って延在する取付釘410を介して取付板404に保持された状態を示す。
この時点で、材料層406は、その上方に面する表面424に塗布されるか又はその上で露出する感圧接着材422等の接着剤422を有することができる。一手法では、材料層406は、カバーシート426を含むことができ、カバーシート426は、その下にある予め塗布された(pre-applied)接着剤422から容易に除去することができる材料から作製される。図30は、材料層表面424上で接着剤422を露出させるように、カバーシート426が材料層406から引き出されている状態を示す。カバーシート426及び予め塗布された接着剤を使用する代わりに、取付釘410によって取付板404に保持されている材料層406の上方に面する表面424に、接着剤422を直接塗布することができる。
接着剤422を有する材料層406が取付板404に保持された状態で、スプール機構430(図31)等のワイヤー固定具からケーブル又はワイヤー428を分配することができ、そこでは、例えば、ワイヤー428がスプール機構430からほどかれるか又は分配される際に、材料層406の上方に突出している取付釘410の周囲にワイヤー428を配索することができる。様々な代表的な実施形態では、ワイヤー428は、セキュリティパネルアセンブリ400の容易に及び/又は直ちに切り込まれることに対する抵抗を提供するように、およそ0.1mm〜およそ3.5mm、又はより具体的には約0.7mm〜約1.5mm、又はより具体的には約およそ0.6mmのゲージ又は直径の金属材料のワイヤーとすることができる。代替的に、ケーブル又はワイヤー428は、例えば限定しないが、ポリマー及び/又は炭素繊維、又は液晶ポリマーから紡糸された高性能熱可塑性マルチフィラメントヤーンであるVectran(商標)等、他のヤーン材料等、他の任意の切断抵抗材料とすることもできる。
図31〜図33に見ることができるように、釘410の周囲で所定の交差パターンに(単にジグザグではなく)ワイヤー428を連続的に配索することができ、ワイヤーマトリックス451を形成する。そこでは、ワイヤーは、図示する十字模様パターン等、それ自体が前後に交差し、それにより、単一長さの又は1片のワイヤー428が、辺が材料層406の周辺縁412〜418に対して斜め又は他の角度で向けられているボックス(例えば、正方形又は矩形)等、一連の明確に閉鎖した(開放していない)ワイヤー形状429を形成する。閉鎖ワイヤー形状429は、ワイヤー428の十字交差の結果として形成され、ワイヤー428の選択された経路に応じて、例えば限定しないが、三角形又は六角形等、正方形又は矩形に加えて任意の選択された形状を有することができるが、切断器具が通って摺動することができるように開放しているべきではない。その結果、ワイヤーマトリックスの閉鎖ワイヤー形状429は、それ以上なしに、切断抵抗セキュリティ機能を提供するには十分であり、さらに、ワイヤーマトリックス(451及び本明細書に記載する他のもの)は、従来技術において隣接した非交差ワイヤーを接続するために利用されたクリンプ又は他の閉鎖具若しくはコネクターの脆弱な可能性がある連結具を有していない。さらに、(明確にクリンプ留めされていないか又は他の方法で結合されていない)交差パターンを用いることにより、これらの閉鎖ワイヤー形状は、ワイヤーのオーバーラップの平滑かつ連続した領域でもあるセキュリティ構造を形成し、それにより、従来技術によるクリンプの隆起した出っ張り及び磨耗箇所が回避される。その結果、これらの交差箇所は、消費者には容易に明らかではなく、キャリングバッグに孔及び他の摩損パターンをもたらす傾向がある隆起した領域及び他の不連続部を提供しない。釘410は、材料層表面424及びその上の接着剤422に対して間隔をあけて配置された関係で、釘410の周囲にワイヤー428を堅く配索できるように十分な長さである。これにより、このプロセス中に、下にある接着材422と接触することによる厄介な問題をもたらす可能性なしに、釘410の周囲にワイヤー428を円滑に配索できる。ワイヤーマトリックス451及び本明細書に開示する他のワイヤーマトリックスの更なる特徴について、より詳細に後述する。
図示するように、本方法は、単一ワイヤー428の使用を可能にし、それにより、縁412〜418のうちの1つに隣接して、縁412〜418のうちのいずれかを越えて突出するか又はそれに隣接して近すぎることにより、そこから露出しないように操作する必要があるのは、2つの端部432及び434のみである。例えば、図33A及び図33Bを参照すると、端部432及び434におけるワイヤー428は、後方に曲げられて、材料層406の中心に向かって延在し、端部432及び434は、材料層406の端縁416に隣接して上方に面する表面424にかつその上に固定される。端部432、434が、曲げ又は湾曲部分435より材料層406の中心に近くかつ縁412〜418から離れるように曲げられると、ワイヤー428の曲げ又は湾曲部分435のみが縁412〜418に隣接し、更にそれに近づく。(後述するように)第2の材料層408を第1の材料層406に付着させた後、(第1の材料層406、接着剤422、ワイヤーマトリックス451及び第2の材料層408からなる)結果として得られるラミネート構造の縁は、ワイヤー端部の複数の対がそれに隣接することなく実質的に封止される。したがって、セキュリティパネルアセンブリ400により、露出した金属又は他のワイヤー端部の複数の対へのアクセスを防止するために、その外周縁に沿って、カバー層406及び408にわたる保護カバー又は結合材を有する必要がなくなる。
さらに、オプションとして、ワイヤー端部432及び434にキャップ439を設けることができ、キャップ439は、特に、ワイヤー428が1種又は複数種の金属若しくは金属合金から構成される可能性があり、端部432、434が鋭利であるか又は鋭利な縁を有する可能性がある場合、材料層406及び408の間にワイヤー428の露出した端部がないように、ポリマー材料(PVCチューブ等)とすることができる。これにより、ワイヤー端部432及び434が材料層406及び408を突出し突き刺すことが防止される。ワイヤー428が釘410の周囲に配索される前に、前端432にキャップをかぶせることができる。こうした配索が完了すると、ワイヤー428を切断して、後にキャップがかぶせられる第2の又は後端434を生成することができる。明らかに、必要に応じて複数のワイヤーを使用することもでき、追加のワイヤーは、1つ又は複数の所定パターンで取付釘410の周囲に配索され、ワイヤー428の配索と同様に、接着剤422を介して表面424に固定され、これらの追加のワイヤーの端部もまた、第1の材料層406の中心に向かって後方に曲げられキャップがかぶせられる。これに関して、複数のワイヤーは、別個のコネクター部材又はクリップによって互いに直接接続される(それにより、コストが増大し、セキュリティパネルアセンブリ400においてコネクターが位置する場所に局所化した出っ張りが生成される可能性がある)必要はない。したがって、材料層406及び408の厚さに対するセキュリティパネルアセンブリ400の厚さの唯一の増大は、それらの間に固定された(単一のかつオーバーラップする)ワイヤー428の厚さによる。
例えば図90に示す別の代表的な実施形態では、配索されたワイヤーの2つの端部を覆いかつ封入するように、1つのキャップ(例えば、601)を用いて2つの端部に合わせてキャップをかぶせることができる。
ワイヤー428が取付釘410の周囲に配索され、ワイヤー端部432及び434にキャップがかぶせられ、位置決めされ、上方に面する表面424の接着剤422の上に配置された後、図34に示すように、第2の材料層408は、その開口部436が取付釘410をその中に受け入れることができるように取付釘410と位置合わせされるように向けられる。これに関して、貫通開口部436は、対向する側縁438及び440並びに対向する端縁442及び444に沿ってかつそれに隣接して、第1の材料層406の縁412〜418に沿った開口部420の位置決めと同様に配置される。
対応する開口部436を通して複数の釘410を同時にはめ込むことが困難である可能性があるため、概して、各開口部424、436が対応する取付釘410の上に個々にはめ込まれ、又は一度に数個の開口部424、436のみが、対応する釘410の上にはめ込まれるように、材料層406及び408を操作しなければならない。したがって、別の形式では、開口部が、対応する縁438〜444から間隔を空けて配置された貫通開口部又は隙間436であるように構成されるのではなく、図33Bに示すように、代わりに、材料層408に切欠き開口部446を形成することができることが考えられる。これらの切欠き開口部446は、対応する縁438〜444に通じ、(例えば)V字型を有することができ、V字型切欠き開口部446の頂部に又はそれに隣接して取付釘410が配置される。これにより、第2の材料層408を、下にある第1の材料層406に付着させるようにワイヤー428の上に迅速に配置することができ、複数の取付釘410又は釘410の全ては、実質的に同時に対応する切欠き開口部446にはまる。このように、セキュリティパネルアセンブリ400を形成するため、具体的には、第2の材料層408をワイヤー428及び第1の材料層406の上に付与するための組立時間を、著しく短縮することができる。
第2の材料層408が、貫通開口部436内にかつ通して又は切欠き開口部446内にかつ通して延在している取付釘410を介して取付板404に保持された後、第2の材料層408、ワイヤー428、第1の材料層406の上の接着剤422及び第1の材料層406自体の間に近接した又は密接な接触を生成し確実にするように、第2の材料408に手動で、又は手持ち工具若しくは他の工具を介して、圧力が加えられる。第2の材料層408にわたって十分な圧力を加えた後、図34に示すように、合わせて接着された第1の材料層406及び第2の材料層408の間に(ワイヤーマトリックス451を形成する)ワイヤー428が固定され接着されている、ラミネート構造体448が生成される。様々な代表的な実施形態では、ラミネート構造体448は、それ以上なしに、セキュリティパネルアセンブリとして機能し、かつ有効にセキュリティパネルアセンブリである。この実施形態では、セキュリティパネルアセンブリ400の代表的な実施形態を形成するように、更なる特徴が含められる。
釘410の形態である等の取付部材は、ワイヤー428、又はポリマー繊維若しくは金属ワイヤー等の他の切断抵抗材料を巻き付け及び/又は配索することを可能にすることができ、例えば限定しないが、釘、フック、ループ、針及びピン等の取付部材を含むことができるということのみを必要として、多くの異なる形態で具現化することができる。例を続けると、取付部材が針又は鋭利な釘410として実施される場合、材料層406及び408は、開口部、孔又は隙間420、436の別個の形成を必要とせず、むしろ、取付部材の上に単に材料層406及び408を配置することができ、それにより、材料層406及び408の可撓性材料に直接穴があけられる。したがって、こうした実施形態では、第1の材料層406は、取付部材(鋭利な釘又は針410)の上に圧力をかけて配置され、それにより、鋭利な釘又は針410は、第1の材料層406に穴をあけかつ保持又は固定し、接着剤422を塗布することができ、ワイヤー200、428が配索され、それに続き、第2の材料層408が圧力をかけて付与され、それにより、鋭利な釘又は針410が第2の材料層408にも穴をあけ、ワイヤー200、428及び第1の材料層406に対して第2の材料層408が十分に接触する。これにより、開口部、孔又は隙間420、436の適切な位置合わせのいかなる問題も著しく低減し、それは、こうした開口部、孔又は隙間420が自動的に生成されるためである。第1の材料層406及び第2の材料層408の弾性又は可撓性に応じて、鋭利な針又は釘410によって生成されたいかなる孔も、鋭利な針又は釘410からラミネート構造体448が除去されると通常、又は十分に閉鎖され、接着剤422によって更に固定することができる。
そして、取付釘410から材料層406及び408を持ち上げることにより、固定具402からラミネート448が除去され、その時点で、代表的な実施形態においてオプションとして、ミシンによる等、鋸歯パターンでの縫目450が施され、ステッチは、材料層406及び408を相互接続し、(ワイヤー428によって形成された)ワイヤーマトリックス451を材料層406及び408の間の適所に永久的に更に固定する。縫目450は、ラミネート448に沿うとともに材料層縁412〜418及び438〜444に対応するその外周部に沿った任意の数の様々な位置にある可能性がある。図示するように、縫目450は、ラミネート450の対向する長い側縁452及び454に沿って、かつラミネート448の対向する短い方の端縁456及び458の間に延在する斜線に沿って延在する。他の縫目パターンについて、様々な図に示し、かつ後述する。縫い合せに加えて、リベット、ステープル等、他のタイプの固定機構を同等に利用でき、ラミネート構造体448を必要な又は望ましい程度まで安定化することができる。例えば、利用される接着剤422に応じて、追加の安定化を不要にする。
例を続け、図62を参照すると、第2の材料層408Aが示されており、それは、その下方に面する表面431に、予め塗布された感圧接着材422Aが塗布されるか又はその上で露出している。この手法では、第2の材料層408Aはカバーシート426Aを含むことができ、それは、その下の予め塗布された接着剤422Aから容易に除去することができる材料から作製されている。図60は、下方に面する材料層表面431の上で接着剤422Aを露出させるように、カバーシート426Aが第2の材料層408Aから引き離されている状態を示す。そして、図33A及び図33Bを参照して上述したように、ワイヤーマトリックス451及び第1の材料層406の上に第2の材料層408Aを取り付けることができ、それに続き、図34〜図36を参照して例示し考察したステップが続く。さらに、この代表的な実施形態では、第1の材料層406の上方に面する表面424に接着剤422がある場合もあればない場合もあり、様々な層の間の接着は、第2の材料層408Aの上で露出するか又はその上に塗布された接着剤422Aによって代わりに又は更に提供される。同様に図62に示すように、第1の材料層の外周部から離れて、単一のキャップ601を用いて、単一のワイヤーの2つの端部が接合されるか又は合わせてキャップがかぶせられている。
上述したように、ワイヤーマトリックス451を含む、本明細書に記載するこれらの様々なワイヤー及び繊維マトリックス実施形態のすべての間で共通の特徴のうちの1つは、(通常、単一長さのワイヤー(又は繊維)を用いて形成されている)各マトリックスが、複数のワイヤー十字交差部453、又は複数の閉鎖ワイヤー形状(より詳細に後述する)を形成する他の方法でオーバーラップする交差部を備える、ということである。マトリックスを形成する複数のワイヤー十字交差部453の(全てではなくても)多くにおいて、ワイヤーの一部は、互いに直接接触しかつ当接しているが、他の部分では互いに明確に分離されており、例えば、これらの交差部においてクリンプ留めされ、はんだ付けされ、ろう付けされ、又は他の方法で接続されていない。代わりに、マトリックスの構造的完全性は、同様に図63〜図66を参照してより詳細に後述するように、第1の材料層及び/又は第2の材料層(例えば、406、408)に又はその間に結合されることによって維持される。その結果、これらのワイヤー十字交差部453におけるワイヤーの部分の移動は、従来技術におけるよりはるかに制約されず、ワイヤー部分の間の適度な程度の摺動及び回転が可能になり、それにより、著しい可撓性及び変形能力が提供されると同時に、所望のレベルの切断抵抗セキュリティが維持される。これにより、多種多様のキャリングバッグにおいて様々なセキュリティパネルアセンブリを使用することができると同時に、キャリングバッグが可撓性のスタイリッシュな設計を有することができる。
さらに、セキュリティパネルアセンブリ400に、その周縁452〜458のうちの任意のものに沿って縫い合わせることによる等、他のタイプのパネル部材を接続することができる。本明細書に記載したように、セキュリティパネルアセンブリ400をキャリングバッグ20内にそこに一体化されるように取り付けかつ組み込む補助を提供するようにブリッジコネクターとしての役割を果たす、任意の数又はサイズのパネル部材を利用することができる。図示するように、パネル部材は、対向するタブ部材460及び462の形態であり、それらはまた、セキュリティパネルアセンブリ400の短い方の端縁456及び458に沿って中心で接続される、布等の可撓性材料から通常構成される。
図63を参照すると、対向するタブ部材460及び462の形式であるパネル部材を利用する代わりに、第1の材料層406及び/又は第2の材料層408のうちのいずれか又は両方が比較的サイズが大きく、それにより、第1の材料層406及び第2の材料層4008を構成する更なる材料は、余分な材料ではなく、代わりにパネル(又はフランジ)部材464、466、468及び470を形成するために利用されるものであり、第1の材料層406及び/又は第2の材料層408のうちのいずれか又は両方は、さらに、セキュリティパネルアセンブリの第5の代表的な実施形態としてのセキュリティパネルアセンブリ400Aに、更なる安定性を加える役割を果たす、外周縫目472、474、476及び478によって画定される。言い換えれば、製造中に廃棄物であり後に仕上げ中に除去された可能性がある「サルベージエッジ(salvage edge)」が、代わりに、一体化されたフランジ又はパネル(又はタブ)部材として、特定のかつ更なる機能的目的に対して利用される。その結果、フランジ又はパネル部材464、466、468及び470は、第1の材料層406及び第2の材料層408の一部として一体的に形成されたフランジ又はタブ部材であるとみなすことができ、セキュリティパネルアセンブリ400Aをキャリングバッグ20〜20Eに取り付けかつ組み込むための補助を提供するようにブリッジコネクターとして利用することもできる。フランジ又はパネル部材464、466、468及び470もまた、これらのパネル部材を形成する第1の材料層406と第2の材料層408との間に接着剤422及び/又は422Aを含むことができるため、セキュリティパネルアセンブリ400Aに更なる安定性も提供することができる。
図142に、セキュリティパネルアセンブリ400Eの更なるかつ等価な実施形態を示し、そこでは、パネル(又はフランジ)部材464、466、468及び470を形成するために、第1の材料層406及び第2の材料層408のうちの一方のみ(両方ではない)が利用される。図142に示すように、第1の材料層406の方が大きく、パネル(又はフランジ)部材464A、466A、468A及び470Aを形成するために、第1の材料層406のみが利用される。当業者は、この目的で第2の材料層408もまた利用することができることを理解するであろう。
図64〜図66を参照すると、セキュリティパネルアセンブリ400B、400C及び400D、すなわち、セキュリティパネルアセンブリのそれぞれ第6の代表的な実施形態、第7の代表的な実施形態及び第8の代表的な実施形態として、セキュリティパネルアセンブリ400の代表的な実施形態の更なる変形が示されている。図示するように、複数の縫目パターンを用いてワイヤーマトリックス451が固定されており、縫目パターンは、ワイヤーマトリックス451を形成するワイヤー428と接触せず又はその上を交差しないが、代わりに、ワイヤーマトリックス451のワイヤー形状429(例えば、正方形又は矩形)内に制限される。これは、ワイヤー428が金属である可能性がある場合に、ワイヤー428の上で縫い合わせる(ワイヤー428にぶつかる可能性がある)ときに発生する可能性がある、ミシンの針の破損を回避するため等、製造中に役立つことができる。例えば限定しないが、セキュリティパネルアセンブリ400Bは、ワイヤーマトリックス451のワイヤー形状429(例えば、正方形、矩形、ダイヤモンド形、三角形、平行四辺形、菱形)内で制限される正方形ステッチパターン480を用いることによって形成され、セキュリティパネルアセンブリ400Cは、ワイヤーマトリックス451のワイヤー形状429内に制限された円形ステッチパターン482を用いて形成され、セキュリティパネルアセンブリ400Dは、同様にワイヤーマトリックス451のワイヤー形状429内に制限されたバータックステッチパターン484を用いることによって形成される。これらの様々な縫目パターン450、480、482及び484のうちの任意のものは、セキュリティパネルアセンブリの実施形態のうちの任意のものと利用することができ、それらの更なる実施形態に対して更に例示又は考察はしない。
鋸歯パターン450等、こうした様々な縫目パターン450、480、482及び484に加えて、ワイヤーマトリックス451を第1の材料層406に又は第1の材料層406と第2の材料層408との間に固定するために、それほど決定論的若しくは疑似乱数ではなく又は更には奇抜な縫合も利用することができる。例えば、製作者は、任意の種類の任意の縫目設計を使用することができ、それは、所定パターンである必要はないが、製作者が、ワイヤーマトリックス451を第1の材料層406に又は第1の材料層406と第2の材料層408との間で組み立てている際に、瞬間で又は更には即座に決定することができる。さらに、ワイヤーマトリックス451を形成するワイヤーの経路もまた、例えば限定しないが図69に示すように、セキュリティパネルアセンブリに対して適切な又は適度な被覆が提供されるのであれば、それほど決定論的又は疑似乱数でない場合もある。
図67〜図70は、金属又は非金属、繊維系セキュリティパネルアセンブリとすることができる、セキュリティパネルアセンブリ1100、1100A〜1100Cの様々な更なる代表的な実施形態(第31の実施形態から第34の実施形態)を示す等角図である。これらの代表的なセキュリティパネルアセンブリ1100、1100A〜1100Cでは、ワイヤーマトリックスを形成するために金属ワイヤー又はケーブルを利用する代わりに、米国デラウェア州ウィルミントンのDuPontから入手可能なKevlar(商標)アラミド繊維、糸若しくはヤーン、又は米国テキサス州ヒューストンのKuraray America Inc.から入手可能なVectran(商標)液晶ポリマーマルチフィラメント繊維、糸若しくはヤーン等、非金属の実質的に切断抵抗性のポリマー系繊維、糸又はヤーン(個々にかつまとめて「繊維」と呼ぶ)905が利用される。しかしながら、図69及び図70に示す実施形態では、マトリックス910を形成するために金属ワイヤー又はケーブルも利用することができることが留意されるべきである。図67及び図68を参照すると、セキュリティパネルアセンブリ1100は、複数の間隔を空けて配置された、織り合わされた、実質的に切断抵抗性のポリマー系繊維、糸又はヤーン905を備える実質的に切断抵抗性の布である。図示するようなセキュリティパネルアセンブリ1100では、間隔を空けて配置された繊維905は、繊維マトリックス910を形成し、他のタイプの糸、ヤーン又は繊維と織り合わせることができる。
さらに、実質的に切断抵抗性のキャリーストラップ22、22A〜22Hを形成するために利用されるウェビング(例えば、527、528)に、この繊維マトリックス910を含めるか又は埋め込むこともできる。こうした実施形態では、切断抵抗性のヤーン又は繊維905は、通常、製造中にウェビングを構成する他の繊維材料と織られる。またこうした実施形態では、所望のレベルのセキュリティを提供するために、追加の切断抵抗ケーブル38は必要でない可能性がある。
様々な繊維905を形成するために、異なるタイプの材料の組合せも利用することができる。例えば限定しないが、鋼及びポリマーの組合せ等、様々な組合せのうちの任意のもので、切断抵抗性の繊維を金属若しくは炭素繊維若しくは糸、又は弾性若しくはゴム繊維若しくは糸と組み合わせることができる。
任意のタイプの織り、編組み又は編みを利用することができ、図68に示すように、セキュリティパネルアセンブリ1100Aは、複数の当接する、編まれたかつ実質的に切断抵抗性のポリマー系繊維、糸又はヤーン905を含む、実質的に切断抵抗性の編布である。織られるのではなく編まれることに加えて、セキュリティパネルアセンブリ1100Aは、概して、他のタイプの糸又は繊維をほとんど又は全く含まず、それにより、切断抵抗性の繊維905は、セキュリティパネルアセンブリ1100Aにおいて実質的に当接している。
セキュリティパネルアセンブリ1100B、1100Cに対して図69及び図70を参照すると、概して、繊維905に比較して厚いヤーン形態を有し、他の部分は同じタイプのポリマーのうちの任意のものから構成される、実質的に切断抵抗性のポリマー系繊維、糸又はヤーン905Aも利用される。セキュリティパネルアセンブリ1100B、1100Cは、上述しかつ後述もする金属ワイヤー又はケーブル実施形態と同様に製作され、そこでは、実質的に切断抵抗性のポリマー系ヤーン905Aは、第1の材料層915(同様に接着剤422を含むことができる)の上で取付釘410の周囲に配索されて繊維マトリックス910を形成する。セキュリティパネルアセンブリ1100Bの場合、第2の材料層を用いることなく、縫目920として示す、縫付又は他の縫い合せ等により、繊維マトリックス910を適所に固定することができる。セキュリティパネルアセンブリ1100Cでは、第2の材料層925(図68において切欠図で示す)が、繊維マトリックス910の上に配置され、同様に、縫目930として示す縫付又は他の縫い合せ等により、適所に固定することができる。
セキュリティパネルアセンブリ1100、1100A〜1100Cは、バッグ20、20A〜20E内のセキュリティパネルアセンブリ用等、様々な例示する実施形態のうちの任意のもので利用することができる。セキュリティパネルアセンブリ1100、1100A〜1100Cは、特に、後述する様々な拡張パネル815(又は1400〜1400B)のうちの任意のもので使用するのに特に適している。
図71及び図72は、通常はポリマーから構成される中実の堅い背面802を有し、車輪806を収容する車輪受け804を含む、一種のキャリングバッグとしての車輪付きの柔らかい面をもつトラベルバッグ20Aを示す。背面、正面、側面、頂部及び底部という用語は、本明細書では相対的な用語であり、図71〜図74に示すように、トラベルバッグ20A(20B)が直立位置にあるときのトラベルバッグ20A(及び20B)について記述するものである。さらに、「柔らかい面をもつ」とは、概して、トラベルバッグ20Aの外部を覆いかつ可撓性材料カバー811を形成する、可撓性材料(例えば、バリスティックナイロン、皮革、又は本明細書に開示する他の可撓性材料のうちの任意のもの)を有するキャリングバッグを指し、トラベルバッグ20Aは、トラベルバッグ20B等の「硬い面をもつ」実施形態に比較して、そのパネル805、807、809に幾分かの可撓性を有している。ポリマーの堅い背面802は、概して、実質的に切断抵抗性であり、トラベルバッグ20Aの区画の残り及び外部バッグ23Aは、通常、例えば限定しないがバリスティックナイロン又は皮革等、上述したような可撓性材料から構成される。他の様々な代表的な実施形態では、堅い背面802は、車輪受け804を形成する等のために、トラベルバッグ20Aの背面を部分的にのみ形成することができ、背面の残りもまた、可撓性材料から構成することができる。トラベルバッグ20Aはまた、通常、1つ又は複数のキャリーハンドル821等も含む。
トラベルバッグ20Aの本体構成要素801は、可撓性材料カバー811の下の剛性フレーム、入れ子式の伸長式牽引ハンドル等、単独に示さない他の構造的構成要素を含むことができる。本体構成要素801は、通常、複数のパネル、すなわち、矩形平面の側壁パネル807(そのうちの1つのみを示す)と、一対の対向する壁(頂部及び底部)の壁パネル(そのうちの一方のみを頂部壁パネル809として示す)とを含み、それらは、背面802と合わせて、衣類、洗面用品等の物品及び中身を運ぶための本体区画を画定又は形成する。副体構成要素803もまた、同様に単独では示さない、剛性フレーム等の他の構造的構成要素も含むことができる。副体構成要素803は、通常、本体区画用のカバーとして利用される正面パネル805を含む。図示するように、正面パネル805はまた、外部ポケット813、814も含む。トラベルバッグ20Aの内部へのアクセス、すなわち、本体区画へのアクセスは、正面開口部を介し、それは、側縁817において本体構成要素801に接合される正面パネル805によって閉鎖され、3つの面に沿って(場合によっては、側縁817を有する側面パネルにおいて少なくとも部分的に)ジッパー808をはずしたりかけたりすることによって開閉することができる。切欠き部分に示すように、様々な頂部パネル809、底部パネル、側面パネル807及び正面パネル805(及び、図71及び図72に単独では示さず又は可視ではないもの)の各々は、1つ又は複数のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D(及び/又は1400〜1400B)を含む。
図71及び図72に示すように、本体構成要素801は、拡張パネル815(又は1400〜1400B)を更に備え、それは、通常、ガセットの形式をとり、(頂部壁、底部壁及び両側壁に沿って)トラベルバッグ20Aの外周部全体に延在する。単独では示さない代替実施形態では、本体構成要素801は、拡張パネル815(又は1400〜1400B)によって副体構成要素803に接合することができる。単独では示さない別の代替実施形態では、副体構成要素803は、拡張パネル815(又は1400〜1400B)を更に備えることができ、それもまた、通常、ガセットの形式をとり、トラベルバッグ20Aの外周部全体に延在する。トラベルバッグ20Aの拡張状態では、拡張パネル815(又は1400〜1400B)は、図72に示すように、拡張パネル815(又は1400〜1400B)を広げるか又は拡張した時に、容積が通常本体構成要素801の一部として増大する、本体区画の容積のその部分に対して、周囲からの境界となる。トラベルバッグ20Aの格納又は非拡張状態若しくは形態では、図71に示すように、本体構成要素801の拡張パネル815の隣接する端部又は縁822、824の嵌合する半体810a及び810bを有し、かつトラベルバッグ20Aの外周部全体に延在するジッパー810が、かけられるか又は閉じられる。拡張パネル815(又は1400〜1400B)の全て又は一部が、更に詳細に後述するように、トラベルバッグ20Aの格納形態でトラベルバッグ20Aの内部に折り込まれる。
代表的な実施形態では、ジッパー810を開放するか又は引いて開け、拡張パネル815(又は1400〜1400B)を拡張することにより、トラベルバッグ20Aのサイズを拡張することができる。拡張パネル815は、トラベルバッグ20Aを構成する様々な可撓性材料層と一体化するか若しくは連続することができ、又は例えば限定しないが様々な可撓性材料層に若しくはトラベルバッグ20Aを構成する内部フレームに縫い合わされるか若しくは他の方法で結合される(例えば、ジッパーで締められ、リベット留めされ、縫い合わされる)別個のパネルとすることができる。切欠き図に示すように、かつ図75に示すように、可撓性材料カバー811と裏張り29Aとの間で、トラベルバッグ20Aは、1つ又は複数のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400Bを含む。
図73及び図74は、同様に一種のキャリングバッグとして車輪付きの硬い面をもつ(又はハードシェル)トラベルバッグ20Bを示し、トラベルバッグ20Bは、通常、例えば限定しないがポリマー、合成物又はポリマーコーティング布から構成される、中実の硬い面をもつ外部カバー831、833、837を有し、車輪806を収容する車輪受け812を含む。単独では示さない代替実施形態では、堅い背面802も含むことができ、堅い背面802は、車輪806を収容する車輪受け812を含むことができ、本体構成要素801Aの背面を完全に又は部分的に構成することができる。ポリマーの硬い面をもつ外部カバー831、833、837は、概して実質的に切断抵抗性である。トラベルバッグ20Bの本体構成要素801Aはまた、硬い面をもつ外部カバー831、833、837の下の剛性フレーム、入れ子式の伸張式牽引ハンドル等、単独では示さない他の構造的構成要素も含むことができる。トラベルバッグ20Bはまた、通常、1つ又は複数のキャリーハンドル821等も含む。
本体構成要素801Aは、通常、複数のパネル、すなわち、矩形平面の側壁パネル807A(そのうちの1つのみを示す)と、一対の対向する壁(頂部及び底部)の壁パネル(そのうちの一方のみを頂部壁パネル809Aとして示す)とを含み、それらは、背面802Aと合わせて、衣類、洗面用品等の物品及び中身を運ぶ、本体区画を画定又は形成する。副体構成要素803Aもまた、同様に単独では示さない、剛性フレーム等の他の構造的構成要素も含むことができる。副体構成要素803Aは、通常、本体区画用のカバーとして利用される正面パネル805Aを含む。トラベルバッグ20Bの内部へのアクセス、すなわち、本体区画へのアクセスは、正面開口部を介し、それは、通常、蝶番又は他の同様の回転式若しくは枢動式締結具を用いて、側縁817Aにおいて本体構成要素801Aに接合される、副体構成要素803A(及び/又は正面パネル805A)によって閉鎖され、通常、側面パネル807A(すなわち、蝶番のある側とは反対側)に沿ってラッチ(バックル又はシャックル)818をはずしたりかけたりすることによって開閉することができる。単独では示さないが、トラベルバッグ20Bもまた、1つ又は複数のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400Bを含むことができる。
図73及び図74に示すように、副体構成要素803Aは、拡張パネル815(又は1400〜1400B)を更に備え、それは、通常、ガセットの形式をとり、(頂部壁、底部壁及び両側壁に沿って)トラベルバッグ20Bの外周部全体に延在する。単独では示さない代替実施形態では、本体構成要素801Aは、拡張パネル815(又は1400〜1400B)によって副体構成要素803Aに接合することができる。単独では示さない別の代替実施形態では、本体構成要素801Aは、拡張パネル815(又は1400〜1400B)を更に備えることができ、それもまた、通常、ガセットの形式をとり、トラベルバッグ20Aの外周部全体に延在する。トラベルバッグ20Bの拡張状態では、拡張パネル815(又は1400〜1400B)は、図74に示すように、拡張パネル815(又は1400〜1400B)を広げるか又は拡張した時に、容積が、通常副体構成要素803Aの一部として増大する、本体区画の容積のその部分に対して、周囲から境界となる。トラベルバッグ20Bの格納又は非拡張状態若しくは形態では、図73に示すように、トラベルバッグ20Bの外周部全体に延在する副体構成要素803Aの拡張パネル815(又は1400〜1400B)の、隣接する端部又は縁826、828の嵌合する半体819a及び819bを有するラッチ(バックル又はシャックル)819が、かけられるか又は閉鎖される。拡張パネル815(又は1400〜1400B)の全て又は一部が、更に詳細に後述するように、トラベルバッグ20Bの格納形態でトラベルバッグ20Bの内部に折り込まれる。トラベルバッグ20A及び20Bが拡張可能であるものとして例示するが、当業者は、任意のスーツケース、旅行かばん又は他のタイプのトラベルバッグが、本開示の範囲内にあり、1つ又は複数のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400Bを含むことができることを理解するであろう。
代表的な実施形態では、ラッチ(バックル又はシャックル)819を開放し拡張パネル815(又は1400〜1400B)を拡張することにより、トラベルバッグ20Bのサイズを拡張することができる。拡張パネル815(又は1400〜1400B)は、例えば限定しないが、様々な硬い面をもつ外部カバー833、837に又はトラベルバッグ20Bを構成する内部フレームに、縫い込まれる又は他の方法で結合される(例えば、ジッパーで締められる、リベット留めされる)別個のパネルとすることができる。図75に示すように、(通常、本明細書に記載するような可撓性材料から構成される)可撓性材料カバー811Aと裏張り29Aとの間において、トラベルバッグ20Bは、1つ又は複数のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400Bを含む。
図75は、拡張パネル815の代表的な実施形態を構成する様々な可撓性層を示す拡大切欠図である。代表的な実施形態では、拡張パネル815は、可撓性材料カバー811、811A若しくは他の可撓性材料外層(バリスティックナイロン、皮革、又は本明細書で考察する他の様々な可撓性材料のうちの任意のもの等)と、セキュリティパネルアセンブリ(限定しないがセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400B並びにそれらの変形のうちの任意のものを含む、本明細書に開示する様々なセキュリティパネルアセンブリのうちの任意のものとすることができる)と、任意選択的に、通常、同様に例えば限定しないが布等の可撓性材料である裏張り29Aとから構成される。実施形態に応じて、拡張パネル815のセキュリティパネルアセンブリ部分は、図76及び図77を参照してより詳細に後述するように、バッグ20A、20Bが小型の非拡張形態であるときに、折り畳みかつ保管するため等、本体構成要素801、801A及び/又は副体構成要素803、803Aに(図85〜図89を参照して考察するように)固定され、又は分離可能であり及び/又は取外し可能に結合可能である。同様に実施形態に応じて、拡張状態又は格納状態に関わらずバッグ20A、20Bの構造又は構造的完全性を維持するために、本体構成要素801、801A及び副体構成要素803、803Aに、拡張パネル815の可撓性材料カバー811、811Aを常に結合することができる。
別の代表的な実施形態では、セキュリティパネルアセンブリ(例えば、62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400B並びにそれらの変形のうちの任意のもの)は、可撓性材料カバー811、811Aと一体化されるか又は結合されてまとめて拡張パネル815を形成し、裏張り29Aを更に含むことができる。例えば、本明細書に開示する様々なセキュリティパネルアセンブリのうちの任意のものは、上述したように、切断抵抗性のヤーン又は他の切断抵抗性の可撓性材料から構成することができ、そうした材料を利用して、セキュリティパネルアセンブリに組み込まれた非金属ワイヤーマトリックス(例えば、本明細書に開示した様々なワイヤーマトリックス及びそれらの等価物のありとあらゆるもの)を形成することができる。代表的な実施形態では、セキュリティパネルアセンブリのワイヤーマトリックスは、切断抵抗性のヤーン又は繊維から構成され、それにより、セキュリティパネルアセンブリは、可撓性材料カバー811、811Aに結合され、一体化され又はその一部として形成され、トラベルバッグ20Aの両側部822、824又は対応してトラベルバッグ20Bの両側部826、828に常に結合されるか又は一体化される。こうした実施形態では、拡張パネル815は、拡張するためにガセット状であり、トラベルバッグ20A、20Bが拡張していないとき、トラベルバッグ20A、20Bの内部に容易に折り込み可能である。
図76及び図77は、拡張パネル815を用いる、拡張位置にあり、かつ拡張パネル815のセキュリティパネルアセンブリの内部区画838及び内部図を示すために開放形態でも示されている、車輪付きの柔らかい面をもつトラベルバッグ20Aを示す。金属若しくは非金属ワイヤーマトリックス等、選択された実施形態、又はより容易に折畳み可能な実施形態(後述する、例えば、セキュリティパネルアセンブリ1400〜1400B)に応じて、セキュリティパネルアセンブリ(例えば、62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400B)は、セキュリティパネルアセンブリが、トラベルバッグ20A、20Bの周囲において、トラベルバッグ20Aの両側部822、824に、又は対応してトラベルバッグ20Bの両側部826、828に、内部フレームにリベット留めされる等、常に結合されるか又は一体化された場合、トラベルバッグ20A、20Bが拡張されていないとき(例えば、セキュリティパネルアセンブリが丸くなるか又は曲がる可能性がある)、トラベルバッグ20A、20Bの内部で比較的平坦に位置するように十分に可撓性があり又は折畳み可能である場合もあればそうでない場合もある。したがって、図76に示すバッグ20Aの代表的な実施形態では、セキュリティパネルアセンブリ(例えば、62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400B並びにそれらの変形のうちの任意のもの)は、((例えば、リベット839を用いて)トラベルバッグ20Aの側部822(又は、バッグ20Bの場合は側部826)として示す)一方の側部に、第1の縁に沿って取外し不能に結合されるか又は一体化され、トラベルバッグ20Aの側部824(又は、バッグ20Bの側部828)として示す、セキュリティパネルアセンブリの第2の反対側の縁に沿って(例えば、別の取付タイプ、又は追加のリベット839(単独では示さず)を示すために、縫目823を用いて)同様に取外し不能に結合される(すなわち、固定される)。(セキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bのように折畳み可能ではないセキュリティパネルアセンブリを用いるもの等)代替的な実施形態では、例えば、セキュリティパネルアセンブリは、バッグ20B用のジッパー836を介する等、(トラベルバッグ20Aの側部824(又は、バッグ20Bの場合は側部828)として示す)他方の側部に取外し可能に結合可能とすることができる。その結果、拡張されていないトラベルバッグ20A、20Bの場合、セキュリティパネルアセンブリは、例えば限定しないが、完全に結合されたままとすることができ、又は、トラベルバッグ20A、20Bの一方の側部824、828又は両方の側部から引いて開けるか又は他の方法で分離し(一方で、可撓性材料カバー811、811Aは両側部に結合されている)、トラベルバッグ20A、20Bの内部838内で平坦に位置するように折り畳むことができる。
図77に示す別の代表的な実施形態では、拡張パネル815のセキュリティパネルアセンブリ(例えば、62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400B並びにそれらの変形のうちの任意のもの)は、ジッパー834等を介して、(トラベルバッグ20Aの側部822(又はバッグ20Bの場合は側部826)として示す)一方の側部に取外し可能に結合可能とすることができ、かつジッパー836等を介して、(トラベルバッグ20Aの側部824(又は、バッグ20Bの場合は側部828)として示す)他方の側部に取外し可能に結合可能とすることができる。その結果、拡張されていないトラベルバッグ20A、20Bの場合、同様に例えば限定しないが、セキュリティパネルアセンブリは、両側部822、824又は826、828から引いて開けるか又は他の方法で分離し、単に取り外してトラベルバッグ20A、20Bの内部838又は別の場所に保管することができる。図76に示すような他の実施形態では、セキュリティパネルアセンブリ(例えば、62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400B)は、バッグ20、20A、20B、20Eの両側部又は区画に、例えば、本体構成要素801、801A及び副体構成要素803、803Aの両方に固定される。
図78及び図79は、拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bの代表的な実施形態の製造におけるステップを示す等角図であり、各拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bは、形式拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bのうちの任意のものに接合されるとき、セキュリティパネルサブアセンブリとみなすことができる、2つ以上のセキュリティパネル400Aを組み込んでいる。図80及び図82は、2つのセキュリティパネルサブアセンブリを組み込んでいる拡張パネルセキュリティパネルアセンブリの代表的な実施形態を示す等角図である。図81は、2つのセキュリティパネルサブアセンブリを組み込んだ拡張パネルセキュリティパネルアセンブリの代表的な実施形態を示す(図80のE−E’平面を通る)断面図である。図83は、2つのセキュリティパネルサブアセンブリを組み込んだ拡張パネルセキュリティパネルアセンブリの代表的な実施形態を示す(図82のG−G’平面を通る)断面図である。図85〜図89は、開放形態及び閉鎖形態にある、2つのセキュリティパネルサブアセンブリを組み込んだ拡張パネルセキュリティパネルアセンブリの代表的な実施形態を有する代表的なキャリーバッグを示す等角図である。
当業者は、セキュリティパネル400Aが、例示及び例の目的で、拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bの形成のために利用され、本明細書に記載するセキュリティパネルのいずれも、代わりに又は追加して利用することができることを理解するであろう。図78及び図79に示すように、第1のセキュリティパネル400A1及び第2のセキュリティパネル400A2として示す2つのセキュリティパネル400Aが利用される。拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400Bに対して図84に示すように、第1のセキュリティパネル400A1、第2のセキュリティパネル400A2、第3のセキュリティパネル400A3及び第4のセキュリティパネル400A4として示す4つのセキュリティパネル400Aが利用される。
図78〜図83を参照すると、第1のセキュリティパネル400A1及び第2のセキュリティパネル400A2(並びに後述する400A3、400A4)の各々について、それぞれの第1の側方領域902A及び902Bとして示す第1の側方領域902を有し、それぞれの第2の側方領域904A及び904Bとして示す第2の側方領域904を有するものとして述べることができる。セキュリティパネル400A1、400A2(及び400A3、400A4)の各々は、(各々が、通常、可撓性材料層406、408内に封入されていることを示すため)破線を用いてワイヤーマトリックス451A及び451Bとしてそれぞれ示すワイヤーマトリックス451を有し、ワイヤーマトリックス451A及び451Bの各々は、通常、第1の可撓性材料層406A及び406Bとしてそれぞれ示す第1の可撓性材料層406に結合されており、それらの各々はまた、第2の可撓性材料層408A及び408Bとしてそれぞれ示す第2の可撓性材料層408に結合することもでき、それにより、第1の可撓性材料層406Aと第2の可撓性材料層408Aとの間でワイヤーマトリックス451Aを封入し、第1の可撓性材料層406Bと第2の可撓性材料層408Bとの間でワイヤーマトリックス451Bを封入する。そして、それぞれの第1の側方領域902A及び902Bは、図79〜図83に示す縫目906等を介して、互いに結合され、縫目906はまた、2つのセキュリティパネル400A1、400A2が、閉鎖した非拡張形態では互いに対して折り畳まれ、図80及び図82に示す開放した拡張形態では、離れるように回転するか又は枢動して、2つの第2の側方領域904A及び904Bを互いから離れるように移動させるための、回転(又は枢動)軸の軸としての役割も果たす。
それぞれの第1の側方領域902A及び902Bが、図示するように、第2のセキュリティパネル400A2の(第1の側方領域902Bの)フランジ(又は縁)領域466Bが、第1のセキュリティパネル400A1の第1の側方領域902Aの、同様に第1のセキュリティパネル400A1のワイヤーマトリックス451Aの側方領域(又は部分)914を含む部分において、第1のセキュリティパネル400A1に結合されるように、互いに結合されることを留意することが重要である。これにより、拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bの開放した拡張状態で、それぞれの第1のワイヤーマトリックス451A及び第2のワイヤーマトリックス451Bは、オーバーラップ領域908として示し、図81及び図83の断面図により詳細に示すように、互いにオーバーラップするか又は上に重なる。その結果、拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bの開放した拡張状態では、オーバーラップするワイヤーマトリックス451A及び451Bは、いかなる著しい間隙もなしに(すなわち、ワイヤーマトリックス451のワイヤー十字交差部の間にセキュリティパネルアセンブリの面積又は領域よりはるかに大きい間隙なしに)、連続したセキュリティを提供する。
拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400及び1400Aは、第2のセキュリティパネル400A2の結合の向きの限りにおいて異なり、その他の点では同一に機能するが、セキュリティパネルアセンブリ1400はより仕上がった外観(セキュリティパネルアセンブリ1400の後方の両フランジ領域466を含む)を提示する。拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400及び1400Aは、上述したように、特に、一方の側が外部カバー811、811Aによって覆われ、他方の側が内部裏張り29Aによって覆われる場合、交換可能にかつ等価に利用することができる。セキュリティパネルアセンブリ1400Bは、更に横方向に拡張するために連鎖するか又は連結される更なるセキュリティパネル400Aを含む限りにおいて異なり、更なる第3のセキュリティパネル400A3及び第4のセキュリティパネル400A4は、互いに結合されるか又は連結されて、拡張及び小型折畳みの両方を提供する(図84において拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400Bの開放した拡張状態で示す)。
必須ではないが、対称の目的で、セキュリティパネル400Aのうちの一方は、通常他方より幅が広く、それにより、縫目又は結合部906によって提供される回転軸の各側において同じ幅が存在することも留意されるべきである。図80に示すように、第1のセキュリティパネル400A1は、第2のセキュリティパネル400A2の第2の幅912より大きい第1の幅910を有する。他の実施形態では、(拡張パネル用のサブアセンブリを提供する)セキュリティパネル400Aは、同じ幅を有するか、又は(例えば、図126〜図128に示すように)非常に異なる幅を有することができる。
さらに、図89に示すように、拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bは、複数の拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bが互いに隣接して、概して、図89に示すように、連続する拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bの間にワイヤーマトリックス451Aの幾分かのオーバーラップを伴って、(例えば、より大きいバッグ20A、20Bの周囲に延在するように)長手方向に結合することもできる。これは、区分的な連続性を提供し、例えば限定しないが異なるタイプ及び形状のバッグ20、20A、20Bに適合するように異なる形状を有する拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bを連続的に接合するために特に有用である。例えば限定しないが、様々な形状の拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bは、バッグ20、20A、20Bの隅に適応するために特に有用である可能性がある。図85〜図89に、バッグ20A、20B及び20Fに対して拡張パネル815内の拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bの組込み及び形状又は形態を示し、こうした拡張パネル815は、本明細書に開示するバッグ20〜20Eのうちの任意のもの及びそれらの均等物に含めることができ、それらのありとあらゆるものが本開示の範囲内にあることが理解される。
拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bは、縫い合せ、リベット、ジッパー、スナップ等、任意の機構を用いてバッグ20、20A〜20Eのうちの任意のものの中に結合することができ、ありとあらゆるこうした締結又は結合機構は、等価であり本開示の範囲内にあるものとみなされる。それぞれの第1の側方領域902A及び902Bにおいて接合されると、それぞれの第2の側方領域904A及び904Bは、例えば、バッグ20、20A〜20Eのうちの任意ものにおいて拡張パネル815の一部として結合されるように、タブ又はフランジとして機能できることを留意すべきである。単独では示さないが、例えば、縫目906又はリベット若しくはグロメットを介して結合する代わりに、1つ若しくは複数の蝶番又は他の枢動機構等を使用することにより、第1のセキュリティパネル400A1及び第2のセキュリティパネル400A2を互いにかつバッグ20、20A、20Bに結合する他の機構があり、それらのありとあらゆるものが等価でありかつ本開示の範囲内にあるとみなされる。
したがって、拡張パネル815の一部として使用されるか又はそれに一体化されるセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300D及び1400〜1400Bを、多種多様の方法で、トラベルバッグ20、20A〜20Eの面、区画又は他の残りの部分に結合することができ、それらのありとあらゆるものが本開示の範囲内にある。さらに、当業者は、拡張パネル815がバッグ20、20A〜20Eに含まれる場合、バッグ20、20A〜20Eに含まれる他のセキュリティパネルアセンブリは、1つの相対的に大きい連続したセキュリティパネルアセンブリの代わりに複数のセキュリティパネルアセンブリ、例えば、バッグ20、20A〜20Eの第1の側の第1のセキュリティパネルアセンブリ、バッグ20、20A〜20Eの第2の反対側の第2のセキュリティパネルアセンブリがあることにより、かつ拡張パネル815が第1のセキュリティパネルアセンブリと第2のセキュリティパネルアセンブリとの間に位置する等、拡張に適応するように異なるサイズ及び形態を有することを理解するであろう。
例えば、図85及び図86に示すように、バッグ20Eの拡張に適応するために、バッグ20E内の他のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300Dは、通常、バッグの非拡張部分を覆うような形状であり、1つ又は複数のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300Dは、バッグ20Eの面のうちの正面側及び正面部を有するバッグ20Eの正面部分916に含まれ、1つ又は複数の別個のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300Dは、バッグ20Eの面のうちの背面側及び背面又は後方部を有するバッグ20Eの背面又は後方部分918に含まれる。しかしながら、上述したように、使用者の身体に接して装着される可能性があるバッグ20、20C、20D、20Eの後方又は背面側は、1つ又は複数のセキュリティパネルアセンブリ62、206、300、400〜400E、600、700、800、900、1000、1100〜1100C、1300〜1300Dを含む場合もあれば含まない場合もある。拡張パネル815の一部として使用されるのに特に適している可能性がある更なる折畳み実施形態を含む、セキュリティパネルアセンブリの更なる実施形態について、図に示しかつより詳細に後述する。
図90〜図96は、セキュリティパネルアセンブリ600、600A、600B及び600Cの更なる変形、すなわちセキュリティパネルアセンブリのそれぞれ第9の代表的な実施形態、第10の代表的な実施形態、第11の代表的な実施形態及び第12の代表的な実施形態の製造を示す。セキュリティパネルアセンブリ600、600A、600B及び600Cは、上述したセキュリティパネルアセンブリと同様に製作され、簡略にするため、これらのセキュリティパネルアセンブリの新たな又は追加の特徴についてのみ考察する。
さらに、図における割り当てられた参照符号に関わらず、本明細書におけるワイヤー又はワイヤーマトリックスに対するいかなる言及も、(特に指定されるか若しくは排除されるか、又は文脈において別段の要求がない限り)本明細書に開示する他のそれぞれのワイヤー又はワイヤーマトリックスのうちの任意のものを意味しかつ含むように理解されるべきであり、ワイヤー端部に対するいかなる言及も、本明細書に開示する他のそれぞれのワイヤー端部のうちの任意のものを意味しかつ含むように理解されるべきである。例えば限定しないが、図のうちの任意のもののワイヤー又はワイヤーマトリックスは、金属若しくは非金属(例えば、可撓性ポリマー繊維又はヤーン)であり、又は(特に指定されるか若しくは排除されるか、又は文脈において別段の要求がない限り)異なる形態又は形状等を有するように形成することができる。同様に、図において割り当てられた参照符号に関わらず、第1の材料層又は第2の材料層に対するいかなる言及も、同様に例えば限定しないが、組成又は材料選択を含む、本明細書に開示する他のそれぞれの第1の材料層及び/又は第2の材料層のうちの任意のものを意味しかつ含むように理解されるべきである。さらに、様々なセキュリティパネルアセンブリのうちの任意のものは、同様に例えば限定しないが、任意のキャリングバッグ20〜20E又は拡張パネル815、1400〜1400Bに組み込むように利用することができ、当業者は、無数の組合せ、形態及び変形が利用可能であり、それらのありとあらゆるものが等価でありかつ本開示の範囲内にあるとみなされることを理解するであろう。
図90〜図95を参照すると、第1の材料層602がまた、後にセキュリティパネルアセンブリ600をボックス形状に容易に折り畳むことができるように、セキュリティパネルアセンブリ62と同様に大文字の「I」(又はローマ数字I)として成形され又は構成される。この形態に対して、取付釘410は、(図29〜図34の矩形状の第1の材料層406の対向する側部において)平行な列にはなく、代わりに、図示するように、I字型の第1の材料層602の周縁部に又はそれに向かって構成されるか又は位置決めされる。単一ワイヤー428が、第2の所定パターンで取付釘410の周囲に配索されて、第1の材料層602の周縁部に隣接して曲げ又は湾曲部分435を有し、図示するように、第1の材料層602の周縁部から離れてかつその中心に向かって曲げられ、湾曲し、又は折り畳まれた両端部を更に有し、単一キャップ601を用いて合わせてキャップがかぶせられている、I字型ワイヤーマトリックス605を形成している。第1の材料層602(単独では示さず)の上面に接着剤(接着剤422等)を塗布することができ、及び/又は図92に示すように、第2の材料層610Aの下面に接着剤(接着剤422A等)を塗布することができる。第1の材料層602及び第2の材料層610、610Aはともに、それぞれ縁又は境界607、608も有し、それらを利用して、上述したように、(セキュリティパネルアセンブリ600の半分に対して)図95においてフランジ又はパネル部材612、614、616、618及び620として示す一体型フランジ又はパネル部材が形成され、それはまた、図96に示すように、セキュリティパネルアセンブリ600をキャリングバッグ20に取り付けかつ組み込むための補助を提供するブリッジコネクターとして利用することもできる。
図91〜図93に示すように、I字型ワイヤーマトリックス605及び第1の材料層602の上に第2の材料層610又は610Aを付着させた後、上述したように、図94に示すようにセキュリティパネルアセンブリ600を形成するように三角形又は鋸歯パターン450等、任意の所定の又は他のパターンを用いて、又は上述したように、I字型ワイヤーマトリックス605を形成するワイヤー428に接触せず又はその上に交差しない複数の縫目パターンを用いて、I字型ワイヤーマトリックス605を固定し又は安定化することができる。
上述したように、その後、セキュリティパネルアセンブリ600は、図95に示すボックス形状に、フランジ又はパネル部材612、614、616、618及び620を用いて折り畳むことができ、図96においてステッチ線634及び636によって示すように、端部パネル630、632の底部継目及び中心継目に沿ってバッグ20内にフランジ又はパネル部材612、614、616、618及び620を縫い合わせることによる等、バッグ20に組み込むことができる。図96にはまた、蝶番式矩形ロックリング500、500Aの使用と、表面装飾又はテクスチャーを有するものとして更に示す様々なキャリーストラップ22、22A〜22Hのうちの任意のものの使用とを示す。
図97〜図102は、セキュリティパネルアセンブリの別の変形、すなわちセキュリティパネルアセンブリの第13の代表的な実施形態としてのセキュリティパネルアセンブリ700の製造を示す。セキュリティパネルアセンブリ700は、上述したセキュリティパネルアセンブリ600と同様に製作され、簡略にするために、セキュリティパネルアセンブリ700の新たな又は追加の特徴のみについて考察する。
セキュリティパネルアセンブリ700では、(予め塗布された接着剤422Aを有する)第2の材料層610B又は610Cは、予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材640、642、644及び646を有し、それらは、図97〜図100に示すように、(図示するようにワイヤー701を配索することによって形成される)I字型ワイヤーマトリックス605及び第1の材料層602の上に第2の材料層610B又は610Cを付着させることに続き、セキュリティパネルアセンブリ700が矩形ボックス形状に折り畳まれると、図101に示すように、予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材640、642、644及び646が各々それぞれの隅648、650、652及び654にあるように、配置され又は位置決めされる。予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材640、642、644及び646を用いて、図102においてステッチ線656、658及び660によって示すように、端部パネル630、632の側縁及び底部継目に沿って、フランジ又はパネル部材640、642、644及び646をバッグ20内に縫い合わせることによる等、バッグ20内にセキュリティパネルアセンブリ700を組み込むことができる。さらに、予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材640、642、644及び646の配置により、外部23及び/又は裏張り29の継目からずれているセキュリティパネルアセンブリ700の継目を閉鎖することができ、セキュリティを追加するために、セキュリティパネルアセンブリ700の継目においてワイヤー701の幾分かのオーバーラップが更に可能になる。図102にはまた、蝶番式矩形ロックリング500、500Aの使用と、様々なキャリーストラップ22、22A〜22Hのうちの任意のものの使用とを示す。図100及び図101には単独で示さないが、セキュリティパネルアセンブリ700は、上述したように、I字型ワイヤーマトリックス605(図101において点線で示す)を安定化するか又は固定する更なる縫目を有することもできる。
図103〜図111は、セキュリティパネルアセンブリの別の変形、すなわち、セキュリティパネルアセンブリの第11の代表的な実施形態としてのセキュリティパネルアセンブリ800の製造を示す。セキュリティパネルアセンブリ800は、上述したセキュリティパネルアセンブリと同様に製作され、簡略にするために、セキュリティパネルアセンブリ800の新たな又は追加の特徴のみについて考察する。
図103〜図111を参照すると、第1の材料層670が、概して、矩形であるが切取部又は切欠き680を有する、すなわち予め一部が除去されているものとして構成され、それにより、図108〜図110に示すように、結果として得られるセキュリティパネルアセンブリ800もまた、ボックス状に折畳み可能となる。取付釘410は、切取部又は切欠き680に適応するように対応して配列されている。単一ワイヤー428が、第3の所定パターンで取付釘410の周囲に配索され、同様に第1の材料層670の周縁部に隣接して曲げ部又は湾曲部435を有するワイヤーマトリックス675を形成し、ワイヤーマトリックス675は、図示するように、第1の材料層670の周縁部から離れてかつ中心に向かって、曲げられ、湾曲し又は折り畳まれている、キャップがかぶせられた端部671、672を更に有している。
セキュリティパネルアセンブリ800では、(予め塗布された接着剤422Aを有する)第2の材料層690又は690Aは、予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材682、684、686及び688を有し、それらもまた、図104〜図107に示すように、ワイヤーマトリックス675及び第1の材料層670の上に第2の材料層690又は690Aを付着させることに続き、セキュリティパネルアセンブリ800が矩形ボックス形状に折り畳まれると、図108〜図110に示すように、予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材682、684、686及び688は、各々、それぞれの隅692、694、696及び698にあるように、配置されるか又は位置決めされる。予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材682、684、686及び688を使用して、図111においてステッチ線656、658及び660によって示すように、端部パネル630、632の側縁及び底部継目に沿って、バッグ20内にフランジ又はパネル部材682、684、686及び688を縫い込む等により、バッグ20にセキュリティパネルアセンブリ800を組み込むことができる。図105にはまた、蝶番式矩形ロックリング500、500Aの使用と、様々なキャリーストラップ22、22A〜22Hのうちの任意のものの使用とを示す。
図104〜図106に示すように、ワイヤーマトリックス675及び第1の材料層670の上に第2の材料層690又は690Aを付着させた後、図107に示すようにセキュリティパネルアセンブリ800を形成する別の三角形又は鋸歯パターン622等、任意の所定パターンを用いて、又は本明細書に記載する他の縫目パターンのうちの任意のものを用いて、上述したようにワイヤーマトリックス675を固定するか又は安定化させることができる。
セキュリティパネルアセンブリ800をボックス形状に折り畳んだ後、リベット702(又はグロメット若しくはスナップ)、及び別のオプションとして、図108及び図109に示すように布、皮革、ポリマー等、上述したような様々な織材料又は不織材料のうちの任意のもの等、任意の可撓性又は非可撓性材料から構成することができる安定化バー又はパネル704、706を用いることによる等、折り畳まれたセキュリティパネルアセンブリ800の側面を互いに固定することができる。(図108及び図109に示すように)ボックスの外部、又は折り畳まれたセキュリティパネルアセンブリ800によって生成されるボックスの内部のいずれかに(又は両方に)、安定化バー又はパネル704、706を配置するか又は位置決めすることができる。
図112〜図127は、セキュリティパネルアセンブリ900、すなわちセキュリティパネルアセンブリの第12の代表的な実施形態として、セキュリティパネルアセンブリのまた更なる変形の製造を示す。セキュリティパネルアセンブリ900は、上述したセキュリティパネルアセンブリと同様に製作され、簡略にするために、このセキュリティパネルアセンブリの新たな又は追加の特徴のみについて考察する。
図112〜図127を参照すると、セキュリティパネルアセンブリ900に対する著しくかつ顕著な相違のうちの1つは、セキュリティパネルアセンブリ900が、比較的又は相対的に容易に折り畳まれるように、特に設計されかつ製作されており、それにより、バッグ20に組み込まれると、例えば限定しないが出荷若しくは保管のため、又は同様に例えば限定しないが、拡張可能なトラベルバッグ20A、20B、20Eで使用するために拡張パネル815に組み込むために、バッグ20を圧縮するように等、バッグ20もまた容易に折畳み可能であることである。別の著しくかつ顕著な相違は、セキュリティパネルアセンブリ900は、セキュリティパネルアセンブリ900の上面及び下面の両方に予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材を有することができることであり、それは、多種多様の応用において有用である可能性がある。
図112〜図127に示すように、第1の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材712は、縫い合せにより又は接着剤を用いることによる等、第1の材料層710の第1の面714に結合される。そして、第1の材料層710が反転されて、第1の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材712を有する第1の面714が、第1の材料層710の下(外)面になる。第1の材料層710を概して矩形として示すが、この形態に対して、取付釘410は、(図29〜図34の矩形状の第1材料層406の対向する側部において)平行な列になく、図示するように単に周縁部ではなく、第1の材料層710の全体に更に別の所定パターンで構成され又は位置決めされる。また図示するように、第1の材料層710の第2の上面716は、予め塗布された接着剤422Aを有し、予め塗布された接着剤422Aは、カバーシート718を剥離することによって露出する。
単一ワイヤー428が、別の第8の所定パターンで取付釘410の周囲に配索されて、キャップがかぶせられた端部721、722を有するワイヤーマトリックス720もまた形成し、端部721、722は、図示するように、第1の材料層710の周縁部から離れてかつ中心に向かって曲げられ、湾曲し、又は折り畳まれている。ワイヤーマトリックス720の所定パターンは、通常単一ワイヤー428が1回のみ(場合によっては2回)交差する折畳み(曲げ又は屈曲)領域(又はトラック)722、724及び726を提供するように設計されている。ワイヤーマトリックス720は、第1の材料層710の周縁部に隣接して曲げ又は湾曲部分435を有するのみではなく、折畳み領域722、724及び726にも隣接して曲げ又は湾曲部分435を有し、それにより、折り畳まれると、折畳み領域722、724及び726の付近で第1の材料層710又は第2の材料層730に穴をあける可能性がある、ワイヤー又は他の鋭利である可能性がある物品の端部がなくなる。ワイヤーマトリックス720のこの形態により、特に、単一ワイヤー428が概して1回のみ交差する折畳み領域722、724及び726により、折畳み領域722、724及び726は、はるかに大きく曲げ可能であり、その結果、セキュリティパネルアセンブリ900は、保管又は輸送のために、又は拡張パネル815で使用されるために等、はるかに大きく折畳み可能かつ圧縮可能になる。
言い換えれば、折畳み領域722、724及び726並びにワイヤーマトリックス720の配置又は形態は、例示する形態に対して、セキュリティパネルアセンブリ900を複数の一体化されたセキュリティサブパネル(又は部分)750、752、754及び756に分割する役割を果たす。利用されるセキュリティサブパネル及び予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材の数及び位置は、変更することができ、セキュリティサブパネル及び予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材の無数の他の形態が利用可能であり、同様に利用することができ、セキュリティサブパネル及び予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材の数、位置及び形態はともに、通常又は概して、セキュリティパネルアセンブリ900が挿入されるバッグ20〜20Eの全体的な形状に沿うか又は一致するように、かつ予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材の取付のためにバッグ20〜20E内の選択された位置に一致するように選択されており、セキュリティサブパネル及び予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材のありとあらゆるこうした選択及び形態は、等価でありかつ本開示の範囲内にあるとみなされる。例えば、セキュリティパネルアセンブリ900(図123)は、2つのセキュリティサブパネル752及び754を有するように構成され、セキュリティパネルアセンブリ900(図125及び図126)は、予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材732、734の異なる配置とともに、3つのセキュリティサブパネル750、752及び754を有するように構成される。
第2の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材732及び第3の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材734は、縫い合せ又は接着剤を用いることによる等、第2の材料層730の第1の面736に結合される。また図示するように、第2の材料層730の第2の下面738は、予め塗布された接着剤422Aを有し、予め塗布されたド接着剤422Aは、カバーシート742を剥離することによって露出する。ワイヤーマトリックス720及び第1の材料層710の上に第2の材料層730を付着させかつ取り付けることに続き、図116に示すように、結果として得られるセキュリティパネルアセンブリ900は、その下面に第1の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材712、その上面に第2の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材732及び第3の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材734を有し、それらもまた、(バッグ20に対して)図121及び図122に示すように、セキュリティパネルアセンブリ900をキャリングバッグ20、20C、20Dに取り付けかつ組み込むために、又はセキュリティパネルアセンブリ900を拡張パネル815に若しくはキャリングバッグ20に取り付けかつ組み込むために、補助を提供するブリッジコネクターとして利用することもできる。
同様に上述したように、ワイヤーマトリックス720は、図117に示すようにセキュリティパネルアセンブリ900を形成するように三角形又は鋸歯パターン760等の任意の所定パターンを用いて、又は上述した複数の他の縫目パターンを用いて、固定するか又は安定化することができる。
そして、セキュリティパネルアセンブリ900は、複数の形態のうちの任意のものを有することができ、例えば限定しないが、第1の形態に折り畳み、第2の形態及び第3の形態に広げることができる。図示するように、セキュリティパネルアセンブリ900は、例えば、トラベルバッグ20A、20B又は他のスーツケースの拡張パネル815の拡張位置で使用されるのに特に適している、図118に示す平坦な広げられた形態を有することができ、又は(図122に示すように、バッグ20が拡張又は開放形態にあるときに使用されるように)図119に示すボックス又は矩形形状になる等、及び(図121に示すように、バッグ20が閉鎖又は圧縮形態であるときに使用されるように)図120に示す「W」字型になる等、多くの異なる形態に折り畳むことができる。
こうした形態の全てが本開示の範囲内にある。さらに、セキュリティパネルアセンブリ900の幾つかの更なる形態が、拡張パネル815で使用されるために特に有用である可能性がある。図123及び図124を参照すると、セキュリティパネルアセンブリ900の別の実施形態は2つのサブパネル752及び754から構成され、第2の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材732及び第3の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材734は、例えば限定しないが、トラベルバッグ20A、20Bの拡張パネル815内に及び/又は各面(822及び824又は826及び828それぞれ)にセキュリティパネルアセンブリ900を結合するために利用される。図示するように、2つのサブパネルを有することにより、セキュリティパネルアセンブリ900は、ガセット等に対して、「V」字型形態を有し、セキュリティパネルアセンブリ900は、トラベルバッグ20A、20Bが非拡張状態にある場合等に実質的に平坦であるように折り畳むことができ(図124)、トラベルバッグ20A、20Bが拡張形態にある場合等に完全に広げることができる。
図125〜図127を参照すると、セキュリティパネルアセンブリ900の別の実施形態は、第2の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材732及び第3の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材734の異なる形態とともに、3つのサブパネル750、752及び754から構成され、拡張パネル815内に及び/又はトラベルバッグ20A、20Bの各面(822及び824又は826及び828それぞれ)にセキュリティパネルアセンブリ900を結合するためにも利用される。図示するように、3つのサブパネルを有することにより、セキュリティパネルアセンブリ900は、ガセット等に対して、「U」字形態を有し、セキュリティパネルアセンブリ900は、トラベルバッグ20A、20Bが非拡張形態にある場合等に実質的に平坦であるように折り畳むことができ(図125)、トラベルバッグ20A、20Bが拡張形態にある場合等に完全に広げることができ、図126及び図127では、セキュリティパネルアセンブリ900は連続して広げられているものとして示されている。上述したように、拡張パネルセキュリティパネルアセンブリ1400〜1400Bのうちの任意のものが、これらの形態のうちの任意ものを有することもできる。
第1の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材712を用いて、セキュリティパネルアセンブリ900は、第1の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材712の長さに沿って縫い合わせることによる等、バッグ20の底部パネルの中心780に長手方向に結合することができる。代表的な実施形態では、第2の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材732及び第3の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材734は、接着剤等により、セキュリティサブパネル750及び756にそれぞれ結合されて、ボックス形態及び「W」字形態の両方を保持する支持体を提供する。別の代表的な実施形態では、第2の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材732及び第3の予め縫い合わされたフランジ又はパネル部材734は、接着剤又は縫い合せ等により、同様に例えば限定しないが、拡張パネルの裏張り等の裏張りに結合される。図121及び図122に単独では示さないが、バッグ20の端部パネルに対して、本明細書に開示するもののうちの任意のものを含む、追加のセキュリティパネルアセンブリを利用することができる。
図128及び図129は、セキュリティパネルアセンブリの第13の代表的な実施形態として、セキュリティパネルアセンブリのまた更なる変形、すなわちセキュリティパネルアセンブリ1000の製造を示す。セキュリティパネルアセンブリ1000は、上述したセキュリティパネルアセンブリと同様に製作され、簡略にするために、セキュリティパネルアセンブリ1000の新たな又は追加の特徴のみについて考察する。
図128及び図129を参照すると、第1の材料層855が、概して星形又は不規則な星形、すなわち、幾分か矩形であるが切取部又は切欠き860を有する(予め、概して又は実質的に三角形部分が除去されている)ように構成され、それにより、結果として得られるセキュリティパネルアセンブリ1000もまた、他の実施形態に対して上述したように、ボックス形状に折畳み可能となる。取付釘410は、切取部又は切欠き860に適応するように対応して配置されている。単一ワイヤー428が、別の所定パターンで取付釘410の周囲に配索されて、同様にワイヤーマトリックス850を形成し、ワイヤーマトリックス850は、第1の材料層855の周縁部に隣接して曲げ又は湾曲部分435を有し、図示するように、第1の材料層855の周縁部から離れてかつ中心に向かうように曲げられ、湾曲し又は折り畳まれている、キャップがかぶせられた端部851、852を更に有する。
図128に示すように、第1の材料層855の周縁部に隣接する曲げ又は湾曲部分435の複数の所定位置に対して、安定化アンカー865が利用される。様々な代表的な実施形態では、安定化アンカー865は、任意の(上述した)可撓性又は折畳み可能な材料から概して構成され、他の代表的な実施形態では、安定化アンカー865は、例えば限定しないが、金属又は半剛性の成形プラスチック等、非可撓性又は半剛性材料から構成することができる。安定化アンカー865は、上述したように、接着剤422又は予め塗布された接着剤422Aを用いて、曲げ又は湾曲部分435及び第1の材料層855の上に結合することができる。そして、追加の製作ステップを用いて、セキュリティパネルアセンブリ1000(図129)を形成し、ともに他の実施形態を参照して上述したように、バッグ20〜20Eにおいて利用することもできる。
図130〜図137は、セキュリティパネルアセンブリ1300、1300A〜1300Dの様々な更なる代表的な金属実施形態、非金属繊維ベースの実施形態、及びハイブリッド金属−非金属実施形態を示す等角図である。図130を参照すると、第1の金属ワイヤー又はケーブル1320が、第1の材料層1310(同様に接着剤422を有することができ、又は第1の金属ワイヤー又はケーブル1320が、縫目(単独では示さず)等を通して、安定化されている可能性がある)の上に鋸歯又はジグザグパターンで配索されて、第1のパネル1324を形成することができる。第2の金属ワイヤー又はケーブル1325もまた、第2の材料層1315(同様に接着剤422を有することができ、又は第2の金属ワイヤー若しくはケーブル1325が、縫目(単独では示さず)等を通して、安定化されている可能性がある)の上に鋸歯又はジグザグパターンで配索されて、第2のパネル1322を形成することができる。そして、第2のパネル1322は、縫付又は縫い合せ(図示する縫目線1330)等を通して、図示するように第1のパネル1324の上に重ねられかつ付着して、図131において切欠き図に示すようにセキュリティパネルアセンブリ1300を形成する。第2のパネル1322は、通常、第1のパネル1324のように製作されるため、図示するように、(パターニングされた第2の金属ワイヤー又はケーブル1325が、パターニングされた第1の金属ワイヤー又はケーブル1320に対して実質的に直交するか又は垂直であるように)同じ平面において90度回転させることができる。
第1のパネル1324又は第2のパネル1322(1326)のいずれも、ワイヤーメッシュ又はワイヤー網構造を有しておらず、それは、第1の金属ワイヤー又はケーブル1320及び第2の金属ワイヤー又はケーブル1325のいずれも、それ自体が交差せず、又は同じ平面で別のワイヤーに接続しないためである。上に重なると、第1のパネル1324及び第2のパネル1322(1326)は、同様に2つの異なる平面又は層で互いに交差する2つの異なる平面又は層で形成された複数の閉鎖ワイヤー形状を有する非対称グリッドパターンを形成し、それにより、2つの異なる平面又は層において結合してワイヤーマトリックスを形成する。パターニングされた第2の金属ワイヤー又はケーブル1325が、パターニングされた第1の金属ワイヤー又はケーブル1320から実質的に直交するか又は垂直である(90度回転している)ものとして示されているが、当業者は、第1のワイヤー1320及び第2のワイヤー1325(又は1350)の選択されたパターンに応じて、約30度から約45度を超える任意のずれ又は回転が、選択された又は所望のセキュリティレベルに応じて、切断器具がセキュリティパネルアセンブリ1300〜1300Dにおいていかなる相当な距離も切断するのを可能にしないグリッドパターンを形成するために十分である可能性があり、その結果、第1のパネル1324及び第2のパネル1322(1326)の約90度の互いに対するずれ又は回転が、選択されたワイヤーパターンに応じて最も単純でありかつ場合によっては最も有効な向きである可能性があると認識する。本明細書で用いる「実質的に直交する」とは、第1のパネル1324及び第2のパネル1322(1326)の選択されたワイヤーパターンに応じて、約30度〜45度以上であり、セキュリティパネルアセンブリ1300〜1300Dにおいて切断される可能性がある距離又は長さを制限する全体的に閉鎖されたワイヤー形状を形成することのみが必要である、第1のパネル1324及び第2のパネル1322(1326)の任意のずれを意味しかつ含むように理解されるべきである。
図132において切欠図に示す別の変形として、第2のパネル1322は、図示するように、第2の金属ワイヤー又はケーブル1325が第2の材料層1315の下側にあるように(同様に図示するように)ひっくり返され(必要な場合は、向きに応じて、(パターニングされた第2の金属ワイヤー又はケーブル1325もまたパターニングされた第1の金属ワイヤー又はケーブル1320に対して実質的に直交し又は垂直であるように)同じ平面において90度回転することができ)、その後、縫付又は縫い合せ(図示する縫目線1330)等を通して、第1のパネル1324の上に重ねられかつ付着し、セキュリティパネルアセンブリ1300Aを形成し、それにより、第1の材料層1310及び第2の材料層1315はともに、それぞれ、セキュリティパネルアセンブリ1300Aの底面及び上面を形成する。
図133において切欠図に示すように、上述した直交形態を有する第2の金属ワイヤー又はケーブル1325もまた、第1のパネル1324の下側(又は下面1310A)において配索されてセキュリティパネルアセンブリ1300Bを形成することができ、それにより、第1の材料層1310の両面がパターニングされた金属ワイヤー又はケーブルを含み、第1の面1310Bは、鋸歯又はジグザグパターンに配置されかつ固定された第1の金属ワイヤー又はケーブル1320を有し、第2の面1310Aは、およそ又は実質的に90度回転した鋸歯又はジグザグパターンに配置されかつ同様に固定された(ステッチ線1330)第2の金属ワイヤー又はケーブル1325を有している。
図130〜図133に示すこれらの実施形態では、第1の金属層1310の第1の金属ワイヤー又はケーブル1320等、一方の層の金属ワイヤー又はケーブルを用いて、ハイブリッドセキュリティパネルアセンブリを形成することもでき、上述したKevlar(商標)ヤーン等、第2の層の実質的に切断抵抗性の第2の非金属繊維、ヤーン又はケーブル1325もまた、第2の材料層1315(同様に接着剤422を有することができ、又は第2の非金属繊維、ヤーン若しくはケーブル1350が、縫目(単独では示さず)等を通して、安定化されている可能性がある)の上に鋸歯又はジグザグパターンで配索され、上述したように仕上げられて、例えば限定しないがセキュリティパネルアセンブリ1300の別のタイプ又は変形としてハイブリッド金属−非金属セキュリティパネルアセンブリを形成することができる。
図134を参照すると、金属又は非金属ワイヤー又はケーブル1320が、単一の材料層1340(同様に接着剤422を有することができ、又は第1の金属若しくは非金属繊維ワイヤー若しくはケーブル1320が、縫目(単独では示さず)等を通して、安定化されている可能性がある)の第1の半体1340A上に第1の鋸歯又はジグザグパターンで配索されて第1の半パネル1342を形成し、同様に、同じ材料層1340の第2の半体1340Bの上に第2の鋸歯又はジグザグパターンで配索されて第2の半パネル1344を形成している。第1の半パネル1342又は第2の半パネル1344のいずれも、ワイヤーメッシュを有していないが、それにも関わらず、上述したように、2つの異なる平面又は層の上に組合せでワイヤーマトリックスを形成する。第2の半パネル1344の上の金属又は非金属ワイヤー又はケーブル1320の第2の鋸歯又はジグザグパターンは、図示するように、第1の半パネル1342の上の金属又は非金属ワイヤー又はケーブル1320の第1の鋸歯又はジグザグパターンに対して実質的に直交するか又は垂直である。そして、パターニングされたワイヤー又はケーブル1320を有する単一の材料層1340が、図示するように第1の方向において半分に折り畳まれ、それにより、第1の半パネル1342は、縫付又は縫い合せ(図示する縫目線1330)等を通して、第2の半パネル1344の上に重ねられかつそれに付着して、図135に示すようにかつ図136において切欠図に示すように、セキュリティパネルアセンブリ1300Cを形成する。図137に示す別の変形として、上述したようにタブ又はフランジ1360が追加されて、セキュリティパネルアセンブリ1300Dが形成されている。単独では示さないが、パターニングされた金属又は非金属ワイヤー又はケーブル1320を有する単一の材料層1340もまた、第1の方向とは反対の第2の方向において半分に折り畳むことができ、それにより、第1の半パネル1342の下側が第2の半パネル1344の下側に付着し、それにより、縫付又は縫い合せ等により、単一の材料層1340の半体を、外面のパターニングされた金属又は非金属ワイヤー又はケーブル1320に付着させて、セキュリティパネルアセンブリ1300Cと同じ形態を有するが、第1の材料層が二重厚さであるように折り畳まれている、別のセキュリティパネルアセンブリを形成する。
非金属実施形態と同様にこれらのハイブリッド金属−非金属セキュリティパネルアセンブリ実施形態もまた、拡張パネル815実施形態においても特に有用であり、それは、様々なジグザグパターンが、例えばトラベルバッグ20A又は20Bの長手方向に配置されたときのパターニングされたワイヤー1320の拡張及び圧縮(又は折畳み)を可能にするためである。より具体的には、トラベルバッグ20A、20Bの各面に対して、第1のパネル1324のジグザグアーム1339は、拡張パネル815の長さに沿って長手方向に向けられるべきであり、側部1336及び1338は、拡張パネル815の幅に沿って向けられ、側部1332及び1334は、拡張パネル815の長さに沿って向けられる。セキュリティパネルアセンブリ1300〜1300Dのこの構成又は形態により、拡張パネル815が(閉鎖形態又は拡張形態に対して様々な図に示すように)その幅に沿って拡張又は収縮する際、ジグザグアーム1339は、相対的に大きいか又は小さい三角形にそれぞれ曲がるか又は折り畳まれる。
図130〜図137には単独で示さないが、様々なワイヤー1320、1325の端部はまた、ポリマーキャップを有することができ、それぞれの第1のパネル1324及び第2のパネル1322の中心に向かって曲げるか又は湾曲させることができる。さらに、上述した様々な方法ステップのうちの任意のものを利用して、これらのセキュリティパネルアセンブリ1300〜1300Dを形成することもできる。
セキュリティパネルアセンブリ1300〜1300Dに対して他のワイヤー又は繊維パターンを同等に利用することもできる。例えば限定しないが、各アーム1339は、三角形に加えて矩形、正弦曲線又は卵形とすることができ、こうしたパターンを同じパネル1322、1324、1326において組み合わせることができる。こうした全ての変形が、本開示の範囲内にある。
本発明について、その具体的な実施形態に関して記載したが、これらの実施形態は、単に例示的なものであり、本発明を限定するものではない。本明細書における記載では、本発明の実施形態が完全に理解されるように、電子部品、電子及び構造的接続、材料並びに構造的変形の例等、多数の具体的な詳細を提供している。しかしながら、当業者は、本発明の実施形態を、具体的な詳細のうちの1つ又は複数を伴わずに、又は他の装置、システム、アセンブリ、構成要素、材料、部品等とともに実施することができることを理解するであろう。他の場合では、既知の構造、材料又は動作は、本発明の実施形態の態様を不明瞭にしないように具体的に示さずかつ詳細に記載していない。当業者は、更なる若しくは等価の方法ステップを利用することができ、又は他のステップと組み合わせることができ、又は異なる順序で実行することができ、それらのありとあらゆるものが請求項に係る発明の範囲内にあることを更に理解するであろう。さらに、様々な図は、正確な縮尺で描かれておらず、限定するものとみなされるべきではない。
本明細書を通して、「1つの実施形態」、「一実施形態」又は具体的な「実施形態」に対して言及する場合、それは、その実施形態に関連して記載される特定の特徴、構造又は特性が、少なくとも1つの実施形態に含まれ、必ずしも全ての実施形態に含まれるものではなく、さらに、必ずしも同じ実施形態を指すものではないことを意味する。さらに、任意の具体的な実施形態の特定の特徴、構造又は特性を、任意の適切な方法で、かつ他の特徴を対応して使用することなく選択された特徴を使用することを含む、1つ又は複数の他の実施形態との任意の適切な組合せで、組み合わせることができる。さらに、本発明の本質的な範囲及び趣旨に対して特定の応用、状況又は材料を採用するように、多くの変更を行うことができる。本明細書に記載し例示する本発明の実施形態の他の変形及び変更が、本明細書における教示に鑑みて可能であり、本発明の趣旨及び範囲の一部であるとみなされるべきであることが理解されるべきである。
図に示す要素のうちの1つ又は複数を、特定の用途に従って有用である可能性があるように、より別個に又は統合して実施することもでき、又はさらには、場合によっては除去するか若しくは動作不能とみなすこともできることも理解されよう。特に、別個の構成要素の分離又は組合せが不明瞭であるか又は識別できない実施形態の場合、構成要素の一体的に形成された組合せもまた、本発明の範囲内にある。さらに、本明細書における「結合された」という用語(「結合する」又は「結合可能な」等のその様々な形態も含む)を使用する場合、それは、一体的に形成された構成要素及び別の構成要素を介して又は通して結合される構成要素を含む、任意の直接的な若しくは間接的な構造的結合、接続若しくは取付、又はこうした直接的な若しくは間接的な構造的結合、接続若しくは取付に対する適応若しくは能力を意味しかつ含む。
本明細書に開示する寸法及び値は、列挙される正確な数値に厳密に限定されるように理解されるべきではない。代わりに、別段の指定がない限り、こうした寸法の各々は、列挙された値とその値を包囲する機能的に等価な範囲との両方を意味するように意図される。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味するように意図される。
本発明の詳細な説明において引用された全ての文献は、関連部分において、引用することにより本明細書の一部をなし、すなわち、いかなる文献の引用も、それが本発明に関して従来技術であると認めるものとして解釈されるべきではない。本明細書における用語のいかなる意味又は定義も、引用により本明細書の一部をなす文献における同じ用語の任意の意味又は定義と矛盾する範囲では、本明細書においてその用語に割り当てられた意味又は定義が優先するものとする。
さらに、図面/図におけるいかなる信号矢印も、具体的に別段の言及がない限り、限定するものではなく単に例示するものとみなされるべきである。ステップの構成要素の組合せもまた、特に、分離又は組み合わせることができることが不明瞭である場合でも予見可能である場合でも、本発明の範囲内にあるとみなされる。本明細書でかつ添付の特許請求の範囲を通して用いる「又は」という選言的な用語は、概して、別段の示唆がない限り、連言的意味及び選言的意味の両方を有する「及び/又は」を意味するように意図されている(「排他的論理和」の意味に制限されない)。本明細書においてかつ添付の特許請求の範囲を通して用いる数量を指示しない語は、文脈において明確な別段の指示がない限り、かつ具体的に否認のない限り、単一の項目又は要素に限定されず、複数の言及を含むものとする。また、本明細書においてかつ添付の特許請求の範囲を通して用いる「内(in)」という意味は、文脈において明確な別段の指示がない限り、「内」及び「上」を含む。例として、具体的な請求の文言が「間に」という語を含む場合があるが、こうした語の解釈は、具体的な但し書きがない限り、又は手続きによってその用語が制限されない限り、その例の境界を越えた要素の範囲を排除するように限定されるべきではない。したがって、本発明の例は、特記のない限り限定するものとして解釈されるべきではない。
概要又は要約書に記載されるものを含む本発明の例示的な実施形態の上述した説明は、網羅的であるように、又は本明細書に開示した厳密な形態に本発明を限定するようには意図されていない。上述したことから、本発明の新規な概念の趣旨及び範囲から逸脱することなく、多数の変形、変更及び置換が意図されそれらを行うことができることが理解されよう。本明細書において例示する具体的な方法及び装置に関するいかなる限定も意図されておらず、推断されるべきではないことが理解されるべきである。当然ながら、こうした全ての変更を添付の特許請求の範囲によってその請求項の範囲内にあるものとして包含することが意図されている。したがって、本発明の実施形態が示されているが、本発明は、添付の特許請求の範囲及び均等物によってのみ限定されるべきである。