JP6625503B2 - アナログRoFシステムおよび光通信方法 - Google Patents
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Description
PtMP(PON)構成では、OLT〜ONU間の伝送距離がそれぞれ異なり、波長分散に起因する伝達関数特性(「伝送特性」とも呼称する。)も異なる。各ONUに対してIF周波数を割り当てるPON構成においては、伝達関数の特性、すなわち、OLTとONUとの間の伝送距離が長い程、伝達関数が0になる点がより低周波数となる特性を利用することが好適である。すなわち、伝送距離の長いONUに対しては低い周波数を割り当てる一方、伝送距離の短いONUに対しては高い周波数を割り当てる。これにより、各ONUにおいて、分散補償をすることなく波長分散による信号品質劣化を回避することができ、伝送システムのシンプル化、低コスト化が可能である。
PON構成では、OLT〜ONU間の伝送距離がそれぞれ異なり、波長分散に起因する伝達関数特性も異なる。各ONUに対してIF周波数を割り当てるPON構成においては、伝達関数の特性を活かして、基本的に、伝送距離の長いONUに低い周波数を割り当て、伝送距離の短いONUに対して高い周波数を割り当てる。これにより、各ONUにおいて分散による信号品質劣化を回避することが可能となる。
OLTは、各ONUまでの伝送距離を把握する。一般的なTDM−PONのRTT(Round Trip Time)測定機能で求めた伝送時間から距離を算出し、OLT側でデータベースとしてメモリ等に保存する。または、運用者等が事前に把握したファイバ長の情報をOLTに入力しても良い。仮想化されたOLTを想定する場合は、本機能はNW上位のクラウドで管理されることもある。OLTは、距離と伝達関数の関係も保持するものとする。
OLTが、各ONUで出力する周波数、周波数帯域幅、変調フォーマット(アナログ出力の場合)、伝送レート情報(デジタル出力の場合)等をデータベースとしてメモリ等に保存する。図5に示すように、OLTが各ONUを管理するためのテーブルとして保持していても良い。図5から明らかなように、各ONUに対応づけられるIF周波数は、OLTからの伝送距離に反比例しており、OLTからの伝送距離が小さいONUには大きいIF周波数が対応づけられる一方、OLTからの伝送距離が大きいONUには小さいIF周波数が対応づけられている。
各ONUに対して送信する信号に対して、光ファイバの伝達関数特性が大きく、変化の小さな領域(高周波数領域に不等間隔で発生する伝達関数が大きな領域、変化の小さな領域を含む)を割り当てる。ここで、光ファイバの伝達関数特性が光ファイバ長(OLTとONU間距離)に依存して変化することを利用し、基本的にOLTからの距離が遠いONUへの伝送については周波数の低い領域を割り当て、距離が近いONUへの伝送については周波数の高い領域を割り当てる。ただし、完全にこのルールに従わなくても、各ONUで伝達関数の変化が小さな周波数領域を利用可能であれば、その周波数領域を割り当てても良い。光干渉雑音の影響を避けるため、DCからある低周波数帯を避けた周波数配置を想定することも可能である。
一般的に、OLT配下にONUが順次追加されるため、新規に追加されたONUの伝送距離が長い場合、既存のONUが占有している周波数帯のいずれかを利用する必要性が出る可能性もある。その場合、OLTは、該当する既存ONUで周波数変更可能なONUを伝達関数を考慮して選択して別の周波数を割り当て、新規のONUに既存ONUが利用していた周波数を割り当てることも可能である。
各ONUでは、配下に出力すべき周波数のみをフィルタリングして取り出す。OLTからONUへのIF信号伝送において、各ONUでの必要な処理(OLTで施した処理内容、取り出すべきIF信号の周波数等)を伝達し、各ONUがその情報を元に取り出すべき周波数を判断する。制御用IF信号を生成しデータ伝送用のIF信号にそれらの情報を入れて伝送しても良い。フィルタリングした周波数をONUで出力すべきRF信号に変更して出力する。ONUで必要な処理については、運用者が各ONUの設定を直接行っても良い。
上記の(C)において、信号波形の変形等で伝達関数の変化が疑似的に小さくなる様に補正して、その領域を利用しても良い。
光ファイバの伝達関数が小さいか、または大きく変化している領域を使う必要がある時は、IF信号の変調多値度を低くする。これにより伝送レートが減少するが、所望の伝送レートを得るため、周波数帯域幅を拡大する。
上記の(C)において、各IF信号のOMIについて、ONUで要求される信号品質、伝送距離を考慮して決定する。基本的に、多値度の高い信号は信号品質要求が厳しく、伝送距離が長い伝送路では伝送損失が大きく、品質劣化を受けやすい。同じ要求信号品質(CNR、SNR、EVM)の場合、伝送距離の長いONUに対してはOMIを高く設定する一方、伝送距離の短いONUに対してはOMIを低く設定する。なお、IF信号数が増え、トータルのOMIが大きすぎるようになると(例えば30%以上)、光伝送で発生する歪により信号品質を大きく劣化させる可能性がある。
上記の(C)において、IF周波数帯を、あるONU向けの信号として時間的に占有させるのではなく、全周波数帯をTDMして各ONUに対して伝送する構成を採っても良い。その場合、各ONUに対して送信する信号で、利用するIF周波数を、伝送距離に依存する伝送可能周波数帯域を考慮して割り振る。ここで、伝送距離が長い場合、割り当て周波数帯域が狭くなるので、長い時間を割り当てるなどの対策を講じて、必要な伝送容量を確保するようにしても良い。
PONの下り伝送の場合と同様に、PON構成では、OLT〜ONU間の伝送距離がそれぞれ異なり、波長分散に起因する伝達関数特性も異なる。各ONUに対してIF周波数を割り当てるPON構成においては、伝達関数の特性、すなわち、伝送距離が長い程、伝達関数が0になる点がより低周波数となる特性を活かして、基本的に、伝送距離の長いONUに対しては低い周波数を割り当てる一方、伝送距離の短いONUに対しては高い周波数を割り当てる。これにより、各ONUにおいて分散による信号品質劣化を回避することが可能となる。
OLTは、各ONUの伝送距離およびその他上り伝送に関する情報(周波数、周波数帯域幅、変調フォーマット(アナログ)、伝送レート(デジタル)等)を内部メモリに保存し、または外部のサーバー等から入手して保存する。
OLTからONUへのIF信号伝送において、あるIF信号を制御用チャネルとして利用するか、若しくは下り伝送用のIF信号に入れて、各ONUが利用すべき周波数、周波数帯域幅、変調フォーマット(多値度等)を通知する。ONUは、指定されたIF信号をOLTに対して出力する。周波数割り当ては、基本的に下り伝送と同じであるが、IF周波数がONU間で重ならない設定とする。また、光干渉雑音の影響を避けるため、影響を受けやすい低周波数帯を意図的に避けた周波数配置を採っても良い。ONUで出力すべきIF信号については、運用者が各ONUの設定を直接行っても良い。
OLTは、ONUに通知したIF信号情報に基づいて、OLTで各ONUサイトからの信号を分離し、上位ネットワーク機器との接続インターフェースに合せて出力する。
上記の(D)で説明した「ONU追加によるIF周波数再配置」と同様である。
OLTは、各ONUとの距離に依存した伝達関数に基づいて、伝送可能な帯域情報をBBUに通知する。BBUは、UE(User Equipment)で利用する変調フォーマット、伝送帯域等を制御し、ONU側の処理を周波数変換のみとする。
OLTは、複数のONUからの光信号を同時に受信するため、ONUの台数が増えるとOLTでの受光パワーが高くなりすぎる可能性がある。また、他のONU信号が妨害光としてノイズレベルを引き上げる可能性がある。さらに、大きな干渉ノイズを発生させる懸念もある。そこで、本実施形態では、以下のような手段を講じた。
(f−2)TDMA(Time Division Multiple Access)を利用する。この場合は、同一のIF周波数を利用していても良い。ただし、各ONUでは伝送できない時間が発生するので、伝達関数を考慮した周波数配置を取り、伝送できる時間帯に周波数帯域を広く使い、まとめて伝送することが好ましい。複数のONUからの光がOLTに入力されても問題ないように、伝送距離等によってTDMAするONUをグループ分けしても良い。
11a NW I/F
11b DSP
11c DAC
11d 駆動回路
11e ADC
11f E/O
11g O/E
11h WDM CPL
11i フィルタ
11j メモリ
11k OLT制御部
12 光ファイバ
13 光カプラ
14 アナログRoF伝送送受信機(ONU)
14a NW I/F
14b DSP
14c DAC
14d 駆動回路
14e ADC
14f E/O
14g O/E
14h WDM CPL
14i フィルタ
14j メモリ
14k ONU制御部
15 BBU
16 アンテナ(ANT)
17 RRH
Claims (6)
- OLT(Optical Line Terminal)および複数のONU(Optical Network Unit)が、光分岐器を介して接続され、アナログ電気信号を光信号に変換し、光ファイバを用いた伝送を行うアナログRoF(Radio over Fiber)システムであって、
前記OLTは、前記ONUが前記OLTに対する上り伝送を行う場合、伝送距離が長い前記ONUに対しては低い周波数が割り当てられる一方、伝送距離の短い前記ONUに対しては高い周波数が割り当てられるように、前記伝送距離と一対一に対応づけられた大きさのIF(Intermediate Frequency)周波数を前記ONUに通知し、
前記ONUは、前記通知されたIF周波数を用いて前記OLTに対する上り伝送を行うことを特徴とするアナログRoFシステム。 - 前記OLTは、前記伝送距離が近似する複数のONUをグルーピングし、グルーピングした各ONUに対し、TDMA(Time Division Multiple Access)方式で前記上り伝送を行う旨を通知することを特徴とする請求項1記載のアナログRoFシステム。
- 前記OLTは、前記伝送距離が相対的に小さいONUに対して、光出力値を下げる旨を通知することを特徴とする請求項1または請求項2記載のアナログRoFシステム。
- 前記OLTは、前記各ONUに対する下り伝送を行う場合、前記ONUとの間の伝送距離に反比例するように、前記伝送距離と一対一に対応づけられた大きさのIF(Intermediate Frequency)周波数を前記各ONUに割り当てて、割り当てたIF周波数を用いて前記各ONUに対する下り伝送を行うことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のアナログRoFシステム。
- 前記OLTは、新たにONUが追加された場合、配下のすべてのONUに対し、前記各ONUとの間の伝送距離に反比例するように、前記伝送距離と一対一に対応づけられた大きさのIF周波数の再割り当てを行うことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のアナログRoFシステム。
- OLT(Optical Line Terminal)および複数のONU(Optical Network Unit)が、光分岐器を介して接続され、アナログ電気信号を光信号に変換し、光ファイバを用いた伝送を行うアナログRoF(Radio over Fiber)システムの光通信方法であって、
前記OLTにおいて、前記ONUが前記OLTに対する上り伝送を行う場合、伝送距離が長い前記ONUに対しては低い周波数が割り当てられる一方、伝送距離の短い前記ONUに対しては高い周波数が割り当てられるように、前記伝送距離と一対一に対応づけられた大きさのIF(Intermediate Frequency)周波数を前記ONUに通知するステップと、
前記ONUにおいて、前記通知されたIF周波数を用いて前記OLTに対する上り伝送を行うステップと、を少なくとも含むことを特徴とする光通信方法。
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JP2016188649A JP6625503B2 (ja) | 2016-09-27 | 2016-09-27 | アナログRoFシステムおよび光通信方法 |
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