JP6625226B2 - 周波数選択リミッタ - Google Patents

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Description

政府の権利
本発明は、合衆国海軍によって与えられた契約番号N00173−C−2020の下で政府支援によりなされたものである。政府は、本発明において一定の権利を有している。
関連出願の相互参照
本願は、2013年11月12日付けで出願された米国特許出願第14/077909号の一部継続出願である。なお、この先願は、ありとあらゆる目的のために、その全文を参照により本願に援用される。
本開示は、周波数選択リミッタに概して関係がある。
当該技術で知られているように、周波数選択リミッタ(FSL;Frequency Selective Limiter)は、所定の閾電力レベルを上回る信号を減衰し、一方で、閾電力レベルを下回る信号を通す非線形受動素子である。FSLの重要な特徴は、高電力限界の周波数選択性であり、制限される信号に周波数が近い低電力信号は、影響を受けない。この意味において、FSLは、図1A、1B及び1Cで表されているように狭い周波数帯域内で高電力信号を減衰させるよう自動的にチューニングする高Q(>1000立証済み)ノッチフィルタとして動作する。図1A、1B及び1Cは、典型的なYIG FSLの周波数選択性を表す。すなわち、図1Aでは、FSLへの入力の周波数応答が表されている。図1Bでは、FSLによる伝送損失の周波数応答が表されている。所定の電力閾レベルPth(図1A)を上回る電力レベルを有している入力信号における周波数成分に対しては相当な減衰が存在し、一方で、所定の電力閾レベルPthを下回る電力レベルを有している入力信号における周波数成分は減衰されずに(抵抗損失、インピーダンス不整合、などの小さい信号損失による減衰を除く。)FSLを通過することが分かる。図1Cには、複数の弱信号及び強信号に関して、出力電力スペクトルの周波数応答が表されている。FSLによれば、電力閾レベルは、主としてフェライト材料の構造によって設定される。例えば、単結晶YIG材料は、ヘキサフェライト材料よりも低い多結晶YIGよりも低い電力閾値を与えるフェライト材料である。それらの材料の間の電力閾値の違いは、約10〜20dB程度であり、単結晶YIGは、最も低い約0から+10dBmを与える。やはり当該技術で知られているように、フェライトFSLは、磁化フェライト材料の非線形応答に依存する。臨界のRF磁界レベルを超えて、スピン歳差角度はフェライトにおいて飽和し、より高次のスピン波への結合が起こり始める。FSLへ供給されるRFエネルギは、約半分の信号周波数でスピン波へ有効に結合され、次いで熱に変換される。
制限の開始のための閾電力レベルは、補助的な共振FSLにおいて静電気波FSLのための<−30dBmから多結晶フェライトのための>40dBmにまで及ぶ。臨界RF磁界は、フェライト材料のスピン波線幅に直接比例する。液相エピタキシャル成長(LPE;liquid phase epitaxy)イットリウム鉄ガーネット(YIG;Yttrium-Iron-Garnet)は、それが、約0.2〜0.5エルステッド(Oe)程度で、全ての測定される材料の中で最も狭いスピン波線幅を有しているので、通常使用されている。この単結晶YIGアプローチは、弱信号の最も低い挿入損失及び最も高いQフィルタリング応答を与えるとともに、約0dBm程度の電力閾値を与えて、トータルとして、多種多様な用途のために材料を最も魅力あるものにする。FSLの典型的な実施には、干渉信号の磁気エネルギを磁性材料に結合するよう、図2に示されるように、誘電体のために2つのYIGスラブ又はフィルムを用いるストリップラインマイクロ波伝送構造において一対の接地面導体の間に配置されるストリップ導体が含まれる。永久バイアス磁石は、図示されるように、両側に取り付けられるか、あるいは、構造の上部及び下部に取り付けられてよい。構造内の磁界の強さは、リミッタの動作帯域幅を定める。電磁石が使用されてよく、この場合に、ストリップラインに垂直な方向において巻線を設けるよう構造全体の周りにワイヤが巻き付けられる(図示せず。)。DC電流が、バイアス磁界を供給するよう巻線を流れる。バイアスは、リミッタの動作帯域幅を定めるよう選択される。スラブの厚さは、YIGフィルムを厚くすることが困難であるために一般的に100μm以下であり、50オームに厳密に整合された入力インピーダンスZを達成するには、約20μmのストリップライン幅を必要とする。このアプローチは、製造するのが簡単であり、単結晶YIG材料を使用する場合に約0dBmの臨界電力レベルを実現するための適切な磁界を供給する。FSLの電力閾レベルを下げる1つの方法は、より低い入力インピーダンス(50オーム未満)のストリップラインを使用することであるが、リターン損失を犠牲にする。よって、より低い入力インピーダンスの構造を使用する場合に、インピーダンス整合構造が時々、インピーダンス整合を改善するために使用される。しかし、この技術は、帯域幅を狭め、FSLの挿入損失を増大させる。アプローチは、弱信号のための伝送構造に関連する抵抗損失を低減し、フェライト材料との信号の磁気結合をわずかに増大させる。
本開示は、磁性材料と誘電体との組み合わせを具備する周波数選択リミッタを対象とする。誘電体は、磁性材料よりも低い比誘電率比(relative permittivity)又は比誘電定数(relative dielectric constant)εを有しており、機能強化されたマイクロ波伝送線路をもたらす。実施形態において、この設計は、磁性材料との信号の局所的な磁気相互作用を高めることによって周波数選択リミッタ(FSL)全体の性能を改善し、それによって、所望の非線形挙動の開始のためのより低い閾値を達成する。FSLは、制限なしに、マイクロストリップ構造、ストリップライン構造又は共面(co-planer)構造を含む如何なるストリップ導体構造においても実装されてよい。
より低い電力閾値によれば、本開示はまた、製造に関連した複雑性を大いに低減しながら、より安価な材料(例えば、単結晶YIGの代わりに多結晶YIG)の使用を可能にする。更に、挿入損失は、提案される構造によれば低いままであり、FSL性能パラメータは、誘電体の材料特性を変更することよりもむしろ、伝送線路における設計変更により調整され得る。磁性基板の組に加えて一対の低誘電基板を使用することによって、遅波FSL構造が、磁性材料の微細加工又はエッチングを必要とせずに、共通の製造技術を用いて製造され得、それによって、安価な解決法をもたらす。
ここで記載されるシステムは、次の特徴のうちの1つ以上を独立して、又は他の特徴と組み合わせて含んでよい。
一態様において、本開示は、遅波構造であって、当該遅波構造を伝播する電磁エネルギによって生成される磁界を磁性材料に磁気結合する前記磁性材料の周囲に配置される誘電体の組み合わせを有する前記遅波構造を対象とする。当該遅波構造は、入力インピーダンスZを有し、インピーダンスは、前記電磁エネルギが当該遅波構造を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスから、Zよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化し得る。
他の態様において、本開示は、磁性材料と、該磁性材料の周囲に配置される誘電体と、遅波構造を伝播する電磁エネルギによって生成される磁界を前記(強)磁性材料に磁気結合するよう配置される前記遅波構造との組み合わせを対象とする。実施形態において、前記遅波構造は、入力インピーダンスZを有する伝送線路である。該伝送線路は、一対の第2伝送線路区間の間に配置される第1伝送線路区間を含む。実施形態において、該第1伝送線路区間は、Zよりも高いインピーダンスZを有し、前記一対の第2伝送線路区間は、Zよりも低いインピーダンスZを有する。いくつかの実施形態では、前記第1伝送線路区間及び前記一対の第2伝送線路区間は夫々が、前記遅波構造を伝播する電磁エネルギの通常動作波長よりも短い長さを有する。
他の態様において、本開示は、磁性材料と、該磁性材料の周囲に配置される誘電体と、遅波構造を伝播する電磁エネルギによって生成される磁界を前記(強)磁性材料に磁気結合するよう配置される前記遅波構造とを含む組み合わせを対象とする。実施形態において、前記遅波構造は、一対の第2伝送線路区間の間に配置される第1伝送線路区間を具備する伝送線路である。前記第1伝送線路区間及び前記一対の第2伝送線路区間は、ストリップ導体及び少なくとも1つの接地面導体を含む。前記磁性材料は、前記ストリップ導体と前記少なくとも1つの接地面導体との間に配置されてよい。
いくつかの実施形態では、前記ストリップ導体は、一対の第2ストリップ導体区間の間に配置される第1ストリップ導体区間を含む。該第1ストリップ導体区間は、第1距離D1だけ、前記第1ストリップ導体区間の上に配置される前記接地面導体の部分から離されてよい。いくつかの実施形態では、前記一対の第2ストリップ導体区間は、第2距離D2だけ、前記一対の第2ストリップ導体区間の上に配置される前記接地面導体の部分から離され、D1及びD2は異なる距離である。
他の態様において、本開示は、磁性材料と、該磁性材料の周囲に配置される誘電体と、遅波構造を伝播する電磁エネルギによって生成される磁界を前記(強)磁性材料に磁気結合するよう配置される前記遅波構造とを含む組み合わせを対象とする。いくつかの実施形態では、前記遅波構造は、一対の第2伝送線路区間の間に配置される第1伝送線路区間を具備する伝送線路である。
実施形態において、前記第1伝送線路区間及び前記一対の第2伝送線路区間は、ストリップ導体及び一対の接地面導体を含む。前記ストリップ導体は、第1ストリップ導体区間及び一対の第2ストリップ導体区間を含み、前記第1ストリップ導体区間が前記一対の第2ストリップ導体区間の間に配置される。いくつかの実施形態では、前記第1ストリップ導体区間は、第1距離D1だけ、前記第1ストリップ導体区間の上及び下に配置される前記一対の接地面導体の部分から離される。前記一対の第2ストリップ導体区間は、第2距離D2だけ、前記一対の第2ストリップ導体区間の上及び下に配置される前記接地面導体の部分から離されてよく、D1及びD2は異なる距離である。
他の態様において、本開示は、周波数選択リミッタを対象とする。当該周波数選択リミッタは、第1及び第2の反対の面を具備する誘電体の第1層と、第1及び第2の反対の面を具備する磁性材料の第1層とを含む。実施形態において、前記誘電体の第1層の第2の面は、前記第1磁性材料の第1の面の上に配置され、前記誘電体は、前記磁性材料よりも低い比誘電率を有している。ストリップ導体は、前記磁性材料の第1層の上に配置される。
いくつかの実施形態では、当該周波数選択リミッタは、第1及び第2の反対の面を具備する誘電体の第2層と、第1及び第2の反対の面を具備する磁性材料の第2層とを含む。前記誘電体の第2層の第1の面は、前記第2磁性材料の第2の面の上に配置され、前記ストリップ導体は、前記磁性材料の第1層と前記磁性材料の第2層との間に配置される。
実施形態において、前記誘電体の第1層及び前記誘電体の第2層並びに前記磁性材料の第1層及び前記磁性材料の第2層の組み合わせは、入力インピーダンスZを有している遅波構造を含む。インピーダンスは、電磁エネルギが前記遅波構造を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスから、Zよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化し得る。
いくつかの実施形態において、当該周波数選択リミッタは、第1及び第2の接地面を含む。前記第1の接地面は、前記誘電体の第1層の第1の面の上に配置され、前記第2の接地面は、前記誘電体の第2層の第2の面の上に配置される。当該周波数選択リミッタは、前記誘電体の第1層と前記磁性材料との間に配置される導電パッドの第1の組と、前記誘電体の第2層と前記第2磁性材料との間に配置される導電パッドの第2の組とを含んでよい。
実施形態において、ビアの第1の組は、前記誘電体の第1層の中に配置され、ビアの第2の組は、前記誘電体の第2層の中に配置される。前記ビアの第1の組は、前記第1の接地面を前記導電パッドの第1の組へ結合し、前記ビアの第2の組は、前記第2の接地面を前記導電パッドの第2の組へ結合して、前記遅波構造内で低インピーダンスストリップライン区間及び高インピーダンスストリップライン区間の交互の区間を形成する。低インピーダンスストリップライン区間及び高インピーダンスストリップライン区間の前記交互の区間は、前記遅波構造を伝播する磁気エネルギを前記第1及び第2の磁性層に結合する。前記磁気エネルギは、所定の電力閾値を上回る電力レベルを有してよい。
いくつかの実施形態において、当該周波数選択リミッタは、入力インピーダンスZを有している伝送線路である。該伝送線路は、一対の第2伝送線路区間の間に配置される第1伝送線路区間を含む。該第1伝送線路区間は、Zよりも高いインピーダンスZを有してよく、前記一対の第2伝送線路区間は、Zよりも低いインピーダンスZを有する。実施形態において、前記第1伝送線路区間及び前記一対の第2伝送線路区間は夫々が、前記遅波構造を伝播する電磁エネルギの通常動作波長よりも短い長さを有する。
他の態様において、本開示は、周波数選択リミッタを対象とする。当該周波数選択リミッタは、遅波構造を伝播する電磁エネルギによって生成される磁界を磁性材料に磁気結合する前記磁性材料と、該磁性材料の上に配置される誘電体層とを含む。実施形態において、前記誘電体層は、前記磁性材料よりも低い比誘電率を有している。前記遅波構造は、入力インピーダンスZを有してよく、インピーダンスは、前記電磁エネルギが前記遅波構造を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスから、Zよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化し得る。
いくつかの実施形態では、接地面が、前記誘電体層の第1の面の上に配置される。導電パッドの組が、前記誘電体層と前記磁性材料との間に配置されてよい。更には、ビアの組が、前記誘電体層の中に配置されてよい。実施形態において、前記ビアの組は、前記接地面を前記導電パッドの組へ結合して、前記遅波構造内で低インピーダンスストリップライン及び高インピーダンスストリップラインの交互の区間を形成する。いくつかの実施形態では、低インピーダンスストリップライン及び高インピーダンスストリップラインの前記交互の区間は、前記遅波構造を伝播する前記電磁エネルギを前記磁性材料に結合する。
他の態様において、本開示は、第1及び第2の反対の面を夫々有している誘電体の第1及び第2の層を含む周波数選択リミッタを対象とする。当該周波数選択リミッタは、第1及び第2の反対の面を夫々有している磁性材料の第1及び第2の層を更に含む。前記誘電体の第1の層の第2の面は、前記第1磁性材料の第1の面の上に配置され、前記誘電体の第2の層の第1の面は、前記第2磁性材料の第2の面の上に配置される。実施形態において、前記誘電体は、前記磁性材料よりも低い比誘電率を有している。ストリップ導体は、前記磁性材料の第1及び第2の層の間に配置されてよい。
実施形態において、遅波構造は、入力インピーダンスZを有する伝送線路であり、該伝送線路は、第1伝送線路区間及び一対の第2伝送線路区間を含み、前記第1伝送線路区間は、Zよりも高いインピーダンスZを有し、前記一対の第2伝送線路区間は、Zよりも低いインピーダンスZを有する。いくつかの実施形態では、インピーダンスは、電磁エネルギが前記遅波構造を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスから、Zよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化する。
実施形態において、当該周波数選択リミッタは、第1及び第2の接地面を含む。前記第1の接地面は、前記誘電体の第1の層の第1の面の上に配置され、前記第2の接地面は、前記誘電体の第2の層の第2の面の上に配置される。導電パッドの第1の組は、前記誘電体の第1の層と前記磁性材料との間に配置されてよく、導電パッドの第2の組は、前記誘電体の第2層と前記第2磁性材料との間に配置される。
実施形態において、ビアの第1の組は、前記誘電体の第1層の中に配置され、ビアの第2の組は、前記誘電体の第2層の中に配置される。前記ビアの第1の組は、前記第1の接地面を前記導電パッドの第1の組へ結合し、前記ビアの第2の組は、前記第2の接地面を前記導電パッドの第2の組へ結合して、前記遅波構造内で低インピーダンスストリップライン区間及び高インピーダンスストリップライン区間の交互の区間を形成する。実施形態において、前記第1伝送線路区間及び前記一対の第2伝送線路区間は夫々が、前記遅波構造を伝播する電磁エネルギの通常動作波長よりも短い長さを有する。
本発明者は、遅波構造(SWS;slow wave structure(s))が、同じ物理長さに関して、より長い時間遅延を生じさせるために使用されてきたが、彼らは、局所的に強い磁界を生じさせることにおいてSWSの特性を利用することを認めている。構造は、局所的に強い磁気結合を生じさせ、それによって、材料特性に対する変更よりもむしろ電気設計により有効電力閾値を下げる。更には、極めて低い特性インピーダンスの周期的なセグメントを使用して、本発明者は、磁性基板(例えば、YIG基板)とのマイクロ波信号の磁気相互作用を増大させ、それによって、非線形が現れる場合の有効電力閾値を下げて、所望の非線形挙動の開始のためのより低い閾値を達成する。これは、単結晶YIG基板と同様の閾値及び損失性能を持った、より安価な多結晶YIG材料の使用を可能にし、あるいは、単結晶材料とともに使用される場合には、感度の良い受信器アーキテクチャとの改善された互換性のために、より低い閾電力を可能にする。その上、磁界の局所的な強さのために設計する能力は、材料自体に対する変更なしで、その制限的な動作範囲のFSL変換特性のエンジニアリングを可能にする。更には、等しい長さの高インピーダンスセグメント及び低インピーダンスセグメントが使用される場合に、それらの生来の特性インピーダンスの積はZ に等しく、50Ω特性インピーダンスが複合伝送線路のために保たれる。
一実施形態において、ストリップ導体は、一対の第2ストリップ導体区間の間に配置される第1ストリップ導体区間を含み、該第1ストリップ導体区間は、第1距離D1だけ、前記第1ストリップ導体区間の上及び下に配置される一対の接地面導体の部分から離され、前記一対の第2ストリップ導体区間は、第2距離D2だけ、前記一対の第2ストリップ導体区間の上及び下に配置される前記接地面導体の部分から離され、D1及びD2は異なる距離である。この実施形態では、前記ストリップ導体の幅は、小信号挿入損失を最小限とする定数に設定されており、インピーダンスは、導電ビアを用いて前記接地面の垂直距離を変えることによって設定される。当該リミッタは50.0Ωに整合され、一方、前記遅波構造の多数の低インピーダンス区間は、相当により高い磁気エネルギを前記磁性材料に結合して、電力閾値を局所的に低減させる。これは、同時にデバイスのリターン損失又は瞬時帯域幅を悪化させることなしに、トータルの有効電力閾値を低減させる。前記ストリップ導体の幅は、小信号挿入損失を最小限にする定数に設定されており、インピーダンスは、導電ビアを用いて前記接地面の垂直距離を変えることによって設定される。完全なFSLコンポーネントが50Ωに整合され、一方で、前記遅波構造の多数の低インピーダンス区間は、相当により高い磁気エネルギを材料に結合して、電力閾値を局所的に低減させる。これは、同時にデバイスのリターン損失又は瞬時帯域幅を悪化させることなしに、トータルの有効電力閾値を低減させる。
遅波構造によれば、高インピーダンスセグメントと低インピーダンスセグメントとの繰り返しの組が使用され、各セグメントは、波長(λ;λは遅波構造の通常動作波長である。)よりもずっと小さい(実際には、<(λ)/10であるが、小さければ小さいほど、ますます良い。)。セグメントは電気的に小さいので、伝送線路全体の実効インピーダンスは、2つのインピーダンスの積の平方根である。そのため、積はZ であることが望ましい。例えば、構造は、100Ωのインピーダンスセグメントと、25Ωのインピーダンスセグメントとを有してよい。しかし、10Ω及び250Ω、又は5Ω及び500Ωが好まれ得る。ここで問題は>100Ω線路を達成することであるが、この最後の実施形態によれば、低インピーダンス区間のために垂直ビアを使用することで、これを達成することは、中心導体を極めて小さくすることよりむしろ、容易になる。なぜなら、接地面が、高インピーダンスを達成するようストリップ導体区間から離されるからである。
更に、FSL性能パラメータは、誘電体の材料特性を最適化するよりむしろ、伝送線路における設計変更により調整され得る。ここで、電力閾値は、この場合に、材料特性及び伝送線路構造の両方の関数である。遅波構造は、磁性材料へのより強い磁気結合を特徴とするので、電力の有効な閾値は、より小さいRF電力が同じ磁界強さを達成するために必要とされるということで、より低い。更なる利点は、特定の閾電力のために設計する能力である。磁性材料の磁気特性を調整することよりも、特定の磁界強さ(よって、閾電力レベルPth)を供給するよう遅波構造を設計することの方がずっと容易である。
更に、らせん遅波構造が、RF信号を遅くするようTWTA(traveling wave tube amplifier(s))において遅波構造として使用されてきた。それにより、RF信号の速度は、電子銃から生成された電子が管の他方の側で終端するようにらせんの中心を通って管の長さを下っている電子と同じである。電子及びRF信号は同じ速度で移動しているので、それらは相互に作用し、RF信号の強さは、それがコイルを伝播するにつれて増大する。本発明者は、この場合に、電子ビームと相互作用する代わりに、磁性材料と相互作用するよう、らせん構造がらせんの中心又はコアで磁性材料とのRF信号の磁気結合を強めるために使用され得、且つ、この相互作用が、信号を減衰させるようRF信号の周波数の半分で磁性材料の結晶構造において熱を分散するスピン波を引き起こしうることを認識している。それらのスピン波は、エネルギを熱として消散させる。
当然ながら、ここで記載される種々の実施形態の要素は、先に具体的に示されていない他の実施形態を形成するよう組み合わされてよい。単一の実施形態との関連で記載される様々な要素はまた、別々に、又は適切な組み合わせにおいて、設けられてよい。ここで具体的に記載されない他の実施形態はまた、特許請求の範囲の適用範囲内にある。
本開示の1つ以上の実施形態の詳細は、添付の図面及び以下の説明で示される。本開示の他の特徴、目的、及び利点は、明細書及び図面並びに特許請求の範囲から明らかである。
先行技術に従う周波数選択リミッタ(FSL)の周波数応答を表し、特に、FSLへの入力信号の周波数スペクトルを示す。 先行技術に従う周波数選択リミッタ(FSL)の周波数応答を表し、特に、FSLを通る伝送損失を示し、所定の電力閾レベルPth(図1A)を上回る電力レベルを有している入力信号における周波数成分に対しては相当な減衰が存在し、一方で、所定の電力閾レベルPthを下回る電力レベルを有している入力信号における周波数成分は減衰されずに(抵抗損失、インピーダンス不整合、などの小さい信号損失による減衰を除く。)FSLを通過することが分かる。 先行技術に従う周波数選択リミッタ(FSL)の周波数応答を表し、特に、複数の弱信号及び強信号に関してFSLの出力電力スペクトルを示す。
先行技術に従うFSLを示す。
本開示に従うFSLの組立分解等角図である。
本開示の他の実施形態に従うFSLの概略の等角図である。 本開示の他の実施形態に従うFSLの概略の断面図である。
本開示の更なる他の実施形態に従うFSLの断面図である。FSLは、磁性基板において形成されたらせん遅波構造を具備し、該構造がその周囲に配置されたらせんコイル導体を具備する。らせん遅波構造は、FSL構造のための接地導体を設けるよう金属トレースを具備する誘電体スラブへ結合されている。なお、図5Aの断面図は、図5Dにおける線5A−5Aに沿って得られる。 本開示の更なる他の実施形態に従うFSLにおいて、磁性基板の上から見た平面図である。なお、図5Bの上面図は、図5Aにおける線5B−5Bによって指定される。 本開示の更なる他の実施形態に従うFSLにおいて、磁性基板の下から見た平面図である。なお、図5Cの底面図は、図5Aにおける線5C−5Cによって示される。 本開示の更なる他の実施形態に従うFSLにおいて、下方の誘電体スラブの下から見た平面図である。なお、図5Dの底面図は、図5Aにおける線5D−5Dによって示される。 本開示の更なる他の実施形態に従って図5A〜5Dのらせん遅波構造を具備するFSLの概略の等角図である。
本開示の他の実施形態に従ってマイクロストリップ伝送線路を具備するFSLの断面図である。
本開示の他の実施形態に従ってストリップライン伝送線路を具備するFSLの端面図である。
図7における線7A−7Aにわたって得られるFSLの断面図である。
様々な図面における同じ参照符号は、同じ要素を示す。
これより図3を参照すると、周波数選択リミッタ(FSL)が示されている。リミッタ10は、リミッタ10の入力部からリミッタ10の出力部まで一連の異なったインピーダンスZHIGH及びZLOWを具備するストリップラインマイクロ波伝送線路を有する遅波構造である。より具体的には、リミッタ10は、磁性部材、ここではスラブ12、14、例えば、強磁性スラブ(例えば、YIGスラブ)12、14の対を含むとともに、図示されるように、スラブ12、14の間に挟まれたストリップ導体16と、磁性スラブ12、14の外面上にある接地面導体18、20とを具備する。ストリップ導体16は、図示されるように、狭い幅の区間16Nと、より広い幅の区間16Wとの間で、幅が変化する。ここで、遅波構造10は、50オームの入力インピーダンスZを有し、狭い区間16Nは、ここでは例えば250オームのインピーダンスを設け、より広い区間16Wは、ここでは例えば10オームを設ける。夫々の区間の長さは、FSLに入る電磁エネルギの通常動作波長よりも短い。夫々の区間のインピーダンスは、そのような区間のストリップ導体の幅によって設定される。広い区間16W及び狭い区間16Nのサイズ及び間隔は、50オームの入力インピーダンスZを遅波構造に与える。よって、狭い区間16N及びより広い区間16Wのインピーダンスは、ここでは、電磁エネルギが遅波構造10を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスからZよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化する。バイアス磁石11、ここでは例えば永久磁石の従来の対は、構造の両側に取り付けられていることが分かる。永久バイアス磁石11は、構造の上及び下に取り付けられてよい。構造内の磁界の強さは、リミッタの動作帯域幅を定める。電磁石が使用されてよく、この場合に、ストリップラインに垂直な方向において巻線を設けるよう構造全体の周りにワイヤが巻き付けられる(図示せず。)。DC電流が、バイアス磁界を供給するよう巻線を流れる。バイアスは、リミッタの動作帯域幅を定めるよう選択される。
遅波構造10は、遅波構造10の、より高い電力レベル(所定のFSL電力値閾値Pthを上回る電力レベル)を有している入力干渉信号の磁気エネルギを、磁性スラブ12、14の磁性材料に結合する。すなわち、遅波構造10は、遅波構造を伝播する電磁エネルギによって生成される磁界を磁性スラブ12、14に磁気結合するために使用される。
これより図4及び図4Aを参照すると、遅波構造FSL10’が示されている。リミッタ10’は、リミッタ10’の入力部からリミッタ10’の出力部まで一連の異なったインピーダンスZHIGH及びZLOWを具備するストリップラインマイクロ波伝送線路を有する遅波構造である。より具体的には、リミッタ10’は、ふた組の磁性スラブ12a、12b及び14a、14bを含むとともに、図示されるように、スラブ12、14の間に挟まれたストリップ導体16と、磁性スラブ12a、14aの外面上にある接地面導体18、20とを具備する。
より具体的には、磁性材料、ここでは例えば強磁性スラブ12aは、図示されるように、その外面の上に接地面導体18を具備し、その内面の上に、領域27aによって横方向に間隔をあけられた一連の導電パッド21を具備する。導電パッド21は、図示されるように、導電パッド21と接地面導体18との間でスラブ12aを貫通する導電ビア22によって接地面導体18へ接続されている。
ストリップ導体16と導電パッド21との間には、図示されるように、強磁性スラブ12bが配置されている。
同様に、磁性スラブ14a、ここでは、同じく、例えば強磁性スラブは、図示されるように、その外面の上に接地面導体20を具備し、その内面の上に、領域27bによって横方向に間隔をあけられた一連の導電パッド23を具備する。導電パッド23は、図示されるように、導電パッド23と接地面導体20との間でスラブ14aを貫通する導電ビア25によって接地面導体20へ接続されている。
ストリップ導体16と導電パッド23との間には、図示されるように、強磁性スラブ14bが配置されている。
導電パッド21、23(よって、実際には、電気的に接続されている接地面導体18、20)の夫々とストリップ導体16との間の距離D1は、領域27a、27bにおけるストリップ導体16と接地面導体18、20との間の距離D2よりも短いことが分かる。よって、領域27a、27bにおけるインピーダンスZHIGHは、導電パッド21、23を具備する領域におけるインピーダンスZLOWよりも大きい。このようにして、ここで、先と同じく、遅波構造10’は、50オームの入力インピーダンスZを有し、領域27a、27bは、ここで例えば250オームのインピーダンスを設け、導電パッド21、23を通る領域は、ここで例えば10オームのインピーダンスを設ける。サイズ及び距離D1、D2は、50オームの入力インピーダンスZを遅波構造に与える。このようにして、インピーダンスは、先と同じく、電磁エネルギが遅波構造10’を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスからZよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化する。夫々の区間のインピーダンスは、距離D1及びD2によって設定される。
この実施形態では、ストリップ導体16の幅は、小信号挿入損失を最小限にする定数に設定され、インピーダンスは、ビア22を用いて接地面18、20の垂直距離を変えることによって設定される。完全なFSLコンポーネントが50Ωに整合され、一方で、遅波構造の多数の低インピーダンス区間は、相当により高い磁気エネルギを強磁性スラブに結合して、電力閾値Pthを局所的に低減させる。これは、同時にデバイスのリターン損失又は瞬時帯域幅を悪化させることなしに、トータルの有効電力閾値を低減させる。これより図5A〜5Eを参照すると、FSLの他の実施形態が示されている。ここで、FSLは、図示されるように、磁性、ここでは強磁性(例えば、YIG)基板30から作られた磁性体30を具備するらせん遅波構造10’である。基板30は、らせん導体又はコイル32のための磁気コアを設ける。らせん導体32は、コイル32における隣接した巻きからの増強により、強磁性材料中心、すなわちコア30の中で強い磁界を形成するために使用される。コイル32は、コイル32の上側をコイル32の下側へ接続するよう導電ビア34を有して実装される。コイルの外側の磁界は比較的小さいので、コイル構造32の外側に追加の磁性(例えば、YIG)基板(図示せず。)を具備することは有益でないことがある。1つの応用において、コイルのための接地基準は、支持誘電体スラブ38の下側に画定された金属トレース36を含む。誘電体スラブ38は、磁性体30の底面に結合され、これによって、支持誘電体は、コイル32を含む強磁性コア(又は基板)に取り付けられる。この応用では、誘電体スラブ38の誘電体材料は、FR−4又はロジャース・コーポレーション、ロジャース、CTラミネート材料のような非磁性材料である。1つの応用において、最低臨界磁界は、静磁界及びRF誘導磁界が平行であるときに達成される。
一対のバイアス磁石11、ここでは永久磁石が含まれることが分かる。構造内の磁界の強さは、リミッタの動作帯域幅を定める。コイル構造は、磁石11によって生成される磁界の軸方向に垂直に方向付けられる。バイアスの場合に、永久磁石11は、両側又は上下に沿ってではなくコイルの両端に配置されることが分かる。
これより図6を参照すると、周波数選択リミッタ40は、誘電体44の上に配置される磁性材料42を含む。誘電体44は、次いで、接地面50の上に配置される。磁性材料42は、第1及び第2の反対の面42a、42bを具備し、誘電体44も、第1及び第2の反対の面44a、44bを具備する。図6の実例となる実施形態では、磁性材料42の第2の面42bが、誘電体44の第1の面44aの上に配置されている。ストリップ導体46は、磁性材料42の第1の面42aの上に配置され、それにより、接地面50、誘電体44及び磁性材料42はマイクロストリップ伝送線路構造を形成する。
実施形態において、誘電体44は、磁性材料42よりも低い比誘電率又は比誘電定数εを有している。いくつかの実施形態では、磁性材料42は、イットリウム鉄ガーネット(YIG)のような強磁性材料として設けられてよく、誘電体44は、FR−4ラミネート材料又はロジャース・コーポレーション、ロジャース、CTラミネート材料(例えば、RO4003ラミネート)のような非磁性材料として設けられてよい。同様の機械的及び電気的特性を有している他の材料が当然ながら使用されてよい。例えば、制限なしに、磁性材料42は、単結晶YIG、多結晶YIG、ヘキサフェライトYIG又は様々なドープされたYIG材料として設けられてよい。更には、制限なしに、誘電体44は、低い比誘電率(例えば、4に満たない比誘電定数)を有している如何なる材料も含んでよい。いくつかの実施形態では、誘電体44は、アルミナ又は低温同時焼成セラミックス(LTCC;Low Temperature Co-fired Ceramics)として設けられてよい。
導電ビア54a〜54xは、誘電体44を貫いて配置され、接地面50を、磁性材料42の第2の面42bと誘電体44の第1の面44aとの間に配置された導電パッド52の第1の組へ少なくとも電気的に結合してよい。導電ビア54a〜54xは、隣接する又は直ぐ隣の導電ビア54から所定距離だけ間隔をあけられてよい。実施形態において、夫々の導電ビア54a〜54xは、少なくとも1つの導電パッド52と整列される。実施形態において、導電ビア54a〜54xは、接地面50及びストリップ導体46が位置する平面にそれらが垂直であるように、形成されてよい。
実施形態において、領域56は、夫々の導電パッド52の間に形成される。領域56は、製造中に夫々の導電パッド52の間に形成されたギャップ内にリフローした誘電体44の部分を含んでよい。いくつかの実施形態で、領域56は、誘電体44を磁性材料42に結合する接着剤を含む。例えば、接着剤は、誘電体44に設けられた同じ材料のより低い融解温度の種類として設けられてよい。他の実施形態では、領域56は、誘電体44において設けられた材料とは異なる誘電体媒質として設けられてよい。
いくつかの実施形態で、導電パッド52の夫々は、夫々の導電パッド52を磁性材料42に接着するよう、少なくとも1つの面の上に配置された接着剤を含んでよい。接着剤は、導電パッド52の上にごく薄い層において形成されてよい(例えば、約0.5ミルから約2ミルの範囲の厚さ)。当然に、当業者は、特定の組の材料が選択されると、如何にして誘電体44を磁性材料層に接着するかを理解するだろう。
導電ビア54a〜54xは、周波数選択リミッタ40内で低インピーダンス部分のための接地面として動作してよい。例えば、図6の実例となる実施形態では、導電ビア54a〜54xは、周波数選択リミッタ40内で低インピーダンスマイクロストリップ伝送線路及び高インピーダンスマイクロストリップ伝送線路の交互の区間を形成する。実施形態において、周波数選択リミッタ40における低インピーダンス区間の数は、高インピーダンス区間の数に等しい。
実施形態において、特定のシステムの特性インピーダンスは、低インピーダンス区間と高インピーダンス区間との間のインピーダンス閾値を設定する。例えば、システムの特性インピーダンスよりも小さいインピーダンスを有している区間は、低インピーダンス区間であることができ、システムの特性インピーダンスよりも大きいインピーダンスを有している区間は、高インピーダンス区間であることができる。一実施形態では、50オームの特性インピーダンスを有しているシステムによれば、低インピーダンス区間は、50オームよりも小さいインピーダンスを有している区間を指す。同じ実施形態において、高インピーダンス区間は、50オームよりも大きいインピーダンスを有している区間を指す。当然に、他のシステムは、50オームよりも大きい又はそれよりも小さい特性インピーダンスを有してよい(例えば、40オーム又は60オームの特性インピーダンスが望まれ得る。)。一例となる実施形態では、低インピーダンス区間は、30オームよりも小さいインピーダンスを有し、高インピーダンス区間は、75オームよりも大きいインピーダンスを有する。
このように、実施形態において、周波数選択リミッタ40は、マイクロストリップマイクロ波伝送線路を具備し、周波数選択リミッタ40の入力部から周波数選択リミッタ40の出力部まで一連の異なったインピーダンスZHIGH及びZLOWを具備する遅波構造である。
いくつかの実施形態において、一対の隣接する又は直ぐ隣の区間(すなわち、1つの低インピーダンス区間及び1つの高インピーダンス区間)は単位セルを形成する。各単位セル間の間隔は、同じか又は実質的に同様であってよい。例えば、各単位セルは、等しい長さ及び幅を有してよい。単位セルの長さ及び幅は、周波数選択リミッタ40の特定の動作周波数又は動作周波数の範囲に基づき、選択されてよい。例えば、一実施形態において、各単位セルは、約40ミルの長さを有してよい。これは、最大で約5GHzの周波数まで有用な動作を提供する。他の実施形態では、各単位セルは、約20ミルの長さを有してよい。これは、最大で約10GHzの周波数まで有用な動作を提供する。
いくつかの実施形態において、夫々の導電パッド52の長さ(すなわち、ストリップ導体46の長さに平行な寸法)は、その対応する単位セルの長さに等しいか又はその約半分であってよい。例えば、単位セルが約20ミルの長さを有している実施形態では、夫々の導電パッド52は、約10ミルの長さを有し得る。
夫々の導電パッド52は、マイクロストリップ(又はストリップライン)伝送線路モードをサポートするほど十分に広い幅(すなわち、ストリップ導体46の長さに垂直な寸法)を有しながら設けられてよい。例えば、いくつかの実施形態では、夫々の導電パッド52は、夫々の導電パッド52とストリップ導体46との間の距離の少なくとも3倍である幅を有しながら設けられてよい。
いくつかの実施形態で、導電ビア54a〜54xの夫々の幅(例えば、磁性材料42の第2の面42bと誘電体44の第1の面44aとの間に導電パッド52の第1の組が配置されている平面に平行な平面に沿った寸法)は、それが対応する導電パッド52の最小の寸法(すなわち、長さ又は幅)よりも小さいように設けられてよい。
一実施形態において、導電パッド52の夫々は、同じか又は実質的に同様の寸法を有し、導電ビア54a〜54xの夫々は、同じか又は実質的に同様の寸法を有し、このようにして、周波数選択リミッタ40は、概して対称な構造として設けられ得る。
実施形態において、周波数選択リミッタ40内のインピーダンスは、接地面とストリップ導体46との間の垂直距離を変えることによって、設定又は制御され得る。例えば、導電パッド52(導電パッド52が結合されている接地面として動作する。)からストリップ導体46までの距離D1は、導電ビア54が配置されていない領域56における接地面50とストリップ導体46との間の距離D2よりも短い。このようにして、領域56におけるインピーダンスZHIGHは、導電パッド52を有する領域におけるインピーダンスZLOWよりも大きい。
低インピーダンスマイクロストリップ線路及び高インピーダンスマイクロストリップ線路の交互の区間は、遅波構造を伝播する磁気エネルギを磁性材料42に結合する。実施形態において、周波数選択リミッタ40の所定の電力レベル閾値以上の電力レベルを有する磁気エネルギが磁性材料42に結合される。周波数選択リミッタ40における磁性材料42と誘電体44との組み合わせは、磁性材料42への磁気エネルギの磁気結合を増大させる。例えば、複数の低インピーダンスマイクロストリップ伝送線路は、相当により高い磁気エネルギを磁性材料42に結合し、このようにしてトータルの有効電力閾値を下げる。
これより図7及び7A(同じ要素は、同じ参照符号を付して設けられている。)を参照すると、周波数選択リミッタ60は、ストリップ導体66の周囲に配置される一対の磁性材料62、63と、一対の誘電体64、65とを含み、誘電体64、65のうちの第1誘電体は、磁性材料62、63のうちの第1磁性材料の上に配置され、誘電体64、65のうちの第2誘電体は、磁性材料62、63のうちの第2磁性材料の上に配置される。実施形態において、周波数選択リミッタ60は、ストリップライン伝送線路構造を具備する多層周波数選択リミッタとして設けられる。例えば、ストリップ導体66は、第1磁性材料62の面62bと第2磁性材料63の面63aとの間に配置される。第1誘電体64の第2の面64bは、第1磁性材料62の第1の面62aの上に配置される。第1接地面70aは、第1誘電体64の第1の面64aの上に配置される。更には、第2磁性材料63の第2の面63bは、第2誘電体65の第1の面65aの上に配置される。第2誘電体65の第2の面65bは、第2接地面70bの上に配置される。
実施形態において、周波数選択リミッタ60は、ふた組の導電パッド72、73を含む。夫々の組は、磁性材料62、63と誘電体64、65との間に配置されてよい。例えば、図7に表されるように、導電パッド72の第1の組は、第1誘電体64の第2の面64bと第1磁性材料62の第1の面62aとの間に配置される。更には、導電パッド73の第2の組は、第2磁性材料63の第2の面63bと第2誘電体65の第1の面65aとの間に配置される。
図7Aから最も明らかに分かるように、ふた組の導電ビア74a〜74d、75a〜75dは、誘電体層64、65の夫々1つを貫いて配置される。導電ビア74a〜74d、75a〜75dの夫々1つは、パッド72a〜72d及び73a〜73dの夫々1つを接地面70a、70bの夫々1つへ電気的に結合する。周波数選択リミッタ60を通じて、ストリップ導体66及び接地面によって形成されるストリップライン伝送線路に沿って伝播するRF信号に与えられるインピーダンスを変えるよう、接地面70a、70bとストリップ導体66との間の垂直距離が制御され得る。
図7Aの実例となる実施形態では、誘電体64、65の夫々1つを貫いて配置されている導電ビア74a〜74d、75a〜75dは、接地面70a、70bの夫々1つを導電パッド72a〜72dの夫々1つへ電気的に結合し、それによって、周波数選択リミッタ60内で低インピーダンスストリップライン区間76及び高インピーダンスストリップライン区間78の交互の区間を形成する。このように、実施形態において、周波数選択リミッタ60は、周波数選択リミッタ60の入力部から周波数選択リミッタ60の出力部まで一連の異なったインピーダンスZHIGH78及びZLOW76を具備するストリップラインマイクロ波伝送線路を具備する遅波構造である。
低インピーダンスストリップライン76及び高インピーダンスストリップライン78の交互の区間は、遅波構造を伝播する電磁エネルギを磁性材料62、63の組に結合する。
実施形態において、極めて低い特性インピーダンス(例えば、システム特性インピーダンスよりも小さいインピーダンスを有する低インピーダンスストリップライン76)を具備する交互の(すなわち、周期的な)セグメントを用いると、磁性材料62、63との信号の磁気相互作用は高められる。磁性材料62、63と誘電体64、65との組み合わせは、低インピーダンスストリップライン区間76において、より高い磁界を磁性材料62、63に結合し得る。このように、周波数選択リミッタ60についての、非線形性が起こる場合の有効電力閾値は、下げられる。実施形態において、非線形挙動を引き起こすのに必要な電力レベルを下げることによって、周波数選択リミッタ60は、入力電力のより一層低いレベルのための保護を提供する。例えば、約10dBmの電力閾値を有する一実施形態では、約5dBmの干渉信号が依然として問題を引き起こすことがある。しかし、約0dBmの低下した電力閾レベルを有する周波数選択リミッタ60は、同じ5dBmの干渉信号に対する保護を提供し得る。
実施形態において、ストリップ導体66の幅は、小信号挿入損失を低減(し、理想的には最小限に)する定数に設定され、インピーダンスは、接地面70a、70bの垂直距離、よって、導電ビア74a〜74d、75a〜75dの長さを変えることによって、設定される。例えば、低インピーダンスストリップライン76では、第1及び第2の接地面70a、70bは、ストリップ導体66により近く(より高いキャパシタンス、よって、より低いインピーダンスを与える。)、高インピーダンスストリップライン78では、第1及び第2の接地面70a、70bは、中心のストリップ導体66からより遠く、より低い実効誘電定数(磁性材料62、63と誘電体64、65との組み合わせの関数)を有し、よって、より高いインピーダンスを与える。
周波数選択リミッタ60の入力ポート及び出力ポートでのインピーダンスは、所望の特性インピーダンス(50Ω特性インピーダンスのような、FSLが含まれるシステムの特性インピーダンス)に整合されてよい。しかし、同時に、遅波構造の多数の低インピーダンス区間は、大いにより高い磁気エネルギを磁性材料62、63に結合し、局所的に電力閾値(Pth)を下げる。例えば、周波数選択リミッタ60の区間が低インピーダンスを有している場合に、無線周波数(RF)信号の磁界は、高インピーダンスを有している周波数選択リミッタ60の区間よりも高い。このように、ここで記載されるFSL構造は、同時にデバイスのリターン損失又は瞬時帯域幅を悪化させることなしに、トータルの有効電力閾値を低減させることができる。
一例となる実施形態において、周波数選択リミッタ60は、磁性材料62、63としての100μm厚の多結晶YIGの2つの層と、誘電体64、65としての60ミル厚のロジャース4003の2つの層とを具備して形成される。第1接地面70aは、第1誘電体64の第1の面64aの上に配置される。第1誘電体64の第2の面64bは、第1磁性材料62の第1の面62aの上に配置される。ストリップ導体66は、第1磁性材料62の第2の面62bと第2磁性材料63の第1の面63aとの間に配置される。第2磁性材料63の第2の面63bは、第2誘電体65の第1の面65aの上に配置される。第2誘電体65は、第2接地面70bの上に配置される。
そのような実施形態において、伝送線路の20オーム区間は、YIG接地面(すなわち、導電パッド72、73)が使用される場合に、約175μmの幅を有しているストリップ導体(すなわち、ZLOW76)からもたらされ、一方、50μm幅のストリップライン導体(すなわち、ZHIGH78)は、誘電体64、65(例えば、ロジャース材)の外側部分における接地面70a、70bが使用される場合に、120オームのインピーダンスを達成する。
実施形態において、ストリップラインセグメント長さ76、78は、電気的に小さく、例えば、波長(λ;λは、周波数選択リミッタ60の通常動作波長である。)よりも小さいように、形成される。例えば、一実施形態において、ストリップラインセグメント長さ76、78は、波長の1/10に満たないように形成される(最大動作周波数で<(1/10)(λ))。これは、49オームの特性インピーダンスと、1.43の遅波係数とをもたらす。このように、低インピーダンスセグメント76によって生じる磁界強度の増大は、50オーム線路が使用されていた場合よりも早い開始時点で誘電体64、65(すなわち、YIG材料)においてスピン波をアクティブにすることによって、周波数選択リミッタ60の電力閾値を低減させる。
いくつかの実施形態では、導電ビア74、75及び接地面70a、70bは、誘電体64、64の上に又はその中に製造することによって形成されてよく、よって、誘電体64、65の微細加工又はエッチングは必要とされない。
本開示の多数の実施形態が記載されてきた。それでもなお、多数の変更が、本開示の精神及び適用範囲から逸脱することなしに行われてよいことが理解されるだろう。例えば、高インピーダンス線路及び低インピーダンス線路は、接地面の高さ及び中心の導体線路の幅の両方により変更されてよい。他の実施形態では、らせん遅波実施形態において、接地面基準は、コイルと金属シールドとの間にエア又は誘電ギャップを伴って金属コンテナシールド内にコイルを置くことによって現され得る。
然るに、他の実施形態は、特許請求の範囲の適用範囲内にある。

Claims (12)

  1. 第1及び第2の反対の面を具備する誘電体の第1層と、
    第1及び第2の反対の面を具備する磁性材料の第1層であり、前記誘電体の第1層の第2の面が前記磁性材料の第1層の第1の面の上に配置され、前記誘電体が前記磁性材料よりも低い比誘電率を有している、前記磁性材料の第1層と、
    第1及び第2の反対の面を具備する誘電体の第2層と、
    第1及び第2の反対の面を具備する磁性材料の第2層であり、前記誘電体の第2層の第1の面が前記磁性材料の第2層の第2の面の上に配置される、前記磁性材料の第2層と、
    前記磁性材料の第1層と前記磁性材料の第2層との間に配置されるストリップ導体と、
    第1及び第2の接地面であり、前記第1の接地面が前記誘電体の第1層の第1の面の上に配置され、前記第2の接地面が前記誘電体の第2層の第2の面の上に配置される、前記第1及び第2の接地面と、
    前記誘電体の第1層と前記磁性材料の第1層との間に配置される導電パッドの第1の組、及び前記誘電体の第2層と前記磁性材料の第2層との間に配置される導電パッドの第2の組と、
    前記誘電体の第1層の中に配置されるビアの第1の組、及び前記誘電体の第2層の中に配置されるビアの第2の組と
    を有し、
    前記導電パッドの第1の組及び前記導電パッドの第2の組の各組は、前記ストリップ導体の長手方向において間隔をあけられた一連の導電パッドを有し、前記ビアの第1の組は、前記第1の接地面を前記導電パッドの第1の組へ結合し、前記ビアの第2の組は、前記第2の接地面を前記導電パッドの第2の組へ結合し、それにより、低インピーダンスストリップライン区間及び高インピーダンスストリップライン区間の交互の区間を含む遅波構造が形成される
    周波数選択リミッタ。
  2. 低インピーダンスストリップライン区間及び高インピーダンスストリップライン区間の前記交互の区間は、前記遅波構造を伝播する磁気エネルギを前記磁性材料の第1層及び前記磁性材料の第2層に結合し、該磁気エネルギは、所定の電力閾値を上回る電力レベルを有する、
    請求項に記載の周波数選択リミッタ。
  3. 前記遅波構造は、入力インピーダンスZを有している伝送線路であり、該伝送線路は、Z よりも高いインピーダンスZ有する第1の区間と、Z よりも低いインピーダンスZ有する第2の区間とを含み前記第1の区間は、一対の前記第2の区間の間に配置され、前記第2の区間は、前記導電パッドの第1の組が前記ビアの第1の組を介して前記第1の接地面へ結合されること及び前記導電パッドの第2の組が前記ビアの第2の組を介して前記第2の接地面へ結合されることで、前記ストリップ導体から前記第1の接地面及び前記第2の接地面の夫々までの実質的な距離が前記第1の区間においてよりも短い
    請求項1に記載の周波数選択リミッタ。
  4. 前記第1の区間及び前記第2の区間は夫々が、前記遅波構造を伝播する電磁エネルギの通常動作波長よりも短い長さを有する、
    請求項に記載の周波数選択リミッタ。
  5. 第1及び第2の反対の面を具備し、遅波構造を伝播する電磁エネルギによって生成される磁界を磁性材料に磁気結合する前記磁性材料の層と、
    前記磁性材料の層第2の面に面する第1の面及び該第1の面の反対にある第2の面を具備し、前記磁性材料よりも低い比誘電率を有している誘電体層と、
    前記磁性材料の層の第1の面の上に配置されるストリップ導体と、
    前記誘電体層の第の面の上に配置される接地面と、
    前記誘電体層と前記磁性材料との間に、前記ストリップ導体の長手方向において間隔をあけて配置される導電パッドの組と、
    前記誘電体層の中に配置されるビアの組であり、前記接地面を前記導電パッドの組へ結合して、前記遅波構造内で低インピーダンスマイクロストリップ区間及び高インピーダンスマイクロストリップ区間の交互の区間を形成する前記ビアの組と、
    入力インピーダンスZを有する前記遅波構造であり、前記低インピーダンスマイクロストリップ区間及び前記高インピーダンスマイクロストリップ区間の前記交互の区間が、前記電磁エネルギが前記遅波構造を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスから、Zよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化する、前記遅波構造と
    を有する周波数選択リミッタ。
  6. 前記低インピーダンスマイクロストリップ区間及び前記高インピーダンスマイクロストリップ区間の前記交互の区間は、前記遅波構造を伝播する前記電磁エネルギを前記磁性材料に結合し、該電磁エネルギは、所定の電力閾値を上回る電力レベルを有する、
    請求項に記載の周波数選択リミッタ。
  7. 第1及び第2の反対の面を夫々有している誘電体の第1層及び誘電体の第2層と、
    第1及び第2の反対の面を夫々有している磁性材料の第1層及び磁性材料の第2層であり、前記誘電体の第1層の第2の面が前記磁性材料の第1層の第1の面の上に配置され、前記誘電体の第2層の第1の面が前記磁性材料の第2層の第2の面の上に配置され、前記誘電体が前記磁性材料よりも低い比誘電率を有している、前記磁性材料の第1層及び磁性材料の第2層と、
    前記磁性材料の第1層と前記磁性材料の第2層との間に配置されるストリップ導体と、
    入力インピーダンスZを有する伝送線路を有する遅波構造であり、該伝送線路が、Z よりも高いインピーダンスZ有する第1の区間と、Z よりも低いインピーダンスZを有する第2の区間とを含み、前記第1の区間が一対の前記第2の区間の間に配置される、前記遅波構造と
    を有し、
    前記第2の区間は、前記誘電体の第1層と前記磁性材料の第1層との間又は前記誘電体の第2層と前記磁性材料の第2層との間で前記ストリップ導体の長手方向において間隔をあけられた一連の導電パッドが、前記誘電体の第1層又は前記誘電体の第2層のうちの対応する一方を貫通するビアを介して接地面へ結合されることで、前記ストリップ導体から前記接地面までの実質的な距離が前記第1の区間においてよりも短い
    周波数選択リミッタ。
  8. インピーダンスは、電磁エネルギが前記遅波構造を伝播するにつれて、Zよりも大きいインピーダンスから、Zよりも小さいインピーダンスへ周期的に変化する、
    請求項に記載の周波数選択リミッタ。
  9. 第1及び第2の接地面を更に有し、
    前記第1の接地面は、前記誘電体の第1層の第1の面の上に配置され、
    前記第2の接地面は、前記誘電体の第2層の第2の面の上に配置される、
    請求項に記載の周波数選択リミッタ。
  10. 前記誘電体の第1層と前記磁性材料の第1層との間に配置される導電パッドの第1の組と、
    前記誘電体の第2層と前記磁性材料の第2層との間に配置される導電パッドの第2の組と
    を更に有する、請求項に記載の周波数選択リミッタ。
  11. 前記誘電体の第1層の中に配置されるビアの第1の組と、
    前記誘電体の第2層の中に配置されるビアの第2の組と
    を更に有し、
    前記ビアの第1の組は、前記第1の接地面を前記導電パッドの第1の組へ結合し、前記ビアの第2の組は、前記第2の接地面を前記導電パッドの第2の組へ結合して、前記遅波構造内で低インピーダンスストリップライン区間及び高インピーダンスストリップライン区間の交互の区間を形成する、
    請求項10に記載の周波数選択リミッタ。
  12. 前記第1の区間及び前記第2の区間は夫々が、前記遅波構造を伝播する電磁エネルギの通常動作波長よりも短い長さを有する、
    請求項に記載の周波数選択リミッタ。
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