JP6624597B1 - 帯電電荷低減装置及び部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】購入済みの機器にユーザが後付けで実践でき、電子機器等の使用毎にユーザに何らかの作業を求めるものでなく、ヒトの接触由来だけでなく、他の由来に起因する帯電についても防止可能な帯電電荷低減装置を、できるだけリーズナブルに、かつ、小型化も可能な形態で提供する。【解決手段】本発明の帯電電荷低減装置1は、本体部10と、本体部10から延出する導線部20とを備える。本体部10は、放射性物質を含有する天然鉱石を含む放射線発生層11と、酸化還元電位が0V以下の金属又はその合金を含む第1金属層12と、0℃における体積電気抵抗率が4.7μΩ・cm以下の金属又はその合金を含む第2金属層13とを有する。導線部20は、第2金属層13から延出し、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な低減装置側接続部(先端20A)を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、帯電電荷低減装置及び部材に関する。
現代の日常生活を営むにあたり、電子機器及び電気機器の存在は、必要不可欠である。
電子機器とは、電子工学の技術を応用した電気製品をいい、情報をデジタル処理する機器のほか、映像や音声等を電気的にアナログ処理する機器等も含まれる。電子機器の例として、コンピュータ、テレビ、ディスプレイ、音響機器、カーナビゲーションシステム、携帯電話端末、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム機、CDプレイヤー、DVDプレイヤー、デジタルカメラ、電子手帳、電子辞書、電卓、ハードディスクレコーダー、ビデオカメラ、プリンター、ラジオ等が挙げられる。
電気機器とは、電気を使っている機器一般をいい、例えば、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、電気ポット、照明器具、電子レンジ等が挙げられる。
ところで、電子機器及び電気機器に用いられる電子部品の軽量化、小型化が進み、電子部品に静電気が帯電したときの影響が大きくなっている。
例えば、パーソナルコンピュータを長時間使い続けると、電子部品に静電気が帯電し、コンピュータの電源が入りづらくなったり、コンピュータの動作が不安定になることがある。また、場合によっては、電子部品が静電気によって破壊される静電破壊と言う現象が生じ、コンピュータが誤動作したり、起動しなくなることもあり得る。
また、例えば、音響機器であるスピーカが帯電状態にあると、音の再現性に影響し、音質低下を及ぼすことも知られている。
そこで、電子機器及び電気機器に用いられる電子部品の帯電を防止する手法が研究され、種々の手法が提案されている。
例えば、特許文献1では、電子部品を実装する基板と、該基板に接続され、グランド端子を有する第1電子部品を収容する筐体であって、該筺体には外部に通じる貫通孔の開設された筺体を有する携帯電子機器において、前記第1電子部品は、グランド端子と電気的に接続される露出した導電部を有しており、該導電部は少なくとも一部が前記貫通孔と対向し、他の電子部品よりも前記貫通孔に接近して配備されることが提案されている。この携帯電子機器によれば、帯電体からの放電により、筐体の貫通孔に向けて放電が生じたとしても、グランド端子を有する第1電子部品を貫通孔に面して近接して配置しているから、静電気は第1電子部品のグランド端子に放電されて、グランドに逃げる。従って、チップ等の他の電子部品に静電気が放電されて静電破壊されることを防止できる。
また、特許文献2では、信号グランドとシャーシグランドとの間に設けられた静電気対策用のコンデンサを備えた静電気対策回路において、前記コンデンサと信号グランド又はシャーシグランドとの間に、相互に順方向が逆向きとなるように並列に接続され、所定の静電容量を有する2つの整流素子を具備することが提案されている。この静電気対策回路によれば、信号グランドには、外部端子等を介して静電気が印加される場合がある。その場合、印加された静電気パルスの高周波成分は、逆向きの2つの整流素子によって妨げられることなく、従来と同様に静電気対策用のコンデンサを経由して、シャーシグランドへ逃がすことができる。一方、静電気対策回路を経由するグラウンドループが形成される場合、グランドループは、所定の容量を有する2つの整流素子を経由する。このため、各整流素子の容量を小さなものとすることにより、発生し得るグランドループ電流の周波数を、グラウンドループが静電気対策用コンデンサのみを経由する場合よりもかなり高い超高周波数のものに限定することができる。したがって、たとえば、オーディオ信号に影響を与えるような比較的低い周波数のグランドループ電流の発生を阻止し、グラウンドループ電流の影響を事実上、排除することができる。
しかしながら、特許文献1に記載の携帯電子機器、特許文献2に記載の静電気対策回路は、いずれも、帯電電荷の低減には有効であるものの、機器それ自体の構造を特定の構造にするものであり、購入済みの機器にユーザが後付けで取り付けられる対策ではない。そこで、購入済みの機器を改造することなく、ユーザが後付けで実施できる手法を提供することが望ましい。
ユーザが後付けで実施できる手法として、ユーザが、水道の蛇口等、金属部分に触れてから電子機器あるいは電気機器を取り扱うことが挙げられる。より望ましくは、ユーザが手洗いしてから電子機器あるいは電気機器を取り扱うことが挙げられる。
また、特許文献3では、酸化亜鉛バリスター素子を介して対面して配置された第1の導電体片及び第2の導電体片、並びに、第一の導電体片に一端が電気的に接触接続され、第2の導電対片に他端が電気的に接触接続された状態に構成され、静電気帯電体を第1の導電体片に接触させることによって第1の導電体片及び第2の導電体片に静電誘導された電荷が、誘電分極によって第1の導電体片及び第2の導電体片が接地されていない状態で、酸化亜鉛バリスター素子によって放電吸収される静電気除去具(いわゆる「静電気除去ブレスレット」)が提案されている。
また、特許文献4では、人体からの接触を受ける接触部と、一端が前記接触部と電気的に接続し、他端が基準電位部と電気的に接続する抵抗体部と、前記接触部から絶縁され、前記接触部の電位を検出するアンテナ部と、前記アンテナ部で検出した電位を報知する報知手段と、を具備したことを特徴とする静電気除去装置(いわゆる「静電気除去シート」が提案されている。
特開2013−026973号公報 特開2006−173311号公報 特開2014−063731号公報 特開2015−011957号公報
しかしながら、ユーザが、電子機器あるいは電気機器の取扱い前に、毎回、水道の蛇口等に手を触れたり、手を洗ったりすることは、面倒なことであるし、ユーザにとって忘れがちなことである。そのため、確実な対策であるとはいえない。
また、特許文献3に記載のように、いわゆる「静電気除去ブレスレット」を嵌めることについてもまた、ユーザが常に身に付けておく必要があり、ユーザにとって煩わしい。
また、特許文献4に記載のように、いわゆる「静電気除去シート」を用いることについてもまた、ユーザに対して、電子機器あるいは電気機器の取扱い前に、「静電気除去シート」に手を触れることを求めるものであり、ユーザにとって面倒なことである。また、ヒトの接触に由来する電子機器及び電気機器への帯電を防止できるものの、他に由来する電子機器及び電気機器への帯電を防止できるものではない。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、購入済みの機器にユーザが後付けで実践でき、電子機器等の使用毎にユーザに何らかの作業を求めるものでなく、ヒトの接触由来だけでなく、他の由来に起因する帯電についても防止可能な帯電電荷低減装置を、できるだけリーズナブルに、かつ、小型化も可能な形態で提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した結果、本体部の内部の構造を特別な構造にすることで、上記の目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的に、本発明は以下のものを提供する。
本発明は、本体部と、前記本体部から延出する導線部とを備え、前記本体部は、放射性物質を含有する天然鉱石を含む放射線発生層と、酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金を含む第1金属層と、0℃における体積電気抵抗率が4.7μΩ・cm以下である金属、又は前記体積電気抵抗率が5μΩ・cm以下である金属の合金を含む第2金属層と、を有し、前記導線部は、前記第2金属層から延出し、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な低減装置側接続部を有する、帯電電荷低減装置である。
また、本発明は、酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金を含む金属層と、放射性物質を含有する天然鉱石と放射線透過性樹脂との混合物を含む放射線発生層とが積層された積層構造であり、前記放射線発生層が発生する放射線量が0.02μSv/h以上0.2μSv/h以下である、帯電電荷低減部材である。
第1の帯電電荷低減装置に関し、ユーザは、低減装置の導線部に設けられた低減装置側接続部を、電子機器又は電気機器と電気的に接続する。この手法は、購入済みの機器にユーザが後付けで実践できる手法である。
電子機器又は電気機器の内部では、静電気がたまり、その静電気が電気的なノイズの原因になる。静電気は、コンピュータのデータの伝送を阻害したり、機械装置を破壊する原因となる。また、静電気は、音響機器の音源の再生時にノイズとして音質を阻害したり、機械装置を破壊する原因となる。
放射線発生層は、放射性物質を含有する天然鉱石を含み、放射線を発生する。この放射線は、第1金属層を構成する酸化還元電位が0V以下の金属等をイオン化させる。そして、このイオン化によって生じる負の電荷が、第2金属層、導線部を経由して、電子機器又は電気機器の各部に送られる。電子機器及び電気機器に設けられる電子部品群は、全体として電気的に接続可能な状態にあるため、本発明の装置と電子機器又は電気機器とを少なくとも一箇所で電気的に接続すれば、負の電荷を、電子機器又は電気機器の各部の様々な箇所に送ることができる。そして、負の電荷が送られることで、電子機器又は電気機器に帯電した正の電荷が低減される。その際、電子機器等の使用毎に、ユーザに何らかの作業を求めるものではない。また、ヒトの接触に由来する電子機器又は電気機器への帯電だけでなく、他の由来に起因する帯電についても低減することが可能である。
これにより、正の電荷の帯電によって低下していた電子機器及び電気機器の性能を回復できる。
そして、第1の帯電電荷低減装置は、電子機器及び電気機器にバッテリーが搭載されていなくてもよく、当該バッテリー等の外部のエネルギーに頼ることがない点で、よりリーズナブルであるとともに、装置の小型化も可能である。
よって、第1の帯電電荷低減装置によると、購入済みの機器にユーザが後付けで実践でき、電子機器等の使用毎にユーザに何らかの作業を求めるものでなく、ヒトの接触由来だけでなく、他の由来に起因する帯電についても防止可能な帯電電荷低減装置を、できるだけリーズナブルに、かつ、小型化も可能な形態で提供することができる。
第2の帯電電荷低減部材に関し、ユーザは、帯電電荷低減部材を、電子機器又は電気機器の電子部品群が収容された筐体に取り付ける。取り付けの際、金属層が筐体の表面に接するように取り付けてもよいし、放射線発生層が筐体の表面に接するように取り付けてもよい。この手法は、購入済みの機器にユーザが後付けで実践できる手法である。
放射線発生層は、放射性物質を含有する天然鉱石を含み、放射線を発生する。この放射線は、金属層を構成する酸化還元電位が0V以下の金属等をイオン化させる。そして、このイオン化によって生じる負の電荷が、電子機器又は電気機器に帯電した正の電荷を低減する。その際、電子機器等の使用毎に、ユーザに何らかの作業を求めるものではない。また、ヒトの接触に由来する電子機器又は電気機器への帯電だけでなく、他の由来に起因する帯電についても低減することが可能である。
これにより、正の電荷の帯電によって低下していた電子機器及び電気機器の性能を回復できる。
そして、第2の帯電電荷低減部材は、電子機器及び電気機器にバッテリーが搭載されていなくてもよく、当該バッテリー等の外部のエネルギーに頼ることがない点で、よりリーズナブルであるとともに、装置の小型化も可能である。
よって、第2の帯電電荷低減部材によると、購入済みの機器にユーザが後付けで実践でき、電子機器等の使用毎にユーザに何らかの作業を求めるものでなく、ヒトの接触由来だけでなく、他の由来に起因する帯電についても防止可能な帯電電荷低減部材を、できるだけリーズナブルに、かつ、小型化も可能な形態で提供することができる。
本発明の第1の実施形態の帯電電荷低減装置1を説明するための概略模式図である。 第1の実施形態に関する第1の変形例の帯電電荷低減装置1’を説明するための概略模式図である。 第1の実施形態に関する第2の変形例の帯電電荷低減装置1’’を説明するための概略模式図である。 第1の実施形態に関する第3の変形例の帯電電荷低減装置1’’’を説明するための概略模式図である。 第1の実施形態に関する第4の変形例の帯電電荷低減装置1’’’’を説明するための概略模式図である。 第1の実施形態に関する第5の変形例の帯電電荷低減装置1’’’’’を説明するための概略模式図である。 本発明の第2の実施形態の帯電電荷低減装置101を説明するための概略模式図である。 実施例及び比較例で得た音楽データを3D周波数解析した結果である。 実施例及び比較例で得た音楽データから再生した音楽の波形を比較した結果である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、詳細に説明するが、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
<<第1の実施形態>>
<帯電電荷低減装置>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る帯電電荷低減装置1を説明するための概略模式図である。帯電電荷低減装置1は、本体部10と、この本体部10から延出する導線部20とを備える。
〔本体部10〕
本体部10は、少なくとも、放射線発生層11と、第1金属層12と、第2金属層13とを有する。
また、必須ではないが、放射線発生層11の表面(一方の面)には、第1磁石14Aが設けられ、第2金属層13の裏面(他方の面)には、第2磁石14Bが設けられることが好ましい。これらの部材(放射線発生層11、第1金属層12、第2金属層13、第1磁石14A、第2磁石14B)は、いずれも収容体15に収容されている。
[放射線発生層11]
放射線発生層11は、放射性物質を含有する天然鉱石を含む。
天然鉱石は、放射性物質を含有する材料であれば、特に限定されず、モナザイト(モナズ石)、ラジウム鉱石、リン鉱石、コロンバイト、タンタライト、ストロベライト、パイロクロール、バストネサイト、セリウムコンセントレート、ジルコン、ゴム石、デービド鉱、ブランネル石、センウラン鉱(ピッチブレンド)、ニンギョウ石、リンカイウラン石、カルノー石、ツャムン石、メタチャムン石、チャヤームン鉱、シュレーキンゲル鉱、ジルケル鉱、ゼノタイム、トロゴム石、オーエル石、バクハン石、カツレン石、タングステン鉱、ホウトリウム石、ブロッカイト、ウラノフェン、リンドウウラン石、コフィン石、ウラントール石、ウランホウトリウム鉱、トール石、及びフランセビル石等が挙げられる。
第1金属層12を構成する金属等をより好適にイオン化させるため、放射線発生層11によって発生される放射線量の下限は、0.02μSv/h以上であることが好ましく、0.05μSv/h以上であることがより好ましく、0.1μSv/h以上であることが特に好ましい。
放射線発生層11によって発生される放射線量の上限は、0.2μSv/h以下であることが好ましく、0.15μSv/h以下であることがより好ましく、0.1μSv/h以下であることが特に好ましい。放射線量の上限を規定することで、放射線を利用することの安全性をよりいっそう高めることができる。
また、放射線発生源に相当する天然鉱石の使用量を抑えられることから、鉱物資源の有効利用、コストダウンにもつながる。
なお、本実施形態において、放射線量の値は、NaIシンチレーション式サーベイメータを用いたときのバックグラウンド(放射線発生層11に天然鉱石が含まれていないときの線量)を含む値であるものとする。
天然鉱石の含有量の下限は、装置に内在する、活性化の対象となる物質を活性化させるのに十分な量の放射線を発生させることができれば、特に限定されない。天然鉱石の含有量の下限は、放射線発生層11を構成する材料100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましく、1質量部以上であることが特に好ましい。
天然鉱石の含有量の上限は、放射線発生層11によって発生される放射線量を0.2μSv/h以下にすることができれば、特に限定されない。天然鉱石の含有量の上限は、放射線発生層11を構成する材料100質量部に対して、90質量部以下であることが好ましく、85質量部以下であることがより好ましく、80質量部以下であることが特に好ましい。
放射線発生層11の厚さの下限は、装置に内在する、活性化の対象となる物質を活性化させるのに十分な量の放射線を発生させることができれば、特に限定されない。放射線発生層11の厚さの下限は、0.01mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることがより好ましく、0.1mm以上であることが特に好ましい。
放射線発生層11の厚さの上限は、特に限定されない。放射線発生層11の厚さの上限は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることが特に好ましい。
放射線発生層11は、上記天然鉱石と、樹脂との混合物である樹脂組成物であることが好ましい。
樹脂の種類は、特に限定されるものでない。樹脂として、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂から選択された組み合わせによる共重合体が挙げられる。
なお、放射線発生層11において、本実施形態に記載の発明に影響を及ぼさない範囲で、一般に広く用いられる添加剤が含まれていてもよい。添加剤として、粘度調整剤、加工助剤、安定剤、難燃剤、防災剤、老化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、着色剤、発泡剤等が挙げられる。
必須ではないが、放射線発生層11において、酸化還元電位が−1.5V以上0V以下の金属の粉体、又は酸化還元電位が−1.5V以上0V以下の金属の合金の粉体であって、合金としての酸化還元電位が−1.5V以上0V以下である合金の粉体が含まれていることが好ましい。このような金属又は合金の粉体が放射線発生層11に含まれていることで、放射線発生層11で発生した放射線が金属又は合金の粉体に衝突して乱反射を引き起こし、放射線が第1金属層12に向けられたときに、第1金属層12に対して特定の入射角及び反射角で反射する放射線の量が増え、結果として物質のよりいっそうの活性化に繋がり得ると考えられる。
以下で説明するとおり、放射線発生層11を調製する際の金属又は合金の粉体の取扱いを容易にするため、放射線発生層11に含まれる金属又は合金の粉体の酸化還元電位は、−1.0V以上であることがより好ましく、−0.75V以上であることがさらに好ましく、−0.5V以上であることがよりさらに好ましく、−0.4V以上であることが特に好ましい。
ところで、放射線発生層11で発生した放射線の乱反射を促すためには、放射線発生層11に含まれる金属又は合金の粉体の粒子径は、できるだけ小さい方が好ましい。他方、粒子径が小さいほど金属又は合金の表面積が大きくなり、結果として、金属又は合金の自然発火を防ぐための対策を要することになる。金属又は合金の粉末の取扱いを容易にするため、放射線発生層11において、金属又は合金の粉体に関し、酸化還元電位が−1.5V未満の粉体は、実質的に含まれていないことが好ましい。そして、酸化還元電位が−1.0V未満の粉体は、実質的に含まれていないことがより好ましく、酸化還元電位が−0.75V未満の粉体は、実質的に含まれていないことがさらに好ましく、酸化還元電位が−0.5V未満の粉体は、実質的に含まれていないことがよりさらに好ましく、酸化還元電位が−0.4V未満の粉体は、実質的に含まれていないことが特に好ましい。
なお、本実施形態において、「実質的に含まれていない」とは、樹脂組成物を調製する際に、上記金属又は上記合金の粉体が自然発火し、調製装置をはじめとした周囲環境に影響を及ぼすリスクを伴う量をいうものとする。
[第1金属層12]
第1金属層12は、酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金であって、合金としての酸化還元電位が0V以下である合金を含んで構成される。第1金属層12を構成する材料が特定の材料であることから、放射線発生層11によって発生される放射線量が0.02μSv/h以上0.2μSv/h以下と、極めて低いにも関わらず、放射線発生層11で発生する放射線によって、第1金属層12を構成する金属等を好適にイオン化させることができ、そのイオン化によって生じる負の電荷を車両の各部に送ることで、車両に帯電した正の電荷を好適に低減できると考えられる。
酸化還元電位が0V以下の金属として、リチウム(−3.045V)、セシウム(−2.923V)、ルビジウム(−2.924V)、カリウム(−2.925V)、バリウム(−2.92V)、ストロンチウム(−2.89V)、カルシウム(−2.84V)、ナトリウム(−2.714V)、マグネシウム(−2.356V)、トリウム(−1.90V)、ベリリウム(−1.85V)、アルミニウム(−1.676V)、チタン(−1.63V)、ジルコニウム(−1.534V)、マンガン(−1.18V)、タンタル(−0.81V)、亜鉛(−0.7626V)、クロム(−0.74V)、鉄(−0.44V)、カドミウム(−0.4025V)、コバルト(−0.277V)、ニッケル(−0.257V)、スズ(−0.1375V)、鉛(−0.1263V)等が挙げられる。
負の電荷をより好適に生成させるため、第1金属層12を構成する金属又は合金の酸化還元電位は、−0.4V以下であることが好ましく、−1.0V以下であることがより好ましく、−1.5V以下であることがさらに好ましく、−2.0V以下であることがよりさらに好ましく、−2.5V以下であることが特に好ましい。
本実施形態において、第1金属層12は、板状又は箔状であることが好ましい。板状又は箔状であることから、粉体状に比べて表面積が小さい。その結果、粉体状に比べて金属又は合金が自然発火しづらいため、酸化還元電位が低い金属又は合金であっても、比較的容易に取り扱うことができる。
他方、酸化還元電位が0Vを超える金属では、放射線発生層11によって発生される放射線量を0.2μSv/hよりも高くしないと、負の電荷を好適に生成できないため、好ましくない。
第1金属層12の厚さの下限は、第1金属層12のイオン化によって負の電荷を好適に生成できる程度であれば、特に限定されない。第1金属層12の厚さの下限は、0.01mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることがより好ましく、0.1mm以上であることがさらに好ましい。
第1金属層12の厚さの上限は、特に限定されない。第1金属層12の厚さの上限は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることが特に好ましい。
[第2金属層13]
第2金属層13は、0℃における体積電気抵抗率が5μΩ・cm以下である金属、又はその金属の合金であって、合金としての0℃における体積電気抵抗率が5μΩ・cm以下である合金を含んで構成される。
第2金属層13を構成する金属又は合金は、第1金属層を構成する金属又は合金の導電性よりも高い導電性を有することが好ましい。中でも、第1金属層11を構成する金属等のイオン化によって生成した負の電荷を、第2金属層13、導線部20を経由して、より好適に車両の各部に送ることができるようにするため、第2金属層13を構成する金属又は合金は、導電性が高ければ高いほど好ましい。
導電性の高さを示す指標として、0℃における体積電気抵抗率が挙げられる。そして、導電性が高い金属として、銀(Ag,体積電気抵抗率:1.5μΩ・cm)、銅(Cu,体積電気抵抗率:1.6μΩ・cm)、金(Au,体積電気抵抗率:2.1μΩ・cm)、アルミニウム(Al,体積電気抵抗率:2.5μΩ・cm)、ベリリウム(Be,体積電気抵抗率:2.8μΩ・cm)、カルシウム(Ca,体積電気抵抗率:3.2μΩ・cm)、マグネシウム(Mg,体積電気抵抗率:3.9μΩ・cm)、ナトリウム(Na,体積電気抵抗率:4.2μΩ・cm)、ロジウム(Rh,体積電気抵抗率:4.3μΩ・cm)、イリジウム(Ir,体積電気抵抗率:4.7μΩ・cm)等が挙げられる。
中でも、より高い導電性を有し、第1金属層11を構成する金属等のイオン化によって生成した負の電荷を、より好適に車両の各部に送ることができることから、第2金属層13を構成する金属又は合金の0℃における体積電気抵抗率は、4μΩ・cmであることがより好ましく、3μΩ・cm以下であることがさらに好ましく、2.5μΩ・cm以下であることがよりさらに好ましく、2μΩ・cm以下であることが特に好ましい。
第2金属層13の厚さの下限は、第1金属層11を構成する金属等のイオン化によって生成した負の電荷を、第2金属層13、導線部20を経由して、より好適に車両の各部に送ることができる程度であれば、特に限定されない。第2金属層13の厚さの下限は、0.01mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることがより好ましく、0.1mm以上であることがさらに好ましい。
第2金属層13の厚さの上限は、特に限定されない。第2金属層13の厚さの上限は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることが特に好ましい。
[第1磁石14A及び第2磁石14B]
必須ではないが、放射線発生層11の表面(一方の面)には、第1磁石14Aが設けられ、第2金属層13の裏面(他方の面)には、第2磁石14Bが設けられることが好ましい。そして、第1磁石14Aと第2磁石14Bとは、同じ極どうしで向かい合っている。
第1磁石14Aと第2磁石14Bとは、同じ極どうしで向かい合っていることから、磁力反発作用が生じる。この磁力反発作用により、本体部10の内部にある静電気の除去能力をより高めることができる。
第1磁石14A及び第2磁石14Bの種類は特に限定されないが、メンテナンスフリーであることから、第1磁石14A及び第2磁石14Bは、いずれも永久磁石であることが好ましい。
なお、図1では、第1磁石14Aと第2磁石14BとがN極どうしで向かい合っているが、これに限られるものではない。第1磁石14Aと第2磁石14Bとは、同じ極どうしで向かい合っていれば足りるが、磁力線がN極からS極に向かって流れていることから、より効率よく磁力を利用するためには、N極どうしで向かい合っているほうがより好ましい。
[収容体15]
放射線発生層11、第1金属層12、第2金属層13、第1磁石14A、第2磁石14B)は、いずれも収容体15に収容されている。収容体の材質は、特に限定されない。
〔導線部20〕
導線部20は、第2金属層13から延出する。そして、導線部20の先端20Aは、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な低減装置側接続部として機能する。
本実施形態において、電子機器とは、電子工学の技術を応用した電気製品をいい、情報をデジタル処理する機器のほか、映像や音声等を電気的にアナログ処理する機器等も含まれる。電子機器の例として、コンピュータ、テレビ、ディスプレイ、音響機器、カーナビゲーションシステム、携帯電話端末、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム機、CDプレイヤー、DVDプレイヤー、デジタルカメラ、電子手帳、電子辞書、電卓、ハードディスクレコーダー、ビデオカメラ、プリンター、ラジオ等が挙げられる。
また、電気機器とは、電気を使っている機器一般をいい、例えば、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、電気ポット、照明器具、電子レンジ等が挙げられる。
上記低減装置側接続部の形状は、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能である範囲において特に限定されない。図1にあるようにU字型の形状であってもよい。また、対象となる機器がパーソナルコンピュータである場合、低減装置側接続部の形状は、コンピュータに設けられたUSB端子と嵌合可能な形状であってもよい。また、対象となる機器が音響機器である場合、低減装置側接続部の形状は、音響機器に設けられた円筒状の穴と嵌合可能なピン端子型の形状であってもよい。
他方、導線部20の先端20Aを接続できない箇所として、バッテリーのプラス端子のが挙げられる。また、導線部20の先端20Aは、プラス端子と直接接続されている金属部分にも接続できない。
本実施形態において、ユーザは、帯電電荷低減装置1の導線部20の先端20Aを、車両内に設けられたバッテリーのマイナス端子と、バッテリーのプラス端子等を除いた車両内の電気的に接続可能な接続部との少なくとも1以上と電気的に接続する。この手法は、購入済みの機器にユーザが後付けで実践できる手法である。
放射線発生層11は、放射性物質を含有する天然鉱石を含み、放射線を発生する。この放射線は、第1金属層12を構成する酸化還元電位が0V以下の金属等をイオン化させる。そして、このイオン化によって生じる負の電荷が、第2金属層13、導線部20を経由して、電子機器又は電気機器の各部に送られる。電子機器及び電気機器に設けられる電子部品群は、全体として電気的に接続可能な状態にあるため、本実施形態の帯電電荷低減装置1と電子機器又は電気機器とを少なくとも一箇所で電気的に接続すれば、負の電荷を、電子機器又は電気機器の各部の様々な箇所に送ることができる。そして、負の電荷が送られることで、電子機器又は電気機器に帯電した正の電荷が低減される。その際、電子機器等の使用毎に、ユーザに何らかの作業を求めるものではない。また、ヒトの接触に由来する電子機器又は電気機器への帯電だけでなく、他の由来に起因する帯電についても低減することが可能である。
これにより、正の電荷の帯電によって低下していた電子機器及び電気機器の性能を回復できる。
例えば、電子機器がパーソナルコンピュータである場合、コンピュータの電源が入りづらくなったり、コンピュータの動作が不安定になることを防止できる。また、コンピュータの起動時間を短縮することができる。また、電子部品が静電気によって破壊される静電破壊と言う現象が生じ、コンピュータが誤動作したり、起動しなくなることを防止できる。
また、例えば、電子機器が音響機器である場合、スピーカでの音の再現性が高まり、音質を高めることができる。
そして、帯電電荷低減装置1は、電子機器及び電気機器にバッテリーが搭載されていなくてもよく、当該バッテリー等の外部のエネルギーに頼ることがない点で、よりリーズナブルであるとともに、装置の小型化も可能である。
よって、本実施形態に記載の発明によると、購入済みの機器にユーザが後付けで実践でき、電子機器等の使用毎にユーザに何らかの作業を求めるものでなく、ヒトの接触由来だけでなく、他の由来に起因する帯電についても防止可能な帯電電荷低減装置1を、できるだけリーズナブルに、かつ、小型化も可能な形態で提供することができる。
なお、本実施形態に記載の帯電電荷低減装置1に係る発明を実施することと、従来公知の他の手法(例えば、帯電防止のための特殊構造を有する機器を使用すること、機器使用前にユーザが手洗いすること、いわゆる静電気除去ブレスレットや静電気除去シートを使用すること)の実施を併用することもまた、本発明の技術的範囲に含まれる。
また、第1の実施形態には、少なくとも以下の発明が開示されている。
(1)本体部と、前記本体部から延出する導線部とを備え、
前記本体部は、
放射性物質を含有する天然鉱石を含む放射線発生層と、
酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金を含む第1金属層と、
0℃における体積電気抵抗率が4.7μΩ・cm以下である金属、又は前記体積電気抵抗率が5μΩ・cm以下である金属の合金を含む第2金属層と、
を有し、
前記導線部は、前記第2金属層から延出し、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な低減装置側接続部を有する、帯電電荷低減装置。
(2)前記放射線発生層が発生する放射線量は、0.02μSv/h以上0.2μSv/h以下である、(1)に記載の帯電電荷低減装置。
(3)前記放射線発生層の表面には、第1磁石が設けられ、
前記第2金属層の裏面には、第2磁石が設けられ、
前記第1磁石と前記第2磁石とは、同じ極どうしで向かい合っている、(1)又は(2)に記載の帯電電荷低減装置。
(4)前記低減装置側接続部の数は、1つであり、
前記低減装置側接続部は、前記電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な1又は複数の機器側接続部のうちの1つと連結可能である、(1)から(3)のいずれかに記載の帯電電荷低減装置。
<第1の実施形態についての変形例>
ところで、本実施形態では、低減装置側接続部として機能する導線部20の先端20Aの数は、1つであり、低減装置側接続部は、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な1又は複数の機器側接続部のうちの1つと連結可能である。
他方で、図2に示すように、導線部20を、電子機器又は電気機器の複数箇所と電気的に接続可能にしてもよい。そうすることで、帯電電荷低減装置1で発生した電子を、電子機器又は電気機器の複数箇所に直接送りこむことができ、帯電電荷のより高い低減効果を期待できる。
また、図3、図4に示すように、放射線発生層11と、第1金属層12と、第2金属層13との組合せを、収容体15の内部に複数収容させてもよい。そうすることで、帯電電荷低減装置1で発生する電子の量を増やすことができ、結果として、帯電電荷のより高い低減効果を期待できる。
また、図1から図4において、各部の順序は、一方の面から、放射線発生層11、第1金属層12、第2金属層13の順に配置されていたが、これに限るものではない。図5に示すように、放射線発生層11と第1金属層12との順序が逆で、一方の面から、第1金属層12、放射線発生層11、第2金属層13の順に配置されていてもよい。また、図6に示すように、一方の面から、第1金属層12、放射線発生層11、第2金属層13、放射線発生層11、第1金属層12の順に配置されていてもよい。
本実施形態に記載の装置は、放射線発生層11に含まれる放射性物質と、第1金属層12を構成する金属又は合金との組み合わせでエネルギーを出し、第2金属層13を構成する金属又は合金を活性化させ、電子を電子機器又は電気機器の内部に送りこむものであり、エネルギーに指向性があるわけではない。そのため、放射線発生層11と第1金属層12との順序は、特に限定されない。
<<第2の実施形態>>
以下では、本発明の第2の実施形態について説明する。
<帯電電荷低減装置>
図7は、第2の実施形態の帯電電荷低減部材101を説明するための概略模式図である。帯電電荷低減部材101は、少なくとも、金属層111と、放射線発生層112とを備える。
帯電電荷低減部材101は、可撓性であることが好ましい。可撓性であると、帯電電荷低減部材101を装着する箇所の表面が曲面であっても、帯電電荷低減部材101を装着する箇所の表面に密着するように帯電電荷低減部材101を取り付けることができる。
〔金属層111〕
金属層111は、酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金であって、合金としての酸化還元電位が0V以下である合金を含んで構成される。金属層111を構成する材料が特定の材料であることから、放射線発生層112によって発生される放射線量が0.02μSv/h以上0.2μSv/h以下と、極めて低いにも関わらず、放射線発生層112で発生する放射線によって、金属層111を構成する金属等を好適にイオン化させることができ、そのイオン化によって生じる負の電荷を電子機器又は電気機器の各部に送ることで、電子機器又は電気機器に帯電した正の電荷を好適に低減できると考えられる。
酸化還元電位が0V以下の金属として、リチウム(−3.045V)、セシウム(−2.923V)、ルビジウム(−2.924V)、カリウム(−2.925V)、バリウム(−2.92V)、ストロンチウム(−2.89V)、カルシウム(−2.84V)、ナトリウム(−2.714V)、マグネシウム(−2.356V)、トリウム(−1.90V)、ベリリウム(−1.85V)、アルミニウム(−1.676V)、チタン(−1.63V)、ジルコニウム(−1.534V)、マンガン(−1.18V)、タンタル(−0.81V)、亜鉛(−0.7626V)、クロム(−0.74V)、鉄(−0.44V)、カドミウム(−0.4025V)、コバルト(−0.277V)、ニッケル(−0.257V)、スズ(−0.1375V)、鉛(−0.1263V)等が挙げられる。
負の電荷をより好適に生成させるため、金属層111を構成する金属又は合金の酸化還元電位は、−0.4V以下であることが好ましく、−1.0V以下であることがより好ましく、−1.5V以下であることがさらに好ましく、−2.0V以下であることがよりさらに好ましく、−2.5V以下であることが特に好ましい。
本実施形態において、金属層111は、板状又は箔状であることが好ましい。板状又は箔状であることから、粉体状に比べて表面積が小さい。その結果、粉体状に比べて金属又は合金が自然発火しづらいため、酸化還元電位が低い金属又は合金であっても、比較的容易に取り扱うことができる。
他方、酸化還元電位が0Vを超える金属では、放射線発生層112によって発生される放射線量を0.2μSv/hよりも高くしないと、負の電荷を好適に生成できないため、好ましくない。
金属層111の厚さの下限は、金属層111のイオン化によって負の電荷を好適に生成できる程度であれば、特に限定されない。金属層111の厚さの下限は、0.01mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることがより好ましく、0.1mm以上であることがさらに好ましい。
金属層111の厚さの上限は、特に限定されない。金属層111の厚さの上限は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることが特に好ましい。
〔放射線発生層112〕
放射線発生層112は、放射性物質を含有する天然鉱石を含む。
天然鉱石は、放射性物質を含有する材料であれば、特に限定されず、モナザイト(モナズ石)、ラジウム鉱石、リン鉱石、コロンバイト、タンタライト、ストロベライト、パイロクロール、バストネサイト、セリウムコンセントレート、ジルコン、ゴム石、デービド鉱、ブランネル石、センウラン鉱(ピッチブレンド)、ニンギョウ石、リンカイウラン石、カルノー石、ツャムン石、メタチャムン石、チャヤームン鉱、シュレーキンゲル鉱、ジルケル鉱、ゼノタイム、トロゴム石、オーエル石、バクハン石、カツレン石、タングステン鉱、ホウトリウム石、ブロッカイト、ウラノフェン、リンドウウラン石、コフィン石、ウラントール石、ウランホウトリウム鉱、トール石、及びフランセビル石等が挙げられる。
金属層111を構成する金属等をより好適にイオン化させるため、放射線発生層112によって発生される放射線量の下限は、0.02μSv/h以上であることが好ましく、0.05μSv/h以上であることがより好ましく、0.1μSv/h以上であることが特に好ましい。
放射線発生層112によって発生される放射線量の上限は、0.2μSv/h以下であることが好ましく、0.15μSv/h以下であることがより好ましく、0.1μSv/h以下であることが特に好ましい。放射線量の上限を規定することで、放射線を利用することの安全性をよりいっそう高めることができる。
また、放射線発生源に相当する天然鉱石の使用量を抑えられることから、鉱物資源の有効利用、コストダウンにもつながる。
なお、本実施形態において、放射線量の値は、NaIシンチレーション式サーベイメータを用いたときのバックグラウンド(放射線発生層112に天然鉱石が含まれていないときの線量)を含む値であるものとする。
天然鉱石の含有量の下限は、装置に内在する、活性化の対象となる物質を活性化させるのに十分な量の放射線を発生させることができれば、特に限定されない。天然鉱石の含有量の下限は、放射線発生層112を構成する材料100質量部に対して、0.01質量部以上であることが好ましく、0.1質量部以上であることがより好ましく、1質量部以上であることが特に好ましい。
天然鉱石の含有量の上限は、放射線発生層112によって発生される放射線量を0.2μSv/h以下にすることができれば、特に限定されない。天然鉱石の含有量の上限は、放射線発生層112を構成する材料100質量部に対して、90質量部以下であることが好ましく、85質量部以下であることがより好ましく、80質量部以下であることが特に好ましい。
放射線発生層112の厚さの下限は、装置に内在する、活性化の対象となる物質を活性化させるのに十分な量の放射線を発生させることができれば、特に限定されない。放射線発生層112の厚さの下限は、0.01mm以上であることが好ましく、0.05mm以上であることがより好ましく、0.1mm以上であることが特に好ましい。
放射線発生層112の厚さの上限は、特に限定されない。放射線発生層112の厚さの上限は、10mm以下であることが好ましく、5mm以下であることがより好ましく、1mm以下であることが特に好ましい。
放射線発生層112は、上記天然鉱石と、樹脂との混合物である樹脂組成物であることが好ましい。
樹脂の種類は、特に限定されるものでない。樹脂として、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリオレフィン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、及びこれらの樹脂から選択された組み合わせによる共重合体が挙げられる。中でも、可撓性に優れることから、樹脂は、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂であることが好ましい。
なお、放射線発生層112において、本実施形態に記載の発明に影響を及ぼさない範囲で、一般に広く用いられる添加剤が含まれていてもよい。添加剤として、粘度調整剤、加工助剤、安定剤、難燃剤、防災剤、老化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、充填剤、着色剤、発泡剤等が挙げられる。
必須ではないが、放射線発生層112において、酸化還元電位が−1.5V以上0V以下の金属の粉体、又は酸化還元電位が−1.5V以上0V以下の金属の合金の粉体であって、合金としての酸化還元電位が−1.5V以上0V以下である合金の粉体が含まれていることが好ましい。このような金属又は合金の粉体が放射線発生層112に含まれていることで、放射線発生層112で発生した放射線が金属又は合金の粉体に衝突して乱反射を引き起こし、放射線が金属層111に向けられたときに、金属層111に対して特定の入射角及び反射角で反射する放射線の量が増え、結果として物質のよりいっそうの活性化に繋がり得ると考えられる。
以下で説明するとおり、放射線発生層112を調製する際の金属又は合金の粉体の取扱いを容易にするため、放射線発生層112に含まれる金属又は合金の粉体の酸化還元電位は、−1.0V以上であることがより好ましく、−0.75V以上であることがさらに好ましく、−0.5V以上であることがよりさらに好ましく、−0.4V以上であることが特に好ましい。
ところで、放射線発生層112で発生した放射線の乱反射を促すためには、放射線発生層112に含まれる金属又は合金の粉体の粒子径は、できるだけ小さい方が好ましい。他方、粒子径が小さいほど金属又は合金の表面積が大きくなり、結果として、金属又は合金の自然発火を防ぐための対策を要することになる。金属又は合金の粉末の取扱いを容易にするため、放射線発生層112において、金属又は合金の粉体に関し、酸化還元電位が−1.5V未満の粉体は、実質的に含まれていないことが好ましい。そして、酸化還元電位が−1.0V未満の粉体は、実質的に含まれていないことがより好ましく、酸化還元電位が−0.75V未満の粉体は、実質的に含まれていないことがさらに好ましく、酸化還元電位が−0.5V未満の粉体は、実質的に含まれていないことがよりさらに好ましく、酸化還元電位が−0.4V未満の粉体は、実質的に含まれていないことが特に好ましい。
なお、本実施形態において、「実質的に含まれていない」とは、樹脂組成物を調製する際に、上記金属又は上記合金の粉体が自然発火し、調製装置をはじめとした周囲環境に影響を及ぼすリスクを伴う量をいうものとする。
〔繰り返し構造であってもよいこと〕
電子機器又は電気機器用の帯電電荷低減部材101は、金属層111と、放射線発生層112とが繰り返された構造であってもよい。すなわち、電子機器又は電気機器用帯電電荷低減部材101は、金属層111、放射線発生層112、金属層111、放射線発生層112、金属層111、放射線発生層112、・・・のように、金属層111と、放射線発生層112とが複数回繰り返された構造であってもよい。
<電子機器又は電気機器>
本実施形態の帯電電荷低減部材101は、設置面に対して絶縁状態に保持されている本体が、機器の動作によって静電気で正に帯電する電子機器又は電気機器に対して好適に用いられる。
第1の実施形態と同様、電子機器とは、電子工学の技術を応用した電気製品をいい、情報をデジタル処理する機器のほか、映像や音声等を電気的にアナログ処理する機器等も含まれる。電子機器の例として、コンピュータ、テレビ、ディスプレイ、音響機器、カーナビゲーションシステム、携帯電話端末、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム機、CDプレイヤー、DVDプレイヤー、デジタルカメラ、電子手帳、電子辞書、電卓、ハードディスクレコーダー、ビデオカメラ、プリンター、ラジオ等が挙げられる。
また、電気機器とは、電気を使っている機器一般をいい、例えば、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、電気ポット、照明器具、電子レンジ等が挙げられる。
ユーザは、帯電電荷低減部材101を、電子機器又は電気機器の電子部品群が収容された筐体に取り付ける。取り付けの際、金属層111が筐体の表面に接するように取り付けてもよいし、放射線発生層112が筐体の表面に接するように取り付けてもよい。この手法は、購入済みの機器にユーザが後付けで実践できる手法である。
放射線発生層112は、放射性物質を含有する天然鉱石を含み、放射線を発生する。この放射線は、金属層111を構成する酸化還元電位が0V以下の金属等をイオン化させる。そして、このイオン化によって生じる負の電荷が、電子機器又は電気機器に帯電した正の電荷を低減する。その際、電子機器等の使用毎に、ユーザに何らかの作業を求めるものではない。また、ヒトの接触に由来する電子機器又は電気機器への帯電だけでなく、他の由来に起因する帯電についても低減することが可能である。
これにより、正の電荷の帯電によって低下していた電子機器及び電気機器の性能を回復できる。
そして、帯電電荷低減部材101は、電子機器及び電気機器にバッテリーが搭載されていなくてもよく、当該バッテリー等の外部のエネルギーに頼ることがない点で、よりリーズナブルであるとともに、装置の小型化も可能である。
よって、帯電電荷低減部材101によると、購入済みの機器にユーザが後付けで実践でき、電子機器等の使用毎にユーザに何らかの作業を求めるものでなく、ヒトの接触由来だけでなく、他の由来に起因する帯電についても防止可能な帯電電荷低減部材を、できるだけリーズナブルに、かつ、小型化も可能な形態で提供することができる。
なお、第2の実施形態には、少なくとも以下の発明が開示されている。
(1)酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金を含む金属層と、放射性物質を含有する天然鉱石と放射線透過性樹脂との混合物を含む放射線発生層とが積層された積層構造であり、
前記放射線発生層が発生する放射線量は、0.02μSv/h以上0.2μSv/h以下である、帯電電荷低減部材。
(2)前記金属層は、酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金であって、前記合金としての酸化還元電位が0V以下である合金を含む板状又は箔状であり、
前記放射線発生層に含まれる前記混合物は、酸化還元電位が−1.5V以上0V以下の金属の粉体、又は酸化還元電位が−1.5V以上0V以下の金属の合金の粉体であって、合金としての酸化還元電位が−1.5V以上0V以下である合金の粉体をさらに含み、
前記混合物には、酸化還元電位が−1.5V未満の金属の粉体、又は酸化還元電位が−1.5V未満の金属の合金の粉体であって、合金としての酸化還元電位が−1.5V未満である合金の粉体が実質的に含まれていない、(1)に記載の帯電電荷低減部材。
(3)可撓性である、(1)又は(2)に記載の帯電電荷低減部材。
以下、実施例により本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
<実施例及び比較例>
〔実施例〕
CDプレイヤー(製品名:CDP−337ESD,ソニー社製)と、オーディオ編集ソフト(製品名:WAVELAB6及びCUBASE5.1,いずれもSteinberg社製)がインストールされたパーソナルコンピュータとを、アナログケーブルを介して接続した。アナログケーブルのCDOUT側と、PCIN側との二箇所に、図7に示した構成を有する帯電電荷低減部材101を装着させた。
また、パーソナルコンピュータには、オーディオコンバータ(製品名:TAC−2,ZOOM社製)を接続し、パーソナルコンピュータに取り込まれたアナログ音声データのデジタル化を可能にした。
CDプレイヤーにCD(44.1KHz,16Bit,アーティスト:JUJU,タイトル:素直になれたら)をセットし、音楽を再生。再生した音楽データをA/D変換し、変換後のデジタルデータをパーソナルコンピュータの所定の記憶領域に保存した。並行して、音楽をパーソナルコンピュータに接続されたスピーカから出音した。
〔比較例〕
アナログケーブルに帯電電荷低減部材101を取り付けなかったこと以外は、実施例と同じ手法にて、再生した音楽データをパーソナルコンピュータの所定の記憶領域に保存した。
〔評価〕
[評価1]3D周波数解析
実施例及び比較例で得た音楽データのそれぞれについて、3D周波数解析を行った。結果を図8に示す。
両者を比較すると、25Hz〜90Hzの低周波域と、180Hz〜2000Hzの高周波域にて大きく異なることが確認された。これらの波長帯では、実施例のように帯電電荷低減部材101を装着させると、比較例のように帯電電荷低減部材101を装着させない場合に比べて、音が細かく、広く、さらに幅があることが確認された。実施例では、波長帯の全域において、音を細かく吸い上げ、ソリッドな音を提供可能といえる。
とりわけ、44Hz付近での再生開始後70s〜140sの波形を比較すると、実施例のように帯電電荷低減部材101を装着させた音源では、ハッキリと凹凸を見ることができる上、音量もハッキリしている。それに対し、比較例のように帯電電荷低減部材101を装着させない音源では、波形の凹凸がない。
中音域では、実施例のように帯電電荷低減部材101を装着させた音源では、波形の凹凸がやや安定していた。それに対し、比較例のように帯電電荷低減部材101を装着させない音源では、波形の凹凸が実施例に比べて大きかった。ノイズや、不要な大きい動きのある音を制限し、その結果、主旋律やヴォーカルの声の聴き易さに影響するものと思われる。
また、高音域では、実施例のように帯電電荷低減部材101を装着させた音源では、音量及び音質が共に安定し、メリハリのある大小が見受けられる。特に、音源のアクセント部分や、インパクトがある箇所は強く反応し、力強い波形を描く。それに対し、比較例のように帯電電荷低減部材101を装着させない音源では、全体的にシャリシャリと耳障りな波形が多い。
[評価2]波形比較
実施例及び比較例で得た音楽データのそれぞれについて、波形の比較を行った。結果を図9に示す。
図9から、実施例では、比較例に比べて波形のメリハリが大きいことが確認された。音のピークが鋭く集約し、揺れ幅が少ないものと考えられる。
[評価3]リスニング評価
実施例では、高音域が煌びやかで広がりがあり低音域もインパクトが鋭かった。中間域が非常に安定しているため、主旋律やヴォーカルの声が聴きやすく、比較的安定した聴き心地であった。音源の持つダイナミクスやアクセントを忠実かつ大胆に表現する傾向があり、聴き応えが違うため、表現物そのもののイメージも若干変わる。イコライザ等のエフェクト処理をした変化ではなく音源が持つベースの質を高めた様な感覚があり、音質としては非常に良く、ハッキリと聴こえるイメージであった。
機材として使う上では、機器が安定し、忠実に作業が行え、ノイズや、不要な大きい動きのある音を制限してくれるため、機器に優しく、オリジナル音源に忠実な再生が可能となる。また、アナログ機器特有の、接続不安定やトラブルも解消する傾向にある。
以上から、実施例では、音そのものの質の向上と、接続機器の安定化等とを両立できることが確認された。
なお、本実施例では、音響機器を例にしているが、電子機器への帯電状態の改善という点では、本実施例の技術を、パーソナルコンピュータをはじめとした他の電子機器に応用し、電子機器の電源が入りづらくなったり、電子機器の動作が不安定になることを防止することへも応用し得る。また、電子部品が静電気によって破壊される静電破壊と言う現象が生じ、電子機器が誤動作したり、起動しなくなるのを防ぐことへの応用し得る。
1 第1の実施形態に係る帯電電荷低減装置
10 本体部
11 放射線発生層
11 第1金属層
13 第2金属層
14A 第1磁石
14B 第2磁石
15 収容体
20 導線部
101 第2の実施形態に係る帯電電荷低減部材
111 金属層
112 放射線発生層

Claims (5)

  1. 本体部と、前記本体部から延出する導線部とを備え、
    前記本体部は、
    放射性物質を含有する天然鉱石を含む放射線発生層と、
    酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金を含む第1金属層と、
    0℃における体積電気抵抗率が4.7μΩ・cm以下である金属、又は前記体積電気抵抗率が5μΩ・cm以下である金属の合金を含む第2金属層と、
    を有し、
    前記導線部は、前記第2金属層から延出し、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な低減装置側接続部を有し、
    前記低減装置側接続部は、USB端子と篏合可能な形状、又は音響機器に設けられた端子と篏合可能な形状である、帯電電荷低減装置。
  2. 帯電電荷低減装置を用いた帯電電荷低減方法であって、
    前記帯電電荷低減装置は、
    本体部と、前記本体部から延出する導線部とを備え、
    前記本体部は、
    放射性物質を含有する天然鉱石を含む放射線発生層と、
    酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金を含む第1金属層と、
    0℃における体積電気抵抗率が4.7μΩ・cm以下である金属、又は前記体積電気抵抗率が5μΩ・cm以下である金属の合金を含む第2金属層と、
    を有し、
    前記導線部は、前記第2金属層から延出し、電子機器又は電気機器と電気的に接続可能な低減装置側接続部を有し、
    前記低減装置側接続部を、電子機器又は電気機器の電気的に接続可能な部位(車両内の電気的に接続可能な部位を除く)に接続して電子機器又は電気機器への帯電電荷を低減する方法
  3. 前記電子機器は、コンピュータ、テレビ、ディスプレイ、音響機器、携帯電話端末、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム機、CDプレイヤー、DVDプレイヤー、デジタルカメラ、電子手帳、電子辞書、電卓、ハードディスクレコーダー、ビデオカメラ、プリンター、及びラジオから選択される少なくとも1種以上を含み、
    前記電気機器は、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、電気ポット、照明器具、及び電子レンジから選択される少なくとも1種以上を含む、
    請求項2に記載の方法。
  4. 帯電電荷低減部材を用いた帯電電荷低減方法であって、
    前記帯電電荷低減部材は、
    酸化還元電位が0V以下の金属、又は酸化還元電位が0V以下の金属の合金を含む金属層と、放射性物質を含有する天然鉱石と放射線透過性樹脂との混合物を含む放射線発生層とが積層された積層構造であり、
    前記放射線発生層が発生する放射線量は、0.02μSv/h以上0.2μSv/h以下であり、
    前記帯電電荷低減部材を、電子機器又は電気機器の電子部品群が収容された筐体(輸送機関に設けられた筐体を除く)に取り付けて電子機器又は電気機器への帯電電荷を低減する方法
  5. 前記電子機器は、コンピュータ、テレビ、ディスプレイ、音響機器、携帯電話端末、スマートフォン、携帯情報端末(PDA)、ゲーム機、CDプレイヤー、DVDプレイヤー、デジタルカメラ、電子手帳、電子辞書、電卓、ハードディスクレコーダー、ビデオカメラ、プリンター、及びラジオから選択される少なくとも1種以上を含み、
    前記電気機器は、冷蔵庫、洗濯機、掃除機、エアコン、電気ポット、照明器具、及び電子レンジから選択される少なくとも1種以上を含む、
    請求項4に記載の帯電電荷低減方法。
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