JP6621585B2 - フラッタ制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、航空機の翼端部に配置されるフラッタ制御装置に関する。
特許文献1(米国特許第7597285号明細書)には、翼端から発生する誘導抵抗を最小化する翼端付加物が開示されている。特許文献1に記載されている翼端付加物は、検出した主翼の撓みに基づいて翼端付加物の迎角を制御している。
米国特許第7597285号明細書
航空機の翼に生ずるフラッタ限界を向上させて、飛行速度領域を広げる。
以下に、(発明を実施するための形態)で使用される番号を用いて、課題を解決するための手段を説明する。これらの番号は、(特許請求の範囲)の記載と(発明を実施するための形態)との対応関係を明らかにするために付加されたものである。ただし、それらの番号を、(特許請求の範囲)に記載されている発明の技術的範囲の解釈に用いてはならない。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置は、流体中を移動して相対風を受ける翼(14)の翼端部に配置される前方制御翼(22f)と後方制御翼(22r)とを有する。前方制御翼(22f)の前方制御翼風圧中心(CPf)は翼端部の前縁(EL)よりも前方に配置される。また、後方制御翼(22r)の後方制御翼風圧中心(CPr)は翼端部の後縁(ET)よりも後方に配置される。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、前方制御翼(22f)によって生ずる揚力の方向と、後方制御翼(22r)によって生ずる揚力の方向とは、同方向である。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、前方制御翼(22f)は、翼端部の前縁(EL)よりも前方に配置される。後方制御翼(22r)は、翼端部の後縁(ET)よりも後方に配置される。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、翼(14)は、フラッタに至る曲げ振動モードと、フラッタに至る捩じり振動モードとを有し、捩じり振動モードの振動数が翼(14)に作用する動圧の増加に応じて増加するものとする。捩じり振動モードに起因して発生する捩じり変形が元に戻ろうとするトルクの方向と、前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)の風圧中心に発生する揚力による、ねじり振動モードの捩じれ中心回りの動圧トルクの方向とが逆になるように前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)が配置される。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、翼(14)は、フラッタに至る曲げ振動モードと、フラッタに至る捩じり振動モードとを有し、捩じり振動モードの振動数が翼(14)に作用する動圧の増加に応じて減少するものとする。捩じり振動モードに起因して発生する捩じり変形が元に戻ろうとするトルクの方向と、前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)の風圧中心に発生する揚力による、ねじり振動モードの捩じれ中心回りの動圧トルクの方向とが同じなるように前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)が配置される。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、上記フラッタ制御装置は、更に前方支持材(20f)と、後方支持材(20r)とを有する。前方支持材(20f)は、翼端部に配置され、前方制御翼(22f)を支持する。後方支持材(20r)は、翼端部に配置され、後方制御翼(22r)を支持する。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、上記の前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)のうちの少なくとも一方は、翼端部から翼(14)の外側に向かって延出している。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、上記の前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)のうちの少なくとも一方は、翼端部から胴体(12)側に向かって延出している。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)のうちの少なくとも一方の平面形状は、後退翼形状である。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)のうちの少なくとも一方の平面形状は、デルタ翼形状である。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)のうちの少なくとも一方は、複数の制御翼から構成される。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、上記の複数の制御翼は、翼(14)のコード方向(X軸方向)及びスパン方向(Y軸方向)に対して平行に配置される。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、上記の複数の制御翼は、翼(14)のコード方向(X軸方向)に平行であり、複数の制御翼のうちの1つと翼(14)のスパン方向とのなす角は、複数の制御翼のうちの他の1つと翼(14)のスパン方向とのなす角と異なる角度で配置される。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、フラッタ制御装置は、更に前方直動案内部(リニアガイドLG等)と、前方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)とを備える。前方直動案内部(リニアガイドLG等)は、前方支持材(20f)を翼端のコード方向(X軸方向)へ移動可能に案内する。前方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)は、前方支持材(20f)を翼端のコード方向(X軸方向)へ駆動する。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、フラッタ制御装置は、更に後方直動案内部(リニアガイドLG等)と、後方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)とを備える。後方直動案内部(リニアガイドLG等)は、後方支持材(20r)を翼端のコード方向(X軸方向)へ移動可能に案内する。後方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)は、後方支持材(20r)を翼端のコード方向(X軸方向)へ駆動する。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、前方直動駆動部(モータM)及び後方直動駆動部(モータM)のうちの少なくとも一方は、前方制御翼(22f)及び後方制御翼(22r)のうちの少なくとも一方を、翼端部の前縁(EL)又は後縁(ET)に形成されている前方格納部(40f)及び後方格納部(40r)のうちの少なくとも一方に格納する駆動を行う。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、フラッタ制御装置は、更に前方回動案内部(ラジアルベアリングRB等)と、前方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)とを備える。前方回動案内部(ラジアルベアリングRB)は、前方支持材(20f)を翼端のコード軸回り(X軸回り)に回動可能に支持する。前方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)は、前方支持材(20f)を翼端のコード軸回り(X軸回り)に回動駆動する。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、フラッタ制御装置は、更に後方回動案内部(ラジアルベアリングRB等)と、後方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)とを備える。後方回動案内部(ラジアルベアリングRB等)は、後方支持材(20r)を翼端のコード軸回り(X軸回り)に回動可能に支持する。後方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)は、後方支持材(20r)を翼端のコード軸回り(X軸回り)に回動駆動する。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、フラッタ制御装置は、更に相対速度計(34)と、制御装置(30)とを備える。制御装置(30)は、相対速度計(34)の値に応じて、前方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)及び後方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)のうちの少なくとも一つの駆動制御、又は前方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)及び後方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)のうちの少なくとも一つの駆動制御を行う。
いくつかの実施形態に係るフラッタ制御装置において、フラッタ制御装置は、更に振動計(前方振動計32f、後方振動計32r)と、制御装置(30)とを備える。振動計(前方振動計32f、後方振動計32r)は、翼(14)の捩じり振動を検出する。制御装置(30)は、振動計(前方振動計32f、後方振動計32r)の値に応じて、前方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)及び後方直動駆動部(モータM、ウォーム歯車WG等)のうちの少なくとも一つの駆動制御、又は前方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)及び後方回動駆動部(モータM、平歯車PG等)のうちの少なくとも一つの駆動制御を行う。
航空機の翼に生ずるフラッタ限界を向上させて、飛行速度領域を広げることができる。
図1は、前方制御翼と後方制御翼とを有するフラッタ制御装置を航空機の両翼端部に配置した実施形態を説明する平面図である。 図2は、図1に示すA矢視図であり、フラッタ制御装置を航空機の側面から観察した側面図である。 図3は、図1に示すB矢視図であり、フラッタ制御装置を航空機の正面から観察した正面図である。 図4は、横軸に動圧を、縦軸に振動数を設定した場合において、フラッタに至る翼の曲げ振動モードの振動数と、捩じり振動モードの振動数とを表した線図である。 図5は、図4に示す捩じり振動モードの振動数の改善状況を説明するフラッタ制御装置の側面図である。 図6は、横軸に動圧を、縦軸に振動数を設定した場合において、フラッタに至る翼の曲げ振動モードの振動数と、捩じり振動モードの振動数とを表した線図である。 図7は、図6に示す捩じり振動モードの振動数の改善状況を説明するフラッタ制御装置の側面図である。 図8は、前方制御翼を複葉配置した実施形態を示す翼端部分の側面図である。 図9は、図8に示した前方制御翼を説明する翼端部分の正面図である。 図10は、図8及び図9に示した前方制御翼を説明する翼端部分の斜視図である。 図11は、前方制御翼をV字翼配置した実施形態を示す翼端部分の正面図である。 図12は、図11に示した前方制御翼を説明する翼端部分の斜視図である。 図13は、前方制御翼及び後方制御翼を翼端部から胴体側に向かって延出させた実施形態を説明する翼端部分の平面図である。 図14は、フラッタ制御装置の前方制御翼を上下に複葉配置した実施形態を説明する翼端部分の正面図である。 図15は、フラッタ制御装置の前方制御翼をV字翼配置した実施形態を示す正面図である。 図16は、前方制御翼及び後方制御翼の平面形状をデルタ翼とした実施形態について説明する図である。 図17は、前方制御翼及び後方制御翼が翼のコード方向に駆動する実施形態について説明する図である。 図18は、前方制御翼及び後方制御翼を、独立して翼のコード方向に駆動する実施形態を説明する平面図である。 図19は、図18に示すC−C断面を説明する図であり、前方制御翼及び後方制御翼を格納した状態を説明する側面断面図である。 図20は、前方制御翼及び後方制御翼を翼のコード軸回りに回動駆動する実施形態について説明する平面図である。 図21は、図20に示したフラッタ制御装置を正面から観察した正面図である。
添付図面を参照して、フラッタ制御装置を実施するための形態を、以下に説明する。
(フラッタ制御装置の取付例)
図1乃至図3を参照して、フラッタ制御装置の取付例について説明する。図1は、前方制御翼22fと後方制御翼22rとを有するフラッタ制御装置を航空機10の翼14の両翼端部に配置(固定)した実施形態を説明する平面図である。図2は、図1に示すA矢視図であり、フラッタ制御装置を航空機10の側面から観察した側面図である。図3は、図1に示すB矢視図であり、フラッタ制御装置を航空機10の正面から観察した正面図である。
図1に示す航空機10は、FD方向に飛行する。航空機10は、胴体12と、左右一対の翼14(主翼)と、水平尾翼16と、垂直尾翼18と、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを含むフラッタ制御装置とを有している。航空機10における胴体12の中央部付近には、翼14(主翼)が配置されている。航空機10における胴体12の後部には、水平尾翼16と、垂直尾翼18とが配置されている。
翼14は、飛行中に揚力を発生して航空機10を浮上させる。翼14の翼端部には、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを含むフラッタ制御装置が配置されている。前方制御翼22fは翼面積が前方制御翼面積Sfの小翼であり、前方制御翼揚力Lf(後段にて説明する図5、図7参照)を発生する。後方制御翼22rは、翼面積が後方制御翼面積Srの小翼であり、後方制御翼揚力Lr(後段にて説明する図5、図7参照)を発生する。
水平尾翼16は、航空機10の飛行中にピッチ方向(図1に示すY軸回り方向。)の姿勢を安定化する。垂直尾翼18は、航空機10の飛行中にヨー方向(図1に示すZ軸回り方向。)の姿勢を安定化する。
図2を参照して、フラッタ制御装置の前方制御翼22f及び後方制御翼22rは、翼14と同方向に揚力を発生する迎角で翼端部の前後に配置されている。前方制御翼22fの前方制御翼風圧中心CPf(後段にて説明する図5、図7参照。)は、翼端部の前縁ELよりも前方に配置されている。図2に示す実施形態では、前方制御翼22fは翼14の翼端部における前縁ELよりも前方(図1に示す+X軸方向:主流方向の上流側)に取り付けられている。
後方制御翼22rの後方制御翼風圧中心CPr(後段にて説明する図5、図7参照。)は、翼端部の後縁ETよりも後方に配置されている。図2に示す実施形態では、後方制御翼22rは翼14の翼端部における後縁ETよりも後方(図1に示す−X軸方向:主流方向の下流側)に取り付けられている。また、図2及び図3に示す実施形態では、フラッタ制御装置の前方制御翼22f及び後方制御翼22rは、主流方向となるX軸方向(翼14のコード方向)及びY軸方向(スパン方向)に対して平行(なお、平行には、略平行であることが含まれる。以下同様に、本明細書においては、「平行」には略平行であることが含まれる。)に配置されている。
図1乃至図3に示す実施形態では、前方制御翼22fは、翼14の翼端部に前方支持材20fを介して取り付けられている。後方制御翼22rは、翼14の翼端部に後方支持材20rを介して取り付けられている。なお、前方制御翼22f及び後方制御翼22rは、前方支持材20f及び後方支持材20rを介さずに直接翼14の翼端部に配置することもできる。また、図1に示す実施形態では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを、翼14(主翼)の翼端部に配置した実施形態を示してあるが、垂直尾翼18の翼端部や、水平尾翼16の翼端部に配置することもできる。
また、図1乃至図3に示す実施形態では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rは、翼端部から翼の外側に向かって延出した状態に配置又は固定されているが、これとは逆向きに、翼端部から胴体12側に向かって延出した状態に配置又は固定(図13参照)することもできる。
(翼14の曲げ振動モードに対して捩じり振動モードが低い振動数から増加していき連成振動に至る場合)
次に、図4及び図5を参照して、翼14の曲げ振動モードに対して捩じり振動モードが低い振動数から増加していき連成振動(共振)に至る場合について説明する。図4は、横軸に動圧DP(例えば相対風の速度に相当する。)を設定し、縦軸に振動数freqを設定した場合において、フラッタに至る翼14の曲げ振動モードの振動数fbと、フラッタに至る捩じり振動モードの振動数ft0及びft1とを表した線図である。図5は、図4に示す捩じり振動モードの振動数ft1の改善状況を説明するフラッタ制御装置の側面図である。なお、図1乃至図3に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図4を参照して、捩じり振動モードの振動数ft0は、フラッタ制御装置を取り付けない状態における、動圧DPに対する振動数の模式的な変動(単一の捩じり振動モードである場合や、複数の捩じり振動モードを総括した場合を含む。)を表したものである。捩じり振動モードの振動数ft1は、フラッタ制御装置を取り付けた後の状態における、動圧DPに対する振動数の模式的な変動(単一の捩じり振動モードである場合や、複数の捩じり振動モードを総括した場合を含む。)を表したものである。
翼14の曲げ振動モードの振動数fbは、翼14の迎角変化が小さい振動モードであるため、図4に示すように曲げ振動モードの振動数fbは、動圧DP及びフラッタ制御装置の有無に関わらず略同一の値を取る。これに対し、捩じり振動モードは、動圧DPに対する翼14の迎角変化が大きい振動モードであるため、空力変化が大きく、固有振動数及び振動モードの変化は大きい。
図4に示すように、フラッタ制御装置を取り付けない状態での捩じり振動モードの振動数ft0は、動圧DPの増加に伴って曲げ振動モードの振動数fbに近づくものとする。この場合、動圧DP0において曲げ振動モードと捩じり振動モードとが振動数FP0で連成してフラッタが発生することになる。そこで、フラッタ制御装置を翼14の翼端部に取り付けることによって、動圧DPに対する振動数変化を低減(捩じり振動モードの振動数ft1)して連成を遅らせ、フラッタが発生する動圧DP1を実用速度外(振動数FP1)に移動させることができる。
図4に示すように、翼14の曲げ振動モードの振動数fbに対して捩じり振動モードの振動数ft0が低い振動数から増加して連成振動(振動数FP0)に近づく場合には、翼14の捩じり剛性Kt(N・m/rad)を低くすることができれば、動圧DPに対する振動数変化を低減して連成を遅らせることができる。
次に、図5を参照して、前方制御翼22f及び後方制御翼22rによって生ずる揚力について説明する。図5を参照して、前方制御翼22fに生ずる前方制御翼揚力Lfの方向(上向き)は、後方制御翼22rに生ずる後方制御翼揚力Lrの方向(上向き)と同方向である。なお、図5において、Lwは、翼14の翼端部に生ずる揚力を示す。
次に、図5を参照して、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが発生する動圧トルクについて説明する。例えば、図5に示すように、フラッタに至る捩じり振動モードの振動数ft0の捩じれ中心MRCが翼14の構造仮想中心MC(例えば質点)よりも後方(−X軸方向)に存在している場合には、翼14の翼端部に前方制御翼22f及び後方制御翼22rを含むフラッタ制御装置を配置する。図5に示す実施形態では、前方制御翼22fの前方制御翼風圧中心CPf及び後方制御翼22rの後方制御翼風圧中心CPrの位置を捩じれ中心MRCよりも前方に配置してある。これにより、翼14に加わった捩じり変形(捩じり角度α)が元に戻ろうとするトルクの方向(捩じり剛性Kt×捩じり角度α)に対して、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが発生する前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrによる動圧トルク(Xf×Lf+Xr×Lr)の方向が逆(符号が逆)になる。その結果、当該動圧トルクは、見かけ上捩じり剛性Ktを低下させるように働く。
すると、翼14の捩じり剛性Ktが低下したのと同様な効果を生じ、動圧DPに対する振動数変化が低減される。
捩じり剛性Ktを低下させるメカニズムについて、数式を用いて説明する。なお、当該説明で使用する数式は、全ての要素を考慮に入れた詳細な数式ではなく、メカニズムについて説明するための簡易な数式であることが留意されるべきである。
例えば、一般的な捩じり振動運動の運動方程式は、(式1)で表される。そして、一般的な捩じり振動モードの振動数ftは、(式2)で表される。一般的な捩り振動系に、図5に例示される前方制御翼22f及び後方制御翼22rを付加することは、(式1)で表される運動方程式の右辺に、(Xf×Lf+Xr×Lr)を付加することを概ね意味する。また、Lfは捩じり角度αに概ね比例し、Lrは捩じり角度αに概ね比例する。以上のことから、(Xf×Lf+Xr×Lr)は、(式1)におけるαの係数である捩じり剛性Ktを、見かけ上低下させるように機能することが理解される。
Figure 0006621585
Figure 0006621585
ft:一般的な捩じり振動モードの振動数
Kt:捩じり剛性
Lf:前方制御翼22fが発生する前方制御翼揚力
Xf:捩じれ中心MRCから、前方制御翼風圧中心CPfまでの距離
Lr:後方制御翼22rが発生する後方制御翼揚力
Xr:捩じれ中心MRCから、後方制御翼風圧中心CPrまでの距離
J:捩じり振動系の慣性モーメント
なお、各風圧中心は、例えば、対応する各翼に働く揚力の作用点を意味する。
以上のように、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを翼端部に配置すると、翼14における捩じり変形(捩じり角度α)が元に戻ろうとする捩じり剛性Ktから、前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrにより生ずる動圧トルク(Xf×Lf+Xr×Lr)に基づく値が減算される。前方制御翼22f及び後方制御翼22rを翼端部に配置することにより、翼14の捩じり剛性Ktが低下したのと同様な効果を生じ、動圧DPに対する振動数変化が低減される。
なお、図5に記載の例では、フラッタ制御装置の前方制御翼22fは、翼14における翼端部の前縁ELよりも前方に取り付けられており、後方制御翼22rは翼14における翼端部の後縁ETよりも後方に取り付けられている。このため、フラッタ制御装置を付加したことに伴う、翼全体(前方制御翼22fと、翼14と、後方制御翼22rとを含む翼全体)の風圧中心の変化が効果的に抑制される。
(翼14の曲げ振動モードに対して捩じり振動モードが高い振動数から減少していき連成振動に至る場合)
次に、図6及び図7を参照して、翼14の曲げ振動モードに対して捩じり振動モードが高い振動数から減少していき連成振動に至る場合について説明する。図6は、横軸に動圧DP(例えば相対風の速度に相当する。)を設定し、縦軸に振動数freqを設定した場合において、フラッタに至る翼14の曲げ振動モードの振動数fbと、フラッタに至る捩じり振動モードの振動数ft0及びft1とを表した線図である。図7は、図6に示す捩じり振動モードの振動数ft1の改善状況を説明するフラッタ制御装置の側面図である。なお、図4乃至図5に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図6に示すように、フラッタ制御装置を取り付けない状態での捩じり振動モードの振動数ft0は、動圧DPの増加に伴って曲げ振動モードの振動数fbに近づくものとする。この場合、動圧DP0において曲げ振動モードと捩じり振動モードとが振動数FP0で連成してフラッタが発生することになる。そこで、フラッタ制御装置を翼14の翼端部に取り付けることによって、動圧DPに対する振動数変化を低減(捩じり振動モードの振動数ft1)して連成を遅らせ、フラッタが発生する動圧DP1を実用速度外(振動数FP1)に移動させることができる。
図6に示すように、翼14の曲げ振動モードの振動数fbに対して捩じり振動モードの振動数ft0が高い振動数から減少して連成振動(振動数FP0)に近づく場合には、翼14の捩じり剛性Kt(N・m/rad)を高くすることができれば、動圧DPに対する振動数変化を低減して連成を遅らせることができる。
次に、図7を参照して、前方制御翼22f及び後方制御翼22rによって生ずる揚力について説明する。図7を参照して、前方制御翼22fに生ずる前方制御翼揚力Lfの方向(上向き)は、後方制御翼22rに生ずる後方制御翼揚力Lrの方向(上向き)と同方向である。なお、図7において、Lwは、翼14の翼端部に生ずる揚力を示す。
次に、図7を参照して、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが発生する動圧トルクについて説明する。例えば、図7に示すように、フラッタに至る捩じり振動モードの振動数ft0の捩じれ中心MRCが翼14の構造仮想中心MC(例えば質点)よりも前方(+X軸方向)に存在している場合には、翼14の翼端部に前方制御翼22f及び後方制御翼22rを含むフラッタ制御装置を配置する。図7に示す実施形態では、前方制御翼22fの前方制御翼風圧中心CPf及び後方制御翼22rの後方制御翼風圧中心CPrの位置を捩じれ中心MRCよりも後方に配置してある。これにより、翼14に加わった捩じり変形(捩じり角度α)が元に戻ろうとするトルクの方向(捩じり剛性Kt×捩じり角度α)と、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが発生する前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrによる動圧トルク(Xf×Lf+Xr×Lr)の方向とが同じ(符号が同一)になる。その結果、当該動圧トルクは、見かけ上、捩じり剛性Ktを増加させるように作用する。
すると、翼14の捩じり剛性Ktが増加したのと同様な効果を生じ、動圧DPに対する振動数変化が低減される。
捩じり剛性Ktを増加させるメカニズムについて、数式を用いて説明する。なお、当該説明で使用する数式は、全ての要素を考慮に入れた詳細な数式ではなく、メカニズムについて説明するための簡易な数式であることが留意されるべきである。
例えば、一般的な捩じり振動運動の運動方程式は、(式3)で表される。そして、一般的な捩じり振動モードの振動数ftは、(式4)で表される。一般的な捩り振動系に、図7に例示される前方制御翼22f及び後方制御翼22rを付加することは、(式1)で表される運動方程式の左辺に、(Xf×Lf+Xr×Lr)を付加することを概ね意味する。また、Lfは捩じり角度αに概ね比例し、Lrは捩じり角度αに概ね比例する。以上のことから、(Xf×Lf+Xr×Lr)は、(式1)におけるαの係数である捩じり剛性Ktを、見かけ上増加させるように機能することが理解される。
Figure 0006621585
Figure 0006621585
ft:一般的な捩じり振動モードの振動数

Kt:捩じり剛性
Lf:前方制御翼22fが発生する前方制御翼揚力
Xf:捩じれ中心MRCから、前方制御翼風圧中心CPfまでの距離
Lr:後方制御翼22rが発生する後方制御翼揚力
Xr:捩じれ中心MRCから、後方制御翼風圧中心CPrまでの距離
J:捩じり振動系の慣性モーメント
なお、各風圧中心は、例えば、対応する各翼に働く揚力の作用点を意味する。
以上のように、翼14における捩じり変形(捩じり角度α)が元に戻ろうとする捩じり剛性Ktに対して、前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrにより生ずる動圧トルク(Xf×Lf+Xr×Lr)に基づく値が加算される。前方制御翼22f及び後方制御翼22rを翼端部に配置することにより、翼14の捩じり剛性Ktが増加したのと同様な効果を生じ、動圧DPに対する振動数変化が低減される。
なお、図7に記載の例では、フラッタ制御装置の前方制御翼22fは、翼14における翼端部の前縁ELよりも前方に取り付けられており、後方制御翼22rは翼14における翼端部の後縁ETよりも後方に取り付けられている。このため、フラッタ制御装置を付加したことに伴う、翼全体(前方制御翼22fと、翼14と、後方制御翼22rとを含む翼全体)の風圧中心の変化が効果的に抑制される。
(多葉配置の実施形態)
次に前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を2葉以上の多葉配置する実施形態について図8乃至図12を用いて説明する。図8は、前方制御翼22fを複葉配置した実施形態を示す翼端部分の側面図である。図9は、図8に示した複葉配置した前方制御翼22fを説明する翼端部分の正面図である。図10は、図8及び図9に示した前方制御翼22fを説明する翼端部分の斜視図である。図11は、前方制御翼22fをV字翼配置した実施形態を示す翼端部分の正面図である。図12は、図11に示した前方制御翼22fを説明する翼端部分の斜視図である。なお、図1乃至図3に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図8乃至図10を参照して、フラッタ制御装置の前方制御翼22fは、翼14のコード方向(X軸方向)及びスパン方向(Y軸方向)に対して平行に、多葉取付材24を介して上下に複葉配置される。多葉取付材24は、前方支持材20fを介して翼14の翼端部に取り付けられている。図8乃至図10に示す実施形態では、前方制御翼22fを2葉配置した実施形態を示したが、前方制御翼22fを3葉以上配置することもできる。また、後方制御翼22rを多葉配置することもできる。前方制御翼22f又は後方制御翼22rを多葉配置する場合において、複数の前方制御翼22f同士又は複数の後方制御翼22r同士の翼面積を異なるものにすることもできる。また、複数の前方制御翼22f同士又は複数の後方制御翼22r同士の取付位置を、翼14のコード方向(X軸方向)又はスパン方向(Y軸方向)にずらして取り付けることもできる。
図8乃至図10に示すように、多葉配置した前方制御翼22fと後方制御翼22rとのZ軸方向の取付位置をずらすことによって、前方制御翼22fの後流と翼14、又は前方制御翼22fの後流と後方制御翼22rとの干渉を減少させることができる。そして、干渉に起因する後方制御翼22rの揚力の減少を抑え、フラッタ制御装置としての効きを維持することができる。また、前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)を多葉配置することによって、前方制御翼揚力Lf(又は後方制御翼揚力Lr)を増すことができる。これにより、前方支持材20f又は後方支持材20rの長さに制限がある場合等においても、効果的にフラッタ限界(フラッタが発生しない限界動圧又は限界速度)を上昇させて、飛行速度領域を広げることができる。
図11及び図12を参照して、フラッタ制御装置の2つの前方制御翼22fは、翼14のコード方向(X軸方向)に対して平行(なお、平行には、略平行であることも含まれる。)に配置される。これに加えて更に、スパン方向(Y軸方向)に対してはそれぞれが異なる所定の角度を形成して配置(V字翼配置)される(複数の制御翼のうちの1つとスパン方向とのなす角は、複数の制御翼のうちの他の1つとスパン方向とのなす角と異なるように配置される。)。複数の前方制御翼22fは、前方支持材20fを介して翼14の翼端部に取り付けられている。図11及び図12に示す実施形態では、前方制御翼22fを2葉配置した実施形態を示したが、前方制御翼22fを3葉以上配置することもできる。また、複数の後方制御翼22rを、コード方向(X軸)に対して放射状に配置(V字翼配置)することもできる。
図11及び図12に示すように、前方制御翼22fと後方制御翼22rとのコード方向(Y軸方向)に対する角度をずらして多葉配置することによって、前方制御翼22fの後流と翼14、又は前方制御翼22fの後流と後方制御翼22rとの干渉を減少させることができる。そして、干渉に起因する後方制御翼22rの揚力の減少を抑え、フラッタ制御装置としての効きを維持することができる。また、前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)を多葉配置することによって、前方制御翼揚力Lf(又は後方制御翼揚力Lr)を増すことができる。これにより、前方支持材20f又は後方支持材20rの長さに制限がある場合等においても、効果的にフラッタ限界(フラッタが発生しない限界動圧又は限界速度)を上昇させて、飛行速度領域を広げることができる。
(翼端部から胴体12側に向かって延出する制御翼の実施形態)
図1乃至図3及び図8乃至図12では、フラッタ制御装置の前方制御翼22f及び後方制御翼22rが、翼端部から翼14の外側に向かって延出している実施形態について説明した。これに対し、図13乃至図15では、フラッタ制御装置の前方制御翼22f及び後方制御翼22rが、翼端部から胴体側に向かって延出している実施形態について説明する。
図13は、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを、翼端部から胴体側に向かって延出させた実施形態を説明する翼端部分の平面図である。図14は、フラッタ制御装置の前方制御翼22fを上下に複葉配置した実施形態を説明する翼端部分の正面図である。図15は、フラッタ制御装置の前方制御翼22fをV字翼配置した実施形態を示す正面図である。なお、図1乃至図3及び図8乃至図12に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図13を参照して前方制御翼22fは、前方支持材20fを介して翼端部に固定されている。後方制御翼22rは、後方支持材20rを介して翼端部に固定されている。図13に示すように、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを翼端部から胴体側に向かって延出させることによっても、フラッタ制御装置を付加したことに伴う翼全体の翼風圧中心の移動を抑制しながら、フラッタ限界を向上させることができる。また、フラッタ制御装置を付加したことに伴う翼幅の増加は僅かで済むので、翼幅に制限が設けられている航空機のフラッタ限界を向上させる用途に好適である。
図14を参照して、複数の前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)は、翼14のコード方向(X軸方向)及びスパン方向(Y軸方向)に対して平行に上下に複葉配置されている。図14に示すように、複数の前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)を平行に複葉配置すると共に、翼端部から胴体側に向かって延出させることによっても、フラッタ制御装置を付加したことに伴う翼全体の翼風圧中心の移動や翼幅の増加を抑制しながら、フラッタ限界を向上させて、飛行速度領域を広げることができる。また、前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)を多葉配置することによって、前方制御翼揚力Lf(又は後方制御翼揚力Lr)を増して、より効果的にフラッタ限界を向上させることができる。
図15を参照して、複数の前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)は、翼14のコード方向(X軸方向)に対して平行に配置されると共に、スパン方向(Y軸方向)に対してそれぞれが異なる所定の角度を形成して配置(V字翼配置)されている。図15に示すように、複数の前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)を、V字翼配置することによっても、フラッタ制御装置を付加したことに伴う翼全体の翼風圧中心の移動や翼幅の増加を抑制しながら、フラッタ限界を向上させて、飛行速度領域を広げることができる。また、前方制御翼22f(又は後方制御翼22r)を多葉配置することによって、翼14が捩じれた場合に生ずる揚力を増して、効果的にフラッタ限界を向上させることができる。図14及び図15に示す実施形態では、前方制御翼22fを2葉配置した実施形態を示したが、前方制御翼22fを3葉以上配置することもできるし、後方制御翼22rを多葉配置することもできる。
(前方制御翼22f及び後方制御翼22rの平面形状例)
図1、図10、図12、図13では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rの平面形状を後退翼形状(又は前進翼形状)に形成した実施形態について説明した。これに対し図16では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rの平面形状をデルタ翼形状とした実施形態について説明する。航空機の使用速度域や用途に応じて、前方制御翼22f及び後方制御翼22rの平面形状を、矩形翼形状、先細翼形状、後退翼形状、前進翼形状、デルタ翼形状、クリップドデルタ翼形状又はその他の形状を用いることができる。前方制御翼22f及び後方制御翼22rに後退角を設けることによって、臨界マッハ数を上げることができる。
(前方制御翼22f及び後方制御翼22rをコード方向に駆動させる実施形態)
図1乃至図3、図8乃至図16では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが翼14の翼端部に固定されている実施形態について説明した。これに対し、図17は、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが一体となって翼14のコード方向(図17に示すX軸方向。)に駆動する実施形態について説明する平面図である。なお、図1乃至図3に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図17を参照して、翼14のコード方向に駆動可能な前方制御翼22f及び後方制御翼22rの実施形態について説明する。図17に示すフラッタ制御装置は、前方制御翼22fと、後方制御翼22rと、前方支持材20fと、後方支持材20rと、リニアガイドLGと、モータMと、エンコーダEと、制御装置30(例えばコンピュータ等の情報処理装置を用いることができる。)とを備えている。また、フラッタ制御装置に、前方振動計32f及び後方振動計32rや、相対速度計34を備えることもできる。
図17に示す実施形態では、前方支持材20fと後方支持材20rとは一体に接続されている。一つの部材である前方支持材20fには、前方制御翼面積Sfの前方制御翼22fが取り付けられている。後方支持材20rには、後方制御翼面積Srの後方制御翼22rが取り付けられている。
図17を参照して、リニアガイドLG(前方直動案内部、後方直動案内部)は、前方支持材20f及び後方支持材20rを翼14のコード方向(図17に示すX軸方向)に移動可能に案内する。モータM(前方直動駆動部、後方直動駆動部)のステーターは、翼14の翼端部に固定されている。モータMのロータは、ウォーム歯車WG及びエンコーダEのロータを回転させる。エンコーダEは、モータMのロータの回転角度(前方制御翼22f及び後方制御翼22rのコード方向(X軸方向)における位置に相当する。)を計測して制御装置30に計測値(計測値に対応する信号)を出力する。制御装置30は、モータMの回転及び停止を制御する。ウォーム歯車WGは、前方支持材20f及び後方支持材20rの側面に形成されているウォームラックと噛合している。
フラッタ制御装置の前方振動計32f及び後方振動計32rは、翼端部における翼14の上下方向(Z軸方向)の変位、速度、又は加速度を測定して、その測定結果(計測値に対応する信号)を制御装置30に出力する振動計である。制御装置30は、前方振動計32f及び後方振動計32rが検出した結果と、前方振動計32fと後方振動計32rとの設置位置情報とから、翼14の捩じり振動モードにおける捩じれ中心MRCとその振動数、及び振幅を検出することができる。制御装置30は、前方振動計32f及び後方振動計32rが検出した捩じれ中心MRC、振動数、及びその振幅等に応じて、フラッタの発生を防止する方向に前方制御翼22f及び後方制御翼22rを駆動制御する指令を、モータMに出力することができる。
相対速度計34は、流体中を移動する翼14(航空機10)の相対風の速度を検出して、その結果(検出した相対風の速度に対応する信号)を制御装置30に出力する。制御装置30は、相対風の速度がフラッタの発生速度に近づいたと判断した場合には、フラッタの発生を防止する方向に前方制御翼22f及び後方制御翼22rを駆動制御する指令を、モータMに出力することができる。
制御装置30がモータMのロータを回転させる指令を出力すると、モータMは指令を受けた方向に回転する。するとウォーム歯車WGがX軸回りに回転して、ウォームラックがX軸方向に移動する。そして、前方支持材20fに取り付けられている前方制御翼22fと、後方支持材20rに取り付けられている後方制御翼22rとが揃って翼14のコード方向(X軸方向)に移動する。この前方制御翼22f及び後方制御翼22rの移動量は、間接的にエンコーダEが検出する。制御装置30は、エンコーダEの出力値を参照することで、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを翼14のコード方向(X軸方向)の所定の位置に位置決め制御を行うことができる。
制御装置30が、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを翼14のコード方向(X軸方向)に位置決め制御を行うことによって、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが発生する前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrのモーメントアーム長Xf、Xrを変更して、動圧トルク(Xf×Lf+Xr×Lr)を調節することができる(図4乃至図7参照)。そして、翼14が捩じれた場合に生ずる動圧トルクを調節して、フラッタ限界を向上させて、飛行速度領域を広げることができる。
なお、図17に示す実施形態では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが翼14の翼端部から外側に向かって延出している実施形態を示してあるが、前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を翼14の翼端部から胴体12側に向かって延出させることもできる。また、前方直動駆動部又は後方直動駆動部として、電気動力源、油圧動力源、空圧動力源、又はその他の動力源を用いることができる。また、エンコーダEも、光学式のエンコーダ、レゾルバ、インダクトシン、RVDT(Rotary variable differential transformer)、その他の検出器を用いることができる。
(前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方をコード方向に駆動させる実施形態)
図17では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを同時に同方向に駆動する実施形態について説明した。これに対し、図18及び図19では、前方制御翼22fと後方制御翼22rとが独立して、翼14のコード方向(図18に示すX軸方向。)に駆動を行う実施形態について説明する。図18は、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを、独立して翼のコード方向に駆動する実施形態を説明するフラッタ制御装置の平面図である。図19は、図18に示すC−C断面を説明する側面断面図であり、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを格納した状態を説明する側面断面図である。なお、図17に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図18を参照して、前方支持材20fには、前方制御翼22fが取り付けられている。後方支持材20rには、後方制御翼22rが取り付けられている。前方支持材20fは、前方直動案内部(リニアガイドLG)により翼14のコード方向(図18に示すX軸方向)に移動可能に案内される。後方支持材20rは、後方直動案内部(リニアガイドLG)により翼14のコード方向(図18に示すX軸方向)に移動可能に案内される。
前方直動駆動部(モータM)は、前方制御翼22fを翼14のコード方向に駆動を行う。後方直動駆動部(モータM)は、後方制御翼22rを翼14のコード方向に駆動を行う。制御装置30(例えばコンピュータ等の情報処理装置を用いることができる。)は、前方直動駆動部(モータM)及び後方直動駆動部(モータM)を独立して制御を行うことによって、前方支持材20f及び後方支持材20rを独立して翼14のコード方向(図18に示すX軸方向)に制御することができる。
制御装置30が、前方支持材20fを駆動するモータMのロータを回転させる指令を出力すると、モータMは指令を受けた方向に回転し、ウォーム歯車WGがX軸回りに回転して、前方支持材20fのウォームラックがX軸方向に移動する。すると、前方支持材20fに取り付けられている前方制御翼22fが翼14のコード方向(X軸方向)に駆動される。
同様に、制御装置30が、後方支持材20rを駆動するモータMのロータを回転させる指令を出力すると、モータMは指令を受けた方向に回転し、ウォーム歯車WGがX軸回りに回転して、後方支持材20rのウォームラックがX軸方向に移動する。すると、後方支持材20rに取り付けられている後方制御翼22rが翼14のコード方向(X軸方向)に駆動される。
制御装置30が、前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を、翼14のコード方向(X軸方向)に対する位置決め制御を行うことによって、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが発生する前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrのモーメントアーム長Xf、Xrを変更して、動圧トルク(Xf×Lf+Xr×Lr)を調節することができる(図4乃至図7参照)。そして、翼14が捩じれた場合に生ずる動圧トルクを調節して、フラッタ限界を向上させて、飛行速度領域を広げることができる。
図18に示す実施形態では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが翼14の翼端部から胴体側に向かって延出している実施形態を示してあるが、前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を翼14の翼端部から外側に向かって延出させる構成を用いることもできる。
また、制御装置30が、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを独立して翼14のコード方向(X軸方向)に駆動する制御を行うことによって、図19に示すように、前方制御翼22fを前方格納部40fに格納し、後方制御翼22rを後方格納部40rに格納する制御を行うことができる。図19に示すように前方制御翼22fを前方格納部40fに格納し、後方制御翼22rを後方格納部40rに格納することによって、フラッタが発生する状況にある所望の飛行条件のときにだけ、前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を使用状態にまで延出させることができる。
(前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方をコード軸回りに回動駆動させる実施形態)
図18及び図19では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を、翼14のコード方向(X軸方向)に駆動する実施形態について説明した。これに対し、図20及び図21では、前方制御翼22fと後方制御翼22rとが、独立して翼14のコード軸回り(図20に示すX軸回り。)に回動駆動される実施形態について説明する。図20は、前方制御翼22f及び後方制御翼22rを翼のコード軸回りに回動駆動する実施形態について説明するフラッタ制御装置の平面図である。図21は、図20に示したフラッタ制御装置を正面から観察した正面図である。なお、図17及び図18に示した部位と同一の機能を有する部位については、同一の符号を付してその説明を省略する。
図20及び図21を参照して、前方支持材20fには、前方制御翼22fが取り付けられている。後方支持材20rには、後方制御翼22rが取り付けられている。前方支持材20fは、前方回動案内部(ラジアルベアリングRB)により翼14のコード軸回り(図20、図21に示すX軸回り)に回動可能に支持される。後方支持材20rは、後方回動案内部(ラジアルベアリングRB)により翼14のコード軸回り(図20、図21に示すX軸回り)に回動可能に支持される。前方回動駆動部(モータM)は、前方支持材20fを回動駆動することによって、前方制御翼22fを翼14のコード軸回り(X軸回り)に回動駆動することができる。後方回動駆動部(モータM)は、後方支持材20rを回動駆動することによって、後方制御翼22rを翼14のコード軸回り(X軸回り)に回動駆動することができる。
図20を参照して、モータM(前方回動駆動部及び後方回動駆動部)のステーターは翼14の翼端部に固定され、モータMのロータは平歯車PG及びエンコーダEのロータを回転させる。エンコーダEは、モータMのロータの回転角度(前方制御翼22f及び後方制御翼22rのコード軸回り(X軸回り)の角度に相当する。)を計測して制御装置30(例えばコンピュータ等の情報処理装置を用いることができる。)に計測値に対応する信号を出力する。制御装置30は、モータMの回転及び停止を制御する。前方回動駆動部及び後方回動駆動部(モータM)のロータに取り付けられている平歯車PGは、前方支持材20f及び後方支持材20rに取り付けられている平歯車PGと、それぞれ噛合している。
制御装置30は、前方直動駆動部(モータM)及び後方直動駆動部(モータM)を独立して制御することによって、前方支持材20f及び後方支持材20rを独立して翼14のコード軸回り(図20、図21に示すX軸回り)に回動させることができる。制御装置30が、前方支持材20fを駆動するモータMのロータを回転させる指令を出力すると、モータMは指令を受けた方向に回転し、モータMの平歯車PGがX軸回りに回転して、前方支持材20fの平歯車PGがX軸回りに回転(逆回転)する。そして、前方支持材20fに取り付けられている前方制御翼22fが、翼14のコード軸回り(X軸回り)に回転駆動(図21に示す角度θ参照。)される。
同様に、制御装置30が、後方支持材20rを駆動するモータMのロータを回転させる指令を出力すると、モータMは指令を受けた方向に回転し、モータMの平歯車PGがX軸回りに回転して、後方支持材20rの平歯車PGがX軸回りに回転(逆回転)する。そして、後方支持材20rに取り付けられている後方制御翼22rが、翼14のコード軸回り(X軸回り)に回転駆動(図21に示す角度θ参照。)される。
制御装置30が、前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を翼14のコード軸回り(X軸回り)に回動位置決めの制御を行うことによって、前方制御翼22f及び後方制御翼22rの水平面内(図20に示すX−Y平面)に対する投影面積を変化させることができる。そして、前方制御翼揚力Lf、後方制御翼揚力Lr(図5、図7参照)を変化させて、前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrに基づく動圧トルク(Xf×Lf+Xr×Lr)を調節することができる(図4乃至図7参照)。そして、翼14が捩じれた場合に生ずる動圧トルクを調節して、フラッタ限界を向上させて、飛行速度領域を広げることができる。
なお、図20に示す実施形態では、前方制御翼22f及び後方制御翼22rが翼14の翼端部から胴体側に向かって延出している実施形態を示してあるが、前方制御翼22f及び後方制御翼22rのうちの少なくとも一方を、翼14の翼端部から外側に向かって延出させた形態を用いることもできる。
(フラッタの発生とその対策)
一般に翼の構造設計では、フラッタが発生しないように設計する。しかし、仕様変更や構造解析、飛行試験の結果等によりフラッタの発生が判明した場合には、(1)飛行速度、高度や重量等の運用制限を設ける、(2)構造を改修、強化する、(3)ウエイトを付加する等の対策を行うのが一般的である。しかし、航空機について運用制限を設けることは、航空機の性能低下を伴うことになる。そして、構造の改修やウエイトの付加は、航空機の重量増加と性能低下を招くので好ましくない。一般的には、翼の振動特性を変化させるための構造改修は、大規模な改修が必要となることが多く、設計の変更や環境試験の追加など、高額な費用が発生して商品価値が低下してしまうおそれがある。
上記に説明したように、前方制御翼22fと後方制御翼22rとを有するフラッタ制御装置を翼14の翼端部に付加することによってフラッタの発生を抑制する場合には、改修箇所は翼端部に限定されるので改修による重量増加も僅かで済む。従って、航空機の性能低下を抑えることができる。
また、上述した前方制御翼22fの前方制御翼面積Sf及び後方制御翼22rの後方制御翼面積Srと、前方制御翼揚力Lf及び後方制御翼揚力Lrのモーメントアーム長Xf、Xrは、フラッタの発生状況に応じて、適宜設定することができる(図4乃至図7参照)。
以上、実施の形態を参照して本発明によるフラッタ制御装置を説明したが、本発明によるフラッタ制御装置は上記実施形態に限定されない。上記実施形態に様々の変更を行うことが可能である。上記実施形態に記載された事項と上記他の実施形態に記載された事項とを組み合わせることが可能である。
10...航空機
12...胴体
14...翼
16...水平尾翼
18...垂直尾翼
20f...前方支持材
20r...後方支持材
22f...前方制御翼
22r...後方制御翼
24...多葉取付材
30...制御装置
32f...前方振動計
32r...後方振動計
34...相対速度計
40f...前方格納部
40r...後方格納部
CPf...前方制御翼風圧中心
CPr...後方制御翼風圧中心
DP...動圧
E...エンコーダ
EL...前縁
ET...後縁
LG...リニアガイド
Lf...前方制御翼揚力
Lw...翼揚力
Lr...後方制御翼揚力
M...モータ
MRC...捩じれ中心
MC...構造仮想中心
PG...平歯車
Sf...前方制御翼面積
Sr...後方制御翼面積
WG...ウォーム歯車

Claims (8)

  1. 流体中を移動して相対風を受ける翼の翼端部に配置される前方制御翼と、前記翼端部に配置される後方制御翼とを有するフラッタ制御装置であって、
    前記前方制御翼の風圧中心は前記翼端部の前縁よりも前方に配置され、
    前記後方制御翼の風圧中心は前記翼端部の後縁よりも後方に配置され、
    前記前方制御翼及び前記後方制御翼のうちの少なくとも一方は、複数の制御翼から構成され、
    前記複数の制御翼は、前記翼のコード方向及びスパン方向に対して平行に配置される
    フラッタ制御装置。
  2. 前記複数の制御翼は、前記翼のコード方向に平行であり、前記複数の制御翼のうちの1つと前記スパン方向とのなす角は、前記複数の制御翼のうちの他の1つと前記スパン方向とのなす角と異なる
    請求項1に記載のフラッタ制御装置。
  3. 流体中を移動して相対風を受ける翼の翼端部に配置される前方制御翼と、前記翼端部に配置される後方制御翼とを有するフラッタ制御装置であって、
    前記翼端部に配置され、前記前方制御翼を支持する前方支持材と、
    前記翼端部に配置され、前記後方制御翼を支持する後方支持材と、
    前記前方支持材を前記翼端のコード方向へ移動可能に案内する前方直動案内部と、
    前記前方支持材を前記翼端のコード方向へ駆動する前方直動駆動部と
    を備え、
    前記前方制御翼の風圧中心は前記翼端部の前縁よりも前方に配置され、
    前記後方制御翼の風圧中心は前記翼端部の後縁よりも後方に配置される
    フラッタ制御装置。
  4. 流体中を移動して相対風を受ける翼の翼端部に配置される前方制御翼と、前記翼端部に配置される後方制御翼とを有するフラッタ制御装置であって、
    前記翼端部に配置され、前記前方制御翼を支持する前方支持材と、
    前記翼端部に配置され、前記後方制御翼を支持する後方支持材と、
    前記後方支持材を前記翼端のコード方向へ移動可能に案内する後方直動案内部と、
    前記後方支持材を前記翼端のコード方向へ駆動する後方直動駆動部と
    を備え、
    前記前方制御翼の風圧中心は前記翼端部の前縁よりも前方に配置され、
    前記後方制御翼の風圧中心は前記翼端部の後縁よりも後方に配置される
    フラッタ制御装置。
  5. 前記前方直動駆動部は、前記前方制御翼を、前記翼端部の前縁に形成されている前方格納部に格納する駆動を行う
    請求項3に記載のフラッタ制御装置。
  6. 前記後方直動駆動部は、前記後方制御翼を、前記翼端部の後縁に形成されている後方格納部に格納する駆動を行う
    請求項4に記載のフラッタ制御装置。
  7. 流体中を移動して相対風を受ける翼の翼端部に配置される前方制御翼と、前記翼端部に配置される後方制御翼とを有するフラッタ制御装置であって、
    前記翼端部に配置され、前記前方制御翼を支持する前方支持材と、
    前記翼端部に配置され、前記後方制御翼を支持する後方支持材と、
    前記前方支持材を前記翼端のコード軸回りに回動可能に支持する前方回動案内部と、
    前記前方支持材を前記翼端のコード軸回りに回動駆動する前方回動駆動部と
    を備え、
    前記前方制御翼の風圧中心は前記翼端部の前縁よりも前方に配置され、
    前記後方制御翼の風圧中心は前記翼端部の後縁よりも後方に配置される
    フラッタ制御装置。
  8. 流体中を移動して相対風を受ける翼の翼端部に配置される前方制御翼と、前記翼端部に配置される後方制御翼とを有するフラッタ制御装置であって、
    前記翼端部に配置され、前記前方制御翼を支持する前方支持材と、
    前記翼端部に配置され、前記後方制御翼を支持する後方支持材と、
    前記後方支持材を前記翼端のコード軸回りに回動可能に支持する後方回動案内部と、
    前記後方支持材を前記翼端のコード軸回りに回動駆動する後方回動駆動部と
    を備え、
    前記前方制御翼の風圧中心は前記翼端部の前縁よりも前方に配置され、
    前記後方制御翼の風圧中心は前記翼端部の後縁よりも後方に配置される
    フラッタ制御装置。
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