JP6618653B1 - 走行経路生成装置および車両制御装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、走行経路を精度良く生成することが可能な走行経路生成装置、および走行経路生成装置が生成した走行経路に従って走行するように車両の走行制御を行う車両制御装置を提供することを目的とする。本発明による走行経路生成装置(11)は、車両が走行している領域の情報である走行領域情報を取得する走行領域情報取得部(15)と、走行領域情報に基づいて、車両が進行すべき経路を表現した曲線の情報を生成する走行経路生成部(16)とを備え、走行経路生成部(16)の出力は、車両の操舵制御を司る車両制御部(21)に与えられ、走行経路生成部(16)は、走行領域情報のうち、操舵制御に用いられる範囲の走行領域情報の重みを、操舵制御に用いられない範囲の走行領域情報の重みに比べて大きくして、曲線の情報を生成する。

Description

本発明は、車両が走行する走行経路を生成する走行経路生成装置、および当該走行経路生成装置が生成した走行経路に従って走行するように車両の走行制御を行う車両制御装置に関する。
車両の運転支援を行う、または車両の自動走行を行うためには、車両が走行すべき道路または車両が走行可能な領域を検出し、車両が走行すべき経路である走行経路を生成し、生成した走行経路に従って走行するように車両を制御する必要がある。また、生成した走行経路に従って走行するように車両を制御するためには、走行経路と車両との位置誤差だけでなく、走行経路と車両との角度誤差および曲率等の情報をさらに用いた方が、より滑らかに車両を走行経路に従って走行させることができる。
しかし、走行経路が離散的な点列で求められる場合、そのままでは精度のばらつきによって滑らかな走行経路が得られず、乗り心地が悪化するなどの問題が生じることがあった。
上記の問題に対して、従来、自車両の速度およびヨーレートと、自車両の走行車線と、先行車両の位置とに基づいて、走行経路の曲率を推定し、自車両が予め操舵すべき操舵量を算出する車両走行支援装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、走行経路を円弧曲率で表現し、自車両の車速およびヨーレートと、推定曲率の履歴とに基づいて重みを調整して走行経路の推定曲率が滑らかに変化するように演算し、得られた曲率に従って走行経路を走行するように自車両の操舵制御を行っている。
特開2014−135016号公報
特許文献1では、自車両の車速およびヨーレートと、先行車両の位置とに基づいて走行経路の曲率が滑らかに変化するように推定されているだけであり、曲率のみの表現では、例えばカーブの手前で走行経路を表現したときに誤差が生じてしまい、走行経路と自車両が走行すべき実際の道路形状とが一致するとは限らなかった。このように、従来では、走行経路の精度に改善の余地があった。
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、走行経路を精度良く生成することが可能な走行経路生成装置、および走行経路生成装置が生成した走行経路に従って走行するように車両の走行制御を行う車両制御装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、本発明による走行経路生成装置は、車両が走行している領域の情報であって、道路に沿った複数の位置の集合である点群情報を含む走行領域情報を取得する走行領域情報取得部と、走行領域情報に含まれる点群情報を曲線近似することにより、車両が進行すべき経路を表現した曲線の情報を生成する走行経路生成部とを備え、走行経路生成部の出力は、車両の操舵制御を司る車両制御装置の車両制御部に与えられ、走行経路生成部は、走行領域情報のうち、操舵制御に用いられる範囲の走行領域情報に含まれる点群情報の重みを、操舵制御に用いられない範囲の走行領域情報に含まれる点群情報の重みに比べて大きくして、曲線の情報を生成し、少なくとも車両の速度情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部をさらに備え、操舵制御に用いられる範囲は、車両の前方に位置し、かつ速度情報に応じて定められ、操舵制御に用いられない範囲は、操舵制御に用いられる範囲の前後の点群情報である
本発明によると、走行経路生成装置は、車両が走行している領域の情報であって、道路に沿った複数の位置の集合である点群情報を含む走行領域情報を取得する走行領域情報取得部と、走行領域情報に含まれる点群情報を曲線近似することにより、車両が進行すべき経路を表現した曲線の情報を生成する走行経路生成部とを備え、走行経路生成部の出力は、車両の操舵制御を司る車両制御装置の車両制御部に与えられ、走行経路生成部は、走行領域情報のうち、操舵制御に用いられる範囲の走行領域情報に含まれる点群情報の重みを、操舵制御に用いられない範囲の走行領域情報に含まれる点群情報の重みに比べて大きくして、曲線の情報を生成し、少なくとも車両の速度情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部をさらに備え、操舵制御に用いられる範囲は、車両の前方に位置し、かつ速度情報に応じて定められ、操舵制御に用いられない範囲は、操舵制御に用いられる範囲の前後の点群情報であるため、走行経路を精度良く生成することが可能となる。
本発明の目的、特徴、態様、および利点は、以下の詳細な説明と添付図面とによって、より明白となる。
本発明の実施の形態1による走行経路生成装置を含む車両システムの全体構成を示す図である。 本発明の実施の形態1による走行経路生成装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1による走行経路生成装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1による車両制御装置の構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1による車両制御装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1による走行経路生成装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1による制御参照点を説明するための図である。 本発明の実施の形態1による参照範囲における各点の重みの一例を示す図である。 比較例による重み付けなしの三次関数近似で算出された走行経路の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1による重み付けありの三次関数近似で算出された走行経路の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1による車両制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 比較例による重み付けなしの三次関数近似で算出された走行経路の一例を示す図である。 本発明の実施の形態1による重み付けありの三次関数近似で算出された走行経路の一例を示す図である。 本発明の実施の形態2による走行経路生成装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態2による参照範囲を説明するための図である。 本発明の実施の形態2による参照範囲における各点の重みの一例を示す図である。 本発明の実施の形態2による車両制御装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3による走行経路生成装置の動作の一例を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態3による参照範囲における各点の重みの一例を示す図である。
本発明の実施の形態について、図面に基づいて以下に説明する。
<実施の形態1>
<構成>
図1は、本発明の実施の形態1による走行経路生成装置11を含む車両システムの全体構成を示す図である。
図1に示すように、車両システムは、車輪2およびハンドル3を備える車両1に適用され、操舵装置4と、アンテナ10と、位置検出装置6と、地図配信装置7と、車速センサ8と、車両制御装置9と、走行経路生成装置11と、図示しないヨーレートセンサとを備えている。
なお、図1では、位置検出装置6と地図配信装置7とは別個に構成されているが、これらを一体に構成してもよい。また、走行経路生成装置11と車両制御装置9とは別個に構成されているが、これらを一体に構成してもよい。
操舵装置4は、例えば、EPS(Electric Power Steering)用モータおよびECU(Electronic Control Unit)から構成されている。操舵装置4は、車両制御装置9から入力された操舵指令値に従って動作し、ハンドル3または前方の2つの車輪2の回転を制御することができる。
衛星5は、例えば、複数のGPS(Global Positioning System)衛星から構成されている。なお、本実施の形態1では、衛星5はGPS衛星であるものとして説明するが、これに限るものでない。衛星5は、例えば、GLONASS(Global Navigation Satellite System)等の他の測位衛星であってもよい。
アンテナ10は、衛星5から送信された衛星信号を受信し、受信した衛星信号を位置検出装置6に出力する。
位置検出装置6は、GPS受信機で構成されており、アンテナ10が受信した衛星信号を処理して車両1の位置および方位角を検出し、検出した車両1の位置および方位角を地図配信装置7および走行経路生成装置11に出力する。
なお、本実施の形態1では、位置検出装置6はGPS受信機であるものとして説明するが、これに限るものではない。位置検出装置6は、例えば、GLONASS等の他のシステムに対応した受信機であってもよい。
位置検出装置6が検出する位置の精度を上げるために、衛星5から受信した衛星信号またはインターネット経由で補正情報を取得してもよく、位置検出装置6をDGPS(Differential GPS)に対応する構成としてもよい。また、位置検出装置6は、外乱に対してロバストな位置検出を行うために、ヨーレートセンサおよび車速センサと組み合わせて車両1の位置および方位角を算出する、すなわちデッドレコニングする構成としてもよい。
車速センサ8は、車両1の走行速度を検出し、検出結果を速度Vとして車両制御装置9および走行経路生成装置11に出力する。なお、図1では、4つの車輪2のうちの1つに設置された車速センサ8が速度Vを検出する構成としているが、これに限るものではない。例えば、4つの車輪2のそれぞれに設置された車速センサ8が検出した車速の平均、または後方の2つの車輪2に設置された車速センサ8が検出した車速の平均を車速Vとして検出するように構成してもよい。
地図配信装置7は、位置検出装置6から入力された車両1の位置および方位角に基づいて、車両1が走行する道路の情報である道路情報を走行経路生成装置11に出力する。ここで、道路情報は、例えば、車線中央の緯度および経度で表わされる位置の集合である点群情報、車線数、および道路の曲率などを含んでいる。なお、地図配信装置7は、位置検出装置6から入力された車両1の方位角に基づいて、車両1または当該車両1の近傍を原点とする自車両座標系に変換した点群情報を走行経路生成装置11に出力してもよい。
図2は、走行経路生成装置11の構成の一例を示すブロック図である。
図2に示すように、走行経路生成装置11は、車両位置情報取得部12と、道路情報取得部13と、車両情報取得部14と、走行領域情報取得部15と、走行経路生成部16とを備えている。
車両位置情報取得部12は、位置検出装置6から車両1の現在位置情報を取得する。現在位置情報には、車両1の位置および方位角が含まれている。道路情報取得部13は、地図配信装置7から道路情報を取得する。車両情報取得部14は、車両1に設置された各種センサから車両1に関する情報である車両情報を取得する。例えば、車両情報取得部14は、車速センサ8から車両1の速度情報である速度Vを取得する。また、車両情報取得部14は、図示しないヨーレートセンサから車両1のヨーレートを取得する。
走行領域情報取得部15は、車両位置情報取得部12が取得した現在位置情報と、道路情報取得部13が取得した点群情報と、車両情報取得部14が取得した車両情報とに基づいて、車両1が走行している領域の情報である走行領域情報を取得する。走行領域情報には、現在位置情報および点群情報が含まれている。
走行経路生成部16は、走行領域情報取得部15が取得した走行領域情報に基づいて、車両1が進行すべき経路を表現した曲線の情報を生成する。ここで、車両1が進行すべき経路を表現した曲線とは、車両1の走行経路に相当する。すなわち、走行経路生成部16は、車両1の走行経路を生成する。走行経路生成部16が生成した走行経路は、車両制御装置9に出力される。
図3は、走行経路生成装置11のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
走行経路生成装置11における車両位置情報取得部12、道路情報取得部13、車両情報取得部14、走行領域情報取得部15、および走行経路生成部16の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、走行経路生成装置11は、車両1の現在位置情報を取得し、道路情報を取得し、車両情報を取得し、走行領域情報を取得し、走行経路を生成するための処理回路を備える。処理回路は、メモリ18に格納されたプログラムを実行するプロセッサ17(中央処理装置、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、DSP(Digital Signal Processor)ともいう)である。
走行経路生成装置11における車両位置情報取得部12、道路情報取得部13、車両情報取得部14、参照範囲決定部15、および走行経路生成部16の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ18に格納される。処理回路は、メモリ18に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、走行経路生成装置11は、車両1の現在位置情報を取得するステップ、道路情報を取得するステップ、車両情報を取得するステップ、走行領域情報を取得するステップ、走行経路を生成するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ18を備える。また、これらのプログラムは、車両位置情報取得部12、道路情報取得部13、車両情報取得部14、参照範囲決定部15、および走行経路生成部16の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。ここで、メモリとは、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等の不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、DVD等、または、今後使用されるあらゆる記憶媒体であってもよい。
図4は、車両制御装置9の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、車両制御装置9は、走行経路情報取得部19と、車両情報取得部20と、車両制御部21とを備えている。車両制御装置9は、操舵装置4に出力する操舵指令値を生成するECUとして構成される。
走行経路情報取得部19は、走行経路生成装置11から走行経路情報を取得する。車両情報取得部20は、車速センサ8から車両1に設置された各種センサから車両1に関する情報である車両情報を取得する。例えば、車両情報取得部20は、車速センサ8から車両1の速度情報である速度Vを取得する。また、車両情報取得部20は、図示しないヨーレートセンサから車両1のヨーレートを取得する。
車両制御部21は、走行経路情報取得部19が取得した経路情報と、車両情報取得部20が取得した車両情報とに基づいて、車両1が走行経路に従って走行するように車両1の操舵制御を行う。具体的には、車両制御部21は、車両1の操舵制御を行うための操舵指令値を操舵装置4に出力する。
図5は、車両制御装置9のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
車両制御装置9における走行経路情報取得部19、車両情報取得部20、および車両制御部21の各機能は、処理回路により実現される。すなわち、車両制御装置9は、走行経路情報を取得し、車両情報を取得し、車両1の操舵制御を行うための処理回路を備える。処理回路は、メモリ23に格納されたプログラムを実行するプロセッサ22である。
車両制御装置9における走行経路情報取得部19、車両情報取得部20、および車両制御部21の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、プログラムとして記述され、メモリ23に格納される。処理回路は、メモリ23に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわち、車両制御装置9は、走行経路情報を取得するステップ、車両情報を取得するステップ、車両1の操舵制御を行うステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ23を備える。また、これらのプログラムは、走行経路情報取得部19、車両情報取得部20、および車両制御部21の手順または方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
<動作>
<走行経路生成装置11の動作>
図6は、走行経路生成装置11の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS11において、走行経路生成部16は、車両1の位置および方位角と、走行領域における点群情報とに基づいて、点群情報を、車両1を原点として車両1の進行方向をX軸とする自車両座標系に変換する。
具体的には、走行経路生成部16は、緯度、経度、および高度で表される点群情報を、ガウス=クリューゲル法等の座標変換によって平面上に変換する。本実施の形態1では、東方向をX軸、北方向をY軸とするメートル座標系に変換する。また、車両1の位置を原点、車両1の進行方向をX軸とする自車両座標系に変換するために、点群情報のX,Yを車両1の位置が原点となるようにオフセットさせ、さらに、車両1の方位角とX軸とが一致するように回転させる。
ステップS12において、走行経路生成部16は、予め設定されている車両1の状態量に応じて定められる、操舵制御に用いられる範囲である制御参照点Prefを決定する。ここで、車両1の状態量としては、例えば車両1の速度などが挙げられる。
具体的には、制御参照点Prefは、車両1の速度の一次関数として与えられる。例えば、車速Vxが20m/sであり、2秒後の点が制御参照点Prefであるとすると、走行経路生成部16は、下記の式(1)に基づいて車両1の現在位置から制御参照点Prefまでの距離Ldを算出する。
Ld=Vx×2 ・・・(1)
ここで、例えば、地図が10m間隔で作成されていれば、図7に示すように、制御参照点Prefは車両1の近傍点から4つ先の点となる。走行経路生成部16は、この制御参照点Prefを操舵制御に用いられる範囲として決定する。すなわち、本実施の形態1では、操舵制御に用いられる範囲は、1つの制御参照点Prefとなる。なお、図7において、丸印は点群情報を構成する各点を示している。
ステップS13において、走行経路生成部16は、点群情報を曲線に近似する範囲を決定する。
具体的には、走行経路生成部16は、ステップS12で決定した制御参照点Prefを含む参照範囲を決定する。参照範囲とは、走行経路生成部16が走行経路を生成するときに参照する点群情報の範囲であり、点群情報を曲線に近似する範囲のことをいう。本実施の形態1では、図7に示すように、制御参照点Prefを基準として前後方向に40mすなわち4点分ずつ参照し、合計9点が参照範囲となる。このように、走行経路生成部16は、制御参照点Prefを含む参照範囲を決定する。
ステップS14において、走行経路生成部16は、参照範囲において、近似時に用いる各点の重みを決定する。
具体的には、走行経路生成部16は、図8に示すように、参照範囲において、制御参照点Prefの重みが、制御参照点Pref以外の点の重みに比べて大きくなるように決定する。
ステップS15において、走行経路生成部16は、ステップS14で決定した重みに基づいて、点群情報を曲線近似することによって走行経路を算出する。
具体的には、重み付き最小二乗法による三次関数近似を用いて、ステップS14で決定した重みに基づいて点群の座標を三次関数に近似する。
上記より、制御参照点Prefの重みを大きくして三次関数近似を行うことによって、重み付けありの三次関数近似で算出された曲線の制御参照点Prefにおける近似精度(図10参照)が、重み付けなしの三次関数近似で算出された曲線の制御参照点Prefにおける近似精度(図9参照)と比べて向上する。
<車両制御装置9の動作>
図11は、車両制御装置9の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS21において、車両制御部21は、制御参照点Prefにおける横偏差YLdを算出する。
具体的には、走行経路生成装置11の走行経路生成部16が算出した三次関数をxの関数y=f(x)とすると、横偏差YLdは、制御参照点Prefまでの距離Ldを用いて下記の式(2)で表される。
YLd=f(Ld) ・・・(2)
ステップS22において、車両制御部21は、車速VからゲインK1を算出する。
具体的には、走行経路に対して車両1が安定かつ応答良く追従できるように、車両諸元等から求めたゲインを車速可変の関数またはマップとして予め計算しておき、車両1の現在の速度Vに応じたゲインK1を算出する。
ステップS23において、車両制御部21は、指令操舵角θrefを算出する。ここで、指令操舵角θrefは、車両1の操舵制御を行うために操舵装置4に出力される操舵指令値に相当する。
具体的には、車両制御部21は、制御参照点Prefにおける横方向偏差YLdを小さくするように、車速Vに基づいて指令操舵角θrefを算出する。指令操舵角θrefは、下記の式(3)で表される。
θref=K1×YLd ・・・(3)
以上のことから、本実施の形態1によれば、制御参照点Prefの重みをそれ以外の点に比べて大きくすることによって、制御参照点Prefにおける近似精度を向上させることが可能となる。例えば、図12に示すように、重み付けなしの三次関数近似で曲線を算出した場合、各点を三次関数で表現しようとするため、制御参照点Prefにおける横偏差YLdが進行方向前方のカーブとは反対方向の負の値となる。従って、車両制御部21は、右方向へ指令操舵角θrefを算出するため、走行経路に対する車両1の追従性が低下し、車両1の走行に対して運転者に違和感を与える可能性がある。一方、制御参照点Prefの重みをそれ以外の点に比べて大きくすることによって、横偏差YLdを実際の値に近いものとすることができるため、図13に示すように、ほぼ直進の指令操舵角θrefとなり、走行経路に対する車両1の追従性が良好に保たれ、車両1の走行に対する運転者の違和感を抑制することができる。
なお、本実施の形態1では、制御参照点Prefにおける横偏差YLdによって指令操舵角θrefを算出する場合について説明したが、これに限るものではない。例えば、下記の式(4),(5)のように、制御参照点Prefにおける角度偏差eLdと、K1と同様に予め定められたゲインK2とをさらに用いて指令操舵角θrefを算出してもよい。
eLd=f’(Ld) ・・・(4)
θref=K1×YLd+K2×eLd ・・・(5)
これにより、車両1の前方における横偏差YLdだけでなく、角度偏差も考慮して走行経路に従って走行することが可能となり、走行経路に対する車両1の追従性が向上する。
本実施の形態1では、三次関数の近似を用いて走行経路を表現したが、その他の重み付きの近似方法を用いてもよい。例えば、五次関数近似、非一様有理Bスプライン(NURBS:Non-Uniform Rational B-Spline)等を用いて走行経路を表現してもよい。この場合も、本実施の形態1と同様の効果が得られる。
本実施の形態1では、走行経路の点群は、道路情報および衛星測位による構成としたが、他の方法で構成してもよい。例えば、Lidar(Light detection and ranging)またはカメラ等によって走行経路を検出して離散化したものを走行経路の点群の構成としてもよい。
<実施の形態2>
実施の形態1では、車両1の前方に制御参照点Prefの重みがそれ以外の点の重みに比べて大きくなるようにする場合について説明した。本発明の実施の形態2では、制御参照点Prefは車両1の重心位置であり、走行経路生成装置11が制御参照点Prefにおける走行経路の接線および曲率を算出し、車両制御装置9が制御参照点Prefにおける走行経路の接線および曲率に基づいて指令操舵角θrefを算出する場合について説明する。なお、本実施の形態2による車両1、走行経路生成装置11、および車両制御装置9の各構成は、実施の形態1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
<動作>
<走行経路生成装置11の動作>
図14は、走行経路生成装置11の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS31において、走行経路生成部16は、図6のステップS11と同様に、車両1の位置および方位角と、走行領域における点群情報とに基づいて、点群情報を、車両1を原点として車両1の進行方向をX軸とする自車両座標系に変換する。次に、走行経路生成部16は、車両1の重心位置を制御参照点Prefとする。
ステップS32において、走行経路生成部16は、点群情報を曲線に近似する範囲を決定する。
具体的には、図15に示すように、制御参照点Prefを基準として前後方向にLrefm、例えばLref=25mすなわち5点分ずつ参照し、合計11点が参照範囲となる。このように、走行経路生成部16は、制御参照点Prefを含む参照範囲を決定する。
ステップS33において、走行経路生成部16は、参照範囲において、近似時に用いる各点の重みを決定する。
具体的には、図16に示すように、走行経路生成部16は、参照範囲において、制御参照点Prefの重みが、制御参照点Pref以外の点の重みに比べて大きくなるように決定する。本実施の形態2では、車両1の重心位置を制御参照点Prefとしているため、車両1の後方の点群を含めた範囲で点群情報を近似することになる。
ステップS34において、走行経路生成部16は、ステップS33で決定した重みに基づいて、点群情報を曲線近似することによって走行経路を算出する。
具体的には、重み付き最小二乗法による三次関数近似を用いて、ステップS33で決定した重みに基づいて点群の座標を三次関数に近似する。
上記より、車両1の重心位置である制御参照点Prefの重みを大きくし、車両1の前方および後方の点群の重みが小さくなるように重み付けして三角関数近似を行うことによって、算出された曲線の制御参照点Prefにおける近似精度が、重み付けなしの三次関数近似で算出された曲線の制御参照点Prefにおける近似精度と比べて向上する。
<車両制御装置9の動作>
図17は、車両制御装置9の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS41において、車両制御部21は、制御参照点Prefにおける走行経路との位置偏差および傾き偏差と、制御参照点Prefにおける走行経路の曲率とを算出する。
具体的には、走行経路生成装置11の走行経路生成部16が算出した三次関数をxの関数y=f(x)とすると、制御参照点Prefにおける位置偏差y0は下記の式(6)で表され、傾き偏差d0は下記の式(7)で表され、走行経路の曲率κは下記の式(8)で表される。
y0=f(0) ・・・(6)
d0=f’(0) ・・・(7)
κ=(f’ ’(0))/(1+f’(0))3/2 ・・・(8)
ステップS42において、車両制御部21は、車速VからゲインK1、ゲインK2、およびゲインK3を算出する。
具体的には、ステップS41で算出した位置偏差y0および傾き偏差d0は車両1と走行経路における接線との関係を表すため、走行経路に対して車両1が安定かつ応答良く追従できるように、車両諸元等から求めたゲインを車速可変の関数またはマップとして予め計算しておき、車両1の現在の速度Vに応じたゲインK1およびゲインK2を算出する。
また、走行経路の曲率κに対して車両1が追従するために必要なヨーレートγrefは、車速Vを用いて下記の式(9)で表される。
γref=κ×V ・・・(9)
定常旋回状態における操舵角θとヨーレートγとの関係をθ=K3×γとすると、車両諸元等から求めたゲインを車速可変の関数またはマップとして予め計算しておくことができ、車両1の現在の速度Vに応じたゲインK3を算出する。
指令操舵角θrefは、上記で算出したゲインK1、ゲインK2、およびゲインK3を用いて下記の式(10)で表される。
θref=K1×y0+K2×d0+K3×V×κ ・・・(10)
以上のことから、本実施の形態2によれば、制御参照点Prefの重みをそれ以外の点に比べて大きくすることによって、制御参照点Prefにおける近似精度を向上させることが可能となる。また、制御参照点Prefの重みをそれ以外の点に比べて大きくすることによって、制御参照点Prefにおける位置偏差y0、傾き偏差d0、および走行経路の曲率κを実際の値に近いものとすることができるため、走行経路に対する車両1の追従性が良好に保たれ、車両1の走行に対する運転者の違和感を抑制することができる。
<実施の形態3>
実施の形態1,2では、制御参照点Prefが車両1の前方の1点または車両1の重心位置である場合について説明した。本発明の実施の形態3では、制御参照点Prefが複数ある場合について説明する。なお、本実施の形態3による車両1、走行経路生成装置11、および車両制御装置9の各構成は、実施の形態1と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
具体的には、車両1の操舵制御にモデル予測制御を用いる。モデル予測制御は、車両のダイナミクスを数学的に表した動的車両モデルを用いて、現時刻tからThの期間の状態を予測し、車両の望ましい動作を表現する評価関数Jを小さくする制御入力を求める最適化問題を一定期間ごとに解くことによって、最適な指令操舵角θrefを算出する。以下では、現時刻tからThの期間をホライズンと称する。
モデル予測制御では、本実施の形態3では下記の制約付き最適化問題を一定期間ごとに解くことになり、操舵制御に用いられる範囲は1点ではなく、予め定められた幅を有する時刻範囲で定義される。以下では、操舵制御に用いられる範囲のことを制御対象範囲ともいう。このように、制御対象範囲は、複数の制御参照点で構成される。モデル予測制御で用いられる制御対象範囲の点群の重みを、制御対象範囲外の点群に比べて大きくして近似することによって、目標とする走行経路の生成および車両制御が可能となる。
<動作>
<走行経路生成装置11の動作>
図18は、走行経路生成装置11の動作の一例を示すフローチャートである。
ステップS51において、走行経路生成部16は、図6のステップS11と同様に、車両1の位置および方位角と、走行領域における点群情報とに基づいて、点群情報を、車両1を原点として車両1の進行方向をX軸とする自車両座標系に変換する。
ステップS52において、走行経路生成部16は、モデル予測制御の制御対象範囲を決定する。実施の形態1,2では、制御参照点は1点であったが、本実施の形態3では、ホライズンにおける評価関数Jが小さくなるように指令操舵角θrefを算出するため、制御対象範囲は複数点すなわち複数の制御参照点となる。
ステップS53において、走行経路生成部16は、点群情報を曲線に近似する範囲を決定する。
具体的には、走行経路生成部16は、現時刻tからThの期間の点群を含むように曲線に近似する範囲を決定する。例えば、Thが3秒であり、現時刻の速度Vが20m/sであるとすると、モデル予測制御では、現時刻tからThの期間の点群として、車両1の前方のV×Th=60m、すなわち12点分を参照する。この範囲が制御対象範囲となる。そして、曲線に近似する範囲である参照範囲は、制御対象範囲の前後5点ずつを含む範囲、すなわち合計22点分となる。この例では、車両1の位置は6点目となる。
ステップS54において、走行経路生成部16は、参照範囲において、近似時に用いる各点の重みを決定する。
具体的には、図19に示すように、参照範囲において、制御対象範囲であるホライズンの範囲の重みが、制御対象範囲以外の重みに比べて大きくなるように決定する。本実施の形態3では、制御対象範囲は現時刻tから3秒間としているため、車両1の後方の点群を含めた範囲で点群情報を近似することになる。
ステップS55において、走行経路生成部16は、ステップS54で決定した重みに基づいて、点群情報を曲線近似することによって走行経路を算出する。
具体的には、重み付き最小二乗法による三次関数近似を用いて、ステップS54で決定した重みに基づいて点群の座標を三次関数に近似する。
上記より、制御対象範囲であるホライズンの範囲の重みを大きくし、制御対象範囲以外の点群の重みが小さくなるように重み付けして三角関数近似を行うことによって、算出されたホライズンの範囲における近似精度が、重み付けなしの三次関数近似で算出されたホライズンの範囲における近似精度と比べて向上する。
<車両制御装置9の動作>
車両制御部21は、モデル予測制御を用いて指令操舵角θrefを算出する。本実施の形態3では、車両制御部21は、下記の式(11)に示す制約付き最適化問題を一定期間ごと、例えば100msecごとに解く。

Figure 0006618653
ここで、Jは評価関数、xは車両状態量、uは制御入力、fは動的車両モデルに関するベクトル値関数、x0は時刻tにおける車両状態量、gは制約条件に関する関数である。
なお、上記の式(11)に示す制約付き最適化問題は、評価関数の符号を反転させることによって最大化問題と等価になる。従って、以下の説明では最小化問題について説明するが、最大化問題として取り扱うことができる。
本実施の形態では、車両状態量xと制御入力uとを下記の式(12),(13)のように設定する。

Figure 0006618653

Figure 0006618653
ここで、xbcは自車両座標系における車両のx座標、ybcは自車両座標系における車両1のx座標、θbcは自車両座標系における方位、βは横滑り角、γは車両ヨーレート、δは舵角、sδは舵角速度である。
また、動的車両モデルとして、下記の式(14)に示す二輪モデルを用いる。

Figure 0006618653
ここで、Mは車両質量、Vは車速、γはヨーレート、Iは車両のヨー慣性モーメント、lfおよびlrは車両重心と前後車軸までの距離、YfおよびYrは前後輪のコーナリングフォースである。
通常の走行の際にはβ≒0とすることができるので、YfおよびYrは車両の固有の値である前後輪のコーナリングスティフネスCfおよびCrを用いて、下記の式(15),(16)のように近似できる。

Figure 0006618653

Figure 0006618653
上記の式(15),(16)を用いて、動的車両モデルfは下記の式(17)のようになる。

Figure 0006618653
本実施の形態3では、評価関数Jは下記の式(18)を用いる。

Figure 0006618653
ここで、tは現在時刻、Thはホライズン、τはホライズン内の時刻、xfは時刻t+Tにおける車両状態量、pは走行経路pを表すインデックス、Npは走行経路の総数である。
評価関数J内のzは、ホライズン内の時刻τにおいて予測される車両状態のうちybcおよびヨー角θbcをまとめたベクトル、すなわちz=[ybc、θbcであり、zは走行経路pのxbcにおけるybcと角度θbpをまとめたベクトル、すなわちz=[ybp、θbpである。
ここで、走行経路pを三次の多項式で表現すると下記の式(19),(20)で求められる。
bp=Cp3・xbc3+Cp2・xbc2+Cp1・xbc+Cp0 ・・・(19)
θbp=tan−1(3・CP3・xbc +2・Cp2・xbc+Cp1) ・・・(20)
走行経路の重み生成手段で得られたΩは、走行経路pに対する重みを対角に並べた行列であって、走行経路pの重みをωとすると下記の式(21)で設定される。

Figure 0006618653
評価関数Jのうち、

Figure 0006618653
の項は、予測される車両の位置および方位と、走行経路pごとにΩによって重みを付けて評価される。
従って、重みの小さい走行経路に対する偏差が大きくても、評価関数Jの出力に対する影響は小さく、重みの大きい走行経路との偏差が大きいほど評価関数Jの出力は大きくなるため、重みの大きな走行経路にできるだけ追従するような操舵制御が行われる。
Qは、車両状態量のうち、抑えたい状態量の大きさにして設定する行列であり、通常対角行列が設定される。すなわち、車両状態量xに対するQは下記の式(22)で設定される。

Figure 0006618653
ここで、q〜qは各状態量に対する定数であって、各状態量についてこの値を大きくすれば、評価関数Jに対する影響が大きくなるため、該当する変数の大きさが抑えられるように操舵制御される。
rは操舵速度sδの大きさに対する定数であり、rの値を大きくすれば評価関数Jに対する影響が大きくなるため、制御入力の大きさが抑えられるように操舵制御される。
次に、制約条件に関するベクトル値関数gについて説明する。関数gは、制約付き最適化問題において、車両状態量xと、制御入力uの上下限値を設定するためのものであり、最適化はg(x,u)≦0の条件のもと実行される。
本実施の形態3では、制約条件を次のように設定する。すなわち、操舵速度sδの上限値をsδmax(>0)、操舵速度sδの下限値をsδmix(<0),ヨーレートγの上限値をγmax(>0)、ヨーレートγの下限値をγmix(<0)、操舵角δの上限値をδmax(>0)、操舵角δの下限値をδmix(<0)として、下記の式(23)に示すベクトル値関数gを設定する。

Figure 0006618653
このように、ベクトル値関数gを設定すれば、操舵速度sδ、滑り角β、ヨーレートγ、および操舵角δは、設定した上下限値のもと最適化される。
滑り角β、ヨーレートγ、および操舵角δの上下限値を設定することによって、危険な車両運動となることを避けることができる。また、操舵速度sδの上下限値を設定することによって、乗り心地を確保した操舵制御を行うことができる。
以上のことから、本実施の形態3によれば、モデル予測制御のように、予め定められた範囲または複数の点群を用いて操舵制御を行うような構成において、制御対象範囲の重みを制御対象範囲以外の重みと比べて大きく設定して近似することによって、走行経路に対する車両の追従性をより向上させることができ、車両の走行に係る安全性および快適性を向上させることができる。
なお、本実施の形態3では、制約条件を設定したが、制約条件を設定しなくてもよい。すなわち、ベクトル値関数gを定義しない構成としてもよい。この場合、制約条件がないため最適化問題における実行不可解を出力することはないため、安定的に最適化を算出することができる。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
本発明は詳細に説明されたが、上記した説明は、すべての態様において、例示であって、この発明がそれに限定されるものではない。例示されていない無数の変形例が、この発明の範囲から外れることなく想定され得るものと解される。
1 車両、2 車輪、3 ハンドル、4 操舵装置、5 衛星、6 位置検出装置、7 地図配信装置、8 車速センサ、9 車両制御装置、10 アンテナ、11 走行経路生成装置、12 車両位置情報取得部、13 道路情報取得部、14 車両情報取得部、15 走行領域情報取得部、16 走行経路生成部、17 プロセッサ、18 メモリ、19 走行経路情報取得部、20 車両情報取得部、21 車両制御部、22 プロセッサ、23 メモリ。

Claims (9)

  1. 車両が走行している領域の情報であって、道路に沿った複数の位置の集合である点群情報を含む走行領域情報を取得する走行領域情報取得部と、
    前記走行領域情報に含まれる前記点群情報を曲線近似することにより、前記車両が進行すべき経路を表現した曲線の情報を生成する走行経路生成部と、
    を備え、
    前記走行経路生成部の出力は、前記車両の操舵制御を司る車両制御装置の車両制御部に与えられ、
    前記走行経路生成部は、前記走行領域情報のうち、前記操舵制御に用いられる範囲の前記走行領域情報に含まれる前記点群情報の重みを、前記操舵制御に用いられない範囲の前記走行領域情報に含まれる前記点群情報の重みに比べて大きくして、前記曲線の情報を生成し、
    少なくとも前記車両の速度情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部をさらに備え、
    前記操舵制御に用いられる範囲は、前記車両の前方に位置し、かつ前記速度情報に応じて定められ、
    前記操舵制御に用いられない範囲は、前記操舵制御に用いられる範囲の前後の前記点群情報であることを特徴とする、走行経路生成装置。
  2. 車両が走行している領域の情報であって、道路に沿った複数の位置の集合である点群情報を含む走行領域情報を取得する走行領域情報取得部と、
    前記走行領域情報に含まれる前記点群情報を曲線近似することにより、前記車両が進行すべき経路を表現した曲線の情報を生成する走行経路生成部と、
    を備え、
    前記走行経路生成部の出力は、前記車両の操舵制御を司る車両制御装置の車両制御部に与えられ、
    前記走行経路生成部は、前記走行領域情報のうち、前記操舵制御に用いられる範囲の前記走行領域情報に含まれる前記点群情報の重みを、前記操舵制御に用いられない範囲の前記走行領域情報に含まれる前記点群情報の重みに比べて大きくして、前記曲線の情報を生成し、
    前記操舵制御に用いられる範囲は、前記車両の重心位置であり、
    前記操舵制御に用いられない範囲は、前記操舵制御に用いられる範囲の前後の前記点群情報であることを特徴とする、走行経路生成装置。
  3. 車両が走行している領域の情報であって、道路に沿った複数の位置の集合である点群情報を含む走行領域情報を取得する走行領域情報取得部と、
    前記走行領域情報に含まれる前記点群情報を曲線近似することにより、前記車両が進行すべき経路を表現した曲線の情報を生成する走行経路生成部と、
    を備え、
    前記走行経路生成部の出力は、前記車両の操舵制御を司る車両制御装置の車両制御部に与えられ、
    前記走行経路生成部は、前記走行領域情報のうち、前記操舵制御に用いられる範囲の前記走行領域情報に含まれる前記点群情報の重みを、前記操舵制御に用いられない範囲の前記走行領域情報に含まれる前記点群情報の重みに比べて大きくして、前記曲線の情報を生成し、
    前記操舵制御に用いられる範囲および前記操舵制御に用いられない範囲は点列であり、
    前記走行経路生成部は、前記操舵制御に用いられる範囲の点列の重みを、前記操舵制御に用いられない範囲の点列の重みに比べて大きくして、前記曲線の情報を生成し、
    前記操舵制御に用いられる範囲は、前記車両の位置とその前後の複数の位置とからなる前記点群情報であることを特徴とする、走行経路生成装置。
  4. 前記操舵制御に用いられる範囲および前記操舵制御に用いられない範囲は点列であり、
    前記走行経路生成部は、前記操舵制御に用いられる範囲の点列の重みを、前記操舵制御に用いられない範囲の点列の重みに比べて大きくして、前記点群情報を重み付き最小二乗法による三次関数近似することにより、前記曲線の情報を生成することを特徴とする、請求項1から3のいずれか1項に記載の走行経路生成装置。
  5. 前記車両の現在位置情報を取得する車両位置情報取得部と、
    前記点群情報を含む道路情報を取得する道路情報取得部と、
    少なくとも前記車両の速度情報を含む車両情報を取得する車両情報取得部と、
    をさらに備え、
    前記走行領域情報取得部は、前記現在位置情報と、前記点群情報と、前記車両情報とに基づく前記走行領域情報を取得し、
    前記走行経路生成部は、前記現在位置情報と、前記点群情報と、前記車両情報とに基づいて、前記曲線の情報を生成するときに参照する前記点群情報の範囲である参照範囲を決定し、当該参照範囲において、前記点群情報のうちの前記操舵制御に用いられる位置に対応する制御参照点の重みを、前記操舵制御に用いられない前記制御参照点以外の点の重みに比べて大きくして、前記曲線の情報を生成することを特徴とする、請求項1から3に記載の走行経路生成装置。
  6. 前記走行経路生成部は、前記車両の現在位置から、前記車両の速度に予め定められた時間を乗じた位置までを前記参照範囲として決定することを特徴とする、請求項に記載の走行経路生成装置。
  7. 前記走行経路生成部が生成した前記曲線の情報を取得する走行経路情報取得部と、
    前記走行経路情報取得部が取得した前記曲線の情報に基づいて、前記車両が前記進行すべき経路に従って走行するように前記車両の操舵制御を行う前記車両制御部と、
    を備える、請求項1からのいずれか1項に記載の車両制御装置。
  8. 前記走行経路生成部が生成した前記曲線の情報を取得する走行経路情報取得部と、
    前記走行経路情報取得部が取得した前記曲線の情報に基づいて、前記車両が前記進行すべき経路に従って走行するように前記車両の操舵制御を行う前記車両制御部と、
    を備え、
    前記車両制御部は、前記制御参照点における前記曲線の曲率、前記制御参照点と前記曲線との距離、および前記制御参照点における前記曲線のベクトルと前記車両の速度ベクトルとがなす角度のうちの少なくとも1つを用いて前記操舵制御を行うことを特徴とする、請求項5または6に記載の車両制御装置。
  9. 前記走行経路生成部が生成した前記曲線の情報を取得する走行経路情報取得部と、
    前記走行経路情報取得部が取得した前記曲線の情報に基づいて、前記車両が前記進行すべき経路に従って走行するように前記車両の操舵制御を行う前記車両制御部と、
    を備え、
    前記車両制御部は、前記制御参照点と前記曲線との距離、および前記制御参照点における前記曲線のベクトルと前記車両の速度ベクトルとがなす角度のうちの少なくとも1つを用いた評価関数に基づいて前記操舵制御を行うことを特徴とする、請求項5または6に記載の車両制御装置。
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