JP6617912B2 - 活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、これを含有する下塗り用コーティング剤及び成形体 - Google Patents

活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、これを含有する下塗り用コーティング剤及び成形体 Download PDF

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Description

本発明は、種々の基材への塗工性、密着性、及び硬化塗膜の外観や耐熱性、耐湿熱性を高いレベルで兼備する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、更には、複数の樹脂種を組み合わせてなる成形体に対して金属蒸着を行うための下塗り用コーティング剤として好適に用いられる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物に関する。
優れた耐熱性が求められる自動車部品の外装ランプレンズの反射鏡などの基材の表面には、アルミニウムやスズなどの金属を真空蒸着又はスパッタリング等により金属薄膜を形成させる必要がある。このような用途に用いられる基材としては、BMC(バルクモールディングコンパウンド)、PPS(ポリフェニレンサルファイド)、ALD(アルミダイキャスト)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)/PET(ポリエチレンテレフタレート)アロイ樹脂、PC(ポリカーボネート)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、ガラス繊維などのフィラーで強化したPC(ポリカーボネート)等のプラスチック基材や金属基材があり、耐熱性、耐衝撃性に優れ、近年は、特に軽量化の観点からプラスチック基材がよく使用されるようになってきた。
しかし、このような耐熱性プラスチック基材上に、アルミニウム等の金属を蒸着すると、得られる部品の表面平滑性が低下し、金属の光輝感が得られにくいという問題があり、特に、自動車ヘッドランプレンズの反射鏡に用いる場合、反射鏡として必要な光学特性を確保することが困難であった。そのため、金属薄膜を形成する前に、予め基材表面に下塗りのコーティング剤を塗布し硬化させてコーティング層を形成することで、部品の表面の平滑性を維持し、光学特性を改善してきた(例えば、特許文献1〜4参照)。
しかしながら、自動車部品のヘッドランプレンズの反射鏡は、複数種の基材を組み合わせてなるものである。例えば、ランプ光源に近い部位には耐熱性に優れる基材を、ランプ光源から遠い部位は基材形状が複雑となることから加工性に優れる基材を使用しており、それぞれの基材に対して、密着性や耐熱性を付与するためには、基材種に応じてコーティング剤を使い分ける必要があった。
また、自動車ヘッドランプレンズの反射鏡に限らず、携帯電話、グリル、エンブレム等の自動車部品、化粧品容器、家電製品等の部品の外観に高意匠性を付与させるため、表面外観が金属様の部品が多く使用されている。これらは種々のプラスチックを組み合わせて成形体を形成し、その表面にスズやアルミニウム等の金属を真空蒸着することによって作られるものである。このような方法を行なう場合、その表面を平滑にし、プラスチック基材と金属蒸着膜との密着性を高めるためには、様々なプラスチック基材に対して適用できる活性エネルギー線硬化型下塗り用コーティング剤が求められている。
再表95/32250号公報 特開2003−221408号公報 特開2011−021153号公報 特開2012−067162号公報
従って、本発明が解決しようとする課題は、種々の基材への塗工性、密着性、及び硬化塗膜の外観や耐熱性、耐湿熱性を高いレベルで兼備する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、これを用いた金属蒸着用活性エネルギー線硬化型下塗り用コーティング剤、及び種々の基材との密着性に優れる金属蒸着用アンダーコート層を有する成形体を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、アルキド樹脂とポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物とを必須成分として含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、アルキド樹脂(A)と、(メタ)アクリレート化合物(B)とを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、前記アルキド樹脂(A)の酸価が30mgKOH/g以下、油長が30以上であり、前記(メタ)アクリレート化合物(B)がポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物(B1)を必須の成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物、これを用いる金属蒸着用活性エネルギー線硬化型下塗り用コーティング剤、及び当該下塗り用コーティング剤からなるアンダーコート層を有する成形体を提供するものである。
本発明によれば、各種プラスチック基材への塗工適正、密着性、及び保存安定性に優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得ることができる。当該組成物から得られる硬化塗膜は、その外観も良好であり、耐熱性や耐湿熱性も高いことから、複雑な形状を有する成形体や複数種の基材が組み合わせてなる成形体への適用性に優れ、金属蒸着の下塗り用コーティング剤として好適に用いることができる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、酸価が30mgKOH/g以下で、油長が30以上のアルキド樹脂(A)と、ポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物(B1)を必須の成分とする(メタ)アクリレート化合物(B)とを含有する。
本発明で用いる前記アルキド樹脂(A)は、具体的には、多塩基酸(a1)、多価アルコール(a2)、及び油脂又は脂肪酸(a3)を必須の成分として得られるポリエステル樹脂であり、その酸価が30mgKOH/g以下であり、かつ、油長が30以上であることにより、基材への密着性に優れ、耐熱性や耐湿熱性にも優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物となる。更に、これらの効果が一層高いものとなることから、前記アルキド樹脂(A)の酸価は3〜20mgKOH/gの範囲であることが好ましい。また、その油長は30〜70の範囲であることが好ましく、35〜65の範囲であることがより好ましい。
なお、アルキド樹脂(A)の油長とは、アルキド樹脂(A)の樹脂原料の総質量に対する油脂又は脂肪酸(a3)の質量比を百分率で示したものである。
前記アルキド樹脂(A)の原料として用いる前記多塩基酸(a1)は、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカン二酸、ドデカン二酸、トリデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、ヘキサデカンニ酸、ヘプタデカン二酸、オクタデカン二酸、ノナデカン二酸、イコサン二酸等の脂肪族二塩基酸;テトラヒドロフタル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸等の脂肪族不飽和二塩基酸又はその無水物;ヘキサヒドロフタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸;フタル酸、無水フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、オルソフタル酸等の芳香族二塩基酸又はその無水物;1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸等の脂肪族三塩基酸;トリメリット酸、無水トリメリット酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸等の芳香族三塩基酸又はその無水物などが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。
また、得られるアルキド樹脂(A)の分子量の調製等のため、前記多塩基酸(a1)と併せて、メタン酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、ペンタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、ノナン酸、デカン酸、ドデカン酸、テトラデカン酸、ヘキサデカン酸、ヘプタデカン酸、オクタデカン酸、p−tert−ブチル安息香酸、等の一塩基酸を用いても良い。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。中でも、得られる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化塗膜が耐熱性や耐湿熱性に優れるものになることから、安息香酸等の環状構造を有する一塩基酸を用いることが好ましい。
前記多価アルコール(a2)は、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオール、1,2,2−トリメチル−1,3−プロパンジオール、2,2−ジメチル−3−イソプロピル−1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘサン、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール等のジオール;トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等のポリオール;前記ジオール又はポリオールと、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、テトラヒドロフラン、エチルグリシジルエーテル、プロピルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテル等の種々の環状エーテル結合含有化合物との開環重合によって得られる変性ポリエーテルポリオール;前記ジオール又はポリオールと、ε−カプロラクトン等の種々のラクトン類との重縮合反応によって得られるラクトン系ポリエステルポリオールなどが挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、二種類以上を併用しても良い。中でも、得られる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物の硬化塗膜が耐熱性や耐湿熱性に優れるものとなることから、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール等のポリオール、或いはこれらの変性ポリオールを用いることが好ましい。
前記油脂又は脂肪酸(a3)は、例えば、亜麻仁油、桐油、米油、サフラワー油、大豆油、トール油、菜種油、パーム油、ひまし油、脱水ひまし油、やし油脂等の油脂;これら油脂由来の脂肪酸;これらの再生油脂;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸、ドコサヘキサエン酸等、炭素原子数12〜30の高級脂肪酸等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、各種プラスチック基材への密着性に優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物となることから、ヨウ素価が100以上の油脂、具体的には、キリ油、亜麻仁油、脱水ひまし油、大豆油、サフラワー油、トール油の何れかを用いることが好ましく、これらヨウ素価が100以上の油脂を2種類以上併用することがより好ましい。
本発明のアルキド樹脂(A)は、前記(a1)〜(a3)成分に加え、更にポリイソシアネート化合物(a4)を反応させたウレタン変性アルキド樹脂であっても良い。ここで用いるポリイソシアネート化合物は、例えば、ブタン−1,4−ジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、2,4,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシリレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;
シクロヘキサン−1,4−ジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン−4,4′−ジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、メチルシクロヘキサンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネート;
1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルジメチルメタンジイソシアネート、4,4′−ジベンジルジイソシアネート、ジアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、テトラアルキルジフェニルメタンジイソシアネート、1,3−フェニレンジイソシアネート、1,4−フェニレンジイソシアネート、トリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;
前記各種のジイソシアネートのヌレート変性ポリイソシアネート、前記各種のジイソシアネートとポリオールとを反応させて得られるアダクト変性ポリイソシアネート、前記各種のジイソシアネートのビウレット変性ポリイソシアネート等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、二種類以上を併用しても良い。
また、本発明のアルキド樹脂(A)は、前記(a1)〜(a3)成分に加え、更にフェノール樹脂(a5)を反応させたフェノール変性アルキド樹脂であっても良い。ここで用いるフェノール樹脂は、レゾール型フェノール樹脂やノボラック型フェノール樹脂が挙げられる。
前記アルキド樹脂(A)の製造方法は特に限定されるものではなく、例えば、多塩基酸(a1)、多価アルコール(a2)、油脂又は脂肪酸(a3)及び必要に応じて一塩基酸やポリイソシアネート化合物(a4)、フェノール樹脂(a5)等、すべての原料を一括で反応させる方法や、原料の一部を先に反応させて前駆体を製造した後、残りの原料を加えて反応させる多段反応で製造する方法、原料の一部を分割添加して反応させる方法等が挙げられる。アルキド樹脂が多塩基酸(a1)、多価アルコール(a2)、油脂又は脂肪酸(a3)及び必要に応じて一塩基酸を原料とする場合には、これらを全て一括で120〜300℃程度の温度で反応させる方法が好ましい。ウレタン変性アルキド樹脂を製造する場合には、塩基酸(a1)、多価アルコール(a2)、油脂又は脂肪酸(a3)及び必要に応じて一塩基酸を120〜300℃程度の温度で反応させた後、ポリイソシアネート化合物(a4)を加えて50〜100℃程度の温度で反応させることが好ましい。フェノール変性アルキド樹脂を製造する場合には、多塩基酸(a1)、多価アルコール(a2)、油脂又は脂肪酸(a3)、フェノール樹脂(a5)及び必要に応じて一塩基酸を全て一括で120〜300℃程度の温度で反応させる方法が好ましい。反応の進行度合いは、脱水反応で留出する水の量や、酸価あるいは水酸基価、イソシアネート基残量を測定することでモニターすることができる。また、必要に応じてエステル化触媒やウレタン化触媒等を適宜用いても良い。
前記アルキド樹脂(A)は、必要に応じて有機溶剤中で反応させても良い。また、反応終了後に有機溶剤を添加し、粘度や不揮発分量等を調整しても良い。該有機溶剤は、例えば、アセトン、メチルエチルケトン(MEK)、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤、テトラヒドロフラン(THF)、ジオキソラン等の環状エーテル溶剤、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶剤、トルエン、キシレン等の芳香族溶剤、カルビトール、セロソルブ、メタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール溶剤が挙げられる。これらは単独で使用しても二種類以上を併用しても良い。
前記アルキド樹脂(A)は、各種プラスチック基材への密着性や、耐熱性、耐湿熱性等に優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物となることから、重量平均分子量(Mw)が50,000〜700,000の範囲であることが好ましく、分子量分布(Mw/Mn)は2〜200の範囲であることが好ましい。また、その水酸基価は30〜150mgKOH/gの範囲であることが好ましい。
なお、本発明において重量平均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)は、下記条件のゲルパーミュレーションクロマトグラフィー(GPC)により測定される値である。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L
+東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII 測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
前記(メタ)アクリレート化合物(B)は、ポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物(B1)を必須成分として含有する。前記ポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物(B1)は、分子構造中にポリエステル構造部位と(メタ)アクリロイル基とを有する化合物であれば特に限定されず、例えば、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとラクトン化合物とを反応させて得られるラクトン変性(メタ)アクリレート化合物(B1−1)や、ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート化合物(B1−2)、下記構造式(1)で表される化合物(B1−3)等が挙げられる。
Figure 0006617912
(式中Rは水素原子又はメチル基であり、Rは炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、nは1〜5の整数である。)
前記ヒドロキシ(メタ)アクリレートとラクトン化合物とを反応させて得られるラクトン変性(メタ)アクリレート化合物(B1−1)について、前記ヒドロキシ(メタ)アクリレートは、例えば、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、グリセリンジアクリレート、トリメチロールプロパンジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の脂肪族(メタ)アクリレート化合物や、アクリル酸4−ヒドロキシフェニル、アクリル酸β−ヒドロキシフェネチル、アクリル酸4−ヒドロキシフェネチル、アクリル酸1−フェニル−2−ヒドロキシエチル、アクリル酸3−ヒドロキシ−4−アセチルフェニル、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート等の分子構造中に芳香環を有する(メタ)アクリレート化合物が挙げられる。他方、前記ラクトン化合物は、ε−カプロラクトンやγ−ブテロラクトン等が挙げられる。
前記ポリエステルポリオールと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるポリエステル(メタ)アクリレート化合物(B1−2)について、前記ポリエステルポリオールは、前記多塩基酸(a1)と多価アルコール(a2)とからなるポリエステルポリオール等が挙げられる。
これらポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物(B1)はそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。中でも、基材への密着性に優れ、耐熱性や耐湿熱性にも優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物となることから、前記ラクトン変性(メタ)アクリレート化合物(B1−1)、又は前記構造式(1)で表される化合物(B1−3)が好ましい。
本発明では、前記(メタ)アクリレート化合物(B)として、前記ポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物(B1)以外の、その他の(メタ)アクリレート化合物(B2)を併用しても良い。この時、耐熱性に優れる本発明の十分に発現することから、(メタ)アクリレート化合物(B)中の前記ポリエステル構造を有する(メタ)アクリレート化合物(B1)の含有量が10質量%以上であることが好ましく、25〜80質量%の範囲であることが特に好ましい。
本発明で用いる前記その他の(メタ)アクリレート化合物(B2)は、例えば、ポリオールと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートモノマー(b2−1)、分子内に末端イソシアネート基を有する化合物に、水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加して得られるウレタン(メタ)アクリレート(b2−2)、分子内に少なくとも2個のエポキシ基又はグリシジル基を有する化合物と(メタ)アクリル酸とを反応させて得られるエポキシ(メタ)アクリレート(b2−3)、アクリルモノマーやビニルモノマーを重合した共重合アクリルポリマーにアクリロイル基をペンダントさせて得られるアクリルアクリレート(b2−4)等を挙げることができる。
上記(b2−1)の(メタ)アクリレートモノマーにおいて、ポリオールとしては特に限定されず、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、トリメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ヘキシレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ヘプタンジオール、1,10−デカンジオール、シクロヘキサンジオール、2−ブテン−1,4−ジオール、3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、4−メチル−3−シクロヘキセン−1,1−ジメタノール、3−メチレン−1,5−ペンタンジオール、(2−ヒドロキシエトキシ)−1−プロパノール、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−1−ブタノール、5−(2−ヒドロキシエトキシ)−ペンタノール、3−(2−ヒドロキシプロポキシ)−1−ブタノール、4−(2−ヒドロキシプロポキシ)−1−ブタノール、5−(2−ヒドロキシプロポキシ)−1−ペンタノール、1−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ブタノール、1−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−ペンタノール、水素化ビスフェノールA、グリセリン、ジグリセリン、ポリカプロラクトン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、ペンタントリオール、トリスヒドロキシメチルアミノメタン、3−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,2−プロパンジオール、3−(2−ヒドロキシプロポキシ)−1,2−プロパンジオール、6−(2−ヒドロキシエトキシ)−1,2−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール、スピログリコール、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシプロピロキシフェニル)プロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン、トリスヒドロキシエチルイソシアヌレート、ジ(2−ヒドロキシエチル)−1−アセトキシエチルイソシアヌレート、ジ(2−ヒドロキシエチル)−2−アセトキシエチルイソシアヌレート、マニトール、グルコース等のポリオール化合物、及びこれらのポリオール化合物にエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を付加反応させて得られるアルキレンオキサイド変性ポリオール等も挙げることができる。
かかる(メタ)アクリレートモノマーの具体例としては、例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、プロピレンオキサイド変性ビスフェノールA型ジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート等[以上、2官能の(メタ)アクリル系モノマー];トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリ(メタ)アクリロイルオキシエトキシトリメチロールプロパン等[以上、3官能以上の(メタ)アクリル系モノマー]が挙げられる。
上記(b2−2)のウレタン(メタ)アクリレートにおいて、上記分子内に末端イソシアネート基を有する化合物としては、例えば、ポリイソシアネート、又は、上記(b2−1)の化合物におけるポリオールとして例示されているものにポリイソシアネートを反応させて得られるもの等を挙げることができる。
上記(b2−2)におけるポリイソシアネートとしては、例えば、脂肪族系、脂環式系、芳香族系及び芳香族−脂肪族系等のうちのいずれのものであっても良く、このようなものとしては、例えば、トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4−ジイソシアネート、メチルシクロヘキサン−2,6−ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネート、ジアニシジンジイソシアネート、フェニルジイソシアネート、ハロゲン化フェニルジイソシアネート、メチレンジイソシアネート、エチレンジイソシアネート、ブチレンジイソシアネート、プロピレンジイソシアネート、オクタデシレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネト、ポリメチレンポリフェニレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシーアネート、ナフチレンジイソシアネート、3−フェニル−2−エチレンジイソシアネート、クメン−2,4−ジイソシアネート、4−メトキシ−1,3−フュニレンジイソシアネート、4−エトキシ−1,3−フェニレンジイソシアネート、2,4’−ジイソシアネートジフェニルエーテル、5,6−ジメチル−1,3−フェニレンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジフェニルエーテル、ベンジジンジイソシアネート、9,10−アンスラセンジイソシアネート、4,4’−ジイソシアネートジベンジル、3,3−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートジフェニル、2,6−ジメチル−4,4’−ジイソシアネートジフェニル、3.3−ジメトキシ−4.4’−ジイソシアネートジフェニル、1,4−アンスラセンジイソシアネート、フェニレンジイソシアネート、1,4−テトラメチレンジイソシアネート、1,10−デカンメチレンジイソシアネート、1,3−シクロヘキシレンジイソシアネート等のジイソシアネート類;これらジイソシアネート類のヌレート体、ビュレット体、アダクト体;2,4,6−トリレントリイソシアネート、2,4,4’−トリイソシアネートジフェニルエーテル等のトリイソシアネート類等を挙げることができる。
上記(b2−2)における水酸基及び(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクレリート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、グリセロールジ(メタ)アクリレート、及び、これらにエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド等を付加して得られるアルキレンオキサイド変性化合物等を挙げることができる。
上記(b2−3)における分子内に少なくとも2個のエポキシ基又はグリシジル基を有する化合物としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールF、2,6−キシレノール、臭素化ビスフェノールA、フェノールノボラック等を含有するグリシジルエーテル型エポキシ樹脂、ダイマー酸等を含有するグリシジルエステル型エポキシ樹脂、芳香族又は複素環族アミン等を含有するグリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環型のエポキシ樹脂、エポキシ基又はグリシジル基を有するアクリル樹脂等を挙げることができる。
特に、分子内に3個以上のエポキシ基又はグリシジル基を有する化合物として、グリセロールトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ソルビトールテトラグリシジルエーテル、ソルビトールペンタグリシジルエーテル、ソルビタンテトラグリシジルエーテル、ソルビタンペンタグリシジルエーテル、トリグリセロールテトラグリシジルエーテル、テトラグリセロールテトラグリシジルエーテル、ペンタグリセロールテトラグリシジルエーテル、トリグリセロールペンタグリシジルエーテル、テトラグリセロールペンタグリシジルエーテル、ペンタグリセロールペンタグリシジルエーテル、ペンタエリスリトールテトラグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレート等を挙げることができる
本発明では更に、(メタ)アクリレート化合物(B)と併せて、ジアリルフマレート、トリアリルイソシアヌレート等、(メタ)アクリロイル基以外の不飽和結合を有する化合物を併用しても良い。
本発明の性エネルギー線硬化型樹脂組成物において、前記アルキド樹脂(A)と(メタ)アクリレート化合物(B)との比率は、所望の諸性能に応じて任意に調整できるが、各種プラスチック基材への密着性や、耐熱性、耐湿熱性等に優れる活性エネルギー線硬化型樹脂組成物となることから、前記アルキド樹脂(A)と前記(メタ)アクリレート化合物(B)との質量比[(A)/(B)]が25/75〜75/25であることが好ましい。
また、各種プラスチック基材への密着性や、耐熱性、耐湿熱性等に優れる効果がより顕著なものとなることから、樹脂固形分の合計100質量部中、前記アルキド樹脂(A)と前記(メタ)アクリレート化合物(B)とを合計で65質量部以上含有することが好ましく、70質量部以上含有することがより好ましく、80質量部以上含有することが特に好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、活性エネルギー線での硬化反応を良好に進行させるため、光重合開始剤(C)を含有させることが好ましい。前記光重合開始剤(C)としては、光の作用によりラジカルを発生するものであれば特に限定されず、具体的には、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−(4−イソプロピレンフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−メチル−1−〔4−(メチルチオ)フェニル〕−2−モルホリノプロパン−1、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンジルジメチルケタール、ベンゾフェノン、ベンゾイル安息香酸、ベンゾイル安息香酸メチル、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、チオキサンソン、2−クロルチオキサンソン、2−メチルチオキサンソン、2,4−ジメチルチオキサンソン、イソプロピルチオキサンソン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4’,4”−ジエチルイソフタロフェノン、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、α−アシロキシムエステル、アシルホスフィンオキサイド、メチルフェニルグリオキシレート、ベンジル、9,10−フェナンスレンキノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、ジメチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステル等が挙げられ、中でもベンジルジメチルケタール、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾイルイソプロピルエーテル、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、ジメチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステルが好ましく、特にはジメチルアミノ安息香酸、ジメチルアミノ安息香酸アルキルエステルが好ましく用いられる。
前記光重合開始剤(C)の市販品としては、例えば、イルガキュア−184、同149、同261、同369、同500、同651、同754、同784、同819、同907、同1116、同1664、同1700、同1800、同1850、同2959、同4043、ダロキュア−1173、ルシリンTPO(BASF社製)、カヤキュア−DETX、同MBP、同DMBI、同EPA、同OA(日本化薬株式会社製)、バイキュア−10、同55(ストウファ・ケミカル社製)、トリゴナルP1(アクゾ社製)、サンドレイ1000(サンドズ社製)、ディープ(アプジョン社製)、クオンタキュア−PDO、同ITX、同EPD(ワードブレンキンソップ社製)等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で使用しても良いし、2種類以上を併用しても良い。
前記光重合開始剤は、光の感度を良好に保ち、かつ、結晶の析出や塗膜物性の劣化等を生じない点で、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物100質量部に対し、0.05〜20質量部の範囲であることが好ましく、0.1〜10質量部の範囲であることがより好ましい。
本発明においては、上記の各成分に加えて、必要に応じて、アミノ樹脂を含有させて、得られる塗膜の耐熱性を更に向上させることができる。
上記アミノ樹脂としては、例えば、メラミン、尿素及びベンゾグアナミンのうち少なくとも1種とホルムアルデヒド類とから合成されるメチロール化アミノ樹脂;このようなメチロール化アミノ樹脂であって、メチロール基の一部又は全部を、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等の低級一価アルコールによって、アルキルエーテル化したもの等を挙げることができる。
このようなアミノ樹脂の具体例としては、例えば、サイメル303(日本サイテックインダストリーズ株式会社製、メチル化メラミン樹指)、サイメル350(日本サイテックインダストリーズ株式会社製、メチル化メラミン樹脂)、ユーバン520(三井化学株式会社社製、n−ブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン20−SE−60(三井化学株式会社社製、n−ブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン2021(三井化学株式会社社製、n−ブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン220(三井化学株式会社社製、n−ブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン22R(三井化学株式会社社製、n−ブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン2028(三井化学株式会社社製、n−ブテル化変性メラミン樹脂)、ユーバン165(三井化学株式会社社製、イソブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン114(三井化学株式会社社製、イソブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン62(三井化学株式会社社製、イソブチル化変性メラミン樹脂)、ユーバン60R(三井化学株式会社社製、イソブチル化変性メラミン樹脂)等を挙げることができる。
前記アミノ樹脂を用いる場合、組成物中のアルキド樹脂(A)及び(メタ)アクリレート化合物(B)の合計100質量部に対して、5〜20質量部含有させることが好ましい。
また、前記アミノ樹脂を用いる場合には、リン酸エステル等の酸化合物を硬化促進剤として添加しても良い。硬化促進剤の添加量は、アミノ樹脂100質量部に対し0.1〜10質量部の範囲であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、希釈して塗装しやすくするために溶剤を含有しても良い。前記溶剤としては特に限定されないが、濡れ性を高めるためには低表面張力溶剤が好ましく、このようなものとしては、例えば、アルコール系溶剤、ケトン系溶剤等を挙げることができ、更に、これらに加えて、蒸発速度やコスト等に鑑み、酢酸エチル、酢酸ブチル、トルエン、キシレン等を併用することもできる。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、表面調整剤を含有しても良い。前記表面調製剤としては特に限定されず、例えば、フッ素系添加剤、セルロース系添加剤等を挙げることができる。前記フッ素系添加剤は、表面張力を低下させて濡れ性を高めることにより、各種基材に塗布するときのハジキを防止する作用を有する。前記フッ素系添加剤の具体例としては、例えば、メガファックF−177(DIC株式会社製)等を挙げることができる。
前記セルロース系添加剤は、塗布時の造膜性を付与する作用を有する。前記セルロース系添加剤としては、流動性を低下させるために数平均分子量15000以上の高分子量品が好ましく、このようなものとしては、例えば、セルロースーアセテート−ブチレート樹脂等を挙げることができる。
本発明においては、フッ素系添加剤の量が多くなると、蒸着アルミニウムやトップコートの密着性の低下等をきたし、上記セルロース系添加剤の量が多くなると、本発明の組成物の固形分含有量が低下し、塗膜が付着しにくくなるので、フッ素系添加剤及びセルロース系添加剤を併用することが好ましい。
前記表面調製剤の添加量は、組成物中における不揮発分の合計100質量部に対して、フッ素系添加剤及びセルロース系添加剤の合計量が、0.01〜3.0質量部の範囲が好ましい。フッ素系添加剤を単独で用いる場合には、0.01〜1.0質量部の範囲であることが好ましく、セルロース系添加剤を単独で用いる場合には、0.5〜5.0質量部の範囲であることが好ましい。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、更に光増感剤紫外線吸収剤、酸化防止剤、シリコン系添加剤、レオロジーコントロール剤、脱泡剤、帯電防止剤、防曇剤等の各種添加剤を含有しても良い。これらの添加量は、添加剤の効果を十分発揮し、また硬化を阻害しない範囲で用いることが出来る。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、金属蒸着用活性エネルギー線硬化型下塗り用コーティング剤として好適に用いることができる。具体的には、基体に金属蒸着層を形成する際のアンダーコート層として用いる。以下、本発明の活性エネルギー硬化型樹脂組成物を基材に金属蒸着層を形成する際のアンダーコート層として用いる際の各種条件等について詳述する。
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は様々な素材に対し高い密着性を有することから、前記基材は特に限定されず、各種の材料を用いることができる。具体的には、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、PET/PBTアロイ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂、ポリカーボネート樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂(ABS)等の各種樹脂材料、バルクモールディングコンパウンド(BMC)等ガラス繊維や充填剤等で強化された樹脂材料、アルミダイキャスト(ALD)等が挙げられる。
前記アンダーコート層を形成するに際し、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は、スプレーコート、ディップコート、スピンコート、フローコート、ローラーコート等の方法により基材上に塗布される。その際の塗布量は、硬化後の膜厚が5〜60μmの範囲となることが好ましく、10〜40μmの範囲となることがより好ましい。硬化塗膜の膜厚を上記範囲内とすることで、接着効果の発現と塗膜の硬化性発現の点で好ましい。
上記方法で基材上に活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を塗布した後、樹脂組成物中の有機溶剤を揮発させる目的で、50〜150℃の範囲である温度条件下、5〜25分間プレヒートする。
上記プレヒート工程終了後、活性エネルギー線を照射して樹脂組成物を硬化させ、前記アンダーコート層を形成する。本発明で使用する活性エネルギー線は、例えば、紫外線や電子線が挙げられる。紫外線により硬化させる場合、光源としてキセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプを有する紫外線照射装置が使用でき、必要に応じて光量、光源の配置などを調整する。本発明においては、紫外線を積算光量が50〜5000mJ/cmとなるように照射するのが好ましく、積算光量が500〜2000mJ/cmとなるように照射するのがより好ましい。
以上のようにして本発明のアンダーコート層が設置された基材は、その上に金属蒸着層が設置され、その上に更にトップコート層等が設置される。金属蒸着の金属種は、例えば、アルミニウム、鉄、ニッケル、クロム、銅、銀、亜鉛、スズ、インジウム、マグネシウム、これらの酸化物、およびこれらの合金などが挙げられる。金属蒸着層の膜厚は30nm〜3μmの範囲であることが好ましい。トップコート層には一般にアクリル系ラッカー塗料、アクリルメラミン硬化系塗料、アルミキレート型アクリル系塗料等のクリア塗料が用いられ、トップコート層の硬化後の膜厚は3〜40μmの範囲であることが好ましい。このようにして得られる成形体としては、自動車反射鏡等が挙げられる。本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を金属蒸着層のアンダーコート層として用いることで、該金属層の金属光沢、基材への密着性、及び耐熱性に優れる成形体が得られる。また、本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物は貯蔵安定性にも優れる特徴を有する。
以下に本発明を具体的な合成例、実施例を挙げてより詳細に説明する。以下、「部」「%」は、特に記載のない限り、質量基準である。
[重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)の測定方法]
重量平均分子量(Mw)、分子量分布(Mw/Mn)は下記条件のゲルパーミュレーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
測定装置 ;東ソー株式会社製 HLC−8220GPC
カラム ;東ソー株式会社製 TSK−GUARDCOLUMN SuperHZ−L
+東ソー株式会社製 TSK−GEL SuperHZM−M×4
検出器 ;RI(示差屈折計)
データ処理;東ソー株式会社製 マルチステーションGPC−8020modelII 測定条件 ;カラム温度 40℃
溶媒 テトラヒドロフラン
流速 0.35ml/分
標準 ;単分散ポリスチレン
試料 ;樹脂固形分換算で0.2%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(100μl)
製造例1 アルキド樹脂(A−1)の製造
攪拌棒、温度センサー、精留管、デカンターを有するフラスコに、大豆油1260質量部、安息香酸208質量部、トリメチロールプロパン630質量部、無水フタル酸681質量部、イソフタル酸195質量部、キシレン85質量部及び有機チタン化合物0.5質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら230〜250℃に加熱し、脱水縮合反応を行った。酸価が8.0mgKOH/gとなったところで反応を停止し、150℃まで冷却後、混合溶剤(キシレン/トルエン=50/50(重量比))を滴下して固形分60質量%に希釈し、アルキド樹脂(A−1)溶液を得た。得られたアルキド樹脂(A−1)の数平均分子量(Mn)は4,300、重量平均分子量(Mn)は89,000、分子量分布(Mw/Mn)は20.7、水酸基価は82mgKOH/g、酸価は7.8mgKOH/g、油長は45であった。
製造例2 アルキド樹脂(A−2)の製造
攪拌棒、温度センサー、精留管、デカンターを有するフラスコに、亜麻仁油616質量部、大豆油脂肪酸299質量部、p−tert−ブチル安息香酸53質量部、ペンタエリスリトール211質量部、ジプロピレングリコール38質量部、グリセリン153質量部、無水フタル酸563質量部、キシレン71質量部及び有機チタン化合物0.4質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら230〜250℃に加熱し、脱水縮合反応を行った。酸価が8.3mgKOH/gとなったところで反応を停止し、150℃まで冷却後、混合溶剤(キシレン/トルエン=50/50(重量比))を滴下して固形分60%に希釈し、アルキド樹脂(A−2)溶液を得た。得られたアルキド樹脂(A−2)の数平均分子量(Mn)は3,400、重量平均分子量(Mw)は90,000、分子量分布(Mw/Mn)は26.5、水酸基価は108mgKOH/g、酸価は8.3mgKOH/g、油長は50であった。
製造例3 アルキド樹脂(A−3)の製造
攪拌棒、温度センサー、精留管、デカンターを有するフラスコに、大豆油380質量部、サフラワー油890質量部、p−tert−ブチル安息香酸154質量部、ペンタエリスリトール472質量部、無水フタル酸754質量部、キシレン56質量部及び有機チタン化合物0.2質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら220〜240℃に加熱し、脱水縮合反応を行った。酸価が12mgKOH/g以下となったところで反応を停止し、150℃まで冷却後、トルエンと酢酸エチルを滴下して固形分50%に希釈し、アルキド樹脂(A−3)溶液を得た。得られたアルキド樹脂(A−3)の数平均分子量(Mn)は4,000、重量平均分子量(Mw)は530,000、分子量分布(Mw/Mn)は132.5、水酸基価は70mgKOH/g、酸価は12mgKOH/g、油長は50であった。
製造例4 アルキド樹脂(A−4)の製造
攪拌棒、温度センサー、精留管、デカンターを有するフラスコに、大豆油751質量部、ペンタエリスリトール274質量部、無水フタル酸305質量部、安息香酸147質量部及び有機チタン化合物0.3質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら220〜240℃に加熱し、脱水縮合反応を行った。酸価が10mgKOH/g以下となったところで反応を停止し、150℃まで冷却後、キシレンを滴下して固形分80質量%に希釈した。次いで、イソホロンジイソシアネートを130質量部仕込んで70〜80℃でウレタン化反応させ、イソシアネート重量率が0.1%以下になったところで反応を停止し、キシレンを滴下して固形分50質量%に希釈し、アルキド樹脂(A−4)溶液を得た。得られたアルキド樹脂(A−4)の数平均分子量(Mn)は3,600、重量平均分子量(Mw)は230,000、分子量分布(Mw/Mn)は76.7、水酸基価は21mgKOH/g、酸価は9.5mgKOH/g、油長は40であった。
製造例5 アルキド樹脂(A−5)の製造
攪拌棒、温度センサー、精留管、デカンターを有するフラスコに、大豆油680質量部、グリセリン309質量部、無水フタル酸601質量部、レゾール型フェノール樹脂(DIC株式会社製「ベッカサイトM−342」)100質量部、キシレン76質量部及び有機チタン化合物0.2質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら200〜220℃に加熱し、脱水縮合反応を行った。酸価が13mgKOH/g以下となったところで反応を停止し、150℃まで冷却後、キシレンを滴下して固形分50質量%に希釈し、アルキド樹脂(A−5)溶液を得た。得られたアルキド樹脂(A−5)の数平均分子量(Mn)は3,200、重量平均分子量(Mw)は90,000、分子量分布(Mw/Mn)は28.0、水酸基価は58mgKOH/g、酸価は13mgKOH/g、油長は40であった。
比較製造例1 アルキド樹脂(A’−2)の製造
攪拌棒、温度センサー、コンデンサを有するフラスコに、大豆油1120質量部、ネオペンチルグリコール200質量部、トリメチロールプロパン460質量部、無水フタル酸1210質量部、キシレン85質量部及び有機チタン化合物0.4質量部を仕込み、乾燥窒素をフラスコ内にフローさせ攪拌しながら220〜240℃に加熱し、脱水縮合反応を行った。酸価が41mgKOH/gとなったところで反応を停止し、150℃まで冷却後、混合溶剤(キシレン/トルエン=50/50(質量比))を滴下して固形分60質量%に希釈し、アルキド樹脂(A’−2)溶液を得た。得られたアルキド樹脂(A’−2)の数平均分子量(Mn)は3,600、重量平均分子量(Mw)は39,000、分子量分布(Mw/Mn)は10.8、水酸基価は20mgKOH/g、酸価は41mgKOH/g、油長は40であった。
前記製造例で得た各種化合物の他、本願実施例で用いた化合物の詳細は以下の通りである。
◆アルキド樹脂(A’−1): DIC株式会社製「ベッコゾール 1323−60EL」ヤシ油を原料に含むアルキド樹脂、酸価10mgKOH/g、油長28
◆(メタ)アクリレート化合物(B1−1):ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン2モル付加物(株式会社ダイセル製「プラクセルFA2D」)
◆(メタ)アクリレート化合物(B1−2):ヒドロキシエチルアクリレートのカプロラクトン5モル付加物(株式会社ダイセル製「プラクセルFA5D」)
◆(メタ)アクリレート化合物(B1−3):ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレート(東亜合成株式会社製「アロニックス M−5300」)
◆(メタ)アクリレート化合物(B2−1):ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA)(東亞合成株式会社製「アロニックスM−402」)
◆(メタ)アクリレート化合物(B2−2):ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート(DTMPTA)(東亞合成株式会社製「アロニックスM−408」)
◆(メタ)アクリレート化合物(B2−3):トリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)(東亞合成株式会社製「アロニックスM−309」)
◆(メタ)アクリレート化合物(B2−4):トリプロピレングリコールジアクリレート(TPGDA)(日本化薬株式会社製「カヤラッドTPGDA」)
◆(メタ)アクリレート化合物(B2−5):ペンタエリスリトールトリアクリレートとテトラアクリレートとの混合物(東亞合成株式会社製、「アロニックスM−305」)
◆アミノ樹脂(1):日本サイテックインダストリーズ株式会社製「サイメル303」
◆アミノ樹脂(2):DIC株式会社製「スーパーベッカミンL−105−60」
◆硬化促進剤:DIC株式会社製「P−198」
◆光重合開始剤:BASF社製「イルガキュア184」
表面改質剤:DIC株式会社製「メガファックF−477」
実施例1
表1に示す割合で各成分を配合して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調整し、これについて下記の要領で各種評価を行った。結果を表1に示す。
◆反射材の製造
基材として、ポリブチレンテレフタレート(PBT)/ポリエチレンテレフタレート(PET)アロイ板を用いた。基材の表面に、先に調製した活性エネルギー線硬化型樹脂組成物をエアースプレー塗装した。60℃×10分の条件で溶剤乾燥し、80W/cmの高圧水銀灯で照射量1500mJ/cmの紫外線を照射することにより、基材上に膜厚20μmのアンダーコート層を形成した。次いで、アンダーコート層の表面に真空蒸着装置を用いてアルミニウム蒸着層を形成した。更に、アルミニウム蒸着層の表面にプラズマ重合(CVD)装置を用いて、シリコンガスをプラズマ雰囲気中にて重合させ、シリコン系重合膜を形成し、反射板を作成した。
◆平滑性の評価
反射板の平滑性を目視評価した。評価は以下の基準で行った。
「◎」:平滑である。
「○」:わずかに基材の端に液溜まりが生じている或いは凹凸が確認される。
「×」:明らかに基材の端に液溜まりが生じている或いは凹凸が確認される。
◆付着性の評価
碁盤目剥離試験により、付着性を評価した。反射板に1mm間隔で10×10の碁盤目状にカッターナイフで切れ目を入れ、1mmの碁盤目を100個作り、その上にセロハンテープを貼りつけて、急速に剥がす操作を行い、剥離せずに残存した碁盤目の数を数えた。評価は以下の基準で行った。
「◎」:碁盤目の残存数が100個。
「○」:碁盤目の残存数が50〜99個。
「×」:碁盤目の残存数が49個以下。
◆耐熱性(外観)の評価
反射板を140℃の熱風乾燥機に24時間放置した後の外観を目視評価した。評価は以下の基準で行った。
「◎」:変化なし。
「○」:反射板の一部に「白化」、「虹」、「クラック」、「フクレ」等の外観異常が観察される。
「×」:反射板の全部に「白化」、「虹」、「クラック」、「フクレ」等の外観異常が観察される。
◆耐熱性(付着性)の評価方法
反射板を140℃の熱風乾燥機に24時間放置した後の付着性を碁盤目剥離試験により評価した。反射板に1mm間隔で10×10の碁盤目状にカッターナイフで切れ目を入れ、1mmの碁盤目を100個作り、その上にセロハンテープを貼りつけて、急速に剥がす操作を行い、剥離せずに残存した碁盤目の数を数えた。評価は以下の基準で行った。
「◎」:碁盤目の残存数が100個。
「○」:碁盤目の残存数が50〜99個。
「×」:碁盤目の残存数が49個以下。
◆耐湿熱性(外観)の評価
反射板を85℃85%RHの恒温恒湿環境試験機に240時間放置した後の外観を目視評価した。評価は以下の基準で行った。
「◎」:変化なし。
「○」:反射板の一部に「白化」、「虹」、「クラック」、「フクレ」等の外観異常が観察される。
「×」:反射板の全部に「白化」、「虹」、「クラック」、「フクレ」等の外観異常が観察される。
◆耐湿熱性(付着性)の評価方法
反射板を85℃85%RHの恒温恒湿環境試験機に240時間放置した後の付着性を碁盤目剥離試験により評価した。反射板に1mm間隔で10×10の碁盤目状にカッターナイフで切れ目を入れ、1mmの碁盤目を100個作り、その上にセロハンテープを貼りつけて、急速に剥がす操作を行い、剥離せずに残存した碁盤目の数を数えた。評価は以下の基準で行った。
「◎」:碁盤目の残存数が100個。
「○」:碁盤目の残存数が50〜99個。
「×」:碁盤目の残存数が49個以下。
◆貯蔵安定性の評価
性エネルギー線硬化型樹脂組成物を40℃で3ヶ月間保存し、貯蔵安定性を目視評価した。評価は以下の基準で行った。
「○」:外観及び粘度変化なし。
「×」:粘度変化がある、又はゲル化物が生成している。
実施例2〜10
実施例1同様、表1に示す割合で各成分を配合して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調整し、これについて前記要領で各種評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0006617912
比較例1〜3
実施例1同様、表2に示す割合で各成分を配合して活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を調整し、これについて前記要領で各種評価を行った。結果を表2に示す。
Figure 0006617912

Claims (5)

  1. アルキド樹脂(A)と、(メタ)アクリレート化合物(B)とを含有する活性エネルギー線硬化型樹脂組成物であって、前記アルキド樹脂(A)の酸価が30mgKOH/g以下、油長が30以上であり、前記(メタ)アクリレート化合物(B)がヒドロキシ(メタ)アクリレートとラクトン化合物とを反応させて得られるラクトン変性(メタ)アクリレート化合物(B1−1)及び/又は下記構造式(1)で表される化合物(B1−3)を必須の成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
    Figure 0006617912
    (式中R は水素原子又はメチル基であり、R は炭素原子数1〜12の炭化水素基であり、nは1〜5の整数である。)
  2. 前記(メタ)アクリレート化合物(B)中の10質量%以上が前記ラクトン変性(メタ)アクリレート化合物(B1−1)及び/又は前記構造式(1)で表される化合物(B1−3)である請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  3. 前記ヒドロキシ(メタ)アクリレートとラクトン化合物とを反応させて得られるラクトン変性(メタ)アクリレート化合物(B1−1)が、ヒドロキシ(メタ)アクリレートとε−カプロラクトン又はγ−ブテロラクトンとを反応させて得られるラクトン変性(メタ)アクリレート化合物であり、
    前記構造式(1)で表される化合物(B1−3)が、ω−カルボキシ−ポリカプロラクトンモノアクリレートである請求項1記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を含有する金属蒸着用活性エネルギー線硬化型下塗り用コーティング剤。
  5. 請求項記載の下塗り用コーティング剤からなるアンダーコート層を有する成形体。
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