JP6616120B2 - アイテム表示パネルを有するアドレス指定可能引出しオーガナイザ - Google Patents

Description

本発明は一般に、引出しオーガナイザシステムに関し、特にアイテム表示パネル及び他の有用な特徴を有する改善されたアドレス指定可能引出しオーガナイザに関する。

引出しオーガナイザシステムは公知であり、一般に引出し内に小さなアイテムを保管するために使用され、引出しはこの目的のために設計されたキャビネットに摺動可能に取り付けられている。キャビネットは通常、壁又は作業台等の支持体表面に固定される。各引出しには典型的には、ユーザがキャビネットから外向きに引出しを摺動させ、引出しの内容物へのアクセスを得ることができるように、前部パネルに引出しの取っ手が取り付けられている。キャビネット及び引出しは金属及びプラスチックの両方から製作され、キャビネットと引出しの両方に金属を使用する引出しオーガナイザもあれば、キャビネットと引出しの両方にプラスチックを使用する他の引出しオーガナイザ、並びに金属のキャビネット及びプラスチックの引出しを使用する他の引出しオーガナイザもある。過去に使用されたプラスチック材料は、不透明又は半透明のどちらかであった。

多くのタイプのアイテムを引出しオーガナイザに保管できる。いくつかの例は、ナット、ボルト、ワッシャ、シートメタルねじ、木ねじ等のいくつかの種類の締結具；多様なサイズのグロメット；Ｏリング；電気的コネクタ、ダイオード、抵抗器、コンデンサ等の小型電子構成部品；及び処方調剤、店頭販売の治療薬等の多様な種類の薬剤である。引出しオーガナイザは、家庭、事務所、作業場、製造施設に見られ、将来アクセスするために小さなアイテムを整頓して保管することを必要とする様々な状況で役立つことが証明されている。

引出しオーガナイザの使用において遭遇する主要な困難は、所定のキャビネットのいくつかの引出しに保管されているアイテムの集合体から所望のアイテムを取り出す方法にある。特に、正しいアイテムを取り出すには、正しい引出しが見つけられるまで個々の引出しの内容物を識別することが必要になる。いくつかの用途では、透明な前部引出しパネルを通した目視が、その引出しに収納されている物品のタイプを識別するために信頼されている技法である。他の用途では、引出しの前部パネルに小さいラベルを貼付し、各ラベルにその引出しに収納されている物品の簡略な説明を記載している。これら両方の技法は決して最適ではない。目視技法では、収納物品に関する最低限の主観的情報しか明らかにならない。同様にラベル技法は、収納物品を説明するためにラベル上で利用可能なスペースの大きさにより制限される。収納物品の性質に応じて、ラベル技法は、ある引出し内の物品を他の引出し内の物品と適切に区別できない。例えば、収納物品が異なる抵抗値及び電力定格の抵抗器である場合、どれほど良い状態であってもいくつかの選択肢の中で適切に区別することは困難である。また、ラベル技法は、所定の引出しに収納される物品の種類が変更されるたびにラベルを交換しなければならないという欠点を有する。両方の技法とも、多数の異なるタイプの物品を有する用途において正しい引出しを迅速に識別することを可能にするにあたって、どちらかと言えば非効率的である。一般に、引出しの数が多くなるほど、所望の引出しの内容物へのアクセス時間は遅くなる。

「Ｏｒｇａｎｉｚｅｒ Ｍａｎａｇｅｍｅｎｔ Ｓｙｓｔｅｍ Ｕｓｉｎｇ Ｒ．Ｆ．Ｉｄｅｎｔｉｆｉｃａｔｉｏｎ」について２００２年２月１９日に発行された特許文献１は、上述した制限及び欠点を有さない、オーガナイザ引出し内での収納に適したあらゆる物品を使用して実現でき、オーガナイザ引出しに収納される特定のアイテムへの即座のアクセスを大幅に促進するオーガナイザ管理システムを開示している。更に詳細には、特許文献１は、キャビネット内の個別の引出しの無線自動識別を使用する引出しオーガナイザ管理システムを開示している。システムは、複数の引出し場所を提供するための後壁を含む構造を有するキャビネットを含み、キャビネットは、ｒ．ｆ．信号生成器からｒ．ｆ．信号を受信するためにｒ．ｆ．信号生成器に連結されるように適応された外部端子の複数のペアを有し、外部端子の各ペアは好ましくは、引出し場所の異なる場所に対応する位置において後壁に配設されている。

複数の引出しはそれぞれ、閉鎖位置と開放位置との間の引出し場所のうちの異なる場所に摺動可能に取り付けられる。複数のファイル引出しのそれぞれは、その後部に隣接する導電性引出し端子のペアを有し、対応する外部端子のペア、引出し端子に連結された電気ｒ．ｆ．信号導体のペア、ｒ．ｆ．信号導体の上記ペアに連結されたｒ．ｆ．回路を係合させるように適合される。ｒ．ｆ．回路はそれぞれ、特定の周波数での水晶共鳴音と、関連付けられた水晶がその水晶の特定の周波数でｒ．ｆ．信号を検出すると常に作動する視認型インジケータとを有する。各水晶の共振周波数は水晶の残りの水晶とは異なり、これにより、キャビネットの外部入力端子に印加される特定の周波数のｒ．ｆ．信号が複数の水晶のうちの１つのみを共振させ、その水晶に関連付けられた視認型インジケータだけが作動する。

各引出しは前部パネルを有し、各インジケータは、引出しが閉じられているときに引出し内の共振水晶の視認できる表示を提供するよう、対応する引出しの前部パネルに配設される。各視認型インジケータは好ましくは、ＬＥＤを備える。また、各引出しはリアパネルも有し、導電性引出し端子のペアは、好ましくはリアパネルに取り付けられる。各引出しは更に、導電性引出し端子と外部端子との間の接触を促進するための正のディテント機構を備える。また、各引出しは、導電性引出し端子と外部端子との間の接触を促進するための、ばねのペア等の正の接触素子のペアも備える。

このシステムは、以下のように所望のタイプのアイテムを収納する引出しの場所を突き止めるために使用される。ユーザは、コンピュータモニタ上に表示されるリストからアイテムを選択するために、キーボードを介して又はマウスの使用によってシステムコンピュータに所望のアイテムの識別を入力する。コンピュータはこれに応答して、引出しに保管されているアイテムに一意に関連付けられている周波数のセットから表検索を実行する。対応する周波数が発見されると、コンピュータは、ｒ．ｆ．信号生成器に正しい周波数のｒ．ｆ．信号を生成するよう指示する。これらのｒ．ｆ．信号は個別のキャビネット引出しに連結され、正しい周波数の水晶を有するｒ．ｆ．回路が共振し、これによって前部引出しパネルの対応する視認型インジケータを点灯させる。ユーザはここでどの引出しに所望のアイテムが収納されているのかが分かる。

特許文献１のシステムで使用されるｒ．ｆ．信号技術は本来、引出しごとに、引出し識別信号（特定の周波数のｒ．ｆ．信号）及び引出しアドレス比較回路（それぞれが一意の特定の周波数の水晶を有するｒ．ｆ．回路）を提供する。この構成は、ｒ．ｆ．技術をホストコンピュータによって生成されるデジタル引出し識別信号及び各引出し回路に位置するアドレスデコーダで置き換えることによって修正でき、これによってホストコンピュータは、有線通信リンク又は無線通信リンクを使用してシステム内の全ての引出しキャビネットに放送される引出し識別信号を生成する。このような構成では、受信された引出し識別信号は各引出し回路のアドレスデコーダによって検査され、受信した引出し識別信号によって指定された一意のアドレスを有するアドレスデコーダを含む引出し回路は、その引出しの前部パネル上の視認型インジケータを作動させることによって応答する。

特許文献１のシステムは、引出しオーガナイザシステムに収納される特定のアイテムの位置選定を容易にするための低コストで効果的、かつ便利な技法を提供する。更に、特許文献１のシステムは、引出しオーガナイザシステムを設置する際に従うラベル付けの慣例に依存する必要性を排除する、又は大幅に削減する。更に、特許文献１のシステムは引出しオーガナイザを配設する際に多大な柔軟性を提供する。特に、任意の所定の引出し内のアイテムのアイデンティティは、システムコンピュータ内の記述を修正することによって容易に変更できる。また、システムに保持される在庫を拡大するために追加の引出しを追加することもでき、コンピュータに記憶された情報を変更することによって既存の引出しをシステムから削除することもできる。

従前の引出しオーガナイザシステムに対する上述の全ての利点を有する一方で、特許文献１のシステムは、外部ｒ．ｆ．信号端子の対応するペアを係合させるためにその後部に隣接する導電性引出し端子のペアを使用すること、引出し端子及び引出しｒ．ｆ．回路に連結された電気ｒ．ｆ．信号導体のペアを含むこと、及び導電性引出し端子と外部端子との間の接触を促進するための正のディテントばね機構を提供することを必要とする。これらの要素は、製造プロセスにコストを追加する、完全に機能するユニットを構築するために慎重な設置を必要とし、機械的な故障及び電気的な故障を起こしやすい場合がある。更に、探しているアイテムを収納する正しい引出しを示すために使用される簡素なＬＥＤインジケータは、指定された引出しに保管されるアイテムの識別に関する視覚的な情報を提供しない。

米国特許第６３４８８６４号

本発明は、外部で供給される引出し識別信号を引出しアドレス比較回路に連結するための別個の信号導体を必要としないアドレス指定可能引出しオーガナイザを提供し、これにより、外部で供給される引出し識別信号と引出しアドレス比較回路との間の効果的な電気接触を保証するための正のディテント機構の必要性が排除され、更にユーザに視認可能な引出しアイテム情報が提供される。

本発明の観点から、本発明は引出しオーガナイザを備え、この引き出しオーガナイザは：複数の引出し場所を提供するための構造を有するキャビネット；それぞれが閉鎖位置と開放位置との間の引出し場所のうちの異なる場所に摺動可能に取り付けられた複数の引出しであって、複数の引出しがそれぞれ、前部パネルと、その引出しに割り当てられたアイテムに関する情報を表示するための、前部パネルに取り付けられた表示デバイスを含む複数の電子引出し構成部品とを有する、複数の引出し；複数の引出し内の複数の電子構成部品と、関連付けられたコントローラとの間に電気的な接続を提供するためのオーミック導体のペア；並びにそれぞれが複数の引出しのうちの異なる引出しとキャビネットの突合せ部分との間に固定されて、複数の引出しのうちの対応する引出しに導電性の摺動可能引出しマウントを提供する、導電性引出しスライドの複数のペアであって、導電性引出しスライドの各ペアが、上記オーミック導体のペアのうちの異なるオーミック導体と、複数の引出しのうちの対応する引出し内の複数の電子引出し構成部品とに電気的に連結されている、導電性引出しスライドの複数のペアを備える。引出しのそれぞれの前部パネルは、好ましくはＬＥＤ等の電気的に作動可能な視認型インジケータを含む。表示デバイスは好ましくは、有機発光ダイオードディスプレイ等のマトリックスディスプレイを備える。複数の引出しはそれぞれ、対向する側壁のペアを有し、導電性引出しスライドの複数のペアはそれぞれ、好ましくは複数の引出しのうちの対応する引出しの対向する側壁に固定される。

複数の引出し場所の数は好ましくは、複数の引出しの数に等しい。

複数の電子引出し構成部品は、関連付けられたコントローラとの通信を可能にするためのＣＰＵ、表示デバイス駆動信号を提供するための表示デバイスドライバを含む。

プロセスの観点から、本発明は、それぞれが引出しＣＰＵ、アイテム情報ディスプレイ、ディスプレイドライバ、ＬＥＤ等の作動可能な視覚インジケータを含む、個別の引出しを有する引出しオーガナイザにおいて探しているアイテムの引出しの位置選定を容易にするための方法を含む。本方法は、ユーザに、ホストコンピュータに連結された従来のキーボードを使用して「アスピリン８１ｍｇ」等の探しているアイテムの識別をホストコンピュータに入力させることによって進行する。コンピュータは、システムに登録されているアイテムの記憶されているマスタリストを調べて、探しているアイテムの引出しアドレス識別情報を見つけ、この情報をコントローラに伝送する。コントローラは、次いでホストコンピュータから受信した引出しアドレス識別情報を引出しアドレスに変換し、このアドレスを全ての引出しＣＰＵユニットに伝達する。探している引出しアドレスを含んだ引出しＣＰＵは、アドレス一致信号をコントローラに送信し、コントローラはこの結果をホストコンピュータに伝送する。ホストコンピュータは次いで、記憶されているマスタリストを調べて、探しているアイテムと関連付けられた表示情報を取り出し、この情報をコントローラに伝送し、コントローラはこの情報を、一致したアドレスを有する引出しＣＰＵに中継する。引出しＣＰＵは次いで、この表示情報をディスプレイドライバに供給し、ディスプレイドライバは、ディスプレイにアイテム情報を表示させる。ユーザは正しい引出しからアイテムを取り出した後に、ホストコンピュータのキーボードを操作して、アイテムが引出しから取り去られたことを知らせる。その後ホストコンピュータは、表示情報の伝送を終了する。

本発明の性質及び利点をより完全に理解するために、添付の図面と併せて解釈される以下の詳細な説明を参照する必要がある。

図１は、本発明を組み込んだ引出しオーガナイザの斜視図である。 図２は、図１の実施形態の単一の引出しの前面平面図である。 図３は、単一の引出しの主要な電子構成部品を示すブロック図である。 図４は、単一の引出しの上部平面図である。 図５は、複数の引出しの引出し識別信号導体への接続を示す、複数の引出しの概略上部平面図である。

ここで図面を参照すると、図１は、本発明を組み込んだ引出しオーガナイザの斜視図である。この図に見られるように、一般に参照番号１１で示されるキャビネットは、複数の個別の、基本的には同一のオーガナイザ引出し１２−１、１２−２、…１２−ｎ（図１には１６の引出しが示されている）を摺動可能に収容するための複数の開放場所を有する。各引出し１２−１、１２−２、…、１２−ｎは、引出し１２−１、１２−２、…、１２−ｎのうちのいずれをキャビネット１１の引出し場所のいずれかに設置できるように実質的に同様の物理的寸法を有する。各引出し１２−１、１２−２、…、１２−ｎは、引出しの開閉を容易にするために前部引出しパネル１４と一体に形成された、又は引出し前部パネル１４に取り付けられた引出しの取っ手１３を有する。各引出し１２−１、１２−２、…、１２−ｎは、前部引出しパネル１４に取り付けられた視認型インジケータ１５−１、１５−２、…、１５−ｎを有する。視認型インジケータ１５−１、１５−２、…、１５−ｎは好ましくは低コストの発光ダイオード（ＬＥＤ）であるが、点滅ＬＥＤ、白熱灯又は液晶ディスプレイ（ＬＣＤ）等の他のタイプの視認型インジケータをこの目的のために使用してよい。

キャビネット１１は好ましくは、コントローラ１８がＵＳＢケーブル１９によって電気的に接続されるＵＳＢコネクタである、コネクタソケット１７を含む。コントローラ１８は好ましくは、カリフォルニア州、サンタクララのＩｎｔｅｌ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可能なＡＴ８９Ｃ２０５１型ユニット、及び台湾、台北のＰｒｉｎｃｅｔｏｎ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙ Ｃｏｒｐｏｒａｔｉｏｎから入手可能なＰＴ２２６２型等のアドレスエンコーダであり、ホストコンピュータ（図示せず）から探している引出しを指定する引出し識別信号を受信し、引出しアドレス信号を（以下に説明する）各引出し内の回路に提供し、引出し回路から結果として得られる信号をホストコンピュータに中継するのに役立つ。コントローラ１８は、ｗｉ−ｆｉ等の無線通信又は結線接続された通信リンクを使用してホストコンピュータと通信するように構成されてよい。

図１から図４を参照すると、各引出し１２−iは、特定の引出しの内容物を識別する情報を表示するための表示パネル２０−iを備える。好ましい実施形態では、表示パネルは、台湾のＵｎｉｖｉｓｉｏｎ Ｓｅｍｉｃｏｎｄｕｃｔｏｒ，Ｉｎｃ．から入手可能なＵＧ−２８３２型有機発光ダイオード（ＯＬＥＤ）１２８ Ｘ ３２ピクセルの表示ユニットである。表示情報は、コントローラ１８を介してホストコンピュータから表示パネル２０iに供給される。

各引出し１２−Iは、従来の２つの部分からなる引出しスライド２２−i、２３−iによって対応するキャビネット引出し開口部に摺動可能に取り付けられる。好ましい実施形態では、引出しスライド２２−i、２３−iは、テネシー州、ジェームスタウンのＣａｂｉｎｅｔｍａｋｅｒ Ｗａｒｅｈｏｕｓｅから入手可能なＣＷＨ−１０型導電性引出しスライドである。各引出しスライド２２−i、２３−iの内側部分はそれぞれ、引出し１２−i（図２、図４を参照）の左右の側壁に固定される。各引出しスライド２２−i、２３−iの外側部分は、キャビネット１１内の開口部の隣接する壁部分に固定される。各引出しスライド２２−i、２３−iの内側部分と外側部分との間に位置する玉軸受は、引出し１２−iとキャビネット１１との間に必要である相対的な摺動移動を提供する。

図３は、単一の引出し１２−iの主要な電子構成部品を示すブロック図である。この図で見られるように、これらの主要な構成部品は、ＣＰＵ２５−i、ＯＬＥＤドライバ２６−i、ＯＬＥＤディスプレイ２０−i、引出し前部パネル１４に取り付けられるＬＥＤ１５−iを含み、これらは全て回路基板２８−iに取り付けられる。ＯＬＥＤドライバ２６−iは好ましくは、香港のＳｏｌｏｍｏｎ Ｓｙｓｔｅｃｈから入手可能なＳＳＤ１３０５型ドライバユニットであり、ＣＰＵ２５−iからの表示情報指示信号をディスプレイ２０−i用のディスプレイドライバ信号に変換するために機能する。ＣＰＵ２５−iは、好ましくはアリゾナ州、チャンドラーのＭｉｃｒｏｃｈｉｐ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｙから入手可能なＰＩＣ１６Ｆ１８２３型ユニットであり、複数の機能を有する。最初に、ＣＰＵ２５−iは、コントローラ１８から引出しアドレス信号を受信し、これらの信号をＣＰＵ２５−iのメモリ部分に記憶された引出しアドレスと比較する。引出しアドレス信号と記憶されている引出しアドレスとの間に一致がある場合、ＣＰＵ２５−Iはコントローラ１８に一致信号を送信し、コントローラ１８は同様にホストコンピュータに、正しい引出しの場所が突き止められたことを通知する。これに応答して、ホストコンピュータは表示情報をコントローラ１８に送り、コントローラ１８はこの情報をＣＰＵ２５−iに伝達する。ＣＰＵ２５−iは同様に、この表示情報をＯＬＥＤドライバ２６−iに提供し、ＯＬＥＤドライバ２６−iは正しい駆動信号をＯＬＥＤディスプレイ２０−iに印加し、これによって情報を視認できるように表示させる。更に、ＣＰＵ２５−iは正しい引出しの場所を視覚的に突き止め、開けることができるように、ＬＥＤ１５−iを作動させる。

本発明の重要な特徴は、引出し電子構成部品がコントローラ１８に電気的に連結される様式にある。図４、図５に最も良好に見られるように、各引出し１２−ｉの電子構成部品は、引出しスライド２２−ｉ、２３−ｉを介してオーミック導体３０、３１のペアに連結される。図５に最も良好に見られるように、全ての引出し１２−ｉの引出しスライド２２−ｉ、２３−ｉは全て、コントローラ１８に接続される導体３０、３１に並列で接続される。これにより、これまでに公知であった引出しオーガナイザで利用されていた別個でありかつ分離したオーミック導体の必要性が排除され、これにより製造プロセスが簡略化され、組立工程を簡略化することにより製造費用が削減され、キャビネット１１の中での及びキャビネット１１の外からの引出しの操作に起因する接続性の中断による通信の失敗が低減される。更にこの抵抗構成は、引出しが開けられた後も電力及びデータが引出し電子構成部品に供給されることを保証し、引出しが開放位置にある場合でさえ、ＬＥＤ１５−i及びディスプレイ２０−iをアクティブに維持する。これは、指定された引出しから１つ又は複数のアイテムを取り出す過程にいるユーザに視覚的なフィードバックを与える。

使用中、ユーザは、ホストコンピュータに連結された従来のキーボードを使用して「アスピリン８１ｍｇ」等の探しているアイテムの識別をホストコンピュータに入力する。コンピュータは、探しているアイテムの引出しアドレス識別情報を見つけるためにシステムに登録されているアイテムの記憶されているマスタリストを調べて、コントローラ１８にこの情報を伝送する。コントローラ１８は次いで、ホストコンピュータから受信した引出しアドレス識別情報を、引出しアドレスに変換し、このアドレスを全ての引出しＣＰＵユニットに伝達する。探している引出しアドレスを含む引出しＣＰＵは、アドレス一致信号をコントローラ１８に送信し、コントローラはこの結果をホストコンピュータに伝送する。ホストコンピュータは次いで、記憶されているマスタリストを調べて、探しているアイテムと関連付けられた表示情報を取り出し、この情報をコントローラ１８に送信し、コントローラ１８は、一致したアドレスを有する引出しＣＰＵにこの情報を中継する。引出しＣＰＵは次いで、この表示情報をディスプレイドライバに供給し、ディスプレイドライバは、ディスプレイにアイテム情報を表示させる。ユーザは正しい引出しからアイテムを取り出した後に、ホストコンピュータキーボードを操作してアイテムが引出しから取り去られたことを知らせる。その後ホストコンピュータは、表示情報の送信を終了する。

ときおり電力及び／又はデータが、引出しスライド構成部品の機械的な運動により一時的に中断されることがあることが、システムの使用中に観察されている。これが起こると、表示情報は失われる可能性がある。この表示情報の潜在的な喪失を克服するために、ホストコンピュータは、コントローラ１８がホストコンピュータに探している引出しの場所が突き止められたことを知らせた後に、コントローラ１８に周期的に表示情報を繰り返し伝送するよう構成される。好ましい実施形態では、０．５秒ごとに１回の反復間隔が効果的であることが分かっている。

これより明らかとなるように、本発明を組み込んだ引出しオーガナイザシステムは、従来技術には無い多数の重大な利点を提供する。最初に、上述したように、別個のかつ分離したオーミック導体を排除することにより、別個の導体を排除することで製造プロセスが簡略化され、組立プロセスを簡略化することで製造コストが削減され、キャビネット１１の中での及びキャビネット１１の外からの引出しの操作に起因する接続性の中断による通信の失敗が低減される。更に、この抵抗構成は、引出しが開けられた後も電力及びデータが引出し電子構成部品に供給されることを保証し、引出しが開放位置にある場合でさえＬＤ１５−i及びディスプレイ２０−iをアクティブに維持する。これにより、指定された引出しから１つ又は複数のアイテムを取り出す過程にあるユーザに視覚的なフィードバックを与える。更に、アイテム表示パネルを提供することにより、ユーザは、作動するＬＥＤ１５によって示される引出しが探しているアイテムとして指定された引出しであることを視覚的に検証できる。最後に、ホストコンピュータからキャビネットコントローラへ表示情報を繰り返し送信することにより、引出しの主要な電子構成部品に対する電力及びデータの一時的な中断が表示情報を無効にしないことが保証される。

上記は本発明の好ましい実施形態の完全かつ完璧な開示を示しているが、当業者は多様な修正形態、代替構成、均等物を見出すだろう。例えば本発明は表示情報の特定の反復期間に関して説明されているが、所望に応じて他の間隔を選択してよい。更に、望ましい場合、好ましい実施形態として指定されるもの以外の他の主要な引出し電子構成部品を選択してよい。また、引出しスライドは各引出しの対向する側面に固定されているものとして説明及び例示されているが、両方のスライドを引出しの底部に固定する等の他の構成も可能である。したがって上記は、添付の請求項により定義される本発明を限定するもととして解釈されるべきではない。

１１ キャビネット
１２−１、１２−２、…１２−ｎ 引出し
１４ 前部引出しパネル
１５−１、１５−２、…、１５−ｎ 視認型インジケータ
１５−i ＬＥＤ
１８ コントローラ
２２−i、２３−i 引出しスライド
３０、３１ オーミック導体

Claims (8)

1. 引出しオーガナイザであって：
   複数の引出し場所を提供するための構造を有するキャビネット；
   前記引出し場所のうちの異なる１つの引出し場所に、閉鎖位置と開放位置との間で摺動可能にそれぞれが取り付けられた、複数の引出しであって、前記複数の引出しのうちの少なくともいくつかが、前記引出しに割り当てられた固有のアイテムと、前部パネルと、複数の電子引出し構成部品とをそれぞれ有し、前記複数の電子引出し構成部品は：前記引出しに割り当てられたアイテムに関する情報を表示するために前記前部パネルに取り付けられた表示デバイスと；ＣＰＵであって、関連付けられたコントローラから引出しアドレス信号を受信し、受信した前記引出しアドレス信号を、前記ＣＰＵに記憶された引出しアドレスと比較し、前記受信した引出しアドレス信号が前記ＣＰＵに記憶された前記引出しアドレスと一致する場合に、一致信号を前記関連付けられたコントローラに送信し、前記関連付けられたコントローラから、引出し内容物を識別する、前記関連付けられたコントローラによって周期的な時間間隔で繰り返し送信される表示情報を受信し、対応する表示情報指示信号を生成するための、ＣＰＵと；前記ＣＰＵ及び前記表示デバイスに連結されたドライバユニットであって、前記表示情報が前記関連付けられたコントローラから前記ＣＰＵに送信される限り、前記表示デバイスが前記引出し内容物を識別する情報を表示するように、前記ＣＰＵからの前記表示情報指示信号を前記表示デバイスのためのディスプレイドライバ信号に変換するための、ドライバユニットとを含む、複数の引出し；
   前記複数の引出しのうちの前記少なくともいくつかの中の前記複数の電子構成部品と、前記関連付けられたコントローラとの間に、電気的な接続を提供するためのオーミック導体のペア；並びに
   それぞれが前記複数の引出しのうちの前記少なくともいくつかのうちの異なる１つの引出しに固定されて、前記複数の引出しのうちの前記少なくともいくつかのうちの対応する前記引出しに導電性の摺動可能引出しマウントを提供する、導電性引出しスライドの複数のペアであって、前記導電性引出しスライドの各ペアが、前記オーミック導体のペアのうちの異なるオーミック導体と、前記複数の引出しのうちの前記少なくともいくつかのうちの前記対応する引出し内の前記複数の電子引出し構成部品に電気的に連結されている、導電性引出しスライドの複数のペア
   を備える、引出しオーガナイザ。
2. 前記複数の引出しは全て、前記前部パネルと前記複数の電子引出し構成部品とを有する、請求項１に記載の引出しオーガナイザ。
3. 前記前部パネルは、前記ＣＰＵに連結された電気的に作動可能な視認型インジケータを有する、請求項１に記載の引出しオーガナイザ。
4. 前記視認型インジケータはＬＥＤを備える、請求項３に記載の引出しオーガナイザ。
5. 前記表示デバイスはマトリックスディスプレイを備える、請求項１に記載の引出しオーガナイザ。
6. 前記マトリックスディスプレイは、有機発光ダイオードディスプレイを備える、請求項５に記載の引出しオーガナイザ。
7. 前記複数の前記少なくともいくつかの引出しはそれぞれ、対向する側壁のペアを有し、前記導電性引出しスライドの複数のペアはそれぞれ、前記複数の引出しのうちの対応する前記引出しの前記少なくともいくつかのうちの１つの前記対向する側壁に固定される、請求項１に記載の引出しオーガナイザ。
8. 前記複数の引出し場所の数は、前記複数の引出しの数に等しい、請求項１に記載の引出しオーガナイザ。

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