ところで、不動産物件の見学レビュー(例えば、感想や評価等)を、所望の不動産物件を探している他のユーザの参考情報として掲載する物件情報サイトは存在する。しかしながら、不動産物件の見学レビューを投稿したユーザが、物件情報サイトを通じてどのような不動産物件に興味を持って行動し、不動産物件の見学に至ったのかのヒストリー(経緯)が不明であった。そのため、見学レビューが、所望の不動産物件を探している他のユーザにとって、不動産物件を選ぶ際の助けとなる利用価値の高いコンテンツとして必ずしも十分ではなかった。
そこで、本発明は、以上の点等に鑑みてなされたものであり、所望の不動産物件を探している他のユーザにとって不動産物件を選ぶ際の助けとなる利用価値の高いコンテンツを提供することが可能な物件情報提示装置、物件情報提示プログラム、物件情報提示方法、及び情報提供システム提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、物件情報サイトを通じて第1のユーザにより行われた、不動産物件の検索行動、当該不動産物件の閲覧行動、及び特定の不動産物件の見学予約行動のそれぞれの行動履歴のうち当該特定の不動産物件の見学日を起点として過去所定期間内の前記行動履歴と、前記第1のユーザにより見学された当該特定の不動産物件に係る当該第1のユーザにより入力された見学レビューとを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記行動履歴に基づいて、前記第1のユーザの過去の行動を時系列順に表す行動ヒストリーを生成する生成手段と、第2のユーザにより閲覧要求された前記特定の不動産物件の物件情報として、前記見学レビューと前記行動ヒストリーとを関連付けて、前記第2のユーザにより閲覧される画面に表示させる提示手段と、を備えることを特徴とする。
この発明によれば、所望の不動産物件を探している第2のユーザにとって不動産物件を選ぶ際の助けとなる利用価値の高いコンテンツを提供することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の物件情報提示装置において、前記取得手段は、前記第1のユーザの性別、年代、及び家族構成のうち少なくとも何れか2つを含むユーザ属性を更に取得し、前記提示手段は、前記第2のユーザにより閲覧要求された前記特定の不動産物件の物件情報として、前記見学レビューと前記行動ヒストリーと前記第1のユーザの前記ユーザ属性とを関連付けて、前記画面に表示させることを特徴とする。
この発明によれば、第2のユーザは自身のユーザ属性と似通った第1のユーザの見学レビュー及び行動ヒストリーを選んで確認することできるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の物件情報提示装置において、前記第2のユーザの性別、年代、及び家族構成のうち少なくとも何れか2つを含むユーザ属性を受け付け、前記受け付けられたユーザ属性と一致するユーザ属性を有する第1のユーザにより見学された前記特定の不動産物件を検索する検索手段を更に備え、前記提示手段は、前記検索手段により検索された前記特定の不動産物件のうち、前記第2のユーザにより閲覧要求された前記特定の不動産物件の物件情報として、前記見学レビューと前記行動ヒストリーと前記第1のユーザの前記ユーザ属性とを関連付けて前記画面に表示させることを特徴とする。
この発明によれば、第2のユーザは自身のユーザ属性と一致する第1のユーザの見学レビュー及び行動ヒストリーを、より迅速に確認することできるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れか一項に記載の物件情報提示装置において、前記不動産物件の検索行動の行動履歴には、当該不動産物件の検索条件が複数含まれており、前記生成手段は、前記複数の前記検索条件を所定の検索種別により分類し、分類された複数の前記検索条件を前記検索種別毎に区別して表す情報を含む前記行動ヒストリーを生成することを特徴とする。
この発明によれば、第1のユーザの検索行動において指定された複数の検索条件が第2のユーザにとって分かり易く表示されるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れか一項に記載の物件情報提示装置において、前記不動産物件の検索行動の行動履歴には、当該不動産物件の検索日時及び検索条件が含まれており、前記生成手段は、前記検索行動を表す情報として、複数の前記検索条件を時系列順に表す情報を含む前記行動ヒストリーを生成することを特徴とする。
この発明によれば、第1のユーザの検索行動において指定された複数の検索条件の指定順序が第2のユーザにとって分かり易く表示されるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れか一項に記載の物件情報提示装置において、前記不動産物件の閲覧行動の行動履歴に基づいて、前記第1のユーザの前記不動産物件に対する興味度を算出する算出手段を更に備え、前記生成手段は、前記不動産物件に対する興味度を表す情報を含む前記行動ヒストリーを生成することを特徴とする。
この発明によれば、第1のユーザにより不動産物件が見学される前段階における当該第1のユーザの当該不動産物件に対する興味度が表示されるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れか一項に記載の物件情報提示装置において、前記取得手段は、前記見学された前記特定の不動産物件の所在地に設置された所定の被写体であって、前記第1のユーザにより撮影された所定の被写体の写真画像と共に投稿された見学レビューに限り取得することを特徴とする。
この発明によれば、第1のユーザにより投稿された見学レビューの信用度を高めることができる。
請求項8に記載の発明は、請求項1乃至7の何れか一項に記載の物件情報提示装置において、前記取得手段は、前記物件情報サイトを通じて第1のユーザにより行われた、前記不動産物件の検索行動、当該不動産物件の閲覧行動、及び前記特定の不動産物件の見学予約行動に加えて、前記不動産物件の資料請求または問合せ行動、及び前記特定の不動産物件の見学行動の行動履歴を取得し、前記生成手段は、前記過去の行動として、前記第1のユーザの前記検索行動、前記閲覧行動、前記資料請求または問合せ行動、前記見学予約行動、及び前記見学行動を時系列順に表す行動ヒストリーを生成することを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、物件情報サイトを通じて第1のユーザにより行われた、不動産物件の検索行動、当該不動産物件の閲覧行動、及び特定の不動産物件の見学予約行動のそれぞれの行動履歴のうち当該特定の不動産物件の見学日を起点として過去所定期間内の前記行動履歴と、前記第1のユーザにより見学された当該特定の不動産物件に係る当該第1のユーザにより入力された見学レビューとを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記行動履歴に基づいて、前記第1のユーザの過去の行動を時系列順に表す行動ヒストリーを生成する生成手段と、第2のユーザにより閲覧要求された前記特定の不動産物件の物件情報として、前記見学レビューと前記行動ヒストリーとを関連付けて、前記第2のユーザにより閲覧される画面に表示させる提示手段としてコンピュータを機能させることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、コンピュータにより実行される物件情報提示方法であって、物件情報サイトを通じて第1のユーザにより行われた、不動産物件の検索行動、当該不動産物件の閲覧行動、及び特定の不動産物件の見学予約行動のそれぞれの行動履歴のうち当該特定の不動産物件の見学日を起点として過去所定期間内の前記行動履歴と、前記第1のユーザにより見学された当該特定の不動産物件に係る当該第1のユーザにより入力された見学レビューとを取得するステップと、前記取得された前記行動履歴に基づいて、前記第1のユーザの過去の行動を時系列順に表す行動ヒストリーを生成するステップと、第2のユーザにより閲覧要求された前記特定の不動産物件の物件情報として、前記見学レビューと前記行動ヒストリーとを関連付けて、前記第2のユーザにより閲覧される画面に表示させるステップと、を含むことを特徴とする。
請求項11に記載の発明は、物件情報サイトを通じて第1のユーザにより行われた、不動産物件の検索行動、当該不動産物件の閲覧行動、及び特定の不動産物件の見学予約行動のそれぞれの行動履歴のうち当該特定の不動産物件の見学日を起点として過去所定期間内の前記行動履歴と、前記第1のユーザにより見学された当該特定の不動産物件に係る当該第1のユーザにより入力された見学レビューとを取得する取得手段と、前記取得手段により取得された前記行動履歴に基づいて、前記第1のユーザの過去の行動を時系列順に表す行動ヒストリーを生成する生成手段と、第2のユーザにより閲覧要求された前記特定の不動産物件の物件情報として、前記見学レビューと前記行動ヒストリーとを関連付けて、前記第2のユーザにより閲覧される画面に表示させる提示手段と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、所望の不動産物件を探している他のユーザにとって不動産物件を選ぶ際の助けとなる利用価値の高いコンテンツを提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の一実施形態について詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、物件情報提供システムに対して本発明を適用した場合の実施形態である。
[1.物件情報提供システムSの構成及び機能]
先ず、図1等を参照して、本発明の一実施形態に係る物件情報提供システムSの構成及び機能について説明する。図1は、物件情報提供システムSの概要構成の一例を示す図である。図1に示すように、物件情報提供システムSは、ユーザ端末Tn(n=1,2,3・・・)、及び物件情報提供サーバSA等を備えて構成されている。物件情報提供サーバSAは、ユーザ端末TnとネットワークNWを介して通信可能になっている。ネットワークNWは、例えば、電話用回線交換ネットワーク、及びインターネットに接続するためのデータ通信用パケット交換ネットワークを含む。
ユーザ端末Tnは、不動産業者により提供された物件情報を閲覧するユーザ(顧客)により使用されるクライアントであり、ブラウザ機能を有する。ユーザ端末Tnは、ブラウザによる要求(リクエスト)に応じて物件情報サイトから提供されたページ(例えば、ウェブページやランディングページ)をディスプレイ上に表れた画面(例えば、ブラウザのウインドウ)に表示する。このようなページは、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)文書やXHTML文書等の構造化文書及び画像データ等により構成される。ユーザ端末Tnに提供されるページの例として、不動産物件の一覧を掲載するためのページ(以下、「物件一覧ページ」という)、不動産物件の詳細を掲載するためのページ(以下、「物件詳細ページ」という)、不動産物件の資料請求または問合せを行うためのページ(以下、「資料請求・問合せページ」という)、不動産物件の見学(内見、内覧、または下見ともいう)予約を行うためのページ(以下、「見学予約ページ」という)、及び不動産物件の見学レビューを投稿するためのページ(以下、「見学レビュー投稿ページ」)などが挙げられる。見学レビューは、不動産物件を見学したユーザの当該不動産物件に対する感想や評価等を表す情報である。なお、ユーザ端末Tnの例として、パーソナルコンピュータ、携帯電話機、スマートフォン、タブレット、及び携帯ゲーム機等が挙げられる。
物件情報提供サーバSAは、物件情報サイトを構成するサーバである。物件情報提供サーバSAは、通信部1、記憶部2、及びシステム制御部3等を備え、これらの構成部分はバス4を介して電気的に接続されている。なお、物件情報提供サーバSAは、1台のサーバコンピュータにより構成されてもよいし、複数台のサーバコンピュータにより構成されてもよい。通信部1は、システム制御部3の制御の下、ネットワークNWを介してユーザ端末Tnとの間で通信を行う。記憶部2は、例えば、ハードディスクドライブ等から構成され、OS,及びアプリケーション(本発明の物件情報提示プログラムを含む)等を格納する。また、記憶部2(記憶手段の一例)には、データベース(DB)21等が構築されている。
データベース(DB)21には、不動産物件の物件情報、ユーザの行動ヒストリーを示す行動履歴情報(行動履歴という場合もある)及び見学レビューを示す投稿情報等が登録されている。なお、物件情報と、行動履歴情報及び投稿情報とは、異なるデータベースに登録されてもよい。図2は、データベース21に登録されている情報の一部を示す図である。図2の例では、データベース21には、不動産物件の物件情報と、当該不動産物件を取り扱う不動産業者の不動産業者ID(当該不動産業者を識別するための識別情報)と、当該不動産物件の物件ID(当該不動産物件を識別するための識別情報)とが対応付けられて複数の不動産物件毎に登録(記憶)されている。これにより、多くの物件情報を不動産業者毎に区別して管理することができる。ここで、物件情報は、不動産物件の物件名、外観写真画像、内観写真画像、物件種別、所在地情報、交通(例えば、最寄駅からの所要時間)、諸元情報、取引情報、及び不動産業者情報などを含む。物件種別は、個人住宅(戸建て)、集合住宅(マンション、またはアパート)、土地の別である。所在地情報とは、例えば、不動産物件の住所や位置情報(緯度及び経度)である。諸元情報には、例えば、建物構造、築年数、階数、専有面積、間取り情報、及び設備情報等が含まれる。物件種別が集合住宅である場合の間取り情報には、各戸毎の所在階、戸番号、及び間取り(ワンルーム、1K、1DK、1LDK、2K、2DK、2LDKなど)等が含まれる。取引情報には、例えば、取引種別、及び取引条件が含まれる。取引種別は、賃貸物件、新築物件、中古物件の別である。賃貸物件の取引条件は、賃料、敷金、礼金、及び契約期間等である。新築物件、及び中古物件の取引条件は、価格(売買価格)、管理費、及び修繕積立金等である。不動産業者情報には、不動産物件を取り扱う不動産業者の名称(例えば、会社名)、所在地、電話番号、及びメールアドレス等が含まれる。なお、不動産物件の物件名、外観写真画像、物件種別、所在地情報、諸元情報、取引情報、及び不動産業者情報は、当該不動産物件を取り扱う不動産業者の端末から提供されることで、データベース21に登録される。
ユーザの行動ヒストリーを示す行動履歴情報及び見学レビューを示す投稿情報(これらを履歴投稿情報という)は、ユーザの属性を表す属性情報(ユーザ情報)と共に、不動産物件毎にデータベース21に登録される。ユーザ情報には、ユーザに固有のユーザidが含まれる。このidは、例えば、ユーザ端末Tn(ブラウザ)に保存されたクッキー(cookie)に記録され、物件情報提供サーバSAは、アクセスを受ける度に読み取ることができる。なお、本実施形態においては、不動産物件を見学していないユーザの履歴投稿情報がデータベース21に登録されないが、行動履歴情報のみを登録し提示することもできる。この場合、データベース21には、ユーザ情報と行動履歴情報が対応付けられて登録される。ユーザ情報には、例えば、ユーザのメールアドレス等の情報が含まれてもよい。行動履歴情報は、物件情報提供サーバSAを通じてユーザ(第1のユーザの一例)により行われた行動の履歴情報である。このような行動の一例として、例えば、物件情報提供サーバSA(物件情報サイト)への訪問(訪問行動)、不動産物件の検索(検索行動)、不動産物件の閲覧(閲覧行動)、不動産物件の資料請求または問合せ(資料請求・問合せ行動)、不動産物件の見学予約(見学予約行動)、及び不動産物件の見学(見学行動)などが挙げられる。なお、行動履歴情報は、物件情報提供サーバSAを利用するユーザがログインしているか否かに関わらず、当該ユーザのユーザ端末Tnに記録されるidと共にデータベース21に登録される。ここで、行動履歴情報(または投稿情報)及びidは、物件情報提供サーバSA内に設けられたストア(ストレージ)に一時的に記憶され、バッチ処理により所定期間(例えば、数日)毎にストアから取得されてデータベース21に登録されるとよい。
ここで、物件情報提供サーバSAの行動ヒストリー、すなわち訪問の行動履歴情報には、例えば、物件情報提供サーバSAに対するユーザ端末Tnからの訪問日時(アクセス日時)とidを組み合わせた行動IDを含めることができる。不動産物件の検索が実行されると、不動産物件IDに対応付けて、行動情報としてデータベース21に登録される。例えば、複数セッション(一つのセッションは、例えば無操作期間が24時間以内の一連の操作)の検索が実行されると、行動ID(当該行動を識別するための識別情報)及び検索条件の組(複数回の検索が行われた場合、複数組)が含まれる。
物件情報提供サーバSAに見学レビューが投稿される場合、ユーザにより見学された不動産物件の物件IDに対応付けて、当該不動産物件の見学日時、当該不動産物件の見学レビュー、当該ユーザのユーザ属性(idを含む)、及び写真画像等が物件データベース21に登録される。ここで、不動産物件の見学レビュー(物件ID及びidを含むことが望ましいが、属性情報との対応関係が維持される場合は必須ではない)、ユーザ属性、及び写真画像は、例えば当該不動産物件用の見学レビュー投稿ページを通じて同時に投稿される。例えば、見学レビューは、不動産物件を見学したユーザにより上記見学レビュー投稿ページ上で入力される。不動産物件はマンションの場合の見学レビューは、室内専有部、建物共用部、及び周辺環境・アクセスの3つのカテゴリ毎に見学レビュー投稿ページ上で入力可能になっている。ユーザ属性は、不動産物件を見学したユーザにより上記見学レビュー投稿ページ上で入力されるか、或いは予め用意された候補から選択される。ユーザ属性には、不動産物件を見学したユーザの性別、年代(または年齢)、及び家族構成のうち少なくとも何れか2つが含まれる。家族構成の例として、世帯主(単身)、夫婦、夫婦+子、夫婦+子+親、夫婦+親、世帯主+子、世帯主+親などが挙げられる。写真画像は、不動産物件を見学したユーザにより上記見学レビュー投稿ページ上で入力される。写真画像は、不動産物件を見学したユーザにより当該不動産物件の所在地で撮影された所定の被写体(例えば、当該不動産物件の出入口などに設置された置物)の画像である。当該写真画像に所定の被写体が写っていれば、ユーザが実際に現地(つまり、不動産物件の所在地)に行って見学したことを証明することができる。
以上説明したようにデータベース21に登録された情報に基づいて、物件詳細ページに掲載される不動産物件の表示コンテンツが生成される。ここで、表示コンテンツとは、ユーザ端末Tnの画面に表示されるコンテンツである。見学レビューが投稿されていない不動産物件の表示コンテンツは、当該不動産物件の詳細コンテンツから構成される。一方、見学レビューが投稿された不動産物件の表示コンテンツは、当該不動産物件の詳細コンテンツ及び当該不動産物件の見学レビューコンテンツから構成される。不動産物件の詳細コンテンツには、データベース21から取得された物件情報(つまり、不動産物件の物件名、外観写真画像、内観写真画像、物件種別、所在地情報、諸元情報、取引情報、及び不動産業者情報など)が含まれる。見学レビューコンテンツには、不動産物件を見学したユーザのユーザ属性、当該不動産物件の見学レビュー、及び当該ユーザの行動ヒストリーが含まれる。行動ヒストリーは、ユーザの各種行動(少なくとも、不動産物件の検索行動、不動産物件の閲覧行動、及び不動産物件の見学予約行動)を時系列順に表す情報である。このような行動ヒストリーにより、ユーザが物件情報サイトを通じてどのような不動産物件に興味を持って行動し、不動産物件の見学に至ったのかのヒストリーを明らかにすることができる。
図3は、見学レビューコンテンツのデータ構成例を示す図である。見学レビューコンテンツは、不動産物件ごとに生成することができる。図3の例では、3人のユーザX1〜X3(例えば、id:X1〜X3)が或る不動産物件を見学した場合を想定している。図3に示す見学レビューコンテンツは、ユーザX1〜X3のそれぞれに対応するコンテンツ格納領域C1〜C3を含んで構成されている。例えば、コンテンツ格納領域C1には、図3に示すように、ユーザX1の属性情報、ユーザX1により入力された見学レビュー、及びユーザX1の行動ヒストリー(行動IDを含む)が格納(つまり、それぞれのデータが格納)されている。図3の例では、ユーザX1の属性情報には、物件見学年月、ユーザ属性、検討エリア、及び希望条件が含まれている。ここで、ユーザ属性は、ユーザX1の性別、年代、及び家族構成を示す情報である。検討エリアは、ユーザX1により例えば最も多く検索されたエリアを示す情報(例えば、都道府県、市区町村、路線、駅)であり、ユーザX1による検索の行動履歴に基づいて決定される。希望条件は、ユーザX1により例えば最も多く設定された検索条件を示す情報(例えば、賃料・価格、専有面積、間取り、最寄駅からの所要時間、築年数、こだわり条件(セキュリティ、設備、周辺環境等))であり、ユーザX1による検索の行動履歴に基づいて決定される。また、図3の例では、ユーザX1により入力された見学レビューには、上述した室内専有部、建物共用部、及び周辺環境・アクセスが含まれている。また、図3の例では、ユーザX1の行動ヒストリーには、ユーザX1の行動情報(行動を表す情報)(i),(ii),(iii)・・・が時系列順に含まれている。ユーザX1の行動情報は、データベース21に登録された、ユーザX1の行動履歴に基づく情報である。見学レビューは、ユーザX1が或る不動産物件を見学した結果として投稿した情報であり、行動ヒストリーは、ユーザX1が物件情報提供サーバSAを操作した履歴を示す情報である。図4は、見学レビューコンテンツの表示構成例を示す図であり、例えば図3に示すコンテンツ格納領域C1〜C3のうちの何れか1つに格納されたデータにしたがって図4に示すように表示されることになる。
システム制御部3は、CPU(Central Processing Unit),ROM(Read Only Memory),及びRAM(Random Access Memory)等から構成され、CPU(コンピュータ)がオペレーティングシステム上で動作するアプリケーションにしたがって各種処理を実行する。図5は、システム制御部3の機能ブロックの一例を示す図である。図5に示すように、システム制御部3は、物件検索部31、情報取得部32、及び情報提示部33等として機能する。ここで、物件検索部31は、本発明における検索手段の一例である。情報取得部32は、本発明における取得手段、生成手段、分類手段、及び算出手段の一例である。情報提示部33は、本発明における提示手段の一例である。
物件検索部31は、ユーザ端末Tnのユーザにより任意に指定された検索条件を含む検索要求に応じて、当該検索条件を満たす不動産物件を検索する。ここで、検索条件には、例えば、都道府県、市区町村、路線、駅、地域、賃料、間取り、及びユーザ属性等などが挙げられる。ユーザ属性を考慮しない検索を実行する場合、物件検索部31は、一般的な不動産物件検索を実行するが、実行により所定の不動産物件がヒットすると、不動産物件情報に加えて、見学レビューコンテンツを表示することができる。一方、検索条件としてユーザ属性が用いる場合は、検索を行うユーザの性別、年代、及び家族構成のうち少なくとも何れか2つを含み検索が実行される。例えば、物件検索部31は、検索条件として、検索に利用するユーザ属性を受け付けた場合、受け付けられたユーザ属性と一致するユーザ属性を有する他のユーザを特定する。そして、物件検索部31は、特定された他のユーザにより見学された不動産物件を検索する。これにより、検索を行うユーザは自身のユーザ属性と一致する他のユーザの見学レビュー及び行動ヒストリーを、より迅速に確認することできるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。例えば、受け付けられたユーザ属性が「妻と子を持つ30代の男性」である場合、これと同じユーザ属性に対応付けられた投稿情報中の物件IDに対応する不動産物件が検索条件を満たす不動産物件として検索され、検索された不動産物件の物件名及び所在地情報等の情報(物件情報に含まれる一部の情報であり、物件一覧ページに掲載される情報)がデータベース21から取得される。なお、検索条件として、ユーザ属性の他にも例えば路線及び賃料などが受け付けられた場合、データベース21から検索された不動産物件のうち、路線及び賃料などの検索条件を満たす不動産物件がデータベース21から取得される。
情報取得部32は、不動産物件の表示コンテンツの生成元になる情報を取得する。例えば、情報取得部32は、不動産物件の詳細コンテンツの生成元になる物件情報をデータベース21から取得する。また、情報取得部32は、不動産物件の見学レビューコンテンツの生成元になる行動履歴(行動履歴情報)であって当該不動産物件の見学日を起点として過去所定期間(例えば、3ヶ月)内の行動履歴(例えば、当該期間内で初訪問日時を示す行動履歴以降の全ての行動履歴)、及び投稿情報を当該不動産物件の物件IDをキーとしてデータベース21から取得する。なお、不動産物件が複数のユーザにより見学された場合、行動履歴及び投稿情報はユーザ毎に区別される。また、情報取得部32は、上述した所定の被写体が写っている基準画像(物件情報サイトの運営者側で用意されたもの)との一致する写真画像が含まれる投稿情報に限り取得する。これにより、不動産物件の所在地で実際に撮影された所定の被写体の写真画像と共に投稿された見学レビューに限り取得され、見学レビューコンテンツに組み込まれることになるので、当該見学レビューの信用度を高めることができる。なお、基準画像と写真画像との一致判定では、例えば両画像の特徴量(特徴点)が抽出され、抽出された両特徴量の一致度が算出され、算出された一致度が閾値(例えば、80%)以上であれば、両画像が一致すると判定される。特徴量の例として、HOG(Histograms of Oriented Gradients)特徴量、EOH(Edge of Orientation Histograms)特徴量、Haar-like特徴量、SIFT(Scale-Invariant Feature Transform)特徴量、SURF(Speeded Up Robust features)特徴量などが挙げられる。
そして、情報取得部32は、不動産物件の表示コンテンツを生成する。例えば、情報取得部32は、取得した物件情報を用いて、詳細コンテンツを生成(一部変更の場合も含む)し、生成した詳細コンテンツを不動産物件の物件IDに対応付けて、例えばシステム制御部3内のメモリに記憶(キャッシュ)する。また、情報取得部32は、取得した投稿情報から抽出した見学レビュー及び当該見学レビューに対応付けられたユーザ属性と、取得した行動履歴に基づいて生成した行動ヒストリーとを記述する見学レビューコンテンツを生成(一部変更の場合も含む)し、生成した見学レビューコンテンツを不動産物件の物件IDに対応付けて、例えばシステム制御部3内のメモリに記憶(キャッシュ)する。
見学レビューコンテンツの生成にあたり、情報取得部32は、取得した行動履歴に基づいてユーザの行動を時系列順に表す行動ヒストリーを生成する。より具体的には、情報取得部32は、取得した行動履歴のそれぞれに含まれる日時(検索日時、閲覧日時、見学予約日時等)に従ってそれぞれの行動情報を時系列的に並べて記述した行動ヒストリーを生成する。ここで、訪問の行動履歴に基づく行動情報には、例えば訪問した旨(例えば、サイトを訪問)及びアクセス日が含まれ、検索の行動履歴に基づく行動情報には、例えば検索した旨(例えば、物件を検索)及び検索条件が含まれ、閲覧の行動履歴に基づく行動情報には、例えば閲覧した旨(例えば、物件を閲覧)及び物件概要情報が含まれ、資料請求または問合せの行動履歴に基づく行動情報には、例えば資料請求または問合せした旨(例えば、資料請求・問合せ)、及び物件概要情報が含まれ、見学予約の行動履歴に基づく行動情報には、見学予約をした旨(例えば、物件を見学予約)及び物件概要情報が含まれ、見学の行動履歴に基づく行動情報には、見学した旨(例えば、物件を見学)及び物件概要情報が含まれる。ここで、不動産物件の物件概要情報には、例えば、物件種別、取引種別、所在地のエリア、間取り、及び取引条件などのうち何れかの情報が含まれる。なお、所在地のエリアは、都道府県及び市区町村で表され、不動産物件を特定可能な番地等の情報は含まない。なお、閲覧の行動履歴に基づく行動情報には、後に見学された不動産物件の物件概要情報に限らず、同じ時間帯内で閲覧されたが見学されなかった他の不動産物件の物件概要情報が含まれる場合もある。また、資料請求または問合せの行動履歴に基づく行動情報には、後に見学された不動産物件の物件概要情報に限らず、同じ時間帯内で資料請求または問合せされたが見学されなかった他の不動産物件の物件概要情報が含まれる場合もあり、或いは、後に見学された不動産物件の物件概要情報以外の不動産物件の物件概要情報だけが含まれる場合(資料請求することなく見学される場合あるため)もある。また、情報取得部32により物件情報サイトへの訪問の行動履歴が複数取得された場合、それぞれの訪問日時を開始点とするそれぞれの行動ヒストリーが生成される。ただし、それぞれの訪問日時の間の時間長が閾値(例えば、24時間)以内である場合、初めの訪問の行動履歴及びこれに続く他の行動の行動履歴と、次の訪問の行動履歴に続く他の行動の行動履歴が一つにまとめられてもよい。また、行動履歴及び投稿情報がユーザ毎に区別されて取得された場合、ユーザ属性、見学レビュー、及び行動ヒストリーは、図3に示すようにユーザ毎に区別される。
また、情報取得部32は、不動産物件の閲覧の行動履歴に基づいて、ユーザの不動産物件に対する興味度を算出し、当該不動産物件に対する興味度を表す情報を、その閲覧の行動履歴に基づく行動情報に含むように行動ヒストリーを生成してもよい。これにより、ユーザにより不動産物件が見学される前段階における当該ユーザの当該不動産物件に対する興味度が表示されるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。なお、不動産物件に対する興味度は、ユーザの複数の行動履歴から特定される閲覧回数または閲覧時間に基づいて決定される。例えば、当該興味度は閲覧回数が多いほどまたは閲覧時間が長いほど大きくなるように決定される。また、情報取得部32は、検索の行動履歴に複数の検索条件が含まれる場合、これらの検索条件を所定の検索種別により分類し、分類された複数の検索条件を検索種別毎に区別して表す情報を、その検索の行動履歴に基づく行動情報に含むように行動ヒストリーを生成してもよい。これにより、ユーザの検索行動において指定された複数の検索条件が他のユーザにとって分かり易く表示されるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。なお、検索種別の例として、賃料/価格、建物面積/専有面積、間取り、最寄駅からの所要時間、及び築年数などが挙げられる。また、情報取得部32は、検索の行動履歴に複数の検索条件及び検索日時が含まれる場合、複数の検索条件を時系列順に表す情報を、その検索の行動履歴に基づく行動情報に含むように行動ヒストリーを生成してもよい。これにより、ユーザの検索行動において指定された複数の検索条件の指定順序が他のユーザにとって分かり易く表示されるので、見学レビュー及び行動ヒストリーを含むコンテンツの利用価値を向上させることができる。
情報提示部33は、通信部1により受信された検索要求に応じて物件検索部31により検索された不動産物件の一覧を掲載する物件一覧ページをネットワークNWを介してユーザ端末Tnに送信することで当該不動産物件の一覧を画面に表示させる。また、情報提示部33は、通信部1により受信された閲覧要求に応じて、不動産物件の表示コンテンツをこれがキャッシュされたメモリから取得する。そして、情報提示部33は、取得した表示コンテンツを掲載する物件詳細ページをネットワークNWを介してユーザ端末Tnに送信する。これにより、情報提示部33は、上記検索された不動産物件のうち、第1のユーザとは異なる第2のユーザにより閲覧要求された不動産物件の物件情報として、少なくとも、当該不動産物件の見学レビューと、第1のユーザの行動ヒストリーとを関連付けて第2のユーザにより閲覧される画面に表示させる。ここで、見学レビューと行動ヒストリーとを関連付けて表示させるとは、見学レビューと行動ヒストリーとが関連していることが、ユーザにより把握可能に表示させることを意味する。見学レビューと行動ヒストリーとを関連付けて表示させることには、例えば、ユーザのスクロール操作により見学レビューの直ぐ後に行動ヒストリーが表示されること及び行動ヒストリーの直ぐ後に見学レビューが表示されることを含み、見学レビューと行動ヒストリーとが一画面上に同時に表示されることに限定されない。
また、情報提示部33は、通信部1により受信された、資料請求・問合せページの要求に応じて、当該資料請求・問合せページをネットワークNWを介してユーザ端末Tnに送信することで当該資料請求・問合せページを通じて資料請求または問合せに必要な情報をユーザに入力させる。そして、入力された情報を含む資料請求・問合せ要求がシステム制御部3により取得され、当該資料請求・問合せ要求に応じた処理が実行される。また、情報提示部33は、通信部1により受信された、見学予約ページの要求に応じて、当該見学予約ページをネットワークNWを介してユーザ端末Tnに送信することで当該見学予約ページを通じて見学予約に必要な情報(例えば、見学希望日時等)をユーザに入力させる。そして、入力された情報を含む見学予約要求がシステム制御部3により取得され、当該要求に応じた見学予約処理が実行される。また、情報提示部33は、通信部1により受信された、見学レビュー投稿ページの要求に応じて、当該見学レビュー投稿ページをネットワークNWを介してユーザ端末Tnに送信することで当該見学レビュー投稿ページを通じて上記投稿情報をユーザに入力させる。そして、入力された投稿情報を含む投稿要求がシステム制御部3により取得され、当該投稿要求に応じた処理(当該投稿情報を登録する処理)が実行される。
[2.物件情報提供システムSの動作]
次に、図6等を参照して、物件情報提供サーバSAにより実行される物件検索及び提供処理について説明する。図6は、物件情報提供サーバSAにより実行される物件検索及び提供処理の一例を示すフローチャートである。なお、以下の説明において、不動産物件に対する見学レビューを投稿したユーザをユーザX1〜X3(第1のユーザ)と称し、ユーザ端末T1により物件情報を閲覧するユーザをユーザY(第2のユーザ)と称する。
先ず、ユーザ端末T1(ブラウザ)は、ユーザYの操作に応じて物件情報サイトにアクセスして物件情報検索ページの要求を、ネットワークNWを介して物件情報提供サーバSAへ送信する。物件情報提供サーバSAは、ユーザ端末T1からの物件情報検索ページの要求を受信すると、当該物件情報検索ページを、ネットワークNWを介してユーザ端末T1へ送信する。次いで、ユーザ端末T1は、物件情報提供サーバSAからの物件情報検索ページを受信すると、物件情報検索ページを表示する。このような物件情報検索ページ上で、ユーザYは検索条件(例えば、ユーザY自身のユーザ属性、都道府県等)を指定することができる。ユーザYが少なくとも1つの検索条件を指定(例えば、キー入力、または表示された候補から選択)し、検索実行指示を行うと、ユーザ端末T1は、当該指定された検索条件を含む検索要求を、ネットワークNWを介して物件情報提供サーバSAへ送信する。
物件情報提供サーバSAは、ユーザ端末T1からの検索要求を受信すると、図6に示す処理を開始する。図6に示す処理が開始されると、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、受信された検索要求に含まれる検索条件にユーザ属性が含まれるか否かを判定する(ステップS1)。物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、上記検索条件にユーザ属性が含まれていない(つまり、ユーザ属性以外の検索条件が含まれている)と判定した場合(ステップS1:NO)、ステップS2へ進む。一方、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、上記検索条件にユーザ属性が含まれていると判定した場合(ステップS1:YES)、つまり、検索条件としてユーザ属性を受け付けた場合、ステップS4へ進む。
ステップS2では、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、上記検索条件(例えば、都道府県、賃料、間取り)を満たす不動産物件をデータベース21から検索する。次いで、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、ステップS2の検索の結果情報を保持し(ステップS3)、ステップS9へ進む。ステップS2の検索より不動産物件がヒットした場合、当該検索の結果情報には、データベース21から取得された物件基本情報(例えば、物件名、外観写真画像、所在地情報、交通、及び間取りなど、物件一覧ページに掲載される必要最低限の情報)が含まれる。一方、ステップS2の検索より不動産物件がヒットしない場合、当該検索の結果情報には、該当無を示す情報が含まれる。
一方、ステップS4では、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、上記検索条件に含まれるユーザ属性(例えば、男性、30代、夫婦+子)と一致するユーザ属性(例えば、男性、30代、夫婦+子)を含む見学レビューコンテンツに対応付けられた不動産物件(物件ID)をデータベース21から検索(検索条件に含まれるユーザ属性に基づき不動産物件を検索)する。つまり、ユーザYのユーザ属性と一致するユーザ属性を持つユーザX1(ユーザX1〜X3のうち一人のユーザが該当すればよい)により見学された不動産物件が検索される。なお、上記検索条件に含まれるユーザ属性(例えば、男性、30代、夫婦+子)と2つ以上の要素が一致するユーザ属性(例えば、男性、30代、夫婦、或いは、男性、40代、夫婦+子)を含む見学レビューコンテンツに対応付けられた不動産物件が検索されてもよい。
次いで、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、ステップS4の検索の結果情報を保持する(ステップS5)。ステップS4の検索より不動産物件がヒットした場合、当該検索の結果情報には、ステップS2の検索と同様、データベース21から取得された物件基本情報が含まれる。一方、ステップS4の検索より不動産物件がヒットしない場合、当該検索の結果情報には、該当無を示す情報が含まれる。
次いで、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、上記ユーザ属性以外の検索条件(例えば、都道府県、賃料、間取り)があるか否かを判定する(ステップS6)。物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、上記ユーザ属性以外の検索条件がないと判定した場合(ステップS6:NO)、ステップS9へ進む。一方、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、上記ユーザ属性以外の検索条件があると判定した場合(ステップS6:YES)、ステップS7へ進む。
ステップS7では、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、ステップS4で検索された不動産物件(ステップS5で物件情報が保持された不動産物件)のうち、上記ユーザ属性以外の検索条件(例えば、都道府県、賃料、間取り)を満たす不動産物件をデータベース21から検索する。つまり、ステップS4において、ユーザ属性を検索条件として検索された不動産物件から、例えば、都道府県、賃料、及び間取りを検索条件として検索された不動産物件が絞り込まれる。
次いで、物件情報提供サーバSA(物件検索部31)は、ステップS7の検索の結果情報を保持し(ステップS8)、ステップS9へ進む。ステップS8の検索より不動産物件がヒットした場合、当該検索の結果情報には、データベース21から取得された物件基本情報が含まれる。一方、ステップS8の検索より不動産物件がヒットしない場合、当該検索の結果情報には、該当無を示す情報が含まれる。
ステップS9では、物件情報提供サーバSA(情報提示部33)は、ステップS3、ステップS5、またはステップS8で保持された検索の結果情報を掲載する物件情報掲載ページをネットワークNWを介してユーザ端末T1に送信する。これにより、当該物件情報掲載ページがユーザ端末T1の画面に表示される。
図7は、物件情報掲載ページにおける不動産物件の一覧の表示例を示す図である。図7の例では、物件検索部31により検索された不動産物件(この例では、賃貸物件)の一覧が表示された例を示している。図7の例において掲載された不動産物件は、ユーザYにより指定された検索条件を満たす不動産物件である。図7に示す物件情報掲載ページには、検索条件表示領域R1、及び物件一覧表示領域R2等が設けられている。検索条件指定領域R1には、検索において用いられた検索条件が表示されるようになっている。図7の例では、ユーザYのユーザ属性、地域、賃料、及び間取りが検索条件として指定されており、当該ユーザ属性として、男性、30代、及び夫婦+子が指定されている。検索条件指定領域R1において、ユーザYによる入力に応じて検索条件が更新(変更、追加、または削除)されると、更新後の検索条件が用いられて不動産物件の再検索が実行されることになる。
物件一覧表示領域R2には、検索された物件毎に区切られた物件表示領域R2a,R2b,R2c・・・が所定の表示順序で設けられている。ユーザ端末T1が物件情報掲載ページを受信した時点では、図7に示すように、表示順序が上位に設定された物件表示領域R2a,R2b,及びR2cが画面に表示される。そして、ユーザYのスクロール操作により物件情報掲載ページが矢印で示す上方向にスクロールすることで、表示順序が物件表示領域R2cより下位に設定された物件表示領域R2d以降が画面に表示されることになる。それぞれの物件表示領域には、物件基本情報(この例では、物件名、外観写真画像、賃料、所在地情報、交通、及び間取り)、及び物件詳細ページへのリンク文字やボタンなどが表示される(問合せボタンが表示される場合もある)。例えば、物件表示領域R2aに表示された物件名(ABCマンション)101及び“詳細を見る”102は、物件詳細ページへのリンク文字であり、このリンクがクリックまたはタップされると、ブラウザにより閲覧要求が物件情報提供サーバSAに送信される。このような閲覧要求には、クリック等により指定された不動産物件の物件IDが含まれる。これにより、当該物件IDに対応する不動産物件の表示コンテンツを掲載する物件詳細ページが物件情報提供サーバSAからユーザ端末Tnに送信される。
図8は、物件詳細ページにおける表示コンテンツ中の見学レビューコンテンツの表示例を示す図である。なお、ユーザ端末T1が物件詳細ページを受信した時点では、表示コンテンツ中で表示順序が上位に設定された詳細コンテンツが最初に画面に表示され、ユーザYのスクロール操作により、図8に示すように、見学レビューコンテンツが画面に表示されることになる。詳細コンテンツとしては、図示しないが、不動産物件の物件名、外観写真画像、内観写真画像、物件種別、所在地情報、諸元情報、取引情報、及び不動産業者情報などの物件情報の他、資料請求・問合せページを要求して表示させるためのボタン、見学予約ページを要求して表示させるためのボタン、見学レビュー投稿ページを要求して表示させるためのボタンが表示されることになる。
図8の例では、図7に示す不動産物件の一覧のうちユーザYにより閲覧要求されたABCマンションの見学レビューコンテンツに含まれるユーザ属性(ユーザX1のユーザ属性)111、当該ABCマンションの見学レビュー112、及び当該ユーザX1の行動ヒストリー113が関連付けられて表示されるようになっている。ここで、ユーザYのユーザ属性を含まない検索条件によりABCマンションが検索された場合であっても、物件詳細ページにはユーザX1のユーザ属性111が表示されることになるので、ユーザYは自身のユーザ属性と似通ったユーザX1の見学レビュー及び行動ヒストリーを選んで確認することできる。ただし、ユーザYのユーザ属性が検索条件に含まれる場合、ユーザYのユーザ属性と一致するユーザX1の見学レビューが投稿された不動産物件が検索されるので、ユーザYは、そのような不動産物件の見学レビュー及び行動ヒストリーを、より迅速に確認することできる。
なお、図8の例では、行動ヒストリー113の一部分が画面内に表示されているが、ユーザYのスクロール操作により物件情報掲載ページが矢印で示す上方向にスクロールすることで、行動ヒストリー113の残りの部分が画面に表示されることになる。図8に示す行動ヒストリー113は、2017年11月中旬から2017年12月上旬までのユーザX1の行動を時系列順に表している。つまり、ユーザX1の行動履歴に基づく行動情報が時系列順に並べられて表示されている。これにより、閲覧者であるユーザYは、当該不動産物件の見学レビューを投稿したユーザX1が、どのような不動産物件に興味を持って行動し、不動産物件の見学に至ったのかの行動ヒストリーを把握することができるので、ユーザYにとって不動産物件を選ぶ際の助けとなる。また、不動産物件の見学レビューコンテンツがユーザYに提示されることで、ユーザYは自身と同じユーザ属性を有するユーザX1が、どのような検索条件を設定して、どのような不動産物件を閲覧、資料請求をして見学に至ったのかを物件概要情報を迅速に把握でき、なおかつ、見学した不動産物件に対してどのような感想を持ったのかを迅速把握することができるので、ユーザYが所望の不動産物件を探す作業を強力に支援することができる。なお、ユーザYのスクロール操作により、ユーザX1以外のユーザX2及びX3に対応するユーザ属性、見学レビュー、及び行動ヒストリーが画面に表示されることになる。
次に、図9を参照して、物件情報提供サーバSAにより実行される見学レビューコンテンツ生成処理について説明する。図9は、物件情報提供サーバSAにより実行される見学レビューコンテンツ生成処理の一例を示すフローチャートである。なお、表示コンテンツのうち詳細コンテンツの生成についての説明は省略する。図9に示す処理は、例えば所定時間(例えば、24時間)毎に実行される。図9に示す処理が開始されると、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、前回の見学レビューコンテンツ生成処理終了時点から現時点までの間にデータベース21に登録された投稿情報と、当該投稿情報に対応付けられた行動履歴(行動履歴情報)のうち不動産物件の見学日(つまり、当該投稿情報に対応付けられた見学日)を起点として過去所定期間(例えば、3ヶ月)内の行動履歴との組を全て取得する(ステップS11)。なお、前回の見学レビューコンテンツ生成処理終了時点から現時点までの間に投稿情報が1つも登録されていない場合、図9に示す処理は終了する。
次いで、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS11で取得された投稿情報と行動履歴との組を1つ選定する(ステップS12)。次いで、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS12で選定された行動履歴のうち検索の行動履歴に基づいて、選定された投稿情報を投稿したユーザの検討エリア及び希望条件を決定する(ステップS13)。例えば、最も多く検索された都道府県(例えば、東京都)及び市区町村(渋谷区)が検討エリアとして決定され、且つ、最も多く設定された検索条件(例えば、賃料・価格、専有面積、間取り、最寄駅からの所要時間、築年数、及びこだわり条件の何れか1つ)が希望条件として決定される。ここで、検討エリアは、路線または駅であってもよい。また、最も多く設定された検索条件が複数種類ある場合、例えば、予め設定された優先順位(例えば、賃料・価格>専有面積>間取り>最寄駅からの所要時間>築年数>こだわり条件の順)にしたがって希望条件が決定される。
次いで、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS12で選定された行動履歴のそれぞれに含まれる日時に従ってそれぞれの行動情報を時系列的に並べて記述した行動ヒストリー(行動ヒストリーデータ)を生成する(ステップS14)。ここで、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS12で選定された行動履歴のうち閲覧の行動履歴に基づいて、ユーザX1の不動産物件に対する興味度を算出し、当該不動産物件に対する興味度を表す情報を、その閲覧の行動履歴に基づく行動情報に含むように行動ヒストリーを生成してもよい。これにより、当該不動産物件の興味度が行動ヒストリー中に含まれて表示される。また、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS12で選定された行動履歴のうち検索の行動履歴に複数の検索条件が含まれる場合、これらの検索条件を所定の検索種別により分類し、分類された複数の検索条件を検索種別毎に区別して表す情報を、その検索の行動履歴に基づく行動情報に含むように行動ヒストリーを生成してもよい。これにより、検索種別毎に区別された検索条件が行動ヒストリー中に含まれて表示される。
次いで、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS12で選定された投稿情報が示す見学レビュー及び当該見学レビューに対応付けられたユーザ属性と、ステップS13で決定された検討エリア及び希望条件と、ステップS14で決定された行動ヒストリーとを記述する見学レビューコンテンツを生成する(ステップS15)。次いで、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS15で生成した見学レビューコンテンツをキャッシュする(ステップS16)。これにより、ステップS12で選定された投稿情報に含まれる物件ID(換言すると、投稿情報に対応付けられた物件ID)に対応付けられてキャッシュされている表示コンテンツに組み込まれる。次いで、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、ステップS11で取得された投稿情報と行動履歴との組のうち、まだ選定されていない組があるか否かを判定する(ステップS17)。物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、まだ選定されていない組があると判定した場合(ステップS17:YES)、ステップS12に戻り、まだ選定されていない組を選定してステップS13へ進み、上記と同様に処理を行う。一方、物件情報提供サーバSA(情報取得部32)は、まだ選定されていない組がないと判定した場合(ステップS17:NO)、図9に示す処理は終了する。
以上説明したように、上記実施形態によれば、物件情報提供サーバSAは、物件情報サイトを通じてユーザX1等により行われた、不動産物件の検索、閲覧などの行動の行動履歴のうち当該不動産物件の見学日を起点として過去所定期間内の行動履歴と、ユーザX1等により見学された不動産物件の見学レビューであってユーザX1等により入力された見学レビューとをデータベース21から取得し、取得した行動履歴に基づいて、ユーザX1等のそれぞれの行動を時系列順に表す行動ヒストリーを生成し、当該不動産物件に対してユーザYにより閲覧要求された場合に、ユーザX1等の不動産物件の見学レビューと、ユーザX1等の行動ヒストリーと、ユーザX1等のユーザ属性とを関連付けてユーザYにより閲覧される画面に表示させるように構成したので、所望の不動産物件を探しているユーザYにとって不動産物件を選ぶ際の助けとなる利用価値の高いコンテンツを提供することができる。
なお、以上のように本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で上記実施形態から種々構成等に変更を加えてもよく、その場合も本発明の技術的範囲に含まれる。例えば、上記実施形態では、不動産物件の見学レビューと、ユーザの行動ヒストリーと、当該ユーザのユーザ属性とを関連付けて画面に表示させるように構成するように構成したが、当該ユーザのユーザ属性を表示させずに不動産物件の見学レビューとユーザの行動ヒストリーとを関連付けて画面に表示させるだけでも、本発明の効果を奏することができる。また、上記実施形態では、物件情報提供サーバSAにより本発明に係る各手段の処理が実施される場合について説明したが、本発明に係る一部の手段の処理が物件情報提供サーバSAにより実施され、且つ本発明に係る他の一部の手段の処理がユーザ端末Tnにより実施されてもよい。