JP6614497B2 - 配線器具、および、配線器具の製造方法 - Google Patents
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Description
図1は、配線器具の外観を示す斜視図である。
筐体101は、床板200の取付孔201に挿入状態で配置され、接続部材102を取付孔201内に保持するための構造部材であり、底部に傾斜面部111を備えている。筐体101の形状は、特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、全体視有底の円筒形状であり、円筒形状の周壁の一部は、二つの対向した平面部となっている。当該平面部は、筐体101を床板200に固定するための固定手段108を配置するために設けられている。さらに筐体101は、基体114と、周壁部材112とを備えている。
基体114は、構造的な基礎となる部分であり、本実施の形態の場合、傾斜面部111と前記平面部の一部を形成する平面壁部113と、上取付部115と、横取付部116とを備えている。本実施の形態の場合、傾斜面部111と平面壁部113と上取付部115と横取付部116とは、一枚の板金を曲げ加工することにより一体に形成されている。
傾斜面部111は、接続部材102が取り付けられる筐体101の部分であり、配線器具100が床板200に取り付けられた状態において、接続部材102の接続口121が斜め上方を向くように保持する部分である。なお、傾斜面部111の傾斜角度は特に限定される物ではないが、電源プラグなどの接続器具が着脱しやすく、かつ、接続器具を筐体101内に収容できる角度が好ましい。具体的に例えば傾斜面部111の傾斜角は、配線器具100が取り付けられる床板200の表面に対し30度以上、60度以下の範囲から選定されることが好ましい。
平面壁部113は、接続部材102を挟むように傾斜面部111の両端縁からそれぞれ立ち上がった部分であり、筐体101の一部を形成する部分である。
上取付部115は、基体114の平面壁部113の上端から外方突出状に設けられた部分であり、固定手段108を取り付けるための部分である。
横取付部116は、基体114の平面壁部113の幅方向の一端部から外方突出状に設けられた部分であり、固定手段108を取り付けるための部分である。本実施の形態の場合、横取付部116は、二つの平面壁部113のそれぞれに回転対称となるように設けられている。
周壁部材112は、基体114と共に接続部材102の接続口121を囲う部材であり、接続部材102を保護する部材である。
接続部材102は、床板200の上方に配線される第一線部材(図示せず)と床板200の下方に配線される第二線部材(図示せず)とを着脱自在に接続するための部材である。接続部材102の種類は特に限定されるものではないが、例えば、電源コンセントやLAN用のモジュラージャックなどである。本実施の形態の場合、接続部材102はユニット化されており、配線器具100は、種類の異なる接続部材102を取り替えて取り付けることができるものとなっている。
固定手段108は、床板200を挟持して配線器具100を床板200の取付孔201に固定するための装置であり、上顎部材181と、柱状部材182と、保持部材183と、軸部材184と、下顎部材185とを備えている。また本実施の形態の場合、固定手段108は、梁部材186も備えている。
上顎部材181は、床板200を挟持するために床板200の上面に当接する部材であり、筐体101の上部に取り付けられ、筐体101から外方突出状に設けられる部材である。
柱状部材182は、上顎部材181に固定的に接続され、上下方向に筐体101の底部を越えて下方にまで延在する長尺の部材であり、上顎部材181と保持部材183との位置関係を定めるための部材である。本実施の形態の場合、柱状部材182は、水平面で切断した断面がL字状となっているアングル形状が採用されており、長尺状でありながら反りやねじれの発生を防止し、上顎部材181と保持部材183との位置関係のずれの発生を抑制している。
また、柱状部材182は、軸部材184を下顎部材185を上昇させる方向(本実施の形態の場合右巻方向(上方からみて時計方向))に回転させた場合に、下顎部材185が筐体101から外方に向かって突出する状態を維持するように下顎部材185の回転を規制する規制部187を備えている。本実施の形態の場合、軸部材184の側方において上下方向に延在し、筐体101に対し軸部材184よりも突出している柱状部材182の部分であって、下顎部材185が当接する部分が規制部187として機能している。
保持部材183は、柱状部材182の筐体101の底部よりも下方の部分に、筐体101から外方突出状に設けられる部材であり、軸部材184の下部を回転自在に保持する軸受として機能する部分である。
軸部材184は、柱状部材182の近傍に柱状部材182に沿って配置される部材であり、柱状部材182の上部に配置される上顎部材181と下部に配置される保持部材183とに回転自在に保持され、外周面にねじ溝が設けられる棒状の部材である。また、軸部材184を所定の方向に回転させることにより下顎部材185を上顎部材181に近づけることができ、床板200を挟持する力を発生させる機能を軸部材184は備えている。
下顎部材185は、軸部材184と螺合する雌ねじ部を有し、軸部材184の回転により上下方向に移動可能な部材である。本実施の形態の場合、軸部材184を右巻方向に回転させた場合、下顎部材185は、柱状部材182の規制部187に当接して回転が規制され、柱状部材182に沿って上昇するものとなっている。また、下顎部材185は、規制部187に当接している状態において、筐体101から外方に突出した状態となり、下顎部材185の上端部に設けられたのこぎり刃状の部分が床板200の下面に当接するものとなっている。特に、床板200が木製の場合、のこぎり刃状の部分が床板200に食い込み、強固に配線器具100を床板200に固定することが可能となる。
梁部材186は、複数の柱状部材182の下端部のそれぞれを筐体101の下方において架橋状に接続する部材であり、長尺状の柱状部材182の下端部の構造的強度を向上させるための部材である。
図4は、取付孔に挿入された状態の配線器具を蓋体や上顎部材などを省略して示す平面図である。
蓋体103は、筐体101の上面開口部を塞ぐ部材である。蓋体103の形状は特に限定されるものではないが、本実施の形態の場合、筐体101が略円筒形状であるため、蓋体103は円板形状をなしている。
第一引出孔131は、第一線部材の配線状態を維持しつつ筐体101の上面開口部のほとんどを蓋体103で防ぎ、床板200上の安全を確保するために機能する部分である。
配線蓋体104は、第一線部材を配線しない場合は、蓋体103の第一引出孔131を図1に示すように蓋体103と面一になるように塞ぎ、筐体101の内外に第一線部材を配線する場合は、第一引出孔131に取り付ける方向を変更することで、図5に示すように配線を引き出すための引出口141を蓋体103の上面から突出する状態で形成する部材である。
次に、上記配線器具100の床板200への取付作業手順を説明する。
以上の実施の形態に係る配線器具100によれば、取り付ける床板200の厚さが筐体101よりも厚い場合であっても、配線器具100を取付孔201内に固定することが可能となる。また、梁部材186により筐体101を跨いだ状態で柱状部材182の下部を接続するため、軸部材184の回転が安定し、下顎部材185を安定した状態で上下させることが可能となる。
なお、本願発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、本明細書において記載した構成要素を任意に組み合わせて、また、構成要素のいくつかを除外して実現される別の実施の形態を本願発明の実施の形態としてもよい。また、上記実施の形態に対して本願発明の主旨、すなわち、請求の範囲に記載される文言が示す意味を逸脱しない範囲で当業者が思いつく各種変形を施して得られる変形例も本願発明に含まれる。
101 筐体
108 固定手段
110 平面部
181 上顎部材
182 柱状部材
183 保持部材
184 軸部材
185 下顎部材
186 梁部材
187 規制部
200 床板
201 取付孔
Claims (7)
- 床板に形成される取付孔に設置される配線器具であって、
前記取付孔に挿入状態で配置される筐体と、
前記筐体の上部に取り付けられ、前記筐体から外方突出状に設けられる上顎部材と、
前記上顎部材に固定的に接続され、上下方向に前記筐体の底部を越えて下方にまで延在する柱状部材と、
前記柱状部材の前記筐体の底部よりも下方の部分に、前記筐体から外方突出状に設けられる保持部材と、
前記柱状部材に沿って前記上顎部材と前記保持部材とに回転自在に保持され、外周面にねじ溝が設けられる軸部材と、
前記軸部材と螺合する雌ねじ部を有し、前記軸部材の回転により上下方向に移動可能な下顎部材と
を備える配線器具。 - 前記柱状部材を複数備え、前記柱状部材の一つと他の一つを前記筐体の下方において架橋状に接続する梁部材をさらに備える
請求項1に記載の配線器具。 - 前記柱状部材は、前記下顎部材を上昇させる方向に前記軸部材を回転させた場合に、前記下顎部材が前記筐体から外方に向かって突出する状態を維持するように前記下顎部材の回転を規制する規制部を備える
請求項1または2に記載の配線器具。 - 前記柱状部材は前記上顎部材に着脱可能に固定され、
前記軸部材は、前記上顎部材、および、前記保持部材に着脱可能である
請求項1〜3のいずれか一項に記載の配線器具。 - 前記筐体は、外周面に回転対称に配置される複数の平面部を備え、
前記柱状部材は、前記平面部の幅方向の一方に偏って配置され、かつ、回転対称に配置される
請求項1〜4のいずれか一項に記載の配線器具。 - 前記梁部材は、前記柱状部材の回転対称軸と交差する位置に配置される
請求項2を引用する請求項5に記載の配線器具。 - 床板の取付孔に取り付けて構成する配線器具の製造方法であって、
柱状部材を、筐体の側方に上下方向に延在状態となるよう、前記筐体の上部にであって当該筐体から外方突出状に設けられる上顎部材に固定し、
前記柱状部材の前記筐体の底部よりも下方の部分に、前記筐体から外方突出状に設けられる保持部材と前記上顎部材との間であって、前記柱状部材に沿って回転自在に、外周面にねじ溝が設けられる軸部材を取り付け、
前記取付孔に当該筐体を挿入状態で配置し、前記軸部材を回転させることで、前記上顎部材と、雌ねじ部を有し前記軸部材に螺合させる下顎部材との間で、前記床板を挟持し、当該床板に取り付けて構成することを特徴とする
配線器具の製造方法。
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JP2016060981A JP6614497B2 (ja) | 2016-03-24 | 2016-03-24 | 配線器具、および、配線器具の製造方法 |
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