JP6613890B2 - タイヤ用騒音低減装置および空気入りタイヤ - Google Patents

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Description

本発明は、タイヤ用騒音低減装置および空気入りタイヤに関する。
従来、空気入りタイヤ分野において、多孔質体からなる吸音材と、該吸音材をタイヤ内面に装着するためタイヤ周方向に沿う環状に形成された熱可塑性樹脂からなるバンド部材を備えたタイヤ用騒音低減装置が知られている(特許文献1〜2)。
該バンド部材として、その材質と全体の形状によって弾性特性を有するように構成されたものが知られている。その代表的な形状は帯状であり、帯状の長尺の板材が、全体に環状に成形されて設置され、タイヤ内腔内でその弾性復元力によって、多孔質体からなる吸音材をタイヤ内面方向に向けて押しつけるように付勢し、該吸音材の保持がされるように構成されている(特許文献1の特許請求の範囲、特許文献2の段落0016)。
該バンド部材の材質は、熱可塑性合成樹脂製あるいは金属製のものなどが知られ、該バンド部材自体の成形性や、多孔質体からなる吸音材と熱融着を利用した接合が可能であるなどの接合加工性に優れている点で、熱可塑性合成樹脂製のバンド部材が実用的なものとして検討されてきている(特許文献2〜3)。
国際公開第2005/012007号 日本国特開2006−306285号公報 日本国特開2010−000950号公報
しかし、従来、騒音低減装置が用いられていたタイヤサイズに比べて、非常に高速(例えば、270km/時以上、さらには300km/時以上)での走行が可能に設計されたタイヤ(例えば、外径が630mm以上)に、熱可塑性合成樹脂製バンド部材を用いたタイヤ用騒音低減装置を適用した場合、吸音材の質量によってバンド部材が大きな張力を受け、さらにタイヤの発熱によって該バンド部材を構成する熱可塑性合成樹脂が軟化することにより、該バンド部材が塑性変形(通常は、伸びる変形)をしてしまう場合があった。バンド部材がそうした塑性変形をした場合、弾性特性に基づく吸音材の正常な保持をすることができず、騒音低減装置の機能を十分に発揮することができないか、耐久性が損なわれて、騒音低減装置の破壊につながるおそれもある。
本発明の目的は、上述したような点に鑑み、高速走行用タイヤで、時速270km/時以上、さらには時速300km以上などの高速走行をしたときであっても、大きな張力とタイヤの熱によるバンド部材の塑性変形を抑止することができ、そうした高速走行のもとでも騒音低減機能を十分に発揮することができるタイヤ用騒音低減装置と、該騒音低減装置を備えた空気入りタイヤを提供することにある。
上述した目的を達成する本発明のタイヤ用騒音低減装置は、多孔質体からなる吸音材と、該吸音材をタイヤ内面に装着するためタイヤ周方向に沿う環状に形成された熱可塑性樹脂からなるバンド部材とを有し、前記吸音材が、該吸音材を中間にして、V字型の断面形態を呈して屈曲された接合部材と前記バンド部材とで挟持されて、該吸音材と該バンド部材および該接合部材の3者が接合されているバンド接合部を要所に有するタイヤ用騒音低減装置であり、前記バンド部材のバンド幅WBが下記(a)式を満足するとともに、前記バンド接合部において前記接合部材が接合されていない側の表面から前記接合部材と前記バンド部材との界面までの厚さとして測定されるバンド厚さH(mm)が、前記バンド部材の厚さh(mm)と下記(b)式の関係を満足し、かつ前記バンド接合部の位置でのバンド長さ方向と直角な断面での前記バンド部材のバンド断面積Aが20mm2 よりも大きいものであることを特徴とする。
20mm≦WB≦吸音材幅(mm) ・・・(a)
0.4≦H/h≦0.9 ・・・(b)
本発明のタイヤ用騒音低減装置によれば、上述の構成を有することで、高速走行用タイヤで、時速270km以上、さらには時速300km以上などの高速走行をしたときであっても、タイヤの熱によるバンド部材の塑性変形を抑止することができ、耐久性良く、騒音低減機能を十分に発揮することができるタイヤ用騒音低減装置を提供することができる。
本発明においては、前記バンド接合部の位置での前記バンド部の降伏強さが330N以上であることがこのましい。
本発明においては、前記吸音材1個に対して少なくとも2箇所の前記バンド接合部を設けることが好ましい。
本発明においては、前記バンド接合部の位置が、該吸音材の端部から30mm〜80mmであることが好ましい。
本発明においては、前記吸音材と該バンド部材および該接合部材の接合が、超音波溶着法によりなされたものであることが好ましい。
本発明においては、前記バンド部材と前記接合部材が、同種の合成樹脂材料からなるものであることが好ましい。
上述の好ましい構成を有する本発明のタイヤ用騒音低減装置によれば、前述の本発明のタイヤ用騒音低減装置による効果を、より明確に有した本発明のタイヤ用騒音低減装置が実現できる。
上述の本発明のタイヤ用騒音低減装置を用いた空気入りタイヤは、上述のタイヤ用騒音低減装置が、前記バンド部材によってタイヤ内腔空間内に装着されてなることが好ましい。これにより、上述の本発明のタイヤ用騒音低減装置を装着した空気入りタイヤが提供され、時速270km/時以上、さらには時速300km以上などの高速走行をしたときであっても、タイヤの熱によるバンド部材の塑性変形が抑止され得て、耐久性良く、騒音低減機能を発揮する空気入りタイヤが提供される。
このとき、タイヤの内径(半径)Rと、前記環状に形成されたバンド部材の環状外径(半径)rが、下記(c)式を満足することが好ましい。これにより、上述の本発明の空気入りタイヤによる効果を、より明確に有した空気入りタイヤが実現できる。
0.9≦r/R≦0.99 ・・・(c)
図1は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置の一実施態様例をモデル的に示した外観斜視図である。 図2は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置の一実施態様例を説明する要部拡大図である。 図3(a)は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置をタイヤ内腔内に装着した本発明にかかる空気入りタイヤの一実施態様例を一部破砕して示した要部破砕斜視図であり、図3(b)は、その要部を拡大して示した拡大図である。 図4(a)〜図4(c)は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置を製造する方法の1例プロセスを説明するモデル図であり、吸音材とバンド部材および接合部材の接合が超音波溶着法によりなされる状態を説明するものである。 図5(a)および図5(b)は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置における吸音材とバンド部材の接合部付近の状態を示したものであり、図5(a)はタイヤ周方向断面図、図5(b)はタイヤ幅方向断面図である。 図6(a)および図6(b)は、いずれも本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置の他の一実施態様例をモデル的に示した外観斜視図である。 図7(a)〜図7(d)は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置に使用することができるバンド部材の各種の形態例をモデル的に示したものである。 図8は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置に使用することができるバンド部材の態様例を示したものであり、特に横断面形状の各種形態例をモデル的に示したものである。 図9は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置をタイヤ内腔空間に配した空気入りタイヤの好ましい一実施態様例をモデル的に説明するタイヤ周方向断面図であり、タイヤの内径(半径)Rと、環状に形成されたバンド部材の環状外径(半径)rとの好ましい関係を示したものである。
以下、図面などを参照しながら、更に詳しく本発明のタイヤ用騒音低減装置と空気入りタイヤについて説明する。
本発明のタイヤ用騒音低減装置1は、図1、図2にモデル図を示したように、多孔質体からなる吸音材2と、該吸音材2をタイヤ内面に装着するためタイヤ周方向に沿う環状に形成された熱可塑性樹脂からなるバンド部材3とを有し、吸音材2が、該吸音材2を中間にして、V字型の断面形態を呈して屈曲された接合部材5とバンド部材3とで挟持されて、該吸音材2と該バンド部材3および該接合部材5の3者が接合されているバンド接合部4を要所に有するタイヤ用騒音低減装置1であり、バンド部材3のバンド幅WBが下記(a)式を満足するとともに、バンド接合部4において接合部材が接合されていない側の表面から接合部材とバンド部材との界面までの厚さとして測定されるバンド厚さH(mm)が、バンド部材3の厚さh(mm)と下記(b)式の関係を満足し、かつ該バンド接合部4でのバンド長さ方向と直角な断面でのバンド部材3のバンド断面積AがA>20mm2 であることを特徴とする。
20mm≦WB≦吸音材幅(mm) ・・・(a)
0.4≦H/h≦0.9 ・・・(b)
本発明のタイヤ用騒音低減装置1は、バンド部材3のバンド幅WB、バンド接合部4におけるバンド厚さH(mm)が上記(a)式および(b)式を満たすことを前提にして、かつ、バンド接合部4でのバンド長さ方向と直角な断面でのバンド断面積Aが20mm2 よりも大きいことにより、高速走行用タイヤで、時速270km/時以上、さらには時速300km以上などの高速走行をしたときであっても、タイヤの熱によるバンド部材3の塑性変形を抑止することができ、耐久性が良く、騒音低減機能を十分に発揮することができるものとなる。
バンド接合部4におけるバンド厚さH(mm)が、バンド部材3の厚さh(mm)との関係で、0.4≦H/h≦0.9を満足するということは、バンド部材3が、接合部材5から接合圧力を受け、本来のバンド厚さが小さくなるほどの圧縮力を受けてなされた接合であることを意味している。H/hの値が0.4未満では断面積が減って、高速耐久性能において不利であり、H/hの値が0.9よりも大きいときは、溶着が弱く、係止部材の剥れが生じるので好ましくない。
本発明者らの知見によれば、そうしたレベルでの圧力下での接合でなければ高い接合力は得られず、かつ、バンド接合部4でのバンド長さ方向と直角な断面でのバンド断面積断面積AがA>20mm2 でなければ、高速走行による著しいタイヤの高熱と高い張力に対抗してバンド部材3の塑性変形を抑制することは難しい。
本発明において、好ましくはバンド接合部4の位置でのバンド部材3の降伏強さ(以下、バンド接合部4でのバンド部(バンド部分)の降伏強さという)が330N以上であるとよい。バンド部の降伏強さが330N以上であれば、時速300kmよりも更に高速での走行を長時間にわたりする場合でも、バンド部材3の塑性変形を抑制することができる。降伏強さの上限は特に限定されないが、例えば2000N以下にするとよい。
バンド部材3は、一般に、タイヤ周方向で全周にわたり設けられていることが、吸音材2の保持効果を恒久的にかつ高度に得る上で好ましい。
本発明にかかる空気入りタイヤTを図3に示す。図3において、空気入りタイヤTは、トレッド部10と、左右一対のビード部11と、これらトレッド部10とビード部11とを互いに連接するサイドウォール部12とを備えている。そして、トレッド部10の内面には、図1にモデルを示した環状のタイヤ用騒音低減装置1が配されている。
バンド部材3は、材料としては繰り返し曲げ変形に対して耐久性の優れた樹脂を使用することが好ましく、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を使用することが好ましい。接合部材5も同様であり、例えば、ポリプロピレン樹脂(PP樹脂)を使用することが好ましい。両者がこのように同種の樹脂材料であれば、その点でも接合強度を一般に高くでき、このことはポリプロピレン樹脂(PP樹脂)以外を使用する場合でも同様である。
吸音材2とバンド部材3との接合固定手段は、それら両者が熱可塑性合成樹脂性のものであれば熱接合を採用することができるので、該熱接合を可能にするため、また成形性の良さなどから、熱可塑性樹脂でバンド部材3を構成することが肝要である。そして、熱接合を採用することのメリットとして、特に熱可塑性樹脂製の板状の接合部材5(接合板または接合チップ)を使用して、該接合部材5の上から、例えば超音波溶着機の加振用ホーン6(図示せず)を該係止部材5に押し付けて、該係止部材5と吸音材2を熱変形させつつ、吸音材2、バンド部材3、さらに接合部材5の3者を熱接合させることができる点がある。
その構造モデルを図3(a)および図3(b)に示しており、図3(b)は、図3(a)の要部を拡大したものであり、図3において、小寸法の係止板5がタイヤ周方向の要所において「Vの字」状に折れ曲がった状態を呈して上記した3者を熱溶融によって部分的に一体化接合している。
さらに、図4(a)〜図4(c)は、超音波溶着機を用いた場合の接合部材5とバンド部材3との熱融着法の一例を示すものである。まず、図4(a)に示すように、吸音材2をバンド部材3と熱可塑性樹脂製の板状の接合部材5との間に配置する。次に、図4(b)に示すように、超音波溶着機の加振用ホーン6を接合部材5に押し付け、該接合部材5を「Vの字状に折れ曲げた状態にし、その折り曲げられた先端部分を局部的に加熱する。これにより、図4(c)に示すように、吸音材2を通して接合部材5とバンド部材3を熱融着により一体化させる。該一体化部分には、バンド接合部4が形成される。加振用ホーン6は、バンド接合部4を前述したバンド厚さH(mm)が(b)式を満たすこと、かつバンド接合部4でのバンド長さ方向と直角な断面でのバンド断面積Aが20mm2 よりも大きい状態となるように、出力、時間などの条件を選定されて使用される。
図5(a)および図5(b)にバンド接合部4付近の状態を示した。バンド接合部4におけるバンド厚さH(mm)は、バンド部材3の厚さh(mm)との関係で、0.4≦H/h≦0.9を満足している
吸音材2は、図1に示したように複数のピースに別れたものでもよいが、環状に全体として1個の連続したものとして形成されたものでもよい。
また、1個の吸音材2に対して少なくとも2箇所のバンド接合部4を設けることが、耐久性、コスト、安定的な加工ができることから好ましい。
また、バンド接合部4の位置が、吸音材2の端部から周方向の距離(図6のL)で30mm〜80mmであることが、吸音材2のバタつきを押さえて、多孔質体へのダメージを与えることを押さえることができる点で好ましい。より好ましくは、吸音材2の端部から周方向の距離で40mm〜60mmであることである。
図7(a)〜図7(d)は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置1に使用することができるバンド部材3の各種の形態例をモデル的に示したものである。図7(a)は、図1などに示したのと同様の比較的細めの幅で幅WBが一様なもの、図7(b)は、比較的太めの幅WBを有しているが要所に長方形状の孔部を有していて全体の軽量化が図られているもの、図7(c)は、全体に比較的細めの幅であるが、バンド接合部4に位置する部分付近だけ広幅になるように円弧状の縁線を呈した幅広部を有しているもの、図7(d)は、図7(c)と同様であるが、幅広部の縁線が台形状の縁線であるものを示している。
バンド部材3として、これらの態様のものも適宜に使用可能である。なお、バンド幅に広狭がある態様のものでは、バンド幅WBは、特別なことがない限り、最小幅の値をいうものである。
図8は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置1に使用することができるバンド部材3の態様例を示したものであり、特に、横断面形状の各種形態例をモデル的に示したものである。ここに図示したように、バンド部材3の横断面形状は、円形状、半円形状、台形状、正方形状、長方形状、二等辺三角形状などのものを使用することができる。このようなバンド部材3を用いるときは、バンド部材3の厚さhとは、特別なことがない限り、最大厚さ部の厚さをいうものである。
図9は、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置1をタイヤ内腔空間に配した空気入りタイヤTの好ましい一実施態様例をモデル的に説明するタイヤ周方向断面図であり、タイヤの内径(半径)Rと、環状に形成されたバンド部材3の環状外径(半径)rとの好ましい関係を示すためのものである。本発明者らの知見によれば、タイヤの内径(半径)Rと、環状に形成されたバンド部材3の環状外径(半径)rが、下記(c)式を満足する関係を有することが好ましい。
0.9≦r/R≦0.99 ・・・(c)
すなわち、バンド部材3の環状外径(半径)rが、タイヤの内径(半径)Rよりも小さく、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置1は、空気入りタイヤTの内腔空間に配されたとき、内腔面に接触せずに収納できる寸法関係を有するものである。そうした寸法関係を有したタイヤ用騒音低減装置1を、特にタイヤ内腔面に接着剤などでの接合をせずに配することによって、タイヤの転動とともに該タイヤ用騒音低減装置1は自然につれ回り、接着剤での接合をした場合などと比較して該タイヤ用騒音低減装置1のタイヤ転動に伴う剥がれの発生などがないのであり、その結果、耐久性の良い、タイヤ用騒音低減装置1を内腔内に装着した空気入りタイヤTを実現できるものである。
本発明において、バンド接合部でのバンド部の降伏強さの求め方は、以下の方法による。
(1)バンド接合部でのバンド部の降伏強さ
バンドを形成する熱可塑性樹脂について、JIS K7161に準じた引っ張り試験を行って、該熱可塑性樹脂の降伏応力を求める。該試験は、JIS1号ダンベル(厚さ1mm)を作製して、80℃の雰囲気下で、引張り速度10mm/分で、n数を10として平均を求める。一方で、バンド接合部4でのバンド長さ方向と直角な断面でのバンド断面積A(mm2 )を顕微鏡観察などによって求め(n数10として、それらの平均値を求める)、得られた断面積Aに、上記で求めた該熱可塑性樹脂の降伏応力の値を掛けて、該値を、バンド接合部でのバンド部の降伏強さとする。
また、高速耐久性試験は、以下の方法で行った。
(2)高速耐久性試験
各試験タイヤを、走行速度250km/時からスタートして10分間その速度で継続走行し、バンド破壊の有無を調べ、異常が発見されない場合は10km/時単位で走行速度をアップし、さらに10分間その速度で継続走行して後、バンド破壊の有無を調べる。それを繰り返して、バンド破壊が生じた速度をバンド破壊速度とした。なお、バンド破壊の有無は、高速耐久試験を実施して、バンドの伸びが目視で明らかに認められたとき(ネッキング開始時)に、バンド破壊(変形)が生じたと判断した。
実施例1〜8、比較例1〜4
試験タイヤとして、タイヤサイズ275/35R20 100Yの試験タイヤを準備し、各試験タイヤの内腔に、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置(実施例1〜8)、本発明によらないタイヤ用騒音低減装置(比較例1〜4)を装着した。
各試験タイヤは、いずれも吸音材(幅240mm)は、ウレタンフォーム(多孔質体)で構成し、バンド幅WB、バンド部材の厚さh(mm)、バンド接合部におけるバンド厚さH(mm)、バンド接合部4でのバンド長さ方向と直角な断面でのバンド断面積Aを各種変更したものを合計12種類準備した(実施例1〜8、比較例1〜4)。
図1と図2に示したように、バンド部材はタイヤ全周に環状に存在する熱可塑性樹脂製弾性バンド部材とし、吸音材は複数の吸音材が全周にわたり存在するが、複数個に分断されて存在するものとした。接合部材とバンド部材は、いずれも熱可塑性樹脂(ポリプロピレン樹脂、耐熱変形温度(ASTM D648耐熱温度(連続)60℃)製とした。接合部材を用いた吸音材とバンド部材の接合一体化は、超音波溶着機を使用して行った。
各試験タイヤについて、評価した結果を表1に示した。
Figure 0006613890
この結果からわかるように、本発明にかかるタイヤ用騒音低減装置と該タイヤ用騒音低減装置を装着した空気入りタイヤは、高速耐久性に優れ、非常に高速(例えば、270km/時以上、さらには300km/時以上)の条件下でも、耐久性良くタイヤ騒音低減効果を発揮できることがわかる。
1:タイヤ用騒音低減装置
2:吸音材
3:熱可塑性樹脂からなるバンド部材
4:バンド接合部
5:接合部材
55:連続タイプ接合部材
6;超音波溶着機の加振用ホーン
10:トレッド部
11:ビード部
12:サイドウォール部
T:空気入りタイヤ
WB:弾性固定バンドの幅
h:バンド部材の厚さ(mm)
H:バンド接合部におけるバンド厚さ(mm)

Claims (8)

  1. 多孔質体からなる吸音材と、該吸音材をタイヤ内面に装着するためタイヤ周方向に沿う環状に形成された熱可塑性樹脂からなるバンド部材とを有し、前記吸音材が、該吸音材を中間にして、V字型の断面形態を呈して屈曲された接合部材と前記バンド部材とで挟持されて、該吸音材と該バンド部材および該接合部材の3者が接合されているバンド接合部を要所に有するタイヤ用騒音低減装置であり、前記バンド部材のバンド幅WBが下記(a)式を満足するとともに、前記バンド接合部において前記接合部材が接合されていない側の表面から前記接合部材と前記バンド部材との界面までの厚さとして測定されるバンド厚さH(mm)が、前記バンド部材の厚さh(mm)と下記(b)式の関係を満足し、かつ前記バンド接合部の位置でのバンド長さ方向と直角な断面での前記バンド部材のバンド断面積Aが20mm2 よりも大きいものであることを特徴とするタイヤ用騒音低減装置。
    20mm≦WB≦吸音材幅(mm) ・・・(a)
    0.4≦H/h≦0.9 ・・・(b)
  2. 前記バンド接合部の位置での前記バンド部の降伏強さが80℃環境下において330N以上であることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ用騒音低減装置。
  3. 前記吸音材1個に対して少なくとも2箇所の前記バンド接合部を設けたことを特徴とする請求項1または2に記載のタイヤ用騒音低減装置。
  4. 前記バンド接合部の位置が、該吸音材の端部から30mm〜80mmであることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
  5. 前記吸音材と該バンド部材および該接合部材の接合が、超音波溶着法によりなされたものであることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
  6. 前記バンド部材と前記接合部材が、同種の合成樹脂材料からなるものであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載のタイヤ用騒音低減装置が、前記バンド部材によってタイヤ内腔空間内に配されてなることを特徴とする空気入りタイヤ。
  8. タイヤの内径(半径)Rと、前記環状に形成されたバンド部材の環状外径(半径)rが、下記(c)式を満足する関係を有することを特徴とする請求項7に記載の空気入りタイヤ。
    0.9≦R/R≦0.99 ・・・(c)
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