JP6610520B2 - 鋼矢板およびその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、土木や建築分野において土止めや止水などに適用されるハット形、U形、直線形などの鋼矢板、特に、降伏強度(以下、YPとも示す)が440MPa以上かつ0℃でのシャルピー吸収エネルギーが100J以上である、高強度かつ高靭性の鋼矢板およびその製造方法に関する。
鋼矢板は、河川や港湾の護岸用途や軟弱地盤の土止用途に用いる場合、高い応力を受ける可能性がある。このような用途には、高強度の鋼矢板が必要とされる場合がある。JIS規格(SYW規格)では、鋼矢板の強度はYP295、YP390、そしてさらに高強度のYP430規格がある。一般的には、YPが295ないし390MPaの鋼が広く適用されているが、上述した特殊事情の用途の場合には、さらに高強度のYP430MPaが適用されている。高強度のYP430MPaの厚鋼板の製造法として、加工熱処理(Thermo−mechanical control rolling:TMCP)が広く適用されているが、複雑な形状を持つ鋼矢板の製造に対しては、このTMCPの適用には制約がある。
こうした中、高強度鋼矢板の研究開発がいくつか行われている。
例えば、特許文献1には、鋼の成分組成とミクロ組織とを規定したYP460MPa以上の高強度鋼矢板が提案されている。この特許文献1では、炭素含有量を0.01〜0.04質量%と比較的低くし、Nbを添加した成分組成とすることで、パーライト量を10%以下、残部フェライト(ベイナイトなどを含む)の鋼組織とする提案がなされている。また、特許文献2には、C:0.005〜0.030質量%の極低炭素鋼にNbやBを添加した、水中溶接性に優れた鋼矢板の製造方法が提案されている。さらに、特許文献3では、C:0.03〜0.19質量%の低炭素鋼にNbを0.051〜0.10質量%添加することを骨子とする、YP430MPa以上の鋼矢板を提案している。この他、特許文献4や特許文献5には、成分組成を規定した鋼矢板が提案されている。
特開2015−151616号公報 特許3546290号公報 特許5545251号公報 特許3584940号公報 特許3278545号公報
上述の特許文献1に記載の鋼矢板は、炭素含有量を0.01〜0.04質量%と比較的低くした成分組成であるため、鋼の溶製時における脱炭工程が長くなり、精錬過程での生産性が低いという問題がある。さらに、特許文献1で提案された鋼矢板は、圧延条件を厳密に管理しないと組織単位が粗くなるため、高強度とする場合に靭性が低下することが課題である。
特許文献2の提案についても、極低炭素の成分組成を採用しているため、脱炭工程が長くなり、精錬過程での生産性が低くなることが問題である。また、特許文献3で提案された鋼矢板は、鋼組成が多量のNbが添加されたものであるため、熱間圧延により鋼矢板の形状へと成形する際に圧延荷重が高くなりすぎ、ロールの割損リスクが高く、十分な低温圧延を施すことが困難になり、結果として靭性も安定しないという課題がある。特許文献4および特許文献5に記載の技術については、YP440MPa以上の高強度規格に対して安定的に強度を得るには不十分であるという課題がある。
本発明は、上記した課題を解決するものであり、YP440MPa以上という高強度かつ高靭性の鋼矢板を、高い生産性を確保しつつ安定して提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために鋭意研究を行い開発されたものであり、その要旨は以下のとおりである。
1.質量%で、
C:0.05〜0.18%、
Si:0.05〜0.55%、
Mn:1.00〜1.65%、
sol.Al:0.080%以下、
Nb:0.030〜0.060%、
V:0.030〜0.080%および
Ti:0.005〜0.025%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、該不可避的不純物としてのP、SおよびBは、P:0.025%以下、S:0.020%以下およびB:0.0003%以下である成分組成を有し、
ウェブにおけるミクロ組織がポリゴナルフェライト主体組織であり、該ポリゴナルフェライトの平均粒径が15μm以下であり、前記ミクロ組織中に占める島状マルテンサイトの面積率が3%以下である鋼矢板。
2.前記成分組成は、さらに質量%で、
Cu:0.50%以下、
Ni:0.50%以下、
Cr:0.50%以下、
Mo:0.30%以下、
Ca:0.0050%以下および
REM:0.005%以下
のうちの1種または2種以上を含有することを特徴とする前記1に記載の鋼矢板。
3.前記ミクロ組織は、Nb炭窒化物、V炭窒化物およびそれら混合析出物を合計で500個/μm以上有する前記1または2に記載の鋼矢板。
4.質量%で、
C:0.05〜0.18%、
Si:0.05〜0.55%、
Mn:1.00〜1.65%、
sol.Al:0.080%以下、
Nb:0.030〜0.060%、
V:0.030〜0.080%および
Ti:0.005〜0.025%
を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、該不可避的不純物としてのP、SおよびBは、P:0.025%以下、S:0.020%以下およびB:0.0003%以下である成分組成を有する素材を、1200℃〜1350℃に加熱し、少なくともウェブ相当部分の1000℃以下での圧下率が20〜60%かつ中間圧延終了温度が800〜950℃である熱間圧延を施し、その後、爪曲げ成形圧延を行う、ウェブのミクロ組織がポリゴナルフェライト主体組織であり、該ポリゴナルフェライトの平均粒径が15μm以下であり、前記ミクロ組織中に占める島状マルテンサイトの面積率が3%以下である鋼矢板の製造方法。
5.前記成分組成は、さらに質量%で、
Cu:0.50%以下、
Ni:0.50%以下、
Cr:0.50%以下、
Mo:0.30%以下、
Ca:0.0050%以下および
REM:0.005%以下
のうちの1種または2種以上を含有する前記4に記載の鋼矢板の製造方法。
本発明によれば、YP440MPa以上という高強度かつ高靭性の鋼矢板を、高い生産性を確保しつつ安定して提供でき、産業上極めて有用である。
島状マルテンサイト(MA)量と靭性との関係を示すグラフである。 析出物量と降伏強度(0.2%YS)との関係を示すグラフである。 鋼矢板の断面形状を示す図である。 鋼矢板の製造ラインを示す図である。 ハット形鋼矢板を圧延により製造する際の断面形状の変化を示す図である。
先ず、本発明の鋼矢板の成分組成についての限定理由を述べる。なお、以下の説明において各元素の含有量の「%」表示は、特に断らない限り、全て「質量%」を意味する。
[成分組成]
C:0.05〜0.18%
Cは、鋼矢板の強度を安定して確保するために必要な元素であり、0.05%以上含有されている必要がある。特に、後述するように、NbやVを添加し析出強化による高強度化を図る場合には、溶接時に溶接熱影響部に粒界破壊が生じる虞れがあり、これを防止する観点からもCは0.05%以上で含有させる必要がある。一方、Cが0.18%を超えて含有されると、溶接性が阻害されるばかりでなく、ミクロ組織に、島状マルテンサイト(以下、MAとも云う)を含むベイナイトからなる第二相が生成するため、MA量の増加により靭性が低下する。また、溶接部についても同様の問題が生じる。したがって、C含有量の上限は0.18%とした。好ましくは、0.07〜0.16%である。
ここで、島状マルテンサイト(MA:Martensite−Austenite Constituent)とは、炭素が濃縮したマルテンサイトと残留オーステナイトとからなる混合組織であり、靭性に対して極めて有害な組織である。
Si:0.05〜0.55%
Siは、固溶強化によって鋼を強化する上で有効な元素であるが、その効果を得るためには0.05%以上で含有されている必要がある。一方、Si含有量が過剰であると、第二相がベイナイト化し易く、MAの生成が促進されて靭性を低下する。よって、Si含有量の上限は0.55%とした。好ましくは、0.10〜0.50%である。
Mn:1.00〜1.65%
Mnは、鋼矢板の降伏強度YPを440MPa以上とするために、少なくとも1.00%で含有される必要がある。一方、1.65%を超えて含有されると、溶接性が損なわれ、また、ミクロ組織がベイナイト主体となってMAも増加し、靭性を低下させる。さらに、Mnが1.65%を超えると溶接性も低下する。そのため、Mn含有量の上限は、1.65%とした。好ましくは、1.10〜1.60%である。
sol.Al:0.080%以下
Alは脱酸材として鋼に添加される。脱酸材としての効果は、sol.Alとして0.080%を超えると飽和することから、sol.Alの上限を0.080%とした。下限については特に特定しないが、脱酸効果を十分に得るためには0.003%以上とすることが望ましい。好適な上限は0.060%である。
Nb:0.030〜0.060%
Nbは、オーステナイトの再結晶温度域を高温化させ、比較的高温の圧延で制御圧延効果を発現し、ミクロ組織の微細化に有効である。さらに、Nbは、Nb(C,N)としてフェライト中に析出し、析出強化にも寄与する。この効果を所期する場合には、Nbは0.030%以上含有されている必要がある。一方、0.060%を超えて含有されると、熱間変形抵抗が過度に上昇し、圧延時に圧延荷重が高くなり、圧延ロールの割損リスクが高まるため、Nb含有量の上限は0.060%とした。Nbと後述するVとを併用することで、圧延荷重の過度な上昇を抑制させつつ鋼の高強度化を図ることが、本発明における重要な特徴の一つである。なお、圧延荷重の上昇を抑制するためには、Nbの上限は0.055%とすることが好ましい。より好ましくは、0.030〜0.050%である。
V:0.030〜0.080%
Vは、Nbと同様に、V(C,N)の形成による鋼の強度上昇に有効である。一方、V含有量の上昇による熱間での変形抵抗の上昇はさほど大きくない。この熱間変形抵抗の上昇を抑制しつつ鋼の強度を上昇させるという効果を十分発揮させるためには、Vを0.030%以上で含有させる必要がある。一方、V含有量が0.080%を超えると、連続鋳造時の表面割れを助長することから、V含有量の上限は0.080%とした。好ましくは、0.035〜0.078%である。
Ti:0.005〜0.025%
Tiは、鋼中でTiNを形成する元素であり、素材を再加熱した場合にオーステナイト粒を細粒化させる効果がある、靱性向上に有効な元素である。その効果を得るためには、Ti含有量は0.005%以上である必要がある。一方、Ti含有量が0.025%を超えると、余剰なTiがTiCを形成して脆化が顕著となる。そのため、Ti含有量の上限は0.025%とした。Ti含有量の上限は、好ましくは0.020%である。より好ましくは、0.006〜0.018%である。
以上が本発明の基本成分組成であるが、必要に応じて以下の元素の1種または2種以上を含有していてもよい。
Cu:0.50%以下
Cuは、鋼中に固溶し、鋼の強度を向上させる作用を有するとともに、耐食性をも向上させる効果がある。このような効果を得るには、Cuが0.01%以上含有されていることが好ましい。一方、Cu含有量が0.50%を超えると、素材は鋼矢板の表面品質を低下させるので、Cu含有量の上限は0.50%とした。
Ni:0.50%以下
Niは、Cuと同様に鋼中に固溶し、鋼の強度や靭性を向上させるのに有効な元素であり、さらに、耐食性を向上させる上でも有効な元素である。これらの効果を得るには、Niが0.01%以上含有されていることが好ましい。また、Cuを添加する場合には、Cuによる表面品質の劣化を抑制する観点からCu含有量の半分以上のNiが含有されていることが好ましい。一方、Niは非常に高価な元素であり、コスト上昇を抑制する観点から上限は0.50%とした。
Cr:0.50%以下
Crも鋼中でマトリクス中に固溶し、鋼の強度を高めるとともに、耐食性を向上する上でも有効な元素である。これらの効果を期待して含有させる場合には、0.01%以上のCrを含有させることが好ましい。一方、Cr含有量が0.50%を超えると溶接性を損なうことから、Cr含有量の上限は0.50%とした。
Mo:0.30%以下
Moは、鋼の常温強度や高温強度を向上させる元素であり、これらの効果を期待する場合には、0.01%以上のMoを含有させることが好ましい。一方、Mo含有量が0.30%を超えると、溶接性が低下するので、Mo含有量の上限は0.30%とした。
Ca:0.0050%以下
Caは、SやOと結合して球状のCa(O,S)を形成し、これにより鋼中のMnSを減少させて鋼の靭性や延性を向上させる上で有効である。この効果を期待する場合には、Caは0.0005%以上含有されていることが好ましい。一方、Ca含有量が0.0050%を超えると、逆に鋼の清浄度を低下させるので、Ca含有量の上限は0.0050%とした。
REM:0.005%以下
REMは、Caと同様にMnSの形態を制御する機能を有し、靭性や延性の向上に有効に作用する。また、溶接部の組織の微細化にも寄与する。こうした効果を期待する場合には、REMは0.001%以上含有されていることが好ましい。一方、REM含有量が0.005%を超えると、逆に鋼の清浄度を低下させるので、REM含有量の上限は0.005%とした。
本発明の鋼矢板の成分組成において、以上説明した元素以外の残部はFeおよび不可避的不純物である。ここで、不可避的不純物のうちのP、S、Bについては、以下に示すとおりそれぞれの含有量の上限を規定する。
P:0.025%以下
Pは、不可避的不純物として鋼中に存在するが、P含有量が多いと鋼の脆化を助長するので、その含有量は極力少ないことが望ましい。しかしながら、P含有量を低下させるためには精錬など鋼製造過程における上工程のプロセスが複雑化したり、長時間処理が必要となったりするため、必要以上のP含有量の低減は生産性の低下を招く。したがって、P含有量は、Pによる脆化が顕著にならない0.025%を上限とした。P含有量の下限は特に規定しないが、製鋼プロセスの複雑化を回避する観点から、0.005%を下限とすることが望ましい。
S:0.020%以下
Sは、不可避的不純物として鋼中に混入してMnSを形成し、延性や靭性を低下させる。このため、その含有量は極力低いことが好ましい。しかしながら、S含有量が0.020%以下であれば、上記したSによる悪影響は少ないため、上限を0.020%とした。
B:0.0003%以下
Bは、Mn原料などに混入しており低品質な原料を用いた場合、不純物として0.0003%を超えて鋼中に混入する場合がある。この場合、Nbとの相互作用により第二相組織がベイナイトへ変化し、ベイナイト中に靱性に有害な粗悪な島状マルテンサイト(MA)が生成し、鋼の靭性を極端に低下させる。そのため、鋼中へのBの混入は十分に抑制する必要があり、B含有量の上限は0.0003%とした。B含有量は、好ましくは0.0002%以下である。
本発明では、鋼矢板のウェブのミクロ組織を規定する。このミクロ組織をウェブにおいて規定した理由は、熱間圧延により製造される鋼矢板ではウェブが最も厚さが厚いため、他の部位に比べて圧延による加工程度が小さく、最も強度や靭性の確保が難しいためである。従って、ウェブにおいて所定のミクロ組織が得られていれば、その他の部分もミクロ組織の要件を満足することになる。
すなわち、鋼矢板のウェブのミクロ組織は、ポリゴナルフェライト主体組織であり、該ポリゴナルフェライトの平均粒径が15μm以下であり、このミクロ組織中に占める島状マルテンサイトの面積率が3%以下であることが肝要である。
まず、成分組成が(0.13−0.15)%C−0.45%Si−1.45%Mn−0.015%Ti鋼について、VおよびNbの含有量を変化させた鋼塊を溶製し、板厚12〜17mmの鋼矢板圧延に相当する熱間圧延を行って得た鋼板について、その強度と靭性に与えるミクロ組織の影響について調査、解析を行った。その結果、ミクロ組織として、ポリゴナルフェライト主体組織とすることが、伸びや靭性を高めるのに有効であるとの知見に到った。ここで、ポリゴナルフェライト主体組織とは、面積率で75%以上のポリゴナルが存在することを指す。このポリゴナルフェライトの面積率が75%未満となると、伸びや靭性が低下する虞れがある。
さらに、ポリゴナルフェライトの平均粒径を15μm以下に規制することが重要であるとの知見も得るに到った。すなわち、ポリゴナルフェライトの平均粒径が15μmを超えると靭性が低下するため、この平均粒径は15μm以下、好ましくは12μm以下とする。このポリゴナルフェライトの平均粒径は、光学顕微鏡により500倍程度で観察を行い、フェライト粒を100個以上トレースして、それらのフェライト粒径を画像処理で導出し、平均粒径を求める。
なお、ミクロ組織におけるポリゴナルフェライト以外の部分、すなわち第二相については特に限定はしないが、パーライトや島状マルテンサイト(MA)を含むベイナイト組織である。但し、島状マルテンサイトについてはその面積率を3%以下とする。製造上の圧延条件や冷却条件のばらつき、鋼矢板のサイズ等により、第二相の一部に島状マルテンサイト(MA)が生成する場合がある。島状マルテンサイト(MA)の面積率が3%を超えると靭性が低下するため、島状マルテンサイト(MA)の面積率は3%以下とする。
ここで、成分組成が0.13-0.15%C−0.45%Si−1.45%Mn−0.015%Ti鋼について、VおよびNbの含有量を変化させた鋼塊を溶製し、板厚12〜17mmの鋼矢板圧延に相当する熱間圧延を行って得た鋼板について、島状マルテンサイト(MA)の面積率を解析し、0℃でシャルピー衝撃試験を行った。その結果を図1に示すように、MAの面積率が3%を超えると、急激に靭性が低下することがわかる。。
なお、島状マルテンサイト(MA)については、電解腐食とナイタールとの2段エッチング処理によりセメンタイトを溶解させ、SEMにより倍率500倍程度で5視野以上をランダムに観察して、SEM観察視野における島状マルテンサイト(MA)の存在量を画像処理により求めた。
上記した成分組成の調整およびミクロ組織の制御を行うことによって、YP440MPa以上の高強度と、シャルピー吸収エネルギーが0℃で100J以上の良好な靱性とを満足することができる。
さらに、高強度を得るためには、NbやVの析出強化を期待していることから、析出物量についても検討を行った。すなわち、Nb炭窒化物、V炭窒化物あるいはそれらの混合析出物の合計量(析出物量)と、降伏強度YP(0.2%耐力)との関係を図2に示す。なお、析出物量は、抽出レプリカ法にて電子顕微鏡で150000倍にて5視野観察し、径が2nm以上の析出物について質量分析器(EDX)により、上記のNb炭窒化物、V炭窒化物あるいはそれらの混合析出物を抽出し、抽出された析出物数をカウントし、単位面積(μm)あたりの数を測定した。
図2から、Nb(C,N)主体の析出物、V(C,N)主体の析出物、そしてNb(C,N)とV(C,N)とが混合した析出物が合計で500個/μm以上となることにより、YP440MPa以上の高強度が得られることがわかる。ここで、図2に示すグラフは、前記した0.13-0.15%C−0.45%Si−1.45%Mn−0.015%Ti鋼について、VおよびNbの含有量を変化させた鋼塊を溶製し、板厚12〜17mmの鋼矢板圧延に相当する熱間圧延を行って得た鋼板について、Nb炭窒化物、V炭窒化物およびそれらの混合析出物の個数を調べ、この個数と降伏強度YPとの関係として示したものである。
次に、本発明の鋼矢板の製造方法について述べる。
鋼矢板は、一般にスラブ等の鋼片を素材として、この素材に粗圧延、中間圧延、仕上圧延を含む熱間圧延工程による製造される。例えば、図3(a)に示す、ウェブ1aと、該ウェブ1aの両端から斜めに延在する一対のフランジ1b,1cと、両フランジ1b,1cのウェブ1aとは反対側からウェブ1aと平行に延在する腕部1d,1eと、両腕部1d,1eの先端側に設けられた継手1f,1gと、を有するハット形鋼矢板1を例にとると、図4に示すような圧延ラインにより製造される。すなわち、図4の例では、スラブを素材とし、これを加熱炉2で加熱した後、粗圧延機3の孔型K8、K7により複数回(例えば9〜11パス)の粗圧延を行い、引き続き、タンデムに配置した第1中間圧延機4および第2中間圧延機5にて、孔型K6〜K3による中間圧延を行い、さらに、仕上圧延機6の孔型K2およびK1、および爪曲げ装置7を用いて最終製品形状へと仕上げる。
ここで、図5に、上記した孔型K8〜K1を通過する際および、爪曲げ装置7を通過する際の素材の断面形状を示す。中間圧延では、孔型K6〜K3を用いて主にウェブ1aやフランジ1b、1c、腕部1d,1e、継手1f,1gとなる部分の厚みの調整が行われる。仕上圧延機5では、主に爪曲げ圧延成形が行われる。ここで、仕上圧延機6の出側には爪曲げ装置7が配置され、孔型K2での圧延の後、爪曲げ装置7にて爪部の曲げ成形が行われ、その後に孔型K1で最終の形状制御の圧延が行われる。ここで、爪曲げ装置7を用いずに孔型K1、K2のみで爪曲げ成形を行う場合もある。
ハット形鋼矢板以外の鋼矢板(例えば、図3(b)に示すU形鋼矢板や図3(c)に示す直線形鋼矢板)であっても、上記のような各圧延機で用いられる孔型形状や、爪曲げ装置の有無は異なるものの、圧延工程が粗圧延、中間圧延、仕上圧延(爪曲げ成形圧延)を有するものであることに変わりはない。なお、図3(c)に示す直線形鋼矢板にあっては、左右継手間に位置する直線の部分をウェブとする。
本発明の鋼矢板の製造方法では、素材を加熱する際の加熱温度、1000℃以下での圧下率、中間圧延を行う際の仕上げ温度(中間圧延終了温度)および、仕上圧延(爪曲げ成形圧延)後の冷却条件を以下に述べるように制御することが必要である。
素材の加熱温度:1200〜1350℃
素材を熱間圧延するに先立って、1200〜1350℃に加熱する必要がある。加熱温度が1200℃未満であると、鋼中成分のNbの固溶が不十分となり、後続する圧延過程でNbを、強度に寄与する程度に析出させることができなくなる。さらに、加熱温度が1200℃に満たないと、圧延時の鋼の温度が低くなり、圧延荷重が過度に高くなる。一方、加熱温度が1350℃が超えると、スケールロスが増大することや加熱に時間を費やし生産性を低下させる。そのため、素材の加熱温度は1200〜1350℃とする。
1000℃以下での圧下率:20〜60%
素材を上記の温度範囲に加熱した後、熱間圧延を行うが、ウェブ相当部分について1000℃以下での圧下率が20〜60%の圧延を行う必要がある。この圧下率が20%未満では、ポリゴナルフェライトの平均粒径が15μm以下とならない場合が生じ、最終的に得られた鋼矢板の靭性が不十分となる。一方、1000℃以下での圧下率が60%を超えると、1000℃以下での圧延が行われることとなる中間圧延における圧延荷重が高くなり、中間圧延機のロールの割損リスクが上昇する。そのため、1000℃以下で圧下率20〜60%の圧延を行う必要がある。なお、ここでいう圧下率とは、1000℃となった時点でのウェブの厚さtと圧延終了後のウェブの厚さtから、(t−t)/t×100(%)で計算する。
中間圧延終了温度:800〜950℃
ウェブやフランジを成形する中間圧延の終了温度は、800〜950℃とする。950℃を超えると、最終的に得られる鋼矢板のウェブのミクロ組織中のポリゴナルフェライトの平均粒径が15μmを超えるようになり、靱性が低下する。一方、中間圧延終了温度が800℃未満となると、中間圧延での圧延荷重が高くなり中間圧延機のロール割損のリスクが高まる。なお、中間圧延とは、爪曲げ圧延の前までの圧延のことを指し、ウェブを厚さ方向に圧下する圧延のことである。
中間圧延の後、爪曲げ成形圧延を行い、その後に、空冷する。また、ウェブとフランジの温度差に起因したライン上での反りを予防し、ライン上での搬送性を向上させるために、ウェブをフランジ温度に近似させるウェブ部の加速冷却を行ってもよい。この場合、過度に加速冷却するとフェライト主体組織が維持できず、また、MAが増加するので注意する必要がある。比較的緩冷却の衝風冷却やミスト冷却を行うことが望ましい。なお、加速冷却を行う場合は、600〜500℃の温度範囲の滞留時間が50秒以上となるようにし、上記したポリゴナルフェライト主体組織でかつMAが面積率で3%以下のミクロ組織とする。
図3に示した、ハット形鋼矢板を製造した。製造した鋼矢板の化学組成を表1に示す。また、鋼矢板を圧延するに際して、素材の加熱温度、ウェブ相当部の1000℃以下での累積圧下率および中間圧延終了温度は、表2に示すとおりとした。爪部成形圧延まで含めて熱間圧延は700℃以上で終了した。なお、一部の鋼(No.9およびNo.17)については、中間圧延時の圧延荷重が過大となり、ロールの耐荷重を超えたため、圧延を途中で中止した。得られた鋼矢板について、ミクロ組織、析出物量、引張特性、および、靭性を以下に示す方法で調査した。
[ミクロ組織]
鋼矢板のウェブのウェブ幅の1/4位置より、サンプルを採取し、光学顕微鏡により観察し、ポリゴナルフェライトおよび第2相の面積率とMAの面積率とを測定した。島状マルテンサイト(MA)については、電解腐食とナイタールとの2段エッチング処理によりサンプルのセメンタイトを溶解させ、SEMにより倍率500倍程度で5視野以上をランダムに観察して、SEM観察視野における島状マルテンサイト(MA)の存在量を画像処理により求めた。また、ポリゴナルフェライト粒を100個以上トレースして、それらの平均粒径を画像処理で導出した。また、光学顕微鏡の観察結果より、主相(全体の75%以上となっている鋼組織)についても同定した。
[析出物量]
鋼矢板のウェブのウェブ幅の1/4位置より、サンプルを採取し、抽出レプリカ法にて電子顕微鏡で150000倍にて5視野観察し、径が2nm以上の析出物について質量分析器(EDX)によりNb炭窒化物、V炭窒化物およびそれらの混合析出物を抽出し、抽出された析出物数をカウントし、単位面積(μm)あたりの数を測定した。
[引張特性]
鋼矢板のウェブのウェブ幅の1/4位置より、JIS 1A号引張試験片を採取し、引張試験を行って、降伏強度YP(MPa)、引張強度TS(MPa)、および、全伸びEl(%)を調査した。
[靱性]
鋼矢板のウェブのウェブ幅の1/4位置より、2mmVノッチシャルピー衝撃試験片を採取し、0℃でシャルピー衝撃試験を行い、吸収エネルギーvEoを求めた。
表2に、これらの調査結果を併せて示す。鋼の成分組成およびミクロ組織が本発明条件を満足する鋼矢板では、降伏強度YPが440MPa以上、かつ0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが100J以上である、高強度かつ高靭性が安定的に得られている。
一方、Nb含有量およびV含有量が本発明範囲よりも少ないNo.1〜3は、降伏強度YPが低い値となった。
また、NbおよびVを含有するものの、Nb含有量が本発明範囲よりも低いNo.7では、析出物の個数が十分でなく、降伏強度YPが低い値となった。
B含有量が本発明範囲を超えるNo.8は、ポリゴナルフェライト分率が低く、また、MAの生成量も大きくなったため、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが、低い値となった。
Nb含有量が本発明範囲を超えるNo.9は、中間圧延時の圧延荷重が過大となり、ロールの耐荷重を超えたため、圧延を途中で中止した。
本発明の成分組成を満足するものの、圧延前の加熱温度が低いNo.14は、析出物の個数が少なく、降伏強度YPが低い値であった。
本発明の成分組成を満足するものの、1000℃以下での累積圧下率が低いNo.15は、ポリゴナルフェライトの平均粒径が大きくなり、また、MAの面積率が3%を超えたため、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが、低い値となった。
No.17では、本発明の成分組成を満足する鋼について、中間圧延温度を低くして圧延しようとしたが、中間圧延時の圧延荷重が過大となり、ロールの耐荷重を超えたため、圧延を途中で中止した。
No.18は、C含有量が本発明範囲よりも高いため、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが、低い値となった。
NbおよびVを含有するものの、V含有量が本発明範囲よりも高いNo.19では、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが低い値となった。
また、Nb含有量およびV含有量がともに本発明範囲を超えるNo.20は、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが低い値となった。
P含有量が本発明範囲を超えるNo.22およびS含有量が本発明範囲を超えるNo.23はいずれも、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが低い値となった。
Ti含有量が本発明範囲に満たないNo.24は、ポリゴナルフェライトの平均粒径が大きくなり、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが低い値となった。
Ti含有量が本発明範囲を超えるNo.25は、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが低い値となった。
本発明範囲を満足する成分組成の鋼ID4を用いたものの、圧延後600〜500℃の滞留時間が短いNo.26は、ポリゴナルフェライトの分率が低くなり、また、MAの分率が高くなったため、0℃でのシャルピー吸収エネルギーvEoが低い値となった。
Figure 0006610520
Figure 0006610520
本発明によれば、YP440MPa以上という高強度で、かつ、高靭性の鋼矢板を、高い生産性を確保しつつ提供することができる。

Claims (4)

  1. 質量%で、
    C:0.05〜0.18%、
    Si:0.05〜0.55%、
    Mn:1.00〜1.65%、
    sol.Al:0.080%以下、
    Nb:0.030〜0.060%、
    V:0.030〜0.080%および
    Ti:0.005〜0.025%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、該不可避的不純物としてのP、SおよびBは、P:0.025%以下、S:0.020%以下およびB:0.0003%以下である成分組成を有し、
    ウェブにおけるミクロ組織は面積率で75%以上のポリゴナルフェライトが存在するポリゴナルフェライト組織であり、該ポリゴナルフェライトの平均粒径が15μm以下であり、前記ミクロ組織は、Nb炭窒化物、V炭窒化物およびそれら混合析出物を合計で500個/μm 以上有し、前記ミクロ組織中に占める島状マルテンサイトの面積率が3%以下である鋼矢板。
  2. 前記成分組成は、さらに質量%で、
    Cu:0.50%以下、
    Ni:0.50%以下、
    Cr:0.50%以下、
    Mo:0.30%以下、
    Ca:0.0050%以下および
    REM:0.005%以下
    のうちの1種または2種以上を含有する請求項1に記載の鋼矢板。
  3. 質量%で、
    C:0.05〜0.18%、
    Si:0.05〜0.55%、
    Mn:1.00〜1.65%、
    sol.Al:0.080%以下、
    Nb:0.030〜0.060%、
    V:0.030〜0.080%および
    Ti:0.005〜0.025%
    を含有し、残部がFeおよび不可避的不純物であり、該不可避的不純物としてのP、SおよびBは、P:0.025%以下、S:0.020%以下およびB:0.0003%以下である成分組成を有する素材を、1200℃〜1350℃に加熱し、少なくともウェブ相当部分の1000℃以下での圧下率が20〜60%かつ中間圧延終了温度が800〜950℃である熱間圧延を施し、その後、爪曲げ成形圧延を行う、ウェブのミクロ組織は面積率で75%以上のポリゴナルフェライトが存在するポリゴナルフェライト組織であり、該ポリゴナルフェライトの平均粒径が15μm以下であり、前記ミクロ組織は、Nb炭窒化物、V炭窒化物およびそれら混合析出物を合計で500個/μm 以上有し、前記ミクロ組織中に占める島状マルテンサイトの面積率が3%以下である鋼矢板の製造方法。
  4. 前記成分組成は、さらに質量%で、
    Cu:0.50%以下、
    Ni:0.50%以下、
    Cr:0.50%以下、
    Mo:0.30%以下、
    Ca:0.0050%以下および
    REM:0.005%以下
    のうちの1種または2種以上を含有する請求項に記載の鋼矢板の製造方法。
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