JP6609877B2 - 自動車廃棄物の再資源化方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車廃棄物を再資源化する技術に係り、特に自動車破砕残さ(シュレッダーダスト)であるASR(Automobile Shredder Residue)中の塩素の含有を制御すると共に、このASRを高精度に選別してプラスチック類及び金属等を回収する自動車廃棄物の再資源化方法に関する。
資源循環に大きな関心が寄せられている。環境基本法の制定以来、容器包装リサイクル法、家電リサイクル法、循環型社会形成推進基本法、食品リサイクル法、自動車リサイクル法が成立され資源の循環が促されている。これは、膨大に発生する廃棄物に対して、最終処分場の確保が困難になってきたこと、廃棄物の不法投棄が増大してきたことに起因する。
自動車廃棄物では鉄やアルミニウム、銅等の金属が利用され、バッテリー、触媒、エンジン等の有用部品が多く中古部品として利用される。自動車を解体し、廃棄物を再資源化するときは、先ず有害物及び危険物を除去し、車体等を破砕して鉄スクラップを回収する。次に、残さとなっているプラスチック類、導線、非鉄金属類を含む廃自動車シュレッダーダストから有価物を回収する。例えば、図13の作業フロー図に示すように、解体工程としてタイヤ、バッテリー、エンジン、バンパー、その他の部品を回収する。中古部品として利用できるもの、分別可能なものを取り出す。有害物としてフロンガス、危険物としてエアバッグを回収する。不用品としてオイル等、再利用できないエンジン、タイヤを回収する。
なお、従来ではシート(座席)は中古部品として利用できないので、車体と一体で破砕されていた。またバンパーも中古部品として利用できないときは、車体に取り付けたままであった。
次に、破砕工程では、シャーシ、フレーム等の金属類をガラス類とシート(座席)と共に破砕する。この破砕工程の次に選別工程(選別作業)がある。この選別工程は、磁石を用いて鉄類を吸着選別する磁力選別、アルミニウムやステンレスなどを選別するうず電流選別、金属類と比較して軽いプラスチック類に風を当てて選別する風力選別、手作業で選別する手作業選別などがある。
破砕後に金属類を選別した残りである自動車破砕残さ(シュレッダーダスト)がASR(Automobile Shredder Residue)である。
自動車が有価で売れる率は重量比で約80%である。残りの約20%がASRである。ASRはプラスチック、ガラスなど様々な材質が混在しているので、この分別が困難であった。ほとんどのASRは埋立て処分されることが多かった。このASRをリサイクルすることが困難であるため、車両のリサイクル率は自動車リサイクル法が施行されるまでは80%程度に留まっていた。再資源の用途と優先性を指定しない自動車リサイクル法では、多くの温室効果ガスの発生を伴うものの、廃棄物を単に焼却処理し、この焼却の際に発生する熱エネルギーを回収・利用する「サーマルリサイクル(エネルギーリカバリー)」が認められており、ASRの処理効率の高さから普及したため、現在は約98%に上がってきた(2016年度)。
一方、最近の自動車は、電子化されてあらゆる個所にワイヤーハーネス、電子基板、モーターなどが取り付けられている。このワイヤーハーネスは、自動車内の隅々に張り巡らされ、電力や信号を供給する働きをしている。ワイヤーハーネスは、自動車構成部品のエレクトロニクス化、省スペース化に寄与し、高機能化を実現するものとして重要である。その一方で、ワイヤーハーネスが自動車内の隅々に張り巡らされているため、シートのようなウレタン樹脂等の摩擦性のある樹脂と共に破砕すると、ワイヤーハーネスの破砕物と混合、混在した状態になり、ワイヤーハーネスの回収が困難になった。
例えば、シートの電動スライド機構には、駆動用のモーター、ワイヤーハーネスが備えられている。図14のフロー図に示すように、これらのモーター、ワイヤーハーネスなどの線材には銅線が使用され、線材の表皮には塩化ビニルが多く使用されている。この塩化ビニルが破砕工程において、摩擦性を有する樹脂(ウレタン樹脂等)と絡み、塩素が混入しやすくなる。回収金属には塩素分、銅分が多く含まれている。回収ASRにも塩素分、銅分が多く含まれている。更に、この回収ASRにはウレタン樹脂も含まれている。また、この塩素分、銅分が含まれたASRは焼却処理することがほとんどであり、塩素分は炉内や周辺を腐食するために環境上好ましくない。
このように廃棄物から塩化ビニル等の塩素含有物を除去する技術が種々提案されている。例えば、特許文献1の特開2008−178846公報「破砕産業廃棄物の選別方法及び装置」のように、金属類及びガラス類を除去した後の破砕産業廃棄物を比重選別により選別して有価物を回収する破砕産業廃棄物の選別方法において、前記比重選別工程の前段階で前記破砕産業廃棄物を破砕せずに風力選別することにより、軽量物と重量物とに分離する風力選別工程と、当該風力選別工程で分離された重量物と軽量物とをそれぞれ別個に選別液に浸漬して比重選別することにより、該軽量物又は重量物から塩素含有物を選別除去する比重選別工程と、からなる破砕産業廃棄物の選別方法が提案されている。
更に、有価物として比重の軽いプラスチック類、比重の重いプラスチック類、導線、その他の種類の金属に分離する技術が提案されている。例えば、特許文献2の特開2004−58032公報「廃自動車シュレッダーダストから有価物を回収する方法」には、廃自動車を解体した後、ゴミとなり廃棄処分されるシュレッダーダストからプラスチック類、金属類を湿式による比重選別機により分別、回収して再資源化物とする方法、廃自動車のシュレッダーダストから軽比重プラスチック、重比重プラスチックを湿式による比重選別機により分別して、再資源化物とする方法、さらに廃自動車のシュレッダーダスト中の水より軽い物質と重い物質を分離するための浮遊物分離槽は空気、気泡を間欠的に排出させる脈動バブリング槽と沈降槽を備え付けた装置が提案されている。
また、特許文献3の特開2003−19713公報「金属複合プラスチック廃棄物の処理方法」には、金属複合プラスチック廃棄物を、200℃から280℃の範囲内の温度に加熱した、300℃以上の沸点および90℃〜140℃の範囲内の軟化点を有する有機熱媒体によって、プラスチック成分と無機材料成分とを分離する分離工程を備えた、金属複合プラスチック廃棄物の処理方法が提案されている。
特開2008−178846公報 特開2004−58032公報 特開2003−19713公報
しかし、従来のシート(座席)と共に廃自動車を破砕する際に、ワイヤーハーネス等の線材の被覆から分離した塩化ビニル又は線材は、破砕したシート(座席)を構成するウレタン樹脂のような軟質プラスチックに刺さり、絡み付きやすい。この軟質プラスチック(ウレタン樹脂等)に被覆線の塩化ビニルが絡んだ状態で焼却処理されていた。このように破砕されたウレタン樹脂と共に破砕された塩化ビニルは、焼却炉にとって悪影響を及ぼすという問題を有していた。現在の廃自動車解体段階でのワイヤーハーネスの回収は、エンジンコンピューター周りの回収のみがほとんどである。更にシートに接続されているワイヤーハーネスを回収していないことも一因とされている。
また、従来の廃自動車の処理方法では、金属類とプラスチック類との選別が不完全なものが多かった。このように不完全に選別された金属類又はプラスチック類は再資源としての価値が低いものであった。特に、プラスチック類にワイヤーハーネスなどの金属片(粉)が含有したものも再資源としての価値が低かった。また、異なるプラスチック類の混合物は再資源としての価値が低かった。
従来の選別方法、分離方法による破砕・選別した破砕物については、表2に示すように選別して処理されていた。廃自動車の本体(車体)から回収された鉄分には塩素分は含まれない。磁力選別された鉄分は電炉処理される。渦電流選別された非鉄金属分には塩素分が含まれる。この非鉄金属分は非鉄精錬処理される。風力選別された樹脂分には塩素分が含まれている。この樹脂分は焼却処理される。同じく風力選別されたワイヤーハーネスには塩素分が含まれている。ワイヤーハーネスは非鉄精錬処理される。
一方、磁力選別されたシートから回収された鉄分には塩素分は含まれない。この鉄分は電炉処理される。
ふるい選別されたASRのガラスには塩素分が含まれている。このガラスは焼却処理される。風力選別されたASRの塩ビ系樹脂には塩素分が含まれている。この塩ビ系樹脂は焼却処理される。
風力選別されたASR中のシート表皮には塩素分が含まれる。このシート表皮は焼却処理される。風力選別されたASR中のウレタン樹脂には塩素分が含まれる。このウレタン樹脂は焼却処理される。
Figure 0006609877
なお、従来のシートのワイヤーハーネスを取り外す方法では、シートベルトキャッチ部のワイヤーハーネスを切断し、次にワイヤーハーネスをできるだけ部品に近い部分、シートの表面で切断してシートから取外すようになっている。そのために、シート内部にワイヤーハーネスの一部が残りやすいという問題を有していた。
特許文献1の「破砕産業廃棄物の選別方法及び装置」は、風力による選別方法であるために、破砕又は粉砕されたプラスチック類が塊状態のときと薄い状態では風抵抗が異なることがあり、比重差に基づくプラスチック類を正確に選別・分離できないという問題を有していた。即ち、プラスチック類に絡みついたワイヤーハーネス(塩素含有)が分離できなかった。
特許文献2の「廃自動車シュレッダーダストから有価物を回収する方法」は、浮遊物分離槽は空気、気泡を間欠的に排出させる脈動バブリング槽と沈降槽により、廃自動車のシュレッダーダスト中の水より軽い物質と重い物質を分離する方法である。しかし、特許文献2の回収する方法は、自然沈降のため処理速度が遅いという問題を有していた。また、この特許文献2の回収方法は、空気、気泡を用いただけで、比重の異なるプラスチック類を細かく分離選別することはできなかった。即ち、プラスチック類に絡みついたワイヤーハーネス(塩素含有)が分離できなかった。
また、特許文献3の「金属複合プラスチック廃棄物の処理方法」は、金属複合プラスチック廃棄物を、200℃から280℃の範囲内の温度に加熱した、300℃以上の沸点および90℃〜140℃の範囲内の軟化点を有する有機熱媒体によって、プラスチック成分と無機材料成分とを分離する方法である。しかし、この特許文献3の処理方法は、加熱により、金属類からプラスチック類を溶融除去するため、その後のプラスチック類については細かく分離選別できないという問題を有していた。しかも、加熱工程が必要なために、廃棄物処理の処理コストが大きくなるという問題を有していた。
本発明の発明者は、従来の廃自動車についてシートを取り外さないでプレス、破砕する処理方法より、作業コストは多少高くなるが、廃自動車を破砕する前に車体からシートを分離し、車体のみの破砕処理、シートのみの破砕処理のように別々に破砕処理する方法は、金属類、プラスチック類について高い精度で選別でき、高価値の再資源として回収できることに着目した。更に、このような破砕処理をする方法では塩素の混入・含有を低減できることにも着目した。
本発明の発明者は、軟質プラスチック製(ウレタン樹脂製等)のシートに絡んだワイヤーハーネスを効率的に取り外しやすくするために、従来は実施していなかった廃自動車からシートを取り外すことに着目した。しかも、取り外せなかったワイヤーハーネスの一部は破砕後に高精度に選別できることに着目した。
更に、本発明の発明者は、廃棄物を単に焼却処理し、この焼却の際に発生する熱エネルギーを回収・利用する「サーマルリサイクル」よりも、このように廃棄物を高精度に選別、分離して種々の原料として再生利用する「マテリアルリサイクル」と「ケミカルリサイクル」の方がリサイクルの質を高めることができることに着目した。
本発明は、かかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、廃自動車を破砕する前に車体からシート(座席)、ドア等の付属品を分離し、車体とシート、ドア等の付属品とを個別に処理することで、ASRからの塩素が処理した物に混入・含有することを低減し、ASRをプラスチック類、金属類に高精度に選別することにより、再資源としての利用価値を高めることができる自動車廃棄物の再資源化方法を提供することにある。
本発明の再資源化方法は、廃自動車から鉄、アルミニウム、銅等の金属類とシート、バンパー等のプラスチック類とを分離し、それぞれを再資源化する自動車廃棄物の再資源化方法であって、
廃自動車から中古部品として再利用できるバッテリー、エンジン、触媒、タイヤ等の有用部品を回収し、再利用できないフロンガス、エアバッグ、オイル等の有害物及び危険物・不要品を回収する解体工程(S1)と、
前記解体工程(S1)において処理した廃自動車について、その容積を縮小するために該廃自動車からシートを取り外せる状態でプレスする半プレス工程と、
前記解体工程(S1)において処理した廃自動車のワイパー、ドア、パワーシート用モーター、ヒーター、エアコン等に用いられたワイヤーハーネスを取り外し、更にシート周りのワイヤーハーネスを除去するワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)と、
廃自動車からシート自体を取り外すシート分離工程(S3)と、
次に、廃自動車の車体を破砕した破砕物から鉄と非鉄金属類とに選別する車体破砕・選別工程(S4)と、から成り、
最後に、選別された金属類とワイヤーハーネスを回収し、選別された自動車破砕残さであるASRをそれぞれ回収する、ことを特徴とする。
前記ワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)において、ASR(自動車破砕残さ)中の塩素の含有を低減させるために、ウレタン樹脂製のシートからワイヤーハーネス等の銅製線材又はこの線材を被覆する塩化ビニル等の被膜を除去する、ことが好ましい。
前記車体破砕・選別工程(S4)の次に、該車体破砕・選別工程(S4)により選別されたプラスチック類を回収するプラスチック類回収工程(S6)を有する、ことが好ましい。
前記シート分離工程(S3)の次に、該シート分離工程(S3)により取り外されたシートを破砕するシート破砕工程(S5)を有するものにすることができる。
前記車体破砕・選別工程(S4)とワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)により回収したASR(自動車破砕残さ)にウレタン樹脂が含まれていないものについて、
箱型選別水槽(21)を用いて水流の上流位置で金属破砕物を先ず沈降選別し、
下流位置で重プラスチック類破砕物を選別し、
水流の表面位置で軽プラスチック類破砕物を各比重差でそれぞれに選別する箱型水槽比重選別工程(S21)を有する、ことが好ましい。
前記車体破砕・選別工程(S4)とワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)により回収したASR(自動車破砕残さ)にウレタン樹脂が含まれていないものについて、
渦流式円筒分離水槽(3)において水流に抗して水底に沈降する金属破砕物と、
回転する水流と共に浮遊する軽プラスチック類破砕物と、
重プラスチック類破砕物は水流と共に回転させて各比重差でそれぞれに選別する渦流式比重選別工程(S31)を有する、ことが好ましい。
本発明の再資源化方法では、廃自動車を破砕する前に車体からシートを取り外し、車体とシートとを個別に破砕処理することで、ASRに塩素が混入又は混在することを低減することができる。
従来のASRと比較して、本発明の再資源化方法により処理されたASRは、プラスチック類、金属類に細かく選別されているので、再資源としての利用価値が高い。
この再資源化方法は、廃自動車を処理する際にスポンジ系を精緻に処理することで選別が安易になり、主にワイヤーハーネスなどの巻き込みをなくし、資源循環の最終の行き先として質の高い再資源原料として選別できる。例えばシート、ダッシュボード、ドアではスポンジ系と、銅と塩素を有するワイヤーハーネスを分けて効率的に破砕することが可能になる。
廃自動車の容積を縮小するために廃自動車からシートを取り外せる状態でプレスする半プレス工程を、解体工程(S1)の次に含めているので、廃自動車を容易に搬送できる。
また、箱型選別水槽(21)による箱型水槽比重選別工程(S21)、渦流式円筒分離水槽(3)による渦流式比重選別工程(S31)により選別されたASRは、プラスチック類、金属類に細かく選別されているので、再資源としての利用価値が更に高くなる。特に、ウレタン樹脂が含まれていないため水利用による選別が可能になる。
本発明の自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態1を示す作業フロー図である。 本発明の自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態2を示す作業フロー図である。 実施例1の自動車廃棄物の再資源化方法を示し、解体工程の後にシート分離工程を有する作業フロー図である。 破砕・選別工程を示す詳細な作業フロー図である。 実施例2の自動車廃棄物の再資源化方法を示し、解体工程の前にシート分離工程を有する作業フロー図である。 本発明の実施例3の自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態3を示す作業フロー図である。 実施例3の自動車廃棄物の再資源化方法の詳細な処理作業を示す作業フロー図である。 実施例4の自動車廃棄物の再資源化方法を実施する再資源化設備を示す概略説明図である。 変形例1の硬プラスチック類の流水式分離水槽を用いた選別工程を示す作業フロー図である。 変形例1で用いる流水式分離水槽を示す一部切欠いた概略説明図である。 変形例2の硬プラスチック類の渦流式分離水槽を用いた選別工程を示す作業フロー図である。 変形例2で用いる渦流式分離水槽を示す一部切欠いた概略説明図である。 従来の自動車廃棄物の再資源化方法を示す作業フロー図である。 従来の廃自動車の破砕・選別による処理物における塩素分と銅分の状態を示す作業フロー図である。
本発明の自動車廃棄物の再資源化方法は、廃自動車から鉄、アルミニウム、銅等の金属類とシート、バンパー等のプラスチック類とを分離し、それぞれを再資源化する処理方法である。
<自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態1>
図1は本発明の自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態1を示す作業フロー図である。
本発明の基本形態1の自動車廃棄物の再資源化方法は、自動車廃棄物から中古部品として再利用できる有用部品を回収し、再利用できない有害物及び危険物・不要品を回収し、次に廃自動車の車体を破砕し、シートを破砕することにより、中古部品を回収すると共に、鉄、アルミニウム、銅等の金属類とシート、バンパー等のプラスチック類それぞれを再資源化する処理方法である。
本発明の基本形態1の自動車廃棄物の再資源化方法は、有用部品、有害物及び危険物・不要品を回収する解体工程の後に、シート周りのワイヤーハーネスを除去するワイヤーハーネス除去・選別工程と、廃自動車からシート自体を取り外すシート分離工程と、を有する。その後に車体を破砕し、シートを破砕する破砕・選別工程を有する。最後にASRを回収する。
<自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態2>
図2は本発明の自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態2を示す作業フロー図である。
本発明の基本形態2の自動車廃棄物の再資源化方法は、先ず、廃自動車からシート自体を取り外すシート分離工程から始め、有用部品、有害物及び危険物・不要品を回収する解体工程、シート周りのワイヤーハーネスを除去するワイヤーハーネス除去・選別工程と、その後に車体を破砕し、シートを破砕する破砕・選別工程を有する。最後にASRを回収する。
なお、これらの工程については同一の工場で実施することに限定されない。それぞれの工程を異なる工場(会社)で実施することも可能である。これらの工程については同日に実施することにも限定されない。
<自動車廃棄物の再資源化方法の解体工程>
図3は実施例1の自動車廃棄物の再資源化方法を示し、解体工程の後にシート分離工程を有する作業フロー図である。図4は破砕・選別工程を示す詳細な作業フロー図である。
実施例1の自動車廃棄物の再資源化方法は、自動車廃棄物の車体からシートを取り出して処理する方法である。実施例1の自動車廃棄物の再資源化方法では、解体工程S1において、タイヤ、バッテリー、エンジン、触媒、バンパー、その他の部品を回収する。中古部品として利用できるものや分別可能なものを取り出す。タイヤを回収する際に、環境条件や使用方法によってタイヤの状態は千差万別であるため、摩耗の程度やゴムの性能を測定し、原型利用、加工利用、熱利用などに分類して回収する。
バッテリーを回収する際に、バッテリーには鉛製の極板、電解液(硫酸)などが含まれ、処理方法を誤ると環境に悪影響を及ぼすおそれがある。危険物として処理することがある。その他の部品は、取り外した部品を個々にチェックし、機能性や安全性を確認して有価物を厳選して回収する。品質検査に合格した部品のみを中古部品として再利用する。
有害物及び危険物としてフロンガス、エアバッグを回収する。フロンガスは、地球環境に配慮した解体をするために、カーエアコンを搭載している車両に対しては、オゾン層破壊の大きな原因となるフロンガスは回収機を用いて回収する。エアバッグ類はすべて「取外回収」又は「車上作動処理」を行う。取り外したインフレーター(ガス発生器)を回収する。
オイルは不用品として回収する。エンジン、タイヤであっても、再利用できないものは不用品として回収する。
なお、解体工程S1の各作業順序は、図示した有用品回収、危険物回収、不用品回収の順序に限定されない。廃自動車の種類、処理工場、作業状況に応じて順序を適宜変更できることは勿論である。
解体工程S1の次に、解体工程S1において処理した廃自動車について、その容積を縮小するために該廃自動車からシートを取り外せる状態でプレスする半プレス工程を含めることが可能である。これは廃自動車の搬送を容易にするための工程である。
<ワイヤーハーネス取外工程>
ワイヤーハーネスを取り外すワイヤーハーネス除去・選別工程S2を有する。シート(座席)には自動スライド機構の機械部分が構成されているものが多い。この自動スライド機構には、駆動用のモーター、ワイヤーハーネスが備えられている。このシートのモーターを除去することで、ワイヤーハーネスの被覆線との分離が可能となる。
例えば、このように回収したワイヤーハーネスは、マテリアル資源として精錬され、再資源化される。
<シート分離工程>
解体工程S1の次に、廃自動車からシートとワイヤーハーネスを取り外すシート分離工程S3を有する。このシート分離工程S3は、従来の自動車廃棄物の処理工程では車体とシートと共にプレス加工などの処理をしていたが、本発明ではこのシート分離工程S3が重要な意義を有する。
なお、ワイヤーハーネス除去・選別工程S2とシート分離工程S3の順番は何れが先でも特に問題はない。
このシート分離工程S3においても、廃自動車から取り外す対象は、シートとワイヤーハーネスに限定されず、コスト面を考慮する必要はあるが廃自動車の天井生地やマットなどの繊維を巻き込む可能性のある部品についても除去することが好ましい。塩素含有のマットなどを取り外すことにより、塩素の原因であるワイヤーハーネスとの分離性を高めるので、塩素濃度を低減することができる。また、シートを分離して車内の空間を確保することで中古部品の回収効率を高めることができる。バンパーや内装材のマテリアル可能樹脂は素材として再利用できる。
<シート分離工程の具体的な作業>
シート分離工程S3は具体的には次のような手順で実施する。この手順について、事前確認、運転席(フロント)、助手席(フロント)、折り畳み機構・スライド機構等のボルト固定式後部座席(リア)、セダン等ベンチ型のクッション材はめ込み式後部座席(リア)の順番で説明する。ここで、電装品の例としてはパワーシート、シートヒーター、着座センサー(ベルト、エアバッグ)などがある。
[事前確認]
再利用目的の中古部品(特にドア・パネル)は、中古部品の品質保護を図るために、シート取り外し時に傷が付かないよう、予め回収しておく。電装品の取り外し(ハーネスの切断等)を行うため、通電状況にないよう、バッテリーの絶縁をしておき感電事故を防止する。ただし、パワーシート仕様の場合は、シート脚・レール部分の取付金具取り外しのためのスライド時には通電させ、作業後は再度絶縁する。シートの車外への取り出しは、基本はフロントの座席から行う。2〜3ドア仕様は後部座席からの取り出しが困難なため、基本は一律フロントから行う。
A 運転席(フロント)について、
1.ステアリングを最も高い位置で固定する。取り外し作業スペースを確保すると共に、シートの車外への取り出し易さを図るためである。
2.ヘッドレストを手作業でシートから外す。シートの車外への取り出し易さを図るためである。
3.シート脚・レール部分の取付金具の樹脂カバーを工具で取り外す。これはマテリアル樹脂として回収する。
4.シート脚・レール部分の取付金具のボルトを工具で緩めて外し、手作業でシートを傾ける。シートヘの電装品搭載状況を確認するためである。
5.シート座面下など、シートに搭載されている電装品の状況を目視で確認する。データ上の車両情報だけでなく確実に状況を把握するためである。
6.シートに搭載されている電装品のハーネスを工具で切断または、カプラを取り外し、シートを車体から分離する。
7.シートを手作業で回転させながら、シートを車外に取り出す。
B 助手席(フロント)について、
1.ヘッドレストを手作業でシートから外す。
2.シート脚・レール部分の取付金具の樹脂カバーを工具で取り外す。これはマテリアル樹脂として回収する。
3.シート脚・レール部分の取付金具のボルトを工具で緩めて外し、手作業でシートを傾ける。シートヘの電装品搭載状況を確認するためである。
4.シート座面下など、シートに搭載されている電装品の状況を目視で確認する。データ上の車両情報だけでなく確実に状況を把握するためである。
5.シートに搭載されている電装品のハーネスを工具で切断または、カプラを取り外し、シートを車体から分離する。
6.シートを手作業で回転させながら、シートを車外に取り出す。
C 折り畳み機構・スライド機構等のボルト固定式後部座席(リア)について、
1.ヘッドレストを手作業でシートから外す。
2.シート脚・レール部分の取付金具の樹脂カバーを工具で取り外す。これはマテリアル樹脂として回収する。
3.シート脚・レール部分の取付金具のボルトを工具で緩めて外し、シートを車体から分離する。
4.シートを手作業で回転させながら、シートを車外に取り出す。
C’セダン等ベンチ型のクッション材はめ込み式後部座席(リア)について、
1.ヘッドレストを手作業でシートから外す。
2.シートの座面と背もたれ面の取付金具のボルトを工具で緩めて外す。
3.シートの座面ともたれ面を固定する留め具を工具または手作業で外す。
4.シートの座面を手作業で強く持ち上げる。車体から分離する。力を加える方向は車種毎の取付状況による。
5.シートの座面を手作業で車外に取り出す。
6.シートの背もたれ面を手作業で強く上方向に引き上げてから手前に引き寄せる。車体から分離する。力を加える方向は車種毎の取付状況による。
7.シートのもたれ面を手作業で車外に取り出す。
車外に取り出したシートについて、
1.ヘッドレストを手作業でシートに戻す。
2.シートに搭載されている電装品を手作業で取り外し、回収する。ハーネス等の回収による銅分はマテリアルリサイクル化する。塩素分は除去する。
なお、このシート分離工程S3における作業手順は、一例であって、従来と異なり、破砕処理前の廃自動車からシートとワイヤーハーネスを取り外すことに重要な意義がある。そこで、これらの作業手順は示したものに限定されない。
<車体の破砕・選別工程>
次に、車体破砕・選別工程S4として、先ずシャーシ、フレーム等の鉄、アルミニウム、銅等の金属類をガラス類と共に車体を破砕する。車体破砕・選別工程S4の選別工程では、磁石を用いて金属類を吸着選別する磁力選別、金属類に比較して軽いプラスチック類に風を当てて選別する風力選別、最後に残った破砕物を手作業で選別する手作業選別などがある。この車体破砕・選別工程S4では、磁力選別、風力選別以外に、うず電流選別、金属ソーター選別、湿式選別などを用いることができる。
この車体破砕・選別工程S4において、金属類特に鉄を選別した残り、即ち残さとなっているプラスチック類、銅線、非鉄金属類を廃自動車シュレッダーダストから有価物として回収する。このようなプラスチック類を含む自動車の最後に残ったいわゆる廃車ガラを細かく粉砕して金属類を取り除く。そこで残ったものがASR(自動車破砕残さ)である。車体破砕・選別工程S4の次に、車体破砕・選別工程S4により選別されたプラスチック類を回収するプラスチック類回収工程S6を加えることができる。このプラスチック類回収工程S6では、プラスチック製のパネル、インサイドハンドル、防水シート、ドアアームレストなどを選別して回収する。このプラスチック類回収工程S6を加えることで、車体破砕・選別工程S4の破砕により、プラスチック類、銅線、非鉄金属類が細かくなる前に、プラスチック類を回収し、このプラスチック類の選別効率を上げることができる。
このようにして破砕・選別した破砕物は、表1に示すように処理される。廃自動車の本体(車体)から回収され、磁力選別された鉄分には塩素分は含まれない。この鉄分は電炉処理される。非鉄金属分には塩素分が含まれる。この非鉄金属分は非鉄精錬処理される。
風力選別されたASR中の樹脂分には塩素分は含まれない。この樹脂分は焼却、マテリアルリサイクル処理される。詳細な選別は後述する。同じく風力選別されたワイヤーハーネスには塩素分が含まれている。ワイヤーハーネスは非鉄精錬処理される。選別されたASRからも燃料、非鉄金属類、プラスチック類を回収する。
従来はASRおよびその中に含まれるガラスにワイヤーハーネスが同居し塩素分が含まれ焼却される、またASR中のガラスは焼却でスラグとして溶融処理されていた。そこで、本発明の再資源化方法では、ガラスはそのまま溶融されるが、ワイヤーハーネスが非鉄精錬処理側にほとんど濃縮され、焼却側には塩素分がほとんど混入されないので、良質なサーマル燃料として使用が可能となった。
<シートの破砕工程>
一方、シートからはこのシートに組み込まれているワイヤーハーネスの線材の皮膜から分離した塩化ビニル又は線材を予め取り外したシートについて破砕するシート破砕工程S5を組み込むことがある。ウレタン樹脂のような軟質プラスチックのシートを再利用するときは、粉砕処理する。
シートから回収された鉄分には塩素分は含まれない。この鉄分は電炉処理される。風力選別されたシート表皮には塩素分が多少含まれる。このシート表皮は可燃燃料(サーマルリサイクル)として利用される。風力選別されたウレタン樹脂には塩素分が含まれない。このウレタン樹脂は可燃燃料(サーマルリサイクル)として利用される。
Figure 0006609877
<解体工程の前にシート分離工程を有する作業の構成>
図5は実施例2の自動車廃棄物の再資源化方法を示し、解体工程の前にシート分離工程を有する作業フロー図である。
シート分離工程S3は必ずしも解体工程S1の後で実施する必要はない。実施例2の自動車廃棄物の再資源化方法は、図5に示すように、廃自動車の車体から先ずシートを取り出して処理する方法である。その後、上述した解体工程S1を実施する方法でもよい。その他の解体工程S1、ワイヤーハーネス除去・選別工程S2、車体破砕・選別工程S4及びシート破砕工程S5の各工程の構成内容は実施例1と同じである。
この実施例2の方法では、廃自動車内のシートが取り外されているので、廃自動車内部に大きな空間ができ、その次の解体工程S1の作業が容易に実施できる。
<車体からドア等の付属品を取り外す工程を含む再資源化方法の基本形態3>
図6は本発明の実施例3の自動車廃棄物の再資源化方法の基本形態3を示す作業フロー図である。
本発明の実施例3の自動車廃棄物の再資源化方法は、先ず、廃自動車からドア、ダッシュボード、シート、マット、天井生地等の付属品を取り外す付属品分離工程S41から始める処理方法である。自動車のドアには、金属製のドアフレーム、取付盤(金具)以外に、プラスチック製のパネル、インサイドハンドル、防水シート、ドアアームレストなど、金属とプラスチック類を含むワイヤーハーネス、パワーウインドモータなどと選別すべき種々の種類のものが含まれている。更に、その他のダッシュボード、シート(座席)、マット、天井生地等についてもプラスチック類を含むものである。そこで、実施例3の再資源化方法は、予め車体からドアなどの付属品を取り外して処理するようにした。
実施例3の自動車廃棄物の再資源化方法は、先ず、一次処理として、上述したような解体工程S1を実施する。次に、二次処理として、廃自動車から取り外した付属品を破砕して選別する、付属品選別工程S42、付属品粗破砕工程S43、付属品破砕工程S46の処理で、主にプラスチック類、ASR等を回収する。ドアが外された車体については、粉砕、破砕処理して主に金属を回収する。更に、スポンジ類、ウレタン樹脂等のプラスチック類を効率よく回収する。同じくASRを回収する。この実施例3の付属品を取り外す付属品分離工程S41から始める処理方法は、実施例1と実施例2のシート(座席)分離工程を組合わせて用いることは勿論可能である。
<実施例3の再資源化方法の詳細な構成>
図7は実施例3の自動車廃棄物の再資源化方法の詳細な処理作業を示す作業フロー図である。
実施例3の自動車廃棄物の再資源化方法は、先ず、実施例1と実施例2と同様に上述したような解体工程S1を実施する。この解体工程S1では、廃自動車から中古部品として再利用できるバッテリー、エンジン、触媒、タイヤ等の有用部品を回収し、再利用できないフロンガス、エアバッグ、オイル等の有害物及び危険物・不要品を回収する。タイヤ、バッテリー、エンジン、触媒、バンパー、その他の部品を回収する。中古部品として利用できるものや分別可能なものを取り出す。タイヤを回収する際に、環境条件や使用方法によってタイヤの状態は千差万別であるため、摩耗の程度やゴムの性能を測定し、原型利用、加工利用、熱利用などに分類して回収する。解体工程S1では、有用品回収、危険物回収、不用品回収を行う。
解体工程S1を経た廃自動車は、付属品分離工程S41により、車体からドア、ダッシュボード、シート、マット、天井生地等の付属品を取り外す。廃自動車から取り外す付属品は、シートとワイヤーハーネス、廃自動車の天井生地やマットなどの繊維を巻き込む可能性のある部品についても除去する。この付属品分離工程S41は、塩素含有のマットなどを取り外すことにより、塩素の原因であるワイヤーハーネスとの分離性を高めるので、塩素濃度を低減することができる。また、廃自動車からドアを外して車内への出入りが容易になることで中古部品の回収効率を高めることができる。
このような付属品が取り外された車体については、車体破砕・選別工程S4により金属を回収する。この金属が回収され、残ったものがASR(自動車破砕残さ)として回収される。この車体破砕・選別工程S4は、上述したように、車体破砕・選別工程S4の選別工程では、磁石を用いて金属類を吸着選別する磁力選別、金属類に比較して軽いプラスチック類に風を当てて選別する風力選別、最後に残った破砕物を手作業で選別する手作業選別などがある。
一方、付属品分離工程S41により廃自動車から取り外された、ドア、ダッシュボード、シート、マット、天井生地等の付属品については、付属品選別工程S42によりドア等とマット等とに選別する。この付属品選別工程S42は金属含有率の高い部品と、低い部品とに選別し、その後の処理方法を決める工程である。金属の含有比率が高いドア等については、付属品粗破砕工程S43により破砕する。このときに生じた軟質樹脂は、後述するマット等と共に付属品破砕工程S46により処理する。
付属品粗破砕工程S43により硬質樹脂から分離した金属は、車体破砕・選別工程S4により処理して金属として回収する。また、付属品粗破砕工程S43により粗破砕されたプラスチック類の中、質樹脂は、付属品粉砕工程S45により粉砕して、PP(ポリプロピレン)、PE(ポリエチレン)樹脂などのプラスチック類とASR(自動車破砕残さ)として回収する。
他方、プラスチック類の含有比率が高いダッシュボード、シート、マット、天井生地等の付属品については、付属品破砕工程S46により破砕して、主にASR(自動車破砕残さ)と燃料を回収する。
<再資源化方法を実施する設備の構成>
図8は実施例4の自動車廃棄物の再資源化方法を実施する再資源化設備を示す概略説明図である。
実施例4の自動車廃棄物の再資源化方法を実施する再資源化設備としては、主にシートが取り出された廃自動車の車体を粗く破砕する粗破砕機1と、粗破砕機1で破砕した車体の粗破砕物を細かく破砕する細破砕機2と、細破砕機2で破砕した車体の細破砕物について、鉄の破砕物と、アルミニウム、銅等の非鉄金属類の破砕物とに磁力選別する磁力選別機3と、磁力選別機3で選別された主にプラスチック類のASR(自動車破砕残さ)を回収するサイクロン集塵機4とから成る。それぞれの次工程の処理にはベルトコンベア等の搬送機5を用いて破砕物を搬送する。廃自動車から中古部品として再利用できる有用部品を回収し、再利用できない危険物・不要品を回収して解体処理し、ワイヤーハーネスを取り外した廃自動車について粗破砕機1で粗く破砕する。
磁力選別機3で選別された鉄分は、鉄分の純度を高めるために鉄分除塵風力選別機6を用いて選別する。その後、手選別により鉄破砕物として再資源化が完了する。
磁力選別機3で選別された非鉄金属も、その純度を高めるために、非鉄金属風力選別機7を用いて選別する。その後、回転篩機8により大きさを揃える。大きい粒度の破砕物は手選別により精度の高いアルミニウム・銅・ステンレスの非鉄金属破砕物として再資源化が完了する。
一方、回転篩機8により分けられた小さい粒度の破砕物も手選別により混合金属破砕物として回収する。粗破砕機1と細破砕機2により破砕した金属類とハーネスの破砕物を金属類回収設備9に回収する設備である。
サイクロン集塵機4は、細破砕機2、鉄分除塵風力選別機6及び非鉄金属風力選別機7で選別されて金属類が取り除かれたプラスチック類を選別する。このプラスチック類を含むものがASR(自動車破砕残さ)としてASR回収設備10に回収される。
廃自動車から取り外したシートについては、破砕機11で破砕する。その破砕物は、プラスチック類回収設備12に回収される。
<変形例1 硬プラスチック類の選別工程(流水式箱型分離水槽)>
図9は変形例1の硬プラスチック類の流水式分離水槽を用いた選別工程を示す作業フロー図である。図10は変形例1で用いる流水式分離水槽を示す一部切欠いた概略説明図である。
ASR回収設備10に選別回収されたASRの硬プラスチック類を比重の重いものと軽いものに選別すると回収資源の利用価値を高めることができる。例えば、この硬プラスチック類の選別工程(水流式分離水槽)により選別することができる。ASR(自動車破砕残さ)にウレタン樹脂などが含まれていないものが、水を利用できる。即ち、水の浮力を利用しての選別が可能になる。
変形例1の流水式分離水槽を用いた選別工程(箱型水槽比重選別工程S21)は、ASR回収設備10に選別回収されたASRについて、比重の軽い軽プラスチック破砕物と、水底に沈降する比重の重い重プラスチック破砕物と、金属類を比重差で分離するために、箱型選別水槽21の上面に取り付けられた複数のパドル22と、この箱型選別水槽21の底部に取り付けられた、沈降した重プラスチック破砕物を排出するらせん状の排出機23と、を有する流水式比重選別機24を備えた処理装置を用いる。この図示例の流水式比重選別機24は一例であって、これに限定されないことは勿論である。
変形例1の箱型水槽比重選別工程S21は、ASR中の硬プラスチック破砕物を、流水式比重選別機24において表層の水をパドル22でかきながら流水を形成し、比重の軽い軽プラスチック破砕物と、水底に沈降する比重の重い重プラスチック破砕物とに比重差で2種類に分離する処理工程である。その後分離したプラスチック破砕物は必要に応じて脱水工程S22により脱水処理をする。自然沈降では長時間を要するが、流水を用いることで重プラスチック破砕物から軽プラスチック破砕物を短時間で分離選別することができる。
<変形例2 硬プラスチック類の選別工程(渦流式円筒型分離水槽)>
図11は変形例2の硬プラスチック類の渦流式分離水槽を用いた選別工程を示す作業フロー図である。図12は変形例2で用いる渦流式分離水槽を示す一部切欠いた概略説明図である。
変形例2の渦流式分離水槽を用いた選別工程は、ASR回収設備10に選別回収されたASRについて、比重の軽い軽プラスチック破砕物と、水底に沈降する比重の重い重プラスチック破砕物と、金属類を水の渦流と比重差で分離するために、円筒水槽31内の水をかき回すプロペラ32と、沈降した金属破砕物を排出させる円筒水槽31の底部に形成された漏斗状排出口33と、円筒水槽31の開口周縁に取り付けられた、分離された軽・重プラスチック破砕物を取り出す排出装置34それぞれを有する渦流式円筒分離水槽35を備えた処理装置を用いる。変形例2もASR(自動車破砕残さ)にウレタン樹脂などが含まれていないものであるための水を利用して選別するものである。この図示例の渦流式円筒分離水槽35は一例であって、これに限定されないことは勿論である。
変形例2の渦流式比重選別工程S31は、ASR中の硬プラスチック破砕物を渦流式円筒分離水槽3において、水流に抗して渦流式円筒分離水槽3の中心の水底に金属破砕物を沈降させる。回転する水流と共に渦流式円筒分離水槽3の水面かつ中央に特に軽い軽プラスチック破砕物を浮遊させて取り出す。重プラスチック粉砕物は水流と共に水中で回転させて渦流式円筒分離水槽3の周縁から取り出す。その後分離したプラスチック破砕物は必要に応じて脱水工程S32により脱水処理をする。このように渦流により各破砕物の比重差を利用して数種類に迅速に分離することができる。
なお、本発明は、廃自動車を破砕する前に車体からシート(座席)、ドア等の付属品を分離し、車体とシート、ドア等の付属品とを個別に処理することで、ASRからの塩素が処理した物に混入・含有することを低減し、ASRをプラスチック類、金属類に高精度に選別すること、更に、廃自動車のスポンジ系を精緻に処理することで選別が安易になり、主にワイヤーハーネスなどの巻き込みをなくし、資源循環の最終の行き先に質の高い再資源原料として選別でき、シート、ダッシュボード、ドアではスポンジ系と、銅と塩素を有するワイヤーハーネスを廃自動車から分けて効果的に破砕することで、再資源としての利用価値を高めることができれば、上述した発明の実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
本発明の自動車廃棄物の再資源化方法は、廃自動車に限定されず、家電製品、廃棄物からスポンジ系を分離することで資源素材選別が有効な電子部品やその他の産業機器などに利用することができる。
S1 解体工程
S2 ワイヤーハーネス除去・選別工程
S3 シート分離工程
S4 車体破砕・選別工程
S5 シート破砕工程
S6 プラスチック類回収工程
S21 箱型水槽比重選別工程
S31 渦流式比重選別工程
S41 付属品分離工程
S42 付属品選別工程
S43 付属品粗破砕工程
S44 付属品金属分離工程
S46 付属品破砕工程
1 粗破砕機
2 細破砕機
3 磁力選別機
4 サイクロン集塵機
21 箱型選別水槽
22 パドル
23 排出機
24 流水式比重選別機
31 円筒水槽
32 プロペラ
33 漏斗状排出口
34 排出装置
35 渦流式円筒分離水槽

Claims (6)

  1. 廃自動車から鉄、アルミニウム、銅等の金属類とシート、バンパー等のプラスチック類とを分離し、それぞれを再資源化する自動車廃棄物の再資源化方法であって、
    廃自動車から中古部品として再利用できるバッテリー、エンジン、触媒、タイヤ等の有用部品を回収し、再利用できないフロンガス、エアバッグ、オイル等の有害物及び危険物・不要品を回収する解体工程(S1)と、
    前記解体工程(S1)において処理した廃自動車について、その容積を縮小するために該廃自動車からシートを取り外せる状態でプレスする半プレス工程と、
    前記解体工程(S1)において処理した廃自動車のワイパー、ドア、パワーシート用モーター、ヒーター、エアコン等に用いられたワイヤーハーネスを取り外し、更にシート周りのワイヤーハーネスを除去するワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)と、
    廃自動車からシート自体を取り外すシート分離工程(S3)と、
    次に、廃自動車の車体を破砕した破砕物から鉄と非鉄金属類とに選別する車体破砕・選別工程(S4)と、から成り、
    最後に、選別された金属類とワイヤーハーネスを回収し、選別された自動車破砕残さであるASRをそれぞれ回収する、ことを特徴とする自動車廃棄物の再資源化方法。
  2. 前記ワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)において、ASR(自動車破砕残さ)中の塩素の含有を低減させるために、ウレタン樹脂製のシートからワイヤーハーネス等の銅製線材又はこの線材を被覆する塩化ビニル等の被膜を除去することを特徴とする請求項1に記載の自動車廃棄物の再資源化方法。
  3. 前記シート分離工程(S3)の次に、該シート分離工程(S3)により取り外されたシートを破砕するシート破砕工程(S5)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車廃棄物の再資源化方法。
  4. 前記車体破砕・選別工程(S4)の次に、該車体破砕・選別工程(S4)により選別されたプラスチック類を回収するプラスチック類回収工程(S6)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車廃棄物の再資源化方法。
  5. 前記車体破砕・選別工程(S4)とワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)により回収したASR(自動車破砕残さ)にウレタン樹脂が含まれていないものについて、
    箱型選別水槽(21)を用いて水流の上流位置で金属破砕物を先ず沈降選別し、
    下流位置で重プラスチック類破砕物を選別し、
    水流の表面位置で軽プラスチック類破砕物を各比重差でそれぞれに選別する箱型水槽比重選別工程(S21)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車廃棄物の再資源化方法。
  6. 前記車体破砕・選別工程(S4)とワイヤーハーネス除去・選別工程(S2)により回収したASR(自動車破砕残さ)にウレタン樹脂が含まれていないものについて、
    渦流式円筒分離水槽(3)において水流に抗して水底に沈降する金属破砕物と、
    回転する水流と共に浮遊する軽プラスチック類破砕物と、
    重プラスチック類破砕物は水流と共に回転させて各比重差でそれぞれに選別する渦流式比重選別工程(S31)を有する、ことを特徴とする請求項1に記載の自動車廃棄物の再資源化方法。
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