JP6605843B2 - 排水処理方法及び排水処理装置 - Google Patents

排水処理方法及び排水処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、排水処理方法および排水処理装置の技術に関する。
従来、下水や工場排水等に含まれる有機物を処理することを目的として、微生物の同化および異化反応を利用する活性汚泥法が広く用いられている。活性汚泥法としては、微生物フロックを中心とする汚泥と、処理対象水とを溶存酸素の存在下で接触させることにより有機物を二酸化炭素にまで酸化し、反応槽の後段に設置した沈殿槽にて汚泥と処理水を分離して処理水を得る好気性活性汚泥法がある。この好気性活性汚泥法は、設備が簡便であることなどの理由により、下水、産業排水を問わず広く使用されている。しかし、好気性活性汚泥法は、フロック状の細菌を使用し、重力で処理水と汚泥とを分離することから、汚泥と処理水との分離のための沈殿設備が非常に大きくなり、結果反応槽内の汚泥濃度を高く保つことが困難であるといった問題がある。例えば排水の有機物濃度が低い下水の生物処理においては、活性汚泥の沈降性指標であるSVI30の値として150〜200mL/g程度、悪い場合では300mL/g程度で運転されており、清澄な処理水を得るためには、槽内のMLSS濃度として1000〜2000mg/L程度で運転する必要があり、処理設備のスペースが大きくなってしまっていることが現状である。
また、グラニュールと呼ばれる微生物が緻密に集合し粒状となった集合体(粒状の生物汚泥)を用いた嫌気性生物処理が知られている。グラニュールは非常に沈降速度が速く、微生物が緻密に集合しているため、処理槽内の汚泥濃度を高くすることができ、排水の高速処理を実現することが可能である。しかし、嫌気性生物処理は、好気性処理(活性汚泥法)に比べて処理対象の排水種が限られていることや、処理水温を30〜35℃に維持する必要がある等の問題点を有する場合がある。また、嫌気性生物処理単独では、処理水の水質が悪く、河川等へ放流する場合には、別途活性汚泥法等の好気性処理を実施することが必要となる場合もある。
近年、排水を間欠的に反応槽に流入させる半回分式処理装置を用いて処理を行い、さらに生物汚泥の沈降時間を短縮することで、嫌気性生物汚泥に限られず、好気性生物汚泥でもグラニュール化した生物汚泥(以下、グラニュール汚泥と称する場合がある)を形成できることが明らかとなってきた(例えば、特許文献1〜4参照)。
そこで、排水を連続的に流入させて処理する連続式生物処理装置と、好気性グラニュールを生成する半回分式生物処理装置とを備え、半回分式生物処理装置から好気性グラニュールを連続式生物処理装置に供給することで、連続式生物処理装置内の生物汚泥をグラニュール化する処理装置が提案されている(例えば、特許文献5及び6参照)。
国際公開第2004/024638号公報 特開2008−212878号公報 特開2009−18263号公報 特開2009−18264号公報 特開2007−136367号公報 特開2008−284427号公報
ところで、グラニュール汚泥を連続式反応装置へと供給しても、供給したグラニュール汚泥が連続式生物処理装置内で崩壊すると、系内での汚泥保持が困難になるため、連続式生物処理装置での高速処理を維持することが困難となる場合がある。特に、連続式生物処理装置へ流入する排水のBODが低濃度(たとえば200mgBOD/L以下)である場合、グラニュール汚泥の維持が困難であるといった問題点がある。
そこで、本発明の目的は、連続式生物処理装置内におけるグラニュール汚泥の崩壊を抑制し、高速処理を可能とする排水処理方法及び排水処理装置を提供することである。
本発明の排水処理方法は、BOD濃度が200mg/L以下である排水を連続式生物処理槽に連続的に流入させながら、前記排水を生物汚泥により生物処理する連続式生物処理工程と、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥を前記連続式生物処理槽に供給する汚泥供給工程と、排水を流入させる流入工程、前記排水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程、前記生物汚泥を沈降させる沈降工程、処理水を排出させる排出工程、を半回分式生物処理槽にて繰り返して行い、グラニュール汚泥を形成する半回分式生物処理工程と、を備え、前記汚泥供給工程の前記グラニュール汚泥は、前記半回分式生物処理工程で形成されたグラニュール汚泥であり、前記連続式生物処理工程における前記連続式生物処理槽のBOD汚泥負荷が、0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であり、前記連続式生物処理槽内のMLSS濃度が3000mg/L以上である排水処理方法である。
また、前記排水処理方法において、前記連続式生物処理槽は、複数の反応槽から構成されていることが好ましい。
また、前記排水処理方法において、前記連続式生物処理工程で処理された生物処理液から生物汚泥を固液分離し、前記固液分離した生物汚泥を前記連続式生物処理槽に返送する汚泥返送工程を備え、前記連続式生物処理槽に流入する排水の流量及び前記連続式生物処理槽に返送される生物汚泥の流量との和と、前記連続式生物処理槽の容積とから求められる連続式生物処理槽の水理学的滞留時間は、5時間〜10時間の範囲であることが好ましい。
また、前記排水処理方法において、前記半回分式反応槽の処理水排出口を排水流入口よりも上方に設け、前記排水を前記排水流入口から前記半回分式反応槽に流入させることにより、前記処理水を前記処理水排出口から排出することが好ましい。
また、前記排水処理方法において、前記半回分式生物処理工程の前記流入工程では、前記連続式生物処理槽内に供給される排水の一部を前記半回分式生物処理槽に流入させることが好ましい。
また、本発明の排水処理装置は、BOD濃度が200mg/L以下である排水を連続的に流入させながら、前記排水を生物汚泥により生物処理する連続式生物処理槽と、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥を前記連続式生物処理槽に供給する汚泥供給手段と、排水を流入させる流入工程、前記排水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程、前記生物汚泥を沈降させる沈降工程、処理水を排出させる排出工程、を半回分式生物処理槽にて繰り返して行い、グラニュール汚泥を形成する半回分式生物処理槽と、を備え、前記汚泥供給手段の前記グラニュール汚泥は、前記半回分式生物処理槽で形成されたグラニュール汚泥であり、前記連続式生物処理槽のBOD汚泥負荷は、0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であり、前記連続式生物処理槽内のMLSS濃度が3000mg/L以上である排水処理装置である。
本発明によれば、連続式生物処理装置へ流入する排水のBODが低濃度である場合においても、連続式生物処理装置内におけるグラニュール汚泥の崩壊を抑制し、高速処理を可能とする。
本発明の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。 図1の排水処理装置で用いられるグラニュール形成槽の構成の一例を示す模式図である。 本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。 本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。 図7に示す排水処理装置に用いられる半回分式生物処理槽の構成の一例を示す模式図である。 種汚泥、半回分式生物処理槽で形成したグラニュール汚泥、条件6での連続式生物処理槽内の汚泥の粒径分布を示す図である。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本明細書において「グラニュール」とは、微生物自己造粒体のことをいい、特に制限はないが、例えばその粒径が200μm以上のものをいう。また、後述する連続式生物処理槽では、排水中の有機成分を好気条件で酸化分解処理したり、排水中の窒素化合物を好気条件で硝化処理もしくは無酸素状態で脱窒処理したりするため、本明細書でのグラニュール汚泥は好気性微生物、もしくは通性嫌気性微生物により構成されていることが好ましい。好気性微生物とは、溶存酸素の存在下で分子状酸素を利用して代謝を行う微生物のことであり、通性嫌気微生物とは、分子状酸素を利用することも可能であるが、分子状酸素が存在しなくても例えば硝酸や亜硝酸などの結合酸素を利用することでエネルギーを獲得することが可能である微生物のことであり、これらはメタン生成細菌などの偏性嫌気性微生物と区別される。
本明細書において「連続式」とは、回分式に対する方式であり、半回分式のように、排水の流入、生物処理、汚泥の沈降、処理水の排出を一つの反応槽にて繰り返し行う半回分式処理と区別されるものである。また、本実施形態において、連続式は、連続して反応槽に排水を投入して運転する方式に限定されるものではなく、ダイヤフラムポンプ等の往復運動のような原理を利用したポンプにより、反応槽に排水を供給して運転する方式等であってもよいし、反応槽の前段に原水槽を設置し、その原水槽の水位に応じてポンプの稼動−停止を制御(水位が高い場合にはポンプを稼動、水位が低い場合にはポンプを停止)して、反応槽に排水を供給する模擬連続通水方式等であってもよい。
図1は、本発明の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。図1に示す排水処理装置1は、排水貯留槽16、連続式生物処理槽10、固液分離槽14、グラニュール形成槽12、を備える。
図1に示す排水処理装置1は、排水流入ライン20a,20b,20c、処理水排出ライン22a,22b、汚泥返送ライン24、汚泥排出ライン26、生物汚泥供給ライン28を備えている。排水流入ライン20aには、第1排水流入ポンプ30が設置され、排水流入ライン20bには、第2排水流入ポンプ32が設置され、処理水排出ライン22bには処理水排出ポンプ34が設置され、生物汚泥供給ライン28には、汚泥供給ポンプ36が設置され、汚泥返送ライン24には汚泥返送ポンプ38が設置されている。
排水流入ライン20aの一端は排水貯留槽16の排水出口に接続され、他端は連続式生物処理槽10の排水入口に接続されている。また、排水流入ライン20bの一端は排水貯留槽16の排水出口に接続され、他端はグラニュール形成槽12の排水入口に接続されている。また、排水流入ライン20cの一端は連続式生物処理槽10の排水出口に接続され、他端は固液分離槽14の排水入口に接続されている。処理水排出ライン22aは固液分離槽14の処理水出口に接続されている。汚泥返送ライン24の一端は固液分離槽14の汚泥出口に接続され、他端は連続式生物処理槽10の汚泥入口に接続されている。汚泥排出ライン26は汚泥返送ライン24に接続されている。生物汚泥供給ライン28の一端はグラニュール形成槽12の汚泥出口に接続され、他端は連続式生物処理槽10の汚泥供給口に接続されている。処理水排出ライン22bの一端はグラニュール形成槽12の処理水出口に接続され、他端は連続式生物処理槽10の処理水入口に接続されている。
図1に示す連続式生物処理槽10は、例えば、好気条件下で、且つグラニュール形成槽12から供給されたグラニュール等の生物汚泥の存在下で、連続的に流入する排水を生物処理する(例えば、排水中の有機物を二酸化炭素にまで酸化処理する)ものである。
図1に示す固液分離槽14は、生物汚泥を含む水から生物汚泥と処理水とに分離するための分離装置であり、例えば、沈降分離、加圧浮上、濾過、膜分離等の分離装置が挙げられる。
図1に示すグラニュール形成槽12は、排水を生物処理しながら、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥を形成する装置である。連続式生物処理槽10に供給するグラニュール汚泥は、好気性微生物、もしくは通性嫌気性微生物により構成されていることが好ましいため、図1に示すグラニュール形成槽12は、例えば、好気性条件下もしくは無酸素条件下で排水を処理しながらグラニュール汚泥を形成することができるものであることが好ましい。
図1に示す排水流入ライン20b及び第2排水流入ポンプ32は、排水をグラニュール形成槽12に供給するための装置として機能する。本実施形態では、第2排水流入ポンプ32の稼働・停止により、排水の供給・停止が行われるが、例えば、排水流入ライン20bにバルブ等を設置して、バルブの開閉により排水の供給・停止を行っても良い。
図1に示す生物汚泥供給ライン28及び汚泥供給ポンプ36は、グラニュール形成槽12により形成されたグラニュール汚泥を連続式生物処理槽10に供給する装置として機能する。なお、適宜生物汚泥供給ライン28にバルブ等を設置してもよい。
図1に示す処理水排出ライン22b及び処理水排出ポンプ34は、グラニュール形成槽12内の処理水を連続式生物処理槽10に供給する装置として機能する。なお、適宜処理水排出ライン22bにバルブ等を設置してもよい。
図1に示す排水処理装置1の動作の一例を説明する。
処理対象となる排水は、例えば、食品加工工場排水、化学工場排水、半導体工場排水、機械工場排水、下水、し尿等、生物分解性有機物を含有した排水である。なお、排水中に生物難分解性の有機物が含まれる場合には、予め物理化学的処理を施し、生物分解性の物質に変換することが望ましい。
有機物を含む排水は、連続式生物処理槽10に供給される前に、排水貯留槽16へと送られ、排水の水質安定化が行われることが好ましい。なお、比較的排水の水質が安定している場合や、排水流入量が多量である場合は、排水貯留槽16を省略してもいい。また、排水中に固形物が含まれている場合には、排水貯留槽16に供給される前にスクリーンや沈殿池等によって、固形物を取り除いておくことが好ましい。
排水貯留槽16内の処理対象排水は、第1排水流入ポンプ30の稼働により、排水流入ライン20aから連続式生物処理槽10に供給される。また、排水貯留槽16内の排水は、第2排水流入ポンプ32の稼働により、排水流入ライン20bからグラニュール形成槽12に供給される。グラニュール形成槽12では、排水の生物処理が行われると共に、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥が形成される。グラニュール形成槽12内で形成されたグラニュール汚泥は、汚泥供給ポンプ36の稼働により、生物汚泥供給ライン28から連続式生物処理槽10に供給される。また、グラニュール形成槽12内の処理水は、処理水排出ポンプ34の稼働により、処理水排出ライン22bから連続式生物処理槽10に供給される。そして、連続式生物処理槽10では、例えば、好気条件下で、上記グラニュール汚泥を含む生物汚泥により排水の生物処理が実施される。
連続式生物処理槽10で処理された処理水は排水流入ライン20cから固液分離槽14に供給され、処理水から生物汚泥が分離される。固液分離された汚泥は、汚泥返送ポンプ38の稼働により、汚泥返送ライン24から連続式生物処理槽10に返送される。また、バルブ40の開放により、固液分離された汚泥が汚泥排出ライン26から系外へ排出される。さらに、固液分離槽14内の処理水は処理水排出ライン22aから系外へ排出される。
以下に、図1に示す排水処理装置1の処理条件等について具体的に説明する。
<連続式生物処理槽10の処理条件>
連続式生物処理槽10内の汚泥量に対する排水中のBOD負荷量(BOD汚泥負荷)は、0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であり、0.1〜0.18kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であることがより好ましい。BOD汚泥負荷が0.08kgBOD/kgMLVSS/日よりも小さいと、グラニュール形成槽12から供給されたグラニュール汚泥の崩壊速度が速く、グラニュール汚泥を維持することが困難となる。また、BOD汚泥負荷が0.2kgBOD/kgMLVSS/日よりも大きいと、槽内のグラニュール汚泥以外にフロック状の汚泥の割合が増えたり、過負荷によるバルキング(固液分離障害)が起きたりして、高い沈降性を維持することが困難となる。一般的に、連続式生物処理槽10へ流入する排水のBODが低い場合、例えば200mgBOD/L以下の場合、グラニュール汚泥の崩壊が顕著となるが、BOD汚泥負荷を0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲で運転することで、グラニュールの崩壊を抑制し、連続式生物処理槽10内の汚泥の沈降性を良好に保ち、排水の高速処理が可能となる。本実施形態では、連続式生物処理槽10へ流入する排水のBOD濃度が50〜200mg/L程度の排水であっても、グラニュール汚泥の崩壊を抑制し、排水の高速処理が可能である。
連続式生物処理槽10のBOD汚泥負荷は、連続式生物処理槽10に供給される排水の流量、生物汚泥供給ライン28を通るグラニュール汚泥の量、汚泥返送ライン24を通る返送汚泥の量等により調整される。具体的には、連続式生物処理槽10に供給される排水のBOD、連続式生物処理槽10内のMLVSSから、連続式生物処理槽10のBOD汚泥負荷が上記範囲を満たすように、排水の流量、グラニュール汚泥供給量や返送汚泥の量、余剰汚泥の排出量が調整される。BOD汚泥負荷の調整は、操作の容易さの観点等から、連続式生物処理槽10に供給される排水の流量を調整することにより行われることが好ましいが、系内汚泥量を調整することにより行ってもよい。
排水の流量、グラニュール汚泥、返送汚泥の量の調整は、作業者が、各ポンプの出力を調整することにより行われるものであってもよいし、排水のBOD値及びMLVSS値に基づいて各ポンプの出力を制御する制御装置を用いて、各ポンプの出力を調整することにより行われるものであってもよい。連続式生物処理槽10に供給される排水のBODは、例えば、公定法にのっとって作業者が測定してもよいし、日々測定されるTOCやCOD値等からBOD値を推定してもよい。また、連続式生物処理槽10内のMLVSSは、例えば、公定法にのっとって作業者が測定してもよいし、連続式生物処理槽10に設置したMLSS計の値と、日常の測定から出される平均のMLVSS/MLSS比から推定してもよい。
連続式生物処理槽10における実質的水理学的滞留時間(実質的HRT)は5時間〜10時間の範囲であることが好ましく、5時間〜8時間の範囲であることがより好ましい。実質的HRTとは、排水が導入される排水流量(図1では排水流入ライン20aを通る排水の流量)および汚泥循環による汚泥流量(図1では汚泥返送ライン24を通る汚泥の流量)を足し合わせた流量と、連続式生物処理槽10の容積から計算されるHRTのことを指す。実質的HRTが10時間を超えると、5時間〜10時間の範囲の場合と比較して、グラニュール汚泥が崩壊しやすくなる場合がある。また、連続式生物処理槽10内におけるグラニュール汚泥の滞留時間が5時間未満であると、5時間〜10時間の範囲の場合と比較して、槽内のフロック状の汚泥の発生割合が大きくなったり、槽内の有機物濃度が低くなったりして、グラニュール汚泥の維持が困難になる場合がある。
連続式生物処理槽10内のMLSS濃度は、3000mg/L以上に維持されることが好ましく、4000mg/L以上に維持されることがより好ましい。通常下水のような排水中の有機物濃度が低い場合の活性汚泥処理では、汚泥の沈降分離性の問題から、通常MLSS濃度は、1000〜2000mg/L程度に維持されることが多いが、本実施形態の処理装置では、MLSS濃度を3000mg/L以上で運転しても、沈降性の高い汚泥を維持しながら、系内汚泥濃度を高く保ち、排水の高速処理を可能とする。その結果、連続式生物処理槽10を大幅に小型化でき、排水処理施設の敷地面積の省スペース化及び設備コストの大幅な削減を可能とする。
連続式生物処理槽10内のpHは、一般的な生物処理に適する6〜9の範囲に調整することが好ましく、6.5〜7.5の範囲に調整することがより好ましい。pH値が前記範囲外となる場合は酸、アルカリを利用してpH調整を実施することが好ましい。
<グラニュール形成槽12におけるグラニュール汚泥の形成>
グラニュール形成槽12へ供給する排水は、連続式生物処理槽10に供給する排水と必ずしも同じ排水である必要はなく、例えば別系統の排水をグラニュール形成槽12に供給してもよい。しかしながら、処理対象排水に適した微生物相を有するグラニュール汚泥が形成される等の点で、図1に示す排水処理装置1のように、連続式生物処理槽10に供給される排水の一部を分流して、グラニュール形成槽12に流入させ、その排水を利用してグラニュールを形成することが好ましい。
グラニュール形成槽12内のグラニュール汚泥は、連続式生物処理槽10に直接供給される形態に限定されるものではない。例えば、固液分離槽14内の汚泥が連続式生物処理槽10へ返送される場合には、グラニュール形成槽12内のグラニュール汚泥を固液分離槽14に導入してもよいし、固液分離槽14から連続式生物処理槽10に汚泥を返送するための汚泥返送ライン24に導入してもよい。いずれにしろ、グラニュール形成槽12内のグラニュール汚泥が連続式生物処理槽10に供給される形態であればよい。
グラニュール形成槽12から排出される処理水は、例えば、連続式生物処理槽10に供給されてもよいし、固液分離槽14に供給されてもよいし、最終処理水として系外に排出されてもよいが、グラニュール形成槽12から排出される排出水中にBODや窒素化合物などの成分が残存している場合には、最終処理水を悪化させないという点で、連続式生物処理槽10に供給されることが好ましい。
グラニュール形成槽12内の汚泥の性状としては、粒径200μm以上の汚泥が、汚泥全体の体積割合として50%以上存在していることが好ましく、85%以上存在していることがより好ましい。グラニュール汚泥の粒径及び各粒度の体積分布は、例えばレーザー回折式粒度分布計により測定される。
グラニュール形成槽12は、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥を形成することができるものであれば特に制限されるものではないが、グラニュール汚泥は、好気性微生物、もしくは通性嫌気性微生物により構成されていることが好ましいため、好気性条件下もしくは無酸素条件下で排水を処理しながらグラニュール汚泥を形成することができるものであることが好ましい。グラニュール形成槽12は、例えば、上向流式脱窒グラニュールシステム(USB型脱窒装置)、基質濃度勾配を利用した連続通水式のグラニュール形成システム(特開2010−12404、特開2010−29749、特開2010−42363)、半回分式生物処理槽等が挙げられるが、グラニュールの形成速度や、管理の容易さ等を考慮すると、特に半回分式生物処理槽が望ましい。
また、本実施形態の排水処理装置1は、グラニュール形成槽12を備えているが、必ずしもグラニュール形成槽12を備える必要はない。例えば、別系統の排水処理システムにおいて、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥が形成されている場合には、そのグラニュール汚泥が連続式生物処理槽10に供給されるように、生物汚泥供給装置(生物汚泥供給ライン28)を設置すればよい。
以下に、図1の排水処理装置で用いられるグラニュール形成槽12の一例を説明する。
図2は、図1の排水処理装置で用いられるグラニュール形成槽の構成の一例を示す模式図である。図2に示すグラニュール形成槽12は、(1)排水の流入、(2)生物汚泥による排水の生物処理、(3)生物汚泥の沈降、(4)処理水の排出といった4つの工程を繰り返すことでグラニュール汚泥を形成する半回分式生物処理槽である(以下、半回分式生物処理槽12と称する)。
図2に示す半回分式生物処理槽12は、撹拌装置48、エアポンプ50、散気装置52を備えている。散気装置52はエアポンプ50に接続されており、エアポンプ50から供給される空気が散気装置52を通して槽内に供給される。また、撹拌装置48は、モータの駆動により、モータに取り付けられたシャフトが回転し、シャフトの回転と共にシャフトの先端に取り付けられた撹拌羽根が回転する構造となっている。なお、撹拌装置48は上記構成に制限されるものではない。半回分式生物処理槽12には、排水流入口12a、処理水出口12bが設けられ、排水流入口12aには排水流入ライン20bが接続され、処理水出口12bには処理水排出ライン22bが接続されている。また、半回分式生物処理槽12には、汚泥出口12cが設けられ、生物汚泥供給ライン28が接続されている。
以下に、半回分式生物処理槽12の動作の一例を説明する。
図1に示す排水貯留槽16内の排水は、第2排水流入ポンプ32の稼働により、排水流入ライン20bから、図2に示す半回分式生物処理槽12に供給される((1)排水の流入)。所定量の排水が、半回分式生物処理槽12に導入された段階で、第2排水流入ポンプ32の稼働が停止される。次に、エアポンプ50の稼働により、空気が散気装置52から半回分式生物処理槽12内に導入されると共に、撹拌装置48の稼働により、半回分式生物処理槽12内の排水が撹拌され、排水の生物処理が行われる((2)排水の生物処理)。
排水の生物処理工程が所定時間実施された後、エアポンプ50及び撹拌装置48の稼働が停止される(生物処理終了)。生物処理終了後、半回分式生物処理槽12内の生物汚泥を所定時間沈降させ、半回分式生物処理槽12内で、生物汚泥と処理水とを分離させる((3)生物汚泥の沈降)。次に 処理水排出ポンプ34の稼働により、半回分式生物処理槽12内の処理水が処理水排出ライン22bから排出され((4)処理水の排出)、処理水排出ライン22bから連続式生物処理槽10に供給される。そして、(1)〜(4)の工程を繰り返すことで、半回分式生物処理槽12内の生物汚泥がグラニュール化され、グラニュール汚泥が形成される。
半回分式生物処理槽12からのグラニュール汚泥の供給は、(2)排水の生物処理工程で行ってもよいし、(3)生物汚泥の沈降工程で行ってもよいし、(4)処理水の排出工程で行ってもよい。半回分式生物処理槽12で形成されるグラニュール汚泥とは、自己造粒が進んだ汚泥のことであり、例えば汚泥の平均粒径が200μm以上の生物汚泥である。また、本実施形態では、グラニュール汚泥が形成されたか否かは、半回分式生物処理槽12内の汚泥の粒径分布を測定し、その平均粒径が200μm以上となった段階で、グラニュール汚泥が形成されたと判断することが可能である。又は、半回分式生物処理槽12内の汚泥の沈降性試験によりSVI値を定期的に測定し、5分沈降後の体積割合から算出されるSVI5の値が所定値以下(例えば80mL/g以下)となった段階で、グラニュール汚泥が形成されたと判断してもよい(なお、SVI値が低いほど、平均粒径が大きいほど良好なグラニュール汚泥であると判断可能である)。
半回分式生物処理槽12内のpHは、一般的な生物処理に適する6〜9の範囲に調整することが好ましく、6.5〜7.5の範囲に調整することがより好ましい。pH値が前記範囲外となる場合は酸、アルカリを利用してpH調整を実施することが好ましい。半回分式生物処理槽12においてpH調整を実施する場合、pH値を適切に測定する点で、半回分式生物処理槽12が撹拌されていない状態より、撹拌されている状態でpH調整を実施することが望ましい。半回分式生物処理槽12内の溶存酸素(DO)は、一般的な生物処理に適する0.5mg/L以上とすることが好ましく、1mg/L以上とすることがより好ましい。
半回分式生物処理槽12の反応槽容積は、連続式生物処理槽10の容積に対して小さすぎた場合には槽内のグラニュールの増加が緩慢となり、立ち上げに時間を要することとなる。そのため、連続式生物処理槽10の容積に対して1/3以下であることが好ましく、1/5以下であることがより好ましい。
図3は、本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。図3に示す排水処理装置2において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図3に示す排水処理装置2は、3つの連続式生物処理槽(10a,10b,10c)を備えている。図3に示す排水処理装置2では、生物汚泥供給ライン28の一端はグラニュール形成槽12の汚泥出口に接続され、他端は連続式生物処理槽10bの汚泥供給口に接続されている。処理水排出ライン22bの一端はグラニュール形成槽12の処理水出口に接続され、他端は連続式生物処理槽10aの処理水入口に接続されている。
単一の連続式生物処理槽では、排水が完全混合状態となるために、槽内の有機物濃度は一定であるが、図3に示すように、連続式生物処理槽を複数設置することで、各槽内の有機物濃度に差が生じるため、単一の連続式生物処理槽と比較して、槽内の微生物に対して飽食状態と飢餓状態が形成され易くなり、グラニュール汚泥の崩壊がより抑制される。また、連続式生物処理槽を複数設置することで、槽内に存在するグラニュール汚泥を核として微生物が増殖し、連続式生物処理槽内のグラニュール汚泥の割合を上昇させることも可能である。
連続式生物処理槽を複数設置する場合、連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷が0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であればよい。すなわち、連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷が0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であれば、各連続式生物処理槽のBOD汚泥負荷が上記範囲を満たしていなくてもよい。連続式生物処理槽を複数設置する場合、グラニュール汚泥の崩壊を抑制する点等から、連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷を0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とし、且つ前段の連側式生物処理槽から後段の連続式生物処理槽に向うにしたがって、槽のBOD汚泥負荷を低くすることが好ましい。この際、最前段の連続式生物処理槽のBOD汚泥負荷を0.24〜0.6kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とし、最後段の連続式生物処理槽のBOD汚泥負荷を0.02〜0.05kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とすることがより好ましい。BOD汚泥負荷を各水槽で調整するためには、排水を各水槽へと分割して導入し、流入量を調整することで、調整可能である。
図4は、本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。図4に示す排水処理装置3において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図4に示す排水処理装置3は、主に窒素化合物を含む排水の処理に適しており、前段が無酸素槽10d、後段が曝気槽10eで構成されている連続式生物処理槽を備えている。ここで、無酸素槽とは無酸素条件が維持された状態の反応槽のことであり、無酸素条件とは排水中の溶存酸素は存在しないが、亜硝酸や硝酸由来の酸素は存在している条件である。
図4に示す連続式生物処理槽では、循環式硝化脱窒法により排水中の窒素化合物及び有機物が処理される。具体的には、後段の曝気槽10eにおいて、排水中の窒素含有物質が好気条件で亜硝酸態窒素又は硝酸態窒素に酸化処理される。そして、曝気槽10eと無酸素槽10dとの間に設けられる循環ライン15により、後段の曝気槽10eから前段の無酸素槽10dに亜硝酸態窒素又は硝酸態窒素を含む汚泥混合液が供給される。そして、無酸素槽10dでは、亜硝酸態窒素又は硝酸態窒素が無酸素条件下で窒素ガスに還元処理される。
連続式生物処理槽に供給されるグラニュール汚泥はその粒径が大きいために、汚泥粒子の外側では有機物酸化細菌や硝化細菌を存在させ、汚泥粒子の比較的内側では脱窒菌を存在させることができる。そのため、無酸素槽10dおよび曝気槽10eを連続式生物処理槽とする処理装置において、200μm以上のグラニュール汚泥を連続式生物処理槽に供給することで、窒素化合物及び有機物を当該グラニュール汚泥により効率的に処理することが可能となる。また、連続式生物処理槽に無酸素工程を含ませることで、グラニュール汚泥を構成している脱窒菌をグラニュール内に維持させ、連続式生物処理槽内でグラニュールを維持することが可能となる。そして、無酸素槽10dおよび曝気槽10eから構成される連続式生物処理槽に粒径200μm以上のグラニュール汚泥を供給し、且つ連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷(無酸素槽10d及び曝気槽10eの合計のBOD負荷)を0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とすることで、グラニュール汚泥の崩壊をより抑制することが可能となり、また、グラニュール汚泥を槽内にて維持・成育させることも可能となる。特に、連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷を0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とし、無酸素槽10dのBOD汚泥負荷を0.16〜0.6kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とすることがより好ましい。
図5は、本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。図5に示す排水処理装置4において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図5に示す排水処理装置4は、無酸素槽10d、曝気槽10eを交互に複数配置して構成された連続式生物処理槽を備えている。図5に示す連続式生物処理槽は、各無酸素槽10dに排水流入ライン20aが接続され、各無酸素槽10dに排水が分注される方式(ステップ流入式多段硝化脱窒法)である。各無酸素槽10d及び各曝気槽10eでは、前述したように窒素化合物が硝化脱窒処理されて窒素ガスとなる。
連続式生物処理槽に供給されるグラニュール汚泥はその粒径が大きいために、汚泥粒子の外側では有機物酸化細菌や硝化細菌を存在させ、汚泥粒子の比較的内側では脱窒菌を存在させることができる。そのため、無酸素槽10dおよび曝気槽10eを連続式生物処理槽とする処理装置において、200μm以上のグラニュール汚泥を連続式生物処理槽に供給することで、窒素化合物及び有機物を当該グラニュール汚泥により効率的に処理することが可能となる。また、連続式生物処理槽に無酸素工程を含ませることで、グラニュール汚泥を構成している脱窒菌をグラニュール内に維持させ、連続式生物処理槽内でグラニュールを維持することが可能となる。図5に示す排水処理装置4においては、連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷(各無酸素槽10d及び各曝気槽10eの合計のBOD汚泥負荷)が0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲である。この際、無酸素槽10dのBOD汚泥負荷を0.16〜0.6kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とすることがより好ましい。
図6は、本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。図6に示す排水処理装置5において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図6に示す排水処理装置5は、主にリン化合物を含む排水の処理に適しており、前段が嫌気槽10f、後段が曝気槽10eで構成されている連続式生物処理槽を備えている(いわゆるAO法(Anaerobic−Oxic法)の連続式生物処理槽)。図6に示す連続式生物処理槽では、AO法(Anaerobic−Oxic法)により、排水中のリン化合物および有機物がともに処理される。ここで、嫌気槽とは嫌気条件が維持された状態の反応槽のことであり、排水中に溶存酸素のみならず、亜硝酸や硝酸由来の酸素も存在しない条件である。
連続式生物処理槽に供給されるグラニュールはその粒径が大きいために、汚泥粒子の外側では有機物酸化細菌を存在させ、汚泥粒子の内部では嫌気条件下および好気条件下でリンを代謝し除去できる細菌(リン蓄積細菌)を存在させることができる。そのため、嫌気槽10f及び曝気槽10eを連続式生物処理槽とする処理装置において、200μm以上のグラニュール汚泥を連続式生物処理槽に供給することで、リン化合物及び有機物を当該グラニュール汚泥により効率的に処理することが可能となる。また、連続式生物処理槽に嫌気工程および曝気工程を含ませることで、グラニュール汚泥内部に存在しているリン蓄積細菌をグラニュール内に維持させ、連続式生物処理槽内でグラニュールを崩壊させることなく維持することが可能となる。そして、嫌気槽10fおよび曝気槽10eから構成される連続式生物処理槽に粒径200μm以上のグラニュール汚泥を供給し、且つ連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷(嫌気槽10f及び曝気槽10eの合計のBOD負荷)を0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とすることで、グラニュール汚泥の崩壊をより抑制することが可能となり、また、グラニュール汚泥を槽内にて維持・育成させることも可能となる。特に、連続式生物処理槽全体のBOD汚泥負荷を0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とし、嫌気槽10fのBOD汚泥負荷を0.16〜0.6kgBOD/kgMLVSS/日の範囲とすることがより好ましい。
図での説明は省略するが、図6に示す連続式生物処理槽は、嫌気槽、無酸素槽、曝気槽を直列に配置し、曝気槽内の硝酸態窒素を含む汚泥混合液を無酸素槽に循環する方式(いわゆるA2O法(Anaerobic−Anoxic−Oxic法)を用いた連続式生物処理槽であってもよい。
図7は、本発明の他の実施形態に係る排水処理装置の概略構成図である。図7の排水処理装置6において、図1に示す排水処理装置1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図7に示す排水処理装置6では、グラニュール形成槽としての半回分式生物処理槽17を備えている。また、図7に示す排水処理装置6では、排水流入ライン20aに排水流入ポンプ31及びバルブ44が設けられ、排水流入ライン20bには、バルブ46が設けられている。そして、排水流入ライン20bの一端は、排水流入ポンプ31とバルブ44の間の排水流入ライン20aに接続され、他端は半回分式生物処理槽17の排水入口に接続されている。また、図7に示す排水処理装置6は、半回分式生物処理槽17から排出される処理水及びグラニュール汚泥を連続式生物処理槽10に供給する汚泥処理水供給ライン58を備えている。汚泥処理水供給ライン58には、バルブ60が設けられている。汚泥処理水供給ライン58は、半回分式生物処理槽17から排出される処理水を連続式生物処理槽10に供給する処理水供給装置としての機能及びグラニュール汚泥を連続式生物処理槽10に供給する汚泥供給装置としての機能を備えている。
図8は、図7に示す排水処理装置に用いられる半回分式生物処理槽の構成の一例を示す模式図である。図8に示す半回分式生物処理槽17において、図2に示す半回分式生物処理槽12と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。図8に示す半回分式生物処理槽17では、処理水及びグラニュール汚泥を排出する処理水排出口12dが設けられ、処理水排出口12dに、汚泥処理水供給ライン58の一端が接続されている。汚泥処理水供給ライン58の他端は、連続式生物処理槽10に接続されている。図8に示す半回分式生物処理槽17では、排水が流入する排水流入口12aは、処理水排出口12dより低い位置に設けられている。
図8に示す半回分式生物処理槽17では、排水の流入と処理水の排出が同時に行われる。すなわち、排水の流入及び処理水の排出、処理対象物質の生物処理、生物汚泥の沈降といった工程が繰り返し行われる。図8に示す半回分式生物処理槽17の動作の一例については、図7に示す排水処理装置の動作と共に、以下に説明する。
まず、排水流入ポンプ31が稼働されると共に、バルブ44が開放され、排水貯留槽16内の処理対象排水が排水流入ライン20aから連続式生物処理槽10に連続的に供給される。連続式生物処理槽10において排水の生物処理を実施した後、処理水が排水流入ライン20cから固液分離槽14に供給される。そして、半回分式生物処理槽17を稼働させる場合には、バルブ46及びバルブ60が開放され、排水が排水流入ライン20bから半回分式生物処理槽17に供給されると共に、半回分式生物処理槽17内の処理水及びグラニュール汚泥が汚泥処理水供給ライン58から連続式生物処理槽10に供給される(排水の流入/処理水の排出)。この際、撹拌装置48を稼働させることで、半回分式生物処理槽17内のグラニュール汚泥が効率的に汚泥処理水供給ライン58から連続式生物処理槽10に供給されることが可能となる。そして、連続式生物処理槽10内の生物汚泥のうち、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥が供給された後、バルブ46及びバルブ60が閉じられる。次に、撹拌装置48の稼働が維持された状態で、エアポンプ50が稼働されて、半回分式生物処理槽17内に空気の供給が開始され、排水の生物処理が行われる(生物処理工程)。
所定時間経過後、エアポンプ50の動作が停止され、空気の供給が停止されると共に、撹拌装置48が停止される(生物処理工程終了)。生物処理終了後、半回分式生物処理槽17内の生物汚泥を所定時間沈降させることで、半回分式生物処理槽17内で、生物汚泥と処理水とを分離させる(生物汚泥の沈降)。そして、再度、排水の流入/処理水の排出工程に移行される。
本実施形態では、半回分式生物処理槽17に設けられる排水流入口12aが処理水排出口12dより低い位置に配置されているため、半回分式生物処理槽17内に流入した排水が生物処理されることなく半回分式生物処理槽17から排出される(排水のショートカット)ことが抑制される。その結果、半回分式生物処理槽17で効率的にグラニュール汚泥を形成することが可能となる。また、半回分式生物処理槽17内の処理水は、流入してくる排水により押し上げられる形で排出されるため、沈降性の低い生物汚泥(グラニュール化していない汚泥等)を積極的に系外に排出することが可能となる。その結果、沈降性の高い生物汚泥が半回分式生物処理槽17内に残るため、より効率的にグラニュール汚泥を形成することが可能となる。
半回分式生物処理槽でのグラニュール汚泥の形成においては、沈降時間の管理と1バッチあたりの排水流入率を適切にコントロールすることが望ましい。攪拌(曝気による攪拌を含む)を停止して汚泥を沈降させる沈降時間は水面から目的とする汚泥界面位置までの距離と汚泥の沈降速度とから計算され、例えば、4分/mから15分/mの間で設定されることが好ましく、5分/mから10分/mの間で設定されることがより好ましい。また、排水流入率(反応時有効容積に対する流入水の割合)は、例えば20%以上120%以下の範囲であることが好ましく、40%以上120%以下の範囲であることがより好ましい。処理対象物質である有機物濃度が非常に高い状態(流入工程の直後、飽食状態)と有機物濃度が非常に低い状態(生物処理工程の終盤、飢餓状態)を汚泥が繰り返し経験することによって、汚泥のグラニュール化が進行すると考えられているため、グラニュール汚泥を形成する観点では排水流入率は出来るだけ高くとった方が良いが、その一方で、排水流入率を高くすればする程、流入ポンプの容量が大きくなりコスト高となる。そのため、グラニュール汚泥の形成及びコスト削減の点で、排水流入率は40%以上120%以下の範囲が好ましい。排水流入率が大きい場合に、半回分式生物処理槽から排出される排出水の濃度が悪い場合も考えられるが、排出水は連続式生物処理槽へと導入するため、最終処理水の濃度が悪化する懸念はない。
以下、実施例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
(実施例)
連続式生物処理槽(114L)、グラニュール形成槽(11L)および、固液分離槽から構成される図4に示す排水処理装置を用い、模擬排水の生物処理試験を実施した。模擬排水としては、魚肉エキスおよびペプトンを主体とし、BOD濃度として80〜120mg/L、全窒素濃度として15〜25mgN/Lとなるように調整したものを用いた。
連続式生物処理槽では、13.6Lの無酸素槽、13.6Lの曝気槽、19Lの無酸素槽、19Lの無酸素槽、24.5Lの無酸素槽、24.5Lの曝気槽を直列に配列し、排水を各無酸素槽に3分の1ずつ分注することで排水中の有機物および窒素成分を処理するステップ流入式多段硝化脱窒法(3段)を用いた。無酸素槽では曝気を行わず攪拌機で攪拌し、曝気槽では散気装置を用いて溶存酸素濃度として1〜5mg/Lとなるように空気曝気を行った。固液分離槽では沈降分離により汚泥混合液を濃縮汚泥と処理水とに分離し、濃縮汚泥は最前段の無酸素槽へと返送した。グラニュール形成槽は、図2に示す半回分式生物処理槽を用いた。グラニュール形成槽からの処理水およびグラニュールは連続式生物処理槽の最前段の無酸素槽へと導入した。
連続式生物処理槽におけるBOD負荷の調整は、排水の流入量を調整することで行った。また、循環を含めた滞留時間の調整は、負荷から計算される排水流量と、固液分離槽からの循環流量を調整することで行った。
連続式生物処理槽に投入する種汚泥としては、下水処理場から採取した活性汚泥を用いた。種汚泥の性状としては、SVIが200mL/gであり、活性汚泥の平均粒径は80μm程度で一般的な沈降性を有する汚泥であった。
半回分式生物処理槽は連続式生物処理槽での通水を行うよりも前に、予め上記模擬排水を用いてグラニュール汚泥の形成を行った。形成したグラニュール汚泥は、平均径が340μmを有し、200μm以上の体積割合が85%を占めるグラニュール汚泥であった。
表1に、通水試験における各条件(連続式生物処理槽内のMLSS、連続式生物処理槽におけるBOD汚泥負荷及びBOD容積負荷、実質的滞留時間(固液分離槽からの循環流量を含めた滞留時間))、及び各条件に変更して50日後の汚泥のSVIの値をまとめた。
MLSSを1500mg/L、BOD汚泥負荷を0.08kgBOD/kgMLVSS/日とした条件1で、半回分式生物処理槽からグラニュール汚泥の供給、及び模擬排水の通水を開始した。通水開始からSVIは徐々に低下し、50日目には150mL/g程度まで低下した。この間の循環を含めた滞留時間は10〜14時間であった。なお、種汚泥の活性汚泥が模擬排水に馴養されていないために、大きな改善が見られなかったものと考えられる。
次に、排水流入量を低下させることで負荷を落とし、BOD汚泥負荷を0.05〜0.07kgBOD/kgMLVSS/日とした条件2で通水試験を行った。実質的滞留時間は10〜12時間であった。条件2の通水試験では、連続式生物処理槽内の汚泥のSVIは通水とともに増加し、300mL/g程度に達した。連続式生物処理槽内の汚泥を顕微鏡で観察すると、汚泥内にグラニュールは確認されなかった。これは、グラニュールが崩壊したものと考えられる。
次に、排水流入量を増加させ、BOD汚泥負荷を0.12〜0.18kgBOD/kgMLVSS/日とした条件3で通水試験を行った。実質的滞留時間は8〜10時間程度であった。条件3の通水試験では、連続式生物処理槽内の汚泥のSVIは急激に低下し、15日間でSVIが100mL/gまで低下し、最終的には60mL/gまで低下した。この結果から、グラニュール汚泥の崩壊が抑制され、生物処理槽内に良好な沈降性を有するグラニュール汚泥が維持されたと言える。
次に、BOD汚泥負荷を維持したまま、汚泥の循環流量を落とすことで滞留時間を10〜12時間とした条件4で通水試験を行った。条件4での通水試験では、連続式生物処理槽内の汚泥のSVIの値は上昇傾向を示したが、120mL/g程度で安定し、比較的良好な沈降性を有するグラニュール汚泥が維持された。
次に、BOD汚泥負荷を0.08〜0.1kgBOD/kgMLVSS/日程度、滞留時間を5〜8時間とした条件5で通水試験を行ったところ、SVIは低下傾向となり、65mL/gにまで低下した。この期間、沈降性の向上に伴い汚泥濃度の増加と、負荷上昇を試みたところ、MLSSは4500mg/Lまで増加し、BOD容積負荷は0.4kgBOD/m/日まで上昇した。
次に、MLSSを4500mg/L、BOD容積負荷を0.4kgBOD/m/日とした条件6で通水試験を行ったところ、SVIは90mL/gを維持しながら安定して運転することができた。
図9は、種汚泥、半回分式生物処理槽で形成したグラニュール汚泥、条件6での連続式生物処理槽内の汚泥の粒径分布を示す図である。種汚泥は80μm程度の平均粒径であり、半回分式生物処理槽で形成したグラニュール汚泥は、300μm以上の粒径を有する汚泥であった。また、条件6での連続式生物処理槽内の汚泥は、80μm程度の粒径を有する汚泥も存在するが、300〜500μm程度の粒径を有する汚泥も確認された。すなわち、連続式生物処理槽内において、グラニュール汚泥の粒径が大きくなっていると考えられる。
条件1〜6の通水期間中、最終処理水の水質は、BODで5mg/L以下、TN濃度で10mg/L以下であった。
(比較例)
半回分式生物処理槽から連続式生物処理槽へのグラニュール供給を行わない条件で通水試験を行った。種汚泥としては実施例と同様に下水処理場から採取した活性汚泥を用いた。種汚泥の性状としては、SVIが180mL/gであった。表2に、通水試験における各条件(連続式生物処理槽内のMLSS、連続式生物処理槽におけるBOD汚泥負荷及びBOD容積負荷、実質的滞留時間(固液分離槽からの循環流量を含めた滞留時間))、及び各条件に変更して20日後の汚泥のSVIの値をまとめた。
まず、BOD汚泥負荷を0.06〜0.08kgBOD/kgMLVSS/日とした条件7で通水試験を行った。その結果、種汚泥の沈降性が徐々に悪化し、SVIとして250mL/gにまで上昇した。
次に、BOD汚泥負荷を0.12〜0.16kgBOD/kgMLVSS/日程度とした条件8で通水試験を行ったところ、沈降性は改善傾向となったが、200mL/gで停滞した。
次に、BOD汚泥負荷を0.08〜0.1kgBOD/kgMLVSS/日程度とした条件9で通水試験を行ったが、沈降性に変化はなく、200mL/gのままであった。
条件7〜9のいずれの期間においても、沈降性が大きく改善することはなかった。そのめ、MLSS濃度を上昇させることで処理量を高めることができなかった。
実施例及び比較例の結果から、200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥を連続式生物処理槽に供給するシステムにおいて、BOD汚泥負荷の値を0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日となるように運転することで、グラニュール汚泥の崩壊を抑制して良好な沈降性を維持しながら、MLSSを4000mg/L以上として、高い処理速度を得ることが可能であると言える。
1〜6 排水処理装置、10,10a,10b,10c 連続式生物処理槽、10d 無酸素槽、10e 曝気槽、10f 嫌気槽、12 グラニュール形成槽又は半回分式生物処理槽、12a 排水流入口、12b 処理水出口、12c 汚泥出口、12d 処理水排出口、14 固液分離槽、15 循環ライン、16 排水貯留槽、17 半回分式生物処理槽、20a,20b,20c 排水流入ライン、22a,22b 処理水排出ライン、24 汚泥返送ライン、26 汚泥排出ライン、28 生物汚泥供給ライン、30 第1排水流入ポンプ、31 排水流入ポンプ、32 第2排水流入ポンプ、34 処理水排出ポンプ、36 汚泥供給ポンプ、38 汚泥返送ポンプ、40,44,46,60 バルブ、48 撹拌装置、50 エアポンプ、52 散気装置、58 汚泥処理水供給ライン。

Claims (6)

  1. BOD濃度が200mg/L以下である排水を連続式生物処理槽に連続的に流入させながら、前記排水を生物汚泥により生物処理する連続式生物処理工程と、
    200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥を前記連続式生物処理槽に供給する汚泥供給工程と、
    排水を流入させる流入工程、前記排水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程、前記生物汚泥を沈降させる沈降工程、処理水を排出させる排出工程、を半回分式生物処理槽にて繰り返して行い、グラニュール汚泥を形成する半回分式生物処理工程と、を備え、
    前記汚泥供給工程の前記グラニュール汚泥は、前記半回分式生物処理工程で形成されたグラニュール汚泥であり、
    前記連続式生物処理工程における前記連続式生物処理槽のBOD汚泥負荷が、0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であり、
    前記連続式生物処理槽内のMLSS濃度が3000mg/L以上であることを特徴とする排水処理方法。
  2. 前記連続式生物処理槽は、複数の反応槽から構成されていることを特徴とする請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記連続式生物処理工程で処理された生物処理液から生物汚泥を固液分離し、前記固液分離した生物汚泥を前記連続式生物処理槽に返送する汚泥返送工程を備え、
    前記連続式生物処理槽に流入する排水の流量及び前記連続式生物処理槽に返送される生物汚泥の流量との和と、前記連続式生物処理槽の容積とから求められる連続式生物処理槽の水理学的滞留時間は、5時間〜10時間の範囲であることを特徴とする請求項1又は2に記載の排水処理方法。
  4. 前記半回分式反応槽の処理水排出口を排水流入口よりも上方に設け、前記排水を前記排水流入口から前記半回分式反応槽に流入させることにより、前記処理水を前記処理水排出口から排出することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  5. 前記半回分式生物処理工程の前記流入工程では、前記連続式生物処理槽内に供給される排水の一部を前記半回分式生物処理槽に流入させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の排水処理方法。
  6. BOD濃度が200mg/L以下である排水を連続的に流入させながら、前記排水を生物汚泥により生物処理する連続式生物処理槽と、
    200μm以上の粒径を有するグラニュール汚泥を前記連続式生物処理槽に供給する汚泥供給手段と、
    排水を流入させる流入工程、前記排水を生物汚泥により生物処理する生物処理工程、前記生物汚泥を沈降させる沈降工程、処理水を排出させる排出工程、を半回分式生物処理槽にて繰り返して行い、グラニュール汚泥を形成する半回分式生物処理槽と、を備え、
    前記汚泥供給手段の前記グラニュール汚泥は、前記半回分式生物処理槽で形成されたグラニュール汚泥であり、
    前記連続式生物処理槽のBOD汚泥負荷は、0.08〜0.2kgBOD/kgMLVSS/日の範囲であり、
    前記連続式生物処理槽内のMLSS濃度が3000mg/L以上であることを特徴とする排水処理装置。
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